JP2005337912A - 位置計測装置、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マークの位置情報を高い精度で計測することができる位置計測装置等を提供することを目的とする。
【解決手段】 投影光学系PLの側方に設けられたウェハ・アライメントセンサ16を用いてウェハW上に形成されたマークの位置情報を計測する際に、1つのマークを複数回に亘り撮像する。主制御系15は、撮像して得られた複数の画像信号の各々、又は複数の画像信号を組み合わせた複数の画像信号の各々からマークの位置情報の候補であるマーク候補を算出し、このマーク候補を選別する選別処理又はマーク候補に対して所定の演算を行う演算処理を行ってそのマークの位置情報を決定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 投影光学系PLの側方に設けられたウェハ・アライメントセンサ16を用いてウェハW上に形成されたマークの位置情報を計測する際に、1つのマークを複数回に亘り撮像する。主制御系15は、撮像して得られた複数の画像信号の各々、又は複数の画像信号を組み合わせた複数の画像信号の各々からマークの位置情報の候補であるマーク候補を算出し、このマーク候補を選別する選別処理又はマーク候補に対して所定の演算を行う演算処理を行ってそのマークの位置情報を決定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基板又はレチクル等の物体に形成されたパターン(マーク)の位置情報を計測する位置計測装置、及び、当該位置計測装置によって計測された位置情報に基づいて基板とレチクルとの位置合わせ(アライメント)を行い、レチクルに形成されたパターンの像を基板上に転写する露光装置、並びに、当該露光装置を用いてデバイスを製造するデバイスの製造方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子、その他のデバイスの製造においては、露光装置を用いてマスク又はレチクル(以下、これらをレチクルと総称する)に形成された微細なパターンを、フォトレジスト等の感光剤が塗布された半導体ウェハ又はガラスプレート等の基板上に転写する処理が繰り返し行われる。特に、半導体素子の製造においては、露光装置としてステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型の露光装置(所謂、ステッパー)が用いられることが多い。上記パターンの転写を行う際には、レチクルに形成されたパターンの像が投影される位置と基板の位置とを精密に合わせる必要がある。近年、特に半導体素子の製造においては、形成されるパターンが微細になっており、所望の性能を有する半導体素子を製造するために位置合わせの精度向上が要求されている。基板及びレチクルにはその位置を計測するためのマーク(アライメントマーク)が形成されており、露光装置は、これらのマークの位置情報を計測することによってレチクル又は基板の位置情報を計測する位置計測装置を備えている。
位置計測装置の内、レチクルの位置情報を計測するレチクル位置情報計測装置は、レチクルに形成されたマークを照明する照明光として基板を露光するための露光光を用いるものが一般的である。このレチクル位置情報計測装置の計測方式には、例えばVRA(Visual Reticle Alignment)方式がある。VRA方式は、基板がステージ上に搬送される前に、露光光をレチクル上に形成されたマークに照射して得られる光学像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子で画像信号に変換し、この画像信号の画像処理を行ってレチクルに形成されたマークの位置情報を計測するものである。
また、位置計測装置の内、基板の位置情報を計測する基板位置情報計測装置は、半導体素子又は液晶表示素子等の製造過程において測定対象である基板の表面状態(荒れ程度)が変化するため、単一種類の装置によって基板の位置情報を正確に計測することは困難であり、一般的には基板の表面状態に合わせて異なる方式の装置が使用される。これらの装置の主なものとしては、LSA(Laser Step Alignment)方式、FIA(Field Image Alignment)方式、LIA(Laser Interferometric Alignment)方式のものがある。
以下、これらの方式の基板位置情報計測装置を概説すると以下の通りである。つまり、LSA方式の基板位置情報計測装置は、レーザ光を基板に形成されたマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのマークの位置情報を計測する基板位置情報計測装置であり、従来から種々の製造工程を経た半導体ウェハに形成されているマークの位置情報を計測するために幅広く使用されている。FIA方式の基板位置情報計測装置は、ハロゲンランプ等の波長帯域幅の広い光源を用いてマークを照明し、その結果得られたマークの像を画像信号に変換した後、画像処理して位置計測を行う基板位置情報計測装置であり、アルミニウム層又は基板表面に形成された非対称なマークの計測に効果的である。LIA方式の基板位置情報計測装置は、基板表面に形成された回折格子状のマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からマークの位置情報を計測する基板位置情報計測装置である。このLIA方式の基板位置情報計測装置は、低段差のマークや基板表面の荒れが大きい基板に用いると効果的である。
また、上記の位置情報計測装置としては、投影光学系を介して基板上のマークの位置情報を計測するTTL(スルー・ザ・レンズ)方式、投影光学系を介することなく直接基板上のマークの位置情報を計測するオフ・アクシス方式、及び投影光学系を介して基板とレチクルとを同時に観察し、両者の相対位置関係を計測するTTR(スルー・ザ・レチクル)方式等がある。TTR方式の位置計測においては、一般に、基板上に設定された各ショット領域毎にマーク位置を計測して位置合わせを行うため、計測再現性が良好な場合は、重ね合わせ精度は高くなるものの、一枚の基板に対する露光時間は長くなる。他方、オフ・アクシス方式の位置計測においては、一旦基板上のショット領域の配列の計測が完了したら、ショット領域の配列に従って基板をステッピング移動させるだけであるため露光時間は短縮される。
更に、所謂EGA(Enhancement Global Alignment)方式を採用することもできる。ここで、EGA方式は、基板上に設定されたショット領域に付随したマークの内の適宜選択された複数のマーク(例えば、3〜9個のマーク)について位置計測を行い、この計測結果とそれらのマークの設計値とに基づいて基板上に設定された全てのショット領域の配列の規則性を統計的な手法で決定し、算出されたショット領域の配列に従って基板をステッピングする方式である。このEGA方式においては、多マーク計測による平均的効果で計測再現性を向上させることができる。尚、従来の位置計測装置の詳細については、例えば以下の特許文献1,2を参照されたい。
特開平10−223521号公報
特開平10−281729号公報
ところで、上述した位置計測装置、特に、FIA方式、EGA方式、及びVRA方式等の画像処理を行ってマークの位置情報を計測する装置においては、一般にマークの画像信号を複数回に亘って取り込み、取り込んだ画像信号を積算した上で画像処理を行ってマークの位置情報を計測している。ここで、画像信号を積算するのは、画像信号のSNR(信号対ノイズ比)を向上させるためである。
しかしながら、基板上に形成されたマークの画像信号を取り込んでいる最中に、マークが形成されている基板を載置した基板ステージに微動が生じることがある。これは、基板上に形成されたマークの位置情報計測に要する時間を短縮すべく、基板上のあるマークが位置計測装置の計測視野内に配置された状態において、基板ステージが完全に停止する前にマークの画像信号を取り込む処理が行われることに起因する。マークの位置情報計測においては、マークの画像信号を一度取り込んでしまえば、次のマークを位置計測装置の計測視野内に配置する間に取り込んだ画像信号の画像処理を完了することができるため、マークの位置情報計測に要する時間を短縮するにはマークの画像信号を取り込む時間を短縮する必要がある。かかる理由により基板ステージが完全に停止する前にマークの画像信号を取り込む処理が行われる。
基板ステージに微動が生じている時にマークの画像信号を取り込む処理を行うと、得られた画像信号がぶれてしまうことがある。従来は、複数回に亘って取り込んだ画像信号を積算しているため、画像処理を行う際にぶれの影響が小さくなってその当時必要とされている計測精度は得られていた。しかしながら、近年においては、より高い精度の計測精度が要求されるようになったため、ぶれの影響を排除してより精密にマークの位置情報を計測する必要性が生じてきた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、マークの位置情報を高い精度で計測することができる位置計測装置を提供するとともに、当該位置計測装置を備えることによって高い精度で所定のパターンと基板との位置合わせを可能とすることにより、微細なパターンを基板上の所定位置に精確に転写することができる露光装置を提供し、更に当該露光装置を用いたデバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の位置計測装置は、物体(W)上に形成された所定パターン(Mxi、Myi)の位置に関する位置情報を計測する位置計測装置であって、前記所定パターンを含む前記物体上の被検知領域に対して連続光を照射する照射手段(41〜46)と、前記連続光の照射により、前記被検知領域から発生した反射光を複数回受光して、前記被検知領域に対応する複数の被検知領域信号(VS2、Q1〜Q4)を出力する受光手段(45〜50)と、前記複数の被検知領域信号に基づいて、前記位置情報の候補を複数計測する計測手段(63)と、前記計測手段で計測された複数個の前記候補に基づいて、前記位置情報を決定する決定手段(66)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、所定パターンが含まれる物体上の被検知領域に対して連続光が照射され、連続光の照射により被検知領域から発生した反射光が受光手段に受光されて複数の被検知領域信号が出力され、この被検知領域信号に基づいて位置情報の候補が複数計測され、この候補に基づいてパターンの位置情報が決定される。
本発明の露光装置は、所定パターンを基板(W)上に転写する露光装置であって、上記の位置計測装置により計測された位置情報に基づいて、前記基板の位置決めを行う位置決め手段(9、13)と、前記位置決めされた前記基板上に前記所定パターンを転写する露光手段(1、M1、M2、LS、IS1、IS2、PL)と、前記位置決め手段及び前記露光手段を制御する制御手段(15)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、位置計測装置により計測された位置情報に基づいて基板の位置決めが行われ、位置決めされた基板上に所定パターンが転写される。
本発明のデバイスの製造方法は、上記の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴としている。
この発明によると、所定パターンが含まれる物体上の被検知領域に対して連続光が照射され、連続光の照射により被検知領域から発生した反射光が受光手段に受光されて複数の被検知領域信号が出力され、この被検知領域信号に基づいて位置情報の候補が複数計測され、この候補に基づいてパターンの位置情報が決定される。
本発明の露光装置は、所定パターンを基板(W)上に転写する露光装置であって、上記の位置計測装置により計測された位置情報に基づいて、前記基板の位置決めを行う位置決め手段(9、13)と、前記位置決めされた前記基板上に前記所定パターンを転写する露光手段(1、M1、M2、LS、IS1、IS2、PL)と、前記位置決め手段及び前記露光手段を制御する制御手段(15)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、位置計測装置により計測された位置情報に基づいて基板の位置決めが行われ、位置決めされた基板上に所定パターンが転写される。
本発明のデバイスの製造方法は、上記の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴としている。
本発明によれば、複数の被検領域信号の各々について位置情報の候補が複数計測され、この候補に基づいてパターンの位置情報が決定されるため、被検領域信号の何れかにぶれがあって位置情報の何れかが誤差を含んでいるものであっても、その影響が排除されてパターンの位置情報を高い精度で計測することができる。
また、本発明によれば、高い精度で計測されたパターンの位置情報に基づいて基板の位置決めが精確に行われた状態で基板上に所定パターンが転写されるため、微細なパターンを高い露光精度(解像度、転写忠実度、重ね合わせ精度等)で基板上に転写することができる。
また、本発明によれば、微細なパターンが高い露光精度で基板上に転写されるため、所期の性能を有するデバイスを高い歩留まりで効率よく製造することができる。
また、本発明によれば、高い精度で計測されたパターンの位置情報に基づいて基板の位置決めが精確に行われた状態で基板上に所定パターンが転写されるため、微細なパターンを高い露光精度(解像度、転写忠実度、重ね合わせ精度等)で基板上に転写することができる。
また、本発明によれば、微細なパターンが高い露光精度で基板上に転写されるため、所期の性能を有するデバイスを高い歩留まりで効率よく製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による位置計測装置、露光装置、及びデバイスの製造方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による位置計測装置を備える本発明の一実施形態による露光装置の概略構成を示す図である。尚、以下の説明においては、必要であれば図中にXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行となるよう設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。また、本実施形態においては、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型露光装置を例に挙げて説明する。
図1において、露光光源LSは、例えばKrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、又はF2レーザ(157nm)であり、露光光ELを射出する。露光光源LSの発光の開始及び停止、並びに出力は、後述する主制御系15が制御する。露光光源LSから射出された露光光ELは第1照明光学系IS1に入射する、第1照明光学系IS1は、光アッテネータとしての可変減光器、ビーム成形系、及びオプティカルインテグレータとしての第1フライアイレンズ(何れも図示省略)等から構成される。第1照明光学系IS1に設けられる不図示の可変減衰器は減光率(透過率)を段階的又は連続的に調整するものであり、その減光率は後述する主制御系15が制御する。
第1照明光学系IS1から射出された露光光ELはスペックルを低減又は防止するための振動ミラーM1で反射された後、第2照明光学系IS2に入射する。第2照明光学系IS2は、オプティカルインテグレータとしての第2フライアイレンズ、開口絞り、リレーレンズ、インテグレータセンサ、及び視野絞りとしてのレチクルブラインド(何れも図示省略)等から構成されている。第2照明光学系IS2に含まれる不図示のインテグレータセンサは、その受光面が例えばレチクルRのパターン形成面及びウェハWの表面と光学的にほぼ共役となるように配置されており、その検出信号(光電変換信号)は主制御系15に供給されてウェハW上における露光光ELの照射量を求めるために用いられる。第2照明光学系IS2から射出された露光光ELは、折り曲げミラーM2で反射された後、コンデンサレンズ1を介してマスクとしてのレチクルRに形成されたパターン領域PAを均一な照度分布で照射する。
レチクルRは、モータ2によって投影光学系PLの光軸AXの方向に微動可能で、且つその光軸AXに垂直な面内で2次元移動及び微小回転可能なレチクルステージ3上に吸着保持されている。尚、レチクルRは不図示のレチクル交換器により適宜交換されて使用される。レチクルステージ3の端部にはレーザ干渉計4からのレーザビームを反射する移動鏡5が固定されており、レチクルステージ3の2次元的な位置はレーザ干渉計4によって、例えば数nm程度の分解能で常時検出されている。レチクルRの上方にはレチクル・アライメントセンサ6A,6Bが配置されている。
レチクル・アライメントセンサ6A,6Bは、レチクルRの外周付近に形成された位置検出用のレチクルマークRMと投影光学系PLを介して後述するウェハステージ9上に形成された基準部材10又はウェハステージ9上に載置されたウェハWに形成されたマークとを同時に観察し、レチクルRとウェハステージ9との相対的な位置関係又はレチクルRとウェハWとのX方向又はY方向における相対的な位置関係を直接的に計測(観察)する。
レチクル・アライメントセンサ6A,6Bの計測結果は後述する主制御系15へ出力され、画像処理、演算処理、フィルタリング処理等の処理が施されてレチクルRとウェハステージ9又はウェハWとの相対的な位置ずれ量が求められる。そして、この位置ずれ量に応じて主制御系15がモータ2を駆動してレチクルステージ3を微動させることで、レチクルRに形成されたパターン領域PAの中心が光軸AXと一致するように位置決めされる。このレチクル・アライメントセンサ6A,6Bは、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のアライメントセンサの一種であるTTR(スルー・ザ・レチクル)方式のアライメントセンサであって、レチクルマークRM等の画像信号から位置情報を計測するVRA方式のアライメントセンサである。尚、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bの詳細については後述する。
上記レチクルRのパターン領域PAを透過した露光光ELは、例えば両側(片側でも良い。)テレセントリックな投影光学系PLに入射して基板としてのウェハW上の各ショット領域に投影される。ここで、投影光学系PLは、露光光ELの波長に関して最良に収差補正されており、その波長のもとでレチクルRとウェハWとは互いに光学的に共役になっている。また、露光光ELはケラー照明であり、投影光学系PLの瞳(図示省略)の中心に光源像として結像されている。尚、投影光学系PLは複数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の硝材としては露光光ELの波長に応じて石英、蛍石等の光学材料から選択され、その投影倍率は、例えば1/4又は1/5に設定されている。このため、露光光ELによりレチクルR上の照明領域が照明されると、そのレチクルRのパターン面に形成されたパターンの像が投影光学系PLによってウェハW上に縮小投影され、表面にフォトレジスト等の感光剤が塗布されたウェハW上の一つのショット領域にレチクルRのパターンの縮小像が転写される。
ウェハWはウェハホルダ8を介してウェハステージ9上に吸着保持されている。ウェハホルダ8上には、レチクルRの位置計測及びベースライン計測等で使用する基準部材10が設けられている。ここで、ベースラインとは、例えばレチクルRのパターン領域PAに形成されたパターンの投影光学系PLによる投影像の中心位置と後述するウェハ・アライメントセンサ16の計測視野中心との距離をいう。基準部材10には基準マークとして、例えば光透過性の5組のL字状パターンから成るスリットパターンと、光反射性のクロムで形成された2組の基準パターン(デューティ比は1:1)とが設けられている。一方の組の基準パターンは、例えばY方向に配列された7個のドットマークをX軸方向に3列配列してなる回折格子マークと、3本の直線パターンをX軸方向に配列してなる回折格子マークと、Y方向に延びた12本のバーマークとを、X軸方向に配列したものである。他方の組の基準パターンは、例えばその一方の組の基準パターンを90°回転したものである。
ウェハステージ9は、投影光学系PLの光軸AXに垂直な面内でウェハWを2次元的に位置決めするXYステージ、投影光学系PLの光軸AXに平行な方向(Z方向)にウェハWを位置決めするZステージ、ウェハWを微小回転させるステージ、及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するウェハWの傾きを調整するステージ等より構成されている。ウェハステージ9の上面の一端にはL字型の移動鏡11が取り付けられ、移動鏡11の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計12が配置されている。
図1では簡略化して図示しているが、移動鏡11はX軸に垂直な反射面を有する平面鏡及びY軸に垂直な反射面を有する平面鏡より構成されている。また、レーザ干渉計12は、X軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡11にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、ウェハステージ9のX座標及びY座標が計測される。また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、ウェハステージ9のXY平面内における回転角が計測される。
ウェハステージ9の2次元的な座標は、レーザ干渉計12によって例えば数nm程度の分解能で常時検出されており、X軸方向及びY軸方向の座標によりウェハステージ9のステージ座標系(静止座標系)(X,Y)が定められる。即ち、レーザ干渉計12により計測されるウェハステージ9の座標値が、ステージ座標系(X,Y)上の座標値である。レーザ干渉計12により計測されたX座標、Y座標、及び回転角を示す位置計測信号PDSは主制御系15に出力される。
主制御系15は、供給された位置計測信号PDSをモニタしつつ、ウェハステージ9の位置を制御する制御信号をモータ13へ出力する。このような閉ループの制御系により、例えばウェハステージ9はウェハW上の1つのショット領域に対するレチクルRのパターンの転写露光が終了すると、次のショット位置までステッピングされる。また、主制御系15は露光光源LSから露光光ELを射出するか否か、露光光ELを射出する場合の露光光ELの強度等の制御を行う。尚、主制御系15の構成についての詳細な説明は後述する。
また、本実施形態の露光装置は、投影光学系PLの結像特性を調整するための結像特性補正部14が設けられている。この結像特性補正部14は、投影光学系PLを構成する一部のレンズエレメント、特にレチクルRに近い複数のレンズエレメントの各々を、ピエゾ素子等の圧電素子を用いて独立に駆動(光軸AXに対して平行な方向の移動又は傾斜)することで、投影光学系PLの結像特性、例えば投影倍率やディストーションを補正するものである。
また、本実施形態の露光装置は、オフ・アクシス方式のウェハ・アライメントセンサ16を投影光学系PLの側方に備える。このウェハ・アライメントセンサは16、FIA(Field Image Alignment)方式のアライメントセンサである。ウェハ・アライメントセンサは16、例えばハロゲンランプから射出される広帯域波長の光束を検知ビームとしてウェハW上に照射し、ウェハWから得られる反射光をCCD等の撮像素子で撮像し、得られた画像信号を画像処理することでウェハWに形成されたマークのX方向及びY方向(所定の計測方向)における位置情報を計測する。ウェハ・アライメントセンサ16の計測結果を上述したベースラインの計測結果で補正することにより、ステージ座標系(X,Y)におけるマークの位置情報を得ることができる。尚、このウェハ・アライメントセンサ16の構成についての詳細な説明は後述する。
更に、本実施形態の露光装置は、投影光学系PLの上部側方にTTL(スルー・ザ・レンズ)方式のアライメントセンサ17を備える。このアライメントセンサ17からの位置検出用の光は、ミラーm1,m2を介して投影光学系PLに導かれている。その位置検出用の光は投影光学系PLを介してウェハステージ9上に形成された基準部材10又はウェハステージ9上に載置されたウェハWに形成されたマークに照射され、このマークからの反射光が投影光学系PL、ミラーm2,m1を介してアライメントセンサ17に戻される。アライメントセンサ17は戻された反射光を光電変換して得られた信号から、ウェハW上のマークの位置を求める。このアライメントセンサ17は、2光束干渉方式のアライメント系、つまりLIA方式のアライメントセンサと、LSA方式のアライメントセンサとをその光学部材を最大限共有させて組み合わせたものである。尚、アライメントセンサ17の詳細については、例えば特開平2−272305号公報に開示されているため、ここでは説明を省略する。
また更に、本実施形態の露光装置は、投影光学系PLの側面にウェハWのZ軸方向の位置及びXY平面に対する傾斜量を計測するための斜入射方式の多点のメインフォーカスセンサ18が設置されている。このメインフォーカスセンサ18は、ウェハW上においてレチクルRの像が投影される露光領域内の予め設定された複数の計測点にスリット像を投影する照射光学系18aと、それらスリット像からの反射光を受光してそれらスリット像を再結像し、これら再結像されたスリット像の横ずれ量に対応する複数のフォーカス信号を生成する集光光学系18bとから構成され、それら複数のフォーカス信号が主制御系15に供給されている。そして、主制御系15が集光光学系18bから出力されるフォーカス信号に基づいて常に投影光学系PLの最良結像面にウェハWの表面が位置するようにモータ13を介してウェハステージ9を制御する。
以上、本発明の露光装置の全体構成について概説したが、次に前述したレチクル・アライメントセンサ6A,6Bについて説明する。図2は、レチクル・アライメントセンサ6Aの構成例を示す構成図である。尚、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bは同様の構成であるため、以下では主にレチクル・アライメントセンサ6Aについて詳細に説明する。
レチクル・アライメントセンサ6Aは、プリズム20A、ハーフミラー21A、及び観察光学系22Aを含んで構成される。レチクル・アライメントセンサ6Aはケースにより一体化され、不図示の駆動装置によって図1中の符号A,A′を付した方向に移動自在に構成されている。レチクルRのアライメントを行なう際には、主制御系15は不図示の駆動装置を介してレチクル・アライメントセンサ6Aを符号Aを付した方向に駆動して図1に示した位置に位置決めし、レチクルアライメントが終了すると、露光の際に邪魔にならないように、符号A′を付した方向に駆動して所定の退避位置に退避させる。
レチクル・アライメントセンサ6Bは、同様に、プリズム20B、ハーフミラー21B、及び不図示の観察光学系を含んでケースにより一体化され、不図示の駆動装置によって図1中の符号B,B′を付した方向に移動自在に構成されている。そして、このレチクル・アライメントセンサ6Bも、同様に主制御系15により、後述するレチクルアライメントを行なう際に、図1に示される位置に位置決めされ、レチクルアライメントが終了すると、所定の退避位置に退避されるように構成されている。
図2に示す通り、プリズム20Aは、露光光ELをレチクルR上のレチクルマークRM上に導くためのものである。レチクルマークRMはパターン領域PAの外側に設けられており、この部分は通常は照明する必要の無い部分であるため、照明光学系の負荷、照度の無駄を無くすため、通常照明領域より露光光ELの一部の光束(以下、この光束を便宜上、露光光EL1という)を導くようにしたものである。
露光光EL1の光路上にハーフミラー21Aが配置されており、プリズム20Aにより導かれた露光光EL1はハーフミラー21Aを介してレチクルマークRMを照明するとともに、レチクルR及び投影光学系PLを介して、例えば基準部材10に形成された基準マークを照明する。レチクルマークRMからの反射光又は基準部材10からの反射光は、ハーフミラー21Aで反射されて観察光学系22Aに入射する。観察光学系22Aは、結像光学系23、ハーフミラー24、CCDセンサ25、焦点位置検出用の光として露光光源から分岐された露光光を導く光ファイバ26、スリット板27、ハーフミラー28、瞳遮光板30、及びCCDセンサ31を含んで構成されている。
これらの部材のうち、結像光学系23、ハーフミラー24、及びCCDセンサ25により、レチクルマークRM及び基準部材10に形成された基準マーク等の像を検出するための検出光学系が構成されている。つまり、前述した通り、ハーフミラー21Aでそれぞれ反射されたレチクルマークRM、基準部材10からの反射光は、ハーフミラー24を透過して結像光学系23の最良結像面(焦点位置)にそれぞれ結像される。この場合、レチクルRのパターン形成面と基準部材10の上面とは光学的に共役関係となるよう設定されている。
このため、レチクルRのパターン形成面とCCDセンサ25の受光面とが光学的に共役であれば、CCDセンサ25の受光面にレチクルマークRM及び基準部材10に形成された基準マークの像が最良の結像状態でそれぞれ結像し、CCDセンサ25からはレチクルマークRM及び基準部材10に形成された基準マークの画像信号VS1が出力される。主制御系15がCCDセンサ25から出力される画像信号VS1に対して画像処理、演算処理、フィルタリング処理等の処理を行うことで、レチクルマークRMと基準部材10に形成された基準マークとの相対位置を求めることができる。尚、本実施形態では、上記結像光学系23として、焦点距離を可変とできる光学系、即ち所謂内焦式の光学系が用いられている。
また、観察光学系22Aを構成する部材のうち、焦点位置検出用の光ファイバ26、スリット板27、ハーフミラー28、瞳遮光板30、及びCCDセンサ31によって、結像光学系23の焦点ずれを検出する焦点位置検出系が構成されている。スリット板27には、所定形状の開口(スリット)が形成されている。光ファイバ26から射出された検出光ILがスリット板27を照明すると、スリット板27のスリットを透過した検出光ILは、ハーフミラー28,24で順次反射され、結像光学系23を通過した後、ハーフミラー21AによりレチクルRのパターン面を落射照明する。これにより、レチクルRのパターン形成面にスリット板27のスリット像が結像される。
このスリット像の反射光は検出光ILと同じ光路を逆向きに戻り、ハーフミラー24で反射された後、ハーフミラー28を透過し、瞳遮光板30に至る。この瞳遮光板30は、例えば焦点位置検出系の瞳面に配置され、瞳面の図2における左半分を遮光する半円状のものである。この瞳遮光板30を通過したスリット像の反射光は強制的に傾斜させられた後、CCDセンサ31上にスリット像を再結像する。
以上のように、CCDセンサ31の受光面には、その光軸が傾斜した光束が入射するため、例えばレチクルRの厚さ変化等の要因により結像光学系23の焦点位置がずれて、レチクルRのパターン形成面とCCDセンサ25の受光面との共役関係が維持できなくなると、CCDセンサ31上におけるスリット像の結像位置がずれる。従って、CCDセンサ31からの合焦用信号FS1に基づいて主制御系15が結像光学系23の焦点ずれを測定し、結像光学系23内部の不図示のレンズ群を駆動することで結像光学系23の焦点をレチクルパターン面とCCDセンサ25の受光面とに合わせることができることができるようになっている。
この場合、主制御系15は、CCDセンサ31上でのスリット像の結像位置が常に一定になるように、結像光学系23内部のレンズ群を駆動することにより、常にCCDセンサ25に焦点位置を一致させる。CCDセンサ25上でのスリット像結像位置の目標値は、CCDセンサ25から出力される画像信号が最もシャープ(例えば、コントラストが最大となる)状態において、CCDセンサ31で検出されるスリット像結像位置を予め求めて設定しておく。
次に、前述したウェハ・アライメントセンサ16について詳細に説明する。図3は、ウェハ・アライメントセンサ16の構成例を示す構成図である。尚、図3に示すウェハ・アライメントセンサ16は、FIA(Field Image Alignment)方式のアライメントセンサである。ウェハ・アライメントセンサ16は、所定の広帯域波長の連続光を検知ビームDLとして射出する光源41を備える。尚、この光源41は、例えば不図示のハロゲンランプから射出される光(連続光)を導く光ファイバの射出端により実現される。
光源41の光路上にはコンデンサレンズ42、視野絞り43、照明リレーレンズ44、及びビームスプリッタ45が順に配置されている。視野絞り43は、図3中に示す通り、主開口K1及び副開口K2,K3を有する。主開口K1は略正方形状に形成され、視野絞り43の中央部に配置されており、その中心がコンデンサレンズ42及び照明リレーレンズ44の光軸とほぼ一致するように光路中に挿入されている。
副開口K2,K3は細長い矩形スリット状に形成され、その長手方向の辺が主開口K1の対向する2つの辺に対して所定の角度(例えば5°)傾いた状態で主開口K1の近傍位置に配置されている。そして、主開口K1の辺と直交し、且つ副開口K2,K3の長手方向と略直交する方向(傾いていない状態で直交する方向)が、後述するフォーカスの計測方向となる。以下の説明中では、副開口K2,K3の略長手方向を非計測方向と呼ぶ。また、フォーカスの計測方向は、種々の方向に設定することが可能であるが、本実施形態ではウェハWの表面のパターンの基準線の方向(X方向又はY方向)に合わせているものとする。尚、このフォーカス計測のために用いられる副開口K2,K3の構成としては、これに限られるものではなく、例えば特開2001−257157号公報に開示されているような主開口K1に対して互いに直交する方向に延びた副開口を用いるようにしても良い。
照明リレーレンズ44を介した光源41からの検知ビームDLがビームスプリッタ45において反射される方向、図3ではビームスプリッタ45から−Z方向に進む光路上には、第1対物レンズ46が配置されている。この光路の先にはウェハWを載置するためのウェハステージ9が配置されることになる。ウェハWの表面が基準面F1に一致するように位置決めされた状態では、ウェハWの表面は、視野絞り43と光学的に共役の関係となる。ウェハW上には位置検出用のマークAMが形成されており、このマークAMが図3に示すようにウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内に配置されると、マークAMは検知ビームDLにより落射照明される。ここで、ウェハW上の被照射領域を照明す検知ビームDLを、部分的なインコヒーレント照明光に設定する。このためには、ウェハ・アライメントセンサ16の照明σを0.8以上に設定する。これは、ウェハ・アライメントセンサ16を線形光学系とみなして、ウェハW等からの反射光の位相情報を得るためである。
また、第1対物レンズ46の光軸に沿って、ビームスプリッタ45の反射面を透過する方向、図3では+Z方向への光路上には、第2対物レンズ48、ビームスプリッタ49、遮光板51、第1リレーレンズ52、及び瞳分割用反射型プリズム53が順に配置されている。遮光板51は基準面F1と光学的に共役な面F2に配置されており、ウェハWの表面で反射され、第1対物レズ46、ビームスプリッタ45、第2対物レンズ48、及びビームスプリッタ49を順に通過した光の一部を遮光する。尚、遮光板51の詳細については後述する。
瞳分割用反射型プリズム53は、第1リレーレンズ52を介して入射する光束を複数の光束に分割(本実施形態では2本の光束に分割)する光束分割部材であって、光源41と共役な位置又はその近傍に配置される。ここで、瞳分割用反射型プリズム53は、2面が180度に近い鈍角で山型に形成されたプリズムの、その2面を反射面に仕上げた光学部材である。本実施形態では、この2面の交線(山の稜線)が第1リレーレンズ52の光軸と交差し、その光軸をほぼ90度折り曲げるように傾けて配置されている。
第1リレーレンズ52を介して瞳分割用反射型プリズム53に入射した検知ビームDLは、ここで図中+X方向へ分割反射される。この+X方向への光路上には、瞳分割用反射型プリズム53に続いて第2リレーレンズ54、円柱光学系である円柱レンズ(シリンドリカルレンズ)55、及びAF(オートフォーカス)センサ56が順次配置される。ここで円柱光学系とは、前後の面が、互いに平行な母線を有する円柱面であるレンズである。前後の面の一方が平面であってもよい。この場合、具体的には円柱面の母線と直角の方向には屈折力があるが母線方向の屈折力はゼロである。本実施形態では、円柱レンズ55はその母線がフォーカスの計測方向にほぼ一致するように配置される。また、本明細書では、直交する2方向で屈折力が異なるレンズ、トーリックレンズを含む概念とする。
AFセンサ56は、面F2と光学的に共役又はその近傍の位置である第1撮像面V1に配置され、第1撮像面V1上に結像される像の位置関係を検出して合焦用信号FS2を出力する。また、第1対物レンズ46、ビームスプリッタ45、及び第2対物レンズ48を順に介した光束がビームスプリッタ49によって反射される方向、図3中では−X方向の光路上には基準面F1と光学的に設定された第2撮像面V2にCCD等の撮像素子50の受光面が配置される。撮像素子50は第2撮像面V2上に結像される像を画像信号VS2に変換して出力する。上記AFセンサ56からの合焦用信号FS2及び撮像素子50からの画像信号VS2は主制御系15に出力される。
次に、以上の構成におけるウェハ・アライメントセンサ16の動作について簡単に説明する。光源41から検知ビームDLが射出されるとコンデンサレンズ42によって集光され、主開口K1及び副開口K2,K3を有する視野絞り43を均一に照明する。視野絞り43の主開口K1及び副開口K2,K3を通過した光束は、照明リレーレンズ44によってコリメートされ、ビームスプリッタ45で反射される。この反射された光束は、第1対物レンズ46によって集光され、ウェハステージ9上に載置されたウェハWの表面に垂直に照射される。ウェハWの表面が基準面F1に配置されているときには、ウェハWの表面と視野絞り43とは光学的に共役の関係となるため、主開口K1及び副開口K2,K3の像は照明リレーレンズ44及び第1対物レンズ46を介してウェハWの表面に結像される。
ここで、ウェハWの表面に結像された主開口K1の像からの反射光束をL1、副開口K2の像からの光束をL2、副開口K3の像からの光束をL3とする。これらの光束L1〜L3は第1対物レンズ46によってコリメートされ、ビームスプリッタ45を透過し、第2対物レンズ48によって再び集光され、ビームスプリッタ49によって透過及び反射分岐される。反射分岐された光束のうち、光束L1は集束されて撮像素子50の受光面にマークAMの像が結像される。撮像素子50は受光面に結像したマークAMの像を光電変換して画像信号VS2を出力する。一方、ビームスプリッタ49において透過分岐された光束L1〜L3は、第1対物レンズ46及び第2対物レンズ48の結像作用によって、ウェハW表面と共役又はその近傍の面F2の位置に設けられた遮光板51にK1〜K3の像を再結像する。即ち、遮光板51上には、第1対物レンズ46及び第2対物レンズ48によってウェハWの表面上に形成された主開口K1及び副開口K2,K3の中間像が形成される。
図3中に光軸方向から見た遮光板51の構成例を示す。遮光板51には光軸に対して対称な位置に2個のスリット状の光束通過部K12,K13が副開口K2,K3に対応するように設けられており、ウェハ表面において結像反射された光束L1〜L3のうち光束L1は遮光され、光束L2,L3のみがK12及びK13をそれぞれ介して通過できるように構成されている。また、遮光板51の他の構成例も図3中に示してある。即ち、光束L1が遮光板51に入射する(図中斜線で示す)範囲のみが遮光され、その周囲の部分全ての領域K14が光束通過部として構成されていてもよい。
遮光板51を通過した光束L2,L3は第1リレーレンズ52によってコリメートされた後、瞳分割用反射型プリズム53上に光源41の像を結像する。更に、光束L2,L3は瞳分割用反射型プリズム53によってそれぞれ2つの光束に分割されるとともに、図中+X方向へ反射されて第2リレーレンズ54により再び集光される。そして、円柱レンズ55を介して、AFセンサ56上に光束L2及びL3による副開口K2,K3のスリット像をそれぞれ2分割して結像する。
AFセンサ56の受光面上における2分割光束の結像位置はウェハWの表面のZ方向の位置に応じて変化する。このため、予めウェハWが基準面F1に配置されている状態において検出される2分割光束の結像位置の距離を基準距離として主制御系15に設定しておき、主制御系15において基準距離とAFセンサ56で検出された2分割光束の結像位置の距離との大小関係を比較することで、ウェハWの表面がウェハ・アライメントセンサ16の焦点位置に配置されているか否か(合焦しているか否か)を判断する。
合焦していない場合には基準距離と算出した距離との大小関係からウェハWのずれ方向を求めて、ずれ方向と反対方向にウェハステージ9を駆動する。ウェハステージ9をZ方向に駆動している最中においてもAFセンサ56による上述した検出及び各種処理を行い、2分割光束の結像位置間の距離と基準距離とが等しくなったときにウェハステージ9の駆動を停止する。ウェハWがウェハ・アライメントセンサ16の焦点位置に配置されている状態で撮像素子50から出力される画像信号VS2を主制御系15で画像処理、演算処理、フィルタリング処理等の処理を行うことにより、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内に配置されているマークAMの位置情報が計測される。
以上、レチクル・アライメントセンサ6A,6B及びウェハ・アライメントセンサ16の構成及び動作について説明したが、次に主制御系15について詳細に説明する。図4は、主制御系15の内部構成を示すブロック図である。尚、図4においては、図1〜図3中に示した部材と同一の部材には同一の符号を付してある。図4に示すように、主制御系15は、フォーカス検出ユニット60、画像処理ユニット61、フォーカス検出ユニット62、FIA演算ユニット63、アライメントデータ記憶部64、EGA演算ユニット65、記憶部66、ショットマップデータ部67、システムコントローラ68、ウェハステージコントローラ69、及びレチクルステージコントローラ70から構成されている。
次に、主制御系15について詳細に説明する。図3は、主制御系15の内部構成を示すブロック図である。尚、図3においては、図1,図2中に示した部材と同一の部材には同一の符号を付してある。図3に示す通り、主制御系15は、フォーカス検出ユニット60、画像処理ユニット61、フォーカス検出ユニット62、FIA演算ユニット63、LSA・LIA演算ユニット64、EGA演算ユニット65、システムコントローラ66、ウェハステージコントローラ67、レチクルステージコントローラ68、及び露光制御部69を含んで構成されている。
フォーカス検出ユニット60は、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bから出力される合焦用信号FS1を用いて、図2に示すレチクル・アライメントセンサ6A,6Bが備える結像光学系23の焦点ずれを検出し、その検出結果をシステムコントローラ66へ出力する。画像処理ユニット61は、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bから出力される画像信号VS1に対して、画像処理、演算処理、フィルタリング処理等の処理を行い、レチクルマークRMと基準部材10に形成された基準マークとの相対位置を求め、その処理結果をシステムコントローラ66へ出力する。
フォーカス検出ユニット62は、ウェハ・アライメントセンサ16から出力される合焦用信号FS2を用いて、ウェハ・アライメントセンサ16の焦点位置からのウェハWの表面のずれ量を検出し、その検出結果をシステムコントローラ66へ出力する。FIA演算ユニット63は、ウェハ・アライメントセンサ16から出力される画像信号VS2に対して、画像処理、演算処理、フィルタリング処理等の処理を行い、計測視野内におけるマークの位置情報を算出するとともに、得られた位置情報とレーザ干渉計12の位置計測信号PDSとからステージ座標系(X,Y)内における位置情報を求めてシステムコントローラ66へ出力する。
上記画像処理ユニット61及びFIA演算ユニット63で行われる画像処理等の具体例としては、マークの輪郭を求める処理、得られた輪郭からマークをなすマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からマーク中心を求める処理等がある。また、FIA演算ユニット63は、マークの位置情報の計測精度を高めるために、ウェハ・アライメントセンサ16から複数回に亘って出力される画像信号VS2を一時的に記憶し、一時的に記憶された画像信号を組み合わせを変えて積算し、積算して得られた各々の画像信号に対して画像処理を行い、組み合わせ毎のマークの位置情報を算出する。尚、この処理の詳細については後述する。
LSA・LIA演算ユニット64は、アライメントセンサ17から出力される検出信号とレーザ干渉計12の位置計測信号PDSとからステージ座標系(X,Y)内における位置情報を求めてシステムコントローラ66へ出力する。EGA演算ユニット65は、ウェハW上に予め設定された代表的な数個(3〜9個)のショット領域の各々に付随して形成されたマークの、ウェハ・アライメントセンサ16により計測された位置情報と、その設計上の位置情報とに基づいてEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)演算を行い、ウェハW上に設定された全てのショット領域の配列の規則性を統計的な手法で決定する。尚、ウェハ・アライメントセンサ16により計測された位置情報はシステムコントローラ66を介して入力され、EGA演算ユニット65で決定されたショット領域の配列を示す情報はシステムコントローラ66へ出力される。
システムコントローラ66は、EGA演算ユニット65の演算結果に基づいて、ウェハステージコントローラ67を介してレーザ干渉計12の計測値をモニタしつつモータ13を介して図1に示したウェハステージ9を駆動してウェハW上の各ショット領域の位置決めを行い、露光光制御部48に制御信号を出力して各ショット領域に対する露光制御を行う。また、システムコントローラ66は、レチクルステージコントローラ68を介してレーザ干渉計4の計測値をモニタしつつ、モータ2を介して図1に示したレチクルステージ3を駆動して、レチクルRの位置調整を行う。
更に、システムコントローラ66は、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bの焦点位置と図2に示すCCDセンサ25の受光面とが一致していない場合には、フォーカス検出ユニット60の検出結果に応じてレチクル・アライメントセンサ6A,6Bに設けられた結像光学系23が備えるレンズ群を駆動し、結像光学系23の焦点位置を可変させる。また更に、ウェハ・アライメントセンサ16の焦点位置にウェハWの表面が配置されていない場合には、フォーカス検出ユニット62の検出結果に応じてモータ13を介して図1に示したウェハステージ9を駆動して、ウェハWをZ方向に移動させる。また、システムコントローラ66は、FIA演算ユニット63で求められるマークの位置情報の候補を示す複数のマーク候補からマークの位置情報を決定する処理を行う。尚、この処理の詳細については後述する。
露光量制御部48は、システムコントローラ66から出力される制御信号に基づいて、第2照明光学系IS2に含まれる不図示のインテグレータセンサの検出結果をモニタしつつ、露光光源LSの露光光源LSの発光の開始及び停止、並びに出力を制御する。また、同様にインテグレータセンサの検出結果をモニタしつつ、第1照明光学系IS1に設けられる不図示の可変減衰器の減光率(透過率)を段階的又は連続的に調整する。
以上、本発明の一実施形態による位置計測装置を備える本発明の一実施形態による露光装置について説明したが、次に露光時の動作について説明する。露光動作が開始されると、まず主制御系15が不図示のレチクルローダに対して制御信号を出力し、レチクルRを搬出させてレチクルステージ3上に吸着保持させる。また、レチクルRの配置が完了する前に、主制御系15は、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bを図1中の符号A,Bを付した方向にそれぞれ駆動して図1に示した位置に位置決めする。これと同時に主制御系15はモータ13を制御してウェハステージ9をXY面内で移動させて、投影光学系PLを介してレチクルマークRMの像が投影されるであろう位置又はその近傍に基準部材10を配置する。尚、ここでは、レチクル・アライメントセンサ6Aの計測視野内に基準部材10が配置されるものとする。
以上の処理が終了すると、主制御系15は露光光源LSに制御信号を出力して、露光光源LSから露光光ELを射出させ、照度が均一にされた露光光EL1をレチクルマークRMを含む領域に照射する。この領域に照射された露光光EL1の一部は投影光学系PLを透過し、ウェハステージ9上の基準部材10を照射する。レチクルマークRM及び基準部材10で反射された露光光EL1はレチクル・アライメントセンサ6Aが備えるCCDセンサ25で受光され、CCDセンサ25から主制御系15へ画像信号VS1が出力される。尚、レチクル・アライメントセンサ6Aから主制御系15には合焦用信号FS1も出力されており、主制御系15が結像光学系23内部の不図示のレンズ群を駆動することで、結像光学系23の焦点をレチクルパターン面とCCDセンサ25の受光面とに合わせている。同様の方法でレチクル・アライメントセンサ6Bを用いた位置計測が行われる。但し、レチクル・アライメントセンサ6Bで位置計測を行う場合には、ウェハステージ9を移動させて基準部材10をレチクル・アライメントセンサ6Bの計測視野に配置された状態で行う。
主制御系15に入力された画像信号VS1は、画像処理ユニット61で画像処理が施されてレチクルマーク及び基準マークの位置情報並びにその位置ずれ量が算出される。算出された情報は、主制御系15に設けられたシステムコントローラ66へ出力され、システムコントローラ66がレチクルステージコントローラ68を介してモータ2を制御してレチクルステージ3のXY面内の位置を微調し、又はモータ13を制御してウェハステージ9のXY面内の位置を微調すれば、ウェハステージ9に対するレチクルRの位置合わせを行うことができる。このようにしてウェハステージ9に対するレチクルRの位置決めが完了すると、ウェハW上に形成されたマークの位置情報を検出してウェハW上のショット領域の配列を算出した上で、レチクルRに形成されたパターンをウェハW上のショット領域に転写する処理が行われる。以下、これらの処理の詳細を順に説明する。
ウェハW上のショット領域の配列及びアライメントマークとしてのマークの形状等は、図5に示す通りである。図5は、ウェハW上のショット領域の配列及びマークの形状を説明するための図である。図5において、ウェハW上にはウェハW上に設定された座標系(X,Y)に沿って規則的にショット領域ES1,ES2,……,ESNが形成され、各ショット領域ESiにはそれまでの工程によりそれぞれデバイスパターンが形成されている。
また、各ショット領域ESiはX方向及びY方向に所定幅のストリートラインで区切られており、各ショット領域ESiに近接するX方向に伸びたストリートラインの中央部にマークとしてのX軸方向のマークMxiが形成され、各ショット領域ESiに近接するY方向に伸びたストリートラインの中央部にY方向のマークMyiが形成されている。マークMxi,MyiはそれぞれX方向及びY方向に所定ピッチで3本の直線パターンを並べたものであり、これらのパターンはウェハWの下部に凹部又は凸部のパターンとして形成したものである。
ウェハWへの露光を行うに先だって、それらショット領域ESiの内から例えば斜線を施して示す9個のショット領域が選択される。このように選択されたショット領域をサンプルショットSA1〜SA9という。各サンプルショットSAiにはそれぞれマークMxi,Myiが近接して形成されている。本例ではこれらマークMxi,Myiの位置を計測することにより、各サンプルショットSA1〜SA9のステージ座標系(X,Y)上での位置情報を計測する。
ここで、サンプルショットSA1〜SA9の位置情報を計測する際の動作について説明する。まず、露光装置内にウェハWが搬入されてウェハステージ9上に吸着保持されると、主制御系15がモータ13を駆動してウェハステージ9をXY面内で移動させ、例えばサンプルショットSA1に隣接して設けられたマークMx1をウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内に配置し、検知ビームDLを配置したマークMx1に照射する。この照射によってウェハWの表面で反射又は回折された光は、ウェハ・アライメントセンサ16が備える撮像素子50で受光され、計測視野内に配置されたマークMx1が撮像される。尚、ウェハ・アライメントセンサ16から主制御系15には合焦用信号FS2も出力されており、主制御系15がウェハステージ9を駆動してウェハWをZ方向に移動させることにより、ウェハ・アライメントセンサ16の焦点位置にウェハWの表面を配置している。
本実施形態では、ウェハW上に形成されたマークの各々を複数回に亘って撮像しているため、計測視野内に配置されたマークMx1を撮像するときにも複数の画像信号VS2(複数の被検知領域信号)がウェハ・アライメントセンサ16から主制御系15に出力される。ここで、マークの撮像に要する時間を短縮するために、ウェハステージ9が完全に停止する前にマークMx1の撮像が行われる。このため、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内においてマークMx1が本来配置されるべき位置(例えば、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野中心)からずれた位置でマークMx1が撮像される場合がある。
図6は、マークの撮像時におけるマーク位置の変化の一例を示す図である。図6においては、横軸には時間をとり、縦軸にはマーク計測時におけるウェハステージ9のステージ位置をとっている。図6中の位置P0は、マークMx1の計測時においてマークMx1が本来配置されるべき位置を示している。マークMx1の撮像は、時刻t1〜t2の間、時刻t2〜t3の間、時刻t3〜t4の間、及び時刻t4〜t5の間の計4回に亘って行われる。尚、ここでは1つのマークを4回撮像する場合を例に挙げて説明するが撮像回数は任意である。
マークMx1の撮像時においてウェハステージ9を駆動してマークMx1を位置P0に配置しようとすると、図6に示す通り、時刻t1〜t2の間においてマークMx1は位置P0に徐々に近づくが位置P0を大きく通り過ぎてしまい、時刻t2〜t3の間に逆方向に移動して再び位置P0に近づいて再度位置P0を通り過ぎる挙動を示す。但し、時刻t2〜t3の間における位置P0に対するマークMx1の位置ずれ量は、時刻t1〜t2の間における位置P0に対するマークMx1の位置ずれ量よりも小さくなる。そして、再度逆方向に移動して時刻t3〜t4の間において再びマークMx1が位置P0に近づく。このようにして、マークMx1は振動しながら徐々に位置P0に近づく挙動を示す。
ウェハステージ9の位置情報は常時レーザ干渉計12で計測されているため、撮像時のマークMx1の位置が位置P0からずれていたとしても、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内におけるマークMx1の位置情報を求めることで、ステージ座標系(X,Y)におけるマークMx1の位置情報を求めることはできる。しかしながら、ウェハステージ9の移動によって撮像された画像信号VS2そのものがぶれてしまうと、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野内におけるマークMx1の位置情報が誤って計測される。このため、レーザ干渉計12がウェハステージ9の位置情報を正確に計測していても、ステージ座標系(X,Y)におけるマークMx1の位置情報が誤差を含んだものとなる。
画像信号VS2のぶれはウェハステージ9の移動速度の変化が大きいとき(図6に示す例では、時刻t1〜t3の間)に生じやすく、ウェハステージ9が等速運動しているとき(図6に示す例では、時刻t1〜t2の間、又は時刻t2〜t3の間)には生じにくい。また、図6に示す時刻t3以降の通り、ウェハステージ9の移動量がウェハ・アライメントセンサ16に設けられた撮像素子50の画素サイズに比べて小さければぶれは殆ど生じない。
前述した通り、本実施形態では、時刻t1〜t2の間、時刻t2〜t3の間、時刻t3〜t4の間、及び時刻t4〜t5の間の計4回に亘ってマークMx1の撮像を行っているため、撮像した全ての画像信号VS2を単純に積算して画像処理を行うと、得られるマークMx1の位置情報は位置誤差が大きなものとなってしまう。このため、本実施形態では、ウェハ・アライメントセンサ16から得られる画像信号VS2の各々を一時的にFIA演算ユニット63に記憶し、この画像信号を組み合わせを変えて積算し、積算して得られた各々の画像信号に対して画像処理を行い、組み合わせ毎のマークの位置情報を算出している。一時的に記憶された画像信号を積算する際に、積算する画像信号に重み付けを行った上で画像信号を積算している。
いま、時刻t1〜t2の間に撮像して得られる画像信号をQ1、時刻t2〜t3の間に撮像して得られる画像信号をQ2、時刻t3〜t4の間に撮像して得られる画像信号をFQ3、時刻t4〜t5の間に撮像して得られる画像信号をQ4とすると、FIA演算ユニット63は、画像信号Q1〜Q4から例えば以下に示す7通りの組み合わせC1〜C7を作成して画像信号の積算を行う。
C1:Q1
C2:Q2
C3:Q3
C4:Q4
C5:Q1,Q2
C6:Q3,Q4
C7:Q1,Q2,Q3,Q4
C1:Q1
C2:Q2
C3:Q3
C4:Q4
C5:Q1,Q2
C6:Q3,Q4
C7:Q1,Q2,Q3,Q4
上記の組み合わせC1〜C4は、画像信号Q1〜Q4から単に画像信号Q1,Q2,Q3,Q4をそれぞれ選択したものである。組み合わせC5は画像信号Q1〜Q4から画像信号Q1と画像信号Q2との2つの画像信号を選択したものであり、組み合わせC6は画像信号Q1〜Q4から画像信号Q3と画像信号Q4との2つの画像信号を選択したものである。組み合わせC7は画像信号Q1〜Q4の4つの画像信号の全てを選択したものである。尚、組み合わせC7は、得られた画像信号を全て選択して積算するものであるため従来の積算方法と同じである
FIA演算ユニット63は、以上の組み合わせC1〜C7に対する積算処理を終えると、各々の積算処理結果を平均化した上で画像処理を行い、組み合わせC1〜C7各々の位置情報を算出する。ここで行われる画像処理は、積算処理及び平均処理を行った各々の画像信号に対してマーク位置計測処理(例えば、折り返し自己相関処理や、テンプレートマッチング処理や、エッジ位置計測処理(マークMx1の輪郭を求める処理、得られた輪郭からマークをなすマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からマーク中心を求める処理)等)が行われ、レーザ干渉計12の位置計測信号PDSを用いてステージ座標系(X,Y)におけるマークMx1の位置情報が求められる。
図7は、本発明の一実施形態による位置計測装置を用いて求められた位置計測結果の一例を示す図である。図7においては、横軸には時間をとり、縦軸には位置計測結果をとっている。ここで、横軸に時間をとるのは、組み合わせC1〜C7が画像信号Q1〜Q4の何れを組み合わせたものであるかの理解を容易にするためである。図7中の位置P1は、マークMx1の計測されるべきマーク位置を示している。図7において、符号R1〜R4を付した丸印は、上記の組み合わせC1〜C4の各々から得られる位置計測結果を示している。図7においては、組み合わせC1(画像信号Q1)〜組み合わせC4(画像信号Q4)の各々から位置計測結果R1〜R4のそれぞれが得られることを示すために、位置計測結果R1〜R4を横軸に沿って等間隔に記している。
また、符号R5、R6を付した三角印は、上記の組み合わせC5,C6の各々から得られる位置計測結果を示している。図7においては、画像信号Q1と画像信号Q2との組み合わせC5から位置計測結果R5が得られることを示すために、位置計測結果R5の横軸の位置を位置計測結果R1と位置計測結果R2との間にしている。同様に、画像信号Q3と画像信号Q4との組み合わせC6から位置計測結果R6が得られることを示すために、位置計測結果R6の横軸の位置を位置計測結果R3と位置計測結果R4との間にしている。更に、符号R7を示した四角印は、上記の組み合わせC7から得られる位置計測結果を示している。図7においては、画像信号Q1〜Q4の全ての組み合わせC7から位置計測結果R7が得られることを示すために、位置計測結果R5の横軸の位置を時刻t1〜時刻t5の期間の中間の位置にしている。
図7を参照すると、位置計測結果R1〜R4は、ウェハステージ9が等速運動しているとき、又はウェハステージ9の移動量が小さいときに得られた画像信号から得られたものであるため、画像信号のぶれの影響が小さく位置計測結果はさほど大きな誤差を含んだものとはならない。これに対し、位置計測結果R5は、ウェハステージ9の移動速度の変化が大きな時刻t1〜t3に亘る期間の画像信号Q1,Q2を積算した画像信号から求められたものであるため、画像信号のぶれが大きく位置計測結果も大きな誤差を含んだものとなる。
他方、位置計測結果R6は、位置計測結R5と同様に2つの画像信号を積算したものから求められたものであるが、ウェハステージ9の移動量が少ない時刻t3〜t5に亘る期間の画像信号Q3,Q4を積算した画像信号から求められたものであるため、画像信号のぶれが小さく位置計測結果は殆ど誤差を含んでいない。位置計測結果R7は、ウェハステージ9の移動速度の変化が大きな時刻t1〜t3に亘る期間の画像信号Q1,Q2を含む画像信号Q1〜Q4を積算した画像信号から求められたものであるため、やはり位置誤差は大きくなる。
以上の処理によってFIA演算ユニット63により求められたマークMx1の7つのマーク候補は、システムコントローラ66に出力される。システムコントローラ66は、FIA演算ユニット63からのマーク候補からマークMx1の位置情報を決定する。ここで、マークMx1の位置情報を決定する処理には、最終的なマークMx1の位置情報を決定する上で計測精度を低下させる可能性のあるマーク候補を除外して最終的なマークMx1の位置情報を求める選別処理と、マーク候補に対して所定の演算(例えば、重み付け平均演算)を行って最終的なマークMx1の位置情報を求める演算処理とがある。以下、これらの処理について順に説明する。
計測精度を低下させる可能性のあるマーク候補を除外する選別処理を行うために、システムコントローラ66は、マークMx1の撮像期間中におけるウェハステージ9の位置の時間変化をモニタしており、マークMx1の撮像を終えた後でモニタ結果を1次関数で近似し、この1次関数と計測時間に対応した各マーク候補とのずれ量を算出し、このずれ量を選別を行う上での評価量とする。そして、この評価量が所定の閾値よりも大きいマーク候補を除外する処理を行う。ここで、上記の閾値は、予め実験又はシミュレーションを行って、必要となる計測精度が得られる値を求めておくのが望ましい。この閾値は、撮像素子50の画素サイズに相当する値になるものと考えられる。尚、ウェハ・アライメントセンサ16は第1対物レンズ46と第2対物レンズ48とによってマークMx1を拡大しているため、ここにいう画素サイズは撮像素子50の実際の大きさそのものではなく、撮像素子50の画素の大きさを第1対物レンズ46及び第2対物レンズ48の倍率で縮小した大きさである。
ここで、計測精度を低下させる可能性のあるマーク候補を除外するために、上記の処理以外にマーク候補を統計的な手法により処理し、値が大幅に異なるものを除外する処理を行っても良い。図7に示す位置計測結果R1〜R7が得られた場合には、上記処理を行うことにより、例えば位置計測結果R5,R7が除外される。更に、上記の閾値をより厳しい値(小さな値)に設定することにより、更に位置計測結果R1,R3も除外されると考えられる。以上の処理によって除外されなかったマーク候補が複数ある場合には、更に閾値を厳しくして、マーク候補が1つになるまでマーク候補を除外し、又はそれらのマーク候補を平均化する処理を行って最終的なマークMx1の位置情報を決定する。尚、全てのマーク候補についての評価量が閾値よりも小さい場合には、マーク候補を除外する処理が行われないため単にマーク候補を平均化する処理が行われる。
マーク候補に対して重み付け平均演算を行って最終的なマークMx1の位置情報を求める演算処理を行う場合には、マークMx1の撮像期間中におけるウェハステージ9の移動量に応じた重み付けを行う。このため、システムコントローラ66は、まず上記の選別処理と同様に、システムコントローラ66がマークMx1の撮像期間中におけるウェハステージ9のモニタ結果を1次関数で近似する。次に、この1次関数に対する各マーク候補の残差(マーク候補の各々から近似直線までの距離)の二乗の平均を算出し、算出した値を撮像素子50の画素サイズで除算して残差の二乗平均を撮像素子50の画素サイズで正規化したものを重み付けを行う上での評価量とする。次いで、この評価量を重み関数W(x)に代入し、マーク候補の各々に対して重み付けを行う。ここで、上記の重み関数W(x)としては、例えば以下の(1)式に示す関数を用いることができる。尚、以下の(1)式において、変数xが評価量であり、c,dは定数である。
図8は、(1)式の重み関数W(x)を示す図である。尚、図8に示す重み関数W(x)は、定数cの値を「1.05」に設定し、定数dの値を「0.1」に設定したものである。図8に示す通り、重み関数W(x)は、評価量xの値が撮像素子50の画素サイズ以下であることを示す0〜1未満である場合には値がほぼ「1」であるが、評価量xの値が撮像素子50の画素サイズを示す1の近傍で急激に値が小さくなり、評価量xの値が1.5以上になると値がほぼ「0」になる。各マーク候補について求めた評価量を上記の重み関数W(x)に代入すれば各マーク候補に対する重みが求められ、この重みを用いてマーク候補の重み付け平均演算することにより最終的なマークMx1の位置情報が求められる。
図9は、各マーク候補に対する評価量及び重みの一例を示す図表である。図9に示す通り、前述した組み合わせC1〜C9から求められるマーク候補の計測結果がそれぞれ「4.3」、「−2.6」、「−0.9」、「0.5」、「−19.0」、「0.9」、「−48.7」であるとする。尚、このときのマークMx1の真値は「0」である。この結果から、組み合わせC9については極めて誤差が大きいことが分かる。上述した重み付け平均演算を行わずに、単純にこれらの計測結果を時間区分で平均化して最終的なマークMx1の位置情報を求めると−9.4[nm]になる。
これらの計測結果に対する評価量を求めると、図9の図表に示す通り、それぞれ「0.3」、「0.6」、「0.2」、「0.2」、「1.4」、「0.4」、「8.9」となり、組み合わせC9に対する評価量が極めて大きくなることが分かる。これらの評価量を上記の(1)式に示す重み関数W(x)に代入して各マーク候補に対する重みを算出すると、それぞれ「0.999」、「0.992」、「1.000」、「1.000」、「0.027」、「0.998」、「0.000」となる。これから、組み合わせC1〜C4,C6に対する重みが「1」に近い値であるのに対し、組み合わせC5,C7に対する重みは「0」に近い値となり、重み付け平均演算を行うときに組み合わせC5,C7から得られたマーク候補の位置情報は値が極めて小さくなることが分かる。以上の重み付け平均演算を行って最終的なマークMx1の位置情報を求めると0.3[nm]になる。以上から、位置情報の計測結果を単純に平均化する場合に比べて、誤差が大幅に低減されることが分かる。
尚、上記の例では、残差の二乗平均を撮像素子50の画素サイズで正規化したものを重み付けを行う上での評価量としていたが、これ以外の評価量を用いて重みを求めることも可能である。例えば、マークMx1の撮像期間中におけるウェハステージ9の移動距離を評価量にすることができる。この評価量を用いるときには、ウェハステージ9の移動距離が長いものほど重みを下げる重み付けを行う。また、ウェハ・アライメントセンサ16から出力される画像信号VS2の非対称性を評価量にすることもできる。この評価量を用いるときには画像信号が非対称である場合にはぶれが生じているため、非対称な画像信号から得られる計測結果ほど重みを下げる重み付けを行う。尚、異なる評価量を用いる場合には、その評価量にあった重み関数を設定する必要がある。
以上説明した処理と同様の処理を残りのサンプルショットSA2〜SA9に対して行い、各サンプルショットSA1〜SA9のステージ座標系(X,Y)上での位置情報を計測する。次に、これらの位置情報と主制御系15に予め記憶されているショット領域の設計上の配列情報を示すショットマップデータを用いてEGA演算ユニット65においてEGA演算が行われ、ウェハW上に設定された全てのショット領域の配列の規則性が決定される。
システムコントローラ66は決定されたショット領域の配列を用いて、露光すべきショット領域が投影光学系PLの投影領域(レチクルRに形成されたパターンが投影される領域)に配置されるように、ウェハステージ9を移動させて位置決めする。ウェハWの位置決めが完了すると露光光ELがレチクルRに照射され、そのショット領域が露光される。以後同様に、決定されたショット領域の配列を用いてウェハステージ9がステップ移動により位置決めされて、順次ショット領域が露光される。ウェハステージ9上のウェハWに設定された全てのショット領域の露光処理を終えると、システムコントローラ66は不図示のウェハローダに制御信号を出力し、ウェハステージ9上のウェハWを搬出させるとともに、新たなウェハWの搬入を行う。新たに搬入されたウェハWに対しても上述した処理と同様の処理が行われる。
尚、複数のウェハWがロットを単位として管理されている場合であって、露光装置がロットをなす各ウェハWの各々に対してウェハステージ9を同様に移動させてウェハWに形成されたマークの位置情報を計測するときには、先のウェハWの計測結果を次のウェハWの位置計測に反映させることができる。例えば、ロット先頭のウェハWに形成されたマークの位置情報を計測して図7に示す位置計測結果が得られたとすると、この位置計測結果から時刻t3〜t5の間にマークを撮像すれば高い精度で位置情報が得られることが分かる。そこで、2枚目以降のウェハWに形成されたマークの位置計測を行う場合には、時刻t3〜t5の間にマークの撮像を行えば複雑な演算を行うことなく高い精度でマークの位置情報が求められる。
また、例えばロット先頭のウェハWのマークに対しては複数のマーク候補に対して重み付け平均演算を行って位置情報を求め、この位置情報と各マーク候補との差からウェハ・アライメントセンサ16から出力される複数の画像信号(上述の例では画像信号Q1〜Q4)のうちの何れを用いれば精度良くマークの位置情報を計測することができるかの判定を行うことができる。例えば、図9に示す計測結果からは最終的なマークの位置情報として0.3[nm]が得られるが、これに対して例えば2「nm」以上離れたマーク候補が得られる組み合わせC1,C2,C5,C7を除外すれば、高い精度の位置計測するための組み合わせとしてC3,C4,C6を用いればよいと判定することができる。そして、ロットの2枚目以降のウェハWに形成されたマークの位置計測を行う場合には、ウェハ・アライメントセンサ16から出力される複数の画像信号の組み合わせC3,C4,C6のみを作成して行う。
ウェハWに形成されたマークを撮像するときのウェハステージ9の移動は、ウェハ・アライメントセンサ16の計測視野に対するマークの接近方向及び速度等によって決定される。このため、ウェハWに複数のマークが形成されている場合には、各々のマークを撮像するときのウェハステージ9の挙動は異なる。このため、先のウェハWの計測結果を次のウェハWの位置計測に反映させる場合、及び上記の判定を行う場合には、各々のマーク毎に行うことが望ましい。
また、ウェハ・アライメントセンサ16から出力される画像信号のSNR(信号対ノイズ比)が小さい場合、又は画像信号の積算数が少ない場合には、計測再現性が悪化し、更には位置情報の計測自体が不可能になる場合がある。かかる場合には、計測不能と判断するSNRを予め定めておき、これを下回る積算数のものについては位置情報を計測するための画像処理を禁止することが望ましい。また、計測自体が可能である場合には、画像信号のSNRを重み係数を算出するための評価量に使用しても良い。
以上、本発明の一実施形態による位置計測装置及び露光装置について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、ウェハ・アライメントセンサ16から得られる画像信号VS2の1つ、2つ、又は4つを選択して組み合わせC1〜C7を作成していたが、画像信号VS2の組み合わせ方、及び組み合わせに用いる画像信号の数は任意である。また、組み合わせを作成する際に同一の画像信号を複数回用いても良く、また、組み合わせ毎に画像信号の数が異なっていても良い。
また、上述した実施形態においては作成された組み合わせC1〜C7が複数の異なる画像信号を含む場合には、それらを積算していた。また、組み合わせC1〜C7の各々から求められた位置情報に対して重み付け平均演算を行って最終的なマークの位置情報を求めていた。しかしながら、これらの処理は必ずしも必須な処理ではなく、例えば複数の異なる画像信号(前述の例では画像信号Q1〜Q4)が得られた後で、組み合わせを作成せずに各々の画像信号に対して画像処理を行ってマークの位置情報(マーク候補)を求め、これらを単純に平均化して最終的なマークの位置情報を算出しても良い。図9に示す計測結果に対してこの処理を行うと、得られるマークの位置情報は0.3[nm]となり充分高い計測精度が得られる。
また、上記実施形態では、ウェハW上に形成されたアライメント用のマークMxi,Myiの位置情報を求める場合について説明したが、ウェハW上に形成されたパターン(回路パターン)の一部をアライメントマークの代わりに用いてウェハWの位置情報を計測する場合にも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、主としてウェハWに形成されたマークの位置情報をウェハ・アライメントセンサ16で計測する場合について説明したが、レチクル・アライメントセンサ6A,6BでレチクルRに形成されたレチクルマークRMの位置情報を計測する場合にも適用することができる。更には、ウェハW及びレチクルRのみならず物体に形成されたパターンを撮像して物体の位置情報を計測する場合一般について本発明を適用可能である。
また、図4に示した各ブロックは、電子回路によりハードウェア的に構成されていても良く、ソフトウェア的に構成されていても良い。各ブロックをソフトウェア的に構成する場合には、各ブロックの機能を規定するプログラムをCPU(中央処理装置)が実行することにより、各ブロックが実現される。また、図4に示す各ブロックをハードウェア的又はソフトウェア的に構成する場合には、図示した全てのブロックが1つにまとまって構成されていなくとも良く、分散されて構成されていても良い。
更に、上記実施形態では、連続光をマーク照射してマークを撮像する場合について説明したが、パルス光をマークに照射してマークの撮像を行うこともできる。パルス光を用いることで、実質的に計測時間内におけるウェハステージ9の移動量を少なくすることができる。
尚、本発明の露光装置は、図1に示したステップ・アンド・リピート方式の縮小投影型露光装置に限定されず、例えばステップ・アンド・スキャン方式の露光装置、ミラープロジェクション方式、プロキシミティ方式、コンタクト方式等の露光装置に適用することが可能である。また、半導体素子、液晶表示素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、及び撮像素子(CCDなど)の製造にも用いられる露光装置、及びレチクル、又はマスクを製造するために、ガラス基板、又はシリコンウェハなどにパターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光装置の露光方式や用途等に関係なく適用可能である。光源は、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、g線(436nm)、i線(365nm)、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。
投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系としては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(マスクも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればいい。なお、電子線が通過する光路は真空状態にすることはいうまでもない。
ウェハステージやマスクステージにリニアモータ(USP5、623,853又はUSP5、528、118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもいい。また、ステージは、ガイドに沿って移動するタイプでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもいい。ステージの駆動装置としては、2次元に磁石を配置した磁石ユニットと、2次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力によりステージを駆動する平面モ−タを用いてもいい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージの移動面側に設ければよい。
ウェハステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報(USP5、528、118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもいい。マスクステージの移動により発生する反力は、特開平8−330224号公報(US S/N 08/416,558)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
尚、前述した本発明の一実施形態による露光装置(図1)は、ウェハWを精度よく高速に位置制御することができ、スループットを向上しつつ高い露光精度で露光が可能となるように、第1照明光学系IS1、第2照明光学系IS2、モータ2、レチクルステージ3、レーザ干渉計4、移動鏡5、レチクル・アライメントセンサ6A,6Bを含むレチクルアライメント系、ウェハホルダ8、ウェハステージ9、基準部材10、移動鏡11、レーザ干渉計12、及びモータ13を含むウェハアライメント系、投影光学系PL等の図1に示された各要素が電気的、機械的、又は光学的に連結して組み上げられた後、総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより製造される。尚、露光装置の製造は、温度及びクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の一実施形態による露光装置を用いたマイクロデバイスの製造方法の実施形態について簡単に説明する。図10は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造工程の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計したパターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウェハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
次に、ステップS13(ウェハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウェハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウェハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウェハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図11は、半導体デバイスの場合における、図10のステップS13の詳細なフローの一例を示す図である。図11において、ステップS21(酸化ステップ)においてはウェハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においてはウェハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においてはウェハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においてはウェハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウェハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウェハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウェハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクのパターンをウェハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウェハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重にパターンが形成される。
1 コンデンサレンズ(露光手段)
9 ウェハステージ(ステージ、位置決め手段)
13 モータ(位置決め手段)
15 主制御系(制御手段)
41 光源(照射手段)
42 コンデンサレンズ(照射手段)
43 視野絞り(照射手段)
44 照明リレーレンズ(照射手段)
45 ビームスプリッタ(照射手段、受光手段)
46 第1対物レンズ(照射手段、受光手段)
48 第2対物レンズ(受光手段)
49 ビームスプリッタ(受光手段)
50 撮像素子(受光手段)
63 FIA演算ユニット(計測手段)
66 システムコントローラ(決定手段)
IS1 第1照明光学系(露光手段)
IS2 第2照明光学系(露光手段)
LS 露光光源(露光手段)
M1 振動ミラー(露光手段)
M2 折り曲げミラー(露光手段)
Mxi,Myi マーク(所定パターン)
PL 投影光学系(露光手段)
VS2 画像信号(被検知領域信号)
W ウェハ(物体、基板)
9 ウェハステージ(ステージ、位置決め手段)
13 モータ(位置決め手段)
15 主制御系(制御手段)
41 光源(照射手段)
42 コンデンサレンズ(照射手段)
43 視野絞り(照射手段)
44 照明リレーレンズ(照射手段)
45 ビームスプリッタ(照射手段、受光手段)
46 第1対物レンズ(照射手段、受光手段)
48 第2対物レンズ(受光手段)
49 ビームスプリッタ(受光手段)
50 撮像素子(受光手段)
63 FIA演算ユニット(計測手段)
66 システムコントローラ(決定手段)
IS1 第1照明光学系(露光手段)
IS2 第2照明光学系(露光手段)
LS 露光光源(露光手段)
M1 振動ミラー(露光手段)
M2 折り曲げミラー(露光手段)
Mxi,Myi マーク(所定パターン)
PL 投影光学系(露光手段)
VS2 画像信号(被検知領域信号)
W ウェハ(物体、基板)
Claims (13)
- 物体上に形成された所定パターンの位置に関する位置情報を計測する位置計測装置であって、
前記所定パターンを含む前記物体上の被検知領域に対して連続光を照射する照射手段と、
前記連続光の照射により、前記被検知領域から発生した反射光を複数回受光して、前記被検知領域に対応する複数の被検知領域信号を出力する受光手段と、
前記複数の被検知領域信号に基づいて、前記位置情報の候補を複数計測する計測手段と、
前記計測手段で計測された複数個の前記候補に基づいて、前記位置情報を決定する決定手段と
を備えることを特徴とする位置計測装置。 - 前記計測手段は、前記複数の被検知領域信号毎に前記候補を計測することを特徴とする請求項1記載の位置計測装置。
- 前記計測手段は、前記複数の被検知領域信号を合成した合成信号を複数形成し、該合成信号毎に前記候補を計測することを特徴とする請求項1記載の位置計測装置。
- 前記決定手段は、前記複数の候補を平均演算して前記位置情報を決定することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の位置計測装置。
- 前記決定手段は、所定の評価量に基づいて前記複数の候補に対して重み付けをし、該重みを用いて該複数の候補を重み付け平均演算して前記位置情報を決定することを特徴とする請求項4記載の位置計測装置。
- 前記決定手段は、所定の評価量に基づいて前記複数の候補から何れか1つの候補を選択することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の位置計測装置。
- 前記物体を載置した状態で二次元平面内を移動可能なステージを有し、
前記評価量は、計測時間に対する前記ステージの移動量に基づいて特定されることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の位置計測装置。 - 前記受光手段を構成する撮像素子を有し、
前記評価量は、前記撮像素子の視野中心に対する前記所定パターンのぶれに起因した、前記被検知領域信号の非対称性に基づいて特定されることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の位置計測装置。 - 前記物体を載置した状態で二次元平面内を移動可能なステージを有し、
前記決定手段は、前記ステージの移動量を計測時間の1次関数として近似し、該1次関数と、前記計測時間に対応した前記候補とのズレ量を算出し、該ズレ量が所定の閾値よりも大きい場合には前記候補を除外して前記位置情報を決定することを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の位置計測装置。 - 前記閾値は、前記受光手段を構成する撮像素子の画素幅であることを特徴とする請求項9記載の位置計測装置。
- 前記物体を載置した状態で二次元平面内を移動可能なステージを有し、
前記物体が複数個連続して前記ステージ上に載置される際に、前記ステージが前記複数の物体の何れを載置しても同様の移動を行う場合において、
前記決定手段は、第1の物体に関して前記位置情報を決定した際に使用した前記候補に基づいて、前記第1の物体の次に前記ステージ上に載置される第2の物体上の所定パターンに関する位置情報を決定する際に使用する候補を選択することを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の位置計測装置。 - 所定パターンを基板上に転写する露光装置であって、
請求項1から請求項11の何れか一項に記載の位置計測装置により計測された位置情報に基づいて、前記基板の位置決めを行う位置決め手段と、
前記位置決めされた前記基板上に前記所定パターンを転写する露光手段と、
前記位置決め手段及び前記露光手段を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする露光装置。 - 請求項12記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイスの製造方法。
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