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JP2009119555A - 工具ホルダ - Google Patents

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JP2009119555A JP2007295703A JP2007295703A JP2009119555A JP 2009119555 A JP2009119555 A JP 2009119555A JP 2007295703 A JP2007295703 A JP 2007295703A JP 2007295703 A JP2007295703 A JP 2007295703A JP 2009119555 A JP2009119555 A JP 2009119555A
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JP2007295703A
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Takashi Goto
隆司 後藤
Yuji Goto
勇二 後藤
Fumi Fujii
一二 藤井
Shuichi Isono
秀一 磯野
Kenji Watanabe
健志 渡辺
Hirofumi Suzuki
浩文 鈴木
Masao Murakawa
正夫 村川
Masahiko Jin
雅彦 神
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Kobe University NUC
NS Tool Co Ltd
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Kobe University NUC
NS Tool Co Ltd
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Abstract

【課題】工具の交換作業をする際に、振れ精度及びバランス精度を高く維持しながら迅速かつ容易に交換をすることができる工具ホルダを提供する。
【解決手段】工作機械50に固定されるアダプタ2の先端側に、ヘッド3を着脱可能に装着してなる工具ホルダ1において、アダプタ2に、工作機械50の主軸端面52と密着当接するフランジ部5と、フランジ部5に形成され重心を調整するためのネジが挿入される重心調整ネジ孔6とを設け、ヘッド3にアダプタ2のテーパ孔4bと嵌合するテーパ凸部15を設けるとともにフランジ部5と密着当接するつば部16とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば非球面レンズの金型等を切削加工等するための小径回転工具等の工具を装着、把持する工具ホルダに関する。
近年、情報デバイスや光学電子デバイス等は高性能化と高機能化が要求される一方で同業者間の競争のためにコストダウンが要求されており、これらのデバイスに用いられる微小な精密部品として導光板や非球面レンズ等がある。このような精密部品は、小径回転工具等の工具による超精密加工により形成される金型を用いて成形されており、該金型の複雑形状化に伴い、加工精度の更なる向上が望まれている(例えば非特許文献1参照)。
このような超精密加工を行うには、工具の精密化のみならず、該工具を把持する工具ホルダの高性能化が要求される。特に高回転で加工を行う際には、工具ホルダの振れや重心のアンバランスが起因して振動が発生し、被加工物の加工精度に影響を及ぼすばかりか、場合によっては工具の折損につながることがあった。
従来、このような工具ホルダの振れ及び重心アンバランスを調整可能とした工具ホルダとして、例えば特許文献1に示す構造のものが知られている。この工具ホルダは、工作機械の主軸端面の開口部に嵌合するテーパシャンク部と、このシャンク部の大径側に形成されたフランジ部とを備えており、このフランジ部には円周方向に所定の間隔をおいて複数のネジ孔が形成され、このネジ孔に重心調整用ネジが挿入される構成とされている。
この工具ホルダによれば、テーパシャンク部とフランジ部とによる工作機械の主軸との二面拘束によって、工具ホルダと工作機械の主軸との軸線を一致させて振れを調整することができる。また、工具を把持した工具ホルダを工作機械の主軸に装着した状態で高速回転させ、例えばバランシングマシン等によりバランステストを行い、この結果に基づいて重さの小さい部分のネジ孔に重心調整用ネジを挿入することによってバランス調整を行うことができるようになっている。
「軸対称非球面の高精度切削に関する研究」精密工学会誌第65巻第3号(社団法人精密工学会:平成11年3月5日発行) 実開平3−87539号公報
ところで、従来の工具ホルダにおいては、工具の交換作業を行うと再び振れや重心アンバランスが生じてしまうため、超精密加工を実現するには新たな工具を装着した後に振れ調整及びバランス調整を工具ホルダに施す必要があった。従って、振れ精度とバランス精度とを高く維持しながらの工具交換には時間と労力を要し迅速な交換作業ができないという問題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、工具の交換作業をする際に、振れ精度とバランス精度を高く維持しながら迅速かつ容易に交換をすることができる工具ホルダを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、この発明は以下の手段を提案している。
即ち、本発明に係る工具ホルダは、後端側が工作機械に固定されるアダプタの先端側に、軸線回りに回転される工具が取り付けられるヘッドを着脱可能に装着してなる工具ホルダであって、前記アダプタは、前記工作機械の主軸端面に開口する取付孔に挿入される軸部と、前記軸線を中心として前記軸部の先端側に開口され後端側に向かうに従い縮径するテーパ孔と、前記軸線の径方向外側に向けて延在し前記主軸端面と密着当接可能なフランジ部と、前記フランジ部に形成され重心を調整するためのネジが挿入される重心調整ネジ孔とを備え、前記ヘッドは、その後端側に前記テーパ孔と嵌合するテーパ凸部が設けられるとともに、前記軸線の径方向外側に向けて延在し前記フランジ部の先端側を臨む面と密着当接するつば部を備えることを特徴としている。
後端側に位置するアダプタは、軸部が工作機械の主軸の取付孔に挿入された際に、フランジ部の後端側を臨む面を工作機械の主軸端面に密着当接させて軸線を一致させることにより振れ調整を行うことができる。さらに、アダプタのフランジ部の重心調整ネジ孔に適宜重心調整ネジを挿入することによって、バランス調整を行うことができる。一方、ヘッドは、アダプタに着脱可能に装着され、この装着の際にはテーパ凸部がアダプタのテーパ孔と嵌合するとともにつば部の後端側を臨む面がフランジ部の先端側を臨む面と密着当接して二面拘束されるため、アダプタとの軸線を高精度で一致させることができるようになっている。
このような工具ホルダにおいては、工具がヘッドとアダプタとが一体となった工具ホルダに装着され、該工具ホルダが工作機械の主軸に取り付けられた状態で振れ調整及びバランス調整を行う。そして、工具を交換する際には、該工具をヘッドに装着させた状態で、ヘッドごとアダプタから分離させて、このヘッドに新たな工具を付け変えた上で、再びアダプタに取りつける。この際、ヘッドはアダプタに対して二面拘束されることで高精度に軸線を一致させることができるため、ヘッドを外す前の状態とずれを生じさせることなく同一の状態にして装着させることができる。従って、振れや重心のアンバランスが発生することはないため、再び振れ調整やバランス調整の作業を行う必要はなく、装着精度を高く維持しながら着脱作業を迅速かつ容易に行うことが可能となる。
また、本発明に係る工具ホルダにおいては、前記主軸の前記取付孔と前記アダプタの前記軸部とがテーパ嵌合するものであってもよい。これによって、アダプタが工作機械の主軸に対して二面拘束されることになるため、アダプタと工作機械の主軸との軸線を高精度で一致させることが可能となる。
また、本発明に係る工具ホルダは、前記フランジ部に、前記主軸端面を後端側に向かって押圧する姿勢矯正ネジが設けられたことを特徴としている。
姿勢矯正ネジが工作機械の主軸端面を押圧することで、工作機械の主軸に対してのアダプタの振れの微調整を行うことができるため、より位置決め精度を向上させることができる。
さらに、本発明に係る工具ホルダにおいては、前記フランジ部の後端側を臨む面と前記主軸端面との間に配置されてこれらと密着当接するカラー部が設けられ、該カラー部を介して前記姿勢矯正ネジが前記主軸端面を押圧することを特徴とするものであってもよい。
これにより、姿勢矯正ネジが工作機械の主軸端面を傷付けることがないため、該主軸端面の平滑性を維持することができ、フランジ部と工作機械の主軸端面との密着性を維持することができる。
また、本発明に係る工具ホルダは、前記ヘッドの先端部は、前記工具が挿入される工具装着孔が軸線に沿って穿設された工具把持部とされ、前記工具把持部の外周面から前記工具装着孔の内周面に向かって挿入され、前記工具の振れを調整する振れ調整ネジが設けられたことを特徴としている。
振れ調整ネジが工具ホルダの径方向外側から工具を押圧することによって、工具の軸線を工具ホルダに一致させる微調整を行うことができ、より位置決め精度を向上させることが可能となる。
また、本発明に係る工具ホルダにおいては、前記振れ調整ネジは、前記軸線に直交する平面上において周方向に等間隔に配置されていることを特徴としている。周方向に等間隔に配置された複数の振れ調整ネジが工具を押圧することで、より柔軟かつ確実に振れ調整を行うことが可能となる。
さらに、本発明に係る工具ホルダは、前記工具把持部が、前記工具を焼き嵌めにより把持することを特徴としている。また、前記工具把持部が、前記工具をコレットチャックにより把持するものであってもよい。これによって、工具を確実に把持することができる。
本発明に係る工具ホルダによれば、振れ精度及びバランス精度を高く維持しながら迅速かつ容易に工具の交換をすることができる。
以下、本発明の工具ホルダの第一の実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は、第一の実施形態の工具ホルダの側断面図、図2は第一の実施形態の工具ホルダの正面図である。本実施形態の工具ホルダ1は、後端側が工作機械50の主軸51に装着されるアダプタ2と、該アダプタ2とは別体に形成されていて先端側に切削工具60が取り付けられるヘッド3とから概略構成されており、図1及び図2の状態においては、アダプタ2及びヘッド3が軸線を一致させた状態で一体化されて工具ホルダ1が構成されている。
アダプタ2は、軸線Oを中心として内部が貫通された概略筒状の形状をなす軸部4と、該軸部4の先端側(図1において右側)の端部の外周面が、径方向外側に向けて軸線Oを中心として円形に延在するように形成されたフランジ部5とを備えている。
軸部4は、その外周面が軸線Oと平行に延びる軸部外周面4aとされており、取付孔53に挿入可能とされている。なお、軸部4が取付孔53に挿入された状態において両者の間にクリアランスが設けられるように、軸部外周面4aの外径は取付孔53の内径よりも僅かに小さく形成されている。また、この軸部4の内周面は、先端側の開口部から後端側(図1において左側)に向かうに従い軸線Oを中心として縮径するテーパ孔4bと、このテーパ孔4bの後端側に位置し、該テーパ孔4bに連なって、内周面が軸線Oと平行に形成された平坦内周面4cとから構成されている。
フランジ部5は、その後端側を臨む面5aが工作機械50の主軸端面52に当接され、先端側を臨む面5bがヘッド3のつば部16の後端側を臨む面16aと当接される構成とされており、フランジ部5におけるこれら後端側を臨む面5a及び先端側を臨む面5bはいずれも軸線Oに直交する方向に滑らかな平滑面とされている。なお、このフランジ部5は、軸部4の軸部外周面4aが取付孔53に挿入された状態で、後端側を臨む端面5aが工作機械50の主軸端面52に密着当接可能とされている。
また、このフランジ部5の縁部近傍には、先端側を臨む面5bから後端側を臨む面5aに向かって貫通するようにして形成された重心調整ネジ孔6が、周方向に均等に例えば30°の間隔を空けて計12箇所に設けられている。この重心調整ネジ孔6は、例えばバランシングマシン等によるバランステストの結果をもとに、重さの小さい部分に適宜重心調整ネジ(図示省略)を挿入し、重心を調整することができるようになっている。なお、この重心調整ネジ孔6は、貫通されずにフランジ部5の後端側を臨む面5a側が閉塞されたものであってもよい。
また、この12箇所の重心調整ネジ孔6とほぼ同一の円周上には、これらと同様に先端側を臨む面5bから後端側を臨む面5aに向かって貫通して形成された姿勢矯正ネジ孔7が周方向に均等に例えば120°の間隔を空けて計3つ形成されており、該姿勢矯正ネジ孔7に先端側を臨む面5b側から姿勢矯正ネジ8が挿入されている。この姿勢矯正ネジ8は、例えばレンチ等の調整工具によってフランジ部5の後端側を臨む面5aからの軸線O方向の突出量を調整できるようにされている。
さらに、フランジ部5の重心調整ネジ孔6及び姿勢矯正ネジ孔7よりも径方向内側には、図1に示すように、先端側を臨む面5bから後端側を臨む面5aに向かって貫通するようにして形成され、アダプタ2を工作機械50の主軸51に固定するための固定ボルト10が挿入される固定ボルト挿入孔9が、周方向に均等に例えば90°の間隔を空けて計4つ形成されている。また、この固定ボルト挿入孔9に固定ボルト10が挿入された状態において両者の間にクリアランスが設けられるように、固定ボルト挿入孔9の内径は固定ボルト10の外径よりも僅かに大きく形成されている。これにより、詳しくは後述するように、工具本体1と工作機械50の主軸51との振れの微調整を行うことができる。
また、これら隣り合う固定ボルト挿入孔9の間には、先端側を臨む面5bから後端側を臨む面5aに向かって、アダプタ2とヘッド3とを固定連結する連結ボルト13が取り付けられる連結ボルト取付孔12が、計4つ形成されている。さらに、フランジ部5の先端側を臨む面5bにおけるそれぞれの連結ボルト取付孔12の開口部の周囲には、前記面5bから円形に一段窪むようにして形成された被押圧面11が設けられている。
ヘッド3は、図1に示すように、軸線Oを中心として内部が貫通された概略多段円筒形状をなしており、後端側から先端側に向かって順にテーパ凸部15、つば部16、工具把持部17とされている。
テーパ凸部15は、ヘッド3の後端部に位置し、先端側から後端側に向かって縮径するように形成されたテーパ外周面15aを有しており、このテーパ外周面15aのテーパ角度は、アダプタ2のテーパ孔4bのテーパ角度と略同一に設定され、該テーパ孔4bに嵌合可能とされている。
つば部16は、ヘッド3の中で最も大径となるように、径方向外側に向けて軸線Oを中心として円形に延在するように形成されており、その外径はフランジ部5の外径よりも小さいものとされている。このつば部16は、その後端側を臨む面16aがフランジ部5の先端側を臨む面5bと当接される構成とされており、該後端側を臨む面16aは軸線Oに直交する方向に滑らかな平滑面とされている。なお、つば部16においては、テーパ凸部15のテーパ外周面15aがアダプタ2のテーパ孔4bに嵌合した状態で、後端側を臨む面16aがフランジ部5の先端側を臨む面5bに密着当接するようになっている。なお、該つば部16とテーパ凸部15の内部には軸線Oに沿って延びる空洞部18が形成されている。
また、つば部16の後端側を臨む面16aには、図1に示すように、ヘッド3とアダプタ2とを一体化させた状態で、アダプタ2のフランジ部5の先端側を臨む面5bに載置された固定ボルト10の頭部10aを収納するための収納部19が、該固定ボルト10に対応するようにして周方向に90°の間隔を空けて4つ設けられている。また、この収納部19とつば部16の先端側を臨む面16bとの間には、これらを連通するようにして形成された連通孔20が形成されている。
また、つば部16の連通孔20とほぼ同一の円周上には、先端側を臨む面16bから後端側を臨む面16aに向かって貫通するようにして順に座ぐり部21、連結ボルト挿入孔22が設けられており、これらに挿入された連結ボルト13がアダプタ2の連結ボルト取付孔12に固定されてことによってヘッド3とアダプタ2とが強固に固定一体化される。
なお、連結ボルト取付孔22の内径は連結ボルト13の外径よりも一段大きく形成されており、その内周面には雌ねじが形成されている。従って、この連結ボルト取付孔22は連結ボルト13との間ではクリアランスが設けられるものの、連結ボルト13よりも径の大きいボルト部材(図示省略)が挿入された際にはこれと螺合するように構成されている。
工具把持部17は、ヘッド3の先端部に位置しており、外周がヘッド3の中で最も小径とされた円筒形であって、その内部には軸線Oに沿って穿設された工具装着孔17aが形成されている。この工具装着孔17aは、ヒーター等により過熱されることによって熱膨張等によってその内径が拡大され、この状態で切削工具60を挿入され焼き嵌めされることによって該切削工具60が固定される構成とされている。
このような構成のアダプタ2及びヘッド3は、以下のようにしてヘッド3がアダプタ2に装着されて一体化され工具ホルダ1が構成される。即ち、まずヘッド3の後端部に位置するテーパ凸部15をアダプタ2の先端側に開口するテーパ孔4bに嵌合させる。これと同時にヘッド3のつば部16の後端側を臨む面16aとアダプタ2のフランジ部5の先端側を臨む面5bとを密着当接させる。これによって、ヘッド3がアダプタ2に対してテーパ凸部15とつば部16とが二面拘束されることで、両者が一体化されるとともに両軸線が高精度で一致させられる。そして、ヘッド3とアダプタ2とを4つの連結ボルト13で連結することによって強固に固定一体化され、工具ホルダ1が構成される。
なお、このようにアダプタ2とヘッド3とを、工作機械50の主軸51に取り付ける前に一体化させる際には、予めアダプタ2のボルト挿入孔9に固定ボルト10を挿入させておき、ヘッド2とアダプタ3とが一体化した状態で固定ボルトの頭部10aをヘッド3の収納部19に収納しておく必要がある。
また、この工具ホルダ1を工作機械50の主軸51に取り付けるには、まず、アダプタ2の後端部に位置する軸部4を工作機械50の取付孔53に挿入する。これと同時にフランジ部5の後端側を臨む面5aを工作機械50の主軸端面52に密着当接させる。これによって、工具ホルダ1が工作機械50の主軸51に対して一面拘束される。そして、例えばレンチ等の工具を用いて連通孔20を介して固定ボルト10をねじ込むことによって、工具ホルダ1が工作機械50の主軸51に固定される。
なお、この際、固定ボルト10と固定ボルト挿入孔9との間に僅かなクリアランスが形成されているとともに、アダプタ2の軸部4の軸部外周面4aと工作機械50の取付孔53との間にも僅かなクリアランスが形成されているため、固定ボルト10を工作機械50の主軸51に取り付ける動作でもって、工具ホルダ1と工作機械50の主軸51との振れの微調整を行うことができる。
本実施形態においては、このように切削工具60を把持した工具ホルダ1を工作機械50の主軸51に取り付けた状態でバランス調整及び振れ調整を行う。バランス調整は、工具ホルダ1及び切削工具60を工作機械50の主軸51とともに高速回転させた状態で、例えばバランシングマシン等によりバランステストを行い、この結果に基づいて重さの小さい部分の重心調整ネジ孔6に重心調整用ネジを挿入することで重心のアンバランスを解消する。
また、工具ホルダ1の振れ調整は、姿勢矯正ネジ8を、例えばレンチ等の工具を用いて回すことによって、フランジ部5の後端側を臨む面5aからの軸線O方向の突出量を調整することで工作機械50の主軸端面52を押圧し、工具ホルダ1の工作機械50の主軸51に対しての姿勢の微調整を施すことにより行う。
このようなバランス調整及び振れ調整を行うことにより、より精度の高い超精密切削加工を行うことが可能となる。そして、切削工具を交換する際には、まず該切削工具60を工具ホルダ1のヘッド3に装着させた状態でヘッド3ごとアダプタ2から分離させる。この際、ヘッド3とアダプタ2とはテーパ嵌合することによって固定一体化されているため、連結ボルト13を外したのみでは両者を容易に分離することはできない。従って、この場合には、ボルト挿入孔22にこれと螺合可能な径を有するボルト部材(図示省略)をねじ込んで、該ボルト部材の先端がアダプタ2の被押圧面11を押圧することによって、ヘッド3をアダプタ2から分離させることが可能となる。
そして、ヘッド3を分離させた後に、該ヘッド3に新たな切削工具60を付け変えた上で、該ヘッド3をアダプタ2に取りつける。この際、ヘッド3はアダプタ2に対して二面拘束されることで高精度に軸線を一致させることができるため、ヘッド3を外す前の状態とずれを生じさせることなく同一の状態にして装着させることができる。従って重心のアンバランスや振れが発生することはないため、再びバランス調整及び振れ調整の作業を行う必要はなく、装着精度を高く維持しながら着脱作業を迅速かつ容易に行うことが可能となる。
次に本発明の第二の実施形態の工具ホルダ30について図3及び図4を用いて説明する。図3は第二の実施形態の工具ホルダの側断面図、図4は第二の実施形態の工具ホルダの正面図である。図3及び図4においては、図1及び図3と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。本第二の実施形態の工具ホルダ30は、工具把持部17に、振れ調整ネジ31が設けられた点で第一の実施形態と相違し、他は同様の構成となっている。
図3及び図4に示すように工具把持部17には、軸線Oと直交し、かつ径方向に沿って延びて該工具把持部17の外周面17bから工具装着孔17aへと連通する振れ調整ネジ孔32が複数形成されている。本実施形態においては、図4に示すように、3つの振れ調整ネジ孔が周方向に120°間隔で配置されている。この振れ調整ネジ孔32に、切削工具60の振れを調整する調整手段として、先端面が切削工具60の外周側面を押圧する押圧面31aとされた振れ調整ネジ31が螺着されている。
このような工具ホルダ30によれば、振れ調整ネジ31の押圧面31aが工具ホルダ30の径方向外側から切削工具60を押圧することによって、切削工具60の軸線を工具ホルダ30に一致させる微調整を行うことができ、より精度の高い切削加工を行うことが可能となる。また、周方向に等間隔に配置された3つの振れ調整ネジ31が切削工具60を押圧することで、より柔軟かつ確実に振れ調整を行うことが可能となるとともに、これら振れ調整ネジ31が切削工具60を三方向からクランプして固定する三爪チャックとしての機能を有することとなり、切削工具60をより確実に固定することが可能となる。
次に本発明の第三の実施形態の工具ホルダ40について図5を用いて説明する。図5は第二の実施形態の工具ホルダの側断面図である。図5においては、図1及び図3と同じ構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。本実施形態の工具ホルダ40は、アダプタ2のフランジ部5の後端側にカラー部41が設けられた点で第二の実施形態と相違し、他は同様の構成とされている。
カラー部41は、軸線Oを中心として開口したドーナツ円盤状の形状をなしており、その外径はフランジ部5の外径と略同一とされ、該フランジ部5の後端側を臨む面5aの全域と密着当接するとともに、中心の開口部にアダプタ2の軸部4が挿通される構成とされている。図5に示すように、工具ホルダ40が工作機械50の主軸51に装着された状態では、フランジ部5の後端側を臨む面5aと工作機械50の主軸端面52との間に介在して、該主軸端面52とも密着当接するように構成されている。
これにより、姿勢矯正ネジ8が工作機械50の主軸端面52を押圧する際には、姿勢矯正ネジ8が主軸端面と直接的に接触することを避けることができるため、姿勢矯正ネジ8によって主軸端面52が傷付けられることを防ぐことができる。従って、主軸端面52の平滑性を維持することができるため、精度の高い二面拘束を維持することができる。
以上、本発明の実施の形態である工具ホルダ1、30、40について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、本実施形態では、焼き嵌めによって切削工具60を工具把持部17に装着する構成を示したが、これに限定されることはなく、例えば第一の実施形態においては、コレットチャックによって把持されることによって切削工具60が装着されるものであってもよい。これによっても、切削工具60を強固に保持することが可能となる。なお、振れ調整ネジ31及び振れ調整ネジ孔32が設けられた第二、第三の実施形態においては、構造的にコレットチャックを設けることが不可能なため、この場合は専ら焼き嵌めによって切削工具60が装着される。
また、本実施形態においては、重心調整ネジ孔6はアダプタ2のフランジ部5に設けられているが、ヘッド3のつば部16に設けられていてもよい。これにより、より柔軟に重心調整を行うことが可能となる。
また、第二及び第三の実施形態においては、第一の実施形態と同じように工具ホルダ30、40がアダプタ2とヘッド3とからなるものについて説明したが、アダプタ2とヘッド3が当初から一体成形された構成のものであってもよい。
また、第一、第二及び第三の実施形態においては、アダプタ2の軸部4と工作機械50の取付孔53との間にはクリアランスが設けられているが、軸部外周面4aの外径を取付孔53の内径と略同一の大きさに形成し、両者が密着する構成ものであってもよい。
さらに、図6に示すように、変形例として、アダプタ2の軸部4の外周面が先端側から後端側に向かうに従い軸線Oを中心として縮径するように形成されたテーパ外周面4aとされており、このテーパ外周面4aがテーパ状に形成された取付孔54とテーパ嵌合するものであってもよい。これにより、アダプタ2が工作機械50の主軸51に対して二面拘束されるため、軸線を容易に一致させて取り付けることが可能となる。
なお、実施形態においては、工具ホルダ1、30、40に切削工具60が取り付けられる場合について説明したが、この切削工具60に限定されることはなく、例えば研削工具、研磨工具等のその他の工具であってもよい。即ち、本発明の工具ホルダは広く工具を高精度に取り付けるためのものであり、いかなる工具であっても取り付けの対象とすることが可能である。
第一の実施形態の工具ホルダの側断面図である。 第一の実施形態の工具ホルダの正面図である。 第二の実施形態の工具ホルダの側断面図である。 第二の実施形態の工具ホルダの正面図である。 第三の実施形態の工具ホルダの側断面図である。 変形例の工具ホルダの側断面図である。
符号の説明
1 工具ホルダ
2 アダプタ
3 ヘッド
4 軸部
4b テーパ孔
5 フランジ部
6 重心調整ネジ孔
7 姿勢矯正ネジ孔
8 姿勢矯正ネジ
15 テーパ凸部
16 つば部
17 工具把持部
17a 工具装着孔
30 工具ホルダ
31 振れ調整ネジ
40 工具ホルダ
41 カラー部
50 工作機械
51 主軸
52 主軸端面
53 取付孔
60 切削工具
O 軸線

Claims (8)

  1. 後端側が工作機械に固定されるアダプタの先端側に、軸線回りに回転される工具が取り付けられるヘッドを着脱可能に装着してなる工具ホルダであって、
    前記アダプタは、
    前記工作機械の主軸端面に開口する取付孔に挿入される軸部と、
    前記軸線を中心として前記軸部の先端側に開口され後端側に向かうに従い縮径するテーパ孔と、
    前記軸線の径方向外側に向けて延在し前記主軸端面と密着当接可能なフランジ部と、
    前記フランジ部に形成され重心を調整するためのネジが挿入される重心調整ネジ孔とを備え、
    前記ヘッドは、その後端側に前記テーパ孔と嵌合するテーパ凸部が設けられるとともに、前記軸線の径方向外側に向けて延在し前記フランジ部の先端側を臨む面と密着当接するつば部を備えることを特徴とする工具ホルダ。
  2. 前記主軸の前記取付孔と前記アダプタの前記軸部とがテーパ嵌合することを特徴としている請求項1に記載の工具ホルダ。
  3. 前記フランジ部に、前記主軸端面を後端側に向かって押圧する姿勢矯正ネジが設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の工具ホルダ。
  4. 前記フランジ部の後端側を臨む面と前記主軸端面との間に配置されてこれらと密着当接するカラー部が設けられ、
    該カラー部を介して前記姿勢矯正ネジが前記主軸端面を押圧することを特徴とする請求項3に記載の工具ホルダ。
  5. 前記ヘッドの先端部は、前記工具が挿入される工具装着孔が軸線に沿って穿設された工具把持部とされ、
    前記工具把持部の外周面から前記工具装着孔の内周面に向かって挿入され、前記工具の振れを調整する振れ調整ネジが設けられたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
  6. 前記振れ調整ネジは、前記軸線に直交する平面上において周方向に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の工具ホルダ。
  7. 前記工具把持部が、前記工具を焼き嵌めにより把持することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
  8. 前記工具把持部が、前記工具をコレットチャックにより把持することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
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