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JP2010223465A - クリーン空調システム - Google Patents

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JP2010223465A
JP2010223465A JP2009069427A JP2009069427A JP2010223465A JP 2010223465 A JP2010223465 A JP 2010223465A JP 2009069427 A JP2009069427 A JP 2009069427A JP 2009069427 A JP2009069427 A JP 2009069427A JP 2010223465 A JP2010223465 A JP 2010223465A
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JP2009069427A
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Minoru Nakanishi
稔 中西
Katsuya Kamibayashi
勝哉 上林
Shichiro Saito
七郎 斉藤
Kenichi Yoshimura
憲一 吉村
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】 従来の空調システムにおいて必要としていた2重化した床やリターンダクトを必要とせず、特に、近年の液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造における、マザーガラスの大型化に伴う、装置の大型化、大重量化に対応できる、空調システムを提供する。
【解決手段】 建物の室の天井である第1の天井の下方、装置の上側に、該装置領域全体だけを第1の天井に沿って覆う、第2の天井を設け、該第2の天井の周辺部から下方に向けて前記装置を囲う障壁を設けているもので、前記障壁の、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さよりも低い位置に、障壁を開口して空気を通す障壁開口部を設け、且つ、前記第2の天井には該天井を開口する第2の天井開口部が設けられ、該第2の天井開口部にはエアフィルターが取り付けられ、該エアフィルターの上方にはファンが設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気環境の清浄度を必要とする空調システムに関し、特に、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行うための空調システムに関する。
液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行う場合、処理を行うための装置は、空気の清浄度を良好にすることを必要としており、従来、図8や図9に示される空調システムが、一般的な空調システムとして用いられていた。
図8、図9において、1は装置、4はエアフィルター、5はファン、6は空気の流れ、10は建物の室(部屋とも言う)、10aは室の床、10bは室の天井、10cは室の壁部、11は空間、21は第2の天井、22は第2の床、22aは床開口部、23はリターンダクトであり、図中の矢印は空気の流れ6の向きを表す。
図8、図9に示される空調システムにおいては、ファン5によって生じた気流によって、空気はエアフィルター4を通って清浄化され、装置1に到達した後に、第2の床22を開口する床開口部22aを通って第2の床22の下方を流れ、リターンダクト23を通って上方へ送られた後、再度エアフィルター4を通って下方に流れ、空気が循環する。
常にエアフィルター4を通った空気が装置1にあたることにより、装置1の周囲の空気の清浄度が保たれる。
図8に示される空調システムにおいては、建物の室の天井10bと第2の天井21の間に密閉された空間を作り空気の通り道としている。
図9に示される空調システムにおいては、ダクト23をエアフィルター4の位置まで到達させている点で図1と異なる。
図9に示される空調システムにおいては、第2の天井21と建物の室の天井10bの間の密閉度は図8に示される空調システムほど高くする必要はなく、場合によっては第2の天井21は不要である。
尚、図8に示される空調システムと図9に示される空調システムとでは、ファン5の位置が異なるが、本質的な問題でなく、ファン5はどちらの例でも空気の経路上のどこかに存在していればよい。
図8に示される空調システムのようにファン5とエアフィルター4を近接させる場合、ファンとフィルターが一体となったFFU(Fan Filter Unit)を用いるのが一般的である。
通常、ファン5や装置1により温度が上昇するため、必要に応じて、温度上昇を抑えるために、空気の経路上に、空気冷却装置(図示していない)を設けている。
このような、従来の、図8、図9に示される空調システムは、ともに第2の床22によって床を2重化しており、建築コスト増、建築工期長期化を招いている。
さらに、図8、図9に示される空調システムは、ともに、リターンダクト23を介して空気を上方に送る必要があるため、リターンダクト23の施工費用がかかり、さらに、リターンダクト23のスペースを考慮しなければならず、装置の配置の制約も生じさせていた。
特に、液晶用カラーフィルターでは近年マザーガラスの大型化に伴い、これを製造するための製造装置の大型化、大重量化が進み、重い製造装置を支えるための2重床の施工費用はさらに増加する傾向にある。
特開2000−161735号公報
特開2004−108631号公報
上記のように、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行う場合、処理を行うための装置は、空気の清浄度を良好にすることを必要としており、従来、図8や図9に示される空調システムが、一般的な空調システムとして用いられていたが、このような従来の空調システムは、第2の床22によって床を2重化しており、建築コスト増、建築工期長期化を招いているという問題や、ターンダクト23を介して空気を上方に送る必要があるため、リターンダクト23の施工費用がかかり、さらに、リターンダクト23のスペースを考慮しなければならず、装置の配置の制約も生じさせるという問題があり、対応が求められていた。
特に、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造においては、近年のマザーガラスの大型化に伴い、装置の大型化、大重量化が進み、一層対応が求められるようになってきた。
本発明はこれに対応するもので、従来の空調システムにおいて必要としていた2重化した床やリターンダクトを必要とせず、装置の配置の制約を少なくでき、且つ、簡単な構造で装置の大型化、大重量化に伴う建築コスト増を必要とせず、建築工期短期化を図ることができる空調システムを、特に、近年の液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造における、マザーガラスの大型化に伴う、装置の大型化、大重量化に対応できる、空調システムを提供しようとするものである。
本発明のクリーン空調システムは、清浄度を良くするための設備や構造を設けていない、床、天井、壁部に囲まれる部屋である建物の室内に配される装置に対して、該装置の上側から所望する高さの範囲まで空気環境を清浄度良くしておくためのクリーン空調システムであって、前記建物の室の天井である第1の天井の下方、前記装置の上側に、前記装置領域全体だけを第1の天井に沿って覆う、第2の天井を設け、該第2の天井の周辺部から下方に向けて前記装置を囲う障壁を設けているもので、前記障壁には、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さよりも低い位置に、該障壁を開口し空気を通す障壁開口部を設け、且つ、前記第2の天井には、該天井を開口する第2の天井開口部が設けられ、該第2の天井開口部にはエアフィルターが取り付けられ、該エアフィルターの上方にはファンが設けられており、該ファンを動作することによって、エアフィルターを通して空気を前記第2の天井と前記障壁に囲まれた前記装置へ向かって下方に流れるようにし、また、該ファンを動作させることによって、エアフィルターを通して下方へ送られた空気を、前記障壁開口部を通して前記第2の天井と前記障壁に囲まれる側から外側へ流すものであることを特徴とするものである。
そして、上記のクリーン空調システムであって、空気冷却装置を、前記障壁開口部付近、もしくは、前記ファン付近に配していることを特徴とするものである。
そしてまた、上記いずれかのクリーン空調システムであって、前記障壁開口部を複数の開口孔にて形成し、且つ、該開口孔の大きさ、密度を調整し、前記建物の室の床と前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域内において、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さより下方へ流れた空気が、再び上方へ巻き上がったり、前記障壁開口部にて前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域の外側から内側に空気が逆流しないようにしていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのクリーン空調システムであって、前記第1の天井と前記第2の天井の間に、第3の天井を設けていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのクリーン空調システムであって、前記障壁が帯電防止特性を有する樹脂製のカーテンであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのクリーン空調システムであって、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行うための空調システムであることを特徴とするものである。
尚、ここでの、「装置領域全体」とは、装置領域として必要な領域全体を意味するものであり、製造装置の場合、該装置と製品とを清浄度良く動作させるために必要な領域も含むものです。
また、「清浄度」とは、クリーンルームの清浄度と同じで、米国FED規格(FEDーSTDー209)では、1cf(1キュービックフィートで、1辺1フィートの立方体を意味する)あたりの粒径0.5μm以上のパーティクルの数でクラス分けされており、液晶表示装置用のカラフィルター形成基板の製造の場合、通常、清浄度クラスは、米国FED規格(FEDーSTDー209)で、クラス100の清浄度ないしクラス100より良い清浄度が求められる。
(作用)
本発明のクリーン空調システムは、このような構成とすることにより、従来の空調システムにおいて必要とした2重化した床やリターンダクトを必要とせず、装置の配置の制約を少なくでき、且つ、簡単な構造で建築コスト増を必要とせず、建築工期短期化を図ることができる空調システムの提供、特に、近年の液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造における、マザーガラスの大型化に伴う、装置の大型化、大重量化に対応できる、空調システムの提供を可能としている。
具体的には、建物の室の天井である第1の天井の下方、前記装置の上側に、前記装置領域全体だけを第1の天井に沿って覆う、第2の天井を設け、該第2の天井の周辺部から下方に向けて前記装置を囲う障壁を設けているもので、前記障壁には、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さよりも低い位置に、該障壁を開口し空気を通す障壁開口部を設け、且つ、前記第2の天井には、該天井を開口する第2の天井開口部が設けられ、該第2の天井開口部にはエアフィルターが取り付けられ、該エアフィルターの上方にはファンが設けられており、該ファンを動作することによって、エアフィルターを通して空気を前記第2の天井と前記障壁に囲まれた前記装置へ向かって下方に流れるようにし、また、該ファンを動作させることによって、エアフィルターを通して下方へ送られた空気を、前記障壁開口部を通して前記第2の天井と前記障壁に囲まれる側から外側へ流すものであることにより、これを達成している。
即ち、本発明のクリーン空調システムは、建物の室内において装置領域全体を覆うだけの第2の天井、障壁開口部を設けた障壁、ファン、エアフィルターを配するだけの簡単な構造で、従来必要だった2重床とリターンダクトを不要にし、建築コストダウン、工期短縮、工場レイアウトのフレキシビリティ向上を実現できるものとしている。
ファンを動作することによって、エアフィルターを通して空気を第2の天井と障壁に囲まれた前記装置へ向かって下方に流れるようにし、また、ファンを動作させることによって、エアフィルターを通して下方へ送られた空気を、障壁開口部を通して第2の天井と障壁に囲まれる側から外側へ流すものであることにより、良い清浄度が求められる範囲については、清浄度の良い空気のみが触れることとなり、良い清浄度が求められる装置の所望の領域を清浄度よく維持することを可能としている。
本発明は、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造等の製造においては、装置の清浄度が必要とされる範囲を、限定して清浄度良くして、装置を動作させても有効であることに着目して成したものです。
尚、先にも述べたように、「装置領域全体」とは、装置領域として必要な領域全体を意味するものであり、製造装置の場合、該装置と製品とを清浄度良く動作させるために必要な領域も含むものです。
また、空気冷却装置を、前記障壁開口部付近、もしくは、前記ファン付近に配していることにより、ファン及び装置の発熱により温度上昇した空気を冷却することを可能としている。
空気冷却装置の配設は、特に、温度調整が必要とされる装置においては有効である。
また、障壁開口部を複数の開口孔にて形成し、且つ、該開口孔の大きさ、密度を調整することにより、建物の室の床と前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域内において、装置に対して良い清浄度が求められる所望する高さより下方へ流れた空気が、再び上方へ巻き上がったり、前記障壁開口部にて前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域の外側から内側に空気が逆流しないようにできる。
また、第1の天井と第2の天井の間に、第3の天井を設けていることにより、第1の天井からの発塵が下方へ落ちないようにできる。
また、障壁が帯電防止特性を有する樹脂製のカーテンであることにより、
取り扱いがし易く、コスト面でも有利であり、且つ、静電気で異物が付着してしまうのを防止できる。
特に、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行うための空調システムである場合には、有効である。
本発明は、上記のように、従来の空調システムにおいて必要とした2重化した床やリターンダクトを必要とせず、装置の配置の制約を少なくでき、且つ、簡単な構造で建築コスト増を必要とせず、建築工期短期化を図ることができる空調システムの提供、特に、近年の液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造における、マザーガラスの大型化に伴う、装置の大型化、大重量化に対応できる、空調システムの提供を可能とした。
本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第1の例のクリーン空調システムの概略図である。 本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第2の例のクリーン空調システムの概略図である。 発明のクリーン空調システムの実施の形態の第3の例のクリーン空調システムの概略図である。 本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第4の例のクリーン空調システムの概略図である。 第1の比較例のクリーン空調システムの概略図である。 第2の比較例のクリーン空調システムの概略図である。 建物の一部構造を示した図である。 従来のクリーン空調システムの概略図である。 従来のクリーン空調システムの概略図である。
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第1の例のクリーン空調システムの概略図で、図2は本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第2の例のクリーン空調システムの概略図で、図3は本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第3の例のクリーン空調システムの概略図で、図4は本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第4の例のクリーン空調システムの概略図で、図5は第1の比較例のクリーン空調システムの概略図で、図6は第2の比較例のクリーン空調システムの概略図で、図7は、建物の一部構造を示した図である。
図1〜図7中、1は装置、2は第2の天井、3は障壁(境部とも言う)、3aは障壁開口部(境部の開口部とも言う)、4はエアフィルター、5はファン、6は空気の流れ、6aは空気の巻き上がり、7は空気冷却装置、8は第3の天井、10は建物の室(部屋とも言う)、10aは室の床、10bはコンクリートスラブ(第1の天井とも言う)、10bSは(コンクリートスラブの)表面部、10cは鉄骨、10cSは(鉄骨の)表面部、11は空間部、11aは(障壁の内側の)空間部、11bは(障壁の外側の)空間部、13は上面部である。
尚、図1〜図6中の矢印は空気の流れの向きを表す。
先ず、本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第1の例を図1に基づいて、以下、説明する。
第1の例のクリーン空調システムは、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造用の空調システムで、建物の室内、床上側に配されるカラーフィルター形成基板製造用の装置に対して、該装置の上側から所望する高さの範囲までの空気環境を、米国FED規格(FEDーSTDー209)で、クラス100の清浄度ないしクラス100より良い清浄度にしておくためのクリーン空調システムである。
尚、該FED規格は、1cf(1キュービックフィートで、1辺1フィートの立方体を意味する)あたりの粒径0.5μm以上のパーティクルの数でクラス分けされている。
第1の例のクリーン空調システムは、建物の室10の天井である第1の天井10bの下方、装置1の上側に、装置領域全体だけを第1の天井10bに沿って覆う、第2の天井2を設け、第2の天井2の周辺部から下方に向けて前記装置を囲う障壁3を設けているもので、障壁3の、装置1に対して良い清浄度が求められる所望する高さよりも低い位置に、空気を通す障壁開口部3aを設け、且つ、前記第2の天井2には、図示していないが、第2の天井2を開口する第2の天井開口部が設けられ、該第2の天井開口部にはエアフィルターが取り付けられ、該エアフィルター4の上方にはファン5が設けられており、ファン5を動作することによって、エアフィルター4を通して空気を第2の天井2と障壁3に囲まれた装置へ1向かって下方に流れるようにし、また、ファン5を動作させることによって、エアフィルター4を通して下方へ送られた空気を、障壁開口部3aを通して第2の天井2と障壁3に囲まれる側から外側へ流す。
第1の例のクリーン空調システムにおいては、第2の天井2は、装置1を覆うのに必要な大きさだけを有しており、第2の天井、障壁に囲まれる領域を占有面積的には小サイズにでき、装置1の配置の自由度を大きなものとしている。
第1の例においては、ファン5によって、空気はエアフィルター4を通して下方へ送られ、装置1に到達した後に、障壁3に設けられた障壁開口部3aを通って障壁3の外部の室内の空間部11へ流れ上方に昇り、再びファン5によって下方へ流されることにより、空気は循環するが、障壁3の、装置1に対して良い清浄度が求められる所望する高さよりも低い位置に、空気を通す障壁開口部3aを設けており、装置の良い清浄度が求められる所望の範囲を清浄度良くできる。
尚、図5(a)、図5(b)に示すように、障壁3に設けられた障壁開口部3aが高い位置にある場合、装置1の上面部13の部分が、空気の清浄度が必要な部位とすると、上面部13の高さよりも高い位置に障壁3に設けられた障壁開口部3aがあると、清浄度の高い空気が、装置1の上面部13に到達する前に障壁3の外部へ出てしまい目的を達せられなくなるので、障壁開口部3aは、装置1の空気の清浄度が必要な部位よりも低い位置に設ける必要がある。
本例では、障壁開口部3aを複数の開口孔にて形成し、且つ、該開口孔の大きさ、密度を調整し、建物の室の床10aと第2の天井2と障壁3に囲まれた領域内において、装置1に対して良い清浄度が求められる所望する高さより下方へ流れた空気が、再び上方へ巻き上がったり、障壁開口部3aにて第2の天井2と障壁3に囲まれた領域の外側から内側に空気が逆流しないようにしている。
障壁3外部からの空気の逆流を防止する上では障壁開口部3aの開口孔は狭いほうがのぞましいが、狭すぎると図6のように下部の空気が巻き上がってしまう。
床に近い部位は異物がたまりやすく、巻き上がった空気によって異物も巻き上げられる可能性があるため、望ましい状態ではない。
障壁開口部3aは障壁3内部の空気が巻き上がらないように調節される。
図6のような開口部であればその開口孔の大きさを調節し、メッシュのような開口部であれば、メッシュの穴(開口孔)の数や密度で調節してもよい。
実際には、設計段階で気流シミュレーションで最適な開口部を求め、施工後に気流測定をして微調整をする。
第1の例のクリーン空調システムにおいては、障壁3と障壁3に設けられた障壁開口部3aとが、従来の、図8、図9に示すクリーン空調システムの第2の床22と床開口部22aの代わりをなしており、第2の床22を不要なものとしている。
また、第1の例のクリーン空調システムにおいては、障壁3によって室10内の空間部11が障壁3の内側の空間部11aと障壁3の外側の空間部11bに区分けされ、空間部11bを用いて空気を上方へ流すことにより、空間部11bが図8、図9に示すクリーン空調システムにおけるリターンダクト23の代わりをなし、リターンダクトを23不要なものとしている。
フィルタ4としては、直径1μm以下の細いガラス繊維に少量のバインダを加えた紙状の濾材を、濾材面積を広げるために密に折りたたみ、その間にセパレータを入れた構造のフィルタで、粉塵捕集効率が0.3μmの粉塵に対して99.97%以上のHEPAフィルタ(High Efficiency Particulate Air Filter)や、非常に細い繊維で作られた濾材を採用したフィルタで、粉塵捕集効率が0.1μmの粉塵に対して99.9997%以上のVEPAフィルタ(Very High Efficiency Particulate Air Filter)などが用いられる。
第2の天井2は、発塵性が無ければ材質は問わない。
障壁3は、発塵性が無ければ材質は問わないが、コスト、取り扱いのしやすさの点で、ビニールカーテンを用いるのが効果的である。
普通のビニールでは静電気で異物が付着してしまうので、本例では、帯電防止特性を有する樹脂製のカーテンを用いている。
尚、本例におけるフィルタ4、ファン5に代えて、FFU(Fan Filter Unit 、フィルタ付き送風機とも言う)とULPA(Ultra Low Penetration Air Filter、空調用高性能フィルターとも言う)とを配しても良い。
ULPA(空調用高性能フィルター)とは、空気中からゴミ、塵埃などを取り除き、清浄空気にする目的で使用するエアフィルタの一種で、通常、空気清浄機やクリーンルームのメインフィルタとして用いられている。
建物の室10を形成する床、第1の天井、壁部については、発塵性の無い部材が好ましく用いられるが、特に材質は限定はされない。
床、第1の天井、壁部の表面部を発塵性の無い材質で覆ったり、表面処理して発塵性のないものとしても良い。
次いで、本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第2の例、第3の例を、それぞれ、図2、図3に基づいて説明する。
図2に示す第2の例のクリーン空調システムは、第1の例のクリーン空調システムに、更に、空気冷却装置7を配し、装置1の冷却効果を良いものとしたもので、ここでは、空気冷却装置7を、ファン付近、空間11bの空気がファン5に入る手前の位置に配している。
図3に示す第3の例のクリーン空調システムも、第1の例のクリーン空調システムに、更に、空気冷却装置7を配し、装置1の冷却効果を良いものとしたもので、ここでは、空気冷却装置7を、障壁開口部3aの、装置1側から外に空気が流れ出る外側に配している。
空気冷却装置7は、空気の清浄度が必要な装置1が温度条件にも敏感で、温度調整が必要になる場合に用いられ、空気が装置1に到達した後から、再度フィルター4を通して下方に流されるまでの経路上に配される。
クリーン空調システムでは、装置やファンの発熱によって循環している空気の温度が上昇してしまうことがある。
空気冷却装置7としては、冷水を流した金属製のパイプにフィンをとりつけたものの中に空気を通して空気の温度を下げる冷却コイルを使用するのが一般的である。
次いで、本発明のクリーン空調システムの実施の形態の第4の例を、図4に基づいて説明する。
図4に示す第4の例のクリーン空調システムは、第1の例のクリーン空調システムに、更に、第1の天井10bと前記第2の天井2の間に、第3の天井8を設けて、第1の天井10bからの発塵が下方へ落ちないようにしている形態のものです。
第3の天井8は発塵防ぐためのものなので、強度は不要で簡易な施工でよい。
また、建物の室10の第1の天井10aと第3の天井8の間に、配管や配線などをしまうことができるという利点もある。
尚、図7に示すように、図1に示す第1の例のクリーン空調システムの建物の天井は、コンクリートスラブ10bを、鉄骨10cで支える構造になっており、コンクリートスラブ10bや鉄骨10cが露出したままでは、表面部10bS、10cSからは、発塵の可能性があり、表面部10bS、10cSを表面処理をしたり、発塵性のない金属板で覆うなどの発塵対策は考えられるが、それでもコンクリートスラブ10bと鉄骨10cの接合部から発塵する可能性が残る。
さらに、鉄骨は屋根の無い屋外の雨ざらし状態で組み立てられるので施工直後には表面に異物が多数付着している。
清掃により除去は可能であるが、完全に取り除くには手間がかかる。
1 装置
2 第2の天井
3 障壁(境部とも言う)
3a 障壁開口部(境部の開口部とも言う)
4 エアフィルター
5 ファン
6 空気の流れ
6a 空気の巻き上がり
7 空気冷却装置
8 第3の天井
10 建物の室(部屋とも言う)
10a 室の床
10b コンクリートスラブ(第1の天井とも言う)
10bS (コンクリートスラブの)表面部
10c 鉄骨
10cS (鉄骨の)表面部
11 空間部
11a (障壁の内側の)空間部
11b (障壁の外側の)空間部
13 上面部

Claims (6)

  1. 清浄度を良くするための設備や構造を設けていない、床、天井、壁部に囲まれる部屋である建物の室内に配される装置に対して、該装置の上側から所望する高さの範囲まで空気環境を清浄度良くしておくためのクリーン空調システムであって、前記建物の室の天井である第1の天井の下方、前記装置の上側に、前記装置領域全体だけを第1の天井に沿って覆う、第2の天井を設け、該第2の天井の周辺部から下方に向けて前記装置を囲う障壁を設けているもので、前記障壁には、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さよりも低い位置に、該障壁を開口し空気を通す障壁開口部を設け、且つ、前記第2の天井には、該天井を開口する第2の天井開口部が設けられ、該第2の天井開口部にはエアフィルターが取り付けられ、該エアフィルターの上方にはファンが設けられており、該ファンを動作することによって、エアフィルターを通して空気を前記第2の天井と前記障壁に囲まれた前記装置へ向かって下方に流れるようにし、また、該ファンを動作させることによって、エアフィルターを通して下方へ送られた空気を、前記障壁開口部を通して前記第2の天井と前記障壁に囲まれる側から外側へ流すものであることを特徴とするクリーン空調システム。
  2. 請求項1に記載のクリーン空調システムであって、空気冷却装置を、前記障壁開口部付近、もしくは、前記ファン付近に配していることを特徴とするクリーン空調システム。
  3. 請求項1ないし2のいずれか1項に記載のクリーン空調システムであって、前記障壁開口部を複数の開口孔にて形成し、且つ、該開口孔の大きさ、密度を調整し、前記建物の室の床と前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域内において、前記装置に対して良い清浄度が求められる前記所望する高さより下方へ流れた空気が、再び上方へ巻き上がったり、前記障壁開口部にて前記第2の天井と前記障壁に囲まれた領域の外側から内側に空気が逆流しないようにしていることを特徴とするクリーン空調システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のクリーン空調システムであって、前記第1の天井と前記第2の天井の間に、第3の天井を設けていることを特徴とするクリーン空調システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のクリーン空調システムであって、前記障壁が帯電防止特性を有する樹脂製のカーテンであることを特徴とするクリーン空調システム。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のクリーン空調システムであって、液晶表示装置用のカラーフィルター形成基板の製造を行うための空調システムであることを特徴とするクリーン空調システム。
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