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JP2014136658A - Iii族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法 - Google Patents

Iii族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法 Download PDF

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JP2014136658A JP2013004654A JP2013004654A JP2014136658A JP 2014136658 A JP2014136658 A JP 2014136658A JP 2013004654 A JP2013004654 A JP 2013004654A JP 2013004654 A JP2013004654 A JP 2013004654A JP 2014136658 A JP2014136658 A JP 2014136658A
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Abstract

【課題】FeドーピングによりSi汚染の影響を抑制しつつも、スループットを低下させることなくFeのメモリー効果を抑制可能なIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】III族窒化物半導体基板2と、III族窒化物半導体基板2上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層3と、を備えたIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハであって、III族窒化物半導体基板2として、Feが添加されたものを用い、III族窒化物半導体基板2の直上に形成される第1のIII族窒化物半導体層4は、そのIII族窒化物半導体基板2との界面付近に、III族窒化物半導体基板2からの拡散によりFeが添加されており、そのSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、III族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法に関するものである。
III族元素のインジウム、ガリウム、アルミニウムとV族元素の窒素からなるIII族窒化物半導体は、III族元素の組成比を制御することにより、紫外域から可視域の大部分の領域をカバーする革新的な高効率発光デバイスの材料として開発が進められ、実用化されている。
また、III族窒化物半導体は、高い飽和電子速度と高い絶縁破壊耐圧を有するため、将来的には高周波領域で桁違いの高効率・高出力を実現する電子デバイス用材料としての応用も期待されている。
III族窒化物半導体を用いた電子デバイスとして、電界効果トランジスタがある。電界効果トランジスタは、半絶縁性の結晶基板の上に組成の異なるIII族窒化物半導体層(III族窒化物半導体薄膜)を複数積層して形成される。半絶縁性の基板結晶(以下、基板という)としては、炭化ケイ素基板やIII族窒化物半導体基板が用いられている。
ところで、III族窒化物半導体エピタキシャルウェハを製造する際に、使用する基板の種類によらず共通の問題となっているのが、基板表面のSiによる汚染である。たとえきわめて清浄な表面の基板を入手できたとしても、空気中に基板表面がさらされるだけでSiが付着してしまい、この付着したSiがIII族窒化物半導体中でドナーとして働き、基板とIII族窒化物半導体層(エピタキシャル層)の界面に低抵抗層が形成されてしまい、ブレークダウン電圧が低くなってしまう。
この問題を解決するために、従来より、基板と直接接触するIII族窒化物半導体層の成長初期段階において、フェロセンを用いて鉄(Fe)をドーピングし、基板とIII族窒化物半導体層(エピタキシャル層)の界面付近を高抵抗化するという対策がとられている(特許文献1,2参照)。
ただし、フェロセンを用いたFeドーピングでは、メモリー効果が著しいために、基板とIII族窒化物半導体層(エピタキシャル層)の界面付近のみならず、デバイス全体に悪影響を及ぼしてしまうという問題がある。
このようなメモリー効果の影響を回避するために、特許文献1では、III族窒化物半導体層の成長中にフェロセンラインの十分なパージを行うという方法が提案されている。この方法では、基板の直上のIII族窒化物半導体層(この場合GaN層)が成長中断中に劣化するのを防ぐためにAlNもしくはAlGaN混晶のキャップ層を形成してから十分なパージを行ったうえで、その後に以降のIII族窒化物半導体層を成長することが必要であった。
すなわち、図4に示すように、従来方法により製造したIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ41では、基板42上にIII族窒化物半導体層を形成した後にキャップ層44を形成してフェロセンラインのパージを行い、その後III族窒化物半導体層の成長を再開するため、基板42上に、第1のIII族窒化物半導体層43、キャップ層44、第2のIII族窒化物半導体層45、電子供給層46を順次積層した構造となる。
特許第5013218号公報 特開2009−21362号公報
上述のフェロセンラインのパージする従来方法によれば、電子供給層46のFeによる汚染の影響は回避できるものの、本来不必要なAlNもしくはAlGaN混晶からなるキャップ層44を形成する必要が生じ、さらに、フェロセンラインの十分なパージを行うために、III族窒化物半導体層の成長の際に30分程度の成長中断が必要となり、スループットが著しく低下してしまうという問題があった。
本発明は上記事情に鑑み為されたものであり、FeドーピングによりSi汚染の影響を抑制しつつも、スループットを低下させることなくFeのメモリー効果を抑制可能なIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、III族窒化物半導体基板と、該III族窒化物半導体基板上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハであって、前記III族窒化物半導体基板として、Feが添加されたものを用い、前記III族窒化物半導体基板の直上に形成される前記III族窒化物半導体層である第1のIII族窒化物半導体層は、その前記III族窒化物半導体基板との界面付近に、前記III族窒化物半導体基板からの拡散によりFeが添加されており、そのSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上であるIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハである。
前記III族窒化物半導体基板のFe濃度が2×1018cm-3以上1×1020cm-3以下であってもよい。
前記III族窒化物半導体基板のFe濃度が1×1019cm-3以上1×1020cm-3以下であってもよい。
また、本発明は、III族窒化物半導体基板と、該III族窒化物半導体基板上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法であって、前記III族窒化物半導体基板として、Feが添加されたものを用い、前記III族窒化物半導体基板の直上に形成される前記III族窒化物半導体層である第1のIII族窒化物半導体層の前記III族窒化物半導体基板との界面付近に、前記III族窒化物半導体基板からの拡散によりFeを添加し、前記第1のIII族窒化物半導体層のSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度をSi濃度の3倍以上とするIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法である。
成長温度を1000℃以上1200℃以下とし、成長温度での総保持時間を1000秒以上8000秒以下としてもよい。
本発明によれば、FeドーピングによりSi汚染の影響を抑制しつつも、スループットを低下させることなくFeのメモリー効果を抑制可能なIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法を提供できる。
本発明の一実施の形態に係るIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの構造を示す断面図である。 本発明において、SiとFeのIII族窒化物半導体中の拡散係数の温度依存特性を示すグラフ図である。 本発明において、乾燥後MOCVD装置のグローブボックスに投入するまでの時間と、第1のIII族窒化物半導体層成長後の、III族窒化物半導体基板と第1のIII族窒化物半導体層の界面のSi濃度との関係を示すグラフ図である。 従来のIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本実施の形態に係るIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの構造を示す断面図である。
図1に示すように、III族窒化物半導体エピタキシャルウェハ1は、III族窒化物半導体基板2と、III族窒化物半導体基板2上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層3と、を備えている。
本実施の形態では、III族窒化物半導体基板2として、窒化ガリウム(GaN)基板を用いた。
また、本実施の形態では、III族窒化物半導体層3を、III族窒化物半導体基板2の直上に形成された第1のIII族窒化物半導体層4と、第1のIII族窒化物半導体層4上に形成された電子供給層5と、で構成した。なお、III族窒化物半導体層3の構成はこれに限定されるものではなく、例えば3層以上としてもよい。本実施の形態では、第1のIII族窒化物半導体層4がGaNからなり、電子供給層5がAlGaNからなる場合を説明する。
上述のように、第1のIII族窒化物半導体層4のIII族窒化物半導体基板2との界面付近にFeを添加することによって、Si汚染による低抵抗化を抑制して半絶縁性を保持することが可能である。しかし、従来方法のようなフェロセンを用いたFeドーピングでは、電子供給層のFe汚染を防ぐためにパージが必須であり、スループットの低下は避けられなかった。
本発明者らは、フェロセンを用いたFeドーピングに代わるFe添加方法について鋭意研究し、III族窒化物半導体中のFeの拡散係数およびSiの拡散係数を詳細に調べたところ、III族窒化物半導体中のFeの拡散係数の方が、III族窒化物半導体中のSiの拡散係数よりも大きいことを見出した。
本発明者らは、この知見を基に、第1のIII族窒化物半導体層4に添加するFeを気相原料によって供給せず、III族窒化物半導体基板2中に含まれるFeを拡散することによって供給することを考え、第1のIII族窒化物半導体層4において、Si濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度をSi濃度の3倍以上とすることで、所望の効果、すなわちSi汚染による低抵抗層の形成を抑制できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本実施の形態に係るIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ1は、III族窒化物半導体基板2として、Feが添加されたものを用い、第1のIII族窒化物半導体層4は、そのIII族窒化物半導体基板2との界面付近に、III族窒化物半導体基板2からの拡散によりFeが添加されており、そのSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上であるものである。
なお、第1のIII族窒化物半導体層4において、Si濃度が2×1015cm-3以上である領域でFe濃度がSi濃度の3倍未満になると、Siによる低抵抗化によりブレークダウン電圧の低下などの不具合が発生する。
ここで、III族窒化物半導体(ここではGaN)中のFeとSiの濃度および拡散係数について説明しておく。
III族窒化物半導体基板2と第1のIII族窒化物半導体層4の界面にパイルアップされているSi濃度は、成長装置にIII族窒化物半導体基板2を導入する直前の洗浄の有無や、III族窒化物半導体基板2が収められていた容器から取り出し、成長装置に導入するまでの時間によって、5×1017〜1×1019cm-3の範囲で変化し、このSiの総量は、成長装置に導入した時点でおおむね確定する。
その確定された総量のSiがIII族窒化物半導体層3の成長中に第1のIII族窒化物半導体層4等に対しいわゆるドライブイン拡散していく。このとき、III族窒化物半導体基板2と第1のIII族窒化物半導体層4の界面から第1のIII族窒化物半導体層4側にx(cm)離れた位置でのSi濃度をNs(cm-3)とし、パイルアップしたSiの濃度をQ(cm-2)、SiのIII族窒化物半導体中の拡散係数をDs(cm2/s)、成長温度での総保持時間をt(s)とすると、[数1]に示す式(1)の関係が得られる。
なお、SiのIII族窒化物半導体中の拡散係数Dsは、温度によって変化する。すなわち、III族窒化物半導体基板2と第1のIII族窒化物半導体層4の界面にパイルアップしたSiの濃度は、成長温度が高いほど、また成長時間で保持時間が長いほどそのピーク濃度が減少し、当該界面からより離れた領域まで拡散する。この拡散は、III族窒化物半導体基板2側にも第1のIII族窒化物半導体層4側にも生じる。
ここで、III族窒化物半導体基板2として十分に高濃度のFeが含まれるものを用いると、III族窒化物半導体基板2から第1のIII族窒化物半導体層4側にFeが拡散する。このとき、Feが含まれるIII族窒化物半導体基板2は十分厚いので、拡散によってFe原料濃度が減少しないとみなすことができる。よって、III族窒化物半導体基板2と第1のIII族窒化物半導体層4の界面から第1のIII族窒化物半導体層4側にx(cm)離れた位置でのFe濃度をNf(cm-3)とし、III族窒化物半導体基板2のFe濃度をNf0(cm-3)、FeのIII族窒化物半導体中の拡散係数をDf(cm2/s)、成長温度での総保持時間をt(s)とすると、[数2]に示す式(2)の関係が得られる。
なお、FeのIII族窒化物半導体中の拡散係数Dfも、上述のSiのIII族窒化物半導体中の拡散係数Dsと同様に、温度によって変化する。本発明者らが実験により求めた、SiのIII族窒化物半導体中の拡散係数Ds、およびFeのIII族窒化物半導体中の拡散係数Dfの温度依存特性を図2に示す。図2に示すように、少なくとも800℃以上1200℃以下の温度範囲で、Df>Dsとなっていることが分かる。
式(1),(2)、図2の温度依存特性より得られる拡散係数Ds,Df、および、成長温度を成長開始まで基板の管理状況もしくは直前の前処理から期待されるパイルアップしたSi濃度Qを用い、第1のIII族窒化物半導体層4のSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上となるように、III族窒化物半導体基板2のFe濃度Nf0、成長温度での総保持時間tを決定する。
このとき、III族窒化物半導体基板2のFe濃度Nf0は、2×1018cm-3以上1×1020cm-3以下であるとよく、より好ましくは、1×1019cm-3以上1×1020cm-3以下であるとよい。
また、成長温度は1000℃以上1200℃以下とし、成長温度での総保持時間tは1000秒以上8000秒以下とすることが望ましい。なお、成長温度での総保持時間tは、全てのIII族窒化物半導体層3の成長が終わった後に、成長温度に保ったまま必要な時間だけ保持することで調整が可能である。
ここで、参考のため、III族窒化物半導体基板としてFeを添加しないGaN基板を用い、これをフッ化水素酸:硝酸=12:1の液に5分間浸漬し、純水で十分なリンスを行い、N2ブロー乾燥を施した後、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置のグローブボックスに投入するまでの時間と、厚さ300nmのGaNを第1のIII族窒化物半導体層として成長した後の、III族窒化物半導体基板と第1のIII族窒化物半導体層の界面のSi濃度との関係を図3に示す。なお、第1のIII族窒化物半導体層の原料としては、アンモニアガスとTMG(Tri Methyl Gallium)を用いた。また、界面のSi濃度は、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)により分析した。
図3に示すように、乾燥後グローブボックスに投入するまでの放置時間が長いほどSi濃度が高くなることがわかる。乾燥後グローブボックスに投入するまでの放置時間は、できるだけ短くすることが望ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係るIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ1では、III族窒化物半導体基板2として、Feが添加されたものを用い、III族窒化物半導体基板2の直上に形成される第1のIII族窒化物半導体層4は、そのIII族窒化物半導体基板2との界面付近に、III族窒化物半導体基板2からの拡散によりFeが添加されており、そのSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度をSi濃度の3倍以上としている。
本実施の形態では、従来方法のようにFeを気相で供給せず、III族窒化物半導体基板2からの拡散によりFeを供給しているため、パージなどの余計な工程を行わずとも、電子供給層5のFeによる汚染の影響を回避し、メモリー効果の発現を回避することができることが可能になる。
本実施の形態では、製造時にFeを除去するためのパージの必要がなく、キャップ層を形成する必要もなくなるため、余計な構造や余計な工程を省くことができ、スループットを向上させつつも、第1のIII族窒化物半導体層4におけるSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度をSi濃度の3倍以上としてSi汚染の影響を抑制することができる。
すなわち、本発明によれば、FeドーピングによりSi汚染の影響を抑制しつつも、スループットを低下させることなくFeのメモリー効果を抑制可能なIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ1を実現できる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
(実施例1)
Feを2×1018cm-3含むGaN基板をIII族窒化物半導体基板2として用い、これをフッ化水素酸:硝酸=12:1の液に5分間浸漬した後、純水で十分なリンスを行い、N2ブロー乾燥を施した。乾燥後にMOCVDのグローブボックスに投入するまでの時間を1分間とし、III族窒化物半導体基板2の上に原料としてアンモニアガスとTMG(Tri Methyl Gallium)を用いて高純度のGaN層を第1のIII族窒化物半導体層4として300nm程度の厚さで形成した。その後、アンモニアガスとTMA(Tri Methyl Aluminium)、およびTMGを用いて、膜厚40nmのAlGaN層を電子供給層5として形成した。成長温度は1100℃、成長温度での総保持時間を1200秒とした。
成長後にSIMS分析によりSi濃度とFe濃度の深さプロファイルを調べたところ、Si濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上となっていることが確認できた。その後、HEMT構造を作製し、電気特性を評価したところ、所望のとおりリーク電流が抑制され、メモリー効果が抑制されていることが確認できた。
(実施例2)
Feを1×1020cm-3含むGaN基板をIII族窒化物半導体基板2として用い、これをフッ化水素酸:硝酸=12:1の液に5分間浸漬した後、純水で十分なリンスを行い、N2ブロー乾燥を施した。乾燥後にMOCVDのグローブボックスに投入するまでの時間を60分間とし、III族窒化物半導体基板2の上に原料としてアンモニアガスとTMGを用いて高純度のGaN層を第1のIII族窒化物半導体層4として300nm程度の厚さで形成した。その後、アンモニアガスとTMA、およびTMGを用いて、膜厚40nmのAlGaN層を電子供給層5として形成した。成長温度は1100℃、成長温度での総保持時間を1200秒とした。
成長後にSIMS分析によりSi濃度とFe濃度の深さプロファイルを調べたところ、Si濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上となっていることが確認できた。その後、HEMT構造を作製し、電気特性を評価したところ、所望のとおりリーク電流が抑制され、メモリー効果が抑制されていることが確認できた。
(比較例)
Feを1×1018cm-3含むGaN基板をIII族窒化物半導体基板として用い、これをフッ化水素酸:硝酸=12:1の液に5分間浸漬した後、純水で十分なリンスを行い、N2ブロー乾燥を施した。乾燥後にMOCVDのグローブボックスに投入するまでの時間を1分間とし、III族窒化物半導体基板の上に原料としてアンモニアガスとTMGを用いて高純度のGaN層を第1のIII族窒化物半導体層として300nm程度の厚さで形成した。その後、アンモニアガスとTMA、およびTMGを用いて、膜厚40nmのAlGaN層を電子供給層として形成した。成長温度は1100℃、成長温度での総保持時間を1200秒とした。
成長後にSIMS分析によりSi濃度とFe濃度の深さプロファイルを調べたところ、III族窒化物半導体基板と第1のIII族窒化物半導体層との界面から150nmの深さまでFe濃度がSi濃度の3倍に満たない領域となっていた。その後、HEMT構造を作製し、電気特性を評価したところ、リーク電流の発生が確認され、所望の効果が得られなかった。
実施例1,2、および比較例の結果より、III族窒化物半導体基板2のFe濃度を2×1018cm-3以上1×1020cm-3以下とすることで、メモリー効果を抑制可能であることが分かる。
1 III族窒化物半導体エピタキシャルウェハ
2 III族窒化物半導体基板
3 III族窒化物半導体層
4 第1のIII族窒化物半導体層
5 電子供給層

Claims (5)

  1. III族窒化物半導体基板と、
    該III族窒化物半導体基板上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハであって、
    前記III族窒化物半導体基板として、Feが添加されたものを用い、
    前記III族窒化物半導体基板の直上に形成される前記III族窒化物半導体層である第1のIII族窒化物半導体層は、
    その前記III族窒化物半導体基板との界面付近に、前記III族窒化物半導体基板からの拡散によりFeが添加されており、
    そのSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度がSi濃度の3倍以上である
    ことを特徴とするIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ。
  2. 前記III族窒化物半導体基板のFe濃度が2×1018cm-3以上1×1020cm-3以下である
    請求項1記載のIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ。
  3. 前記III族窒化物半導体基板のFe濃度が1×1019cm-3以上1×1020cm-3以下である
    請求項2記載のIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハ。
  4. III族窒化物半導体基板と、
    該III族窒化物半導体基板上に形成された少なくとも2層のIII族窒化物半導体層と、を備えたIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法であって、
    前記III族窒化物半導体基板として、Feが添加されたものを用い、
    前記III族窒化物半導体基板の直上に形成される前記III族窒化物半導体層である第1のIII族窒化物半導体層の前記III族窒化物半導体基板との界面付近に、前記III族窒化物半導体基板からの拡散によりFeを添加し、
    前記第1のIII族窒化物半導体層のSi濃度が2×1015cm-3以上である領域全域にわたってFe濃度をSi濃度の3倍以上とする
    ことを特徴とするIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法。
  5. 成長温度を1000℃以上1200℃以下とし、成長温度での総保持時間を1000秒以上8000秒以下とする
    請求項4記載のIII族窒化物半導体エピタキシャルウェハの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10431656B2 (en) 2016-09-06 2019-10-01 Fujitsu Limited Semiconductor crystal substrate with Fe doping

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