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JP2007231312A - 高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

高張力鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】母材の強度・靭性に優れると共に、溶接熱影響部の靭性にも優れる高張力鋼とその製造方法を提案する。
【解決手段】mass%で、C:0.05〜0.1%、Si:0.05〜0.5%、Mn:1〜2%、Al:0.005〜0.06%、Ni:0.03〜2%、Nb:0.004〜0.05%、Ti:0.005〜0.02%、N:0.003%未満、Ca:0.0005〜0.003%を含有し、Ca,SおよびOが、0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1の式を満たす鋼素材を1050〜1200℃に加熱後、950℃以上での累積圧下率が30%以上、950℃未満での累積圧下率が30〜70%の熱間圧延を施した後、熱間圧延終了温度から600〜450℃間を5〜20℃/sで冷却する前段冷却と、前段冷却停止温度から450℃未満〜200℃間を1〜5℃未満/sで冷却する後段冷却を施す。
【選択図】図1

Description

本発明は、海洋構造物やラインパイプ、圧力容器等に用いられる高張力鋼とその製造方法に関し、特に、降伏応力が355MPa以上で、母材の強度・靭性に優れるだけでなく溶接部の靭性(CTOD特性)にも優れる高張力鋼とその製造方法に関するものである。
海洋構造物等に用いられる鋼は、溶接接合して所望の形状の構造物に仕上げられるのが普通である。そのため、これらの鋼には、構造物の安全性を確保する観点から、母材自体の強度や靭性に優れることは勿論のこと、溶接継手の溶接部(溶接金属や熱影響部)の靭性にも優れていることが要求される。
鋼の靭性の評価基準としては、従来、主にシャルピー試験による吸収エネルギーが用いられてきた。しかし、近年では、より信頼性を高めるために、き裂開口変位試験(Crack tip opening displacement test、以降「CTOD試験」と略記する)が用いられることが多い。この試験は、疲労予き裂を靭性評価部に発生させた試験片を3点曲げし、破壊直前のき裂底の口開き量(塑性変形量)を測定し、脆性破壊の発生抵抗を評価するものである。
ところで、上記用途に用いられるような板厚が厚い鋼は、一般に、多層溶接が行われるが、このような溶接では、熱影響部は複雑な熱履歴を受けるため、局所脆化域が発生し易く、特にボンド部(溶接金属と母材との境界)や2相域再熱部(溶接1サイクル目で粗粒となり、2サイクル目でαとγの2相域に加熱される領域)の靭性の低下が大きいという問題がある。ボンド部は、溶融点直下の高温に曝されるため、オーステナイト粒が粗大化し、引き続く冷却により、脆弱な上部ベイナイト組織に変態し易いからである。また、ボンド部には、ウッドマンステッテン組織や島状マルテンサイトといった脆化組織が生成するため、靭性はさらに低下する。
上記問題に対する対策として、例えば、鋼中にTiNを微細分散させて、オーステナイト粒の粗大化を抑制したり、フェライト変態核として利用したりする技術が実用化されている。さらに、特許文献1や特許文献2には、希土類元素(REM)をTiと複合添加して鋼中に微細粒子を分散させることにより、オーステナイト粒成長を抑制し、溶接部の靭性を向上する技術が開示されている。その他に、Tiの酸化物を分散させる技術や、BNのフェライト核生成能と酸化物分散とを組み合わせる技術、さらには、CaやREMを添加して硫化物の形態を制御することにより高靭性を得る技術も提案されている。
一方、上記2相域再熱部、即ち最初の溶接で溶融点直下の高温に曝された領域が、続く重ね溶接時の再加熱によりフェライトとオーステナイトの2相域となる領域が、最も脆化する原因は、2パス目以降の再加熱により、オーステナイト領域に炭素が濃化し、これが冷却中に、島状マルテンサイトを含む脆弱なベイナイト組織を生成し、靭性を低下させるからである。そこで、この対策として、低C、低Si化することにより島状マルテンサイトの生成を抑制し、さらにCuを添加することにより母材強度を確保する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特公平03−053367号公報 特開昭60―184663号公報 特開平05〜186823号公報
しかしながら、上述した熱影響部の靭性が劣るという問題は、上記従来技術によってある程度の改善がなされたものの、まだ幾つかの解決すべき問題点が残されている。例えば、TiNを利用する技術では、TiNが溶解する温度域まで加熱されるボンド部においてはその作用がなくなり、さらに、固溶Tiおよび固溶Nによる基地組織の脆化によって著しい靭性の低下が起こることがある。また、Tiの酸化物を利用する技術では、酸化物の微細分散が十分均質にできないという問題がある。さらに、近年、海洋構造物や船舶等が大型化していくのに伴って、それに用いられる鋼材は、より高強度化、厚肉化が進められている。それらの課題を達成するには、特許文献3の技術とは逆に、合金元素を多量に添加することが有効である。しかし、合金元素の多量添加は、熱影響部の靭性の低下を招くという問題点を有している。
そこで、本発明の目的は、従来技術が抱える上記問題点を解決し、合金元素の添加量を増やすことなく、母材の強度・靭性に優れるとともに、溶接熱影響部の靭性にも優れる高張力鋼とその有利な製造方法を提案することにある。
発明者らは、高張力鋼の母材強度・靭性を向上すると共に、溶接熱影響部の靭性をも改善することができる方法について鋭意検討した。その結果、溶接熱影響部の靭性劣化は、脆化組織の生成に起因していることから、溶接熱影響部の靭性を向上させるためには、溶接時に高温加熱される領域におけるオーステナイト粒の粗大化を抑制したうえで、さらに、溶接後の冷却時にフェライト変態を促進させるための変態核を均一微細に分散させてやることが有効であることがわかった。
そこで、発明者らは、上記脆化組織の生成を抑制する方法についてさらに検討した結果、硫化物の形態制御のために添加しているCaの添加量を適正範囲に制御することが有効であること、また、溶接熱影響部の靭性(CTOD特性)を向上するには、Niの添加が有効であることを見出した。
また、母材の強度・靭性に及ぼす圧延条件の影響について検討したところ、圧延後の冷却を、冷却速度が大きい前段冷却と小さい後段冷却とからなる2段冷却とし、それぞれの冷却速度を適正に制御すれば、鋼板組織がアシキュラーフェライト主体の組織となり、母材の強度・靭性に優れた高張力鋼を製造できることを見出した。さらに、母材の強度と靭性をより高めるには、オーステナイトの低温域で、未再結晶域を形成する効果が大きいNbを有効利用することが重要であり、そのためには、Nの含有量の上限を、従来よりも厳しく規制することが必要であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.05〜0.1mass%、Si:0.05〜0.5mass%、Mn:1〜2mass%、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下、Al:0.005〜0.06mass%、Ni:0.03〜2mass%、Nb:0.004〜0.05mass%、Ti:0.005〜0.02mass%、N:0.003mass%未満、Ca:0.0005〜0.003mass%を含有し、Ca,SおよびOが下記(1)式;
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
ここで、Ca,SおよびOは、各元素の含有量(mass%)
を満たして含有することを特徴とする高張力鋼である。
本発明の高張力鋼は、上記成分組成に加えてさらに、B:0.0003〜0.0025mass%、Mo:0.7mass%以下、V:0.2mass%以下、Cu:1mass%以下およびCr:0.7mass%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明は、C:0.05〜0.1mass%、Si:0.05〜0.5mass%、Mn:1〜2mass%、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下、Al:0.005〜0.06mass%、Ni:0.03〜2mass%、Nb:0.004〜0.05mass%、Ti:0.005〜0.02mass%、N:0.003mass%未満、Ca:0.0005〜0.003mass%を含有し、Ca,SおよびOが下記(1)式;
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
ここで、Ca,SおよびOは、各元素の含有量(mass%)
を満たして含有する鋼スラブを1050〜1200℃に加熱後、950℃以上の温度域における累積圧下率が30%以上、950℃未満の温度域における累積圧下率が30〜70%となる熱間圧延を施し、その後、熱間圧延終了温度から600〜450℃間の冷却停止温度までを5〜20℃/sで冷却する前段冷却と、前段冷却停止温度から450℃未満〜200℃間の冷却停止温度までを1〜5℃未満/sで冷却する後段冷却を施すことを特徴とする高張力鋼の製造方法を提案する。
本発明の高張力鋼の製造方法は、上記成分組成に加えてさらに、B:0.0003〜0.0025mass%、Mo:0.7mass%以下、V:0.2mass%以下、Cu:1mass%以下およびCr:0.7mass%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の高張力鋼の製造方法は、上記後段冷却後の鋼に、450〜650℃で焼戻処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、母材が、降伏応力が355MPa以上で靭性に優れると共に、溶接熱影響部の靭性(CTOD特性)にも優れる高強度鋼を安価に製造することができるので、海洋構造物や船舶等の大型化に大きく寄与する。
本発明の基本的な技術思想について説明する。
本発明の第1の特徴は、溶接熱影響部の靭性を向上するために、硫化物の形態制御を目的として添加するCaの化合物(CaS)の晶出を有効利用するところにある。このCaSは、酸化物に比べて低温で晶出するため、均一に微細分散することができる。そして、CaSの添加量および添加時の溶鋼中の溶存酸素量を適性範囲に制御することによって、CaS晶出後でも固溶Sが確保され、CaSの表面上にMnSが析出して複合硫化物を形成する。このMnSには、フェライト核生成能があることが知られており、さらに、析出したMnSの周囲には、Mnの希薄帯が形成されるので、フェライト変態がより促進される。しかも、析出したMnS上には、TiN,BN,AlN等のフェライト生成核も析出するので、よりいっそうフェライト変態が促進される。
上記技術によって、高温でも溶解しないフェライト変態生成核を微細に分散させることが可能となり、溶接熱影響部の組織を微細なフェライトパーライト化して、高靭性化を達成することができる。また、多層溶接時の熱サイクルにより2相域に再加熱される領域においても、最初の溶接による熱影響部の組織が微細化されるので、未変態の領域の靭性が向上し、さらに、再変態するオーステナイト粒も微細化するので、靭性の低下の度合いを小さく抑制することができる。
本発明の第2の特徴は、母材の強度・靭性を向上するために、素材成分として、N量を0.003mass%未満に制限する点にある。母材の強度・靭性を向上するためにはNbの添加が有効であるが、Nbは、窒化物中に容易に固溶するため、窒化物が多く存在する場合には、この窒化物中に多くのNbが固溶してしまい、強度や靭性向上に有効な固溶Nb量を確保できなくなってしまう。そこで、N量を0.003mass%未満に抑えて窒化物の生成を抑制することにより、Nbの効果を最大限に利用することができ、ひいては、母材の強度・靭性の向上を図ることができる。また、N量を低減することにより、連続鋳造鋳片の表面欠陥が減少し、製品歩留まりが向上するという効果も得ることが出来る。
本発明の第3の特徴は、鋼材圧延後の冷却を、前段冷却と後段冷却の2段階に分けて、後段冷却より前段冷却の冷却速度を大きく制御するところにある。この点について、実験結果を基に説明する。
C:0.08mass%、Si:0.2mass%、Mn:1.4mass%、Ni:0.4mass%を基本成分とする鋼スラブを、1150℃に加熱後、950℃以上の累積圧下率を40%、950℃未満での累積圧下率を50%、圧延終了温度を850℃とする熱間圧延を行い、その後、圧延終了温度から500℃までを冷却速度2〜25℃/sで冷却する前段冷却した後、さらに、350℃までを冷却速度3℃/sで冷却する後段冷却を行い、その後、空冷して板厚が10〜50mmtの厚鋼板とした。この厚鋼板について、アシキュラーフェライト組織の面積率、引張強度特性および−40℃における靭性(シャルピー吸収エネルギー)を測定した。
一般に、フェライト−パーライト組織からなる高強度の組織に変化させる場合、島状マルテンサイトなどをラス間に含む比較的粗大な上部ベイナイト組織となり、靭性が大きく低下する。そこで、高強度と高靭性を両立させるためには、圧延条件の工夫などにより微細なアシキュラーフェライト組織とすることが必要となる。
図1は、母材強度およびアシキュラーフェライト面積率に及ぼす前段冷却の冷却速度の影響を示したものである。この図から、前段冷却の冷却速度が増すのに伴って強度が上昇し、靭性が低下する傾向があることがわかる。一方、アシキュラーフェライト組織の面積率は、冷却速度の増大とともに上昇するが、おおよそ10℃/s以上では上昇勾配が緩やかになること、すなわち、前段冷却の冷却速度をある速度以上に高めることにより、比較的高温で生成するポリゴナルフェライトの生成を抑制して、アシキュラーフェライト主体の組織とし、強度−靭性バランスに優れた鋼板を製造できることがわかった。
一方、後段冷却速度は、前段冷却速度より早いと島状マルテンサイトを生成し、母材の靭性を劣化させる。ただし、遅すぎると母材の強度が低下してしまうことから、適正な範囲に制御する必要があることもわかった。
次に、本発明に係る高張力鋼の成分組成を限定する理由について説明する。
C:0.05〜0.1mass%
Cは、鋼の強度に最も大きく影響する元素であり、構造用鋼として必要な強度(YS≧355MPa)を確保するためには0.05mass%以上含有させる必要がある。しかし、逆に、多過ぎると、溶接割れを引き起こすので、上限を0.1mass%とする。
Si:0.05〜0.5mass%
Siは、脱酸剤として添加される成分であり、0.05mass%以上添加する必要がある。一方、0.5mass%を超えると、母材の靭性を低下させるため0.5mass%以下とする必要がある。
Mn:1〜2mass%
Mnは、母材の強度を確保するため、1mass%以上添加する必要がある。一方、2mass%を超えると、溶接部の靭性を著しく低下させるため、2mass%以下とする必要がある。好ましくは、1.2〜1.8mass%の範囲である。
P:0.015mass%以下
Pは、不可避的に混入する不純物であり、0.015mass%を超えると、溶接部の靭性を低下させるため、0.015mass%以下に制限する。好ましくは、0.012mass%以下である。
S:0.005mass%以下
Sは、不可避的に混入する不純物であり、0.005mass%を超えて含有すると、母材および溶接部の靭性を低下させるため、0.005mass%以下とする。好ましくは、0.0035mass%以下である。
Al:0.005〜0.06mass%
Alは、溶鋼を脱酸するために添加される元素であり、0.005mass%以上含有させる必要がある。一方、0.06mass%を超えて添加すると、母材の勒性を低下させるとともに、溶接による希釈によって溶接金属部に混入し、靭性を低下させるため、0.06mass%以下に制限する必要がある。
Ni:0.3〜2mass%
Niは、鋼の強度および溶接熱影響部のCTOD特性の向上に有効な元素である。この効果は、0.3mass%以上の添加によって発現する。しかし、Niは、高価な元素であるため、上限を2mass%とする。
Nb:0.004〜0.05mass%
Nbは、オーステナイトの低温度域で、未再結晶域を形成するので、その温度域で圧延を施すことにより、母材組織の微細化、高靭性化を図ることができる。また、圧延・冷却後に焼戻処理を施すことにより、析出強化を図ることもできる。したがって、Nbは、鋼の強化の観点からは重要な添加元素である。上記効果を得るためには、Nbは0.004mass%以上添加する必要がある。しかし、Nbを0.05mass%を超えて過剰に添加した場合には、溶接部の靭性を劣化させるので、上限は0.05mass%とする。
Ti:0.005〜0.02mass%
Tiは、溶鋼が凝固する際にTiNとなって析出し、溶接部におけるオーステナイトの粗大化抑制やフェライト変態核となって、高靭性化に寄与する。0.005mass%未満ではその効果が小さく、一方、0.02mass%を超えると、TiN粒子の粗大化によって期待した効果が得られなくなる。よって、Tiの添加量は、0.005〜0.02mass%の範囲とする。
N:0.003mass%未満
Nは、母材の強度と靭性の向上に必要な固溶Nb量を確保するために、0.003mass%未満とする必要がある。上述したように、Nbは、母材の組織微細化、高靭性化や析出強化に有効な元素である。これらの効果を得るためには、Nbが圧延前の加熱時に固溶状態である必要がある。しかし、NbとTiが同時に添加された場合、(Ti,Nb)(C,N)複合炭窒化物を形成し、この析出物は、NbCに比べて高温まで安定に存在するため、圧延時の加熱段階で、一部が溶解せずに残存して固溶Nbが減少する。さらに、N量が増加すると、(Ti,Nb)(C,N)は、より溶け難くなる傾向があるため、固溶Nb量はさらに減少する。そこで、固溶Nbの効果を最大限に有効利用するために、溶接部の靭性確保に必要な量のTiを添加した上で、N量の上限を制限し、本発明では、Nの上限を0.003mass%とする。
Ca:0.0005〜0.003mass%
Caは、Sを固定して、靭性を向上する効果を有する。この効果を発現させるためには、少なくとも0.0005mass%添加する必要がある。しかし、0.003mass%以上含有しても、その効果が飽和するので、Caは、0.0005〜0.003mass%の範囲とする。
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1
高温でも溶解しないフェライト変態生成核CaSを微細分散させるためには、Ca,SおよびOは、下記(1)式;
0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
ここで、Ca,S,O:各元素の含有量(mass%)
の関係を満たして含有する必要がある。上記式中の、(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25/S)は、硫化物形態制御に有効なCaとSの原子濃度の比を示す値であり、この価から、硫化物の形態を推定することができる(持田他、「鉄と鋼」、日本鉄鋼協会、第66年(1980)、第3号、P354〜362)。(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25/S)≦0の場合には、CaSが晶出しないため、Sは、MnS単独の形態で析出するので、本発明の主眼である、溶接熱影響部でのフェライト生成核の微細分散を実現することができない。また、単独で析出したMnSは、鋼板圧延時に伸長されて、母材の靭性低下を引き起こす。また、(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25/S)≧1の場合には、Sが完全にCaによって固定され、フェライト生成核として働くMnSがCaS上に析出しなくなるため、複合硫化物が、フェライト生成核として十分に機能することができなくなる。これに対して、Ca,S,Oが、上記(1)式を満たした場合には、CaS上にMnSが析出して複合硫化物を形成し、フェライト生成核として有効に機能することができる。なお、((Ca−(0.18+130×Ca)×O)/(1.25/S)は、好ましくは0.2〜0.8の範囲である。
本発明の高張力鋼は、上記必須成分に加えてさらに、強度および靭性を高めるために、B,V,Cu,CrおよびMoから選ばれる1種または2種以上を含有させることができる。
B:0.0003〜0・0025mass%
Bは、オーステナイト粒界に偏析し、粒界から起こるフェライト変態を抑制してベイナイト組織の分率を高めることにより、鋼を高強度化する効果がある。その効果は、0.0003mass%以上の添加で得ることができる。しかし、0.0025mass%を超えて添加すると、逆に靭性が低下する。Bを添加する場合、より好ましい範囲は0.0005〜0.002mass%である。
V:0.2mass%以下
Vは、母材の強度・靭性の向上に有効な元素であり、また、VNとして析出してフェライト生成核としても働く元素でもある。しかし、添加量が0.2mass%を超えると、却って靭性の低下を招くので0.2mass%以下添加するのが好ましい。より好ましくは、0.15mass%以下である。
Cu:1mass%以下
Cuは、Niと同様の効果を有する元素であるが、1mass%を超えると、熱間脆性を引き起こして鋼板の表面性状を劣化させるため、1mass%以下の範囲で添加するのが好ましい。より好ましくは、0.8mass%以下である。
Cr:0.7mass%以下
Crは、母材を高強度化するのに有効な元素であるが、多量に添加すると、逆に靭性に悪影響を与えるので、上限を0.7mass%とするのが好ましい。より好ましくは、0.5mass%以下である。
Mo:0.7mass%以下
Moは、Crと同様、母材を高強度化するのに有効な元素であるが、多量に添加すると、逆に靭性に悪影響を与えるので、上限を0.7mass%とするのが好ましい。より好ましくは、0.5mass%以下である。
次に、本発明の高張力鋼の製造方法について説明する。
上述した本発明に適合する成分組成に調整した溶鋼を、転炉、電気炉、真空溶解炉等を用いて通常の方法で溶製し、連続鋳造または造塊−分塊圧延など通常の工程を経てスラブ等の鋼素材とする。この鋼素材を熱間圧延して厚肉の高張力鋼を得るが、この際、熱間圧延に先立って行う鋼素材の加熱温度は1050〜1200℃の範囲とする必要がある。1050℃以上に加熱するのは、鋼素材中に存在する鋳造欠陥を、熱間圧延によって確実に圧着させるためである。しかし、1200℃を超える温度に加熱すると、凝固時に析出したTiNが粗大化し、溶接部の靭性が低下するため、加熱温度は1200℃以下に規制する必要がある。
上記温度に加熱した鋼素材は、その後、950℃以上の温度域における累積圧下率を30%以上とする熱間圧延と、950℃未満の温度域における累積圧下率を30〜70%とする熱間圧延を施し、所定の板厚を有する高張力鋼とする。950℃以上の温度域で累積圧下率30%以上の熱間圧延を施す理由は、この温度域で累積圧下率が30%以上の圧下を加えた場合には、オーステナイト粒が再結晶して組織を微細化できるのに対し、累積圧下率が30%未満では、加熱時に生成した異常粗大粒が残存して、母材の靭性に悪影響を及ぼすためである。
また、950℃未満の温度域における累積圧下率を30〜70%とする熱間圧延を行う理由は、この温度域で圧延されたオーステナイト粒は十分再結晶しないため、圧延後のオーステナイト粒は、扁平に変形したままで、内部に変形帯などの欠陥に多量に含む内部歪の高いものとなる。そして、この蓄積された内部エネルギーが、その後のフェライト変態の駆動力として働き、フェライト変態を促進するからである。しかし、圧下率が30%未満では、上記の蓄積される内部エネルギーが十分ではないため、フェライト変態が起こりにくく、ベイナイト組織が生成する。一方、圧下率が70%を超えると、逆にポリゴナルフェライトの生成が促進され、アシキュラーフェライトの生成が抑制されるからである。
続く熱間圧延終了後の冷却は、前段冷却と後段冷却に分け、前者の冷却速度を後者のそれよりも相対的に大きくする、すなわち、前段冷却では、熱間圧延終了温度から600〜450℃間の冷却停止温度まで好ましくは熱間圧延終了温度から580〜480℃間の冷却停止温度までを、5〜20℃/s、好ましくは6〜16℃/sの冷却速度で冷却し、その後の後段冷却では、前段冷却の停止温度から450℃未満〜200℃間の後段冷却停止温度まで好ましくは前段冷却の停止温度から400〜300℃間の冷却停止温度までを、1〜5℃未満/s、好ましくは2〜4℃/sの冷却速度で冷却する必要がある。
前段冷却における停止温度が上記温度域よりも高い場合には、強度の増加がほとんどなく、逆に、上記温度域よりも低い場合には靭性が劣化する。また、前段冷却速度が上記範囲の下限未満では、ポリゴナルフェライトが主体の組織となって強度の向上が得られず、逆に上記範囲の上限を超えると靭性が低化する。さらに、後段冷却における冷却停止温度が上記温度域の上限よりも高い場合には、強度の上昇が不十分となる。また、後段冷却速度が上記範囲の下限未満では、母材強度が不足し、逆に上記範囲の上限を超えると、母材の靭性が低下するからである。
なお、本発明では、残留する内部応力を低減する目的で、上記冷却後の鋼材に、450〜650℃の温度で焼戻処理を施すことが好ましい。焼戻処理温度が450℃未満では、残留応力の除去効果が小さく、一方、650℃を超えて高くなると、各種炭窒化物が析出して析出強化を起こし、靭性が低下するからである。
以上説明したように、本発明の高張力鋼の製造方法においては、熱間圧延における圧延温度に応じた適正な圧下率制御と、圧延終了後の2段冷却条件の適正な制御が重要であり、とくに前段冷却の冷却速度を後段冷却のそれより大きくすることにより、母材がアシキュラーフェライト主体の組織となり、強度・靭性に優れた鋼材を得ることができる。
表1に示す各種成分組成に調整した鋼スラブを素材とし、表2−1および表2−2に示す製造条件で、厚さが55mmまたは65mmの厚鋼板を製造した。かくして得られた各厚鋼板からサンプルを採取し、引張試験およびシャルピー試験に供した。引張試験は、各厚鋼板の板厚中央部から、圧延幅方向にJIS4号引張試験片を採取し、降伏応力(YS)、引張強度(TS)を求めた。また、シャルピー衝撃試験は、各鋼板の板厚中央部から、圧延幅方向にJIS4号衝撃試験片を採取し、−40℃での吸収エネルギー(vE−40℃)を求めた。
さらに、各鋼板から採取した試験板にレ開先(開先角度30°)を加工し、入熱量が45kJ/cmのサブマージアーク溶接を行って溶接継手を作製し、この溶接継手から、レ開先のストレートボンド部にノッチを施したCTOD試験片を採取し、−10℃でCTOD試験を行った。なお、CTOD試験片の作製および試験条件は、英国規格BS7448に準拠して行った。
また、切欠位置をボンド部とするJIS4号衝撃試験片を採取し、試験温度−40℃でシャルピー衝撃試験を実施し、吸収エネルギー(vE−40℃)を求めた。
上記の試験結果を表2−1および表2−2に併記して示した。この結果から、本発明例の鋼板は、母材の降伏応力(YS)が355MPa以上で、シャルピー吸収エネルギー(vE−40℃)が200J以上を有しており、母材の強度、靭性が共に優れていること、さらに、サブマージアーク溶接継手ボンド部についても、vE−40℃が200J以上で、CTOD値が0.50mm以上であり、溶接熱影響部の靭性にも優れていることがわかる。これに対して、本発明の範囲を外れる比較例では、上記いずれか1つ以上の特性が劣った鋼板しか得られていない。
Figure 2007231312
Figure 2007231312
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熱間圧延後の前段冷却速度(圧延終了温度から600〜450℃間の冷却停止温度までの冷却速度)が母材特性およびアシキュラーフェライトの面積率に及ぼす影響を示すグラフである。

Claims (5)

  1. C:0.05〜0.1mass%、Si:0.05〜0.5mass%、Mn:1〜2mass%、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下、Al:0.005〜0.06mass%、Ni:0.03〜2mass%、Nb:0.004〜0.05mass%、Ti:0.005〜0.02mass%、N:0.003mass%未満、Ca:0.0005〜0.003mass%を含有し、
    Ca,SおよびOが下記(1)式を満たして含有することを特徴とする高張力鋼。

    0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
    ここで、Ca,SおよびOは、各元素の含有量(mass%)
  2. 上記成分組成に加えてさらに、B:0.0003〜0.0025mass%、Mo:0.7mass%以下、V:0.2mass%以下、Cu:1mass%以下およびCr:0.7mass%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高張力鋼。
  3. C:0.05〜0.1mass%、Si:0.05〜0.5mass%、Mn:1〜2mass%、P:0.015mass%以下、S:0.005mass%以下、Al:0.005〜0.06mass%、Ni:0.03〜2mass%、Nb:0.004〜0.05mass%、Ti:0.005〜0.02mass%、N:0.003mass%未満、Ca:0.0005〜0.003mass%を含有し、
    Ca,SおよびOが下記(1)式を満たして含有する鋼スラブを1050〜1200℃に加熱後、950℃以上の温度域における累積圧下率が30%以上、950℃未満の温度域における累積圧下率が30〜70%となる熱間圧延を施し、その後、熱間圧延終了温度から600〜450℃間の冷却停止温度までを5〜20℃/sで冷却する前段冷却と、前段冷却停止温度から450℃未満〜200℃間の冷却停止温度までを1〜5℃未満/sで冷却する後段冷却を施すことを特徴とする高張力鋼の製造方法。

    0<(Ca−(0.18+130×Ca)×O)/1.25/S<1 ・・・(1)
    ここで、Ca,SおよびOは、各元素の含有量(mass%)
  4. 上記成分組成に加えてさらに、B:0.0003〜0.0025mass%、Mo:0.7mass%以下、V:0.2mass%以下、Cu:1mass%以下およびCr:0.7mass%以下の中から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項3に記載の高張力鋼の製造方法。
  5. 後段冷却後の鋼に、450〜650℃で焼戻処理を施すことを特徴とする請求項3または4に記載の高張力鋼の製造方法。
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