JP2014224960A - クリーニング装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クリーニングブレード5被クリーニング部材10表面と非接触状態にある時には、第1側面62が被クリーニング部材10の表面と対向しており、クリーニングブレード5が被クリーニング部材10の表面と接触状態にある時には、第1側面62と第2側面63とが同時に被クリーニング部材10の表面と接触する。
【選択図】図4
Description
特許文献1に記載のクリーニング装置は、像担持体の表面に接触するエッジ層と、エッジ層に積層される他の層との積層体によってクリーニングブレードを形成し、エッジ層のエッジ部を像担持体に接触させる構造となっている。このクリーニング装置は、エッジ層を像担持体に接触させた状態で所定時間を経過したときの線圧低下率を90%以上とするものであり、これにより初期のクリーニング性能を維持することを可能としている。また、前記線圧低下率を満足するエッジ層、及び他の層の材料や層厚を選択することを可能としている。
図12(b)はクリーニングブレード200のエッジ部201が感光体210の表面に接触した状態を示す。上述したように、感光体210は矢印220で示す方向に移動しており、クリーニングブレードのエッジ部201が感光体210の表面に接触することにより、感光体210の移動に伴ってエッジ部201が移動方向220の下流側(第1側面202側)に引き込まれる。この引き込みにより、エッジ部201が大きく変形してエッジ部201に楔形状部204が形成され、楔形状部204が感光体210の表面に接触し感光体210の移動に伴って相対的に摺動する。このときには、第1側面202は感光体210の表面に接触していない。
この場合、クリーニングブレード200の硬度を高めることによりエッジ部201の大きな変形を防止して感光体との接触面積を小さくすることが可能であるが、この場合には長期使用によってクリーニングブレード200のヘタリが発生する問題がある。
図13(a)に示すように、クリーニングブレード200のエッジ部201が感光体210の表面に接触することにより、エッジ部210が楔形状部204に大きく変形する。この楔形状部204が感光体210に接触するため、クリーニングブレード200の接触面圧が大きくならず、クリーニング性能が低下する。これにより感光体210表面の保護剤310が感光体210の表面に付着したままでクリーニングブレード200をすり抜ける。
図13(b)は画像形成を継続した場合における状態を示す。保護剤310がクリーニングブレード200のすり抜けを継続するため、保護剤310が感光体210の表面で成長して大きくなり、これによりトナー300もクリーニングブレード200をすり抜け易くなる。これを原因として、白抜け等の画像異常が発生したり、クリーニング不良による縦スジ画像が発生する。
ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤が添加された潤滑剤添加トナー340の場合には、トナー帯電能力が低下して帯電量が小さくなり、帯電量が小さい状態で転写電流により逆帯電し、中間転写ベルト250に転写される。帯電量が小さいため、中間転写ベルト250への転写においては、転写チャージャにより逆帯電したトナー量や逆帯電量が大きくなる。これにより感光体210表面には、中間転写ベルト250に転写されない残留トナーが多くなり、この状態でクリーニングブレード200に達して感光体表面がクリーニングされる。
図14のクリーニングブレード200においても、図12で説明したように、エッジ部201の大きな変形によって楔形状部204が形成され、この楔形状部204が感光体210に接触するため、クリーニングブレード200の接触面圧が大きくならず、クリーニング性能が低下する。これにより潤滑剤添加トナー340のすり抜け量が増加するクリーニング不良が発生し、画像の画質が低下する。
無機微粒子360を含有した感光体210は、無機微粒子360による微小な凹凸面370が表面に形成された状態となっている。また、潤滑剤添加トナー340は潤滑剤添加により帯電能力が低下しトナー帯電量が低下するため、転写チャージにより逆帯電するトナー量が増加する。このため、中間転写ベルト250へ転写されないで感光体210に残存するトナー340の付着力が大きくなる。
図15のクリーニングブレード200においても、図12で説明したように、エッジ部201の大きな変形によって楔形状部204が形成され、この楔形状部204が感光体210に接触するため、クリーニングブレード200の接触面圧が大きくならない。また、感光体210の表面に微小な凹凸面370が形成されているため、感光体210表面へのクリーニングブレード200の接触状態が不均一で不安定となる。従って、クリーニングブレード200をすり抜けるトナー340の量が増加してクリーニング不良が発生し、形成される画像の画質が低下する。
以下、本発明の一実施形態としてのクリーニング装置を電子写真式の画像形成装置としてのプリンタに適用した場合について説明する。図1〜図9は本発明の第1実施形態を示し、図1は、本実施形態に係る画像形成装置であるプリンタ100を示す概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120、二次転写装置160、及び給紙部130から概略構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y、C、M、Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、図中左側から順に、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)は、略水平方向に一列に並べて配置されている。プロセスカートリッジは、画像形成装置に対して一体として着脱自在に装着される。
各感光体10(Y、C、M、Bk)上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)について実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121(Y、C、M)に対応した一次転写ローラ161(Y、C、M)についてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10(Y、C、M)に中間転写ベルト162を接触させないように動作する。
二次転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)に対応したトナーカートリッジ159(Y、C、M、Bk)が略水平方向に並べて配置されている。
プロセスカートリッジ121(Y、C、M、Bk)の下方には、帯電された感光体10(Y、C、M、Bk)の表面にレーザー光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
二次転写ニップ部の転写紙搬送方向下流側には定着装置30が配置されており、この定着装置30の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
プロセスカートリッジ121は、ドラム状の感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置1、帯電部40及び現像部50とを備えている。
クリーニング装置1は、感光体10の回転軸方向に長尺な弾性部材であるクリーニングブレード5におけるその長尺方向に延びる一辺をエッジ部として感光体10の表面に押しつけて、感光体10表面上の転写残トナー等の不要な付着物を引き離し除去する。除去されたトナー等の付着物は排出スクリュ43によってクリーニング装置1の外に排出される。
現像部(現像装置)50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤(キャリア、トナー)を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を備える。現像部50は、この現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌しながら搬送する攪拌スクリュ52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給しながら搬送する供給スクリュ53と、から主として構成されている。
プリンタ100では、不図示のオペレーションパネルやパーソナルコンピュータ等の外部機器からプリント命令を受け付けると、まず、感光体10を図2の矢印で示す移動方向(回転方向)Aに回転させ、帯電部40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された例えばレーザービーム光を色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。各静電潜像に対し、各色の現像部50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。
次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することによって、中間転写ベルト162を挟んで感光体10と一次転写ローラ161との間に一次転写電界を形成し、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
図2に示すように、クリーニング装置1はブレードホルダ3の一側面にクリーニングブレード5を保持した構成を備えており、全体が帯電部40の上流側に設けられている。図2及び図3に示すように、クリーニングブレード5は感光体と接触するエッジ部を有したエッジ層6と、エッジ層6の裏面に積層された他の層としてのバックアップ層7とからなる積層構造となっており、ブレードホルダ3により保持された部位とは反対側のブレード端部が被クリーニング部材としての感光体10側に延びている。エッジ層6はバックアップ層7に対し、感光体10側に設けられており、エッジ層6が感光体10の表面に接触する。この接触により感光体10の表面に付着している残留トナー等の付着物を掻き取って除去する。
エッジ層6及び他の層であるバックアップ層7はいずれもウレタンゴム等の弾性材料によって形成されるが、エッジ層6はバックアップ層7よりも高硬度の弾性材料によって形成されている。この実施形態において、エッジ層6は23℃における100%モジュラスの値がバックアップ層7よりも大きな弾性材料によって形成されるものであり、エッジ層6の23℃における100%モジュラスの値が6MPa〜12MPaに設定されている。
表1はエッジ層6及びバックアップ層7の組み合わせ例を示し、いずれの組み合わせも本発明のクリーニングブレード5として用いることができる。
このプロセスカートリッジ121においては、帯電ローラ41として感光体10に接触して感光体10を帯電させるローラ部材が用いられており、この帯電ローラ41には交流電圧が印加される。ローラ部材は、感光体と微小なギャップを有して対向する。
保護剤塗布装置70は感光体10の移動方向Aにおけるクリーニング装置1よりも下流側に設けられている。これにより感光体10に対して保護剤を安定して塗布することができる。
保護剤塗布装置70においては、棒状となっている固形保護剤72が保持筒71に保持されており、保護筒71内の圧縮スプリング73により感光体10方向に付勢されている。固形保護剤72と感光体10の間には、回転するブラシローラ74が配置されており、ブラシローラ74の回転によって固形保護剤72を削り取り、感光体10の表面に塗布するようになっている。また、ブラシローラ74の下流側には、ポリウレタン等によって形成された塗布ブレード75が配置されており、感光体10の表面に塗布された保護剤を薄膜化することができる。
ブラシローラ74は感光体10の回転方向Aと逆方向に回転駆動されており、ブラシローラ74と感光体10の表面との間に大きな摺擦作用が作用するため、感光体10への保護剤塗布を効率的に行うことができる。また、塗布ブレード75はトレーリング方向から感光体10に接触しており、これにより保護剤を感光体10から掻き落とすことがなく良好な塗布効率で保護剤を薄膜化することができる。
脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びこれらの混合物があるが、これに限るものではない。また、これらを混合して使用してもよい。この場合、ステアリン酸亜鉛が特に感光体10への成膜性に優れることから、最も好ましく用いられる。
図6(a)はクリーニングブレード5が感光体10の表面に対して非接触状態にあるときを示し、エッジ層6の第1側面62が感光体10の表面と対向している。
図6(b)はクリーニングブレード5が感光体10の表面に接触した状態を示す。上述したようにクリーニングブレード5のエッジ層6は、23℃における100%モジュラスの値が6MPa〜12MPaのウレタンゴムによって形成されており、高硬度となっているため、感光体10の表面との接触により、エッジ部61が変形して第1側面62及び第2側面63が同時に感光体10の表面と接触し、感光体10との接触部分に楔形状部204(図11(b)等を参照)が形成されることが抑制される。このため感光体10の表面のトナー11や保護剤12のすり抜けを抑制することができる。また、エッジ部61の変形が小さくて済むため、感光体10との接触面積が広くなることを抑制でき、接触圧力を高く維持することができる。このため、感光体10の表面に付着して成長しようとする保護剤12を除去することができ、白抜け等の画像異常の発生を防止でき、クリーニング不良による縦スジ画像の発生を防止することができる。さらにバックアップ層7がエッジ層6よりも低硬度であるため感光体10との長期接触による経時的なヘタリ(塑性変形)を抑制でき、長期にわたって良好なクリーニング性能を維持することができる。このため、保護剤12の付着による画像異常の発生やクリーニング不良を長期にわたって防止することができる。
本発明の実施形態においては、像担持体として、最表面に無機微粒子を含有した感光体10を用いることができる。無機微粒子を最表面に含有することにより、感光体10の表面の耐摩耗性を向上させることができる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。このことから概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
また、無機微粒子は少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが無機微粒子の分散性の面から好ましい。無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下を引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる問題に発展する可能性がある。
無機微粒子81を含有することにより、微小な凹凸面82が感光体10の表面に形成されており、この表面に対して、クリーニングブレード5が接触する。クリーニングブレード5のエッジ層6は、23℃における100%モジュラスの値が6MPa〜12MPaのウレタンゴムによって形成されており、高硬度となっているため、感光体10の表面との接触により、エッジ部61が変形して第1側面62及び第2側面63が同時に感光体10の表面と接触し、感光体10との接触部分に楔形状部の形成が抑制される。すなわち、エッジ部61が変形しにくいため、エッジ部61の引き込みが抑制され、感光体表面の不均一な凹凸に対しても、安定して接触する。更にクリーニングブレード5のエッジ層6の硬度が高く、エッジ部61が変形しにくいため、エッジ部61の感光体下流側への引き込みが抑制されることにより、エッジ部61と感光体10との接触面積が小さくなり、感光体10への接触圧力が増大するためせき止め能力が向上する。このため、無機微粒子81による微小な凹凸面82が感光体10の表面に形成されていても、トナー11のすり抜けを抑制でき、クリーニング不良の発生を防止することが可能となる。また、バックアップ層7がエッジ層6よりも低硬度であるため感光体10との長期接触による経時的なヘタリを抑制でき、長期にわたって良好なクリーニング性能を維持することができる。
脂肪酸金属塩としては、感光体10に用いる脂肪酸金属塩と同様な金属塩を用いることができる。すなわち、脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレインサン銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム及びこれらの混合物があるが、これに限るものではない。また、これらを混合して使用してもよい。この場合、ステアリン酸亜鉛が原造次における感光体10への成膜性に優れることから、最も好ましく用いられる。
「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料(トナー)を0.1〜0.5g程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1万個/μlとなるようにしたものを上述の分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図9(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図9(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を円形度とする。
このような重合トナーを用いて感光体10の静電潜像を現像することにより高解像度の画像を形成することができる。
以上の脂肪酸金属塩含有のトナー、重合トナーを用いて感光体10の表面に画像を形成した場合には、クリーニング装置1によって感光体10の表面をクリーニングする。
図10は、本発明の第2実施形態を示し、像担持体としての感光体10の断面図である。この実施形態の感光体10は、高耐久感光体を用いるものである。
感光体10として高耐久感光体を用いた場合、経時の使用によって感光体10の表面が摩耗しにくいため、感光体10の表面に外添剤が付着した場合に、付着した外添剤が感光体10の表面と同時に削れて消滅するということが起きにくく、白抜け状の異常画像が発生し易くなる場合がある。感光体表面への外添剤の付着は、クリーニングブレード5の先端の挙動が不安定な場合に外添剤が感光体表面へこすり付けられることで発生しやすくなる。クリーニングブレード5の先端挙動が不安定でも、感光体10表面が削れ易い場合には、感光体10の表面と同時に削れて行くため、白抜け状の異常画像とはなりにくいが、削れにくい高耐久感光体を用いた場合には、クリーニングブレード5の不安定な挙動によって付着した外添剤は、高耐久感光体の表面に付着し、経時での使用で、クリーニングブレード5の不安定な挙動によって更に強固にこすり付けられるためである。本発明の第2実施形態においては、感光体10として高耐久感光体を用いる場合でも、クリーニングブレード5先端の挙動が安定させ、経時の使用でも、外添剤付着による白抜け状の異常画像発生を防止するものである。
表面層25は、電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子とを少なくとも含有し、更に必要に応じて添加剤を含有し、後述する表面固有抵抗率を有し、好ましくは後述する硬度及び弾性仕事率を有している。
表面層25の電荷輸送材料を極力低減した場合であっても、優れた電子写真感光体特性を有させるためには、一般の電子写真感光体と同様に、帯電性、電荷輸送性、潜像維持性を持たせることが重要である。この帯電性に関しては、表面層25に代替機能として持たせることが可能であるため、特に、表面層25に必要とされる機能としては、電荷輸送性、潜像維持性などが重要な要件となる。本発明者は、表面層25の電荷輸送性材料を極力低減した場合であっても、これらの機能を十分に有する電子写真感光体とするために、電子写真感光体の駆動時よりも低い電界強度(1×104V/cm〜3×104V/cm)のときには感光体の表面層が高い抵抗値を示し、電子写真感光体の駆動時と同程度の電界強度(1.5×105V/cm)の時には感光体の表面層が低い抵抗値を示すことが重要であることを突き止めた。
表面固有抵抗率R1は、表面層25における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
表面固有抵抗率R1としては、1013Ω/cm2以上であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、優れた潜像維持性を有する点で、1014Ω/cm2以上が好ましい。表面固有抵抗率R1が、1×1013Ω/cm2未満であると、潜像維持性が十分ではなく、出力画像のドットの細りや画像ボケが発生することがある。また、表面層25においては、潜像維持に対して寄与の大きな電界が前記電界強度近傍であることに由来すると考えられ、この電界強度範囲において比較的高抵抗とすることによって、電荷の移動を阻害し潜像維持性が高くすることが可能となる。
表面固有抵抗率R3は、表面層25における電界強度が3×104V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
表面固有抵抗率R3としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、優れた潜像維持性を有する点で、1014Ω/cm2以上が好ましい。表面層25においては、潜像維持に対して寄与の大きな電界が前記電界強度近傍であることに由来すると考えられ、この電界強度範囲において比較的高抵抗とすることによって、電荷の移動を阻害し潜像維持性が高くすることが可能となる。
表面固有抵抗率R15は、表面層25における電界強度が1.5×105V/cmであるときの表面固有抵抗率である。
表面固有抵抗率R15としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、駆動時の電子写真の露光部電位低減の点で、1×109Ω/cm〜1×1011Ω/cmが好ましい。
表面固有抵抗率R1と表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、抵抗変動を小さくすることができる点で、0.1〜10が好ましく、0.1〜2がより好ましい。比(R1/R3)が、0.1未満であるときは、電荷輸送性が低下し、残留電位の上昇などが発生することがあり、10を超えると、潜像維持性が十分とはならず、出力画像のドットの細りが発生することがある。
表面固有抵抗率R1と表面固有抵抗率R15との比(R1/R15)としては、100〜5,000であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100〜1,000が好ましい。比(R1/R15)が100未満であると、表面層25の電荷輸送性が十分ではなく、残留電位上昇に伴う画像欠陥の発生などが生じることがあり、5,000を超えると、電子写真感光体の帯電性が不足し、時汚れの発生、階調性低下などの懸念が生じることがある。表面固有抵抗率R1と比較して表面固有抵抗率R15を十分小さくすることにより、優れた電荷輸送性を示すことが本発明者により明らかとなった。表面層25においては、電荷輸送機能に対して寄与の大きな電界強度が1.5×105V/cm以上の範囲であることがわかり、この電界強度範囲において比較的高抵抗である表面層とすることによりスムーズな電荷輸送を促すことができる。
表面固有抵抗率の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、JIS−C2139:2008(固体電気絶縁材料−体積抵抗率及び表面抵抗率の測定方法)などに準拠して測定する方法などが挙げられる。一般に電子写真感光体はシリンダー形状を示すものが多く、JIS−C2139:2008に記載の方法で測定が困難な場合は、下記に示す方法を用いてもよい。
電圧印加時の試料通過電流を測定する際に用いる電流−電圧計としては、本発明に記載の電界強度(1×104V/cm)の測定ができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、微少電流計(Keithley社製 ソースメジャーユニット タイプ2410)により測定する方法などが挙げられる。
前記電極を構成する金属としては、電子写真感光体表面に電極を形成することができる金属であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、プラチナ、クロム、亜鉛、炭素などが挙げられ、対向電極としては、前記電極と互いに同種の金属により構成されることが好ましい。
前記電極の形状としては、特に制限はなく、測定に使用する直流電圧源の容量及び電流計の精度に基づき決定することができ、例えば、既知の長さ(10mm〜30mm)を有し、かつ既知の電極間隙(25μm〜100μm)を有する対抗電極などが挙げられる。 前記電界印加電源としては、十分安定な直流電圧源であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記電圧印加極性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、負帯電用電子写真感光体を評価する場合は負電圧印加とし、正帯電用電子写真感光体を評価する場合は正電圧印加とすることが好ましい。
表面固有抵抗率R1を測定する際、表面層25における電界強度を1×104V/cmに設定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、被験サンプル上に作製した電極間の間隙にあわせて印加するバイアスを設定し、電界強度を1×104V/cmに設定する方法などが挙げられる。
表面固有抵抗率R1を測定する際の電子写真感光体の表面層25の位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、表面固有抵抗率R1は、表面層25のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
表面固有抵抗率R3を測定する際の電子写真感光体の表面層25の位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、表面固有抵抗率R3は、表面層25のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層25における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
表面固有抵抗率R15を測定する際の電子写真感光体の表面層25の位置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、表面固有抵抗率R15は、表面層25のどの位置を測定しても同等の数値を示し、例えば、電子写真感光体の表面層25における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値を用いてもよい。
電子写真感光体の機械的耐久性や耐汚染性は、表面のごく狭い領域での物性に左右される。そのため、前記電子写真感光体の表面層における機械的耐久性や耐汚染性の指標として、ユニバーサル硬度を用いることが好ましい。
電子写真感光体の表面層25におけるユニバーサル硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200N/mm2以上が好ましく、250N/mm2以上がより好ましい。ユニバーサル硬度が、200N/mm2以上であると、トナー等に含有されるシリカ微粒子が表面層25に刺さりにくくなり、耐汚染性及び機械的耐久性が飛躍的に向上する。なお、ユニバーサル硬度の上限値としては、特に規定はないが、表面層25と感光層26党の下層との接着性を考慮すると、500N/mm2以下が好ましい。
〔条件〕
装置:フィッシャースコープ H−100(フィッシャー・インストルメンツ社製)
ソフト:WIN−HCU(フィッシャー・インストルメンツ社製)
最大試験荷重:1mN
荷重アプリケーション時間:30秒間
荷重の増加:1mN/30秒間
最大試験荷重でのクリープ:5秒間
荷重の減少:荷重の増加と同条件
徐荷後のクリープ:5秒間
圧子:SMC117
弾性仕事率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50%以上が好ましく、55%以上がより好ましい。弾性仕事率の測定は、例えばユニバーサル硬度と同様の方法により測定することができる。弾性仕事率は、下記式1を用いて算出することができる。
弾性仕事率(%)=100×(最大変位−塑性変位)/最大変位 ・・・式1
電子写真感光体の表面層における、前記ユニバーサル硬度が200N/mm2以上、好ましくは250N/mm2以上であって、弾性仕事率が50%以上、好ましくは55%以上である場合、電子写真感光体の耐汚染性、及び機械的耐久性共に向上する。
電荷輸送性を有しない樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択する
ことができ、例えば、電荷輸送性構造を有しない樹脂などが挙げられる。電荷輸送性構造を有しない樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾール等の正孔輸送性構造;縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等の電子吸引性芳香族環などの電子輸送性構造を有しない樹脂などが挙げられる。
電荷輸送性を有しない樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、具体的には、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、フェノキシ樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、表面層25における電荷輸送性及び潜像維持性に優れる点で、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂が好ましく、ラジカル重合性官能基を有する化合物を光照射して架橋することにより得られる架橋構造を有する樹脂として、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂がより好ましく、前記架橋構造を有するアクリル樹脂が特に好ましい。
電荷輸送性を有しない樹脂に用いるアクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレートなどが挙げられる。
アクリル重合性化合物における重合性官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、架橋反応性の点で、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基などが好ましい。
アクリル重合性化合物の重合性官能基数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、表面層25の強度及び製膜性の点で、2個以上が好ましい。
ラジカル重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アクリル重合性化合物100質量部に対し、0.5質量部〜40質量部が好ましく、1質量部〜20質量部がより好ましい。
電荷輸送性を有しない樹脂に用いるフェノール樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ノボラック樹脂、レゾール樹脂などが挙げられる。これらの中でも、潜像維持性に優れ、酸触媒等の開始剤を必須とするノボラック樹脂と比較して開始剤を用いることなく架橋反応させることができる点で、レゾール樹脂が好ましい。
また、フェノール樹脂としては、特に制限はなく、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、メチロール基を単位構造中に1個乃至複数個有するフェノール誘導体を加熱して架橋することにより合成する方法が好ましい。
メチロール基を単位構造中に2個以上含有するフェノール誘導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール類モノマーのジメチロール化合物、フェノール類モノマーのトリメチロール化合物、フェノール類ダイマー等の高分子体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
フェノール類モノマーのトリメチロール化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4,6−トリヒドロキシメチルフェノールなどが挙げられる。
電荷輸送性を有しない樹脂として用いるウレタン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エステル系ウレタン樹脂、エーテル系ウレタン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知のポリオール化合物と公知のイソシアネート化合物とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
イソシアネート化合物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール化合物100質量部に対し、0.5質量部〜40質量部が好ましく、1質量部〜20質量部がより好ましく、OH価及びNCO価に基づき適量を配合することが好ましい。
電荷輸送層を有しない樹脂として用いるエポキシ樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エポキシ樹脂としては、市販品を使用してもよく、適宜合成したものを使用してもよい。合成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1分子中に2個以上のエポキシ環を有するエポキシ環含有化合物と硬化剤とを混合し、加熱、光照射等のエネルギーを付与して架橋することにより合成する方法が好ましい。
エポキシ環含有化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エポキシ環含有化合物100質量部に対し、0.5質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましい。
電荷輸送性を有しない樹脂として用いるシリコーン樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ビニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、カルボン酸変性シリコーン、脂肪酸エステル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、フロロアルキル変性シリコーンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性シリコーン化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面層強度に優れる点で、珪素原子に2つ以上の加水分解性基が結合している構造を有する反応性シリコーン化合物が好ましい。加水分解性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルアミノ基、アセトキシ基、プロペノキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基などが挙げられる。
縮合触媒の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、反応性シリコーン化合物100質量部に対して、0.5質量部〜20質量部が好ましく、1質量部〜10質量部がより好ましい。
本発明において、表面層25中の電荷輸送性材料含有量を低減した場合であっても、電子写真感光体の表面層25に無機微粒子を分散させることにより、所望の表面抵抗率を制御し、電荷輸送性及び潜像維持性を有する電子写真感光体を得ることができることを突き止めた。
また、第13族元素をドープした酸化亜鉛を用いることにより、表面層25の表面抵抗率を制御することができ、比較的導電性が高く、大気中で長期に亘って安定した電気特性を維持することができ、経時安定性に優れた表面層を形成することができる。
分散させる無機微粒子としては、第13族元素をドープした酸化亜鉛であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガリウム元素をドープした酸化亜鉛、ホウ素元素をドープした酸化亜鉛、アルミニウム元素をドープした酸化亜鉛、インジウム元素をドープした酸化亜鉛などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、電荷輸送性及び潜像維持性に優れ、表面層25の電気的特性を維持できる点で、ガリウム元素をドープした酸化亜鉛が好ましい。
前記無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)において、第13族元素がドープされていることを確認する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により確認する方法などが挙げられる。
第13族元素の無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)における含有量の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、オージェ分光分析法(AES)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)等の一般に知られる元素分析方法により測定する方法などが挙げられる。
無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)の表面層25における含有量としては、本発明の表面抵抗率を得ることができれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、本発明の表面抵抗率に制御することが容易であるとともに、表面層25の製膜性や耐摩耗性の低下を小さくできる点で、7体積%〜40体積%が好ましい。無機微粒子の含有量が、7体積%未満であると、本発明の表面抵抗率とすることが困難となることがあり、40体積%を超えると、表面層25の製膜性の低下や耐摩耗性の低下などを引き起こすことがある。
元素分析及びそのマッピング方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エネルギー分散型X線検出器/走査型電子顕微鏡(EDS−SEM)などを用いて測定する方法などが挙げられる。なお、EDS−SEMは、被観察体を細く絞られた電子線で走査し、放出される二次電子量を検出することによって被観察体表面像を詳細(一般に50倍〜30万倍)に観察すると同時に、電子線照射により発生する特性X線を検出することにより、表面の微小領域の元素比率の分析や、特定元素のマッピングなどを行う装置である。
まず、電子写真感光体の断面構造をミクロトーム、FIB等の一般に用いられる方法で露出させた後に、上述した電子写真感光体断面の無機微粒子の構成元素のマッピングを行い、無機微粒子構成元素検出面積を観察面積で除することによって、観察断面における有機無機複合微粒子の占める面積割合を得る。次いで、その面積比率を体積比率に換算(面積比率の3/2乗)することにより、該有機無機複合微粒子の表面層25に占める割合を得ることができる。
無機微粒子の表面層25中への分散方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する表面層用塗工液中で一般に用いられる分散方法などが挙げられる。この分散方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボールミル、サンドミル、KDミル、3本ロールミル、圧力式ホモジナイザー、超音波分散などが挙げられる。
電荷輸送性を有しない樹脂と無機微粒子との組み合わせとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電気的特性に優れ、かつ高画質な画像出力を維持することができる点で、アクリル樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ポリカーボネート樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ポリアリレート樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、スチレン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、フェノール樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、ウレタン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せ、シリコーン樹脂とガリウム元素をドープした酸化亜鉛との組合せが好ましい。
添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属微粒子、反応性有機基を有する化合物、分散剤、界面活性剤、電荷輸送性化合物、可塑剤、レベリング剤などが挙げられる。
添加剤に用いる金属微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化カルシウム、ITO、酸化シリコン、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化コバルト、酸化銅、酸化鉄、酸化マンガン、酸化ニオブ、酸化バナジウム、酸化セレン、窒化硼素、窒化珪素などが挙げられる。
添加剤に用いる反応性有機基を有する化合物は、本発明の表面抵抗率を有する表面層25とするために、また、電子写真感光体の機能増強や分散性向上等を目的として、第13族元素をドープした酸化亜鉛を表面修飾するために添加される。
反応性有機基を有する化合物としては、無機微粒子表面の水酸基等と反応性を有する化合物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機金属カップリング剤などが挙げられ、具体的には、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤;イソプロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等のチタネートカップリング剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウムカップリング剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性有機基を有する化合物の被覆量としては、特に制限はなく、有機金属カップリング剤の被覆量は増強したい機能や母体粒子の分散性等の目的に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.01質量%〜30質量%が好ましく、0.05質量%〜15質量%がより好ましい。前記被覆量が、0.01質量%未満であると、機能増強や分散性向上の効果が得にくくなり、30質量%を超えると、有機金属カップリング剤が余剰に無機微粒子に付着した状態となり、これにより電子写真感光体の電気特性が低下することがある。
無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)を表面層中に良好に分散させる場合には、分散剤を用いてもよい。分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。分散剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等の目的に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。含有量が、0.5質量%未満であると、無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
無機微粒子(第13族元素をドープした酸化亜鉛)を表面層中に良好に分散させる場合には、界面活性剤を用いてもよい。界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、無機微粒子の粒径等の目的に応じて適宜選択することができるが、無機微粒子の全量に対して、0.5質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜15質量%がより好ましい。含有量が、0.5質量%未満であると、無機微粒子の分散効果が得られないことがあり、30質量%を超えると、残留電位の著しい上昇を引き起こす等の不具合を生じることがある。
添加剤として用いる電荷輸送性化合物(電荷輸送物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアリールアミン、ヒドラゾン、ピラゾリン、カルバゾール等の正孔輸送性構造を有する公知の正孔輸送物質;電子吸引性芳香族環(縮合多環キノン、ジフェノキノン、シアノ基、ニトロ基等)などの電子輸送構造を有する公知の電子輸送物質などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、電荷輸送性を有しない樹脂として、前記架橋重合体を用いる場合には、架橋重合体に対して反応性を有する官能基、例えば、水酸基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を有する電荷輸送材料を用いてもよい。
電荷輸送性化合物の表面層25における含有量を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、X線光電子分光法(XPS)、エネルギー分散型X線分光法(EDX)、波長分散型X線分析装置(WDX)等の元素分析により測定する方法、試薬により染色された染色量に基づき測定する方法、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)により測定する方法などが挙げられる。これらの中でも、定量が簡便であり汎用性が高い点で、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR)により測定された各ピーク強度の比をもとに作成した検量線に基づき定量することが好ましい。
まず、検量線の作成について説明する。
検量線は、電荷輸送性化合物未添加の表面層25におけるカルボニル由来の振動ピーク強度から算出された面積をα0とし、電荷輸送性化合物添加の表面層におけるカルボニル由来の振動ピーク強度から算出された面積をβ0とし、表面層25全量に対して電荷輸送性化合物を20質量%、40質量%、及び60質量%を添加した場合の各振動ピーク強度から算出される面積を、それぞれα20、α40、及びα60、並びにβ20、β40、β60とした場合、振動強度比(βx/αx)と電荷輸送性化合物の添加量とをプロットすることにより作成する。
次に、電荷輸送性化合物含有量未知の表面層について、上述した方法と同様の方法により、前記FT−IRのATR法で測定を行い、振動強度比を算出し、検量線に基づいて電荷輸送性化合物含有量を算出する。表面層25における電荷輸送性化合物の含有量を求める場合は、一般に知られるエッチング法や表面層断面形成手段(ミクロトームなど)により電荷輸送性化合物の含有量を測定したい箇所を露出させ、上述した方法と同様の方法により電荷輸送性化合物の含有量を算出する。
添加剤として用いる可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。可塑剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜30質量部が好ましい。
添加剤として用いるレベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー又はオリゴマー;などが挙げられる。レベリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して、0質量部〜1質量部が好ましい。
表面層25の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷輸送性を有しない樹脂、無機微粒子、及び添加剤を含む塗工液を、電子写真感光体における感光層25の表面に塗工した後、加熱乾燥を行い、硬化することにより形成する方法などが挙げられる。
ここで塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする表面層25の膜厚等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
加熱する際の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃〜170℃が好ましい。加熱の温度が、100℃未満であると、表面層25中に残留する溶媒が多くなりやすく、電子写真感光体特性に影響を与えることがあり、170℃を超えると、表面層25に隣接する感光層中の低分子量成分が、表面層25に移行しやすくなり、本発明の表面抵抗率の制御やその他特性の低下を引き起こす恐れがある。
表面層25の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度及び応答性に優れる点で、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、帯電性及び摩耗耐久性の観点から、3μm以上が好ましい。
感光層25としては、図10(b)、(c)、(d)で示す積層型感光層であってもよく、図10(a)で示す単層型感光層であってもよい。
単層型感光層は、電荷発生機能と電荷輸送機能とを同時に有する層である。単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、及び結着樹脂を含有し、更に必要に応じて可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等のその他の成分を含有する。
単層型感光層に用いる電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。電荷発生物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結着樹脂100質量部に対し、5質量部〜40質量部が好ましい。
単層型感光層に用いる電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の物質などが挙げられる。電荷輸送物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、結着樹脂100質量部に対し、190質量部以下が好ましく、50質量部〜150質量部がより好ましい。
単層型感光層に用いる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、後述する積層型感光層で用いられるものと同様の結着樹脂などが挙げられる。
単層型感光層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂、その他の成分等を分散機を用いて適当な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等)に溶解乃至分散して得られた塗工液を、塗布乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
塗工液を塗工する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート、ビードコート、リングコートなどが挙げられる。また、必要に応じて、可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加してもよい。
単層型感光層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5μm〜25μmが好ましい。
積層型感光層は、電荷発生機能及び電荷輸送機能をそれぞれ独立した層が担うため、少なくとも電荷発生層23と、電荷輸送層24とをこの順に有し、更に必要に応じてその他の層を有する。なお、電荷発生層23、電荷輸送層24及びその他の層は、従来公知のものを使用することができる。
積層型感光層において、電荷発生層23と電荷輸送層24との積層順としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、多くの電荷発生材料は化学的安定性に乏しく、電子写真作像プロセスにおける帯電器周辺での放電生成物のような酸性ガスにさらされると電荷発生効率の低下などを引き起こす。このため、電荷発生層23の上に電荷輸送層24を積層することが好ましい。
電荷発生層24は、電荷発生物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
電荷発生層24に用いる電荷発生物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機系材料、有機系材料などが挙げられる。
電荷発生物質として用いる無機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、結晶セレン、アモルファス−セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物、アモルファス−シリコン(例えば、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子等でターミネートしたもの;ホウ素原子、リン原子等をドープしたものなどが好適)などが挙げられる。
電荷発生物質として用いる有機系材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
電荷発生層に用いる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、上述の結着樹脂の他に、電荷輸送機能を有する電荷輸送性高分子材料を含んでもよく、例えば、アリールアミン骨格、ベンジジン骨格、ヒドラゾン骨格、カルバゾール骨格、スチルベン骨格、ピラゾリン骨格等を有する、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリシロキサン、アクリル樹脂等の高分子材料、ポリシラン骨格を有する高分子材料などを用いることができる。
電荷発生層に用いるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、低分子電荷輸送物質、溶媒、レベリング剤などが挙げられ、上述の酸化防止剤を含んでもよい。その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
その他の成分としての低分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質などが挙げられる。
低分子電荷輸送物質として用いる電子輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
低分子輸送物質として用いる正孔輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の成分としての溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
その他の成分としてのレベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても
よい。
電荷発生層23の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上述した電荷発生物質及び結着樹脂を溶媒等のその他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、導電性支持体21上に塗布して乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。なお、塗工液は、前述のキャスティング法により塗布することができる。
電荷発生層23の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜5μmが好ましく、0.05μm〜2μmがより好ましい。
電荷輸送層24は、帯電電荷を保持させ、かつ、露光により電荷発生層23で発生分離した電荷を移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目的とする層である。帯電電荷を保持させる目的を達成するためには、電気抵抗が高いことが要求される。また、保持していた帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するためには、誘電率が小さく、かつ、電荷移動性がよいことが要求される。
電荷輸送層24は、電荷輸送物質を含み、結着樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含む。
電荷輸送層に用いる電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電子輸送物質、正孔輸送物質、高分子電荷輸送物質などが挙げられる。
電荷輸送物質の電荷輸送層24全量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20質量%〜80質量%が好ましく、30質量%〜70質量%がより好ましい。含有量が20質量%未満であると、電荷輸送層24の電荷輸送性が小さくなることにより所望の光減衰特性が得られないことがあり、80質量%を超えると、画像形成工程から感光体10が受ける各種ハザードによって必要以上に摩耗することがある。一方、電荷輸送物質の電荷輸送層24における含有量が、特に好ましい範囲内であると、所望の光減衰性が得られるとともに、使用によっても摩耗量が少ない電子写真感光体を得ることができる点で有利である。
電荷輸送物質として用いる電子輸送物質(電子受容性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
電荷輸送物質として用いる正孔輸送物質(電子供与性物質)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
電荷輸送物質として用いる高分子電荷輸送物質は、後述する結着樹脂の機能と電荷輸送物質の機能を併せ持つ材料である。特に、非晶質酸化物を中間層22に適用した場合には、電荷輸送物質として高分子電荷輸送物質を適用することにより、帯電性低下や地汚れの発生が抑制されることが本発明者らの検討から分かっており、好適である。
高分子電荷輸送物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルバゾール環を有する重合体、ヒドラゾン構造を有する重合体、ポリシリレン重合体、トリアリールアミン構造を有する重合体(例えば、特許第3852812号公報、特許第3990499号公報等に記載のトリアリールアミン構造を有する重合体等)、電子供与性基を有する重合体、その他の重合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよく、摩耗耐久性や製膜性の点で、後述する結着樹脂と併用してもよい。
高分子電荷輸送物質の電荷輸送層24の全量における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電荷輸送性の両立の観点から、高分子電荷輸送物質と結着樹脂とを併用する場合、40質量%〜90質量%が好ましく、50質量%〜80質量%がより好ましい。
結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、電荷輸送層24は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
電荷輸送層24に用いるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶媒、可塑剤、レベリング剤などが挙げられ、上述した酸化防止剤を含んでもよい。その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
その他の成分としての溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、電荷発生層23と同様なものが使用できるが、電荷輸送物質及び結着樹脂を良好に溶解する溶媒が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。
その他の成分としての可塑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般樹脂の可塑剤などが挙げられる。
その他の成分としてのレベリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー乃至オリゴマーなどが挙げられる。
電荷輸送層24の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば電荷輸送物質及び結着樹脂を溶媒等のその他の成分に溶解乃至分散して得られた塗工液を、電荷発生層23上に塗布して加熱乃至乾燥することにより形成する方法などが挙げられる。
電荷輸送層24形成の際に用いる塗工液の塗工方法としては、特に制限はなく、塗工液の粘性、所望とする電荷輸送層24の厚み等の目的に応じて適宜選択することができ、例えば、浸漬塗工法、スプレーコート法、ビードコート法、リングコート法などが挙げられる。
電荷輸送層24の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、解像度乃至応答性の点から、50μm以下が好ましく、45μm以下がより好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下引き層、中間層などが挙げられる。
下引き層は、導電性支持体21と感光層25との間に設けることができる。下引き層は、樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤、微粉末顔料、カップリング剤等のその他の成分を含む。
下引き層に含まれる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、樹脂の上に感光層25を溶媒で塗布する点で、一般の有機溶媒に対して耐溶媒性の高い樹脂が好ましい。
下引き層に含まれるカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤などが挙げられる。
下引き層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単層であってもよく、上記種類の組合せで2層以上の積層であってもよい。
下引き層の形成方法としては、特に制限はなく、感光層25の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができ、例えば、Al2O3を陽極酸化して形成する方法、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物;SiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物;を真空薄膜作製法によって形成する方法などが挙げられる。
下引き層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm〜5μmが好ましい。
中間層22は、電荷輸送層24と架橋型電荷輸送層との間に、架橋型電荷輸送層への電荷輸送層成分の混入を抑える又は両層間の接着性を改善することを目的として設けることができる。
中間層は、架橋型電荷輸送層の塗工液に対し不溶性又は難溶性であるものが適しており、結着樹脂を含み、更に必要に応じて上述の酸化防止剤等のその他の成分を含む。
中間層に含まれる結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
中間層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、感光層25と同様の適当な溶媒及び塗工法を用いて形成する方法などが挙げられる。
中間層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm〜2μmが好ましい。
導電性支持体21としては、体積抵抗値が1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。なお、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスベルト(エンドレスニッケルベルト、エンドレス
ステンレスベルト等)を用いてもよい。
導電性支持体21の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属(アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等)又は金属酸化物(酸化スズ、酸化インジウム等)を蒸着又はスパッタリングして、支持体(フィルム状、円筒状等のプラスチック、紙等)に被覆することにより形成する方法;金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等)の板を押出し、引抜き等を行い、表面処理(素管化後、切削、超仕上げ、研摩等)を施して形成する方法などが挙げられる。
導電性支持体21は、その上に導電性層を設けてもよい。導電性層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性粉体及び結着樹脂を、必要に応じて溶媒に分散乃至溶解して得られた塗工液を導電性支持体21上に塗布することにより形成する方法、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)等の素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブを用いて形成する方法などが挙げられる。
導電性層に用いる結着樹脂として、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリビニルトルエン樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
導電性層に用いる溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明する。
図11(a)〜(d)は本発明の第1実施形態に対応した実施例であり、像担持体としての感光体10の層構造を示す。
図11(a)は導電性支持体91上に表面近傍に無機微粒子を含有した感光層92を積層して設けた例である。図11(b)は導電性支持体91上に感光層92と無機微粒子を含有した表面層93を順次積層した例である。図11(c)は導電性支持体91上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を配置し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた例である。図11(d)は導電性支持体91上に下引き層94を設け、下引き層94の上に電荷発生層921、電荷輸送層922を順次積層した感光層92を積層し、更に感光層92上に無機微粒子を含有した表面層93を積層して設けた例である。
導電性支持体91としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示す材料、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものも、本発明の導電性支持体91として用いることができる。
導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。
このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体91として良好に用いることができる。
感光層92は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層921と電荷輸送層922とで構成される場合から述べる。
電荷発生層921は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層921には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられる。これらの電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
アゾ顔料、およびチタニルフタロシアニン(特にCuKαの特性X線(波長1.514Å)に対するブラッグ角2θの回折ピーク(±0.2゜)として、少なくとも27.2゜に最大回折ピークを有するチタニルフタロシアニン)が有効に使用できる。
電荷発生層921は、必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体91上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層921に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層921の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送層922は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層921上に塗布、乾燥することにより形成できる。
また、必要により可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等その他公知の材料が挙げられる。
これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
電荷輸送層922の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)により異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどがある。
可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなど一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂に対して0〜30重量%程度が適当である。
レベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイルなどのシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは、オリゴマーが使用され、その使用量は結着樹脂に対して、0〜1重量%が適当である。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
無機微粒子の添加量は、高いほど耐摩耗性が高いので良好であるが、高すぎる場合には残留電位の上昇、保護層の書き込み光透過率が低下し、副作用を生じる場合がある。従って、概ね全固形分に対して、30重量%以下、好ましくは20重量%以下である。その下限値は、通常、3重量%である。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
上述した電荷発生物質を結着樹脂中に分散した像担持体が使用できる。
単層感光層92は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。
また単層の感光層92が表面層93になる場合も、上述した無機微粒子が含有されている。さらに、この感光層92には上述した電荷輸送物質を添加した機能分離タイプとしても良く、良好に使用できる。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層922で挙げた結着樹脂をそのまま用いるほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。
結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましくさらに好ましくは50〜150重量部である。
単層感光層92は、電荷発生物質、結着樹脂を必要ならば電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコートなどで塗工して形成できる。単層感光層92の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
下引き層94は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層92を溶剤で塗布することから、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。
このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
更に本発明では、下引き層94として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
この他、下引き層94には、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層94の膜厚は0〜5μmが適当である。
表面層93は、少なくとも無機微粒子とバインダー樹脂で構成される。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂などの架橋樹脂が用いられる。
微粒子としては、有機系微粒子及び無機微粒子が用いられる。有機系微粒子としては、フッ素含有樹脂微粒子、炭素系微粒子などが上げられる。銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化珪素、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。特に金属酸化物が良好であり、さらには、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等が有効に使用できる。
無機微粒子の平均一次粒径は、0.01〜0.5μmであることが表面層93の光透過率や耐摩耗性の点から好ましい。
無機微粒子の平均一次粒径が0.01μm以下の場合は、耐摩耗性の低下、分散性の低下等を引き起こし、0.5μm以上の場合には、分散液中において無機微粒子の沈降性が促進されたり、トナーのフィルミングが発生したりする可能性がある。
従って、概ね全固形分に対して、50重量%以下、好ましくは30重量%以下である。 その下限値は、通常、5重量%である。
無機微粒子の分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。
例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理が無機微粒子の分散性及び画像ボケの点からより好ましい。
シランカップリング剤による処理は、画像ボケの影響が強くなるが、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。
表面層93膜厚は、1.0〜8.0μmの範囲であることが好ましい。
長期的に繰り返し使用される像担持体は、機械的に耐久性が高く、摩耗しにくいものとする。
この画像流れを防止するためには、感光層92をある一定速度以上に摩耗する必要がある。そのためには、長期的な繰り返し使用を考慮した場合、表面層93は少なくとも1.0μm以上の膜厚であることが好ましい。
また表面層93膜厚が8.0μmよりも大きい場合は、残留電位上昇や微細ドット再現性の低下が考えられる。
これら無機微粒子の材料は、適当な分散機を用いることにより分散できる。分散液中での無機微粒子の平均粒径は、1μm以下、好ましくは0.5μm以下にあること表面層93の透過率の点から好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどがある。
表面層93は、残留電位低減、応答性改良のため、電荷輸送物質を含有しても良い。電荷輸送物質は、電荷輸送層の説明で記載した材料を用いることができる。
電荷輸送物質として、低分子電荷輸送物質を用いる場合には、表面層93中における濃度傾斜を有しても構わない。
これら高分子電荷輸送物質から構成される表面層93は耐摩耗性に優れたものである。 高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテルの中から選ばれる少なくとも一つの重合体であることが好ましい。特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが好ましい。
評価装置:Fisherscope H−100
試験方法:負荷除荷繰り返し(1回)試験
圧子:マイクロビッカース圧子
最大荷重:9.8mN
負荷(除荷)時間:30秒
保持時間:5sec
マルテンス硬さ190N/mm2未満の場合は、トナーが感光体表面に固着する不具合が生じる。また弾性仕事率(We/Wt値)が37.0%未満の場合は、感光体軸方向で、画像面積率が変化した場合など、感光体摩耗スピードが変化し、摩耗ムラが発生する不具合が生じる。このため、無機微粒子の添加量や樹脂種により、硬度及び弾性仕事率を制御する。ポリカーボネート、ポリアリレートなどの樹脂は、樹脂骨格中に剛直な構造を取り込むことにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。また前記高分子電荷輸送物質を採用することにより、硬度及び弾性仕事率が向上する。
[製造例1]
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛1)の作製>
ステアリン酸140部をエタノール1000部に投入し75℃で混合したものに対して、水酸化亜鉛50部をゆっくり加え、1時間混合した。その後、20℃まで冷却して生成物を取り出し、150℃で乾燥させてエタノールを除去した。得られたステアリン酸亜鉛の固形物をハンマーミルで粗粉砕し、次いでジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)で微粉砕し、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)によりカットポイント5.6μmで分級して、体積平均粒径が5.0μmのステアリン酸亜鉛1を得た。
[製造例2]
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛2)の作製>
製造例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛の微粉砕物を、カットポイント1.0μmで分級した点以外は、製造例1と同様にして、体積平均粒径が0.7μmのステアリン酸亜鉛2を得た。
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛3)の作製>
製造例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛の微粉砕物を、カットポイント0.9μmで分級した点以外は、製造例1と同様にして、体積平均粒径が0.65μmのステアリン酸亜鉛3を得た。
[製造例4]
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛4)の作製>
製造例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛の微粉砕物を、カットポイント7.5μmで分級した点以外は、製造例1と同様にして、体積平均粒径が7.0μmのステアリン酸亜鉛4を得た。
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛5)の作製>
製造例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛の微粉砕物を、分級しなかった点以外は、製造例1と同様にして、体積平均粒径が7.5μmのステアリン酸亜鉛5を得た。
[製造例6]
<脂肪酸金属塩(ステアリン酸マグネシウム)の作製>
ステアリン酸140部をエタノール1000部に投入し75℃で混合したもの対して、水酸化マグネシウム30部をゆっくり加え、1時間混合した。その後、20℃まで冷却して生成物を取り出し、150℃で乾燥させてエタノールを除去した。得られたステアリン酸亜鉛の固形物をハンマーミルで粗粉砕し、次いで、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)で微粉砕し、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)によりカットポイント5.6μmで分級して、体積平均粒径が5.0μmのステアリン酸マグネシウムを得た。
<脂肪酸金属塩(ベヘニン酸亜鉛)の作製>
ベヘン酸140部をエタノール1000部に投入し75℃で混合したもの対して、水酸化亜鉛50部をゆっくり加え、1時間混合した。その後、20℃まで冷却して生成物を取り出し、150℃で乾燥させてエタノールを除去した。得られたステアリン酸亜鉛の固形物をハンマーミルで粗粉砕し、次いで、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)で微粉砕し、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)によりカットポイント5.6μmで分級して、体積平均粒径が5.0μmのベヘニン酸亜鉛を得た。
[製造例8]
<エステルワックスの合成>
脂肪酸成分とアルコール成分とを、表2に記載のモル比率で、触媒(有効量)とともに反応容器内に入れ、窒素気流下、240℃でエステル化反応させ、表2に示すエステルワックス1〜6を合成した。
〜結晶性ポリエステル樹脂1の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、1,10−デカン二酸2120g、1,8−オクタンジオール1520g、1,6−ヘキサンジオール1200g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、更に8.3kPaで2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂1を得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
[製造例10]
〜結晶性ポリエステル樹脂2の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、1,10−デカン二酸1600g、1,8−オクタンジオール1250g、ハイドロキノン4.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、更に8.3kPaで2時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂2を得た。得られた樹脂の特性を表2に示す。
〜結晶性ポリエステル樹脂3の合成〜
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した5リットルの四つ口フラスコに、1,10−デカン二酸2120g、1,8−オクタンジオール1000g、1,4−ブタンジオール1520g、ハイドロキノン3.9gを入れ、180℃で10時間反応させた後、200℃に昇温して3時間反応させ、更に8.3kPaで1.5時間反応させて結晶性ポリエステル樹脂3を得た。得られた樹脂の特性を表3に示す。
以下のようにして、実施例1〜21及び比較例1〜13の各トナーを製造した。
[実施例1]
(トナー材料の溶解・分散液の調製)
〜非結晶性ポリエステル樹脂1の合成〜
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物67部、ビスフェノールAプロピオンオキサイド3モル付加物84部、テレフタル酸274部、及びジブチルチンオキサイド2部を投入し、常圧下、230℃で8時間反応させた。次いで、該反応液を10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂1を合成した。
得られた非結晶性ポリエステル樹脂1は、数平均分子量(Mn)が2,100、質量平均分子量(Mw)が5,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃であった。
水1000部、カーボンブラック(Printex35;デグサ社製、DBP吸油量=42mL/100g、pH=9.5)540部、及び前記未変性ポリエステル樹脂1200部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。該混合物を二本ロールにより150℃で30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
ビーカー内で、前記未変性ポリエステル樹脂100部と、酢酸エチル130部を攪拌し溶解させた。次いで、カルナウバワックス〔分子量=1800、酸価=2.5、針入度=1.5mm(40℃)〕10部、及び前記マスターバッチ10部を仕込み、ビーズミル(ウルトラビスコミル;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/s、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして原料溶解液を調製し、トナー材料の溶解・分散液を調製した。
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業社製)16部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液を30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液A1]を得た。[樹脂微粒子分散液A1]の体積平均粒径(堀場製作所製:LA−920で測定)は、9nmであった。
〜水系媒体相の調製〜
水660部、前記[樹脂微粒子分散液A1]25部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業社製)25部、及び酢酸エチル60部を混合撹拌し、乳白色の液体(水系媒体相)を得た。
〜乳化・分散液の調製〜
前記水系媒体相150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の溶解・分散液100部を添加し、10分間混合して乳化・分散液(乳化スラリー)を調製した。
〜有機溶剤の除去〜
脱気用配管、攪拌機及び温度計をセットしたフラスコに、前記乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら、減圧下、30℃で12時間、脱溶剤して、脱溶剤スラリーAとした。
前記脱溶剤スラリーAの全量を減圧濾過し、濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合、再分散(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過する操作を3回行って洗浄スラリーを得た。
〜加熱処理〜
前記洗浄スラリーを45℃で10時間熟成した後、濾過して加熱処理後ケーキを得た。
〜乾燥〜
前記加熱処理後ケーキを、順風乾燥機により45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子Aを得た。
前記「トナー母体粒子A」100部に対し、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)1.5部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに脂肪酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛1)を0.2部添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。混合後の粉体を目開き500μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き、脂肪酸金属塩及び無機微粒子を外添したトナー1を製造した。
トナー中の脂肪酸金属塩の完全遊離率と弱付着率の測定は以下のようにして行った。
5%界面活性剤(ノイゲンET−165、第一工業製薬社製)水溶液に、トナーを3.75g投入し、卓上ロールミルを用いて泡立たない程度の回転数で30分間攪拌し、トナー分散液Aを調製した。このトナー分散液Aに対して超音波ホモジナイザー(VCX750、Sonic and Material社製)を用いて超音波を付与し(底面からの超音波振動部高さ1.0cm、強度40W、1分間)、トナー分散液Bを調製した。
トナー分散液Bを遠沈管に移し、2000rpmで2分間遠心分離を行った。遠心分離後の上澄みを廃棄し、沈殿したトナーに純水60mLを加えて分散スラリーとし、吸引ろ過を行った(桐山ロート用ろ紙No.5C 60φm/m、桐山製作所製)。ろ紙上に残ったトナーを純水60mLで分散スラリーとし、吸引ろ過を行い洗浄した。ろ紙上に残留したトナーを回収し、40℃恒温槽で8時間乾燥させた。得られたトナー3gを自動加圧成型機(BRE−32、前川試験機製作所製)により、荷重6.0t、加圧時間60秒の条件で直径30mm、厚さ2mmのペレットに成型し、遊離処理後トナーサンプルとした。
次に、蛍光X線装置(ZSX−100e、理学電気社製)により定量分析を行い、前記ペレット状トナーサンプルの金属元素含有量を測定した。検量線はあらかじめ作成しておき、下記式によって遊離率を算出した。
遊離率(%)=(遊離処理後トナーサンプルの金属元素含有量/遊離処理前トナーサンプルの金属元素含有量)×100
また、前記遊離処理において、超音波付与を省略した点以外は同様の処理を行ったトナーサンプルを用いて完全遊離率を算出し、下記式により弱付着率を算出した。
弱付着率(%)=超音波処理トナーサンプルにおける金属元素遊離率(%)−完全遊離率(%)
実施例1の脂肪酸金属塩の混合において、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで12分間混合した点以外は、実施例1と同様にしてトナー2を得た。
[実施例3]
実施例1の脂肪酸金属塩の混合において、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速33m/sで12分間混合した点以外は、実施例1と同様にしてトナー3を得た。
「トナー母体粒子A」100部に対し、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)1.5部、及び脂肪酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛1)0.2部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)を2.0部添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで、周速40m/sで10分間混合した。混合後の粉体を目開き500μmのメッシュに通過させて粗大粉を取り除き、脂肪酸金属塩及び無機微粒子を外添したトナー4を製造した。
[実施例5]
「トナー母体粒子A」100部に対し、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)を1.5部添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により、周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部、及び脂肪酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛1)0.2部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。混合後の粉体を目開き500μmのメッシュに通過させて粗大粉を取り除き、脂肪酸金属塩及び無機微粒子を外添したトナー5を製造した。
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えてステアリン酸亜鉛2を用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー6を得た。
[実施例7]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えてステアリン酸亜鉛3を用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー7を得た。
[実施例8]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えてステアリン酸亜鉛4を用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー8を得た。
[実施例9]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えてステアリン酸亜鉛5を用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー9を得た。
[実施例10]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1の添加量を0.50部に変えた点以外は、実施例1と同様にしてトナー10を得た。
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1の添加量を0.55部に変えた点以外は、実施例1と同様にしてトナー11を得た。
[実施例12]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1の添加量を0.05部に変えた点以外は、実施例1と同様にしてトナー12を得た。
[実施例13]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1の添加量を0.03部に変えた点以外は、実施例1と同様にしてトナー13を得た。
[実施例14]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えて、ステアリン酸マグネシウムを用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー14を得た。
[実施例15]
実施例1におけるステアリン酸亜鉛1に代えてベヘニン酸亜鉛を用いた点以外は、実施例1と同様にしてトナー15を得た。
<粉砕法>
・結着樹脂:結晶性ポリエステル樹脂1 8部
・結着樹脂:非結晶性ポリエステル樹脂1 72部
・着色剤:カーボンブラック(Printex35;デクサ社製) 6部
(三菱化学社製、体積平均粒径;24nm、BET比表面積;125m2/g)
・ワックス:カルナウバワックス 6部
上記トナー粉体原料をスーパーミキサー(SMV−200、カワタ社製)により十分に混合し、トナー粉体原料混合物を得た。このトナー粉体原料混合物を、ブッスコニーダー(TCS−100、ブッス社製)の原料供給ホッパーに供給し、供給量を120kg/hとして混練した。
得られた混練物をダブルベルトクーラーで圧延冷却した後、ハンマーミルで粗粉砕し、ジェット気流式粉砕機(I−20ジェットミル、日本ニューマチック社製)により微粉砕を行い、風力式分級機(DS−20・DS−10分級機、日本ニューマチック社製)により微粉分級を行い、トナー母体粒子Cを得た。
〜結晶性ポリエステル樹脂分散液の作製〜
金属製2L容器に結晶性ポリエステル樹脂1を100g、酢酸エチルを400g入れ、70℃で加熱溶解させた後、氷水浴中で20℃/分の速度で急冷した。冷却後、分散液に結晶性ポリエステル樹脂1を100g溶解させ、これにガラスビーズ(3mmφ)500mLを加え、バッチ式サンドミル装置(カンペハピオ社製)で平均液温24℃に保ちながら10時間粉砕を行い、体積平均粒径が0.3μmの[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]を得た。
〜ポリエステルプレポリマーの合成〜
冷却管、撹拌機及び窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下、230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下、5時間反応させて[中間体ポリエステル1]を得た。この[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。次に、冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応させて、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート量は、1.53質量%であった。
撹拌棒及び温度計をセットした容器に、[非結晶性ポリエステル樹脂1]378部、[エステルワックス1]110部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃に冷却した。次いで容器にマスターバッチ500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して[原料溶解液1]を得た。
次いで[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック及びワックスの分散を行った。次いで、[非結晶性ポリエステル樹脂1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業社製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌して白色の乳濁液を得た。続いて系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。更に、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成しビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]の体積平均粒径(LA−920で測定)は0.14μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業社製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜乳化〜
[顔料・WAX分散液1]664部、[プレポリマー1]109.4部、[結晶性ポリエステル樹脂分散液1]73.9部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数11,000rpmで5分間)し、[乳化スラリー1]を得た。
次いで撹拌機及び温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
上記[分散スラリー1]100部を減圧濾過して得た濾過ケーキに対し、以下の(1)〜(4)の操作を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)次いで、10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)次いで、10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4)次いで、イオン交換水300部を加え、混風乾燥機により45℃で48時間乾燥し、トナー母体粒子Bを得た。
上記「トナー母体粒子B」100部に対し、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)1.5部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これに脂肪酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛1)0.2部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。混合後の粉体を目開き500μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除き、脂肪酸金属塩及び無機微粒子を外添したトナー17を製造した。
実施例17において、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を28℃に保ちながら粉砕した以外は、実施例17と同様にしてトナー18を得た。
[実施例19]
実施例17において、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を18℃以下に保ちながら粉砕した以外は、実施例17と同様にしてトナー19を得た。
[実施例20]
実施例17において、[エステルワックス1]を[エステルワックス2]に代えた以外は、実施例17と同様にして、トナー20を作製した。
[実施例21]
実施例17において、[エステルワックス1]を[エステルワックス3]に代えた以外は、実施例17と同様にして、トナー21を作製した。
実施例1のステアリン酸亜鉛1の外添混合工程において、40m/sでの混合工程時間を5分間に変更した点以外は、実施例1と同様にしてトナー22を得た。
[比較例2]
実施例1のステアリン酸亜鉛1の混合工程において、40m/sでの混合工程を省略した点以外は、実施例1と同様にしてトナー23を得た。
[比較例3]
実施例1のステアリン酸亜鉛1の混合工程において、33m/sで12分間混合を行った点以外は、実施例1と同様にしてトナー24を得た。
実施例1において得られた「トナー母体粒子A」100部に対して、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)を1.5部及びステアリン酸亜鉛1を0.2部添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで周速33m/sで5分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速40m/sで10分間混合を行い、トナー25を得た。
[比較例5]
実施例1において得られた「トナー母体粒子A」100部に対して、シリカA(UFP−35、日本電気化学工業社製)を1.5部及びステアリン酸亜鉛1を0.2部添加し、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)により周速13m/sで1分間混合し、次いで周速33m/sで5分間混合した。これに体積平均粒径20nmの酸化チタン0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速33m/sで10分間混合した。これにシリカB(H1303、クラリアントジャパン社製)2.0部を添加し、ヘンシェルミキサーにより周速13m/sで1分間混合し、次いで周速33m/sで10分間混合を行い、トナー26を得た。
実施例7において、ステアリン酸亜鉛3の混合工程を、周速30m/sで12分間に変更した以外は、実施例7と同様にしてトナー27を得た。
[比較例7]
実施例9において、ステアリン酸亜鉛5の混合工程を、周速30m/sで12分間に変更した以外は、実施例9と同様にしてトナー28を得た。
[比較例8]
実施例11において、ステアリン酸亜鉛1の混合工程を、周速30m/sで12分間に変更した以外は、実施例11と同様にしてトナー29を得た。
[比較例9]
実施例13において、ステアリン酸亜鉛1の混合工程を、周速30m/sで12分間に変更した以外は、実施例13と同様にしてトナー30を得た。
[比較例10]
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル2]、[エステルワックス1]を[エステルワックス4]に代え、結晶性ポリエステルの分散工程での平均液温を28℃に保ちながら粉砕した以外は、以外は、実施例1と同様にして、トナー31を作製した。
実施例1において、[結晶性ポリエステル1]を[結晶性ポリエステル3]、[エステルワックス1]を[エステルワックス2]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー32を作製した。
[比較例12]
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス5]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー33を作製した。
[比較例13]
実施例1において、[エステルワックス1]を[エステルワックス6]に代えた以外は、実施例1と同様にして、トナー34を作製した。
直径φ40mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、厚み3.5μmの下引き層、厚み0.2μmの電荷発生層、及び厚み20μmの電荷輸送層を形成した。
〔下引き層用塗工液〕
・アルキッド樹脂 ・・・ 12部
(ベッコゾール1307−60−EL、DIC社製)
・メラミン樹脂 ・・・ 8部
(スーパーベッカミン G−821−60、DIC社製)
・酸化チタン ・・・ 80部
(CR−EL、石原産業社製)
・メチルエチルケトン ・・・ 250部
〔電荷発生層用塗工液〕
・下記構造式(1)のビスアゾ顔料 ・・・ 2.5部
・ポリビニルブチラール(XYHL、UCC社製) ・・・ 0.5部
・シクロヘキサノン ・・・ 200部
・メチルエチルケトン ・・・ 80部
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 10部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・下記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 7部
・テトラヒドロフラン ・・・ 100部
・1質量%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液 ・・・ 1部
(KF50−100CS、信越化学工業社製)
なお、前記表面層用塗工液は、下記のように調製した。まず、ジルコニア製ビーズ(平均粒子径:0.1mm)を110g投入した50mL容器に、Alドープ酸化亜鉛、界面活性剤、及びシクロヘキサノンを入れ、1,500rpmの振動条件で2時間の振動分散を行い、Alドープ酸化亜鉛を分散させた分散液を調製した。次に、前記分散液を、シルコニア製ビーズ(平均粒子径:粒径5mm)を60g投入した50mL容器に移し替え、200rpmの回転速度で24時間の分散を行い、ミルベースを調製した。そして、ビスフェノールZポリカーボネートを溶解したテトラヒドロフラン溶液に、前記ミルベースを添加して、下記組成の表面層用塗工液を調製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Alドープ酸化亜鉛 ・・・ 33.3部
(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤(低分子量不飽和ポリカルボン酸のポリマー) ・・・ 1.7部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 711部
・シクロヘキサノン ・・・ 178部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Alドープ酸化亜鉛 ・・・ 53.8部
(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 2.7部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 821部
・シクロヘキサノン ・・・ 205部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Alドープ酸化亜鉛 ・・・ 100部
(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 5.0部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,067部
・シクロヘキサノン ・・・ 267部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Alドープ酸化亜鉛 ・・・ 150部
(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 7.5部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,333部
・シクロヘキサノン ・・・ 333部
実施例22のAlドープ酸化亜鉛をGaドープ酸化亜鉛(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[実施例27]
実施例23のAlドープ酸化亜鉛をGaドープ酸化亜鉛(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例23と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例24のAlドープ酸化亜鉛をGaドープ酸化亜鉛(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[実施例29]
実施例25のAlドープ酸化亜鉛をGaドープ酸化亜鉛(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例25と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例22で用いた表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・前記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 10部
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 110部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 5.5部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,173部
・シクロヘキサノン ・・・ 293部
実施例22で用いた表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・上記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 20部
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 120部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 6.0部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,280部
・シクロヘキサノン ・・・ 320部
実施例22で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例23で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例23と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例24で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例25で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例25と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例26で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例26と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例27で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例27と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例28で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例28と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例29で用いた表面層用塗工液において、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例29と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例30で用いた表面層用塗工液おいて、電荷輸送性化合物を下記構造式(3)の電荷輸送性化合物に変更し、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施して得られた樹脂に変更した以外は、実施例30と同様にして、電子写真感光体を作製した。
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例31で用いた表面層用塗工液おいて、電荷輸送性化合物を前記構造式(3)の電荷輸送性化合物に変更し、電荷輸送性を有しない樹脂を、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部と光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)5部とを混合して、下記に示した紫外線照射及び乾燥プロセスを実施した以外は実施例31と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔紫外線照射及び乾燥プロセス〕
導電性支持体/下引き層/電荷発生層/電荷輸送層からなる積層体上に上記表面層用塗工液を塗布したものを回転させながら、メタルハライドランプを用いて、照度900mW/cm2、照射時間120秒間の条件で光照射を行うことで表面層を架橋させた後に、130℃で30分間、乾燥を行った。
実施例33のAlドープ酸化亜鉛(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)をAlドープ酸化亜鉛(23−K、平均粒径152nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例33と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例34のAlドープ酸化亜鉛(Pazet CK、平均粒径35nm、ハクスイテック社製)をAlドープ酸化亜鉛(23−K、平均粒径152nm、ハクスイテック社製)に変更した以外は、実施例34と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例38の表面層用塗工液で用いたトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部を、下記樹脂に変更した以外は、実施例38と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔樹脂〕
[1]及び[2]の化合物を混合して得られた樹脂
[1]トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 40部
(TMPTA、東京化成社製)
[2]下記構造式で表される化合物 ・・・ 60部
(ビスフェノールA型アクリレートモノマー、サートマー社製)
実施例38の表面層用塗工液で用いたトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA、東京化成社製)100部を、下記樹脂に変更した以外は、実施例38と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔樹脂〕
[1]及び[2]の化合物を混合して得られた樹脂
[1]トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 80部
(TMPTA、東京化成社製)
[2]下記構造式で表される化合物 ・・・ 20部
(カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、日本化薬社製)
実施例24の電荷輸送性を有しない樹脂をポリアリレート樹脂(U−100、ユニチカ社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[実施例47]
実施例24の電荷輸送性を有しない樹脂をスチレン樹脂(製品名:セプトン2043、クラレ社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[実施例48]
実施例24の電荷輸送性を有しない樹脂をフェノール樹脂(製品名:PR9480、住友ベークライト社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例24の電荷輸送性を有しない樹脂を下記樹脂に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
・下記[1]及び[2]の化合物をOH価/NCO価=1.0となるように反応させて得られた樹脂
[1]下記構造式(4)のポリオール化合物
[2]イソシアネート化合物(タケネートD140N、三井武田ケミカル社製)
実施例24の電荷輸送性を有しない樹脂を下記の方法により調製した化合物に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔化合物の調製〕
下記処方の液を60℃の温度条件で2時間攪拌を行った後、錫有機酸塩(nBu2・Sn(OAc)2)を0.016部添加して、40℃の温度条件で3時間攪拌することにより上記化合物を得た。
・メチルトリメトキシシラン ・・・ 10部
・1%酢酸水溶液 ・・・ 5部
・n−ブタノール ・・・ 15部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 533部
・シクロヘキサノン ・・・ 133部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・前記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 10部
・テトラヒドロフラン ・・・ 587部
・シクロヘキサノン ・・・ 147部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・前記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 20部
・テトラヒドロフラン ・・・ 640部
・シクロヘキサノン ・・・ 160部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 533部
・シクロヘキサノン ・・・ 133部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・前記構造式(3)の電荷輸送性化合物 ・・・ 10部
・テトラヒドロフラン ・・・ 587部
・シクロヘキサノン ・・・ 147部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・前記構造式(3)の電荷輸送性化合物 ・・・ 20部
・テトラヒドロフラン ・・・ 640部
・シクロヘキサノン ・・・ 160部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 5.3部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 0.3部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 561部
・シクロヘキサノン ・・・ 140部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 11.1部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 0.6部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 593部
・シクロヘキサノン ・・・ 148部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 233.3部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 11.7部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,779部
・シクロヘキサノン ・・・ 444部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 5.3部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 0.3部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 561部
・シクロヘキサノン ・・・ 140部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 11.1部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・界面活性剤 ・・・ 0.6部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 593部
・シクロヘキサノン ・・・ 148部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 233.3部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・界面活性剤 ・・・ 11.7部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,779部
・シクロヘキサノン ・・・ 444部
実施例22の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・上記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 30部
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 130部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・界面活性剤 ・・・ 6.5部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,387部
・シクロヘキサノン ・・・ 347部
実施例22の表面層用塗工液を下記のものに変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・ビスフェノールZポリカーボネート ・・・ 100部
(パンライトTS−2050、帝人化成社製)
・上記構造式(2)の電荷輸送性化合物 ・・・ 40部
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 140部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・界面活性剤 ・・・ 7.0部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,493部
・シクロヘキサノン ・・・ 373部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・上記構造式(3)の電荷輸送性化合物 ・・・ 30部
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 130部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 6.5部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,387部
・シクロヘキサノン ・・・ 347部
実施例32の表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・上記構造式(3)の電荷輸送性化合物 ・・・ 40部
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・Gaドープ酸化亜鉛 ・・・ 140部
(Pazet GK−40、平均粒径32nm、ハクスイテック社製)
・界面活性剤 ・・・ 7.0部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,493部
・シクロヘキサノン ・・・ 373部
実施例22の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例22と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例31]
実施例23の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例23と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例24の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例33]
実施例25の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例24と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例32の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例35]
実施例33の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例33と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例33の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例33と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例37]
実施例35の表面層用塗工液に用いたAlドープ酸化亜鉛を酸化亜鉛(Nanotek ZnO、平均粒径34nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は、実施例35と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例32で用いた表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・酸化チタン微粒子 ・・・ 53.8部
(Nanotek TiO2、平均粒径36nm、シーアイ化成社製)
・界面活性剤 ・・・ 2.7部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 821部
・シクロヘキサノン ・・・ 205部
実施例32で用いた表面層用塗工液を下記表面層用塗工液に変更した以外は、実施例32と同様にして、電子写真感光体を作製した。
〔表面層用塗工液〕
・トリメチロールプロパントリアクリレート ・・・ 100部
(TMPTA、東京化成社製)
・光重合開始剤 ・・・ 5部
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
(イルガキュアI−184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
・酸化チタン微粒子 ・・・ 100部
(Nanotek TiO2、平均粒径36nm、シーアイ化成社製)
・界面活性剤 ・・・ 5.0部
(BYK−P105、ビックケミー社製)
・テトラヒドロフラン ・・・ 1,067部
・シクロヘキサノン ・・・ 267部
比較例38の表面層用塗工液に用いた酸化チタン微粒子を酸化アルミニウム微粒子(Nanotek Al2O3、平均粒径31nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は比較例38と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例41]
比較例34の表面層用塗工液に用いた酸化チタン微粒子を酸化アルミニウム微粒子(Nanotek Al2O3、平均粒径31nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は比較例34と同様にして、電子写真感光体を作製した。
比較例38の表面層用塗工液に用いた酸化チタン微粒子を酸化錫微粒子(Nanotek SnO2、平均粒径21nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は比較例38と同様にして、電子写真感光体を作製した。
[比較例43]
比較例38の表面層用塗工液に用いた酸化チタン微粒子を酸化錫微粒子(Nanotek SnO2、平均粒径21nm、シーアイ化成社製)に変更した以外は比較例38と同様にして、電子写真感光体を作製した。
実施例22〜50及び比較例14〜43で作製した電子写真感光体を表5及び表6に示す。
各電界強度における電子写真感光体の表面抵抗率を測定した。
前記表面固有抵抗率R1は、前記表面層における電界強度が1×104V/cmであるときの表面固有抵抗率を測定した。前記電界強度(1×104V/cm)の設定は、電極(長さ:10mm、電極間隙:25μm)を電子写真感光体表面に形成し、前記電極間隙から算出される適性バイアスを電極に印加することにより行った。前記表面固有抵抗率R1は、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値とした。
前記表面固有抵抗率R3は、前記表面層における電界強度が3×104V/cmであるときの表面固有抵抗率を測定した。前記電界強度(3×104V/cm)の設定は、電極(長さ:10mm、電極間隙:25μm)を電子写真感光体表面に形成し、前記電極間隙から算出される適性バイアスを電極に印加することにより行った。前記表面固有抵抗率R3は、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値とした。
前記表面固有抵抗率R15は、前記表面層における電界強度が1.5×105V/cmであるときの表面固有抵抗率を測定した。前記電界強度(1.5×105V/cm)の設定は、電極(長さ:10mm、電極間隙:25μm)を電子写真感光体表面に形成し、前記電極間隙から算出される適性バイアスを電極に印加することにより行った。前記表面固有抵抗率R15は、電子写真感光体の表面層における上端部から70mm、170mm、及び270mmの三箇所の位置で測定した値の平均値とした。
・電流−電圧計:Keithley社製 ソースメジャーユニット タイプ2410
・電極金属 :金
・電極長さ :10mm
・電極間隙 :25μm
・測定雰囲気 :25℃/50%RH
・測定時間 :70秒間(電圧印加後60秒後の電流値から表面抵抗を算出)
表5及び表6の結果から、実施例22〜50の電子写真感光体は、低電界(1×104V/cm)において表面抵抗率が1013Ω/cm2以上を示し、低電界(1×104V/cm)においては高抵抗を示すことがわかった。また、実施例22〜50の電子写真感光体における表面固有抵抗率R1と表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)については、10以下を示す結果となっており、低電界強度領域での表面抵抗率が極めて安定していることがわかった。
比較例30〜43の電子写真感光体は、第13族元素がドープされた酸化亜鉛を用いておらず、低電界(1×104V/cm)において表面抵抗率が比較的高い(1013Ω/cm2)状態を維持し、表面固有抵抗率R1と表面固有抵抗率R3との比(R1/R3)が実施例同等の低い数値を示す結果となった。
また、実施例22〜50の電子写真感光体は、低電界強度と比較して高電界強度の表面抵抗率は2〜4桁小さくなる傾向であった。特に無機微粒子の含有量が多い場合、低電界強度の表面抵抗率と高電界強度の表面抵抗率との比は大きくなり、約4,000程度に達することがわかった。この挙動は表面層に少量の電荷輸送性化合物が含有される場合(電荷輸送性を有しない樹脂100質量部に対して電荷輸送性化合物が20質量部以下、含有される場合)も同様の傾向が見られ、本発明に記載の電荷輸送性化合物の含有量であれば、表面抵抗率への影響は小さく抑えることができ、電荷輸送機能を増強することが示唆された。
比較例20、32、23及び24の電子写真感光体は、無機微粒子の含有量が少なく高電界強度においても、低電界強度の表面抵抗率と高電界強度の表面抵抗率との比(R1/R15)が大きくならず、高電界における電荷輸送性が乏しいことが示唆された。
比較例22、25の電子写真感光体のように、無機微粒子の含有量が多い場合には、低電界強度の表面抵抗率と高電界強度の表面抵抗率との比(R1/R15)は大きくなり、5,000以上の値を示すことがわかった。これは無機微粒子の含有量が多く、粒子同士の接触による導電パスが多い状態となり、電界が高い場合、膜抵抗が小さくなり易いからである。
比較例26〜29の電子写真感光体は、無機微粒子及び電荷輸送性化合物を併用し、電荷輸送性化合物の含有量が多いものであり、低電界強度での表面抵抗率が低いため、高電界強度での表面抵抗率も低くなるが、その比はそれほど大きくならないことがわかった。
実施例及び比較例で作製した電子写真感光体について、下記評価を実施した。
<長期使用前後における電子写真感光体の電気特性及び画像出力の評価>
画像形成装置(Imagio MP C5000、株式会社リコー製)の感光体ユニットから帯電ユニットを除く部材(クリーニングブレード等)を取り除いた改造感光体ユニットを用いてランニング試験に用いた。実施例及び比較例で作製した電子写真感光体を取り付けた改造感光体ユニットを画像形成装置(Imagio MP C5000)の改造機にセットし、通紙を行わず帯電、現像のみを繰り返し実施できるようにした。帯電条件としては、帯電ローラを用い、直流電圧に交流電圧を重畳させた交番電圧を印加し、交流電圧のピークツーピーク電圧Vppを約1.9kV、周波数fを約900Hz、直流電圧を−650V、電子写真感光体の回転速度を230mm/secに設定した。現像条件としては、655nmのLDを用い、書き込みパターンを100%書き込みパターン(全ベタ)とした。本条件で10万枚のランニング(5%テストパターン/帯電−露光電位差550V/電子写真感光体静電容量110pF/cm2)と同等の静電疲労を電子写真感光体に負荷するためには、約2.5時間のランニングによって達成できることが通過電荷量計算からわかっており、電気特性の評価では、ランニング10万枚相当の静電疲労試験を上述の改造機を用いて実施した。また、画像出力の評価では、画像出力時の初期空転プロセスをなくすように改造したIPSiO MP C5000改造機を用いて実施した。
電気特性及び画像出力の評価では、トナーとして、Imagioトナータイプ27(株式会社リコー製)を用い、用紙としてはNBS MyPaper(A4サイズ、株式会社
リコー製)を用いた。
電気特性の評価は、スタート時の感光体表面電位を−650Vとして、前記静電疲労前後における機内電位(帯電後電位及び露光部電位)を測定することにより評価した。結果を表3に示す。
画像出力の評価は、出力画像として、ハーフトーン出力を3枚連続で行い、出力画像のドット再現状態を目視及び顕微鏡にて確認することにより評価した。結果を表9及び表10に示す。
比較例20、21、23及び24の電子写真感光体は、帯電性の変化はそれほど大きくないが、明部電位が初期時から高く、また明部電位の上昇も比較的大きいことがわかった。これは高電界強度における表面抵抗率が比較的高く、電荷輸送性が十分でなく、使用するうちに電荷輸送性が大きく低下したためと考えられた。特に高電界(1.5×105V/cm)においても1014Ω/cm2を上回る比較例10の電子写真感光体は、明部電位が非常に大きく、画像濃度の低下が顕著に現れるとともに、ランニング前後での暗部電位及び明部電位が大きく、十分な安定性が得られなかった。
比較例26及び28の電子写真感光体は、電荷輸送性化合物を多く含有するものであるが、初期時のドット再現性が良好であった。しかし、ランニング後の暗部電位及び明部電位共に大きな変化を示し、出力画像の画像濃度低下が確認された。これは、使用した電荷輸送性化合物のランニングによる劣化が原因と考えられた。
比較例30〜32、34〜36及び38〜48の電子写真感光体は、第13族元素を含有しない酸化亜鉛並びにその他金属酸化物を用いたものであり、表面層の表面抵抗率は良好であったが(表1参照)、ランニング前後での暗部電位及び明部電位の変動は、実施例と比較して非常に大きくなる傾向を示した。また、ランニング後の出力画像の濃度低下も生じていたが、ランニング後に明部電位が上昇したことに起因することが示唆された。
比較例33及び37の電子写真感光体は、初期時から画像濃度が低く、ランニング後のドット再現性が悪くなることが示された。これは低電界での表面抵抗安定性(R1/R3に代表される特性値)が初期時から悪く、ランニングにより表面層の低抵抗化が生じて解像度が低下したことが主要因であると考えられた。
摩耗耐久試験は、画像形成装置として、Imagio MP C5000(株式会社リコー製)を改造したものを使用した。画像形成装置の改造は、以下のように行った。
プロセスカートリッジから予め滑剤バーを取り除き、電子写真感光体外部から滑剤供給をしないように予め改造した装置を用いた。トナーとしてが、Imagioトナータイプ27(株式会社リコー製)を用い、用紙としてはNBS MyPaper(A4サイズ、株式会社リコー製)を用いた。ランニング条件としてはスタート時に感光体表面電位を−650Vとなるように帯電条件を調整し、5%テストチャートを用いて10万枚のランニングを実施し、ランニング前後の膜厚測定結果をもとに感光体摩耗量を評価した。
ランニングに供した電子写真感光体は、前記電子写真感光体の表面層に含有される電荷輸送性を有しない樹脂として架橋構造を有する樹脂を使用したものであって、上記試験により長期間使用しても暗部電位及び明部電位の変動が比較的少なかった実施例32〜45で作製した電子写真感光体を使用した。結果を表11に示す。
ユニバーサル硬度の測定は、電子写真感光体の状態で下記条件において5回測定することにより行い、それらの平均値を電子写真感光体のユニバーサル硬度とした。
〔条件〕
装置:フィッシャースコープ H−100(フィッシャー・インストルメンツ社製)
ソフト:WIN−HCU(フィッシャー・インストルメンツ社製)
最大試験荷重:1mN
荷重アプリケーション時間:30秒間
荷重の増加:1mN/30秒間
最大試験荷重でのクリープ:5秒間
荷重の減少:荷重の増加と同条件
徐荷後のクリープ:5秒間
圧子:SMC117
弾性仕事率の測定は、前記ユニバーサル硬度と同様の方法により測定した。
弾性仕事率は、下記式1を用いて算出した。
弾性仕事率(%)=100×(最大変位−塑性変位)/最大変位 ・・・ 式1
以上の結果から、表面層における電荷輸送性を有しない樹脂が架橋性構造を有し、表面層のユニバーサル硬度が250N/mm2以上であると、表面付着が少ない表面層となることがわかった。また、本発明において優れた摩耗耐久性を示す表面層としては、表面層の弾性仕事率が50%以上であれば良く、55%以上の場合には摩耗耐久性が極めて高くなることがわかった。
Claims (13)
- エッジ部を有したクリーニングブレードの該エッジ部を接触させた状態で被クリーニング部材の表面を移動させることにより、該被クリーニング部材の表面をクリーニングするクリーニング装置において、
前記クリーニングブレードは前記エッジ部を間に挟んで隣接する第1側面、及び第2側面を有し、
前記クリーニングブレードが前記被クリーニング部材の表面と非接触状態にある時には、
前記第1側面が前記被クリーニング部材表面と対向しており、
前記クリーニングブレードが前記被クリーニング部材表面と接触状態にある時には、前記第1側面と前記第2側面とが前記被クリーニング部材表面と接触することを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置であって、
前記クリーニングブレードは、前記第1側面、及び第2側面を備えたエッジ層と、該エッジ層に積層された他の層と、を備え、前記エッジ層は前記他の層よりも高硬度であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項2に記載のクリーニング装置において、
前記エッジ層は23℃における100%モジュラスの値が6MPa〜12MPaであることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項2又は3に記載のクリーニング装置において、
前記エッジ層を形成する材料は、tanδピーク温度が10℃未満であることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項2又は3に記載のクリーニング装置において、
前記エッジ層に積層された他の層を形成する材料は、tanδピーク温度が10℃未満であることを特徴とするクリーニング装置。 - 前記被クリーニング部材としての像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電部と、前記像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、請求項1乃至5の何れか1項に記載のクリーニング装置と、を備え、
画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項6に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記被クリーニング部材は前記クリーニングブレードが接触する表面に無機微粒子を含有していることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項6又は7に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記被クリーニング部材の表面に対して脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有した保護剤を塗布する保護剤塗布装置をさらに備えていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項8に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記保護剤塗布装置が前記被クリーニング部材の移動方向におけるクリーニングブレードよりも下流側に設けられていることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項6乃至9の何れか1項に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記現像部は脂肪酸金属塩含有の潤滑剤が添加されたトナーによって前記潜像を現像することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記被クリーニング部材を像担持体とし、この像担持体に形成した画像を記録媒体に転写した後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置を備えた画像形成装置において、
前記クリーニング装置として、請求項1乃至5の何れか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11に記載の画像形成装置において、
前記像担持体は、導電性支持体上に少なくとも感光層と表面層とを順に積層した電子写真感光体であり、前記表面層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない樹脂成分と無機微粒子とからなり、前記表面層の電界強度1×104V/cmにおける表面固有抵抗率R1が1013Ω/cm2以上であり、この1×104V/cmの表面固有抵抗率R1と電界強度1.5×105V/cmにおける表面固有抵抗率R15との比R1/R15が100乃至5000であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項12に記載の画像形成装置において、
前記表面層の電界強度1×104V/cmにおける表面固有抵抗率R1と、電界強度3×104V/cmにおける表面固有抵抗率R3との比R1/R3が0.1乃至10であることを特徴とする画像形成装置。
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