JP2007194107A - 非水電解液二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】低温での温度特性、サイクル特性に優れた非水電解液二次電池を提供すること。
【解決手段】負極活物質としてシリコンを含む材料を用い、且つ電解液の溶媒としてプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの混合溶媒を用いたことを特徴とする。混合溶媒におけるプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの容積比(前者:後者)を5:95〜95:5とすることが好ましい。電解液の支持電解質として、シリコンを含む前記材料からなる活物質の表面に、硫黄を含有する被膜の形成が可能な硫黄含有リチウム塩を用いることも好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】負極活物質としてシリコンを含む材料を用い、且つ電解液の溶媒としてプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの混合溶媒を用いたことを特徴とする。混合溶媒におけるプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの容積比(前者:後者)を5:95〜95:5とすることが好ましい。電解液の支持電解質として、シリコンを含む前記材料からなる活物質の表面に、硫黄を含有する被膜の形成が可能な硫黄含有リチウム塩を用いることも好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、リチウム二次電池等の非水電解液二次電池に関する。
現在のリチウム二次電池の電解液としては、LiPF6等の支持電解質を、有機溶媒であるエチレンカーボネート(以下、ECともいう)とジエチルカーボネート(以下、DECともいう)との混合溶媒に溶解したものを用いることが一般的である。しかしこの混合溶媒は、温度特性(高温及び低温)が十分なものとは言えなかった。
有機溶媒としては、ECやDECの他に、プロピレンカーボネート(以下、PCともいう)が代表的なものとして知られている。PCは、ECやDECに比較して安価であり、また温度特性やサイクル特性に優れた溶媒である。しかしPCを、現在のリチウム二次電池の負極材料であるグラファイトと併用すると、グラファイトにリチウムを吸蔵させようとしても吸蔵は行われず、その代わりにPCの分解が起こってしまうことが知られている(非特許文献1参照)。従って負極材料にグラファイトを用いたリチウム二次電池では、電解液の溶媒としてPCを用いることはできない。
西美緒著、「リチウムイオン二次電池の話」、第3版、裳華房、1999年4月10日、第43頁
本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明は、負極活物質としてシリコンを含む材料を用い、且つ電解液の溶媒としてプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの混合溶媒を用いたことを特徴とする非水電解液二次電池を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の非水電解液二次電池は、低温での温度特性、及びサイクル特性に優れたものである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の非水電解液二次電池は、典型的には、負極及び正極並びに両極間に介在配置されたセパレータを備えている。負極と正極との間には非水電解液が存在している。負極は、集電体の少なくとも一面に活物質層が形成されてなる。活物質層は、負極活物質を含んでいる。本発明においては、負極活物質として、シリコン(Si)を含む材料を用いている。シリコンは、現在非水電解液二次電池の負極材料として用いられているグラファイトに比較して高容量であるという利点を有している。
本発明で用いられる負極活物質としては、シリコン単体のみならず、シリコンと他の金属との合金、シリコンと他の金属との金属間化合物、シリコン酸化物などを用いることができる。他の金属としては、Co、Ni、Cu、Fe、V、Ti、Mn、Cr、W、Mg、Ndなどのリチウム化合物の形成能の低い金属が挙げられる。「リチウム化合物の形成能の低い」とは、リチウムと金属間化合物若しくは固溶体を形成しないか、又は形成したとしてもリチウムが微量であるか若しくは非常に不安定であることを意味する。また、他の金属としてLiを用いることもできる。更に、負極活物質として、本出願人の先の出願に係る特開2005−63767号公報に記載のものを用いることもできる。具体的には、シリコンの粒子と炭素の粒子との混合粒子;シリコンの粒子と金属の粒子との混合粒子;シリコン及び金属の化合物粒子と、金属の粒子との混合粒子などが挙げられる。
シリコンを含む材料からなる負極活物質は、例えば薄膜の形状であり得る。この場合、化学気相蒸着法、物理気相蒸着法、スパッタリング法等の各種薄膜形成手段によって、集電体の少なくとも一面に薄膜からなる活物質層が形成される。この薄膜をエッチングしてその厚み方向に延びる空隙を多数形成してもよい。エッチングには、水酸化ナトリウム水溶液等を用いた湿式エッチング法の他、ドライガスやプラズマ等を用いた乾式エッチング法が採用できる。
負極活物質は粒子の形状でもあり得る。この場合、粒子は、結着剤及び溶剤等と混合されてなるスラリーの状態で、集電体の少なくとも一面に塗布される。これによって該スラリーの塗膜からなる活物質層が形成される。この塗膜を焼成して粒子どうしを焼結させてもよい。焼結の方法としては、例えば特開2002−260637号公報に記載の方法を用いることができる。或いは、粒子間にリチウム化合物の形成能の低い金属が浸透していることも好ましい。粒子間に金属が浸透していることで、充放電で体積変化することに起因して微粉化した活物質の脱落を効果的に防ぐことができる。ここで言う浸透とは、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が、粒子の表面を被覆するように粒子間の空間に存在している状態を指し、粒子間の空間が当該金属材料で埋め尽くされていることを要しない。むしろ当該金属材料は、粒子間に空間が存在するように粒子の表面を被覆していることが好ましい。当該金属材料がこのような状態で存在していることで、電解液が活物質層の深部にまで確実に到達するという利点がある。また、リチウムを吸蔵した粒子が膨張することに起因する体積の増加分が緩和されるという利点もある。
粒子間に金属を浸透させるには、スラリーの塗膜に対して電解めっきを行い、粒子間にリチウム化合物の形成能の低い金属を析出させればよい。電解めっきによって粒子間に金属を析出させるには、例えば本出願人の先の出願に係る特開2005−63929号公報に記載の方法を用いることができる。具体的には、集電体上に、活物質の粒子を含むスラリーを塗布して塗膜を形成する。スラリーは、活物質の粒子、導電性炭素材料の粒子、結着剤及び希釈溶媒などを含んでいる。結着剤としてはポリビニリデンフルオライド(PVDF)、ポリエチレン(PE)、エチレンプロピレンジエンモノマー(EPDM)などが用いられる。希釈溶媒としてはN−メチルピロリドン、シクロヘキサンなどが用いられる。スラリーの塗膜の形成後、リチウム化合物の形成能の低い金属材料を含むめっき浴中に浸漬して電解めっきを行う。電解めっきの条件としては、例えば銅を用いる場合、硫酸銅系溶液を用いるときには、銅の濃度を30〜100g/l、硫酸の濃度を50〜200g/l、塩素の濃度を30ppm以下とし、液温を30〜80℃、電流密度を1〜100A/dm2とすればよい。ピロ燐酸銅系溶液を用いる場合には、銅の濃度2〜50g/l、ピロ燐酸カリウムの濃度100〜700g/lとし、液温を30〜60℃、pHを8〜12、電流密度を1〜10A/dm2とすればよい。これらの電解条件を適宜調節することで、リチウム化合物の形成能の低い金属材料が塗膜内に浸透して、目的とする活物質層が形成される。
一方、正極は、集電体の少なくとも一面に活物質層が形成されてなる。活物質層は正極活物質を含んでいる。正極活物質としては含Li化合物が用いられる。含Li化合物としては、電気化学的にリチウムを吸蔵・放出可能な物質が用いられる。例えば、リチウムを含む層状化合物であるLiCoO2やLiNiO2などを用いることができる。或いは、リチウムを含むスピネル構造の化合物であるLiMo2O4などを用いることができる。活物質層は、これら正極活物質の粒子が、結着剤及び溶剤等と混合されてなるスラリーの状態で、集電体の少なくとも一面に塗布されて形成される。
負極において、活物質層を支持する集電体は、リチウム化合物の形成能の低い金属材料から一般に構成される。そのような金属材料としては、例えば銅、ニッケル、鉄、コバルト又はこれらの合金などが挙げられる。一方、正極において、活物質層を支持する集電体としては、一般にアルミニウム箔が用いられる。
正極と負極とを隔てるセパレータの種類には特に制限はなく、従来この種の材料として用いられているものと同様のものを用いることができる。例えば合成樹脂製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンの多孔質フイルム等が好ましく用いられる。
しかして本発明においては、非水電解液の溶媒として、PCとジアルキルカーボネート(以下、DACともいう)との混合溶媒を用いている。前記の背景技術の項で述べた通り、従来の非水電解液二次電池においては非水電解液の溶媒としてECとDECの混合溶媒が用いられていた。しかしこの混合溶媒は、高温及び低温での温度特性や、レート特性が良好でないという欠点があった。また、この混合溶媒を、負極活物質としてシリコンを含む材料を用いた二次電池に適用すると、サイクル寿命が劣化するという問題があることが本発明者らの検討の結果判明した。この理由は次の通りであると考えられる。負極活物質としてシリコンを含む材料を用い、また正極活物質として例えばLiCoO2を用い、充放電の電圧を4.2−2.7Vとすると、放電末期におけるSiの分極が大きくなり、それに起因して溶媒の分解が起こりやすくなる。その結果、電位シフト及び負極の膨張が引き起こされる。この理由によって電池のサイクル寿命が劣化する。
ECとDECの混合溶媒が有する前記の欠点に対し、本発明においては非水電解液の溶媒としてPCとDACの混合溶媒を用いることで、該欠点を解消することが可能となった。本発明においては、非水電解液の溶媒としてPCを用いてもその分解のおそれはない。しかも、PCとDACの混合溶媒を用いることで、温度特性やサイクル特性を高めることができる。詳細には、PCを用いることで電池のサイクル特性が向上し、DACを用いることで電池の温度特性(低温での温度特性)が向上する。
本発明者らの検討の結果、PCとDACとは広い容積比の範囲で混合可能であることが判明した。具体的には、混合溶媒におけるPCとDACとの容積比(前者:後者)は好ましくは5:95〜95:5であり、更に好ましくは20:80〜70:30である。PCの容積比が95%超になると、非水電解液二次電池において一般的に使用されるセパレーターとの濡れ性が低くなる傾向にあり、電解質の流通が円滑にならないことがある。一方、DACの容積比が95%超になると、混合溶媒全体としての極性が低下し、電解質の溶解が困難になる場合がある。
DACとしては、例えばジエチルカーボネートやジメチルカーボネートを用いることができる。或いは、これら両者を併用することもできる。特にジエチルカーボネートは凝固点が低く、氷点下での電池使用が可能となることから好ましい。
本発明は、非水電解液の溶媒としてPCとDACの混合溶媒を用いることが特徴の一つであるが、このことはPC及びDAC以外の溶媒を用いることを妨げるものではない。即ち、本発明において用いられる溶媒には、必要に応じてPC及びDAC以外の溶媒を用いることができる。尤も、本発明の効果を最大限発揮させるためには、非水電解液の溶媒として、PC及びDACのみを用い、且つ他の非水溶媒は用いないことが最も好ましい。
本発明の二次電池における非水電解液の支持電解質としては、この種の物質として従来用いられているものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えばLiC1O4、LiA1Cl4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiSCN、LiC1、LiBr、LiI、LiCF3SO3、LiC4F9SO3等が挙げられる。これらの支持電解質は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
更に、前記の各種支持電解質を、シリコンを含む材料からなる負極活物質の表面に、硫黄を含有する被膜の形成が可能な硫黄含有リチウム塩(以下、被膜形成性リチウム塩ともいう)と併用することが好ましい。被膜形成性リチウム塩を併用することで、SEIと(solid electrolyte interface)呼ばれる被膜が負極活物質の表面に形成される。本発明者らの検討結果、被膜形成性リチウム塩を併用することで形成されるSEIは、リチウムイオン伝導性を有し且つ電解液の分解を抑制する性質を有することが判明した。電解液の分解防止は電池のサイクル特性の向上につながる。従って本発明において、通常の支持電解質を被膜形成性リチウム塩と併用すると、PC/DACの混合溶媒を用いることとの相乗作用によって、電池のサイクル特性を一層向上させることが可能になる。
被膜形成性リチウム塩としては、例えば、負極活物質に含まれているシリコンと反応可能な硫黄を含有するリチウム塩や、それ自身で反応が可能な、硫黄を含有するリチウム塩を用いることができる。被膜形成性リチウム塩は、電池の充放電の間に、負極活物質に含まれているシリコンと反応することによって、或いはそれ自身で反応して、負極活物質の表面にSEIを形成する。そのようなリチウム塩の例としては、LiS2や、以下の化学式で表される2−チエニルリチウム(C4H3SLi)が挙げられる。
例えばLi2Sは、以下の反応式(1)によって負極活物質の表面にLi4SiS4からなるSEIを形成する。
Si+2S2-+2Li2S−4e-→Li4SiS4 (1)
Si+2S2-+2Li2S−4e-→Li4SiS4 (1)
前記の被膜形成性リチウム塩のうち、LiS2は水分を吸収しやすいので、水分を嫌う非水電解液二次電池においてはその取り扱いに十分に留意すべきである。また、2−チエニルリチウムは、それを直接非水溶媒に溶解してもよく、或いはテトラヒドロフラン(THF)等に一旦溶解した上で非水溶媒に添加してもよい。
通常の支持電解質(即ち、硫黄を含有しないリチウム塩、及び硫黄を含有するが、シリコンを含む材料からなる負極活物質の表面に、硫黄を含有する被膜の形成が可能でないリチウム塩)と併用される被膜形成性リチウム塩の電解液における濃度は、0.01〜0.5mol/l、特に0.05〜0.2mol/lであることが、低温特性とサイクル寿命とのバランスの点から好ましい。
本発明の二次電池の形態は、コイン型や円筒型、角型であり得る。例えば本発明の二次電池は、負極と正極との間にセパレータを介在させ、これら三者を巻回させて巻回体を形成し、該巻回体を電池容器内に収容してなるジェリーロールタイプの電池(円筒型電池や角型電池)とすることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。特に断らない限り「%」及び「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を意味する。
〔実施例1〕
(1)負極の製造
厚さ18μmの電解銅箔からなる集電体を室温で30秒間酸洗浄した。処理後、15秒間純水洗浄した。集電体上にSiの粒子を含むスラリーを膜厚15μmになるように塗布し塗膜を形成した。粒子の平均粒径(D50)は2μmであった。スラリーの組成は、粒子:スチレンブタジエンラバー(結着剤)=100:1.7(重量比)であった。
(1)負極の製造
厚さ18μmの電解銅箔からなる集電体を室温で30秒間酸洗浄した。処理後、15秒間純水洗浄した。集電体上にSiの粒子を含むスラリーを膜厚15μmになるように塗布し塗膜を形成した。粒子の平均粒径(D50)は2μmであった。スラリーの組成は、粒子:スチレンブタジエンラバー(結着剤)=100:1.7(重量比)であった。
塗膜が形成された集電体を、以下の浴組成を有するピロリン酸銅浴に浸漬させ、電解めっきにより塗膜中の粒子間に銅を析出させて活物質層を形成した。この電解めっきによって塗膜の厚み方向全域にわたって銅が析出した。このようにして負極を製造した。電解の条件は以下の通りとした。陽極にはDSEを用いた。電源は直流電源を用いた。
・ピロリン酸銅三水和物:105g/l
・ピロリン酸カリウム:450g/l
・硝酸カリウム:30g/l
・浴温度:50℃
・電流密度:3A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH8.2になるように調整した。
・ピロリン酸銅三水和物:105g/l
・ピロリン酸カリウム:450g/l
・硝酸カリウム:30g/l
・浴温度:50℃
・電流密度:3A/dm2
・pH:アンモニア水とポリリン酸を添加してpH8.2になるように調整した。
(2)正極の製造
正極活物質として平均粒径20μmのLiCoO2の粉末を用いた。この粉末90部と、導電剤としてのアセチレンブラック5部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5部を含む5%のN−メチルピロリドン溶液に混合してスラリーを得た。このスラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延して正極を製造した。
正極活物質として平均粒径20μmのLiCoO2の粉末を用いた。この粉末90部と、導電剤としてのアセチレンブラック5部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5部を含む5%のN−メチルピロリドン溶液に混合してスラリーを得た。このスラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延して正極を製造した。
(3)二次電池の製造
得られた負極及び正極を、ポリエチレン多孔質フィルムからなるセパレータを介して対向させ、電池ケース内に収容した。電解液としては、PC及びDECを表1に示す容積比で混合した混合溶媒に、表1に示す支持電解質を同表に示す濃度で溶解したものを用いた。
得られた負極及び正極を、ポリエチレン多孔質フィルムからなるセパレータを介して対向させ、電池ケース内に収容した。電解液としては、PC及びDECを表1に示す容積比で混合した混合溶媒に、表1に示す支持電解質を同表に示す濃度で溶解したものを用いた。
(4)評価
得られた二次電池について、低温特性及び100サイクル容量維持率を以下の方法で測定した。その結果を表1に示す。
得られた二次電池について、低温特性及び100サイクル容量維持率を以下の方法で測定した。その結果を表1に示す。
〔低温特性〕
5サイクルの初期活性後、以下の比を算出して低温特性として数値化した。
{(−10℃での0.5Cレートでの放電容量)/(25℃での0.5Cレートでの放電容量)}×100
5サイクルの初期活性後、以下の比を算出して低温特性として数値化した。
{(−10℃での0.5Cレートでの放電容量)/(25℃での0.5Cレートでの放電容量)}×100
〔100サイクル容量維持率〕
100サイクル後の放電容量を測定し、その値を最大負極放電容量で除し、100を乗じて算出した。
100サイクル後の放電容量を測定し、その値を最大負極放電容量で除し、100を乗じて算出した。
〔実施例2ないし8及び比較例1〕
電解液における溶媒及び支持電解質の種類として表1に示すものを用いた以外は実施例1と同様にして二次電池を得た。得られた二次電池について実施例1と同様の評価を行った。この結果を表1に示す。
電解液における溶媒及び支持電解質の種類として表1に示すものを用いた以外は実施例1と同様にして二次電池を得た。得られた二次電池について実施例1と同様の評価を行った。この結果を表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、PCとDECの混合溶媒を用いた各実施例の二次電池は、ECとDECの混合溶媒を用いた比較例の二次電池に比べて低温特性及びサイクル特性が向上することが判る。また、実施例1と実施例5ないし8との対比から明らかなように、支持電解質として被膜形成性リチウム塩を用いることで、サイクル特性が一層向上することが判る。
なお表には示していないが、分析の結果、実施例5ないし8における負極の活物質の表面には、硫黄を含有する被膜が形成されていたことが確認された。具体的には、上記の評価を行った後の電池を解体し、負極を取り出して洗浄した後、XPSを用いて活物質の表面の分析を行うことで、硫黄の存在を確認した。
Claims (6)
- 負極活物質としてシリコンを含む材料を用い、且つ電解液の溶媒としてプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの混合溶媒を用いたことを特徴とする非水電解液二次電池。
- 前記混合溶媒におけるプロピレンカーボネートとジアルキルカーボネートとの容積比(前者:後者)を5:95〜95:5とした請求項1記載の非水電解液二次電池。
- 電解液の支持電解質として、シリコンを含む前記材料からなる活物質の表面に、硫黄を含有する被膜の形成が可能な硫黄含有リチウム塩を用いた請求項1又は2記載の非水電解液二次電池。
- 前記硫黄含有リチウム塩が、Li2S又は2−チエニルリチウムである請求項3記載の非水電解液二次電池。
- 電解液における前記硫黄含有リチウム塩の濃度が0.01〜0.5mol/lである請求項3又は4記載の非水電解液二次電池。
- シリコンを含む前記材料が粒子からなり、該粒子間にリチウム化合物の形成能の低い金属が浸透している請求項1ないし5の何れかに記載の非水電解液二次電池。
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