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JP2003119328A - ポリオレフィン樹脂水性分散体及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂水性分散体及びその製造方法

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JP2003119328A
JP2003119328A JP2002006105A JP2002006105A JP2003119328A JP 2003119328 A JP2003119328 A JP 2003119328A JP 2002006105 A JP2002006105 A JP 2002006105A JP 2002006105 A JP2002006105 A JP 2002006105A JP 2003119328 A JP2003119328 A JP 2003119328A
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aqueous dispersion
polyolefin resin
resin
aqueous
mass
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JP2002006105A
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Yoshito Shiba
賢人 志波
Masashi Okamoto
昌司 岡本
Hayami Onishi
早美 大西
Hiroshi Kajimaru
弘 梶丸
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Unitika Ltd
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温で容易に造膜でき、透明性、耐水性に優
れた被膜を形成することが可能で、しかも他の重合体の
水性分散体、金属イオン、無機粒子、あるいは架橋剤等
の添加剤との混合安定性に優れた水性分散体を提供す
る。 【解決手段】 不飽和カルボン酸またはその無水物、エ
チレン系炭化水素及びI〜IVの構造を有する特定化合物
の共重合体であり、不飽和カルボン酸またはその無水物
が0.01質量%以上5質量%未満、エチレン系炭化水素/
特定化合物比が55/45〜99/1であるポリオレフィン樹
脂を含有する水性分散体であって、このポリオレフィン
樹脂の数平均粒子径が1μm以下であり、水性分散体中に
不揮発性水性化助剤を実質的に含まないことを特徴とす
るポリオレフィン樹脂水性分散体、およびその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン成分を
主成分とするポリオレフィン樹脂水性分散体に関する。
不飽和カルボン酸成分の含有量が少ないにもかかわら
ず、不揮発性水性化助剤を添加することなしに、安定し
たポットライフを有し、また、これらを含まないため、
ポリオレフィン樹脂の特性を損なわず耐水性に優れた被
膜を形成することが可能で、しかも他の重合体の水性分
散体、金属イオン、無機粒子、あるいは架橋剤等の添加
剤との混合安定性に優れている。さらに、本発明のポリ
オレフィン樹脂水性分散体は低温で容易に造膜でき、得
られる膜の透明性にも優れている。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護、省資源、消防法等によ
る危険物規制、職場環境改善の立場から有機溶剤の使用
が制限される傾向にあり、様々な樹脂の水性分散体の開
発が行われている。
【0003】一般に、オレフィン化合物の含有量が低い
樹脂の水性分散体は、乳化剤や保護コロイド作用を有す
る化合物の存在下で、乳化重合あるいは懸濁重合して得
られることが知られている。しかしながら、樹脂中のオ
レフィン含有量が高くなるにつれて、重合時の反応圧力
が高くなるため、装置面や安全面を考慮すると、前記方
法で安定な水性分散体を得ることが困難になる。オレフ
ィン含有量の高い樹脂は、一般に高圧エチレンプラント
等で高圧ラジカル重合して得られており、通常、水性分
散体の状態では得られない。
【0004】一方、オレフィン含有量が高い樹脂であっ
ても、不飽和カルボン酸成分の共重合率を高くすること
でポリオレフィン樹脂水性分散体を得ることができる。
例えば、不飽和カルボン酸の含有量が20質量%程度のエ
チレン−アクリル酸共重合樹脂やエチレン−メタクリル
酸共重合樹脂等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合樹
脂の水性分散体は従来から知られており、特に、アルカ
リ金属化合物やアンモニアを用いると前記樹脂の水分散
液は製造が容易であり、広く用いられている。しかし、
エチレン−不飽和カルボン酸共重合樹脂中の不飽和カル
ボン酸の含有量が少なくなるにつれて、樹脂の水性化は
困難になる。特開2000−72879号公報、特開2
000−119398号公報には、不飽和カルボン酸の
含有量が5〜30質量%のエチレン−不飽和カルボン酸
共重合樹脂の水性分散体、及びその製法が記載されてい
るが、実質的には不飽和カルボン酸の含有量が15質量%
以上のものしか例示されていない。また、不飽和カルボ
ン酸の含有量が10質量%未満、特に5質量%未満のエチ
レン−不飽和カルボン酸共重合体を水性媒体中に分散さ
せる際には、後述のように不揮発性水性化助剤を必須と
し、これらの添加なしに水分散体を得ることは非常に困
難であった。不揮発性水性化助剤は、乾燥後も被膜中に
残存するために、ポリオレフィン樹脂の特性を悪化させ
てしまう恐れがある。
【0005】エチレン−不飽和カルボン酸共重合樹脂中
の不飽和カルボン酸含有量が多くなると水性化は容易に
なるが、種々の化合物と反応性を有するカルボキシル基
量が増えるために、製造後に、他の添加剤、特にカルボ
キシル基と反応性を有する化合物を添加した場合の混合
安定性が著しく低下してしまう。
【0006】不飽和カルボン酸含有量が低いポリオレフ
ィン樹脂の水性分散化方法としては、樹脂を有機溶剤に
溶解するか、あるいは、溶融して液状化しておき、不揮
発性水性化助剤の存在下、機械的に水性媒体中に分散せ
しめることが行われている。例えば、特公昭58−42
207号公報には、カルボキシル基含有ポリオレフィン
ワックスを水性化助剤として添加することで、ポリオレ
フィン樹脂を水に分散する方法が記載されている。この
場合、ポリオレフィンワックスのような低分子量の化合
物を添加すると、ポリオレフィン樹脂本来の特性が損な
われてしまう。また、特開昭62−252478号公
報、特開平5−163420号公報、特開平7−824
23号公報、特開平9−296081号公報には、様々
な乳化剤や保護コロイド作用を有する化合物を水性化助
剤として用いることでポリオレフィン樹脂を水に分散す
る方法が記載されている。しかしながら、このような場
合、系中に水性化助剤として用いられた親水性の高い乳
化剤や保護コロイド作用を有する化合物を含んでおり、
これらは乾燥後も被膜中に残存するために、形成される
被膜の耐水性は著しく低下してしまうという問題があ
る。さらに、乳化剤や保護コロイド作用を有する化合物
を含む被膜は、それらがブリードアウトする恐れがある
ために環境的、衛生的にも好ましくない。つまり、乾燥
後には実質上、被膜中に残存するような不揮発性化合物
を添加することなく不飽和カルボン酸含有量が低いポリ
オレフィン樹脂を水性媒体中に微細、かつ均一に分散さ
せることが求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような問題に対して、不揮発性水性化助剤を実質的に添
加していないためポリオレフィン樹脂の特性を損なうこ
とがなく、特に耐水性に優れた被膜を形成することが可
能で、低温での造膜性に優れ、しかも他の重合体の水性
分散体、金属イオン、無機粒子、あるいは架橋剤等の添
加剤との混合安定性に優れた不飽和カルボン酸含有量の
低いポリオレフィン樹脂の水性分散体を提供しようとす
るものである。
【0008】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定組成のポリオ
レフィン樹脂は、不飽和カルボン酸含有量が低くても不
揮発性水性化助剤の添加なしに水性媒体中に安定に分散
できることを見出し、本発明に到達した。すなわち、本
発明の要旨は以下のとおりである。下記ポリオレフィン
樹脂を含有する水性分散体であって、このポリオレフィ
ン樹脂の数平均粒子径が1μm以下であり、水性分散体中
に不揮発性水性化助剤を実質的に含まないことを特徴と
するポリオレフィン樹脂水性分散体。また、その製造方
法。 ポリオレフィン樹脂: (A1)不飽和カルボン酸またはその無水物、(A2)エチ
レン系炭化水素、(A3)下記式(I)〜(IV)のいずれ
かで示される少なくとも1種の化合物とから構成される
共重合体であって、各構成成分(A1)〜(A3)の質量比
が下記式(1)、(2)をみたすポリオレフィン樹脂。 0.01≦(A1)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100<5 (1) (A2)/(A3)=55/45〜99/1 (2)
【0009】
【化2】
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明におけるポリオレフィン樹脂水性分散体は、特定の
ポリオレフィン樹脂と水性媒体とを含む水性分散体であ
り、水性媒体に分散しているポリオレフィン樹脂の数平
均粒子径が1μm以下である必要がある。特定のポリオ
レフィン樹脂を用いることで、不揮発性水性化助剤を実
質的に含まなくても、水性媒体中にポリオレフィン樹脂
を数平均粒子径1μm以下の状態に安定に維持すること
ができる。
【0011】本発明で用いられるポリオレフィン樹脂は
不飽和カルボン酸またはその無水物(A1)成分をこの樹
脂全体〔(A1)+(A2)+(A3)〕に対して0.01質量%
以上、5質量%未満、より好ましくは0.1質量%以上、5
質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%以上、5質量%
未満含有している必要があり、1質量%以上、4質量%以
下が最も好ましい。(A1)成分の含有量が0.01質量%未
満の場合は、樹脂を水性化(液状化)することが困難に
なり、良好な水性分散体を得ることが難しい。一方、不
飽和カルボン酸またはその無水物の含有量が5質量%以
上の場合は、水性化はし易くなるが、他の添加剤との混
合安定性が低下してしまう恐れがある。
【0012】ポリオレフィン樹脂の(A1)成分として用
いることのできる不飽和カルボン酸またはその無水物
は、分子内(モノマー単位内)に少なくとも1個のカル
ボキシル基または酸無水物基を有する化合物であり、具
体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、フマル
酸、クロトン酸等のほか、不飽和ジカルボン酸のハーフ
エステル、ハーフアミド等が挙げられる。中でもアクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好
ましく、特にアクリル酸、無水マレイン酸が好ましい。
また不飽和カルボン酸は、ポリオレフィン樹脂中に共重
合されていれば良く、その形態は限定されるものではな
く、例えばランダム共重合、ブロック共重合、グラフト
共重合等が挙げられる。
【0013】本発明に用いるポリオレフィン樹脂は、下
記式(I)〜(IV)のいずれかで示される(A3)成分が
構成成分として必要であり、この成分によって、ポリオ
レフィン樹脂に親水性が付与されるため、(A1)成分が
5質量%未満であっても、不揮発性水性化助剤の添加な
しに水性化することができる。エチレン系炭化水素(A
2)成分と(A3)成分との質量比(A2)/(A3)は、55
/45〜99/1の範囲であることが必要であり、60/40〜9
8/2であることが好ましく、65/35〜97/3であること
がより好ましく、70/30〜97/3であることがさらに好
ましく、75/25〜97/3であることが特に好ましい。
〔(A2)+(A3)〕に対する(A3)成分の比率が1質量
%未満では、ポリオレフィン樹脂の水性化は困難にな
り、良好な水性分散体を得ることが難しい。一方、化合
物(A3)の含有比率が45質量%を超えると、(A2)成分
によるポリオレフィン樹脂としての性質が失われ、耐水
性等の性能が低下する。
【0014】
【化3】
【0015】本発明のポリオレフィン樹脂を構成するエ
チレン系炭化水素(A2)成分としては、エチレン、プロ
ピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン等の炭素数2〜6のアルケンが挙げられ、こ
れらの混合物を用いることもできる。この中で、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数
2〜4のアルケンがより好ましく、特にエチレンが好ま
しい。
【0016】本発明のポリオレフィン樹脂を構成する上
記式(I)〜(IV)のいずれかで示される(A3)成分と
しては、例えば、式(I)で代表される(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、式
(II)で代表されるマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ
エチル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル
類、式(III)で代表される(メタ)アクリル酸アミド
類、式(IV)で代表されるメチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類、ぎ
酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン
酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類
ならびにビニルエステル類を塩基性化合物等でケン化し
て得られるビニルアルコール、などが挙げられ、これら
の混合物を用いることもできる。この中で、式(I)で
示される(メタ)アクリル酸エステル類がより好まし
く、(メタ)アクリル酸メチル、あるいは(メタ)アク
リル酸エチルが特に好ましい。
【0017】本発明に用いるポリオレフィン樹脂として
は、エチレン、アクリル酸メチルあるいはアクリル酸エ
チル、無水マレイン酸からなる三元共重合体が最も好ま
しい。ここで、アクリル酸エステル単位は、後述する樹
脂の水性化の際に、エステル結合のごく一部が加水分解
してアクリル酸単位に変化することがあるが、そのよう
な場合には、それらの変化を加味した各構成成分の比率
が規定の範囲にあればよい。
【0018】なお、本発明におけるポリオレフィン樹脂
を構成する無水マレイン酸単位等の不飽和カルボン酸無
水物単位は、樹脂の乾燥状態では隣接カルボキシル基が
脱水環化した酸無水物構造を形成しているが、特に塩基
性化合物を含有する水性媒体中では、その一部、または
全部が開環してカルボン酸、あるいはその塩の構造を取
りやすくなる。また、本発明において、樹脂のカルボキ
シル基量を基準として量を規定する場合には、樹脂中の
酸無水物基はすべて開環してカルボキシル基をなしてい
ると仮定して算出する。
【0019】本発明に用いられるポリオレフィン樹脂に
は、その他のモノマーが、少量、共重合されていても良
い。例えば、ジエン類、(メタ)アクリロニトリル、ハ
ロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭
素、二硫化硫黄等が挙げられる。
【0020】本発明に用いるポリオレフィン樹脂は、分
子量の目安となる190℃、2160g荷重におけるメルトフ
ローレートが、0.01〜500g/10分、好ましくは0.1〜300
g/10分、より好ましくは0.1〜250g/10分、さらに好ま
しくは0.5〜200g/10分、最も好ましくは1〜100g/10分
のものを用いることができる。ポリオレフィン樹脂のメ
ルトフローレートが0.01g/10分未満では、樹脂の水性
化は困難になり、良好な水性分散体を得ることが難し
い。一方、ポリオレフィン樹脂のメルトフローレートが
500g/10分を超えると、その水性分散体から得られる被
膜は、硬くてもろくなり、機械的強度が低下する。
【0021】本発明に用いるポリオレフィン樹脂の合成
法は特に限定されないが、本発明の主旨を考慮すれば、
乳化剤や保護コロイドを用いない方が好ましい。一般的
には、ポリオレフィン樹脂を構成するモノマーをラジカ
ル発生剤の存在下、高圧ラジカル共重合して得られる。
また、不飽和カルボン酸、あるいはその無水物はグラフ
ト共重合(グラフト変性)されていても良い。
【0022】本発明の水性分散体は、上記のポリオレフ
ィン樹脂が水性媒体に分散もしくは溶解されている。こ
こで、水性媒体とは、水を主成分とする液体からなる媒
体であり、後述する水溶性の有機溶剤を含有していても
よい。また、後述する塩基性化合物を含有していてもよ
い。
【0023】また、本発明の水性分散体中に分散してい
るポリオレフィン樹脂粒子の数平均粒子径(以下、mn)
は、水性分散体の保存安定性が向上するという観点か
ら、1μm以下である必要があり、低温造膜性の観点から
0.5μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましく、0.
2μm以下がさらに好ましく、0.1μm未満が最も好まし
い。さらに、重量平均粒子径(以下、mw)に関しても、
1μm以下が好ましく、0.5μm以下がより好ましく、0.3
μm以下がさらに好ましく、0.2μm以下が最も好まし
い。粒子の分散度(mw/mn)は、水性分散体の保存安定
性、及び低温造膜性の観点から、1〜3が好ましく、1〜
2.5がより好ましく、1〜2が特に好ましい。
【0024】本発明の水性分散体における、樹脂含有率
は、成膜条件、目的とする樹脂被膜の厚さや性能等によ
り適宜選択でき、特に限定されるものではないが、コー
ティング組成物の粘性を適度に保ち、かつ良好な被膜形
成能を発現させる点で、1〜60質量%が好ましく、3〜55
質量%がより好ましく、5〜50質量%がさらに好まし
く、10〜45質量%が特に好ましい。
【0025】本発明の水性分散体は、不揮発性水性化助
剤を実質的に含有しないことを特徴とし、これらを用い
ずとも、ポリオレフィン樹脂を数平均粒子径1μm以下
で水性媒体中に安定に維持することができる。不揮発性
水性化助剤は、被膜形成後にもポリオレフィン樹脂中に
残存し、被膜を可塑化することにより、ポリオレフィン
樹脂の特性、例えば耐水性等を悪化させる。本発明は不
揮発性水性化助剤を実質的に含有しないため、被膜特
性、特に耐水性が優れている。ここで、「水性化助剤」
とは、水性分散体の製造において、水性化促進や水性分
散体の安定化の目的で添加される薬剤や化合物のことで
あり、「不揮発性」とは、常圧での沸点を有さないか、も
しくは、常圧で高沸点(例えば300℃以上)であること
を指す。「不揮発性水性化助剤を実質的に含有しない」
とは、不揮発性水性化助剤を積極的には系に添加しない
ことにより、結果的にこれらを含有しないことを意味す
る。こうした不揮発性水性化助剤は、含有量がゼロであ
ることが特に好ましいが、本発明の効果を損ねない範囲
で、ポリオレフィン樹脂成分に対して0.1質量%未満程
度含まれていても差し支えない。
【0026】本発明でいう不揮発性水性化助剤として
は、例えば、後述する乳化剤、保護コロイド作用を有す
る化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物、水
溶性高分子などが挙げられる。乳化剤としては、カチオ
ン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、あ
るいは両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いら
れるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、ア
ニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステ
ル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネ
ート等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイド
ブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、
エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体な
どのポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン
誘導体等が挙げられ、両性乳化剤としては、ラウリルベ
タイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げら
れる。
【0027】保護コロイド作用を有する化合物、変性ワ
ックス類、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子として
は、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸およびその塩、カルボキシル基含有ポリエチレンワ
ックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、
カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックス
などの数平均分子量が通常は5000以下の酸変性ポリオレ
フィンワックス類およびその塩、アクリル酸−無水マレ
イン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリ
ル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、
イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)ア
クリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の不飽
和カルボン酸含有量が10質量%以上のカルボキシル基含
有ポリマーおよびその塩、ポリイタコン酸およびその
塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラ
チン、アラビアゴム、カゼイン等、一般に微粒子の分散
安定剤として用いられている化合物が挙げられる。
【0028】本発明の水性分散体において、ポリオレフ
ィン樹脂中のカルボキシル基は、塩基性化合物によって
中和されていることが好ましい。中和によって生成した
カルボキシルアニオン間の電気反発力によって微粒子間
の凝集が防がれ、水性分散体に安定性が付与される。水
性化の際に用いる塩基性化合物はカルボキシル基を中和
できるものであれば良い。従って、このような目的で添
加される塩基性化合物は、水性化助剤といえるが、本発
明の効果を損なわないためには塩基性化合物は揮発性の
ものが用いられる。
【0029】このような塩基性化合物として、被膜形成
時に揮発するアンモニア又は有機アミン化合物が被膜の
耐水性の面から好ましく、中でも沸点が30〜250℃、さ
らには50〜200℃の有機アミン化合物が好ましい。沸点
が30℃未満の場合は、後述する樹脂の水性化時に揮発す
る割合が多くなり、水性化が完全に進行しない場合があ
る。沸点が250℃を超えると樹脂被膜から乾燥によって
有機アミン化合物を飛散させることが困難になり、被膜
の耐水性が悪化する場合がある。
【0030】有機アミン化合物の具体例としては、トリ
エチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ア
ミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノ
ールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピル
アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシ
プロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、
sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノ
プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエ
タノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、
N−エチルモルホリン等を挙げることができる。塩基性
化合物の添加量はポリオレフィン樹脂中のカルボキシル
基に対して0.5〜3.0倍当量であることが好ましく、0.8
〜2.5倍当量がより好ましく、1.01〜2.0倍当量が特に好
ましい。0.5倍当量未満では、塩基性化合物の添加効果
が認められず、3.0倍当量を超えると被膜形成時の乾燥
時間が長くなったり、水性分散体が着色する場合があ
る。
【0031】本発明においては、ポリオレフィン樹脂の
水性化を促進し、分散粒子径を小さくするために、水性
化の際に有機溶剤を添加することが好ましい。使用する
有機溶剤量は、水性媒体中の40質量%以下が好ましく、
1〜40質量%であることがより好ましく、2〜35質量%が
さらに好ましく、3〜30質量%が特に好ましい。有機溶
剤量が40質量%を超える場合には、実質的に水性媒体と
はみなせなくなり、本発明の目的のひとつ(環境保護)
を逸脱するだけでなく、使用する有機溶剤によっては水
性分散体の安定性が低下してしまう場合がある。
【0032】一般に、水性分散体に含有される有機溶剤
は、その一部をストリッピングと呼ばれる脱溶剤操作で
系外へ留去させることができるが、本発明の水性分散体
においても、この操作によって、水性分散体中の有機溶
剤量を上記の範囲内で適度に減量してもよく、10質量%
以下とすることができ、3質量%以下であれば、環境上
好ましい。ストリッピングによって有機溶剤を留去する
には、装置の減圧度を高めたり、操業時間を長くするな
どの生産プロセスにおける処置が必要となるため、こう
した生産性を考慮した有機溶剤量の下限は0.01質量%程
度(本発明の測定に使用した分析機器の検出限界)であ
る。しかし、0.01質量%未満であっても水性分散体とし
ての性能は特に問題とはならない。本発明の水性分散体
は、ストリッピングによって有機溶剤量を低くしても、
特に性能面での影響はなく、各種用途に良好に使用する
ことができる。
【0033】ストリッピングの方法としては、常圧また
は減圧下で水性分散体を攪拌しながら加熱し、有機溶剤
を留去する方法を挙げることができる。有機溶剤の含有
率はガスクロマトグラフィーで定量することができる。
また、水性媒体が留去されることにより、固形分濃度が
高くなるために、例えば、粘度が上昇し作業性が悪くな
るような場合には、予め水性分散体に水を添加しておく
こともできる。
【0034】有機溶剤としては、良好な水性分散体を得
るという点から、ポーリング(Pauling)の電気陰性度
が3.0以上の原子(具体的には酸素、窒素、フッ素、塩
素)を分子内に1個以上有しているものを用いることが
好ましい。さらにその中でも、20℃における水に対する
溶解性が5g/L以上のものが好ましく用いられ、さら
に好ましくは10g/L以上である。
【0035】本発明において使用される有機溶剤の具体
例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−
アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−ア
ミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エ
チル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノー
ル、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコ
ール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
エーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イ
ソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸
−sec−ブチル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピ
オン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭
酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチ
レングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコ
ールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、
さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−
メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコー
ル、アセト酢酸エチル等が挙げられ、中でも沸点が30〜
250℃のものが好ましく、50〜200℃のものが特に好まし
い。これらの有機溶剤は2種以上を混合して使用しても
良い。なお、有機溶剤の沸点が30℃未満の場合は、樹脂
の水性化時に揮発する割合が多くなり、水性化の効率が
十分に高まらない場合がある。沸点が250℃を超える有
機溶剤は樹脂被膜から乾燥によって飛散させることが困
難であり、被膜の耐水性が悪化する場合がある。
【0036】上記の有機溶剤の中でも、樹脂の水性化促
進に効果が高く、しかも水性媒体中から有機溶剤を除去
し易いという点から、エタノール、n−プロパノール、
イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテルが好ましく、低温乾燥性の点からエ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノールが特に
好ましい。
【0037】本発明のポリオレフィン樹脂水性分散体は
低温での造膜性に優れ、分散している樹脂の融点よりも
低い温度(さらに具体的には25℃以下)でも透明性の高
い被膜を形成することができる。ここでは、造膜性や透
明性の目安として、ポリオレフィン樹脂水性分散体をコ
ートしたコートフィルムの「ヘーズ(曇価)」を用いる。
基材としてヘーズ2.0〜5.0(%)のフィルムを用い、こ
れに5℃あるいは25℃雰囲気中で、乾燥後のコート膜厚
が2μmとなるようにポリオレフィン樹脂水性分散体をコ
ートし、コートした温度と同じ温度で乾燥する。こうし
て得られたコートフィルム全体のヘーズが本発明におい
ては10.0(%)以下となる。このコートフィルム全体の
ヘーズは基材フィルムのヘーズに近いほど、透明性が高
いことを示す。ヘーズが10.0(%)以下の場合には、視
覚的にコートフィルムの透明性は良好であり、このとき
水性分散体は5℃又は25℃において造膜可能であると判
定した。
【0038】次に、ポリオレフィン樹脂水性分散体の製
造方法について説明する。本発明のポリオレフィン樹脂
水性分散体を得るための方法は特に限定されないが、た
とえば、既述の各成分、すなわち、特定組成のポリオレ
フィン樹脂、塩基性化合物、水、さらに必要に応じて有
機溶剤を、好ましくは密閉可能な容器中で加熱、攪拌す
る方法を採用することができ、この方法が最も好まし
い。この方法によれば、乳化剤成分や保護コロイド作用
を有する化合物等の不揮発性水性化助剤を実質的に添加
しなくとも特定組成のポリオレフィン樹脂を良好に水性
分散体とすることができる。
【0039】容器としては、液体を投入できる槽を備
え、槽内に投入された水性媒体と樹脂粉末ないしは粒状
物との混合物を適度に撹拌できるものであればよい。そ
のような装置としては、固/液撹拌装置や乳化機として
広く当業者に知られている装置を使用することができ、
0.1MPa以上の加圧が可能な装置を使用することが好まし
い。本発明における撹拌の方法、撹拌の回転速度は特に
限定されないが、樹脂が水性媒体中で浮遊状態となる程
度の低速の撹拌でも十分水性化が達成され、高速撹拌
(例えば1000rpm以上)は必須ではない。このため、簡
便な装置でも水性分散体の製造が可能である。
【0040】水性化に用いられるポリオレフィン樹脂の
形状は特に限定されないが、水性化速度を速めるという
点から、粒子径1cm以下、好ましくは0.8cm以下の粒状な
いしは粉末状のものを用いることが好ましい。
【0041】この装置の槽内に水、塩基性化合物及び有
機溶剤とからなる水性媒体、並びに粒状ないしは粉末状
のポリオレフィン樹脂を投入し、好ましくは40℃以下の
温度で攪拌混合しておく。次いで、槽内の温度を80〜20
0℃、好ましくは90〜200℃、さらに好ましくは100〜190
℃の温度に保ちつつ、好ましくは5〜120分間攪拌を続け
ることによりポリオレフィン樹脂を十分に水性化させ、
その後、好ましくは攪拌下で40℃以下に冷却することに
より、水性分散体を得ることができる。槽内の温度が80
℃未満の場合は、ポリオレフィン樹脂の水性化が困難に
なる。槽内の温度が200℃を超える場合は、ポリオレフ
ィン樹脂の分子量が低下する恐れがある。槽内の加熱方
法としては槽外部からの加熱が好ましく、例えば、オイ
ルや水を用いて槽を加熱する、あるいはヒーターを槽に
取り付けて加熱を行うことができる。槽内の冷却方法と
しては、例えば、室温で自然放冷する方法や0〜40℃の
オイルまたは水を使用して冷却する方法を挙げることが
できる。
【0042】なお、この後、必要に応じてさらにジェッ
ト粉砕処理を行ってもよい。ここでいうジェット粉砕処
理とは、ポリオレフィン樹脂水性分散体のような流体
を、高圧下でノズルやスリットのような細孔より噴出さ
せ、樹脂粒子同士や樹脂粒子と衝突板等とを衝突させ
て、機械的なエネルギーによって樹脂粒子をさらに細粒
化することであり、そのための装置の具体例としA.P.V.
GAULIN社製ホモジナイザー、みずほ工業社製マイクロフ
ルイタイザーM-110E/H等が挙げられる。
【0043】このようにして得られた水性分散体の固形
分濃度の調整方法としては、例えば、所望の固形分濃度
となるように水性媒体を留去したり、水により希釈した
りする方法が挙げられる。
【0044】上記のようにして、本発明の水性分散体
は、ポリオレフィン樹脂が水性媒体中に分散又は溶解さ
れ、均一な液状に調製されて得られる。ここで、均一な
液状であるとは、外観上、水性分散体中に沈殿、相分離
あるいは皮張りといった、固形分濃度が局部的に他の部
分と相違する部分が見いだされない状態にあることをい
う。
【0045】また、水性分散体製造における水性化収率
は、得られた水性分散体中に残存する粗大粒子の量によ
って知ることができる。具体的には、水性分散体を300
メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平
織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、フィルター上に残
存する樹脂量を測定する。なお、残存樹脂が多く収率が
低い場合でも、製造工程中で上記の濾過を行って、こう
した粗大粒子を除去すれば、以降の工程で水性分散体と
しての使用は可能である。本発明における水性化収率
は、条件によってやや低下する場合もあるが、概ねきわ
めて良好であり、粗大粒子はほとんど残存することなく
水性化が達成される。
【0046】このようにして製造したポリオレフィン樹
脂水性分散体は、低温造膜性に優れており、樹脂の融点
以下の乾燥条件においても透明な被膜を形成することが
できる。
【0047】本発明のポリオレフィン樹脂水性分散体
は、不飽和カルボン酸の含有量が低いため、様々な添加
剤との混合安定性に優れる。例えば、他の重合体の水性
分散体、金属イオン、無機粒子、あるいは架橋剤等を添
加することができる。
【0048】他の重合体の水性分散体としては、特に限
定されない。例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデ
ン、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン
−マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ブタジ
エン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン樹脂、ポリ
(メタ)アクリロニトリル樹脂、(メタ)アクリルアミ
ド樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂、変性ナイロン樹脂、ウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂等の水性分散体を挙げることができる。これらは、2
種以上を混合して使用しても良い。
【0049】通常、水性分散体において、カルボキシル
アニオン等の電気的な反発力によって微粒子の安定を付
与している場合、各種金属イオンを添加することによ
り、微粒子が凝集し、分散液の安定性が低下することが
よく知られている。これに対して、本発明の水性分散体
は、例えばコーティング剤として性能を付与する目的
で、金属イオンを添加した場合にも、安定性に優れてい
る。金属イオンの種類は、目的に応じて選定され特に限
定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カルシ
ウム、バリウム、マグネシウム、亜鉛、銅、コバルト、
アルミニウムなどを用いることができる。これらは、2
種以上を混合して使用しても良い。また、添加量も特に
限定されず、幅広い添加量範囲で使用できるが、コーテ
ィング剤として用いる場合には、金属イオンとして、ポ
リオレフィン樹脂のカルボキシル基量に対して10〜90モ
ル%が好ましく、20〜80モル%がより好ましい。
【0050】無機粒子としては、酸化マグネシウム、酸
化亜鉛、酸化すず等の金属酸化物、炭酸カルシウム、シ
リカなどの無機粒子や、バーミキュライト、モンモリロ
ナイト、ヘクトライト、合成雲母等の水膨潤性の層状無
機化合物を添加することができる。これらの無機粒子の
平均粒子径は水性分散体の安定性の面から0.005〜10μm
が好ましく、より好ましくは0.005〜5μmである。な
お、無機粒子は、2種以上を混合して使用しても良い。
【0051】耐水性などの各種の塗膜性能をさらに向上
させるために、架橋剤を水性分散体中の樹脂100質量部
に対して0.01〜100質量部、好ましくは0.1〜60質量部添
加することができる。架橋剤の添加量が0.01質量部未満
の場合は、塗膜性能の向上の程度が小さく、100質量部
を超える場合は、加工性等の性能が低下してしまう。架
橋剤としては、自己架橋性を有する架橋剤、カルボキシ
ル基と反応する官能基を分子内に複数個有する化合物、
多価の配位座を有する金属錯体等を用いることができ、
このうちイソシアネート化合物、メラミン化合物、尿素
化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキ
サゾリン基含有化合物、ジルコニウム塩化合物、シラン
カップリング剤等が好ましい。また、これらの架橋剤を
組み合わせて使用しても良い。
【0052】さらに、本発明の水性分散体に、必要に応
じてレベリング剤、消泡剤、ワキ防止剤、顔料分散剤、
紫外線吸収剤等の各種薬剤や、酸化チタン、亜鉛華、カ
ーボンブラック等の顔料あるいは染料を添加して、本発
明の水性分散体をコーティング剤や塗料として使用する
ことができる。また、水性分散体の安定性を損なわない
範囲で上記以外の有機もしくは無機の化合物を水性分散
体に添加することも可能である。
【0053】上記に示した他の重合体の水性分散体、金
属イオン、無機粒子、架橋剤、レベリング剤、消泡剤、
ワキ防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤、顔料あるいは
染料などの添加剤は2種類以上、組み合わせて用いても
良い。
【0054】本発明の水性分散体から得られる樹脂組成
物は、様々な基材との密着性に優れるため、接着剤とし
て使用することができる。例えば、金属、ガラス、プラ
スチックの成形体、フィルム、紙等に使用することがで
きる。
【0055】次に、本発明の水性分散体の使用方法につ
いて説明する。本発明の水性分散体は、被膜形成能に優
れているので、公知の成膜方法、例えばグラビアロール
コーティング、リバースロールコーティング、ワイヤー
バーコーティング、リップコーティング、エアナイフコ
ーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコ
ーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等により各
種基材表面に均一にコーティングし、必要に応じて室温
付近でセッティングした後、乾燥又は乾燥と焼き付けの
ための加熱処理に供することにより、均一な樹脂被膜を
各種基材表面に密着させて形成することができる。この
ときの加熱装置としては、通常の熱風循環型のオーブン
や赤外線ヒーター等を使用すればよい。また、加熱温度
や加熱時間としては、被コーティング物である基材の特
性や後述する硬化剤の種類、配合量等により適宜選択さ
れるものであるが、経済性を考慮した場合、加熱温度と
しては、30〜250℃が好ましく、60〜230℃がより好まし
く、80〜210℃が特に好ましく、加熱時間としては、1秒
〜20分が好ましく、5秒〜15分がより好ましく、5秒〜10
分が特に好ましい。なお、架橋剤を添加した場合は、ポ
リオレフィン中のカルボキシル基と架橋剤との反応を十
分進行させるために、加熱温度および時間は架橋剤の種
類によって適宜選定することが望ましい。
【0056】また、本発明の水性分散体を用いて形成さ
れる樹脂被膜の厚さとしては、その用途によって適宜選
択されるものであるが、0.01〜100μmが好ましく、0.1
〜50μmがより好ましく、0.2〜30μmが特に好ましい。
樹脂被膜の厚さが上記範囲となるように成膜すれば、均
一性に優れた樹脂被膜が得られる。なお、樹脂被膜の厚
さを調節するためには、コーティングに用いる装置やそ
の使用条件を適宜選択することに加えて、目的とする樹
脂被膜の厚さに適した濃度の水性分散体を使用すること
が好ましい。このときの濃度は、調製時の仕込み組成に
より調節することができる。また、一旦調製した水性分
散体を適宜希釈、あるいは濃縮して調節してもよい。
【0057】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、各種の特性については以下の方法によって測定又は
評価した。 (1)ポリオレフィン樹脂の構成 オルトジクロロベンゼン(d4)中、120℃にて1H-NMR分
析(バリアン社製、300MHz)を行い求めた。 (2)水性化後のエステル基の残存量 水性化後のポリオレフィン水性分散を150℃で乾燥させ
た後、オルトジクロロベンゼン(d4)中、120℃にて1H
-NMR分析(バリアン社製、300MHz)を行い、水性化前の
アクリル酸エステルのエステル基量を100としてエステ
ル基の残存率(%)を求めた。 (3)ポリオレフィン樹脂水性分散体の固形分濃度 ポリオレフィン分散体を適量秤量し、これを150℃で残
存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、ポリ
オレフィン樹脂固形分濃度を求めた。 (4)ポリオレフィン樹脂水性分散体の粘度 トキメック社製、DVL-BII型デジタル粘度計(B型粘度
計)を用い、温度20℃における水性分散体の回転粘度
を測定した。 (5)ポリオレフィン樹脂粒子の平均粒径 日機装社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODE
L No.9340)を用い、数平均粒子径、及び重量平均粒子
径を求めた。 (6)水性化収率 水性化後の水性分散体を300メッシュのステンレス製フ
ィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2
MPa)した際に、フィルター上に残存する樹脂質量を測
定し、仕込み樹脂質量より収率を算出した。 (7)水性分散体の外観 水性分散体の色調を目視観察により評価した。 (8)塗膜の耐水性 水性分散体を2軸延伸PETフィルム(ユニチカ社製エン
ブレットPET12,厚み12μm)上に乾燥後の塗膜厚みが約
1μmになるようにメイヤーバーでコートし、200℃で2分
間乾燥した。このようにして作製したコートフィルムを
水道水に1日、浸漬した後、コート層の溶解、あるいは
剥離の有無を目視で評価した。 ○:外観に変化なし。 ×:コート層が溶解、あるいは剥離する。 (9)ポットライフ ポリオレフィン樹脂水性分散体を室温で90日放置したと
きの外観を、次の3段階で評価した。 ○:外観に変化なし。 △:増粘がみられる。 ×:固化、凝集や沈殿物の発生が見られる。 (10)ポリオレフィン樹脂水性分散体と他の添加剤と
の混合安定性 ポリオレフィン樹脂水性分散体と他の添加剤とを混合し
た後、室温で放置した場合に、混合液の外観(増粘、固
化、凝集や沈殿物の発生)が変化するまでの日数を示
す。 (11)ポリオレフィン樹脂水性分散体中の有機溶剤の
含有率 島津製作所社製ガスクロマトグラフGC-8A〔FID検出器使
用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエル
サイエンス社製):PEG-HT(5%)-Uniport HP(60/8
0メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温
度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60
℃、内部標準物質:n-ブタノール〕を用い、水性分散
体または水性分散体を水で希釈したものを直接装置内に
投入して、有機溶剤の含有率を求めた。検出限界は0.01
質量%であった。 (12)ヘーズ(曇価) JIS K7105に準じて、日本電色工業社製のNDH2000「濁
度、曇り度計」を用いて「ヘーズ(%)」を測定した。ヘ
ーズが2.8%のPETフィルム(ユニチカ社製エンブレット
PET12,厚み12μm)に、5℃あるいは25℃の雰囲気中で
乾燥後のコート膜厚が2μmになるようにポリオレフィン
樹脂水性分散体をマイヤーバーを用いてコートした後、
コート温度と同じ温度で3日放置して乾燥させてコート
フィルムを作製した。このようにして作製したコートフ
ィルム全体のヘーズを測定した。 (13)水性化後のポリオレフィン樹脂のメルトフロー
レート(MFR) ポリオレフィン水性分散体をガラスシャーレに取り、10
0℃で6時間乾燥させた。得られたポリオレフィン樹脂の
MFRはJIS 6730記載の方法(190℃、2160g荷重)で測定
した。 (14)被膜の密着性評価 膜厚150μmのナイロン6フィルムまたは膜厚120μmのP
ETフィルム上に各種コート液を乾燥後のコート厚みが2
μmになるようにメイヤーバーでコートし、120℃で2分
間乾燥した。24時間、室温で放置後、JIS K5400 8.5.
2の方法で密着性試験を行った。コート層をカットして1
mm×1mm×100個の碁盤目部分を作成し、これを粘着テー
プにより引き剥がし、100個の碁盤目中で剥離せず残っ
ている個数により評価した。「n/100」は、100個の碁盤
目中のn個が剥離せず残っていることを示し、「100/10
0」は全く剥離していない、最も密着性の良いことを示
す。
【0058】使用した樹脂の組成を表1に示す。なお、
表1に記載されている樹脂の融点はDSCで測定した値で
あり(測定装置:パーキン・エルマー社製DSC−7)、
メルトフローレートはJIS 6730記載の方法(190℃、21
60g荷重)で測定した値である。
【0059】
【表1】
【0060】実施例1 ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備え
た撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂(A)
(ボンダインHX-8210、住友化学社製)、30.0gのエチ
レングリコール−n−ブチルエーテル(以下、Bu-E
G)、3.9g(樹脂中の無水マレイン酸のカルボキシル基
に対して1.2倍当量)のN,N−ジメチルエタノールア
ミン(以下、DMEA)及び206.1gの蒸留水をガラス容器
内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌した
ところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、
浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状
態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱し
た。そして系内温度を140℃に保ってさらに20分間撹拌
した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪
拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュ
のステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加
圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフ
ィン樹脂水性分散体E-1を得た。水性分散体の各種特性
を表2に示した。数平均粒子径、重量平均粒子径はそれ
ぞれ0.060μm、0.088μmであり、その分布は1山であ
り、ポリオレフィン樹脂が水性媒体中に良好な状態で分
散していた。さらに水性分散体のポットライフは90日以
上であった。なお、水性化後の樹脂のエステル基残存率
は100%であり、アクリル酸エチルは加水分解されてい
なかった。このエステル基残存率は室温で90日、放置後
でも変化せず100%であった。さらに、水性化後の樹脂
のMFRは200g/10分であり、分子量の低下はなかった。こ
の水性分散体を5℃、25℃雰囲気中で乾燥したコートフ
ィルムのヘーズはいずれも2.8%であり、透明性は良好
であった。
【0061】実施例2 添加するアミンの量を表2記載のように変更した以外は
実施例1と同様の方法で水性分散体E-2を得た。水性分
散体の各種特性を表2に示した。
【0062】実施例3 添加するアミンの種類をトリエチルアミン(以下、TE
A)とした以外は実施例1と同様の方法で水性分散体E-3
を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
【0063】実施例4 添加するアミンの種類をTEAとし、添加する有機溶剤の
種類をイソプロパノール(以下、IPA)とし、その添加
量を表2記載のように変更した以外は実施例1と同様の
方法で水性分散体E-4を得た。水性分散体の各種特性を
表2に示した。なお、水性化後の樹脂のエステル基残存
率は98%であり、アクリル酸エチルの2%が加水分解さ
れていた。このエステル基残存率は室温で90日、放置後
でも変化せず98%であった。
【0064】実施例5 添加するアミンの種類をTEAとし、添加する有機溶剤の
種類をエタノール(以下、EtOH)とし、その添加量を表
2記載のように変更した以外は実施例1と同様の方法で
水性分散体E-5を得た。水性分散体の各種特性を表2に
示した。
【0065】実施例6 添加するBu-EGの量を表2記載のように変更した以外は
実施例1と同様の方法で水性分散体E-6を得た。水性分
散体の各種特性を表2に示した。
【0066】実施例7 添加する塩基性化合物の種類をアンモニア(25%NH
3水)とした以外は実施例1と同様の方法で水性分散体E
-7を得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
【0067】実施例8 樹脂の固形分が30質量%になるようにした以外は実施例
1と同様の方法で水性分散体E-8を得た。水性分散体の
各種特性を表2に示した。
【0068】実施例9 ポリオレフィン樹脂(B)(ボンダインHX-8290、住友化
学社製)を用い、アミンの添加量を表2記載のように変
更した以外は実施例1と同様の方法で水性分散体E-9を
得た。水性分散体の各種特性を表2に示した。
【0069】実施例10 ポリオレフィン樹脂(B)(ボンダインHX-8290、住友化
学社製)を用い、アミン及び有機溶剤の種類と添加量を
表2記載のように変更した以外は実施例1と同様の方法
で水性分散体E-10を得た。水性分散体の各種特性を表2
に示した。
【0070】実施例11、12 ポリオレフィン樹脂(C)(ボンダインTX-8030、住友化
学社製)を用い、アミン及び有機溶剤の種類と添加量を
表2記載のように変更した以外は実施例1と同様の方法
で水性分散体E-11、E-12を得た。水性分散体の各種特性
を表2に示した。
【0071】実施例13 ポリオレフィン樹脂(D)(ボンダインLX-4110、住友化
学社製)を用い、アミン及び有機溶剤の種類と添加量を
表2記載のように変更した以外は実施例1と同様の方法
で水性分散体E-13を得た。水性分散体の各種特性を表2
に示した。なお、水性化後の樹脂のエステル基残存率は
95%であり、アクリル酸エチルの5%が加水分解されて
いた。このエステル基残存率は室温で90日、放置後でも
変化せず95%であった。
【0072】
【表2】
【0073】比較例1 ポリオレフィン樹脂(E)(エスコールTR-5100、エクソ
ン化学社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法を行
ったが、140℃で20分間撹拌しても粗大粒子の存在が目
視で観察された。そこで、系内温度を160℃まで上げて2
0分間撹拌したがなお粗大粒子の存在が目視で観察され
た。室温まで冷却した後、300メッシュのステンレス製
フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧
0.2MPa)したが多量の樹脂がフィルター上に認められ
た。実質的に樹脂の水性化はできなかった。
【0074】比較例2 化合物(A3)を含まないポリオレフィン樹脂としてポリ
(エチレン−無水マレイン酸)(Aldrich社製、無水マ
レイン酸3質量%、140℃での粘度は1700〜4500cps)
(F)を用い、アミン及び有機溶剤の種類と添加量を表
3記載のように変更した以外は実施例1と同様の方法を
行ったが、140℃で20分間撹拌しても粗大粒子の存在が
目視で観察された。そこで、系内温度を160℃まで上げ
て20分間撹拌したがなお粗大粒子の存在が目視で観察さ
れた。室温まで冷却した後、300メッシュのステンレス
製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気
圧0.2MPa)したが多量の樹脂がフィルター上に認められ
た。実質的に樹脂の水性化はできなかった。
【0075】比較例3 ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備え
た撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂(A)
(ボンダインHX-8210,住友化学社製)、4.5g(樹脂中
の無水マレイン酸のカルボキシル基に対して1.2倍当
量)のTEA、乳化剤である6.0gのポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレングリコール、及び229.5gの蒸留水
をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmと
して撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は
認められず、浮遊状態となっていることが確認された。
そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を
入れ加熱した。そして系内温度を180℃に保ってさらに2
0分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rp
mのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300
メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平
織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)しようとしたが、目詰
まりを起こした。そこで濾過せずに乳白色のポリオレフ
ィン樹脂水性分散体H-3を得た。水性分散体の各種特性
を表3に示した。
【0076】比較例4 有機溶剤を添加しなかった以外は実施例1と同様の方法
を行ったが、140℃で20分間撹拌しても粗大粒子の存在
が目視で観察された。そこで、系内温度を160℃まで上
げて20分間撹拌したがなお粗大粒子の存在が目視で観察
された。室温まで冷却した後、300メッシュのステンレ
ス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空
気圧0.2MPa)したが多量の樹脂がフィルター上に認めら
れた。実質的に樹脂の水性化はできなかった。
【0077】比較例5 有機溶剤を添加せず、ポリオレフィン樹脂(B)(ボン
ダインHX-8290、住友化学製)を用い、添加するアミン
の種類、量を表3のように変更した以外は実施例1と同
様の方法を行ったが、140℃で20分間撹拌しても粗大粒
子の存在が目視で観察された。そこで、系内温度を160
℃まで上げて20分間撹拌したがなお粗大粒子の存在が目
視で観察された。室温まで冷却した後、300メッシュの
ステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧
濾過(空気圧0.2MPa)したが多量の樹脂がフィルター上
に認められた。実質的に樹脂の水性化はできなかった。
【0078】比較例6 アミンを添加しなかった以外は実施例1と同様の方法を
行ったが、140℃で20分間撹拌しても粗大粒子の存在が
目視で観察された。そこで、系内温度を160℃まで上げ
て20分間撹拌したがなお粗大粒子の存在が目視で観察さ
れた。室温まで冷却した後、300メッシュのステンレス
製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気
圧0.2MPa)したが多量の樹脂がフィルター上に認められ
た。実質的に樹脂の水性化はできなかった。
【0079】
【表3】
【0080】実施例14 実施例1で得られたポリオレフィン樹脂水性分散体E-1
と他の重合体の水性分散体とを混合した。重合体の水性
分散体としては、ポリウレタン水性分散体(アデカボン
タイターHUX-380、旭電化工業社製)を用いた。E-1を撹
拌しておき、E-1の固形分100質量部に対して上記水性分
散体を固形分換算で50質量部添加し、室温で30分間、撹
拌した(M-1とする)。得られた液の混合安定性を表4
に示す。
【0081】実施例15〜19 実施例10で得られたポリオレフィン樹脂水性分散体E-
10と架橋剤とを混合した。架橋剤としては、メラミン化
合物(サイメル327、三井サイテック社製、実施例1
5)、エポキシ化合物(デナコールEX-313、ナガセ化成
工業社製、実施例16、及びデナコールEX-1310、ナガ
セ化成工業社製、実施例17)、オキサゾリン基含有化
合物(エポクロスWS-700、日本触媒社製、実施例1
8)、及びカルボジイミド化合物(カルボジライトE-0
2、日清紡社製、実施例19)を用いた。E-10を撹拌し
ておき、E-10の固形分100質量部に対して上記架橋剤を
固形分換算で表4に示す量を添加し、室温で30分間、撹
拌した。得られた液(それぞれ、M−2〜M−6とする)の
混合安定性を表4に示す。
【0082】実施例20 実施例1で得られたポリオレフィン樹脂水性分散体E-1
の固形分100質量部に対して層状無機化合物(クニピア
F、クニミネ工業社製)を10質量部、ガラスビーズ250
質量部を混合し、ペイントシェーカーで1時間振とう分
散した後、ガラスビーズを取り除いた。得られた液(M
−7とする)の混合安定性を表4に示す。
【0083】実施例21 層状無機化合物の代わりに酸化マグネシウム(粒子径0.
01μm、和光純薬工業社製)を用いた以外は実施例19
と同様の方法を行った。得られた液(M−8とする)の混
合安定性を表4に示す。
【0084】実施例22 実施例1で得られたポリオレフィン樹脂水性分散体E-1
に、ポリオレフィン樹脂のカルボキシル基量に対して30
モル%の塩化ナトリウムを加えて、室温で30分間、撹拌
した。得られた液(M−9とする)の混合安定性を表4に
示す。
【0085】
【表4】
【0086】実施例23 E-10 250g、蒸留水85gを1Lの2口丸底フラスコに仕
込み、メカニカルスターラーとリービッヒ型冷却器を設
置し、フラスコをオイルバスで加熱していき、水性媒体
を留去した。約90gの水性媒体を留去したところで、加
熱を終了し、室温まで冷却した。冷却後、フラスコ内の
液状成分を300メッシュのステンレス製フィルター(線
径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、濾
液の固形分濃度を測定したところ、20.5質量%であっ
た。この濾液を攪拌しながら蒸留水を添加し、固形分濃
度が20.0質量%になるように調整した。この水性分散体
中の有機溶剤(IPA)の含有率は0.4質量%であった。ま
た、この水性分散体の外観を目視で観察したところ、沈
殿や層分離の見られない均一なものであり、数平均粒子
径、重量平均粒子径はそれぞれ0.070μm、0.092μmであ
り、その分布も1山であった。また、室温で90日間、放
置しても外観に変化はなく安定であった。この水性分散
体を5℃、25℃雰囲気中で乾燥したコートフィルムのヘ
ーズはそれぞれ3.2%、3.3%であり、透明性は良好であ
った。
【0087】実施例24 E-11 250g、蒸留水100gを1Lの2口丸底フラスコに仕
込み、メカニカルスターラーとリービッヒ型冷却器を設
置し、フラスコをオイルバスで加熱していき、水性媒体
を留去した。約105gの水性媒体を留去したところで、
加熱を終了し、室温まで冷却した。冷却後、フラスコ内
の液状成分を300メッシュのステンレス製フィルター
(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)
し、濾液の固形分濃度を測定したところ、20.4質量%で
あった。この濾液を攪拌しながら蒸留水を添加し、固形
分濃度が20.0質量%になるように調整した。この水性分
散体中の有機溶剤(IPA)の含有率は1.0質量%であっ
た。また、この水性分散体の外観を目視で観察したとこ
ろ、沈殿や層分離の見られない均一なものであり、数平
均粒子径、重量平均粒子径はそれぞれ0.094μm、0.148
μmであり、その分布も1山であった。また、室温で90日
間、放置しても外観に変化はなく安定であった。この水
性分散体を5℃、25℃雰囲気中で乾燥したコートフィル
ムのヘーズはいずれも3.3%であり、透明性は良好であ
った。
【0088】比較例7〜9 ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備え
た撹拌機を用いて、60.0gのエチレン−アクリル酸共重
合体樹脂(プリマコール5980I、アクリル酸20質量%共
重合体、ダウ・ケミカル社製)(G)、17.7g(樹脂中
のアクリル酸のカルボキシル基に対して1.05倍当量)の
TEA、及び222.3gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹
拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底
部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっ
ていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、
10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温
度を100〜105℃に保ってさらに20分間撹拌した。その
後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室
温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレ
ス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空
気圧0.2MPa)し、微白濁の水性分散体S-1を得た。この
際、フィルター上に樹脂は殆ど残っていなかった。S-1
を撹拌しておき、S-1の固形分100質量部に対して、ポリ
ウレタン水性分散体(アデカボンタイターHUX-380、旭
電化工業社製、比較例7)、及びエポキシ化合物(デナ
コールEX-313、ナガセ化成工業社製、比較例8)、及び
デナコールEX-1310、ナガセ化成工業社製、比較例9)
を固形分換算で表4に示す量を添加し、室温で30分間、
撹拌した。得られた液の混合安定性を表4に示す。
【0089】E-1、E-9、M-1〜M-9の各コート液について
密着性試験を行った結果を表5に示す。
【0090】
【表5】
【0091】
【発明の効果】特定のポリオレフィン樹脂を用いること
で、不飽和カルボン酸含有量が低く、且つオレフィン成
分を多量に含有するポリオレフィン樹脂の水性分散体を
不揮発性水性化助剤を用いなくても安定に得ることがで
きる。この水性分散体から得られる被膜は不揮発性水性
化助剤を含んでいないためポリオレフィン樹脂本来の特
性を損なうことなく、特に耐水性に優れている。しか
も、本発明の水性分散体は、他の重合体の水性分散体、
金属イオン、無機粒子、あるいは架橋剤等の添加剤との
混合安定性に優れているため、様々な用途に使用可能で
ある。さらに、本発明のポリオレフィン樹脂水性分散体
は低温で容易に造膜でき、得られる膜の透明性にも優れ
ている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/17 C08F 220:18 //(C08F 210/00 220:56 222:00 C08F 216:00 220:18) C08J 3/03 (C08F 210/00 222:00 220:56) (C08F 210/00 222:00 216:00) (72)発明者 梶丸 弘 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4F070 AA13 AA32 AA35 AA37 AB21 AC46 BA02 BA04 BA09 CA03 4J002 BB051 BB071 BB081 BB082 BB091 BB111 BB171 BB181 BD052 BD102 BF022 BG102 BG132 BL012 CF002 CL002 CP032 DE028 DE077 DE107 DE127 DE237 DJ007 DJ017 DJ057 EN026 EU236 FA081 FA087 FD017 GH01 GH02 HA06 4J100 AA02P AA03P AA04P AA06P AA07P AA16P AE03Q AE04Q AJ09R AK32R AL03Q AL39Q AM15Q AM17Q AM19Q CA05 JA01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記ポリオレフィン樹脂を含有する水性
    分散体であって、このポリオレフィン樹脂の数平均粒子
    径が1μm以下であり、水性分散体中に不揮発性水性化助
    剤を実質的に含まないことを特徴とするポリオレフィン
    樹脂水性分散体。ポリオレフィン樹脂: (A1)不飽和カルボン酸またはその無水物、(A2)エチ
    レン系炭化水素、(A3)下記式(I)〜(IV)のいずれ
    かで示される少なくとも1種の化合物とから構成される
    共重合体であって、各構成成分(A1)〜(A3)の質量比
    が下記式(1)、(2)をみたすポリオレフィン樹脂。 0.01≦(A1)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100<5 (1) (A2)/(A3)=55/45〜99/1 (2) 【化1】
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン樹脂の190℃、2160g荷
    重におけるメルトフローレートが0.01〜500g/10分であ
    ることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン樹脂
    水性分散体。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン樹脂の190℃、2160g荷
    重におけるメルトフローレートが0.1〜250g/10分であ
    ることを特徴とする請求項2記載のポリオレフィン樹脂
    水性分散体。
  4. 【請求項4】 不飽和カルボン酸またはその無水物(A
    1)成分が無水マレイン酸、アクリル酸またはメタクリ
    ル酸から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1記載の樹脂水性分散体組成物。
  5. 【請求項5】 上記化合物(A3)が、式(I)で示され
    る化合物であることを特徴とする請求項1記載のポリオ
    レフィン樹脂水性分散体。
  6. 【請求項6】 ポリオレフィン樹脂がエチレン−アクリ
    ル酸エステル−無水マレイン酸三元共重合体またはエチ
    レン−メタクリル酸エステル−無水マレイン酸三元共重
    合体であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフ
    ィン樹脂水性分散体。
  7. 【請求項7】 水性分散体が、さらに有機溶剤を含有
    し、この有機溶剤の含有量が水性分散体の40質量%以下
    であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン
    樹脂水性分散体。
  8. 【請求項8】 有機溶剤が、ポーリング(Pauling)の
    電気陰性度が3.0以上の原子を分子内に1個以上有し、
    かつ30〜250℃の沸点を有する有機溶剤であることを特
    徴とする請求項7記載のポリオレフィン樹脂水性分散
    体。
  9. 【請求項9】 水性分散体が、さらに塩基性化合物を含
    有し、該塩基性化合物の含有量がポリオレフィン樹脂中
    のカルボキシル基のモル数に対し0.5〜3.0倍当量モルで
    あることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン樹
    脂水性分散体。
  10. 【請求項10】 塩基性化合物が、沸点30〜250℃の有
    機アミン化合物であることを特徴とする請求項9記載の
    ポリオレフィン樹脂水性分散体。
  11. 【請求項11】 ポリオレフィン樹脂水性分散体が、こ
    のポリオレフィン樹脂水性分散体を25℃においてヘーズ
    (曇価)2.0〜5.0(%)のフィルムに膜厚2μm(乾燥
    後)でコートした後、25℃で乾燥して得たコートフィル
    ム全体のヘーズが10.0(%)以下であることを特徴とす
    る請求項1記載のポリオレフィン樹脂水性分散体。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィン樹脂水性分散体が、こ
    のポリオレフィン樹脂水性分散体を5℃においてヘーズ
    (曇価)2.0〜5.0(%)のフィルムに膜厚2μm(乾燥
    後)でコートした後、5℃で乾燥して得たコートフィル
    ム全体のヘーズが10.0(%)以下であることを特徴とす
    る請求項1記載のポリオレフィン樹脂水性分散体。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のポリオレフィン樹脂水
    性分散体と他の重合体の水性分散体との混合物であるこ
    とを特徴とする水性分散体。
  14. 【請求項14】 さらに金属イオンを含有することを特
    徴とする請求項1記載の水性分散体。
  15. 【請求項15】 さらに平均粒子径が0.005〜10μmの無
    機粒子を含有することを特徴とする請求項1記載の水性
    分散体。
  16. 【請求項16】 水性分散体中の樹脂100質量部に対し
    て、さらに架橋剤を0.01〜100質量部含有することを特
    徴とする請求項1記載の水性分散体。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の水性分散体を含有して
    なるコーティング剤組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1記載の水性分散体を含有して
    なる塗料組成物。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の水性分散体を含有して
    なる接着剤組成物。
  20. 【請求項20】 下記ポリオレフィン樹脂、塩基性化合
    物、及び水を原料とし、これらを密閉容器中で80〜200
    ℃の温度で加熱、攪拌することを特徴とするポリオレフ
    ィン樹脂水性分散体の製造方法。ポリオレフィン樹脂: (A1)不飽和カルボン酸またはその無水物、(A2)エチ
    レン系炭化水素、(A3)上記式(I)〜(IV)のいずれ
    かで示される少なくとも1種の化合物とから構成される
    共重合体であって、各構成成分(A1)〜(A3)の質量比
    が下記式(1)、(2)をみたすポリオレフィン樹脂。 0.01≦(A1)/{(A1)+(A2)+(A3)}×100<5 (1) (A2)/(A3)=55/45〜99/1 (2)
  21. 【請求項21】 原料としてさらに有機溶剤を用いるこ
    とを特徴とする請求項20記載のポリオレフィン樹脂水
    性分散体の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の方法でポリオレフィ
    ン樹脂水性分散体を得た後、さらに脱溶剤処理をおこな
    って水性分散体の有機溶剤含有量を低減することを特徴
    とする水性分散体の製造方法。
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