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JP2011177150A - マヨネーズ風味付与剤 - Google Patents

マヨネーズ風味付与剤 Download PDF

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JP2011177150A JP2010047205A JP2010047205A JP2011177150A JP 2011177150 A JP2011177150 A JP 2011177150A JP 2010047205 A JP2010047205 A JP 2010047205A JP 2010047205 A JP2010047205 A JP 2010047205A JP 2011177150 A JP2011177150 A JP 2011177150A
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Ayaka Eto
絢香 江藤
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Abstract

【課題】少量添加するだけでマヨネーズ特有の風味を食材に充分に付与することができるマヨネーズ風味付与剤を提供する。
【解決手段】粘度が100〜5000mPa・sの液状であり、有機酸を1.5〜5.0%、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳から選ばれる一種又は二種以上を固形分換算で合計4〜20%、脂質を1〜50%含有し、かつ前記卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)が、脂質100部に対し10〜200部であるマヨネーズ風味付与剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、少量添加するだけでマヨネーズ特有の風味を食材に充分に付与することができるマヨネーズ風味付与剤に関する。
マヨネーズは、卵黄又は全卵を乳化材として食用油脂を乳化し、食塩、食酢、香辛料などを加えた粘ちょうなソースである。マヨネーズは、乳化物であることから白色の外観を呈し、酸味やコク味が調和した特有の風味を有する。
マヨネーズは、近年その用途が拡大しており、野菜だけでなく魚介類や肉類などを用いた様々な料理に使用されているものの、白色で粘ちょうな性質により料理の外観や物性を損なう場合もあり、用途拡大の制約となっていた。例えば、料理にマヨネーズを加えてマヨネーズ風味とするには、ある程度多量のマヨネーズを添加する必要があり、この場合、マヨネーズの白色で粘ちょうな性質により料理の外観や物性が損なわれる。一方、料理の外観や物性を損なわない範囲で従来のマヨネーズを添加しても、マヨネーズ風味に味付けすることはできない。
従来、料理をマヨネーズ風味に味付けする調味料としては、例えば、特許文献1(特開平8−56608号公報)には粉末マヨネーズが提案されているが、このような粉末マヨネーズは、粉末化によりマヨネーズ特有の風味が損なわれ料理にマヨネーズ特有の風味を充分に付与することはできなかった。
特開平8−56608号公報
そこで、本発明の目的は、少量添加するだけでマヨネーズ特有の風味を食材に充分に付与することができるマヨネーズ風味付与剤を提供するものである。
本発明者は、上記目的を達成すべくマヨネーズ風味を食材に付与する調味料の組成や性状について鋭意研究を重ねた。その結果、特定の組成及び粘度に調整した液状調味料は、意外にも少量添加するだけでマヨネーズ特有の風味を食材に充分に付与することができることを見出し遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)、粘度が100〜5000mPa・sの液状であり、有機酸を1.5〜5.0%、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳から選ばれる一種又は二種以上を固形分換算で合計4〜20%、脂質を1〜50%含有し、かつ前記卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)が、脂質100部に対し10〜200部であるマヨネーズ風味付与剤、
(2)、前記有機酸の含有量が、前記卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)100部に対し15〜150部である(1)記載のマヨネーズ風味付与剤、
(3)、前記有機酸の一部又は全部として乳酸を用いる(1)又は(2)記載のマヨネーズ風味付与剤、
である。
本発明のマヨネーズ風味付与剤によれば、食材本来の外観や物性を過度に損なうことなくマヨネーズ風味に味付けされた従来にない新規な美味しさを有する加工食品を提供することができる。したがって、マヨネーズ風味に味付けされた様々な加工食品の更なる需要の拡大が期待される。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
本発明のマヨネーズ風味付与剤は、従来の一般的なマヨネーズに比べて少量の添加であるにも拘わらず様々な食材に充分にマヨネーズ風味を付与することができる。したがって、本発明のマヨネーズ風味付与剤を用いることにより、食材本来の外観及び食感を保ったままマヨネーズ風味に味付けされた従来にない新規な美味しさを有する加工食品を製造することができる。
このような本発明のマヨネーズ風味付与剤について、以下説明する。
本発明のマヨネーズ風味付与剤は、粘度が100〜5000mPa・s、好ましくは100〜3000mPa・sの液状である。粘度が前記範囲の液状物であることにより、マヨネーズ風味付与剤が食材表面に均一に付着、あるいは、食材中に均一に分散され、少量の添加であっても食材にマヨネーズ風味を充分に付与することができる。なお、本発明における前記粘度は、BH形粘度計で、品温20℃、回転数:10rpmの条件で、粘度が750mPa・s未満のときは、ローターNo.1、粘度が750mPa・s以上1500mPa・s未満のときはローターNo.2、粘度が1500mPa・s以上3000mPa・s未満のときはローターNo.3、粘度が3000mPa・s以上のときはローターNo.4を使用し、測定開始後ローターが2回転した時の示度により算出した値である。
マヨネーズ風味付与剤の粘度の調整方法は、特に制限はないが、後述する脂質含有量及び増粘材の配合量により調整できる。本発明においては、増粘材を液状調味料の安定性を保つなどの理由で用いることができ、この場合、液状調味料の粘度を前記範囲に調整する増粘材の含有量は、増粘材の種類や後述する液状調味料の脂質含有量などにもよるが、液状調味料に対して、好ましくは0.001〜5.0%、より好ましくは0.01〜3.0%である。増粘材としては、例えば、キサンタンガム、タマリンド種子ガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、アラビアガム、サイリュームシードガムなどのガム質、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、これらの澱粉をアルファ化、架橋などの処理を施した加工澱粉、並びに湿熱処理澱粉などの澱粉類などが挙げられる。
本発明のマヨネーズ風味付与剤で用いる有機酸は、構造内に少なくとも1個以上のカルボキシル基を有し、酸性を呈し、食用の酸材として用いられている有機化合物をいう。本発明で用いる有機酸としては、食用として供されるものであれば特に限定するものではないが、例えば、1個のカルボキシル基を有する有機酸としては、酢酸、乳酸、プロピオン酸、グルコン酸などが挙げられ、2個以上のカルボキシル基を有する有機酸としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸などが挙げられ、本発明ではこれらの1種または2種以上を用いるとよい。また、本発明では、これらの有機酸を直接用いてもよいが、有機酸を含有した液状の食材である、例えば、リンゴ酢、ワインビネガー、モルトビネガー、米酢、粕酢などの醸造酢、レモン、かぼすなどの柑橘果汁又はこれらの濃縮物などを用いてもよい。
また、本発明で使用する乳酸としては、天然の乳酸、あるいは合成の乳酸のいずれであっても良いが、一般的に食品に用いられる天然の乳酸、例えば発酵乳酸を用いると良い。市販されている50%発酵乳酸、あるいは乳酸に賦形剤を添加して乾燥させた粉末乳酸などを使用しても良い。
マヨネーズ風味付与剤に対する有機酸の含有量は、1.5〜5.0%、好ましくは2.5〜5.0%、より好ましくは3.0〜5.0%である。有機酸の含有量が前記特定範囲であることにより、マヨネーズ風味付与剤を食材に少量添加した場合であっても食材に充分にマヨネーズ風味を付与することができる。これに対して、マヨネーズ風味付与剤に対する有機酸の含有量が前記範囲より少ないと、たとえその他の構成要件を満たしたとしても、マヨネーズ風味付与剤を食材に加えて喫食した際にマヨネーズ特有の風味が得られ難い。また、マヨネーズ風味付与剤に対する有機酸の含有量が前記範囲よりも多いと、マヨネーズ特有の風味とは異なる風味となる場合があるため好ましくない。
前記有機酸の一部又は全部として乳酸を用いることが好ましく、乳酸の含有量は、マヨネーズ風味付与剤に対して好ましくは0.1〜5.0%、より好ましくは0.5〜5.0%である。乳酸を用いることにより、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味がより得られ易くなる。
更に、前記有機酸の含有量は、後述する卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)100部に対し、好ましくは15〜150部、より好ましくは20〜150部、更に好ましくは30〜150部である。卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量に対する有機酸の含有量を前記特定範囲とすることで、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味がより得られ易くなる。
また、本発明のマヨネーズ風味付与剤には、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳から選ばれる一種又は二種以上を用いる。卵としては、生液全卵、生液卵黄、生液卵白及びこれらの混合物、並びにこれらに、殺菌処理、冷凍処理、乾燥処理、ホスフォリパーゼ又はプロテアーゼ等による酵素処理、酵母又はグルコースオキシダーゼ等による脱糖処理、超臨界二酸化炭素処理等の脱コレステロール処理、食塩又は糖類等の混合処理等の1種又は2種以上の処理を施したもの等が挙げられる。
乳酸発酵とは、蛋白質及び糖質を含む原料に乳酸菌を添加して発酵させることであり、このような乳酸発酵は、一般的に、蛋白質及び糖質を含む溶液に、必要に応じ栄養源として乳酸菌資化性糖類や酵母エキス等の発酵促進物質を添加し、乳酸菌を1mLあたり10〜10程度共し発酵されている。本発明で用いる乳酸発酵卵は、卵原料をこのような一般的な方法で乳酸発酵させたものであり、乳酸発酵乳とは、同様の一般的な方法で乳原料を乳酸発酵させたものである。マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味がより得られ易くなる点から、本発明においては、上述の卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の中でも、卵黄を用いることが好ましく、卵黄及び乳酸発酵卵を併用することがより好ましい。
マヨネーズ風味付与剤に対する卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)は、4〜20%であり、好ましくは5〜20%である。更に、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)は、後述する脂質100部に対し10〜200部であり、好ましくは14〜200部、より好ましくは20〜200部である。卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量、または脂質に対する含有量が前記特定範囲であることにより、マヨネーズ風味付与剤を食材に少量添加した場合であっても食材に充分にマヨネーズ風味を付与することができる。これに対して、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量、または脂質に対する含有量が前記範囲より少ないと、たとえその他の構成要件を満たしたとしても、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味が得られ難い。また、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量、または脂質に対する含有量が前記範囲よりも多いと、マヨネーズ特有の風味とは異なる風味となる場合があるため好ましくない。
更に、マヨネーズ風味付与剤に対する脂質の含有量は、1〜50%、好ましくは5〜40%、より好ましくは10〜30%である。脂質の含有量が前記特定範囲であることにより、マヨネーズ風味付与剤を食材に少量添加した場合であっても食材に充分にマヨネーズ風味を付与することができる。これに対して、マヨネーズ風味付与剤に対する脂質の含有量が前記範囲より少ないと、たとえその他の構成要件を満たしたとしても、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味が得られ難い。また、マヨネーズ風味付与剤に対する脂質の含有量が前記範囲よりも多いと、マヨネーズ特有の風味とは異なる風味となる場合があるため好ましく、更に、マヨネーズ風味付与剤を上述した粘度に調整し難くなる。
前記脂質含有量は、栄養表示基準(平成15年4月24日厚生省告示第176号)別表第2の第3欄記載のエーテル抽出法に準じて測定した値である。マヨネーズ風味付与剤の脂質含有量は、上述した卵などに含まれる脂質含有量を考慮し、必要により食用油脂を用いることにより調整できるが、本発明のマヨネーズ風味付与剤としては、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味がより得られ易くなることから、食用油脂を少なくとも用い、マヨネーズ風味付与材を乳化状とすることが好ましい。食用油脂としては、食用に供されるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、ゴマ油、魚油、卵黄油等の動植物油及びこれらの精製油、並びにMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリドなどのように化学的あるいは酵素的処理を施して得られる油脂などが挙げられる。また、マヨネーズ風味付与剤に対する食用油脂含有量としては、マヨネーズ風味付与剤の脂質含有量を前記範囲する点から、好ましくは1〜50%、より好ましくは5〜30%である。
前記マヨネーズ風味付与剤の食塩の含有量は、マヨネーズ風味付与剤に対して好ましくは3〜10%である。食塩含有量が前記範囲であることにより、マヨネーズ風味付与剤を食材に添加した際にマヨネーズ特有の風味がより得られ易くなる。
前記マヨネーズ風味付与剤は、上述の有機酸、卵、乳酸発酵卵、乳酸発酵乳、食用油脂、増粘材、食塩を配合する他に本発明の効果を損なわない範囲で各種原料を適宜選択し含有させることができる。例えば、グルタミン酸ナトリウム、砂糖、醤油、味噌などの各種調味料、各種エキス、澱粉分解物、デキストリン、デキストリンアルコール、オリゴ糖、オリゴ糖アルコールなどの糖類、レシチン、リゾレシチン、ラクトアルブミン、カゼインナトリウム、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、オクテニルコハク酸化澱粉などの乳化材、アスコルビン酸又はその塩、ビタミンEなどの酸化防止剤、からし粉、胡椒などの香辛料、各種蛋白質やこれらの分解物などが挙げられる。
本発明のマヨネーズ風味付与剤の製造方法は、上述の卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳から選ばれる一種又は二種以上、並びに有機酸、更に必要に応じて食用油脂、増粘材、食塩などを配合する以外は、液状調味料の常法に則り製造すればよく、例えば、上述の有機酸、卵、乳酸発酵卵、乳酸発酵乳、食塩、清水などを均一に混合し、ミキサー等で攪拌させながら食用油脂を注加して乳化すればよい。
前記マヨネーズ風味付与剤の食材に対する添加量は、食材の種類や味付けの好みなどにもよるが、食材100部に対して0.01〜20部、好ましくは0.1〜20部、より好ましくは0.1〜10部である。添加量が前記範囲よりも少ないと食材に充分にマヨネーズ風味を付与し難く、前記範囲よりも多いと食材の外観や食感を損なう場合がある。
前記マヨネーズ風味付与剤の食材への添加方法としては、特に制限は無く、例えば、塗布、噴霧、滴下又は浸漬などにより食材表面に付着させる方法や、料理などの配合原料として用い、料理中に分散させる方法などが挙げられる。
本発明のマヨネーズ風味付与剤を用いて調味する食材としては特に制限は無く、例えば、ニンジン、キャベツ、レタス、ジャガイモなどの野菜類、鶏肉、牛肉、魚介類などの肉類、おにぎり、すしなどの米飯類、かまぼこ、ちくわなどの水産加工品、ハム、ソーセージなどの畜肉加工品、ロールパン、食パンなどのパン類、せんべい、揚げ菓子、スナック菓子などの焼き菓子、コンソメスープ、コーンスープなどのスープ類、クリームソース、ホワイトソースなどのソース類、マヨネーズ、半固体状ドレッシングなどの酸性乳化状食品、調味酢、葛湯、たれ、中華あん、飲料などが挙げられる。
以下、本発明のマヨネーズ風味付与剤について、実施例、及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]マヨネーズ風味付与剤
(1)乳酸発酵卵白の製造
液卵白50%、グラニュ糖4%、酵母エキス0.05%、50%乳酸0.15%及び清水45.8%からなる卵白水溶液を攪拌、調製した。得られた卵白水溶液を70〜90℃で5分間加熱した後、乳酸菌スターター0.02%を添加し、30℃で24時間発酵を行った後、70〜90℃で10分間加熱殺菌し、次いで高圧ホモゲナイザーを用いて10MPaの圧力で処理し、本発明で用いる乳酸発酵卵白(固形分含有量10%)を製した。
(2)マヨネーズ風味付与剤の製造
下記に示す配合割合でマヨネーズ風味付与剤を製した。つまり、食酢、発酵乳酸、生卵黄、ホスホリパーゼA処理卵黄、食塩、グルタミン酸ソーダ、乳酸発酵卵白、清水をミキサーに入れ、攪拌しながら植物油を徐々に添加して粗乳化し、更にコロイドミルに通して仕上げ乳化を施し、マヨネーズ風味付与剤を製した。なお、得られたマヨネーズ風味付与剤は、マヨネーズ風味付与剤に対し有機酸を3.2%、乳酸を1.8%、卵黄及び乳酸発酵卵白を固形分換算で合計6%、脂質を24%含有し、脂質100部に対する卵黄及び乳酸発酵卵白の合計含有量(固形分換算)は26部、卵黄及び乳酸発酵卵白の合計含有量100部(固形分換算)に対する有機酸の含有量は52部である。また、得られたマヨネーズ風味付与剤の粘度は1000mPa・sであった。
<マヨネーズ風味付与剤の配合割合>
(油相)
植物油 20%
(水相)
食酢(酸度10%) 14%
発酵乳酸(酸度50%) 3.6%
生卵黄 4%
ホスホリパーゼA処理卵黄 8%
食塩 3%
グルタミン酸ソーダ 0.3%
乳酸発酵卵白(固形分含有量10%) 0.1%
清水 残余
―――――――――――――――――――――――
合計 100%
[実施例2]マヨネーズ風味付与剤
下記に示す配合割合とした以外は、実施例1と同様にしてマヨネーズ風味付与剤を製した。なお、得られたマヨネーズ風味付与剤は、マヨネーズ風味付与剤に対し有機酸を3.2%、乳酸を1.8%、卵黄及び乳酸発酵卵白を固形分換算で合計6%、脂質を21%含有し、脂質100部に対する卵黄及び乳酸発酵卵白の合計含有量(固形分換算)は29部、卵黄及び乳酸発酵卵白の合計含有量100部(固形分換算)に対する有機酸の含有量は53部である。また、得られたマヨネーズ風味付与剤の粘度は1500mPa・sであった。
<マヨネーズ風味付与剤の配合割合>
(油相)
植物油 20%
(水相)
食酢(酸度10%) 14%
発酵乳酸(酸度50%) 3.6%
生卵黄 4%
食塩 3%
乳酸発酵卵白(実施例1と同じ) 40%
グルタミン酸ソーダ 0.3%
キサンタンガム 0.1%
清水 残余
―――――――――――――――――――――――
合計 100%
[実施例3]マヨネーズ風味付与剤
下記に示す配合割合でマヨネーズ風味付与剤を製した。つまり、食酢、発酵乳酸、生卵黄、ホスホリパーゼA処理卵黄、食塩、キサンタンガム、グルタミン酸ソーダ、ヨーグルト、清水をミキサーに入れ、攪拌混合し、マヨネーズ風味付与剤を製した。なお、得られたマヨネーズ風味付与剤は、マヨネーズ風味付与剤に対し有機酸を3.2%、乳酸を1.8%、卵黄(固形分換算)を13%、脂質を8%含有し、脂質100部に対する卵黄の含有量(固形分換算)は163部、卵黄100部(固形分換算)に対する有機酸の含有量は24部である。また、得られたマヨネーズ風味付与剤の粘度は500mPa・sであった。
<マヨネーズ風味付与剤の配合割合>
食酢(酸度10%) 14%
発酵乳酸(酸度50%) 3.6%
生卵黄 25%
ホスホリパーゼA処理卵黄 8%
食塩 3%
キサンタンガム 0.15%
グルタミン酸ソーダ 0.3%
ヨーグルト(乳酸発酵乳) 0.1%
清水 残余
―――――――――――――――――――――――
合計 100%
[実施例4]しめ鯖
実施例1で製造したマヨネーズ風味付与剤を用いてマヨネーズ風味のしめ鯖を製した。具体的には、食酢95部に対して、実施例1で製したマヨネーズ風味付与剤5部を加えて、攪拌混合することによりマヨネーズ風味の調味酢を製し、当該調味酢に塩を振った鯖の切り身を1時間浸漬することによりマヨネーズ風味のしめ鯖を製した。得られたしめ鯖は、マヨネーズ風味付与剤の添加の有無により外観に略変化が無かった。続いて、しめ鯖を喫食したところ、しめ鯖本来の食感を有し、マヨネーズ特有の風味が充分に感じられ好ましかった。
[実施例5]おにぎり
実施例2で製造したマヨネーズ風味付与剤を用いてマヨネーズ風味のおにぎりを製した。具体的には、100gのおにぎり1個を用意し、上面(おにぎり表面全体の略1/3)に、1gのマヨネーズ風味付与剤(実施例2)を噴霧して被膜状に付着させることにより、マヨネーズ風味のおにぎりを製した。得られたマヨネーズ風味のおにぎりは、マヨネーズ風味付与剤を付着させる前後で外観に略変化が無かった。また、得られたマヨネーズ風味のおにぎりを喫食したところ、おにぎり本来の食感を有し、マヨネーズ特有の風味が充分に感じられ好ましかった。
[実施例6]茹でジャガイモ
実施例1で製造したマヨネーズ風味付与剤を用いてマヨネーズ風味の茹でジャガイモを製した。具体的には、ボイル後皮むきしてカットした茹でジャガイモ(30g)を用意し、上面(茹でジャガイモ表面全体の略1/2)に、1gのマヨネーズ風味付与剤(実施例1)を噴霧して被膜状に付着させ、マヨネーズ風味の茹でジャガイモを製した。得られたマヨネーズ風味の茹でジャガイモは、マヨネーズ風味付与剤を付着させる前後で外観に略変化が無かった。また、得られたマヨネーズ風味の茹でジャガイモを喫食したところ、茹でジャガイモ本来の食感を有し、マヨネーズ特有の風味が充分に感じられ好ましかった。
[実施例7]茹でジャガイモ
実施例3で製造したマヨネーズ風味付与剤を用いた以外は、実施例6と同様にしてマヨネーズ風味の茹でジャガイモを製した。得られたマヨネーズ風味の茹でジャガイモは、マヨネーズ風味付与剤を付着させる前後で外観に略変化が無かった。また、得られたマヨネーズ風味の茹でジャガイモを喫食したところ、茹でジャガイモ本来の食感を有し、マヨネーズ特有の風味が若干弱いが問題とならない程度であり好ましかった。
[実施例8]ホワイトソース
実施例1で製造したマヨネーズ風味付与剤を用いてマヨネーズ風味のホワイトソースを製した。具体的には、まず、小麦粉、バター及び牛乳を原料として常法に則り加熱調理することによりホワイトソースを製した。次に、得られたホワイトソース100部に対して、実施例1で製造したマヨネーズ風味付与剤を5部加えて攪拌混合し、ホワイトソースにマヨネーズ風味付与剤を分散させることによりマヨネーズ風味のホワイトソースを製した。得られたマヨネーズ風味のホワイトソースは、マヨネーズ風味付与剤を加える前後で外観に略変化が無かった。また、得られたマヨネーズ風味のホワイトソースを喫食したところ、ホワイトソース本来の食感を有し、マヨネーズ特有の風味が充分に感じられ好ましかった。
[試験例1]
マヨネーズ風味付与剤の有機酸の含有量が、添加した食材のマヨネーズ風味に与える影響を調べるために以下の試験を行った。具体的には、まず、実施例1において、食酢由来の酢酸、及び発酵乳酸由来の乳酸の含有量を表1に示す割合に変更した以外は、実施例1と同様の方法で6種類のマヨネーズ風味付与剤を製した。次いで、得られた各マヨネーズ風味付与剤を用いて、実施例4と同様の方法で6種類のしめ鯖を製造し、得られた各しめ鯖を喫食してマヨネーズ風味を下記評価基準により評価した。なお、得られた各マヨネーズ風味付与剤の粘度は5000mPa・s以下であった。結果を表1に示す。
「マヨネーズ風味」の評価
ランク:基準
A :マヨネーズ特有の風味が充分に感じられる。
B−1:マヨネーズ特有の風味が若干弱いが、問題とならない程度である。
B−2:マヨネーズ特有の風味とやや異なるが、問題とならない程度である。
C−1:マヨネーズ特有の風味がほとんど感じられない。
C−2:マヨネーズ特有の風味とは異なる風味である。
Figure 2011177150
表1より、有機酸の含有量がマヨネーズ風味付与剤に対し1.5〜5.0%であるマヨネーズ風味付与剤(No.2〜6)を用いたしめ鯖は、マヨネーズ特有の風味が感じられ好ましいことが理解される。更に、乳酸を含有し、有機酸の含有量がマヨネーズ風味付与剤に対し2.5〜5.0%であるマヨネーズ風味付与剤(No.2、3、5)を用いたしめ鯖は、よりマヨネーズ特有の風味が充分に感じられ特に好ましかった。
[試験例2]
マヨネーズ風味付与剤の卵黄の含有量及び脂質の含有量が、添加した食材のマヨネーズ風味に与える影響を調べるために以下の試験を行った。具体的には、まず、実施例1において、乳酸発酵卵白を配合せず、植物油及び卵黄の含有量を表2に示す割合に変更した以外は、実施例1と同様の方法で6種類のマヨネーズ風味付与剤を製した。次いで、得られた各マヨネーズ風味付与剤を用いて、実施例4と同様の方法で6種類のしめ鯖を製造し、得られた各しめ鯖を喫食してマヨネーズ風味を評価した。なお、得られた各マヨネーズ風味付与剤の粘度は5000mPa・s以下であった。また、マヨネーズ風味の評価基準は試験例1と同様とする。結果を表2に示す。
Figure 2011177150
表2より、卵黄の含有量が固形分換算でマヨネーズ風味付与剤に対し4〜20%、かつ脂質100部に対し10〜200部であるマヨネーズ風味付与剤(No.8〜11)を用いたしめ鯖は、マヨネーズ特有の風味が感じられ好ましいことが理解される。更に、卵黄の含有量が固形分換算でマヨネーズ風味付与剤に対し5〜20%であり、脂質100部に対し14〜200部であるマヨネーズ風味付与剤(No.8、9)を用いたしめ鯖は、よりマヨネーズ特有の風味が充分に感じられ特に好ましかった。
[比較例1]
実施例2において、キサンタンガムの配合量を増やし、マヨネーズ風味付与剤の粘度を10Pa・sとした以外は同様にして比較例1のマヨネーズ風味付与剤を製した。次に、この比較例1のマヨネーズ風味付与剤を用いた以外は、実施例4と同様にしてしめ鯖を製したところ、マヨネーズ風味付与剤の分散がし難くしめ鯖にマヨネーズ風味を充分に付与することができなかった。

Claims (3)

  1. 粘度が100〜5000mPa・sの液状であり、有機酸を1.5〜5.0%、卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳から選ばれる一種又は二種以上を固形分換算で合計4〜20%、脂質を1〜50%含有し、かつ前記卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)が、脂質100部に対し10〜200部であることを特徴とするマヨネーズ風味付与剤。
  2. 前記有機酸の含有量が、前記卵、乳酸発酵卵及び乳酸発酵乳の合計含有量(固形分換算)100部に対し15〜150部である請求項1記載のマヨネーズ風味付与剤。
  3. 前記有機酸の一部又は全部として乳酸を用いる請求項1又は2記載のマヨネーズ風味付与剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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RU2514889C1 (ru) * 2013-06-10 2014-05-10 Олег Иванович Квасенков Способ производства консервов "салат осенний из овощей с рыбой"
RU2514884C1 (ru) * 2013-06-10 2014-05-10 Олег Иванович Квасенков Способ выработки консервов "салат из копченой рыбы с овощами"

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