[go: up one dir, main page]

JP6147997B2 - 容器詰めサラダの製造方法 - Google Patents

容器詰めサラダの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6147997B2
JP6147997B2 JP2012263796A JP2012263796A JP6147997B2 JP 6147997 B2 JP6147997 B2 JP 6147997B2 JP 2012263796 A JP2012263796 A JP 2012263796A JP 2012263796 A JP2012263796 A JP 2012263796A JP 6147997 B2 JP6147997 B2 JP 6147997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
salad
container
seasoning liquid
emulsified seasoning
filled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012263796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014108082A (ja
Inventor
晃弘 溝上
晃弘 溝上
竹内 秀和
秀和 竹内
聡 寺岡
聡 寺岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kewpie Corp
Original Assignee
QP Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by QP Corp filed Critical QP Corp
Priority to JP2012263796A priority Critical patent/JP6147997B2/ja
Publication of JP2014108082A publication Critical patent/JP2014108082A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6147997B2 publication Critical patent/JP6147997B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
  • Noodles (AREA)
  • Seasonings (AREA)

Description

本発明は、具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、容器詰めサラダを開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過しても、サラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダの製造方法に関する。
ジャガイモ、キュウリ、マカロニ等は、マヨネーズ等の乳化調味液で和えて、サラダとして食される。マヨネーズ等は、食用油脂が油滴として略均一に分散して適度な粘性を有しており、これら具材の表面に付着してサラダ全体として口あたりのよい美味しい料理となる。最近では、サラダの普及に伴って、消費量が増えているだけでなく、使用される野菜、フルーツ、パスタ等の種類が増え、サラダメニューとしてのバリエーションも増えている。
ところで、スーパー等の惣菜売り場等で販売することを目的としてパウチ等の容器に充填密封された容器詰めサラダが業務用の製品として販売されている。これら容器詰めサラダは、店舗で冷蔵庫に保管しておき必要に応じて容器を開封して皿等に盛り付けて惣菜売り場等で陳列されている。しかしながら、このような容器詰めサラダは、容器を開封して皿等に盛り付けると経時的にサラダ表面が乾燥したりする問題があった。
従来、ポテトサラダやマカロニサラダ等の状態を改善する方法としては例えば、特開2004−97101号公報(特許文献1)には、酸性水中油型乳化食品の乳化破壊による油の漏出を防ぐ方法として、アラビアガム及び/又はアラビノガラクタンを含有するポテトサラダが提案されている。この提案によれば油分離はある程度抑制されるものの、上述したサラダ表面が乾燥したりするという問題を解決することはできなかった。
特開2004−97101号公報
そこで、本発明の目的は、具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、容器詰めサラダを開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過しても、サラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダの製造方法を提供するものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、乳化調味液としてW/O/W型乳化調味液を用い、前記W/O/W型乳化調味液の外水相及び内水相を特定成分に調整することに加え、更に、前記サラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施すならば、得られた容器詰めサラダは、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難いことを見出し遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、
前記サラダの具材を除く部分の乳化調味液は、
食用油脂、乳化剤、増粘剤、食塩および酢酸を含有しW/O/W型に乳化されており、
水分含量が50〜98%であり、
乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が60%以上であり、
外水相中の食塩含有量が2〜8%、酢酸含有量が0.1〜3%であり、
前記サラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施すことを特徴とする容器詰めサラダの製造方法、
(2)前記容器詰めしたサラダの中心品温が60〜100℃に達温するように加熱処理を施す(1)記載の容器詰めサラダの製造方法、
(3)前記増粘剤として澱粉およびガム質を含有する(1)又は(2)に記載の容器詰めサラダの製造方法、
である。
本発明の製造方法によれば、具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、容器詰めサラダを開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過しても、サラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダの製造方法を提供できる。したがって、特に、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の惣菜等として販売するため、食品工業的に大量生産されるこれらサラダの業務用製品の需要拡大が期待される。
以下、本発明のサラダの製造方法を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明は、具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法に関する発明であり、サラダの具材を除く部分の乳化調味液は、食用油脂、乳化剤、増粘剤、食塩および酢酸を含有しW/O/W型に乳化されており、水分含量が50〜98%であり、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が60%以上であり、外水相中の食塩含有量が2〜8%、酢酸含有量が0.1〜3%であり、前記サラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施すことを特徴とする。このような本発明のサラダの製造方法によれば、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができる。
<サラダ>
具材を乳化調味液で和えた本発明のサラダとしては、特に制限はないが、具体的には、例えば、ポテトサラダ、カボチャサラダ、パスタサラダ、コールスローサラダ等が得られる。
<具材>
本発明で用いる具材としては、例えば、ジャガイモ、カボチャ、サツマイモ、キャベツ、タマネギ、ニンジン等の野菜類、リンゴ等の果物類、マカロニ、ペンネ、スパゲティー等のパスタ類、ハム、卵、ツナ等が挙げられる。これらの具材は、通常、茹でる、蒸す等の加熱処理、また、必要に応じて所望の大きさにカットしてサラダに用いられ、本発明のサラダの製造方法においても同様に処理して用いればよい。
<乳化調味液>
本発明で用いる乳化調味液とは、前記具材を調味するための乳化状の調味液であり、サラダ全体の具材以外の部分をいう。また、本発明の乳化調味液は、食用油脂、乳化剤、増粘剤および食塩を含有するW/O/W型(内水相/油相/外水相)の乳化調味液である。W/O/W型の乳化調味液は、内水相と、この内水相を内包する油相と、この油相を内包する外水相とを含み、後述する乳化剤等を用い常法により乳化されたものであればよい。
<食用油脂>
食用油脂は、乳化調味液の油相(O)を主に構成する。乳化調味液では、食用油脂の含有量は3〜40%であることが好ましく、3〜30%であることがより好ましく、3〜25%であることがさらに好ましい。食用油脂の含有量が前記範囲であることにより、後述する乳化調味液の水分含量を70〜98%に調整しやすくなる。食用油脂としては、例えば、食用植物油脂(例えば、菜種油、大豆油、紅花油、ひまわり油、コーン油、オリーブ油、グレープシード油、ごま油、綿実油、シソの実油、アマニ油)、魚油、肝油、さらにはエステル交換した油脂やジグリセライドを主に含む油脂が挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<乳化剤>
乳化調味液で使用可能な乳化剤としては、例えば卵黄が挙げられる。卵黄としては、食用として一般的に用いている卵黄であれば特に限定するものではなく、例えば、生卵黄をはじめ、当該生卵黄に殺菌処理、冷凍処理、スプレードライ又はフリーズドライ等の乾燥処理、ホスフォリパーゼA1、ホスフォリパーゼA2、ホスフォリパーゼC、ホスフォリパーゼD又はプロテアーゼ等による酵素処理、酵母又はグルコースオキシダーゼ等による脱糖処理、超臨界二酸化炭素処理等の脱コレステロール処理、食塩又は糖類等の混合処理等の1種又は2種以上の処理を施したもの等が挙げられる。乳化調味液中の卵黄の含有量は3〜20%であることが好ましく、5〜15%であることがより好ましい。
また、乳化調味液で使用可能な乳化剤として、例えばポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル(以下「PGPR」とする。)が挙げられる。経時的なサラダ表面の状態変化を防ぐ点で、乳化調味液で使用されるPGPRのエステル化度は30%よりも大きくかつ60%より小さいことが好ましく、31〜50%であるのがより好ましい。本発明の乳化調味液において、PGPRは上述の卵黄及び後述の他の乳化剤と併用することができる。なお、PGPRは油相に添加することが好ましい。
本発明において「PGPRのエステル化度」とは、PGPRに含まれるポリグリセリン部位において縮合リシノレイン酸が結合している割合をいう。より具体的には、ポリグリセリンの平均重合度をnとしたとき、ポリグリセリンは分子内に平均(n+2)個の水酸基を有するため、ポリグリセリン1分子に対して1〜(n+2)分子の縮合リシノレイン酸をエステル結合することが可能である。したがって、PGPRに含まれるポリグリセリン部位に縮合リシノレイン酸がエステル結合されていない場合、PGPRのエステル化度は0%であり、PGPRに含まれるポリグリセリン部位に含まれる全ての水酸基がエステル結合されている場合、PGPRのエステル化度は100%である。PGPRは通常、種々のエステル化度のものからなるため、その平均エステル化度をPGPRのエステル化度とする。
さらに、本発明の乳化調味液では、上述の卵黄及びPGPRのほかに、他の乳化剤を使用してもよい。他の乳化剤としては、例えば、卵黄レシチン、乳タンパク、大豆タンパク、モノグリセリド、モノグリセリド誘導体、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、植物レシチンが挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<増粘剤>
本発明の乳化調味液で使用可能な増粘剤としては、例えば、澱粉、ガム質が挙げられる。なお、本発明の乳化調味液では、経時的なサラダ表面の状態変化を防ぐ点で、増粘剤として澱粉およびガム質の両方を含有することが好ましく、この場合、澱粉およびガム質の合計量は乳化調味液に対して1〜15%であることが好ましく、3〜10%であることがより好ましく、4〜10%であることがさらに好ましい。なお、増粘剤は、内水相、油相、及び外水相のいずれに添加されていてもよいが、外水相に添加することが好ましい。
澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、これらの澱粉をアルファ化、架橋等の処理を施した加工澱粉、並びに湿熱処理澱粉が挙げられる。湿熱処理澱粉としては、「湿熱処理澱粉」として市販されているものであれば特に限定するものではない。また、加工澱粉としては、食品衛生法で含有物に指定された化学的処理を施された澱粉であって食用として供されるものであれば特に限定するものではない。例えば、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、リン酸化澱粉、リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いるとよい。なかでも、離水抑制効果が特に優れている点で、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンを使用することが好ましい。
ガム質としては、例えば、キサンタンガム、ジェランガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、タラガム、グアガム、アラビアガム、タマリンドガム、サイリュームシードガム、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、コンニャクマンナン等が挙げられる。
<外水相中の食塩含有量>
本発明の乳化調味液には食塩を含有し、外相中の食塩含有量は、2〜8%であり、好ましくは3〜8%であることができる。本発明においては、特定組成に調整したW/O/W型の乳化調味液を用いることにより、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができるが、外水相の食塩含有量が前記範囲よりも少なすぎても多すぎても充分な効果が得られ難い。
<外水相中の酢酸含有量>
本発明の乳化調味液には酢酸を含有し、外相中の酢酸含有量は、0.1〜3%であり、好ましくは0.1〜2%、より好ましくは0.1〜1%、さらに好ましくは0.2〜1%であることができる。本発明においては、特定組成に調整したW/O/W型の乳化調味液を用いることにより、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができるが、外水相の酢酸含有量が前記範囲よりも少なすぎても多すぎても充分な効果が得られ難い。なお、酢酸は、食酢など酢酸を含む原料により配合することができる。
<乳化調味液の水分含量>
本発明の乳化調味液の水分含量は50〜98%であり、好ましくは55〜95%であり、さらに好ましくは60〜95%である。乳化調味液の水分含量が前記範囲であることにより、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができる。なお、前記乳化調味液の水分含量は、用いた配合原料の水分含量から計算して求めることができる。
<乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合>
本発明において、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合は、60%以上であり、好ましくは65%以上である。乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が前記範囲であることにより、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができる。
<乳化調味液中の外水相の割合>
本発明において、乳化調味液中の外水相の割合は、40〜98%であり、好ましくは50〜98%、より好ましくは55〜98%である。乳化調味液中の外水相の割合が前記範囲であることにより、開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過してもサラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができる。
<その他の成分>
本発明の乳化調味液は水相成分として、特に限定されないが、水のほかに、通常、サラダに用いられる水溶性、あるいは、油溶性の種々の調味原料等を配合することができる。乳化調味液に配合するこのような原料としては、例えば、食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ、醤油、味噌、核酸系旨味調味料、柑橘果汁、スパイス等の各種調味料、キサンタンガム、アラビアガム、化工澱粉、湿熱処理澱粉等の増粘材、クエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸等の有機酸又はその塩、グリシン、酢酸ナトリウム、卵白リゾチーム、プロタミン、ポリリジン等の静菌剤、アスコルビン酸又はその塩、ビタミンE等の酸化防止剤、色素、香料等が挙げられる。
<サラダの混合処理工程>
本発明のサラダの製造方法においては、乳化調味液と具材を和えるが、その混合方法は特に限定するものではなく、一般的なサラダの製造方法に準じて行うことができる。例えば、必要に応じて加熱処理や粉砕処理を施した具材、上述した乳化調味液及びその他必要なサラダ食材をミキサー等の撹拌混合機に投入し、全体が略均一になるまで撹拌混合すればよい。また、本発明において乳化調味液で具材を和える方法としては、上述のようにして乳化調味液をまず製造し、当該乳化調味液と具材とをミキサー等で混合する方法の他に、乳化調味液の原料と具材とを同時に混合する方法、具体的には、例えば、澱粉、調味料等の紛体原料、水分含量を調整するための清水、W/O/W型乳化物及び具材等をミキサー等の撹拌混合機に投入し、これらを同時に撹拌混合する方法等を採用してもよい。
本発明のサラダにおける乳化調味液と具材との含有割合は、従来の一般的なサラダと同様に1:1〜20であると好ましく、1:1.5〜15であるとより好ましい。
<加熱処理工程>
本発明のサラダの製造方法は、上述したサラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施す。このような本発明のサラダの製造方法によれば、容器詰めサラダを開封して皿などに盛り付けた後に時間が経過しても、サラダ表面が乾燥し難い容器詰めサラダを得ることができる。
使用する容器は、加熱処理に耐え得るものであればいずれのものでも良く、例えば、耐熱性樹脂性のパウチや成形容器、あるいは、缶等が挙げられる。これらの中でも四方シール型や合掌貼りシール型(ピローシール型)、あるいはマチ部を有するスタンディングパウチ等の平袋状の耐熱性樹脂性パウチを用いると、加熱処理する際に、容器中心部と周辺部とを比較的均一に加熱処理を施すことができ好ましい。
加熱処理は、ボイル槽やスチーマー等で行えば良く、具体的には、中心品温が好ましくは60〜100℃、より好ましくは65〜95℃に達温するように行えばよい。前記温度に達温した後の保持時間は、好ましくは1〜90分間、より好ましくは5〜60分間である。加熱処理の際の中心品温が前記範囲より低い場合は、経時的なサラダ表面の状態変化を防ぐ本発明の効果が得られ難く好ましくなく、また、中心品温が前記範囲より高い場合は、好ましいサラダの風味が損なわれ易く好ましくない。
以下、本発明について、実施例等に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
次に、本発明を実施例、比較例及び試験例に基づき、更に説明する。
[実施例1]
(1)乳化調味液の調製
内水相(酢酸含有量4%の食酢9部、清水17部、食塩2部、調味料3部)および油相(食用油脂30部、エステル化度33%のPGPR1部)をホモミキサー(特殊機化工業製、T.K.オートホモミキサーMA)にて乳化し、W/O型乳化物を調製した。次に、W/O型乳化物に外水相(酢酸含有量4%の食酢9部、生卵黄5部、食塩2部、調味料3部、清水17.8部、架橋澱粉0.8部、キサンタンガム0.4部)を加えてミキサーで乳化した後、コロイドミルで乳化して、W/O/W型乳化物を調製した。続いて、得られたW/O/W型乳化物34部、砂糖0.3部、食塩0.2部、グルタミン酸ナトリウム0.5部、α化澱粉2部、清水10部をミキサーに投入して混合することにより、本発明の乳化調味液を調製した。
(2)ポテトサラダの調製
(1)で得られた乳化調味液を用い、下記の配合でポテトサラダを調製した。つまり、(1)の乳化調味液47部と、ジャガイモ(蒸した後皮むきしたもの)53部をミキサーに投入して撹拌混合してポテトサラダを製造した。続いて、得られたサラダを500gずつパウチに充填密封し、75℃の湯浴中で中心品温70℃以上が20分間保持されるように加熱処理を施した後、10℃以下に冷却して容器詰めサラダを得た。
<ポテトサラダの配合割合>
乳化調味液 47部
ジャガイモ(蒸した後皮むきしたもの)53部
――――――――――――――――――――――――――
(合計) 100部
得られたポテトサラダについて、10℃で3日間保管後開封して皿に盛り付け、続いて、10℃で6時間皿に盛り付けた状態で保管した後、サラダの状態について評価したところ、サラダ表面が乾燥することがなく好ましい外観であった。
また、得られたポテトサラダにおいて、乳化調味液の水分含量が61%であり、乳化調味液中の外水相の割合は55%であり、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が69%であり、外水相中の食塩含有量が3%、酢酸含有量が0.5%であった。
[実施例2]
実施例1において、乳化調味液の外水相の食塩濃度を7%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[実施例3]
実施例1において、乳化調味液の外水相の酢酸濃度を2%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[実施例4]
実施例1において、乳化調味液の水分含有量が56%、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が62%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[比較例1]
実施例1において、乳化調味液の外水相の食塩濃度を10%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[比較例2]
実施例1において、乳化調味液の水含含量が51%、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が53%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[比較例3]
実施例1において、容器詰めした後の加熱処理を行わなかった以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
[試験例1]
実施例1乃至4、並びに比較例1乃至3のポテトサラダを10℃で3日間保管後容器を開封して皿に盛り付け、続いて、10℃で6時間皿に盛り付けた状態で保管した。続いて、各ポテトサラダにおいて保存前後における表面の乾燥による状態変化の違いを下記評価基準で評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
A:変化が少なく大変好ましい。
B:変化がやや少なく好ましい。
C:変化がやや大きく好ましくない。
D:変化が大きく好ましくない。
Figure 0006147997
表1より、ポテトサラダの具材を除く部分の乳化調味液の、水分含量が70〜98%であり、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が60%以上であり、外水相中の食塩含有量が4〜8%、酢酸含有量が0.5〜2%であり、更に、前記サラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施す実施例1乃至4のポテトサラダは、保存前後における表面の乾燥による状態変化がなく大変好ましかった。これに対し、外水相中の食塩含有量又は酢酸含有量が前記範囲を満たさない比較例1、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が前記範囲を満たさない比較例2、並びに加熱処理を施さない比較例3のポテトサラダは、保存前後における表面の乾燥による状態変化が大きく好ましくなかった。
[実施例5]
(1)乳化調味液の製造
内水相(酢酸含有量4%の食酢9部、清水17部、食塩1部、調味料3部)および油相(食用油脂30部、エステル化度33%のPGPR0.5部)をホモミキサー(特殊機化工業製、T.K.オートホモミキサーMA)にて乳化し、W/O型乳化物を調製した。次に、W/O型乳化物に外水相(酢酸含有量4%の食酢9部、生卵黄5部、食塩3部、調味料3部、清水18.3部、架橋澱粉0.8部、キサンタンガム0.4部)を加えてミキサーで乳化した後、コロイドミルで乳化して、W/O/W型乳化物を調製した。続いて、得られたW/O/W型乳化物25部、湿熱処理澱粉2部、生米澱粉2部、砂糖0.3部、食塩0.2部、グルタミン酸ナトリウム0.5部、清水20部をミキサーに投入して混合することにより、本発明の乳化調味液を製造した。
(2)マカロニサラダの製造
(1)で得られた乳化調味液を用い、下記の配合でマカロニサラダを製造した。つまり、(1)の乳化調味液50部と、ボイルしたマカロニ50部をミキサーに投入して撹拌混合してマカロニサラダを製造した。続いて、得られたサラダを500gずつパウチに充填密封し、90℃の湯浴中で中心品温80℃以上が10分間保持されるように加熱処理を施した後、10℃以下に冷却して容器詰めサラダを得た。
<マカロニサラダの配合割合>
乳化調味液 50部
マカロニ(ボイルしたもの) 50部
――――――――――――――――――――――――――
(合計) 100部
得られたマカロニサラダについて、10℃で3日間保管後開封して皿に盛り付け、続いて、10℃で6時間皿に盛り付けた状態で保管した後、サラダの状態について評価したところ、サラダ表面が乾燥することがなく好ましい外観であった。
また、得られたマカロニサラダにおいて、乳化調味液の水分含量が68%であり、乳化調味液中の外水相の割合は79%であり、乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が81%であり、外水相中の食塩含有量が3%、酢酸含有量が0.3%であった。
[実施例6]
実施例5において、乳化調味液の外水相の食塩濃度を4%になるようにした以外は同様にして、マカロニサラダを製造した。
[実施例7]
実施例5において、乳化調味液の外水相の食塩濃度を2%になるようにした以外は同様にして、マカロニサラダを製造した。
[実施例8]
実施例5において、乳化調味液の外水相の酢酸濃度を1%になるようにした以外は同様にして、ポテトサラダを製造した。
実施例6乃至8で得られたマカロニサラダについて、10℃で3日間保管後開封して皿に盛り付け、続いて、10℃で6時間皿に盛り付けた状態で保管した後、サラダの状態について評価したところ、サラダ表面が乾燥することがなく好ましい外観であった。

Claims (3)

  1. 具材を乳化調味液で和えたサラダが容器に充填密封された容器詰めサラダの製造方法において、
    前記サラダは、ポテトサラダ又はマカロニサラダであり、
    前記サラダの具材を除く部分の乳化調味液は、
    食用油脂、乳化剤、増粘剤、食塩および酢酸を含有しW/O/W型に乳化されており、
    水分含量が50〜98%であり、
    乳化調味液中の水分含有量に対し外水相に含まれる水分含有量の割合が65%以上であり、
    外水相中の食塩含有量が〜8%、酢酸含有量が0.1〜3%であり、
    前記サラダを容器に充填密封した後、該容器詰めしたサラダに加熱処理を施すことを特徴とする容器詰めサラダの製造方法。
  2. 前記容器詰めしたサラダの中心品温が60〜100℃に達温するように加熱処理を施す請求項1記載の容器詰めサラダの製造方法。
  3. 前記増粘剤として澱粉およびガム質を含有する請求項1又は2に記載の容器詰めサラダの製造方法。
JP2012263796A 2012-11-30 2012-11-30 容器詰めサラダの製造方法 Active JP6147997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012263796A JP6147997B2 (ja) 2012-11-30 2012-11-30 容器詰めサラダの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012263796A JP6147997B2 (ja) 2012-11-30 2012-11-30 容器詰めサラダの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014108082A JP2014108082A (ja) 2014-06-12
JP6147997B2 true JP6147997B2 (ja) 2017-06-14

Family

ID=51029106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012263796A Active JP6147997B2 (ja) 2012-11-30 2012-11-30 容器詰めサラダの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6147997B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6453044B2 (ja) * 2014-11-05 2019-01-16 キユーピー株式会社 サラダ
JP6453045B2 (ja) * 2014-11-05 2019-01-16 キユーピー株式会社 サラダ
JP6682180B2 (ja) * 2014-11-05 2020-04-15 キユーピー株式会社 W/o/w型乳化調味料
JP6682181B2 (ja) * 2014-11-05 2020-04-15 キユーピー株式会社 W/o/w型乳化調味料
JP6402011B2 (ja) * 2014-11-28 2018-10-10 キユーピー株式会社 容器詰め葉野菜の製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60184366A (ja) * 1984-03-02 1985-09-19 Meiji Milk Prod Co Ltd W/o/w型複合乳化ドレツシング類
JPH09140350A (ja) * 1995-11-22 1997-06-03 Lion Corp 分離型液体調味料
CN101330836B (zh) * 2005-10-14 2012-03-28 克诺尔食品株式会社 W1/o/w2型复合乳化调味品及其制造方法
JP2009219469A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Q P Corp サラダの製造方法
JP5886557B2 (ja) * 2010-07-30 2016-03-16 ケンコーマヨネーズ株式会社 複合乳化ドレッシング類、それを用いたサラダ及びサンドイッチ
JP5839537B2 (ja) * 2011-02-23 2016-01-06 キユーピー株式会社 サラダ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014108082A (ja) 2014-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6147997B2 (ja) 容器詰めサラダの製造方法
JP7642595B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品、容器詰め食品およびその製造方法
JP4861385B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品およびその用途
JP5383559B2 (ja) 液状食品の製造方法
JP2009219469A (ja) サラダの製造方法
JP6682181B2 (ja) W/o/w型乳化調味料
JP6682180B2 (ja) W/o/w型乳化調味料
JP6157051B2 (ja) 酸性水中油型乳化状調味料及びこれを用いたサラダ
JP5869838B2 (ja) 加工卵黄含有液の製造方法、加工卵黄含有液の冷凍品、食品の製造方法およびおにぎりの製造方法
JP6453044B2 (ja) サラダ
JP4800263B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品
JP5383558B2 (ja) 味付き液状食品及び前記味付き液状食品を用いた味付き固形食品の製造方法
JP4990200B2 (ja) 分離液状ドレッシング
JP2011177150A (ja) マヨネーズ風味付与剤
JP7631257B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品、容器詰め食品およびその製造方法
JP2009219387A (ja) フィリングの製造方法
CN116347995A (zh) 酸性水包油型乳化食品、容器装食品及其制造方法
JP5298870B2 (ja) 酸性水中油型乳化食品の製造方法
CN116406236A (zh) 酸性水包油型乳化食品、容器装食品及其制造方法
JP6453045B2 (ja) サラダ
JP5270596B2 (ja) 味付き固形食品の製造方法
JP5809109B2 (ja) 容器詰めサラダの製造方法
JP2013247893A (ja) 容器詰め加熱殺菌サラダ
JP2024069998A (ja) 非レトルト調味料
JP2004097101A (ja) ポテトサラダ及びポテトサラダの油漏出防止方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160308

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160706

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170324

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6147997

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250