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JP2005162916A - 水性樹脂粒子およびこれを含むカチオン電着塗料組成物 - Google Patents

水性樹脂粒子およびこれを含むカチオン電着塗料組成物 Download PDF

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JP2005162916A
JP2005162916A JP2003405288A JP2003405288A JP2005162916A JP 2005162916 A JP2005162916 A JP 2005162916A JP 2003405288 A JP2003405288 A JP 2003405288A JP 2003405288 A JP2003405288 A JP 2003405288A JP 2005162916 A JP2005162916 A JP 2005162916A
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JP2003405288A
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English (en)
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Yoshitaka Kushi
美登 久司
Yuuki Fujimura
有喜 藤村
Masatoshi Ohata
正敏 大畑
Yasuhisa Mihara
康央 三原
Hitoshi Hori
仁 堀
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

【課題】
カチオン電着塗料に添加することにより、ハジキ防止性と塗膜の平滑性とを両立することができる水性樹脂粒子を提供する。
【解決手段】
エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム性基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合して得られる水性樹脂粒子およびこの水性樹脂粒子を塗料樹脂固形分の3〜20質量%含有するカチオン電着塗料。

Description

本発明は、水性樹脂粒子およびこれを含むカチオン電着塗料組成物に関する。
カチオン電着塗膜は、高い防錆性を示すことから、自動車ボディーに対して広く適用がなされている。このカチオン電着塗膜の形成は、塗料浴中に浸漬した被塗物を陰極とし、対極を陽極として通電することによって未硬化塗膜を析出させ、これを焼き付けて硬化させることにより行われる。
このカチオン電着塗装において、ハジキと呼ばれる塗膜欠陥が生じることがよく知られている。このハジキは、種々の原因物質が未硬化塗膜中に混入することにより発生すると考えられているが、その中でも特に、車体の合わせ目などから飛散してきた油は、焼き付け硬化時に突沸を起こして塗膜表面に凹みを形成することがある。上記原因物質の除去は実質的に困難であるため、ハジキ防止は塗料側で行う必要があるが、例えば、焼き付け時の塗膜のフロー性を低く抑えようとすると塗膜の平滑性が損なわれてしまうため、添加剤を用いてハジキを防止することが一般的になっている。
一方、エッジ部の防錆性と塗膜外観との両立を目的として、架橋粒子が電着塗料に添加されている。このような例として、加水分解性アルコキシシラン基を含有するエポキシ樹脂アミン付加物を水分散させ、粒子内架橋をさせたもの(例えば、特許文献1参照)やアンモニウム基を有するアクリル樹脂を乳化剤としてポリ(メタ)アクリレートを乳化重合して得られる架橋樹脂粒子(例えば、特許文献2参照)等が知られている。これらの架橋粒子の添加により、ハジキ防止の効果は期待できるが、架橋粒子は流動性を持たないため、その添加量が多くなると塗膜の平滑性が損なわれるという問題点を有している。なお、通常のエマルションである非架橋粒子を添加しても、ハジキ防止の効果は得られない。
特開平6−16818号公報(請求項1) 特開2002−212488号公報(請求項1)
本発明の目的は、カチオン電着塗料に添加することにより、ハジキ防止性と塗膜の平滑性とを両立することができる水性樹脂粒子を提供することにある。
本発明の水性樹脂粒子は、エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム性基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合して得られる。ここで、上記アンモニウム性基を有する樹脂と上記モノマー混合物との固形分質量比が5/95〜20/80であってよく、上記モノマー混合物中に占める上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの割合は5〜35質量%であってよい。また、本発明の水性樹脂粒子の質量平均分子量は6000〜12000であってよく、上記モノマー混合物のガラス転移温度は50〜100℃であってよい。さらに本発明の水性樹脂粒子は、炭素数1〜18のアルコールをさらに含んでいてよく、その含有量は上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの2〜5倍モル量であってよい。
本発明の水性樹脂粒子の製造方法は、エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合することを特徴としている。
また、この製造方法によって得られた水性樹脂粒子も本発明の1つである。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、先の水性樹脂粒子を、塗料樹脂固形分の3〜20質量%含有している。ここで、カチオン電着塗料組成物のバインダー成分が、エポキシ基をアミン変性したエポキシ樹脂および/またはアクリル樹脂であってよく、上記アンモニウム基を有する樹脂を上記バインダー成分として含有していてもよい。
本発明の水性樹脂粒子は、カチオン電着塗料に添加することにより、ハジキ防止性と塗膜の平滑性とを両立することができる。これは、本発明の水性樹脂粒子が非架橋タイプであるため、焼き付け時の初期段階では、粒子が溶融することによって塗膜に平滑性を付与するとともに、さらに焼き付けられることによりアルコキシシリル基の縮合が進行し、その結果、表面の硬度が高まるために油ハジキを防止することが同時にできているものと考えられる。
また、原料であるモノマー混合物の溶解性パラメーターの値を一定範囲に設定することで、粒子の塗膜表面移行性を高めることができる。また、モノマー混合物のガラス転移温度を高く設定することで、カチオン電着塗料組成物中での安定性を高めることができる。また、樹脂粒子の分子量を低く設定することにより、フロー性を高めることができる。
本発明の水性樹脂粒子は、アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、モノマー混合物を乳化重合して得られる水性樹脂粒子である。
このアンモニウム基を有する樹脂は、アンモニウム基の個数が1分子あたり2〜15個であることが好ましい。アンモニウム基の個数が1分子あたり15個を超えると、カチオン電着塗料に用いた際に得られる塗膜の耐水性が低下する恐れがあり、2個未満だと、目的とする水性樹脂粒子が得られないおそれがある。
上記アンモニウム基を有する樹脂は、エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化したものが用いられる。3級アミノ基を有する樹脂を有機酸で4級化したものを用いた場合には、得られる水性樹脂粒子の貯蔵安定性に問題がある。
上記エポキシ基を有する樹脂としては、エポキシ樹脂およびアクリル樹脂が挙げられる。上記エポキシ樹脂は特に限定されるものではなく、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等の多環式フェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるポリフェノールポリグリシジルエーテル型エポキシ樹脂が一般的である。また、これらの例示したエポキシ樹脂を2官能のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ビスフェノール類、2塩基性カルボン酸等により鎖延長したものも用いることができる。上記エポキシ基を有する樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、そのエポキシ当量は600〜1200であることが好ましい。
一方、上記アクリル樹脂としては、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのエポキシ基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーをその他のα,β−エチレン性不飽和モノマーと共重合することによって得られる、エポキシ基を有するアクリル樹脂を用いることができる。上記4級化の方法では、エポキシ基を3級アミンで開環してアンモニウム基とするので、先に述べた望ましいアンモニウム基の個数に応じて、エポキシ基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの量を決定することができる。上記その他のα,β−エチレン性不飽和モノマーとしては、後述する水性樹脂粒子の製造についての説明にある、一般的なα,β−エチレン性不飽和モノマーの中で、エポキシ基と反応しないものを用いることができる。
また、このエポキシ基を有するアクリル樹脂を得るためのに用いる共重合モノマーの溶解性パラメーターは9〜12であることが好ましい。モノマーの溶解性パラメーターが12を上回ると、カチオン電着塗料に用いた際に得られる塗膜の塗装外観および防錆性が低下し、9未満だと上塗りとの密着不良の問題が生じる。なお、上記溶解性パラメーターは、当業者の間でSP(ソルビリティ・パラメーター)とも呼ばれるものであって、樹脂の親水性または疎水性の度合いを示す尺度であり、また樹脂間の相溶性を判断する上でも重要な尺度である。この値は、例えば下記のような濁度測定法をもとに数値定量化されるものである。
参考文献:K.W.Suh,D.H.Clarke J.Polymer.Sci.,A−1,5,1671(1967)
このエポキシ基を有するアクリル樹脂は、通常よく知られた開始剤を用いて先のモノマーを溶液重合するといった常法により行うことができる。このようにして得られるエポキシ基を有するアクリル樹脂の数平均分子量は5000〜20000であることが好ましい。数平均分子量が20000を上回ると、乳化剤として使用するのに粘度が高すぎ、5000を下回ると目的とする水性樹脂粒子が得られないおそれがある。
上記4級化は、3級アミン化合物と有機酸とを先に混合しておき、この混合物を4級化剤として、エポキシ基を有する樹脂に加えて行うことができる。
ここで、アンモニウム基を樹脂に導入するための3級アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミンなど種々のものを用いることができる。なお、この3級アミン化合物の量は、導入するアンモニウム基の量に合わせて決定することができる。
一方、有機酸としては、ぎ酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、ほう酸、酪酸、ジメチロールプロピオン酸、塩酸、硫酸、りん酸、N−アセチルグリシン、N−アセチル−β−アラニンなどを挙げることができるが、乳化時の安定性の点で、乳酸、酢酸、ジメチロールプロピオン酸が好ましい。
この4級化において、エポキシ基を有するアクリル樹脂中のエポキシ基、3級アミン化合物、有機酸の量はモル比で1/1/1〜1/1/2であることが好ましい。4級化反応は、一般的に2〜10時間かけて行われ、必要に応じて60〜100℃に加熱してもよい。
本発明の水性樹脂粒子は、上記アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合して得られるものである。
上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーとして、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、ジメトキシメチルシリルスチレン、トリエトキシシリルスチレン、ジエトキシメチルシリルスチレンなどが挙げられる。これらの化合物の中では、他のα,β−エチレン性不飽和モノマーとの重合性が良く、工業的に入手しやすい、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランがより好ましい。
また、上記モノマー混合物は、上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー以外に、一般的なα,β−エチレン性不飽和モノマーを含んでいる。この一般的なα,β−エチレン性不飽和モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、アリルアルコール、メタクリルアルコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの付加物などの水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを挙げることができる。
一方、反応性官能基を有しないα,β−エチレン性不飽和モノマーとして、(メタ)アクリル酸エステル(例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、(メタ)アクリル酸ジヒドロジシクロペンタジエニル等)、重合性芳香族化合物(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルケトン、t−ブチルスチレン、パラクロロスチレン及びビニルナフタレン等)、重合性ニトリル(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、α−オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン等)、ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)、ジエン(例えば、ブタジエン、イソプレン等)、重合性芳香族化合物、重合性ニトリル、α−オレフィン、ビニルエステル、及びジエンを挙げることができる。
上記モノマー混合物中に占める上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの割合は5〜35質量%とすることができる。5質量%未満だとハジキ防止性が充分でなく、35質量%を超えると貯蔵安定性に問題が生じるおそれがある。
また、上記モノマー混合物としてのガラス転移温度は50〜100℃であることが好ましい。50℃未満だと貯蔵安定性に問題が生じ、100℃を超えるとハジキ防止性が不十分であるおそれがある。好ましい下限値は60℃であり、上限値は95℃である。一方、上記モノマー混合物の溶解性パラメーターは、9〜12であることが好ましい。9未満では上塗りとの密着不良の問題が生じる恐れがありであり、12を上回るとカチオン電着塗料に用いた際に得られる塗膜の塗装外観および防錆性が低下するおそれがある。
さらに、上記モノマー混合物は、炭素数4〜18のアルコールを含むことができる。炭素数6〜18のアルコールを含むことで本発明の水性樹脂粒子の貯蔵安定性を向上させることができる。上記炭素数6〜18のアルコールとしては、直鎖脂肪族アルコール類(例えば、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールなど)、分枝脂肪族アルコール類(例えば、2−エチルヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコールなど)、ポリエチレングリコールエーテル類(例えば、エチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールフェニルエーテルなど、)、ポリプロピレングリコールエーテル類(例えば、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、トリプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、ポリプロピレングリコールフェニルエーテルなど、)芳香族アルコール類(例えば、フェノール、クレゾールなど、)などを挙げることができる。上記モノマー混合物が炭素数6〜18のアルコールを含む場合、その含有量は上記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの2〜5倍モル量とすることができる。2倍モル量未満では貯蔵安定性を向上させることが困難であり、5倍モル量を超えるとハジキ防止性が不十分となるおそれがある。このようにして得られる本発明の水性樹脂粒子は、所定量の炭素数6〜18のアルコールを実質的に含むこととなる。ただし、上記アンモニウム基を有するアクリル樹脂の製造の際に溶剤として用いるアルコールなどのように、上記モノマー混合物に含まれないアルコールは、上記炭素数6〜18のアルコールには含めないものとする。
本発明の水性樹脂粒子を得るための乳化重合は、通常よく知られた方法により行うことができる。具体的には、水、または必要に応じてアルコールなどのような有機溶剤を含む水性媒体中に、先のアンモニウム基を有する樹脂を分散剤として加え、加熱撹拌下、上記モノマー混合物および重合開始剤を滴下することにより行うことができる。分散剤と水とを用いて予め乳化したモノマー混合物を同様に滴下してもよい。
好ましくは、水性媒体中に先の分散剤を溶解させ、加熱撹拌下、開始剤を滴下した後、一部の上記モノマー混合物をまず滴下し、その後、分散剤と水とを用いて予め乳化した、残りのモノマー混合物を滴下する方法をとることができる。この方法をとることにより、目的とする粒子径からのバラツキが少なくなり、好ましい水性樹脂粒子を得ることができる。
ここで好適に用いうる重合開始剤としては、アゾ系の油性化合物(例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など)および水性化合物(例えば、アニオン系の4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン)およびカチオン系の2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン));並びにレドックス系の油性過酸化物(例えば、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドおよびt−ブチルパーベンゾエートなど)、および水性過酸化物(例えば、過硫酸カリおよび過硫酸アンモニウムなど)が挙げられる。
なお、先の分散剤以外に、当業者に通常使用されているものや反応性乳化剤、例えば、アントックス(Antox)MS−60(日本乳化剤社製)、エレミノールJS−2(三洋化成工業社製)、アデカリアソープNE−20(旭電化社製)およびアクアロンHS−10(第一工業製薬社製)などを併用してもよい。
ここで、分散剤である上記アンモニウム基を有する樹脂と上記モノマー混合物との固形分質量比は5/95〜20/80とすることができる。5/95未満だと凝集してブツが発生する恐れがあり、20/80を超えるとハジキ防止性が維持できなくなる恐れがある。
また、分子量を調節するために、ラウリルメルカプタンのようなメルカプタンおよびα−メチルスチレンダイマーなどのような連鎖移動剤を必要に応じて用いうる。
反応温度は開始剤により決定され、例えば、アゾ系開始剤では60〜90℃であり、レドックス系では30〜70℃で行うことが好ましい。一般に、反応時間は1〜8時間である。α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の総量に対する開始剤の量は、一般に0.1〜5質量%であり、好ましくは0.2〜2質量%である。
このようにして得られる本発明の水性樹脂粒子の平均粒子径は0.05〜0.30μmの範囲であることが好ましい。粒子径が0.05μm未満であると作業性の改善の効果が小さく、0.30μmを上回ると得られる塗膜の外観が悪化する恐れがある。この粒子径の調節は、例えば、上記モノマー混合物の組成や乳化重合条件を調整することにより可能である。
また、本発明の水性樹脂粒子の質量平均分子量は6000〜12000であることが好ましい。6000未満だとハジキ防止性が劣り、12000を超えると塗膜の平滑性が低下するおそれがある。
本発明の水性樹脂粒子の製造方法は、エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合することを特徴としている。この内容については、先の本発明の水性樹脂粒子についての説明がそのまま適用される。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、先の水性樹脂粒子を塗料樹脂固形分の3〜20質量%含有している。3質量%未満だとハジキ防止性の効果が得られず、20質量%を超えるとかえって塗膜の平滑性が低下するおそれがある。上記カチオン電着塗料組成物は、そのバインダー成分がエポキシ基をアミン変性した、エポキシ樹脂および/またはアクリル樹脂であることが好ましい。また、上記バインダー成分が先のアンモニウム基を有する樹脂を含んでいてもよい。
本発明のカチオン電着塗料組成物は、通常のカチオン電着塗料組成物に上記所定量の水性樹脂粒子を加えることによって得ることができる。上記通常のカチオン電着塗料組成物としては、上記エポキシ基をアミン変性した、エポキシ樹脂および/またはアクリル樹脂をバインダー樹脂とし、ブロックイソシアネートを硬化剤とするものを挙げることができる。
以下に本発明の実施例に用いる材料を得るための製造例を示す。なお、以下の製造例および実施例における「部」、「%」、および比率は質量基準である。
製造例1 アンモニウム基を有するアクリル樹脂の製造
反応容器にブチルセルソルブ120部を入れ、120℃に加熱攪拌した。ここにt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート2部およびブチルセルソルブ10部を混合した開始剤溶液と、グリシジルメタクリレート19部、2−エチルヘキシルメタクリレート60部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20部およびn−ブチルメタクリレート1部からなる、溶解性パラメーターが10.1であるモノマーとを同時に3時間で滴下した。30分間エージングした後、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部およびブチルセルソルブ5部を混合した溶液を30分で滴下し、2時間のエージングを行った後、冷却した。ポリスチレン換算のGPCにより求められた、このエポキシ基を有するアクリル樹脂の数平均分子量は8500、重量平均分子量は17900であった。ここにジメチルアミノエタノール7部および50%乳酸水溶液15部を加え、80℃で加熱攪拌することにより4級化を行った。酸価が1以下になり、粘度上昇が止まった時点で加熱を停止し、アンモニウム基を有するアクリル樹脂を得た。このアンモニウム基を有するアクリル樹脂の1分子あたりのアンモニウム基の個数は8.2個であった。
製造例2 顔料分散ペーストの調製
反応容器にイソホロンジイソシアネート222.0部を加え、メチルイソブチルケトン39.1部で希釈した後、ジブチル錫ジラウレート0.2部を加えた。50℃に昇温後、2−エチルヘキシルアルコール131.5部を2時間かけて滴下した。適宜冷却を行い、反応温度を50℃に維持することにより、固形分90%のハーフブロック化イソシアネートを得た。
次に別の反応容器にエポン828(シェル化学社製エポキシ樹脂、エポキシ当量190)351.6部及びビスフェノールA99.2部を仕込み、窒素雰囲気下130℃まで加熱した。ここに、ベンジルジメチルアミン1.41部を添加し、170℃で約1時間反応させることにより、エポキシ当量450のビスフェノールA型エポキシ樹脂を得た。反応溶液を140℃まで冷却した後、先に得られたハーフブロック化イソシアネート218.3部を加え、140℃に1時間保った。
ここにジプロピレングリコールモノブチルエーテル172.3部を加えて希釈した後、反応溶液を100℃に冷却し、SHP−100(1−(2−ヒドロキシエチルチオ)−2−プロパノール、三洋化成社製)408.0部(固形分136.0部)、ジメチロールプロピオン酸134.0部および脱イオン水144.0部を加え、70〜75℃で酸価3.0以下になるまで反応させた。この反応により、3級スルホニウム化率70.6%のスルホニウム基変性エポキシ樹脂を得た。これをジプロピレングリコールモノブチルエーテル324.8部および脱イオン水1204.8部で希釈し、樹脂固形分30%のスルホニウム基含有顔料分散用樹脂を得た。
このようにして得られたスルホニウム基含有顔料分散用樹脂180部、MA−100(カーボンブラック、三菱化学社製)9部、硫酸バリウムB−30(堺化学工業社製)76部、KFボウセイPM−303W(リンモリブデン酸アルミニウム亜鉛系無機顔料、キクチカラー社製)15部、ジブチルスズオキサイド8部およびイオン交換水36部を混合し、サンドグラインドミルで粒度10μm以下まで粉砕して顔料分散ペーストを調製した。
製造例3 基体樹脂の製造
反応容器に、2,4−/2,6−トリレンジイソシアネート(重量比=8/2)54.0部、メチルイソブチルケトン(以下MIBKという)136部およびジブチル錫ジラウレート0.5部を加えた。ここに室温でメタノール10.9部を添加したところ、発熱により系内の温度は60℃まで昇温した。その後30分間反応を継続した後に、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル54部を1時間かけて滴下した。反応は、主に60〜65℃の範囲で行い、IRスペクトルを測定しながらイソシアネート基が消失するまで継続した。
次に、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンとから合成したエポキシ当量950のエポキシ樹脂285部を加え、125℃まで昇温した。その後、さらにベンジルジメチルアミン0.62部を加え、エポキシ当量1120になるまで、副生するメタノールをデカンターを用いて留去しながら反応させた。その後冷却し、ジエタノールアミン29.1部、メチルエタノールアミン21.5部およびアミノエチルエタノールアミンのケチミン化物(79重量%MIBK溶液)32.9部を加え、110℃で2時間反応させた。その後、MIBKで不揮発分80%になるまで希釈し、オキサゾリドン環を含有した基体樹脂を得た。
製造例4 ブロックイソシアネート硬化剤の製造
反応容器に、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート222部、MIBK55.5部を、70℃に加熱した。内容物を均一に溶解させた後、メチルエチルケトオキシム17.4部を2時間かけて滴下した。滴下終了後70℃を保持し、IR分析によりイソシアネート基が消失するまで反応させ、ブロックイソシアネート硬化剤を得た。
実施例1 水性樹脂粒子の製造その1
反応容器に、製造例1で製造したアンモニウム基を有するアクリル樹脂20部と脱イオン水270部とを加え、75℃で加熱攪拌した。ここに2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン))1.5部の酢酸100%中和水溶液を5分かけて滴下した。5分間エージングした後、メチルメタクリレート30部を5分かけて滴下した。さらに5分間エージングした後、先のアンモニウム基を有するアクリル樹脂70部と脱イオン水250部とを混合した溶液に、メチルメタクリレート170部、スチレン40部、n−ブチルメタクリレート30部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン30部、およびラウリルメルカプタン1部からなるアルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を加えて攪拌して得られたプレエマルションを40分かけて滴下した。60分間エージングした後、冷却し、水性樹脂粒子分散液を得た。得られた水性樹脂粒子分散液の不揮発分は38%、pHは5.0、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は90nmであった。
実施例2 水性樹脂粒子の製造その2
反応容器に、製造例1で製造したアンモニウム基を有するアクリル樹脂20部と脱イオン水270部とを加え、75℃で加熱攪拌した。ここに2,2’−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン))1部の酢酸100%中和水溶液を5分かけて滴下した。5分間エージングした後、メチルメタクリレート30部を5分かけて滴下した。さらに5分間エージングした後、先のアンモニウム基を有するアクリル樹脂70部と脱イオン水270部とを混合した溶液に、メチルメタクリレート150部、スチレン35部、n−ブチルメタクリレート25部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン60部、およびラウリルメルカプタン1部からなるアルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を加えて攪拌して得られたプレエマルションを40分かけて滴下した。60分間エージングした後、冷却し、水性樹脂粒子分散液を得た。得られた水性樹脂粒子分散液の不揮発分は37%、pHは4.7、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は100nmであった。
実施例3 水性樹脂粒子の製造その3
実施例1において、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の組成を、メチルメタクリレート150部、スチレン35部、n−ブチルアクリレート55部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン30部、およびラウリルメルカプタン1部に変更したこと以外は同様にして、水性樹脂粒子分散液を得た。得られた水性樹脂粒子分散液の不揮発分は38%、pHは5.0、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は90nmであった。
実施例4 水性樹脂粒子の製造その4
実施例1において、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の組成を、メチルメタクリレート150部、スチレン35部、n−ブチルメタクリレート55部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン30部、ラウリルメルカプタン1部、ラウリルアルコール40部に変更したこと以外は同様にして、水性樹脂粒子分散液を得た。得られた水性樹脂粒子分散液の不揮発分は38%、pHは5.0、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は90nmであった。
比較例1 アルコキシシリル基を持たない水性樹脂粒子の製造
実施例1において、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の組成を、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含まない、メチルメタクリレート160部、スチレン45部、n−ブチルメタクリレート65部、ラウリルメルカプタン1部に変更したこと以外は同様にして、水性樹脂粒子分散液を得た。得られた水性樹脂粒子分散液の不揮発分は38%、pHは5.0、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は90nmであった。
比較例2 水性架橋樹脂粒子の製造
実施例1において、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の組成を、メチルメタクリレート165部、スチレン30部、n−ブチルメタクリレート25部、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン30部、およびネオペンチルグリコールジメタクリレート25部に変更したこと以外は同様にして、水性架橋樹脂粒子分散液を得た。得られた水性架橋樹脂粒子分散液の不揮発分は38%、pHは5.0、レーザー光散乱法により測定された平均粒子径は90nmであった。
実施例5 水性樹脂粒子を含むカチオン電着塗料組成物の製造
製造例3および4でそれぞれ得られた基体樹脂およびブロックイソシアネート硬化剤を固形分配合比75:25で均一に混合した後、溶剤を固形分に対して3%になる量を添加した。さらに氷酢酸を加えて中和率43%となるように中和した後、イオン交換水を加えてゆっくり希釈した。次いで、固形分が36%となるよう、減圧下でMIBKを除去することにより、メインエマルションを得た。
このメインエマルション1500部、製造例2で得られた顔料分散ペースト540部、ジブチルスズオキサイド9.0部および塗料中の樹脂固形分の10%に相当する固形分量の実施例1で得られた水性樹脂粒子を、脱イオン水2000部と混合して、水性樹脂粒子を含むカチオン電着塗料を調製した。
実施例6〜8 水性樹脂粒子を含むカチオン電着塗料組成物の製造
実施例5において、水性樹脂粒子を実施例2〜4で得られたものにそれぞれ変更した以外は同様にして、水性樹脂粒子を含むカチオン電着塗料組成物を調製した。
比較例3および4 比較用カチオン電着塗料組成物の製造
実施例5において、水性樹脂粒子を比較例1で得られたアルコキシシリル基を含まない水性樹脂粒子および比較例2で得られた水性架橋樹脂粒子にそれぞれ変更した以外は同様にして、比較用のカチオン電着塗料組成物を調製した。
水性樹脂粒子の貯蔵安定性評価
実施例1〜4ならびに比較例1および2で得られた水性樹脂粒子分散液を、40℃の恒温室に1ヶ月間静置したものについて、テトラヒドロフラン(THF)への溶解性をそれぞれ目視で評価した。さらに不溶成分が検出されなかったものについては、レーザー光散乱法により平均粒子径を測定し、製造直後のものと比較した。結果を表1に示す。
○:THFに可溶であり、平均粒子径に変化がなかったもの
△:THFに可溶であったが、平均粒子径が増大したもの
×:THFに不溶な成分が検出されたもの
Figure 2005162916
カチオン電着塗料の評価
<塗膜平滑性>
実施例5〜8ならびに比較例3および4で得られたカチオン電着塗料組成物を、りん酸亜鉛処理鋼鈑に対して、焼付け後の膜厚が20μmになるような電圧で電着塗装し、160℃で15分間焼付けを行って硬化膜を得た。この塗膜の平滑性を、表面粗さ計サーフテスト−211(ミツトヨ社製)を用いて、カットオフ0.8mmおよび走査長4.0mmの条件で表面粗度(Ra)を測定し、以下の基準で評価することにより求めた。△以上が合格である。
○:Ra値0.2μm未満
△:Ra値0.2μm以上0.3μm未満
×:Ra値0.3μm以上
<ハジキ防止性>
実施例5〜8ならびに比較例3および4で得られたカチオン電着塗料を、りん酸亜鉛処理鋼板に対して、焼付け後の膜厚が20μmになるような電圧で電着塗装し、塗装板を水洗した後、10分間室温で放置した。その後、塗装板を上向きにして水平に置き、塗装板の中央部に直径14mm、高さ5mmのアルミ箔で作成したカップを両面テープで固定し、スポイドを用いてアルミ箔のカップの内部に水および防錆油を一滴づつ入れた。カップを付けた塗装板を水平に維持して、160℃で15分間焼付けた。得られた硬化塗膜のハジキ防止性は、油飛散によって発生したクレータ状の塗膜の状態を、以下の評価基準により目視で評価した。3点以上が合格である。
5点:塗膜表面にクレータ等の異常がなく、平滑である
4点:塗膜表面に直径2mm以下で浅いクレータがわずかに発生する
3点:塗膜表面に直径3mm以下で浅いクレータが発生する
2点:塗膜表面に直径3mmより大で浅いクレータが発生する
1点:塗膜表面に直径3mmより大で深いクレータが多数発生する
塗膜平滑性および耐ハジキ性の評価結果を併せて表2に示す
Figure 2005162916
本発明の実施例では、塗膜平滑性およびハジキ防止性がともに優れていた。特に実施例1の水性樹脂粒子が優れていた。これに対し、アルコキシル基を持たない水性樹脂粒子を含む比較例1ではハジキ防止性が、また、架橋樹脂粒子を含む比較例2では塗膜平滑性がそれぞれ劣っており、本発明の水性樹脂粒子が優れていることが確認できた。
また、実施例4では、樹脂粒子の貯蔵安定性が他に比べて優れており、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物にアルコールを加えることが貯蔵安定性を向上させることが確認できた。
本発明の水性樹脂粒子は添加することにより、ハジキ防止性と塗膜の平滑性とを兼ね備えたカチオン電着塗料を得ることができる。

Claims (8)

  1. エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合して得られる水性樹脂粒子。
  2. 前記アンモニウム基を有する樹脂と前記モノマー混合物との固形分質量比が5/95〜20/80である請求項1記載の水性樹脂粒子。
  3. 前記モノマー混合物中に占める前記アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの割合が5〜35質量%である請求項1または2記載の水性樹脂粒子。
  4. 質量平均分子量が6000〜12000である請求項1〜3いずれか1つに記載の水性樹脂粒子。
  5. 前記モノマー混合物のガラス転移温度が50〜100℃である請求項1〜4いずれか1つに記載の水性樹脂粒子。
  6. 炭素数1〜18のアルコールをさらに含む請求項1〜5いずれか1つに記載の水性樹脂粒子。
  7. エポキシ基を有する樹脂に3級アミン化合物と有機酸とを加えて4級化した、アンモニウム基を有する樹脂を分散剤として、アルコキシシリル基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物を乳化重合することを特徴とする水性樹脂粒子の製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の水性樹脂粒子を、塗料樹脂固形分の3〜20質量%含有するカチオン電着塗料組成物。
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