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JP2005105164A - 樹脂組成物からなる成形体および改質剤 - Google Patents

樹脂組成物からなる成形体および改質剤 Download PDF

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JP2005105164A JP2003341428A JP2003341428A JP2005105164A JP 2005105164 A JP2005105164 A JP 2005105164A JP 2003341428 A JP2003341428 A JP 2003341428A JP 2003341428 A JP2003341428 A JP 2003341428A JP 2005105164 A JP2005105164 A JP 2005105164A
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Abstract

【課題】耐熱安定性、耐候性、ガスバリヤー性、制振性、リサイクル性、機械強度に優れた樹脂組成物からなる成形体および改質剤を提供する。
【解決手段】イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位およびイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位を含むイソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂組成物からなる成形体および改質剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定のイソブチレン系ブロック共重合体を含有してなる樹脂組成物からなる成形体および改質剤に関する。
熱可塑性樹脂は、種々の分野で広く利用されている有用な工業製品である。これら熱可塑性樹脂は、単一の樹脂でも使用されるが、単一の樹脂だけでは要求される性能に合致しない場合は、複数の樹脂を組み合わせて使用する方法が試みられている。たとえば、樹脂の耐衝撃性を改良する目的で、熱可塑性樹脂に対しゴム系の樹脂を添加することが一般に行われている。
これまで、このような用途に使用されるゴム系の樹脂としては、架橋性のゴムが用いられてきたが、近年になって、ブロック共重合体からなる熱可塑性エラストマーを用いる技術が知られるようになってきている。たとえば、ポリオレフィン、ポリスチレンといった汎用樹脂や、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネートといったエンジニアリングプラスチックと、熱可塑性エラストマー、特に、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、水素添加型SBS(SEBS)のようなスチレン系熱可塑エラストマーとのブレンド物が開示されている(たとえば、非特許文献1または2参照)。しかし、非特許文献1または2においては、イソブチレン系ブロック共重合体についてはふれられておらず、また樹脂組成物に添加する添加剤や充填材についてほとんど開示されていないため、該樹脂組成物がどのような成形体として利用できるか、またどのような改質剤に利用できるのか、充分に知られていないのが現状である。
秋葉光雄著「ポリマーブレンドの製造と応用」シーエムシー出版、1988年 「熱可塑性エラストマー」ラバーダイジェスト社、1995年
本発明の目的は、耐熱安定性、耐候性、ガスバリヤー性、制振性、リサイクル性、機械強度に優れた樹脂組成物からなる成形体および改質剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を積み重ねた結果、特定のイソブチレン系ブロック共重合体を含有してなる樹脂組成物からなる成形体および改質剤が前記課題を解決することを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち本発明は、イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位およびイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位を含むイソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂組成物からなる成形体および改質剤に関する。
前記樹脂組成物はさらに熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。
前記イソブチレン系ブロック共重合体を構成するイソブチレンを主成分としない単量体成分が芳香族ビニル系単量体を主成分とする単量体であることが好ましい。
前記芳香族ビニル系単量体がスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、インデンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、耐熱安定性、耐候性、ガスバリヤー性、制振性、リサイクル性、機械強度に優れた樹脂組成物からなる成形体および改質剤を提供することができる。
本発明におけるイソブチレン系ブロック共重合体は、イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位およびイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位を有しているものであればとくに制限はなく、たとえば、直鎖状、分岐状、星状などの構造を有するブロック共重合体、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体などのいずれも選択可能である。好ましいブロック共重合体としては、物性バランスおよび軟化剤の吸収能の点からイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位−イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位−イソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位からなるトリブロック共重合体、イソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位−イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位からなるジブロック共重合体、イソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位とイソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位からなるアームを3本以上有する星型ブロック共重合体などがあげられる。これらは所望の物性・成形加工性を得る為に1種または2種以上を組み合わせて使用可能である。
本発明におけるイソブチレンを主成分としない単量体成分は、イソブチレンの含有量が30重量%以下である単量体成分を示す。イソブチレンを主成分としない単量体成分中のイソブチレンの含有量は10重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明におけるイソブチレンを主成分としない単量体成分中の、イソブチレン以外の単量体は、カチオン重合可能な単量体成分であればとくに限定されないが、脂肪族オレフィン類、芳香族ビニル類、ジエン類、ビニルエーテル類、シラン類、ビニルカルバゾール、β−ピネン、アセナフチレンなどの単量体が例示できる。これらは1種または2種以上組み合わせて使用される。
脂肪族オレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、オクテン、ノルボルネンなどがあげられる。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、o−、m−またはp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−、m−またはp−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−、m−またはp−t−ブチルスチレン、o−、m−またはp−メトキシスチレン、o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、o−、m−またはp−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、ビニルナフタレンなどがあげられる。
ジエン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、エチリデンノルボルネンなどがあげられる。
ビニルエーテル系単量体としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、(n−、sec−、tert−、イソ)ブチルビニルエーテル、メチルプロペニルエーテル、エチルプロペニルエーテルなどがあげられる。
シラン化合物としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメチルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランなどがあげられる。
本発明におけるイソブチレンを主成分としない単量体成分は、物性および重合特性などのバランスから、芳香族ビニル系単量体を主成分とする単量体成分であることが好ましい。本発明における芳香族ビニル系単量体は、芳香族ビニル系単量体の含有量が60重量%以上、好ましくは80重量%以上である単量体成分を示す。芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、インデンからなる群から選ばれる1種以上の単量体を使用することが好ましく、コストの面からスチレン、α−メチルスチレン、あるいはこれらの混合物を用いることがとくに好ましい。
また本発明におけるイソブチレンを主成分とする単量体成分は、イソブチレン以外の単量体を含んでいても含んでいなくても良く、通常、イソブチレンを60重量%以上、好ましくは80重量%以上含有する単量体成分である。イソブチレン以外の単量体としてはカチオン重合可能な単量体であればとくに制限はないが、たとえば上記の単量体などがあげられる。
イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位とイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位の割合に関しては、とくに制限はないが、各種物性の面から、イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位が95〜40重量%、イソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位が5〜60重量%であることが好ましく、イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位が85〜50重量%、イソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位が15〜50重量%であることがとくに好ましい。
またイソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量にもとくに制限はないが、流動性、加工性、物性などの面から、30000〜500000であることが好ましく、50000〜400000であることがとくに好ましい。イソブチレン系ブロック共重合体の数平均分子量が上記範囲よりも低い場合には軟化剤のブリードアウトが起こる傾向にあり機械的な物性が十分に発現されず、一方上記範囲を超える場合には流動性、加工性の面で不利である。
イソブチレン系ブロック共重合体の製造方法についてはとくに制限はないが、たとえば、下記一般式(1):
(CR12X)n3 (1)
[式中Xはハロゲン原子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基から選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または炭素数1〜6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっても異なっていても良く、R3は多価芳香族炭化水素基または多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然数を示す。]
で表される化合物の存在下に、イソブチレンを主成分とする単量体およびイソブチレンを主成分としない単量体成分を重合させることにより得られる。
上記一般式(1)で表わされる化合物は開始剤となるものでルイス酸などの存在下炭素陽イオンを生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本発明で用いられる一般式(1)の化合物としては、(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔C65C(CH32Cl〕、1,4−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,4−Cl(CH32CC64C(CH32Cl〕、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,3−Cl(CH32CC64C(CH32Cl〕、1,3,5−トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,3,5−(ClC(CH32363〕、1,3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)−5−(tert−ブチル)ベンゼン〔1,3−(C(CH32Cl)2−5−(C(CH33)C63〕などがあげられる。
これらの中でもとくに好ましいのはビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[C64(C(CH32Cl)2]、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン[(ClC(CH32363]である[なおビス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはジクミルクロライドとも呼ばれ、トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼンは、トリス(α−クロロイソプロピル)ベンゼン、トリス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあるいはトリクミルクロライドとも呼ばれる]。
イソブチレン系ブロック共重合体を重合により製造する際に、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。このようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるものであれば良く、TiCl4、TiBr4、BCl3、BF3、BF3・OEt2、SnCl4、SbCl5、SbF5、WCl6、TaCl5、VCl5、FeCl3、ZnBr2、AlCl3、AlBr3などの金属ハロゲン化物;Et2AlCl、EtAlCl2などの有機金属ハロゲン化物を好適に使用することができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の容易さを考えた場合、TiCl4、BCl3、SnCl4が好ましい。ルイス酸の使用量は、とくに限定されないが、使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度などを鑑みて設定することができる。通常は一般式(1)で表される化合物に対して0.1〜100モル当量使用することができ、好ましくは1〜50モル当量の範囲である。
イソブチレン系ブロック共重合体の重合に際しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果があるものと考えられており、電子供与体の添加によって分子量分布の狭い構造が制御された重合体が生成する。使用可能な電子供与体成分としてはとくに限定されないが、たとえば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を有する金属化合物などをあげることができる。
イソブチレン系ブロック共重合体の重合は必要に応じて有機溶媒中で行うことができ、有機溶媒としてはカチオン重合を本質的に阻害しなければとくに制約なく使用することができる。具体的には、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチル、ジクロロエタン、n−プロピルクロライド、n−ブチルクロライド、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼンなどのアルキルベンゼン類;エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンなどの直鎖式脂肪族炭化水素類;2−メチルプロパン、2−メチルブタン、2,3,3−トリメチルペンタン、2,2,5−トリメチルヘキサンなどの分岐式脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの環式脂肪族炭化水素類;石油留分を水添精製したパラフィン油などをあげることができる。
これらの溶媒は、ブロック共重合体を構成する単量体の重合特性および生成する重合体の溶解性などのバランスを考慮して単独または2種以上を組み合わせて使用される。
上記溶媒の使用量は、得られる重合体溶液の粘度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50重量%、好ましくは5〜35重量%となるように決定される。
実際の重合を行うに当たっては、各成分を冷却下たとえば−100℃以上0℃未満の温度で混合する。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるために、とくに好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃である。
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、(1)汎用熱可塑性樹脂、(2)汎用エンジニアリングプラスチック、および(3)特殊エンジニアリングプラスチックなどがあげられる。
(1)汎用熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、芳香族ビニル化合物系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエーテル系樹脂などがあげられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、α−オレフィンの単独重合体、ランダム共重合体、ブロック共重合体およびそれらの混合物、またはα−オレフィンと他の不飽和単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体およびこれら重合体の酸化、ハロゲン化またはスルホン化したものなどがあげられる。具体的には、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、その他のエチレン−αオレフィン系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、塩素化ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、塩素化ポリプロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリメチルペンテン、環状オレフィンの(共)重合体などがあげられる。これらの中でコスト、樹脂組成物の物性バランスの点からポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、またはこれらの混合物が好ましく使用できる。
芳香族ビニル化合物系樹脂としては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリ−p−メチルスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体などがあげられる。
ポリ塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ塩化ビニルなどがあげられる。
ポリアクリル系樹脂としては、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリロニトリル−ブタジエン−α−メチルスチレン(耐熱ABS)、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−スチレン共重合体などがあげられる。
ポリエーテル系樹脂としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリテトラヒドロフランなどがあげられる。
(2)汎用エンジニアリングプラスチックとしては、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリメチルペンテン、超高分子量ポリエチレンなどがあげられる。
ポリアミド系樹脂としては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−11、ナイロン−12、ナイロン−46、ナイロン−610、ナイロン−612などがあげられる。
ポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、無定形ポリエチレンテレフタレート、結晶性ポリエチレンテレフタレートなどがあげられる。
ポリカーボネート系樹脂としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、ビスェノールAの芳香族水素の一部または全部を、アルキル基、ハロゲン原子で置換したもの、ヒドロキノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどに基づいて形成されるポリカーボネート系樹脂などがあげられる。
ポリアセタール系樹脂としては、ポリオキシメチレンなどがあげられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテルなどがあげられる。
(3)特殊エンジニアリングプラスチックとしては、ポリスルホン系樹脂、ポリスルフィド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂、フッ素系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、サーモトロピック液晶樹脂などがあげられる。
ポリスルホン系樹脂としては、ポリ(エーテルスルホン)、ポリ(4,4’−ビスフェノールエーテルスルホン)などがあげられる。
ポリスルフィド系樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド、ポリ(4,4’−ジフェニレンスルフィド)などがあげられる。
ポリエーテルケトン系樹脂としては、ポリエーテルエーテルケトンなどがあげられる。
サーモトロピック液晶樹脂としては、p−ヒドロキシ安息香酸、ビフェノールおよびテレフタル酸の共重合体、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸の共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびp−ヒドロキシ安息香酸の共重合体などがあげられる。
熱可塑性樹脂は、イソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して、5〜400重量部、好ましくは10〜200重量部、さらに好ましくは20〜100重量部である。5重量部未満の場合は、得られる樹脂組成物の機械強度・成形加工性が低下し、400重量部を超えると得られる樹脂組成物のゴム的な感触が低下してしまう。
さらに本発明の成形体および改質剤の性能を損なわない範囲であれば、熱可塑性エラストマー、ライオトロピック液晶樹脂、液状樹脂、熱硬化性樹脂、架橋ゴムなどを配合しても良い。
熱可塑性エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、およびこれらの水添系エラストマー、ポリオレフィン系、ポリジエン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、フッ素系、シリコーン系、アイオノマー系などの各種エラストマーなどがあげられる。
ライオトロピック液晶樹脂としては、アラミド、ポリp−フェニレンベンゾビスチアゾール、ポリテレフタロイルフドラジドなどがあげれられる。
液状樹脂としては、シリコーン系樹脂、変性シリコーン(MS)系樹脂、ポリイソブチレン(PIB)系樹脂、ポリサルファイド系樹脂、変性ポリサルファイド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリアクリルウレタン系樹脂などがあげられる。
熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ヒドロシリル化架橋系樹脂、フェノール系樹脂、アルキッド系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ユリア系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂などがあげられる。
架橋ゴムとしては、天然ゴム系、ポリブタジエン系ゴム(PBD)、スチレン−ブタジエン系ゴム(SBR)、水添スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン系ゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、クロロプレン系ゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、イソプレン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴムなどがあげられる。
本発明における樹脂組成物には、軟化剤を配合することができる。軟化剤としてはとくに限定されないが、通常、室温で液体または液状の材料が好適に用いられる。また親水性および疎水性のいずれの軟化剤も使用できる。このような軟化剤としては鉱物油系、植物油系、合成系などの各種ゴム用または樹脂用軟化剤があげられる。鉱物油系としては、ナフテン系、パラフィン系などのプロセスオイルなどが、植物油系としては、ひまし油、綿実油、あまみ油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油などが、合成系としてはポリブテン、低分子量ポリブタジエンなどが例示できる。これらの中でもイソブチレン系ブロック共重合体との相溶性あるいは樹脂組成物の物性バランスの点から、パラフィン系プロセスオイルまたはポリブテンが好ましく用いられる。これら軟化剤は所望の粘度および物性を得るために2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。
軟化剤の配合量は、イソブチレン系ブロック共重合体100重量部に対して、5〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは20〜300重量部である。5重量部未満の場合は、得られる樹脂組成物のゴム的な感触が低下し、1000重量部を超えると軟化剤のブリードアウトが発生する傾向にある。
さらに本発明における樹脂組成物には、物性改良あるいは経済上のメリットから充填材および補強材を配合することができる。好適な充填材、補強材としては、クレー、珪藻土、シリカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン、その他の金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウムなどの麟片状無機充填材、各種の金属粉、木片、ガラス粉、セラミックス粉、カーボンブラック、粒状ないし粉末ポリマーなどの粒状ないし粉末状固体充填材、その他の各種の天然または人工の短繊維、長繊維などが例示できる。また中空フィラー、たとえば、ガラスバルーン、シリカバルーンなどの無機中空フィラー、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン共重合体からなる有機中空フィラーを配合することにより、軽量化を図ることができる。さらに軽量化、衝撃吸収性などの各種物性の改善のために、各種発泡剤を混入させることも可能であり、また、混合時などに機械的に気体を混ぜ込むことも可能である。
充填材および補強材の配合量は、イソブチレン系ブロック共重合体、熱可塑性樹脂、および軟化剤の合計量100重量部に対して0〜200重量部であり、好ましくは0〜100重量部である。200重量部を超えると得られる熱可塑性樹脂組成物の機械強度の低下が起こり、柔軟性も損なわれるので好ましくない。
また本発明における樹脂組成物には、必要に応じて、ヒンダードフェノール系、リン酸エステル系、アミン系などの酸化防止剤、および/またはベンソチアゾール系、ベンソトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤、および光安定剤を配合することができる。配合量は樹脂樹脂組成物100重量部に対して、0.000001〜10重量部、好ましくは0.00001〜5重量部である。
さらに本発明における樹脂組成物には、可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、フタル酸エステル、アジピン酸エステル、リン酸エステル、トリメリット酸エステル、クエン酸エステル、エポキシ、ポリエステルなどがあげられる。
さらに本発明における樹脂組成物には、粘着付与樹脂を添加することができる。粘着付与樹脂としては、脂環族系石油樹脂およびその水素化物、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂の水素化物、ポリテルペン樹脂などがあげられる。
さらに他の添加剤として難燃剤、抗菌剤、光安定剤、着色剤、流動性改良剤、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、架橋剤、架橋助剤、改質剤、顔料、染料、導電性フィラーなどを添加することができ、これらは1種または2種以上を組み合わせて使用可能である。
また、発泡剤、つまり、各種の化学発泡剤、物理発泡剤を添加することができる。
本発明における樹脂組成物の製造方法には、とくに制限はなく、公知の方法を適用することができる。たとえば、前記の各成分および所望により添加剤成分を加熱混練機、たとえば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー、高剪断型ミキサーなどを用いて溶融混練することで製造することができる。また各成分の混練順序はとくに限定されず、使用する装置、作業性あるいは得られる樹脂組成物の物性に応じて決定することができる。
また、本発明における樹脂組成物の加工法は、とくに制限はなく、押出成形法、異形押出法、射出成形法、多層成形法、2色成形法、インサート成形法、サンドイッチ成形法、発泡成形法、プレス成形法、ブロー成形法、カレンダー成形法、回転成形法、スラッシュ成形法、ディップ成形法などがあげられる。このような加工法により得られる成形体の形状としては、フィルム、シート、チューブ、バッグ、パイプ、各種異型材、容器類などがあげられる。
本発明の成形体および改質剤は、耐熱安定性、耐候性、ガスバリヤー性、制振性、リサイクル性、機械強度に優れている。したがって、以下のような用途に利用可能である。
(1)改質剤
樹脂改質剤(熱可塑性樹脂の耐衝撃性改質剤、制振性改質剤、ガスバリヤー性改質剤、軟化剤など、熱硬化性樹脂の耐衝撃性改質剤、低応力化剤など)、アスファルト改質剤(道路用アスファルト改質剤、防水シート用アスファルト改質剤、橋梁床版用防水材)、タイヤ改質剤(タイヤのウェットグリップ性向上剤)、ゴム改質剤
(2)接着剤または粘着剤
ホットメルト系接着剤、水系接着剤、溶剤系接着剤、粘着剤
(3)粘度調整剤
オイル、潤滑油などに添加する粘度調整剤
(4)コーティング剤
塗料などに利用するベースレジン、シーラント
(5)PVC代替などに使用される材料
ケーブル、コネクター、プラグなどの電線被覆材、人形などの玩具、養生用テープ、ロゴマーク(スポーツウェアやスポーツシューズ用)、キャリーバック、衣料用包装材、トラックの幌、農業用フィルム(ハウス栽培用)、消しゴム、業務用エプロン(ターポリン)、床材・天井材などの建物の内装材、レインコート、雨傘、ショッピングバッグ、椅子やソファーなどの表皮材、ベルトや鞄などの表皮材、ガーデンホース、冷蔵庫のガスケット(パッキング)、洗濯機や掃除機のフレキシブルホース、自動車用内装材
(6)制振材、防振材、緩衝材
制振材、とくにアルミ、鋼板とともに多層に張り合わせた制振材、防振材、緩衝材(建築用途、自動車用途、フロアー制振用途、フローリング用途、遊戯器具用途、精密機器用途、電子機器用途に使用)
靴底、文具・玩具用品のグリップ、日用雑貨・大工用品のグリップ、ゴルフクラブ・バットなどのグリップや心材、テニスラケット・卓球ラケットなどのラバーおよびグリップ
(7)防音材、吸音材
自動車内外装材、自動車天井材、鉄道車両用材、配管用材
(8)パッキング材、シール材などの密封用材、包装材
ガスケット、建築用ガスケット、栓体
合わせガラス用および複層ガラス用のガラスシール材
包装材、シート、多層シート、容器、多層容器などのガスバリヤー用材
土木シート、防水シート、包装輸送資材、シーラント
(9)発泡体
ビーズ発泡、徐圧発泡、押出発泡による発泡体(配管被覆材、合成木材、木粉系発泡体など)
化学発泡および物理発泡における発泡剤のキャリヤー
(10)その他
衣料用途、難燃剤用途、
医療用途のチューブ、閉がい具、キャップ、バッグ、ガスケット、ホース、シューズ、運動用具類
発泡性耐火シート
エアバックカバー、バンパー、内装部品(インパネやシフトノブなどの表皮材)、ウェザーストリップ、ルーフモール、ドア下モールなどの自動車用部材
電子レンジ用食品トレー、ポーション用食品容器、食品容器用ラミネートフィルム、食品容器用ポリスチレンシート(刺身容器・鶏卵パック)、カップラーメン容器、ポリスチレン系網目状発泡体、冷菓カップ、透明飲料カップなどの食品用容器
ICトレー、CD−ROMシャーシ、ホイールキャップ、弾性糸、不織布、ワイヤーハーネス、紙おむつのバックシート、2色成形用コンパウンド材、水中ゴーグル、パソコン用マウス、クッション、ストッパー
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更実施可能である。
本実施例に示すブロック共重合体の分子量および樹脂組成物の物性は以下に示す方法で測定した。
(1)分子量:Waters社製GPCシステム(カラム:昭和電工(株)製Shodex K−804(ポリスチレンゲル)、移動相:クロロホルム)。数平均分子量はポリスチレン換算で表記した。
(2)軟化剤との相溶性
樹脂組成物を170℃で圧縮成形し、厚さ2mmのダンベル試験片を作製した。この試験片を引張試験機を用いて500mm/secの速度で引張り、破断させた時、破断面が白化しているかどうかで軟化剤との相溶性を評価した。
相溶性○:破断面が白化しない
相溶性×:破断面が白化する
(3)耐熱安定性
樹脂組成物を170℃で圧縮成形し、ダンベル試験片を作製した。この試験片を120℃に設定した熱風オーブン中に放置した。7日後に試験片を取り出し、目視で劣化状況を観察した。
耐熱安定性○:変化なし
耐熱安定性△:軟化剤のブリードアウト、若干の着色、試験片の変形有り
耐熱安定性×:着色、変形が著しい
(4)機械強度
樹脂組成物を170℃で圧縮成形し、JIS3号ダンベル試験片を作製した。JIS K6251に従い、引張速度500mm/secで破断強度を測定した。
(5)水蒸気透過係数圧縮成形により、約1mm厚のサンプルを作製し、JIS Z 0208に従い、40℃、90%RHでの酸素透過係数を測定した。
(6)酸素透過係数圧縮成形により、約1mm厚のサンプルを作製し、JIS K 7126に従い、23℃での酸素透過係数を測定した。
製造例1(イソブチレン系ブロック共重合体(SIBS1)の製造)
攪拌機付き10L反応容器に、メチルシクロヘキサン2166mL、塩化メチレン1634mL(ともにモレキュラーシーブスで乾燥したもの)、p−ジクミルクロライド1.756gを加えた。反応容器を−70℃に冷却した後、α−ピコリン(2−メチルピリジン)0.75mL、イソブチレン633mLを添加した。さらに四塩化チタン30mLを加えて重合を開始し、−70℃で溶液を攪拌しながら1.5時間反応させた。次いで反応溶液にスチレン270mLを添加し、さらに20分間反応を続けた後、大量のメタノールを添加して反応を停止させた。反応溶液から溶剤などを除去した後に、重合体をトルエンに溶解して2回水洗した。このトルエン溶液をアセトン−メタノール混合物に加えて重合体を沈殿させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することによりイソブチレン系ブロック共重合体(SIBS1)を得た。
得られたイソブチレン系ブロック共重合体(SIBS1)のGPC分析を行ったところ、数平均分子量が102000、分子量分布が1.15であった。またスチレンの含有量は29重量%であった。
製造例2(イソブチレン系ブロック共重合体(SIBS2)の製造)
500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン97.6mLおよび塩化ブチル140.5mL(ともにモレキュラーシーブスで乾燥したもの)を加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー47.7mL(505.3mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にテフロン(登録商標)製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p−ジクミルクロライド0.097g(0.42mmol)およびN,N−ジメチルアセトアミド0.073g(0.84mmol)を加えた。さらに四塩化チタン1.66mL(15.12mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から75分攪拌をおこなった後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、スチレンモノマー13.71g(131.67mmol)を重合容器内に添加した。該混合溶液を添加してから75分後に、大量の水に加えて反応を終了させた。
反応溶液を2回水洗し、溶媒を蒸発させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た。得られたイソブチレン系ブロック共重合体(SIBS2)のGPC分析を行ったところ、数平均分子量は135000であった。
実施例1〜3および比較例1〜3
下記の原料を使用して、樹脂組成物を作製した。
ブロック共重合体
イソブチレン系ブロック共重合体(SIBS1):製造例1で製造したもの
スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS):数平均分子量90000、スチレン含有量30重量%
熱可塑性樹脂
ポリプロピレン1(PP−1):プロピレン−エチレンブロック共重合体 グランドポリプロJ705(グランドポリマー社製)
ポリプロピレン2(PP−2):ポリプロピレン単独重合体 ノバテックMA−3(日本ポリケム社製)
軟化剤
パラフィン系プロセスオイル(PO):ダイアナプロセスPW−380(出光興産製)
ポリブテン1(PB−1):日石ポリブテンHV−15(日本石油化学社製)
ポリブテン2(PB−2):出光ポリブテン15H(出光石油化学社製)
酸化防止剤
ヒンダードフェノール系酸化防止剤:Irganox1010(チバガイギー社製)
各成分を表1に示した割合で、170℃に設定したラボプラストミル(東洋精機社製)を用いて溶融混練した。得られた樹脂組成物を圧縮成形して試験片を作製し、各種物性を評価した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2005105164
実施例4
製造例2で得られたイソブチレン系ブロック共重合体について、水蒸気透過係数、酸素透過係数を測定した。結果を表2に示す。
比較例4
市販のスチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体(シェル化学製KratonG1650)をトルエンに溶解し、イソプロピルアルコール中に滴下することにより精製した。精製後のスチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体について、水蒸気透過係数、酸素透過係数を評価した。結果を表2に示す。
実施例5
実施例1において、SIBS1の代わりにSIBS2を用いた以外は同じ方法により試験片を作製した。得られた試験片について、耐水蒸気透過性、耐気体透過性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2005105164

Claims (8)

  1. イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位およびイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位を含むイソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂組成物からなる成形体。
  2. イソブチレンを主成分とする単量体成分からなる単位およびイソブチレンを主成分としない単量体成分からなる単位を含むイソブチレン系ブロック共重合体を含有する樹脂組成物からなる改質剤。
  3. 前記樹脂組成物がさらに熱可塑性樹脂を含む請求項1記載の成形体。
  4. 前記樹脂組成物がさらに熱可塑性樹脂を含む請求項2記載の改質剤。
  5. イソブチレン系ブロック共重合体を構成するイソブチレンを主成分としない単量体成分が芳香族ビニル系単量体を主成分とする単量体である請求項1または3記載の成形体。
  6. イソブチレン系ブロック共重合体を構成するイソブチレンを主成分としない単量体成分が芳香族ビニル系単量体を主成分とする単量体である請求項2または4記載の改質剤。
  7. 芳香族ビニル系単量体がスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、インデンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5記載の成形体。
  8. 芳香族ビニル系単量体がスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、インデンからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項6記載の改質剤。
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