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JP2017093303A - レトルトクリームソース - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができる、レトルトクリームソースを提供する。
【解決手段】
ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のままかけて喫食するレトルトクリームソースであって、魚醤0.01質量%以上1質量%以下、チーズ5質量%以上、加工澱粉を含有し、脂質含有量が10質量%以上25質量%以下、品温25℃の粘度が10Pa・s以上25Pa・sである、レトルトクリームソース。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができる、レトルトクリームソースに関する。
パスタ料理の普及とともに、消費者の好みに合わせた様々なパスタソースが提供されるようになっている。近年では、手軽にパスタ料理が食べられるソースとして、ゆでたパスタに室温(1〜30℃)のままかけて喫食することのできるパスタソースも市販されている。これらのパスタソースは一般的にパスタと和えた時にパスタの温度を下げないように、一食当たりのソース量を小容量(例えば、50〜100g)に設計している。
カルボナーラソース、クリームソース等のパスタソースは、パスタと和えた際にパスタに付着しやすく、滑らかな口どけとまろやかでコクのある食味が広く好まれている。
本発明者は、このような小容量のクリームソースに対し、熟成したチーズの風味を付与することを検討した。
しかしながら、小容量のクリームソースとした場合、ソースの量、そして常温のまま茹でたパスタと和えることからか、パスタ喫食時にクリーム感が不足する場合がある。
また、熟成したチーズ風味をクリームソースに付与する方法としては、ソースに対するチーズ添加量を増やす方法が挙げられる。ところが、クリームソースのまろやかでコクのある食味を得るためには、一定量以上のクリーム原料をソース中に配合することが必須となり、チーズ添加量に制限が発生してしまう。
このことから、小容量のクリームソースにおいて、コクのあるクリーム感とクセのあるチーズ特有の食味の両立、特に、熟成したチーズのクセ(発酵感)のあるチーズ風味を付与することは不可能であった。
この課題は、レストランで提供されるクリームパスタやソースを湯煎等で温めてからゆでたパスタと和えて喫食する市販のパスタソース等の、一定量以上(例えば、100g超)のソースを使用する場合には顕著に現れるものではなく、パスタソースを小容量化して提供する際に生じるものである。
クリームソース等のパスタソースの製造においては、滑らかな口どけを実現するために、製造工程中及び長期保存時の乳化状態を安定に維持することが重要とされる。このようなパスタソースに関する技術は様々検討されてきており、例えば、特許文献1、2のように、加圧加熱処理されても滑らかな状態が保たれるパスタソースについて記載されている。
しかしながら、レトルトクリームソースにおいて、チーズ特有のクセのある食味に着目し、少量のパスタソースをパスタと和えた場合であっても前述した食味を感じられる設計とする技術については検討されてこなかった。
特開2009−159991号公報 特許第3139973号公報
本発明の目的は、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができる、レトルトクリームソースを提供するものである。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、小容量のレトルトクリームソースであって、該ソースが魚醤、チーズ、加工澱粉を含有し、脂質及び粘度を調整することにより、意外にも、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができる、レトルトクリームソースが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のままかけて喫食するレトルトクリームソースであって、
魚醤0.01質量%以上1質量%以下、
チーズ5質量%以上、
加工澱粉を含有し、
脂質含有量が10質量%以上25質量%以下、
品温25℃の粘度が10Pa・s以上25Pa・s以下である、
レトルトクリームソース、
(2)(1)記載のレトルトクリームソースであって、
前記加工澱粉が、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された加工澱粉から選ばれる少なくとも一種以上である、
レトルトクリームソース、
(3)(1)又は(2)記載のレトルトクリームソースであって、
さらに果実酒を含有する、
レトルトクリームソース、
である。
本発明によれば、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができる、レトルトクリームソースを提供することができる。これによって、クリームソースの品位向上と需要拡大に貢献できる。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明は、魚醤と、チーズと、加工澱粉を含有し、脂質含有量及び粘度を特定の範囲とすることにより、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができるレトルトクリームソースが得られることに特徴を有する。
<レトルトクリームソース>
クリームソースは、牛乳や生クリーム等の乳成分を含有する白色様の乳化状ソースをいい、本発明のレトルトクリームソースは、前記ソースを100℃以上のレトルト条件下で加熱処理されたものをいう。このようなレトルトクリームソースはクリーミーな食味を有し、例えばゆでたパスタ等にかけて喫食される。
<レトルトクリームソースの一食分の量>
本発明のレトルトクリームソースは、室温(1〜30℃)のままでもゆでたパスタと和えて喫食できるものである。よって、室温のままでゆでたパスタと和えてもパスタが冷めずに喫食できる量とする必要がある。
本発明のレトルトクリームソースは、ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下、好ましくは60g以上90g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のままかけて喫食するレトルトクリームソースである。ここで、パスタ一食分とは、一般的に提供される一人前のパスタ料理に使用するパスタ量を指し、通常、乾燥質量で70〜150g(より一般的には90〜120g)のゆでたパスタのことをいう。
ソース量が50gより少ないとパスタ料理として十分な食味が得られず、ソース量が100gを超えると室温のままゆでたパスタと和えた際にパスタが冷めてしまう。
<魚醤>
本発明のレトルトクリームソースは、魚醤を含有する。本発明において、魚醤とは、魚介類を塩漬けした後、微生物で発酵させて得られるものをいい、一般的に魚醤と称されるものであればいずれのものでも良い。魚醤に用いる魚介類としては、特に制限はないが、例えばイワシ、アジ、サバ等が挙げられる。
<魚醤含有量>
魚醤含有量は、0.01%以上1%以下であり、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じやすいことから、当該含有量は0.05%以上0.8%以下であるとよい。
魚醤含有量が前記範囲より少ない場合は、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものとなる。魚醤含有量が前記範囲より多い場合は、魚醤の生臭みが際立ったものとなり、チーズ特有のクセを感じにくい。
<チーズ含有量>
本発明のレトルトクリームソースは、チーズ5%以上を含有し、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、まろやかでコクのある食味とチーズ特有のクセを十分に感じやすいことから、当該含有量は5%以上30%以下であるとよく、5%以上20%以下であるとよい。
レトルトクリームソースのチーズ含有量が前記範囲内であると、クリーム感の得られにくい小容量のクリームソースであるにも拘らず、コクのあるクリーム感とクセのあるチーズ特有の食味を両立させることができ、チーズ特有のクセ(発酵感)のあるチーズ風味をソースに付与することができる。
一方、チーズ含有量が前記範囲より少ない場合には、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものとなる。
<チーズ>
本発明のレトルトクリームソースに用いられるチーズは、チーズとして定義されるナチュラルチーズ及びプロセスチーズ(厚生労働省「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」)、これらに酵素を作用させた酵素処理チーズ(Enzyme−Modified Cheese、EMC)、チーズフード等を含めたものを指す。
<ナチュラルチーズ>
ナチュラルチーズとは、乳、バターミルク、クリーム又はこれらを混合したもののほとんどすべて又は一部のタンパク質を酵素その他の凝固剤により凝固させた凝乳から乳清の一部を除去したもの又はこれらを熟成したものである(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)。また、乳、クリーム、バターミルクまたはこれらを混合したものを原料として、凝固作用を含む製造技術を用いて製造したものであって、前記のナチュラルチーズと同様の化学的、物理的、及び官能的特性を有するものも含まれる。ナチュラルチーズとしては、例えば、クリームチーズ、カッテージチーズ、クワルク等の酸凝固チーズ、及び、ゴーダチーズ、チェダーチーズ、エメンタールチーズ、パルメザンチーズ、カマンベールチーズ等のレンネット凝固チーズが挙げられる。
<プロセスチーズ>
プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを粉砕し、加熱溶融し、乳化したものであり、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の規定に準じたものであればよい。
<酵素処理チーズ>
酵素処理チーズ(Enzyme−Modified Cheese、EMC)とは、前記のナチュラルチーズ、プロセスチーズ、チーズフード等に酵素を作用させ、チーズ特有の食味を増強あるいは濃縮したものを指す。
<チーズフード>
チーズフードとは、一種または二種以上のナチュラルチーズまたはプロセスチーズを用いて、食品衛生法で認められている添加物を添加するか、または添加せずに粉砕、混合し加熱溶融してつくられるものであり、チーズフードの公正競争規約に準じたものであればよい。
<加工澱粉>
本発明のレトルトクリームソースは、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれる一種以上の加工澱粉を含有する。
加工澱粉を含有しない場合であると、ソースがパスタに付着しにくく、パスタから流れ落ちて液だまりとなりやすくなり、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じるにくいものとなる。
加熱処理された澱粉は、生澱粉が糊化しない程度に熱処理を施した澱粉であり、具体的には常法により乾熱処理された澱粉、湿熱処理された澱粉等が挙げられる。
ヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉は、化学的処理により生澱粉にヒドロキシプロピル基又はアセチル基を導入した加工澱粉あり、具体的には、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、アセチル化澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉等が挙げられる。
<加工澱粉の含有量>
加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された澱粉から選ばれる一種以上の加工澱粉は、ソースがパスタに付着しやすく、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じやすいことから、当該含有量としてソース全量に対して0.1%以上5%以下、さらに0.5%以上4%以下とするとよい。
<脂質>
本発明において、脂質とは、原料あるいは原料に含まれる水に不溶性のトリグリセリド等の脂質成分をいう。本発明のレトルトクリームソースに用いる脂質は、脂質からなる、あるいは脂質を含有する食品素材であればいずれを用いてもよい。
脂質からなる原料としては、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、オリーブ油、紅花油、綿実油、米油、ヒマワリ油、魚油、卵黄油等の動植物油、又はこれらの精製油(サラダ油)、及びMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリドのように化学的あるいは酵素的処理を施して得られる食用油、リン脂質及びリゾリン脂質等が挙げられる。
脂質を含有する食品素材としては、例えば、牛乳、粉乳、クリーム、バター、チーズ等の乳加工品、卵黄、マーガリン、ショートニング等が挙げられる。これらの脂質は、一種で使用しても二種以上を組み合わせて使用してもよい。
<脂質含有量>
脂質含有量は、10%以上25%以下であり、ソースがパスタに付着しやすく、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じやすいことから、当該含有量は15%以上25%以下であるとよい。
脂質含有量が前記範囲より少ない場合には、ソースがパスタに付着しにくく、パスタから流れ落ちて液だまりとなりやすくなり、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものとなる。脂質含有量が前記範囲より多い場合には、脂質によるマスキング効果からか、得られたクリームソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じにくい。
<レトルトクリームソースの粘度>
本発明のレトルトクリームソースの粘度は、BH型粘度計(東機産業株式会社製、型番:BII型、使用ローター:No.4)を用い、品温25℃において、回転数10rpmで測定開始から5回転時の示度により求めた値が10Pa・s以上25Pa・s以下であり、12Pa・s以上25Pa・s以下であるとよい。
粘度が前記範囲より低い場合は、ソースがパスタに付着しにくく、パスタから流れ落ちて液だまりとなりやすいため、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものとなる。粘度が前記範囲より高い場合は、ソースがゆでたパスタと和えにくい物性となり、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものとなる。
<果実酒>
本発明のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じることができるレトルトクリームソースがより得られやすいことから、ソース全量に対しさらに果実酒を含有するとよく、当該含有量は0.1%以上3%以下であるとよい。
本発明のレトルトクリームソースに用いる果実酒は、一般に定義される果汁から作られた醸造酒であり、例えば、葡萄酒(ワイン)、りんご酒等が挙げられる。レトルトクリームソースに対しスッキリとした食味を付与できることから、本発明に用いる果実酒としては葡萄酒を用いるとよく、なかでも白ワインを用いるとよい。
<増粘多糖類>
本発明のレトルトクリームソースは、ソースがパスタに付着しやすく、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合にチーズ特有のクセを十分に感じることができるレトルトクリームソースをより得やすいことから、さらに増粘多糖類を含有するとよく、当該含有量は、0.001%以上0.5%以下であるとよく、さらに0.01%以上0.3%以下であるとよい。
本発明のレトルトクリームソースに用いる増粘多糖類は、食用に適するものであればいずれのものでもよく、例えば、キサンタンガム、タマリンドシードガム、ジェランガム、グアガム、アラビアガム、サイリウムシードガム、アルギン酸、ペクチン等が挙げられる。
<その他原料>
本発明のレトルトクリームソースは、本発明の必須原料である魚醤、チーズ、加工澱粉、脂質以外の原料を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜選択し、配合することができる。
具体的には、例えば、醤油、砂糖、食塩、食酢、核酸系旨味調味料、柑橘果汁、ケチャップ等の各種調味料、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、酢酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、各種ペプチド、胡椒、山椒等の香辛料、香料、色素等が挙げられる。
以下、本発明について、実施例、比較例及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
加熱撹拌釜に下記表1記載の配合原料を投入し、品温80℃に達するまで撹拌混合した。
前記温度に達温後加熱を停止し、得られたソースを70gずつ耐熱性のパウチに充填密封した後、120℃で20分間加圧加熱処理を施し、冷却することにより、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
レトルトクリームソース全量に対する脂質含有量は18.9%であった。また、レトルトクリームソースの品温25℃の粘度を下記測定方法により測定したところ、20Pa・sであった。
[表1]
<配合割合>
食用油脂(サラダ油) 15 %
魚醤 0.1%
プロセスチーズ(脂質含有量30%) 10 %
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉 3 %
果実酒(白ワイン) 1 %
生クリーム(脂質含有量45%) 2 %
食塩 2 %
キサンタンガム 0.1%
清水 残余
――――――――――――――――――――――――――――
合計 100 %
<粘度測定方法>
得られたレトルトクリームソースについて、BH型粘度計(東機産業株式会社製、型番:BII型、使用ローター:No.4)を用い、品温25℃において、回転数10rpmで測定開始から5回転時の示度により、レトルトクリームソースの粘度の値を求めた。
[試験例1]
レトルトクリームソースに含有する魚醤の有無及び含有量の違いが、クリームソースの食味へ与える影響を検討するため、実施例1の魚醤を表1記載の含有量に変更した以外は実施例1と同様の方法でレトルトクリームソースを製した(実施例2〜6、比較例1〜2)。得られた各レトルトクリームソースを、下記の評価基準により評価した。結果を表2に示す。
<評価条件>
直径1.6mm、原料がデュラム小麦のセモリナ粉100%の乾燥ロングパスタ100g
を、メーカー表示通りの方法でゆでた。ゆでたパスタ全量を湯切りして皿に取り出して実施例1〜6、比較例1〜2の一食分のレトルトクリームソース(70g)とそれぞれ和えて喫食し、専門パネラーにより評価した。
<評価基準>
◎:チーズ特有のクセを十分に感じることができる。
○:チーズ特有のクセを感じることができる。
×:チーズ特有のクセを感じにくい。
[表2]
<結果>
Figure 2017093303
表2の結果より、魚醤0.01%以上1%以下、チーズ5%以上、加工澱粉を含有し、脂質含有量が10%以上25%以下、品温25℃の粘度が10Pa・s以上25Pa・s以下である、実施例1〜6のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを感じることができ、好ましいものであった。
特に、レトルトクリームソース全量に対する魚醤含有量が0.05%以上0.8%以下である実施例1〜4のレトルトクリームソースは、チーズ特有のクセを十分に感じることができ、大変好ましかった。
一方、レトルトクリームソースに魚醤を配合しない比較例1のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを感じにくいものであった。
また、レトルトクリームソース全量に対する魚醤含有量が1%を超える比較例2のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを感じにくいものであった。
[実施例7]
実施例1において、食用油脂を12%、チーズをプロセスチーズ(脂質含有量30%)5%に配合変更することにより、ソース中の脂質含有量を14.4%に変更し、不足分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[実施例8]
実施例1において、チーズとして、ナチュラルチーズ(パルメザン、脂質含有量30.8%)7.5%、チーズフード(脂質含有量30%)7.5%に配合変更することにより、ソース中の脂質含有量を20.5%に変更し、増加分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[実施例9]
実施例1において、食用油脂を20%に変更し、チーズとして、プロセスチーズ(脂質含有量30%)5%、チーズフード(脂質含有量30%)5%に配合変更することにより、ソース中の脂質含有量を23.9%に変更し、増加分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[比較例3]
実施例1において、食用油脂を5%、プロセスチーズ(脂質含有量30%)5%に配合変更することにより、ソース中の脂質含有量を7.4%に変更し、不足分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[試験例2]
レトルトクリームソースの脂質含有量の違いが、クリームソースの食味へ与える影響を検討するため、実施例7〜9、比較例3により得られたレトルトクリームソースを、試験例1と同様の評価基準により評価した。結果を表3に示す。
[表3]
<結果>
Figure 2017093303
表3の結果より、魚醤0.01%以上1%以下、チーズ5%以上、加工澱粉を含有し、脂質含有量が10%以上25%以下、品温25℃の粘度が10Pa・s以上25Pa・sである、実施例7〜9のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合であっても、チーズ特有のクセを十分に感じることができ、好ましいものであった。
特に、レトルトクリームソース全量に対する脂質含有量が15%以上25%以下である実施例8〜9のレトルトクリームソースは、実施例1と同様に、チーズ特有のクセを十分に感じることができ、大変好ましかった。
一方、レトルトクリームソースの脂質含有量が10%未満である比較例3のレトルトクリームソースは、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを感じにくいものであった。
[実施例10]
実施例1において、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉をアセチル化処理された澱粉(アセチル化アジピン酸架橋澱粉)1%、キサンタンガム0.2%に配合変更し、不足分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[実施例11]
実施例1において、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を加熱処理された澱粉(湿熱処理澱粉)4%に配合変更し、増加分を清水で調整する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[比較例4]
実施例1において、加工澱粉を配合しない以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
[試験例3]
レトルトクリームソースの加工澱粉含有量の違いがソースの食味へ与える影響を検討するため、実施例10〜11、比較例4により得られたレトルトクリームソースを、試験例1と同様の評価基準により評価した。結果を表4に示す。
[表4]
<結果>
Figure 2017093303
表4の結果より、ソース全量に対する加工澱粉含有量が0.1%以上5%以下である実施例10〜11のレトルトクリームソースは、実施例1と同様、ソースがパスタに付着しやすく、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを十分に感じることができ、大変好ましいものであった。
一方、ソース中に加工澱粉を含有しない比較例5のレトルトクリームソースは、ソースがパスタに付着しにくく、パスタから流れ落ちて液だまりとなり、少量のソースをゆでたパスタと和えた場合に、チーズ特有のクセを感じにくいものであった。
[比較例5]
実施例1において、キサンタンガムを配合せず、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉を0.1%に変更する以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
得られたレトルトクリームソースの品温25℃の粘度を実施例1と同様に測定したところ、10Pa・s未満であった。
比較例5により得られたレトルトクリームソースを試験例1と同様の基準により評価したところ、実施例1と比較して、ソースがパスタに付着しにくく、パスタから流れ落ちて液だまりとなり、チーズ特有のクセを十分に感じにくいものであった。
[実施例12]
実施例1において、果実酒(白ワイン)を配合しない以外は実施例1と同様の方法で調製し、一食分のレトルトクリームソース(70g)を得た。
実施例12により得られたレトルトクリームソースを試験例1と同様の基準により評価したところ、実施例1と比較して、チーズ特有のクセがやや弱く感じられるものの、問題のない範囲であった。

Claims (3)

  1. ゆでたパスタ一食分に50g以上100g以下の割合でソースを室温(1〜30℃)のままかけて喫食するレトルトクリームソースであって、
    魚醤0.01質量%以上1質量%以下、
    チーズ5質量%以上、
    加工澱粉を含有し、
    脂質含有量が10質量%以上25質量%以下、
    品温25℃の粘度が10Pa・s以上25Pa・s以下である、
    レトルトクリームソース。
  2. 請求項1記載のレトルトクリームソースであって、
    前記加工澱粉が、加熱処理又はヒドロキシプロピル化又はアセチル化された加工澱粉から選ばれる少なくとも一種以上である、
    レトルトクリームソース。
  3. 請求項1又は2記載のレトルトクリームソースであって、
    さらに果実酒を含有する、
    レトルトクリームソース。
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