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JP2007319321A - 医療用縫合具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操作が容易になるとともに安定性が向上する医療用縫合具を提供すること。
【解決手段】 医療用縫合具10を、線状把持部材15の把持部15bを先端開口部14bから突出させることのできる取出用穿刺針14と、縫合糸16の先端部を先端開口部13bから突出させることのできる挿入用穿刺針13とで構成した。そして、線状把持部材15を後退させて把持部15bを取出用穿刺針14の基端部側に後退させたときに、線状把持部材15が取出用穿刺針14に対して前進することを防止するコイルばね22を設けた。さらに、線状把持部材15を前進させて把持部15bを取出用穿刺針14の開口部14bから突出させたときに、線状把持部材15を取出用穿刺針14に対して固定する伸縮係合部21と係合穴18bとを設けた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、患者の体内における被縫合部を縫合するための医療用縫合具に関する。
従来から、患者の体内における被縫合部、特に皮膚と内臓とからなる被縫合部を縫合して固定するために医療用縫合具が用いられている。例えば、高齢や疾病により自力で口から食べ物を摂取する機能が低下した人に対して、胃瘻形成管を用いて流動食や栄養剤等の流体飲食物を胃内に供給することが行われているが、この胃瘻形成管は、患者の腹部に穴部を形成して取り付けられる。このような場合、胃瘻形成管の取り付けを適正に行うために、予め、腹壁と胃壁とを医療用縫合具を用いて固定することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
この医療用縫合具は、間隔を保って平行に設置された2本の穿刺針を備えており、縫合を行う場合には、まず、この2本の穿刺針を同時に患者の被縫合部に穿刺する。つぎに、一方の穿刺針に縫合糸を通すとともに、他方の穿刺針に、先端部にワイヤからなるループ体が連結された内針を通し、患者の体内でループ体に縫合糸を掴ませた状態で内針を穿刺針から引き抜く。そして、2本の穿刺針を患者から引き抜いたのちに、患者の体外に突出する縫合糸の両側部分を結ぶことにより縫合が完了する。また、内針が挿入される穿刺針の先端部は、湾曲部に形成されて先端開口が横を向いており、これによって、内針を穿刺針内に押し込んだ際に、ループ体が横方向に延びて外部に突出するため、縫合糸を掴めるようになっている。
特開平5―161655号公報
しかしながら、従来の医療用縫合具では、2本の穿刺針を患者から引き抜く際に、ループ体に掴ませた縫合糸をその状態に維持しながら2本の穿刺針とともに操作しなければならないため、操作が煩雑になるとともに、縫合の安定性が欠けるという問題がある。
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、その目的は、操作が容易になるとともに縫合の安定性が向上する医療用縫合具を提供することである。
前述した目的を達成するため、本発明にかかる医療用縫合具の構成上の特徴は、取出用穿刺針の挿通孔の基端部側から線状把持部材を挿入して、線状把持部材の先端側の把持部を取出用穿刺針の先端側に形成された開口部から突出させるとともに、取出用穿刺針と所定間隔を保って略平行に配置された挿入用穿刺針の挿通孔の基端部側から縫合糸を挿入して、縫合糸の先端部を挿入用穿刺針の先端側に形成された開口部から突出させて線状把持部材の把持部側に延ばした状態で、線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の基端部側に後退させることにより把持部で縫合糸を把持することのできる医療用縫合具であって、線状把持部材の基端側に進退操作用部材を連結して、進退操作用部材を取出用穿刺針の基端部側に進退可能な状態で取り付けるとともに、進退操作用部材を後退させて線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の基端部側に後退させたときに、進退操作用部材が取出用穿刺針に対して前進することを防止する前進防止手段を設けたことにある。
このように構成した本発明に係る医療用縫合具では、線状把持部材の基端側に連結された進退操作用部材と、進退操作用部材が後退した位置から前進することを防止する前進防止手段とを備えている。そして、進退操作用部材を進退させることにより、線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の先端側に形成された開口部から進退させることができるようにしている。また、進退操作用部材を後退させて線状把持部材の把持部を取出用穿刺針内の基端部側に後退させたときには、前進防止手段によって進退操作用部材が取出用穿刺針に対して前進することができないようにしている。
すなわち、この進退操作用部材を後退させて線状把持部材の把持部を取出用穿刺針内の基端部側に後退させたときとは、縫合糸を把持部で把持したとき、または縫合糸を把持部で把持して取出用穿刺針内に引っ張り込んだときであるため、進退操作用部材の取出用穿刺針内側への前進を防止することにより、把持部による縫合糸の把持(係合)が解除されることを防止できる。これによって、特に、線状把持部材や縫合糸を手で操作することなく、取出用穿刺針と挿入用穿刺針とを患者の体から引き抜くことができる。また、線状把持部材の把持部と縫合糸との係合が解除され難いため縫合のための操作に安定性が増すようになる。
なお、この場合の進退操作用部材の前進とは、医療用縫合具を患者の体に穿刺した状態で、線状把持部材を患者の体内側に移動させることであり、進退操作用部材の後退とは、線状把持部材を患者の体外側に移動させることである。また、前進防止手段は、進退操作用部材を後退側に付勢する付勢手段や、解除手段を備えた係合手段等で構成して、操作者の意思により、進退操作用部材を前進側に移動させる際には、所定の方法により前進移動が可能になるようにしておく。
本発明に係る医療用縫合具の他の構成上の特徴は、前進防止手段を、進退操作用部材を取付用穿刺針の基端側の外部に向って付勢する弾性部材で構成したことにある。これによると、単純な部材で前進防止手段を構成することができる。また、この場合の弾性部材の弾性力の大きさとしては、操作者が、弾性部材の弾性に抗して進退操作用部材を前進操作することができ、かつ、取出用穿刺針と挿入用穿刺針とを患者の体から引き抜く際に、縫合糸に引っ張られて進退操作用部材が前進することを防止できる大きさに設定しておく。また、この場合の弾性部材としては、コイルばねやひも状のゴム等を用いることができる。
本発明に係る医療用縫合具のさらに他の構成上の特徴は、前進防止手段を、進退操作用部材を固定する後退側固定部材で構成したことにある。この場合の後退側固定部材としては、係合部と被係合部との係合により進退操作用部材を固定することができ、かつその係合部と被係合部との係合を解除することにより、進退操作用部材を移動可能にできる部材を用いることができる。これによると、より確実に進退操作用部材の前進側への移動を防止することができる。
本発明に係る医療用縫合具のさらに他の構成上の特徴は、進退操作用部材を前進させて線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の開口部から突出させたときに、進退操作用部材を取出用穿刺針に対して固定する前進側固定手段を設けたことにある。これによると、線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の開口部から突出させたときの把持部の位置を固定できるため、縫合糸の先端部を挿入用穿刺針の先端側に形成された開口部から突出させて線状把持部材の把持部に係合させる際の操作が容易になる。すなわち、縫合糸を挿入用穿刺針内に挿入する際に、進退操作用部材を手で押さえておく必要がなくなる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。図1および図2は、同実施形態に係る医療用縫合具10を示している。この医療用縫合具10は、上部保持具11および下部保持具12と、この上部保持具11および下部保持具12に着脱可能に取り付けられた挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14とからなる一対の穿刺針と、線状把持部材15(図6ないし図9参照)と、縫合糸16とで構成されている。
上部保持具11と下部保持具12とはそれぞれ樹脂材料の成形体からなっており、上部保持具11は角部が切り欠かれて曲面に形成された略正方形の板状に形成され、下部保持具12は角部が切り欠かれて曲面に形成された略長方形の板状に形成されている。そして、上部保持具11の両側部分には、上部保持具11の中心点を挟んで一定距離になるように円形の保持穴11a,11bが形成されており、下部保持具12の長手方向に沿った両側部分には、保持穴11a,11bと同間隔を保って円形の保持穴12a,12bが形成されている。
挿入用穿刺針13は、内部に挿通孔13a(図6ないし図9参照)が形成されたステンレス製の円筒体で構成されており、基端部(上端部)に、樹脂製の把持部17が取り付けられている。この把持部17は、上部側が大径で下部側が小径になった円筒状に形成され、内部に挿通孔13aに連通するガイド穴17aが形成されている。このガイド穴17aは、把持部17の外周面に沿うようにして上部側が大径で下部側が小径に形成されており、これによって、把持部17の上方から挿入用穿刺針13の挿通孔13a内に縫合糸16を挿入し易くなっている。
また、挿入用穿刺針13の先端部(下端部)は斜め方向に切断されて開口部13bが横方向(取出用穿刺針14側)から見えるように形成されている。そして、この挿入用穿刺針13は、開口部13bを、上部保持具11と下部保持具12の中央部側の方向に向けた状態で、上部保持具11の保持穴11aと下部保持具12の保持穴12aに差し込まれて保持されている。上部保持具11は、挿入用穿刺針13の基端部近傍部分を保持しており、下部保持具12は、上部保持具11と間隔を保って挿入用穿刺針13の基端部よりもやや下側部分を保持している。この場合の下部保持具12の挿入用穿刺針13に対する取付位置は、挿入用穿刺針13の下部保持具12より下側部分の突出量に応じて適宜設定される。
取出用穿刺針14は、挿入用穿刺針13と同様、内部に挿通孔14aが形成されたステンレス製の円筒体で構成されており、基端部に、樹脂製の把持部18が取り付けられている。この把持部18は、上部側が大径で下部側が小径になった円柱状に形成され、その軸方向に沿った中央部に挿通孔14aに連通する差込穴18aが上下に貫通して形成されている。そして、把持部18の周面における上部側部分には、図3ないし図5に示したように、内部から外部に貫通する係合穴18bが設けられている。また、取出用穿刺針14の先端部は斜め方向に切断されて開口部14bが横方向(挿入用穿刺針13側)から見えるように形成されている。
線状把持部材15は、図6ないし図9に示したように、ステンレス製の細い棒で構成された直線状の挿入棒15aと、挿入棒15aの先端部から二股状に分かれて延びそれぞれの先端部に屈曲部が形成された細線からなる把持部15bとで構成されている。線状把持部材15は、取出用穿刺針14の挿通孔14a内を挿通可能になっており、把持部15bは、挿入棒15aの先端部から挿入棒15aに対して直交する方向に互いの間隔を広けるようにして延びている。また、把持部15bは変形可能になっており、取出用穿刺針14の挿通孔14a内に位置するときには、図6および図9に示したように伸長して略直線状になり、取出用穿刺針14の開口部14bから外部に突出したときには、図7および図8に示したように、挿入棒15aから直交して挿入用穿刺針13側に広がって延びる。
また、線状把持部材15における挿入棒15aの上端部には、本発明の進退操作用部材としての円柱状の把持部19が取り付けられている。また、挿入棒15aにおける把持部19の近傍部分に、伸縮係合部21が取り付けられ、伸縮係合部21の下端面に、挿入棒15aの上部側部分の外周面を覆うコイルばね22が固定されている。このコイルばね22の下端部は、把持部18の底部に支持されている。
伸縮係合部21は、可撓性の樹脂材料で構成されており、上面における一方側に凹部23aが形成されるとともに、下面における他方側に凹部23bが形成されて、所定の力を加えることにより長手方向(図3ないし図5の左右方向)に伸縮できるように構成されている。また、伸縮係合部21の一方側の端部24の下面は、傾斜面24aに形成されている。このため、図3に示した状態から伸縮係合部21を下方に押圧(挿入棒15aを下方に移動)してコイルばね22を収縮させると、伸縮係合部21は、図4に示したように、傾斜面24aと他方の端部とを差込穴18aの内周面に押し付けながら収縮して把持部18の差込穴18a内に入っていく。
そして、伸縮係合部21の端部24が、係合穴18bに位置したときに、伸縮係合部21は伸長して端部24と係合穴18bが係合する。この端部24と係合穴18bとの係合によって、伸縮係合部21は把持部18に対して固定される。この伸縮係合部21の端部24が、係合穴18bに係合したときに、線状把持部材15の把持部15bが取出用穿刺針14の開口部14bから外部に突出して挿入用穿刺針13側に広がって延びるように構成されている。
なお、コイルばね22で、本発明の前進防止手段としての弾性部材が構成され、伸縮係合部21と把持部18の係合穴18bとで本発明の前進側固定手段が構成される。また、取出用穿刺針14は、開口部14bを、挿入用穿刺針13側に向けた状態で、上部保持具11の保持穴11bと下部保持具12の保持穴12bに差し込まれて保持されており、上部保持具11と下部保持具12とは、取出用穿刺針14を挿入用穿刺針13に平行させた状態で保持している。また、把持部18,19は樹脂材料の成形品で構成され、縫合糸16は樹脂材料からなる細線で構成されている。
この構成において、医療用縫合具10を用いて、例えば、患者の腹壁と胃壁を縫合する場合には、まず、コイルばね22の弾性により伸縮係合部21を把持部18の上方に引き上げて挿入棒15aの上部側部分を把持部18の上方に突出させた状態にする。これによって、線状把持部材15は、上方に引っ張られて、取出用穿刺針14の挿通孔14a内に位置するようになる。その状態の医療用縫合具10を、患者の腹部における皮膚表面に押し込んで、図6に示したように、腹壁Aと胃壁Bとに挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14とを刺し込む。なお、以下の説明で使用する図6ないし図9は、医療用縫合具10を模式的に示した図面であり、各部分の大きさ等については、図1および図2に示した医療用縫合具10と異なっている。
この場合、下部保持具12が腹壁Aの皮膚表面に当たるまで、挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14とを刺し込み、開口部13b,14bが胃壁Bの内部側に位置するようにする。ついで、把持部19を下方に押して挿入棒15aの上部側部分を取出用穿刺針14の挿通孔14a内に押し込む。これによって、線状把持部材15の把持部15bは、開口部14bから取出用穿刺針14の外部に繰り出され、水平方向に屈曲するとともに二股状の間隔を広げるようにして挿入用穿刺針13側に延びて、図7に示した状態になる。
この場合、伸縮係合部21の端部24と、把持部18の係合穴18bとが係合して、伸縮係合部21は把持部18に対して固定される。このため、線状把持部材15も静止して、図7に示した状態が維持される。つぎに、図1および図8に示したように、把持部17のガイド穴17aから挿入用穿刺針13の挿通孔13a内に縫合糸16を挿入する。これによって、縫合糸16の先端部は挿通孔13a内を下方に向って進み、開口部13bから外部下方に延びて行く。このとき、縫合糸16の先端部は、拡張した把持部15bの二股間に入っていく。
ついで、伸縮係合部21の端部24を把持部18の内部に押し込んで、端部24と係合穴18bとの係合を解除する。このとき、コイルばね22の弾性によって、挿入棒15aの上部側部分は把持部18の上方に突出するように上昇し、挿入棒15aとともに把持部15bも上方に引っ張られて、図2および図9に示した状態になる。このとき、線状把持部材15の把持部15bは、二股部分を狭めるように変形して縫合糸16を挟み込み、縫合糸16の先端部は、把持部15bに把持された状態で取出用穿刺針14の挿通孔14a内に入っていく。
したがって、図9の状態で、医療用縫合具10を患者の体から引き抜くことにより、縫合糸16は、胃壁Bを腹壁Aに接合させるようにして両側部分を患者の体外に延ばした状態になる。この縫合糸16の突出した両側部分が所定長さになるように切断することにより、図10に示した状態になる。そして、その縫合糸16の両端部を結ぶことにより、図11の状態になって、縫合が終了する。なお、コイルばね22の弾性力は、医療用縫合具10を患者の体から引き抜くときに、縫合糸16によって線状把持部材15が引っ張られる力よりも大きく設定されている。このため、医療用縫合具10を患者の体から引き抜くときに、線状把持部材15が取出用穿刺針14の挿通孔14a内側に戻っていくことが防止され、縫合糸16は把持部15bと係合した状態に維持される。この結果、安定した縫合が可能になる。
以上のように、この医療用縫合具10では、線状把持部材15の基端部側の挿入棒15aをコイルばね22で上方に付勢するようにしている。このため、縫合糸16を把持部15bで把持して取出用穿刺針14の挿通孔14a内に引っ張り込んだときに、挿入棒15aが挿通孔14a内に引っ張られて、把持部15bによる縫合糸16の把持が解除されることを防止できる。これによって、線状把持部材15や縫合糸16を手で持って操作することなく、取出用穿刺針14と挿入用穿刺針13とを患者の体から引き抜くことができる。
また、その際、把持部15bと縫合糸16との係合が解除され難いため操作の安定性が向上する。さらに、挿入棒15aに伸縮係合部21を設けるとともに、把持部18に伸縮係合部21の端部24と係合可能な係合穴18bを設けたため、線状把持部材15の把持部15bを取出用穿刺針14の開口部14bから突出させたときの把持部15bの位置を固定することができる。このため、縫合糸16の先端部を挿入用穿刺針13の開口部13bから突出させて把持部15bに係合させる際の操作が容易になる。すなわち、縫合糸16を挿入用穿刺針13内に挿入する際に、把持部19を手で押さえておく必要がなくなる。
(第2実施形態)
図12および図13は、本発明の第2実施形態に係る医療用縫合具30を示している。この医療用縫合具30では、図14および図15に示したように、線状把持部材35の上端部に連結される進退操作用部材および前進防止手段としての後退側固定部材が、スライド係合部材31で構成されている。このスライド係合部材31は、上下方向に延びる縦長のレール部32と、レール部32に沿って上下にスライド移動が可能なスライド部33と、レール部32の下端中央に連結された挿入管39とで構成されている。
レール部32は内部が空間になった枠状に形成されており、上端部にリング状の把持部32aが設けられている。そして、レール部32の上端部には、前方に突出したのちに屈曲して下方に延びる断面形状が略L形の係合部34が形成されている。なお、図示していないが、係合部34の下方に延びる片の裏面には係合突起が設けられている。また、スライド部33は、左右方向に長くなった長円状の板体で構成され、その左右両側に把持用穴部33a,33bが形成されている。そして、スライド部33の前面における上部中央には、係合部34(の係合突起、以下、係合部34と記す。)と係合可能な係合凹部36が形成されている。
この係合部34と係合凹部36とは、スライド部33をレール部32の上部側に移動させたときに係合し、その状態からスライド部33をレール部32の下部側に移動させたときに係合が解除される。挿入管39は、内部に線状把持部材35を挿通させることのできる樹脂製の管体で構成されている。そして、スライド部33の下端中央部に、線状把持部材35の挿入棒35aの上端部が連結されている。線状把持部材35は、スライド部33の上下移動に従って取出用穿刺針14内を移動する。この場合の、線状把持部材35の状態を図14および図15に示している。
なお、説明の便宜上、図14および図15には、取出用穿刺針14を示していないが、図14に示したように、スライド部33をレール部32の下部側に移動させたときには、挿入棒35aの上端部が取出用穿刺針14内に入り込んで、把持部35bが取出用穿刺針14の先端部から突出する。これによって、把持部35bは広がっていく。また、図15に示したように、スライド部33をレール部32の上部側に移動させたときには、挿入棒35aの上端側部分がレール部32の枠状の内部側に入り込んで、把持部35bの殆どの部分が後退して取出用穿刺針14内に入っていく。これによって、把持部35bは直線状に伸長していく。
なお、スライド部33で本発明に係る進退操作用部材が構成され、係合部34と係合凹部36とで本発明に係る前進防止手段としての後退側固定部材が構成される。また、医療用縫合具30は、前進側固定手段が設けられていない。この医療用縫合具30のそれ以外の部分の構成については、前述した医療用縫合具10と同一である。したがって、同一部分に同一符号を記して説明は省略する。
このように構成した医療用縫合具30を用いて、患者の腹壁Aと胃壁Bを縫合する場合には、まず、スライド部33をレール部32の上部側に引き上げて係合部34と係合凹部36とを係合させた状態にする。これによって、線状把持部材35は、上方に引っ張られて、把持部35bが取出用穿刺針14の挿通孔14a内に位置する。図15はその状態の線状把持部材35を示している。つぎに、その状態の医療用縫合具30を、患者の腹部における皮膚表面に押し込んで、図16に示したように、腹壁Aと胃壁Bとに挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14とを刺し込む。
なお、以下の説明で使用する図16ないし図19も、医療用縫合具30を模式的に示した図面であり、各部分の大きさ等については、図12および図13に示した医療用縫合具30と異なっている。ついで、スライド部33を下方に移動させて線状把持部材35の挿入棒35aを取出用穿刺針14の挿通孔14a内に押し込む。これによって、線状把持部材35の把持部35bは、開口部14bから取出用穿刺針14の外部に繰り出されて、図17に示した状態になる。図14は、その状態の線状把持部材35を示している。なお、図14では、スライド係合部材31は正面から見た状態を示し、線状把持部材35は図17とは異なる方向から見た状態を示している。
この場合、スライド部33は摩擦力によってレール部32に対して静止した状態になる。このため、線状把持部材35も静止して、図17に示した状態が維持される。つぎに、図12および図18に示したように、把持部17のガイド穴17aから挿入用穿刺針13の挿通孔13a内に縫合糸16を挿入する。これによって、縫合糸16の先端部は、開口部13bから外部下方に延びて、拡張した把持部35bの二股間に入っていく。
ついで、スライド部33を上方に移動させて、係合部34と係合凹部36とを係合させ図19の状態にする。このとき、線状把持部材35の把持部35bは、二股部分を狭めるように変形して縫合糸16を挟み込み、縫合糸16の先端部は、把持部35bに係合された状態で取出用穿刺針14の挿通孔14a内に入っていく。この場合、縫合糸16は、把持部35bの先端側部分によって取出用穿刺針14の開口部14bに押し付けられた状態になって固定される。したがって、図19の状態で、医療用縫合具30を患者の体から引き抜くことにより、縫合糸16は、胃壁Bを腹壁Aに接合させるようにして両側部分を患者の体外に延ばした状態になる。
この縫合糸16の突出した両側部分が所定長さになるように切断することにより、図10に示した状態になり、さらにその縫合糸16の両端部を結ぶことにより、図11の状態になって、縫合が終了する。なお、係合部34と係合凹部36との係合力は、医療用縫合具30を患者の体から引き抜くときに、縫合糸16によって線状把持部材35が引っ張られる力よりも大きく設定されている。このため、医療用縫合具30を患者の体から引き抜くときに、線状把持部材35が取出用穿刺針14の挿通孔14a内側に戻っていくことが防止され、縫合糸16は把持部35bと係合した状態に維持される。
このように、この医療用縫合具30では、前進防止手段を、レール部32に設けた係合部34と、スライド部33に設けた係合凹部36とで構成したため、係合部34と係合凹部36とを係合させることによりスライド部33および線状把持部材35を確実に固定することができる。また、係合部34と係合凹部36との係合を解除することにより、スライド部33および線状把持部材35を移動可能にすることができる。この医療用縫合具30のそれ以外の作用効果については、前述した医療用縫合具10と同様である。
また、本発明に係る医療用縫合具は、前述した各実施形態に限定するものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した医療用縫合具10,30では、把持部15b,35bを二股状の線状体で構成しているが、この把持部としてはループ状の線状体で構成されたものを用いてもよい。また、挿入用穿刺針13および取出用穿刺針14の構造も前述した実施形態に限るものでなく、開口部13b,14bの外部側で把持部15b等と縫合糸16とを係合させることのできる構造になっていればどのような構造であってもよい。さらに、前述した各実施形態では、挿入用穿刺針13および取出用穿刺針14をステンレスで構成しているが、これらを構成する材料としては、樹脂材料でもよい。
また、上部保持具11や下部保持具12の形状も板状でなく、縦方向に長い部材で構成することができる。これによると、上部保持具11や下部保持具12を手で持ち易くなり、穿刺の際の操作が容易になる。また、挿入用穿刺針13および取出用穿刺針14の保持具への固定が強固になる。これによって、穿刺時に、挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14との先端部が互いの間隔を広げるように曲がったり、撓んだりすることを防止することができる。さらに、上部保持具11および下部保持具12を大きなもので構成し、これに複数対の挿入用穿刺針13と取出用穿刺針14とを設けることもできる。これによると、複数箇所の縫合を1回の操作で行えるため、操作が短時間で効率よく行える。さらに、本発明に係る医療用縫合具10,30は、腹壁Aと胃壁Bとの縫合に限らず、体内の他の部位の縫合にも使用することができる。
本発明の第1実施形態に係る医療用縫合具を示した斜視図である。 図1に示した医療用縫合具の縫合糸を線状把持部材に係合させた状態を示した斜視図である。 伸縮係合部を下方に押して把持部に近づけた状態を示した正面図である。 伸縮係合部を把持部内に押し入れた状態を示した正面図である。 伸縮係合部を把持部内に入れて端部を係合穴に係合させた状態を示した正面図である。 医療用縫合具を腹部に刺し込んだ状態を示した断面図である。 線状把持部材の把持部を取出用穿刺針の開口部から突出させた状態を示した断面図である。 線状把持部材の把持部内に縫合糸を入れた状態を示した断面図である。 縫合糸を把持部に係合させた状態を示した断面図である。 医療用縫合具を腹部から抜いたのちの縫合糸を示した断面図である。 縫合が終了した状態を示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係る医療用縫合具を示した斜視図である。 図12に示した医療用縫合具の縫合糸を線状把持部材に係合させた状態を示した斜視図である。 把持部を取出用穿刺針から突出させて広げた状態の医療用縫合具のスライド係合部材と線状把持部材とを示した正面図である。 把持部を取出用穿刺針内に後退させて直線状に伸長させた状態の医療用縫合具のスライド係合部材と線状把持部材とを示した正面図である。 第2実施形態に係る医療用縫合具を腹部に刺し込んだ状態を示した断面図である。 第2実施形態に係る医療用縫合具の把持部を取出用穿刺針の開口部から突出させた状態を示した断面図である。 第2実施形態に係る医療用縫合具の把持部内に縫合糸を入れた状態を示した断面図である。 第2実施形態に係る医療用縫合具の縫合糸を把持部に係合させた状態を示した断面図である。
符号の説明
10,30…医療用縫合具、13…挿入用穿刺針、13a…挿通孔、13b,14b…開口部、14…取出用穿刺針、14a…挿通孔、15,35…線状把持部材、15b,35b…把持部、16…縫合糸、18b…係合穴、21…伸縮係合部、22…コイルばね、24…端部、31…スライド係合部材、32…レール部、33…スライド部、34…係合部、36…係合凹部。

Claims (4)

  1. 取出用穿刺針の挿通孔の基端部側から線状把持部材を挿入して、前記線状把持部材の先端側の把持部を前記取出用穿刺針の先端側に形成された開口部から突出させるとともに、前記取出用穿刺針と所定間隔を保って略平行に配置された挿入用穿刺針の挿通孔の基端部側から縫合糸を挿入して、前記縫合糸の先端部を前記挿入用穿刺針の先端側に形成された開口部から突出させて前記線状把持部材の把持部側に延ばした状態で、前記線状把持部材の把持部を前記取出用穿刺針の基端部側に後退させることにより前記把持部で前記縫合糸を把持することのできる医療用縫合具であって、
    前記線状把持部材の基端側に進退操作用部材を連結して、前記進退操作用部材を前記取出用穿刺針の基端部側に進退可能な状態で取り付けるとともに、前記進退操作用部材を後退させて前記線状把持部材の把持部を前記取出用穿刺針の基端部側に後退させたときに、前記進退操作用部材が前記取出用穿刺針に対して前進することを防止する前進防止手段を設けたことを特徴とする医療用縫合具。
  2. 前記前進防止手段を、前記進退操作用部材を前記取付用穿刺針の基端側の外部に向って付勢する弾性部材で構成した請求項1に記載の医療用縫合具。
  3. 前記前進防止手段を、前記進退操作用部材を固定する後退側固定部材で構成した請求項1に記載の医療用縫合具。
  4. 前記進退操作用部材を前進させて前記線状把持部材の把持部を前記取出用穿刺針の開口部から突出させたときに、前記進退操作用部材を前記取出用穿刺針に対して固定する前進側固定手段を設けた請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載の医療用縫合具。
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