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JP2010066370A - 光ファイバケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】押え巻テープ40を除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業を容易に行うことができる光ファイバケーブルを提供する。
【解決手段】
外周部に収納溝12が形成され、前記収納溝12内に光ファイバが収容されたスロットロッド10の外周に、押え巻テープ40と、シース60と、を順に施してなる光ファイバケーブルにおいて、押え巻テープ40は、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であり、押え巻テープ40の幅方向の端部には、切り込みが施されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、中間後分岐を容易に行うことができる光ファイバケーブルに関する。
代表的な光ファイバケーブルとしてスロット型光ファイバケーブルがある。スロット型光ファイバケーブルは、外周部に収納溝を有するスロットロッドと、各収納溝内に収容された光ファイバと、光ファイバが収容されたスロットロッドの外周部に巻かれる押え巻テープと、押え巻テープが巻かれたスロットロッド全体を被覆するシース等からなる。
光ファイバは、たとえば、複数本の光ファイバを樹脂で一体化してテープ状にした光ファイバテープ心線として収容される。
一方、スロット型光ファイバケーブルの製造時には、収納溝にテープ心線を収納後、粗巻き紐を巻きつけ、テープ心線が収納溝から脱落することを防止する。そして、その上から押え巻テープを螺旋巻きまたは縦添えにて施し、その後、押え巻テープの外側に高温の熱可塑性樹脂を被覆することによりシースを形成する。
スロット型光ファイバケーブルの敷設後の作業として、光ファイバケーブルに収容された光ファイバテープ心線のうちの1心または数心を取り出して、他の光ファイバと接続する中間後分岐作業を行う場合がある。この中間後分岐では、まず外部からシースを専用工具等を用いて切り裂いて、さらに押え巻テープおよび粗巻き紐をカッター等を用いて切断してスロットロッドに収納された光ファイバテープ心線を取り出す。
スロットロッドの収納溝の形状としては、収納溝がスロットロッドの長手方向に一方向の螺旋状に形成されたS型と、所定の長さで螺旋方向が反転するSZ型の2種類がある。SZ型の収納溝を有するスロット型光ファイバケーブルは、光ファイバケーブルの途中で収納溝から容易にテープ心線を引き出すことができ、中間後分岐に適している。
FTTH(Fiber to the home)の普及等もあって、中間後分岐作業を行う頻度が増加しており、中間後分岐作業が容易に行える光ファイバケーブルが求められている。
中間後分岐作業が容易に行える光ファイバケーブルとしては、たとえば、光ファイバテープ心線に光ファイバ同士の間を長手方向に沿って切り離すことで光ファイバが単心毎あるいは複数心毎に分離された分断部が設けられ、該分断部がSZ型スロットロッドの螺旋の向きが反転する位置に配置されるように収納されている光ファイバケーブルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、リサイクル性を考慮した光ファイバケーブルとして、押え巻テープを隙間が形成されるように巻き、隙間から露出した部分の粗巻き紐をシースに融着させた光ファイバケーブル(例えば、特許文献2参照)や、粗巻き紐と押え巻きテープとを接着させた光ファイバケーブル(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
特開2005−062427号公報 特開2008−107757号公報 特開2008−139635号公報
前述したように、中間後分岐作業において、光ファイバケーブルから光ファイバを取り出すには、取り出す位置の近傍の数10cmにわたりシースを剥ぎ取り、押え巻テープと粗巻き紐をカッター等で切断する必要がある。この作業において、作業者はカッターで光ファイバテープ心線を傷つけないよう細心の注意を払う必要がある。
特許文献1に記載の構造では、光ファイバテープ心線の取り出し、および光ファイバテープ心線取り出し後の光ファイバの分岐作業を容易かつ迅速に行うことができるとされているが、光ファイバケーブルから光ファイバテープ心線を取り出す作業については考慮されていない。
また、特許文献2や特許文献3に記載の光ファイバケーブルを中間後分岐する場合は、押え巻テープを剥ぎ取ると同時に粗巻き紐を除去することができるとされているが、押え巻テープは通常手では切れないので、剥ぎ取るためにカッター等の刃物を用いる必要があり、光ファイバを収納したスロットロッドにダメージを与えることがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、押え巻テープを除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業、特に光ファイバケーブルから光ファイバテープ心線を取り出す作業を容易に行うことができる光ファイバケーブルを提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、外周部に収納溝が形成され、前記収納溝内に光ファイバが収容されたスロットロッドの外周に、押え巻テープと、シースと、を順に施してなる光ファイバケーブルにおいて、前記押え巻テープは、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光ファイバケーブルであって、前記押え巻テープは、幅方向の端部に切り込みが施されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光ファイバケーブルであって、前記切り込みの長さは2mm以上であり、かつ、前記切り込みの長さと前記スロットロッドの外径の比が1.0以下であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の光ファイバケーブルであって、前記切り込みの間隔が200mm以下であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1に記載の光ファイバケーブルであって、前記押え巻テープは、前記粗巻き紐の一部が露出するように隙間を持たせて施され、その上に前記シースが施されており、前記露出した部分の粗巻き紐は融解して元の状態よりも幅が狭い状態、あるいは切断された状態であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1に記載の光ファイバケーブルであって、前記粗巻き紐は前記押え巻テープと接着していることを特徴とする。
本発明によれば、押え巻テープを除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業を容易に行うことができる光ファイバケーブルが提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る光ファイバケーブル1Aを示す側面図であり、図2は図1のII−II矢視断面図である。図1、図2に示すように、光ファイバケーブル1Aは、スロットロッド10と、光ファイバテープ心線20と、粗巻き紐30と、押え巻きテープ40とシース60と、から概略構成される。ここで、図1においては、シース60の一部を除去し、押え巻きテープ40の一部を切り開いた状態を示している。
スロットロッド10の中心には、張力を負担するテンションメンバ11が設けられている。テンションメンバ11は例えば鋼線である。なお、複数本の鋼線を撚り合わせて用いてもよい。
また、スロットロッド10の外周部には、スロットロッド10の周方向に間隔を空けて長手方向に延在する複数の収納溝12が設けられており、図1では5つのSZ型の収納溝12が設けられている。各収納溝12には、光ファイバテープ心線20が複数枚積層されてそれぞれ収容される。
図3は1つの収納溝12の拡大断面図である。図3に示すように、光ファイバテープ心線20は、複数本の光ファイバ21を一列に配列して被覆材22により一括被覆してテープ状に形成されている。被覆材22としては、例えばUV硬化樹脂等を用いることができる。
なお、図2、図3においては、8本の光ファイバ21が一列に配列され、被覆材22により一括被覆した8心の光ファイバテープ心線20を用い、1つの収納溝12内に10枚の光ファイバテープ心線20が積層された例を示しているが、1枚の光ファイバテープ心線内の光ファイバ心線数および1つの収納溝内の光ファイバテープ心線の積層数はこれに限定されない。
収納溝12に光ファイバテープ心線20が収容された状態で、スロットロッド10の外側に粗巻き紐30が螺旋状に巻きつけられている。粗巻き紐30は収納溝12から光ファイバテープ心線20が脱落するのを防止する。
粗巻き紐30としては、その融解温度がシースを被覆するときの温度以下のものを用いることが好ましい。このようにすることで、押え巻テープを剥ぎ取ると同時に粗巻き紐を除去することができる。
シース60を施すときの温度は160〜220℃程度であるので、粗巻き紐30としては融解温度がそれ以下であるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)のうちのいずれか1つまたはそれらを複合したもの等を用いることができる。
粗巻き紐30が巻きつけられたスロッドロッド10の外側には、さらに押え巻テープ40が螺旋状に巻き付けられる。この押え巻テープ40の巻き方を横巻きと呼ぶ。このとき、押え巻テープ40は、粗巻き紐30の一部が露出するように隙間41を持たせて巻かれる。押え巻テープ40としては、一般的にプラスチック繊維を接合した不織布や天然繊維を織った布テープが用いられる。
なお、押え巻テープ40としては、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であるものを用いる。このようにすることで、押え巻きテープ40を手で切ることができ、押え巻テープを除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業を容易に行うことができる。なお、スロットロッドの周囲に押え巻テープを施す製造工程において、押え巻テープが切断しないようにするためには、破断張力(N)×破断伸び(%)は49以上であることが好ましい。
なお、破断張力(N)を調整する方法としては、不織布の繊維量を増やしたり延伸した樹脂を貼り合わせることで大きくでき、逆に不織布の繊維量を減らすことにより小さくすることができる。
また、破断伸び(N)を調整する方法としては、不織布の接合方法を熱接着にしたり延伸した樹脂を貼り合わせたりすることで大きくでき、不織布の接合方法を接着剤にすることで小さくすることができる。
また、押え巻テープ40は、幅方向の端部に切り込み45を施してもよい。このようにすると、ほとんどの材質の押え巻テープ40において、破断張力(N)×破断伸び(%)が小さくなり手で切断しやすくなる。また、切り込み45部をつまみ出すことができるため、押え巻テープ40を手で切るための起点となり、より容易に押え巻テープを手で切断することができる。
切り込み45の長さは、小さすぎると中間後分岐作業の際に手でつまみ出しにくくなり、大きすぎるとシース工程でめくれが生じ外観異常の原因となるため、2mm以上であり、かつ、切り込みの長さとスロットロッドの外径の比が1.0以下であることが好ましい。
切り込みが大きいと、スロットロッドから切り込み部分が突起のように飛び出した状態となり、シース工程でケーブルの外観に凹凸等の異常が生じやすい。スロットロッドからどれくらい飛び出すかは、切り込みの長さが同じ場合でもスロットロッドが小さいほど顕著に飛び出し、スロットロッドが大きいとほとんど飛び出さない。従って、切り込みの長さとスロットロッドの外径の比は、小さいほど外観異常を生じにくい。
また、切り込み45の間隔は、大きすぎると切り込み45のある場所を探すのが困難となるため、押え巻テープ40を光ファイバケーブルに巻いた状態で、切り込み45の間隔が、ケーブルの長手方向の距離で200mm以下となるように前記切り込みが施されていることが好ましい。なお、切り込み45の間隔が小さすぎると隣の切り込みとの間で切断されてしまい、押え巻テープ全体を切断することができない上、切り込みを施す加工に手間がかかることから、切り込みの間隔は押え巻テープの長手方向の間隔で10mm以上であることが好ましい。
なお、切り込み45は斜めに施してもよいが、押え巻きテープ40の長手方向と垂直に入れると押え巻きテープ40の幅方向の最短距離で切れるため、所望の箇所の押え巻きテープ40を確実に除去できる。また、容易に手で切断するために切り込み45を大きくしたいがスロットロッドの外径との関係で切り込み45を大きくできない場合は、押え巻きテープ40の幅方向の両端に施すことが好ましく、一方の切り込みの延長線上にもう一方の切り込みを施すことが好ましい。
切り込み45の形状としては、線状あるいはV字状等の先端が尖った形状であればよいが、押え巻きテープ40がよりつまみ出しやすく、また加工が容易であることから、線状であることが好ましい。
一方、切り込み45を施すことで、破断張力(N)×破断伸び(%)を1000以下とした押え巻テープ40を用いた場合は、切断箇所が切り込み部に限定されるが、切り込み45を施さなくても、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下である押え巻テープ40を用いた場合は、任意箇所で切断できる利点がある。
なお、切り込み45を施さなくても、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下である押え巻テープ40に切り込み45を施し、より手で切断しやすくしてもよい。
次に、スロッドロッド10の外周に、粗巻き紐30、押え巻きテープ40が巻きつけられたケーブルコアの外側に、シース60となる融解した160〜220℃の熱可塑性樹脂を被覆すると、このときの熱により、押え巻テープ40の隙間41から露出している粗巻き紐30が溶融する。なお、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)を用いるのが一般的である。
熱可塑性樹脂の温度が低下し固化すると、シース60が形成されるが、このときシース60の内側では、押え巻テープ40の隙間41から露出している粗巻き紐30が、一旦溶融して固化することにより、シース60と一体化するか、または元の状態よりも幅が狭い状態、あるいは切断された状態となる。
なお、シース60を施すことにより、隙間41から露出している粗巻き紐30がどのような状態になるかは、粗巻き紐30の材質によって決まり、たとえばシース60と粗巻き紐30が、同じ材料からなる場合は、両者は一体化しやすい。
また、このとき粗巻き紐30がシース60と一体化せず、元の状態よりも幅が狭い状態あるいは切断された状態となれば、シース剥ぎ取り時の力が増してシース剥ぎ取り作業が困難となったり、引っ張られた粗巻き紐が押え巻テープをずらしたりスロットをしごいたりして、光ファイバを収納したスロットロッドにダメージを与えることがなく、より容易に中間後分岐作業を行うことができる。
以上により、光ファイバケーブル1Aが完成する。
なお、図1においては、粗巻き紐30と押え巻テープ40を互いに反対方向に巻きつけているが、両者の巻き方向を同方向としてもよい。
また、押え巻テープ40をスロットロッド10の長さ方向に添える縦添えとすることもできる。
このように形成された光ファイバケーブル1Aに対して中間後分岐作業を行う場合には、押え巻テープを除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業を容易に行うことができる。
また、第1実施形態例のように、粗巻き紐30として融解温度がシース60を被覆するときの温度以下であるものを用い、粗巻き紐30が押え巻きテープ40の隙間41から露出するように押え巻きテープ40を施した場合は、押え巻きテープ40を剥ぎ取ると同時に粗巻き紐30も除去される。つまり、あらかじめ粗巻き紐30が切れているまたは切れやすい状態となっているため、粗巻き紐30の除去にも刃物を使用する必要がなく、中間後分岐作業をより容易に行うことができる。
〔第2実施形態〕
図4は本発明の第2の実施形態に係る光ファイバケーブル1Bを示す側面図である。ここで、図4においては、シース60の一部を除去した状態を示している。また、第1実施形態と同様の構成については、同符号を付して説明を割愛する。なお、図示しない押え巻テープ40の内部(スロットロッド10、粗巻き紐30等)の構造は図1と同様である。
本実施形態においては、押え巻テープ40をその一部が重なり合うように巻くことで、スロットロッド10の全周を押え巻テープ40が覆っている点が第1実施形態と異なる。
本実施形態例においても押え巻テープ40としては、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であるものを用いる。
このように形成された光ファイバケーブル1Bに対して中間後分岐作業を行う場合には、第1実施形態同様、押え巻テープを除去するときにカッター等の刃物を用いる必要がなく、中間後分岐作業を容易に行うことができる。
また、第1実施形態と同様に押え巻テープ40の幅方向の端部に切り込み45を施して、より容易に押え巻テープを手で切断できるようにしてもよい。
さらに、隙間なく押え巻テープ40を巻くことで、シース60を形成するとき、高温の熱可塑性樹脂を押え巻テープ40の外側に被覆しても熱可塑性樹脂の熱がスロットロッドや光ファイバテープ心線に伝導するのを防止することができる。また、熱可塑性樹脂が収納溝に入り込むのを防止することができる。
また、このとき、押え巻きテープ40として粗巻き紐30と押え巻きテープ40とを接着させるための加工が施されているものを用いることが好ましい。このようにすることで、押え巻きテープ40を剥ぎ取ると同時に粗巻き紐30も除去されるため、粗巻き紐30の除去にも刃物を使用する必要がなく、中間後分岐作業をより容易に行うことができる。さらに、中間後分岐作業時に切断された粗巻き紐30の断片が散らばることがない。
粗巻き紐30と押え巻きテープ40とを接着させる方法としては、押え巻きテープ40の粗巻き紐30と接触する面に、その融解温度がシースを施すときの温度以下のポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン等のプラスチックを貼り合わせる等の方法がある。なお、プラスチックを粗巻き紐30に施してもよい。
なお、粗巻き紐30と押え巻きテープ40とを接着させるための加工が施されている粗巻き紐30または押え巻きテープ40は、第1の実施形態にも適用することが可能である。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
[実施例1]
表1に示す切り込みが施されていない各種押え巻きテープ40を用意し、手で切断できるかどうかを評価した。結果を表1に示す。
表1の「切断性」において手で切断できたものを○、切断できなかったものを×とした。
なお、表1におけるサンプル1−1〜5は繊維の目付量や接合方法を変化させたポリエステル繊維からなる不織布であり、サンプル1−6は、ポリエステル繊維からなる不織布の粗巻き紐30と接触する面に、ポリエチレン-テレフタレートを貼り合わせたものであり、サンプル1−7はレーヨン繊維を織った布テープである。
また、表1における破断張力(N)とは、押え巻きテープを標点間隔200mmで200mm/minの速度で引っ張って破断した時の張力である。また、破断伸び(%)とは、破断張力に至った時の押え巻きテープの伸び量を初期寸法に対する割合で示した値である。
Figure 2010066370
表1に示すように、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であるサンプル1−5、サンプル1−7は手で切断することが可能であった。
なお、手で切断する具体的な作業としては、切り込み部分を中心にした両端(切り込みが無い場合は任意の部分)をそれぞれ両手の指先で摘み、左右の手を互い違いに前後に引き裂くようにした。
[実施例2]
実施例1と同種の押え巻きテープ40に、幅方向の片端に長さ2mmの切り込みを施した押え巻きテープ40に対し、実施例1と同様の評価を行った。
なお、切り込みは、押え巻きテープ40の長手方向に垂直な線状に施した。
結果を表2に示す。
Figure 2010066370
表2に示すように、表1と比較して、いずれの押え巻きテープ40においても切り込みを施すことにより、破断張力(N)×破断伸び(%)が低下している。つまり、手で切断しやすくなる。また、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であるサンプル2−2〜7は手で切断することが可能であった。
[実施例3]
サンプル1−3の押え巻きテープ40に各種長さの切り込みを入れた押え巻きテープ40を用いて、実際に光ファイバケーブルを製造し、中間後分岐作業性を評価した。
切り込みは実施例2と同様、押え巻きテープ40の長手方向に垂直な線状の切り込みであり、テープ40の幅方向の片端に施した。
スロットロッドは表3に示す各外径を有するSZ型スロットロッドであり、スロットロッドの外周にはポリエチレンからなる粗巻き紐30を左巻きに巻き、その上に表3に示す各種長さの切り込みを入れた押え巻きテープ40を右巻きに巻いた。
なお、押え巻きテープ40の巻き方は図1に示すような、隙間41を設けた横巻きとした。
また、得られたケーブルコアの外周に180℃で融解させた厚さ1.7mmのポリエチレンからなるシース60を施した。
得られた光ファイバケーブルに対して、光ファイバケーブルの中間50cmのシースを剥ぎ取り、押え巻きテープ40の切り込み部のつまみ出しの容易性、および押え巻きテープ40のめくれによるシースの外観不良の発生の有無を評価した。
結果を表3に示す。
Figure 2010066370
表3において、「切り込み部のつまみ出し」は、押え巻きテープ40の切り込み部のつまみ出しの容易性を評価した結果を示すものであり、◎は特に容易であったもの、○は容易であったもの、△はやや困難であったものを意味する。
「めくれ」は、押え巻きテープ40のめくれによるシースの外観不良の発生の有無を評価した結果を示すものであり、押え巻きテープ40のめくれによるシースの外観不良が発生しなかったものを○、発生したものを×で示している。
表3に示すように、切り込みの長さが2mm以上であり、かつ、切り込みの長さとスロットロッドの外径の比が1.0以下であるサンプル3−2、3、5、6、8、9は、切り込み部のつまみ出しが容易であり、かつ押え巻きテープ40のめくれによるシースの外観不良は発生しなかった。
[実施例4]
サンプル1−3の押え巻きテープ40に各種ピッチの切り込み45を入れた押え巻きテープ40を用いて、実際に光ファイバケーブルを製造し、中間後分岐作業性を評価した。
切り込みは実施例2と同様、押え巻きテープ40の長手方向に垂直な線状の切り込みであり、テープ40の幅方向の片端に施した。
スロットロッドは外径9mmのSZ型スロットロッドであり、スロットロッドの外周にはポリエチレンからなる粗巻き紐30を左巻きに巻き、その上に表4に示す各種ピッチの切り込みを入れた押え巻きテープ40を右巻きに巻いた。
なお、押え巻きテープ40の巻き方は図1に示すような、隙間41を設けた横巻きとした。
また、得られたケーブルコアの外周に180℃で融解させた厚さ1.7mmのポリエチレンからなるシース60を施した。
得られた光ファイバケーブルに対して、光ファイバケーブルの中間のシースを50cm剥ぎ取り、押え巻きテープ40の切り込み部の位置検出の容易性を評価した。結果を表4に示す。
Figure 2010066370
なお、表4において、「皮剥部切り込み個数」は、シース剥ぎ取り部50cmに存在する切り込み個数を意味し、「切り込み部の位置検出」は、◎は特に容易であったもの、○は容易であったもの、△はやや困難であったものを意味する。
表4に示すように、切り込みの間隔が200mm以下であるサンプル4−1〜4は、切り込み部の位置検出が容易であった。
上記実施例3および4においては、押え巻きテープ40の巻き方は図1に示すような、隙間41を設けた横巻きとしているが、図4に示す隙間41を設けていない横巻き、隙間41を設けた縦添え、隙間41を設けない縦添えとすることもできる。なお、切り込み45が施された押え巻きテープ40を用い、押え巻きテープ40の巻き方を縦添えとした場合は、切り込み45が光ファイバケーブルの所定の円周方向に配置されるため、切り込み45の位置を容易に検出することができる。
また、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。たとえば、上記実施形態例においては、粗巻き紐30を1本のみ施した例を示したが、本発明はこれに限ることはなく、粗巻き紐30を2本あるいは3本施してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る光ファイバケーブル1Aを示す側面図である。 図1のII−II矢視断面図である。 収納溝12を示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ファイバケーブル1Bを示す側面図である。
符号の説明
1 光ファイバケーブル
10 スロットロッド
12 収納溝
21 光ファイバ
30 粗巻き紐
40 押え巻テープ
41 隙間
45 切り込み
50 固定紐
60 シース

Claims (6)

  1. 外周部に収納溝が形成され、前記収納溝内に光ファイバが収容されたスロットロッドの外周に、押え巻テープと、シースと、を順に施してなる光ファイバケーブルにおいて、
    前記押え巻テープは、破断張力(N)×破断伸び(%)が1000以下であることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記押え巻テープは、幅方向の端部に切り込みが施されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記切り込みの長さは2mm以上であり、かつ、前記切り込みの長さと前記スロットロッドの外径の比が1.0以下であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記切り込みの間隔が前記光ファイバケーブルの長手方向の距離で200mm以下であることを特徴とする請求項2または3に記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記スロットロッドの外周に、粗巻き紐と、前記押え巻テープと、前記シースと、が順に施され、
    前記押え巻テープは、前記粗巻き紐の一部が露出するように隙間を持たせて施され、その上に前記シースが施されており、
    前記露出した部分の粗巻き紐は融解して元の状態よりも幅が狭い状態、あるいは切断された状態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の光ファイバケーブル。
  6. 前記スロットロッドの外周に、粗巻き紐と、前記押え巻テープと、前記シースと、が順に施され、
    前記粗巻き紐は前記押え巻テープと接着していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の光ファイバケーブル。
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