JP2003142065A - 電気化学素子用セパレーターおよびその製造方法 - Google Patents
電気化学素子用セパレーターおよびその製造方法Info
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- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
- Cell Separators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】低抵抗で漏れ電流が小さく、寿命特性に優れる
電気化学素子を実現する電気化学素子用セパレーターを
提供する。 【解決手段】融点または熱分解温度が250℃以上で、
少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化され
た高分子を含有する不織布からなる電気化学素子用セパ
レーターであって、該不織布に含まれるカチオン型不純
物(Na、K、Mg、Ca)の総量が1000ppm未
満であることを特徴とする電気化学素子用セパレータ
ー。Na、K、Mg、Caの含有量がそれぞれ10pp
m以下、5ppm以下、5ppm以下、10ppm以下
である純水中に原料を分散させ、該純水を抄水に用いて
湿式抄紙法により製造することを特徴とする電気化学素
子用セパレーターの製造方法。
電気化学素子を実現する電気化学素子用セパレーターを
提供する。 【解決手段】融点または熱分解温度が250℃以上で、
少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化され
た高分子を含有する不織布からなる電気化学素子用セパ
レーターであって、該不織布に含まれるカチオン型不純
物(Na、K、Mg、Ca)の総量が1000ppm未
満であることを特徴とする電気化学素子用セパレータ
ー。Na、K、Mg、Caの含有量がそれぞれ10pp
m以下、5ppm以下、5ppm以下、10ppm以下
である純水中に原料を分散させ、該純水を抄水に用いて
湿式抄紙法により製造することを特徴とする電気化学素
子用セパレーターの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低抵抗で漏れ電流
が小さく、寿命特性に優れる電気化学素子を実現しうる
電気化学素子用セパレーターおよびその製造方法に関す
る。
が小さく、寿命特性に優れる電気化学素子を実現しうる
電気化学素子用セパレーターおよびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、環境対応型の電気化学素子の開発
が必要不可欠になっており、電気化学素子の長寿命化が
課題になっている。そのためには、電極材、集電体、電
解液などの改良もさることながら、電気化学素子用セパ
レーターの改良も必要である。
が必要不可欠になっており、電気化学素子の長寿命化が
課題になっている。そのためには、電極材、集電体、電
解液などの改良もさることながら、電気化学素子用セパ
レーターの改良も必要である。
【0003】電気化学素子の寿命を短縮化する要因の1
つとして、電気化学素子用セパレーターに含まれるカチ
オン型不純物(Na、K、Mg、Ca)が挙げられる。
例えば、カーボンを電極活物質とし、Li塩を電解質と
する非水電解質電池においては、これらのカチオン型不
純物が、カーボン内に入りこんで、カーボンの層構造を
乱すなどして容量の低下や内部抵抗の上昇をもたらし、
寿命特性が悪化する。活性炭を電極活物質とする電気二
重層キャパシタにおいては、使用中に電圧条件などによ
って一部分解された電解液の分解生成物が活性炭上でこ
れらカチオン型不純物の触媒作用によりさらに還元さ
れ、ガスとなって発生する。このガスが活性炭の細孔を
埋めてしまい、容量の減少と内部抵抗の上昇が生じ、寿
命特性が悪化する。また、ガス発生のため、経時で内圧
が上昇し、安全弁が作動する場合もある。金属箔を電極
に用いる電解コンデンサにおいては、これらカチオン型
不純物によって金属箔が腐食され、漏れ電流の増大や容
量の減少が生じ、寿命特性が悪化する。
つとして、電気化学素子用セパレーターに含まれるカチ
オン型不純物(Na、K、Mg、Ca)が挙げられる。
例えば、カーボンを電極活物質とし、Li塩を電解質と
する非水電解質電池においては、これらのカチオン型不
純物が、カーボン内に入りこんで、カーボンの層構造を
乱すなどして容量の低下や内部抵抗の上昇をもたらし、
寿命特性が悪化する。活性炭を電極活物質とする電気二
重層キャパシタにおいては、使用中に電圧条件などによ
って一部分解された電解液の分解生成物が活性炭上でこ
れらカチオン型不純物の触媒作用によりさらに還元さ
れ、ガスとなって発生する。このガスが活性炭の細孔を
埋めてしまい、容量の減少と内部抵抗の上昇が生じ、寿
命特性が悪化する。また、ガス発生のため、経時で内圧
が上昇し、安全弁が作動する場合もある。金属箔を電極
に用いる電解コンデンサにおいては、これらカチオン型
不純物によって金属箔が腐食され、漏れ電流の増大や容
量の減少が生じ、寿命特性が悪化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、低抵抗で漏れ電流が小さく、寿命特性に優
れる電気化学素子を実現する電気化学素子用セパレータ
ーを提供することにある。
見られる上記問題点を解決するものである。即ち、本発
明の目的は、低抵抗で漏れ電流が小さく、寿命特性に優
れる電気化学素子を実現する電気化学素子用セパレータ
ーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するため、カチオン型不純物の含有量について
検討を重ねた結果、低抵抗で漏れ電流が小さく、寿命特
性に優れる電気化学素子を実現する電気化学素子用セパ
レーターを発明するに至ったものである。
点を解決するため、カチオン型不純物の含有量について
検討を重ねた結果、低抵抗で漏れ電流が小さく、寿命特
性に優れる電気化学素子を実現する電気化学素子用セパ
レーターを発明するに至ったものである。
【0006】即ち、本発明は、融点または熱分解温度が
250℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下に
フィブリル化された高分子を含有する不織布からなる電
気化学素子用セパレーターであって、該不織布に含まれ
るカチオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)の総量が
1000ppm未満であることを特徴とする電気化学素
子用セパレーターである。
250℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下に
フィブリル化された高分子を含有する不織布からなる電
気化学素子用セパレーターであって、該不織布に含まれ
るカチオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)の総量が
1000ppm未満であることを特徴とする電気化学素
子用セパレーターである。
【0007】本発明においては、Ca含有量が400p
pm未満で、且つK含有量が100ppm未満であるこ
とが好ましい。
pm未満で、且つK含有量が100ppm未満であるこ
とが好ましい。
【0008】Na含有量が400ppm未満で、且つM
g含有量が100ppm未満であることが好ましい。
g含有量が100ppm未満であることが好ましい。
【0009】本発明は、融点または熱分解温度が250
℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブ
リル化された高分子を含有し、カチオン型不純物(N
a、K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満
である不織布からなる電気化学素子用セパレーターの製
造方法であって、Na、K、Mg、Caの含有量がそれ
ぞれ10ppm以下、5ppm以下、5ppm以下、1
0ppm以下である純水中に原料を分散させ、該純水を
抄水に用いて湿式抄紙法により製造することを特徴とす
る製造方法である。
℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブ
リル化された高分子を含有し、カチオン型不純物(N
a、K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満
である不織布からなる電気化学素子用セパレーターの製
造方法であって、Na、K、Mg、Caの含有量がそれ
ぞれ10ppm以下、5ppm以下、5ppm以下、1
0ppm以下である純水中に原料を分散させ、該純水を
抄水に用いて湿式抄紙法により製造することを特徴とす
る製造方法である。
【0010】本発明は、融点または熱分解温度が250
℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブ
リル化された高分子を含有し、カチオン型不純物(N
a、K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満
である不織布からなる電気化学素子用セパレーターの製
造方法であって、該不織布を純水水流処理して製造する
ことを特徴とする電気化学素子用セパレーターの製造方
法である。
℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブ
リル化された高分子を含有し、カチオン型不純物(N
a、K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満
である不織布からなる電気化学素子用セパレーターの製
造方法であって、該不織布を純水水流処理して製造する
ことを特徴とする電気化学素子用セパレーターの製造方
法である。
【0011】本発明においては、電気化学素子が、非水
電解質電池であることが好ましい。
電解質電池であることが好ましい。
【0012】本発明においては、電気化学素子が、電気
二重層キャパシタであることが好ましい。
二重層キャパシタであることが好ましい。
【0013】本発明においては、電気化学素子が、電解
コンデンサであることが好ましい。
コンデンサであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気化学素子用セ
パレーターについて詳細に説明する。
パレーターについて詳細に説明する。
【0015】本発明における電気化学素子とは、マンガ
ン乾電池、アルカリマンガン電池、酸化銀電池、リチウ
ム電池、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッ
ケル−水素蓄電池、ニッケル−亜鉛蓄電池、酸化銀−亜
鉛蓄電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電
池、各種のゲル電解質電池、亜鉛−空気蓄電池、鉄−空
気蓄電池、アルミニウム−空気蓄電池、燃料電池、太陽
電池、ナトリウム硫黄電池、ポリアセン電池、電解コン
デンサ、電気二重層キャパシタなどを指す。電解コンデ
ンサおよび電気二重層キャパシタの電極としては、一対
の分極性電極、一方が分極性電極でもう片方が非分極性
電極の組み合わせの何れでも良い。
ン乾電池、アルカリマンガン電池、酸化銀電池、リチウ
ム電池、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッ
ケル−水素蓄電池、ニッケル−亜鉛蓄電池、酸化銀−亜
鉛蓄電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電
池、各種のゲル電解質電池、亜鉛−空気蓄電池、鉄−空
気蓄電池、アルミニウム−空気蓄電池、燃料電池、太陽
電池、ナトリウム硫黄電池、ポリアセン電池、電解コン
デンサ、電気二重層キャパシタなどを指す。電解コンデ
ンサおよび電気二重層キャパシタの電極としては、一対
の分極性電極、一方が分極性電極でもう片方が非分極性
電極の組み合わせの何れでも良い。
【0016】これら電気化学素子に用いられる電解液と
しては、水溶液系、有機溶媒系電解液の何れでも良い。
有機溶媒系電解液としては、例えば、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、アセトニトリル、プロピオニ
トリル、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロ
ラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン、ジメチ
ルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジエチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジメチルスルホラン、スルホラ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチ
ルセルソルブなどの有機溶媒にイオン解離性の塩を溶解
させたもの、イオン性液体(固体溶融塩)等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
しては、水溶液系、有機溶媒系電解液の何れでも良い。
有機溶媒系電解液としては、例えば、ジメチルカーボネ
ート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネート、アセトニトリル、プロピオニ
トリル、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロ
ラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン、ジメチ
ルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ジエチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ジメトキシエタン、ジメチルスルホラン、スルホラ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、メチ
ルセルソルブなどの有機溶媒にイオン解離性の塩を溶解
させたもの、イオン性液体(固体溶融塩)等が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。
【0017】本発明における融点または熱分解温度が2
50℃以上の高分子としては、ナイロン66、全芳香族
ポリアミド、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエス
テルアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリアゾ
メジン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−
p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポ
リ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PB
O)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(P
AI)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)などが挙げられ、これら単独でも良いし、2種
類以上の組み合わせでも良い。PBZTはトランス型、
シス型の何れでも良い。また全芳香族ではない芳香族ポ
リアミドや芳香族ポリエステルの中にもモノマーの種類
と比率によっては、融点または熱分解温度が250℃以
上のものがあり、これらを用いることができる。これら
の中でも、液晶性のためフィブリル化されやすい全芳香
族ポリアミド、特にパラ系全芳香族ポリアミドと全芳香
族ポリエステルが好ましい。全芳香族ポリエステルは、
吸湿率が著しく低い特徴もあり好ましい。
50℃以上の高分子としては、ナイロン66、全芳香族
ポリアミド、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエス
テルアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリアゾ
メジン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−
p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポ
リ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PB
O)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(P
AI)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(P
TFE)などが挙げられ、これら単独でも良いし、2種
類以上の組み合わせでも良い。PBZTはトランス型、
シス型の何れでも良い。また全芳香族ではない芳香族ポ
リアミドや芳香族ポリエステルの中にもモノマーの種類
と比率によっては、融点または熱分解温度が250℃以
上のものがあり、これらを用いることができる。これら
の中でも、液晶性のためフィブリル化されやすい全芳香
族ポリアミド、特にパラ系全芳香族ポリアミドと全芳香
族ポリエステルが好ましい。全芳香族ポリエステルは、
吸湿率が著しく低い特徴もあり好ましい。
【0018】パラ系全芳香族ポリアミドは、ポリ−p−
フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベンズアミ
ド、ポリ−p−アミドヒドラジド、ポリ−p−フェニレ
ンテレフタルアミド−3,4−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミドなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
フェニレンテレフタルアミド、ポリ−p−ベンズアミ
ド、ポリ−p−アミドヒドラジド、ポリ−p−フェニレ
ンテレフタルアミド−3,4−ジフェニルエーテルテレ
フタルアミドなどが挙げられるが、これらに限定される
ものではない。
【0019】全芳香族ポリエステルは、芳香族ジオー
ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸
などのモノマーを組み合わせて、組成比を変えて合成さ
れる。例えばp−ヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ
−6−ナフトエ酸との共重合体が挙げられるが、これに
限定されるものではない。
ル、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸
などのモノマーを組み合わせて、組成比を変えて合成さ
れる。例えばp−ヒドロキシ安息香酸と2−ヒドロキシ
−6−ナフトエ酸との共重合体が挙げられるが、これに
限定されるものではない。
【0020】本発明における融点または熱分解温度が2
50℃以上の高分子は、少なくとも一部がフィブリル化
されてなる。本発明におけるフィブリルとは、主に繊維
軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する
繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下になって
いる繊維を指す。本発明においては、長さと巾のアスペ
クト比が20:1〜100000:1の範囲に分布し、
カナダ標準形濾水度が0ml〜500mlの範囲にあ
る。フィブリルの重量平均繊維長は2mm以下が好まし
い。
50℃以上の高分子は、少なくとも一部がフィブリル化
されてなる。本発明におけるフィブリルとは、主に繊維
軸と平行な方向に非常に細かく分割された部分を有する
繊維状で、少なくとも一部が繊維径1μm以下になって
いる繊維を指す。本発明においては、長さと巾のアスペ
クト比が20:1〜100000:1の範囲に分布し、
カナダ標準形濾水度が0ml〜500mlの範囲にあ
る。フィブリルの重量平均繊維長は2mm以下が好まし
い。
【0021】高分子のフィブリルを作製する方法として
は、例えば、高分子の繊維を高圧ホモジナイザーやリフ
ァイナーなどを用いて処理する方法、不織布を水流交絡
処理する方法などが挙げられる。
は、例えば、高分子の繊維を高圧ホモジナイザーやリフ
ァイナーなどを用いて処理する方法、不織布を水流交絡
処理する方法などが挙げられる。
【0022】ここで、高圧ホモジナイザーとは、対象物
に少なくとも10kg/cm2以上、好ましくは200
〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜1
000kg/cm2の圧力を加えてオリフィスを通過さ
せ、急速に減圧、減速させることにより生じる剪断力を
もって対象物をフィブリル化することができる装置であ
る。高分子の場合は、この剪断力によって、主として繊
維軸と平行な方向に引き裂き、ほぐすような力として与
えられ、次第にフィブリル化する。具体的には、高分子
の繊維やペレットを長さ5mm以下、好ましくは3mm
以下に切断したもの、あるいは予めパルプ状にしたもの
を原料とし、これを水に分散させて懸濁液とする。懸濁
液の濃度は質量百分率で最大25%、好ましくは1〜1
0%であり、さらに好ましくは、1〜2%である。この
懸濁液を高圧ホモジナイザーに導入し、少なくとも10
kg/cm2、好ましくは200〜1000kg/c
m2、さらに好ましくは400〜1000kg/cm2の
圧力を加え、この操作を数回〜数十回繰り返し高圧ホモ
ジナイザーに通過させる。場合によって、界面活性剤な
ど薬品を添加して処理しても良い。
に少なくとも10kg/cm2以上、好ましくは200
〜1000kg/cm2、さらに好ましくは400〜1
000kg/cm2の圧力を加えてオリフィスを通過さ
せ、急速に減圧、減速させることにより生じる剪断力を
もって対象物をフィブリル化することができる装置であ
る。高分子の場合は、この剪断力によって、主として繊
維軸と平行な方向に引き裂き、ほぐすような力として与
えられ、次第にフィブリル化する。具体的には、高分子
の繊維やペレットを長さ5mm以下、好ましくは3mm
以下に切断したもの、あるいは予めパルプ状にしたもの
を原料とし、これを水に分散させて懸濁液とする。懸濁
液の濃度は質量百分率で最大25%、好ましくは1〜1
0%であり、さらに好ましくは、1〜2%である。この
懸濁液を高圧ホモジナイザーに導入し、少なくとも10
kg/cm2、好ましくは200〜1000kg/c
m2、さらに好ましくは400〜1000kg/cm2の
圧力を加え、この操作を数回〜数十回繰り返し高圧ホモ
ジナイザーに通過させる。場合によって、界面活性剤な
ど薬品を添加して処理しても良い。
【0023】水流交絡処理する場合、水流を噴射するた
めのノズル直径は10〜500μmの範囲が好ましい。
ノズルピッチは10〜1500μmが好ましい。ノズル
プレートは、搬送方向に対する直交方向では、搬送中の
スラリーの幅をカバーする範囲が必要である。搬送方向
では、繊維の種類、坪量、抄紙速度、水圧を考慮して、
ノズルヘッドの数を変えて用いることができる。1本の
ノズルプレート中のノズルの配列は、1列でも良いし、
2列以上の複数列でも良い。複数列の場合は、隣接する
列の穴を交互に配列した、いわゆる千鳥状でも良いし、
隣接する列の穴の位置を揃えたものや変則的であっても
良い。本発明の水流交絡処理では、10mmH2O〜1
000mmH2Oの範囲で搾水することが好ましい。水
流の圧力としては、10kg/cm2〜200kg/c
m2の範囲が好ましい。
めのノズル直径は10〜500μmの範囲が好ましい。
ノズルピッチは10〜1500μmが好ましい。ノズル
プレートは、搬送方向に対する直交方向では、搬送中の
スラリーの幅をカバーする範囲が必要である。搬送方向
では、繊維の種類、坪量、抄紙速度、水圧を考慮して、
ノズルヘッドの数を変えて用いることができる。1本の
ノズルプレート中のノズルの配列は、1列でも良いし、
2列以上の複数列でも良い。複数列の場合は、隣接する
列の穴を交互に配列した、いわゆる千鳥状でも良いし、
隣接する列の穴の位置を揃えたものや変則的であっても
良い。本発明の水流交絡処理では、10mmH2O〜1
000mmH2Oの範囲で搾水することが好ましい。水
流の圧力としては、10kg/cm2〜200kg/c
m2の範囲が好ましい。
【0024】本発明に用いられる融点または熱分解温度
が250℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下
にフィブリル化された高分子には、ピンホールの生成を
抑制し、漏れ電流を小さくする効果がある。本発明の電
気化学素子用セパレーター中の該高分子の含有量として
は、3%以上、80%以下が好ましく、10%以上、7
0%以下がより好ましい。含有量が3%未満では、ピン
ホールが生成しやすく、80%より多くなると、電気化
学素子用セパレーターの強度が不十分になりやすい。
が250℃以上で、少なくとも一部が繊維径1μm以下
にフィブリル化された高分子には、ピンホールの生成を
抑制し、漏れ電流を小さくする効果がある。本発明の電
気化学素子用セパレーター中の該高分子の含有量として
は、3%以上、80%以下が好ましく、10%以上、7
0%以下がより好ましい。含有量が3%未満では、ピン
ホールが生成しやすく、80%より多くなると、電気化
学素子用セパレーターの強度が不十分になりやすい。
【0025】本発明に用いられる高分子を含有してなる
不織布は、高分子を繊維化と同時にシート化したり、繊
維化してからシート化して製造される。本発明に用いら
れる不織布としては、融点または熱分解温度が250℃
以上で、少なくとも一部がフィブリル化された高分子以
外の有機材料を含有しても良い。例えば、ナイロン6な
どのポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル、ポリエ
ーテルスルホン(PES)、ポリフッ化ビニリデンなど
が挙げられる。これらの有機材料は、繊維状であること
が好ましく、フィブリル化されていても良い。繊維は、
単繊維、複合繊維、分割型複合繊維の何れでも良い。繊
度は、3.3dtex以下で細い程好ましく、1dte
x以下がより好ましい。
不織布は、高分子を繊維化と同時にシート化したり、繊
維化してからシート化して製造される。本発明に用いら
れる不織布としては、融点または熱分解温度が250℃
以上で、少なくとも一部がフィブリル化された高分子以
外の有機材料を含有しても良い。例えば、ナイロン6な
どのポリアミド、ポリエステル、ポリアクリル、ポリエ
ーテルスルホン(PES)、ポリフッ化ビニリデンなど
が挙げられる。これらの有機材料は、繊維状であること
が好ましく、フィブリル化されていても良い。繊維は、
単繊維、複合繊維、分割型複合繊維の何れでも良い。繊
度は、3.3dtex以下で細い程好ましく、1dte
x以下がより好ましい。
【0026】本発明の電気化学素子用セパレーターは、
熱融着性繊維を含有しても良い。熱融着性繊維として
は、熱融着成分として、ポリエステル、アクリル、ポリ
ビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体、低融点
ポリエステル(変性ポリエステル)などを有する繊維が
挙げられる。熱融着性繊維の構造としては、熱融着成分
だけからなる単繊維の他に、サイドバイサイド型、芯鞘
型、並列多層型、海島型、多重芯型、放射型、中空放射
型、モザイク型、星雲型、多芯型、多芯海島型など、熱
融着成分と非融着成分の両方を配してなるものも好まし
い。セパレーターの均一性を損なわず繊維間の接着力が
強くなりやすいものとして芯鞘型や多芯海島型が好まし
い。熱融着性繊維の繊度は、3.3dtex以下が好ま
しい。繊度が3.3dtexより太いと、電気化学素子
用セパレーターの厚みむらや地合むらが生じやすい。熱
融着性繊維の繊維長は15mm以下が好ましく、5mm
以下がより好ましい。15mmより長いと、絡まってダ
マになるなど、電気化学素子用セパレーターの厚みむら
や地合むらの原因になりやすい。
熱融着性繊維を含有しても良い。熱融着性繊維として
は、熱融着成分として、ポリエステル、アクリル、ポリ
ビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合
体、エチレン−酢酸ビニルアルコール共重合体、低融点
ポリエステル(変性ポリエステル)などを有する繊維が
挙げられる。熱融着性繊維の構造としては、熱融着成分
だけからなる単繊維の他に、サイドバイサイド型、芯鞘
型、並列多層型、海島型、多重芯型、放射型、中空放射
型、モザイク型、星雲型、多芯型、多芯海島型など、熱
融着成分と非融着成分の両方を配してなるものも好まし
い。セパレーターの均一性を損なわず繊維間の接着力が
強くなりやすいものとして芯鞘型や多芯海島型が好まし
い。熱融着性繊維の繊度は、3.3dtex以下が好ま
しい。繊度が3.3dtexより太いと、電気化学素子
用セパレーターの厚みむらや地合むらが生じやすい。熱
融着性繊維の繊維長は15mm以下が好ましく、5mm
以下がより好ましい。15mmより長いと、絡まってダ
マになるなど、電気化学素子用セパレーターの厚みむら
や地合むらの原因になりやすい。
【0027】熱融着性繊維が熱融着することにより、電
気化学素子用セパレーターの引張強度、突刺強度、引裂
強度などの機械的強度が強くなる。本発明の電気化学素
子用セパレーターが熱融着性繊維を含有する場合の含有
量としては3%以上が好ましく、ピンホールができない
程度にできるだけ多い方が好ましい。
気化学素子用セパレーターの引張強度、突刺強度、引裂
強度などの機械的強度が強くなる。本発明の電気化学素
子用セパレーターが熱融着性繊維を含有する場合の含有
量としては3%以上が好ましく、ピンホールができない
程度にできるだけ多い方が好ましい。
【0028】本発明の電気化学素子用セパレーターは、
フィブリル化セルロースやバクテリアセルロースを含有
しても良い。本発明におけるフィブリル化セルロースと
は、リンターをはじめとする各種パルプ、リント、溶剤
紡糸セルロースなどを原料とし、例えば高圧ホモジナイ
ザー、リファイナー、ビーター、摩砕装置などを用いて
フィブリル化されれたもので、少なくとも一部が繊維径
1μm以下になっており、平均繊維長が2mm以下、好
ましくは1mm以下のものを指す。フィブリル化セルロ
ースは、わずかな量でも電気化学素子用セパレーターの
引張強度や突刺強度を向上させる点で優れている。
フィブリル化セルロースやバクテリアセルロースを含有
しても良い。本発明におけるフィブリル化セルロースと
は、リンターをはじめとする各種パルプ、リント、溶剤
紡糸セルロースなどを原料とし、例えば高圧ホモジナイ
ザー、リファイナー、ビーター、摩砕装置などを用いて
フィブリル化されれたもので、少なくとも一部が繊維径
1μm以下になっており、平均繊維長が2mm以下、好
ましくは1mm以下のものを指す。フィブリル化セルロ
ースは、わずかな量でも電気化学素子用セパレーターの
引張強度や突刺強度を向上させる点で優れている。
【0029】本発明の電気化学素子用セパレーターは、
バクテリアセルロースとは、微生物が産生するバクテリ
アセルロースのことを指す。このバクテリアセルロース
は、セルロースおよびセルロースを主鎖とするヘテロ多
糖を含むものおよびβ−1、3 β−1、2等のグルカ
ンを含むものである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以
外の構成成分はマンノース、フラクトース、ガラクトー
ス、キシロース、アラビノース、ラムノース、グルクロ
ン酸等の六炭等、五炭等および有機酸等である。これら
の多糖は単一物質で構成される場合もあるが、2種以上
の多糖が水素結合などで結合して構成されている場合も
あり、何れも利用できる。
バクテリアセルロースとは、微生物が産生するバクテリ
アセルロースのことを指す。このバクテリアセルロース
は、セルロースおよびセルロースを主鎖とするヘテロ多
糖を含むものおよびβ−1、3 β−1、2等のグルカ
ンを含むものである。ヘテロ多糖の場合のセルロース以
外の構成成分はマンノース、フラクトース、ガラクトー
ス、キシロース、アラビノース、ラムノース、グルクロ
ン酸等の六炭等、五炭等および有機酸等である。これら
の多糖は単一物質で構成される場合もあるが、2種以上
の多糖が水素結合などで結合して構成されている場合も
あり、何れも利用できる。
【0030】本発明におけるバクテリアセルロースを産
生する微生物としては、アセトバクター・アセチ・サブ
スピーシス・キシリナム(Acetobacter a
ceti subsp.xylinum)ATCC 1
0821、同パストリアン(A.pasteuria
n)、同ランセンス(A.rancens)、サルシナ
・ベントリクリ(Sarcina ventricul
i)、バクテリウム・キシロイデス(Bacteriu
m xyloides)、ジュードモナス属細菌、アグ
ロバクテリウム属細菌等でバクテリアセルロースを産生
するものを利用することができるが、これらに限定され
るものではない。
生する微生物としては、アセトバクター・アセチ・サブ
スピーシス・キシリナム(Acetobacter a
ceti subsp.xylinum)ATCC 1
0821、同パストリアン(A.pasteuria
n)、同ランセンス(A.rancens)、サルシナ
・ベントリクリ(Sarcina ventricul
i)、バクテリウム・キシロイデス(Bacteriu
m xyloides)、ジュードモナス属細菌、アグ
ロバクテリウム属細菌等でバクテリアセルロースを産生
するものを利用することができるが、これらに限定され
るものではない。
【0031】バクテリアセルロースは他のセルロースよ
りも繊維間の結合能力が非常に高いため、少量混合する
だけで引張強度や突刺強度の強い電気化学素子用セパレ
ーターを得ることができる。
りも繊維間の結合能力が非常に高いため、少量混合する
だけで引張強度や突刺強度の強い電気化学素子用セパレ
ーターを得ることができる。
【0032】本発明の電気化学素子用セパレーターは、
カチオン型不純物の総量が1000ppm未満であるこ
とを特徴とする。本発明におけるカチオン型不純物と
は、Na、K、Mg、Caを指し、その含有量は、電気
化学素子用セパレーター2gを灰化し、0.1規定の硝
酸で加熱溶解させて各カチオン型不純物すべてをイオン
化し、イオンクロマトグラフで定量分析した値である。
これらのカチオン型不純物の総量が1000ppm以上
であると、電気化学素子の種類によっては、触媒反応に
よりガスを発生したり、電極箔を腐食して漏れ電流が増
大するなどして、容量低下や電圧低下などを引き起こ
し、寿命が短くなる。総量が1000ppm未満であれ
ば、これらの現象が抑制されるため、電気化学素子の寿
命が短くなりにくい。
カチオン型不純物の総量が1000ppm未満であるこ
とを特徴とする。本発明におけるカチオン型不純物と
は、Na、K、Mg、Caを指し、その含有量は、電気
化学素子用セパレーター2gを灰化し、0.1規定の硝
酸で加熱溶解させて各カチオン型不純物すべてをイオン
化し、イオンクロマトグラフで定量分析した値である。
これらのカチオン型不純物の総量が1000ppm以上
であると、電気化学素子の種類によっては、触媒反応に
よりガスを発生したり、電極箔を腐食して漏れ電流が増
大するなどして、容量低下や電圧低下などを引き起こ
し、寿命が短くなる。総量が1000ppm未満であれ
ば、これらの現象が抑制されるため、電気化学素子の寿
命が短くなりにくい。
【0033】本発明においては、Caが400ppm未
満、且つKが100ppm未満にすることにより、さら
に特性の良好な電気化学素子用セパレーターが得られ
る。
満、且つKが100ppm未満にすることにより、さら
に特性の良好な電気化学素子用セパレーターが得られ
る。
【0034】本発明においては、Naが400ppm未
満、且つMgが100ppm未満にすることにより、さ
らに特性の良好な電気化学素子用セパレーターが得られ
る。
満、且つMgが100ppm未満にすることにより、さ
らに特性の良好な電気化学素子用セパレーターが得られ
る。
【0035】本発明の電気化学素子用セパレーターの製
造方法は、Na、K、Mg、Caの含有量がそれぞれ1
0ppm以下、5ppm以下、5ppm以下、10pp
m以下である純水中に原料を分散させ、該純水を抄水に
用いて湿式抄紙法により製造することを特徴とする。こ
のような純水を用いて原料を調製し、湿式抄紙すること
によって、カチオン型不純物の少ない電気化学素子用セ
パレーターが得られる。Na、K、Mg、Caの含有量
がそれぞれ10ppm以下、5ppm以下、5ppm以
下、10ppm以下の純水は、水をイオン交換樹脂で処
理することによって得られる。これらのカチオン含有量
が、この値を超える水を用いると、電気化学素子用セパ
レーター中にこれらのカチオン型不純物が濃縮されるた
め、カチオン型不純物の多い電気化学素子用セパレータ
ーになってしまう。
造方法は、Na、K、Mg、Caの含有量がそれぞれ1
0ppm以下、5ppm以下、5ppm以下、10pp
m以下である純水中に原料を分散させ、該純水を抄水に
用いて湿式抄紙法により製造することを特徴とする。こ
のような純水を用いて原料を調製し、湿式抄紙すること
によって、カチオン型不純物の少ない電気化学素子用セ
パレーターが得られる。Na、K、Mg、Caの含有量
がそれぞれ10ppm以下、5ppm以下、5ppm以
下、10ppm以下の純水は、水をイオン交換樹脂で処
理することによって得られる。これらのカチオン含有量
が、この値を超える水を用いると、電気化学素子用セパ
レーター中にこれらのカチオン型不純物が濃縮されるた
め、カチオン型不純物の多い電気化学素子用セパレータ
ーになってしまう。
【0036】本発明においては、上記したようにカチオ
ン含有量を調節した純水に固形分濃度が0.01%〜5
%になるように原料を離解、分散させた後、さらに該純
水を追加して0.001%〜0.1%程度に希釈し、こ
れを円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙
機、これらの組み合わせからなるコンビネーションマシ
ンなどを用いて、1層あるいは、2層以上に抄き合わせ
るなどして湿式抄紙する。分散助剤や消泡剤などの薬品
を添加して原料を調製する場合には、カチオン型不純物
の混入を防ぐために非イオン性(ノニオン系)の薬品を
用いることが好ましい。必要に応じて増粘剤を適量添加
しても良い。
ン含有量を調節した純水に固形分濃度が0.01%〜5
%になるように原料を離解、分散させた後、さらに該純
水を追加して0.001%〜0.1%程度に希釈し、こ
れを円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、傾斜型抄紙
機、これらの組み合わせからなるコンビネーションマシ
ンなどを用いて、1層あるいは、2層以上に抄き合わせ
るなどして湿式抄紙する。分散助剤や消泡剤などの薬品
を添加して原料を調製する場合には、カチオン型不純物
の混入を防ぐために非イオン性(ノニオン系)の薬品を
用いることが好ましい。必要に応じて増粘剤を適量添加
しても良い。
【0037】合成繊維などは、ポリマー合成時の触媒、
紡糸時に使用するドープ液や油剤等にNa、K、Mg、
Caを含む塩や溶液が使用されるため、繊維内や繊維表
面にこれらのカチオン型不純物が混入、付着している。
このような繊維を上記した純水中で離解、分散させ、該
純水を用いて湿式抄紙することによって、水からのカチ
オン型不純物の混入を防ぐことができるとともに、繊維
表面に付着しているカチオン型不純物を除去することが
できるため、これらカチオン型不純物の少ない電気化学
素子用セパレーターが得られる。
紡糸時に使用するドープ液や油剤等にNa、K、Mg、
Caを含む塩や溶液が使用されるため、繊維内や繊維表
面にこれらのカチオン型不純物が混入、付着している。
このような繊維を上記した純水中で離解、分散させ、該
純水を用いて湿式抄紙することによって、水からのカチ
オン型不純物の混入を防ぐことができるとともに、繊維
表面に付着しているカチオン型不純物を除去することが
できるため、これらカチオン型不純物の少ない電気化学
素子用セパレーターが得られる。
【0038】本発明の電気化学素子用セパレーターの製
造方法においては、不織布を純水水流処理することも特
徴とする。この場合の純水は、導電率が30μS/cm
以下のものを用いる。純水の温度に制限はないが、カチ
オン型不純物の洗浄効果が大きい点で、高温ほど好まし
い。純水水流処理としては、例えばノズルプレートから
純水を流す方法、ノズルプレートからある程度の圧力で
純水を噴射させる方法が挙げられる。ノズルプレート本
数は、1本のみならず、複数本用いることが好ましい。
純水を噴射させるときの圧力としては、不織布の繊維を
交絡させない場合は、10kg/cm2未満が好まし
く、交絡させる場合には10kg/cm2以上が好まし
く、電気化学素子用セパレーターに要求される特性に応
じて条件を選択すれば良いが、ピンホールの生成を防止
できる点で10kg/cm2未満が好ましい。ノズルプ
レートの孔径、ピッチなどの形態は特に限定されるもの
ではなく、不織布全体に水流が当たるものであれば良
い。不織布を搬送する支持体には、メッシュワイヤーが
好ましく、その材質は、ステンレスやブロンズなどの金
属類、各種樹脂製のものを用いることができる。メッシ
ュは20メッシュ以上の細かいものが好ましく、80メ
ッシュ以上がより好ましい。
造方法においては、不織布を純水水流処理することも特
徴とする。この場合の純水は、導電率が30μS/cm
以下のものを用いる。純水の温度に制限はないが、カチ
オン型不純物の洗浄効果が大きい点で、高温ほど好まし
い。純水水流処理としては、例えばノズルプレートから
純水を流す方法、ノズルプレートからある程度の圧力で
純水を噴射させる方法が挙げられる。ノズルプレート本
数は、1本のみならず、複数本用いることが好ましい。
純水を噴射させるときの圧力としては、不織布の繊維を
交絡させない場合は、10kg/cm2未満が好まし
く、交絡させる場合には10kg/cm2以上が好まし
く、電気化学素子用セパレーターに要求される特性に応
じて条件を選択すれば良いが、ピンホールの生成を防止
できる点で10kg/cm2未満が好ましい。ノズルプ
レートの孔径、ピッチなどの形態は特に限定されるもの
ではなく、不織布全体に水流が当たるものであれば良
い。不織布を搬送する支持体には、メッシュワイヤーが
好ましく、その材質は、ステンレスやブロンズなどの金
属類、各種樹脂製のものを用いることができる。メッシ
ュは20メッシュ以上の細かいものが好ましく、80メ
ッシュ以上がより好ましい。
【0039】純水水流処理の際には、10mmH2O〜
1000mmH2Oの範囲で搾水することが好ましい。
搾水することによって、不織布から効率良く水分が除去
されるため、カチオン型不純物の残留を抑制することが
できる。純水水流処理は、不織布の片面だけでも良い
が、両面の方が好ましい。純水水流処理することによっ
て、不織布表面や繊維間隙に存在するカチオン型不純物
が流し取られるため、カチオン型不純物の少ない電気化
学素子用セパレーターが得られる。
1000mmH2Oの範囲で搾水することが好ましい。
搾水することによって、不織布から効率良く水分が除去
されるため、カチオン型不純物の残留を抑制することが
できる。純水水流処理は、不織布の片面だけでも良い
が、両面の方が好ましい。純水水流処理することによっ
て、不織布表面や繊維間隙に存在するカチオン型不純物
が流し取られるため、カチオン型不純物の少ない電気化
学素子用セパレーターが得られる。
【0040】本発明における電気化学素子用セパレータ
ーの坪量は、特に制限はないが、5〜50g/m2が好
ましく、10〜30g/m2がさらに好ましく用いられ
る。
ーの坪量は、特に制限はないが、5〜50g/m2が好
ましく、10〜30g/m2がさらに好ましく用いられ
る。
【0041】本発明における電気化学素子用セパレータ
ーの厚みは、特に制限はないが、電気化学素子が小型化
できること、収容できる電極面積を大きくでき容量を稼
げる点から薄い方が好ましい。具体的には電気化学素子
組立時に破断しない程度の強度を持ち、ピンホールが無
く、高い均一性を備える厚みとして10〜300μmが
好ましく用いられ、20〜100μmがより好ましく用
いられる。10μm未満では、電気化学素子の製造時の
短絡不良率が増加するため好ましくない。一方、300
μmより厚くなると、電気化学素子に収納できる電極面
積が減少するため電気化学素子の容量が低いものにな
る。本発明の電気化学素子用セパレーターは、1枚で使
用されても良いが、2枚以上積層して使用しても良い。
ピンホール抑制の点で、2枚以上積層して用いることが
好ましい。
ーの厚みは、特に制限はないが、電気化学素子が小型化
できること、収容できる電極面積を大きくでき容量を稼
げる点から薄い方が好ましい。具体的には電気化学素子
組立時に破断しない程度の強度を持ち、ピンホールが無
く、高い均一性を備える厚みとして10〜300μmが
好ましく用いられ、20〜100μmがより好ましく用
いられる。10μm未満では、電気化学素子の製造時の
短絡不良率が増加するため好ましくない。一方、300
μmより厚くなると、電気化学素子に収納できる電極面
積が減少するため電気化学素子の容量が低いものにな
る。本発明の電気化学素子用セパレーターは、1枚で使
用されても良いが、2枚以上積層して使用しても良い。
ピンホール抑制の点で、2枚以上積層して用いることが
好ましい。
【0042】本発明の電気化学素子用セパレーターは、
厚み調整、強度向上、不純物除去、体熱寸法安定性付与
などの目的に応じて、熱処理、カレンダー処理、熱圧処
理などが施される。
厚み調整、強度向上、不純物除去、体熱寸法安定性付与
などの目的に応じて、熱処理、カレンダー処理、熱圧処
理などが施される。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0044】<フィブリル化高分子1の作製>パラ系全
芳香族ポリアミド繊維(繊度2.5dtex、繊維長3
mm)を初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブ
ルディスクリファイナーを用いて、クリアランスを回数
を重ねる毎に狭めながら15回繰り返し叩解処理した
後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm2の
条件で30回繰り返し処理し、平均繊維長0.45mm
で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
されたフィブリル化パラ系全芳香族ポリアミドを作製し
た。以下これをフィブリル化高分子1と表記する。
芳香族ポリアミド繊維(繊度2.5dtex、繊維長3
mm)を初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブ
ルディスクリファイナーを用いて、クリアランスを回数
を重ねる毎に狭めながら15回繰り返し叩解処理した
後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm2の
条件で30回繰り返し処理し、平均繊維長0.45mm
で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
されたフィブリル化パラ系全芳香族ポリアミドを作製し
た。以下これをフィブリル化高分子1と表記する。
【0045】<フィブリル化高分子2の作製>全芳香族
ポリエステルのペレット(長さ2mm、巾1mm)を初
期濃度5%になるように水に分散させ、ダブルディスク
リファイナーを用いてクリアランスを回数を重ねる毎に
狭めながら15回繰り返し叩解処理した後、高圧ホモジ
ナイザーを用いて500kg/cm2の条件で15回繰
り返し処理し、平均繊維長0.32mmのフィブリル化
全芳香族ポリエステルを作製した。以下、これをフィブ
リル化高分子2と表記する。
ポリエステルのペレット(長さ2mm、巾1mm)を初
期濃度5%になるように水に分散させ、ダブルディスク
リファイナーを用いてクリアランスを回数を重ねる毎に
狭めながら15回繰り返し叩解処理した後、高圧ホモジ
ナイザーを用いて500kg/cm2の条件で15回繰
り返し処理し、平均繊維長0.32mmのフィブリル化
全芳香族ポリエステルを作製した。以下、これをフィブ
リル化高分子2と表記する。
【0046】<フィブリル化セルロース1の作製>リン
ターを初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブル
ディスクリファイナーを用いて10回繰り返し叩解処理
した後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm
2の条件で20回繰り返し処理し、平均繊維長0.4m
mで少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
されたフィブリル化セルロース1を作製した。
ターを初期濃度5%になるように水に分散させ、ダブル
ディスクリファイナーを用いて10回繰り返し叩解処理
した後、高圧ホモジナイザーを用いて500kg/cm
2の条件で20回繰り返し処理し、平均繊維長0.4m
mで少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
されたフィブリル化セルロース1を作製した。
【0047】<純水1>Na、K、Mg、Caの含有量
が、それぞれ0.4ppm、0.06ppm、0.1p
pm、0.3ppmのイオン交換水を純水1として用い
た。
が、それぞれ0.4ppm、0.06ppm、0.1p
pm、0.3ppmのイオン交換水を純水1として用い
た。
【0048】<純水2>Na、K、Mg、Caの含有量
が、それぞれ2.6ppm、0.5ppm、0.7pp
m、1.6ppmのイオン交換水を純水2として用い
た。
が、それぞれ2.6ppm、0.5ppm、0.7pp
m、1.6ppmのイオン交換水を純水2として用い
た。
【0049】<純水3>Na、K、Mg、Caの含有量
が、それぞれ8.7ppm、1.6ppm、2.2pp
m、5.4ppmのイオン交換水を純水3として用い
た。
が、それぞれ8.7ppm、1.6ppm、2.2pp
m、5.4ppmのイオン交換水を純水3として用い
た。
【0050】<水1>Na、K、Mg、Caの含有量
が、それぞれ16.4ppm、3.3ppm、4.5p
pm、11.4ppmの水を水1として用いた。
が、それぞれ16.4ppm、3.3ppm、4.5p
pm、11.4ppmの水を水1として用いた。
【0051】実施例1
フィブリル化高分子1を55%、ナイロン66とポリエ
ステルとを交互に配してなる16分割型複合繊維(分割
前繊度3.3dtex、繊維長3mm、分割後の断面扁
平度1.1)25%、芯部に融点255℃のポリエステ
ルを、鞘部に融点110℃の変性ポリエステルを配して
なる芯鞘複合繊維(繊度1.7dtex、繊維長5m
m)20%の配合比で、パルパーを用いてノニオン系分
散助剤とともに純水1中に分散させた後、純水1を追加
して所定濃度に希釈し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量18g/m2、厚み45μmの湿式不織布を作
製した。該不織布の両面を、200℃に加熱したドラム
ロールに加圧せずに接触させて熱処理し、電気化学素子
用セパレーター1とした。
ステルとを交互に配してなる16分割型複合繊維(分割
前繊度3.3dtex、繊維長3mm、分割後の断面扁
平度1.1)25%、芯部に融点255℃のポリエステ
ルを、鞘部に融点110℃の変性ポリエステルを配して
なる芯鞘複合繊維(繊度1.7dtex、繊維長5m
m)20%の配合比で、パルパーを用いてノニオン系分
散助剤とともに純水1中に分散させた後、純水1を追加
して所定濃度に希釈し、円網抄紙機を用いて湿式抄紙
し、坪量18g/m2、厚み45μmの湿式不織布を作
製した。該不織布の両面を、200℃に加熱したドラム
ロールに加圧せずに接触させて熱処理し、電気化学素子
用セパレーター1とした。
【0052】実施例2
純水1の代わりに純水2を用いた以外は、実施例1と同
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター2
とした。
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター2
とした。
【0053】実施例3
純水1の代わりに純水3を用いた以外は、実施例1と同
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター3
とした。
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター3
とした。
【0054】実施例4
フィブリル化高分子1を55%、繊度0.08dte
x、繊維長3mmのポリアミド繊度20%、実施例1と
同組成の芯鞘複合繊維(繊度1.1dtex、繊維長3
mm)20%、フィブリル化セルロース1を5%の配合
比で、パルパーを用いてノニオン系分散助剤とともに純
水1中に分散させた後、純水1を追加して所定濃度に希
釈し、傾斜型抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/
m2、厚み45μmの湿式不織布を作製した。該不織布
の両面を、190℃に加熱したドラムロールに加圧せず
に接触させて熱処理し、電気化学素子用セパレーター4
とした。
x、繊維長3mmのポリアミド繊度20%、実施例1と
同組成の芯鞘複合繊維(繊度1.1dtex、繊維長3
mm)20%、フィブリル化セルロース1を5%の配合
比で、パルパーを用いてノニオン系分散助剤とともに純
水1中に分散させた後、純水1を追加して所定濃度に希
釈し、傾斜型抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/
m2、厚み45μmの湿式不織布を作製した。該不織布
の両面を、190℃に加熱したドラムロールに加圧せず
に接触させて熱処理し、電気化学素子用セパレーター4
とした。
【0055】実施例5
純水1の代わりに純水3を用いた以外は、実施例4と同
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター5
とした。
様にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μm
の湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4
と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター5
とした。
【0056】実施例6
フィブリル化高分子2を55%、繊度0.1dtex、
繊維長3mmのポリエステル繊維25%、実施例1で用
いた芯鞘複合繊維20%の配合比で、パルパーを用いて
ノニオン系分散助剤とともに純水1中に分散させた後、
純水1を追加して所定濃度に希釈し、短網抄紙機を用い
て湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの湿式
不織布を作製した。該不織布の両面を、210℃に加熱
したドラムロールに加圧せずに接触させて熱処理し、電
気化学素子用セパレーター6とした。
繊維長3mmのポリエステル繊維25%、実施例1で用
いた芯鞘複合繊維20%の配合比で、パルパーを用いて
ノニオン系分散助剤とともに純水1中に分散させた後、
純水1を追加して所定濃度に希釈し、短網抄紙機を用い
て湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの湿式
不織布を作製した。該不織布の両面を、210℃に加熱
したドラムロールに加圧せずに接触させて熱処理し、電
気化学素子用セパレーター6とした。
【0057】実施例7
フィブリル化高分子2を55%、繊度0.1dtex、
繊維長3mmのアクリル繊維20%、実施例1で用いた
芯鞘複合繊維20%、バクテリアセルロース5%の配合
比で、パルパーを用いてノニオン系分散助剤とともに純
水3中に分散させた後、純水3を追加して所定濃度に希
釈し、短網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m
2、厚み45μmの湿式不織布を作製した。該不織布の
両面を、実施例6と同様にして熱処理し、電気化学素子
用セパレーター7とした。
繊維長3mmのアクリル繊維20%、実施例1で用いた
芯鞘複合繊維20%、バクテリアセルロース5%の配合
比で、パルパーを用いてノニオン系分散助剤とともに純
水3中に分散させた後、純水3を追加して所定濃度に希
釈し、短網抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m
2、厚み45μmの湿式不織布を作製した。該不織布の
両面を、実施例6と同様にして熱処理し、電気化学素子
用セパレーター7とした。
【0058】実施例8
フィブリル化高分子1を25%、フィブリル化高分子2
を25%、繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリア
ミド繊維25%、実施例1で用いた芯鞘複合繊維17
%、フィブリル化セルロース1を8%の配合比で、パル
パーを用いてノニオン系分散助剤とともに純水3中に分
散させた後、純水3を追加して所定濃度に希釈し、短網
抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み4
5μmの湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実
施例6と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレー
ター8とした。
を25%、繊度0.1dtex、繊維長3mmのポリア
ミド繊維25%、実施例1で用いた芯鞘複合繊維17
%、フィブリル化セルロース1を8%の配合比で、パル
パーを用いてノニオン系分散助剤とともに純水3中に分
散させた後、純水3を追加して所定濃度に希釈し、短網
抄紙機を用いて湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み4
5μmの湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実
施例6と同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレー
ター8とした。
【0059】実施例9
純水1の代わりに水1を用いた以外は、実施例1と同様
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1と
同様にして熱処理した後、80メッシュの樹脂製ワイヤ
ー上に載せて10m/minで搬送し、ノズル直径10
0μm、ノズルピッチ1.2mmのノズルを1列配して
なるノズルプレート5本から、導電率5μS/cm、5
5℃の純水1を流して純水水流処理し、乾燥して電気化
学素子用セパレーター9とした。
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1と
同様にして熱処理した後、80メッシュの樹脂製ワイヤ
ー上に載せて10m/minで搬送し、ノズル直径10
0μm、ノズルピッチ1.2mmのノズルを1列配して
なるノズルプレート5本から、導電率5μS/cm、5
5℃の純水1を流して純水水流処理し、乾燥して電気化
学素子用セパレーター9とした。
【0060】実施例10
純水1の代わりに水1を用いた以外は、実施例4と同様
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4と
同様にして熱処理した後、80メッシュの樹脂製ワイヤ
ー上に載せて10m/minで搬送し、ノズル直径10
0μm、ノズルピッチ1.2mmのノズルを1列配して
なるノズルプレート5本から、導電率25μS/cm、
55℃の純水2を流して純水水流処理し、乾燥して電気
化学素子用セパレーター10とした。
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4と
同様にして熱処理した後、80メッシュの樹脂製ワイヤ
ー上に載せて10m/minで搬送し、ノズル直径10
0μm、ノズルピッチ1.2mmのノズルを1列配して
なるノズルプレート5本から、導電率25μS/cm、
55℃の純水2を流して純水水流処理し、乾燥して電気
化学素子用セパレーター10とした。
【0061】比較例1
純水1の代わりに水1を用いた以外は、実施例1と同様
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1と
同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター11
とした。
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例1と
同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター11
とした。
【0062】比較例2
純水1の代わりに水1を用いた以外は、実施例4と同様
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4と
同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター12
とした。
にして湿式抄紙し、坪量18g/m2、厚み45μmの
湿式不織布を作製した。該不織布の両面を、実施例4と
同様にして熱処理し、電気化学素子用セパレーター12
とした。
【0063】<非水電解質電池1〜12の作製>平均粒
径6μmのコークス粉末90%と結着材ポリテトラフル
オロエチレン10%の配合比で混練して負極合剤を調製
した後、適量のN−メチルピロリドンを加えてスラリー
状となし、これを負極集電体である厚み100μmの銅
箔の両面に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用いて
圧縮成型し、厚み180μmの負極を作製した。平均粒
径6μmのLiCoO2を90%、導電性グラファイト
6%、結着材4%の配合比で混練して正極合剤を調製し
た後、これを正極集電体である厚み20μmのアルミニ
ウム箔の両面に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用
いて圧縮成型し、厚み150μmの正極を作製した。電
気化学素子用セパレーター1〜12を負極と正極の間に
介して積層し、巻回機を用いて渦巻き型に巻回して渦巻
き型素子を作製した。これをニッケルメッキした円筒状
電池缶に収納した。このとき負極端子と正極端子に、負
極リードと正極リードを溶接した。この電池缶の中に電
解液を注入し、電池缶と電池蓋をかしめて封口し、非水
電解質電池1〜12を作製した。電解液には、プロピレ
ンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1の体積
比で混合した溶媒にLiPF6を1mol/lになるよ
うに溶解させた非水電解液を用いた。
径6μmのコークス粉末90%と結着材ポリテトラフル
オロエチレン10%の配合比で混練して負極合剤を調製
した後、適量のN−メチルピロリドンを加えてスラリー
状となし、これを負極集電体である厚み100μmの銅
箔の両面に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用いて
圧縮成型し、厚み180μmの負極を作製した。平均粒
径6μmのLiCoO2を90%、導電性グラファイト
6%、結着材4%の配合比で混練して正極合剤を調製し
た後、これを正極集電体である厚み20μmのアルミニ
ウム箔の両面に塗布し、乾燥後、ローラープレス機を用
いて圧縮成型し、厚み150μmの正極を作製した。電
気化学素子用セパレーター1〜12を負極と正極の間に
介して積層し、巻回機を用いて渦巻き型に巻回して渦巻
き型素子を作製した。これをニッケルメッキした円筒状
電池缶に収納した。このとき負極端子と正極端子に、負
極リードと正極リードを溶接した。この電池缶の中に電
解液を注入し、電池缶と電池蓋をかしめて封口し、非水
電解質電池1〜12を作製した。電解液には、プロピレ
ンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1の体積
比で混合した溶媒にLiPF6を1mol/lになるよ
うに溶解させた非水電解液を用いた。
【0064】<電気二重層キャパシタ1〜12の作製>
電極活物質として活性炭85%、導電材としてカーボン
ブラック7%、結着材としてポリテトラフルオロエチレ
ン8%を混練して厚み0.2mmのシート状電極を作製
した。これを厚み50μmのアルミニウム箔の両面に導
電性接着剤を用いて接着させ、圧延して電極を作製し
た。この電極を正極および負極として用いた。電気化学
素子用セパレーター1〜12を正極と負極の間に介して
積層し、巻回機を用いて渦巻き型素子を作製した。正極
側および負極側の最外層には何れもセパレーターを配し
た。この渦巻き型素子をアルミニウム製ケースに収納し
た。次いで、ケースに取り付けられた正極端子および負
極端子に正極リードおよび負極リードを溶接した後、電
解液注液口を残してケースを封口した。この渦巻き型素
子を収納したケースごと200℃に5時間加熱し乾燥処
理した。放冷後、このケース内に電解液を注入し、注液
口を密栓して電気二重層キャパシタ1〜12を作製し
た。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mo
l/lになるように(C2H5)3(CH3)NBF4を溶
解させたものを用いた。
電極活物質として活性炭85%、導電材としてカーボン
ブラック7%、結着材としてポリテトラフルオロエチレ
ン8%を混練して厚み0.2mmのシート状電極を作製
した。これを厚み50μmのアルミニウム箔の両面に導
電性接着剤を用いて接着させ、圧延して電極を作製し
た。この電極を正極および負極として用いた。電気化学
素子用セパレーター1〜12を正極と負極の間に介して
積層し、巻回機を用いて渦巻き型素子を作製した。正極
側および負極側の最外層には何れもセパレーターを配し
た。この渦巻き型素子をアルミニウム製ケースに収納し
た。次いで、ケースに取り付けられた正極端子および負
極端子に正極リードおよび負極リードを溶接した後、電
解液注液口を残してケースを封口した。この渦巻き型素
子を収納したケースごと200℃に5時間加熱し乾燥処
理した。放冷後、このケース内に電解液を注入し、注液
口を密栓して電気二重層キャパシタ1〜12を作製し
た。電解液には、プロピレンカーボネートに1.5mo
l/lになるように(C2H5)3(CH3)NBF4を溶
解させたものを用いた。
【0065】<アルミ電解コンデンサ1〜12の作製>
厚み50μm、エッチング孔径1〜5μmのアルミニウ
ム箔を電極として用い、該電極の片面に陽極用コネクタ
をスポット溶接した後、90℃の温度に保たれたホウ酸
素溶液に浸漬し、30Aの電流で15分間、アルミニウ
ム箔面を酸化して、酸化アルミニウム誘電体層を形成し
た。これを陽極として用いた。同様に、アルミニウム箔
電極の片面に陰極用コネクタをスポット溶接して、陰極
として用いた。電気化学素子用セパレーター1〜12を
陽極の誘電体層上に配置し、陰極と合わせて巻き取った
後、電解コンデンサ用セルに挿入し、電解液(フタル酸
テトラエチルアンモニウム24.1%、γ−ブチロラク
トン70%、エチレングリコール5.9%)を注入した
後、セルを密封してアルミ電解コンデンサ1〜12を作
製した。
厚み50μm、エッチング孔径1〜5μmのアルミニウ
ム箔を電極として用い、該電極の片面に陽極用コネクタ
をスポット溶接した後、90℃の温度に保たれたホウ酸
素溶液に浸漬し、30Aの電流で15分間、アルミニウ
ム箔面を酸化して、酸化アルミニウム誘電体層を形成し
た。これを陽極として用いた。同様に、アルミニウム箔
電極の片面に陰極用コネクタをスポット溶接して、陰極
として用いた。電気化学素子用セパレーター1〜12を
陽極の誘電体層上に配置し、陰極と合わせて巻き取った
後、電解コンデンサ用セルに挿入し、電解液(フタル酸
テトラエチルアンモニウム24.1%、γ−ブチロラク
トン70%、エチレングリコール5.9%)を注入した
後、セルを密封してアルミ電解コンデンサ1〜12を作
製した。
【0066】上記の電気化学素子用セパレーター1〜1
2、非水電解質電池1〜12、電気二重層キャパシタ1
〜12、アルミ電解コンデンサ1〜12について、下記
の試験方法により測定し、その結果を下記表1に示し
た。
2、非水電解質電池1〜12、電気二重層キャパシタ1
〜12、アルミ電解コンデンサ1〜12について、下記
の試験方法により測定し、その結果を下記表1に示し
た。
【0067】<カチオン型不純物量>各セパレーター試
料2gを灰化し、0.1規定の硝酸で加熱溶解させてカ
チオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)を全てイオン
化し、イオンクロマトグラフにて測定し、含有量(pp
m)を下記表1に示した。
料2gを灰化し、0.1規定の硝酸で加熱溶解させてカ
チオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)を全てイオン
化し、イオンクロマトグラフにて測定し、含有量(pp
m)を下記表1に示した。
【0068】<容量維持率>非水電解質電池1〜12に
0.5CmAの定電流を印加して4.2Vまで充電し、
4.2V到達後は定電圧に切り替え、総時間2.5時間
で充電が終了するようにした。放電は0.5CmAで定
電流放電し、2.7Vに達するまで放電させたときの初
期放電容量を求めた。この充放電を500回繰り返し、
500回目の放電容量を求め、初期放電容量に対する割
合を容量維持率とし、下記表1に示した。容量維持率が
高い程、寿命特性に優れることを意味する。
0.5CmAの定電流を印加して4.2Vまで充電し、
4.2V到達後は定電圧に切り替え、総時間2.5時間
で充電が終了するようにした。放電は0.5CmAで定
電流放電し、2.7Vに達するまで放電させたときの初
期放電容量を求めた。この充放電を500回繰り返し、
500回目の放電容量を求め、初期放電容量に対する割
合を容量維持率とし、下記表1に示した。容量維持率が
高い程、寿命特性に優れることを意味する。
【0069】<DC抵抗>電気二重層キャパシタ1〜1
2に20mA/cm2の直流電流を印加して2.5Vま
で充電した後、電流印加を止めて1時間経過後の電気二
重層キャパシタの電圧を測定し、2.5Vからの差、す
なわち電圧降下を求め、これを充電電流で除した値をD
C抵抗とし、下記表1に示した。
2に20mA/cm2の直流電流を印加して2.5Vま
で充電した後、電流印加を止めて1時間経過後の電気二
重層キャパシタの電圧を測定し、2.5Vからの差、す
なわち電圧降下を求め、これを充電電流で除した値をD
C抵抗とし、下記表1に示した。
【0070】<漏れ電流>電気二重層キャパシタ1〜1
2に20mA/cm2の直流電流を印加して2.5Vま
で充電し、充電直後の漏れ電流を測定し、下記表1に示
した。
2に20mA/cm2の直流電流を印加して2.5Vま
で充電し、充電直後の漏れ電流を測定し、下記表1に示
した。
【0071】<抵抗上昇率1>電気二重層キャパシタ1
〜12に45℃で2.5Vを印加し続け、2000時間
後の電気化学素子抵抗を測定し、0時間のときの抵抗値
で除して、抵抗上昇率(%)を算出し、抵抗上昇率1と
して下記表1に示した。抵抗上昇率が小さいほど、寿命
特性に優れることを意味する。
〜12に45℃で2.5Vを印加し続け、2000時間
後の電気化学素子抵抗を測定し、0時間のときの抵抗値
で除して、抵抗上昇率(%)を算出し、抵抗上昇率1と
して下記表1に示した。抵抗上昇率が小さいほど、寿命
特性に優れることを意味する。
【0072】<ESR>アルミ電解コンデンサ1〜12
のESR(等価直列抵抗)を、−40℃、1kHzの条
件でLCZメーターを用いて測定し、その値を下記表1
に示した。
のESR(等価直列抵抗)を、−40℃、1kHzの条
件でLCZメーターを用いて測定し、その値を下記表1
に示した。
【0073】<抵抗上昇率2>アルミ電解コンデンサ1
〜12を105℃で1000時間保持した後、冷却し、
<ESR>と同様にしてESRを測定した。このときの
ESRから、元のESRに対する上昇率(%)を抵抗上
昇率2として下記表1に示した。
〜12を105℃で1000時間保持した後、冷却し、
<ESR>と同様にしてESRを測定した。このときの
ESRから、元のESRに対する上昇率(%)を抵抗上
昇率2として下記表1に示した。
【0074】<突刺強度>各セパレーター試料の面に直
角に、直径1mmで先端にRをつけた針を1mm/sの
速度で降ろしていき、試料を貫通したときの荷重を突刺
強度とし、20カ所の平均値を求め、下記表1に示し
た。
角に、直径1mmで先端にRをつけた針を1mm/sの
速度で降ろしていき、試料を貫通したときの荷重を突刺
強度とし、20カ所の平均値を求め、下記表1に示し
た。
【0075】
【表1】
【0076】評価:表1から明らかなように、実施例1
〜8で作製した電気化学素子用セパレーターは、Na、
K、Mg、Caの含有量がそれぞれ10ppm以下、5
ppm以下、5ppm以下、10ppm以下である純水
中に原料を分散させ、該純水を抄水に用いて湿式抄紙法
により製造されてなるため、カチオン型不純物(Na、
K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満であ
り、該セパレーターを具備してなる電気化学素子は、低
抵抗で漏れ電流が小さく、経時で抵抗が上昇しにくく、
寿命特性に優れていた。
〜8で作製した電気化学素子用セパレーターは、Na、
K、Mg、Caの含有量がそれぞれ10ppm以下、5
ppm以下、5ppm以下、10ppm以下である純水
中に原料を分散させ、該純水を抄水に用いて湿式抄紙法
により製造されてなるため、カチオン型不純物(Na、
K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満であ
り、該セパレーターを具備してなる電気化学素子は、低
抵抗で漏れ電流が小さく、経時で抵抗が上昇しにくく、
寿命特性に優れていた。
【0077】実施例9、10で作製した電気化学素子用
セパレーターは、不織布を純水水流処理して製造されて
なるため、カチオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)
の総含有量が1000ppm未満であり、該セパレータ
ーを具備してなる電気化学素子は、低抵抗で漏れ電流が
小さく、経時で抵抗が上昇しにくく、寿命特性に優れて
いた。
セパレーターは、不織布を純水水流処理して製造されて
なるため、カチオン型不純物(Na、K、Mg、Ca)
の総含有量が1000ppm未満であり、該セパレータ
ーを具備してなる電気化学素子は、低抵抗で漏れ電流が
小さく、経時で抵抗が上昇しにくく、寿命特性に優れて
いた。
【0078】実施例4、5、7、8、10で作製した電
気化学素子用セパレーターは、フィブリル化セルロース
またはバクテリアセルロースを含有するため、突刺強度
が強く、優れていた。
気化学素子用セパレーターは、フィブリル化セルロース
またはバクテリアセルロースを含有するため、突刺強度
が強く、優れていた。
【0079】一方、比較例1および2で作製した電気化
学素子用セパレーターは、カチオン型不純物(Na、
K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm以上であ
るため、該セパレーターを具備してなる電気化学素子は
内部抵抗が高く、寿命特性が悪かった。
学素子用セパレーターは、カチオン型不純物(Na、
K、Mg、Ca)の総含有量が1000ppm以上であ
るため、該セパレーターを具備してなる電気化学素子は
内部抵抗が高く、寿命特性が悪かった。
【0080】
【発明の効果】以上、説明したごとく、本発明の製造方
法によれば、カチオン型不純物(Na、K、Mg、C
a)の総含有量が1000ppm未満である電気化学素
子用セパレーターが得られ、該セパレーターを具備して
なる電気化学素子は、低抵抗で漏れ電流が小さく、経時
で抵抗が上昇しにくいため、寿命特性に優れる。
法によれば、カチオン型不純物(Na、K、Mg、C
a)の総含有量が1000ppm未満である電気化学素
子用セパレーターが得られ、該セパレーターを具備して
なる電気化学素子は、低抵抗で漏れ電流が小さく、経時
で抵抗が上昇しにくいため、寿命特性に優れる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 5H021 AA06 BB08 BB13 CC02 EE02
HH01 HH03 HH06
Claims (8)
- 【請求項1】 融点または熱分解温度が250℃以上
で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
された高分子を含有する不織布からなる電気化学素子用
セパレーターであって、該不織布に含まれるカチオン型
不純物(Na、K、Mg、Ca)の総量が1000pp
m未満であることを特徴とする電気化学素子用セパレー
ター。 - 【請求項2】 Ca含有量が400ppm未満で、且つ
K含有量が100ppm未満であることする請求項1記
載の電気化学素子用セパレーター。 - 【請求項3】 Na含有量が400ppm未満で、且つ
Mg含有量が100ppm未満であることを特徴とする
請求項1記載の電気化学素子用セパレーター。 - 【請求項4】 融点または熱分解温度が250℃以上
で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
された高分子を含有し、カチオン型不純物(Na、K、
Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満である不
織布からなる電気化学素子用セパレーターの製造方法で
あって、Na、K、Mg、Caの含有量がそれぞれ10
ppm以下、5ppm以下、5ppm以下、10ppm
以下である純水中に原料を分散させ、該純水を抄水に用
いて湿式抄紙法により製造することを特徴とする電気化
学素子用セパレーターの製造方法。 - 【請求項5】 融点または熱分解温度が250℃以上
で、少なくとも一部が繊維径1μm以下にフィブリル化
された高分子を含有し、カチオン型不純物(Na、K、
Mg、Ca)の総含有量が1000ppm未満である不
織布からなる電気化学素子用セパレーターの製造方法で
あって、該不織布を純水水流処理して製造することを特
徴とする電気化学素子用セパレーターの製造方法。 - 【請求項6】 電気化学素子が、非水電解質電池である
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電気化
学素子用セパレーター。 - 【請求項7】 電気化学素子が、電気二重層キャパシタ
であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の
電気化学素子用セパレーター。 - 【請求項8】 電気化学素子が、電解コンデンサである
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電気化
学素子用セパレーター。
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---|---|---|---|
JP2002235640A JP2003142065A (ja) | 2001-08-15 | 2002-08-13 | 電気化学素子用セパレーターおよびその製造方法 |
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JP2001-246555 | 2001-08-15 | ||
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-08-13 JP JP2002235640A patent/JP2003142065A/ja active Pending
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