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JP2005331881A - 金属酸化物微粒子を含有する被処理液の分散処理方法、電子写真感光体及びその製造方法、電子写真装置並びにプロセスカートリッジ - Google Patents

金属酸化物微粒子を含有する被処理液の分散処理方法、電子写真感光体及びその製造方法、電子写真装置並びにプロセスカートリッジ Download PDF

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JP2005331881A JP2004152405A JP2004152405A JP2005331881A JP 2005331881 A JP2005331881 A JP 2005331881A JP 2004152405 A JP2004152405 A JP 2004152405A JP 2004152405 A JP2004152405 A JP 2004152405A JP 2005331881 A JP2005331881 A JP 2005331881A
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Shigeto Hashiba
成人 橋場
Shigeaki Shiino
繁明 椎野
Koichi Yahagi
浩一 矢作
Shinya Yamamoto
真也 山本
Tomohiro Masumura
朋洋 増村
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Abstract

【課題】 金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理するに際し、金属酸化物微粒子の変質を抑制しながら当該微粒子を効率よく且つ確実に分散させることが可能な分散処理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 上記課題を解決するための本発明の分散処理方法は、メディア2が収容されたシリンダー3と、該シリンダー3内に設けられ略水平方向の回転軸4を中心として回転可能な攪拌ミル5と、を備える水平型メディアミル分散機1を用いて、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理する方法であって、攪拌ミル5を回転させながらその回転軸4方向に沿って被処理液をシリンダー3内に流通させ、メディア2をシリンダー3内の下流側に偏在させ、シリンダー内の下流側内壁9b上にメディア層40を形成させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属酸化物微粒子を含有する被処理液の分散処理方法、電子写真感光体及びその製造方法、電子写真装置並びにプロセスカートリッジに関するものである。
複写機、レーザービームプリンター等の電子写真装置においては、高速で且つ高品質の印字が得られる電子写真方式が利用されている。かかる電子写真装置に用いられる電子写真感光体としては、光導電性を有する有機材料を用いた有機感光体が主流となっている。また、基体上に感光層が設けられた感光体の構成も、性能面の観点で、電荷発生材料と電荷輸送材料との双方を含有する層を感光層に備える単層型感光体から、電荷発生材料を含有する層(電荷発生層)と電荷輸送材料を含有する層(電荷輸送層)とを別個に感光層に設けた機能分離型感光体へと変遷している。
機能分離型感光体の場合、基体から感光層への電荷の注入の防止等を目的として、基体と感光層との間に下引層を設けることが多い。下引層としては、例えば、金属酸化物微粒子を結着樹脂中に分散させたものがある。
かかる下引層は、金属酸化物微粒子及び結着樹脂を含む塗布液を基体上に塗布し、乾燥させることにより形成可能である。そして、一般にこのタイプの下引層の形成方法では、金属酸化物微粒子の分散性を高める目的で、金属酸化物微粒子及び結着樹脂を溶剤中に溶解した後、ガラスビーズのようなメディアを用いたメディアミル等の分散手段により分散処理を施して、下引層用塗布液を作製する。しかしながら、従来用いられていた分散処理方法では金属酸化物微粒子の分散状態のバラツキが大きく、安定して電子写真感光体を生産するのが困難であった。
そこで、塗布液中の金属酸化物微粒子の分散性を高める技術についての検討が進められている。例えば、分散処理を行う被処理液を改良する案として、被処理液の成分比率等を調整して被処理液の粘度を低くし、メディアミルで分散処理を行う方法が提案されている。これによると、メディアの自由度が高まるため、金属酸化物微粒子がメディアによって分散されやすくなると考えられている。また、分散手段を改良する案として、分散手段の外部に循環装置を設け、被処理液を循環しながら分散する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
特開2000−56484号公報
しかし、上述のような分散処理方法を用いて形成された下引層を備える電子写真感光体であっても良好な画像品質を得るためには未だ改善の余地がある。
より具体的には、上述の機能分離型感光体の場合、繰り返し使用によって感光体中の残留電位が上昇していくと、静電潜像のコントラストが劣化し、画質欠陥が生じやすくなる。そのため、機能分離型感光体には繰り返し安定性や、繰り返し使用時の環境安定性(温度、湿度など)等が要求されるが、これらの特性は、電荷発生層や電荷輸送層のみならず下引層の物性にも依存する。したがって、下引層には、適度の電荷輸送能により、繰り返し使用による電荷の蓄積を少なくする電気特性(以下、単に「電気特性」という。)が要求される。
また、感光体に局所的な劣化部が存在すると、接触帯電時に局所的な高電場が劣化部に加わって、感光体に電気的なピンホールを生じさせる。そして、このピンホールが、潜像電荷を感光体基体まで通す、いわゆる電荷のリークを招くもととなり、画質欠陥が生じやすくなる。このピンホールリークは一般に感光層の塗膜欠陥により発生する。それ以外にも例えば、電子写真装置内から発生した導電性の異物(カーボンファイバー、キャリア粉等)が感光体中に接触又は感光体中に貫入し、その異物によって接触帯電装置と感光体基体との導電路を形成しやすくなると、接触帯電時にピンホールが生じやすくなるため、ピンホールリークが発生することもある。特に顕著な場合には、電子写真装置内の他の部材から混入した異物や電子写真内に混入したゴミが感光体に突き刺さり、そこからピンホールリークが発生することもある。したがって、下引層には、上述の電気特性に加えてピンホールによる電荷のリーク防止性(以下、単に「リーク防止性」という。)が要求される。
しかしながら、従来の被処理液の粘度を低くして形成した下引層を備える電子写真感光体や、特許文献1記載の方法により形成した下引層を備える電子写真感光体では、この2つの特性を十分に得ることが難しい。
そこで、本発明者らは、金属酸化物微粒子を分散させた下引層における分散方法と電気特性及びリーク防止性との相関について検討し、従来の分散処理方法では、以下の理由により、電気特性とリーク防止性との双方をバランスよく高めることが困難であるという知見を得た。例えば、金属酸化物微粒子の分散性を効率よく高めるために高シェア条件下で分散処理を行うと、金属酸化物微粒子等の材料が物理的又は化学的に破壊されて欠陥部が形成されやすくなり、材料特性の悪化や画質欠陥を招きやすくする。一方、低シェア条件下で分散処理を行うと、せん断による金属酸化物微粒子の変質は抑制されるが、金属酸化物微粒子の分散性が不十分となりやすいため、望ましい分散状態が得られ難くなる。すなわち、従来の分散処理方法では、高シェア及び低シェアのいずれの条件下で行っても、得られる下引層において、局部的に体積抵抗に偏りが生じやすい傾向にあり、体積抵抗の大きい領域が生じると電気特性を十分に得ることができず、また、体積抵抗の小さい領域が生じるとリーク防止性を十分に得ることができない。
以上の点から、下引層における電気特性とリーク防止性との両立を図るためには、単に金属酸化物微粒子の分散性を高めるだけでなく、同時に分散処理中でのせん断による金属酸化物微粒子の変質を抑制することが重要である。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理するに際し、金属酸化物微粒子の変質を十分に抑制しながら当該微粒子を効率よく且つ確実に分散させることが可能な分散処理方法を提供することを目的とする。また、本発明は、かかる分散処理方法を利用した電子写真感光体の製造方法並びにそれにより得られる電子写真感光体、更には当該電子写真感光体を用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の分散処理方法は、メディアが収容されたシリンダーと、このシリンダー内に設けられ略水平方向の回転軸を中心として回転可能な攪拌ミルとを備える水平型メディアミル分散機を用いて、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理する方法であって、攪拌ミルを回転させながらその回転軸方向に沿って被処理液をシリンダー内に流通させ、メディアをシリンダー内の下流側に偏在させ、シリンダー内の下流側内壁上にメディア層を形成させることを特徴とする。
ここで、「下流側」とは、シリンダー内において、流通する被処理液がシリンダー外へ流出する側のことをいい、「シリンダー内の下流側内壁」とは、シリンダー内で流通する被処理液が、シリンダー外へ流出する前に突き当たる内壁のことをいう(以下、下流側に対応して、被処理液がシリンダー内に流入する側を「上流側」という)。また、「メディア層」とは、密に存在するメディアにより形成される層のことをいう。
本発明の分散処理方法は、分散手段として水平型メディアミル分散機を用いるものであり、金属酸化物微粒子を含有する被処理液がシリンダー内を流通する際に、当該被処理液をガラスビーズ等のメディアと共に撹拌ミルにより撹拌することで分散処理が行われる。このとき、シリンダー内の上流側の領域ではメディアの割合が低くなり、一方、下流側ではメディア層が形成されることによりメディアの自由度が比較的小さくなり、メディアによる被処理液の撹拌条件がシリンダー内の全域にわたってマイルドとなる。そのため、被処理液中の金属酸化物微粒子とメディアとの衝突、メディア同士の衝突又はシリンダー内壁とメディアとの衝突による発熱、更にはメディアによるシリンダー内壁の磨耗が起こり難くなり、金属酸化物微粒子の変質及び被処理液への磨耗粉の混入を十分に抑制することができる。そして、下流側に形成されたメディア層においては、密に存在するメディアにより被処理液がマイルドに撹拌されるため、金属酸化物微粒子を被処理液中に十分に均一に分散させることができる。
なお、本発明における上述のメディア分布は、水平型メディアミル分散機を用いる分散処理方法において一般的に望ましいと考えられていたメディア分布とは異なるものであり、それにより得られる効果は極めて予想外のものといえる。すなわち、水平型メディアミル分散機を用いる従来の分散処理方法の場合、撹拌条件をマイルドにするためにシェアを低くすると、メディアの沈降等によりシリンダー内上部にメディアの非常に少ない領域が生じ、被処理液が十分に撹拌されずにその領域を通過する現象(以下、「ショートパス」という。)が起こりやすくなる。そのため、分散性を向上させるためにはメディアをシリンダー内で均一に保持し且つシェアを高くする必要があると考えられていたが、シェアを高くすると金属酸化物微粒子の変質が起こりやすくなる点については上述の通りである。これに対して、本発明の分散処理方法によれば、メディアをシリンダー内の下流側に偏在させてメディア層を形成することで、金属酸化物微粒子を被処理液中にマイルドに且つ十分に分散させるための撹拌条件を実現することができる。そして、このようにして得られる被処理液を電子写真感光体の下引層形成用塗布液として用いることで、下引層にリーク防止性と電気特性との双方をバランスよく且つ十分に付与することが可能となる。
また、本発明においては、回転軸方向からみてシリンダーの下流側内壁上の全体にわたってメディアが堆積するように、攪拌ミルを回転させながらその回転軸方向に沿って被処理液をシリンダー内に流通させ、メディアをシリンダーの下流側に偏在させることが好ましい。これにより、シリンダー内の下流側には、メディアが密に充満したメディア層がシリンダー内の上部から下部にわたって形成された状態(以下、「ビーズパッキング」という。)となるため、当該メディア層でのメディアの動きを低速且つ均一に制御することができる。そして、このようなメディア層が形成されると、被処理液は必ずメディア層を通過することになるため、被処理液のショートパスをより確実に防止することができ、金属酸化物微粒子の変質の抑制と当該微粒子の分散性の向上とをより高水準で達成することができるようになる。
また、本発明においては、シリンダー内において、被処理液の粘度を10mPa・s以上とし、被処理液の流量を800mL/分以上とすることが好ましい。被処理液の粘度及び流量がそれぞれ上記条件を満たすようにすることで、シリンダー内の下流側でビーズパッキングが生じやすくなるため、金属酸化物微粒子の変質の抑制と当該微粒子の分散性の向上とを更に高水準で達成することができるようになる。
また、本発明においては、シリンダーは略円筒中空状であり、攪拌ミルはその回転軸がシリンダーの中心軸に対して略水平となるように設けられており、シリンダーの中心軸方向の長さとシリンダーの内径とが下記式(1):
L/D≧2 (1)
で表される条件を満たすことが好ましい。ここで、式(1)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表す。
このように、シリンダーの中心軸方向の長さ及び内径が上記条件を満たす水平型メディアミル分散機を用いることで、シリンダー内の下流側でビーズパッキングがより生じやすくなる。また、撹拌ミルの回転軸方向から見たメディア層の厚みが厚くなるため、被処理液のショートパスを更により確実に防止することができる。したがって、金属酸化物微粒子の変質の抑制と当該微粒子の分散性の向上とを更により高水準で達成することができるようになる。
また、本発明においては、シリンダーは略円筒中空状であり、攪拌ミルはその回転軸がシリンダーの中心軸に対して略水平となるように設けられており、シリンダーの中心軸方向の長さとシリンダーの内径とシリンダー内の被処理液の流量とが下記式(2):
L/1273V≦2.5 (2)
で表される条件を満たすことが好ましい。ここで、式(2)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表し、Vはシリンダー内の被処理液の流量(mL/分)を表す。
シリンダーの中心軸方向の長さとシリンダーの内径とシリンダー内の被処理液の流量とが上記式(2)で表される条件を満たすようにすると、シリンダーの中心軸方向の長さ及びシリンダーの内径に対して、シリンダー内の被処理液の流量をビーズパッキングが生じやすい流量に調節することができる。すなわち、使用するシリンダーの形状を考慮した最適な速度で被処理液が流通するため、シリンダー内の下流側でビーズパッキングが更に生じやすくなる。これにより、金属酸化物微粒子の変質の抑制と当該微粒子の分散性の向上とを極めて高水準で達成することができるようになる。
本発明においては、水平型メディアミル分散機として、シリンダー及び撹拌ミルを備える分散機本体と、シリンダーに供給する分散液を収容する容器と、分散処理後にシリンダーから流出する被処理液を容器に戻す流路とを備える分散機を用い、循環方式により被処理液を分散処理することが好ましい。この場合、被処理液がシリンダー内に存在する時間又はシリンダーを通過させる回数で分散度を制御することができる。特に、上記式(2)で表される条件を満たす場合、シリンダーの容量に対する被処理液の流量が比較的大きくなるため、一定時間あたりのシリンダーを通過させる回数が増えることから、短時間で液の分散度を均一化することができる。
また、本発明の電子写真感光体の製造方法は、導電性基体上に下引層及び感光層をこの順で設ける電子写真感光体の製造方法において、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を上記本発明の分散処理方法により分散処理して下引層用塗布液を得る下引層用塗布液調製工程と、下引層用塗布液を基体上に塗布し、金属酸化物微粒子を含有する下引層を形成させる下引層形成工程とを有するものである。
また、本発明の電子写真感光体は、上記本発明の製造方法により得られるものである。
このように、本発明の分散処理方法により分散処理した塗布液を用いて下引層を形成することで、金属酸化物微粒子の物理的又は化学的変質が十分に抑制されると共に、当該微粒子が下引層中に十分に均一に分散するので、下引層の電気特性とリーク防止性との双方をバランスよく高めることができ、長期にわたって良好な画像品質を得ることが可能な電子写真感光体が実現可能となる。
本発明においては、金属酸化物微粒子がシランカップリング剤で表面処理されたものであることが好ましい。シランカップリング剤で処理された金属酸化物微粒子を用いることで、金属酸化物微粒子の結着樹脂中への分散性が高められるので、下引層の電気特性及びリーク防止性を更に高めることができる。また、金属酸化物微粒子をシランカップリング剤で表面処理する程度(分量など)によって、金属酸化物微粒子のバルク抵抗を調節することもできる。例えば、下引層が単層構造である場合は、多層構造である場合に比して、下引層と電荷発生層との界面での電荷の注入防止性が、金属酸化物微粒子のバルク抵抗に左右されやすい。このため、そのような場合は、適度の抵抗を必要とするこの電荷の注入防止性と、適度の電荷輸送能を必要とする電気特性との両立を考慮して、最適なバルク抵抗を有する金属酸化物微粒子を用いることが好ましいが、上記調節を行うことによって、これらの特性の両立を容易にすることができる。
特に、本発明の分散処理方法では、金属酸化物微粒子等の材料に物理的又は化学的な損傷を与えないように被処理液の分散を行うことができるので、このように金属酸化物微粒子がシランカップリング剤で表面処理されていても、分散処理中にシランカップリング剤が金属酸化物微粒子から剥離したりしないように分散処理を行うことができ好適である。
また、本発明の電子写真装置は、上記本発明の電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置と、トナー像を電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置とを備えるものである。
また、本発明のプロセスカートリッジは、上記本発明の電子写真感光体と、電子写真感光体を帯電させる帯電装置、帯電した電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置、静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置、トナー像を電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置、及び転写後の電子写真感光体から付着物を除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種とを備えるものである。
本発明の電子写真装置及びプロセスカートリッジにおいては、電気特性及びリーク防止性に優れた下引層を備える本発明の電子写真感光体を用いることで、かぶり、ゴースト等の画像欠陥や感度変動を生じることなく、長期にわたって良好な画像品質を得ることができる。
本発明によれば、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理するに際し、金属酸化物微粒子の変質を抑制しながら当該微粒子を効率よく且つ確実に分散させることが可能な分散処理方法を提供することができる。また、本発明は、かかる分散処理方法を利用した電子写真感光体の製造方法並びにそれにより得られる電子写真感光体、更には当該電子写真感光体を用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジを提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
まず、本発明の分散処理方法の好適な実施形態について説明し、続いて、電子写真感光体及びその製造方法、電子写真装置、プロセスカートリッジの順に、それぞれの本発明の好適な実施形態を説明する。
(分散処理方法)
図1は本発明において好ましく用いられる水平型メディアミル分散機の一例を示す説明図である。図1中、容器(被処理液タンク)7には金属酸化物微粒子を含有する被処理液100が収容されており、容器7は送液ポンプ8が設けられたラインL1を介して分散機1(シリンダー3の上流側内壁9a)に連結されている。また、シリンダー3のラインL1と反対側には、一端がシリンダー3の下流側内壁9b、他端が容器7に連結したラインL2が設けられている。なお、被処理液100に含まれる金属酸化物微粒子については、電子写真感光体及びその製造方法の説明において詳述するが、当該微粒子はシランカップリング剤により表面処理されたものであってもよい。
分散機本体1は、内部にメディア2が収容された円筒中空状のシリンダー3、シリンダー3内に設けられており略水平方向に配置されたシャフト(回転軸)4を中心として回転可能な撹拌ミル5、及びシャフト4の一端に連結されており撹拌ミル5を回転させる駆動装置6を備えている。
シリンダー3の容量は、特に制限されないが、0.6〜60Lであると好ましい。また、メディア2のかさ充填率は、特に制限はないが、シリンダー3の容量の70〜85%であると好ましい。
メディア2の材質は特に制限されないが、具体的には、ジルコニア、SUS、アルミナ、ガラスビーズ、鋼、クロム鋼等が挙げられる。メディア2の平均粒径については、特に制限はないが、800〜2100μmφが好ましい。
また、シリンダー3及び撹拌ミル5の材質は特に制限されないが、ジルコニアを主成分とするセラミックス、アルミナ、SUS、ガラス、ポリウレタン、ポリエチレン、ナイロン等が挙げられ、特に硬度の高い材料であることが好ましい。これにより、メディア2、シリンダー3、撹拌ミル5等の破損を防止し、被処理液100への不純物の混入を防止することができる。なお、ジルコニアを主成分とするセラミックスやアルミナの使用は、例えば上述のように撹拌ミル5の回転速度を6m/s以上にする場合に特に有効であるが、メディア等の破損が生じない条件であれば、SUS、又は有機樹脂で被覆された材質等を用いてもよい。
本実施形態における水平型メディアミル分散機としては、シリンダー3の中心軸方向の長さ20とシリンダー3の内径21とが下記式(1):
L/D≧2 (1)
で表される条件を満たすものを用いることが好ましい。ここで、式(1)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表す。かかる条件を満たすシリンダー3を用いることにより、ビーズパッキングをより生じさせやすくすることができる。金属酸化物微粒子の分散性を更に高める観点からは、L/Dは2.1以上であるとより好ましく、2.2以上であると更に好ましい。
かかる水平型メディアミル分散機を用いて被処理液100を分散処理する場合、まず、容器7に収容された被処理液100が、ポンプ8によりラインL1に引き出されて分散機本体1のシリンダー3内に上流側内壁9aから導入される。
分散機本体1では、駆動装置6により撹拌ミル5を回転させながら、回転軸4に沿ってシリンダー3内に被処理液100を通すことで、被処理液100がメディア2と共に撹拌される。このようにして分散処理された被処理液100はシリンダー3の下流側内壁9bからラインL2を通って容器7に戻り、再び分散処理に供される。
かかる分散処理を行う際は、被処理液100の粘度を10mPa・s以上とし、シリンダー3内の被処理液100の流量を800mL/分以上とすることが好ましい。金属酸化物微粒子の分散性を更に高める観点からは、被処理液100の粘度は50mPa・s以上であるとより好ましく、100mPa・s以上であると更に好ましい。また、シリンダー3内の被処理液100の流量は、1000mL/分以上であるとより好ましく、1200mL/分以上であると更に好ましい。
また、流量と、シリンダー3の中心軸方向の長さ20とシリンダー3の内径21とが下記式(2):
L/1273V≦2.5 (2)
で表される条件を満たすように行うことが好ましい。ここで、式(2)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表し、Vはシリンダー内の被処理液の流量(mL/分)を表す。金属酸化物微粒子の分散性を更に高める観点からは、DL/1273Vは2.3以下であるとより好ましく、2.0以下であると更に好ましい。
また、撹拌ミル5の回転速度(ミル移動速度)は6〜20m/sが好ましい。回転速度が6m/s未満の場合、シリンダー3内のメディア分布に偏りが生じやすくなり、また、メディア2同士の衝突速度が低くなるため、分散性及び均一性が低下する傾向にあり、また、回転速度が20m/sを超えるとシェアが過剰に大きくなって被処理液100中の金属酸化物微粒子の変質が起こりやすくなる傾向にある。
また、本発明においては、上述のように循環方式により分散処理を行うことが好ましい。循環方式により分散処理を行うことで、被処理液100の流量が大きい場合であっても、金属酸化物微粒子の分散性をより確実に高めることができる。また、分散処理後の被処理液100が容器7に収容されることで、被処理液100全体における金属酸化物微粒子の分散性が均一化されるので、金属酸化物微粒子が高度に分散した被処理液100を安定的に得ることができる。なお、シリンダー内に1回流通させて十分な分散性が得られれば、1回の流通方式により分散処理を行ってもよいし、シリンダー内に複数回流通させなければ十分な分散性が得られないのであれば、複数のシリンダーを、ラインを介して連結させ、複数の流通方式により分散処理を行ってもよい。
次に、本実施形態の分散処理方法の作用について説明する。
図2(a),(b)はそれぞれ、本実施形態の分散処理方法によるシリンダー3内のメディア分布の一例を概念的に示すグラフ、図3(a),(b)及び図4(a),(b)はそれぞれ、従来の分散処理方法によるシリンダー3内のメディア分布の一例を概念的に示すグラフである。なお、いずれも水平方向(回転軸4に沿った被処理液100の流れ方向)をx軸とし、鉛直上向きをy軸としている。
本実施形態では、上述のように分散処理を行うことで、図1に示すように、水平型メディアミル分散機1のシリンダー3内において、メディア2が下流側に偏在し、下流側内壁9b上にメディア層40が形成される。
これにより、図2(a)に示すように、x軸方向のメディア分布については下流側に偏って分布した状態になる。そして、下流側のメディア層40にビーズパッキングの第一領域50が現われる。この第一領域50のメディアは、自由度が小さくなり、移動速度が非常に遅くなるため、図2(b)に示すように、y軸方向のメディア分布が均一になり、分散条件としては非常にマイルドになる。
このようなメディア分布の状態で、被処理液をシリンダー3内に流通させると、下流側において被処理液がマイルドな分散条件下で十分に撹拌されるので、金属酸化物微粒子の変質を抑制しながら当該金属酸化物微粒子を十分に分散させることが可能となる。また、被処理液はメディア層40の第一領域50を必ず通過することになるので、ショートパスしてシリンダー3の外部に抜け出していくことを確実に防止することができる。
なお、メディア分布が下流側に偏った影響により、上流側にはメディアの分布がゼロとなる第二領域60が生じることとなる。この第二領域60が大きいほど、よりメディアの分布が下流側に偏るため、第一領域50が大きくなることが示唆される。
図3(a),(b)は従来望ましいとされたメディア分布であり、メディアがシリンダー内に均一に分布されている。しかしながら、かかるメディア分布を安定的に得ることは非常に困難であり、また、メディアをこのように均一に分布させるべくシェアを高くすると、金属酸化物微粒子の変質が起こりやすくなる。一方、シェアを低くするために、撹拌ミルの回転速度を低下させて、メディアと金属酸化物微粒子との衝突速度を低減しようとすると、撹拌ミルの回転速度の低下に伴い、図4(a),(b)に示すように、y軸方向のメディア分布に偏りが生じ、メディアが底部に滞留しやすくなる。この場合、被処理液が滞留したメディアの上部を通り、ショートパスでシリンダーから流出しやすくなるため、所望の分散状態が得られ難くなり、分散処理にも長時間を要することになる。本発明によれば、このような従来の分散処理方法における問題点を解決することができる。
本実施形態のメディア分布において、シリンダー3の容量と、下流側でのビーズパッキングの第一領域50の容量と、シリンダー3内のメディア2のかさ充填率とが下記式(3):
K/J≧0.7P/100 (3)
で表される条件を満たすようにすることが好ましい。ここで、式(3)中、Jはシリンダーの容量(L)を表し、Kは第一領域の容量(L)を表し、Pはシリンダー内のメディアのかさ充填率(%)を表す。
ここで、「シリンダー内のメディアのかさ充填率」とは、シリンダー内にメディアのみが収容された状態で、シリンダーの容量のうち、メディアの占有する容量(メディア間の空隙も含む)の割合のことである。かかるメディア分布では、略円筒中空状のシリンダー内にビーズパッキングの領域が十分に形成されており、金属酸化物微粒子の分散処理を好適に行うことができる。
また、本実施形態のメディア分布において、シリンダー3の容量と、上流側でのメディアの分布がゼロとなる第二領域60の容量と、シリンダー3内の前記メディア2のかさ充填率とが下記式(4):
Q/J≧0.7{1−(P/100)} (4)
で表される条件を満たすようにすることが好ましい。ここで、式(4)中、Jはシリンダーの容量(L)を表し、Qは第二領域の容量(L)を表し、Pはシリンダー内のメディアのかさ充填率(%)を表す。
かかるメディア分布では、シリンダー内においてメディアが十分に下流側に偏在するため、ビーズパッキングである第一領域50を十分に大きくすることができる。したがって、金属酸化物微粒子の分散処理をより好適に行うことができる。
かかる状態の確認方法としては、例えば試験用として透明性を有するシリンダーを用い、目視によって確認する方法が挙げられる。なお、メディアが確認し難い場合は、有色のメディアを作製して用いてもよい。
(電子写真感光体及びその製造方法)
図5は本発明の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図5に示した電子写真感光体10においては、導電性基体12上に下引層14が設けられており、さらに下引層14上に電荷発生層15、電荷輸送層16、保護層17がこの順で積層されて感光層13が構成されている。
導電性基体12はアルミニウムを円筒状(ドラム状)に成形したものである。基体12としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、ニッケルなどの金属ドラムを用いることができる。また、シート、紙、プラスチック又はガラスなどの基体上に、アルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、インジウム等の金属や、酸化インジウム・酸化錫などの導電性金属化合物を蒸着したものを用いてもよい。さらに、上記基体に金属箔をラミネートするか、或いは、カーボンブラック、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン粉、金属粉、沃化銅等を結着樹脂に分散して塗布することによって導電処理したもの等も使用可能である。また、基体12の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。なお、基体12を金属パイプとした場合、表面は素管のままであってもよいし、事前に鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
下引層14は、金属酸化物微粒子及び該微粒子を分散させる結着樹脂を含んで構成されている。
金属酸化物微粒子としては、10〜1011Ω・cm程度の粉体抵抗を有するもの、例えば酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛等が好ましく用いられる。なお、粉体抵抗が上記下限値未満であると十分なリーク防止性が得られず、また、上記上限値を超えると残留電位上昇を引き起こしてしまう懸念がある。
これらの金属酸化物微粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。金属酸化物微粒子の平均粒子径は、0.5μm以下であることが好ましい。ここでいう粒径とは、平均1次粒径を意味する。
また、下引層14に含まれる金属酸化物微粒子として、カップリング剤により表面処理されたものを用いることもできる。カップリング剤としては所望の感光体特性を得られるものであれば特に制限されないが、具体的には、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル-トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が挙げられる。また、これらのカップリング剤は2種以上を混合して使用することもできる。
表面処理方法としては、公知の方法であればいかなる方法でも使用可能であるが、乾式法あるいは湿式法が好適に使用される。
乾式法にて表面処理を施す場合には、金属酸化物微粒子をせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら、直接又は有機溶媒若しくは水に溶解させたカップリング剤を滴下、乾燥空気や窒素ガスとともに噴霧させることによって均一に処理される。カップリング剤を添加又は噴霧する際には50℃以上の温度で行われることが好ましい。カップリング剤を添加又は噴霧した後、さらに100℃以上で焼き付けを行うことが好ましい。焼き付けは所望の電子写真特性が得られる温度、時間であれば任意の範囲で実施できる。なお、乾式法においては、金属酸化物微粒子をカップリング剤による表面処理前に加熱乾燥して表面吸着水を除去することが好ましい。表面吸着水を処理前に除去することによって、金属酸化物微粒子表面に均一にカップリング剤を吸着させることができる。金属酸化物微粒子はせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら加熱乾燥することも可能である。
湿式法としては、金属酸化物微粒子を溶剤中に攪拌、超音波、サンドミルやアトライター、ボールミルなどを用いて分散し、カップリング剤溶液を添加し攪拌あるいは分散したのち、溶剤除去することで均一に処理される。溶剤除去後にはさらに100℃以上で焼き付けを行うことが好ましい。焼き付けは所望の電子写真特性が得られる温度、時間であれば任意の範囲で実施できる。湿式法においても、金属酸化物微粒子をカップリング剤による表面処理前に表面吸着水を除去することが好ましい。この表面吸着水除去方法には、乾式法と同様に加熱乾燥による除去の他に、表面処理に用いる溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、溶剤と共沸させて除去する方法等により実施される。
金属酸化物微粒子に対する表面処理剤の量は、所望の電子写真特性が得られるように適宜選定される。電子写真特性は表面処理後に金属酸化物微粒子に付着しているカップリング剤の量により影響され、その付着量は蛍光X線分析におけるSi強度と該金属酸化物の主たる金属元素強度から求められる。蛍光X線分析における好ましいSi強度は、該金属酸化物の主たる金属元素強度の1.0×10−5〜1.0×10−3の範囲である。Si強度が上記下限値未満であるとかぶりなどの画質欠陥が発生しやすく、また、上記上限値を超えると残留電位の上昇などの欠陥が発生しやすい。
下引層14の結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物が挙げられる。また、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などを用いることができる。これらの中でも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく用いられる。
下引層14の形成工程においては、金属酸化物微粒子及び結着樹脂を含む被処理液を、上記本発明の分散処理方法により分散処理して得られる下引層用塗布液が用いられる。下引層用塗布液中の金属酸化物微粒子と結着樹脂との比率は所望する電子写真感光体特性を得られる範囲で任意に設定できる。
下引層用塗布液には電気特性向上、環境安定性向上、画質向上のために種々の添加物を用いることができる。添加物としては、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送性物質、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。
かかるシランカップリング剤は金属酸化物の表面処理に用いられるが、添加剤としてさらに塗布液に添加して用いることもできる。ここで用いられるシランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、かかるジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
また、かかるチタニウムキレート化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
また、かかるアルミニウムキレート化合物としては、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。
また、下引層用塗布液の溶剤としては、公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。より具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。これらの溶剤は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤としてバインダー樹脂を溶解することができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
上記成分を含有する下引層用塗布液について、本発明の分散処理方法により分散処理した後、当該塗布液を基体12上に塗布して下引層14が形成される。塗布液の塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
このようにして形成される下引層14の膜厚は、15μm以上であることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。また、下引層14のビッカース強度は35以上であることが好ましい。
また、モアレ像防止のために、下引層14の表面粗さを、使用される露光用レーザー波長λの1/4n(nは上層の屈折率)〜λに調整することが好ましい。表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子を添加することもできる。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等を用いることができる。また、表面粗さ調整のために下引層を研磨することもできる。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等を用いることもできる。
さらに、下引層14と感光層13との間に、電気特性向上、画質向上、画質維持性向上、感光層接着性向上などのために中間層を設けてもよい。中間層はポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。この中でも、ジルコニウム又はシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上優れている。
かかるシリコン含有化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらの中でも、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が好ましい。
また、かかる有機ジルコニウム化合物としては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
また、かかる有機チタン化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
また、かかる有機アルミニウム化合物としては、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こす。したがって、中間層を形成する場合の膜厚は0.1〜3μmであることが好ましい。
電荷発生層15は、電荷発生物質を真空蒸着により形成するか、有機溶剤及び結着樹脂とともに分散し塗布することにより形成される。分散塗布により電荷発生層を形成する場合、結着樹脂や添加剤等を含む有機溶剤の中に電荷発生物質を分散させ、得られた分散液を塗布することにより電荷発生層が形成される。
電荷発生材料としては、公知の電荷発生物質ならいずれも使用可能である。赤外光用の電荷発生材料としては、フタロシアニン顔料、スクアリリウム、ビスアゾ、トリスアゾ、ペリレン、ジチオケトピロロピロールなどが挙げられる。可視光用の電荷発生材料としては、縮合多環顔料、ビスアゾ、ペリレン、トリゴナルセレン、色素増感した金属酸化物微粒子等が挙げられる。これらの中でも、特にフタロシアニン系顔料は優れた性能を有しており好ましい。これを用いることにより、特に高感度で、繰り返し安定性の優れる電子写真感光体を得ることができる。また、フタロシアニン顔料には一般に数種の結晶型が存在するが、目的にあった感度が得られる結晶型であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることができる。特に好ましく用いられるフタロシアニン顔料としては、クロロガリウムフタロシアニン、ジクロロススフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、無金属フタロシアニン、オキシチタニルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン等が挙げられる。
上記フタロシアニン顔料の結晶は公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料を、自動乳鉢、遊星ミル、振動ミル、CFミル、ローラーミル、サンドミル、ニーダー等で機械的に乾式粉砕するか、乾式粉砕後、溶剤と共にボールミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用いて湿式粉砕処理を行うことによって製造することができる。上記の処理において使用される溶剤は、芳香族類(トルエン、クロロベンゼン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、脂肪族アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、脂肪族多価アルコール類(エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール等)、芳香族アルコール類(ベンジルアルコール、フェネチルアルコール等)、エステル類(酢酸エステル、酢酸ブチル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、ジメチルスルホキシド、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等)、さらには数種の混合系、水とこれら有機溶剤の混合系が挙げられる。溶剤の使用量は、顔料結晶に対して、1〜200重量部、好ましくは10〜100重量部である。処理温度は、−20℃〜溶剤の沸点以下、好ましくは−10〜60℃である。
また、粉砕の際に食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を用いることもできる。磨砕助剤は顔料の重量に対して、0.5〜20倍、好ましくは1〜10倍用いればよい。また、公知の方法で製造されるフタロシアニン顔料結晶を、アシッドペースティングあるいはアシッドペースティングと前述したような乾式粉砕あるいは湿式粉砕を組み合わせることにより、結晶制御することもできる。アシッドペースティングに用いる酸としては、硫酸が好ましく、濃度70〜100%、好ましくは95〜100%のものが使用され、溶解温度は、−20〜100℃、好ましくは−10〜60℃の範囲に設定される。濃硫酸の量は、フタロシアニン顔料結晶の重量に対して、1〜100倍、好ましくは3〜50倍の範囲に設定される。析出させる溶剤としては、水あるいは、水と有機溶剤の混合溶剤が任意の量で用いられる。析出させる温度については特に制限はないが、発熱を防ぐために、氷等で冷却することが好ましい。
電荷発生層15に用いる結着樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することができる。また、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーから選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂等の絶縁性樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中でも特にポリビニルアセタール樹脂が好ましく用いられる。
また、電荷発生材料と結着樹脂との配合比(重量比)は、10:1〜1:10の範囲内であることが好ましい。塗布液を調整するための溶媒としては、公知の有機溶剤、例えばアルコール系、芳香族系、ハロゲン化炭化水素系、ケトン系、ケトンアルコール系、エーテル系、エステル系等から任意で選択することができる。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を用いることができる。これらの溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解できる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
分散方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、コロイドミル、ペイントシェーカーなどの方法を用いることができる。さらにこの電荷発生層を設けるときに用いる塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。この分散の際、粒子を0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下、さらに好ましくは0.15μm以下の粒子サイズにすることは高感度・高安定性に対して有効である。
さらに、電気特性の安定性向上、画質欠陥防止などのために、電荷発生材料に表面処理を施すことができる。表面処理剤としてはカップリング剤などを用いることができるがこれに限定されるものではない。表面処理に用いるカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が挙げられる。これらの中でも特に好ましく用いられるシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤が挙げられる。
また、表面処理に用いるカップリング剤にはジルコニウム、チタン又はアルミニウムの有機金属化合物を用いることができる。具体的に、有機ジルコニウム化合物しては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。また、有機チタン化合物しては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。さらに、有機アルミニウム化合物しては、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
さらに、この電荷発生層用塗布液には、電気特性向上、画質向上などのために種々の添加剤を添加することもできる。添加物としては、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送性物質、多環縮合系、アゾ系等の電子輸送性顔料、ジルコニウムキレート化合物、チタニウムキレート化合物、アルミニウムキレート化合物、チタニウムアルコキシド化合物、有機チタニウム化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いることができる。
かかるシランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、かかるジルコニウムキレート化合物としては、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセト酢酸エチル、ジルコニウムトリエタノールアミン、アセチルアセトネートジルコニウムブトキシド、アセト酢酸エチルジルコニウムブトキシド、ジルコニウムアセテート、ジルコニウムオキサレート、ジルコニウムラクテート、ジルコニウムホスホネート、オクタン酸ジルコニウム、ナフテン酸ジルコニウム、ラウリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウム、イソステアリン酸ジルコニウム、メタクリレートジルコニウムブトキシド、ステアレートジルコニウムブトキシド、イソステアレートジルコニウムブトキシドなどが挙げられる。
また、かかるチタニウムキレート化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンアセチルアセトネート、ポリチタンアセチルアセトネート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート、チタンラクテートエチルエステル、チタントリエタノールアミネート、ポリヒドロキシチタンステアレートなどが挙げられる。
また、かかるアルミニウムキレート化合物としては、アルミニウムイソプロピレート、モノブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムブチレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)などが挙げられる。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。
電荷発生層15の形成工程における塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。
電荷輸送層16は電荷輸送材料を含んで構成される。電荷輸送材料としては、公知のものならいかなるものでも使用可能であるが、具体的には、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、トリ(p−メチル)フェニルアミン、N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、ジベンジルアニリン、9,9−ジメチル−N,N’−ジ(p−トリル)フルオレノン−2−アミンなどの芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどの芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジンなどの1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、[p−(ジエチルアミノ)フェニル](1−ナフチル)フェニルヒドラゾンなどのヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリンなどのキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)−ベンゾフランなどのベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N.N’−ジフェニルアニリンなどのα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロモアニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、2−(4−ビフェニル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどのオキサジアゾール系化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物、3,3’,5,5’−テトラ−t−ブチルジフェノキノン等のジフェノキノン化合物などの電子輸送物質、あるいは以上に示した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
電荷輸送層16の結着樹脂としては、公知のものであればいかなるものでも使用可能であるが、電機絶縁性のフィルム形成可能な樹脂が好ましい。例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−カルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーワックス、ポリウレタン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの結着樹脂は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができるが、特にポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂が電荷輸送材との相溶性、溶剤への溶解性、強度の点で優れ好ましく用いられる。結着樹脂と電荷輸送物質との配合比(重量比)はいずれの場合も任意に設定することができるが、電気特性低下、膜強度低下に注意しなくてはならない。
電荷輸送層の形成工程における塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布液に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
このようにして得られる電荷輸送層16の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μmである。
また、電子写真感光体には電子写真装置中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光 ・ 熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤・光安定剤などの添加剤を添加することができる。
例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物などが挙げられる。
かかるフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチル-フェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3.9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
また、かかるヒンダードアミン系酸化防止剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイミル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ[−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが挙げられる。
また、かかる有機硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリルチオプロピオネート)、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。
また、かかる有機燐系酸化防止剤としては、トリスノニルフェニル フォスフィート、トリフェニルフォスフィート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−フォスフィートなどが挙げられる。
有機硫黄系及び有機燐系酸化防止剤は2次酸化防止剤として用い、フェノール系あるいはアミン系などの1次酸化防止剤と併用することにより相乗効果を得ることができる。
また、光安定剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ジチオカルバメート系、テトラメチルピペリジン系などの誘導体が挙げられる。
かかるベンゾフェノン系光安定剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,2’−ジ-ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
また、かかるベンゾトリアゾール系光安定剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。その他の化合物として2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ニッケルジブチル−ジチオカルバメートなどが挙げられる。
また感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有せしめることができる。本発明の感光体に使用可能な電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などを挙げることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl、CN、NO等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特によい。また、電荷輸送層16にはシリカやPTFEのような微粒子を含有させることもできる。また塗布液には塗膜の平滑性向上のためのレベリング剤としてシリコーンオイルを微量添加することもできる。
本発明の電子写真感光体においては、図5に示したように、必要に応じて保護層17を設けることもできる。この保護層は、積層構造からなる感光体では帯電時の電荷輸送層の化学的変化を防止したり、感光層の機械的強度をさらに改善するために用いられる。この保護層は、硬化性樹脂、電荷輸送性化合物を含むシロキサン樹脂硬化膜、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成された膜などから成る。硬化性樹脂としては公地の樹脂であれば何でも使用できるが、例えばフェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シロキサン樹脂等が挙げられる。電荷輸送性化合物を含むシロキサン樹脂硬化膜の場合、電荷輸送性化合物として公知の材料であればいかなるものでも使用可能であるが、例えば特開平10−95787号公報、特開平10−251277号公報、特開平11−32716号公報、特開平11−38656号公報、特開平11−236391号公報に示された化合物等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
保護層17が導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成された膜である場合、導電性材料としては、N,N’−ジメチルフェロセン等のメタロセン化合物、N,N’−ジフェニルN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫とアンチモンあるいは酸化アンチモンとの固溶体の担体又はこれらの混合物、あるいは単一粒子中にこれらの金属酸化物微粒子を混合したもの、あるいは被覆したものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
保護層17に用いる結着樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の公知の樹脂が用いられ、これらは必要に応じて架橋して使用することもできる。
保護層17には酸化防止剤を含有させることができる。かかる酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、有機燐系酸化防止剤等が挙げられる。
具体的に、フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−2’−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチル-フェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3.9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどが挙げられる。
また、かかるヒンダードアミン系酸化防止剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]−4−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイミル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,3,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ[−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物などが挙げられる。
また、かかる有機燐系酸化防止剤としてトリスノニルフェニルフォスフィート、トリフェニルフォスフィート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフィートなどの公知の酸化防止剤が挙げられるほか、シロキサン樹脂と結合可能な水酸基、アミノ基、アルコキシシリル基等の官能基を有する酸化防止剤などが挙げられる。さらに、保護層にはシリカやPTFEのような微粒子を含有させることもできる。
保護層17の形成工程における塗布方法としては、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。塗布に用いる溶剤としては、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、クロルベンゼン、トルエン等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、できるだけ下層を溶解しにくい溶剤を用いることが好ましい。
このようにして得られる保護層17の膜厚は、好ましくは1〜20μm、より好ましくは1〜10μmである。
本発明の電子写真感光体において、高解像度を得るための電荷発生層より上層の機能層の膜厚は50μm以下、好ましくは40μm以下が好ましく用いられる。機能層が薄膜の場合は本発明の粒子分散型下引層と高強度な保護層の組み合わせが特に有効に用いられる。
なお、図5に示した電子写真感光体は、導電性基体12上に下引層14、電荷発生層15、電荷輸送層16、保護層17がこの順序を積層したものであるが、本発明の電子写真感光体の構成はこれに限定されるものではない。例えば、電荷輸送層16が十分な強度を有している場合には、保護層17を設けなくてもよい。また、電荷発生層15と電荷輸送層16との積層の順序は逆であってもよい。さらに、図5に示した電子写真感光体は電荷発生層15と電荷輸送層16とを別個に設けた機能分離型感光体であるが、電荷発生材料と電荷輸送材料との双方を含む感光層(単層型感光層)を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体は、近赤外光若しくは可視光に発光するレーザービームプリンター、ディジタル複写機、LEDプリンター、レーザーファクシミリなどの電子写真装置に好適に用いられる。レーザービームとしては高精細な画像を得るために350〜800nmの光を発振するレーザーが好ましい。さらに、レーザービームとしては高精細な画像を得るためにスポット径10μm以下が好ましく、さらに好ましくは3×10μm以下が好ましく用いられる。
(電子写真装置)
図6は、本発明の電子写真装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図6に示す電子写真装置としての画像形成装置200は、本発明の電子写真感光体207と、電子写真感光体207を接触帯電方式により帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される電子写真感光体207を露光して静電潜像を形成する露光装置210と、露光装置210により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を被転写体500に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215とを備える。なお、この場合には、除電器214が設けられていないものもある。
図6に示した帯電装置208は、感光体207の表面に接触型帯電部材(例えば、帯電ロール)を接触させて感光体に電圧を均一に印加し、感光体表面を所定の電位に帯電させるものである。
接触型帯電部材としては、芯材の外周面に弾性層、抵抗層、保護層等を設けたローラ状のものが好適に用いられる。なお、接触型帯電部材の形状は、上記したローラ状の他、ブラシ状、ブレード状、ピン電極状、フィルム状等いずれでもよく、画像形成装置の仕様や形態に合わせて任意に選択することができる。
ローラ状の接触型帯電部材における芯材の材質としては、導電性を有するもの、例えば、鉄、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等が用いられる。また、導電性粒子等を分散した樹脂成形品等を用いることができる。
また、芯材の外周面にある弾性層の材質としては、導電性あるいは半導電性を有するもの、例えば、ゴム材に導電性粒子あるいは半導電性粒子を分散したものが使用可能である。ゴム材としてはEPDM、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソブチレン、SBR、CR、NBR、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、SBS、熱可塑性エラストマー、ノルボーネンゴム、フロロシリコーンゴム、エチレンオキシドゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、エポキシゴム等が用いられる。導電性粒子あるいは半導電性粒子としては、カーボンブラック、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO−Al、SnO−Sb、In−SnO、ZnO−TiO、MgO−Al、FeO−TiO、TiO、SnO、Sb、In、ZnO、MgO等の金属酸化物が用いることができる。これらの材料は1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、芯材の外周面にある抵抗層及び保護層の材質としては、結着樹脂に導電性粒子又は半導電性粒子を分散し、その抵抗を制御したものが用いられる。かかる結着樹脂としては、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ポリアミド樹脂、メトキシメチル化ナイロン、エトキシメチル化ナイロン、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリチオフェン樹脂、PFA、FEP、PET等のポリオレフィン樹脂、スチレンブタジエン樹脂等が用いられる。また、結着樹脂に分散される導電性粒子又は半導電性粒子としては、弾性層と同様のカーボンブラック、金属、金属酸化物が用いられる。また、必要に応じてヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等の酸化防止剤や、クレー、カオリン等の充填剤、シリコーンオイル等の潤滑剤などを添加することができる。これらの層を形成する手段としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法、溶融成形方、注入成形法等を用いることができる。
これらの接触型帯電部材を用いて感光体を帯電させる際には、接触型帯電部材に電圧が印加されるが、かかる印加電圧は直流電圧、直流電圧に交流電圧を重畳したもののいずれでもよい。
なお、図6における接触型帯電部材の代わりに、コロトロン、スコロトロン等の非接触方式のコロナ帯電装置を用いることも可能である。これらは画像形成装置の仕様や形態に合わせて任意に選択することができる。
露光装置210としては、電子写真感光体表面に、半導体レーザー、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。
現像装置211としては、一成分系、二成分系等の正規または反転現像剤を用いた従来より公知の現像装置等を用いることができる。
現像装置211に使用されるトナーの形状は特に限定されないが、高画質化、エコロジーの観点から球形トナーが好ましい。球形トナーとは、高転写効率を達成するために、平均形状係数(ML/A)が100〜130、好ましくは100〜125の範囲で表される球形状を有するトナーである。この平均形状係数(ML/A)が130より大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまう。
ここで、平均形状係数(ML/A)とは、トナー粒子について求めた形状係数の平均値のことである。各トナー粒子の平均形状係数は、トナーを光学顕微鏡で観察したときの像を画像解析装置(例えばLUZEX III、ニレコ社製)に取り込んで円相当径を測定し、その最大長及び面積から下記式(5):
(ML/A)=(最大長)×π×100/[4×(面積)] (5)
に従い求めることができる。真球の場合、ML/A=100となる。
球形トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有してなる。この球形トナーは、好ましくは10μm以下の粒子、より好ましくは8μm以下の粒子を用いることができる。
かかる結着樹脂としては、スチレン類、モノオレフィン類、ビニルエステル類、α−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等も挙げられる。
また、かかる着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして挙げられる。
球形トナーには、離型剤、帯電制御剤、他の無機微粒子等の公知の添加剤を内添加処理や外添加処理してもよい。
かかる離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
また、かかる帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプ等の帯電制御剤を用いることができる。
また、他の無機微粒子としては、粉体流動性、帯電制御等の目的で、平均1次粒径が40nm以下の小径無機微粒子を用い、更に必要に応じて、付着力低減の為、それより大径の無機あるいは有機微粒子を併用してもよい。これらの他の無機微粒子は公知のものを使用できる。特に、小径無機微粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
その他、球系トナーには、表面潤滑剤(金属脂肪酸塩)や研磨効果を有する微粒子を添加することもできる。
球形トナーは、特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法により得ることができる。具体的には、例えば混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法等が挙げられる。また上記方法で得られた球形トナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。外添剤を添加する場合、球形トナー及び外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、球形トナーを湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
転写装置212としては、ローラー状の接触帯電部材の他、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、あるいはコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等が挙げられる。
クリーニング装置213は、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニング装置としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等を用いることができるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
また、本発明の電子写真装置は、図6に示したように、イレース光照射装置214をさらに備えていてもよい。これにより、電子写真感光体が繰り返し使用される場合に、電子写真感光体の残留電位が次のサイクルに持ち込まれる現象が防止されるので、画像品質をより高めることができる。
図7は本発明の電子写真装置の他の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図7に示す画像形成装置220は中間転写方式の電子写真装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a〜401d(例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。
ここで、画像形成装置220に搭載されている電子写真感光体401a〜401dは、それぞれ本発明の電子写真感光体である。
電子写真感光体401a〜401dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体401a〜401dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置にはレーザー光源(露光装置)403が配置されており、レーザー光源403から出射されたレーザー光を帯電後の電子写真感光体401a〜401dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体401a〜401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
なお、上述の説明においては中間転写体として中間転写ベルト409を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト409のようにベルト状であってもよく、ドラム状であってもよい。ベルト状とする場合中間転写体の基材として用いる樹脂材料としては、従来公知の樹脂を用いることができる。例えば、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンテレフタレート(PAT)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。さらに、樹脂材料と弾性材料をブレンドして用いることができる。
弾性材料としては、ポリウレタン、塩素化ポリイソプレン、NBR、クロロピレンゴム、EPDM、水素添加ポリブタジエン、ブチルゴム、シリコーンゴム等を1種類、又は2種類以上をブレンドしてなる材料を用いることができる。これらの基材に用いる樹脂材料及び弾性材料に、必要に応じて、電子伝導性を付与する導電剤やイオン伝導性を有する導電剤を1種類又は2種類以上を組み合わせて添加する。この中でも、機械強度に優れる点で、導電剤を分散させたポリイミド樹脂を用いることが好ましい。上記の導電剤としては、カーボンブラック、金属酸化物、ポリアニリン等の導電性ポリマーを用いることができる。
中間転写体として中間転写ベルト409のようなベルトの形状の構成を採用する場合、一般にベルトの厚さは50〜500μmが好ましく、60〜150μmがより好ましいが、材料の硬度に応じて適宜選択することができる。
例えば、導電剤を分散させたポリイミド樹脂からなるベルトは、特開昭63−311263号公報に記載されているように、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸の溶液中に導電剤として5〜20重量%のカーボンブラックを分散させ、分散液を金属ドラム上に流延して乾燥した後、ドラムから剥離したフィルムを高温下に延伸してポリイミドフィルムを形成し、さらに適当な大きさに切り出してエンドレスベルトとすることにより製造することができる。
上記フィルム成形は、一般には、導電剤を分散したポリアミド酸溶液の成膜用原液を円筒金型に注入して、例えば、100〜200℃に加熱しつつ500〜2000rpmの回転数で円筒金型を回転させながら、遠心成形法によりフィルム状に成膜し、次いで、得られたフィルムを半硬化した状態で脱型して鉄芯に被せ、300℃以上の高温でポリイミド化反応(ポリアミド酸の閉環反応)を進行させて本硬化させることにより行うことができる。また、成膜原液を金属シート上に均一な厚みに流延して、上記と同様に100〜200℃に加熱して溶媒の大半を除去し、その後300℃以上の高温に段階的に昇温してポリイミドフィルムを形成する方法もある。また、中間転写体は表面層を有していても良い。
また、中間転写体としてドラム形状を有する構成を採用する場合、基材としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、銅等で形成された円筒状基材を用いることが好ましい。この円筒状基材上に、必要に応じて弾性層を被覆し、該弾性層上に表面層を形成することができる。
なお、本発明でいう被転写体とは、電子写真感光体状に形成されたトナー像を転写する媒体であれば特に制限はない。例えば、電子写真感光体から直接、紙等に転写する場合は紙等が被転写体であり、また、中間転写体を用いる場合には中間転写体が被転写体になる。
(プロセスカートリッジ)
図8は、本発明の電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。プロセスカートリッジ300は、電子写真感光体207とともに、帯電装置208、現像装置211、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を取り付けレール216を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成するものである。
上述の画像形成装置及びプロセスカートリッジにおいては、電気特性及びリーク防止性に優れる本発明の電子写真感光体を用いることによって、高水準の画像品質を得ることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
[実施例1]
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製試作品)100重量部をトルエン500重量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(商品名:KBM603、信越化学社製)1.5重量部を添加して2時間攪拌した。その後、減圧蒸留によりトルエンを留去し、150℃で2時間焼き付けを行った。得られた表面処理酸化亜鉛を蛍光X線により分析した結果、Zn元素強度に対するSi元素強度の比(Si/Zn)は1.5×10−4であった。
このようにして表面処理を施した酸化亜鉛60重量部、硬化剤(ブロック化イソシアネート、商品名:スミジュールBL3175、住友バイエルンウレタン社製)15重量部及びブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学社製)15重量部をメチルエチルケトン85重量部に溶解した溶液38重量部に、メチルエチルケトン25重量部を混合して被処理液を得た。この被処理液の液粘度は、200mPa・s程度であった。
次に、水平型メディアミル分散機(KDL−PILOT型、ダイノーミル、シンマルエンタープライゼス社製)を用いて以下の手順で分散処理を行った。まず、分散機としては図1に示す構成を有するものを用いた。分散機のシリンダー及び撹拌ミルはジルコニアを主成分としたセラミックスで構成されている。また、シリンダーの中心軸方向の長さは214mm、シリンダーの内径は100mmである(L/D=2.14)。このシリンダーに1mmφのガラスビーズ(ハイビ−D20、株式会社オハラ製)をかさ充填率80%で投入し、攪拌ミルの周速を8m/分、被処理液の流量を1000mL/分として、循環方式により分散処理を行った(DL/1273V=1.68(小数点三桁以降四捨五入))。被処理液の送液にはマグネットギヤポンプを用いた。
上記分散処理において、所定時間経過後に被処理液の一部をサンプリングし、成膜時の透過率を測定した。すなわち、被処理液をガラスプレート上に膜厚20μmとなるように塗布し、150℃で2時間の硬化処理を行って塗膜を形成させた後、分光光度計(U−2000、日立社製)を用いて波長950nmの透過率を求めた。そして、この透過率(膜厚20nmに対する値)が70%を超えた時点で分散処理を終了した。
このようにして得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005重量部及びシリコーンオイル(商品名:SH29PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01重量部を添加し、下引層用塗布液を調製した。この塗布液を浸漬塗布法にて直径30mm、長さ340mm、肉厚1mmのアルミニウム基体上に塗布し、160℃、100分の乾燥硬化を行い、膜厚20μmの下引層を形成させた。本工程においては、蛍光X線分析装置(3370E、理学電気製)を用いて塗布液に含まれる不純物量を分析し、塗布液への不純物の混入が十分に抑制されているかどうかを確認した。また、塗布液の色を目視で観察し、色の変化の有無を確認した。本実施例並びに以下の実施例及び比較例において、それらの評価を表1に示した。
次に、下引層上に感光層を形成した。まず、電荷発生物質として、CuKα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.4゜,16.6゜,25.5゜,28.3゜の位置に回折ピークを有する塩化ガリウムフタロシアニン15重量部、結着樹脂として塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(商品名:VMCH、日本ユニカー社製)10重量部、及びn−ブチルアルコール300重量部からなる混合物を、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散処理し、電荷発生層用塗布液を得た。得られた分散液を下引層上に浸漬塗布し、乾燥させて、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成させた。
さらに、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン4重量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:40000)6重量部をクロルベンゼン80重量部に加えて溶解して電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、40分の乾燥を行うことにより膜厚25μmの電荷輸送層を形成させ、実施例1の電子写真感光体を得た。
[実施例2]
被処理液成分のメチルエチルケトンの混合量を調節して被処理液の粘度を10mPa・sとし、被処理液の分散処理において、シリンダー内の被処理液の流量を800mL/分とする以外は実施例1と同様にして実施例2の電子写真感光体を得た。
[実施例3]
被処理液成分のメチルエチルケトンの混合量を調節して被処理液の粘度を10mPa・sとし、被処理液の分散処理において、シリンダー内の被処理液の流量を3000mL/分とする以外は実施例1と同様にして実施例3の電子写真感光体を得た。
[実施例4]
被処理液成分のメチルエチルケトンの混合量を調節して被処理液の粘度を500mPa・sとする以外は実施例1と同様にして実施例4の電子写真感光体を得た。
[比較例1]
被処理液成分のメチルエチルケトンの混合量を調節して被処理液の粘度を4mPa・sとし、被処理液の分散処理において、シリンダー内の被処理液の流量を800mL/分とする以外は実施例1と同様にして比較例1の電子写真感光体を得た。
[比較例2]
被処理液の分散処理において、シリンダー内の被処理液の流量を300mL/分とする以外は実施例1と同様にして比較例2の電子写真感光体を得た。
[比較例3]
被処理液の分散処理において、シリンダー内の被処理液の流量を600mL/分とする以外は実施例1と同様にして比較例3の電子写真感光体を得た。
(帯電露光試験)
次に、実施例1〜4及び比較例1〜3の各電子写真感光体について、常温常湿(温度20℃、湿度40%)下、帯電露光試験を行った。先ず、電子写真感光体を用いて下記工程(A)〜(C):
(A)グリッド印加電圧−700Vのスコロトロン帯電器で電子写真感光体を帯電させる帯電工程、
(B)(A)の1秒後に波長780nmの半導体レーザーを用いて10.0erg/cmの光を照射して放電させる露光工程、
(C)(A)の3秒後に50.0erg/cmの赤色LED光を照射して除電する除電工程、
を順次行った。このとき、レーザープリンター改造スキャナー(富士ゼロックス社製XP−15を改造したもの)を用いて、(A)での電位V、(B)での電位V、(C)での電位VRPを測定した。初期(1サイクル時)及び100万サイクル繰り返し後のV,V及びVRPから電位の変動量ΔV,ΔV及びΔVRPを求め、各変動量に基づいて電子写真感光体の繰り返し安定性を評価した。更に、低温低湿(温度10℃、相対湿度15%)及び高温高湿(温度28℃、相対湿度85%)の環境下においても同様に電位の変動量ΔV,ΔV及びΔVRPを求め、各環境下の変動量に基づいて電子写真感光体の繰り返し使用時の環境安定性を評価した。結果を表1に示す。表1中、「○」は電位の変動量が小さいことを意味し、「×」は電位の変動量が大きいことを意味する。
(電子写真装置の作製及びプリント試験)
また、実施例1〜4及び比較例1〜3の各同じ電子写真感光体を用いて、図7に示す構造を有する電子写真装置を作製した。なお、電子写真感光体以外の構成は、接触帯電装置、中間転写装置を有するフルカラープリンター(Docu Print C620、富士ゼロックス社製)と同様にした。
このようにして得られた電子写真装置を用いて連続1万枚のプリントテストを行い、画像が形成されない部分に多数の微小な斑点が現れて出力画像がザラつく現象(かぶり)、及び、正規の位置以外に望ましくない像が現れる現象(ゴースト)の有無について評価した。結果を表1に示す。表1中、「○」はカブリ又はゴーストが認められなかったことを意味し、「×」はカブリ又はゴーストが認められたことを意味する。また、「△」は出力画像にわずかであるが微小な斑点が認められたことを意味する。
Figure 2005331881
本発明にかかる水平型メディアミル分散機の一例を示す説明図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本実施形態の分散処理方法におけるシリンダー内のメディア分布の一例を概念的に示すグラフである。 (a)及び(b)はそれぞれ従来望ましいとされた分散処理方法におけるシリンダー内のメディア分布の一例を概念的に示すグラフである。 (a)及び(b)はそれぞれ撹拌ミルの回転速度を遅くした場合のシリンダー内のメディア分布の一例を概念的に示すグラフである。 本発明の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子写真装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。 本発明の電子写真装置の他の実施形態を示す概略構成図である。 本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…水平型メディアミル分散機(分散機本体)、2…メディア、3…シリンダー、4…回転軸(シャフト)、5…撹拌ミル、6…駆動装置、7…容器(被処理液タンク)、8…送液ポンプ、9a…上流側内壁、9b…下流側内壁、10…電子写真感光体、12…導電性基体、13…感光層、14…下引き層、15…電荷発生層、16…電荷輸送層、17…保護層、20…シリンダーの中心軸方向の長さ、21…シリンダーの内径、40…メディア層、50…第一領域、60…第二領域、100…被処理液、200、220…電子写真装置、207…電子写真感光体、208…帯電装置、209…電源、210…露光装置、211…現像装置、212…転写装置、213…クリーニング装置、214…除電器、215…定着装置、216…取り付けレール、217…除電露光のための開口部、218…露光のための開口部、300…プロセスカートリッジ、400…ハウジング、402a〜402d…帯電ロール、403…レーザー光源(露光装置)、404a〜404d…現像装置、405a〜405d…トナーカートリッジ、406…駆動ロール、407…テンションロール、408…バックアップロール、409…中間転写ベルト、410a〜410d…1次転写ロール、411…トレイ(被転写体トレイ)、412…移送ロール、413…2次転写ロール、414…定着ロール、415a〜415d…クリーニングブレード、416…クリーニングブレード、500…被転写体。

Claims (11)

  1. メディアが収容されたシリンダーと、該シリンダー内に設けられ略水平方向の回転軸を中心として回転可能な攪拌ミルと、を備える水平型メディアミル分散機を用いて、金属酸化物微粒子を含有する被処理液を分散処理する方法であって、
    前記攪拌ミルを回転させながらその回転軸方向に沿って前記被処理液を前記シリンダー内に流通させ、前記メディアを前記シリンダー内の下流側に偏在させ、前記シリンダー内の下流側内壁上にメディア層を形成させることを特徴とする分散処理方法。
  2. 前記回転軸方向からみて前記シリンダーの下流側内壁上の全体にわたって前記メディアが堆積するように、前記攪拌ミルを回転させながらその回転軸方向に沿って前記被処理液を前記シリンダー内に流通させ、前記メディアを前記シリンダーの下流側に偏在させることを特徴とする、請求項1に記載の分散処理方法。
  3. 前記シリンダー内において、前記被処理液の粘度を10mPa・s以上とし、前記被処理液の流量を800mL/分以上とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の分散処理方法。
  4. 前記シリンダーは略円筒中空状であり、
    前記撹拌ミルはその回転軸が前記シリンダーの中心軸に対して略水平となるように設けられており、
    前記シリンダーの中心軸方向の長さと前記シリンダーの内径とが下記式(1)で表される条件を満たすことを特徴とする、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の分散処理方法。
    L/D≧2 (1)
    [式(1)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表す。]
  5. 前記シリンダーは略円筒中空状であり、
    前記撹拌ミルはその回転軸が前記シリンダーの中心軸に対して略水平となるように設けられており、
    前記シリンダーの中心軸方向の長さと前記シリンダーの内径と前記シリンダー内における前記被処理液の流量とが下記式(2)で表される条件を満たすことを特徴とする、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の分散処理方法。
    L/1273V≦2.5 (2)
    [式(2)中、Lはシリンダーの中心軸方向の長さ(mm)を表し、Dはシリンダーの内径(mm)を表し、Vはシリンダー内における被処理液の流量(mL/分)を表す。]
  6. 前記水平型メディアミル分散機として、前記シリンダー及び前記撹拌ミルを備える分散機本体と、前記シリンダーに供給する前記分散液を収容する容器と、分散処理後に前記シリンダーから流出する前記被処理液を前記容器に戻す流路と、を備える分散機を用い、循環方式により前記被処理液を分散処理することを特徴とする、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の分散処理方法。
  7. 導電性基体上に下引層及び感光層をこの順で設ける電子写真感光体の製造方法において、
    金属酸化物微粒子を含有する被処理液を請求項1〜6のうちのいずれか一項に記載の分散処理方法により分散処理して下引層用塗布液を得る下引層用塗布液調製工程と、
    前記下引層用塗布液を前記基体上に塗布し、前記金属酸化物微粒子を含有する下引層を形成させる下引層形成工程と、
    を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  8. 前記金属酸化物微粒子がシランカップリング剤で表面処理されたものであることを特徴とする、請求項7に記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 請求項7又は8に記載の製造方法により得られることを特徴とする電子写真感光体。
  10. 請求項9に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
    帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、
    前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置と、
    前記トナー像を前記電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置と、
    を備えることを特徴とする電子写真装置。
  11. 請求項9に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置、帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置、前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置、前記トナー像を前記電子写真感光体から被転写媒体に転写する転写装置、及び転写後の前記電子写真感光体から付着物を除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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