JP2004271931A - 投射型カラー表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化する。
【解決手段】投射型カラー液晶表示装置10は、光源1、ダイクロイックミラー3、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5からなる走査手段、ライトバルブ8を有し、光源1から出射された光をダイクロイックミラー3で複数の波長帯域の光に分離し、分離したそれぞれの光を変調しライトバルブ8上に画像を形成する。
前記走査手段は、ダイクロイックミラー3とライトバルブ8との間に設けられ、かつ前記分離された波長帯域の異なるそれぞれの光をライトバルブ8上の異なる領域に走査し、ライトバルブ8上に走査されたそれぞれの光に応じた照射領域を、均一な移動速度でスクロールさせて移動できるように駆動ミラー4,6の移動を制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】投射型カラー液晶表示装置10は、光源1、ダイクロイックミラー3、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5からなる走査手段、ライトバルブ8を有し、光源1から出射された光をダイクロイックミラー3で複数の波長帯域の光に分離し、分離したそれぞれの光を変調しライトバルブ8上に画像を形成する。
前記走査手段は、ダイクロイックミラー3とライトバルブ8との間に設けられ、かつ前記分離された波長帯域の異なるそれぞれの光をライトバルブ8上の異なる領域に走査し、ライトバルブ8上に走査されたそれぞれの光に応じた照射領域を、均一な移動速度でスクロールさせて移動できるように駆動ミラー4,6の移動を制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型カラー表示装置、より詳細には、液晶ライトバルブを用いた投射型カラー表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブを用いた投射型カラー画像表示方式には、大きく分けて、R(赤),G(緑),B(青)の三原色に対応した3枚の液晶パネルを用いる3板式と、1枚の液晶パネルを用いる単板式とがある。
【0003】
上記単板式(方式)は、R,G,Bの三原色に対応した専用画素を備えた液晶パネルを使用する「専用画素方式」と、各画素を時分割で三原色に共用してフルカラー表示を行う「共用画素方式」の2種類に分けられる。「共用画素方式」は、R,G,Bの三原色に対応した専用画素を備えた液晶パネルを使用する「専用画素方式」に比較して、1/3の画素数で同じ解像度を得ることができるという長所がある。従って、この「共用画素方式」は、画素数の少ない低価格の液晶パネルを使用することができることから、製品コストを低減することができる。
【0004】
この「共用画素方式」として代表的なものには、ライトバルブである液晶パネル全面に時分割で順次にR,G,Bの光を投影するカラーフィールドシーケンシャル方式と、R,G,Bの三原色の光を色毎に液晶パネルの異なる領域に同時に照射し、各照射領域を時間の経過に伴って移動(スクロール)させるカラースクロール方式がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図4は、カラースクロール方式における照明領域の1/3フレーム分のスクロールの様子を示す模式図である。図4に示すように、カラースクロール方式は1/3フレーム分のスクロールを行い、R,G,Bの三原色光の照明領域が移動しながら常に液晶パネルを照射しているために、カラーフィールドシーケンシャル方式に比べて高い光利用効率を得ることができ、より明るく鮮明な画像表示を実現することができる利点がある。
【0006】
カラースクロール方式を実現する光学システムとして、ランプから出た光束をフライアイレンズ系によってライトバルブ上の照明領域と相似した形状に一旦集光させる集光系と、これをリレーレンズ系によって一定の倍率でライトバルブ上に結像させるリレー系によって構成されたものがあり、光束の集光位置のすぐ後方に四角柱プリズムが配置されている。このプリズムをスクロール方向に回転させることによりプリズムガラスの屈折による光軸シフトによってライトバルブ上での照明領域スクロールを実現させており、この方式は、「プリズム回転式カラースクロール光学系」として一般的に知られている。(例えば、非特許文献1参照)
【0007】
このときのライトバルブ上の照明領域の位置座標fは、プリズムの回転角度θによって、下記の式(1)により求められ、この式(1)に従って移動する。
f(θ)=m・p・cos(θ)[tan(θ)−sin(θ)/{n2−sin2(θ)}1/2] …式(1)
【0008】
図5は、プリズム回転方式カラースクロール光学系における照明領域の移動を説明するための模式図である。上記式(1)について、図5を参照して説明する。
上記式(1)において、mはリレーレンズ系の倍率であり、フライアイレンズ系によって集光された光束がm倍でライトバルブ上に結像することを示す。pはプリズムの厚さであり、プリズムが例えば四角柱である場合には、その正方形断面の1辺の長さに相当する。プリズムは時間tの変移に応じて角度θ=ωtで回転しており、これによって光軸のシフトが発生し、そのシフト量は、非特許文献1に記載されているように、
p・cosθ(tanθ−tanθ’) …式(2)
となる。ここで、θ’は屈折率nのプリズム材料内部の屈折によって曲がる角度で、θとスネルの法則
n・sinθ=sinθ’ …式(3)
に従う関係にある。従って、m倍の倍率で結像するライトバルブ面では、このm倍の量
m・p・cosθ(tanθ−tanθ’) …式(4)
だけ照明領域がシフトしている。これをスネルの法則を用いてθのみの関数として書き直したものが前記式(1)である。
【0009】
ここで、プリズムの回転角度θが一定の角速度ω0で回転する「プリズム回転方式カラースクロール光学系」では、ライトバルブ上の座標fと時間tは線形の関係にない。従って、プリズムの回転角度θ(すなわちライトバルブ上の位置f)によって照明領域の移動速度が異なるという現象が生じてしまう。この現象については特許文献2でも触れられているが、実用上特に補正が必要なレベルではないとされている。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−316296号公報
【特許文献2】
特開平8−22006号公報
【非特許文献1】
“Single Panel Reflective LCD Optics” J.A.Shimizu,IDW 99,PP−989−992
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には照明領域の移動速度の不均一は、人間の目が時間平均として見たときライトバルブ面内の位置毎に明るさが異なる明るさムラの現象として認識されるため、画像の質の劣化を招いてしまう。
【0012】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化し、画像の明るさムラを改善できるようにすること、を目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための技術手段は、光源と、該光源から出射された光を複数の波長帯域の光に分離する光分離手段と、該光分離手段で分離されたそれぞれの光を変調し画像を形成するライトバルブと、該ライトバルブで形成された画像を投射する投射手段と、前記光分離手段と前記ライトバルブとの間に設けられかつ前記光分離手段で分離された波長帯域の異なるそれぞれの光を前記ライトバルブ上の異なる領域に走査する走査手段とを有する投射型カラー表示装置において、前記走査手段は、前記それぞれの光の光路を変更する複数のミラーと、該複数のミラーのうちいずれか1又は複数を移動させることにより前記それぞれの光に応じた照射領域を前記ライトバルブ上で移動させるミラー移動手段とを具備することを特徴としたものである。
【0014】
上記技術手段によると、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカラースクロール方式の投射型カラー液晶表示装置の構成例を示した図で、図中、10は投射型カラー液晶表示装置で、該投射型カラー液晶表示装置10は、光源1,レンズ群2,ダイクロイックミラー3,駆動ミラー4,固定ミラー5,駆動ミラー6,レンズ群7,ライトバルブ8,投影レンズ9を有している。本実施形態における投射型カラー液晶表示装置10は、前述した単板方式の中の共用画素方式とし、さらに、共用画素方式の中のカラースクロール方式を採用したものとする。
【0016】
光源1は、可視域でスペクトルをもつ白色光源である。この白色光源は、キセノンランプや高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの連続スペクトルの光源であっても、LED光源のような離散スペクトルの光源であっても良い。
【0017】
光源1を出た光は、レンズ群2により適当なサイズ形状の平行光としてダイクロイックミラー3に入射され、ダイクロイックミラー3によって光軸の異なる複数の波長帯域の光に分離される。本例ではダイクロイックミラー3によってR,G,Bの3原色に分離されるものとする。これら分離された光を、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5などの複数のミラーにて反射、移動させることにより、ライトバルブ8上の異なる領域、すなわちR,G,Bの各光に応じた照射領域を均一な面積(均一な速度)にて移動させながら照射する。本例において、駆動ミラー4,6は図中矢印の方向に平行移動させるものとする。また、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5の構成は本例に限らず、ライトバルブ8上の照射領域を均一な移動速度でスクロールさせて移動できるように制御できるものであれば、どのような構成をとってもよい。
【0018】
ここで、駆動ミラー4,6を移動させる具体的な技術手段として、例えば圧電素子、ピエゾ素子等を用いることが考えられる。この時、照射光はレンズ群2により駆動ミラー4,6を駆動する圧電素子などの稼動域に適したサイズに調整される。またレンズ群7は、照射光のサイズをライトバルブ8に適した大きさに変更するために用いるものである。
【0019】
本発明によると、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、ダイクロイックミラーとライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【0020】
図2は、駆動ミラー4,6と固定ミラー5を使用した照射光の駆動例を説明するための図である。また、図3は、図2に示した駆動例に応じた駆動ミラー4,6のタイミングチャートの一例を示す図である。図2及び図3において、ダイクロイックミラーにて分離された照射光は駆動ミラー4にて反射され、直接ライトバルブに照射されるか、もしくは、固定ミラー5及び駆動ミラー6にて反射された後ライトバルブに照射される。この時、駆動ミラー4,6は図1に示した矢印方向へ移動するものとし、図3に示すタイミングチャートにおいて(1)→(2)→(3)→(4)→(1)の順番で駆動ミラー4,6が移動することにより、図2に示すように、R,G,Bに応じた各照射光はライトバルブ上の異なる領域を均一な面積、速度で順次移動することができる。また、駆動ミラー4,6を上記(4)から(1)の位置に移動する際は、ライトバルブを閉じた状態にて行うこととする。ここで、本例においては駆動ミラー4,6の複数ミラーを駆動させる構成としているが、駆動させるミラーは、1つでも複数でもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラースクロール方式の投射型カラー液晶表示装置の構成例を示した図である。
【図2】駆動ミラーと固定ミラーを使用した照射光の駆動例を説明するための図である。
【図3】図2に示した駆動例に応じた駆動ミラーのタイミングチャートの一例を示す図である。
【図4】カラースクロール方式における照明領域の1/3フレーム分のスクロールの様子を示す模式図である。
【図5】プリズム回転方式カラースクロール光学系における照明領域の移動を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1…光源、2、7…レンズ群、3…ダイクロイックミラー、4,6…駆動ミラー5…固定ミラー、8…ライトバルブ、9…投射レンズ、10…投射型カラー液晶表示装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、投射型カラー表示装置、より詳細には、液晶ライトバルブを用いた投射型カラー表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブを用いた投射型カラー画像表示方式には、大きく分けて、R(赤),G(緑),B(青)の三原色に対応した3枚の液晶パネルを用いる3板式と、1枚の液晶パネルを用いる単板式とがある。
【0003】
上記単板式(方式)は、R,G,Bの三原色に対応した専用画素を備えた液晶パネルを使用する「専用画素方式」と、各画素を時分割で三原色に共用してフルカラー表示を行う「共用画素方式」の2種類に分けられる。「共用画素方式」は、R,G,Bの三原色に対応した専用画素を備えた液晶パネルを使用する「専用画素方式」に比較して、1/3の画素数で同じ解像度を得ることができるという長所がある。従って、この「共用画素方式」は、画素数の少ない低価格の液晶パネルを使用することができることから、製品コストを低減することができる。
【0004】
この「共用画素方式」として代表的なものには、ライトバルブである液晶パネル全面に時分割で順次にR,G,Bの光を投影するカラーフィールドシーケンシャル方式と、R,G,Bの三原色の光を色毎に液晶パネルの異なる領域に同時に照射し、各照射領域を時間の経過に伴って移動(スクロール)させるカラースクロール方式がある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図4は、カラースクロール方式における照明領域の1/3フレーム分のスクロールの様子を示す模式図である。図4に示すように、カラースクロール方式は1/3フレーム分のスクロールを行い、R,G,Bの三原色光の照明領域が移動しながら常に液晶パネルを照射しているために、カラーフィールドシーケンシャル方式に比べて高い光利用効率を得ることができ、より明るく鮮明な画像表示を実現することができる利点がある。
【0006】
カラースクロール方式を実現する光学システムとして、ランプから出た光束をフライアイレンズ系によってライトバルブ上の照明領域と相似した形状に一旦集光させる集光系と、これをリレーレンズ系によって一定の倍率でライトバルブ上に結像させるリレー系によって構成されたものがあり、光束の集光位置のすぐ後方に四角柱プリズムが配置されている。このプリズムをスクロール方向に回転させることによりプリズムガラスの屈折による光軸シフトによってライトバルブ上での照明領域スクロールを実現させており、この方式は、「プリズム回転式カラースクロール光学系」として一般的に知られている。(例えば、非特許文献1参照)
【0007】
このときのライトバルブ上の照明領域の位置座標fは、プリズムの回転角度θによって、下記の式(1)により求められ、この式(1)に従って移動する。
f(θ)=m・p・cos(θ)[tan(θ)−sin(θ)/{n2−sin2(θ)}1/2] …式(1)
【0008】
図5は、プリズム回転方式カラースクロール光学系における照明領域の移動を説明するための模式図である。上記式(1)について、図5を参照して説明する。
上記式(1)において、mはリレーレンズ系の倍率であり、フライアイレンズ系によって集光された光束がm倍でライトバルブ上に結像することを示す。pはプリズムの厚さであり、プリズムが例えば四角柱である場合には、その正方形断面の1辺の長さに相当する。プリズムは時間tの変移に応じて角度θ=ωtで回転しており、これによって光軸のシフトが発生し、そのシフト量は、非特許文献1に記載されているように、
p・cosθ(tanθ−tanθ’) …式(2)
となる。ここで、θ’は屈折率nのプリズム材料内部の屈折によって曲がる角度で、θとスネルの法則
n・sinθ=sinθ’ …式(3)
に従う関係にある。従って、m倍の倍率で結像するライトバルブ面では、このm倍の量
m・p・cosθ(tanθ−tanθ’) …式(4)
だけ照明領域がシフトしている。これをスネルの法則を用いてθのみの関数として書き直したものが前記式(1)である。
【0009】
ここで、プリズムの回転角度θが一定の角速度ω0で回転する「プリズム回転方式カラースクロール光学系」では、ライトバルブ上の座標fと時間tは線形の関係にない。従って、プリズムの回転角度θ(すなわちライトバルブ上の位置f)によって照明領域の移動速度が異なるという現象が生じてしまう。この現象については特許文献2でも触れられているが、実用上特に補正が必要なレベルではないとされている。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−316296号公報
【特許文献2】
特開平8−22006号公報
【非特許文献1】
“Single Panel Reflective LCD Optics” J.A.Shimizu,IDW 99,PP−989−992
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実際には照明領域の移動速度の不均一は、人間の目が時間平均として見たときライトバルブ面内の位置毎に明るさが異なる明るさムラの現象として認識されるため、画像の質の劣化を招いてしまう。
【0012】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化し、画像の明るさムラを改善できるようにすること、を目的としてなされたものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための技術手段は、光源と、該光源から出射された光を複数の波長帯域の光に分離する光分離手段と、該光分離手段で分離されたそれぞれの光を変調し画像を形成するライトバルブと、該ライトバルブで形成された画像を投射する投射手段と、前記光分離手段と前記ライトバルブとの間に設けられかつ前記光分離手段で分離された波長帯域の異なるそれぞれの光を前記ライトバルブ上の異なる領域に走査する走査手段とを有する投射型カラー表示装置において、前記走査手段は、前記それぞれの光の光路を変更する複数のミラーと、該複数のミラーのうちいずれか1又は複数を移動させることにより前記それぞれの光に応じた照射領域を前記ライトバルブ上で移動させるミラー移動手段とを具備することを特徴としたものである。
【0014】
上記技術手段によると、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るカラースクロール方式の投射型カラー液晶表示装置の構成例を示した図で、図中、10は投射型カラー液晶表示装置で、該投射型カラー液晶表示装置10は、光源1,レンズ群2,ダイクロイックミラー3,駆動ミラー4,固定ミラー5,駆動ミラー6,レンズ群7,ライトバルブ8,投影レンズ9を有している。本実施形態における投射型カラー液晶表示装置10は、前述した単板方式の中の共用画素方式とし、さらに、共用画素方式の中のカラースクロール方式を採用したものとする。
【0016】
光源1は、可視域でスペクトルをもつ白色光源である。この白色光源は、キセノンランプや高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの連続スペクトルの光源であっても、LED光源のような離散スペクトルの光源であっても良い。
【0017】
光源1を出た光は、レンズ群2により適当なサイズ形状の平行光としてダイクロイックミラー3に入射され、ダイクロイックミラー3によって光軸の異なる複数の波長帯域の光に分離される。本例ではダイクロイックミラー3によってR,G,Bの3原色に分離されるものとする。これら分離された光を、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5などの複数のミラーにて反射、移動させることにより、ライトバルブ8上の異なる領域、すなわちR,G,Bの各光に応じた照射領域を均一な面積(均一な速度)にて移動させながら照射する。本例において、駆動ミラー4,6は図中矢印の方向に平行移動させるものとする。また、駆動ミラー4,6及び固定ミラー5の構成は本例に限らず、ライトバルブ8上の照射領域を均一な移動速度でスクロールさせて移動できるように制御できるものであれば、どのような構成をとってもよい。
【0018】
ここで、駆動ミラー4,6を移動させる具体的な技術手段として、例えば圧電素子、ピエゾ素子等を用いることが考えられる。この時、照射光はレンズ群2により駆動ミラー4,6を駆動する圧電素子などの稼動域に適したサイズに調整される。またレンズ群7は、照射光のサイズをライトバルブ8に適した大きさに変更するために用いるものである。
【0019】
本発明によると、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、ダイクロイックミラーとライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【0020】
図2は、駆動ミラー4,6と固定ミラー5を使用した照射光の駆動例を説明するための図である。また、図3は、図2に示した駆動例に応じた駆動ミラー4,6のタイミングチャートの一例を示す図である。図2及び図3において、ダイクロイックミラーにて分離された照射光は駆動ミラー4にて反射され、直接ライトバルブに照射されるか、もしくは、固定ミラー5及び駆動ミラー6にて反射された後ライトバルブに照射される。この時、駆動ミラー4,6は図1に示した矢印方向へ移動するものとし、図3に示すタイミングチャートにおいて(1)→(2)→(3)→(4)→(1)の順番で駆動ミラー4,6が移動することにより、図2に示すように、R,G,Bに応じた各照射光はライトバルブ上の異なる領域を均一な面積、速度で順次移動することができる。また、駆動ミラー4,6を上記(4)から(1)の位置に移動する際は、ライトバルブを閉じた状態にて行うこととする。ここで、本例においては駆動ミラー4,6の複数ミラーを駆動させる構成としているが、駆動させるミラーは、1つでも複数でもよい。
【0021】
【発明の効果】
本発明によると、カラースクロール方式の投射型カラー表示装置において、光分離手段とライトバルブの間に設けられた1又は複数のミラーを移動させることにより、ライトバルブ上において各光に応じた照射領域の移動速度を均一化することができるため、画像の明るさムラを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るカラースクロール方式の投射型カラー液晶表示装置の構成例を示した図である。
【図2】駆動ミラーと固定ミラーを使用した照射光の駆動例を説明するための図である。
【図3】図2に示した駆動例に応じた駆動ミラーのタイミングチャートの一例を示す図である。
【図4】カラースクロール方式における照明領域の1/3フレーム分のスクロールの様子を示す模式図である。
【図5】プリズム回転方式カラースクロール光学系における照明領域の移動を説明するための模式図である。
【符号の説明】
1…光源、2、7…レンズ群、3…ダイクロイックミラー、4,6…駆動ミラー5…固定ミラー、8…ライトバルブ、9…投射レンズ、10…投射型カラー液晶表示装置。
Claims (4)
- 光源と、該光源から出射された光を複数の波長帯域の光に分離する光分離手段と、該光分離手段で分離されたそれぞれの光を変調し画像を形成するライトバルブと、該ライトバルブで形成された画像を投射する投射手段と、前記光分離手段と前記ライトバルブとの間に設けられかつ該光分離手段で分離された波長帯域の異なるそれぞれの光を前記ライトバルブ上の異なる領域に走査する走査手段とを有する投射型カラー表示装置において、前記走査手段は、前記それぞれの光の光路を変更する複数のミラーと、該複数のミラーのうちいずれか1又は複数を移動させることにより前記それぞれの光に応じた照射領域を前記ライトバルブ上で移動させるミラー移動手段とを具備することを特徴とする投射型カラー表示装置。
- 請求項1に記載の投射型カラー表示装置において、前記ミラー移動手段は、前記ライトバルブ上に走査されたそれぞれの光に応じた照射領域を、均一な移動速度でスクロールさせて移動できるように前記複数のミラーのうちいずれか1又は複数の移動を制御することを特徴とする投射型カラー表示装置。
- 請求項2に記載の投射型カラー表示装置において、前記ミラー移動手段は、前記複数のミラーのうちいずれか1又は複数を平行移動させることを特徴とする投射型カラー表示装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1に記載の投射型カラー表示装置において、前記光分離手段は、ダイクロイックミラー系を用いて前記光源からの光を赤、緑及び青の3色に分離することを特徴とする投射型カラー表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003062772A JP2004271931A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 投射型カラー表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003062772A JP2004271931A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 投射型カラー表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004271931A true JP2004271931A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33124544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003062772A Pending JP2004271931A (ja) | 2003-03-10 | 2003-03-10 | 投射型カラー表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004271931A (ja) |
-
2003
- 2003-03-10 JP JP2003062772A patent/JP2004271931A/ja active Pending
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