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JP2009299100A - 電解銅箔及びその電解銅箔の製造方法 - Google Patents

電解銅箔及びその電解銅箔の製造方法 Download PDF

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JP2009299100A JP2008151957A JP2008151957A JP2009299100A JP 2009299100 A JP2009299100 A JP 2009299100A JP 2008151957 A JP2008151957 A JP 2008151957A JP 2008151957 A JP2008151957 A JP 2008151957A JP 2009299100 A JP2009299100 A JP 2009299100A
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Abstract

【課題】圧延銅箔と同等の屈曲性能を備える電解銅箔の供給を目的とする。
【解決手段】この目的を達成するため、銅電解液を電解することにより得られる電解銅箔において、当該電解銅箔は、硫黄を25ppm〜110ppm、塩素を50ppm〜200ppm、炭素を70ppm〜150ppm含有することを特徴とする電解銅箔を採用する。また、この電解銅箔は、EBSD法で測定した常態双晶密度(A)と、380℃×30min加熱後の双晶密度(B)との双晶密度比(B/A)の値が0.7以上であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本件発明は、電解銅箔、その電解銅箔を用いた表面処理銅箔、その電解銅箔の製造方法及びその表面処理銅箔を用いた銅張積層板等に関する。特に、屈曲性能に優れた電解銅箔及びその製造方法等に関する。
近年、プリント配線板の中でも可撓性のあるフレキシブルプリント配線板の需要が急増している。フレキシブルプリント配線板は、リジッドプリント配線板と異なり、曲げ加工が可能な配線板である。従って、各種電子機器又は電気機器の限られた空間内に、プリント配線板を配置する際にも、一時期的に屈曲させた状態で組み立てを行うことが可能である。また、フレキシブルプリント配線板は、繰り返しの屈曲応力を負荷される配線リードとしての使用も多くみられる。
そして、このフレキシブルプリント配線板の導体回路の形成には、圧延銅箔が多く使用されてきた。圧延銅箔は、銅の成分調整が容易であり、電解銅箔に比べて屈曲性能に優れ、安定した繰り返し屈曲性能が得られると言われてきたからである。
一方、圧延銅箔と比べて、製造コストの安価な電解銅箔においても、フレキシブルプリント配線板の導体回路に好適な製品の供給が試みられてきた。例えば、特許文献1に開示されているように、銅電解液に活性炭濾過処理を施して製造した電解銅箔であって、熱間での高い伸び(180℃熱間伸び率が8.5%以上)をもち、圧延銅箔と同等またはそれ以上の機械的性質を備えた電解銅箔が開示されており、フレキシブルプリント配線板用途に好適の製品であると言われてきた。
また、特許文献2には、フレキシブルプリント配線板のファインピッチ回路の形成に適した、析出面の表面粗さが小さく、伸び率に優れた電解銅箔の製造方法が開示されている。この特許文献2によれば、硫酸酸性銅めっき液の電気分解による電解銅箔の製造方法において、ジアリルジアルキルアンモニウム塩と二酸化硫黄との共重合体と、ポリエチレングリコールと塩素と3−メルカプト−1−スルホン酸とを含有することを特徴とする硫酸酸性銅めっき液を用いることで、製造した電解銅箔は表面粗さが小さく、伸び率に優れ、プリント配線板等の電解銅箔として優れるとしている。
また、特許文献3には、従来の低プロファイル電解銅箔と同等の低プロファイルの表面を備え、且つ、極めて大きな機械的強度を備える電解銅箔及びその製造方法の提供を目的とした技術が開示されている。ここで用いる電解銅箔は、低プロファイルで光沢を有する表面を備え、且つ、常態引張り強さの値が70kgf/mm〜100kgf/mmと極めて大きな機械的強度を有し、加熱(180℃×60分間)後でも、常態引張り強さの値の85%以上の引張り強さの値を備える。この電解銅箔は、ベンゼン環にスルホン基が結合した構造を有する化合物、活性硫黄化合物のスルホン酸塩、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体とを含む硫酸系銅電解液を用いて電解法により製造するものである。
一方、特許文献4の明細書の段落0010には、電解銅箔の表面粗さを圧延銅箔なみの平滑な表面粗さ(Rzが0.5μm程度)とする方法として、メッキ浴にチオ尿素等の光沢化剤を添加する方法が知られているが、箔を構成する銅の結晶に歪を起こすので、内部応力が蓄積し、箔が反り返るという欠点があったことが指摘されている。
そして、特許文献5の明細書の段落0005には、圧延銅箔と対比したときの電解銅箔の欠点として、「屈曲性に劣る。」ことが記載されており、当該明細書の段落0006には、「一般にチオ尿素や塩化物を含む硫酸酸性硫酸銅電解液から電析した銅は電着直後の硬度や抗張力は高いが、これら機械的特性の熱安定性に欠け、室温で容易に一次再結晶が進行して硬度の低下が生じる。」と記載しており、電解銅箔を製造するためのメッキ浴にチオ尿素等の光沢化剤を添加した場合の不具合が記載されている。即ち、メッキ浴にチオ尿素等の光沢化剤を添加して製造する電解銅箔は、硬度と抗張力とは高いが、常態と加熱後との物性を対比したときの差異が大きいと言っている。ここに技術常識を照らし合わせれば、硬度及び抗張力が高いと言うことは、伸び率が低く、箔としての屈曲特性も低いことを意味する事になる。
特開平6−10181号公報 特開2004−35918号公報 特開2008−101267号公報 特開平5−29740号公報 特開平10−330983号公報
しかしながら、電解銅箔の場合、一部の製品を除き、加熱を受けると抗張力が低下する傾向にあり、同時に屈曲性能も低下するというのが一般的である。ところが、プリント配線板の製造プロセスは、銅箔と絶縁樹脂基材との張り合わせ工程、乾燥工程、カバーレイフィルムの張り合わせ工程、ソルダリング工程等で加熱を受けることになる。また、フレキシブルプリント配線板をデバイスに組み込んだ以降も、当該フレキシブルプリント配線板が摺動挙動を行い、通電使用時の発熱で加熱を受ける場合もある。従って、フレキシブルプリント配線板に用いる銅箔の場合、常態での屈曲性能以上に、一定の加熱を受けた以降の加熱後の屈曲性能を、いかに高く維持するかが重要になる。
上述の特許文献4が明細書の段落0010に開示しているような、電解銅箔の表面粗さを圧延銅箔なみの平滑な表面粗さ(Rzが0.5μm程度)とする方法として、メッキ浴にチオ尿素等の光沢化剤を添加する方法を採用すると、銅の結晶に歪を起こすので、析出結晶内に内部応力が蓄積し、脆くなる傾向があるためフレキシブルプリント配線板用の高い屈曲特性を予定した使用が困難となるのが通常である。
一方では、フレキシブルプリント配線板業界において、圧延銅箔と比べて電解銅箔は、屈曲性能に対する安定性に欠けるという認識が持たれており、一部のフレキシブルプリント配線板製品を除き、電解銅箔は圧延銅箔の代替え品とはなり得なかった。
また、電解銅箔は、圧延銅箔と比べて、製造コストが安価という特徴を備える。従って、国際的な価格競争に晒されるプリント配線板業界にとっては、フレキシブルプリント配線板の製造材料として、圧延銅箔と同等の屈曲性能を備え且つ安価な電解銅箔の供給が望まれてきた。
そこで、本件出願の発明者等は、鋭意研究の結果、以下に述べる電解銅箔をもって、上記課題を達成するに至った。以下、発明の概要に関して説明する。
本件発明に係る電解銅箔: 本件発明に係る電解銅箔は、銅電解液を電解することにより得られるものであり、硫黄を25ppm〜110ppm、塩素を50ppm〜200ppm、炭素を70ppm〜150ppm含有することを特徴とする。
本件発明に係る電解銅箔の製造方法: 本件発明に係る電解銅箔の製造方法は、硫酸系銅電解液を用いた電解法で電解銅箔を製造する方法であって、当該硫酸系銅電解液は、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体、活性硫黄化合物のスルホン酸塩を含み、チオ尿素系化合物が1ppm〜5ppmであるものを用いることを特徴とする。
本件発明に係る表面処理銅箔: 本件発明に係る表面処理銅箔は、上述に記載の電解銅箔の表面に、粗化処理、防錆処理及びシランカップリング剤処理の少なくとも1種を施したことを特徴とするものである。
本件発明に係る銅張積層板: 本件発明に係る銅張積層板は、上述の表面処理銅箔を用いて得られることを特徴とする。
本件発明に係るプリント配線板: 本件発明に係るプリント配線板は、上述の銅張積層板を加工して得られることを特徴とする。
本件発明に係る電解銅箔は、硫黄、塩素、炭素を所定量含有したものであり、圧延銅箔と同等の屈曲性能を備える。従って、繰り返し曲げ応力が負荷されたとしても、圧延銅箔と同等の機械的強度を示す。また、この本件発明に係る電解銅箔を用いて、その表面に、基材樹脂との密着性を向上させるための粗化処理、防錆処理を目的とした表面処理、シランカップリング剤処理等を施して、市場を流通する表面処理銅箔が得られる。この表面処理銅箔も、当然に耐屈曲性能に優れたものになる。更に、当該表面処理電解銅箔を用いて得られる銅張積層板の内、フレキシブルプリント配線板は、繰り返し屈曲性能に優れたものとなる。
そして、本件発明に係る電解銅箔の製造にあたっては、従来から銅電解液の添加剤として使用すると屈曲性が得られないと言われていたチオ尿素化合物を含んだ銅電解液を用いているが、良好な屈曲性能を備える電解銅箔の製造を可能にしている。また、銅電解液としても、溶液安定性に優れ、長期間の連続使用に耐えるため、経済的にも優れている。以下、本件発明の内容を詳細に説明する。
本件発明に係る電解銅箔の形態: 本件発明に係る電解銅箔は、銅電解液を電解することにより得られるものである。そして、硫黄を25ppm〜110ppm、塩素を50ppm〜200ppm、炭素を70ppm〜150ppm含有することを特徴とする。少なくとも、この硫黄、塩素、炭素の成分が所定の範囲内に無いと、良好な耐屈曲性能を得ることが出来ない。
本件発明に係る電解銅箔は、硫黄を25ppm〜110ppmの範囲で含有する。電解銅箔の結晶組織中に硫黄を含有させ、その成分量を適正なレベルとすることで、耐屈曲性能を向上させたのである。この硫黄は、後述する製造方法で用いる電解液の含有成分に起因するものである。この硫黄の含有量が25ppm未満の場合には、電解析出により形成される結晶粒の双晶密度が適正なレベルとならず、高い屈曲性能を備える電解銅箔にならない。一方、この硫黄の含有量が110ppmを超える場合には、熱処理時に電解銅箔の析出組織内にボイドが発生する傾向が高くなり、屈曲特性が得られなくなるためフレキシブル銅張積層板の製造原料として好ましくない。
また、当該電解銅箔は、その構成成分として塩素を50ppm〜200ppm含有することが好ましい。この塩素は、後述する製造方法で用いる電解液の含有成分に起因するものである。ここで、電解銅箔の構成成分としての塩素が50ppm未満となると、電解析出により形成される結晶粒が適正な双晶構造を示さなくなり、良好な屈曲性能が得られなくなる。一方、電解銅箔の構成成分としての塩素が200ppmを超えると、得られる電解銅箔の析出面の粗さが大きくなり、低プロファイル電解銅箔の製造が困難となるため、ファインピッチ回路の形成が要求されるフレキシブルプリント配線板用途に不向きな電解銅箔となる。
本件発明に係る電解銅箔は、上述の硫黄及び塩素の含有量とのバランスを考慮して、炭素を70ppm〜150ppm含有することが好ましい。この範囲で炭素を含有することで、電解銅箔としての高強度化及び屈曲性能の向上が同時に図れ、レーザー加工による孔明け性能も向上するからである。この炭素も、後述する製造方法で用いる電解液の含有成分に起因するものである。この炭素含有量が70ppm未満の場合には、電解銅箔としての高強度化及び屈曲性能の向上も図れないため好ましくない。一方、150ppmを超える炭素濃度になると、熱処理時に電解銅箔の析出組織内にボイドが発生する傾向が高くなるため好ましくない。
更に、当該電解銅箔は、その構成成分として窒素を10ppm〜30ppm含有することが好ましい。この窒素は、後述する製造方法で用いる電解液の含有成分に起因するもので、電解銅箔への硫黄成分の取り込みを促進する成分である。ここで、電解銅箔の構成成分としての窒素が10ppm未満となるような電解液を用いると、製造する電解銅箔に対し、硫黄成分の適正量の取り込みが出来ず、上述の硫黄含有量を含ませることが困難となる。一方、電解銅箔の構成成分としての窒素が30ppmを超えると、硫黄の含有量も110ppmを超えやすくなり、熱処理時に電解銅箔の析出組織内にボイドが発生する傾向が高くなりフレキシブル銅張積層板の製造原料として不適になる。
本件発明に係る電解銅箔は、以上に述べた成分を含有した結晶組織を備え、一定の双晶を含むことが好ましい。そして、電解銅箔が安定した高い屈曲性能を示すには、EBSD法で測定した常態双晶密度(A)と、380℃×30min加熱後の加熱後双晶密度(B)との双晶密度比(B/A)の値が0.7以上であることが好ましい。
ここで言うEBSD(Electron Back Scatter Diffraction Patterns)法に関して説明する。試料を、ミクロトームで断面加工した後、さらにFIBでエッチング加工して観察用試料とした。そして、当該観察用試料を、試料台にセットした状態で試料台を70度傾斜させ、加速電圧20kV、観察倍率3000倍、観察視野12×50μm、WD(Working Distance)約15mm、測定点間隔0.07μmにセットし、撮影を行った。このとき、2°以上の方位差を持つ場合に粒界として識別させた。ここで用いたEBSD装置は、走査型電子顕微鏡部(Zeiss社のSUPRATM 55VP)とEBSD系部(EDAX社のPegasus system)とで構成したものを測定部として用い、測定用ソフトとしてTSL OIM Data Collection 5を用い、解析用ソフトとしてTSL OIM Analysis 5.1を用いた。そして、ここでのEBSD法による測定において、隣り合う結晶粒が<111>を共通回転軸として約60°回転した位置関係にある場合、その結晶粒界を双晶粒界として定義し、以下の数2に示すようにして算出した。なお、共通回転軸の方向と軸周りの回転角度の許容されるずれが共に8.66°以内の場合に双晶粒界として識別する。
Figure 2009299100
本件発明では、このEBSD法を用いて、本件発明に係る電解銅箔の状態での結晶組織の双晶密度(常態双晶密度と称する。)を求めて、この値をAとする。一方、本件発明に係る電解銅箔の380℃×30min加熱後の結晶組織の双晶密度(加熱後双晶密度と称する。)を求めて、この値をBとする。そして、これらの双晶密度比(B/A)の値を、電解銅箔の屈折性能の指標として用いている。この双晶密度比が、0.7未満の場合には、安定した屈曲特性が得られない傾向にある。また、双晶密度比を1.5以下とすることで、熱処理時の絶縁樹脂層の変形を抑制できる。
次に、本件発明に係る電解銅箔は、常態と加熱後との屈曲性能を対比しても、屈曲性能の変化が少ないという特徴を備える。本件発明に係る電解銅箔の屈曲特性の測定は、テスター産業株式会社製のMIT耐折度試験器(BE−201)を用いて、JIS P 8115に準拠して、チャックの先端曲率半径0.8mm、引張り加重100gの条件で、MIT測定(繰り返し曲げ回数)を行った。
本件発明に係る電解銅箔を常態のまま用いて、測定したMIT屈曲性試験における屈曲回数をN、当該電解銅箔を380℃×30min加熱した後に測定したMIT屈曲性試験における屈曲回数をNとしたとき、以下の数3で表される屈曲回数比が23%以内であることが、電解銅箔の屈曲特性が安定化するという観点から好ましい。
Figure 2009299100
以上に述べてきた電解銅箔に関しては、その厚さについての特段の限定はない。電解銅箔として一般的に製造される製品を考えると7μm〜400μm、特に7μm〜50μmの範囲の厚さの電解銅箔として考えれば足りる。
本件発明に係る電解銅箔の製造形態: 本件発明に係る電解銅箔の製造方法は、硫酸系銅電解液を用いた電解法で電解銅箔を製造する方法である。そして、当該硫酸系銅電解液は、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体、活性硫黄化合物のスルホン酸塩を含み、チオ尿素系化合物が1ppm〜5ppmであることを特徴とする。以下、これらの添加成分に関して説明する。なお、ここで言う硫酸系銅電解液中の銅濃度は50g/L〜120g/L、より好ましくは50g/L〜80g/Lの範囲を用いる。また、フリー硫酸濃度は60g/L〜250g/L、より好ましくは80g/L〜150g/Lの範囲のものを前提として考える。
ここで言う環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体は、電解法で製造される電解銅箔の表面の平滑化を促進するように作用する。そして、具体的には、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド(以下、「DDAC」と称する。)重合体を用いることが好ましい。DDACは、4級アンモニウム塩が重合体構造をとる際に環状構造を成すものであり、環状構造の一部は4級アンモニウムの窒素原子で構成されることになる。そして、DDAC重合体には、5員環や6員環の環状構造等の複数の形態が存在する。しかし、実際の重合体の化学構造は、合成条件により決定づけられ、1種又は2種以上の化学構造を持つものが混在していると考えられる。従って、これら重合体の内、ここでは5員環構造をとっている化合物を代表とし、塩素イオンを対イオンとしたものを化1として以下に示している。このDDAC重合体とは、以下に示す化1のように、DDACが2量体以上の重合体構造をとっているものである。
Figure 2009299100
そして、添加剤としての環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体は、硫酸系銅電解液中の濃度は20ppm〜100ppmの範囲であることが好ましく、より好ましい範囲は30ppm〜80ppmである。硫酸系銅電解液中の環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体の濃度が20ppm未満の場合には、電解銅箔の析出面の平滑化効果が不十分となると同時に、以下に述べるSPSの濃度を高めても、良好な双晶を含む析出結晶を得ることができず、電解銅箔の優れた屈曲性能が得られ難くなる。一方、当該環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体の濃度が100ppmを超えても、銅の析出面を平滑にする効果は向上せず、むしろ電解銅箔の優れた屈曲性能が損なわれる傾向となる。
次に、添加剤としての活性硫黄化合物のスルホン酸塩は、得られる電解銅箔の表面の光沢化を促進すると同時に、上述のDDACとの相互作用により、良好な双晶を含む析出結晶を得るように作用する。この添加剤を具体的に言えば、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸(以下、「MPS」と称する。)又はビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(以下、「SPS」と称する。)のいずれか又は混合物を用いることが好ましい。中でも、SPSが、当該電解液中で光沢剤としての効果を発揮すると考えられる。しかし、このSPSは、硫酸系銅電解液中にMPSを添加すると、当該溶液中でMPS同士が重合して2量体化することで得られる場合もある。従って、SPSの直接添加を行うこと無く、硫酸系銅電解液中にMPSを添加して、これをSPSに転化して用いても構わない。ここで、化2にMPSの構造式を、化3にSPSの構造式を示す。これら構造式の比較から、SPSがMPSの2量体であることが理解できる。
Figure 2009299100
Figure 2009299100
そして、活性硫黄化合物のスルホン酸塩の硫酸系銅電解液中の濃度は、1ppm〜100ppmの範囲であることが好ましく、より好ましい範囲は20ppm〜80ppm、更に好ましい範囲は40ppm〜70ppmである。当該濃度が1ppm未満の場合には、電解銅箔の析出面の光沢が失われると同時に、良好な双晶を含む析出結晶を得ることができず、電解銅箔の優れた屈曲性能が得られなくなる。一方、当該濃度が100ppmを超えると、銅の析出状態が不安定になると共に、熱処理時にボイドが発生しやすくなる傾向にあり、屈曲性能が低下するため好ましくない。なお、活性硫黄化合物のスルホン酸塩の濃度は、濃度計算を容易にするために、ナトリウム塩に換算した値を示した。
また、添加剤としてのチオ尿素系化合物とは、チオ尿素又はその誘導体であり、上述の環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体及び活性硫黄化合物のスルホン酸塩と組み合わせることで使用安定性が得られる。中でも、「炭素数が2以上の官能基を有するチオ尿素系化合物」を用いることが好ましい。例えば、炭素数が2以上のアルキル基を両端に有するチオ尿素系化合物は、チオ尿素の極性がアルキル基により弱められる。従って、銅イオンとの反応性を向上させる[=S]の構造を有しつつ、電解反応時においてもチオ尿素のような分解挙動を示しにくい。従って、これらの電解反応時に分解しにくいチオ尿素系化合物を用いれば、チオ尿素を用いた場合に生じる不具合が発生し難くなる。
「炭素数が2以上のアルキル基を両端に有するチオ尿素系化合物」を具体的に例示すると、その化学構造的に安定性に優れたN,N’−ジエチルチオ尿素(以下、「EUR」と称する。)を用いることが好ましい。以下の化4にEURの構造式を示す。このEURは、その化学構造式から理解できるように、N及びSの化学構造配置が、チオ尿素と同様である。また、エチル基を両端に有することで、末端基の活性が弱く、電解液中での安定性が向上すると考えられる。
Figure 2009299100
硫酸系銅電解液中のチオ尿素系化合物の濃度は、1ppm〜5ppmであることが好ましい。より好ましくは1ppm〜3ppmである。硫酸系銅電解液中のチオ尿素系化合物の濃度が1ppm未満の場合には、電解により析出する電解銅箔に取り込まれるチオ尿素系化合物の量が不足し、得られる電解銅箔が適正な硫黄、炭素、窒素が含まれなくなり、良好な屈曲特性が得られなくなる。一方、当該チオ尿素系化合物の濃度が5ppmを越えると、電解銅箔の析出面の滑らかさが損なわれ、良好な屈曲特性も得られなくなる。この銅電解液中のチオ尿素系化合物の含有量は、HPLC(High Performance Liquid Chromatograph)を用いて確認することが可能である。
なお、以上に具体的化合物名を特定して述べてきた添加剤は、実施例で使用したものを例示しているに過ぎない。従って、以上に述べてきた特徴的な化学構造を備え、同様の効果を発揮する化合物であれば、いずれの化合物の使用も可能であることを、念のために明記しておく。
更に、上述の硫酸系銅電解液は、塩素濃度が30ppm〜70ppmの範囲となるようにすることが好ましい。塩素濃度が30ppm未満の場合には、電解銅箔が50ppm以上の塩素を含有できなくなり、良好な屈曲特性も得られなくなる。一方、塩素濃度が70ppmを超えると、電解銅箔が含有する塩素濃度が150ppmを超えるようになり、電解銅箔の析出面の滑らかさが損なわれ、良好な屈曲特性も得られなくなる。
本件発明に係る表面処理銅箔の形態: 本件発明に係る表面処理銅箔は、上述の電解銅箔の表面に粗化処理、防錆処理、シランカップリング剤処理のいずれか1種又は2種以上の表面処理を施したことを特徴とする。ここで言う表面処理は、用途別の要求特性を考慮し、接着強度、耐薬品性、耐熱性等を付与する目的で、電解銅箔の表面へ施されるものである。
ここで言う粗化処理とは、表面処理銅箔と絶縁層構成材料との密着性を物理的に向上させるための処理であり、一般的に電解銅箔の析出面上に施される。より具体的に例示すると、電解銅箔の表面(主に析出面側)に微細金属粒を付着形成させるか、エッチング法で粗化表面を形成する等の方法が採用される。そして、電解銅箔の表面に、微細金属粒を付着形成する場合には、微細金属粒を析出付着させるヤケめっき工程と、この微細銅粒の脱落を防止するための被せめっき工程とを組み合わせて施すのが一般的である。
次に、防錆処理に関して説明する。この防錆処理では、銅張積層板及びプリント配線板等の製造過程で、表面処理銅箔の表面が酸化腐食することを防止するための被覆層として設ける。防錆処理の手法は、ベンゾトリアゾール、イミダゾール等を用いる有機防錆、もしくは亜鉛、クロメート、亜鉛合金等の無機防錆のいずれを採用しても問題は無く、使用目的に最適と考えられる防錆手法を選択すればよい。そして、有機防錆の場合は、有機防錆剤の浸漬塗布法、シャワーリング塗布法、電着法等の形成手法を採用することが可能である。無機防錆の場合は、電解法、無電解めっき法、スパッタリング法や置換析出法等を用い、防錆元素を電解銅箔層の表面上に析出させることが可能である。
そして、シランカップリング剤処理とは、粗化処理、防錆処理等が終了した後に、表面処理銅箔と絶縁層構成材料との密着性を、化学的に向上させるための処理である。ここで言う、シランカップリング剤処理に用いるシランカップリング剤としては、特に限定を要するものではない。使用する絶縁層構成材料、プリント配線板製造工程で使用するめっき液等の性状を考慮して、エポキシ系シランカップリング剤、アミノ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤等から任意に選択使用することができる。そして、シランカップリング剤層を形成するには、シランカップリング剤を含有する溶液を用いて、浸漬塗布、シャワーリング塗布、電着等の手法を採用することができる。
本件発明に係る銅張積層板及びプリント配線板の形態: 本件発明に係る銅張積層板は、上述の表面処理銅箔を用いて、これを絶縁層構成材料と張合わせて得られることを特徴とするものである。ここで言う銅張積層板の製造方法に関しては、特段の限定はない。そして、ここで言う銅張積層板の概念には、リジッド銅張積層板及びフレキシブル銅張積層板の双方が含まれる。リジッド銅張積層板であれば、ホットプレス方式や連続ラミネート方式を用いて製造することが可能である。そして、フレキシブル銅張積層板であれば、従来技術であるロールラミネート方式やキャスティング方式を用いることが可能である。
従って、前記リジッド銅張積層板をエッチング加工する等して回路形成すれば、リジッドプリント配線板が得られる。また、フレキシブル銅張積層板をエッチング加工する等して回路形成すれば、良好な屈曲性能を備えるフレキシブルプリント配線板が得られる。この本件発明に係る電解銅箔を用いたフレキシブル銅張積層板は、形成した導体の屈曲性能が高いため、フレキシブルプリント配線板としても高屈曲性能が得られる。しかも、本件発明に係る電解銅箔は、低プロファイルであるため、フレキシブルプリント配線板に求められるファインパターン回路の形成に好適である。
以下、本件発明に係る電解銅箔及びその製造方法等の理解を容易にするため実施例を示す。
この実施例では、硫酸系銅電解液として、硫酸銅溶液であって銅濃度80g/L、フリー硫酸濃度140g/Lに調整した基本溶液を用い、表1に示す各添加剤濃度になるように調整した。添加剤として、DDAC重合体(センカ(株)製ユニセンスFPA100L)、SPS−Na(SPSのナトリウム塩)及びEURを用い、塩素濃度の調整には塩酸を用いた。そして、表1に示す添加剤の配合が異なる組成の硫酸系銅電解液を用いて、4種類の電解銅箔(試料1〜試料4)を製造した。上記実施例に係る試料1〜試料4に対する液組成及び電解条件は、比較例の液組成及び電解条件と併せて表1に掲載する。
電解銅箔の作成は、陰極として表面を#2000の研磨紙を用いて研磨を行ったチタン板電極を、陽極にはDSAを用いて、厚さ12μmの電解銅箔を作成した。これらの電解銅箔の光沢面(析出面の反対側の面)の表面粗さ(Rzjis)は、1.5μmであった。各特性の評価結果は、以下の比較例及び参考例と対比可能なように表2に纏めて示す。
ここで、各種の測定条件等を述べておく。表面粗さの測定に関しては、JIS B 0601−2001に準拠して行った。さらに、光沢度の測定は、JIS Z 8741−1997に準拠して行った。以下の比較例も同様である。
比較例
[比較例1]
比較例1では、硫酸系銅電解液の添加剤としてのEURを含んでいない。そして、表1に示す電解液組成とし、実施例と同様にして電解銅箔を製造した。この電解銅箔の光沢面の表面粗さ(Rzjis)は、実施例と同じく、1.5μmであった。このとき2種類の溶液組成を採用し、2種類の電解銅箔(比較試料1−1、比較試料1−2)を得た。また、この比較例1の電解銅箔の評価結果は、実施例、比較例2、比較例3の結果と併せて、後の表2に纏めて示す。
[比較例2]
比較例2では、特許文献2に開示の実施例1をトレースした。具体的には、硫酸銅と硫酸とを純水に溶解し、ジアリルジアルキルアンモニウム塩と二酸化硫黄との共重合体(日東紡績株式会社製、商品名PAS−A−5、重量平均分子量4000)とポリエチレングリコール(平均分子量1000)と3−メルカプト−1−スルホン酸とを添加し、ついで塩化ナトリウムを用いて塩素濃度を調製して、表1に掲載した組成の硫酸酸性銅めっき液を調製し、実施例と同様にして電解銅箔(比較試料2)を製造した。この電解銅箔の光沢面の表面粗さ(Rzjis)は、実施例と同じく、1.5μmであった。また、この比較例2の電解銅箔の評価結果は、実施例、比較例1、比較例3の結果と併せて、後の表2に纏めて示す。なお、比較例2では、電解液の液温を40℃とし、実施例と同様の装置を用いて、電解電流密度50A/dmで電解し、厚さ12μmの電解銅箔(比較試料2)を作成した。
[比較例3]
比較例3では、特許文献3の実施例7を参考にして電解銅箔の製造を行った。硫酸系銅電解液として、硫酸銅溶液であって銅濃度80g/L、フリー硫酸濃度140g/L、塩素濃度40mg/l、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド濃度60mg/l、DDAC重合体濃度70mg/l、EUR濃度5mg/lに調整した溶液を用い、陰極として表面を#2000の研磨紙を用いて研磨を行ったチタン板電極を、陽極にはDSAを用いて、液温50℃、電流密度51.5A/dmで電解し、厚さ12μmの電解銅箔(比較試料3)を作成した。この電解銅箔の光沢面の表面粗さ(Rzjis)は、実施例と同じく、1.5μmであった。また、この比較例3の電解銅箔の評価結果は、実施例、比較例1、比較例2の結果と併せて、後の表2に纏めて示す。
Figure 2009299100
[参考例]
この参考例では、12μm厚さの圧延銅箔を参考試料として用い、MIT法による屈曲性試験、双晶観察を行った。この圧延銅箔の表面粗さ(Rzjis)は、0.66μmであった。この参考例の圧延銅箔の評価結果は、実施例、比較例1、比較例2、比較例3の結果と併せて、後の表2に纏めて示す。
Figure 2009299100
[実施例と比較例との対比]
表2を参照して実施例と比較例との対比を行う。本件明細書においては、屈曲回数比を用いて屈曲性評価の指標としている。この屈曲回数比は、MIT屈曲性試験における常態屈曲回数をN、380℃×30minで加熱した後の加熱後屈曲回数をNとしたとき、上述の数3に従って算出した屈曲回数の変化率である。この値をみると、実施例の試料1〜試料4の場合には、20.4%以内に収まっている。これに対し、比較例の場合には、屈曲回数比が40%を超えるようになっており、加熱により屈曲性能が大きく変化する電解銅箔であることが理解できる。
そして、次に電解銅箔中に含有された成分をみると、実施例の場合には、硫黄、塩素、炭素、窒素の各成分が適正に含有されている。これに対し、比較例の場合には、これらの成分が適正な範囲から外れている。即ち、上述したように、電解銅箔が、硫黄を25ppm〜110ppm、塩素を50ppm〜200ppm、炭素を70ppm〜150ppm含有することを基本として、更に窒素を10ppm〜30ppm含有することが、屈曲特性の改善に有効であることが理解できる。また、本件発明によれば、電解銅箔の加熱後双晶密度が1.8以上、より限定した製造条件を採用すれば、当該加熱後双晶密度を2.0以上にできる。
更に、参考例(圧延銅箔)と実施例とを対比してみる。圧延銅箔の場合も、双晶密度、及び双晶密度比(B/A)が低くなっている。そして、圧延銅箔の屈曲回数比をみると、92.6%であり、常態と加熱後との屈曲特性が顕著に変化することが分かる。この圧延銅箔の特性と上述の実施例で得られた電解銅箔の特性とを対比することで、本件発明に係る実施例で得られた電解銅箔は、圧延銅箔を超える屈曲特性を示すことが理解できる。
以上のことから、圧延銅箔と同等の屈曲性能を備える電解銅箔を市場に供給するという観点からみれば、フレキシブルプリント配線板に求められる基本的屈曲性能を満足させうる電解銅箔であることは明らかである。
本件発明に係る電解銅箔は、圧延銅箔と同等の屈曲性能を備える。従って、繰り返し曲げ応力が負荷されたとしても、圧延銅箔と同等の機械的強度を示し、高屈曲性の求められるフレキシブルプリント配線板の製造に好適なものである。
また、本件発明に係る電解銅箔の製造にあたっては、従来から銅電解液の添加剤として使用すると屈曲性が得られないと言われていたチオ尿素系化合物を含んだ銅電解液を用いているが、良好な屈曲性能を備える電解銅箔の製造を可能にしている点から言えば、従来にない銅電解液を用いることによって、初めて製造可能な電解銅箔であるとも言える。更に、ここで用いる銅電解液は、チオ尿素系化合物を含んでいるにもかかわらず、溶液安定性に優れ、長期間の連続使用に耐えるため、経済的にも優れている。

Claims (8)

  1. 銅電解液を電解することにより得られる電解銅箔において、
    当該電解銅箔は、硫黄を25ppm〜110ppm、塩素を50ppm〜200ppm、炭素を70ppm〜150ppm含有することを特徴とする電解銅箔。
  2. 窒素を10ppm〜30ppm含有するものである請求項1に記載の電解銅箔。
  3. EBSD法で測定した常態双晶密度(A)と、380℃×30min加熱後の双晶密度(B)との双晶密度比(B/A)の値が0.7以上である請求項1又は請求項2に記載の電解銅箔。
  4. 前記電解銅箔を常態のまま用いて測定したMIT屈曲性試験における屈曲回数をN、前記電解銅箔を380℃×30min加熱した後に測定したMIT屈曲性試験における屈曲回数をNとしたとき、以下の数1で表される屈曲回数比が23%以内である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電解銅箔。
    Figure 2009299100
  5. 硫酸系銅電解液を用いた電解法により請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電解銅箔を製造する方法であって、
    当該硫酸系銅電解液は、環状構造を持つ4級アンモニウム塩重合体、活性硫黄化合物のスルホン酸塩を含み、チオ尿素系化合物が1ppm〜5ppmであるものを用いることを特徴とする電解銅箔の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電解銅箔の表面に、粗化処理、防錆処理及びシランカップリング剤処理の少なくとも1種を施したことを特徴とする表面処理銅箔。
  7. 請求項6に記載の表面処理銅箔を用いて得られることを特徴とする銅張積層板。
  8. 請求項7に記載の銅張積層板を加工して得られることを特徴とするプリント配線板。
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