JP2004259904A - 電子回路装置の回路基板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱環境性に優れ、コネクタ接続が容易にでき、コンパクトで、かつ低価格な電子回路装置の回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁材および配線導体からなる積層板28と、コネクタ端子10〜19と、を有する電子回路装置50の回路基板1であって、前記積層板28は、コア材24を含む硬質積層部28aと前記コア材を含まない弾性積層部28bとから形成され、該弾性積層部28bには、前記コネクタ端子10〜19が接続される。
【選択図】 図2
【解決手段】絶縁材および配線導体からなる積層板28と、コネクタ端子10〜19と、を有する電子回路装置50の回路基板1であって、前記積層板28は、コア材24を含む硬質積層部28aと前記コア材を含まない弾性積層部28bとから形成され、該弾性積層部28bには、前記コネクタ端子10〜19が接続される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路装置の回路基板およびその製造方法に係り、特に、自動車等の過酷に温度変化が生じる環境下に実装して好適な電子回路装置の回路基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子回路装置の回路基板に入出力接続用のコネクタピンを接続する場合、回路基板上に設けられたアルミパットなどからなるランドと、コネクタピンに接合された基盤ケース内の電極板と、をワイヤを介してアルミワイヤボンディングなどで接続していた(例えば、特許文献1参照。)。または、回路基板の銅配線とコネクタピンからアルミまたは銅などのワイヤを介して、はんだ付けによって接続していた。このように、回路基板とコネクタピンとの間に柔軟性のあるワイヤを用いることにより、回路基板とコネクタ端子の線膨張係数の差で接続部に発生する熱応力を緩和していた。
【特許文献1】
特開平11−86933号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記に示した熱応力を緩和させるためにワイヤボンディングまたはリード線を用いた構造は、ワイヤボンディングまたはリード線を介して回路基板とコネクタ端子を一本一本接続するため接続部数が多く作業時間も要し、その接続部の信頼性の確保も容易ではなかった。また、それらの作業を確実に行うためには、多大な設備投資も要した。更に、ワイヤボンディングまたはリード線の収納スペースおよびそれらを接続する作業スペースを考慮した装置となるため、装置そのものが大きくなった。
【0004】
本発明は、上記の如き問題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、前記環境下において熱応力を緩和させる構造を有し、過剰な設備投資をすることなく作業性を向上させたコンパクトな電子回路装置の回路基板およびその製造方法を提供することにある。すなわち、本発明は、信頼性を確保しかつ製造コストの安価化を目的とする電子回路装置の回路基板およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板であって、前記積層板は、コア材を含む硬質積層部と前記コア材を含まない弾性積層部とから形成され、該弾性積層部には、前記コネクタ端子が接続される。
【0006】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、コア材を含まない絶縁材および配線導体で形成された弾性積層部により熱応力を緩和することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板において前記配線導体は、前記コネクタ端子が導電可能に接合されるよう、前記弾性積層部にある前記コネクタ端子を挿入する挿入孔のまわりおよびその内面に形成されている。
【0008】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、はんだなどの導電性接合材料を用いて、弾性積層部に形成された配線導体にコネクタ端子を接続することにより、アルミワイヤボンディング用のアルミパットの搭載等が不要となり、作業性の向上および過剰な設備投資の抑制が可能となる。更に、コネクタ端子を回路基板に直接挿入する場合は、ワイヤボンディングまたはリード線を用いた場合と比べ、接続箇所が回路基板上のみとなることで接続部数が減り、さらなる作業性の向上が図れるとともに、電子回路装置の大きさもコンパクトになる。
【0009】
本発明に係る電子回路装置の回路基板は、前記積層板の前記弾性積層部が、前記コネクタ端子が接続される配線導体の周り50μm以上の領域であり、前記積層板の残りの領域は、前記硬質積層板である。また、本発明の具体的な態様では、前記積層板の前記弾性積層部は、前記挿入孔の壁面から50μm以上の領域であり、前記積層板の残りの領域は、前記硬質積層板である。更に、別の態様では、前記積層板の前記硬質積層部は、電子部品を実装しており、前記積層板の残りの領域は、前記弾性積層板である。また、本発明の更なる具体的な態様では、前記積層板が、フレキシブル基板である。
【0010】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、積層板を構成する硬質積層部および弾性積層部の領域を前記のように特定することで、確実に熱応力の緩和することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、前記コア材が、金属または樹脂からなり、前記絶縁材が、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックスフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたものであり、前記配線導体は、銅箔を積層後、穴開け、銅メッキ、エッチングにより形成される銅配線である。
【0012】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、コア材に金属または樹脂を用いることが可能であるが、特に銅などの金属を用いると、樹脂に比べて電子回路装置の放熱性が上がり信頼性が向上する。また、絶縁材および配線導体は、従来と同等の材料を使用することで、従来のサブトラクティブ法により加工が可能となり、大幅な加工装置の改良・改善の必要がなく、設備投資を抑制できる。
【0013】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、はんだなどの導電性接合材料を用いて前記積層板の前記弾性積層部にEMI用のチップ部を接合する。
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、回路装置がコンパクト化された結果として、よりコネクタ端子に近いところに、EIM用のチップを配置ができるので、部品や回路から発生したノイズが、伝導や放熱によって他の部品に与える影響を効果的に防ぐことが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る電子回路装置は、自動車に搭載された電子回路装置である。本発明に係る電子回路装置を自動車のエンジンの運転を制御するための電子回路装置として用いれば、搭載のためのスペース制限がある場所にでも容易に実装できると共に、大きな温度変化の生じる厳しい環境下においても正確かつ好適に制御することができる。
【0015】
本発明に係るコネクタ端子を有する電子回路装置の回路基板の製造方法は、絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板の製造方法において、前記積層板は、一枚板のコア材からその板の一部を取り除いて除去部を形成し、該コア材の表面及び前記除去部に絶縁材および配線導体を積層して積層部を形成する。また、前記積層部の前記除去部に、前記コネクタ端子を接続する。
【0016】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板の製造方法により、熱応力が緩和する構造を有した回路基板の製造が可能となり、コネクタ端子と回路基板との接続も容易となる。また、回路基板の加工手法が、コア材を用いた従来と同様のサブトラクティブ法で配線導体を形成する手法であるため設備投資の抑制が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子回路装置のいくつかの実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子回路装置の平面図、図2は、図1のII−II線断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電子回路装置(電子モジュール)50は、合成樹脂製のハウジング22内に回路基板1が収納されており、ハウジング22の上面には、樹脂カバー23が接着されており、ハウジング22の底面には、金属ベース2が接着剤37により接合され、その内部には、前記回路基板1が接着剤36によって接合されている。また、前記金属ベース2には、電子回路装置50の電気的入出力用のコネクタ端子10〜19が挿入されたコネクタ20が接着剤38によって接合されている。
【0018】
前記回路基板1は、絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分31からなる積層板28を有し、該積層板28は、コア材24を含む硬質積層部28aとコア材を含まない弾性積層部28bとで形成されている。また、硬質積層部28aの上面には、マイクロコンピュータ(ICチップ)、抵抗チップなどの電子部品3〜9が搭載さてれいる。前記コア材24は、アルミまたは銅などの金属でもよく、樹脂等でもよい。コア材24に金属を選定した場合は、本実施形態に係る回路基板1の放熱性が上がるため、電子回路装置50の信頼性が向上する。また、絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分31を構成する前記絶縁材は、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックスフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたものなどからなり、前記配線導体は、銅箔などの電気伝導性および加工性に優れた材料を積層後、穴開け、メッキ、エッチングにより形成される配線からなる。この他にも、回路基板1の積層板28をフレキシブル基板にしてもよい。
【0019】
また、本実施形態の積層板28の一部である弾性積層部28bには、コネクタ端子10〜19を配置するための貫通孔39を設けており、該貫通孔39およびその内面には、配線導体からなる電極を構成しており、前記弾性積層部28bは、前記配線導体からなる電極のまわり50μm以上の領域であり、積層板の残りの領域は、硬質積層部28aとなっている。また、前記電極とコネクタ端子10〜19とは、電気的に導電可能となるようにはんだなどの導電性接合材21により接合されている。
【0020】
以上の構造により、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力は弾性積層部28bで受けて該弾性積層部28bが変形することで緩和することが可能となる。また、従来のようにリード線によりコネクタ端子10〜19と回路基板1とを接続させる場合と比べて、接続箇所が回路基板1の積層板28上のみとなるため作業効率が向上する。更に、本実施形態は、ワイヤボンディングまたはリード線の収納スペースが不用となり、この不用に伴って接続に要する必要作業スペースが減少するため、電子回路装置50のコンパクト化が図れる。
【0021】
次に、図3の(a)および(b)は、本実施形態に係る回路基板1を構成する積層板28の製造方法を説明するための図であり、(a)は製造時の作業工程の内容を示しており、(b)はその各作業工程に対応した積層板の断面の状態を示している。まず、製造ステップ41では、コア材24を挟んだ層間を電気的に接続する部分およびコネクタ端子を接続する部分を考慮して、コア材24をエッチングまたはドリルなどの穴開けにより部分的に除去する。次に、製造ステップ42では、コア材24に黒化還元処理などの前処理を施し、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたプリプレグなどの絶縁材25と配線導体26となる銅箔とを積層し、加熱・加圧により接着する。その後、表裏面の配線導体26となる銅箔またはコア材24と電気的接続を行う部分にレーザまたはドリルで穴開けを行う。更に製造ステップ43では、穴開け加工を施したものに、銅メッキを行うことで、コア材24を挟んだ層間が電気的に接続される。更に製造ステップ44では、前記コア材24と前記絶縁材25および配線導体26となる前記銅箔をメッキにより接着したものに、内層の焼き付けおよび内層パターンの形成を行い、内層回路が完成する。最後に、製造ステップ45において、前記内層回路にプリプレグなどの絶縁材25と配線導体26となる銅箔を積層し、加熱・加圧により接着後、穴開け、メッキ、表層パターンの形成を行い、更にソルダレジスト27を形成することで、絶縁材25と配線導体26とから形成された積層板28が完成する。
【0022】
以上の製造方法により、回路基板1の積層板28は、あらかじめ、コア材24にコネクタ端子10〜19が接続される部分をエッチングまたはドリルなどにより穴開けをして抜いて挿入孔39としてあるため、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により発生する熱応力は、絶縁材25と配線導体26とで形成された弾性積層部28bが変形することにより緩和される。また、穴開けにより挿入孔39を設けることでコネクタ端子10〜19と回路基板1との接続も容易となる。更に、積層板28の加工手法は、コア材24を用いた従来と同様のサブトラクティブ法で配線導体を形成する手法であるため設備投資の抑制が可能となる。
【0023】
図4および図5は電子回路装置51の別の実施形態を示したものである。該実施形態では、前記積層板28を形成するコア材24、絶縁材および配線導体を適正な材質または厚みに選定し、コア材を含まない弾性積層部28bが、コネクタ端子10〜19を挿入する挿入孔39の壁面から50μm以上の領域を有し、積層板28を形成するそれ以外の領域は硬質積層板28aとする。このことにより、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力は、弾性積層部28bが変形することにより緩和される。また、本実施形態の構成により電子回路装置51もコンパクトとなり、製造時の作業効率も向上する。
【0024】
また、図6および図7は電子回路装置52の別の実施形態を示したものである。該実施形態は、絶縁材および配線導体からなる積層板28は、コア材24が矩形の形状をして積層された領域の硬質積層部28aと、該硬質積層部28a以外の領域のコア材を含まない弾性積層部28bと、で構成され、該硬質積層部28aには電子部品3〜9が実装され、該弾性積層部28bにはコネクター端子10〜19が接続されている。このような構成にすることでも、弾性積層部28bが熱応力を緩和することが可能である。
【0025】
また、図8は電子回路装置53の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、絶縁材および配線導体からなる積層板28は、コア材24が矩形の形状をして積層された領域の硬質積層部28aと、該硬質積層部28a以外の領域のコア材を含まない弾性積層部28bと、で構成され、該硬質積層部28aには電子部品3〜9が実装され、該弾性積層部28bにはコネクター端子10〜19が接続されている。そして、硬質積層部28aと弾性積層部28bとの境界部分に近い弾性積層部28b側に、折り曲げ形状部29を設けている。このような構成にすることで、熱応力発生時に、折り曲げ形状部29が弾性体としてバネのごとく作用するため、更なる応力緩和の効果が期待できる。
【0026】
また、図9は電子回路装置54の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、図8の構造に付け加えて、電子回路装置54自体がコンパクトになった結果、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bにはんだなどの導電性接合材料21を用いて、EMI用のチップ部品30などを搭載したものである。このように、コネクタ端子10〜19近くにEIM用のチップ部品30を配置できるので、部品や回路から発生したノイズが伝導や放熱によって他の部品に与える影響を効果的に防ぐことが可能となり、電子回路装置54の信頼性が向上する。
【0027】
また、図10は電子回路装置55の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態はコネクタ20および該コネクタ20に挿入されたコネクタ端子10〜19の位置がハウジング22の側面に配置されているものであり、コネクタ端子10〜19はL字型に形成されている。このような構成にすることで、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bばかりでなく、コネクタ端子10〜19のL字部も変形することにより更に熱応力を緩和することができる。
【0028】
また、図11は電子回路装置56の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、回路基板1とコネクタ端子10〜19は、アルミパッドなどの接続用電極40を介して、アルミニウムボンディングまたはアルミ、銅などのリード線41を用いて接続されている。このような構成にすることにより、図10の実施形態と同様に、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bばかりでなく、リード線41も変形することにより更に熱応力を緩和することができる。
【0029】
更に、本発明に係る前記回路基板を有した電子回路装置50〜56は、エンジン回転数、エンジンの吸い込む空気量、エンジンの温度等を入力し、マイクロコンピュータ(IC)によってエンジン運転に最適な燃料供給、点火信号を出力するような自動車エンジンを制御する電子回路装置として使用するのが良い。このような用途により、搭載のためのスペース制限がある場所でも容易に実装できると共に、大きな温度変化の生じる厳しい環境下においても正確かつ好適に制御することができる。
【0030】
以上、本発明のいくつかの実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。たとえば、前記実施形態のいくつかにおいては、コネクタ端子が貫通するように回路基板が形成されているが、コネクタ端子は回路基板に貫通する必要はなくコネクタ端子が接続可能な構造であればよい。また電子回路装置およびその回路基板を形成する材質も、前記に示した機能を満たせば、前記の実施形態に限定される必要はない。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の電子回路装置の回路基板は、自動車等の温度変化が生じる過酷な環境下に実装した場合おいても、回路基板とコネクタ端子の線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力を、絶縁材と配線導体で形成された弾性積層部で受けることにより緩和することができる。また、過剰な設備投資をすることなく作業性を向上させたコンパクトな電子回路装置の製造が可能となり、これらの結果、装置の信頼性が確保され、かつ製造コストの安価化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子回路装置の一実施形態の平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図3の(a)は本発明に係る電子回路装置の回路基板の製造工程を示す説明図であり、図3の(b)は、図3の(a)の作業に伴う積層板の断面図。
【図4】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図5】図4のV−V線断面図。
【図6】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図7】図6のVII−VII線断面図。
【図8】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図9】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図10】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図11】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【符号の説明】
1 回路基板
2 金属ベース
3−9 電子部品
10−19 コネクタ端子
20 コネクタ
21 導電性接合材
22 ハウジング
23 カバー
24 コア材
25 絶縁材
26 配線導体
27 ソルダレジスト
28 積層板
28a 硬質積層部
28b 弾性積層部
29 折り曲げ形状部
30 EMI用のチップ部品
31 絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分
36−38 接着剤
39 挿入孔
40 接続用電極
41 リード線
50−56 電子回路装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子回路装置の回路基板およびその製造方法に係り、特に、自動車等の過酷に温度変化が生じる環境下に実装して好適な電子回路装置の回路基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子回路装置の回路基板に入出力接続用のコネクタピンを接続する場合、回路基板上に設けられたアルミパットなどからなるランドと、コネクタピンに接合された基盤ケース内の電極板と、をワイヤを介してアルミワイヤボンディングなどで接続していた(例えば、特許文献1参照。)。または、回路基板の銅配線とコネクタピンからアルミまたは銅などのワイヤを介して、はんだ付けによって接続していた。このように、回路基板とコネクタピンとの間に柔軟性のあるワイヤを用いることにより、回路基板とコネクタ端子の線膨張係数の差で接続部に発生する熱応力を緩和していた。
【特許文献1】
特開平11−86933号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記に示した熱応力を緩和させるためにワイヤボンディングまたはリード線を用いた構造は、ワイヤボンディングまたはリード線を介して回路基板とコネクタ端子を一本一本接続するため接続部数が多く作業時間も要し、その接続部の信頼性の確保も容易ではなかった。また、それらの作業を確実に行うためには、多大な設備投資も要した。更に、ワイヤボンディングまたはリード線の収納スペースおよびそれらを接続する作業スペースを考慮した装置となるため、装置そのものが大きくなった。
【0004】
本発明は、上記の如き問題を解消するためになされたもので、その目的とするところは、前記環境下において熱応力を緩和させる構造を有し、過剰な設備投資をすることなく作業性を向上させたコンパクトな電子回路装置の回路基板およびその製造方法を提供することにある。すなわち、本発明は、信頼性を確保しかつ製造コストの安価化を目的とする電子回路装置の回路基板およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板であって、前記積層板は、コア材を含む硬質積層部と前記コア材を含まない弾性積層部とから形成され、該弾性積層部には、前記コネクタ端子が接続される。
【0006】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、コア材を含まない絶縁材および配線導体で形成された弾性積層部により熱応力を緩和することが可能となる。
【0007】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板において前記配線導体は、前記コネクタ端子が導電可能に接合されるよう、前記弾性積層部にある前記コネクタ端子を挿入する挿入孔のまわりおよびその内面に形成されている。
【0008】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、はんだなどの導電性接合材料を用いて、弾性積層部に形成された配線導体にコネクタ端子を接続することにより、アルミワイヤボンディング用のアルミパットの搭載等が不要となり、作業性の向上および過剰な設備投資の抑制が可能となる。更に、コネクタ端子を回路基板に直接挿入する場合は、ワイヤボンディングまたはリード線を用いた場合と比べ、接続箇所が回路基板上のみとなることで接続部数が減り、さらなる作業性の向上が図れるとともに、電子回路装置の大きさもコンパクトになる。
【0009】
本発明に係る電子回路装置の回路基板は、前記積層板の前記弾性積層部が、前記コネクタ端子が接続される配線導体の周り50μm以上の領域であり、前記積層板の残りの領域は、前記硬質積層板である。また、本発明の具体的な態様では、前記積層板の前記弾性積層部は、前記挿入孔の壁面から50μm以上の領域であり、前記積層板の残りの領域は、前記硬質積層板である。更に、別の態様では、前記積層板の前記硬質積層部は、電子部品を実装しており、前記積層板の残りの領域は、前記弾性積層板である。また、本発明の更なる具体的な態様では、前記積層板が、フレキシブル基板である。
【0010】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、積層板を構成する硬質積層部および弾性積層部の領域を前記のように特定することで、確実に熱応力の緩和することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、前記コア材が、金属または樹脂からなり、前記絶縁材が、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックスフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたものであり、前記配線導体は、銅箔を積層後、穴開け、銅メッキ、エッチングにより形成される銅配線である。
【0012】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、コア材に金属または樹脂を用いることが可能であるが、特に銅などの金属を用いると、樹脂に比べて電子回路装置の放熱性が上がり信頼性が向上する。また、絶縁材および配線導体は、従来と同等の材料を使用することで、従来のサブトラクティブ法により加工が可能となり、大幅な加工装置の改良・改善の必要がなく、設備投資を抑制できる。
【0013】
また、本発明に係る電子回路装置の回路基板は、はんだなどの導電性接合材料を用いて前記積層板の前記弾性積層部にEMI用のチップ部を接合する。
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板は、回路装置がコンパクト化された結果として、よりコネクタ端子に近いところに、EIM用のチップを配置ができるので、部品や回路から発生したノイズが、伝導や放熱によって他の部品に与える影響を効果的に防ぐことが可能となる。
【0014】
また、本発明に係る電子回路装置は、自動車に搭載された電子回路装置である。本発明に係る電子回路装置を自動車のエンジンの運転を制御するための電子回路装置として用いれば、搭載のためのスペース制限がある場所にでも容易に実装できると共に、大きな温度変化の生じる厳しい環境下においても正確かつ好適に制御することができる。
【0015】
本発明に係るコネクタ端子を有する電子回路装置の回路基板の製造方法は、絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板の製造方法において、前記積層板は、一枚板のコア材からその板の一部を取り除いて除去部を形成し、該コア材の表面及び前記除去部に絶縁材および配線導体を積層して積層部を形成する。また、前記積層部の前記除去部に、前記コネクタ端子を接続する。
【0016】
前記のごとく構成された本発明の電子回路装置の回路基板の製造方法により、熱応力が緩和する構造を有した回路基板の製造が可能となり、コネクタ端子と回路基板との接続も容易となる。また、回路基板の加工手法が、コア材を用いた従来と同様のサブトラクティブ法で配線導体を形成する手法であるため設備投資の抑制が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電子回路装置のいくつかの実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子回路装置の平面図、図2は、図1のII−II線断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態に係る電子回路装置(電子モジュール)50は、合成樹脂製のハウジング22内に回路基板1が収納されており、ハウジング22の上面には、樹脂カバー23が接着されており、ハウジング22の底面には、金属ベース2が接着剤37により接合され、その内部には、前記回路基板1が接着剤36によって接合されている。また、前記金属ベース2には、電子回路装置50の電気的入出力用のコネクタ端子10〜19が挿入されたコネクタ20が接着剤38によって接合されている。
【0018】
前記回路基板1は、絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分31からなる積層板28を有し、該積層板28は、コア材24を含む硬質積層部28aとコア材を含まない弾性積層部28bとで形成されている。また、硬質積層部28aの上面には、マイクロコンピュータ(ICチップ)、抵抗チップなどの電子部品3〜9が搭載さてれいる。前記コア材24は、アルミまたは銅などの金属でもよく、樹脂等でもよい。コア材24に金属を選定した場合は、本実施形態に係る回路基板1の放熱性が上がるため、電子回路装置50の信頼性が向上する。また、絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分31を構成する前記絶縁材は、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックスフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたものなどからなり、前記配線導体は、銅箔などの電気伝導性および加工性に優れた材料を積層後、穴開け、メッキ、エッチングにより形成される配線からなる。この他にも、回路基板1の積層板28をフレキシブル基板にしてもよい。
【0019】
また、本実施形態の積層板28の一部である弾性積層部28bには、コネクタ端子10〜19を配置するための貫通孔39を設けており、該貫通孔39およびその内面には、配線導体からなる電極を構成しており、前記弾性積層部28bは、前記配線導体からなる電極のまわり50μm以上の領域であり、積層板の残りの領域は、硬質積層部28aとなっている。また、前記電極とコネクタ端子10〜19とは、電気的に導電可能となるようにはんだなどの導電性接合材21により接合されている。
【0020】
以上の構造により、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力は弾性積層部28bで受けて該弾性積層部28bが変形することで緩和することが可能となる。また、従来のようにリード線によりコネクタ端子10〜19と回路基板1とを接続させる場合と比べて、接続箇所が回路基板1の積層板28上のみとなるため作業効率が向上する。更に、本実施形態は、ワイヤボンディングまたはリード線の収納スペースが不用となり、この不用に伴って接続に要する必要作業スペースが減少するため、電子回路装置50のコンパクト化が図れる。
【0021】
次に、図3の(a)および(b)は、本実施形態に係る回路基板1を構成する積層板28の製造方法を説明するための図であり、(a)は製造時の作業工程の内容を示しており、(b)はその各作業工程に対応した積層板の断面の状態を示している。まず、製造ステップ41では、コア材24を挟んだ層間を電気的に接続する部分およびコネクタ端子を接続する部分を考慮して、コア材24をエッチングまたはドリルなどの穴開けにより部分的に除去する。次に、製造ステップ42では、コア材24に黒化還元処理などの前処理を施し、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたプリプレグなどの絶縁材25と配線導体26となる銅箔とを積層し、加熱・加圧により接着する。その後、表裏面の配線導体26となる銅箔またはコア材24と電気的接続を行う部分にレーザまたはドリルで穴開けを行う。更に製造ステップ43では、穴開け加工を施したものに、銅メッキを行うことで、コア材24を挟んだ層間が電気的に接続される。更に製造ステップ44では、前記コア材24と前記絶縁材25および配線導体26となる前記銅箔をメッキにより接着したものに、内層の焼き付けおよび内層パターンの形成を行い、内層回路が完成する。最後に、製造ステップ45において、前記内層回路にプリプレグなどの絶縁材25と配線導体26となる銅箔を積層し、加熱・加圧により接着後、穴開け、メッキ、表層パターンの形成を行い、更にソルダレジスト27を形成することで、絶縁材25と配線導体26とから形成された積層板28が完成する。
【0022】
以上の製造方法により、回路基板1の積層板28は、あらかじめ、コア材24にコネクタ端子10〜19が接続される部分をエッチングまたはドリルなどにより穴開けをして抜いて挿入孔39としてあるため、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により発生する熱応力は、絶縁材25と配線導体26とで形成された弾性積層部28bが変形することにより緩和される。また、穴開けにより挿入孔39を設けることでコネクタ端子10〜19と回路基板1との接続も容易となる。更に、積層板28の加工手法は、コア材24を用いた従来と同様のサブトラクティブ法で配線導体を形成する手法であるため設備投資の抑制が可能となる。
【0023】
図4および図5は電子回路装置51の別の実施形態を示したものである。該実施形態では、前記積層板28を形成するコア材24、絶縁材および配線導体を適正な材質または厚みに選定し、コア材を含まない弾性積層部28bが、コネクタ端子10〜19を挿入する挿入孔39の壁面から50μm以上の領域を有し、積層板28を形成するそれ以外の領域は硬質積層板28aとする。このことにより、回路基板1とコネクタ端子10〜19との線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力は、弾性積層部28bが変形することにより緩和される。また、本実施形態の構成により電子回路装置51もコンパクトとなり、製造時の作業効率も向上する。
【0024】
また、図6および図7は電子回路装置52の別の実施形態を示したものである。該実施形態は、絶縁材および配線導体からなる積層板28は、コア材24が矩形の形状をして積層された領域の硬質積層部28aと、該硬質積層部28a以外の領域のコア材を含まない弾性積層部28bと、で構成され、該硬質積層部28aには電子部品3〜9が実装され、該弾性積層部28bにはコネクター端子10〜19が接続されている。このような構成にすることでも、弾性積層部28bが熱応力を緩和することが可能である。
【0025】
また、図8は電子回路装置53の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、絶縁材および配線導体からなる積層板28は、コア材24が矩形の形状をして積層された領域の硬質積層部28aと、該硬質積層部28a以外の領域のコア材を含まない弾性積層部28bと、で構成され、該硬質積層部28aには電子部品3〜9が実装され、該弾性積層部28bにはコネクター端子10〜19が接続されている。そして、硬質積層部28aと弾性積層部28bとの境界部分に近い弾性積層部28b側に、折り曲げ形状部29を設けている。このような構成にすることで、熱応力発生時に、折り曲げ形状部29が弾性体としてバネのごとく作用するため、更なる応力緩和の効果が期待できる。
【0026】
また、図9は電子回路装置54の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、図8の構造に付け加えて、電子回路装置54自体がコンパクトになった結果、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bにはんだなどの導電性接合材料21を用いて、EMI用のチップ部品30などを搭載したものである。このように、コネクタ端子10〜19近くにEIM用のチップ部品30を配置できるので、部品や回路から発生したノイズが伝導や放熱によって他の部品に与える影響を効果的に防ぐことが可能となり、電子回路装置54の信頼性が向上する。
【0027】
また、図10は電子回路装置55の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態はコネクタ20および該コネクタ20に挿入されたコネクタ端子10〜19の位置がハウジング22の側面に配置されているものであり、コネクタ端子10〜19はL字型に形成されている。このような構成にすることで、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bばかりでなく、コネクタ端子10〜19のL字部も変形することにより更に熱応力を緩和することができる。
【0028】
また、図11は電子回路装置56の更に別の実施形態を示したものである。該実施形態は、回路基板1とコネクタ端子10〜19は、アルミパッドなどの接続用電極40を介して、アルミニウムボンディングまたはアルミ、銅などのリード線41を用いて接続されている。このような構成にすることにより、図10の実施形態と同様に、積層板28の一部を形成する弾性積層部28bばかりでなく、リード線41も変形することにより更に熱応力を緩和することができる。
【0029】
更に、本発明に係る前記回路基板を有した電子回路装置50〜56は、エンジン回転数、エンジンの吸い込む空気量、エンジンの温度等を入力し、マイクロコンピュータ(IC)によってエンジン運転に最適な燃料供給、点火信号を出力するような自動車エンジンを制御する電子回路装置として使用するのが良い。このような用途により、搭載のためのスペース制限がある場所でも容易に実装できると共に、大きな温度変化の生じる厳しい環境下においても正確かつ好適に制御することができる。
【0030】
以上、本発明のいくつかの実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。たとえば、前記実施形態のいくつかにおいては、コネクタ端子が貫通するように回路基板が形成されているが、コネクタ端子は回路基板に貫通する必要はなくコネクタ端子が接続可能な構造であればよい。また電子回路装置およびその回路基板を形成する材質も、前記に示した機能を満たせば、前記の実施形態に限定される必要はない。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明の電子回路装置の回路基板は、自動車等の温度変化が生じる過酷な環境下に実装した場合おいても、回路基板とコネクタ端子の線膨張係数の差により接続箇所に発生する熱応力を、絶縁材と配線導体で形成された弾性積層部で受けることにより緩和することができる。また、過剰な設備投資をすることなく作業性を向上させたコンパクトな電子回路装置の製造が可能となり、これらの結果、装置の信頼性が確保され、かつ製造コストの安価化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子回路装置の一実施形態の平面図。
【図2】図1のII−II線断面図。
【図3】図3の(a)は本発明に係る電子回路装置の回路基板の製造工程を示す説明図であり、図3の(b)は、図3の(a)の作業に伴う積層板の断面図。
【図4】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図5】図4のV−V線断面図。
【図6】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図7】図6のVII−VII線断面図。
【図8】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図9】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図10】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【図11】本発明に係る電子回路装置の別の実施形態の断面図。
【符号の説明】
1 回路基板
2 金属ベース
3−9 電子部品
10−19 コネクタ端子
20 コネクタ
21 導電性接合材
22 ハウジング
23 カバー
24 コア材
25 絶縁材
26 配線導体
27 ソルダレジスト
28 積層板
28a 硬質積層部
28b 弾性積層部
29 折り曲げ形状部
30 EMI用のチップ部品
31 絶縁材及び配線導体が幾重にも積層された部分
36−38 接着剤
39 挿入孔
40 接続用電極
41 リード線
50−56 電子回路装置
Claims (12)
- 絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板であって、
前記積層板は、コア材を含む硬質積層部と前記コア材を含まない弾性積層部とから形成され、該弾性積層部には、前記コネクタ端子が接続されることを特徴とする電子回路装置の回路基板。 - 前記配線導体は、前記コネクタ端子が導電可能に接合されるよう、前記弾性積層部にある前記コネクタ端子を挿入する挿入孔のまわりおよびその内面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記積層板の前記弾性積層部は、前記コネクタ端子が接続される配線導体の周り50μm以上の領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記積層板の前記弾性積層部は、前記挿入孔の壁面から50μm以上の領域であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記積層板の前記硬質積層部は、電子部品を実装していることを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記積層板は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記コア材は、金属または樹脂からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記絶縁材は、単体の合成樹脂、ガラスフィラまたはセラミックスフィラを混合した合成樹脂、または合成樹脂をガラス繊維に含浸させたものであり、前記配線導体は、銅箔を積層後、穴開け、銅メッキ、エッチングにより形成される銅配線であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記積層板の前記弾性積層部にEMI用のチップ部を接合することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電子回路装置の回路基板。
- 前記請求項1から9のいずれか一項に記載の前記回路基板は、自動車に搭載されるものであることを特徴とする電子回路装置。
- 絶縁材および配線導体からなる積層板と、コネクタ端子と、を有する電子回路装置の回路基板の製造方法において、前記積層板は、一枚板のコア材からその板の一部を取り除いて除去部を形成し、該コア材の表面及び前記除去部に絶縁材および配線導体を積層して積層部を形成することを特徴とする電子回路装置の回路基板の製造方法。
- 前記積層部の前記除去部に、前記コネクタ端子を接続することを特徴とする請求項11に記載の電子回路装置の回路基板の製造方法。
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