JP4574132B2 - 照明装置及びこれを用いたカラー画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投影装置、(プロジェクタ)などのライトバルブへの照明光学系を有する照明装置及びこの照明装置を用いたカラー画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、直線偏光の白色光をカラー3原色に分離し、分離された各色を互いに重ならないようにシフトさせて帯状のストライプ状とし、そのストライプ状の光を順次ライトバルブ面上で走査(移動)し、各色が照明される時間内に、その色の画像情報に応じて変調駆動されるライトバルブにより画像を形成すると、瞬間は単色の画像であるが、視覚的に認識する応答速度以上の高速で切り替えることにより、見かけ上カラー画像として表示される投影装置が知られている。
【0003】
関連する従来技術として、種々の色のライトバンドを同時に発生する照明系と、単一ライトバルブと、このライトバルブの表面全体に亘って種々の色のライトバンドを移動させて種種の色全部の部分を前記ライトバルブに同時に存在させる光学系と、カラーバンドにより照明される各ライトバルブ部分をアドレス指定してこの部分によって全部のカラーバンドのカラーの像情報を生ぜしめると共に、前記カラーバンドをこの情報によって変調する電子ライトバルブ駆動回路を有するライトバルブ駆動回路を有するライトバルブ手段を具えるようにしたカラー表示装置およびそのライトバルブをアドレス指定する回路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、照明系を白色光源と、その白色光を第1、第2および第3カラーバンドに分解し、それらのカラーバンドを移動させる手段として回転プリズム手段により、ライトバルブ上を走査させる従来技術がある。
また、回転プリズムを3個用いた彩色表示装置の従来例もある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、多角形体を通して出力面へと伝達され、変位体の回転により平行に可変的に並進されるようにされた公知例もある(例えば、特許文献3参照)。
これらの走査手段によって、照明系が数々提案されているが、より効率を向上させるために、リレー光学系を介した従来例などもあり(例えば、特許文献4参照)、今後、より光利用効率を高めて、明るい、高性能なプロジェクタへ応用されようとしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平04−316296号公報
【特許文献2】
特開平06−319148号公報
【特許文献3】
特開平08−510845号公報
【特許文献4】
特開2001−174913号公報
【0006】
上記の各従来技術では、光利用効率の向上を共通の課題としている。
ライトバルブとして、偏光特性を利用して特定の偏光方向のみの光を透過させる透過型の液晶パネルや、また近年、液晶を駆動するための駆動回路等を光の通過光路に持たせず、各画素に遮光層を必要としない反射型のタイプの液晶もあり、特に反射型タイプの特長としては、つなぎ目のないなめらかな画像、より高解像化に対応できるため、高品質な分野でますます利用されてくる。これらの素子はいずれも光の偏光を利用するため、液晶パネルへの照明光の偏光を高める必要がある。
【0007】
従来の液晶プロジェクタでは、無偏光の照明光源の偏光度を高めるために、偏光子を介在させて直線偏光を得るようにしたり、さらに、光利用効率を高めたいわゆる“偏光変換器”と呼ばれるPBSと波長板を組み合わせて、効率よく偏光方向を揃えた光学系により照明を行っている。液晶パネルも各色に応じたパネルを配置し、各色画像を合成しカラー画像としている。
【0008】
また投影装置は、より低コストでコンパクトにという要求があり、これらを同時に達成する要求もますます高まっている。この要求を実現する一手段として、ライトバルブを単一とする方式が提案されている。これは単一のパネルだけを用い、人間の目の応答速度以上の速度で単一色のカラー光源を時間的に切り替えて照明し、視覚上カラー画像を形成させる方法である。R、G、Bのカラーフィルタを高速回転させ、時間的に区切って各色を通過させることで色を切り替えて照明させている。この場合、光量としては2/3も使わないため、光利用効率を低下させてしまう欠点があった。
【0009】
前記各従来技術は、以上のコンパクト性と光利用効率の低下を防ぐために、単一のパネルであっても、そのパネル面に3色の帯状照明として、その照明光をパネル上で移動させ、移動位置に同期させた液晶の駆動を行うことでカラー画像を形成して課題を解決している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
各従来技術では、いずれもその具体的な移動手段として、回転プリズムを用いている。このような手段を用いると、各色照明光の回転プリズムに入射する角度が逐次変化し、0度から最大90度近くまで達する。光が屈折率差がある界面を通過する場合、波長とその角度に応じて少なからず反射が起こり、広い入射角にも反射を抑えるARコートが必須となるが、ほとんど水平となる入射角まで対応するのは技術的に困難である。回転プリズムの大きさを大きくして、入射角度を広げない手段で回避できるが、こうすると照明の帯を小さくする必要が生じ、それによりパネルに照明する時間がより短くなり、液晶の駆動速度をより早くする必要がある。特に、動画等を表示する場合、液晶駆動速度が対応できなくなるおそれもあり、光利用効率を保ったまま液晶パネル上を移動させることには大きな問題があった。
【0011】
本発明は以上の問題点に鑑み、高効率なカラー帯状の照明光でパネル面を走査することにより、より明るい照明装置及びカラー画像表示装置を実現することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明による照明装置は、複数の単色光を時分割して順次に高速でライトバルブを照明すると共に、各単色光で照明されている時間だけその色画像を形成するようにライトバルブの画像情報を制御することによりカラー画像を形成して表示する照明装置において、カラー3原色光の1色のみを透過し、他の色光を反射する3つの領域と反射領域とを有する第1の色分離素子と、第1の色分離素子の反射光に対して、カラー3原色光の1色のみを反射し、他の色光を透過する3つの領域と透過領域とを有する第2の色分離素子と、第2の色分離素子の透過光に対してカラー3原色光の1色のみを反射し、他の色光を透過する3つの領域と透過領域とを有する第3の色分離素子と第3の色分離素子の透過光を反射する反射素子とを有し、白色光から前記複数の単色光を分離すると共に、分離された複数の単色光束をシフトさせて互いに重ならないように配置してライトバルブを照明する色分離手段と、前記色分離手段を各照明光の色が順次入れ替わるように移動させる移動手段とを設け、前記移動手段は、前記色分離手段を一定周期で回転させ、前記色分離手段により分離されたカラー3原色光を照明する3つの領域と、照明光を照射しない領域との4つの領域をライトバルブ上に同時に照明し、前記色分離手段を移動させることにより、照明光と照射しない領域とが順次入れ替わるようにした、ことを特徴とするものである。
また、本発明によるカラー画像表示装置は、上記の照明装置を用いたことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態による照明装置の構成を示す。
照明装置は、白色光の光源11、レンズアレイとコンデンサレンズを組み合わせたインテグレータ光学系12、色フィルタ13、リレーレンズ14、ライトバルブ15により構成されている。光源11は、光源光を効率よく集光する手段としての回転放物面鏡又は回転楕円面鏡と集光レンズなどと組み合わせたリフレクタおよび集光素子からなる。
【0014】
色フィルタ13は、図示のようにそれぞれG(緑)、B(青)、R(赤)の光を分離するための円盤状の色分離素子1、2とミラー3とが重ねられてなり、光の方向に対して所定の角度傾いた回転軸で回転される。色分離素子1の径は色分離素子2の径より大きい。
なお、ライトバルブ15に反射型の液晶タイプを用いる場合は、照明光路途中に偏光子や偏光変換器を挿入し、パネルの前方に投影光と照明光の光路切り替え用のPBSを配置して投射レンズにより投影させればよい。
【0015】
次に、色フィルタ13を構成する色分離素子1、2部分の各実施の形態について説明する。
図2、図3は第1の実施の形態を示す。
上記光源11から発せられた白色光の光束は、図2の状態1に示すように、まず色フィルタ13の色分離素子1に形成された緑色のみを通過するG透過部に達する。
状態1のAの方向から見た図(A視)を図3に示す。
色分離素子1、2は、図示のように外周部に色分離フィルタとしてのR透過部、G透過部、B透過部が形成され、その内側は透明部に形成されている。この色フィルタ13は矢印方向に回転される。
【0016】
白色光(照明光)は、色分離素子1の外周部分に形成された緑分離フィルタ(G透過部)により分離されて緑色が透過し、マゼンタ光が反射する。マゼンタ光は、色分離素子上に形成された赤分離フィルタ(R透過部)により分離されて赤が透過、残りの青光を反射し、青光は青分離フィルタ(B透過部)により分離されてG、B、Rのカラー3原色光が生成される。
色分離素子2を通過した光は、ミラー3やプリズム内部反射などの反射手段により、各色の照射方向を揃えられる機能を有している。なお、ミラー3は固定されていてもよい。
【0017】
さらに説明すると、状態1に示す色分離のあと、各色分離素子1、2に形成された各色の透過部が照明光路中を移動(回転)し、状態2に示すように、R透過部で赤光とシアン光を分離し、反射光のシアン光は、色分離素子2に形成したB透過部により、青の反射光と緑の透過光とに分離される。緑光はミラー3で他の色と同じ方向に偏向する。さらに状態3に示すように、B透過部、G透過部の組み合わせにより、G、B、Rのカラー3原色照明光(帯状3色照明光)が生成される。
【0018】
以上の帯状3色照明光の照明エリアは、図1において、ほぼライトバルブ15の上部1/3エリア(色分離素子1の透過光)、中央部1/3エリア(色分離素子2の反射光)、ライトバルブ下部1/3エリア(色分離素子2の透過光)となるように、3色光をシフトしてパネル面を照射させる。色分離前の白色照明光束を図2のように、ライトバルブ15のほぼ1/3のエリアに相当した相似形の矩形状としている。アパーチャを設けて矩形としてもよいが、より光利用効率を上げてより均一性を必要とする場合は、従来からあるフライアレイレンズ、集光レンズなどを組み合わせたいわゆるインテグレータ光学系12を用いることにより、均一性のよい矩形の照明光を生成することができる。
【0019】
矩形状の照明光はカラー3原色に分離され、各色はライトバルブ15上にシフト(図1では縦方向)させて互いに重ならないように照明する。色分離素子2を通過してきた光束は、ミラー3によりライトバルブ15の下方1/3エリアを受け持つ用に照明される。ミラー3は、固定ミラーの他に円盤上の外周に反射部を形成し、色分離素子1、2と一体に移動させてもよい。色分離素子近傍では3色の照明光は離れているが、集光レンズによりライトバルブ14のパネル面上でちょうど各帯が隣接するように集光させる。
【0020】
状態1では、緑青赤の3色の帯状となった照明光がライトバルブ面上を照明する。色分離素子1、2を回転させてG透過部、R透過部、B透過部を次々と移動させる。すなわち、状態1→状態2→状態3→状態1のように、順次に色分離素子を切り替えることによって、ライトバルブ14上のすべての画素についてR、G、Bの照明光が時間分割されて照明される。色毎に照明される時間内にその色の画像情報に応じてライトバルブ15を変調駆動する。分割した時間が視覚応答上分解できない速度で切り替わることで、実質的なカラー画像を形成することができる。
【0021】
次に、色分離素子1、2の移動(回転)について説明する。
図3に示すように、円盤上の光学基板の外周部にG透過部、R透過部、B透過部の各色分離フィルタが配置されている。色分離素子1が、G、R、Bの順で形成されているとすると、色分離素子2は、色分離素子1から反射した色を2色に分離できるように、図示のように色分離素子1がG→R→Bの順に移動するのと同期してR→B→Gの順に配置される。色分離素子1、2は同一角速度で回転される。回転軸を一緒にすれば、最初に位置合わせをしてしまえば精度良く色分離が可能となる。図2の構成では、色分離素子2で反射した光束が色分離素子2の中心部分を通過するので、中心部分は光を遮らないように透明部となっている。
【0022】
図4に第2の実施の形態を示す。
本実施の形態は、それぞれ円盤外周部に色分離フィルタを形成している色分離素子1と色分離素子2の各回転軸が同一でなく、かつ色分離素子1と色分離素子2の外周部の一部が重なるようにした構成である。
第1の実施の形態では、ライトバルブ14の下部1/3エリアを照明する光束が色分離素子1、2中央部の透明部を通過させる必要があるが、本実施の形態によれば、色分離素子1、2が重なった外周部で緑赤青光を分離できるので、通過部分を少なくできる。これにより界面で生じる反射等を極力なくすことができる。
【0023】
図5は第3の実施の形態を示すもので、色分離素子1、2を重ねると共に、ミラー3を色分離素子1の外周部に配したものである。
上記構成より照明光束は色分離素子2の中央部分を通過し、色分離素子1と色分離素子2とにより3色に分離される。
本実施の形態によれば、帯状3色照明光は、色分離素子1、2の平行平板を通過することがなく、色分離後の光軸シフトが無くなり、レイアウト上都合がよい。
【0024】
図6は第4の実施の形態を示すもので、色分離素子1、2の外周部に形成された色分離フィルタのRGB周期を2周期以上とし設けたものである。即ち、G透過部、R透過部、R透過部を2周期設けたものである。なお、3周期以上としてもよい。
これにより、回転速度を落としても色切り替えが可能となる。駆動機構への負荷が低減でき、消費電力なども低減できる。
【0025】
以上説明した色分離素子1、2をよりコンパクトにするために、白色照明光をいったん集光させて、その集光位置近傍に、色分離素子を配置する構成をとれば、よりコンパクトな色分離照明系が成り立つ。
【0026】
前記各実施の形態では、色分離素子1、2を最もコンパクトで一定速度を得られる円盤上に形成してそれを回転することで色分離フィルタを切り替える方式で説明したが、第5の実施の形態として、色分離フィルタを切り替える手段としては、各色分離フィルタを順次に平行移動させてもよい。
【0027】
これまでの説明では、ライトバルブ上の必要照明エリアをカラー3原色に相当する3つの領域に分割してライトバルブ上で同時に照明し、その照明の領域を順次切り替える実施の形態を示したが、高速に画像フレームが切り変わる時間には、照明光を与えない時間を確保することができれば、より切れのよい画像が得られる。
【0028】
3原色に加えて、照明光の与えない領域を加えた照明手段を用いた第6の実施の形態を図7、図8、図9に示す。
本実施の形態は、帯状3色照明光に加え、照明させない4つ目のエリア(黒領域)を設けたものである。具体的手段としては、図7に示すように、第1、第2、第3の色分離素子6、7、8を設けた。各色分離素子6、7、8は、図7に示すように状態1から状態4の順に切り替えられる。それぞれの状態に応じたライトバルブ上の照明状態を図8に示す。図9は状態1に相当する各色分離素子6、、7、8の位置関係を示す。
【0029】
上記構成によれば、ライトバルブ上のすべての画素について、R、G、Bの照明光があたっている時間だけ分割駆動される、即ち、色毎に照明される時間内にその色の画像情報に応じてライトバルブを変調駆動させる。分割した時間が視覚応答上分解できない速度で切り替わることで、実質的なカラー画像を形成する。
このとき、RGBの照明光が一巡し、新たなフレームと切り替わる瞬間に、照明光を与えない領域を持たせることにより、より切れのよい画像が得られる。
【0030】
以上説明した第1〜第6の実施の形態によれば、従来の単一の色フィルタを形成したカラーホイールと呼ばれる素子により選択的に照明光を取り出し、その色のみを使うのに比べて、光利用効率のよいカラー照明が可能となった。
前記従来技術に挙げた照明光を回転する四角柱に通過させることにより、ライトバルブ上を走査させる方式では、照明光の入射角が大きくなった場合の透過光量の損失があったが、本発明ではそれが無くなった。
特に、第6の実施の形態によれば、新たなフレームと切り替わる瞬間に、照明光を与えない領域を持たせたことにより、ライトバルブで形成される画像フレーム切り替え時の残像現象による画像劣化を低減することができる。
【0031】
さらに、効率よく照明することのできる第7の実施の形態について説明する。
本実施の形態は、帯状3色照明光をライトバルブ上で走査させる機能を付加したものである。これにより、ライトバルブ上に均一な照明光でなくても、走査される方向での光量分布が不均一でも、その不均一方向に走査させることにより、画像信号と同期させることによって、より効率よく照明光を利用できる。
【0032】
本実施の形態は、もともとの白色照明光束をライトバルブ14の1/3の面積よりも細い照明光としたときに最も効果が得られる。つまり、ライトバルブ上で照明光を走査させるため、照明光量が最も多くなった画素エリアを照明光と同期させて画像情報に応じてライトバルブを駆動制御し、色の交わり部分は画像形成に使用させないようにすることにより、より色純度のよい、明るい、コントラストも高いカラー画像を形成得ることができる。
【0033】
実施方法としては、図10に示すように、走査方向に対して照明光束の光量分布G、B、Rの3つの分布を有しているとすると、それぞれのG、B、Rの分布をライトバルブ上での位置0→a、a→b b→cへと移動させればよい。
【0034】
上記移動手段として以下の第8、第9、第10の実施の形態を示す。
図11は第8の実施の形態を示すもので、図示のように、白色照明光束中に平面ミラー4の反射角度を微動させて、ライトバルブ上の位置を走査させるようにしたものである。
この微動量は、ライトバルブ14の1/3程度の移動距離に相当させる角度でよい。回転モータ駆動や、圧電素子による駆動、静電アクチュエータ、超音波モータなど、高速な応答が可能な駆動方向を採用すればよい。
【0035】
また、回転駆動でなくとも、ミラー4の反射位置をシフトさせてもよい。走査方向に、集光させるためには、例えば、一方向のみを集光させるシリンドリカルレンズなどを用いて3色の帯状光源を生成すればよい。
【0036】
図11は平面ミラー4を回転して偏向させた場合、いわゆるガルバノミラーで偏向させたが、ライトバルブ上の1/3画面を移動させるのに必要な回転多面体、いわゆるポリゴンミラーによる偏向手段(図示せず)であってもよい。
これらの偏向移動方向は同一方向、往復走査どちらでもよく、ライトバルブの1/3エリア内を照明する一定時間内での総光量が同一となるようにすればよい。ライトバルブの画像と同期をとるためには、一方向に偏向走査させるのが好ましい。例えば、上述した回転多面体を一方向に回転させることで実現できる。
【0037】
走査の回数は、少なくとも3つの照明光生成されている時間内で少なくとも1回あればよい。ただし、2、3回と整数倍必要であり、そうでないと、各色の総光量のバランス(ライトバルブの位置により光量が違う)が崩れてしまう。つまり、G、B、Rの分布を位置0→a、a→b b→cまで移動させた時点で、次の色分離フィルタの組み合わせになると同時に、3色の照明光の走査開始位置を再び0、a、bに戻して同様に走査させる。
【0038】
図12は第9の実施の形態を示すもので、白色照明光束を平行平板5を通過させ、照明光を平行移動させてライトバルブサイズの1/3の走査を行うようにしたものである。平行平板5を通過させることにより、光軸シフトを生じるが、平行平板5を連続的に傾けて、連続的な照明光の走査が可能となる。
平行平板5のチルトはライトバルブ上の1/3だけシフトするように、必要な角度だけ傾斜させればよい。この場合、回転させると照明光が大きく移動してしまうため、往復動作させると無駄なく照明光量を利用できる。
【0039】
往復動作では、移動速度に線形性が保たれない場合は、次の第10の実施の形態で解決する。
図13に示すように、互いに平行な面を持った多角柱(6角柱、8角柱等、偶数面を有する)6を回転する手段を用いればよい。照明光は、状態A→状態B→状態C→状態A・・・を繰り返す。このシフト量は、最終ライトバルブ面上で1/3のエリアを移動するように途中の光学系の倍率等に合わせて計算され、この量に応じて多角柱6の面数や材質を設定すればよい。
【0040】
以上説明してきたライトバルブ15としては、光の偏光方向を変えて偏光子と組み合わせて投射レンズ側へのスイッチングを行う液晶パネルや、画素単位の微小ミラーが傾いてスイッチングするDMDなどいずれのライトバルブにも適用できる。
【0041】
また、光源としては、ハロゲンランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超高圧水銀ランプなどが用いられる。効率よく照度を得られるように、リフレクタで反射集光させてもよい。一方向の直線偏光を得るために、従来からあるPBSアレイと波長板を組み合わせた偏光変換器などを用いてもよい。さらに、偏光度を向上させ、コントラスト性能を確保したい場合は、入射光の偏光変換器の後に、直線偏光子を挿入してもよいし、またPBSを用いて偏光度を向上させると効果的である。特に、PBSを用いた場合は、直線偏光子であった場合は光吸収のために発熱し、性能を低下させる場合もあるのをPBSでは、不要な偏光成分を反射あるいは、透過するため、光吸収による発熱は極力抑えることが可能となる。
【0042】
また、USP6234634記載のWire-Grid Polarizer (グリット偏光子)といわれるプレートタイプのPBSを用いてもよい。もちろん、このような偏光子は、照明レンズ側のみならず、投射レンズ側に配置してもよいのは自明である。
また、このグリット偏光子は、偏光分離素子として用いてもよいのは自明である。
【0043】
パネルへ効率よく照明する光学系としての照明用集光素子は、インテグレータと呼ばれるフライアイレンズの組み合わせで、ライトバルブへ照射される照度ムラを低減させる集光素子であったり、コンデンサレンズと組み合わせてライトバルブへ効率よく導く集光素子であったりする。色分離素子へ効率よく導くためにリレー光学系により一旦集光させてもよい。
【0044】
偏光特性を利用して光のスイッチングを行う透過型の液晶パネル、反射型液晶では、照明の偏光性が非常に重要になってくるが、上述した直線偏光子を挿入する代わりに、PBSアレイピッチに合わせたレンズアレイと組み合わせた構成などを採用し、照明エリアの照度分布均一性を向上と、偏光度の向上を同時に実現させる構成を採用できる。より高出力レーザ光源などの偏光性の高い光源を用いることが可能である場合は、偏光変換器は必ずしも必要ではなくなる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、透過光量の損失が少なく、光利用効率の高いカラー帯状の照明光でパネル面を走査することにより、より明るい照明装置及びカラー画像表示装置を実現することができる。また、カラー帯状照明光の分光分布特性の変動を抑えて、色再現性の高い、高品質な照明装置及びカラー画像表示装置を実現することができる。
【0046】
また、照明光が実質的に無い領域を持たせたことで、この領域の時間に画素の切り替えを行うことができるので、切れのよい画像が得られる。
さらに、走査方向に集光させてその照明光を走査させることにより、色と色の境界部分の交わりが軽減されるため、色再現性の高い照明が可能となり、より高品質な照明装置及びカラー画像表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による照明装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態による色フィルタ部分の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態による色フィルタ部分の平面図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図8】本発明の第6の実施の形態によるライトバルブ上の照明光の状態を示す構成図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態による色フィルタ部分の平面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態の原理を説明する特性図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態による色フィルタ部分の構成図である。
【符号の説明】
1、2、6、7、8 色分離素子
3、4 ミラー
5 平行平板
6 多角柱
11 光源
12 インテグレータ光学系
13 色フィルタ
14 リレーレンズ
15 ライトバルブ
Claims (2)
- 複数の単色光を時分割して順次に高速でライトバルブを照明すると共に、各単色光で照明されている時間だけその色画像を形成するようにライトバルブの画像情報を制御することによりカラー画像を形成して表示する照明装置において、
カラー3原色光の1色のみを透過し、他の色光を反射する3つの領域と反射領域とを有する第1の色分離素子と、第1の色分離素子の反射光に対して、カラー3原色光の1色のみを反射し、他の色光を透過する3つの領域と透過領域とを有する第2の色分離素子と、
第2の色分離素子の透過光に対してカラー3原色光の1色のみを反射し、他の色光を透過する3つの領域と透過領域とを有する第3の色分離素子と第3の色分離素子の透過光を反射する反射素子とを有し、白色光から前記複数の単色光を分離すると共に、分離された複数の単色光束をシフトさせて互いに重ならないように配置してライトバルブを照明する色分離手段と、
前記色分離手段を各照明光の色が順次入れ替わるように移動させる移動手段とを設け、
前記移動手段は、前記色分離手段を一定周期で回転させ、
前記色分離手段により分離されたカラー3原色光を照明する3つの領域と、照明光を照射しない領域との4つの領域をライトバルブ上に同時に照明し、前記色分離手段を移動させることにより、照明光と照射しない領域とが順次入れ替わるようにした、
ことを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置を備えたことを特徴とするカラー画像表示装置。
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