「アルキレン」は、飽和、分岐鎖、直鎖、または環状であり、親アルカンの同一または2つの異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去によって誘導される2つの1価のラジカル中心を有する1〜18個の炭素原子の炭化水素ラジカルをいう。典型的なアルキレンラジカルには、メチレン(−CH2−)、1,2−エチル(−CH2CH2−)、1,3−プロピル(−CH2CH2CH2−)、および1,4−ブチル(−CH2CH2CH2CH2−)などが含まれるが、これらに限定されない。
「アルケニレン」は、不飽和、分岐鎖、直鎖、または環状であり、親アルケンの同一または2つの異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去によって誘導される2つの1価のラジカル中心を有する2〜18個の炭素原子の炭化水素ラジカルをいう。典型的なアルケニレンラジカルには、1,2−エチレン(−CH=CH−)が含まれるが、これに限定されない。
「アルキニレン」は、不飽和、分岐鎖、直鎖、または環状であり、親アルキンの同一または2つの異なる炭素原子からの2つの水素原子の除去によって誘導される2つの1価のラジカル中心を有する2〜18個の炭素原子の炭化水素ラジカルをいう。典型的なアルキニレンラジカルには、アセチレン(−C≡C−)、プロパルギル(−CH2C≡C−)、および4−ペンチニル(−CH2CH2CH2C≡CH−)が含まれるが、これらに限定されない。
「アリール」は、親芳香環系の1つの炭素原子からの1つの水素原子の除去によって誘導される6〜20個の炭素原子の1価の芳香族炭化水素ラジカルを意味する。典型的なアリール基には、ベンゼン、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、およびビフェニルなど由来のラジカルが含まれるが、これらに限定されない。
用語「多炭素環」は、約6〜約25個の炭素原子を有し、且つ2個以上の環(例えば、2、3、4、または5個の環)を有する飽和または不飽和の多環系をいう。環を縮合および/または架橋して多環系を形成することができる。例えば、本用語には、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]環系、ならびに任意の合成可能な位置を介した式(I)の化合物の残部に連結することができる以下の架橋環系:
「置換アルキル」、「置換アリール」、および「置換アリールアルキル」は、それぞれ、1つまたは複数の水素原子が非水素置換基とそれぞれ独立して置換されたアルキル、アリール、およびアリールアルキルを意味する。典型的な置換基には、−X、−R、−O−、−OR、−SR、−S−、−NR2、−NR3、=NR、−CX3、−CN、−OCN、−SCN、−N=C=O、−NCS、−NO、−NO2、=N2、−N3、NC(=O)R、−C(=O)R、−C(=O)NRR−S(=O)2O−、−S(=O)2OH、−S(=O)2R、−OS(=O)2OR、−S(=O)2NR、−S(=O)R、−OP(=O)O2RR、−P(=O)O2RR−P(=O)(O−)2、−P(=O)(OH)2、−C(=O)R、−C(=O)X、−C(S)R、−C(O)OR、−C(O)O−、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(S)SR、−C(O)NRR、−C(S)NRR、−C(NR)NRR(各Xは、独立して、ハロゲン:F、Cl、Br、またはIであり、各Rは、独立して、−H、アルキル、アリール、複素環、保護基、またはプロドラッグ部分である)が含まれるが、これらに限定されない。アルキレン基、アルケニレン基、およびアルキニレン基も同様に置換されてもよい。
式Iの化合物の特定の部分(例えば、任意選択的に置換されたアリール基)に関する用語「任意選択的に置換された」は、0、1、2、またはそれを超える置換基を有する部分をいう。
本明細書中で使用する場合、「複素環」には、例として、Paquette、Leo A.; Principles of Modern Heterocyclic Chemistry(W.A.Benjamin、New York、1968)(特に、1、3、4、6、7、および9章); The Chemistry of Heterocyclic Compounds、A Series of Monographs”(John Wiley&Sons、New York、1950年から現在まで)(特に、13、14、16、19、および28巻); およびJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載のこれらの複素環が含まれるが、これらに限定されない。本発明の1つの特定の実施形態では、「複素環」には、1つまたは複数の(例えば、1、2、3、または4個)炭素原子がヘテロ原子(例えば、O、N、またはS)で置換された本明細書中に定義の「炭素環」が含まれる。
複素環の例には、ピリジル、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、硫黄酸化テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−チアジアジニル、2H,6H−1,5,2−ジチアジニル、チエニル、チアントレニル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチニル、2H−ピロリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4H−カルバゾリル、カルバゾリル、β−カルボリニル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペラジニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、オキサゾリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、オキシインドリル、ベンゾオキサゾリニル、イサチノイル、およびビス−テトラヒドロフラニル:
制限されない例として、炭素結合複素環は、ピリジンの2、3、4、5、または6位、ピリダジンの3、4、5、または6位、ピリミジンの2、4、5、または6位、ピラジンの2、3、5、または6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール、またはテトラヒドロピロールの2、3、4、または5位、オキサゾール、イミダゾール、またはチアゾールの2、4、または5位、イソキサゾール、ピラゾール、またはイソチアゾールの3、4、または5位、アジリジンの2または3位、アゼチジンの2、3、または4位、キノリンの2、3、4、5、6、7、または8位、またはイソキノリンの1、3、4、5、6、7、または8位に結合する。なおさらに典型的には、炭素結合複素環には、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、5−ピリジル、6−ピリジル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル、6−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、5−ピラジニル、6−ピラジニル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、または5−チアゾリルが含まれる。
制限されない例として、窒素結合複素環は、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドールまたはイソインドリンの2位、モルホリンの4位、およびカルバゾールまたはβ−カルボリンの9位に結合する。さらにより典型的には、窒素結合複素環には、1−アジリジル、1−アゼテジル、1−ピロリル、1−イミダゾリル、1−ピラゾリル、および1−ピペリジニルが含まれる。
「炭素環」は、約25個までの炭素原子を有する飽和、不飽和、または芳香族の環をいう。典型的には、炭素環は、単環として約3〜7個の炭素原子、二環として約7〜12個の炭素原子、多環として約25個までの炭素原子を有する。単環式炭素環は、典型的には、3〜6個の環原子、さらにより典型的には、5または6個の環原子を有する。二環式炭素環は、典型的には、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]、または[6,6]系として配置された7〜12個の環原子またはビシクロ[5,6]または[6,6]系として配置された9または10個の環原子を有する。用語「炭素環」には、飽和または不飽和の炭素環である「シクロアルキル」が含まれる。単環式炭素環の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペント−1−エニル、1−シクロペント−2−エニル、1−シクロペント−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキシ−1−エニル、1−シクロヘキシ−2−エニル、1−シクロヘキシ−3−エニル、フェニル、スピリル、およびナフチルが含まれる。Q1およびZ2aがそれらが結合する原子と一緒になって複素環を形成する場合、Q1およびZ2aがそれらが結合する原子と一緒になって形成された複素環は、典型的には、約25個までの原子を含むことができる。
「ジアステレオマー」は、2つ以上のキラル中心を有し、その分子が相互に鏡像でない立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理的性質(例えば、融点、沸点、スペクトル特性,および反応性)を有する。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動およびクロマトグラフィなどの高分解能分析手順で分離することができる。
疾患または容態に関する範囲の用語「処置(treatment)」または「処置すること(treating)」には、疾患または容態発症の防止、疾患または容態の阻害、疾患または容態の排除、および/または疾患または容態の1つまたは複数の症状の緩和が含まれる。
本明細書中で使用される立体化学的な定義および慣習は、一般に、S.P.Parker、Ed.、McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company、New YorkおよびEliel、E.and Wilen、S.、Stereochemistry of Organic Compounds(1994)John Wiley&Sons、Inc.、New Yorkに従う。多数の有機化合物は、光学活性形態で存在する。すなわち、これらは、偏光面を回転させる能力を有する。光学活性化合物の説明において、接頭辞DおよびLまたはRおよびSを使用して、そのキラル中心について分子の絶対配置を示す。接頭辞dおよびlまたは(+)および(−)を使用して、化合物による偏光面回転の兆候を示し、(−)または1は化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdの接頭辞を付けた化合物は右旋性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、これらが相互の鏡像であること以外は同一である。特定の立体異性体を鏡像異性体ということもでき、かかる異性体の混合物は、しばしば、鏡像異性体混合物と呼ぶ。鏡像異性体の50:50混合物をラセミ混合物またはラセミ体といい、これは、化学反応または化学的過程において立体選択または立体特異性が存在しなかった場合に起こり得る。用語「ラセミ混合物」または「ラセミ体」は、光学活性を欠く2つの鏡像異性体種の等モル混合物をいう。本発明は、本明細書中に記載の化合物の全ての立体異性体を含む。
HCV NS3セリンプロテアーゼのS2領域の結晶構造は公知である。例えば、Y.S.Tsantrizosら、Angew.Chem.Int.Ed.2003、42、12、1356−1360を参照のこと。HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域は、プロテアーゼの基質結合部位および活性部位への結合のための天然のウイルスペプチド基質との競合によって作用するいくつかのインヒビタークラスのP2基と相互作用する。具体的には、結晶構造分析により、NS3残基(アスパラギン酸(Asp)168およびアルギニン(Arg)155)は塩橋を形成し、この塩橋は、インヒビターが結合した場合にAsp168のカルボン酸部分およびArg155のグアニジニウム部分の面がP2基の面に平行に配向することが明らかとなる。この平坦に積み重なった相互作用は、ファンデルワールス力と疎水性力との組み合わせを含む可能性が高く、この組み合わせは、NS3タンパク質とインヒビターとの間の複合体の形成の促進に役立つ。
いくつかの公知のインヒビターの7−メトキシ基はまた、Arg155の同一平面上のグアニジニウム部分と好ましい電子的相互作用を形成し(2つの原子面間隔は約3.5Å)、これは複合体の安定化にも役立つ。同様に、触媒三連構造のNS3残基、Asp81、およびヒスチジン(His)57の配向によって平面が形成され、この平面に対してインヒビターP2基の一部をパッケージングすることができる。さらに、インヒビターP2基とNS3残基81および57との間の同一平面上の積み重ね配置によって魅力的なファンデルワールス力と疎水性力との組み合わせが得られる可能性が高く、これが、プロテアーゼとインヒビターとの間の親和性の増加に役立つ。より精巧なP2基のために、バリン(Val)78残基およびAsp79残基の骨格カルボニル酸素は、イソキノリン環の8位で置換基と密接に接触する。イソキノリン環の2位由来のより大きな置換基(イソプロピルアミノチアゾールなど)は、チロシン(Tyr)56と極めて近接する。
HCV NS3セリンプロテアーゼのS2領域に関するこの理解を考慮して、当業者は、上記で考察したアシルスルファマート基の利点を有する式Iのセリンプロテアーゼインヒビターが得られるようにHCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域に適合する三次元形状を有するZ1基を同定することができる。したがって、セリンプロテアーゼ阻害活性を有する化合物が得られるようにZ1がHCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域に適合する三次元形状を有する場合、式(I)の化合物中のZ1の構造は非常に変化することができる。本発明の1つの実施形態では、Z1は、HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域に適合する三次元形状を有する有機基である。
さらに、プロテアーゼインヒビターが、HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域のヒスチジン57、アスパラギン酸81、アルギニン155、およびアスパラギン酸168に対応する1つまたは複数の残基との好ましい相互作用(例えば、ファンデルワールス相互作用または疎水性相互作用などの相互作用)を有することが望ましいかもしれないことが知られている。別の実施形態では、本発明のZ1は、HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域のヒスチジン57、アスパラギン酸81、アルギニン155、およびアスパラギン酸168に対応する1つまたは複数の残基との好ましい相互作用(例えば、ファンデルワールス相互作用または疎水性相互作用などの相互作用)を有する有機基である。
さらに、プロテアーゼインヒビターが、HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域のチロシン56、バリン78、およびアスパラギン酸79に対応する1つまたは複数の残基との好ましい相互作用を有することが望ましいかもしれないことが知られている。別の実施形態では、本発明のZ1は、HCV NS3セリンプロテアーゼドメインの伸長S2領域のチロシン56、バリン78、およびアスパラギン酸79に対応する1つまたは複数の残基との好ましい相互作用(例えば、ファンデルワールス相互作用または疎水性相互作用などの相互作用)を有する有機基である。
多数のピロールシクロプロピルベースの化合物が、プロテアーゼインヒビターとしての活性を保有することが報告されている。今までに試験された種々の構造に基づいて、このピロールシクロプロピル化合物クラスの効力をこの化合物クラスへの上記スルファマート基の組み込みによって改善することができると考えられる。
国際公開第WO2006/007700号、同第WO2006/007708号、同第WO2004/113365号、同第WO2005/010029号、同第WO2004/072243号、同第WO2006/086381号、同第WO2003/099274号、同第WO2004/094452号、同第WO2005/095403、および同第WO2007/015824号の全内容ならびに米国特許第6,878,722号の全内容は、本明細書中で参考として援用される。特に、式(I)中のピロール環の3位で置換された基の定義および式(I)の化合物の調製に適切な合成経路に関する情報は、本明細書中で参考として援用される。
「プロドラッグ部分」は、代謝中、全身、細胞内、加水分解、酵素切断、またはいくつかの他の過程によって活性な阻害化合物から分離される不安定な官能基をいう(Bundgaard,Hans,“Design and Application of Prodrugs”in A Textbook of Drug Design and Development(1991),P.Krogsgaard−Larsen and H.Bundgaard,Eds.Harwood Academic Publishers,pp.113−191)。本発明のホスホナートプロドラッグ化合物を使用して酵素活性化機構が可能な酵素には、アミダーゼ、エステラーゼ、細菌酵素、ホスホリパーゼ、コリンエステラーゼ、およびホスファターゼが含まれるが、これらに限定されない。プロドラッグ部分は、溶解性、吸収、および親油性を向上させて薬物送達、生物学的利用能、および有効性を最適にするのに役立ち得る。プロドラッグ部分には、活性代謝産物または薬物自体が含まれ得る。
リン基のアリールエステル、特に、フェニルエステルは、経口生物学的利用能を向上させると報告されている(De Lombaertら(1994)J.Med.Chem.37:498)。ホスファートに対してオルト位のカルボン酸エステルを含むフェニルエステルも記載されている(Khamnei and Torrence,(1996)J.Med.Chem.39:4109−4115)。ベンジルエステルは、親ホスホン酸を生成することが報告されている。いくつかの場合、オルト位またはパラ位の置換基は、加水分解を促進することができる。アシル化フェノールまたはアルキル化フェノールを有するベンジルアナログは、酵素(例えば、エステラーゼ、オキシダーゼなど)の作用によってフェノール化合物を生成し、これがベンジルC−O結合での切断を受けてリン酸およびキノンメチド中間体を生成することができる。このプロドラッグクラスの例は、Mitchellら(1992)J.Chem.Soc.Perkin Trans.II 2345;Glazier WO91/19721に記載されている。ベンジルメチレンに結合したカルボン酸エステル含有基を含むさらなる他のベンジルプロドラッグが記載されている(Glazier、WO91/19721号)。チオ含有プロドラッグは、ホスホナート薬の細胞内送達に有用であると報告されている。これらのプロエステルはエチルチオ基を含み、これは、チオール基がアシル基でエステル化されているか別のチオール基と組み合わされてジスルフィドを形成する。ジスルフィドの脱エステル化または還元によって遊離チオ中間体が生成され、その後にリン酸およびエピスルフィドに分解される(Puechら(1993)Antiviral Res.,22:155−174;Benzariaら(1996)J.Med.Chem.39:4958)。
「保護基」は、官能基の性質または化合物の性質を全体としてマスクするか変化させる化合物部分をいう。化学的保護基および保護/脱保護ストラテジーは、当該分野で周知である。例えば、Protective Groups in Organic Chemistry,Theodora W.Greene,John Wiley&Sons,Inc.,New York,1991を参照のこと。保護基は、しばしば、一定の官能基の反応性のマスキング、所望の化学反応の有効性の補助(例えば、秩序があり、且つ計画的な様式での化学結合のマスキングおよび破壊)に使用される。化合物の官能基の保護により、保護された官能基の反応性に加えて他の物理的性質(一般的な分析ツールによって測定することができる極性、親油性(疎水性)、および他の性質など)が変化する。化学的に保護された中間体自体は、生物学的に活性であっても不活性であってもよい。
保護された化合物はまた、in vitroおよびin vivoでの変化した(いくつかの場合、至適化された)性質(細胞膜の通過および酵素分解または隔離に対する耐性など)を示し得る。この役割では、意図する治療効果を有する保護された化合物を、プロドラッグということができる。保護基の別の機能は親薬物をプロドラッグに変換し、それにより、in vivoでのプロドラッグの変換の際に親薬物が放出されることである。活性プロドラッグは親薬物よりも効率的に吸収することができるので、プロドラッグは、親薬物よりもin vivoで高い効力を保有し得る。保護基は、化学的中間体の場合にin vitroで除去されるか、プロドラッグの場合にin vivoで除去される。化学的中間体に関して、脱保護後に得られる生成物(例えば、アルコール)が生理学的に許容可能であることは特に重要ではないが、一般に、生成物が薬理学的に無害であることがより望ましい。
保護基は、合成手順(すなわち、本発明の化合物の調製経路または調製方法)の間の保護された基との副反応を防止するために利用可能であり、この保護基は一般的に公知であり且つ使用され、任意選択的に使用される。ほとんどの場合、どの基を保護するのかに関する決定および保護する場合の化学的保護基「PG」の性質は、保護されるべき反応の化学的性質(例えば、酸性、塩基性、酸化、還元、または他の条件)および意図する合成の方向に依存するであろう。化合物が複数のPGで置換されている場合、PG基は、同一である必要はなく、一般に、同一でない。一般に、PGを使用して、カルボキシル基、ヒドロキシル基、チオ基、またはアミノ基などの官能基を保護し、それにより、副反応を防止するか、そうでなければ効率的な合成を容易にする。遊離脱保護基を得るための脱保護の順序は、意図する合成方向および遭遇する反応条件に依存し、当業者によって決定される任意の順序であり得る。
本発明の化合物の種々の官能基を保護することができる。例えば、−OH基(ヒドロキシル、カルボン酸、ホスホン酸、または他の官能基を問わず)のための保護基には、「エーテルまたはエステル形成基」が含まれる。エーテルまたはエステル形成基は、本明細書中に記載の合成スキーム中において化学保護基として機能することができる。しかし、いくつかのヒドロキシル保護基およびチオ保護基は、エーテル形成基でもエステル形成基でもなく、当業者に理解されるように、以下で考察したアミドと共に含まれる。
非常に多数のヒドロキシル保護基およびアミド形成基ならびに対応する化学切断反応は、Protective Groups in Organic Synthesis,Theodora W.Greene(John Wiley&Sons,Inc.,New York,1991,ISBN 0−471−62301−6)(“Greene”)に記載されている。Kocienski,Philip J.;Protecting Groups(Georg Thieme Verlag Stuttgart,New York,1994)(その全体が本明細書中で参考として援用される)も参照のこと。特に、Chapter 1,Protecting Groups:An Overview,pages 1−20,Chapter 2,Hydroxyl Protecting Groups,pages 21−94,Chapter 3,Diol Protecting Groups,pages 95−117,Chapter 4,Carboxyl Protecting Groups,pages 118−154,Chapter 5,Carbonyl Protecting Groups,pages 155−184。カルボン酸、ホスホン酸、ホスホナート、スルホン酸の保護基および他の酸の保護基は、下記のGreeneを参照のこと。
本発明の1つの実施形態では、化合物は単離形態および精製形態である。一般に、用語「単離および精製」は、化合物が生物材料(例えば、血液、組織、細胞など)を実質的に含まないことを意味する。本発明の1つの特定の実施形態では、この用語は、本発明の化合物または抱合体が生物材料を少なくとも約50重量%含まないことを意味し、別の特定の実施形態では、この用語は、本発明の化合物または抱合体が生物材料を少なくとも約75重量%含まないことを意味し、別の特定の実施形態では、この用語は、本発明の化合物または抱合体が生物材料を少なくとも約90重量%含まないことを意味し、別の特定の実施形態では、この用語は、本発明の化合物または抱合体が生物材料を少なくとも約98重量%含まないことを意味し、別の特定の実施形態では、この用語は、本発明の化合物または抱合体が生物材料を少なくとも約99重量%含まないことを意味する。別の特定の実施形態では、本発明は、合成によって調製された(例えば、ex vivo)本発明の化合物または抱合体を提供する。
本発明の化合物はまた、一定の場合において互変異性体として存在することができる。たった1つの非局在化共鳴構造を描写することができるが、全てのかかる形態は本発明の範囲内である。例えば、プリン系、ピリミジン系、イミダゾール系、グアニジン系、アミジン系、およびテトラゾール系のエナミン互変異性体が存在することができ、全てのその可能な互変異性形態は本発明の範囲内である。
治療上の使用のために、本発明の化合物の有効成分の塩は、典型的には、生理学的に許容可能であろう(すなわち、塩は、生理学的に許容可能な酸または塩基由来の塩であろう)。しかし、例えば、生理学的に許容可能な化合物の調製または精製で生理学的に許容可能でない酸または塩基の塩も使用することができる。全ての塩は、生理学的に許容可能な酸または塩基に由来するかどうかにかかわらず、本発明の範囲内である。
親化合物の1つまたは複数のアミノ酸との塩も本発明の範囲内に含まれる。任意の天然または非天然アミノ酸、特に、タンパク質成分として見出された天然に存在するアミノ酸が適切であるが、アミノ酸は、典型的には、塩基性または酸性の基(例えば、リジン、アルギニン、またはグルタミン酸)または中性基(グリシン、セリン、トレオニン、アラニン、イソロイシン、またはロイシンなど)を有する側鎖を保有するアミノ酸である。
本発明の化合物は、HCVのインヒビター、かかるインヒビターの中間体として作用することができるか、下記の他の有用性を有することができる。インヒビターは、一般に、肝臓の表面上または腔中の位置に結合する。肝臓中に結合する化合物は、種々の可逆度で結合することができる。実質的に不可逆的に結合する化合物は、本発明のこの方法で使用するのに理想的な候補である。一旦標識されると、実質的に不可逆的に結合する化合物は、HCV検出のプローブとして有用である。したがって、本発明は、HCVを含む疑いのあるサンプルを標識に結合した本発明の化合物を含む組成物で処置する工程および標識の活性に及ぼすサンプルの影響を観察する工程を含む、HCVを含む疑いのあるサンプル中のNS3の検出方法に関する。適切な標識は診断分野で周知であり、安定なフリーラジカル、フルオロフォア、放射性同位体、酵素、化学発光基、および色素原が含まれる。本明細書中の化合物を、ヒドロキシルまたはアミノなどの官能基を使用して従来の様式で標識する。1つの実施形態では、本発明は、1つまたは複数の検出可能な標識を含むかこれに結合または連結する式(I)の化合物を提供する。本発明の文脈内で、HCVを含む疑いのあるサンプルには、生物;組織または細胞の培養物;生物材料のサンプル(血液、血清、尿、脳脊髄液、涙、痰、唾液、および組織サンプルなど)などの生体サンプル;実験サンプル;食物、水、または大気サンプル;細胞、特に、所望の糖タンパク質を合成する組換え細胞の抽出物などの生体生成物サンプルなどの天然または人工の材料が含まれる。典型的には、サンプルは、HCVを含む疑いがあるであろう。サンプルを、任意の媒体(水および有機溶媒/水混合物が含まれる)中に含めることができる。サンプルには、ヒトなどの生物および細胞培養物などの人工材料が含まれる。
本発明の処置工程は、本発明の化合物をサンプルに添加する工程を含むか、組成物の前駆体をサンプルに添加する工程を含む。添加工程は、任意の上記の投与方法を含む。
必要に応じて、化合物適用後のHCV活性を、任意の方法(直接および間接的なHCV活性の検出方法が含まれる)によって観察することができる。定量的、定性的、および半定量的なHCV活性の決定方法の全てが意図される。典型的には、上記のスクリーニング方法の1つを適用するが、生物の生理学的性質の観察などの任意の他の方法も適用可能である。
しかし、HCVを阻害することができる化合物のスクリーニングでは、酵素アッセイの結果が常に細胞培養アッセイに相関し得ないことに留意すべきである。したがって、細胞ベースのアッセイを、典型的には、予備スクリーニングツールとするべきである。
有効成分を単独で投与することが可能である一方で、有効成分を薬学的処方物として存在させることが好ましいかもしれない。動物およびヒトの両方への使用のための本発明の処方物は、1つまたは複数の許容可能なキャリアおよび任意選択的な他の治療成分と共に少なくとも1つの上記定義の有効成分を含む。キャリアは、処方物の他の成分と適合可能であり、且つそのレシピエントに対して生理学的に無害であるという意味で「許容可能」でなければならない。
処方物には、上記投与経路に適切な処方物が含まれる。処方物は、単位投薬形態で都合良く存在することができ、薬学分野で周知の任意の方法によって調製することができる。技術および処方物は、一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見出される。かかる方法は、1つまたは複数の副成分から構成されるキャリアを有効成分と関連づける工程を含む。一般に、処方物を、液体キャリアまたは微粉化固体キャリアまたはその両方との有効成分の均一且つ親密な関連づけおよびその後の必要に応じた生成物の成形によって調製する。
経口投与に適切な本発明の処方物は、それぞれ所定量の有効成分を含む個別の単位(カプセル、カシェ、または錠剤など);粉末または顆粒;水性または非水性の液体の溶液または懸濁液;または水中油滴型の液体乳濁液または油中水滴型液体乳濁液として存在することができる。有効成分を、ボーラス、舐剤、またはペーストとして投与することもできる。
錠剤を、任意選択的に1つまたは複数の副成分と共に圧縮または成形することによって作製する。圧縮錠を、任意選択的に結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤、または分散剤と混合した自由流動性形態(粉末または顆粒など)の有効成分の適切な機械での圧縮によって調製することができる。成形錠剤を、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化有効成分の混合物の適切な機械での成形によって作製することができる。錠剤を任意選択的にコーティングまたは分割することができ、任意選択的に、錠剤から有効成分が持続放出または制御放出されるように処方する。
眼または他の外部組織(例えば、口腔および皮膚)への投与のために、処方物を、好ましくは、例えば、0.075〜20%w/wの量(0.1%と20%との間の範囲で0.1%w/wずつ増加する量(0.6%w/w、0.7%w/wなど)、好ましくは0.2〜15%w/w、最も好ましくは0.5〜10%w/wの有効成分が含まれる)の有効成分を含む局所用軟膏またはクリームとして適用する。軟膏中に処方する場合、有効成分を、パラフィンまたは水混和性の軟膏基剤のいずれかと共に使用することができる。あるいは、有効成分を、水中油滴型クリーム基剤を含むクリーム中に処方することができる。
必要に応じて、クリーム基剤の水相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アルコール(すなわち、2つ以上のヒドロキシル基を有するアルコール(プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、およびポリエチレングリコール(PEG400が含まれる)、およびその混合物など))を含むことができる。局所処方物は、望ましくは、皮膚または他の罹患領域への有効成分の吸収または透過を向上させる化合物を含むことができる。かかる皮膚浸透促進剤の例には、ジメチルスルホキシドおよび関連アナログが含まれる。
本発明の乳濁液の油相を、公知の様式で公知の成分から構成することができる。相が乳化剤(そうでなければエマルジェントとして公知)のみを含むことができるが、少なくとも1つの乳化剤と脂肪もしくは油または脂肪および油の両方との混合物を含むことが望ましい。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤と共に含まれる。油および脂肪の両方を含むことも好ましい。同時に、安定剤を含むか含まない乳化剤からいわゆる乳化蝋が作製され、油および脂肪を含むワックスからいわゆる乳化軟膏基剤が作製され、これが、クリーム処方物の油性分散相を形成する。
本発明の処方物での使用に適切なエマルジェントおよび乳濁液安定剤には、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、およびラウリル硫酸ナトリウムが含まれる。
処方物に適切な油または脂肪の選択は、所望の美容的性質の達成に基づく。クリームは、好ましくは、チューブまたは他の容器からの漏れを防止するのに適切な稠度を有する非油性、非染色性、および洗浄可能な生成物であるべきである。直鎖または分岐鎖の一塩基または二塩基アルキルエステル(ジイソアジパート、ステアリン酸イソセチル、ココナッツ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、2−エチルヘキシルパルミタート、またはCrodamol CAPとして公知の分岐鎖エステルのブレンドなど)を使用することができ、最後の3つが好ましいエステルである。これらを、必要な性質に応じて単独または組み合わせて使用することができる。あるいは、白軟パラフィンおよび/または流動パラフィンまたは他の鉱物油などの高融点の脂質を使用する。
本発明の薬学的処方物は、1つまたは複数の薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤および任意選択的に他の治療薬と共に1つまたは複数の本発明の化合物を含む。有効成分を含む薬学的処方物は、意図する投与方法に適切な任意の形態であり得る。経口で使用する場合、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水性または油性の懸濁液、分散性の粉末または顆粒、乳濁液、硬カプセルまたは軟カプセル、シロップ、またはエリキシルを調製することができる。経口での使用を意図する組成物を、薬学的組成物の製造のための当該分野で公知の任意の方法にしたがって調製することができ、かかる組成物は、口当たりの良い調製物を得るための1つまたは複数の剤(甘味剤、香味物質、着色剤、および防腐剤が含まれる)を含むことができる。錠剤の製造に適切な非毒性の薬学的に許容可能な賦形剤との混合物中に有効成分を含む錠剤が許容可能である。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤(炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、燐酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなど);造粒剤および崩壊剤(トウモロコシデンプンまたはアルギン酸など);結合剤(セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチン、またはアカシアなど);および滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクなど)であり得る。錠剤はコーティングしなくてもよいか、胃腸管での崩壊および吸着を遅延させ、それによって長期間にわたって持続的に作用させるために公知の技術(マイクロカプセル化が含まれる)によってコーティングすることができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの徐放性材料を単独またはワックスと共に使用することができる。
経口用の処方物は、有効成分を不活性固体希釈剤(例えば、リン酸カルシウムまたはカオリン)と混合した硬ゼラチンカプセルまたは有効成分を水または油性媒体(ラッカセイ油、流動パラフィン、またはオリーブ油など)と混合した軟ゼラチンカプセルとして存在することもできる。
本発明の水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適切な賦形剤と混合した活性材料を含む。かかる賦形剤には、懸濁剤(カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアカシアゴムなど)、および分散剤または湿潤剤(天然に存在するホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドの脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、エチレンオキシドの長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドの脂肪酸およびヘキシトール無水物由来の部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート)など)が含まれる。水性懸濁液はまた、1つまたは複数の防腐剤(エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾアートなど)、1つまたは複数の着色剤、1つまたは複数の香味物質、および1つまたは複数の甘味剤(スクロースまたはサッカリンなど)を含むことができる。
油性懸濁液を、植物油(ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、またはココナッツ油など)または鉱物油(流動パラフィンなど)中への有効成分の懸濁によって処方することができる。経口懸濁液は、増粘剤(蜜蝋、固形パラフィン、またはセチルアルコールなど)を含むことができる。甘味剤(上記の甘味剤など)および香味物質を添加して、味の良い経口調製物を得ることができる。これらの組成物を、抗酸化剤(アスコルビン酸など)の添加によって保存することができる。
水の添加による水性懸濁液の調製に適切な本発明の分散性粉末および顆粒により、分散剤または湿潤剤、懸濁剤、および1つまたは複数の防腐剤と混合した有効成分が得られる。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤は、上記開示のものによって例示される。さらなる賦形剤(例えば、甘味料、香味物質、および着色剤)も存在することができる。
本発明の薬学的組成物はまた、水中油滴型乳濁液の形態であり得る。油相は、植物油(オリーブ油またはラッカセイ油など)、鉱物油(流動パラフィンなど)、またはこれらの混合物であり得る。適切な乳化剤には、天然に存在するゴム(アカシアゴムおよびトラガカントガムなど)、天然に存在するホスファチド(ダイズレシチンなど)、脂肪酸およびヘキシトール無水物由来のエステルまたは部分エステル(ソルビタンモノオレアートなど)、およびこれらの部分エステルのエチレンオキシドとの縮合生成物(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートなど)が含まれる。乳濁液はまた、甘味剤および香味物質を含むことができる。シロップおよびエリキシルを、甘味剤(グリセロール、ソルビトール、またはスクロースなど)を使用して処方することができる。かかる処方物はまた、粘滑剤、防腐剤、香味物質、または着色剤を含むことができる。
本発明の薬学的組成物は、滅菌注射調製物(滅菌注射水性懸濁液または滅菌注射油性懸濁液など)の形態であり得る。この懸濁液を、上記の適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を使用した公知の技術にしたがって処方することができる。滅菌注射調製物はまた、非毒性の非経口で許容可能な希釈剤または溶媒(1,3−ブタンジオール溶液など)の滅菌注射溶液または懸濁液であり得るか、凍結乾燥粉末として調製することができる。そのうちで使用することができる許容可能なビヒクルおよび溶媒は、水、リンゲル液、および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌不揮発性油を、溶媒または懸濁化剤として従来通りに使用することができる。この目的のために、任意のブランドの不揮発性油(合成モノグリセリドまたはジグリセリドが含まれる)を使用することができる。さらに、脂肪酸(オレイン酸など)を、注射剤の調製で同様に使用することができる。
単回投薬形態の作製のためにキャリア材料と組み合わせることができる有効成分の量は、処置される宿主および特定の投与様式に応じて変化するであろう。例えば、ヒトへの経口投与を意図する徐放性処方物は、適切且つ都合の良い量のキャリア材料を配合した約1〜1000mgの活性材料を含むことができ、キャリア材料の量は、全組成物の約5から約95%まで(重量:重量)で変化し得る。投与量が容易に測定可能な薬学的組成物を調製することができる。例えば、静脈内注入を意図する水溶液は、約30mL/時間の速度で適切な体積の注入を行うために、1mlの溶液あたり約3〜500μgの有効成分を含むことができる。
眼への投与に適切な処方物には、有効成分を有効成分に適切なキャリア(特に、水性溶媒)中に溶解または懸濁した点眼薬が含まれる。有効成分は、好ましくは、かかる処方物中に0.5〜20%w/w、有利には0.5〜10%w/w、特に約1.5%w/wの濃度で存在する。
口腔への局所投与に適切な処方物には、風味をつけた基剤(通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカント)中に有効成分を含むロゼンジ;不活性基剤(ゼラチンおよびグリセリンまたはスクロースおよびアカシアなど)中に有効成分を含む香剤;および適切な液体キャリア中に有効成分を含む含嗽剤が含まれる。
肺内または鼻腔内投与に適切な処方物は、粒子サイズが、例えば、0.1〜500ミクロンの範囲(0.1と500ミクロンの間の範囲で、例えば0.5、1、30ミクロン、35ミクロンずつ増加する粒子サイズが含まれる)であり、この処方物を、肺胞嚢に送達させるために鼻道を介した迅速な吸入または口腔を介した吸入によって投与する。適切な処方物には、有効成分の水溶液または油性溶液が含まれる。エアゾールまたは乾燥粉末投与に適切な処方物を、従来の方法にしたがって調製し、HCV活性に関連する容態の処置または予防で使用される前述の化合物などの他の治療薬と共に送達させることができる。
膣投与に適切な処方物は、有効成分に加えて当該分野で適切であることが公知のキャリアなどを含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、または噴霧処方物として存在することができる。
非経口投与に適切な処方物には、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、および処方物を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質を含むことができる水性および非水性滅菌注射液ならびに懸濁剤および増粘剤を含むことができる水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。
処方物は、単位用量または複数回用量の容器(例えば、密封したアンプルおよびバイアル)中に存在し、使用直前に滅菌液体キャリア(例えば、注射用の水)の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)条件下で保存することができる。即時注射液および懸濁液を、前述の種類の滅菌粉末、顆粒、および錠剤から調製する。好ましい単位投薬量の処方物は、上記で引用した1日量または1日の分割量またはその適切な一部の有効成分を含む処方物である。
上に特記した成分に加えて、本発明の処方物は、問題の処方物の型を考慮した当該分野で従来の他の薬剤を含むことができ、例えば、経口投与に適切な処方物は香味物質を含むことができると理解すべきである。
獣医学的キャリアは、組成物投与に有用な材料であり、獣医学分野で不活性または許容可能であり、且つ有効成分と適合する固体、液体、または気体材料であり得る。これらの獣医学的組成物を、経口、非経口、または任意の他の所望の経路で投与することができる。
本発明の化合物を、有効成分を制御放出させて投与頻度を低くするか、有効成分の薬物動態学プロフィールまたは毒性プロフィールを改善するように処方することもできる。したがって、本発明はまた、徐放または制御放出のために処方された1つまたは複数の本発明の化合物を含む組成物を提供する。
有効成分の有効用量は、処置される容態の性質、毒性、化合物が予防的に使用されるかどうか(低用量)、送達方法、および薬学的処方物に少なくとも依存し、従来の用量漸増研究を使用して臨床家によって決定されるであろう。約0.0001〜約100mg/kg体重/日、典型的には、約0.01〜約10mg/kg体重/日、より典型的には約.01〜約5mg/kg体重/日、より典型的には約0.05〜約0.5mg/kg体重/日であると予想され得る。例えば、体重約70kgの成人ヒトの候補1日量は、1mg〜1000mg、好ましくは5mgと500mgとの間の範囲であり、単回用量または複数回用量の形態をとることができる。
任意の本発明の化合物を1つまたは複数の他の有効成分と患者への同時または連続的投与のための単一投薬形態に組み合わせることも可能である。併用療法を、同時または連続的レジメンとして投与することができる。連続投与する場合、組み合わせを、2回以上の投与で投与することができる。
併用療法により、「相乗作用」および「相乗効果」(すなわち、有効成分と共に使用した場合に化合物の個別使用よる結果の和を超える効果)を得ることができる。有効成分を、以下:(1)同時処方して、組み合わせ処方物中で同時に投与または送達させた場合;(2)個別の処方物として交互または並行して送達させた場合;または(3)いくつかの他のレジメンによる場合、相乗効果を達成することができる。交互療法で送達させる場合、連続的(例えば、個別の錠剤、丸薬、またはカプセル)または個別のシリンジでの異なる注射によって化合物を投与または送達させた場合に相乗効果を達成することができる。一般に、交互療法中、有効投薬量の各有効成分を、連続的(すなわち、定期的)に投与するのに対して、併用療法では、有効投薬量の2つ以上の有効成分を共に投与する。
式Iの化合物と組み合わせることができる適切な活性治療薬または治療成分には、インターフェロン(例えば、ペグ化rIFN−α2b、ペグ化rIFN−α2a、rIFN−α2b、IFNα−2b XL、rIFN−α2a、コンセンサスIFNα、インファーゲン、レビフ、ロクテロン、AVI−005、PEG−インファーゲン、ペグ化IFN−β、経口インターフェロンα、フェロン、レアフェロン、インターマックスα、r−IFN−β、インファーゲン+アクティミューン、DUROSを含むIFN−ω、およびアルブフェロン);リバビリンアナログ(例えば、レベトール、コペガス、レボビリンVX−497、およびビラミジン(タリバビリン));NS5aインヒビター(例えば、A−831およびA−689);NS5bポリメラーゼインヒビター(例えば、NM−283、バロピシタビン、R1626、PSI−6130(R1656)、HCV−796、BILB 1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、PF−868554、GSK625433、およびXTL−2125);NS3プロテアーゼインヒビター(例えば、SCH−503034(SCH−7)、VX−950(テラプレビル)、ITMN−191、およびBILN−2065);α−グルコシダーゼ1インヒビター(例えば、MX−3253(セルゴシビル)およびUT−231B);肝保護剤(hepatoprotectant)(例えば、IDN−6556、ME 3738、MitoQ、およびLB−84451);HCVの非ヌクレオシドインヒビター(例えば、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体、およびフェニルアラニン誘導体);および他のHCV治療薬(例えば、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI 4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975(イサトリビン(isatoribine))、XTL−6865、ANA 971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811)が含まれ得る。
さらに別の実施形態では、本出願は、少なくとも1つのさらなる治療薬および薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤と組み合わせて本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、および/またはエステルを含む薬学的組成物を開示する。
本発明によれば、本発明の化合物と組み合わせて使用される治療薬は、本発明の化合物と組み合わせて使用した場合に治療効果を有する任意の薬剤であり得る。例えば、本発明の化合物と組み合わせて使用される治療薬は、インターフェロン、リバビリンアナログ、NS3プロテアーゼインヒビター、NS5bポリメラーゼインヒビター、α−グルコシダーゼ1インヒビター、肝保護剤、HCVの非ヌクレオシドインヒビター、および他のHCV治療薬であり得る。
別の実施形態では、本出願は、ペグ化rIFN−α2b、ペグ化rIFN−α2a、rIFN−α2b、IFNα−2b XL、rIFN−α2a、コンセンサスIFNα、インファーゲン、レビフ、ロクテロン、AVI−005、PEG−インファーゲン、ペグ化IFN−β、経口インターフェロンα、フエロン、レアフェロン、インターマックスα、r−IFN−β、インファーゲン+アクティミューン、DUROSを含むIFN−ω、アルブフェロン、レベトール、コペガス、レボビリン、VX−497、ビラミジン(タリバビリン)、A−831、A−689、NM−283、バロピシタビン、R1626、PSI−6130(R1656)、HCV−796、BILB 1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、PF−868554、GSK625433、XTL−2125、SCH−503034(SCH−7)、VX−950(テラプレビル)、ITMN−191、およびBILN−2065、MX−3253(セルゴシビル)、UT−231B、IDN−6556、ME 3738、MitoQ、およびLB−84451、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体、およびフェニルアラニン誘導体、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI 4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975(イサトリビン)、XTL−6865、ANA 971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811および薬学的に許容可能なキャリアまたは賦形剤からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる治療薬と組み合わせて本発明の化合物またはその薬学的に許容可能な塩、溶媒和物、および/またはエステルを含む薬学的組成物を提供する。
式Iの化合物とさらなる活性治療薬との組み合わせを、HCVが感染した患者およびHIV感染などの他の容態の患者を処置するために選択することができる。したがって、式Iの化合物を、HIVの処置で有用な1つまたは複数の化合物(例えば、HIVプロテアーゼ阻害化合物、逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドインヒビター、逆転写酵素のHIVヌクレオシドインヒビター、逆転写酵素のHIVヌクレオチドインヒビター、HIVインテグラーゼインヒビター、gp41インヒビター、CXCR4インヒビター、gp120インヒビター、CCR5インヒビター、インターフェロン、リバビリンアナログ、NS3プロテアーゼインヒビター、NS5bポリメラーゼインヒビター、α−グルコシダーゼ1インヒビター、肝保護剤、HCVの非ヌクレオシドインヒビター、および他のHCV治療薬)と組み合わせることができる。
より具体的には、1つまたは複数の本発明の化合物を、1)HIVプロテアーゼインヒビター(例えば、アンプレナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、インジナビル、ロピナビル、リトナビル、ロピナビル+リトナビル、ネルフィナビル、サキナビル、チプラナビル、ブレカナビル、ダルナビル、TMC−126、TMC−114、モゼナビル(DMP−450)、JE−2147(AG1776)、AG1859、DG35、L−756423、RO0334649、KNI−272、DPC−681、DPC−684、およびGW640385X、DG17、PPL−100)、2)逆転写酵素のHIV非ヌクレオシドインヒビター(例えば、カプラビリン、エミビリン、デラビリジン、エファビレンツ、ネビラピン、(+)カラノリド A、エトラビリン、GW5634、DPC−083、DPC−961、DPC−963、MIV−150、およびTMC−120、TMC−278(リルピビリン)、エファビレンツ、BILR355BS、VRX840773、UK−453,061、RDEA806)、3)逆転写酵素のHIVヌクレオシドインヒビター(例えば、ジドブジン、エムトリシタビン、ジダノシン、スタブジン、ザルシタビン、ラミブジン、アバカビル、アムドキソビル、エルブシタビン、アロブジン、MIV−210、ラシビル(±−FTC)、D−d4FC、エムトリシタビン、ホスファジド(phosphazide)、ホジブジンチドキシル、ホサルブジンチドキシル、アプリシチビン(AVX754)、アムドキソビル、KP−1461、アバカビル+ラミブジン、アバカビル+ラミブジン+ジドブジン、ジドブジン+ラミブジン)、4)逆転写酵素のHIVヌクレオチドインヒビター(例えば、テノホビル、フマル酸テノホビルジソプロキシル+エムトリシタビン、フマル酸テノホビルジソプロキシル+エムトリシタビン+エファビレンツ、およびアデホビル)、5)HIVインテグラーゼインヒビター(例えば、クルクミン、クルクミン誘導体、キコル酸、キコル酸誘導体、3,5−ジカフェオイルキナ酸、3,5−ジカフェオイルキナ酸誘導体、アウリントリカルボン酸、アウリントリカルボン酸誘導体、カフェー酸フェネチルエステル、カフェー酸フェネチルエステル誘導体、チロホスチン、チロホスチン誘導体、ケルセチン、ケルセチン誘導体、S−1360、ジンテビル(AR−177)、L−870812、およびL−870810、MK−0518(ラルテグラビル)、BMS−707035、MK−2048、BA−011、BMS−538158、GSK364735C)、6)gp41インヒビター(例えば、エンフビルチド、シフビルチド、FB006M、TRI−1144、SPC3、DES6、Locus gp41、CovX、およびREP9)、7)CXCR4インヒビター(例えば、AMD−070)、8)侵入インヒビター(例えば、SP01A、TNX−355)、9)gp120インヒビター(例えば、BMS−488043およびBlockAide/CR)、10)G6PDおよびNADH−オキシダーゼインヒビター(例えば、イムニチン)、10)CCR5インヒビター(例えば、アプラビロック、ビクリビロック、INCB9471、PRO−140、INCB15050、PF−232798、CCR5mAb004、およびマラビロック)、11)インターフェロン(例えば、ペグ化rIFN−α2b、ペグ化rIFN−α2a、rIFN−α2b、IFNα−2bXL、rIFN−α2a、コンセンサスIFNα、インファーゲン、レビフ、ロクテロン、AVI−005、PEG−インファーゲン、ペグ化IFN−β、経口インターフェロンα、フエロン、レアフェロン、インターマックスα、r−IFN−β、インファーゲン+アクティミューン、DUROSを含むIFN−ω、およびアルブフェロン)、12)リバビリンアナログ(例えば、レベトール、コペガス、レボビリン、VX−497、およびビラミジン(タリバビリン))、13)NS5aインヒビター(例えば、A−831およびA−689)、14)NS5bポリメラーゼインヒビター(例えば、NM−283、バロピシタビン、R1626、PSI−6130(R1656)、HCV−796、BILB1941、MK−0608、NM−107、R7128、VCH−759、PF−868554、GSK625433、およびXTL−2125)、15)NS3プロテアーゼインヒビター(例えば、SCH−503034(SCH−7)、VX−950(テラプレビル)、ITMN−191、およびBILN−2065)、16)α−グルコシダーゼ1インヒビター(例えば、MX−3253(セルゴシビル)およびUT−231B)、17)肝保護剤(例えば、IDN−6556、ME3738、MitoQ、およびLB−84451)、18)HCVの非ヌクレオシドインヒビター(例えば、ベンズイミダゾール誘導体、ベンゾ−1,2,4−チアジアジン誘導体、およびフェニルアラニン誘導体)、19)他のHCV治療薬(例えば、ザダキシン、ニタゾキサニド(アリネア)、BIVN−401(ビロスタット)、DEBIO−025、VGX−410C、EMZ−702、AVI4065、バビツキシマブ、オグルファニド、PYN−17、KPE02003002、アクチロン(CPG−10101)、KRN−7000、シバシル、GI−5005、ANA−975(イサトリビン)、XTL−6865、ANA971、NOV−205、タルバシン、EHC−18、およびNIM811)、19)薬物動態学的エンハンサー(例えば、BAS−100およびSPI452)、20)RNアーゼHインヒビター(例えば、ODN−93およびODN−112)、21)他の抗HIV薬(例えば、VGV−1、PA−457(ベビリマット)、アムプリゲン、HRG214、シトリン、ポリムン、VGX−410、KD247、AMZ 0026、CYT99007、A−221HIV、BAY50−4798、MDX010(イプリムマブ)、PBS119、ALG889、およびPA−1050040)からなる群から選択される1つまたは複数の化合物と組み合わせることができる。
代替胃腸分泌物中における化合物の安定性の決定方法は公知である。37℃で1時間のインキュベーションの際に代替腸液または胃液中で保護された基の約50モルパーセント未満が脱保護される場合、本明細書中で、化合物は胃腸管中で安定と定義する。化合物が胃腸管に対して安定であるというだけの理由で、化合物をin vivoで加水分解することができないことを意味しない。本発明のホスホナートプロドラッグは、典型的には、消化器系で安定であるが、一般に、消化器の管腔、肝臓、または他の代謝器官中、または細胞内で親薬物に実質的に加水分解される。
多数の例示的な本発明の組成物の調製方法を以下に提供する。これらの方法は、かかる調製物の性質を例示することを意図し、適用可能な方法の範囲を制限することを意図しない。
一般に、実施すべき特定の反応についての温度、反応時間、溶媒、および作製手順などの反応条件は、当該分野で共通の条件であろう。引用された参考資料は、参考資料中で引用された材料と共にかかる条件の詳細な説明を含む。典型的には、温度は−100℃〜200℃であり、溶媒は非プロトン性またはプロトン性であり、反応時間は10秒間〜10日間であろう。作業は、典型的には、任意の未反応の試薬の反応停止ならびにその後の水/有機層系の間の分配(抽出)および生成物を含む層の分離からなる。
典型的には、室温付近の温度(約20℃)で酸化還元反応を行うが、金属水素化物の還元についてはしばしば0℃〜−100℃で行い、溶媒は、典型的には、還元については非プロトン性であり、酸化についてはプロトン性であっても非プロトン性であってもよい。所望の変換が達成されるように反応時間を調整する。
典型的には、室温付近の温度で縮合反応を行うが、非平衡の速度制御された縮合については一般に低温(0℃〜−100℃)である。溶媒は、プロトン性(平衡化反応で一般的)または非プロトン性(速度制御反応で一般的)のいずれかであり得る。
反応副生成物の共沸除去および無水反応条件(例えば、不活性ガス環境)の使用などの標準的な合成技術は、当該分野で一般的であり、適用可能な場合に適用するであろう。
用語「処理(treated)」、「処理(treating)」、および「処理(treatment)」などは、化学合成操作と併せて使用する場合、接触、混合、反応、反応させること、接触に至らせること、および1つまたは複数の化学物質を1つまたは複数の他の化学物質に変換する様式などで処理することを示す当該分野で一般的な他の用語を意味する。これは、「化合物1の化合物2での処理」が、「化合物1を化合物2と反応させること」、「化合物1の化合物2との接触」、「化合物1の化合物2との反応」、および化合物1を、化合物2で「処理すること」、「反応すること」、「反応させること」などを妥当に示すための有機合成分野で一般的な他の表現と同義であることを意味する。例えば、処理は、有機化学物質を反応させる妥当且つ通常の様式を示す。他で示さない限り、通常の濃度(0.01M〜10M、典型的には0.1M〜1M)、温度(−100℃〜250℃、典型的には−78℃〜150℃、より典型的には−78℃〜100℃、さらにより典型的には0℃〜100℃)、反応容器(典型的には、ガラス、プラスチック、金属)、溶媒、圧力、大気(典型的には、酸素および水に非感受性の反応のための空気または酸素もしくは水に感受性を示す反応のための窒素もしくはアルゴン)などが意図される。有機合成分野で公知の類似の反応の知識を、所与のプロセスでの「処理」のための条件および装置の選択で使用する。特に、有機合成の当業者は、当該分野の知識に基づいて記載のプロセスの化学反応を首尾よく実施すると妥当に予想される条件および装置を選択する。
各例示的スキームおよび例(以後、「例示的スキーム」)の修正により、特定の例示的材料の種々のアナログが生成される。適切な有機合成方法を記載した上記引用を、かかる修正に適用可能である。
各例示的スキームでは、反応生成物を相互に分離し、そして/または出発物質から分離することが有利かもしれない。各工程または一連の工程の所望の生成物を、当該分野で一般的な技術によって所望の均一度に分離および/または精製(以後、分離)する。典型的には、かかる分離は、多相抽出、溶媒もしくは溶媒混合物からの結晶化、蒸留、昇華、またはクロマトグラフィを含む。クロマトグラフィは、多数の方法(例えば、逆相および順相クロマトグラフィ;サイズ排除クロマトグラフィ;イオン交換クロマトグラフィ;高速、中速、および低速液体クロマトグラフィ法および装置;小規模分析;疑似移動床(SMB)および分離薄層および厚層クロマトグラフィ、ならびに小規模薄層技術およびフラッシュクロマトグラフィが含まれる)を含むことができる。
別のクラスの分離方法は、所望の生成物、未反応の出発物質、または反応副生成物などに結合するために選択されるかそうでなければ分離可能な試薬での混合物の処理を含む。かかる試薬は、活性炭、分子篩、またはイオン交換担体などの吸着体または吸収体を含む。あるいは、試薬は、塩基性材料の場合の酸、酸性材料の場合の塩基、結合試薬(抗体、結合タンパク質など)、選択キレート剤(クラウンエーテルなど)、または液体/液体イオン抽出試薬(LIX)などであり得る。
適切な分離方法の選択は、関与する材料の性質に依存する。例えば、蒸留および昇華における沸点および分子量、クロマトグラフィにおける極性官能基の有無、ならびに多相抽出における酸性および塩基性の媒体中の材料の安定性など。当業者は、所望の分離が得られる可能性が最も高い技術を適用するであろう。
その立体異性体を実質的に含まない単一の立体異性体(例えば、鏡像異性体)を、光学活性分割剤を使用したジアステレオマー形成などの方法を使用したラセミ混合物の分割によって得ることができる(Stereochemistry of Carbon Compounds,(1962)by E.L.Eliel,McGraw Hill;Lochmuller,C.H.,(1975)J.Chromatogr.,113,3)283−302)。本発明のキラル化合物のラセミ混合物を、任意の適切な方法((1)キラル化合物とのイオン性のジアステレオマー塩の形成および分別晶出または他の方法による分離、(2)キラル誘導体化剤とのジアステレオマー化合物の形成、ジアステレオマーの分離、および純粋な立体異性体への変換、および(3)キラル条件下での実質的に純粋であるか富化された立体異性体の直接的分離が含まれる)によって分離および単離することができる。
方法(1)では、ジアステレオマー塩を、鏡像異性体的に純粋なキラル塩基(ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネ、およびα−メチル−β−フェニルエチルアミン(アンフェタミン)など)の酸性官能性を保有する不斉化合物(カルボン酸およびスルホン酸など)との反応によって形成することができる。ジアステレオマー塩を誘導して分別晶出またはイオンクロマトグラフィによって分離することができる。アミノ化合物の光学異性体の分離のために、キラルのカルボン酸スルホン酸(カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸、または乳酸など)の添加により、ジアステレオマー塩を形成することができる。
あるいは、方法(2)により、分割すべき基質をキラル化合物の1つの鏡像異性体と反応させてジアステレオマー対を形成する(Eliel,E.and Wilen,S.(1994)Stereochemistry of Organic Compounds,John Wiley&Sons,Inc.,p.322)。ジアステレオマー化合物を、不斉化合物の鏡像異性体的に純粋な誘導体化剤(メンチル誘導体など)との反応ならびにその後のジアステレオマーの分離および遊離の鏡像異性体富化キサンテンを得るための加水分解によって形成することができる。光学純度の決定方法は、キラルエステル(メチルエステル(例えば、塩基の存在下での(−)メチルクロロホルマート)またはラセミ混合物のMosherエステル(α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)フェニルアセタート(Jacob III.(1982)J.Org.Chem.47:4165))など)の作製および2つのアトロプ異性体性ジアステレオマーの存在についてのNMRスペクトルの分析を含む。アトロプ異性体化合物の安定なジアステレオマーを、アトロプ異性体性ナフチル−イソキノリンの分離方法にしたがった順相および逆相クロマトグラフィ(Hoye,T.,WO96/15111)によって分離および単離することができる。方法(3)により、2つの鏡像異性体のラセミ混合物を、キラル固定相を使用したクロマトグラフィによって分離することができる(Chiral Liquid Chromatography(1989)W.J.Lough,Ed.Chapman and Hall,New York;Okamoto,(1990)J.of Chromatogr.513:375−378)。富化または精製した鏡像異性体を、不斉炭素原子を使用して他のキラル分子を識別するために使用される方法(旋光性および円二色性など)によって識別することができる。
本発明の化合物の多数の例示的な調製方法を、本明細書中(例えば、以下の実施例中)に示す。これらの方法は、かかる調製物の性質の例示を意図し、適用可能な方法の範囲を制限することを意図しない。一定の本発明の化合物を、本発明の他の化合物の調製のための中間体として使用することができる。
(実施例1)
還流冷却器を備えた三つ口の丸底容器に、クロロスルホニルイソシアナート(5.25ml、0.06mol)を充填し、0℃に冷却した。ギ酸(2.25mL、0.06mol)を、迅速に撹拌しながら滴下し、急速なガスの発生が認められた。ギ酸の完全な添加時に、反応物を室温に加温した。2時間後、固体スルファモイルクロリドを含む得られた反応容器を0℃に冷却し、NMP(25mL)に溶解したフェノール(1.88g、0.02mol)を、添加漏斗を介して滴下した。反応物を室温に加温した。3時間の撹拌後、反応混合物を冷飽和NaCl水溶液(120mL)に注ぎ、EtOAcで抽出した。分離した有機溶媒の除去後、粗生成物を、シリカ(35% EtOAc/ヘキサン)でのカラムクロマトグラフィによって精製して、スルファミン酸フェニルエステル(2.8g、81%)を得た。LCMS実測値173.9[M+H]+。
N−t−Boc−cis−4−ヒドロキシル−L−プロリンメチルエステル(100.0g、407.7mmol)およびDABCO(1.5当量、68.6g、611.6mmol)を、2L三つ口丸底フラスコ中の無水トルエン(200mL)に溶解した。これは、メカニカルスターラーおよび添加漏斗を備えていた。溶液を窒素下で0℃に冷却した後、300mLのトルエンに溶解した4−ブロモ−ベンゼンスルホニルクロリド(1.3当量、135.6g、530.0mmol)を、添加漏斗にて60分間にわたって添加した。反応液を撹拌し、室温に一晩加温した。混合物を2Lの1M Na2CO3(水溶液)にゆっくり注ぎ、EtOAc(2L)で抽出した。有機相を、0.5N HCl(2L)、H2O(1L)、およびブライン(1L)によって洗浄した。次いで、これをMgSO4で乾燥させ、濃縮して、黄色油性生成物を得た。
ブロシラート(407.7mmol)を、ジクロロメタン(300mL)に溶解した。4.0M HClを含むジオキサン(500mL)を反応液にゆっくり添加し、反応液を室温で2時間撹拌し、その時点でエーテル(500mL)を添加し、反応物を15分間撹拌した。得られた白色沈殿を、濾過によって回収した。固体をエーテルおよびヘキサンで洗浄し、真空下で乾燥させた。それにより、153.0gのHClアミン塩が得られた(2工程で381.8mmol、94%)。
Boc−tert−ブチルグリシン(97.0g、420.0mmol)を含むDMF(200mL)およびDCM(200mL)の溶液に、室温でHATU(217.76g、572.7mmol)およびDIPEA(126mL、1145.4mmol)を添加した。混合物を室温で20分間撹拌した後、前のHCl塩(153.0g、381.8mmol)およびヒューニッヒ塩基(126mL、1145.4mmol)を含むDMF(200mL)およびジクロロメタン(200mL)の溶液を、上記酸混合物に少しずつ添加した。反応混合物を、LCMSによってモニタリングしながら室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮してジクロロメタンを除去し、形成された白色固体を濾別した。残存DMF溶液を酢酸エチル(1L)で希釈し、3%LiCl(水溶液)(3×650mL)、飽和NH4Cl(2×500mL)、0.5N HCl(水溶液)(2×600mL)、ブライン(500mL)、飽和NaHCO3(3×500mL)、およびブライン(500mL)で連続的に洗浄した。得られた有機画分を乾燥させ(MgSO4)、濃縮して、粗ジペプチド(111g)を得た。
メチルエステル(120g、207.8mmol)を含むTHF(300mL)、MeOH(75mL)溶液に、LiOH(26.18g、623.4mmol)のH2O溶液(150mL)を添加した。溶液を、室温で4時間撹拌した。混合物を、3N HClでpH5.5に酸性化しながら氷浴中で冷却し、10分間撹拌し、得られた白色固体を濾過によって回収した。固体を、さらなる水、エーテル、およびヘキサンで洗浄した。固体を真空下にて40℃で一晩乾燥させて、95.78g(82%)の酸を得た。
カルボン酸(81.4g、144.27mmol)を含むDMF(200mL)およびジクロロメタン(200mL)の溶液に、室温でHATU(82.3g、216.4mmol)およびDIPEA塩基(47.5mL、432.8mmol)を添加した。混合物を室温で20分間撹拌した後、1−アミノ−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(158.7mmol)およびヒューニッヒ塩基(47.5mL、1145.4mmol)を含むDMF(200mL)およびジクロロメタン(200mL)の溶液を、上記酸混合物に少しずつ添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌し、LCMSによってモニタリングした。混合物を減圧下で濃縮してジクロロメタンを除去した後、形成された白色固体を濾別した。残存DMF溶液を、酢酸エチル(600mL)で希釈し、3% LiCl(水溶液)(2×550mL)、飽和NH4Cl(500mL)、1N HCl(水溶液)(500mL)、飽和NaHCO3(500mL)、およびブライン(300mL)で連続的に洗浄した。得られた有機画分を乾燥させ(Na2SO4)、濃縮して、粗トリペプチド1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(111g)を得た。LCMS実測値685.6[M+H]+。
2−(2−(イソプロピルアミノ)チアゾール−4−イル)−7−メトキシキノリン−4−オール(1.72g、5.46mmol)をNMP(10mL)に溶解し、Cs2CO3(2.54g、7.80mmol)で処理後、1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(3.0g、4.29mmol)を含むNMP(7mL)を添加した。反応混合物を60℃に14時間加熱し、その後に反応物を室温に冷却し、5%LiCl水溶液で希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカ(75〜95% EtOAc/ヘキサン)でのカラムクロマトグラフィによって精製して、アリールエーテル(2.8g、86%)を得た。LCMS実測値765.2[M+H]+。
メチルエステル(200mg、0.26mmol)をTHF/MeOH(3:1、2mL)に溶解し、H2O(0.5mL)に溶解したLiOHで処理した。出発物質の完全な消費によって反応が完了したと判断し、約2時間後に反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物(198mg)を、次の反応で直接使用した。LCMS実測値731.2[M+H]+。
酸(385mg、0.51mmol)、スルファミン酸フェニルエステル(355mg、2.05mmol)、およびHATU(214mg、0.56mmol)をDMF(5.1mL)中で合わせ、iPr2NEt(0.47mL、2.56mmol)、DMAP(251mg、2.05mmol)、およびDBU(0.38mL、2.56mmol)で処理した。室温で3時間の撹拌後、反応物をH2Oで希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、C18(30〜95% MeOH/H2O−1% AcOH)での逆相カラムクロマトグラフィによって精製して、所望の生成物である化合物1(160mg、35%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.18(s,1H),8.24(d,1H),8.17(s,1H),7.43(m,2H),7.26−7.43(m,6H),5.78(m,2H),5.35(d,1H),5.21(d,1H),4.58(m,2H),4.16(m,3H),4.05(s,3H),2.70(m,1H),2.41(m,1H),2.85(dd,1H),1.97(dd,1H),1.47(m,1H),1.33(d,6H),1.19(s,9H),1.00(s,9H);LCMS実測値906.04[M+H]+。
(実施例2)
1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(1.09g、1.40mmol)を、4N HClを含むジオキサン(11mL)で処理し、室温で1時間反応させた。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた固体にスクシンイミジル−シクロペンチルカーボナート(340mg、1.50mmol)、THF/H2O(6:1、5.7mL)、およびトリエチルアミン(0.2mL、1.50mmol)を添加した。室温で6時間の撹拌後、0.5N HCl水溶液で反応を停止させた。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカ(5−10% MeOH/CH2Cl2)でのカラムクロマトグラフィによって精製して、シクロペンチルカルバマート(0.705g、64%)を得た。
メチルエステル(300mg、0.39mmol)をTHF/MeOH(3:1、3.2mL)に溶解し、H2O(0.8mL)に溶解したLiOHで処理した。出発物質の完全な消費によって反応が完了したと判断し、約2時間後に反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、次の反応で直接使用した。
酸(45mg、0.06mmol)、スルファミン酸フェニルエステル(41mg、0.24mmol)、およびHATU(25mg、0.07mmol)をDMF(0.6mL)中で合わせ、これにiPr2NEt(21μL、0.12mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、DBU(36μL、0.24mmol)を添加し、室温で14時間反応させた。粗反応混合物をH2Oで処理して任意の残存オキサゾロン中間体を対応する酸に再変換し、粗反応混合物を、C18(40〜95% ACN/H2O−1% TFA)での逆相カラムクロマトグラフィによって直接精製して、化合物2(10mg、16%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ11.45(bs,1H),8.89(s,1H),8.12(d,1H),7.96(s,1H),7.75(s,1H),7.21−7.37(m,6H),5.77(m,2H),5.24(m,3H),4.60(m,3H),4.12(m,3H),4.00(s,3H),3.58(m,1H),2.57−2.70(m,2H),2.11(m,1H),2.02(m,1H),1.50−1.70(m,10H),1.45(d,6H),0.97(s,9H);LCMS実測値918.7[M+H]+。
(実施例3)
丸底フラスコに、DME(1mL)および水(1mL)に溶解した実施例1由来の化合物1(20mg、0.022mmol)を充填した。この混合物にトシルヒドラジド(30.8mg、0.17mmol)および酢酸ナトリウム(27.1mg、0.33mmol)を添加し、反応物を95℃に1時間加熱加熱した。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗混合物を逆相HPLCによって精製して、化合物3(3.7mg、19%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ11.46(bs,1H),8.77(s,1H),8.13(d,1H),7.85(s,1H),7.75(s,1H),7.21−7.38(m,6H),5.75(s,2H),5.18(m,1H),4.58(m,2H),4.06(m,7H),3.59(m,1H),2.50−2.71(m,2H),2.01(m,1H),1.47(d,3H),1.25−1.48(m,10H),1.24(d,6H),0.95(s,9H),0.90(s,2H);LCMS実測値908.10[M+H]+。
(実施例4)
シクロプロパノール(JOC 1980、45、4129−35に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってシクロプロピルスルファマートを合成して、スルファミン酸シクロプロピルエステルを得た。
化合物4を、実施例1の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸シクロプロピルエステル(55mg、0.40mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(4mg、5%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ4.16(m,1H),0.94(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値870.11[M+H]+。
(実施例5)
o−クレオールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがってo−トリルスルファマートを合成して、スルファミン酸o−トリルエステルを得た。
化合物5を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸o−トリルエステル(44mg、0.24mmol)の使用を除いて同一の条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(6.8mg、11%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ2.37(s,3H);LCMS実測値932.7[M+H]+。
(実施例6)
2,6−ジメチルフェノールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって2,6−ジメチルフェニルスルファマートを合成して、スルファミン酸2,6−ジメチル−フェニルエステルを得た。
化合物6を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2,6−ジメチル−フェニルエステル(47mg、0.24mmol)の使用を除いて同一の条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(23mg、36%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ7.04(m,3H),2.36(s,6H);LCMS実測値946.7[M+H]+。
(実施例7)
2−クロロフェノールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって2−クロロフェニルスルファマートを合成して、スルファミン酸2−クロロ−フェニルエステルを得た。
化合物7を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2−クロロ−フェニルエステル(49mg、0.24mmol)の使用を除いて同一の条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(8mg、13%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δフェニルのHは、溶媒ピークによって隠されている;LCMS実測値952.7[M+H]+。
(実施例8)
4−クロロフェノールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって4−クロロフェニルスルファマートを合成して、スルファミン酸4−クロロ−フェニルエステルを得た。
化合物8を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸4−クロロ−フェニルエステル(49mg、0.24mmol)の使用を除いて同一の条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(4mg、7%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ7.30(d,2H),2.25(d,2H);LCMS実測値952.7[M+H]+。
(実施例9)
2−フルオロフェノールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって2−フルオロフェニルスルファマートを合成して、スルファミン酸2−フルオロ−フェニルエステルを得た。
化合物9を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2−フルオロ−フェニルエステル(45mg、0.24mmol)の使用を除いて同一の条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(9mg、14%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ7.10−7.25(m,4H);LCMS実測値936.7[M+H]+。
(実施例10)
化合物10を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸シクロプロピルエステル(74mg、0.54mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(21mg、18%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ4.16(m,1H),0.93(m,2H),0.74(m,2H);LCMS実測値882.5[M+H]+。
(実施例11)
ネオペンチルアルコールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがってネオペニルスルファマートを合成して、スルファミン酸2,2−ジメチル−プロピルエステルを得た。
化合物11を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2,2−ジメチル−プロピルエステル(45mg、0.27mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(5mg、8%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ3.93(m,2H),0.98(s,9H);LCMS実測値912.7[M+H]+。
(実施例12)
2,2−ジフルオロエチルアルコールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって2,2−ジフルオロエチルスルファマートを合成して、スルファミン酸2,2−ジフルオロ−エチルエステルを得た。
化合物12を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2,2−ジフルオロ−エチルエステル(43mg、0.27mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(6mg、10%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ6.10(m,1H),4.45(m,2H);LCMS実測値906.5[M+H]+。
(実施例13)
2,2,2−トリフルオロエチルアルコールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸シクロプロピルエステルの合成に記載の方法にしたがって2,2,2−トリフルオロエチルスルファマートを合成して、スルファミン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルを得た。
化合物13を、実施例2の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステル(48mg、0.27mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(5mg、8%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ4.77(m,2H);LCMS実測値924.5[M+H]+。
(実施例14)
実施例1由来の1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2.57g、3.67mmol)を、CH2Cl2(9mL)に溶解し、4N HClを含むジオキサン(9mL)で処理し、室温で2時間反応させた。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた固体にスクシンイミジル−シクロペンチルカーボナート(894mg、3.93mmol)、THF/H2O(6:1、15mL)、およびトリエチルアミン(0.55mL、3.93mmol)を添加した。室温で2時間の撹拌後、0.5N HCl水溶液で反応を停止させた。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物シクロペンチルカルバマート(2.60g、超99%)を、次の反応で直接使用した。
1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(371.5mg、0.53mmol)を含むNMP(1.8mL)の溶液に、8−クロロ−2−(2−(イソプロピルアミノ)チアゾール−4−イル)−7−メトキシキノリン−4−オール(252.3mg、0.58mmol)および炭酸セシウム(440.4mg、1.35mmol)を添加した。得られたスラリーを60℃(外部温度、油浴)に加熱し、22時間強く撹拌した。室温への冷却の際、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和塩化アンモニウム(2回)で洗浄し、その後にブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して褐色の油状物を得た。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(30%→100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アリールエーテル(297.8mg、69%)を得た。
1−{[4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(297.8mg、0.37mmol)を含むTHF:MeOH:H2O(3mL)の2:1:1混合物の溶液に、水酸化リチウム(77.9mg、1.86mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、HCl(0.5N)およびブラインで洗浄した。粗生成物をヘキサン添加の際に有機層から沈殿させ、濾過した。橙色固体を真空下で乾燥させ、所望の酸(204.9mg、70%)を得た。
酸(98.3mg、0.12mmol)を含むDMF(0.625mL)の溶液に、HATU(51.5mg、0.13mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.026mL、0.15mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌後、さらなるHATU(50.2mg、0.13mmol)を添加した。さらに2時間15分後、スルファミン酸フェニルエステル(86.1mg、0.50)およびDBU(0.074mL、0.50mmol)を添加し、反応混合物を室温で19時間撹拌した。得られた溶液をEtOAcで希釈し、HCl水溶液(0.5N、2×)で洗浄した。水層をEtOAcで逆抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、橙色油に濃縮した。粗生成物を同一規模で実施した第2のバッチと合わせ、カラムクロマトグラフィ(0→10% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、アシルスルファマート(化合物14、68.6mg、29%)を得た。不純画分を合わせ、逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O−1% TFA)によって再精製して、さらなるアシルスルファマート(39.3mg、17%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ8.04(d,1H),7.80(s,1H),7.44(s,1H),7.20−7.41(m,5H),6.74(d,1H),5.85(m,1H),5.40(s,1H),5.23(d,1H),5.04(d,1H),4.56(m,2H),4.45(m,1H),4.21(m,1H),4.04(s,3H),3.92−4.04(m,4H),2.62(m,2H),2.10(m,1H),1.85(m,1H),1.30−1.61(m,10H),1.35(s,3H),1.33(s,3H),1.00(s,9H);LCMS実測値952.00[M+H]+。
(実施例15)
化合物15を、化合物16の合成に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸シクロプロピルエステル(70.8mg、0.52mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一の条件下で1−{[4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ]−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(101.1mg、0.13mmol)を処理した。逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O−1%TFA)によって粗生成物を精製して、アシルスルファマート(化合物15、66.3mg、57%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ8.33(d,1H),8.30(s,1H),7.84(s,1H),7.65(d,1H),5.81(s,1H),5.74(m,1H),5.34(d,1H),5.17(d,1H),4.64(m,2H),4.34(m,1H),4.25(m,1H),4.17(s,3H),4.01−4.16(m,5H),2.80(m,1H),2.45(m,1H),2.29(m,1H),1.91(m,1H),1.30−1.61(m,12H),1.38(s,3H),1.36(s,3H),1.02(s,9H);LCMS実測値916.15[M+H]+。
(実施例16)
1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリンを、以下の手順にしたがって調製した。3−メトキシ桂皮酸(25g、140.3mmol)およびトリエチルアミン(39.1mL、280.6mmol)を含むTHF(200mL)の溶液に、クロロギ酸エチル(20ml、210mmol)を0℃で滴下した。この温度で1時間の撹拌後、NaN3水溶液(14.7g、226mmolの80mL H2O溶液)を滴下し、反応混合物を、周囲温度で16時間撹拌した。水(220mL)を混合物に添加し、揮発物を真空下で除去した。得られたスラリーをトルエン(3×110mL)で抽出し、合わせた有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。乾燥させた溶液を、190℃のジフェニルメタン(120mL)およびトリブチルアミン(68mL)の加熱溶液に滴下した。添加の際にトルエンを留去した。完全な添加後、反応温度を210℃に2時間上昇させた。氷浴による冷却の際、沈殿した生成物を濾過によって回収し、ヘキサンで洗浄し、乾燥させて、オフホワイトの固体として所望の生成物(14.04g、57%)を得た。LCMS実測値176.1[M+H]+。6−メトキシ−2H−イソキノリン−1−オン(14.04g、80.15mmol)を含むPOCl3(30.5ml)を1時間穏やかに加熱還流し、次いで、混合物を真空下で濃縮した。残渣を氷浴に注ぎ、10M NaOHの添加によってpH10にした。得られた混合物を、CH2Cl2で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(0〜20% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色固体として13.31g(86%)の所望の1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン中間体を得た。LCMS実測値194.19[M+H]+。
テトラエチルアンモニウムアセタート四水和物をベンゼン(17mL)に溶解し、Dean−Starkトラップを装備し、14時間加熱還流した。1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2.60g、3.72mmol)を含むベンゼン(20mL)を、上記テトラエチルアンモニウムアセタート溶液に添加した。1.5時間の加熱還流後、反応物を室温に冷却させた。固体を濾過し、リンスした。得られた固体をMeOH(7mL)に溶解し、0℃に冷却し、これに1N 水酸化ナトリウム水溶液(6mL)をゆっくり添加した。0℃で2時間後、反応物を2N HCl水溶液で中和し、CH2Cl2で抽出した。有機物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィによって精製して、所望のアルコール(0.90g、49%)を得た。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(860mg、1.79mmol)を無水DMSO(12mL)に溶解し、固体KOtBu(300mg、2.69mmol)で処理した。室温で1時間後、1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン(380mg、1.97mmol)を反応フラスコに添加した。14時間のさらなる撹拌後、5%の冷クエン酸水溶液で反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(5〜11% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、所望のエーテル(190mg、17%)を得た。
酸(130mg、0.21mmol)およびHATU(87mg、0.23mmol)をDMF(2.1mL)中で合わせ、これにiPr2NEt(46μL、0.25mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、スルファミン酸フェニルエステル(145mg、0.84mmol)およびDBU(126μL、0.84mmol)を添加し、室温で14時間反応させた。粗反応混合物をH2Oで処理して、任意の残存オキサゾロン中間体を対応する酸に再変換した。反応物を1N HCl水溶液で中和し、EtOAcで抽出した。有機物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカ(0〜8% MeOH/CH2Cl2)でのカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物16(38mg、23%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.05(d,1H),7.88(d,1H),7.21−7.39(m,6H),7.15(s,1H),7.09(d,1H),6.74(d,1H),5.80−5.89(m,1H),5.76(bs,1H),5.26(d,1H),5.08(d,1H),4.66(bs,1H),4.53(m,1H),4.38(d,1H),4.25(d,1H),4.07(m,1H),3.91(s,3H),2.53(m,1H),2.35(m,1H),2.16(m,1H),1.88(m,1H),1.35−1.70(m,10H),0.99(s,9H);LCMS実測値778.0[M+H]+。
(実施例17)
化合物17を、実施例16の最終合成工程に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸シクロプロピルエステルの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(43mg、31%)を得た。1H NMR(CD3OD、300MHz,診断ピーク)δ4.24(m、1H)、0.93(m、2H)、0.75(m、2H);LCMS実測値742.0[M+H]+。
(実施例18)
化合物17(50mg、0.07mmol)を含むEtOAc(0.7mL)に、Rh/Al2O3(10mg、20wt%)を添加した。反応雰囲気をH2ガスでフラッシングし、フラスコにH2充填バルーンを装備した。室温で2時間の撹拌後、反応物をシリンジチップフィルター(ナイロン、0.45μM)で濾過し、CH2Cl2で洗浄した。溶媒の除去後、残渣をMeOHに溶解し、C−18 RP SPEカラム(Phenomenex Strata、1g)に通し、MeOHで溶離して所望の化合物18(42mg、84%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.11(s,1H),8.10(d,1H),7.89(d,1H),7.28(d,1H),7.21(s,1H),7.12(d,1H),5.84(m,1H),4.70(m,1H),4.59(m,1H),4.43(m,1H),4.29(m,2H),4.04(m,1H),3.93(s,3H),2.62(m,1H),2.26(m,1H),1.26−1.72(m,16H),1.03(s,9H),0.96(m,2H),0.77(m,2H);LCMS実測値744.1[M+H]+。
(実施例19)
丸底フラスコに、4−(イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(400mg、1.11mmol)、DCM(10ml)、HATU(632.7mg、1.66mmol)、およびNMM(0.37ml、3.36mmol)を充填した。混合物を15分間撹拌し、次いで、1−アミノ−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを2ml DCMに添加した。混合物を一晩撹拌した。水で反応を停止させ、酢酸エチルで2回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。反応によってジペプチド中間体が得られ、これを次の反応でそのまま使用した。LCMS実測値481.88[M+H]+。
丸底フラスコに、4−(イソキノリン−1−イルオキシ)−2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(700mg、1.45mmol)、および2mlの4N HCl/ジオキサンを充填した。反応物を1時間撹拌し、次いで、濃縮した。得られた固体を、次の反応でそのまま使用した。
丸底フラスコに、2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−酪酸(243.3mg、1mmol)、DCM(10ml)、HATU(380mg、1mmol)、NMM(0.37ml、3.36mmol)を充填し、15分間撹拌した。次いで、4−(イソキノリン−1−イルオキシ)−2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの酸処理生成物を2ml DCMに溶解し、反応物に添加し、一晩撹拌した。水で反応を停止させ、酢酸エチルで2回抽出し、有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗混合物を、シリカゲルカラムによって精製して、トリペプチド中間体(350mg、58%)を得た。LCMS実測値606.93[M+H]+。
丸底フラスコに、1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(350mg、0.58mmol)、3.5ml THF、1mlメタノール、1ml水、および水酸化リチウム(20mg、0.84mmol)を充填した。反応物を95℃で3時間撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで1回抽出した。水層を1N HClで酸性化し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、酸(53mg、15%)を得た。LCMS実測値593.13[M+H]+。
丸底フラスコに、1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(50mg、0.084mmol)、2.5ml DMF、HATU(50mg、0.13mmol)、DIEA(25uL、0.14mmol)、スルファミン酸シクロプロピルエステル(25mg、0.18mmol)を充填し、15分間撹拌した。混合物にDBU(50uL、0.33mmol)を添加し、3時間撹拌した。水で反応を停止させ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、化合物19(12mg、20%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.21(s,1H),8.22(d,1H),7.98(d,1H),7.83(d,1H),7.73(t,1H),7.55(t,1H),7.35(d,1H),5.89(s,1H),5.74(m,1H),5.33(d,1H),5.16(d,1H),4.71(m,1H),4.59(m,1H),4.46(m,1H),4.31(s,1H),4.26(m,1H),4.10(dd,2H),2.64(m,1H),2.26−2.31(m,2H),1.88(t,1H),1.30−1.70(m,8H),1.24(t,2H),1.04(s,8H),0.94(d,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値712.03[M+H]+。
(実施例20)
丸底フラスコに、化合物19(12mg、0.017mmol)、1ml DME、1ml水、トシルヒドラジド(11.17mg、0.06mmol)、および酢酸ナトリウム(9.83mg、0.12mmol)を充填した。反応物を95℃に加熱し、1時間撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、化合物20(6.53mg、53%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ9.12(s,1H),8.22(d,1H),7.97(d,1H),7.83(d,1H),7.72(t,1H),7.56(t,1H),7.35(d,1H),5.88(s,1H);LCMS実測値713.99[M+H]+。
(実施例21)
丸底容器に、1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2g、4.17mmol)、25ml THF、8mlメタノール、8ml水、および水酸化リチウム(200mg、8.35mmol)を充填した。混合物を一晩撹拌した。1N HClで反応を停止させ、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して所望の酸を得て、これを次の反応でそのまま使用した。LCMS実測値465.97[M+H]+。
丸底フラスコに、1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(2g、4.30mmol)、50ml DMF、HATU(2.45g、6.45mmol)、およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(883mg、6.44mmol)を充填し、15分間撹拌した。混合物にDBU(1.8ml、13.10mmol)を添加し、反応物を一晩撹拌し、その後にさらなるDBU(1.8ml、13.10mmol)を添加し、一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、アシルスルファマート(2工程で900mg、37%)を得た。LCMS実測値584.94[M+H]+。
丸底容器に、{1−[2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸シクロペンチルエステル(800mg、1.37mmol)、10ml DME、10ml水、トシルヒドラジド(760mg、4.08mmol)、および酢酸ナトリウム(669mg、8.16mmol)を充填した。混合物を95度で1時間加熱した。反応物を水で希釈し、ジクロロメタンで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して還元化合物を得て、これを次の反応でそのまま使用した。LCMS実測値586.94[M+H]+。
丸底フラスコに、{1−[2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 シクロペンチルエステル(100mgの粗生成物、0.17mmol)、10ml THF、4−クロロ−2−フェニル−ピリミジン(40mg、0.21mmol)、およびカリウムt−ブトキシド(100mg、0.89mmol)を充填した。混合物を一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、生成物である化合物21(2つの合わせた反応物について7.5mg、3.9%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ8.77(m,1H),8.33(m,2H),7.57(m,3H),7.46(s,1H),7.18(m,1H),6.75−6.81(m,1H);LCMS実測値741.02[M+H]+。
(実施例22)
丸底容器に、4−トリフルオロメチル−キノリン−2−オール(1g、4.69mmol)およびPOCl3(10ml、107.28mmol)を充填した。混合物を3時間加熱還流し、次いで、濃縮して過剰なPOCl3を除去した。混合物を5N NaOHで塩基性化し、DCMで抽出した。混合物をフラッシュクロマトグラフィによって精製して、中間体2−クロロ−4−トリフルオロメチル−キノリン(845mg、78%)を得た。LCMS実測値232.22[M+H]+。
丸底フラスコに、1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(479.6mg、0.62mmol)、20ml THF、2−クロロ−4−トリフルオロメチル−キノリン(142mg、0.61mmol)、およびカリウムt−ブトキシド(276.1mg、2.46mmol)を充填した。混合物を一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、アリールエーテル(100mg、24%)を得た。LCMS実測値660.93[M+H]+。
化合物22を、実施例2の最終工程に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下でスルファミン酸シクロプロピルエステルを使用して1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(4−トリフルオロメチル−キノリン−2−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(100mg、0.15mmol)を処理して、所望の生成物である化合物22(4mg、3.4%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ9.23(m,1H),9.00(m,1H),8.03(m,1H),7.19−7.35(m,2H),6.67(s,1H),4.15(m,1H),0.93(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値779.94[M+H]+。
(実施例23)
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(キノリン−2−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を、実施例16に記載の方法にしたがって調製した。同一条件下での2−クロロ−キノリン(102.3mg、0.63mmol)の処理により、所望のアリールエーテル(105.8mg、29%)を得た。LCMS実測値593.03[M+H]+。
化合物23を、実施例2の最終工程に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下でスルファミン酸シクロプロピルエステルを使用して1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(キノリン−2−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(100mg、0.17mmol)を処理して、所望の生成物である化合物23(17.1mg、14%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz,診断ピーク)δ8.08(d,1H),7.85(d,1H),7.84(d,1H),7.68(m,1H),7.27(m,1H,溶媒のピークによってブロックされている),6.88−6.92(2,1H),4.15(m,1H),1.02(m,2H),0.73(m,2H);LCMS実測値712.03[M+H]+。
(実施例24)
1−クロロ−5−トリフルオロメトキシ−イソキノリンを、2−(トリフルオロメトキシ)桂皮酸の使用を除いて実施例16に記載の方法にしたがって合成した。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(203mg、0.423mmol)を無水THF(2mL)に溶解し、−78℃にて固体KOtBu(1.4ml、1.40mmol)で処理した。4分間の撹拌後、1−クロロ−5−トリフルオロメチル−イソキノリン(118mg、0.508mmol)を含む1.2mlのTHFを反応フラスコに添加した。室温で60分間の撹拌後、飽和NH4Clで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(30〜80% EtOAc/ヘキサン)により、アリールエーテル(135mg、47%)を得た。LCMS実測値675.0[M+H]+。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(5−トリフルオロメチル−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(135mg、0.200mmol)を無水THF(1.2mL)に溶解し、1M LiOH/H2O(0.8ml、0.801mmol)で処理した。8.25時間の撹拌後、2N HClで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去によって酸(125mg、94%)を得た。LCMS実測値661.1[M+H]+。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(5−トリフルオロメチル−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(125mg、0.189mmol)およびHATU(91mg、0.284mmol)をDMF(0.8mL)中で合わせ、これにiPr2NEt(42mL、0.284mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、スルファミン酸シクロプロピルエステル(44mg、0.378mmol)およびDBU(96mL、0.756mmol)を添加し、室温で14時間反応させた。粗反応混合物の反応を飽和NaHCO3で停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を1N HCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(60〜100% EtOAc/ヘキサンおよび0〜10% MeOH/CH2Cl2)および分取HPLCによって精製して、化合物24(40.4mg、27%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)10.18(bs,1H),8.41(d,1H),8.12(d,1H),8.04(d,1H),7.57(bs,1H),7.21(bs,1H),5.80−5.89(m,1H),5.76(bs,1H),5.26(d,1H),5.08(d,1H),4.66(bs,1H),4.53(m,1H),4.38(d,1H),4.25(d,1H),4.24(m,1H),4.07(m,1H),3.91(s,3H),2.53(m,1H),2.35(m,1H),2.16(m,1H),1.97(m,1H),1.62−1.48(m,10H),1.02(s,9H),0.96(m,2H),0.70(m,2H);LCMS実測値780.1[M+H]+。
(実施例25)
1,7−ジクロロ−6−メトキシ−イソキノリンを、2−クロロ−3−メトキシ桂皮酸の使用を除いて実施例16に記載の方法にしたがって合成した。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(250mg、0.521mmol)を無水THF(4mL)に溶解し、−78℃にて固体KOtBu(1.8ml、1.80mmol)で処理した。4分間の撹拌後、1,5−ジクロロ−6−メトキシ−イソキノリン(178mg、0.782mmol)を反応フラスコに添加した。室温で60分間の撹拌後、反応物を1M LiOH/H2O(6ml、6.0mmol)および2mlのMeOHで処理した。14時間の撹拌後、2N HClで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜10% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、アリールエーテル(113mg、33%)を得た。LCMS実測値657.1[M+H]+。
1−{[4−(5−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(113mg、0.172mmol)、スルファミン酸シクロプロピルエステル(36mg、0.259mmol)、およびHATU(98mg、0.259mmol)をDMF(2mL)中で合わせ、これにDBU(77uL、0.517mmol)を添加した。室温で3時間の撹拌後、粗反応混合物の反応を1N HCl水溶液で停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を分取HPLCによって精製して、アシルスルファマート(70mg、50%)を得た。LCMS実測値776.1[M+H]+。
{1−[4−(5−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸 シクロペンチルエステル(70mg、0.086mmol)を含むEtOAc(2.5mL)に、Rh/Al2O3(14mg、20wt%)を添加した。反応大気をH2ガスでフラッシングし、フラスコにH2充填バルーンを装備した。室温で1.5時間の撹拌後、反応物を濾過し、CH2Cl2で洗浄した。溶媒の除去後、粗生成物を分取TLC(3% MeOH/CH2Cl2)および逆相HPLCによって精製して、化合物25(15mg、20%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)8.11(d,1H),8.01(d,1H),7.63(d,1H),7.24(d,1H),7.14(bs,1H),5.88(bs,1H),5.34(d,1H),4.69(bs,1H),4.53(m,1H),4.43(d,1H),4.29(d,2H),4.19(m,1H),4.05(s,3H),2.60(m,1H),2.47(m,1H),1.62−1.48(m,10H),1.02(s,9H),0.96(m,2H),0.70(m,2H);LCMS実測値778.1[M+H]+。
(実施例26)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルの還元を、実施例18に記載の方法にしたがって行った。規模に応じて調整した同一条件下で1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを処理して、シリカゲルでの精製後に所望の還元化合物を得た。4N HClを含むジオキサンでのこの物質の処理およびその後の溶媒の除去により、HCl塩として所望の中間体1−アミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ3.80(s,3H),1.39−1.63(m,5H),0.94(t,3H)。
4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(1.01g、4.38mmol)を無水DMSO(11mL)およびTHF(22mL)に溶解し、次いで、1M KOtBu/THF(11mL、11.0mmol)で処理した。室温で10分後、1,5−ジクロロ−6−メトキシ−イソキノリン(1.0g、4.38mmol)を反応フラスコに添加した。1.5時間のさらなる撹拌後、2N HClで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、黄褐色フォームの粗生成物をさらに精製することなく次の反応で使用した。
4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(1.38mmol)を、1−アミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩(4.38mmol)とCH2Cl2(10mL)中で合わせ、これにHATU(2.5g、6.58mmol)およびiPr2NEt(3.06mL、17.5mmol)を添加した。室温で100分間の撹拌後、反応物を、シリカ(0〜10% MeOH/CH2Cl2)でのカラムクロマトグラフィによって精製して、所望のエステルを得た。LCMS実測値548.0[M+H]+。生成物を定量分析せずに次の反応で使用した。
4−(5−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−(2−エチル−1−メトキシカルボニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(4.38mmol)を無水THF(30mL)およびMeOH(10mL)に溶解し、次いで、1M LiOH/H2O(10ml、10.0mmol)で処理した。18時間の撹拌後、2N HClで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去によって酸(3工程で1.34g、54%、LCMS実測値532.0(M−H))を得た。酸(211mg、0.370mmol)およびHATU(183mg、0.481mmol)をDMF(4mL)中で合わせ、これにDBU(276uL、0.185mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステルを添加した。室温で3時間の撹拌後、粗反応混合物の反応を1N HCl水溶液で停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(30〜100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アシルスルファマート(127mg、53%)を得た。LCMS実測値653.0[M+H]+。
4−(5−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(127mg、0.194mmol)を、4N HClを含むジオキサン(3.5mL)中で30分間撹拌した。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた粗アミンをHATU(111mg、0.292mmol)およびBoc−L−tert−ロイシンと合わせ、CH2Cl2(3mL)に溶解し、DIEA(169uL、0.972mmol)で処理した。室温で2時間の撹拌後、反応物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜8% MeOH/CH2Cl2および30〜100% EtOAc/ヘキサン)および逆相HPLCによって精製して、化合物26(145mg、85%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)10.33(s,1H),8.13(d,1H),8.02(d,1H),7.63(d,1H),7.24(d,1H),6.91(bs,1H),5.94(bs,1H),5.19(d,1H),4.51(d,2H),4.33(m,1H),4.23(d,1H),4.07(s,3H),3.97(m,3H),2.55(m,2H),1.73−1.60(m,3H),1.44(s,1H),1.28(s,9H),1.03(m,15H),0.74(m,2H);LCMS実測値766.0[M+H]+。
(実施例27)
4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(512mg、2.21mmol)を無水DMSO(22mL)に溶解し、固体KOtBu(745mg、6.64mmol)で処理した。室温で1時間後、溶媒を0℃に冷却し、1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン(450mg、2.32mmol)を反応フラスコに添加した。室温への加温および14時間のさらなる撹拌後、5%の冷クエン酸水溶液で反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、黄褐色フォームの粗生成物をさらに精製することなく次の反応で使用した(940mg、99%)。
酸4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(2.21mmol)を1−アミノ−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2.54mmol)とCH2Cl2(22mL)中で合わせ、これにHATU(1.26g、3.32mmol)およびiPr2NEt(1.15mL、6.64mmol)を添加した。室温で2時間の撹拌後、反応物を1N HCl水溶液で酸性化し、EtOAcで抽出した。有機物を5%クエン酸水溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(40〜60% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望のエステル(978mg、87%)を得た。
2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.44g、2.93mmol)をTHF/MeOH(3:1、24mL)に溶解し、これにLiOH(352mg、14.68mmol)のH2O(6mL)を添加し、室温で12時間撹拌した。反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、次の反応で直接使用した。
得られた酸(440mg、0.89mmol)およびHATU(506mg、1.33mmol)をDMF(8.9mL)中で合わせ、iPr2NEt(0.24mL、1.33mmol)で処理した。室温で15分間の撹拌後、スルファミン酸シクロプロピルエステル(304mg、2.22mmol)およびDBU(0.53mL、3.55mmol)を反応混合物に添加した。室温で3時間の撹拌後、反応物をH2Oで希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(60〜90% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アシルスルファマート(400mg、73%)を得た。
2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(400mg、0.65mmol)をCH2Cl2(2mL)に溶解し、4N HClを含むジオキサン(2mL)で処理し、室温で1時間反応させた。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた粗アミンをHATU(370mg、0.97mmol)と合わせ、CH2Cl2(6.5mL)に溶解し、Boc−L−tert−ロイシン(0.65mmol)およびNMM(0.21mL、1.95mmol)で処理した。室温で14時間の撹拌後、反応物を1N HCl水溶液で酸性化し、CH2Cl2で抽出した。有機物を1N HCl水溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、C18での逆相カラムクロマトグラフィ(30〜95% ACN/H2O−1% TFA)によって精製して、化合物27(222mg、47%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.22(s,1H),8.14(d,1H),7.89(d,1H),7.28(d,1H),7.21(s,1H),7.12(d,1H),5.84(m,1H),5.77(m,1H),5.32(d,1H),5.15(d,1H),4.58(m,1H),4.49(m,1H),4.25(m,2H),4.10(m,1H),3.94(s,3H),2.62(m,1H),2.29(m,2H),1.91(m,1H),1.46(m,1H),1.28(s,9H),1.03(s,9H),0.94(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値730.0[M+H]+。
(実施例28)
化合物27(50mg、0.07mmol)を含むEtOAc(0.7mL)に、Rh/Al2O3(10mg、20wt%)を添加した。反応大気をH2ガスでフラッシングし、フラスコにH2充填バルーンを装備した。室温で2時間の撹拌後、反応物をシリンジチップフィルター(ナイロン、0.45μM)で濾過し、CH2Cl2で洗浄した。溶媒の除去後、残渣をMeOHに溶解し、C−18 RP SPEカラム(Phenomenex Strata、1g)に通し、MeOHで溶離して所望の化合物28(42mg、84%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.09(s,1H),8.12(d,1H),7.89(d,1H),7.28(d,1H),7.21(s,1H),7.12(d,1H),5.83(m,1H),4.56(m,1H),4.47(m,1H),4.25(m,2H),4.06(m,1H),3.93(s,3H),2.60(m,1H),2.27(m,1H),1.60(m,4H),1.27(s,9H),1.16−1.27(m,3H),1.03(s,9H),0.96(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値732.0[M+H]+。
(実施例29)
1−メチルシクロプロパノール(Synthesis 1991,234に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを得た。
実施例40由来の2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(550mg、1.08mmol)をTHF/MeOH(3:1、8mL)に溶解し、これにLiOH(129mg、5.38mmol)のH2O(2mL)を添加し、室温で3時間撹拌した。反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、次の反応で直接使用した。
得られた酸およびHATU(600mg、1.58mmol)をDMF(10.8mL)中で合わせ、iPr2NEt(1.58mmol)で処理した。室温で15分間の撹拌後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(238mg、1.58mmol)およびDBU(0.31mL、2.10mmol)を反応混合物に添加した。室温で12時間の撹拌後、反応物をH2Oで希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(60〜90% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アシルスルファマート(260mg、39%)を得た。
4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(400mg、0.65mmol)をCH2Cl2(2mL)に溶解し、4N HClを含むジオキサン(2mL)で処理し、室温で1時間反応させた。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた粗アミンをHATU(370mg、0.97mmol)と合わせ、CH2Cl2(6.5mL)に溶解し、NMM(0.21mL、1.95mmol)で処理した。室温で14時間の撹拌後、反応物を1N HCl水溶液で酸性化し、CH2Cl2で抽出した。有機物を1N HCl水溶液、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、C18での逆相カラムクロマトグラフィ(30〜95% ACN/H2O−1% TFA)によって精製して、化合物29(213mg、47%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.22(s,1H),8.13(d,1H),7.90(d,1H),7.31(d,1H),7.22(s,1H),7.14(d,1H),5.85(m,1H),5.75(m,1H),5.32(d,1H),5.15(d,1H),4.55(m,1H),4.50(m,1H),4.24(m,1H),4.09(m,1H),3.94(s,3H),2.63(m,1H),2.27(m,2H),1.88(m,1H),1.67(s,3H),1.46(m,1H),1.28(m,11H),1.05(s,9H),0.68(m,2H);LCMS実測値744.0[M+H]+。
(実施例30)
化合物30を、化合物28の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例29由来の化合物29を処理して、所望の生成物(45mg、90%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.11(d,1H),7.89(d,1H),7.26(d,1H),7.20(s,1H),7.11(d,1H),5.55(d,1H),5.84(m,1H),4.54(m,1H),4.46(m,1H),4.27(m,2H),4.06(m,1H),3.93(s,3H),2.59(m,1H),2.26(m,1H),1.69(s,3H),1.60(m,4H),1.27(s,9H),1.20−1.31(m,3H),1.02(s,9H),0.97(m,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値746.0[M+H]+。
(実施例31)
4−ヒドロキシ−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(10.0g、40.8mmol)を、4N HClを含むジオキサン(60mL)中で210分間撹拌した。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた粗アミンを、HATU(18.6g、48.9mmol)およびBoc−L−tert−ロイシン(10.8g、46.9mmol)と合わせ、CH2Cl2(450mL)に溶解し、DIEA(24.9mL、148mmol)で処理した。室温で4時間の撹拌後、反応物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜10% MeOH/CH2Cl2および40〜100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色フォームとして13.2g(90%)の所望の生成物を得た。LCMS実測値359.0[M+H]+。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(2.74g、7.64mmol)を含むテトラヒドロフラン(45mL)の溶液に、2M 水酸化リチウム(15mL、30.0mmol)を添加した。反応物を周囲温度で18時間撹拌した。溶液をEtOAcで希釈し、2M HClで酸性化した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、2.57g(98%)の生成物を得た。LCMS実測値345.0[M+H]+。
1−クロロ−6−トリフルオロメトキシ−イソキノリンを、3−(トリフルオロメトキシ)桂皮酸の使用を除いて実施例16に記載の方法にしたがって合成した。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(1.38g、4.01mmol)を無水THF(20mL)に溶解し、次いで、1M KOtBu/THF(20mL、20mmol)で処理した。室温で10分後、1−クロロ−6−トリフルオロメトキシ−イソキノリン(1.49g、6.01mmol)を含む10mLのTHFを反応フラスコに添加した。50分間のさらなる撹拌後、2N HClで反応を停止させ、EtOAcで抽出した。有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜20% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、黄褐色フォームとして2.37g(98%)の所望の生成物を得た。LCMS実測値554.0[M−H]−。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−トリフルオロメトキシ−イソキノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、化合物26の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−トリフルオロメトキシ−イソキノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(2.37g、4.00mmol)を処理して、所望のメチルエステル(1.90g、70%)を得た。LCMS実測値681.0[M+H]+。
化合物31を、化合物29の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−トリフルオロメトキシ−イソキノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(1.29g、1.88mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物31(441mg、29%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ10.31(s,1H),8.21(d,1H),8.03(d,1H),7.55(s,1H),7.32−7.25(m,2H),6.89(s,1H),5.89(s,1H),5.21(d,1H),4.52−4.45(m,2H),4.25(d,1H),4.04(d,1H),2.57−2.49(m,2H),1.72(s,3H),1.68(m,2H),1.58(m,2H),1.44−1.29(m,12H),1.04(s,9H),0.96(m,3H),0.65(m,2H);LCMS実測値800.4[M+H]+。
(実施例32)
1,6−ジクロロイソキノリンを、3−クロロ桂皮酸の使用を除いて実施例16に記載の方法にしたがって合成した。
化合物32を、1,6−ジクロロイソキノリンの使用を除いて化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。最終工程のために、規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(532mg、1.54mmol)を処理して、化合物32(107mg、28%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ10.34(s,1H),8.08(d,1H),8.01(d,1H),7.73(s,1H),7.42(d,1H),7.18(d,1H),6.86(s,1H),5.89(s,1H),5.22(d,1H),4.53−4.42(m,2H),4.25(d,1H),4.04(d,1H),2.59−2.52(m,2H),1.72(s,3H),1.68(m,2H),1.58(m,2H),1.44−1.22(m,12H),1.04(s,9H),0.94(m,3H),0.65(m,2H);LCMS実測値750.4[M+H]+。
(実施例33)
規模に応じて調整した同一条件下にて実施例26に記載のペプチドカップリング条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸(738mg、2.14mmol)を処理してエステルを得て、これを加水分解して1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(565mg、64%)を得た。LCMS実測値456.0[M+H]+.
化合物33を、化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(300mg、0.659mmol)および6−メトキシ−キナゾリン(J.Chem.Soc.1947、890−894に報告の方法によって合成)を処理して、化合物33(220mg、45%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.96(s,1H),8.08(d,1H),7.59(s,1H),7.47(s,1H),7.22(d,1H),5.99(s,1H),5.21(d,1H),4.57(m,2H),4.18(d,1H),4.06(s,1H),4.01(s,3H),2.65−2.57(m,2H),1.65(s,3H),1.63(m,2H),1.50(m,2H),1.26(m,2H),1.27(s,9H),1.26(m,1H),1.03(s,9H),0.93(m,3H),0.63(m,2H);LCMS実測値747.0[M+H]+。
(実施例34)
メチル−3−ヒドロキベンゾアート(25.0g、164mmol)を含むDMF(250mL)の溶液に、K2CO3(45.4g、328mmol)および2−クロロエチルp−トルエンスルホナート(39.3g、167mmol)を添加した。反応物を65℃で12時間撹拌し、次いで、EtOAcおよびH2Oで希釈した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜100% CH2Cl2/ヘキサン)によって精製して、透明の油状物として25.0g(71%)の所望の生成物を得た。
クロリド(25.0g、116mmol)をTHF(220mL)に溶解し、次いで、KOtBu(16.3g、145mmol)を添加した。反応物を周囲温度で18時間撹拌し、次いで、EtOAcおよびH2Oで希釈した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜25% EtOAc/ヘキサンおよび0〜70% CH2Cl2/ヘキサン)によって精製して、11.2g(54%)の所望のエステルを得た。
エステル(11.2g、62.6mmol)を含むジクロロエタン(310mL)の溶液にクロロヨードメタン(17.0mL、235mmol)を添加し、次いで、0℃に冷却し、1M Et2Zn/ヘキサン(117mL、117mmol)をゆっくり添加した。反応物を周囲温度で100分間撹拌し、次いで、1N HClおよびDCMで希釈した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、シリカでのカラムクロマトグラフィ(30〜100% CH2Cl2/ヘキサン)によって精製して、透明の油状物として9.77g(81%)のメチル−3−シクロプロポキベンゾアートを得た。
メチル−3−シクロプロポキベンゾアート(7.49g、39.0mmol)をTHF(135mL)に溶解し、次いで、2M LiBH4/THF(58.5mL、117mmol)を添加した。反応物を50℃で1時間撹拌し、次いで、1.6mLのMeOHを添加した。30分間の撹拌後、反応混合物を室温に冷却し、過剰なMeOHで反応を停止させた。溶液を濃縮し、EtOAcおよびH2Oで希釈した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、6.37g(98%)の所望のアルコールを得た。
アルコール(6.37g、38.8mmol)を含むジクロロメタン(194mL)の溶液に、デス・マーチン・ペルヨージナン(18.7g、42.7mmol)を添加した。反応物を周囲温度で15分間撹拌した。溶液を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(0〜40% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、黄色の油状物として6.00g(93%)のアルデヒドを得た。
3−シクロプロポキシベンズアルデヒド(7.51g、46.3mmol)をピリジン(195mL)に溶解し、次いで、マロン酸(19.3g、185mmol)およびピペリジン(6.86mL、69.5mmol)を添加した。反応物を2時間の還流で撹拌し、次いで、濃縮した。残渣を氷冷6N HClに注ぎ、デキャントして溶液を回収した。溶液をDCMで希釈し、DCMで抽出した。抽出物および水層由来の固体を合わせ、2N NaOHで塩基性化した。塩基性溶液をDCMで洗浄し、酸性化し、濾過して、白色固体として3−(3−シクロプロポキシ−フェニル)−アクリル酸を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.77(d,1H),7.36−7.09(m,4H),6.44(d,1H),3.77(m,1H),0.81(m,4H)。
1−クロロ−6−シクロプロポキシ−イソキノリンを、実施例16に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で3−(3−シクロプロポキシ−フェニル)−アクリル酸を処理して、1−クロロ−6−シクロプロポキシ−イソキノリンを得た。LCMS実測値220.1[M+H]+。
化合物34を、1−クロロ−6−シクロプロポキシ−イソキノリンの使用を除いて化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。最終工程のために、規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.439mmol)および1−クロロ−6−シクロプロポキシ−イソキノリンを処理して、化合物34(220mg、45%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ9.89(s,1H),8.35(d,1H),7.22−7.12(m,3H),6.52(d,1H),5.88(s,1H),5.22(d,1H),4.62(m,2H),4.15(d,1H),4.05(s,4H),3.88−3.82(m,1H),2.74(m,1H),2.52(m,1H),1.63(m,2H),1.50(m,2H),1.26(m,3H),1.18(s,9H),1.05(s,9H),0.92(m,3H),0.90−0.80(m,4H),0.61(m,2H);LCMS実測値772.0[M+H]+。
(実施例35)
化合物35を、化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(400mg、0.878mmol)および1−クロロ−6−メトキシ−フタラジン(Bioorg.Med.Chem.Lett.2002,12,5−8に報告の方法によって合成)を処理して、化合物35(107mg、16%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ9.89(s,1H),8.35(d,1H),8.03(s,1H),7.71(m,2H),5.88(s,1H),5.22(d,1H),4.62(m,2H),4.15(d,1H),4.05(s,4H),2.74(m,1H),2.52(m,1H),1.65(s,3H),1.63(m,2H),1.50(m,2H),1.26(m,3H),1.18(s,9H),1.05(s,9H),0.92(m,3H),0.61(m,2H);LCMS実測値747.3[M+H]+。
(実施例36)
3−クロロイソキノリン(3.0、18mmol)をカリウムエトキシド(24% EtOH溶液、10.6mL、27mmol)に溶解し、密封管中で150℃に24時間加熱した。冷却後、溶媒を真空下で除去し、残渣をpH3に到達するまで1M HClで処理した。次いで、飽和NaHCO3溶液をゆっくり添加して溶液pH8に戻し、その後にCHCl3で抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮から得た残渣を、SiO2でのカラムクロマトグラフィ(0〜15% EtOAc、hex)によって精製して、1.5g(48%)の3−エトキシイソキノリンを得た。LCMS実測値174.11[M+H]+。
3−エトキシイソキノリン(1.5g、8.7mmol)を、0℃でDCM(45mL)中に入れた。mCPBA(77%、4.1g、18.3mmol)をゆっくり添加し、得られた溶液を室温に一晩加温した。さらなるDCMを使用して反応物の体積を倍にし、1M NaOHで洗浄した。DCMでの分離および抽出後、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、低融点の白色固体として3−エトキシイソキノリンN−オキシド(1.15g、69%)を得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS実測値190.05[M+H]+。
3−エトキシイソキノリンN−オキシド(1.15g、6.1mmol)を、室温でPOCl3(5mL)に入れ、次いで、Ar雰囲気下にて120℃に2時間加熱した。室温への冷却後、反応物をCHCl3で希釈し、氷水(20mL)に注ぎ、得られた溶液を氷浴に入れ、強く撹拌しながらpH10まで10M NaOHで処理した。CHCl3での抽出後、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、SiO2(3〜15% EtOAc/hex)での精製により、0.51g(40%)の1−クロロ−3−エトキシイソキノリンを得た。LCMS実測値208.1[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチルブチリル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸 (実施例33を参照のこと)、0.21g、0.46mmol)をDMSO(4mL)中で希釈し、カリウムtert−ブトキシド(0.26g、2.3mmol)にて室温で30分間処理した。1−クロロ−3−エトキシイソキノリン(0.100g、0.48mmol)を添加し、溶液を一晩熟成させた。氷水を添加し、その後に溶液がpH3に到達するまで1M HClを添加した。EtOAcでの抽出後、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、その後に真空下で濃縮した。得られた残渣を分取HPLCによって精製して、白色固体として0.127g(42%)の1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(3−エトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得た。LCMS実測値626.90[M+]。
実施例33由来の化合物33と同様に規模に応じて適切に調整した類似の条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(3−エトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.13g、0.20mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(0.061g、0.41mmol)を処理して、白色粉末として化合物36(0.114g、74%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ8.06(d,1H);7.63(d,1H);7.55(t,1H);7.26(t,1H);6.60(s,1H);5.86(s,1H);4.54(m,1H);4.45(d,1H);4.38−4.20(m,3H);4.09(d,1H);2.61(m,1H);2.29(m,1H);1.68(s,3H);1.66−1.48(m,4H);1.44(t,3H);1.38−1.16(m,2H);1.23(s,9H);0.97(t,3H);0.68(m,2H)。LCMS実測値760.2[M+H]+。
(実施例37)
1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン(2g、10.3mmol)を含むDCM(60ml)の溶液にBBr3(4.9ml、51.6mmol)を含む10mL THFを添加し、反応物を50℃に一晩加熱した。反応物を0℃に冷却し、クエンチとして30倍体積のメタノールを添加した。溶媒を除去して、褐色固体として2.87g(99%超)の1−クロロ−イソキノリン−6−オールを得た。LCMS実測値180.36[M+H]+。
1−クロロ−イソキノリン−6−オール(300mg、1.67mmol)を含むアセトニトリル(16ml)溶液に、(2−クロロ−エチル)−ジメチルアミン(289mg、2.0mmol)および炭酸セシウム(1.2g、3.67mmol)を添加した。反応物を65℃で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。有機溶液を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として505mg(83%)の[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンを得た。LCMS実測値251.04[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(321mg、0.71mmol)を含むTHF(3mL)の溶液に、1M KOtBuを含むTHF(3.9ml)を添加し、15分間撹拌した。次いで、[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミン(283mg、0.78mmol)をTHF(3ml)中に添加し、反応物を50℃に約3時間加熱した。反応物を室温に冷却し、1N HClで反応を停止させ、溶媒を除去した。粗物質を、逆相HPLCによって精製して、白色固体として94.3mg(17%)の中間体1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[6−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−イソキノリン−1−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得た。
1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[6−(2−ジメチルアミノ−エトキシ)−イソキノリン−1−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(101mg、0.13mmol)をDMF(4mL)およびジイソプロピルエチルアミン(56μL、0.32mmol)に溶解し、これにHATU(73mg、0.19mmol)を添加した。次いで、この反応混合物に、DBU(77μL、0.52mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(39mg、0.26mmol)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。反応物を水およびアセトニトリルで希釈し、逆相クロマトグラフィによって精製して、白色無定形固体として61.1mg(52%)の化合物37を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.11(m,1H);7.90(d,J=6Hz,1H);7.23(m,3H);5.81(2,1H);4.47(m,2H);4.40(m,1H);4.22(s,1H);4.08(m,1H);3.64(m,2H);3.27(s,3H);2.98(s,6H);2.58(m,1H);2.20(m,1H);1.64(s,3H);1.53(m,4H);1.26(s,9H);1.67(m,9H);0.96(m,12H);0.64(s,2H)。LCMS実測値803.14[M+H]+。
(実施例38)
1−クロロ−6−(2−メトキシ−エトキシ)−イソキノリンを、1−ブロモ−2−メトキシ−エタンに(2−クロロ−エチル)−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例37に示す[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンについて記載の方法にしたがって調製した。化合物をEtOAcで抽出し、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、逆相精製を使用して濃縮して、褐色固体として454mg(90%)の所望の化合物を得た。LC/MS:m/z 238.10[M+H]+)。
化合物38を、1−クロロ−6−(2−メトキシ−エトキシ)−イソキノリンに[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて調整した実施例37に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として89.6mg(69%)の所望の化合物である化合物38を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.07(d,1H);7.85(d,1H);7.19(m,2H);7.11(m,1H);5.78(s,1H);4.45(m,2H);4.21(m,3H);4.08(m,1H);3.77(m,2H);3.40(s,3H);2.53(m,1H);2.21(m,1H)1.64(m,3H);1.53(m,3H);1.24(m,11H);1.00(s,9H);0.92(m,5H);0.64(m,2H)。LCMS実測値789.94[M+H]+。
(実施例39)
1−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−イソキノリンを、トリフルオロ−メタンスルホン酸2,2,2−トリフルオロ−エチルエステルに(2−クロロ−エチル)−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例37に示す[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンについて記載の方法にしたがって調製した。化合物をEtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、逆相精製を使用して濃縮して、白色固体として820mg(56%)の所望の化合物である1−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−イソキノリンを得た。LCMS実測値262.34[M+H]+)。
化合物39を、1−クロロ−6−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−イソキノリンに[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて調整した実施例37に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として104.3mg(18%)の所望の化合物である化合物39を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8..13(d,J=9.6Hz,1H);7.90(d,J=5.7Hz,1H);7.26(m,2H);7.18(m,1H);5.80(s,1H);4.66(m,2H);4.44(m,2H);4.20(s,1H);4.02(m,1H);2.54(m,1H);2.22(m,1H);1.64(s,3H);1.54(m,4H);1.19(m,12H);0.96(m,14H);0.64(s,2H)。LCMS実測値813.84[M+H]+。
(実施例40)
1−クロロ−6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソキノリンを、4−(2−クロロ−エチル)−モルホリンに(2−クロロ−エチル)−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて調整した実施例37に示す[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンについて記載の方法にしたがって調製して、白色固体として459.5mg(94%)の所望の化合物1−クロロ−6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソキノリンを得た。LCMS実測値293.09[M+H]+。
化合物40を、1−クロロ−6−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−イソキノリンに[2−(1−クロロ−イソキノリン−6−イルオキシ)−エチル]−ジメチルアミンを置き換え、規模に応じて調整した実施例37に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として128.5mg(13%)の所望の化合物である化合物40を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ8.17(d,J=8.4Hz,1H);7.94(d,J=5.6Hz,1H);7.26(m,3H);5.86(s,1H);4.55(m,3H);4.43(d,J=10.4Hz,1H);4.26(s,1H);4.10(m,2H);3.8(m,2H);3.73(m,2H);3.61(m,2H);3.36(m,1H);2.60(m,1H);2.28(m,1H);1.68(s,3H);1.55(m,5H);1.31(s,9H);1.19(m,2H);1.05(m,12H);0.98(m,2H);0.68(s,2H)。LCMS実測値845.07[M+H]+。
(実施例41)
4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(1.78g、4.59mmol)および1−アミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩(0.605g、3.37mmol)を含むDMF(17mL)の溶液に、HATU(1.938g、5.09mmol)およびNMM(1.9mL、17.28mmol)を添加した。反応混合物を室温で18時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。得られたスラリーを、HCl水溶液(1N)およびブラインで洗浄した。水層をEtOAcで抽出した。得られた有機層を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(15→50% Hex/EtOAc)によって精製して、所望の中間体(0.647g、37%)を得た。LCMS実測値514.87[M+H]+。
実施例27に記載の方法にしたがって2−(2−エチル−1−メトキシカルボニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを加水分解して酸を得て、これをさらに精製せずに使用した。
1−エチルシクロプロパノール(Synthesis 1991,234に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−エチル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−エチル−シクロプロピルエステルを得た。
2−[2−エチル−1−(1−エチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−エチル−シクロプロピルエステルの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.70mmol)を処理して、所望のアシルスルファマート(230mg、51%)を得た。LCMS実測値647.1[M+H]+。
化合物41を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−エチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.36mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物41(89mg、12%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.15(s,1H),8.10(d,1H),7.90(d,1H),7.28(d,1H),7.22(s,1H),7.11(d,1H),5.83(m,1H),4.58(m,1H),4.39(m,1H),4.23(m,2H),4.08(m,1H),3.94(s,3H),2.59(m,1H),2.27(m,1H),1.90(q,2H),1.60(m,4H),1.48(s,3H),1.26(s,9H),1.20−1.31(m,3H),1.09(t,3H),1.05(s,9H),0.98(m,3H),0.70(m,2H);LCMS実測値760.4[M+H]+。
(実施例42)
1−プロピルシクロプロパノール(Synthesis 1991,234に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルを得た。
2−[2−エチル−1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.50mmol)を処理して、アシルスルファマート(200mg、61%)を得た。LCMS実測値660.9[M+H]+。
化合物42を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.30mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物42(26mg、11%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.11(d,1H),7.89(d,1H),7.29(d,1H),7.22(s,1H),7.13(d,1H),5.84(m,1H),4.55(m,1H),4.44(m,1H),4.24(m,2H),4.09(m,1H),3.94(s,3H),2.59(m,1H),2.28(m,1H),1.83(t,2H),1.58(m,4H),1.48(q,2H),1.27(s,9H),1.20−1.31(m,3H),1.05(s,9H),0.98(m,3H),0.70(m,2H);LCMS実測値774.0[M+H]+。
(実施例43)
1−イソプロピルシクロプロパノール(Synthesis 1991,234に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−イソプロピル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−イソプロピル−シクロプロピルエステルを得た。
2−[2−エチル−1−(1−イソプロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−イソプロピル−シクロプロピルエステルの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.50mmol)を処理して、アシルスルファマート(185mg、56%)を得た。LCMS実測値660.9[M+H]+。
化合物43を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−イソプロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.19mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物43(57.8mg、7%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.11(d,1H),7.89(d,1H),7.27(d,1H),7.20(s,1H),7.11(d,1H),5.84(m,1H),4.54(m,1H),4.44(m,1H),4.25(m,2H),4.09(m,1H),3.94(s,3H),2.58(m,1H),2.27(m,1H),2.16(m,1H),1.57(m,4H),1.27(s,9H),1.20−1.31(m,3H),1.05(s,9H),1.00(m,6H),0.98(m,3H),0.78(m,2H);LCMS実測値774.0[M+H]+。
(実施例44)
1,1,1−トリフルオロ−2−メチル−プロパン−2−オールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステルを合成して、スルファミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステルを得た。
2−[2−エチル−1−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステルの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(2.01mmol)を処理して、アシルスルファマート(450mg、65%)を得た。LCMS実測値688.9[M+H]+。
化合物44を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.15mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物44(55mg、46%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)診断δ1.81(s,3H),1.80(s,3H);LCMS実測値801.9[M+H]+。
(実施例45)
1−ヒドロキシ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルの使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがって1−スルファモイルオキシ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを合成して、1−スルファモイルオキシ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。
2−[2−エチル−1−(1−メトキシカルボニル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.10mmol)を処理して、1−スルファモイルオキシ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(40mg、60%)を得た。LCMS実測値676.2[M+H]+。
化合物45を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メトキシカルボニル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.06mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物45(16.3mg、34%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)診断δ3.79(s,3H),1.77(m,2H),1.72(m,2H);LCMS実測値789.3[M+H]+。
(実施例46)
2Mの(トリメチルシリル)ジアゾメタンを含むヘキサン(6.44mL、12.875mmol)およびメタノール(6.44mL)の溶液に、4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(5g、12.875mmol)を含むジクロロメタン(125mL)の溶液を添加し、周囲温度で一晩撹拌した。真空下で溶媒を除去し、残渣を、フラッシュクロマトグラフィ(0〜30% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色フォームとして3.94g(76%)の所望の生成物を得た。LCMS実測値403.0[M+H]+。
4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(4.16g、10.34mmol)をHClを含むジオキサン(20mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。残渣をジメチルホルムアミドに溶解し、その後に4−メチルモルホリン(5.7mL、51.7mmol)、boc−L−tert−ロイシン(2.63g、11.37mmol)、およびHATU(5.9g、15.51mmol)を添加し、周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィ(0〜40% EtOAC/ヘキサン)によって精製して、白色固体として4.7g(88%)の所望の生成物を得た。LCMS実測値516.0[M+H]+。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(4.7g、9.12mmol)を含むテトラヒドロフランおよびメタノール(1:1、100mL)の溶液に、水酸化リチウム(800mg、33.4mmol)の水溶液(25ml)を添加した。反応物を周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、溶液をEtOAcで希釈し、1M HClで酸性化した。層を分離し、有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、白色フォームとして4.63g(99%超)の生成物を得た。LCMS実測値502.1[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−エチル−シクロプロパンカルボン酸を、化合物26の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(2.31g、4.29mmol)を処理して、所望のカルボン酸(2.57g、92%)を得た。LCMS実測値613.0[M+H]+。
1−トリフルオロエチルシクロプロパノール(Synthesis 1991,234に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−トリフルオロエチル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−トリフルオロエチル−シクロプロピルエステルを得た。
化合物46を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.308mmol)およびスルファミン酸1−トリフルオロエチル−シクロプロピルエステルを処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物46(99.1mg、40%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.19(d,1H),7.97(d,1H),7.36(d,1H),7.21(d,1H),7.15(s,1H),7.11(s,1H),6.01(s,1H),5.21(d,1H),4.57(m,2H),4.15(m,2H),3.98(s,3H),2.87(m,1H),2.71(m,2H),2.57(m,1H),1.64−1.43(m,6H),1.26(s,9H),1.19(m,1H),1.02(s,9H),0.96−0.91(m,5H);LCMS実測値[M+H]+。
(実施例47)
1−(2−ブロモ−エチル)−シクロプロパノール(Eur.J.Org.Chem.2003,551に記載の方法にしたがって合成)を含むDMFにNaCNを添加した。次いで、混合物を、70℃で4時間撹拌した。室温への冷却後、反応混合物を、140mLの0.5M NaOHおよびEtOAcで希釈した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、シリカでのカラムクロマトグラフィ(40〜70% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、436mg(32%)の1−(2−シアノエチル)−シクロプロパノールを得た。
1−(2−シアノエチル)−シクロプロパノール(JOC 1980,45,4129−35に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってシクロプロピルスルファマートを合成して、スルファミン酸1−(2−シアノエチル)−シクロプロピルエステルを得た。
化合物47を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.308mmol)およびスルファミン酸1−(2−シアノエチル)−シクロプロピルエステルを処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物47(100mg、36%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.10(d,1H),7.95(d,1H),7.27(d,1H),7.15(d,1H),7.07(s,1H),6.93(s,1H),6.00(s,1H),5.19(d,1H),4.51(m,1H),4.22(d,1H),4.12(m,1H),4.06(s,1H),3.97(s,3H),2.74(m,2H),2.55(m,1H),2.52(m,1H),2.27(m,1H),2.18(m,1H),1.69(m,2H),1.60(m,2H),1.42(m,2H),1.31(s,9H),1.30(m,1H),1.03(s,9H),0.95(m,3H),0.85(m,2H);LCMS実測値784.9[M+H]+。
(実施例48)
1−メトキシメチルシクロプロパノール(European Journal of Chemistry 2006,5069に報告の方法によって合成)の使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−メトキシメチル−シクロプロピルエステルを合成して、スルファミン酸1−メトキシメチル−シクロプロピルエステルを得た。
化合物48を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.49mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物48(70mg、18%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.10(d,1H),7.89(d,1H),7.26(d,1H),7.19(s,1H),7.10(d,1H),5.84(m,1H),4.54(m,1H),4.44(m,1H),4.25(m,2H),4.08(m,1H),3.94(s,3H),3.41(s,3H),3.32(s,2H),2.58(m,1H),2.27(m,1H),1.57(m,4H),1.29(s,9H),1.20−1.31(m,3H),1.04(s,9H),0.98(m,3H),0.89(m,2H);LCMS実測値775.6[M+H]+。
(実施例49)
丸底フラスコに、20ml THF、シクロブタノン(5g、71mmol)、およびTMS−CF3(42.8ml、86mmol、2MのTHF溶液)を充填した。撹拌混合物を0℃に冷却し、TBAF(0.68ml、0.68mmol、1MのTHF溶液)をゆっくり添加した。2時間撹拌し、水で反応を停止させ、エーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。得られた油状物を次の反応でそのまま使用した。
1−トリフルオロメチル−シクロブタノールの使用を除いて実施例1のスルファミン酸フェニルエステル合成に記載の方法にしたがってスルファミン酸1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステルを合成して、スルファミン酸1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステルを得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ5.85(s,2H),3.40(t,1H),3.01(m,1H),2.56(m,1H),2.42(t,1H),2.04(m,1H),1.85(m,1H)。
化合物49を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.33mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物49(95mg、12%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)診断δ3.14(m,2H),2.54(m,2H),2.05(m,1H),1.88(m,1H);LCMS実測値813.9[M+H]+。
(実施例50)
化合物50を、化合物27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.33mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物50(120mg、48%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)診断δ6.11(t,1H),4.51(m,2H);LCMS実測値756.0[M+H]+。
(実施例51)
2−(1−カルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.00g、2.01mmol)を含むDMF(10mL)の溶液に、HATU(1.14g、3.02mmol、1.5当量)およびDIPEA(0.52mL、2.98mmol、1.5当量)を添加した。溶液を室温で15分間撹拌後、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステル(0.71mg、4.00mmol、2当量)およびDBU(1.2mL、8.02mmol、4当量)を添加した。次いで、反応物をさらに15時間撹拌した。溶液をEtOAcで希釈し、1M HCl水溶液およびブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。所望のスルファマートをEtOH/H2Oから沈殿させて、4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(520mg、39%)を得た。母液を真空下で濃縮し、カラムクロマトグラフィ(50→100% EtOAc/ヘキサン)によってさらに精製して、さらなるスルファマートを得た。EtOH/H2Oからの沈殿により、4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(244mg、18%)を得た。LCMS実測値659.0[M+H]+。
4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを含むCH2Cl2(0.9mL)の溶液に、4M HClを含むジオキサン(4.5mL)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌後、真空下で濃縮した。粗アミンをCH2Cl2(2.3mL)に再溶解し、これにHATU(224mg、0.59mmol、1.25当量)、2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−酪酸(134mg、0.58mmol、1.25当量)、およびDIPEA(0.4mL、2.29mmol、5当量)を添加した。得られた溶液を室温で14時間撹拌後、CH2Cl2で希釈した。有機層を1M HCl水溶液およびブラインで2回洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をEtOH/H2Oで粉砕し、化合物51(298mg、84%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.10(d,1H),7.89(d,1H),7.26(d,1H),7.19(s,1H),7.10(d,1H),6.53(d,1H),5.84(m,1H),5.73(m,1H),5.31(d,1H),5.14(d,1H),4.54(m,1H),4.43(d,1H),4.26(d,1H),4.07(m,1H),3.93(s,3H),2.60(m,1H),2.27(m,2H),1.79−1.89(m,4H),1.59(m,2H),1.47(m,2H),1.29(s,9H),1.18(m,2H),1.04(s,9H),0.97(t,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値772.09[M+H]+。
(実施例52)
2−[1−(1−イソプロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、化合物51の合成に記載の方法にしたがって調製した。2−(1−カルボキシ−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを、1−イソプロピルシクロプロパノールを使用して実施例1中のスルファミン酸フェニルエステルの合成に記載の方法にしたがって合成したスルファミン酸1−イソプロピル−シクロプロピルエステルで処理して、所望のスルファミン酸エステルを得た。
化合物52を、化合物51の合成に記載の方法にしたがって調製した。2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−酪酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[1−(1−イソプロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(320mg、0.49mmol)を処理して、白色固体として化合物52(150mg)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.25(s,1H),8.11(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.30(d,1H),7.23(s,1H),7.15(d,1H),5.84(m,1H),5.72(m,1H),5.29(m,1H),5.12(m,1H),4.53−4.09(m,4H),3.94(s,3H),3.91(m,1H),2.27−1.85(m,4H),1.481.27−1.59(m,10H),1.07−0.93(m,15H),0.77−0.71(m,5H)。LCMS実測値773[M+H]+。
(実施例53)
2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(181mg、0.253mmol)に、Rh/AlO3(37.2mg、5wt%)を添加し、混合物をEtOAc(4.5mL)およびEtOH(1.0mL)に懸濁した。反応フラスコをH2ガスでフラッシングし、反応物を水素雰囲気下にて室温で3時間撹拌した。反応物をシリンジチップフィルター(0.45μM)で濾過し、エタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、次いで、C−18 RP SPEカラム(Phenomenex Strata、1g)で濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、シリカ(12g、0〜7% MeOH/CH2Cl2)で精製して、2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(151mg、83%)を得た。LCMS実測値619.1[M+H]+。
2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(50mg、0.08mmol)をDCM(0.2mL)に溶解し、HClを含むジオキサン(4N、0.2mL)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌後、濃縮した。固体残渣をDCM(0.8mL)に溶解し、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル−酢酸(23mg、0.1mmol)を添加し、その後にHATU(46mg、0.12mmol)およびNMM(0.027mL、0.24mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物をHCl(1N)で中和し、H2O(3mL)とDCM(5mL)との間で分配した。水層をDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を逆相HPLC(25〜100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)によって精製して、白色固体として化合物53を得た(44mg、70%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.24(s,1H),8.15(d,1H),7.89(d,1H),7.31(d,1H),7.23(s,1H),7.14(d,1H),5.84(m,1H),4.54(m,2H),4.31(m,1H),4.06(m,2H),3.94(s,3H),2.60(m,1H),2.34(m,1H),2.05(m,1H),1.83−1.62(m,10H),1.24(s,9H),1.06(s,6H),1.10−0.96(m,6H),0.77(m,2H)。LCMS実測値759[M+H]+。
(実施例54)
化合物54を、化合物53の合成に記載の方法にしたがって調製した。3tert−ブトキシカルボニルアミノ−(1−メチル−シクロヘキシル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(50mg、0.08mmol)を処理して、白色固体として化合物54を得た(40mg、65%)。1H NMR(300MHz、CD3OD):δ9.11(s,1H),8.13(d,1H),7.90(d,1H),7.32(d,1H),7.23(s,1H),7.14(d,1H),5.85(m,1H),4.51(m,2H),4.29(m,2H),4.07(m,1H),3.95(s,3H),2.61(m,1H),2.28(m,1H),2.05(m,1H),1.61−1.13(m,15H),1.25(s,9H),1.06(s,6H),0.97(m,3H),0.76(m,2H)。LCMS実測値773[M+H]+。
(実施例55および56)
化合物55および56を、化合物53の合成に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−(4,4−ジフルオロ−シクロヘキシル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(50mg、0.08mmol)を処理して、共に白色固体として化合物55および化合物56を得た(キラルHPLC(Chiralpak AS−H、Heptane:エタノール80:20)によって精製)。化合物55についての1H NMR(300MHz,CDCl3):δ8.80(m,1H),8.23(d,1H),7.96(d,1H),7.42(d,1H),7.25(m,1H),7.15(s,1H),6.04(s,1H),5.30(m,1H),4.67(m,1H),4.52(m,1H),4.35(m,1H),4.13(m,2H),4.01(s,3H),2.71(m,1H),2.59(m,1H),2.07(m,2H),1.87−1.34(m,13H),1.25(s,9H),0.99−0.92(m,6H),0.76(s,2H)。化合物56についての1H NMR(300MHz,CDCl3):δ9.90(m,1H),8.07(d,1H),7.93(d,1H),7.52(d,1H),7.43(m,1H),7.31(m,1H),7.17(s,1H),7.17(s,1H),6.05(s,1H),5.51(m,1H),4.76(m,1H),4.25(m,2H),4.01(s,3H),2.87(m,1H),2.43(m,1H),1.98(m,2H),1.85−1.51(m,13H),1.41(s,9H),1.01(m,6H),0.75(s,2H)。LCMS実測値795[M+H]+。
(実施例57)
化合物57を、化合物53の合成に記載の方法にしたがって調製した。2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−4,4,4−トリフルオロ−3−トリフルオロメチル−酪酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(100mg、0.16mmol)を処理して、白色固体として化合物57を得た(80mg、60%)。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ10.1(s,1H),8.01(d,1H),7.94(d,1H),7.22(d,1H),7.13(d,1H),7.05(s,1H),6.99−6.82(m,2H),5.95(m,1H),5.42(m,1H),5.15(m,1H),4.53−4.10(m,3H),3.95(s,3H),3.86(m,1H),2.68−2.46(m,2H),1.71−1.46(m,4H),1.21(s,9H),0.99−0.92(m,6H),0.73(m,2H)。LCMS実測値827[M+H]+。
(実施例58)
アミノ−(4−テトラヒドロピラニル)酢酸(3.18g、20mmol)を2N NaOH(20mL)およびTHF(5mL)に溶解し、ベンジルクロロホルマート(3.6mL、25mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物をEtOAc(2×30mL)で抽出し、水層をHCl(6N)でpH3に酸性化し、水層をEtOAc(5×30mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、白色固体として粗カルバマートを得た(5.8g、99%)。
ベンジルオキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(5g、17mmol)をMeOH(77mL)およびトルエン(8.5mL)に溶解し、トリメチルシリジアゾメタン(2.0Mのヘキサン溶液)(35mL)をゆっくり添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。濃縮後、粗生成物を、シリカ(40g、25〜75% EtOAc/ヘキサン)で精製して、白色固体としてメチルエステルを得た(4g、77%)。
ベンジルオキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸メチルエステル(4g、13mmol)を、アセトニトリル(45mL)および0.2M NaHCO3(90mL)に溶解した。得られた溶液をアルカラーゼ(1mL)で処理し、HPLCによって決定した場合に約47%のメチルエステルが消費されるまで反応混合物を室温で24時間撹拌した。濃縮してアセトニトリルを除去した後、反応混合物をヘキサン(2×100mL)で抽出し、水相を6N HClでpH3に酸性化し、溶液をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して、所望のキラル酸(1.5g、40%)を得た。
ベンジルオキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(900mg、3.1mmol)をEtOH(60mL)10% Pd−C(300mg)に溶解し、Boc2O(810mg、3.7mmol)を添加した。得られた溶液を、H2バルーン下にて室温で24時間撹拌した。セライトでの濾過後、エタノールおよび水で洗浄し、濃縮して全ての溶媒を除去して、中間体tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(640mg、81%)を得た。
化合物58を、化合物53の合成に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(50mg、0.08mmol)を処理して、白色固体として化合物58を得た(41mg、66%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.30(s,1H),8.13(d,1H),7.89(d,1H),7.27(d,1H),7.20(s,1H),7.14(d,1H),5.86(m,1H),4.54(m,2H),4.33(m,1H),4.13(m,2H),3.94(s,3H),3.41(m,2H),2.61(m,1H),2.38(m,1H),2.05(m,1H), 1.68−1.30(m,12H),1.24(s,9H),0.98(m,6H),0.76(m,2H)。LCMS実測値761[M+H]+。
(実施例59)
4−ニトロフェニルクロロホルマート(94.4g、0.468mol)を含むCH2Cl2(800mL)の冷却溶液に、1,1,1−トリフルオロ−2−メチル−プロパン−2−オール(50g、0.39mol)を少しずつ添加した。溶液を0℃に維持しながら、ピリジン(75.7mL、0.936mol)を滴下した。添加の完了後、溶液を室温に加温した。12時間の撹拌後、溶液を1N HCl水溶液で酸性化し、水および飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒の除去後、残渣をEtOAc/ヘキサン混合物(1:1)から結晶化した。固体を2×シリカゲルと混合し、カラムクロマトグラフィ(CH2Cl2/ヘキサン、1:3)によって溶離して、白色固体として所望のカーボナートを得た(25g、22%)。
ベンジルオキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(500mg、1.7mmol)をEtOH(5mL)に溶解し、10% Pd−C(90mg)を添加した。得られた溶液を、H2バルーン下にて室温で2時間撹拌した。セライトでの濾過後、エタノールおよび水で洗浄し、濃縮して全ての溶媒を除去して、アミノ酸(244mg、90%)を得た。
アミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(80mg、0.5mmol)をCH3CN(5mL)およびH2O(1mL)に溶解し、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(175mg、0.6mmol)およびDIEA(88μL、0.5mmol)をゆっくり添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。濃縮後、EtOAcで希釈し、ブラインおよびH2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、粗生成物を、シリカ(12g、25〜75% EtOAc/ヘキサン)で精製して、淡黄色固体として中間体(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸を得た(110mg、70%)。
化合物59を、化合物53の合成に記載の方法にしたがって調製した。(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのトリフルオロ酢酸塩(100mg、0.16mmol)を処理して、白色固体として化合物59を得た(85mg、65%)。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ10.2(m,1H),8.10(m,1H),7.99(m,1H),7.32(m,1H),7.21(m,1H),7.11(m,1H),6.86(m,1H),5.99(m,1H),5.52(m,1H),4.77(m,4H),4.51(m,2H),4.38(m,1H),4.14(m,1H),3.98(s,3H),3.40(m,2H),2.64(m,1H),2.55(m,1H),2.13(m,1H), 1.77−1.28(m,13H),0.98(m,6H),0.76(m,2H)。LCMS実測値815[M+H]+。
(実施例60)
L−シクロプロピルグリシン(500mg、4.34mmol)をNaOH水溶液(2N、4.4mL)に溶解し、反応物を0℃に冷却した。ジ−tert−ブチルジカルボナート(1.14g、5.2mmol)を少しずつ添加し、反応物を0℃で0.5時間撹拌し、次いで、室温で2時間撹拌した。反応物を濃HClを使用して酸性化し、EtOAc(3×10mL)で抽出した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗白色固体をEtOAcおよびヘキサン中で再結晶し、得られた白色固体であるtert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロプロピル−酢酸を、真空下で乾燥させた。LCMS実測値213.8[M−H]−。
2−(2−エチル−1−メトキシカルボニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.1g、6.1mmol)を、THF(36mL)およびMeOH(12mL)に溶解した。LiOH(730mg、30.5mmol)をH2O(12mL)に溶解し、得られた溶液を反応フラスコに添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応液をHCl(1N)で酸性化し、EtOAc(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をH2O(100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、その後に高圧下で濃縮し乾燥させた。粗残渣をDMF(61mL)に溶解し、HATU(3.5g、9.2mmol)を添加し、その後にジイソプロイルエチルアミン(1.6mL、9.2mmol)および反応混合物を室温で30分間撹拌した。スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを添加し、その後にDBU(3.65mL、24.4mmol)を添加し、反応物を室温で16時間撹拌した。反応物ををHCl(1N)で酸性化し、EtOAc(3×250mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1×100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、シリカ(330g、50〜80% EtOAc/ヘキサン)で精製し、DCM(5mL)およびヘキサン(20mL)で粉砕(triturated)して、白色固体としてアシルスルファマートを得た(2.3g、60%)。LCMS実測値633.1[M+H]+。
2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(109mg、0.17mmol)をDCM(0.53mL)に溶解し、HClを含むジオキサン(4N、0.53mL)を添加した。反応物を室温で2.5時間撹拌後、濃縮した。固体残渣をDCM(1.7mL)に溶解し、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロプロピル−酢酸(41mg、0.19mmol)を添加し、その後にHATU(98.7mg、0.26mmol)およびn−メチルモルホリン(0.057mL、0.52mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物をHCl(1N)で中和し、H2O(3mL)とDCM(5mL)との間で分配した。水層をDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、シリカ(12g、50〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、次いで、逆相HPLC(25〜100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)によって精製して、白色固体として化合物60を得た(115.7mg、81%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.17(m,1H),8.12(d,1H),7.84(d,1H),7.25(d,1H),7.17(s,1H),7.11(d,1H),5.81(m,1H),4.54(m,1H),4.35(m,1H),4.02(m,1H),3.89(s,3H),3.81(m,1H),2.54(m,1H),2.29(m,1H),1.54−1.63(m,7H),1.16−1.63(m,13H),0.93−0.95(m,3H),0.63(s,2H),0.40−0.51(m,4H)。LCMS実測値730.8[M+H]+。
(実施例61)
市販のL−シクロプロピルグリシン(500.8mg、4.35mmol)を、CH3CN(30mL)、H2O(4mL)、およびMeOH(4mL)に溶解した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(1.91g、6.52mmol)を添加し、その後にDIPEA(1.89mL、10.9mmol)を添加した。反応物を室温で3日間撹拌した。反応物を酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和NaHCO3溶液(100mL)と混合し、層を分離した。水層をEtOAc(30mL)で抽出し、有機物を破棄した。水層をHCl(1N)で酸性化し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層をブライン(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して、シクロプロピル−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸(797.6mg、68%)を得た。LCMS実測値267.7[M−H]−。
化合物61を、化合物60の合成に記載の方法にしたがって調製した。シクロプロピル−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを処理して、白色固体として化合物61を得た(98.0mg、69%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.19(m,1H),8.11(d,1H),7.84(d,1H),7.23(d,1H),7.17(m,1H),7.09(d,1H),5.79(m,1H),4.55(m,1H),4.37(m,1H),3.99(m,1H),3.89(s,3H),3.72(m,1H),2.53(m,1H),2.29(m,1H),1.42−1.62(m,10H),1.16−1.29(m,7H),0.93(m,3H),0.38−0.62(m,6H). 19F NMR(300MHz,CD3OD):δ−78.14,−88.53.%)。LCMS実測値784.1[M+H]+。
(実施例62)
化合物62を、化合物60の合成に記載の方法にしたがって調製した。(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを処理して、白色固体として化合物62を得た(79mg、70%)。1H NMR(300MHz、CD3OD):δ9.34(s,1H),8.13(d,1H),7.90(d,1H),7.31(d,1H),7.23(s,1H),7.16(d,1H),5.85(m,1H),4.60(m,2H),4.08(m,2H),3.94(s,3H),3.90(m,1H),3.42−3.32(m,3H),2.60(m,1H),2.29(m,1H),2.05(m,1H),1.70−1.59(m,10H),1.42(m,3H),1.33(m,4H),1.16(s,6H),0.98(m,3H),0.71(m,2H)。LCMS実測値829[M+H]+。
(実施例63)
(S)−(+)−3−ヒドロキシ−テトラヒドロフラン(0.88mL、13mmol)を、DCM(5mL)およびH2O(40mL)に溶解し、炭酸ビス−(4−ニトロ−フェニル)エステル(5.8g、19mmol)およびTEA(2.8mL、20mmol)をゆっくり添加した。反応物を室温で24時間撹拌した。濃縮後、EtOAcで希釈し、ブラインおよびH2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、粗生成物をシリカ(12g、25〜75% EtOAc/ヘキサン)で精製して、淡黄色固体として炭酸4−ニトロ−フェニルエステルテトラヒドロ−フラン−3−イルエステルを得た(2.3g、71%)。
シクロプロピル−[(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)]−酢酸を、実施例62中の中間体3,3−ジメチル−2−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−酪酸の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下でアミノ−シクロプロピル−酢酸を炭酸4−ニトロ−フェニルエステルテトラヒドロ−フラン−3−イルエステルで処理して、所望のシクロプロピル−[(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)]−酢酸を得た。
化合物63を、化合物60の合成に記載の方法にしたがって調製した。シクロプロピル−[(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)]−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを処理して、白色固体として化合物63を得た(79mg、75%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.22(s,1H),8.14(d,1H),7.89(d,1H),7.30(d,1H),7.22(s,1H),7.18(d,1H),5.86(m,1H),4.80(m,1H),4.60(m,1H),4.38(m,1H),4.06(m,1H),3.94(s,3H),3.85(m,1H),3.70(m,4H),2.60(m,1H),2.38(m,1H),1.92(m,1H),1.77−1.59(m,10H),1.31−1.21(m,4H),1.01−0.96(m,3H),0.67(s,2H),0.57−0.45(m,4H)。LCMS実測値745[M+H]+。
(実施例64)
2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル (実施例27に記載のように調製;0.50g、0.98mmol)を含むTHF(3mL)溶液を、室温で4M HClを含むジオキサン(1.2mL、4.9mmol)で処理した。4時間後、さらなる2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.30g、0.58mmol)および4M HCl/ジオキサン溶液(5mL)を添加した。さらに4時間後、溶媒を真空下で除去し、得られた泡状白色固体をDMF(3mL)に入れ、室温でtert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル−酢酸(0.55g、2.1mmol)、HATU(1.0g、2.7mmol)、およびDIPEA(0.78mL、4.5mmol)で処理し、一晩熟成させた。反応混合物をEtOAc中で希釈し、引き続いて飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、次いで、無水Na2SO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、残渣を、SiO2でのカラムクロマトグラフィ(0〜75% EtOAc/hex)によって精製して、オフホワイトの固体として1.0g(2工程で89%)の1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。LCMS実測値651.1[M+H]+。
化合物64を、規模に応じて試薬の量を適切に調整して実施例29に詳述した2−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルの4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルへの変換と同様に生成した。この順序を使用して、1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.80g、1.8mmol)を、化合物64に変換した。粗生成物をMeOH(約320mg/mL)に入れ、1mLのこの溶液を分取HPLCによって精製して、0.11gの化合物64を得た。残存物質を、SiO2クロマトグラフィ(0〜5% MeOH/DCM)によって精製して、さらに0.596g(全2工程で57%)を得た。1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ9.38(s,1H);8.14(d,1H);7.88(d,1H);7.33(d,1H);7.23(s,1H);7.15(d,1H);5.84(s,1H);5.75(dd,1H);5.31(d,1H);5.13(d,1H);4.53(m,2H);4.05(m,2H);3.94(s,3H);2.60(m,1H);2.35(m,1H);2.24(m,1H);1.92−1.60(m,6H);1.67(s,3H);1.41(m,1H);1.38−0.91(m,8H);1.21(s,9H);0.67(m,2H)。LCMS実測値770.0[M+H]+。
(実施例65)
tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロペンチル−アセタートジシクロヘキシルアンモニウム塩(2.85g、6.6 mmol;Bachemから市販)を1M HClに溶解した。中間体であるEtOAc抽出物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロペンチル−酢酸を泡状白色固体として単離し(1.6g、量)、これをさらに精製することなく使用した。LCMS実測値241.9[M−H]−。
化合物65を、化合物51について記載の方法と同様に調製した。2−[2−エチル−1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルのHCl/ジオキサン脱保護後、(2−エチル−1−{[4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステル(HCl塩、0.50g、0.84mmol)を、直ちにDMF(5mL)中に入れ、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロペンチル−酢酸(0.243g、1.0mmol)、HATU(0.48g、1.3mmol)、およびDIPEA(0.73mL、4.2mmol)で処理した。検査および分取HPLCによる精製後、白色粉末として0.10g(16%)の化合物65を単離した。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ10.22(br s,1H);8.19(d,1H);7.92(d,1H);7.36(d,1H);7.22(m,1H);7.25−7.00(m,2H);6.16,br s,1H);5.11(m,1H);4.66(br d,1H);4.53(m,1H);4.17(br d,1H);4.05−3.90(br s,1H);3.96(s,3H);2.65(m,2H);2.23(m,1H);1.94−1.43(m,11H);1.43−1.10(m,6H);1.12(s,9H);0.90(m,7H);0.61(m,3H)。LCMS実測値786.1[M+H]+。
(実施例66)
化合物66を、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル−酢酸を置き換え、規模に応じて適切に調整した化合物65について記載の方法と同様に調製した。化合物66(3.5mg、0.2%)を、分取HPLC精製後に白色固体として回収した。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ10.39(br s,1H);8.14(d,1H);7.92(d,1H);7.12(d,1H);7.18(m,1H);7.08(m,2H);6.11(s,1H);5.20(m,1H);4.51(m,2H);4.14(m,1H);4.03(m,1H);3.94(s,3H);2.62(m,2H);1.96−1.44(m,11H);1.42−0.96(m,9H);1.19(s,9H);0.90(m,6H);0.62(m,2H)。LCMS実測値800.5[M]+。
(実施例67)
化合物67を、化合物51について記載の方法と同様に調製した。規模に応じて調整した同一条件下で(1−シクロペンチル−2−{4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルをtert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロペンチル−酢酸で処理し、分取HPLCによる精製後、0.150g(全3工程で32%)の化合物67を得た。1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ8.17(d,1H);7.88(d,1H);7.34(d,1H);7.24(s,1H);7.16(m,1H);5.38(br s,1H);5.74(m,1H);5.31(d,1H);5.13(d,1H);4.68−4.51(m,2H);4.05(m,2H);3.94(s,3H);2.62(m,1H);2.36(m,2H);2.24(m,1H);1.87(m,2H);1.76(m,2H);1.57(m,6H);1.46−1.08(m,6H);1.18(s,9H);0.96(t,3H);0.68(m,2H)。LCMS実測値782.15[M−H]−。
(実施例68)
化合物68を、化合物51について記載の方法と同様に調製した。規模に応じて調整した同一条件下で(1−シクロペンチル−2−{4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−プロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−イル}−2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルをtert−ブトキシカルボニルアミノシクロヘキシル酢酸で処理し、分取HPLCによる精製後、0.200g(全3工程で58%)の化合物68を得た。1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ9.34(s,1H);8.12(d,1H);7.87(d,1H);7.27(d,1H);7.19(s,1H);7.12(d,1H);5.83(m,1H);5.75(m,1H);5.30(d,1H);5.13(d,1H);4.58−4.44(m,2H);4.12−4.00(m,2H);3.92(s,3H);2.59(m,1H);2.34(m,1H);2.23(m,1H);2.00−1.50(m,11H);1.46−1.00(m,8H);1.24(s,9H);0.96(t,3H);0.68(m,2H)。LCMS実測値798.5[M+H]+。
(実施例69)
2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(100mg、0.15mmol)をDCM(0.4mL)に溶解し、HClを含むジオキサン(4N、0.4mL)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌後、濃縮した。固体残渣をDCM(1mL)に溶解し、tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシル−酢酸(52mg、0.2mmol)を添加し、その後にHATU試薬(92mg、0.24mmol)およびn−メチルモルホリン(0.053mL、0.48mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物をHCl(1N)で中和し、H2O(3mL)とDCM(5mL)との間で分配した。水層をDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、シリカ(12g、50〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、次いで、逆相HPLC(25〜100% CH3CN/H2O+0.1% TFA)によって精製して、白色固体として化合物69を得た(55mg、45%)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.25(s,1H),δ8.15(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.32(d,1H),δ7.22(s,1H),δ7.15(d,1H),δ5.83(m,1H),δ4.89(m,1H),δ4.54(m,2H),δ4.06(m,2H),δ3.93(m,3H),δ2.60(m,1H),δ2.37(m,1H),δ1.87−1.53(m,13H),δ1.32−1.10(m,15H),δ0.97−0.69(m,7H)。LCMS実測値772[M+H]+。
(実施例70および71)
2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(50mg、0.0.08mmol)をDCM(0.2mL)に溶解し、HClを含むジオキサン(4N、0.2mL)を添加した。反応物を室温で2.5時間撹拌後、濃縮した。固体残渣をDCM(0.8mL)に溶解し、tert−ブトキシカルボニルアミノ−(1,1−ジオキソ−ヘキサヒドロ−1l6−チオピラン−4−イル)−酢酸(31mg、0.1mmol)を添加し、その後にHATU試薬(46mg、0.2mmol)およびn−メチルモルホリン(0.027mL、0.24mmol)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌した。反応物をHCl(1N)で中和し、H2O(3mL)とDCM(5mL)との間で分配した。水層をDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、キラルHPLC(Chiralpak AS−H、ヘプタン:エタノール80:20)によって精製して、共に白色固体として2つの化合物70および71を得た。化合物70についての1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.37(s,1H),δ8.14(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.31(d,1H),δ7.23(s,1H),δ7.15(m,1H),δ5.87(m,1H),δ4.55(m,2H),δ4.20(m,1H),δ4.09(m,1H),δ3.94(s,3H),δ3.16−2.99(m,4H),δ2.61(m,1H),δ2.36(m,1H),δ2.13(m,3H),δ1.86−1.55(m,10H),δ1.36−1.10(m,13H),δ1.02−0.96 (m,3H),δ0.72(m,2H)。
化合物71についての1H MNR(300MHz,CD3OD 3):δ9.15(s,1H),δ8.06(d,1H),δ7.94(d,1H),δ7.32(d,1H),δ7.25(s,1H),δ7.21(m,1H),δ5.86(m,1H),δ4.65(m,1H),δ4.35−4.03(m,3H),δ3.95(s,3H),δ2.68−2.25(m,5H),δ2.06(m,1H),δ1.86−1.26(m,26H),δ1.01−0.96 (m,3H),δ0.72(m,2H)。LCMS実測値823[M+H]+。
(実施例72)
化合物72を、化合物69の合成に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.24mmol)を処理して、白色固体として化合物72を得た(128mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.30(s,1H),δ8.13(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.30(d,1H),δ7.22(s,1H),δ7.14(d,1H),δ5.85(m,1H),δ4.56(m,2H),δ4.11(m,2H),δ3.94(s,3H),δ3.88(m,2H),δ3.40(m,2H),δ2.61(m,1H),δ2.37(m,1H),δ2.15(m,1H),δ1.71−1.17(m,25H),),δ0.98(m,3H),δ0.70(m,2H)。LCMS実測値775[M+H]+。
(実施例73)
化合物73を、化合物69の合成に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−2−[1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(158mg、0.25mmol)を処理して、白色固体として化合物73を得た(50mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.45(s,1H),δ8.14(d,1H),δ7.90(d,1H),δ7.31(d,1H),δ7.23(s,1H),δ7.14(d,1H),δ5.86(m,1H),δ5.74(m,1H),5.36(d,1H),5.15(d,1H),δ4.58(m,2H),δ4.10(m,2H),δ3.94(s,3H),δ3.87(m,2H),δ3.39(m,2H),δ2.62(m,1H),δ2.30(m,2H),δ2.22(m,1H),δ1.90(m,1H),δ1.68−1.13(m,21H),δ0.69(m,2H)。LCMS実測値772[M+H]+。
(実施例74)
化合物74を、化合物69の合成に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[1−(1−イソプロピル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(160mg、0.25mmol)を処理して、白色固体として化合物74を得た(60mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.42(s,1H),δ8.13(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.30(d,1H),δ7.23(s,1H),δ7.15(d,1H),δ5.86(m,1H),δ5.74(m,1H),LCMS実測値801[M+H]+。
(実施例75)
化合物75を、実施例42に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−イソプロピル−シクロプロピルエステル(547mg、3.05mmol)およびtert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(86mg、0.33mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−(1−カルボキシ−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(744mg、1.49mmol)を処理して、化合物75(146mg、47%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ8.11(d,1H),7.89(d,1H),7.25(d,1H),7.19(s,1H),7.11(d,1H),6.70(d,1H),5.86(s,1H),4.49−4.53(m,2H),4.05−4.17(m,2H),3.93(s,3H),3.88(m,2H),3.43(m,2H),2.56(m,1H),2.18(m,1H), 2.13−2.16(m,2H),1.59−1.67(m,5H),1.28−1.37(m,3H),1.24(s,9H),1.17(m,2H),1.03(d,6H),0.98(m,3H),0.79(m,2H);LCMS実測値801.98[M+H]+。
(実施例76)
化合物76を、化合物60と同一の方法によって調製した。tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロペンチル−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを処理し、その後に精製して、遊離塩基の白色固体として化合物76を得た(63.7mg、76%)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ8.06(d,1H),δ7.84(d,1H),δ7.20(d,1H),δ7.14(s,1H),δ7.05(d,1H),δ6.63(m,1H),δ5.79(m,1H),δ4.50(m,1H),δ3.98−4.10(m,2H),δ3.88(s,3H),δ2.51(m,1H),δ2.28(m,2H),δ1.40−1.73(m,13H),δ1.08−1.27(m,14H),δ0.94(m,3H),δ0.62(m,2H)。LCMS実測値758.1[M+H]+。
(実施例77)
化合物26(102mg、0.116mmol)を、4N HClを含むジオキサン(2mL)中で40分間撹拌した。溶媒を除去し、粗残渣を乾燥させた。得られた残渣をTHF(3mL)に溶解し、これに、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(51mg、0.174mmol)およびTEA(97μL、0.348mmol)を連続的に添加した。室温で1.5時間後、反応物を50℃に1時間加熱した。反応物を逆相HPLCによって精製して、化合物77(42mg、39%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)10.33(s,1H),8.13(d,1H),8.02(d,1H),7.63(d,1H),7.24(d,1H),6.91(bs,1H),5.94(bs,1H),5.19(d,1H),4.51(d,2H),4.33(m,1H),4.23(d,1H),4.07(s,3H),3.97(m,3H),2.55(m,2H),1.72(m,1H),1.60(m,3 H),1.50(m,4H),1.31(s,3H),1.04(m,15H),0.74(m,2H);LCMS実測値820.1[M+H]+。
(実施例78)
化合物27(175mg、0.24mmol)をCH2Cl2(1mL)に溶解し、4N HClを含むジオキサン(1mL)で処理した。室温で45分間の撹拌後、溶媒を真空下で除去した。得られた残渣をTHF/H2O(6:1、1.2mL)に溶解し、これに、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(77mg、0.26mmol)およびTEA(74μL、0.52mmol)を連続的に添加した。室温で24時間後、反応物を40℃に12時間加熱した。反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物を、C18での逆相カラムクロマトグラフィ(30〜95% ACN/H2O−1% TFA)によって精製して、所望の生成物 化合物78(135mg、72%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.23(s,1H),8.11(d,1H),7.90(d,1H),7.29(d,1H),7.21(s,1H),7.13(d,1H),5.83(m,1H),5.75(m,1H),5.32(d,1H),5.15(d,1H),4.58(m,1H),4.52(m,1H),4.22(m,2H),4.05(m,1H),3.94(s,3H),2.61(m,1H),2.29(m,2H),1.91(m,1H),1.47(m,4H),1.25(s,3H),1.03(s,9H),0.94(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値784.1[M+H]+。
(実施例79)
化合物79を、化合物28の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下での化合物78の処理により、所望の生成物(40mg、85%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.11(s,1H),8.11(d,1H),7.89(d,1H),7.28(d,1H),7.21(s,1H),7.12(d,1H),5.81(m,1H),4.59(m,1H),4.47(m,1H),4.22−4.30(m,2H),4.04(m,1H),3.93(s,3H),2.62(m,1H),2.30(m,1H),1.50−1.66(m,4H),1.47(s,3H),1.25(s,3H),1.15−1.25(m,3H),1.03(s,9H),0.96(m,2H),0.77(m,2H);LCMS実測値786.0[M+H]+。
(実施例80)
化合物80を、化合物77の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下での化合物30の処理により、所望の生成物(165mg、35%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.15(s,1H),8.13(d,1H),7.90(d,1H),7.33(d,1H),7.24(s,1H),7.15(d,1H),5.84(m,1H),4.58(m,1H),4.48(d,1H),4.22(s,1H),4.06(m,1H),3.95(s,3H),2.63(m,1H),2.29(m,1H),1.68(s,3H),1.43−1.62(m,7H),1.20−1.34(m,6H),1.05(s,9H),0.98(m,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値800.0[M+H]+。
(実施例81)
1−メチル−シクロプロパノール(1.25g、17.4mmol)を含むアセトニトリル(44mL)の溶液に、炭酸ビス−(2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イル)エステル(6.68g、26.1mmol)およびトリエチルアミン(7.3mL、52.3mmol)を添加した。反応物を室温で21時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液(2回)およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(15→50%→100%Hex/EtOAc)によって精製して、炭酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル1−メチル−シクロプロピルエステル(722.8mg、19%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ2.83(s,4H),1.63(s,3H),1.10(m,2H),0.73(m,2H)。
2−(2−エチル−1−メトキシカルボニル−シクロプロピルカルバモイル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(647mg、1.26mmol)の溶液に、HCl(12.5mL、4Mのジオキサン溶液)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、真空下で濃縮した。得られたアミンをDMF(6.3mL)に溶解し、これに、Boc−tert−Leu−OH(367mg、1.58mmol)、HATU(958mg、2.52mmol)、およびNMM(0.7mL、6.29mmol)を添加した。得られた溶液を、室温で17時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。その後に得られたスラリーをHCl水溶液(1N)およびブラインで洗浄した。水層をEtOAcで抽出した。得られた有機層を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。粗生成物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(15→50→100% Hex/EtOAc)によって精製して、所望の中間体(0.332g、42%)を得た。LCMS実測値626.96([M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(153mg、0.24mmol)の溶液に、HCl(2.5mL、4Mのジオキサン溶液)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、真空下で濃縮した。得られたアミンをTHF(2.5mL)およびH2O(0.4mL)に溶解し、これに、トリエチルアミン(0.08mL、0.57mmol)および炭酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル1−メチル−シクロプロピルエステル(66mg、0.31mmol)を添加した。溶液を室温で90分間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。その後に得られたスラリーをH2Oおよびブラインで洗浄し、水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮してメチルエステルを得、これを次の反応に直接使用した。
1−{[1−[3,3−ジメチル−2−(1−メチル−シクロプロポキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを含むTHF:MeOH:H2O混合物(3:1:1、2.5mL)の溶液に、LiOH(57mg、1.36mmol)を添加した。不均一な混合物を室温で72時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。溶液をHCl水溶液(1N)およびブラインで洗浄し、水層をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗酸をDMF(1.2mL)に溶解し、これに、HATU(140mg、0.38mmol)およびDIPEA(0.06mL、0.38mmol)を添加した。得られた黄色溶液を室温で45分間撹拌後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(81mg、0.54mmol)およびDBU(0.15mL、1.00mmol)を添加した。溶液をさらに24時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。得られたスラリーを、HCl水溶液(1N)およびブラインで洗浄した。次いで、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1%TFA)によって精製して、化合物81(146mg、80%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.11(s,1H),8.15(d,1H),7.90(d,1H),7.33(d,1H),7.23(s,1H),7.17(d,1H),5.85(s,1H),4.55(m,1H),4.45(d,1H),4.29(s,1H),4.13(d,1H),3.94(s,3H),2.61(m,1H),2.30(m,1H),1.68(s,3H),1.58(m,5H),1.32(s,3H),1.25(m,5H),1.05(s,9H),0.98(m,2H),0.68(m,4H),0.50(m,2H);LCMS実測値744.03[M+H]+。
(実施例82)
化合物82を、化合物81の合成に記載の方法にしたがって調製した。3,3,5,5−tetraメチル−2−オキソ−オキサゾリジン−3−イウムクロリド(JOC 1968,33,1367、28mg、0.15mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で、THF(1.25mL)およびDMF(0.5mL)の溶液中にて1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(178mg、0.25mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物82(31mg、32%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.15(s,1H),8.13(d,1H),7.91(d,1H),7.30(d,1H),7.23(s,1H),7.15(d,1H),5.82(s,1H),4.59(m,1H),4.50(d,1H),4.21(s,1H),4.07(d,1H),3.94(s,3H),2.85(s,6H),2.63(m,1H),2.31(m,1H),1.68(s,3H),1.58(m,5H),1.33(s,6H),1.25(m,7H),1.07(s,9H),0.98(m,2H),0.68(m,2H);LCMS実測値789.37[M+H]+。
(実施例83)
化合物83を、化合物81の合成に記載の方法にしたがって調製した。3,3−ジメチル−1−オキソ−2,8−ジオキサ−5−アゾニア−スピロ[4.5]デカンクロリド(32mg、0.15mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で、THF(1.25mL)およびDMF(0.5mL)の溶液中にて1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(178mg、0.25mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物83(31mg、30%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.18(s,1H),8.17(d,1H),7.92(d,1H),7.31(d,1H),7.23(s,1H),7.18(d,1H),5.82(s,1H),4.60(m,1H),4.51(d,1H),4.21(s,1H),4.08(d,1H),3.94(s,3H),3.85(m,4H),3.42(m,4H),2.62(m,1H),2.32(m,1H),1.71(s,3H),1.58(m,5H),1.33(s,6H),1.25(m,5H),1.08(s,9H),1.01(m,2H),0.70(m,2H);LCMS実測値832.18[M+H]+。
(実施例84)
化合物30(214mg、0.28mmol)の溶液に、HCl(3.0mL、4Mのジオキサン溶液)を添加した。反応物を室温で1.5時間撹拌し、真空下で濃縮した。得られたアミンの一部(52mg)をCH2Cl2(0.75mL)に溶解し、これに、トリエチルアミン(0.05mL、0.36mmol)およびtert−ブチルイソシアナート(0.025mL、0.21mmol)を添加した。溶液を室温で90分間撹拌し、真空下で濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物84(31mg、54%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.05(s,1H),8.15(d,1H),7.88(d,1H),7.29(d,1H),7.21(s,1H),7.13(d,1H),5.84(s,1H),4.52(m,2H),4.35(s,1H),4.09(d,1H),3.93(s,3H),2.61(m,1H),2.24(m,1H),1.68(s,3H),1.58(m,5H),1.28(m,3H),1.19(s,9H),1.05(s,9H),0.98(m,4H),0.67(m,2H);LCMS実測値744.93[M+H]+。
(実施例85)
2−アミノ−3,3−ジメチル−酪酸(551mg、4.2mmol)をCH3CN(15mL)、H2O(3mL)、およびMeOH(3mL)に溶解した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステルテトラヒドロ−フラン−3−イルエステル(1.6g、6.3mmol)およびDIEA(1.46mL、8.4mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で16時間撹拌した。濃縮後、EtOAcで希釈し、ブラインおよびH2Oで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、粗生成物をシリカ(12g、25−75% EtOAc/ヘキサン)で精製して、白色固体として中間体3,3−ジメチル−2−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−酪酸を得た(670mg、65%)。
化合物85を、化合物63の合成に記載の方法にしたがって調製した。3,3−ジメチル−2−(テトラヒドロ−フラン−3−イルオキシカルボニルアミノ)−酪酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを処理して、白色固体として化合物85を得た(84mg、78%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.12(s,1H),8.10(d,1H),7.90(d,1H),7.30(d,1H),7.23(s,1H),7.16(d,1H),5.84(m,1H),4.73(m,1H),4.58(m,1H),4.44−4.05(m,3H),3.94(s,3H),3.74−3.62(m,4H),3.70(m,4H),2.60(m,1H),2.29(m,1H),1.86(m,1H),1.68(s,3H),1.63−1.55(m,2H),1.35−1.21(m,4H),1.04(s,9H),0.99(m,3H),0.68(m,2H)。LCMS実測値761[M+H]+。
(実施例86)
化合物86を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(157mg、0.54mmol、2当量)およびトリエチルアミン(0.19mL、1.34mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物29(200mg、0.27mmol)を処理して、化合物86(102mg、51%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ8.11(d,1H),7.92(s,1H),7.09−7.28(m,3H),5.84(s,1H),5.33(d,1H),5.18(d,1H)4.43−4.65(m,2H),4.22(s,1H),4.07(d,1H),3.93(s,3H),2.57−2.70(m,1H),2.21−2.38(m,2H)1.91(d,1H),1.68(s,3H),1.44(s,4H),1.22(s,9H),1.07(s,6H),0.68(s,2H);LCMS実測値798.00[M+H]+。
(実施例87)
化合物87を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブチルイソシアナート(0.07mL、0.60mmol、3当量)およびトリエチルアミン(0.14mL、1.0mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物29(150mg、0.20mmol)を処理して、化合物87(80mg、54%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ8.17(d,1H),7.86(s,1H),7.05−7.29(m,3H),5.87(s,1H),5.31(d,1H),5.12(d,1H),4.41−4.57(m,2H),4.37(s,1H),4.10(d,1H),3.92(s,3H),2.51−2.67(m,1H),2.16−2.33(m,1H),1.81−1.91(m,1H),1.69(s,4H),1.38−1.50(m,1H),1.19(s,11H),1.03(s,9H),0.67(s,2H);LCMS実測値742.95[M+H]+。
(実施例88)
乾燥し、アルゴンをパージした三つ口丸底フラスコ(1000mL)に、0℃で無水ジクロロメタン(100mL)およびEt2Zn(28mL、273mmol)を添加した(注意:アルゴン供給は、ニードルに由来し得ない。適切なガラスアダプターのみを使用する。過剰な圧力の上昇を防止するために第2のバブラーをフラスコに取り付けることもできる。)。次いで、シクロペンタン−3−オール(10.0mL、119mmol)をフラスコに滴下し(大量のエタンガスが発生した)、ガス発生が停止するまで反応混合物を撹拌した。ジヨードメタン(22mL、242mmol)を、30分間にわたって滴下した。反応物を室温に加温し、アルゴンを能動的に流しながら一晩撹拌し続け、その時点でTLC分析によって出発アルコールの完全な消失が示された。次いで、反応物をCH2Cl2で希釈し、2M HClで反応を停止させた(白色沈殿が完全に溶解するはずである)。二相混合物を個別の漏斗に注ぎ、有機層を回収した。100mLの物質が残存するまで、溶媒を減圧下で除去した。
無水ジクロロメタン(525mL)をフラスコに添加し、その後にトリエチルアミン(34mL、245mmol)を滴下した。反応物を、窒素を能動的に流しながら室温で撹拌し続け、その時点でジスクシンイミジルカーボナート(40.7g、159mmol)をフラスコに少しずつ添加した。TLC分析によって出発物質の完全な消失が示されるまで(2〜3日)、反応物を撹拌した。反応温度を45℃に上昇させることによって反応速度を促進することができる。完了の際、反応混合物の反応を1M HCl(200mL)で停止させ、H2O(200mL)で洗浄した。所望の物質を、CH2Cl2を使用して抽出し、合わせた有機層を、シリカプラグを通した無水MgSO4を使用して乾燥させた。溶媒を減圧下で除去し、粗物質を、フラッシュクロマトグラフィ(1:1 Hex/EtOAc)を使用して精製して、炭酸ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(22g、75%)を得た。IH NMR(300MHz,CDCl3):δ5.24(t,1H),3.82(s,4H),2.24(m,2H),2.03(d,2H),1.38(m,2H),0.48(m,1H),0.40(m,1H)。
化合物88を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(35mg、0.15mmol、2当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(53mg、0.072mmol)を処理して、化合物88(48mg、87%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)□9.11(s,1H),8.14(d,1H),7.89(d,1H),7.36(d,1H),7.27(s,1H),7.20(dd,1H),5.83(m,1H),4.67(m,1H),4.57(m,1H),4.46(d,1H),4.25(s,1H),4.07(m,1H),3.96(s,3H),2.62(m,1H),2.31(m,1H),1.90(m,1H),1.68(s,3H),1.47−1.59(m,6H),1.20−1.35(m,6H),1.03(s,9H),0.97(m,3H),0.68(m,2H),0.38(m,2H);LCMS実測値770.03[M+H]+。
(実施例89)
化合物89を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。イソプロピルクロロホルマート(1Mのトルエン溶液,0.2mL、0.20mmol、2当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(75mg、0.10mmol)を処理して、化合物89(51mg、69%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.11(s,1H),8.12(d,1H),7.89(d,1H),7.30(d,1H),7.22(s,1H),7.14(d,1H),5.84(m,1H),4.54(m,2H),4.44(d,1H),4.29(s,1H),4.07(m,1H),3.94(s,3H),2.95(m,1H),2.28(m,1H),1.68(s,3H),1.54−1.68(m,5H),1.13−1.35(m,8H),1.05(s,9H),0.98(m,3H),0.66(m,2H);LCMS実測値732.01[M+H]+。
(実施例90)
0℃の1−メトキシ−2−メチル−2−プロパノール(2.8mL、24.0mmol)を含むCH2Cl2(80mL)の溶液に、ピリジン(2.0mL、24.8mmol、1.05当量)および4−ニトロフェニルクロロホルマート(4.84g、24.0mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で20時間撹拌し、その間に反応物は均一になった。溶液をCH2Cl2で希釈し、1M HCl水溶液、飽和NaHCO3水溶液、およびブラインで洗浄した。水層をCH2Cl2で抽出し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィ(10→30% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望のカーボナート(5.72g、89%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.71(d,2H),7.71(d,2H),3.57(s,2H),3.44(s,3H),1.57(s,6H)。
化合物90を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチルエステル4−ニトロ−フェニルエステル(0.17mg、0.63mmol)およびトリエチルアミン(0.22mL、1.58mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(117mg、0.16mmol)を処理し、室温で18時間撹拌して、化合物90(91mg、75%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.11(s,1H),8.13(d,1H),7.90(d,1H),7.31(d,1H),7.23(s,1H),7.15(d,1H),5.83(m,1H),4.55(m,1H),4.48(d,1H),4.22(s,1H),4.06(m,1H),3.94(s,3H),3.12(s,3H),3.26(s,3H),2.61(m,1H),2.27(m,1H),1.68(s,3H),1.52−1.68(m,5H),1.28−1.39(m,3H),1.22(d,6H),1.05(s,9H),0.98(m,5H),0.68(m,2H);LCMS実測値775.99[M+H]+。
(実施例91)
化合物91を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチルエステル4−ニトロ−フェニルエステル(290mg、1.08mmol)およびトリエチルアミン(0.28mL、1.69mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物29(200mg、0.27mmol)を処理し、室温で18時間撹拌して、化合物91(88mg、42%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,400MHz)δ8.16(d,1H),7.90(d,1H),7.29(d,1H),7.21(d,1H),7.12(d,1H),5.69−5.87(m,2H),5.30(d,1H),5.14(d,1H),4.52−4.57(m,1H),4.46(d,1H),4.24(s,1H),4.07(dd,1H),3.91(s,3H),3.38(d,2H),3.26(s,3H),2.62(dd,1H),2.20−2.33(m,1H),1.85−1.90(m,3H),1.41−1.47(m,1H),1.18−1.31(m,7H),0.91−1.16(m,11H),0.66(t,2H);LCMS実測値772.4[M+H]+。
(実施例92)
化合物92を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。ネオペンチルクロロホルマート(0.12mL、0.80mmol)およびトリエチルアミン(0.28mL、2.01mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(150mg、0.20mmol)を処理して、化合物92(33mg、22%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,400MHz)δ8.10(d,1H),7.90(d,1H),7.28(d,1H),7.20(s,1H),7.12(d,1H),5.85(s,1H),4.55(m,1H),4.43(d,1H),4.30(s,1H),3.95(s,3H),3.56(d,1H),3.40(d,1H),2.60(m,1H),2.25(m,1H),1.70(s,3H),1.48−1.68(m,4H),1.30(m,3H),1.15(s,9H),0.85(s,9H),0.60−0.75(m,3H);LCMS実測値760.08[M+H]+。
(実施例93)
化合物93を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。3,3−ジメチルブチリルクロリド(0.11mL、0.8mmol)およびトリエチルアミン(0.28mL、2.01mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(150mg、0.20mmol)を処理して、化合物93(86mg、58%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,400MHz)δ8.05(d,1H),7.90(d,1H),7.29(d,1H),7.20(s,1H),7.12(d,1H),5.84(s,1H)4.64(s,1H),4.53(q 1H),4.42(d,1H),4.10(dd,1H),2.58(dd,1H),2.22−2.27(m,1H),2.01(s,1H),2.70(s,3H),1.50−1.64(m,4H),1.31(q,2H),1.18−1.24(m,1H),1.03(s,9H),0.97(t,3H),0.84(q,9H),0.68−0.72(m,2H);LCMS実測値744.06[M+H]+。
(実施例94)
化合物94を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。1−ピロリジンカルボニルクロリド(0.022mL、0.20mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(60mg、0.080mmol)を処理して、化合物94(53mg、89%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.13(d,1H),7.89(d,1H),7.32(d,1H),7.24(s,1H),7.17(dd,1H),5.86(m,1H),4.56(m,1H),4.47(s,1H),4.40(d,1H),4.13(m,1H),3.95(s,3H),3.26(m,4H),2.58(m,1H),2.29(m,1H),1.87(m,4H),1.69(s,3H),1.51−1.66(m,4H),1.26−1.29(m,3H),1.07(s,9H),0.97(m,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値743.00[M+H]+。
(実施例95)
化合物95を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。4−モルホリニルカルボニルクロリド(0.024mL、0.20mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物30(60mg、0.080mmol)を処理して、化合物95(58mg、95%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.13(d,1H),7.89(d,1H),7.33(d,1H),7.24(s,1H),7.15(d,1H),5.85(m,1H),4.57(m,1H),4.48(d,1H),4.45(s,1H),4.11(m,1H),3.95(s,3H),3.55(m,4H),3.21(m,4H),2.60(m,1H),2.31(m,1H),1.69(s,3H),1.54−1.65(m,4H),1.25−1.34(m,3H),1.06(s,9H),0.98(m,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値758.95[M+H]+。
(実施例96)
0℃のホスゲン(20%トルエン溶液、0.089mL、0.16 mmol)およびトリエチルアミン(0.12mL、0.85mmol、5当量)を含むCH2Cl2(0.8mL)の溶液に、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルアミンヒドロクロリド(31mg、0.19mmol)をゆっくり添加した。得られた溶液を室温で15分間撹拌して2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルアミンカルボニルクロリドを得、これをその後の反応で使用した。
化合物30(62mg、0.083mmol)を含むCH2Cl2(0.1mL)の溶液に、HCl(0.8mL、4Mのジオキサン溶液)を添加した。反応物を室温で1.5時間撹拌し、真空下で濃縮した。得られたアミンをCH2Cl2(0.8mL)に溶解し、これに、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルアミンカルボニルクロリド(推定0.16mmol、2当量)の溶液を添加した。反応物を室温で3時間撹拌し、真空下で濃縮した。LCMSによる粗物質の分析によって完全な変換が認められなかったので、粗物質をCH2Cl2(0.8mL)に再溶解し、2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルアミンカルボニルクロリド(推定0.084mmol)の溶液に再度供した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物96(30mg、45%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.05(s,1H),8.14(d,1H),7.98(d,1H),7.30(d,1H),7.22(s,1H),7.12(dd,1H),5.83(m,1H),4.51(m,2H),4.33(s,1H),4.06(m,1H),3.94(s,3H),2.60(m,1H),2.27(m,1H),1.68(s,3H),1.47−1.63(m,4H),1.36(s,3H),1.35(s,3H),1.18−1.31(m,3H),1.06(s,9H),0.96(m,3H),0.67(m,2H);LCMS実測値799.00[M+H]+。
(実施例97)
化合物97を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(124mg、0.63mmol、2当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物51(161mg、0.21mmol)を処理して、化合物97(89mg、52%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.23(s,1H),8.11(d,1H),7.90(d,1H),7.29(d,1H),7.22(d,1H),7.13(dd,1H),5.84(m,1H),5.75(m,1H),5.31(d,1H),5.14(d,1H),4.57(m,1H),4.46(d,1H),4.23(s,1H),4.06(m,1H),3.94(s,3H),2.63(m,1H),2.27(m,2H),1.79−1.89(m,4H),1.58(m,2H),1.48(s,3H),1.27(m,2H),1.25(s,3H),1.04(s,9H),0.97(t,3H),0.69(m,2H);LCMS実測値826.1[M+H]+。
(実施例98)
化合物98を、実施例84に記載の方法にしたがって調製した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(124mg、0.63mmol、2当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物42(205mg、0.26mmol)を処理して、化合物98(93mg、42%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.14(s,1H),8.11(d,1H),7.90(d,1H),7.30(d,1H),7.22(d,1H),7.15(d,1H),5.83(m,1H),4.57(m,1H),4.46(d,1H),4.22(s,1H),4.05(m,1H),3.94(s,3H),2.61(m,1H),2.30(m,1H),1.82(m,2H),1.52−1.64(m,6H),1.48(s,3H), 1.29−1.41(m,3H),1.25(s,3H),1.05(s,9H),0.97(m,6H),0.69(m,2H);LCMS実測値828.1[M+H]+。
(実施例99)
化合物99を、実施例77に記載の方法と同様に調製した。規模に応じて調整した適切な条件下で化合物69を処理して、化合物99(2工程で0.165g、42%)を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ10.42(br s,1H);8.17(d,1H);7.99(d,1H);7.39(d,1H);7.26(d,1H);7.12(br d,1H);6.19(m,1H);5.47(m,1H);4.58(m,1H);4.50−4.20(m,2H);4.00(s,3H);2.67(m,1H);1.71(s,3H);1.85−0.98(m,20H);1.44(s,3H);1.30(s,3H);0.95(t,3H);0.66(m,2H)。LCMS実測値826.5[M+H]+。
(実施例100)
化合物100を、実施例84に記載の方法と同様に調製した。規模に応じて調整したtert−ブチルイソシアナートの使用を除いて類似の条件下で化合物69を処理して、所望の生成物(2工程で0.070g、29%)を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ10.69(br s,1H);8.16(d,1H);7.94(d,1H);7.33(d,1H);7.24(d,1H);7.10(s,1H);6.17(br s,1H);4.54(m,1H);4.34(m,2H);4.22(1H);3.98(s,3H);2.62(m,2H);1.71(s,3H);1.88−1.54(m,10H);1.54−1.00(m,10H);1.25(s,9H);0.95(t,3H);0.65(m,2H)。LCMS実測値771.5[M+H]+。
(実施例101)
化合物69(60mg、0.078mmol)をDCM(0.3mL)に溶解し、次いで、HClを含むジオキサン(4N、0.3mL)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌後、濃縮した。固体残渣をDCM(1mL)に溶解し、炭酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル1−メチル−シクロプロピルエステル(28mg、0.13mmol)を添加し、その後にトリエチルアミン(0.055mL、0.39mmol)を添加した。反応物を室温で16時間撹拌した。反応物をHCl(1N)で中和し、H2O(3mL)とDCM(5mL)との間で分配した。水層をDCM(2×5mL)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。粗残渣を、シリカ(12g、50〜100% EtOAc/ヘキサン)で精製し、次いで、逆相HPLC(25→100% CH3CN/ H2O+0.1% TFA)によって精製して、白色固体として化合物101を得た(51mg、85%)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.26(s,1H),δ8.15(d,1H),δ7.89(d,1H),δ7.33(d,1H),δ7.24(s,1H),δ7.17(d,1H),δ5.86(m,1H),δ4.53(m,2H),δ4.13(m,2H),δ3.94(s,3H),δ2.59(m,1H),δ2.34(m,1H),δ1.82 −1.09(m,22H),δ0.97(m,6H),δ0.69(m,4H),δ0.45(m,3H)。LCMS実測値771[M+H]+。
(実施例102)
化合物102を、化合物60の合成に記載の方法にしたがって調製した。シクロペンチル−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−酢酸の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(50mg、0.08mmol)を処理して、白色固体として化合物102を得た(13mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.28(s,1H),δ8.13(d,1H),δ7.90(d,1H),δ7.28(d,1H),δ7.21(s,1H),δ7.13(d,1H),δ5.84(m,1H),δ4.60(m,2H),δ4.03(m,2H),δ3.94(s,3H),δ2.58(m,1H),δ2.34(m,2H),δ1.90 −1.17(m,26H),),δ0.98(m,3H),δ0.69(m,2H)。LCMS実測値813[M+H]+。
(実施例103)
化合物103を、化合物29の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.18mmol)およびスルファミン酸1−エチル−シクロプロピルエステルを処理して、化合物103(28.7mg、20%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.15(s,1H),8.11(d,1H),7.90(d,1H),7.29(d,1H),7.22(s,1H),7.13(d,1H),5.83(m,1H),4.57(m,1H),4.45(d,1H),4.23(s,1H),4.08(m,1H),3.94(s,3H),2.60(m,1H),2.29(m,1H),1.91(q,2H),1.48(s,3H),1.43−1.62(m,4H),1.20−1.34(m,6H),1.09(t,3H)1.05(s,9H),0.98(m,3H),0.70(m,2H);LCMS実測値[M+H]+:814.3。
(実施例104)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(9.585g、39.73mmol)を含むTHF(40mL)の溶液に、0℃で1M BH3/THF(19.86mL)を添加した。反応物を室温で3時間撹拌した。反応物の0℃への冷却の際、水(40mL)を添加し、その後にNaBO3(9.17g、59.6mmol)を添加し、反応物を室温に1時間加温した。溶液をEtOAcで希釈し、層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(0→40% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色固体として5.67g(55%)の所望の生成物を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ3.64(s,3H);3.55(m,2H);1.86−1.58(m,2H);1.56−1.28(m,2H);1.40(s,9H);1.17(m,1H)。
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(1.6g、6.18mmol)を含むアセトニトリル(60mL)、ジイソプロピルエチルアミン(6.45mL、37.1mmol)、およびノナフルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(2.175mL、12.36mmol)の溶液に、iPr2NEt(HF)3(3.15mL)を滴下した。1時間後、反応物を0℃に冷却し、飽和重炭酸ナトリウムで反応を停止させ、EtOAcで希釈した。層を分離し、有機層を0.5M HClおよびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(0〜40% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、透明の油状物として590mg(37%)の中間体を得た(520mg、1.99mmol)。この中間体を1M HClを含むジオキサン(6mL)溶液に溶解し、室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去して、白色固体として379mg(96%)の1−アミノ−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩を得た。LCMS実測値161.9[M+H]+。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(200mg、0.4mmol)、1−アミノ−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(87mg、0.44mmol)、および4−メチルモルホリン(176 μL、1.6mmol)を含むDMFの溶液に、HATU(228mg、0.6mmol)を添加した。反応物を周囲温度で1時間撹拌し、溶媒を真空下で除去した。残渣をEtOAcで希釈し、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(0→100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色フォームとして228mg(88%)の生成物を得た。LCMS実測値645.1[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(228mg、0.35mmol)を含むテトラヒドロフランおよびメタノール(1:1、8mL)の溶液に、水酸化リチウム(42mg、1.77mmol)水溶液(2ml)を添加した。反応物を周囲温度で4時間撹拌し、次いで、40℃に数時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、溶媒をEtOAcで希釈し、1M HClで酸性化した。層を分離し、有機層をMgSO4で乾燥させ、濃縮して、白色固体として183mg(83%)の酸中間体を得た。LC/MS:m/z 631.1[M+H]+)。次いで、酸をDMF(3mL)およびDIPEA(75L、0.44mmol)に溶解し、これに、HATU(165mg、0.44mmol)を添加した。次いで、この反応混合物に、DBU(170L、1.16mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(88mg、0.58mmol)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、1M HClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、逆相HPLC(20→100%、0.05% TFA修飾因子(modifier))によって精製し、凍結乾燥させて、白色無定形固体として96mg(43%)の化合物104を得た。1H−NMR(CD3OD,300MHz)δ9.11(s,1H);8.07(d,J=9 Hz,1H),7.85(d,J=6 Hz,1H);7.24(d,J=6 Hz,1H);7.16(b s,1H);7.08(d,J=9 Hz,1H);5.79(b s,1H);4.49(m,2H);4.41(b d,J=11 Hz,1H);4.33(t,J=5 Hz,1H);4.20(s,1H);4.03(b d,J=10 Hz,1H);3.89(s,3H);2.56(m,1H);2.23(m,1H);2.02−1.82(m,2H);1.72−1.54(m,2H);1.64(s,3H);1.34−1.16(m,1H),1.23(s,9H);1.08−0.92(m,1H);0.99(s,9H);0.64(m,2H)。LCMS実測値764.1[M+H]+。
(実施例105)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2.9g、11.18mmol)を含むジクロロメタンの溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(7.1g、16.8mmol)を添加し、反応物を周囲温度で4時間撹拌した。反応物をEtOAc(350mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウムおよびチオ硫酸ナトリウム(1:1)で反応を停止させた。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカでのフラッシュクロマトグラフィ(0〜80% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、淡黄色の油状物として2.2g(76%)のアルデヒド中間体を得、これを直接使用した。0℃のアルデヒド中間体(2.2g、8.55mmol)を含むジクロロメタン(80mL)の溶液に、ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド(2.8mL、21.4mmol)を滴下した。反応物を周囲温度に加温し、6時間撹拌した。飽和重炭酸ナトリウムの添加によって0℃で反応を停止させ、EtOAc(300mL)で希釈した。層を分離し、有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィ(0〜30% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、淡黄色の油状物として690mg(29%)の中間体を得た。中間体(660mg、2.37mmol)を1M HClを含むジオキサン溶液(6mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去して、黄色固体として519mg(99%超)の所望の1−アミノ−2−(2,2−ジフルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩を得た。LCMS実測値180.0[M+H]+。
化合物105を、中間体1−アミノ−2−(2,2−ジフルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルに置き換えて規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法にしたがって調製した。無定形白色固体として155mg(57%)の所望の化合物105を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.13(s,1H);8.06(d,1H);7.84(d,1H);7.22(d,1H);7.15(s,1H);7.07(d,1H);6.11−5.61(m,1H);5.79(s,1H);4.50(m,1H);4.40(d ,1H);4.20(s,1H);4.02(d,1H);3.88(s,3H);2.61−2.52(m,1H);2.30−2.00(m,2H);1.70−1.54(m,2H);1.64(s,3H);1.38−1.14(m,2H);1.23(s,9H);1.80−0.88(m,2H);0.99(s,9H);0.64(m,2H)。LCMS実測値782.1[M+H]+。
(実施例106)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(500mg、1.93mmol)を含むCH2Cl2(19mL)に、デス・マーチンペルヨージナン(1.23g、2.89mmol)を添加した。1時間後、予め形成させた飽和NaHCO3水溶液と10%亜硫酸水素ナトリウムとの混合物(15mL、1:1)の添加によって反応を停止させた。混合物を30分間撹拌し(ガスの発生が停止するまで)、次いで、CH2Cl2で希釈した。有機相を回収し、次いで、飽和NaHCO3水溶液および飽和NaCl水溶液で洗浄した。硫酸ナトリウムでの乾燥および濃縮後、粗残渣をシリカでのカラムクロマトグラフィ(20→50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アルデヒド(496mg、100%)を得た。LCMS実測値257.7[M+H]+。
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−オキソ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(496mg、1.93mmol)を含むCH2Cl2(10mL)およびメタノール(2mL)に、ピリジン(311μL、3.86mmol)およびヒドロキシルアミン塩酸塩(134mg、1.93mmol)を添加した。1時間の撹拌後、反応混合物を濃縮し、次いで、高真空下に2時間おいて粗オキシムを得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。LCMS実測値272.7[M+H]+。
0℃の粗オキシム1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシイミノ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを含むCH2Cl2(13mL)およびピリジン(311 μL、3.86mmol)の懸濁液に、フェニルホスホン酸ジクロリド(540μL、3.86mmol)を滴下した。1.5時間後、飽和NaHCO3水溶液で反応を停止させ、次いで、CH2Cl2で抽出した。10%硫酸ナトリウムおよび飽和NH4Cl水溶液での洗浄後、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗残渣をシリカでのカラムクロマトグラフィ(20→50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、ニトリル1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シアノメチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(270mg、55%)を得た。LCMS実測値254.7[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−シアノメチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(387mg、0.69mmol)および1−アミノ−2−シアノメチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを処理して、所望のメチルエステル(349mg、74%)を得た。LCMS実測値638.0[M+H]+。
化合物106を、化合物31の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−シアノメチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(560mg、0.88mmol)を処理して、化合物106(201mg、30%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.25(s,1H),8.13(d,1H),7.88(d,1H),7.31(d,1H),7.22(s,1H),7.14(d,1H),5,82(s,1H),4.45−4.53(m,2H),4.22(s,1H),4.07(d,1H),3.93(s,3H),2.88(dd,1H),2.74(dd,1H),2.58−2.62(m,1H),2.26−2.31(m,1H),1.88−1.93(m,1H),1.68(s,3H),1.44−1.48(m,1H),1.20−1.32(m,11H),1.03(s,9H),0.86−0.89(m,1H),0.67(s,2H);LCMS実測値757.0[M+H]+。
(実施例107)
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(4.6mmol)を、室温でTHF(10mL)に懸濁した。NaHMDS(1.0MのTHF溶液、4.1mmol)を室温で滴下して不透明な暗黄色溶液を得、これを30分間撹拌した。1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−オキソ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのTHF(6mL)溶液を滴下してイリド溶液を得、これを室温で30分間熟成させた。反応物を、EtOAcと飽和NH4Clとの間で分配した。水層をEtOAc(3×10mL)で抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。SiO2でのカラムクロマトグラフィ(0→10% EtOAc/hex)によって精製して、無色フィルムとして2−アリル−1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た(0.070g、15%)。(1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ 5.90−5.72(m,1H);5.14(br s,1H);5.08−4.94(m,2H);3.71(s,3H);2.34(m,2H);1.55(m,2H);1.45(s,9H),1.37(m,1H))。
2−アリル−1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.27mmol)を含むEtOAc(3mL)の溶液を、5%Rh/Al2O3(0.014mmol Rh)で処理した。反応時の大気をH2バルーンで置換し、反応物を45分間強く撹拌した。H2を除去し、セライトパッドによる濾過によって触媒を除去した。揮発物を真空下で除去して、無色フィルムとして1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−プロピル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得、これをさらに精製せずに使用した。(0.069g、量)。LCMS実測値257.8[M+H]+
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−プロピル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.27mmol)を含むTHF(0.5mL)の溶液を、4M HClを含むジオキサン(2.4mmol HCl)で処理した。2時間後、揮発物を真空下で除去して、無定形白色固体として1−アミノ−2−プロピル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル塩酸塩を得、これをさらに精製せずに使用した(0.053g、量)。LCMS実測値157.9([M+H]+。
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(0.33mmol)および1−アミノ−2−プロピル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.27mmol)をDCM(3mL)中に入れ、次いでDIPEA(0.68mmol)およびHATU(0.36mmol)で処理した。得られた透明な黄色溶液を室温で一晩熟成させた。揮発物を真空下で除去し、残渣をシリカでのカラムクロマトグラフィ(5→50% EtOAc/Hex)によって精製して、無色フィルムとして0.163g(78%)のメチルエステルを得た。LCMS実測値641.1[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−プロピル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.25mmol)を、THF(3mL)およびMeOH(1mL)の混合物に溶解し、新たに調製したLiOH溶液(1.6 mmol/1.5mL H2O)で処理した。得られた溶液を、40℃に3時間加熱した。溶液を室温に冷却した後、揮発物を真空化で除去し、残渣をH2O(5mL)で希釈した。得られた不透明溶液をEtOAc(5mL)で1回抽出し、次いで、濃HClの滴下によって約pH3まで酸性化した。得られた水性懸濁液を、濁りがなくなるまでEtOAcで抽出した(3×5mL)。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、白色フォームとして0.127g(80%)の所望の酸を得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS実測値627.1[M+H]+。
得られた酸(0.20mmol)をDMF(1mL)中に入れ、室温にてDIPEA(0.30mmol)およびHATU(0.30mmol)で処理した。30分後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(0.41mmol)およびDBU(1.0mmol)を添加し、反応物を室温で24時間熟成させた。揮発物を真空下で除去し、残渣を、EtOAcと1M HClとの間(各5mL)で分配した。水相をEtOAc(3×5mL)で抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製して、泡状白色固体として0.037g(24%)の化合物107を得た。1H−NMR(300MHz,CD3OD):δ9.09(s,1H);8.10(d,J=9 Hz,1H);7.88(d,J=6 Hz,1H);7.27(d,J=6Hz,1H);7.19(s,1H);7.10(d,J=9Hz,1H);5.82(br s,1H);4.54(m,1H);4.44(br d,J=11 Hz,1H);4.23(s,1H);4.06(br d,J=10 Hz,1H);3.92(s,3H);2.64−2.52(m,1H);2.32−2.18(m,1H);1.67(s,3H);1.64−1.32(m,5H);1.32−1.16(m,4H);1.27(s,9H);1.03(s,9H);0.93(t,J=7 Hz,);0.67(m,2H)。LCMS実測値760.1[M+H]+
(実施例108)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.456g、1.76mmol、実施例104由来)を、Aoyama and Shioiri;Tetrahedron Lett.1990,31,5507に記載の条件で処理して、1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メトキシエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.150g、31%)を得た。LCMS実測値273.9[M+H]+。
化合物108を、中間体1−アミノ−2−(2−メトキシ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルに1−アミノ−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法にしたがって調製した。無定形白色固体として29.9mg(28%)の所望の化合物108を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.07(d,1H);7.84(d,1H);7.25(d,1H);7.17(m,1H);7.08(d,1H);5.78(s,1H);4.50(m,1H);4.41(d,1H);4.19(s,1H);4.02(d,1H);3.89(s,3H);3.63(m,2H);3.28(s,3H);2.55(m,1H);2.22(m,1H);1.77(m,1H);1.64(s,3H);1.57(m,1H);1.22(m,11H);0.99(s,11H);0.63(m,1H)。LCMS実測値776.2[M+H]+。
(実施例109)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.500g、1.93mmol、実施例104由来)を8mL DCMで希釈し、Ar雰囲気下で0℃に冷却した。TEA(0.54mL、3.9mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.30mL、3.9mmol)を連続的に添加した。2.5時間後、溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAcおよびH2O(各15mL)中に入れた。水層を、10mL EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、残渣をSiO2でのカラムクロマトグラフィ(0〜50% Hex/EA)によって精製して、1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メタンスルホニルオキシエチル)シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.55g、84%)を得た。LCMS実測値360.1[M+Na]+。
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メタンスルホニルオキシエチル)シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.52g、1.53mmol)を含む5mL MeOHの溶液を、室温のナトリウムチオメトキシドを含む3mL MeOH溶液に滴下した。4.75時間後、溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAcおよびH2O中に入れた(各15mL)。水層を、10mL EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、無色の油状物として1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メチルスルファニルエチル)シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.350g、79%)得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS実測値312.0[M+Na]+。
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メチルスルファニルエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.63g、2.2mmol)を含む10mL MeOHの溶液を、室温でオキソン(2.0g、3.3mmol)を含む10mL H2Oの懸濁液にゆっくり添加した。室温で2時間後、溶媒を真空下で除去し、残渣をEtOAcおよびH2O中に入れた(各15mL)。水層を、10mL EtOAcで3回抽出した。合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、残渣を、SiO2でのカラムクロマトグラフィ(0→65% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、無色フィルムとして1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メタンスルホニルエチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.50g、71%)を得た。LCMS実測値222.0[(M−Boc)+H]+。
化合物109を、中間体1−アミノ−2−(2−メタンスルホニル−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルに1−アミノ−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法にしたがって調製した。白色無定形固体として150mg(17%)の所望の化合物である化合物109を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.08(d,1H);7.85(d,1H);7.24(d,1H);7.17(s,1H);7.08(d,1H);5.79(s,1H);4.44(m,2H);4.19(s,1H);4.02(m,1H);3.89(s,3H);3.27(s,3H);3.06(m,2H);2.89(s,3H);2.56(m,1H);2.23(m,1H);2.02(m,1H);1.64(s,2H);1.25(m,11H);1.00(s,11H);0.64(m,2H)。LCMS実測値824.1[M+H]+。
(実施例110)
化合物110を、中間体2−アミノビシクロプロピル−2−カルボン酸メチルエステル(Ripka,A.ら、WO2004/032827,p.142に詳述のように調製)を使用し、規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法と同様に調製した。シリカでのカラムクロマトグラフィ(0→10% MeOH/DCM)およびその後の加熱MeOHからの結晶化後、結晶性白色固体として428mg(44%)の化合物110を得た。1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ10.39(s,1H);8.01(d,1H);7.90(d,1H);7.16(d,1H);7.07(d,1H);7.01(s,1H);6.92(s,1H);5.86(s,1H);5.21(br d,1H);4.51(br t,1H);4.33(dd,1H);4.02(m,1H);3.93(s,3H);2.68−2.42(m,2H);1.87−1.65(m,2H);1.72(s,3H);1.45−0.80(m,5H);1.33(s,9H);1.02(s,9H);0.65(br t,2H);0.58(m,2H);0.27(m,2H)。LCMS実測値758.1[M+H]+。
(実施例111)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロプロパンカルボン酸を、DMF(3mL)およびDIPEA(130μL、0.75mmol)に溶解し、これに、N,N,N’,N’−tetraメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(285mg、0.75mmol)を添加した。次いで、この反応混合物に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(300μL、2mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(150mg、0.99mmol)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、1M HClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をクロマトグラフィ(10→100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、144mg(86%)を得た。次いで、中間体を4M HClを含むジオキサン(5mL)に溶解し、室温で1時間撹拌した。溶媒を除去して、桃色の油状物として143mgの中間体(1−アミノ−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルのHCl塩を得た。
化合物111を、中間体(1−アミノ−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法にしたがって調製した。化合物を逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として化合物111を得た(42.3mg、12%)。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.09(m,1H);7.85(d,1H);7.25(d,1H);7.17(s,1H);7.09(m,1H);5.78(m,1H);4.59(m,1H);4.45(m,1H);4.18(d,1H);4.00(m,1H);3.89(s,3H);2.70(m,1H);2.57(m,1H);2.29(m,1H);1.64(m,3H);1.59(m,1H);1.44(m,1H);1.18(m,11H);1.00(s,11H);0.64(m,1H)。LCMS実測値718.0[M+H]+。
(実施例112)
1−アミノ−2−メチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、LLinas−Brunetら、WO00/09543 pgs 56−61に記載の方法にしたがって調製した。
化合物112を、1−アミノ−2−メチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルに1−アミノ−2−(2−フルオロ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した化合物104について記載の方法にしたがって調製した。化合物を逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として化合物112を得た(268.4mg、53%)。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ8.13(d,J=9.2 Hz,1H);7.89(d,J=6.4 Hz,1H);7.30(d,J=6 Hz,1H);7.22(m,1H);7.13(d,J=9.6 Hz,1H);5.84(s,1H);4.49(m,2H);4.24(s,1H);4.07(m,1H);3.94(s,3H);2.61(m,1H);2.28(m,1H);1.68(s,3H);1.56(m,2H);1.25(m,15H);1.04(s,10H);0.69(m,2H)。LCMS実測値731.93[M+H]+。
(実施例113)
実施例109由来の1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−メタンスルホニルオキシ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(400mg、1.19mmol)を含むDMF(6mL)に、NaCN(350mg、7.14mmol)およびNaI(178mg、1.19mmol)を添加した。反応混合物を80℃で2時間加熱し、次いで、EtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(20→50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(2−シアノ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(297mg、93%)を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3):δ5.13(br s,1H),2.44(m,2H),2.05(m,2H),1.70−1.53(m,1H),1.53−1.37(m,4H)1.45(s,9H)。LCMS実測値290.9[M+Na]+。この中間体(297mg、1.10mmol)を含むCH2Cl2(2mL)に、4N HClを含むジオキサン(2mL)を添加した。室温で2時間の撹拌後、反応物を濃縮して、225mg(100%)の1−アミノ−2−(2−シアノ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩を得、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
化合物113を、化合物104の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(6−メトキシ−イソキノリン−1−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(552mg、1.10mmol)を1−アミノ−2−(2−シアノ−エチル)−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルのHCl塩(225mg、1.10mmol)で処理して、所望のメチルエステル(553mg、77%)を得た。次いで、メチルエステルを、実施例104に記載の同一条件下で化合物113に変換した(88mg、47%)。1H NMR(300MHz,CDCl3): δ8.65(s,1H),8.01(d,1H),7.81(d,1H),7.15(d,1H),7.04(d,1H),6.99(s,1H),5.83(s,1H),4.38(m,1H),4.17(s,1H),4.04−4.00(m,1H),3.87(s,3H),2.51(m,1H),2.34−2.24(m,3H),1.96−1.90(m,2H),1.63−1.17(m,5H),1.25(s,9H),0.96(s,9H),0.58(m,2H)。LCMS実測値789.8[M+H]+。
(実施例114)
シクロプロパ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアザシクロペンタデシン−14a(5H)−カルボン酸,6−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a−テトラデカヒドロ−2−ヒドロキシ−5,16−ジオキソ−メチルエステル(対応するエチルエステルの調製のためにWO2004/094452号に記載の方法によって合成)(500mg、1.0mmol)を含むTHF(4.7mL)の溶液に、4N水酸化ナトリウム水溶液(1.6mL)を添加し、室温で5分間撹拌した。4,6−ジクロロ−2−フェニルピリミジン(700mg、3.1mmol)を混合物に添加し、室温で40時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(40mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、濃縮した。残渣を、溶離液として酢酸エチル/ヘキサンを使用したシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、酸(900mg、55%)を得た。LCMS実測値652.0(M+−1)。
酸(50mg、0.076mmol)の溶液にHATU(44mg、0.114mmol)およびDIPEA(0.020mL、0.114mmol)を添加し、室温で0.5時間撹拌した。次にスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(23mg、0.153mmol)およびDBU(0.046mL、0.30mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2日間撹拌した。混合物の 酢酸エチル(30mL)での希釈後、1N HCl(約0.5mL)を添加して、約pH4に中和した。次いで、混合物を、ブライン(2×30mL)で洗浄し、濃縮した。残渣を逆相HPLCによって精製して、白色固体として化合物114(30mg、50%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.92(brs,1H),8.41(d,2H),7.53(brs,3H),6.78(s,1H),6.60(s,1H),5.95(m,1H),5.67(q,1H),5.14(t,1H),4.77(d,1H),4.63(t,1H),4.08(m,2H),2.62(m,3H),2.40(q,1H),1.7−1.9(m,3H),1.65(s,3H),1.3−1.6(m,7H),1.27(s,9H),1.18(m,2H),0.66(m,2H)。LCMS実測値785.4(M+−1)。
(実施例115)
化合物114(100mg、0.13mmol)、トシルヒドラジド(177mg、0.95mmol)、および酢酸ナトリウム(157mg、1.91mmol)を含むDME(1.8mL)および水(0.2mL)の溶液を、95℃で75分間撹拌した。さらなる酢酸ナトリウム(80mg)およびトシルヒドラジド(90mg)を添加し、同一温度で45分間撹拌した。混合物を、酢酸エチル(80mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(80mL)との間で分配した。有機層を希HClで洗浄し、次いでブラインで洗浄し、濃縮した。残渣を逆相HPLCによって精製して、白色固体として化合物115を得た(75mg、75%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.02(brs,1H),8.41(d,2H),7.51(m,3H),6.81(s,1H),5.96(brs,1H),4.63(m,2H),4.20(d,1H),4.09(d,1H),2.66(m,1H),2.46(m,1H),1.77(m,1H),1.68(s,3H),1.3−1.7(m,16H),1.29(s,9H),1.20(m,2H),0.71(m,2H)。LCMS実測値787.4(M+−1)。
(実施例116)
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−ヒドロキシ−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステル(1.2g、2.5mmol)を含むTHF/MeOH(3:1、20mL)に、LiOH(300mg、12.5mmol)を含むH2O(5mL)の溶液を添加した。室温で12時間の撹拌後、反応物をH2Oで希釈し、1N HCl水溶液で酸性化した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗酸を、次の反応で直接使用した。
得られた酸を、規模に応じて調整した実施例36の合成で前に記載の条件下で、1−クロロ−6−メトキシ−イソキノリン−にカップリングして、アリールエーテル酸(3.04g、95%超)を得た。LCMS実測値623.0[M+H]+.
化合物116を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下でアリールエーテル酸を処理して、化合物116(100mg、32%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.87(s,1H),8.22(d,1H),7.90(d,1H)7.32(d,1H),7.23(d,1H),7.13(d,1H),5.86(brs,1H),5.68(dd,1H),5.14(t,1H),4.77(d,1H),4.67(t,1H),4.15(dd,1H),4.02(dd,1H),3.94(s,3H),2.73(m,2H),2.56(m,1H),2.42(dd,1H),1.66−1.82(m,5H),1.65(s,3H),1.31−1.55(m,8H),1.17(s,9H),0.67(m,2H)。LCMS実測値756.0[M+H]+。
(実施例117)
化合物117を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例116由来の不飽和大環状アリールエーテル酸およびスルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルで処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物117(29mg、10%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.87(s,1H),8.21(d,1H),7.90(d,1H)7.29(d,1H),7.21(d,1H),7.12(d,1H),5.86(brs,1H),5.68(dd,1H),5.13(t,1H),4.77(d,1H),4.67(t,1H),4.15(dd,1H),4.01(dd,1H),3.94(s,3H),2.70(m,2H),2.56(m,1H),2.44(dd,1H),1.94(m,1H),1.82(m,1H),1.25−1.75(m,13H),1.18(s,9H),0.99(t,3H),0.97−1.05(m,2H),0.68(m,2H)。LCMS実測値784.0[M+H]+。
(実施例118)
規模に応じて調整した実施例115に記載の方法にしがって不飽和大環状分子を還元して、完全飽和した大環状酸を得、シリカでのカラムクロマトグラフィ(2→8% MeOH/CH2Cl2)による精製後に完全飽和した大環状酸(1.97g、95%)を得た。LCMS実測値625.0[M+H]+。
化合物118を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で大環状アリールエーテル酸を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物118(136mg、51%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.97(s,1H),8.22(d,1H),7.90(d,1H)7.35(d,1H),7.25(d,1H),7.16(d,1H),5.87(brs,1H),4.67(m,2H),4.22(dd,1H),4.07(dd,1H),3.95(s,3H),2.75(m,1H),2.49(m,1H),1.28−1.82(m,18H),1.68(s,3H),1.96(s,9H),0.72(m,2H)。LCMS実測値758.1[M+H]+。
(実施例119)
化合物119を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例118由来の飽和大環状アリールエーテル酸およびスルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルで処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物119(167mg、53%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.98(s,1H),8.22(d,1H),7.90(d,1H)7.35(d,1H),7.24(d,1H),7.15(d,1H),5.87(brs,1H),4.67(m,2H),4.22(dd,1H),4.07(dd,1H),3.95(s,3H),2.73(m,1H),2.48(m,1H),1.28−1.82(m,23H),1.20(s,9H),0.97(t,3H),0.72(m,2H)。LCMS実測値786.0[M+H]+。
(実施例120)
化合物120を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例118由来の飽和大環状アリールエーテル酸およびスルファミン酸2,2−ジフルオロ−エチルエステルを処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物120(142mg、52%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.93(s,1H),8.21(d,1H),7.90(d,1H)7.33(d,1H),7.24(d,1H),7.15(d,1H),6.12(dt,1H),5.86(brs,1H),4.66(m,2H),4.53(dt,2H),4.23(dd,1H),4.06(dd,1H),3.95(s,3H),2.75(m,1H),2.46(m,1H),1.3−1.8(m,19H),1.20(s,9H)。LCMS実測値768.1[M+H]+。
(実施例121)
化合物121を、化合物27の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例118由来の飽和大環状アリールエーテル酸を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物121(54mg、21%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.95(s,1H),8.22(d,1H),7.90(d,1H)7.34(d,1H),7.25(d,1H),7.15(d,1H),5.86(brs,1H),4.69(m,2H),4.28(m,1H),4.22(dd,1H),4.06(dd,1H),2.75(m,1H),2.48(m,1H),1.3−1.8(m,17H),1.20(s,9H),0.96(m,2H),0.72(m,2H)。LCMS実測値744.1[M+H]+。
(実施例122)
規模に応じて調整した実施例36に記載の方法にしたがってアリールエーテルを形成させて、所望のアリールエーテル大環状分子(537mg、77%)を得た。LCMS実測値593.0[M+H]+。
規模に応じて調整した実施例115に記載の方法にしたがって不飽和大環状分子を還元して、完全飽和した大環状酸(196mg、42%)を得た。LCMS実測値595.0[M+H]+。
化合物122を、化合物27の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で実施例118由来の飽和大環状アリールエーテル酸を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物122(77mg、33%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.95(s,1H),8.29(d,1H),7.97(d,1H),7.82(d,1H),7.73(t,1H),7.54(t,1H),7.35(d,1H),5.91(brs,1H),4.67(m,2H),4.27(m,2H),4.07(dd,1H),2.75(m,1H),2.46(m,1H),1.3−1.8(m,17H),1.20(s,9H),0.95(m,2H),0.78(m,2H)。LCMS実測値714.0[M+H]+。
(実施例123)
化合物123を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。6−メトキシ−ナフタレン−1−オール(97mg、0.56mmol)、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(96mg、0.63mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(345mg、0.50mmol)を処理し、メチルエステルを40℃で3時間加水分解して、化合物123(152mg、40%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.24(s,1H),8.06(d,1H),8.31−8.39(m,2H),7.18(s,1H),7.02(d,1H),6.81(d,1H),5.73(m,1H),5.32(s,1H),5.29(d,1H),5.13(d,1H),4.49(m,1H),4.41(d,1H),4.30(s,1H),4.05(m,1H),3.90(s,3H),2.60(m,1H),2.23(m,2H),1.88(m,1H),1.67(s,3H),1.43(m,1H),1.36(s,9H),1.28(m,2H),1.05(s,9H),0.68(m,2H)。LCMS実測値741.1[M+H]+。
(実施例124)
化合物124を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。6−メトキシ−ナフタレン−1−オール(97mg、0.56mmol)、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(114mg、0.75mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(344mg、0.50mmol)を処理し、メチルエステルを40℃で3時間加水分解して、化合物124(178mg、48%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.15(s,1H),8.04(d,1H),7.31−7.38(m,2H),7.17(d,1H),7.01(d,1H),6.79(d,1H),5.48(s,1H),4.50(m,1H),4.40(m,1H),4.29(s,1H),4.03(d,1H),3.89(s,3H),2.57(m,1H),2.19(m,1H),1.68(s,3H),1.46−1.64(m,3H),1.34(s,9H),1.24−1.31(m,2H),1.19(m,2H),1.043(s,9H),0.95(m,3H),0.68(m,2H)。LCMS実測値743.2[M+H]+。
(実施例125)
化合物125を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。6−メトキシ−ナフタレン−1−オール(100mg、0.57mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(91mg、0.66mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(355mg、0.51mmol)を処理した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(0→20% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、化合物125(188mg、49%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.22(s,1H),8.03(d,1H),7.34(m,2H),7.18(d,1H),7.03(d,1H),6.80(d,1H),5.74(s,1H),5.32(m,1H),5.28(d,1H),5.14(d,1H),4.82(m,1H),4.52(m,1H),4.38(m,1H),4.25(m,1H),4.03(m,1H),3.89(s,3H),2.60(m,1H),2.23(m,2H),1.88(m,1H),1.23−1.79(m,12H),1.03(s,9H),0.92(m,2H),0.74(m,2H)。LCMS実測値741.07[M+H]+。
(実施例126)
化合物126を、実施例18の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物125を処理して、所望の化合物126(48mg、60%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.08(s,1H),8.03(d,1H),7.35(m,2H),7.18(d,1H),7.02(d,1H),6.79(m,1H),5.27(s,1H),4.53(m,1H),4.31(m,3H),4.05(m,1H),3.88(s,3H),2.59(m,1H),2.19(m,1H),1.21−1.79(m,17H),1.03(s,9H),0.94(m,2H),0.76(m,2H)。LCMS実測値742.95[M+H]+。
(実施例127)
0℃(外部温度、氷浴)の1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(210mmg、0.46mmol)に、KOt−Bu(1mのTHF、2.3mL、2.3mmol、5当量)および4−クロロ−7−メトキシ−シンノリン(95mg、0.49mmol、1.06当量)を含むTHF(3mL)を添加した。反応物を0℃で2.5時間撹拌し、EtOAcで希釈した。溶液をHCl水溶液(1M)で洗浄して粗生成物を沈殿させた。有機層をNa2SO4で乾燥させ、沈殿物と合わせた。粗生成物をカラムクロマトグラフィ(0→15% MeOH/CH2Cl2)によって精製して、1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(7−メトキシ−シンノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(161mg、57%)を得た。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(7−メトキシ−シンノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(161mg、0.26mmol)を含むCH2Cl2(2mL)の溶液に、HATU(139mg、0.36mmol、1.5当量)およびDIPEA(0.09mL、0.52mmol、2当量)を添加した。溶液を室温で30分間撹拌後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(90mg、0.60mmol、2.4当量)およびDBU(0.22mL、1.47mmol、5.5当量)を添加した。反応物を60時間撹拌し、次いで、EtOAcで希釈した。溶液をHCl水溶液(1M、3回)およびブライン(3回)で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物127(13mg、7%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.13(s,1H),8.31(d,1H),7.59(d,1H),7.50(s,1H),4.49(s,1H),4.39(m,1H),4.29(s,1H),4.08(s,3H),3.82(m,2H),2.11(m,1H),1.95(m,1H),1.67(s,3H),1.50−1.62(m,3H),1.45(s,9H),1.29(m,2H),1.03(s,9H),0.98(m,3H),0.69(m,2H)。
(実施例128)
化合物128を、化合物14の合成に記載の方法にしたがって調製した。7−メトキシ−キノリン−4−オール(50mg、0.28mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(48mg、0.35mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(178mg、0.25mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物128(41mg、22%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.70(d,1H),8.16(d,1H),7.35(s,1H),7.18(d,1H),7.07(d,1H),5.82(m,1H),5.52(s,1H),5.24(d,1H),5.17(d,1H),4.62(m,2H),4.57(m,1H),4.18(m,2H),3.98(s,3H),2.74(m,1H),2.58(m,1H),2.21(m,1H),1.84(m,1H),1.29−1.59(m,12H),1.02(s,9H),0.93(m,2H),0.75(m,2H)。LCMS実測値742.2[M+H]+。
(実施例129)
化合物129を、化合物14の合成に記載の方法にしたがって調製した。7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オール(107mg、0.57mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(115mg、0.84mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(356mg、0.51mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物129(225mg、57%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.25(s,1H),8.89(s,1H),8.39(d,1H),7.67(d,1H),7.46(d,1H),5.77(s,1H),5.73(m,1H),5.34(d,1H),5.17(d,1H),4.66(m,2H),4.32(m,1H),4.24(m,1H),4.16(m,1H),4.11(s,3H),2.78(m,1H),2.58(s,3H),2.43(m,1H),2.29(m,1H),1.92(m,1H),1.29−1.59(m,12H),1.02(s,9H),0.93(m,2H),0.75(m,2H)。LCMS実測値756.14[M+H]+。
(実施例130)
化合物130を、化合物14の合成に記載の方法にしたがって調製した。7−メトキシ−8−クロロ−キノリン−4−オール(118mg、0.57mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(151mg、1.10mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(355mg、0.51mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物130(204mg、48%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.24(s,1H),8.96(s,1H),8.46(d,1H),7.79(d,1H),7.55(d,1H),5.80(s,1H),5.71(m,1H),5.34(d,1H),5.17(d,1H),4.66(m,3H),4.23(m,2H),4.19(s,3H),2.78(m,1H),2.46(m,1H),2.32(m,1H),1.93(m,1H),1.29−1.57(m,12H),1.01(s,9H),0.93(m,2H),0.75(m,2H)。LCMS実測値776.13[M+H]+。
(実施例131)
化合物131を、化合物18の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物128を処理して、化合物131(12mg、58%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.93(d,1H),8.37(d,1H),7.45(m,3H),5.74(s,1H),4.64(m,2H),4.44(m,1H),4.27(m,1H),4.14(m,1H),4.05(s,3H),2.74(m,1H),2.40(m,1H),1.23−1.62(m,17H),1.03(s,9H),0.97(m,2H),0.76(m,2H)。LCMS実測値744.19[M+H]+。
(実施例132)
化合物132を、化合物18の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物129を処理して、化合物132(34mg、43%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.14(s,1H),8.88(d,1H),8.38(d,1H),7.67(d,1H),7.46(d,1H),5.76(s,1H),4.66(m,2H),4.27(m,2H),4.16(m,1H),4.11(s,3H),2.77(m,1H),2.58(s,3H),2.44(m,1H),1.23−1.62(m,17H),1.02(s,9H),0.96(m,2H),0.76(m,2H)。LCMS実測値758.25[M+H]+。
(実施例133)
化合物133を、化合物18の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物130を処理して、化合物133(35mg、43%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ9.13(s,1H),8.96(d,1H),8.47(d,1H),7.79(d,1H),7.55(d,1H),5.79(s,1H),4.66(m,2H),4.27(m,2H),4.19(s,3H),4.11(m,1H),2.77(m,1H),2.42(m,1H),1.23−1.63(m,17H),1.01(s,9H),0.94(m,2H),0.76(m,2H)。LCMS実測値778.19[M+H]+。
(実施例134)
丸底フラスコ中の2−クロロアニリン(8.85g、69.4mmol、2当量)に、オルトギ酸トリエチル(30.85g、208.2mmol、6.0当量)およびメルドラム酸(5g、34.7mmol、1当量)を添加した。混合物を80℃で45分間撹拌し、室温に冷却し、次いで、氷水に注いだ。白色沈殿を濾過し、ハウスバキュームで乾燥させ、次いで、真空オーブンにて40℃で一晩さらに乾燥させた。収量=6.87g(70%)。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ11.70(d,1H),8.7(d,1H),7.51 −7.22(m,4H),1.77(s,6H)。LCMS実測値281.60[M+H]+。
250℃の三つ口丸底フラスコ中のダウサムA(100mL)に、80〜100℃の5−[(2−クロロ−フェニルアミノ)−メチレン]−2,2−ジメチル−[1,3]ジオキサン−4,6−ジオン(6.87g、24.4mmol、1当量)を含むダウサムA(50mL)の加熱溶液をゆっくり添加した。添加中、反応物のN内部温度を240℃と250℃の間に保持した。反応内容物をこの温度で4時間撹拌し続け、室温に冷却した。次いで、粗混合物を、氷/イソプロパノール混合物を含むビーカー(2L)に注いで、所望の化合物を沈殿させた。沈殿物を焼結ガラス漏斗で濾過し、冷イソプロパノール(100mL)およびヘキサン(100 mL×2)で洗浄した。次いで、濾過ケーキをMeOHに溶解し、2当量の1N HClを添加した。溶媒を除去し、残渣を、(1:1)エーテル/ヘキサン混合物に懸濁し、固体を濾過した。次いで、濾過ケーキをエーテルで洗浄し、最初にハウスバキュームで乾燥させ、次いで真空オーブンにて40℃で一晩乾燥させた(4.49g、99%)。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.77(d,1H),8.46(d,1H),8.22(d,1H),7.79(t,1H),7.23(d,1H)。LCMS実測値180.44[M+H]+。
化合物134を、化合物14の合成に記載の方法にしたがって調製した。8−クロロ−キノリン−4−オール(86.2mg、0.48mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(113mg、0.63mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(300mg、0.436mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物134(176mg、78%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.09(br s,1H),9.56(brs,1H),8.35(m,1H),8.12(brs,1H),7.7(m,1H),7.52(brs,1H),5.67(brs,1H),4.56(m,2H),4.07(brs,2H),2.67(m,1H),2.36(m,1H),1.64(m,3H),1.54(m,4H),1.24(m,2H),1.10(m,12H),1.00(m,13H),0.64(m,2H)。LCMS実測値750.53[M+H]+。
(実施例135)
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(5−エトキシ−チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、5−エトキシ−チエノ[3,2−b]ピリジン−7−オール(41mg、0.21mmol)の使用を除き、且つ規模に応じて調整した実施例14に記載の方法にしたがって合成して所望のアリールエーテルを得、これを次の反応でそのまま使用した。LCMS実測値657.03[M+H]+。
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(5−エトキシ−チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下でメチルエステル(100mg、0.15mmol)を処理して、所望の酸(20mg、21%)を得た。LCMS実測値643.04[M+H]+。
化合物135を、実施例27の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(5−エトキシ−チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.31mmol)を処理して、化合物135(71mg、30%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ9.29(s,1H),7.94(d,1H),7.34(d,1H),6.58(s,1H),4.08(m,1H),0.93(m,2H),0.74(m,2H)。LCMS実測値762.06[M+H]+。
(実施例136)
化合物136を、実施例20に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物135(56mg、0.07mmol)を処理して、化合物136(14.9mg、28%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ9.20(s,1H),7.94(m,1H),7.35(m,1H),6.58(m,1H),5.51(m,1H)。LCMS実測値764.08[M+H]+。
(実施例137)
2−メチル−3−ニトロアニソール(5.02g、29.9mmol)を含むEtOH(300mL)に、Pd/C(0.50g)を添加した。反応物をH2バルーン下で一晩撹拌し、次いで、セライトで濾過して、3−メトキシ−2−メチルアニリン(4.00g、98%)を得た。LCMS実測値138.0[M+H]+。
3−メトキシ−2−メチルアニリン(2.15g、15.6mmol)を含む無水EtOH(30mL)に、エチル3−エトキシ−3−イミノ−プロピオナート(3.05g、15.6mmol)を添加した。反応物を一晩撹拌し、次いで、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、次いで、シリカでのカラムクロマトグラフィ(2→10% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、3−エトキシ−3−(3−メトキシ−2−メチル−フェニルイミノ)−プロピオン酸エチルエステル(3.84g、88%)を得た。LCMS実測値280.2[M+H]+。
3−エトキシ−3−(3−メトキシ−2−メチル−フェニルイミノ)−プロピオン酸エチルエステル(1.56g、5.57mmol)をジフェニルエーテルに溶解し、次いで、300℃の砂浴に入れた。内部温度を240〜250℃に15分間保持し、次いで、反応物を室温に冷却した。粗物質をシリカゲルカラム(0→60% EtOAc/ヘキサン)に直接ロードして、2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オール(882mg、68%)を得た。LCMS実測値234.1[M+H]+。
4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(600mg、1.04mmol)および2−エトキシ−7−エトキシ−8−メチル−4−ヒドロキシキノリン−(274mg、1.18mmol)を含むNMP(3.6mL)に、Cs2CO3(2.54g、7.80mmol)を添加した。反応混合物を60℃に一晩加熱し、次いで、室温に冷却した。EtOAcでの希釈後、有機相を、5%LiCl水溶液、飽和NH4Cl水溶液、および飽和NaCl水溶液で連続的に洗浄した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、シリカでのカラムクロマトグラフィ(20→50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アリールエーテル(419mg、70%)を得た。LCMS実測値574.2[M+H]+。
メチルエステル(419mg、0.73mmol)をTHF:MeOH:H2O(1:1:1、7.5mL)に溶解し、LiOH(153mg、3.65mmol)で処理した。4時間後、反応物を1N HClで中和し、次いで、EtOAcで抽出した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、濃縮して、粗酸(387mg)を得、これを次の反応で直接使用した。LCMS実測値560.2[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、化合物26の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸(387mg、0.69mmol)を処理して、所望のメチルエステル(349mg、74%)を得た。LCMS実測値685.3[M+H]+。
1−{[1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−4−(2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、化合物77の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(349mg、0.51mmol)を処理し、シリカでのカラムクロマトグラフィ(10→50% EtOAc/ヘキサン)による精製後にフッ素化tert−ブチルカルバマート(310mg、82%)を得た。LCMS実測値739.2[M+H]+。
化合物137を、化合物29の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−4−(2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.42mmol)を処理し、逆相HPLCによって精製して、化合物137(85mg、24%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.2(s,1H),8.15(d,1H),7.35(d,1H),6.80(s,1H),5.71(s,1H),4.55−4.73(m,4H),4.16(s,1H),3.99−4.11(m,1H),4.03(s,3H),2.72(dd,1H),2.46(s,3H),2.34−2.43(m,1H),1.68(s,3H),1.55−1.63(m,7H),1.41(s,3H),1.21−1.32(m,3H),1.17(s,3H),1.05(s,9H),0.96−1.07(m,3H),0.66−0.71(m,2 H)。LCMS実測値858.1[M+H]+。
(実施例138)
8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを、2−クロロ−アニリンの使用を除いて実施例137中の2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オールの合成に記載の方法にしたがって合成した。
1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(800mg、1.16mmol)を含むNMP(3.9mL)の溶液に、8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オール(285mg、0.1.28mmol)および炭酸セシウム(756mg、2.32mmol)を添加した。得られたスラリーを65℃(外部温度、油浴)に加熱し、一晩強く撹拌した。室温への冷却の際、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和塩化アンモニウム(2回)で洗浄し、その後にブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィ(50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アリールエーテル(627mg、80%)を得た。LCMS実測値675.1[M+H]+。
アリールエーテル(627mg、0.93mmol)を含むTHF:MeOH:H2Oの1:1:1混合物(9mL)の溶液に、水酸化リチウム(195mg、4.64mmol)を添加した。得られたスラリーを、50℃で2時間撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、1N HClおよびブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗酸(615mg、100%)を得た。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(139mg、0.21mmol)を含むDMF(2mL)の溶液に、HATU(122mg、0.32mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.056mL、0.32mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌し、次いで、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(64mg、0.21mmol)およびDBU(0.126mL、0.84mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。得られた溶液をEtOAcで希釈し、次いで、1N HCl水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O−1% TFA)によって精製して、化合物138(102mg、61%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.12(s,1H),8.00(d,1H),7.75(d,1H),7.24(t,1H),6.52(s,1H),5.4(s,1H),4.58(q,2H),4.60−4.50(m,2H),4.23(s,1H),4.08−4.04(m,1H),2.61(dd,1H),2.30−2.22(m,1H),1.68(s,3H),1.62−1.50(m,4H),1.46(t,3H),1.31−1.20(m,3H),1.26(s,9H),1.04(s,9H),0.99−0.94(m,3H),0.68(m,2H)。LCMS実測値794.09[M+H]+。
(実施例139)
1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(400mg、0.58mmol)および8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オール(143mg、0.64mmol)を含むDMF(2mL)の溶液に、炭酸セシウム(416mg、1.28mmol)を添加し、反応物を60℃で2.5時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。溶液を飽和塩化アンモニウムおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗残渣をクロマトグラフィ(0〜70% 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、白色固体として174mg(45%)の所望の生成物を得た。LCMS実測値673.1[M+H]+。次いで、中間体をTHFおよびメタノール(1:1)に溶解し、水酸化リチウム(31mg、1.29mmol)を含む水(1ml)の溶液を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。溶媒を除去し、残渣を酢酸エチルに溶解し、1N HClおよびブラインで洗浄した。次いで、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、白色固体として133.4mg(81%)の中間体1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を得た。LCMS実測値659.1[M+H]+。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸(130mg、0.20mmol)を、DMF(5mL)およびジイソプロピルエチルアミン(52μL、0.296mmol)に溶解し、これに、HATU(113mg、0.30mmol)を添加した。次いで、この反応混合物に、DBU(118μL、0.79mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(60mg、0.39mmol)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。溶媒を除去し、残渣をEtOAcで希釈し、1M HClで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィによって精製して、無定形白色固体として63.9mg(41%)の化合物139を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.93(d,1H);7.67(d,1H);7.17(m,1H);6.44(s,1H);5.69(m,1H);5.35(s,1H);5.26(d,1H);5.09(d,1H);4.51(m,4H);4.19(s,1H);4.01(m,1H);2.58(m,1H);2.21(m,1H);1.83(m,1H);1.62(s,3H);1.40(t,3H);1.22(s,11H);0.99(s,11H);0.63(m,2H)。LCMS実測値792.1[M+H]+。
(実施例140)
8−ブロモ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールを、2−ブロモ−3−メトキシ−アニリンの使用を除いて実施例132中の2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オールの合成に記載の方法にしたがって合成した。
化合物140を、中間体8−ブロモ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例139に記載の方法にしたがって調製した。この物質を、逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として92.9mg(47%)の所望の化合物である化合物140を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.99(d,1H);7.09(d,1H);6.33(s,1H);5.69(m,1H)5.36(s,1H);5.26(d,1H);5.10(d,1H);4.51(m,4H);4.17(s,1H);4.04(m,1H);3.95(s,3H);2.58(m,1H);2.21(m,1H);1.83(m,1H);1.62(s,3H);1.42(m,3H);1.21(s,11H);0.99(s,11H);0.63(m,2H)。LCMS実測値866.2[M+H]+。
(実施例141)
化合物141を、8−ブロモ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製した。この物質を逆相HPLCを使用して精製して、化合物141(250mg、65%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):d9.08(s,1H),7.97(d,1H),7.08(d,1H),6.31(s,1H),5.34(s,1H),4.53(q,2 H),4.50−4.42(m,2H),4.17(s,1H),4.12(m,1H),3.92(s,3H),2.55(dd,1H),2.25−2.18(m,1H),1.63(s,3H),1.61−1.46(m,4H),1.41(t,3H),1.26−1.15(m,3H),1.21(s,9H),0.99(s,9H),0.96−0.92(m,3H),0.63(m,2H)。LCMS実測値768.1[M+H]+。
(実施例142)
8−クロロ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールを、2−クロロ−3−メトキシ−アニリンの使用を除いて実施例132中の2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オールの合成に記載の方法にしたがって合成した。
化合物142を、中間体8−クロロ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製した。この物質を逆相HPLCを使用して精製して、化合物142(205mg、57%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):d9.14(s,1H),8.05(d,1H),7.23(d,1H),6.40(s,1H),5.48(s,1H),4.62(q,2H),4.59−4.50(m,2H),4.20(s,1H),4.07(m,1H),4.02(s,3H),2.63(dd,1H),2.34−2.25(m,1H),1.68(s,3H),1.58(m,4H),1.50(t,3H),1.32−1.29(m,3H),1.23(s,9H),1.04(s,9H),1.00−0.95(m,3H),0.68(m,2H)。LCMS実測値824.1[M+H]+。
(実施例143)
化合物143を、中間体2−エトキシ−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例139について記載の方法にしたがって調製した。この物質を逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として40.1mg(25%)の化合物143を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.94(d,1H);7.12(d,1H);6.42(s,1H);5.71(m,1H);5.45(s,1H);5.27(d,1H);5.11(d,1H);4.51(m,4H);4.16(s,1H);4.02(m,1H);3.92(s,3H);2.61(m,1H);2.42(s,3H);2.23(m,1H)1.84(m,1H);1.62(s,3H);1.44(m,3H);1.21(m,11H);0.99(s,9H);0.63(m,2H)。LCMS実測値802.2[M+H]+。
(実施例144)
化合物144を、中間体8−クロロ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、規模に応じて調整した実施例139に記載の方法にしたがって調製した。この物質を逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として62.3mg(38%)の所望の化合物144を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.96(d,1H);7.14(d,1H);6.37(s,1H);5.69(m,1H);5.39(s,1H);5.27(d,1H);5.10(d,1H);4.51(m,4H);4.17(s,1H);4.02(m,1H);3.96(s,3H);2.59(m,1H);2.22(m,1H);1.83(m,1H);1.62(s,3H);1.42(m,3H);1.21(m,11H);0.99(s,11H);0.63(m,2H)。LCMS実測値822.2[M+H]+。
(実施例145)
化合物145を、中間体8−クロロ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、規模に応じて調整した実施例139に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、白色無定形固体として34.9mg(68%)の所望の化合物145を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.94(d,1H);7.12(d,1H);6.37(s,1H);5.67(m,1H);5.37(m,1H);5.26(d,1H);5.09(d,1H);4.50(m,4H);4.18(m,1H);4.03(m,1H);3.95(s,3H);2.58(m,1H);2.22(m,1H);1.79(m,2H);1.54(m,1H);1.41(m,5H);1.23(m,11H);0.99(m,11H);0.93(m,3H);0.64(m,2H)。LCMS実測値850.2[M+H]+。
(実施例146)
化合物146を、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製した。化合物を逆相HPLCを使用して精製して、化合物146(141mg、71%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):d9.12(s,1H),7.98(d,1H),7.72(d,1H),7.23(t,1H),6.51(s,1H),5.41(s,1H),4.57(q,2H),4.55−4.48(m,2H),4.23(s,1H),4.08−4.04(m,1H),2.60(dd,1H),2.27(m,1H),1.87−1.80(m,2H),1.65−1.40(m,6H),1.46(t,3H),1.31(m,3H),1.26(s,9H),1.04(s,9H),1.00−0.95(m,6H),0.69(m,2H)。LCMS実測値823.2[M+H]+。
(実施例147)
化合物147を、中間体8−クロロ−2−エトキシ−7−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製した。化合物を逆相HPLCを使用して精製して、化合物146(174mg、82%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):d9.10(s,1H),8.01(d,1H),7.21(d,1H),6.48(s,1H),5.45(s,1H),4.57(q,2H),4.48(m,2H),4.15(s,1H),4.04(m,1H),3.98(s,3H),2.57(dd,1H),2.31−2.22(m,1H),1.82−1.77(m,2H),1.60−1.44(m,9H),1.26(m,3H),1.18(s,9H),0.99(s,9H),0.95−0.90(m,6H),0.65(m,2H)。LCMS実測値852.4[M+H]+。
(実施例148)
化合物148を、スルファミン酸シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、且つ規模に応じて調整した化合物138の合成に記載の方法にしたがって調製した。この物質を逆相HPLCを使用して精製して、化合物148(174mg、82%)を得た。(105mg、56%):1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.13(s,1H),8.01(d,1H),7.74(d,1H)7.24(t,1H),6.52(d,1H),5.42(brs,1H),4.52−4.62(m,4H),4.28(m,2H),4.05(dd,1H),2.62(m,1H),2.27(m,1H),1.60(m,6H),1.46(t,3H),1.26(s,9H),1.03(s,9H),0.97(m,4H),0.76(m,2H)。LCMS実測値780.0[M+H]+。
(実施例149)
化合物149を、実施例77の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物138(150mg、0.19mmol)を処理して、化合物149(145mg、90%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):d9.12(s,1H),7.96(d,1H),7.71(d,1H),7.21(t,1H),6.48(s,1H),5.38(s,1H),4.59−4.49(m,4H),4.21(s,1H),4.03−4.01(m,1H),2.60(dd,1H),2.30−2.23(m,1H),1.67(s,3H),1.63−.43(m,10H),1.33−1.25(m,3H),1.20(s,3H),1.04(s,9H),0.96(m,3H),0.67(m,2H)。LCMS実測値848.1[M+H]+。
(実施例150)
中間体1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、8−クロロ−2−メトキシ−キノリン−4−オールに8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−オールを置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例138に示すように調製した。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(325mg、0.49mmol)を含むTHFおよびメタノール(1:1、5ml)の溶液に、水酸化リチウム(59mg、2.46mmol)を含む水の溶液を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。反応物を1N HClで酸性化し、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して324mg(99%)の白色固体を得た。次いで、この粗物質をDCM(10ml)に溶解し、4N HClを含むジオキサンを添加し(2.5ml)、反応物を室温で2.5時間撹拌した。溶媒を除去し、次いで、ジクロロメタン(12ml)中に再度溶解した。この溶液に、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(733mg、2.5mmol)およびトリエチルアミン(1.05mL、7.5mmol)を添加し、反応物を室温で2日間撹拌した。次いで、溶液を1N HClおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、黄色の油状物として1.008gの粗酸を得た。LCMS実測値700.92[M+H]+。
1−({4−(8−クロロ−2−メトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(284mg、0.41mmol)をジメチルホルムアミド(4mL)およびジイソプロピルエチルアミン(177μL、1.01mmol)に溶解し、これに、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(234mg、0.62mmol)を添加した。次いで、この反応混合物に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エン(245μL、1.64mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(124mg、0.82mmol)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。反応物を水およびアセトニトリルで希釈し、逆相クロマトグラフィで精製して、無定形白色固体として199.9mg(58%)の化合物150を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.95(d,J=6.8 Hz,1H;7.71(d,J=8.8 Hz,1H);7.20(m,1H);6.48(s,1H);5.37(s,1H);4.50(m,2H);4.19(m,1H);4.06(s,3H);4.00(m,1H);2.59(m,1H);2.25(m,1H);1.66(s,2H);1.56(m,6H);1.45(s,3H);1.28(m,2H);1.20(m,4H);1.02(s,9H);0.94(m,2H);0.66(m,2H)。LCMS実測値833.98[M+H]+。
(実施例151)
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.80g、1.2mmol)をDCM(3mL)中に入れ、室温にて4M HCl/ジオキサン溶液(3mL、12mmol)で処理した。2時間後、揮発物を真空下で除去して、0.71g(98%)のHCl塩を得た。LCMS実測値561.0[M+H]+。HCl塩(0.71g、1.2mmol)をDCM(5mL)に溶解し、室温にてTEA(0.84mL、6mmol)および炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(0.70g、2.4mmol)で処理した。24時間後、溶液をDCMおよび水(5mL)で希釈した。次いで、撹拌溶液を、pHが3になるまで12M HClで酸性化した。水層をDCMおよびEtOAcで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、その後に無水Na2SO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、得られた残渣をSiO2でのカラムクロマトグラフィ(0−17% MeOH/DCM)に供して、淡黄色固体として0.69g(収率86%)の1−({4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS実測値716.0[M+H]+。
化合物151を、1−({4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を使用し、スルファミン酸シクロプロピルエステルをスルファミン酸1−(2,2,2−トリフルオロエチル)シクロプロピルエステル(0.12g、0.56mmolおよび0.19g、0.87mmol)と置き換え、且つ規模に応じて適切に調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製し、逆相HPLCによる精製後に白色粉末として0.207g(収率30%、全てP2アルキル化トリペプチド由来)の化合物151を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)d7.97(d,1H);7.71(d,1H);7.21(t,1H);7.15(d,1H);6.48(s,1H);5.39(m,1H);4.62−4.48(m,4H);4.20(d,1H);4.01(m,1H);2.87(qd,2H);2.61(m,1H);2.26(m,1H);1.68−1.50(m,4H);1.50−1.38(m,8H);1.24−1.16(m,4H);1.12(s,9H);1.00−0.90(5H)。LCMS実測値917.9[M+H]+。
(実施例152)
Journal of Fluorine Chemistry 2002,207に報告の方法によって合成された(1−ジフルオロメチル−シクロプロポキシ)−トリイソプロピル−シラン。
丸底フラスコ(ガラス性の注入口と排出口を装着)に、60ml DCMを充填し、その後にEt2Zn(60mmol、60ml、1Mのヘキサン溶液)を充填し、0℃に冷却した。TFA(60mmol、4.62ml、30ml DCMに溶解)を、撹拌溶液にゆっくり添加した。反応物を20分間撹拌し、その後にCH2I2(60mmol、4.83ml、20ml DCMに溶解)を添加し、20分間さらに撹拌した。この時点で、(1−ジフルオロメチル−ビニルオキシ)−トリイソプロピル−シランDCM(11.98mmol、3g、30mLに溶解)を添加し、混合物を室温に加温し、1時間撹拌した。次いで、1N HClおよび水で反応を停止させ、ヘキサンで2回抽出した。合わせた有機物を飽和NaHCO3で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して(1−ジフルオロメチル−シクロプロポキシ)−トリイソプロピル−シランを得、これを次の反応でそのまま使用した。
還流冷却器を備えた三つ口丸底フラスコに、クロロスルホニルイソシアナート(2.6ml、29.9mol)を充填し、0℃に冷却した。ギ酸(1.13mL、29.9mol)を急速に撹拌しながら滴下し、急速なガスの発生が認められた。ギ酸の完全な添加の際、反応物を室温に加温した。2時間後、反応容器を0℃に冷却し、NMP(5mL)に溶解した(1−ジフルオロメチル−シクロプロポキシ)−トリイソプロピル−シラン(500mg、1.89mol)を添加漏斗によって滴下した。混合物を室温に加温し、TBAF(7ml、7mmol)を添加した。混合物を4日間撹拌した。反応混合物を冷飽和NaCl水溶液に注ぎ、EtOAcで2回抽出した。分離した有機溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィによって精製して、スルファミン酸1−ジフルオロメチル−シクロプロピルエステル(10mg、収率2.8%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ6.24(t,1H),5.18(s,2H),1.49(m,2H),1.19(m,2H)。
化合物152を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−ジフルオロメチル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルを置き換え、且つ規模に応じて調整した同一条件下で1−({4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノリン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.28mmol)を処理して、化合物152(87.1mg、収率35%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)診断δ6.39(t,1H);1.44(m,2H),1.17(m,2H);19F NMR(CD3OD,282.2 MHz)−128.16(d,2F)。LCMS実測値884.0[M+H]+。
(実施例153)
[1−(4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2−{2−エチル−1−[1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル]−シクロプロピルカルバモイル}−ピロリジン−1−カルボニル)−2,2−ジメチル−プロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、スルファミン酸1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルを置き換え、1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを使用し、且つ規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、無定形のオフホワイト固体として157.5mg(収率15%)の所望の化合物153を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.95(d,J=8.4Hz,1H);7.69(d,J=7.2Hz,1H);7.18(m,1H);6.45(s,1H);5.36(s,1H);4.54(m,4H);4.21(s,1H);4.03(d,J=12Hz,1H);2.85(m,2H);2.58(m,1H);2.24(m,1H);1.54(m,4H);1.42(m,5H);1.24(s,8H);1.186(m,1H);1.01(s,9H);0.94(m,6H)。LCMS実測値861.94[M+H]+。
(実施例154)
さらなる漏斗、J−Kem温度プローブ、ならびに窒素注入口および排出口を備えた予め乾燥させた三つ口丸底フラスコ(1L)に、窒素雰囲気下で無水テトラヒドロフラン(200mL)を添加した。次いで、水素化ナトリウム(60%の鉱物油溶液、4.53g、113.2mmol)を、0℃で少しずつ添加した。マロン酸ジエチル(15.1g、94.3mmol)を、氷浴中で内部温度を10℃未満に保持しながら混合物に滴下した。混合物を室温で2時間撹拌した。反応内容物を再度0℃に冷却し、2−クロロ−フェニルイソチオシアナート(16g、94.3mmol)を混合物に添加した。次いで、得られた混合物を室温に加温し、3時間撹拌した。揮発物を真空下で除去して、ナトリウム塩付加物を得た(33g、収率100%)。
−45℃のナトリウム付加物(33.2g、94.3mmol)を含む無水ジメチルホルムアミド(277mL)の溶液に、20分間にわたってヨードエタン(17.65g、113.16mmol)をゆっくり添加し、混合物を−45℃で2時間撹拌し、室温に加温し、一晩撹拌した。反応混合物の反応を水で停止させ、エーテル/ヘキサン(1:1)の混合物で2回抽出した。合わせた有機抽出物を、水、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。混合物を真空下で濃縮して、黄色の油状物として2つの異なるアルキル化生成物の約1:1混合物を得た。この混合物を、さらに精製せずに次で使用した。LCMS実測値358.14[M+H]+。
予め加熱した350℃の砂浴中に、アルキル化生成物(33.7g、94.3mmol)を含むジフェニルエーテル(330mL)の溶液を、内部温度が220℃に到達するまで加熱し、次いで、この温度で15分間撹拌した。溶液を室温に冷却し、混合物をシリカゲルカートリッジ上に直接ロードし、フラッシュクロマトグラフィによって精製して、8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−ヒドロキシ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(19.81g、収率67.4%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.14(d,1H),7.82(d,1H),7.31(t,1H),4.60−4.53(m,2H),3.38−3.31(m,2H),1.60−1.44(m,6H)。LCMS実測値312.12[M+H]+。
室温の8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−ヒドロキシ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(19.81g、63.5mmol)を含むTHF:MeOH(1:1、150mL)の溶液に、1N NaOHを添加した。反応物を、HPLCによってモニタリングしながら、24時間還流撹拌した。反応完了の際、混合物を4N HClで酸性化し、ジクロロメタンで3回抽出した。有機相を合わせ、Mg2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−ヒドロキシ−キノリン−3−カルボン酸(17.17g、収率95%)を得た。LCMS実測値383.88[M+H]+。
8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−ヒドロキシ−キノリン−3−カルボン酸(17.17g、60.52mmol)をジフェニルエーテル(250mL)に懸濁し、250℃に30分間加熱し、次いで、混合物を室温に冷却した。混合物をロードカートリッジ上に直接移し、カラムクロマトグラフィによって精製して、8−クロロ−2−エチルスルファニル−キノン−4−オール(12.36g、収率85%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ8.25(d,1H),7.70(d,1H),7.32(t,1H),6.52(s,1H),3.18−3.11(m,2H),1.54−1.44(m,3H)。LCMS実測値240.17[M+H]+。
8−クロロ−2−エチルスルファニル−キノン−4−オール(10.26g、42.8mmol)を、無水ジメチルホルムアミド(100mL)に溶解した。炭酸セシウム(27.9g、85.6mmol)を添加し、その後にp−メトキシベンジルクロリド(8.0g、51.36mmol)を添加した。次いで、混合物を65℃で2時間加熱し、次いで、室温に冷却し、酢酸エチルで希釈した。希釈した反応混合物をブラインで2回洗浄し、Mg2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣をEtOAc/ヘキサンから再結晶して、8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(11.14g、収率67%)を得た。LCMS実測値360.21[M+H]+。
8−クロロ−2−エチルスルファニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(11.14g、30.96mmol)を含むクロロホルム(300mL)の溶液に、0℃でm−クロロ過安息香酸(13.9g、61.9mmol)を3回に分けて添加した(発熱)。次いで、反応混合物を室温で一晩撹拌した。LCMSおよびHPLCによる反応の完了の確認の際、混合物の反応を飽和重炭酸ナトリウム溶液で停止させ、室温で約10分間撹拌した。混合物をジクロロメタンで希釈し、相を分離した。有機層を1N NaOHおよびブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。残渣を酢酸エチルとヘキサンとの混合物から再結晶して、光沢のある白色結晶の8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(11.28g、収率93%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.18(d,1H),7.89(d,1H),7.59(s,1H),7.51(t,1H),7.43(d,2H),6.97(d,2H),5.29(s,2H),3.83(s,3H),3.68(q,2H),1.45(t,3H)。LCMS実測値391.88[M+H]+。
水素化ナトリウム(60重量%、177mg、7.7mmol)を含むTHF(3mL)の溶液に、トリフルオロエタノールおよび8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(300mg、0.77mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、H2Oで反応を停止させ、次いで、EtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して粗8−クロロ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−キノリンを得た。LCMS実測値397.9[M+H]+。次いで、粗キノリンをCH2Cl2(4mL)およびトリフルオロ酢酸(4mL)に溶解した。15分間の撹拌後、反応物を濃縮した。粗生成物を、カラムクロマトグラフィ(10→30% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、8−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−キノン−4−オール(220mg、収率100%)を得た。LCMS実測値278.3[M+H]+。
1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[8−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。8−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−キノン−4−オール(228mg、0.82mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(566mg、0.82mmol)を処理した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(30→50% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[8−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(376mg、収率63%)を得た。LCMS実測値729.3[M+H]+。メチルエステル(376mg、0.52mmol)を含むTHF:MeOH:H2O(6mL)の1:1:1混合物の溶液に、水酸化リチウム(109mg、2.60mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で一晩撹拌した。次いで、反応混合物をEtOAcで希釈し、1N HClおよびブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗酸(369mg、収率100%)を得た。LCMS実測値714.8[M+H]+。
酸(369mg、0.52mmol)を含むDMF(5mL)の溶液に、HATU(294mg、0.77mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.134mL、0.77mmol)を添加した。溶液を、室温で1時間撹拌し、次いで、スルファミン酸シクロプロピルエステル(126mg、1.04mmol)およびDBU(0.311mL、2.08mmol)を添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。得られた溶液をEtOAcで希釈し、次いで、1N HCl水溶液およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% ACN/H2O−1% TFA)によって精製して、化合物154(326mg、収率75%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ9.09(s,1H),8.03(d,1H),7.77(d,1H),7.29(t,1H),6.67(s,1H),5.43(s,1H),5.08−5.04(m,2H),4.55−4.50(m,2H),4.28−4.25(m,1H),4.22(s,1H),4.06−4.03(m,1H),2.62(dd,1H),2.29−2.24(m,1H),1.68−1.50(m,4H),1.23(m,10H),1.02(s,9H),1.00−0.94(m,5H),0.74(s,2H)。LCMS実測値888.3[M+H]+。
(実施例155)
化合物155を、実施例77の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物154(163mg、0.19mmol)および炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(112mg、0.20mmol)を処理して、所望の生成物(124mg、収率70%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ9.12(s,1H),8.02(d,1H),7.77(d,1H),7.29(t,1H),6.68(s,1H),5.43(s,1H),5.07(q,2H),4.56−4.53(m,2H),4.27(m,1H),4.20(s,1H),4.04−4.01(m,1H),2.64(dd,1H),2.30−2.25(m,1H),1.62−1.50(m,4H),1.44(s,3H),1.22(m,1H),1.18(s,3H),1.03(s,9H),0.99−0.94(m,5H),0.76−0.74(m,2H)。LCMS実測値888.9[M+H]+。
(実施例156)
中間体8−クロロ−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−キノン−4−オールを、実施例154に記載の方法にしたがって調製した。2−モルホリン−4−イル−エタノール(0.468mL、3.83mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(500mg、1.28mmol)を処理し、その後にTFA(5mL)で脱保護して、所望のキノリン(328mg、収率83%)を得た。LCMS実測値308.8[M+H]+。
化合物156を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。8−クロロ−2−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−キノン−4−オール(328mg、1.06mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(65mg、0.54mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(731mg、1.06mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物156(4工程で104mg、収率22%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ8.00(d,1H),7.74(d,1H),7.26(t,1H),6.61(s,1H),5.40(s,1H),4.98−4.90(m,2H),4.58−4.47(m,2H),4.17(s,1H),4.06−4.03(m,1H),3.93(m,4H),3.68(m,2H),3.46(m,4H),2.61(dd,1H),2.29(m,1H),1.65(s,3H),1.61−1.40(m,4H),1.30−1.27(m,3H),1.23(s,9H),1.02(s,9H),0.97(t,3H),0.65(m,2H)。LCMS実測値878.9[M+H]+。
(実施例157)
化合物157を、実施例77の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物156(100mg、0.11mmol)および炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(67mg、0.22mmol)を処理して、所望の生成物(72mg、収率68%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ9.21(s,1H),8.05(dd,1H),7.81(dd,1H),7.33(t,1H),6.64(s,1H),5.45(m,1H),5.01(m,2H),4.59(dd,1H),4.53(d,1H),4.21(s,1H),4.15−4.06(m,3H),3.92−3.77(m,6H),3.35(m,2H),2.68(dd,1H),2.37−2.30(m,1H),1.71(s,3H),1.67−1.52(m,4H),1.47(s,3H),1.32(q,2H),1.25−1.21(m,1H),1.21(s,3H),1.08(s,9H),1.00(t,3H),0.72−071(m,2H)。LCMS実測値932.91[M+H]+。
(実施例158)
中間体8−クロロ−2−(2−メトキシ−エトキシ)−キノン−4−オールを、実施例154に記載の方法にしたがって調製した。2−メトキシエタノール(0.403mL、5.10mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(400mg、1.02mmol)を処理し、その後にTFA(4mL)で脱保護して、所望のキノリン(260mg、収率99%)を得た。LCMS実測値254.0[M+H]+。
化合物158を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。8−クロロ−2−(2−メトキシ−エトキシ)−キノン−4−オール(248mg、0.98mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(70mg、0.58mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(673mg、0.98mmol)を処理して粗生成物を得、これを逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物158(158mg、全収率55%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ9.04(s,1H),7.93(d,1H),7.68(d,1H),7.18(t,1H),6.45(s,1H),5.33(m,1H),4.64−4.62(m,2H),4.48−4.46(m,2H),4.21(s,1H),4.02−4.00(m,1H),3.80(t,2H),3.41(s,3H),2.56(dd,1H),2.26−2.19(m,1H),1.65(s,3H),1.60−1.44(m,4H),1.26(m,2H),1.24(s,9H),1.19−1.15(m,1H),1.02(s,9H),0.93(t,3H),0.64(m,2H)。LCMS実測値823.99[M+H]+。
(実施例159)
化合物158を、実施例77の合成に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物158(153mg、0.19mmol)および炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(109mg、0.38mmol)を処理して、所望の生成物(133mg、収率81%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD):δ9.10(s,1H),7.95(dd,1H),7.71(dd,1H),7.21(t,1H),6.50(s,1H),5.36(m,1H),4.65(t,2H),4.53−4.48(m,2H),4.18(s,1H),4.00(dd,1H),3.81(t,2H),3.42(s,3H),2.59(dd,1H),2.28−2.21(m,1H),1.65(s,3H),1.61−1.48(m,4H),1.46(s,3H),1.27(q,2H),1.19(s,3H),1.20(m,1H),1.02(s,9H),0.96(t,3H),0.66(m,2H)。LCMS実測値877.98[M+H]+。
(実施例160)
グリコアルデヒドジメチルアセタール(704mg、6.63mmol)およびNaH(60重量%、265mg、6.63mmol)を含むTHF(51mL)の溶液に、8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(2.00g、5.10mmol)を添加した。反応物を周囲温度で25分間撹拌した。反応混合物をH2OおよびEtOAcで分配した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、シリカでのカラムクロマトグラフィ(13〜35% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色固体としてアセタール(1.93g、収率94%)を得た。LCMS実測値403.8[M+H]+。
アセタール(2.05g、5.09mmol)を、DCM(23.9mL)およびMeOH(1.93mL、47.8mmol)に溶解し、これに、TFA(23.9mL)を添加した。反応物を周囲温度で15分間撹拌した。反応物をMeOH(47mL)で希釈し、濃縮した。粗混合物を飽和NaHCO3およびDCMで分配した。層を分離し、有機層をシリカでのカラムクロマトグラフィ(20〜60% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、白色固体としてフェノールを得た(1.41g、収率98%)。LCMS実測値283.8[M+H]+。
中間体(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを、化合物138の合成に記載の方法にしたがって調製した。2−(2,2−ジメトキシ)−エチル−8−クロロ−キノン−4−オール(720mg、2.54mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(735mg、4.86mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(2.01g、2.92mmol)を処理して、アシルスルファマート(1.64g、収率76%)を得た。LCMS実測値854.0[M+H]+。
(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(444mg、0.520mmol)をCH2Cl2(2.6mL)およびMeOH(0.21mL、5.20mmol)に溶解し、TFA(2.6mL)で処理した。室温で25分間の撹拌後、MeOH(7mL)を添加し、溶媒を真空下で除去した。粗混合物を、飽和NaHCO3およびDCMで分配した。層を分離し、有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。得られた残渣をDCM(5.2mL)に溶解し、これに、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(183mg、0.624mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(362μL、2.08mmol)を連続的に添加した。35℃で24時間の撹拌後、反応物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(3〜7% MeOH/DCM)によって精製して、(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(222mg、収率47%)を得た。LCMS実測値908.0[M+H]+。
(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(285mg、0.314mmol)を含むAcOH(2.9mL)の溶液に、1.4N HCl(1.1mL)を添加した。反応物を60℃で30分間撹拌した。溶媒を真空下で除去した。粗混合物を、飽和NaHCO3およびEtOAcで分配した。層を分離し、有機層を、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、次いで、濃縮し、高圧下で10分間乾燥させた。得られた残渣を2Mジメチルアミン/THF(4.0mL)に溶解し、これに、NaBH(OAc)3(113mg、0.628mmol)およびAcOH(2.0mL)を連続的に添加した。室温で24時間の撹拌後、反応物を、シリカでのカラムクロマトグラフィ(5〜12% MeOH/DCM)によって直接精製し、その後に逆相HPLC(30〜95% ACN/H2O−0.1%ギ酸)によって精製して、51.6mg(収率18%)の化合物160を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.18(s,1H),7.78(m,1H),7.59(m,1H),7.07(m,1H),6.36(s,1H),5.22(s,1H),4.79−4.67(m,2H),4.24−3.98(m,2H),3.30(s,1H),3.05(m,1H),2.86(m,2H),2.75(s,6H),2.69(m,1H),2.35(m,1H),1.63−1.38(m,10H),1.23−0.83(m,18H),0.43(m,2H)。LCMS実測値891.0[M+H]+。
(実施例161)
化合物161を、実施例160に記載の方法にしたがって調製した。3−アゼチジノールの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(285mg、0.314mmol)を処理して、化合物161(78.1mg、収率27%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.29(s,1H),7.77(m,1H),7.60(m,1H),7.08(m,1H),6.35(s,1H),5.49(s,1H),5.19−5.14(m,2H),4.75(m,1H),4.64−4.57(m,2H),4.37(m,2H),4.20−3.90(m,4H),3.63−3.50(m,2H),2.61(m,1H),2.40(m,1H),1.63−1.38(m,10H),1.23−0.83(m,18H),0.43(m,2H)。LCMS実測値919.0[M+H]+。
(実施例162)
化合物162を、実施例160に記載の方法にしたがって調製した。アゼチジンの使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で(1−{4−[8−クロロ−2−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−2−[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピルカルバモイル]−ピロリジン−1−カルボニル}−2,2−ジメチル−プロピル)−カルバミン酸2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(352mg、0.388mmol)を処理して、化合物162(113mg、収率32%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.38(s,1H),7.75(m,1H),7.59(m,1H),7.06(m,1H),6.34(s,1H),5.21(s,1H),4.74−4.55(m,2H),4.40−4.21(m,2H),4.13(m,4H),4.02−3.92(m,2H),3.50−3.41(m,2H),2.43(m,3H),2.09(m,1H),1.63−1.38(m,10H),1.23−0.83(m,18H),0.43(m,2H);LCMS実測値903.0[M+H]+。
(実施例163)
ピラゾール(3.32g、48.7mmol、3当量)を小さな丸底フラスコ(50mL)に秤量し、80℃の油浴中で融解した。2,4−ジクロロ−7−メトキシ−キノリン(3.7g、16.2mmol、1当量)を添加し、融解物を連続的に撹拌しながら135℃に2時間加熱した。LCMSは、ジクロリド反応物の完全な消費を示したが、生成物の大部分は7−メトキシ−2,4−ジ−ピラゾール−1−イル−キノリンであった。所望のモノ−ピラゾール生成物である4−クロロ−7−メトキシ−2−ピラゾール−1−イル−キノリンを、通常のカラムクロマトグラフィ(20% EtOAc/ヘキサン)によって分離した(343mg、収率8%)。LCMS実測値260.29[M+H]+。
化合物163を、実施例16に記載の方法にしたがって調製した。4−クロロ−7−メトキシ−2−ピラゾール−1−イル−キノリン(143mg、0.55mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(94mg、0.525mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(250mg、0.55mmol)を処理して、化合物163(146mg、収率72%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.81(s,1H),8.11(d,1H),7.89(s,1H),7.54(s,1H),7.38(s,1H),7.12(d,1H),6.65(s,1H),5.58(s,1H),4.56(m,2H),4.24(s,1H),4.15(m,1H),3.97(s,3H),2.68(m,1H),2.35(m,1H),1.69(s,3H),1.59(m,4H),1.28(m,11H),1.05−0.97(m,13H),0.69(s,2H)。LCMS実測値812.03[M+H]+。
(実施例164)
予め乾燥させた三つ口丸底フラスコ中で、窒素雰囲気下にて乾燥テトラヒドロフラン(0.5mL)に2,2,2−トリフルオロ−エチルアミン(91mg、0.92mmol、1.2当量)を溶解した。フラスコを−78℃に冷却し、2.5M n−BuLiを含むヘキサン(428μL、1.07mmol、1.4当量)をシリンジを介して添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、段階的に0℃に加温した。この時点で、8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(300mg、0.766mmol、1当量)を含むTHF水溶液をゆっくり添加した。混合物を室温で17時間撹拌し、次いで、ブラインで反応を停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、[8−クロロ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノン−2−イル]−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミン(203mg、収率67%)を得た。LCMS実測値397.11[M+H]+。
[8−クロロ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノン−2−イル]−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−アミン(200mg、0.504mmol、1当量)を、TFA:ジクロロメタン(10mL)の(1:1)混合物中にて室温で約1時間撹拌した。その後にロトバップ(rotovap)で揮発物を除去し、さらに精製せずにTFA塩として使用した。LCMS実測値277.42[M+H]+。
化合物164を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。8−クロロ−2−(2,2,2−トリフルオロ−エチルアミノ)−キノン−4−オール(138mg、0.5mmol)およびスルファミン酸シクロプロピルエステル(158mg、1.15mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(344mg、0.5mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物164(388mg、収率85%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.11(d,1H),7.92(d,1H),7.40(t,1H),6.77(br s,1H),5.57(br s,1H),4.66−4.51(m,4H),4.28−4.25(m,1H),4.14(br s,1H),4.09−4.05(m,1H),2.73−2.66(m,1H),2.4−2.32(m,1H),1.61−1.58(m,4H),1.45(s,1H),1.19(s,9H),1.04(s,9H),1.02−0.94(m,6H),0.77(d,2H)。LCMS実測値833.05[M+H]+。
(実施例165)
化合物165を、化合物164から出発することを除いて規模に応じて調整した実施例77に記載の方法にしたがって調製した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物165(30.6mg、収率57%)を得た。1H NMR(CHCl3,400MHz)δ7.75(d,1H),7.63(d,1H),7.22(br s,1H),7.05(t,1H),6.07(br s,1H),4.63(m,1H),4.51(m,1H),4.38(m,2H),4.28(m,2H),4.05−3.95(m,1H),2.53(m,1H),2.44(m,1H),1.68−1.56(m,5H),1.51−1.42(m,4H),1.26−1.15(m,2H),1.04−0.97(m,10H),0.92(m,3H),0.72(br s,2H)。LCMS実測値887.02[M+H]+。
(実施例166)
予め乾燥させた三つ口丸底フラスコ中に、窒素雰囲気下で2Mエチルアミン溶液を含むTHF(960μL、1.92mmol)を添加した。フラスコを−78℃に冷却し、2.5M n−BuLiを含むヘキサン(768μL、1.92mmol)をシリンジを介して添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、室温に加温した。温度上昇時に(約0℃)、8−クロロ−2−エタンスルホニル−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノリン(500mg、1.28mmol)のTHF溶液をシリンジからゆっくり添加した。混合物を室温で17時間撹拌した。混合物の反応をブラインで停止させ、ジクロロメタンで抽出した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮して、所望の化合物(373mg、収率85%)を得た。LCMS実測値343.10[M+H]+。
[8−クロロ−4−(4−メトキシ−ベンジルオキシ)−キノン−2−イル]−エチルアミン(373mg、1.09mmol)を、TFA:ジクロロメタン(1:1、10mL)中にて室温で1時間撹拌した。次いで、揮発物をロトバップで除去し、粗残渣をTFA塩として直接使用した。LCMS実測値223.29[M+H]+。
化合物166を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。TFA塩としての8−クロロ−2−エチルアミノ−キノン−4−オール(373mg、1.11mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(365mg、2.04mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(764mg、1.11mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物166(680mg、収率88%)を得た。1H NMR(CHCl3,400MHz)δ9.55(br s,1H),7.86(d,1H),7.62(m,1H),7.34(br s,1H),7.11(s,1H),6.02(br s,1H),5.31−5.12(m,3H),4.53−4.34(m,3H),4.12−3.97(m,3H),3.62(d,1H),3.41(br s,2H),1.61(s,3H),1.57−1.42(m,2H),1.33(s,6H),1.25(s,9H),0.96(s,6H),0.93(s,3H),0.89−0.83(m,4H),0.56(s,2H)。LCMS実測値793.01[M+H]+。
(実施例167)
化合物167を、化合物166から出発することを除いて規模に応じて調整した実施例77に記載の方法にしたがって調製した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物167(200mg、収率29%)を得た。1H NMR(CHCl3,400MHz)δ9.01(br s,1H),7.99(s,1H),7.89(d,1H),7.65(d,1H),7.22(t,1H),6.20(s,1H),5.52−5.47(m,2H),4.57−4.53(m,1H),4.44−4.42(m,1H),4.21−4.19(m,2H),3.49(br s,2H),2.66(m,1H),2.49(m,1H),2.18−2.05(m,1H),1.64(m,5H),1.52(s,3H),1.45(m,3H),1.38(s,2H),1.35(m,2H),1.25(m,2H),1.17(m,1H),1.01(s,6H),0.98(s,3H),0.91(m,3H),0.60(s,2H)。LCMS実測値846.95[M+H]+。
(実施例168)
4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステルHCl塩(4g、10mmol)を含むDCM(50mL)の溶液に、tert−ブトキシカルボニルアミノ−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−酢酸(2.86g、11mmol)、HATU(5.7g、15mmol)、およびDIPEA(7mL、40mmol)を添加した。溶液を室温で16時間撹拌した。溶液をDCMで希釈し、NH4Cl水溶液およびブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。所望の生成物をヘキサン/EtOAc由来のシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(4.25g、収率70%)を得た。LCMS実測値606([M+H]+。
8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−オールの使用を除いて規模に応じて調整した実施例137と同一の条件下で4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステルを処理して、1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得た。LCMS実測値690([M+H]+。
1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.76g、1.1mmol)をTHF/MeOH/H2O(3:3:1)(7mL)に溶解し、水酸化リチウム(143mg、5.5mmol)を添加した。反応物を室温で約1時間撹拌し、次いで、溶媒を除去した。残渣を1M HClで希釈し、次いで、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、白色固体化合物として0.7g(収率95%)の所望のカルボン酸を得た。LCMS実測値690[M+H]+。
1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.29mmol)を含むDCM(2mL)の溶液に、HATU(167mg、0.44mmol)およびDIPEA(0.077mL、0.44mmol)を添加した。溶液を室温で15分間撹拌後、スルファミン酸シクロプロピルエステル(80mg、0.58mmol)およびDBU(0.17mL、1.16mmol)を添加した。次いで、反応物をさらに16時間撹拌した。溶液をEtOAcで希釈し、1M HCl水溶液およびブラインで2回洗浄した。有機層をMgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。所望のスルファマートをEtOH/H2Oから沈殿させて、化合物168(118mg、収率50%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.32(s,1H),8.01(d,1H),7.73(d,1H),7.24(m,1H),6.51(s,1H),5.43(s,1H),4.59(m,4H),4.32(m,1H),4.10−3.85(m,4H),3.32(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,1H),1.61−1.21(m,11H),1.19(m,11H),0.98(m,6H),0.77(m,2H)。LCMS実測値809[M+H]+。
(実施例169)
化合物169を、実施例138に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.29mmol)を処理して、白色固体として化合物169を得た(107mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.34(s,1H),8.00(d,1H),7.71(d,1H),7.24(m,1H),6.49(s,1H),5.42(s,1H),4.57(m,4H),4.11−3.85(m,4H),3.41(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,1H),1.71−1.32(m,16H),1.20(m,11H),0.98(m,4H),0.70(m,2H)。LCMS実測値823[M+H]+。
(実施例170)
化合物170を、スルファミン酸1−(2,2,2−トリフルオロ−エチル)−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルを置き換え、1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.29mmol)を使用し、且つ規模に応じて調整した同一条件下で実施例138に記載の方法にしたがって調製して、白色固体として化合物170を得た(103mg)。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.31(s,1H),8.00(d,1H),7.73(d,1H),7.25(d,1H),6.50(s,1H),5.42(m,1H),4.57(m,4H),4.10−3.87(m,4H),3.39(m,2H),2.90(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.10(m,1H),1.74−1.31(m,15H),1.19(m,11H),0.97(m,4H)。LCMS実測値891[M+H]+。
(実施例171)
化合物171を、実施例77に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物168(100mg、0.12mmol)を処理して、化合物171(82mg、収率77%)を得た。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.34(s,1H),8.00(d,1H),7.72(d,1H),7.23(m,1H),6.50(s,1H),5.42(s,1H),4.71−4.54(m,4H),4.32(m,1H),4.06−3.88(m,4H),3.37(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,1H),1.78−1.43(m,9H),1.40(S,3H),1.34−1.20(m,4H), 1.01(S,3H),0.95(m,6H),0.77(m,2H)。LCMS実測値863[M+H]+。
(実施例172)
化合物172を、実施例77に記載の方法にしたがって調製した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(141mg、0.48mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物167(200mg、0.24mmol)を処理して、化合物172(120mg、収率56%)を得た。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.34(s,1H),8.00(d,1H),7.73(d,1H),7.24(m,1H),6.50(s,1H),5.43(s,1H),4.59(m,4H),4.06−3.85(m,4H),3.41(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.14(m,1H),1.71−1.09(m,24H),0.98(m,4H),0.70(m,2H)。LCMS実測値877[M+H]+。
(実施例173および174)
室温の500mL丸底フラスコ中に、(以下の順序)1−トリフルオロメチル−シクロプロパンカルボン酸(5g、32mmol)、CH2Cl2(150mL)、Et2iPrN(12.3mL)、およびNH(OMe)Me(4.7g)を撹拌しながら添加した。溶液を0℃に冷却し、HATU(13.4g)を添加した。氷浴を除去し、反応物を室温に加温し、15時間撹拌した。次いで、反応物を1N HCl/氷に注ぎ、Et2O(3×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を、1N HCl、1M NaOH、水、およびブラインで連続的に洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、真空下での濃縮(80Torr)によって十分な純度の物質が得られ、これをさらに精製せずに先に進めた(17.2mmol、収率54%)。LCMS実測値198.02[M+H]+。
不活性雰囲気下の火炎乾燥させた三つ口丸底フラスコ中で粉末LiAlH4を無水Et2Oに添加し、0℃に冷却した。濁った溶液に、1−トリフルオロメチル−シクロプロパンカルボン酸メトキシ−メチル−アミド(3.4g、17.2mmol)を強く撹拌しながら5分間にわたって滴下した。TLCによって出発物質の完全な消費が観察されるまで、反応物を0℃で撹拌し続けた。次いで、3つ全ての口を開けて空気を入れ、0℃で水(0.65mL)を滴下した。次いで、0℃でNaOH(15重量%水溶液、0.65mL)を慎重に添加した。0℃で水(0.65mL)を再度滴下した。反応スラリーをセライトで濾過し、50mLのEt2Oで2回洗浄した。透明な淡黄色のEt2O溶液としてアルデヒドが得られ、その揮発性のために濃縮や精製を行わずに先に進めた(消費された収率100%;生成物を特徴づけなかった)。
1−トリフルオロメチル−シクロプロパンカルボアルデヒド(17.2mmol)を含むEt2O(150mL)に、アセトンシアノヒドリン(3.15mL)およびEt3N(4.8mL)を添加した。反応物を室温で17時間撹拌し、次いで、真空下で濃縮した。次いで、NH3を含むMeOH(30mL、4M)を添加し、室温でさらに17時間撹拌した。その後に全揮発物を真空下で除去した。粗残渣を精製せずに進めた。次いで、残渣をEt2Oに溶解し、0℃に冷却し、2M HClを含むジオキサンをゆっくり添加し、濾過によって固体を回収して、所望の生成物を得た(消費された収率100%;生成物を特徴づけなかった)。
室温のtert−ブトキシカルボニルアミノ−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−酢酸(17.2mmol)に、6N HCl水溶液(50mL)を添加した。反応混合物を17時間還流し、次いで、0℃に冷却し、30%NaOH水溶液(47mL)で慎重に塩基性化した。Boc2O(15.8g)を添加し、18時間撹拌した。次いで、反応物を1M HClでpH4にし、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機物を、1M HClおよびブラインで連続的に洗浄し、次いで、硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空下で濃縮して、粗残渣を得た。MeOHおよびCH2Cl2を使用したフラッシュカラムクロマトグラフィによる精製により、透明な液体として所望の生成物を得た(1.7g、収率35%、1−トリフルオロメチル−シクロプロパンカルボン酸メトキシ−メチル−アミド由来)。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.9(br s,1H),4.0(d,1H),1.5(s,9H),1.38−1.0(m,4H)。
1−{[4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(56mg、0.12mmol)を含むDMF(5mL)に、iPr2EtN(90μL)およびHATU(143mg)を添加した。室温で15分間の撹拌後、tert−ブトキシカルボニルアミノ−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−酢酸を添加し(117mg)、16時間撹拌した。次いで、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウムに添加し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を1N HCl、水、およびブラインで洗浄し、次いで、硫酸マグネシウムで乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィによる精製によって2つのジアステレオマー生成物(最終生成物の活性によって割り当てた立体配置)を分離した。(R)−ジアステレオマー(29mg、収率33%)および(S)−ジアステレオマー(44mg、収率50%)。LCMS実測値726.99[M+H]+。
1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(45mg、0.06mmol)を含むTHF/MeOH/H2O(1:1:1、3mL)の溶液を室温で撹拌した。この溶液にLiOH(10mg)を添加し、反応混合物を50℃に3時間加熱した。LCMSによって完全な変換が認められ、エピマー化も認められた。この反応の一例として、HPLCによる精製を試み、少量の純粋なジアステレオマー(収率5%、9mg)(最終生成物の活性に基づいて割り当てられた(R)体))を得た。この反応の別の例では、ジアステレオマー混合物(P3で1:1)そのまま続行した。LCMS実測値712.96[M+H]+。
室温の1−{[1−[2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−アセチル]−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(40mg、0.06mmol、手順はP3での(R/S)−ジアステレオマー混合物のためであった)を含むDMF(5mL)溶液に、i−Pr2EtN(31μL)およびHATU(34mg)を添加した。混合物を30分間撹拌し、次いで、DBU(36μL)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(18mg)を添加した。反応物を室温で18時間撹拌し、5%クエン酸水溶液に添加した。混合物をEtOAcで抽出し、合わせた有機物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。真空下で濃縮し、その後に逆相HPLCによる精製によって、所望の生成物である化合物174(13mg、収率26%、P3で1:1ジアステレオマー混合物)を得た。P3での(R)−ジアステレオマーのための上記のいくつかの手順により、所望の生成物である化合物173を収率44%で得た(4.5mg)。1H NMR(CD3OD,500MHz,診断ピーク)δ8.9(s,0.5H),7.9(d,0.5H),7.8(d,0.5H),7.65(m,1H),7.42(s,1H),7.17(m,1H),6.27(s,0.5H),6.24(s,0.5H),5.29(br s,1H),5.11(s,0.5H),4.98(s,0.5H),4.58(q,2H),4.48−4.3(m,2H),4.28−4.1(m,2H),2.6(m,0.5H),2.5(m,0.5H),2.32(m,1H),1.65(s,1.5H),1.60(s,1.5H),1.48−1.62(m,7H)。LCMS実測値845.94[M+H]+。
(実施例175)
1−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(4.95g、20.3mmol)を含むTHF(40mL)およびMeOH(40mL)の混合物の溶液に、LiOH水溶液(2.5M、40mL、100mmol、5当量)を添加した。溶液を45℃(外部温度)に5時間加熱後、室温に冷却した。反応物にHCl水溶液(6M、20mL)を添加し、揮発物を真空下で除去した。残渣をEtOAcで希釈し、水層を分離した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮して粗酸を得た。
粗酸(2.02g、8.8mmol)の一部を含むCH2Cl2(45mL)に、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(2.0g、13.26mmol)、HATU(3.68g、9.7mmol)、およびジイソプロピルエチルアミン(8.0mL、45.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で3日間撹拌後、CH2Cl2で希釈した。溶液をHCl水溶液(1M)で2回洗浄し、ブラインで1回洗浄した。水層をCH2Cl2で逆抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗スルファマートをカラムクロマトグラフィ(20→100% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.8g、89%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,300MHz)δ10.05(s,1H),1.69(s,3H),1.47−1.52(m,2H),1.45(s,9H),1.29−1.41(m,4H),1.06(m,1H),0.975(t,3H),0.65(m,2H)。
4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステル(5.68g、12.23mmol)をNMP(40mL)に溶解し、8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−オール(3.0g、13.4mmol)を添加し、その後に炭酸セシウム(12.01g、36.86mmol)を添加した。反応物を65℃に3時間加熱し、次いで、室温に冷却した。次いで、反応物をEtOAcで希釈し、水、飽和塩化アンモニウム、およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。次いで、粗残渣をメタノールで粉砕して、固体として3.98g(収率72%)の中間体を得た。次いで、中間体(2.94g、6.52mmol)をTHF/MeOH(1:1、52mL)に溶解し、水酸化リチウム(781mg、32.6mmol)を水溶液(13mL)として添加した。反応物を室温で約1時間撹拌し、次いで、溶媒を除去した。残渣を1M HClで希釈し、次いで、EtOAcで2回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、白色固体として2.74g(収率96%)の所望のカルボン酸を得た。LCMS実測値436.92[M+H]+。
[2−エチル−1−(1−メチル−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル)−シクロプロピル]−カルバミン酸tert−ブチルエステルをHClを含むジオキサンで処理して、(1−アミノ−2−エチル−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルのHCl塩を得た(1.81g、6.91mmol)。このアミンに、4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル(2.74g、6.27mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(5.4mL、31.35mmol)、およびHATU(3.71g、9.78mmol)の溶液を添加した。反応物を室温で一晩撹拌した。溶液を分液漏斗に移し、有機層を1M HClおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮した。粗残渣をDCMで粉砕し、濾過して、固体として1.83g(収率43%)のカップリング中間体を得た。次いで、この中間体(1.83g、2.69mmol)をDCM(30mL)に溶解し、HClを含むジオキサン(6.7mL)を添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、次いで、溶媒を除去して、HCl塩として1.71gの所望の生成物(1−{[4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを得た。LCMS実測値850.88[M+H]+。
化合物175を、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。Boc保護バリン(117mg、0.54mmol、25当量)およびジイソプロピルエチルアミン(0.37mL、2.15mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で(1−{[4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(250mg、0.43mmol)を処理して、化合物175(65mg、19%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.98(d,1H),7.73(d,1H),7.24(t,1H),6.48(s,1H),5.43(s,1H),4.47−4.64(m,4H),3.95−4.09(m,2H),2.58(dd,1H),2.27−2.38(m,1H),2.10(q,1H),1.48−1.70(m,7H),1.45(t,3H),1.12−1.41(m,12H),0.88−1.01(m,9H),0.65−0.71(m,2H)。LCMS実測値779.91[M+H]+。
(実施例176)
α−メチルバリン(500mg、3.8mmol)をジオキサン(6mL)に溶解し、ジ−tert−ブチルジカルボナート(998mg、4.6mmol、1.2当量)およびNaOH(3mmol)で処理した。反応混合物を室温で8日間撹拌し、その後、反応物を真空下で濃縮し、EtOAcで希釈し、1N HClで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物(811mg)を、次の反応で直接使用した。1H NMR(DMSO,400MHz)δ1.36(s,9H),1.24(s,3H),0.83(dd,1H)。
化合物176を、実施例60に記載の方法にしたがって調製した。N−Boc−α−メチルバリン(203mg、0.88mmol、3当量)およびジイソプロピルエチルアミン(0.25mL、1.46mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で(1−{[4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボニル)−スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(170mg、0.292mmol)を処理して、化合物176(6.9mg、3%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.88(d,1H),7.73(d,1H),7.26(t,1H),6.51(s,1H),5.38(s,1H),4.65(t,1H),4.52−4.60(m,4H),3.72−3.83(m,1H),2.67−2.76(m,1H),1.75−1.83(m,1H),1.66(s,5H),1.517(s,9H)1.43−1.48(m,4H),1.29−1.32(m,7H),1.03(t,3H),0.82(d,3H),0.61(m,5H)。LCMS実測値794.37[M+H]+。
(実施例177)
化合物177を、1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸から出発し、スルファミン酸シクロプロピルエステルをスルファミン酸1−(2,2,2−トリフルオロエチル)シクロプロピルエステルに置き換え、且つ規模に応じて調整した実施例151に記載の方法と同様に調製し、逆相HPLCによる精製後に白色粉末として0.134g(45%)の化合物177を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ9.13(s,1H);7.99(d,1H);7.73(s,1H);7.24(t,1H);6.51(s,1H);5.41(m,1H);4.64−4.50(m,4H);4.27(m,1H);4.21(s,1H);4.02(m,1H);2.63(m,1H);2.28(m,1H);1.66−1.50(m,4H);1.46(s,3H);1.46(t,3H);1.21(s,3H);1.21(m,1H);1.03(s,9H);1.02−0.92(m,5H);0.75(m,2H)。LCMS実測値834.03[M+H]+。
(実施例178)
1−トリフルオロメチル−シクロブタノール(2.2g、15mmol)を含むジクロロメタン(7.5mL、2M)に、ピリジン(3mL)および4−ニトロフェニルクロロホルマート(4g、18.3mmol)を添加した。フラスコを密封し、室温で2日間撹拌した。反応物をジクロロメタン(50mL)で希釈し、1M KHSO4水溶液、飽和重炭酸ナトリウム、水、およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(10%〜40% EtOAcを含むヘキサンでの勾配溶離)による精製により、無色の油状物として2.2g(収率48%)の炭酸4−ニトロ−フェニルエステル1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステルを得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.35(d,2H),7.50(d,1H),2.78−2.85(m,2H),2.58−2.70(m,2H),1.9−2.1(m,2H)。
1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(200mg、0.3mmol)を含むジクロロメタン(4mL)に、室温でHCl(4Nを含むジオキサン)を添加した。2時間後、LC−MSによる反応混合物の分析により、出発物質の完全な消費が示された。この時点で、反応物を0℃に冷却し、トリエチルアミン(2mL)を滴下し、その後に炭酸4−ニトロ−フェニルエステル1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステル(300mg、1mmol)を滴下した。反応物を室温に加温し、14時間撹拌した。次いで、反応混合物を1NのKHSO4水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を、1N KHSO4水溶液、水、およびブラインで洗浄し、その後に硫酸マグネシウムで乾燥させた。濃縮し、その後に逆相HPLCによって精製し、凍結乾燥させて、白色粉末として110mg(収率50%)の1−({4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(1−トリフルオロメチル−シクロブトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得た。LCMS実測値727.03[M+H]+。
1−({4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−1−[3,3−ジメチル−2−(1−トリフルオロメチル−シクロブトキシカルボニルアミノ)−ブチリル]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(110mg、0.15mmol)を含むDMF(3mL、0.05M)に、i−Pr2EtN(90μL、0.38mmol)およびHATU(86mg、0.23mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。室温の反応混合物に、スルファミン酸シクロプロピルエステル(46mg、0.30mmol)およびDBU(90μL、0.60mmol)を添加した。反応物を室温で17時間撹拌し、次いで、5%クエン酸水溶液に添加し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水およびブラインで洗浄し、その後に硫酸マグネシウムで得乾燥させた。濃縮し、その後に逆相HPLCによって精製し、凍結乾燥させて、白色粉末として{1−[4−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2−(1−シクロプロポキシスルホニルアミノカルボニル−2−エチル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−1−カルボニル]−2,2−ジメチル−プロピル}−カルバミン酸1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステル(20mg、収率16%)を得た。1H NMR(CD3OD,500MHz)δ9.18(s,1H),7.95(d,1H),7.70(d,1H),7.20(dd,1H),6.48(s,1H),5.4(br s,1H),4.45−4.6(m,4H),4.2−4.3(m,2H),2.58−2.62(m,1H),2.2−2.4(m,4H),1.5−1.7(m,4H),1.43(t,3H),1.2−1.3(m,3H)1.2(dd,2H),1.1−0.9(m,13H),0.85(m,2H)。LCMS実測値846.00[M+H]+。
(実施例179)
化合物138を含むDCM(50mL)溶液に4N HClを含むジオキサン(30.7mL)を添加し、反応物を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を真空下出除去した。残渣の一部(350mg、0.48mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、これに、トリエチルアミン(335μl、2.4mmol)および炭酸シクロペンチルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(131mg、0.57mmol)を添加した。2時間後、溶媒を除去し、粗生成物を逆相HPLCを使用して精製して、無定形白色固体として100.9mg(収率26%)の所望の化合物179を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.94(d,1H);7.69(d,1H);7.20(m,1H);6.81(d,1H);6.45(s,1H);5.37(s,1H);4.64(m,1H);4.51(m,4H);4.26(m,1H);4.02(m,1H);2.59(m,1H);2.25(m,1H);1.70(m,1H);1.66(s,3H);1.55(m,7H);1.43(m,4H);1.27(m,5H);1.01(s,9H);0.95(m,3H);0.65(m,2H).LCMS実測値805.97[M+H]+。
(実施例180)
化合物180を、炭酸2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル1−メチル−シクロプロピルエステルに炭酸シクロペンチルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルを置き換え、規模に応じて調整した実施例179に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、無定形白色固体として45.6mg(収率27%)の所望の化合物180を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.82(d,1H);7.69(d,1H);7.21(m,1H);6.84(d,1H);6.47(s,1H);5.38(m,1H);4.55(m,2H);4.46(m,2H);4.27(d,1H);4.06(m,1H);2.58(m,1H);2.25(m,1H);1.65(s,3H);1.54(m,4H);1.43(m,3H);1.28(m,2H);1.02(s,9H);094(m,3H);0.70(m,1H);0.64(m,2H);0.47(m,2H)。LCMS実測値791.99[M+H]+。
(実施例181)
化合物181を、炭酸4−ニトロ−フェニルエステル1−トリフルオロメチル−シクロブチルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルに炭酸シクロペンチルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルを置き換え、規模に応じて調整した実施例179に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、無定形白色固体として144.6mg(収率31%)の所望の化合物181を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.93(d,1H);7.69(d,1H);7.28(d,1H);7.19(t,1H);6.46(s,1H);5.37(s,1H);4.51(m,4H);4.23(d,1H);4.02(m,1H);2.59(m,1H);2.29(m,4H);1.65(m,5H);1.56(m 4H);1.42(m 3H);1.30(m,2H);1.19(m,1H);1.03(s,9H);095(m,2H);0.65(m,2H)。LCMS実測値859.96[M+H]+。
(実施例182)
化合物182を、実施例179に記載の方法にしたがって調製した。tert−ブチルイソシアナート(0.13mL、1.08mmol、3当量)およびトリエチルアミン(0.25mL、1.8mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物138(250mg、0.36mmol)を処理して、化合物182(21mg、収率7%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,400MHz)δ7.98(d,1H),7.69(d,1H),7.18(t,1H),6.43(s,1H),5.35−5.39(m,1H),4.42−4.59(m,4H),4.31(s,1H),4.02−4.09(m,1H),1.64(s,3H),1.44−1.62(m,4H),1.25(d,3H),1.17(s,12H),1.02(s,9H),0.94(t,3H),0.62(m,2H)。LCMS実測値792.97[M+H]+。
(実施例183)
化合物183を、実施例179に記載の方法にしたがって調製した。炭酸4−ニトロ−フェニルエステル2,2,2−トリフルオロ−1,1−ジメチル−エチルエステル(200mg、0.68mmol、2当量)およびトリエチルアミン(0.24mL、1.7mmol、5当量)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で化合物139(269mg、0.34mmol)を処理して、化合物183(42mg、15%)を得た。1H NMR(d3−MeOD,400MHz)δ7.97(s,1H),7.70(s,1H),7.20(t,1H),6.46(s,1H),5.38(s,1H),5.28(d,1H),5.10(d,1H),4.45−4.59(m,4H),4.20(d,1H),4.02(d,1H),2.97(s,1H),2.83(s,1H),2.80−2.88(m,1H),2.20−2.37(m,1H),1.82−1.89(m,1H),1.63(s,3H),1.40−1.50(m,6H),1.24(t,2H),1.18(s,3H),1.04(s,9H),0.63(m,2H)。LCMS実測値845.92[M+H]+。
(実施例184)
4−ニトロフェニルクロロホルマート(4.2g、21mmol)およびシクロブタノール(1g、13.9mmol)を、0℃でDCM(25mL)に希釈した。ピリジン(2.3mL、27.8mmol)を添加し、反応物を2時間にわたって室温に加温した。DCMで反応混合物の体積を2倍にし、1M HClで洗浄した。水層をDCMで抽出し、合わせた有機物を飽和NaHCO3で数回洗浄した。最後に水およびブラインで洗浄し、その後に無水MgSO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた残渣をSiO2でのカラムクロマトグラフィ(2〜20% EtOAc/hex)によって精製して、オフホワイトの固体として3.0g(91%)の炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステルを得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.28(m,2H);7.38(m 2H);5.065(m,1H);2.44(m,2H);2.25(m,2H);1.89(m,1H);1.66(m,1H)。
化合物184を、DIPEA(0.74mL、2.1mmol)にTEAを置き換え、炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステル(0.195g、0.82mmol)に炭酸シクロペンチルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステルを置き換えて実施例179と同様に生成して、化合物184(0.058g、収率18%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.95(d,1H);7.72(d,1H);7.23(t,1H);6.88(d,1H);6.47(s,1H);5.39(m,1H);4.66−4.42(m,5H);4.24(d,1H);4.03(m,1H);2.60(m,1H);2.26(m,1H);2.16(m,1H);2.04(m,1H);1.93(m,1H);1.82(m,1H);1.68(t,3H);1.63(m,2H);1.57(m,2H);1.53(m,2H);1.45(t,3H);1.29(q,2H);1.20(m,1H);1.04(s,9H);0.97(t,3H);0.67(m,2H)。LCMS実測値792.0[M+H]+。
(実施例185)
炭酸1−メチルシクロペンチルエステル4−ニトロフェニルエステルを、1−メチルシクロペンタノール(1.5g、15mmol)にシクロブタノールを置き換え、規模に応じて適切に調整し、24時間撹拌することによって実施例184に記載の炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステルと同様に生成して、所望の生成物(0.72g、18%)を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.27(m,2H);7.37(m,2H);2.24(m,2H);1.88−1.66(m,6H);1.68(s,3H)。
化合物185を、炭酸1−メチルシクロペンチルエステル4−ニトロフェニルエステル(0.22g、0.82mmol)に炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例184と同様に生成し、逆相HPLC精製後に化合物185(0.045g、13%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.96(d,1H);7.70(d,1H);7.21(t,1H);6.62(d,1H);6.47(s,1H);5.38(m,1H);4.62−4.46(m,4H);4.24(m,1H);4.04(m,1H);2.60(m,1H);2.26(m,1H);1.94(m,1H);1.78(m,1H);1.68(s,3H);1.68−1.48(m,10 H);1.45(t,3H);1.31(s,3H);1.29(m,2H);1.04(s,9H);0.96(t,3H);0.67(m,2H)。LCMS実測値821.9[M+H]+。
(実施例186)
シクロペンタノン(0.89mL、10mmol)を、0℃でTMSCF3溶液(0.5MのTHF溶液、25mL、12mmol)に添加した。TBAF(1MのTHF溶液、0.076mL、0.076mmol)を添加し、得られた黄色溶液を2時間にわたって室温に加温した。1M HCl(30mL)を添加し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。Et2Oで抽出し、その後に合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、1−トリフルオロメチルシクロペンタノール(1.4g、88%)を無色液体として単離し、その直後に、1−トリフルオロメチルシクロペンタノール(1.3g、8.4mmol)にシクロブタノールを置き換え、規模に応じて適切に調整し、密封した管内で40時間させることによって、実施例184に記載の炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステルと同様に炭酸4−ニトロフェニルエステル1−トリフルオロメチルシクロペンチルエステルに変換した。DCMで反応体積を2倍にし、1M HCl(2×20mL)で洗浄し、その後に20mlの飽和NaHCO3、水、ブラインでそれぞれ洗浄し、最後に無水MgSO4で乾燥させた。真空下での濃縮後、残渣をSiO2でのカラムクロマトグラフィ(12−25% EtOAc/hex)によって精製して、0.59g(収率22%)の所望の生成物を得た。1H NMR(CDCl3,400MHz)δ8.29(m,2H);7.40(m,2H);2.38(m,2H);2.26(m,2H);2.04(m,2H);1.78(m,2H)。
化合物186を、炭酸4−ニトロフェニルエステル1−トリフルオロメチルシクロペンチルエステル(0.26g、0.82mmol)に炭酸シクロブチルエステル4−ニトロフェニルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例184に記載の方法にしたがって生成し、逆相HPLC精製後に化合物186(0.056g、収率16%)を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.92(d,1H);7.72(d,1H);7.21(m,2H);6.48(s,1H);5.38(m,1H);4.64−4.45(m,4H);4.24(d,1H);4.04(m,1H);2.61(m,1H);2.28(m,1H);2.03(m,1H);1.93(m,1H);1.74−1.39(m,10H);1.68(s,3H);1.45(t,3H);1.29(q,2H);1.22(m,1H);1.04(s,9H);0.97(t,3H);0.67(m,2H)。LCMS実測値875.99[M+H]+。
(実施例187)
2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノン−4−オールおよびスルファミン酸1−メチルシクロプロピルエステル(64mg、0.42mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した実施例14で使用した反応条件に1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(607mg、0.88mmol)を供し、その後の逆相HPLCによる粗生成物の精製により、化合物187(118mg、43%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.2(s,1H),8.24(d,1H),8.19(s,1H),7.75(s,1H),7.72(s,1H),7.31(d,1H),5.78(s,1H),4.66−4.57(m,2H),4.16(m,3H),4.04(s,3H),7.72(dd,1H),2.44−4.37(m,1H),1.68(s,3H),1.59(m,4H),1.33(d,6H),1.35−1.28(m,3H),1.21(s,9H),1.05(s,9H),0.99−0.95(m,3H),0.68(m,2H)。LCMS実測値886.1[M+H]+。
(実施例188)
化合物188を、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステル(75mg、0.42mmol)の使用を除いて1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(160mg、0.21mmol)から出発し、規模に応じて調整した実施例29に記載の方法にしたがって調製して、化合物188(151mg、79%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ9.14(s,1H),8.25(d,1H),8.18(s,1H),7.75(s,1H),7.73(s,1H),7.31(d,1H),,5.79(s,1H),4.65−4.57(m,2H),4.21−4.13(m,3H),4.05(s,3H),2.72(dd,1H),2.46−2.38(m,1H),1.87−1.82(m,2H),1.64−1.55(m,6H),1.33(d,6H),1.31(m,3H),1.21(s,9H),1.05(s,9H),1.00−0.95(m,6H),0.70(m,2H)。LCMS実測値914.1[M+H]+。
(実施例189)
化合物189を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。スルファミン酸1−メチルシクロプロピルエステル(0.083g、0.546mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(0.60g、0.88mmol)を処理し、40℃で3時間メチルエステルを加水分解した。逆相HPLCにより、化合物189(3工程で0.163g、収率33%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ10.58(br s,1H);8.24(br s,1H);8.09(br d,1H);7.86(br s,1H);7.64(s,1H);7.26(m,1H);5.80(br s,1H);5.80−5.20(m,2H);5.17(m,1H);4.61(m,1H);4.33(s,1H);4.09(m,1H);4.04(s,3H);3.68(m,1H);2.60(m,1H);1.64(s,3H);1.62−1.12(m,8H);1.38(br d,6H);1.18(s,9H);0.99(s,9H);0.91(t,3H);0.58(m,2H)。LCMS実測値920.1[M+H]+。
(実施例190)
化合物190を、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステル(0.098g、0.546mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した実施例14に記載の方法にしたがって調製し、40℃で3時間メチルエステルを加水分解した。逆相HPLCにより、化合物190(3工程で0.163g、収率25%)。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ10.59(br s,1H);8.26(br s,1H);8.12(br s,1H);7.89(m,1H);7.66(m,1H);7.78(m,1H);6.00−5.40(m,2H);5.82(m,1H);5.25(m,1H);4.66(m,1H);4.37(s,1H);4.15(m,1H);3.72(m,1H);2.63(m,1H);1.81(m,1H);1.68−1.19(m,11H);1.43(br d,6H);1.23(s,9H);1.04(s,9H);0.93(m,6H);0.64(m,2H)。LCMS実測値948.1[M+H]+。
(実施例191)
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−キノリン−2−カルボン酸メチルエステル(2.0g、8.58mmol)を含むメタノール(85mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.7g、34.3mmol)を添加し、混合物を6時間還流した。粗反応混合物を真空下で濃縮し、残渣をメタノール中に入れ、氷水混合物(800mL)に注いだ。白色沈殿が形成され、これを濾過によって回収し、冷水で洗浄した。次いで、濾過ケーキをハウスバキュームで焼結ガラス漏斗に空気を通すことによって乾燥させ、次いで、真空オーブンにて45℃で一晩乾燥させて、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−キノリン−2−カルボン酸ヒドラジド(1.6g、収率80%)を得た。1H NMR(DMSO−d6,300MHz)δ11.57(s,1H),10.28(s,1H),7.95(d,1H),7.43(d,1H),7.01−6.91(m,1H),6.54(s,1H),4.72(br s,2H),3.82(s,3H)。LCMS実測値234.18[M+H]+。
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−キノリン−2−カルボン酸ヒドラジド(300mg、1.29mmol)を含むTHF(15mL)の混合物に、イソプロピルイソチオシアナートを添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物のHPLC分析により、室温で一晩の反応後に反応物の不完全な反応が示された。反応内容物を40℃に2時間加温し、この時点でHPLC分析によって完全な反応が示された。反応混合物を真空下で濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、ブラインで洗浄した。水層を真空下で濃縮し、残渣を高圧ポンプで一晩乾燥させた。残渣をDMFに懸濁し、濾過によって無機塩を除去した。DMF溶液を真空下で濃縮し、残渣を逆相HPLC(10%→65%、MeCN/H2O/0.1% TFA)で精製して、4−ヒドロキシ−7−メトキシ−キノリン−2−カルボン酸−1−(Nイソプロピル−チオホルムアミド)ヒドラジド(400mg、収率93%)を得た。LCMS実測値334.91[M+H]+。
4−ヒドロキシ−7−メトキシ−キノリン−2−カルボン酸−1−(N−イソプロピル−チオホルムアミド)ヒドラジド(400mg、1.19mmol)をオキシ塩化リン(5mL)に溶解し、混合物を70℃で1時間加熱した。次いで、オキシ塩化リンを真空下で濃縮し、残渣をEtOAcに入れ、10%炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濃縮した。次いで、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、2−(5−イソプロピルアミノ−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−7−メトキシ−キノン−4−オール(56mg、収率15%)を得た。LCMS実測値317.16[M+H]+。
化合物191を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。2−(5イソプロピルアミノ−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−7−メトキシ−キノン−4−オール(56mg、0.18mmol)およびスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(47mg、0.26mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(110.5mg、0.16mmol)を処理した。粗生成物を逆相HPLC(20%→85%、MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物191(64mg、収率59%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ8.14(d,1H),7.57(s,1H),7.39(s,1H),7.15(d,1H),5.71(m,1H),5.60(br s,1H),5.33(m,1H),5.17(m,1H),4.54(m,2H),4.23(s,1H),4.14(m,1H),3.97(s,4H),2.70(m,1H),2.36(m,1H),2.26(m,1H),1.88(m,1H),1.67(s,3H),1.45(m,2H),1.37(d,6H),1.28(s,9H),1.05(s,9H),0.68(m,2H)。LCMS実測値885.04[M+H]+。
(実施例192)
化合物191(58mg、0.07mmol)を規模に応じて調整した実施例20に概説した条件に供して、化合物192(50mg、85%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.14(s,1H),8.16(d,1H),7.55(s,1H),7.41(s,1H),7.21(d,1H),5.61(s,1H),4.54(m,2H),4.22(s,1H),4.14(m,1H),3.98(s,4H),2.65(m,1H),2.35(m,1H),1.69(s,4H),1.58(m,4H),1.39(d,6H),1.26(m,12H),1.05(s,10H),0.99(s,3H),0.69(s,1H)。LCMS実測値887.05[M+H]+。
(実施例193)
2−アミノオキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(500mg、3.2mmol)およびアセトン(2.4mL、32mmol)の混合物を含むTHF(6mL)を室温で撹拌した。BH3.SMe2(10MのTHF溶液、0.64mL、6.4mmol)を、シリンジを介してゆっくり添加した(発熱およびガス発生が認められた)。続いてAcOH(0.36mL、6.4mmol)を同一の様式で添加した。18時間後、2つのさらなる等量のボランおよびAcOHを添加した。3日間の撹拌後、反応混合物を真空下で濃縮した。得られた残渣をEtOAc(100mL)に溶解し、飽和NH4Cl溶液、0.1M NH4OH、およびブラインで洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、EtOAc/ヘキサンで溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィによって精製して、2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(0.40g、収率64%)を得た。LCMS実測値199[M+H]+。
2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−カルボン酸エチルエステル(2.5g、10.9mmol)を含むEtOH(42mL)および水(28mL)に、NaOH(3.1g、77.4mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌し、氷浴中で冷却し、濃HClでpH3に酸性化した。混合物を真空下で濃縮してエタノールを除去した。残存する水相をCH2Cl2(3×200mL)で抽出した。有機相を合わせ、MgSO4で乾燥させ、濃縮して、2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−カルボン酸(1.86g、収率87%)を得た。LCMS実測値171[M+H]+。
2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−カルボン酸(1.9g、10.9mmol)を含むDCM(10ml)に、CDI(1.8g、10.9mmol)を添加した。次いで、混合物を2時間撹拌し、その後に1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシフェニル)エタノン(Raboisson,P.J.−M.B.ら,WO2007014926,p78にしたがって調製;1.4g、8.7mmol)およびCH3SO3H(2.1mL、32.8mmol)を添加し、次いで、室温で18時間撹拌した。反応混合物をDCM(100mL)で希釈し、1N HCl(2×100mL)で洗浄した。回収したDCM層に、K2CO3(3.02g、21.88mmol)を添加し、室温で2時間撹拌した。溶液を濾過し、真空下で濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで溶離するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィによって精製して、2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−カルボン酸(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)アミド(863mg、収率22%)を得た。LCMS実測値382[M+H]+。
2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−カルボン酸(6−アセチル−2−クロロ−3−メトキシフェニル)アミド(863mg、2.45mmol)をトルエン(20ml)に懸濁した。NaH(147.3mg、3.7mmol)を、H2発生をモニタリングしながら強く撹拌した混合物に添加した。反応物を3時間還流した(110℃)。冷却後、さらなるNaH(約80mg)を慎重に添加し、その後に20mLのTHFを添加して溶解を補助した。混合物をさらに2時間加熱した。室温への冷却後、反応混合物を濃HClでpH2に酸性化した。スラリーを室温で1時間撹拌し、次いで、10mLのCH3CNを添加し、その後に5mL H2Oおよび20mLのエーテルを添加した。混合物をさらに30分間撹拌し、次いで、濾過によって固体を回収し、エーテルおよびヘキサンで洗浄した。湿ったケーキを高圧下で一定重量まで乾燥させて、8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノン−4−オール(840mg、収率100%)を得、これをさらに精製せずに使用した。LCMS実測値334[M+H]+。
8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−イル)−7−メトキシ−キノン−4−オールを含むDCM(50mL)の懸濁液に、BBr3(1NのDCM溶液)(13.4ml、13.4mmol)を添加した。混合物を加熱還流し、4時間撹拌した。4N NaOHを使用して、pH14に調整した。水相をDCMで2回抽出し、2N HClで約pH4に調整した。黄色固体が沈殿し、濾過によって回収した。濾過ケーキをH2O、Et2Oで洗浄し、高圧下で乾燥させた。8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−イル)−キノリン−4,7−ジオールを黄色固体として回収し(0.41g、1.28mmol、42%)、これを次の反応で直接使用した。LCMS実測値320.3[M+H]+。
4−(2−クロロエチル)モルホリン(1.4g、7.2mmol)の塩酸塩、ヨウ化ナトリウム0.2g、1.3mmol)、および炭酸セシウム(5.4g、16.4mmol)をDMF(25mL)中で合わせ、室温で5分間撹拌した。8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−イル)−キノリン−4,7−ジオール(2.1g、6.6mmol)をDMF(25mL)に希釈し、反応液に添加した。室温で5分後、反応物を65℃に5時間加温した。少量の濃HCl(ピペット5〜6滴分)を添加し、反応物を真空下で濃縮した。残渣を水およびMeOH中に入れ、C18カラムによって最初に水で溶離して塩を除去し、次いでMeOHを使用して所望の化合物を溶離した。合わせた有機物の真空下での濃縮後、得られた残渣を逆相HPLCによって精製して、1.79g(収率51%)の8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−オキサゾール−4−イル)−7−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−キノン−4−オールを得た。LCMS実測値433.3[M+H]+。
8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−キノン−4−オール(341mg、0.63mmol)および炭酸セシウム(1.23g、3.78mmol)を含むNMPの溶液に、1−{[4−(4−ブロモベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチルブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(432mg、0.63mmol)を添加し、反応物を65℃に加熱した。2時間後、さらなる0.5当量の1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを添加し、さらに1時間撹拌した。反応物を、撹拌しながらEtOAcおよび5%塩化リチウムで希釈した。反応物を分液漏斗に移し、飽和重炭酸ナトリウムおよびMeOH(2ml)を移した。層を分離し、水層をEtOAcで再度抽出した。次いで、合わせた有機層を5%塩化リチウムで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、黄色の油状物として747mg(収率99%)の1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチルブチリル)−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。LCMS実測値882.11[M+H]+。
化合物193を、1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチルブチリル)−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノオキサゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)キノリン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルに1−{[1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−(8−クロロ−2−メトキシキノリン−4−イルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例150に示すように調製して、3工程で64mg、収率18%の化合物193を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ8.04(m,1H);8.00(s,1H);7.34(d,1H);7.26(m,1H);7.11(d,1H);5.80(m,1H);5.31(m,1H);5.27(d,1H);5.10(d,1H);4.58(m,1H);4.51(m,2H);4.16(d,1H);4.06(d,1H);3.94(q,2H);3.87(m,3H);3.36(m,2H);3.20(m,4H);2.52(m,1H);2.32(m,1H);2.19(m,1H);1.85(m,1H);1.65(m,1H);1.65(s,3H);1.52−1.35(m,1H);1.39(s,3H);1.35−1.15(m,2H);1.30(d,6H);1.20(s,3H);1.03(s,9H);0.64(m,2H)。LCMS実測値1056.9[M+H]+。
(実施例194)
1−(2−アミノ−3−クロロ−4−メトキシフェニル)エタノン(Raboisson,P.J.−M.B.ら,WO2007014926,p78にしたがって調製;70.7g、354mmol)を、48%HBr水溶液(500mL)中にて110℃で72時間撹拌した。混合物を撹拌しながら0℃に冷却した後、固体を濾過し、水で洗浄した。得られた固体を飽和NaHCO3溶液(約350mL)で粉砕し、濾過し、水で洗浄し、真空下で乾燥させて、暗褐色固体として40g(収率61%)の1−(2−アミノ−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノンを得た。
1−(2−アミノ−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)エタノン(40g、215mmol)を、DMF(360ml)に溶解した。炭酸セシウム(140g、430mmol)を添加し、その後にブロモアセトアルデヒドジメチルアセタール(54.5g、323mmol)を添加した。次いで、混合物を、65℃で24時間強く撹拌した。室温への冷却の際、EtOAc(1L)およびH2O(1L)を混合物に添加した。有機層をEtOAc(1×400ml)で抽出した。合わせた有機層を3% LiCl水溶液(2×1L)、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、白色固体として1−[2−アミノ−3−クロロ−4−(2,2−ジメトキシエトキシ)フェニル]−エタノンを得た(39g、収率67%)。
1−[2−アミノ−3−クロロ−4−(2,2−ジメトキシエトキシ)フェニル]エタノン(13g、47.5mmol)およびイソプロピルアミノチアゾール−4−カルボン酸ヒドロブロミド(Ivanov,V.,et.al.;EP1881001A1,p.62−63に記載のように調製;12.6g、47.5mmol)の混合物を含むピリジン(150ml)に、−40℃でオキシ塩化リン(9.47g、61.8mmol)をゆっくり添加した。次いで、混合物を0℃で4時間撹拌した。反応完了の際、H2O(30ml)を混合物に滴下した。次いで、混合物を0℃でさらに15分間撹拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮した。残渣をCH2Cl2に溶解し、ヘキサンを溶液にゆっくり添加し、黄色固体が崩壊し始めた。さらなるヘキサンを添加して完全に沈殿させて、2−イソプロピルアミノチアゾール−4−カルボン酸[6−アセチル−2−クロロ−3−(2,2−ジメトキシエトキシ)フェニル]アミド(18g、収率85%)を得た。
2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−カルボン酸[6−アセチル−2−クロロ−3−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(18g、40.7mmol)をトルエン(400ml)に懸濁した。NaH(2.4g、61mmol)を、H2発生をモニタリングしながら強く撹拌した混合物に添加した。反応物は、加熱還流中に透明な溶液になった。3時間の還流後、混合物を室温に冷却した。AcOH(69.2mmol)水溶液(3倍体積)を混合物に添加した。0℃で1時間の強い撹拌後、固体を濾過によって回収し、H2Oでリンスした。湿ったケーキを高圧下で一定重量まで乾燥させて、8−クロロ−7−(2,2−ジメトキシ−エトキシ)−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−キノン−4−オール(15g、収率86%)を得た。
1−{[4−(4−ブロモベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチルブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]アミノ}−2−エチルシクロプロパンカルボン酸メチルエステルを、室温で4N HClを含むジオキサン(300mL)に溶解し、2時間撹拌した。次いで、真空下で濃縮し、ジクロロメタン(2×200mL)での同時蒸発によって乾燥させた。残渣をEtOAc(600mL)および飽和NaHCO3水溶液(1L)に溶解した。これを強く撹拌した。10分後、炭酸ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルエステル2,5−ジオキソ−ピロリジン−1−イルエステル(41.4g、173.1mmol)を少しずつ添加した。得られていた混合物をさらに30分間撹拌した後、有機層を回収し、ブライン(500mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物を、酢酸エチル/ヘキサンを使用したシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィによって精製して、94.4g(収率92%)の1−{[1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブチリル]−4−(4−ブロモベンゼンスルホニルオキシ)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチルシクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。
1−{[1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−4−(4−ブロモベンゼンスルホニルオキシ)ピロリジン−2−カルボニル]アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(15g、35mmol)および8−クロロ−7−(2,2−ジメトキシエトキシ)−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−キノン−4−オール(27.5g、38.5mmol)の混合物を含むNMP(200ml)に、炭酸セシウム(25.1g、77mmol)を添加した。混合物を65℃で5時間撹拌した。反応物を室温に冷却し、EtOAc(600ml)および3% LiCl水溶液(600ml)を混合物に添加した。有機層を3% LiCl水溶液(1×600ml)、ブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、黄色固体として1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブチリル]−4−[8−クロロ−7−(2,2−ジメトキシエトキシ)−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−キノン−4−イルオキシ]ピロリジン−2−カルボニル}アミノ)−2−エチルシクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た(23.6g、収率75%)。LCMS実測値900.1[M+H]+。
1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブチリル]−4−[8−クロロ−7−(2,2−ジメトキシエトキシ)−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−キノン−4−イルオキシ]ピロリジン−2−カルボニル}アミノ)−2−エチルシクロプロパンカルボン酸メチルエステル(23.6g、26mmol)を氷酢酸(200ml)に溶解し、1.4N HCl水溶液(75ml)を溶液に添加した。混合物を60℃で1時間撹拌した。混合物を濃縮して溶媒を除去し、その後にトルエン(2回)で同時蒸発させて残存する酢酸を除去した。次いで、残渣を、CO2発生をモニタリングしながらEtOAc(500ml)および飽和NaHCO3水溶液に溶解した。有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮した。残渣を高圧下で1時間さらに乾燥させ、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。粗物質をCH2Cl2(360ml)に溶解し、0℃でモルホリン(3.4g、39mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(7.2g、34mmol)を混合物に添加した。次いで、氷酢酸(0.47g、7.8mmol)を混合物に滴下した。0℃で10分間で反応を完了させた。飽和NaHCO3水溶液を添加して、反応を停止させた。さらに20分間の撹拌後、有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィによって精製して、黄色固体として1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブチリル]−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)キノリン−4−イルオキシ]ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た(12g、収率50%)。LCMS実測値924.63[M+H]+。
1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブチリル]−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)キノリン−4−イルオキシ]ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(12g、13mmol)をTHF(200ml)に溶解し、LiOH(11g、260mmol)水溶液(200ml)を添加し、その後にMeOH(200ml)を添加した。混合物の撹拌を室温で20時間保持した。反応完了の際に、0℃で4N HCl水溶液を添加してpH7に調整した。混合物をEtOAc(2×400ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空下で濃縮して、黄色固体として1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸を得た(11g、収率93%)。LCMS実測値911.52[M+H]+。
化合物194を、1−({1−[2−(ビシクロ[3.1.0]ヘクス−3−イルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル−ブチリル]−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−7−(2−モルホリン−4−イル−エトキシ)−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸(0.20g、0.22mmol)から出発し、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(0.066g、0.44mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した実施例2に記載の方法にしたがって調製して、0.86g(収率37%)の化合物194を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ7.99(m,1H);7.58(s,1H);7.46(s,1H);7.32(d,1H);6.86(d,1H);5.41(s,1H);4.73(m,1H);4.51(m,3H);4.41(d,1H);4.24(d,1H);4.10(d,1H);3.92(m,1H);3.86(m,5H);3.11(m,4H);2.56(m,1H);2.32(m,1H);2.04(m,1H);1.92(m,1H);1.76−1.40(m,7H);1.67(s,3H);1.40−1.14(m,5H);1.32(m,6H);1.02(m,9H);0.97(t,3H);0.66(s,2H);0.36(m,2H)。LCMS実測値1044.9[M+H]+。
(実施例195)
化合物195を、2−(3イソプロピルアミノピラゾール−1−イル)−7−(2−メトキシエトキシ)−キノン−4−オールに8−クロロ−7−(2,2−ジメトキシエトキシ)−2−(2−イソプロピルアミノチアゾール−4−イル)−キノン−4−オールを置き換え、規模に応じて調整した実施例194と同様に調整して、82mg(収率35%)の化合物195を得た。1H NMR(CD3OD,400MHz)δ8.46(m,1H);7.94(d,1H);7.25(s,2H);7.02(m,1H);6.89(m,1H,exchangeable);5.98(m,1H);5.48(s,1H);4.77(t,1H);4.55−4.44(m,2H);4.27(m,1H);4.25(m,2H);4.09(m,1H);3.81(m,2H);3.80(m,1H);3.45(s,3H);2.64(m,1H);2.29(m,1H);2.06(m,1H);1.97(m,1H);1.76−1.48(m,6H);1.68(s,3H);1.47−1.15(m,5H);1.29(m,6H);1.03(s,9H);0.96(t,3H);0.68(m,2H);0.41(m,2H)。LCMS実測値938.09[M+H]+。
(実施例196)
1−{[1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(530mg、1.11mmol)をCH2Cl2(11mL)に溶解し、CDI(234mg、1.44mmol)で処理した。室温で一晩の撹拌後、4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール(762mg、5.56mmol)を添加し、反応混合物を一晩撹拌した。次いで、反応物をCH2Cl2で希釈し、1N HCl、飽和NaHCO3水溶液、H2O、および飽和NaCl水溶液で連続的に洗浄した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(40→60% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−5−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−3−イルエステル(563mg、収率79%)を得た。1H NMR(CDCl3,300MHz)δ7.77(bd,1H),6.92−7.27(m,3H),5.75(m,1H),5.29(m,2H),5.15(m,2H),4.55−4.85(m,5H),4.26(m,2H),3.70(m,1H),3.67(s,3H),2.82(m,1H),2.56(m,1H),2.10(m,1H),1.87(m,1H),1.40−1.65(m,5H),1.02(s,9H)。LCMS実測値643.3[M+H]+。
4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−5−(1−メトキシカルボニル−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−ピロリジン−3−イルエステル(550mg、0.86mmol)をTHF:MeOH:H2O(1:1:1、8.7mL)に溶解し、水酸化リチウム(180mg、4.28mmol)で処理した。2時間後に出発物質の完全な消費によって反応が完了したと判断し、この時点で、反応物を1N HCl水溶液で中和した。有機相をEtOAcで抽出し、次いで、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−(1−カルボキシ−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−3−イルエステル(540mg、0.86mmol)が得られ、これをさらに精製せずに次の反応で使用した。
4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−(1−カルボキシ−2−ビニル−シクロプロピルカルバモイル)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−3−イルエステル(160mg、0.25mmol)をDMF(3mL)に溶解し、HATU(106mg、0.28mmol)およびiPr2NEt(53μL、0.30mmol)を添加した。1.5時間の撹拌後、スルファミン酸シクロプロピルエステル(41mg、0.24mmol)およびDBU(152μL、1.02mmol)を添加し、反応物を一晩撹拌した。次いで、反応物をEtOAcで希釈し、1N HCl、飽和NH4Cl水溶液、および飽和NaCl水溶液で連続的に洗浄した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。逆相HPLC(40→95% ACN/H2O−1% TFA)による精製により、化合物196(147mg、収率77%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(d,1H),6.94−7.32(m,3H)),5.69(m,1H),5.28 (m,2H),5.12(d,1H),4.66−4.85(m,6H),4.34(d,1H),4.19(m,1H),4.14(s,1H),3.81(d,1H),2.40(dd,1H),2.24(q,1H),2.11(m,1H),1.85(dd,1H),1.30−1.60(m,9 H),0.98(s,9H),0.87(m,2H),0.70(m,2H)。LCMS実測値747.9[M+H]+。
(実施例197)
シクロプロパ[e]ピロロ[1,2−a][1,4]ジアザシクロペンタデシン−14a(5H)−カルボン酸、6−[[(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル]アミノ]−1,2,3,6,7,8,9,10,11,13a,14,15,16,16a−テトラデカヒドロ−2−ヒドロキシ−5,16−ジオキソ−,メチルエステル(1.00g、2.09mmol)を含むCH2Cl2(20mL)の溶液に、CDI(372mg、2.29mmol)を添加した。室温で一晩の撹拌後、4−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール(573mg、4.18mmol)およびDBU(0.937mL、6.27mmol)を添加し、反応混合物を2時間撹拌した。次いで、反応物をCH2Cl2で希釈し、1N HCl、飽和NaHCO3水溶液、H2O、および飽和NaCl水溶液で連続的に洗浄した。次いで、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(40→60% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステル(916mg、収率68%)を得た。LCMS実測値642.8[M+H]+。
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステル(916mg、1.43mmol)を含むTHF:MeOH:H2Oの1:1:1混合物(12mL)に、水酸化リチウム(299mg、41.96mmol)を添加した。得られたスラリーを室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcで希釈し、1N HClおよびブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸を得た(910mg、収率100%)。LCMS実測値628.8[M+H]+。
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸(150mg、0.24mmol)を含むCH2Cl2(2.5mL)に、HATU(137mg、0.36mmol)およびDIPEA(0.063mL、0.36mmol)を添加した。室温で0.5時間の撹拌後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(74mg、0.48mmol)およびDBU(0.144mL、0.96mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcで希釈し、飽和NH4Clおよびブラインで洗浄した。残渣を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物197(86mg、収率47%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.45(m,1H),7.32(m,1H),7.13(d,1H),7.01(m,1H),5.66(m,1H),5.40(m,1H),5.13(t,1H),4.79−4.52(m,6H),4.06(m,1H),3.82(d,1H),2.68(m,1H),2.51−2.36(m,2H),1.75−1.15(m,14H),1.64(s,3H),1.11(s,9H),0.65(m,2H)。LCMS実測値761.8[M+H]+。
(実施例198)
化合物198を、規模に応じて調整し、14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸(150mg、0.24mmol)から開始し、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステル(86mg、0.48mmol)の使用を除いて実施例29に記載の方法にしたがって調製し、逆相HPLCによる精製後に化合物198を得た(95.1mg、収率50%)。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.65(m,1H),7.32(m,1H),7.13(d,1H),7.01(m,1H),5.66(q,1H),5.40(s,1H),5.12(t,1H),4.79−4.52(m,6H),4.06(m,1H),3.82(d,1H),2.68(m,1H),2.51−2.35(m,2H),2.00−1.94(m,1H),1.77−1.15(m,17 H),1.11(s,9H),0.96(t,3H),0.67(m,2H)。LCMS実測値789.8[M+H]+。
(実施例199)
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステル(392mg、0.61)を含むDME(3mL)および水(1mL)に、トシルヒドラジド(682mg、3.66mmol)および酢酸ナトリウム(600mg、7.32mmol)を添加した。反応物を95℃に加熱し、1時間撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(40→60% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸メチルエステル(319mg、収率81%)を得た。LCMS実測値644.8[M+H]+。
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸メチルエステル(319mg、0.49mmol)を含むTHF:MeOH:H2Oの1:1:1混合物(6mL)に、水酸化リチウム(104mg、2.47mmol)添加した。得られたスラリーを室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcで希釈し、1N HClおよびブラインで洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮して、粗14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸(300mg、収率97%)を得た。LCMS実測値630.8[M+H]+。
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(4−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸(150mg、0.24mmol)を含むDMF(2.5mL)に、HATU(137mg、0.36mmol)およびDIPEA(0.063mL、0.36mmol)を添加した。室温で0.5時間の撹拌後、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(74mg、0.48mmol)およびDBU(0.144mL、0.96mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、EtOAcで希釈し、1N HCl、飽和NH4Cl水溶液、およびブラインで洗浄した。粗残渣を逆相HPLC(30→90% MeCN/H2O/0.1% TFA)によって精製して、化合物199(79mg、収率45%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.93(s,1H),7.32(s,1H),7.12(d,1H),7.01(m,1H),5.40(s,1H),4.80−4.68(m,4H),4.60(q,1H),4.46(d,1H),4.12(m,1H),3.85(m,1H),2.55−2.50(m,1H),2.34−2.27(m,2H),1.75−1.20(m,18H),1.66(s,3H),1.15(s,9H),0.70(m,2H)。LCMS実測値763.8[M+H]+。
(実施例200)
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−ヒドロキシ−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステル(Org.Lett.2004,6(17),2901に記載の方法によって合成)を、規模に応じて調整した実施例1に記載の方法によってブロシラートに変換した(570mg、54%)。LCMS実測値697.7[M+H]+。
14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデク−7−エン−4−カルボン酸メチルエステルを、規模に応じて調整した実施例138に記載の方法にしたがって合成して、所望のアリールエーテル大環状分子(472mg、84%)を得た。LCMS実測値685.1[M+H]+。
飽和大環状分子を、規模に応じて調整した実施例20に記載の方法にしたがって還元して、完全飽和した14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸メチルエステルを得た。LCMS実測値687.1[M+H]+。
化合物200を、化合物29の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸メチルエステルを処理し、逆相HPLCによる精製後に化合物200(150mg、58%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.96(s,1H),8.06(d,1H),7.73(d,1H)7.23(t,1H),6.54(d,1H),5.47(brs,1H),4.77(dd,1H),4.61(m,3H),4.20(dd,1H),4.02(dd,1H),2.74(m,1H),2.44(m,1H),1.2−1.8(m,22H),1.68(s,3H),1.28(s,9H),0.72(m,2H)。LCMS実測値806.0[M+H]+。
(実施例201)
化合物201を、化合物27の合成について記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で14−tert−ブトキシカルボニルアミノ−18−(8−クロロ−2−エトキシ−キノン−4−イルオキシ)−2,15−ジオキソ−3,16−ジアザ−トリシクロ[14.3.0.04,6]ノナデカン−4−カルボン酸メチルエステルを処理して、化合物201(65mg、26%)を得た。1H NMR(300MHz,CD3OD):δ8.94(s,1H),8.07(d,1H),7.73(d,1H)7.25(t,1H),6.54(d,1H),5.46(brs,1H),4.77(dd,1H),4.61(m,3H),4.29(m,1H),4.20(dd,1H),4.03(dd,1H),2.75(m,1H),2.44(m,1H),1.3−1.8(m,20H),1.18(s,9H),0.94(m,2H),0.72(m,2H)。LCMS実測値792.0[M+H]+。
(実施例202)
化合物202を、実施例77に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で化合物170(100mg、0.11mmol)を処理して、化合物202(85mg、80%)を得た。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.34(s,1H),8.00(d,1H),7.74(d,1H),7.25(d,1H),6.52(s,1H),5.43(m,1H),4.60(m,4H),4.06−3.87(m,4H),3.39(m,2H),2.90(m,2H),2.60(m,1H),2.35(m,1H),2.10(m,1H),1.76−1.18(m,18H),1.10(m,3H),0.95(m,6H)。LCMS実測値945[M+H]+。
(実施例203)
化合物203を、スルファミン酸1−プロピル−シクロプロピルエステルにスルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステルを置き換え、規模に応じて適切に調整した実施例29に記載の方法にしたがって調製した。化合物を、逆相HPLCを使用して精製して、無定形白色固体として142.9mg(57%)の化合物203を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ7.94(d,1H);7.68(d,1H);7.20(m,1H);6.47(s,1H);5.68(m,1H);5.37(s,1H);5.26(d,1H);5.09(d,1H);4.51(m,4H);4.18(s,1H);4.02(m,1H);2.57(m,1H);2.21(m,1H);1.79(m,2H);1.54(m,1H);1.41(m,5H);1.21(m,11H);0.99(s,9H);0.92(m,5H);0.64(s,2H)。LCMS実測値820.0[M+H]+。
(実施例204)
化合物204を、実施例14に記載の方法にしたがって調製した。7−メトキシ−シンノリン−4−オール(229mg、1.30mmol)、スルファミン酸1−メチル−シクロプロピルエステル(50mg、0.33mmol)の使用を除いて規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(800mg、1.16mmol)を処理し、メチルエステルを40℃で3時間加水分解して、化合物204(50mg、8%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz)δ9.12(s,1H),8.13(d,1H),7.68(s,1H),7.15(s,1H),7.07(s,1H),5.66(s,1H),4.62(m,1H),4.51(d,1H),4.22(m,2H),4.02(s,3H),2.77(m,1H),2.49(m,1H),1.67(s,3H),1.50−1.62(m,3H),1.30(s,9H),1.29(m,2H),1.02(s,9H),0.98(m,3H),0.67(m,2H)。
(実施例205)
丸底フラスコに、1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(150mg、0.21mmol)、1.5ml NMP、2−シクロプロピル−6−(2−フルオロ−フェニル)−ピリミジン−4−オール(48mg、0.21mmol)、Cs2CO3(102.6mg、0.31mmol)を充填し、一晩撹拌した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、アリールエーテルを得て、これを次の反応でそのまま使用した。LCMS実測値692.15[M+H]+。
1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−シクロプロピル−6−(2−フルオロ−フェニル)−ピリミジン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(100mg、0.14mmol)を含む5ml THF、2mlメタノール、および2ml水に、水酸化リチウム(10mg、0.41mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌し、次いで、1N HClで反応を停止させ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。混合物を逆相HPLCによって精製して、所望の酸(2工程で71.8mg、51%)。LCMS実測値678.10[M+H]+。
化合物204を、実施例27に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−シクロペンチルオキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[2−シクロプロピル−6−(2−フルオロ−フェニル)−ピリミジン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−ビニル−シクロプロパンカルボン酸を処理して、所望の生成物(1.5mg、2%)を得た。1H NMR(CD3OD,300MHz,診断ピーク)δ9.27(m,1H),8.03(m,1H),7.50(m,1H),7.19−7.30(m,2H),6.67(m,1H),4.16(m,1H),0.93(m,2H),0.75(m,2H);LCMS実測値797.11[M+H]+。
(実施例206)
ベンゾトリアゾール−1−オール(68mg、0.5mmol)をNMP(2.5mL)に溶解し、Cs2CO3(245mg、0.75mmol)で処理し、その後に1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(345mg、0.5mmol)を添加した。反応混合物を60℃に16時間加熱し、その後、反応物を室温に冷却し、5%LiCl水溶液で希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(75〜95% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アリールエーテル(253mg、86%)を得た。LCMS実測値588([M+H]+。
化合物205を、実施例29に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−{[4−(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを処理し、逆相HPLC精製後に化合物206(164mg、72%)を得た。1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.36(s,1H),δ8.01(d,1H),δ7.90(d,1H),δ7.65(m,1H),δ7.50(m,1H),δ5.52(s,1H),δ4.67(m,1H),δ4.48(m,1H),δ4.32(s,1H),δ4.08(m,1H),δ2.63(m,1H),δ2.21(m,1H),δ1.70−0.99(m,33H),δ0.70(m,2H)。LCMS実測値707[M+H]+。
(実施例207)
8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−キノン−4−オール(50mg、0.16mmol)をNMP(1mL)に溶解し、Cs2CO3(76mg、0.23mmol)で処理し、その後に1−{[4−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニルオキシ)−1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−ピロリジン−2−カルボニル]−アミノ}−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステル(129mg、0.23mmol)を添加した。反応混合物を60℃に16時間加熱し、その後、反応物を室温に冷却し、5%LiCl水溶液で希釈した。溶液をEtOAcで抽出し、飽和NaCl水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去後、粗生成物をシリカでのカラムクロマトグラフィ(75〜95% EtOAc/ヘキサン)によって精製して、アリールエーテル(97mg、81%)を得た。LCMS実測値772([M+H]+。
化合物207を、実施例29に記載の方法にしたがって調製した。規模に応じて調整した同一条件下で1−({1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−[8−クロロ−2−(2−イソプロピルアミノ−チアゾール−4−イル)−キノン−4−イルオキシ]−ピロリジン−2−カルボニル}−アミノ)−2−エチル−シクロプロパンカルボン酸メチルエステルを処理し、逆相HPLC精製後に化合物207(12mg、62%)を得た。LCMS実測値892([M+H]+.1H MNR(300MHz,CD3OD):δ9.23(s,1H),δ7.50(d,1H),δ7.31(d,1H),δ7.21(m,1H),δ5.86(m,1H),δ5.47(m,2H),δ4.61−3.84(m,5H),δ2.62(m,1H),δ2.33(m,1H),δ1.69−0.99(m,40H),δ0.69(m,2H)。
生物学的アッセイ
NS3酵素の力価:精製NS3プロテアーゼをNS4Aペプチドと複合体化し、次いで、化合物の連続希釈物(溶媒としてDMSOを使用)とインキュベートした。二重標識ペプチド基質の添加によって反応を開始させ、得られた動的な蛍光増加を測定する。速度データの非線型回帰を行ってIC50を計算する。遺伝子型1bプロテアーゼに対する活性を最初に試験する。遺伝子型1bに対して得られた力価に応じて、さらなる遺伝子型(1a、2a、3)および/またはプロテアーゼインヒビター耐性酵素(D168Y、D168V、またはA156T変異体)を試験することができる。BILN−2061を、全アッセイ中のコントロールとして使用する。代表的な本発明の化合物を本アッセイで評価し、典型的には、約1μm未満のIC50値を有することが見い出された。
レプリコンの力価および細胞傷害性:Huh−luc細胞(BartenschlagerのI389luc−ubi−neo/NS3−3’/ET遺伝子型1bレプリコンを安定に複製する)を、化合物の連続希釈物(溶媒としてDMSOを使用)で72時間処理する。レプリコンのコピー数を生物発光によって測定し、非線型回帰を行ってEC50を計算する。同一の薬物希釈物で処理した並行プレートを、Promega CellTiter−Glo細胞生存アッセイを使用して細胞傷害性についてアッセイする。1bレプリコンに対して達成された力価に応じて、化合物を遺伝子型1aレプリコンおよび/またはD168YまたはA156T変異をコードするインヒビター耐性レプリコンに対して試験することができる。BILN−2061を、全アッセイ中のコントロールとして使用する。代表的な本発明の化合物を本アッセイで評価し、典型的には、約5μm未満のEC50値を有することが見い出された。
レプリコン力価に及ぼす血清タンパク質の影響
生理学的濃度のヒト血清アルブミン(40mg/mL)またはα酸糖タンパク質(1mg/mL)を補足した通常の細胞培養場培地(DMEM+10%FBS)中でレプリコンアッセイを行う。ヒト血清タンパク質の存在下でのEC50を、通常培地中のEC50と比較して、力価の変化倍率(fold shift)を決定する。
酵素選択性:哺乳動物プロテアーゼ(ブタ膵臓エラスターゼ、ヒト白血球エラスターゼ、プロテアーゼ3、およびカテプシンDが含まれる)の阻害を、各酵素のそれぞれの基質についてのKmで測定する。各酵素のIC50をNS3 1bプロテアーゼを使用して得たIC50と比較して選択性を計算する。代表的な本発明の化合物は、活性を示した。
MT−4細胞の細胞傷害性:MT4細胞を、化合物の連続希釈物で5日間処理する。細胞生存性を、Promega CellTiter−Gloアッセイを使用して処理期間の終了時に測定し、非線型回帰を行ってCC50を計算する。
EC50での細胞に関連する化合物濃度:Huh−luc培養物を、EC50と同濃度の化合物とインキュベートした。複数の時点で(0〜72時間)、細胞を冷培地で2回洗浄し、85%アセトニトリルで抽出した。各時点での培地サンプルも抽出する。細胞および培地抽出物をLC/MS/MSによって分析して、各画分中の化合物のモル濃度を決定する。代表的な本発明の化合物は活性を示した。
溶解性および安定性:安定性を、10mMのDMSO保存液のアリコートを取り、総DMSO濃度1%を使用して試験液(PBS(pH7.4)および0.1N HCl(pH1.5))中に最終濃度100μMの化合物を調製することによって決定する。試験液を、浸透しながら室温で1時間インキュベートする。次いで、溶液を遠心分離し、回収した上清をHPLC/UVでアッセイする。溶解性を、定義された試験液中で検出された化合物の量を同一濃度のDMSO中で検出された量と比較することによって計算する。PBSとの37℃で1時間のインキュベーション後の化合物の安定性も決定する。
凍結保存されたヒト、イヌ、およびラットの肝細胞における安定性:各化合物を、肝細胞懸濁液(100μl、80,000細胞/ウェル)中にて37℃で1時間までインキュベートする。凍結保存された肝細胞を、無血清インキュベーション培地中で再構成する。懸濁液を、96ウェルプレートに移す(50μL/ウェル)。化合物を、インキュベーション培地中で2μMに希釈し、次いで、肝細胞懸濁液に添加してインキュベーションを開始する。インキュベーション開始から0、10、30、および60分後にサンプルを取り、0.3%ギ酸を含む90%アセトニトリル/10%水からなる混合物で反応を停止させる。各サンプル中の化合物濃度を、LC/MS/MSを使用して分析する。肝細胞懸濁液中の化合物の消失半減期を、濃度−時間データを単相性(monophasic)指数方程式に当てはめることによって決定する。データをスケールアップして、固有の肝臓クリアランスおよび/または総肝臓クリアランスも示す。
ヒト、イヌ、およびラット由来の肝臓S9画分における安定性:各化合物を、S9懸濁液(500μl、3mgタンパク質/mL)中にて37℃で1時間までインキュベートする(n=3)。化合物をS9懸濁液に添加して、インキュベーションを開始する。インキュベーション開始から0、10、30、および60分後にサンプルを取る。各サンプル中の化合物濃度を、LC/MS/MSを使用して分析する。S9懸濁液中の化合物の消失半減期を、濃度−時間データを単相性指数方程式に当てはめることによって決定する。
Caco−2透過性:化合物を、契約業者(contract service)(Absorption Systems、Exton、PA)がアッセイした。契約業者に内容を知らせずに化合物を提供する。順方向(AからB)および逆方向(BからA)の両方の透過性を測定する。Caco−2単層を、12ウェルCostar Transwell(登録商標)プレート中のコラーゲンコーティングした微小孔性ポリカーボネート膜上でコンフルエンスまで成長させる。化合物を、順方向透過性(AからB)については頂端側に投与し、逆方向透過性(BからA)については基底外側に投与した。細胞を、5% CO2を含む加湿インキュベーター中にて37℃でインキュベートする。インキュベーションの開始時ならびにインキュベーションの1時間後および2時間後に、受け取りチャンバー(receiver chamber)から200μLアリコートを取り、新鮮なアッセイ緩衝液と交換する。各サンプル中の化合物濃度を、LC/MS/MSで決定する。見かけ上の透過性(Papp)を計算する。
血漿タンパク質の結合:
血漿タンパク質の結合を、平衡透析によって測定する。各化合物は、最終濃度2μMでブランク血漿にスパイクされる。スパイクされた血清およびリン酸緩衝液を、アセンブリした透析セルの反対側に入れ、次いで、37℃の水浴中でゆっくり回転させる。インキュベーション後、血漿およびリン酸緩衝液中の化合物濃度を決定する。非結合率を、以下の式を使用して計算する。
式中、CfおよびCbは、それぞれ、透析後の緩衝液濃度および血漿濃度として決定した遊離濃度および結合濃度である。
CYP450プロファイリング:
各化合物を、NADPHの存在下および非存在下で5つの各組換えヒトCYP450酵素(CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4、CYP2D6、およびCYP2C19が含まれる)とインキュベートする。連続サンプルを、インキュベーションの開始時ならびにインキュベーションの5、15、30、45、および60分後のインキュベーション混合物から取る。インキュベーション混合物中の化合物濃度を、LC/MS/MSで決定する。各時点でインキュベーション後に残存する化合物の比率を、インキュベーション開始時のサンプルとの比較によって計算する。
ラット、イヌ、サル、およびヒトの血漿における安定性:
化合物を、血漿(ラット、イヌ、サル、またはヒト)中にて37℃で2時間までインキュベートする。化合物を、最終濃度1および10ug/mLで血漿に添加する。化合物添加から0、5、15、30、60、および120分後にアリコートを取る。各時点での化合物および主な代謝産物の濃度を、LC/MS/MSによって測定する。
全ての刊行物、特許、および特許書類は、個別に参考として援用されるかのように本明細書中で参考として援用される。本発明は、種々の特定の実施形態および好ましい実施形態および技術を参照して記載されている。しかし、本発明の精神および範囲を保持しながら多数の変更形態および修正形態を得ることができると理解すべきである。