JP2013129105A - バリア性易開封ラミネートフィルム及びこれを用いる包装材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 易開封機能を有する樹脂層(i)と、ポリオレフィンを主成分とする樹脂層(ii)とを有する多層フィルム(I)と樹脂フィルムとを、2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(A)と2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(B)とを含有してなるバリア性接着剤を用いてラミネートしてなることを特徴とするバリア性易開封ラミネートフィルム、及びこれを用いてなる包装材。
【選択図】 なし
Description
前記ポリエステルポリオール(A)は、2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールであって、多価カルボン酸と多価アルコールとを重縮合反応することにより得られる。
前記多価カルボン酸として具体的には、脂肪族多価カルボン酸として、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、脂環式多価カルボン酸として、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸として、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。中でも、接着剤としてのバリア性を好適に発現できる点からは、コハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、オルトフタル酸、オルトフタル酸の酸無水物、イソフタル酸を用いることが好ましく、特にオルトフタル酸及びその酸無水物を用いることが好ましい。
前記多価アルコールとして具体的には、脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらのエチレンオキサイド伸長物、水添化物等を例示することができる。中でも酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールを用いることが好ましく、特にエチレングリコールを用いることがより好ましい。多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合反応は、種々の方法で行うことができる。
・3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールにカルボン酸無水物又はポリカルボン酸を反応させることにより得られるポリエステルポリオール(A1)、
・重合性炭素−炭素二重結合を有するポリエステルポリオール(A2)、
・グリセロール骨格を有するポリエステルポリオール(A3)、
・オルト配向多価カルボン酸と、多価アルコールとを重縮合して得られるポリエステルポリオール(A4)、
・イソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)、
等を挙げることができる。
以下、各ポリエステルポリオールについて説明する。
前記ポリエステルポリオール(A1)は、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールにカルボン酸無水物又は多価カルボン酸を反応させることにより得られる少なくとも1個のカルボキシ基と2個以上の水酸基を有するものである。3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールは多価カルボン酸または多価アルコールの一部を三価以上とすることで得られる。
オルトフタル酸及びその無水物は、骨格が非対称構造である。従って、得られるポリエステルの分子鎖の回転抑制が生じると推定され、これによりバリア性に優れると推定している。また、この非対称構造に起因して非結晶性を示し、十分な基材密着性が付与され、接着力とバリア性に優れると推定される。さらにドライラミネート接着剤として用いる場合には必須である溶媒溶解性も高いことで取扱い性にも優れる特徴を持つ。
3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールを合成する際に、多価カルボン酸成分により分岐構造を導入する場合には、三価以上のカルボン酸を少なくとも一部に有する必要がある。これらの化合物としては、トリメリット酸およびその酸無水物、ピロメリット酸及びその酸無水物等があげられるが、合成時のゲル化を防ぐ為には三価以上の多価カルボン酸としては三価のカルボン酸が好ましい。
前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。中でも、酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコールを使用することが最も好ましい。
3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールを合成する際に、多価アルコール成分により分岐構造を導入する場合には、三価以上の多価アルコールを少なくとも一部に有する必要がある。これらの化合物としてはグリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスルトール等があげられるが、合成時のゲル化を防ぐ為には三価以上の多価アルコールとしては三価アルコールが好ましい。
また、本発明で用いることができるポリエステルポリオール(A)としては、分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有するポリエステルポリオール(A2)を挙げることができる。
ポリエステルポリオール(A2)の原料として用いる多価カルボン酸として具体的には、脂肪族多価カルボン酸として、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、脂環式多価カルボン酸として1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸として、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を挙げることができ、単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。中でも、得られるフィルムにおけるバリア性を容易に発現させることができる点からコハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、オルトフタル酸、オルトフタル酸の酸無水物、イソフタル酸を用いることが好ましく、特にオルトフタル酸及びその酸無水物を用いることがより好ましい。
前記ポリエステルポリオール(A2)を得るために、多価カルボン酸として重合性炭素−炭素二重結合をもつものを用いる場合、当該多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びその酸無水物、3−メチル−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸及びその無水物等が挙げられる。中でも、炭素原子数が少ないほど分子鎖が過剰に柔軟にならず、酸素透過しにくいと推定されることから、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸を用いることが好ましい。
前記多価アルコールとして具体的には、脂肪族ジオールとして、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、芳香族多価フェノールとして、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノールや、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化物を例示することができる。中でも酸素原子間の炭素原子数が少ないほど分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールを用いることが好ましく、特にエチレングクリコールを用いることがより好ましい。
前記ポリエステルポリオール(A2)を得るために、多価アルコールとして重合性炭素−炭素二重結合をもつものを用いる場合、当該多価アルコールとして2−ブテン−1,4−ジオール等が挙げられる。
本発明で用いることができるポリエステルポリオール(A)としては、更に、下記一般式(1)で表されるグリセロール骨格を有するポリエステルポリオール(A3)を挙げることができる。
で表される基であって、R1〜R3のうち少なくとも一つは、一般式(2)で表される基である。]
前記ポリエステルポリオール(A3)には、多価アルコールとして、炭素原子数2〜6のアルキレンジオール以外の多価アルコール成分を、本発明の効果を損なわない範囲において共重合させてもよい。具体的には、エリスリトール、ペンタエリトール、ジペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の脂肪族多価アルコール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール等の脂環式多価アルコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、ナフタレンジオール、ビフェノール、ビスフェノールA、ヒスフェノールF、テトラメチルビフェノール等の芳香族多価フェノール、或いはこれらのエチレンオキサイド伸長物、水添化物を例示することができる。
前記ポリエステルポリオール(A3)には、多価カルボン酸成分としてカルボン酸がオルト位に置換された芳香族多価カルボン酸又はその無水物を必須とするが、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、不飽和結合含有多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を、脂環式多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジフェン酸及びその無水物、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。
本発明で用いるポリエステルポリオール(A)としては、オルト配向多価カルボン酸及びその無水物を少なくとも1種以上含む多価カルボン酸と、多価アルコールとを重縮合して得られるポリエステルポリオール(A4)であってもよい。オルト配向多価カルボン酸及びその無水物としては、オルトフタル酸またはその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸またはその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、及び2,3−アントラセンジカルボン酸またはその無水物から成る群から選ばれる少なくとも1つの多価カルボン酸またはその無水物であることが好ましく、特にオルトフタル酸またはその無水物であることが好ましい。特に、前記オルトフタル酸及びその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70〜100質量%であることが好ましい。
前記ポリエステルポリオール(A4)は、多価カルボン酸としてオルト配向多価カルボン酸及びその無水物を用いることが必須であるが、本発明の効果を損なわない範囲において、他の多価カルボン酸を共重合させてもよい。具体的には、脂肪族多価カルボン酸として、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等を、不飽和結合含有多価カルボン酸としては、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等を、脂環式多価カルボン酸としては1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等を、芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。中でも、コハク酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、イソフタル酸が好ましい。
本発明で用いるポリエステルポリオール(A)としては、下記一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)であってもよい。
で表される基であって、R1、R2及びR3の少なくとも1つは前記一般式(4)で表される基である。]
本発明のバリア性接着剤には、前記ポリエステルポリオール(A)の水酸基と反応しうる硬化剤として、2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(B)を用いる。
本発明で用いるバリア性接着剤には、バリア性、接着性を損なわない範囲で、各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機充填剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、フィラー、結晶核剤等が例示できる。
本発明で用いるバリア性接着剤には、板状無機化合物を含有させても良い。板状無機化合物を用いる場合には、形状が板状であることにより接着剤を硬化させてなる接着剤のラミネート強度とバリア性を向上させる効果を有する。
本発明で用いるバリア性接着剤は、溶剤型又は無溶剤型のいずれの形態であってもよい。溶剤型の場合、溶剤はポリエステルポリオール(A)及びポリイソシアネート(B)の製造時に反応媒体として使用してもよい。更に塗装時に希釈剤として使用される。使用できる溶剤としては、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロリド、エチレンクロリド等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホアミド等が挙げられる。これらのうち通常は酢酸エチルやメチルエチルケトンを使用するのが好ましい。また、無溶剤で使用する場合は必ずしも有機溶剤に可溶である必要は無いと考えられるが、合成時の反応釜の洗浄やラミネート時の塗工機等の洗浄を考慮すると、有機溶剤に対する溶解性がある方が好ましい。
本ポリエステルポリオールは、ポリエステルポリオール(A1)、(A2)、(A3)の構造を併せ持つ接着剤の主剤である。攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1316.8部、エチレングリコール573.9部、グリセリン409.3部及びチタニウムテトライソプロポキシドを多価カルボン酸と多価アルコールとの合計量に対して100ppmに相当する量を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、水酸基価339.9mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。次いで温度を120℃まで下げ、これに無水マレイン酸421.8部を仕込み120℃を保持した。酸価が無水マレイン酸の仕込み量から計算した酸価の概ね半分になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量約520、水酸基価216.6mgKOH/g、酸価96.2mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。ポリエステルポリオール(A)1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:2個、カルボキシ基:1個である。
本ポリエステルポリオールは、ポリエステルポリオール(A4)の構造を持つ接着剤の主剤である。攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸148.1部、エチレングリコール84.2部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.03部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を205℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量600の非晶性ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオールは水酸基価190mgKOH/g、酸価1.0mgKOH/gであった。またこのポリエステルポリオール1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:2個、カルボキシ基:0個であり、更にオルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率は100質量%である。
本ポリエステルポリオールは、ポリエステルポリオール(A4)の構造を持つ接着剤の主剤である。攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸647.0部、コハク酸277.8部、エチレングリコール575.2部及びチタニウムテトライソプロポキシド0.12部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を205℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量600の非晶性ポリエステルポリオールを得た。このポリエステルポリオールは水酸基価190mgKOH/g、酸価1.0mgKOH/gであった。またこのポリエステルポリオール1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:2個、カルボキシ基:0個であり、更にオルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率は70質量%である。
本ポリエステルポリオールは、ポリエステルポリオール(A5)の構造を持つ接着剤の主剤である。攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1136.5部、エチレングリコール495.3部、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート668.1部及びチタニウムテトライソプロポキシドを多価カルボン酸と多価アルコールとの合計量に対して100ppmに相当する量を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を220℃に保持した。酸価が1mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、数平均分子量約860、水酸基価195.4mgKOH/g、酸価0.9mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。ポリエステルポリオール(A)1分子当たりの設計上の官能基の数 水酸基:3個、カルボキシ基:0個である。
三井化学製「タケネートD−110N」(メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体)と三井化学製「タケネート500」(メタキシリレンジイソシアネート不揮発分)を50/50(質量比)の割合で混合しポリイソシアネートB−1とした。不揮発分は87.5%、NCO%28.1%である。
住化バイエルウレタン製「デスモジュールN3200」(ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体)と三井化学製「タケネート500」を33/67(質量比)の割合で混合しポリイソシアネートB−2とした。不揮発分は99%以上、NCO%は37.4%である。
溶剤型ラミネート用接着剤の主剤であるディックドライLX−703VL(DICグラフィックス社製:ポリエステルポリオール、不揮発分/約62%)100部と、前述のポリイソシアネートB−1を9部とを混合して、比較用接着剤を得た。
接着剤A〜D及び比較用接着剤は溶剤型接着剤である。フィルム(I)にバーコーターを用いて、塗布量5.0g/m2(固形分)となるように塗布し、温度70℃に設定したドライヤーで希釈溶剤を揮発させ乾燥し、接着剤が塗布されたフィルム(I)の接着層面と、樹脂フィルムとラミネートした。次いで、このラミネートフィルムを40℃/3日間のエージングを行い、接着剤の硬化を行って、バリア性ラミネートフィルムを得た。
接着剤Eは無溶剤型である。これを約80℃に加熱し、無溶剤用テストコーターポリタイプ社製ロールコーターを用いて、フィルム(I)に塗布量5.0g/m2になるよう塗布後、塗布面を樹脂フィルムとラミネートし、ラミネートフィルムを作成した。次いで、このラミネートフィルムを40℃×3日間のエージンングを行い、接着剤の硬化を行って、バリア性ラミネートフィルムを得た。
(1)接着強度
エージングが終了したラミネートフィルムを、塗工方向と平行に15mm幅に切断し、樹脂フィルムとフィルム(I)との間を、(株)オリエンテック製テンシロン万能試験機を用いて、雰囲気温度25℃、剥離速度を300mm/分に設定し、180°剥離方法で剥離した際の引っ張り強度を接着強度とした。接着強度の単位はN/15mmとした。
接着強度が2N/15mm以上のものを〇、2N/15mm未満のものを×とした。
エージングが終了したラミネートフィルムを、モコン社製酸素透過率測定装置OX−TRAN2/21MHを用いてJIS−K7126(等圧法)に準じ、23℃90%RHの雰囲気下で測定した。なおRHとは、湿度を表す。
エージングが終了したラミネートフィルムを10cm×15cm角に切断した。フィルムの長辺側を半分に折りまげ、10cm×7.5cm角の内の2辺を160℃、1秒でヒートシールした後、醤油を1cc入れ、残り1辺をヒートシールして3方シール型で密閉した。この袋をただちに柏洋硝子(株)製のマヨネーズ瓶(M−70)に入れ密閉し、温度27℃、相対湿度60%下で2ヶ月間以上保存した。各経時毎に官能試験により臭気漏れの有無を確認した。3日以内に臭気漏れしたものを×、7日以内に臭気漏れしたものを△、14日以内に臭気漏れしたものを○、2ヶ月以上臭気漏れがしなかったものを◎とした。
エージングが終了したラミネートフィルムを、フィルム(I)面同士に、10cm×10cmの正方形状大きさのサンプルを重ね合わせ、シール温度200℃、シール圧力 0.2MPa、シール時間 1秒、シール幅幅8mm、の条件で3方向をシールし、袋を作成した。袋に20mlの100%エタノール溶液を注入し、上記シール条件で封入した。エタノール注入袋を24℃、50%湿度の恒温室で、1ヶ月放置した後、溶液を取り出し、フィルム外観やシール強度(ラミネート強度)を測定した。強度が2N/15mm以上のものを〇、2N/15mm未満のものを×とした。フィルム外観の評価としては、フィルム外観変化なしのものを〇、フィルム(I)と樹脂フィルムとの間に水脹れ状浮きが発生したものを×とした。
エージングが終了したフィルムを自動包装機にて、シール面同士の面々シールして、製袋した。
剥離強度の評価:
ヒートシールされた部分と垂直方向に15mm幅の短冊状のサンプルを切り出し、引張試験機を用いて、300mm/minの速度で剥離したときの最大強度を剥離強度とした。
剥離性の評価:
ヒートシールされたサンプルを剥離したときの挙動について、以下の基準で評価した。
○:フィルムの伸びがなく、スムーズに剥離できた。
△:僅かにフィルムの伸びがあったものの、比較的容易に剥離できた。
×:フィルムが伸びてしまい、容易に剥離できなかった。
内径90mm、フランジ幅7mmの円形カップ状の各種容器に、エージングが終了したラミネートフィルムを蓋材として使用し、各種シール温度、シール圧力2kg/cm2、シール時間2秒間で熱融着させた。容器と蓋材との開封感(易開封性)、シール強度値、及び、剥離面の状態を評価した。
開封感(易開封性):容器から蓋材を剥離させて開封した時の開封感を以下の基準で評価した。
〇:蓋材の剥離に要する力が一定で、容易に円滑に剥離できる。
×:蓋材の剥離に要する力が一定せず、円滑に剥離できない。
剥離状態:容器から蓋材を剥離させて開封した時の剥離部の状態を以下の基準で評価した。
〇:剥離面がきれいに剥離している状態。
×:剥離面に糸引きや毛羽立ち等が発生した、剥離外観が悪い状況で剥離している状態。
易開封機能を有する樹脂層(i)として、プロピレン−エチレンコポリマー〔MFR:8g/10分(230℃、21.18N)、融点:138℃;以下、「COPP」と記載〕80部と、低密度ポリエチレン〔密度:0.910g/cm3、MFR:7.0g/10分(190℃、21.18N)、融点100℃;以下、「LDPE」と記載〕20部の混合樹脂を用いた。この層(i)をヒートシール層とした。樹脂層(ii)として、メタロセン触媒を用いて重合されたプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体〔密度:0.900g/cm3、融点135℃、MFR:4g/10分(230℃、21.18N)、;以下、「MRCP」と記載)を用いた。これらを、樹脂層(i)用押出機、樹脂層(ii)用押出機に供給して200〜250℃で溶融し、その溶融した樹脂をフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が(i)/(ii)の2層構成で、各層の厚さが10μm/20μm(合計30μm)である共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面にコロナ処理を施した。濡れ試薬による表面張力は40mN/mであった。処理面側に接着剤Aを塗工後、二軸延伸ポリアミド(厚さ15μm)(融点260℃、東洋紡製、以下ONY)をドライラミネートした後、エージングを行い、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、各層の厚さが6μm/24μm(合計30μm)にした以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面にコロナ処理を施し(40mN/m)、処理面側に接着剤Bを塗工後、実施例1と同様にしてバリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(i)のLDPE20部の代わりに、LDPE10部と、高密度ポリエチレン〔密度:0.960g/cm3、融点128℃、MFR:10g/10分(190℃、21.18N);以下、「HDPE」と記載〕10部を用いる以外は、実施例1と同様にして30μmの共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面にコロナ処理を施し(40mN/m)、処理面側に接着剤Cを塗工後、二軸延伸ポリエステル(厚さ12μm)(融点260℃、東洋紡製、以下PET)をドライラミネートした後、エージングを行い、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体〔密度:0.89g/cm3、MFR:6g/10分(230℃、21.18N);以下、「EPB」と記載〕70部と、LDPE30部との混合樹脂を用いる以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得たのち、コロナ処理、接着剤Dの塗工、ONYのラミネート、エージングにより、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、MRCP70部とLDPE30部との混合樹脂を用い、樹脂層(ii)用の樹脂として直鎖状中密度ポリエチレン〔密度:0.930g/cm3、融点125℃、MFR:5g/10分(190℃、21.18N);以下、「LMDPE」と記載〕を用いる以外は、実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得たのち、コロナ処理、接着剤Eの塗工、ONYのラミネート、エージングにより、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(ii)用の樹脂として、LMDPE20部とMRCP80部の混合樹脂を用いる以外は、実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得たのち、コロナ処理、接着剤Aの塗工、PETのラミネート、エージングによりバリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
易開封機能を有する樹脂層(i)として、エチレン・α―オレフィンランダム共重合体〔密度:0.885g/cm3、MFR:3.0g/10分(190℃、21.18N);以下、「EBR」と記載〕と、COPPとを隣接させる層構成とした。COPP側にさらにLMDPEが隣接して積層するように、樹脂層(i−1)用押出機、樹脂層(i−2)用押出機、樹脂層(ii)用押出機に供給して200〜250℃で溶融し、その溶融した樹脂をフィードブロックを有するTダイ・チルロール法の共押出多層フィルム製造装置(フィードブロック及びTダイ温度:250℃)にそれぞれ供給して共溶融押出を行って、フィルムの層構成が(i−1)/(i−2)/(ii)の3層構成で、各層の厚さが5μm/5μm/20μm(合計30μm)である共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面のコロナ処理、接着剤Aの塗工、PETのラミネート、エージングによりバリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、COPP20部とLDPE80部との混合樹脂を用いる以外は実施例1と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例2において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、COPP20部とLDPE80部との混合樹脂を用いる以外は実施例2と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例3において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、COPP20部、LDPE40部、HDPE40部の混合樹脂を用いる以外は実施例3と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例4において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、EPB30部とLDPE70部との混合樹脂を用いる以外は実施例4と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例5において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、MRCP30部とLDPE70部との混合樹脂を用いる以外は実施例5と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例6において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、COPP20部とLDPE80部との混合樹脂を用い、樹脂層(ii)用の樹脂として、LMDPE20部と、中密度ポリエチレン〔密度:0.937g/cm3、融点126℃、MFR:8.0g/10分(190℃、21.18N);以下、「MDPE」と記載〕80部との混合樹脂を用いる以外は実施例6と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例1において、樹脂層(i)用の混合樹脂として、1−ブテン共重合体〔密度:0.900g/cm3、融点126℃、MFR:10g/10分(230℃、21.18N);以下、「PB」と記載〕20部と、LDPE80部との混合樹脂を用い、樹脂層(ii)用樹脂として、LMDPEを用いる以外は実施例1と同様にして、各層の厚み(i)/(ii)=15μm/15μm(全厚30μm)の共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面のコロナ処理、接着剤Aの塗工、PETのラミネート、エージングによりバリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
樹脂層(i)として、EBR90部とMDPE10部との混合樹脂層と、MRCPとを隣接して積層させる層構成とした。EBR側にさらにLDPEが隣接して積層するようにして、LDPE/(EBR+MDPE)/MRCPの3層構成で、各層の厚みが5μm/5μm/20μm(全厚30μm)の共押出多層フィルムを得た。MRCPの樹脂層表面のコロナ処理、接着剤Aの塗工、PETのラミネート、エージングにより、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
樹脂層(i)用の樹脂として、変性ポリエチレン〔東ソー社製、メルセンMX07;以下、「変性PE−1」と記載〕を90部とLDPE10部との混合樹脂を用い、(ii)用の樹脂としてLMDPEを用いる以外は実施例1と同様にして共押出多層フィルムを得た。樹脂層(ii)表面のコロナ処理、接着剤Aの塗工、PETのラミネート、エージングにより、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
実施例16において、樹脂層(i)用の樹脂として、変性ポリエチレン〔三菱化学社製、VMX Z180F;以下、「変性PE−2」と記載〕を用いる以外は実施例16と同様にして、バリア性易開封ラミネートフィルムを得た。
LDPEの単層フィルム(厚さ30μm)を用いる以外は実施例1と同様にして、コロナ処理、接着剤Fの塗工、PETのラミネート、エージングにより、ラミネートフィルムを得た。
COPPの単層フィルム(厚さ40μm)を用いる以外は比較例1と同様にして、コロナ処理、接着剤Fの塗工、ONYのラミネート、エージングにより、ラミネートフィルムを得た。
比較例2において、接着剤Aを用いる以外は、比較例2と同様にしてラミネートフィルムを得た。
Claims (23)
- 易開封機能を有する樹脂層(i)と、ポリオレフィンを主成分とする樹脂層(ii)とを有する多層フィルム(I)と樹脂フィルムとを、
2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(A)と2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(B)とを含有してなるバリア性接着剤を用いてラミネートしてなることを特徴とするバリア性易開封ラミネートフィルム。 - 前記ポリエステルポリオール(A)が、芳香族環を有するものである請求項1記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A)が、3個以上の水酸基を有するポリエステルポリオールにカルボン酸無水物又はポリカルボン酸を反応させることにより得られる少なくとも1個のカルボキシ基と2個以上の水酸基を有するポリエステルポリオール(A1)である請求項1又は2記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A1)の水酸基価が20〜250であり、酸価が20〜200である請求項3記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A)が、分子内に重合性炭素−炭素二重結合を有するポリエステルポリオール(A2)である請求項1又は2記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A2)を構成する重合性炭素−炭素二重結合を有するモノマー成分が、マレイン酸、無水マレイン酸、又はフマル酸である請求項5記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A2)を構成する全モノマー成分100質量部に対して、重合性炭素−炭素二重結合を有するモノマー成分が、5〜60質量部である請求項5又は6記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記ポリエステルポリオール(A)が、下記一般式(1)で表されるポリエステルポリオール(A3)である請求項1又は2記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
[式(1)中、R1〜R3は、各々独立に、水素原子、又は下記一般式(2)
〔式(2)中、nは1〜5の整数であり、Xは置換基を有してもよい1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、又は2,3−アントラセンジイル基であって繰り返し単位ごとに同一であっても異なっていてもよく、Yは繰り返し単位ごとに同一であっても異なっていてもよい炭素原子数2〜6のアルキレン基である。〕
で表される基であって、R1〜R3のうち少なくとも一つは、一般式(2)で表される基である。] - 前記ポリエステルポリオール(A)が、オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の少なくとも1種を含む多価カルボン酸成分と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、及びシクロヘキサンジメタノールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む多価アルコール成分を重縮合して得られるポリエステルポリオール(A4)である請求項1又は2記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物が、オルトフタル酸またはその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸またはその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸またはその無水物、及び2,3−アントラセンジカルボン酸またはその無水物から成る群から選ばれる少なくとも1つの多価カルボン酸またはその無水物である請求項9記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその無水物の、多価カルボン酸全成分に対する含有率が70〜100質量%である請求項9又は10記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- ポリエステルポリオール(A)が、下記一般式(3)で表されるイソシアヌル環を有するポリエステルポリオール(A5)である請求項1又は2記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
[式(3)中、R1〜R3は各々独立して、−(CH2)n1−OH(但しn1は2〜4の整数である)、又は下記一般式(4)
〔式(4)中、n2は2〜4の整数であり、n3は1〜5の整数であり、Xは置換基を有してもよい1,2−フェニレン基、1,2−ナフチレン基、2,3−ナフチレン基、2,3−アントラキノンジイル基、又は2,3−アントラセンジイル基であって繰り返し単位ごとに同一であっても異なっていてもよく、Yは繰り返し単位ごとに同一であっても異なっていてもよい炭素原子数2〜6のアルキレン基である。〕
で表される基であって、R1、R2及びR3の少なくとも1つは前記一般式(4)で表される基である。] - 前記ポリイソシアネート(B)が芳香族環を有するポリイソシアネートを含有するものである請求項1〜12の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 芳香族環を有するポリイソシアネートが、メタキシレンジイソシアネート、又はメタキシレンジイソシアネートと2個以上の水酸基を有するアルコールとの反応生成物である請求項13記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記易開封機能を有する樹脂層(i)が、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合樹脂を主成分とする層である請求項1〜14の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記易開封機能を有する樹脂層(i)が、変性ポリエチレンを主成分とするものである請求項1〜15の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記易開封機能を有する樹脂層(i)が、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体を主成分とする層(i−1)とポリプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂層(i−2)とが隣接して積層されてなる多層構成の樹脂層である請求項1〜16の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記多層フィルム(I)の厚みが15〜100μmの範囲である請求項1〜18の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記多層フィルム(I)が、共押出積層法で製造されたものである請求項1〜19の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 前記樹脂フィルムが二軸延伸ポリプロピレン又は二軸延伸ポリエステルである請求項1〜20の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルム。
- 請求項1〜21の何れか1項記載のバリア性易開封ラミネートフィルムからなることを特徴とする包装材。
- 容器の蓋材である請求項22記載の包装材。
- 食品用、医薬品用又は工業薬品用である請求項22又は23記載の包装材。
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