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JP2007164996A - 非水電解質二次電池およびその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池およびその製造方法 Download PDF

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JP2007164996A JP2005355842A JP2005355842A JP2007164996A JP 2007164996 A JP2007164996 A JP 2007164996A JP 2005355842 A JP2005355842 A JP 2005355842A JP 2005355842 A JP2005355842 A JP 2005355842A JP 2007164996 A JP2007164996 A JP 2007164996A
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Yoshinobu Sato
義信 佐藤
Tatsuya Hashimoto
達也 橋本
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Abstract

【課題】合剤脱落や亀裂を抑制できる非水電解質二次電池用負極板の製造方法、及びこの製造方法による負極板を用いた充放電サイクル特性に優れた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】正極板1と負極板3をセパレータ5を介して積層または捲回して構成した極板群を非水系電解液とともに電池ケース8に封入した非水電解質二次電池において、上記負極板3の銅箔として加熱処理により結晶粒を成長させた銅箔を用いたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池用負極板の集電体として結晶粒を成長させた銅箔を用いた非水電解質二次電池およびその製造方法に関する。
近年、携帯用電子機器の電源として利用が広がっている非水電解質二次電池としてのリチウム二次電池は、負極にリチウムイオンの吸蔵・放出が可能な炭素質材料等を用い、正極にLiCoO等の遷移金属とリチウムとの複合酸化物を活物質として用いることにより、高電位で高放電容量の非水電解質二次電池を実現しているが、更なる高放電容量化への期待が高まっている。
高放電容量化のためには、より多くの正極活物質、負極炭素材料および電解液を電池ケース内に封入する必要があり、そのためには電池内の空間体積を確保する必要がある。体積確保の手段としては、金属ケースの薄肉化、活物質密度の向上、また集電体の薄膜化が挙げられる。
その中で、負極板における集電体である銅箔の薄膜化に関しては、空間体積を簡単に確保できることに反して、電極板の製造過程における極板シワや破れ、電池の充放電特性、特にサイクル特性時に集電体である銅箔が充放電サイクル時に伴う膨張収縮に耐えられず、強度が低下し、合剤塗料の脱落が発生するなどの課題が発生している。
このことより、負極板の集電体は薄膜での生産性に対応させた銅箔が必要であり、かつ充放電サイクル時における膨張収縮に耐えうる銅箔であることも重要な要素となる。
一般的に非水電解質二次電池用電極板を作製する手段としては、正極活物質または負極活物質、結着材、導電材を分散媒に混練分散した合剤塗料を、集電体の片面もしくは両面に塗布、乾燥、プレスすることで、正極板又は負極板を形成する方法が用いられている。

ここで、充放電サイクル特性や保存特性に優れた非水電解質二次電池を得るために、負極板の集電体としては、例えば、特許文献1に示されている電解銅箔析出面の表面粗さ、加熱処理前後の抗張力を規定した電解銅箔を用いる方法と特許文献2に示されている合金箔を用いる方法が提案されている。
特開2004−079523号公報 特開2003−242968号公報
しかしながら、上記方法では、非水電解質二次電池に繰り返される充放電サイクル時に銅箔が耐えきれず、銅箔上に亀裂を生じさせたり、かつ銅箔上に形成されている合剤塗料の脱落も起こしやすくなり、その結果、充放電サイクル特性を劣化させると言った課題が発生していた。
本発明は上記課題に鑑みて成し遂げられたものであり、その目的は、銅箔を加熱処理して、結晶粒を成長させた銅箔を用いることにより、前述の充放電サイクル特性の繰返し性を劣化させることなく、かつ充放電サイクル後の銅箔上に亀裂をも生じさせず、また合剤塗料の脱落も発生させることのない非水電解質二次電池を提供するものである。
本発明の非水電解質二次電池は、正極板と負極板をセパレータを介して積層または捲回して構成した極板群を非水系電解液とともにケースに封入した非水電解質二次電池において、上記負極板の集電体として熱処理により結晶粒を成長させた銅箔を用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、銅箔を加熱処理し、結晶粒の成長を促進させた負極板の銅箔を用いることで、充放電サイクル特性を劣化させることなく、かつ銅箔上の亀裂を防止し、合剤塗料の脱落をも抑制することが可能な非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明の非水電解質二次電池は、正極板と負極板をセパレータを介して積層または捲回して構成した極板群を非水系電解液とともにケースに封入した非水電解質二次電池において、上記負極板の集電体として加熱処理により結晶粒を成長させた銅箔を用いたことを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の銅箔は、硫酸銅を主成分とする溶液を電解して銅を析出させる電解銅箔であり、再結晶した銅箔を圧延加工して作製される圧延銅箔に対して、電極板の製造過程での生産性低下を抑制し、シワや切れを発生しにくくすることを特徴とするものである。
さらに、本発明の請求項3に記載の結晶粒の形状は、請求項1記載の銅箔の加熱処理により、前記銅箔の厚み方向に柱状なるものであり、充放電サイクル時における極板群が膨張収縮する方向、すなわち銅箔の厚み方向への応力に耐え得ることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4に記載の結晶粒の大きさは、請求項1記載の銅箔において、加熱処理後の銅箔断面における結晶粒の厚み方向成分をX1、幅方向成分をY1としたときの比率をアスペクト比D1(=X1/Y1)としたとき、D1>2かつX1>3μmとなる結晶粒が含まれることを特徴とするものである。この場合、前述の充放電サイクル時における銅箔の亀裂を抑制することが可能となる。
さらに、本発明の請求項5に記載の結晶粒の大きさは、請求項1記載の銅箔において、加熱処理前の銅箔断面における結晶粒の厚み方向成分をX2としたとき、加熱処理前後の結晶粒の厚み方向成分の比率Z(=X1/X2)とすると、Z>2となることであり、結晶粒が成長することを特徴とするものである。
つぎに、本発明の請求項6に記載の非水電解質二次電池の製造方法は、請求項1から5のいずれかに記載の銅箔からなる負極板と正極板とセパレータを介して積層または捲回して構成した極板群を得、この極板群を電池ケースに収納するとともに、電池ケース内に非水系電解液を注入し、上記ケースの開口部を封止するものである。その際、前記負極板の加熱処理方法は180℃以上220℃以下の温度であり、結晶粒の成長を促進し、充放電サイクル特性を劣化させることなく、銅箔上の亀裂や合剤塗料の脱落を抑制することを特徴とするものである。
また、本発明の請求項7に記載の銅箔の熱処理は、請求項6記載の非水電解質二次電池の製造方法において、負極板の集電体の銅箔を窒素雰囲気中で加熱処理することであり、高温で熱処理する際の銅の酸化を防止することを特徴とするものである。
以下本発明を実施するための最良の形態について説明する。
電池の構成については、図1に円筒形リチウム二次電池の一部切断斜視図を示した。
正極リード2を溶着した正極板1と負極リード4を溶着した負極板3をセパレータ5を介し捲回構成した極板群を、絶縁板6、7を上下に挿入して電池ケース8に組込み、封口ガスケット9、正極端子部11が付帯されている封口板10により封栓し構成されている。
銅箔12の結晶粒の成長については、図2(A)、(B)に本発明の負極板3の銅箔12の結晶粒の模式図で示した。銅箔の厚みをT、幅をWとした。加熱処理前の図2(A)において、銅箔12の結晶粒13は、高温雰囲気で加熱処理した後の図2(B)で銅箔12の結晶粒が隣合う粒子と再配列化し、結晶粒14のように銅箔12の厚み方向へ柱状に成長したものとなっている。
負極板3については、負極板3用活物質、結着剤、必要に応じて導電材、増粘剤とを分散媒に混練分散させた負極板3用合剤塗料を広幅の連続走行する銅箔12上に塗布乾燥、圧延して負極板3用活物質層を形成した後、等間隔幅に裁断加工し、フープ状態にて加熱処理することで作製される。
負極板3用の集電体としては、圧延銅箔、電解銅箔、ラス加工もしくはエッチング処理された銅箔12が用いられるが、電池のエネルギー密度を向上させるための薄膜化による電極板のシワや切れによる生産性低下を解決するために、電解銅箔を用いることが有効であることを見出した。
負極板3用活物質は、各種天然黒鉛および人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン系複合材料および各種合金組成材料を用いることができる。負極板3用結着材としてはPVDFおよびその変性体をはじめ各種バインダーを用いることができるが、前述のようにリチウムイオン受入れ性向上の観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子(SBR)およびその変性体を、カルボキシメチルセルロース(CMC)をはじめとするセルロース系樹脂と併用・少量添加するのが好ましい。
正極板1については、特に限定されないが、アルミニウムやアルミニウム合金製の箔やラス加工もしくはエッチング処理された厚み10μm〜60μmの正極板1集電体の片面または両面に、正極活物質、結着材、導電材、増粘剤とを分散媒に混練分散させた正極板1用合剤塗料を広幅の集電体上に塗着し、負極板3と同様に乾燥、圧延して正極板1用活物質層を形成した後、等間隔幅に裁断加工し、フープ状態にて加熱処理することで作製される。
正極板1用活物質としてはリチウム含有複合酸化物、例えば、コバルト酸リチウムおよびその変性体(アルミニウムやマグネシウムを共晶させたもの)、ニッケル酸リチウムおよびその変性体(一部ニッケルをコバルト置換させたもの)、マンガン酸リチウムおよびその変性体などを用いることができる。
結着材としては、アクリレート単位を有するゴム粒子結着剤である2―エチルヘキシルアクリレートとアクリル酸とアクリロニトリルの共重合体を用いることが望ましい。
導電材としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、フ
ァーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、各種グラファイトを単独、あるいは組み合わせて用いても良く、これらの材料を親水化処理して使用することができる。
増粘剤としては、メチルセルロースおよびその変性体が、合剤塗料の増粘性、分散性の観点から好ましい。
セパレータ5は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテル(ポリエチレンオキシドやポリプロピレンオキシド)、セルロース(カルボキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロース)、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル等の高分子からなる微多孔フィルムが好ましく用いられる。また、これらの微多孔フィルムを重ね合わせた多層フィルムも用いられる。なかでもポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン等からなる微多孔フィルムが好適であり、厚みは15μm〜25μmが好ましい。
電池ケース8としては、上部が開口している有底の円筒形や角形の電池ケースを用いることができ、その材質としては、鋼板にニッケルメッキを施したものや、アルミニウム合金からなるものを挙げることができる。
非水電解液としては、非水溶媒と溶質からなり、非水溶媒としては、主成分として環状カーボネートおよび鎖状カーボネートが含有される。前記環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、およびブチレンカーボネート(BC)から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。また、前記鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)等から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
溶質としては、例えば、電子吸引性の強いリチウム塩を使用し、例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiN(SOCF、LiN(SO、LiC(SOCF等が挙げられる。これらの電解質は、一種類で使用しても良く、二種類以上組み合わせて使用しても良い。これらの溶質は、前記非水溶媒に対して0.5〜1.5Mの濃度で溶解させることが好ましい。
また、正・負極板上に良好な皮膜を形成させたり、電池特性の安定性を確保するために、ビニレンカーボネート(VC)やシクロヘキシルベンゼン(CHB)およびその変性体を添加することも可能である。
以下、本発明の実施例を図1から図3を用いて説明する。
(実施例1)
まず、図3に示すフローチャートのように、負極板3用活物質として人造黒鉛100重量部に対して、結着材としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム粒子分散体を2.5重量部、増粘材としてカルボキシメチルセルロースを1重量部を混合したものに、分散媒として水を分割添加して、双腕式練合機にて攪拌し、負極板3用合剤塗料を作製した。この負極板3用合剤塗料を広幅の連続走行する厚さ10μmの電解銅箔上に塗布乾燥し、総厚が160μmとなるように圧延し、幅58mmに裁断して長尺状のフープを得た。その後窒素雰囲気下で長尺状のフープを200℃、10時間加熱処理し実施例1の負極板3とした。
正極板1用活物質としては、コバルト酸リチウム100重量部に対して、導電材として親水化処理したカーボンブラックを3重量部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを0.4重量部混合したものに、分散媒として水を分割添加して、双腕式練合機にて攪拌し一次混練した。
次に、結着材としてフッ素樹脂共重合体の水分散物を、前記正極板1用活物質100重量部に対して4重量部および前記分散媒としての水を、最終合剤塗料が最適固形分比率となる量だけ分割添加して、双腕式練合機にて攪拌し二次混練することで、正極板1用合剤塗料を作製した。
このようにして作製した正極板1用合剤塗料を、厚さ15μmの連続走行する広幅のアルミニウム箔上に塗布乾燥し、総厚が160μmとなるように圧延した後、幅54mmに裁断して長尺状のフープを得、実施例1の正極板1とした。ここで得られた正極板1は負極板3の作製とは異なり加熱処理は施さない。
以上ようにして得た長尺状のフープに仕上げられた負極板3と正極板1を厚さ20μmのポリエチレン微多孔フィルムのセパレータ5を介して捲回構成し、所定の長さに切断した後、鋼板にニッケルメッキを施した上部が開口している有底の円筒形の電池ケース8内に挿入した。
そして、EC、DMC、MECの混合溶媒100重量部に対して、LiPFを1mol、VCを3重量部溶解させた非水電解液を5.5g注液した後、封口板10と前記電池ケース8の開口部端をかしめて封口し、直径18mm、高さ65mm、電池容量2000mAhの円筒形リチウム二次電池を作製し実施例1とした。
(実施例2)
実施例1で示した負極板3の加熱処理温度を180℃とした以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し実施例2とした。
(実施例3)
実施例1で示した負極板3の加熱処理温度を220℃とした以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し実施例3とした。
(比較例1)
実施例1で示した負極板3の加熱処理温度を160℃とした以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し比較例1とした。
(比較例2)
実施例1で示した負極板3の加熱処理温度を240℃とした以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し比較例2とした。
(比較例3)
実施例1で使用した負極板3の電解銅箔を圧延銅箔に変更した以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し比較例3とした。ここで、負極板3の加熱処理温
度は実施例1と同様の200℃である。
(比較例4)
実施例1で使用した負極板3の電解銅箔を圧延銅箔に変更し、かつ負極板3を未加熱処理とした以外は、実施例1と全く同様にして長尺状の負極板3、正極板1フープを作成した。その後、実施例1と全く同様にして円筒形リチウム二次電池を作製し比較例4とした。本比較例で用いた圧延銅箔は、比較例3で用いた圧延銅箔と全く同様のものである。
このようにして得られた実施例1〜実施例3、比較例1〜4の円筒形リチウム二次電池について充放電を500サイクル繰り返した後、各円筒形リチウム二次電池を分解し負極板3を取り出して負極板3に用いている銅箔の亀裂の有無、および負極板3の合剤塗料と銅箔との密着性を観察した。それらの結果を表1に示す。
なお、充放電サイクル特性、負極板3の銅箔12の亀裂の有無、合剤塗料の脱落については、次のようにして評価した。
(充放電サイクル特性)
充放電サイクル特性は、3.0Vの終止電圧まで2000mA(1.0ItA)の定電流で残存放電した後、電池電圧が4.2Vに達するまでは1400mA(0.7ItA)の定電流充電を行った。その後、3.0Vの終止電圧まで2000mA(1.0ItA)の定電流で放電するサイクルを500サイクル繰り返したときの容量を測定し、3サイクル目を100%としたときの電池容量と、500サイクル繰り返したときの電池容量の比率を測定し、算出したものを充放電サイクル特性とした。この時の比率が80%以上あるものを良品とした。
(銅箔の亀裂の有無)
充放電を500サイクル繰り返した後の各円筒形リチウム二次電池を分解して取り出した負極板3の合剤塗料部分を銅箔12上から剥がし取り、銅箔12上の亀裂を目視観察した。この時、銅箔12上に亀裂の無いものを良品とした。
(合剤塗料の脱落)
充放電を500サイクル繰り返した後、各リチウム二次電池を分解し負極板3を取り出して、捲回状態にある負極板3を広げた時に、銅箔12上にある合剤塗料の脱落状態を目視観察した。この時、合剤塗料が脱落していないものを良品とした。
Figure 2007164996
表1から明らかなように、実施例1〜3、比較例1〜4より電解銅箔の加熱処理温度を
180℃以上220℃以下にすることで、充放電サイクル特性を劣化させることなく、かつ銅箔12上の亀裂を防止し合剤塗料の脱落もなくすることが可能であることが判明した。
加熱処理温度が160℃の場合、充放電サイクル後に銅箔12上に亀裂が発生することがわかった。また、加熱処理温度が240℃の場合では、合剤塗料脱落が発生することもわかった。これらの極板ダメージが発生したのは、銅箔12の物性が加熱処理前後で変化したことによるものと考えられる。
一方、実施例1の電解銅箔を圧延銅箔に変えた比較例3の場合、充放電サイクル後に銅箔12上に合剤塗料の脱落が発生することがわかった。
また、比較例4のように圧延銅箔を加熱処理しない場合は、充放電サイクル後に銅箔12上に亀裂が発生することがわかった。
比較例3、4ともに充放電サイクル特性については劣化することがわかった。電解銅箔同様に、銅箔12の物性が加熱処理前後で変化したことによるものと推察している。
ここで、加熱処理前後における銅箔12断面の状態をSEM写真にて観察し、結晶粒成長度合いを観察した。結晶粒成長は次のようにして計測した。また、その結果を表2に示す。
(結晶粒成長の計測方法)
銅箔12の厚み部分の断面をSEM写真で撮影した。結晶粒の大きさの計測は、図2の(A)、(B)に示した本発明の負極板3の集電体の結晶粒を示す模式図のように、断面の厚み方向(縦方向)成分をX、幅方向(水平方向)成分をYとし、XとYの比率をアスペクト比D(=X/Y)とした。加熱処理後をX1、Y1、D1とし、加熱処理前をX2、Y2、D2とした。加熱処理前後の厚み方向成分の比率をZ(=X1/X2)とした。
実施例1〜3、比較例1〜4の集電体のX、Y、Dについて、加熱処理前後の結晶粒を5個計測し、そのD1の平均値、X1の最大値、およびZの平均値、およびX1の最大値を算出した。その結果を表2に示す。なお、加熱処理後については、粒子成長があるものを計測した。また、比較例4は熱処理しないため、計測値はないものとする。
Figure 2007164996
表2から明らかなように、D1が2よりも大きく、かつX1が3μm以上である場合、またはZが2以上の場合、合剤塗料脱落や亀裂を抑制することが可能となり、かつ充放電サ
イクル特性の容量を維持できることがわかった。
加熱処理前後において、結晶粒が銅箔12の厚み方向へと成長し、再配列することで、銅箔12の物性が変化し、充放電サイクル時の膨張収縮に耐え得ることが可能となったと考えられる。
比較例2のようにX1が大きくなっても、D1が小さい場合、すなわち水平方向にも結晶粒が成長した場合は、表1に示したように膨張収縮に耐え切れず銅箔12上に亀裂が発生してしまっている。これは比較例1に示した圧延箔も同様の傾向を示しており、この圧延箔の場合も銅箔12上に亀裂が発生している。
リチウムイオンを負極カーボンで受け入れする際に、合剤塗料が膨張収縮して銅箔12に応力が加わるとすると、結晶粒が厚み方向に柱状に成長し、前記応力に耐え得ることが可能となり、亀裂を抑制できたと考えられる。
比較例1のようにD1が小さく、Zが小さい場合、すなわち集電体の結晶粒の成長が小さい場合は、比較例2と同様に、合剤塗料の膨張収縮を妨げることが懸念されるため、表1に示したように充放電サイクル特性の容量維持率が劣化するものと考えられる。
本発明の非水電解質二次電池は、充放電サイクル特性に優れたポータブル用電源等として有用である。
本発明の円筒形電池の一部切断斜視図 (A)、(B)本発明の負極板の集電体の結晶粒を示す模式図 本発明の実施例1〜実施例5および比較例1、2における負極板の作製方法を示すフローチャート
符号の説明
1 正極板
2 正極リード
3 負極板
4 負極リード
5 セパレータ
6 絶縁板
7 絶縁板
8 電池ケース
9 封口ガスケット
10 封口板
11 正極端子
12 銅箔
13 結晶粒(熱処理前)
14 結晶粒(熱処理後)

Claims (7)

  1. 正極板と負極板をセパレータを介して積層または捲回して構成した極板群を非水電解液とともにケースに封入した非水電解質二次電池において、上記負極板の集電体として加熱処理により結晶粒を成長させた銅箔を用いたことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記銅箔として電解銅箔を用いた請求項1記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記銅箔として結晶粒を銅箔厚み方向に柱状となるように成長させたものを用いた請求項1記載の非水電解質二次電池。
  4. 前記結晶粒の大きさの条件として、前記加熱処理後の銅箔断面における結晶粒の厚み方向成分をX1、幅方向成分をY1としたときの比率をアスペクト比D1(=X1/Y1)としたとき、D1>2かつX1>3μmとなる結晶粒が含まれることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  5. 前記結晶粒の大きさの条件として、前記加熱処理前の銅箔断面における結晶粒の厚み方向成分をX2としたとき、加熱処理前後の結晶粒の厚み方向成分の比率Z(=X1/X2)とすると、Z>2となることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
  6. 正極板と負極板をセパレータを介して積層または捲回して構成した極板群を得、この極板群をケースに収納するとともに、ケース内に非水系電解液を注入し、上記ケースの開口部を封止する非水電解質二次電池の製造方法において、上記負極板の集電体の銅箔を180℃以上220℃以下の温度で加熱処理して結晶粒を成長させる非水電解質二次電池の製造方法。
  7. 前記銅箔の加熱処理として、窒素雰囲気中で熱処理することを特徴とする請求項6記載の非水電解質二次電池の製造方法。
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