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JP2002353766A - 圧電デバイス - Google Patents

圧電デバイス

Info

Publication number
JP2002353766A
JP2002353766A JP2002051245A JP2002051245A JP2002353766A JP 2002353766 A JP2002353766 A JP 2002353766A JP 2002051245 A JP2002051245 A JP 2002051245A JP 2002051245 A JP2002051245 A JP 2002051245A JP 2002353766 A JP2002353766 A JP 2002353766A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base
piezoelectric
lid
vibrating reed
piezoelectric device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002051245A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Endo
秀男 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002051245A priority Critical patent/JP2002353766A/ja
Publication of JP2002353766A publication Critical patent/JP2002353766A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 セラミックス薄板を積層した矩形箱状の
べース11の上面にガラス薄板の蓋12を接合したパッ
ケージ13を備える水晶振動子は、蓋内面の凹所15に
接続端子16が形成され、その上に音叉型水晶振動片1
4が基端部14aを導電性接着剤17で片持ちに固定保
持されている。水晶振動片は、蓋及びべースの各接合面
に設けた内部端子18、19を導電性接着剤24で接続
しかつベース内部の配線回路を介して、べース底面の外
部端子20に導通させる。べースには、水晶振動片駆動
用のICチップ29、異なる発振周波数・異なる又は同
じタイプの水晶振動片34を実装できる。べース底面の
封止用孔25は、蓋の接合後に真空雰囲気内でシール材
26で気密に閉塞され、その後で蓋の外からレーザビー
ムを照射して水晶振動片の周波数を微調整する。 【効果】 圧電振動子、圧電発振器、複合振動子等の圧
電デバイスをより小型化・薄型化することができる。高
い真空度でパッケージを封止しかつ封止後の周波数微調
整を可能にし、高品質かつ高安定牲を実現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、様々な電子機器に
使用される圧電振動子・圧電発振器やSAWデバイス等
の圧電デバイスに関し、特にセラミック等の絶縁材料か
らなるベースにガラス製の蓋を低融点ガラスで接合した
パッケージに、水晶等の圧電材料からなる振動片を気密
に封止する圧電デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、一般に時計や家電製品、各種
情報・通信機器やOA機器等の民生・産業用電子機器に
は、その電子回路のクロック源として圧電振動子、圧電
振動片とICチップとを同一パッケージ内に封止した発
振器やリアルタイムクロックモジュール等の圧電デバイ
スが広く使用されている。特に最近のモバイルコンピュ
ータ、ICカード等の小型情報機器や携帯電話等の通信
機器の分野で、装置の小型化・薄型化に伴い、圧電デバ
イスのより一層の小型化・薄型化が図られると共に、装
置の回路基板への実装に適した表面実装型の圧電デバイ
スが要求されている。
【0003】一般に表面実装型の圧電デバイスは、絶縁
材料からなるベースに蓋を接合したパッケージ内に圧電
振動片及び必要に応じて電子部品を気密に封止する構造
のものが知られている。例えば図11に例示する圧電振
動子は、パッケージ1を構成するベース2が絶縁材料の
薄板を積層した矩形箱状をなし、その上面に透明なガラ
ス薄板の蓋3を接合し、その中に音叉型圧電振動片4が
搭載される。圧電振動片4は、パッケージ1の封止後に
外側からレーザ光を照射することにより、その周波数を
微調整することができる。更に、圧電振動片4を駆動す
る発振回路であるICチップをベース2底面に又は該底
面に設けた凹所内に実装することにより、圧電発振器が
得られる。
【0004】また最近は、特開2000−59169号
において、複数種類の水晶振動子を使用するコンピュー
タ等の電子機器においてマザーボートの高密度実装化、
省スペース化を図るために、圧入封止形の複数の圧電振
動子を並行に配置し、一体にモールド封止した圧電振動
子アレイが開示されている。同公報によれば、特に各圧
電振動子をそのリードの向きを逆にして配置すると、配
線が容易になり、小型化に加えて量産性の向上及び低コ
スト化を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の圧電振
動子又は発振器では、圧電振動片を箱状のベース内に収
容して蓋を接合・封止する構造のため、より一層の薄型
化を図ることが困難である。特に最近の通信技術分野で
は、例えば発振周波数帯の異なる複数の振動子を1個の
電子機器に搭載することが要求されている。また、最近
急速に普及している電波時計は、標準時刻電波を受けて
自動的に時刻を修正する機能を有するが、使用する地域
・国で異なる周波数の電波を受けるためには、発振周波
数の異なる複数の水晶振動子を備えたマルチチャンネル
型のものが望ましい。これらの電子機器についてより一
層の小型化に対応するためには、複数の圧電振動子を1
個のパッケージに収納した複合振動子や複合発振器等の
圧電デバイスが必要である。しかしながら、上記特開2
000−59169号に記載の従来構造では、個々のパ
ッケージにそれぞれ圧電振動片を気密に封止した圧入封
止形の圧電振動子を一体化しているため、それだけ圧電
デバイス全体の寸法が大きくなり、小型化に限界があ
る。
【0006】そこで本発明は、上述した従来の問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、より一層の小
型化・薄型化を図ることができる表面実装型の圧電デバ
イスを提供することにある。更に本発明の目的は、圧電
振動片を高精度に周波数調整でき、パッケージ内部を高
い真空度に封止して低いCI値を確保することができ、
より高品質で安定性に優れた圧電デバイスを提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するために、絶縁材料からなる箱状のベースと
前記ベースの上面に接合されるガラス材料からなる薄板
状の蓋とを有するパッケージ、及び前記パッケージ内に
気密に封止される圧電振動片を備え、前記蓋がその内面
に凹所を有し、前記凹所内に前記圧電振動片が実装され
ていることを特徴とする圧電デバイスが提供される。
【0008】このように構成することにより、第一に、
圧電デバイスのパッケージをより薄型化することがで
き、しかも蓋をベースに接合してパッケージを組み立て
る際に、治具等が接触するなどして圧電振動片を損傷し
たりする虞が少なくなるので、組立作業が容易になる。
【0009】或る実施例では、ベースがその底部に、パ
ッケージの内部と外部とを連通する封止用孔を有し、か
つ該封止用孔が外側からシール材で閉塞されている。こ
のような構造のパッケージは、蓋をベースに接合した
後、該パッケージを真空又は窒素等の所定のガス雰囲気
内に置いて前記封止用孔を閉塞することにより、パッケ
ージ内部をより高度な真空又はガス雰囲気に気密に封止
することができる。
【0010】また本発明によれば、ベース側には、同一
パッケージ内に搭載するのが好ましい様々な素子を実装
することができる。或る実施例では、例えばICチッ
プ、コンデンサ、抵抗等の様々な電子部品をベースに搭
載して、パッケージ内に気密に封止することができる。
この電子部品が前記圧電振動片の発振回路である場合に
は、圧電発振器を構成する。
【0011】或る実施例では、ベースが蓋との接合面に
端子を有し、該蓋がベースとの接合面に端子を有し、ベ
ース側の端子と蓋側の端子とが電気的に接続されてい
る。これにより、ベース側の配線回路を蓋側の配線回路
を介して、表面実装型パッケージの底面に設けられる外
部端子に接続することができる。
【0012】この場合、ベース側の端子と蓋側の端子と
は導電性接着剤を用いて電気的に接続することができ、
更に少なくともその外側を緩衝材で被覆すると、落下等
による外力やアセンブリ時に圧電デバイスを取り扱うた
めの治具等が引っ掛かるなどして導電性接着剤が損傷し
又は剥がれ、電気的接続が失われる虞が少なくなるので
好ましい。
【0013】また、或る実施例では、圧電振動片が、そ
の基端部において蓋の前記凹所に導電性接着剤で片持ち
式に支持され、該凹所の周縁部が、圧電振動片の基端部
に沿って近接して設けられている。これにより、圧電振
動片を蓋の前記凹所に配置する際に、その位置決めが容
易になる。更に、導電性接着剤は、圧電振動片基端部と
凹所周縁部との隙間を充填するので、比較的少ない使用
量の導電性接着剤で十分なマウント強度が得られ、圧電
振動片を十分強固に固定することができる。
【0014】別の実施例では、更に、圧電振動片の基端
部の外周縁に凹部が形成されている。圧電振動片基端部
と凹所周縁部との隙間に充填された導電性接着剤は、前
記凹部に溜まり易く、該凹部を越えて不必要な部分にま
で広がるのを防止できるので、好ましい。
【0015】また別の実施例では、このような少なくと
も2つの凹部が、圧電振動片の基端部に設けられた1対
の引出電極間に形成されている。各引出電極に付着され
た導電性接着剤は、それに近い方の前記凹部に溜まる
が、これを越えて他方の引出電極まで流れるのを防止で
きるので、両引出電極間のショートを確実に防止するこ
とができる。
【0016】更に、別の実施例では、圧電振動片の基端
部の角部及びこれに隣接する前記凹所の角部が同程度に
丸み付けされている。これにより、導電性接着剤は、基
端部の角部を覆うように付着するので、マウント強度を
高めて圧電振動片をより強固に固定することができる。
【0017】また、或る実施例では、蓋の前記凹所の、
圧電振動片の先端部に対応する領域に第2の凹所が形成
されている。これにより、圧電振動片の先端部が、落下
による衝撃や外部の機械的振動で上下に大きく振れたり
振動しても、ベース底面に衝突して破損する虞が少な
く、耐衝撃性が向上する。
【0018】別の実施例では、蓋がそのベースとの接合
面の内周に沿って設けられた段差部を有する。この段差
部を、箱状をなすベースの接合面の内周縁に合わせるこ
とによって、蓋をベースに接合する際にその位置決めを
正確に、特に別個の位置決め手段を用いることなく容易
にすることができる。
【0019】本発明の圧電振動片としては、音叉型や厚
みすべりモードの圧電振動片、又はSAW(弾性表面
波)素子を用いることができる。特に、音叉型圧電振動
片を搭載する場合には、パッケージの封止後に、外から
薄いガラスの蓋を通して従来より弱いレーザビームを照
射しても、音叉の振動腕先端に設けられた金属錘材料を
除去して周波数の微調整を高精度に行うことができる。
【0020】別の実施例では、ベースに搭載された第2
の圧電振動片を更に有することにより、異なる発振周波
数、異なる又は同じタイプの2つの圧電振動子からなる
複合圧電振動子が構成される。第2の圧電振動片が音叉
型圧電振動片である場合には、特に第1の圧電振動片も
音叉型圧電振動片であると、上述したパッケージの小型
化・薄型化の利点に加えて、例えば電波時計のように使
用地域等の使用条件によって発振周波数が異なるマルチ
チャンネル型のものが要求される場合にも、容易に対応
することができる。
【0021】この場合、両圧電振動片は、その基端部に
おいて片持ちに支持され、かつ互いに基端部及び先端部
が反対側に位置するように配置するのが好ましい。これ
により、落下による衝撃や外部からの機械的振動で両圧
電振動片の先端部が上下に大きく揺れたり振動しても、
それらが互いに衝突して破損する虞が少なく、耐衝撃性
が向上する。
【0022】また、或る実施例では、第1又は第2の圧
電振動片である前記音叉型圧電振動片が、その振動腕の
各主面に形成した第1電極と振動腕の各側面に形成した
第2電極とからなる駆動電極を有し、前記第1電極が、
各振動腕の少なくとも一方の主面にその長手方向に沿っ
て設けた溝の側面に成膜した電極膜により形成される。
このような溝付き振動腕構造を有する音叉型圧電振動片
は、例えば特開昭56−65517号公報に記載されて
いるように公知であり、振動腕の主面に平行な電界を発
生させることによって電界効率を大幅に高めることがで
き、それによりCI(クリスタルインピーダンス)値を
低く抑制できることが知られている。
【0023】ところが、この振動腕が屈曲運動を行うと
きにパッケージ内に空気等のガスが存在したり十分な真
空度が得られない場合には、振動腕の主面に設けた溝が
余分な空気抵抗を受けるため、特に圧電デバイスの小型
化・微小化に伴って音叉型圧電振動片が小型化・微小化
するほど、振動腕の屈曲運動が制限され、期待するよう
なCI値の低下が得られない虞がある。本発明によれ
ば、ベース底部に設けた封止用孔を、蓋をベースに接合
した後で外側から封止材で閉塞することにより、パッケ
ージ内部を高い真空度に封止できるので、振動腕の十分
な屈曲運動が確保され、十分なCI値の低下を得ること
ができる。
【0024】更に前記音叉型圧電振動片は、その基端部
に、例えば上述したように該基端部の外周縁に導電性接
着剤を溜めるために形成された前記凹部により、くびれ
部分をベース又は蓋への固着部分と振動腕との間に設け
ることができる。この音叉型圧電振動片は、振動腕の振
動がくびれ部分に遮断されて基端部の固定部分まで及ば
ないので、振動腕はより自由に屈曲運動することがで
き、CI値がより低く抑制される。
【0025】ところが、振動腕の屈曲運動は、パッケー
ジ内に空気等のガスが存在したり十分な真空度が得られ
ない場合に、くびれ部分が余分な空気抵抗を受けるた
め、特に圧電デバイスの小型化・微小化に伴って音叉型
圧電振動片が小型化・微小化するほど、振動腕の屈曲運
動が制限されるので、期待するようなCI値の低下が得
られない虞がある。この場合にも、同様にベース底部に
設けた封止用孔を蓋の接合後に外側から封止材で閉塞す
る構成により、パッケージ内部を高い真空度に封止でき
るので、振動腕のより自由な屈曲運動を確保して、十分
なCI値の低下を確保することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適実施例につ
いて添付図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、各図に
おいて類似の構成要素には、同一の参照符号を付すこと
とする。図1(A)〜(C)は、本発明を適用した圧電デバ
イスの第1実施例である水晶振動子の構成を概略的に示
している。この水晶振動子は、ベース11と蓋12とを
有するパッケージ13を備え、その内部に音叉型水晶振
動片14が気密に封止されている。ベース11は、図1
(B)に良く示すように、複数のセラミックス薄板を積
層した概ね矩形の箱状に形成されている。蓋12は、透
明なガラス材料の矩形薄板で形成され、従来と同様に低
融点ガラス(図示せず)でベース11の上端面に気密に
接合されている。
【0027】蓋12は、図2に併せて示すように、その
内面に凹所15が形成され、その中に音叉型水晶振動片
14が実装されている。このような凹所は公知技術を用
いて容易に、例えばガラス薄板の表面をエッチングする
ことにより、又はガラス材料の押型成形加工等の一体成
形法により形成される。凹所15の底面には、その一方
の長手方向の端部に1対の接続端子16が形成され、音
叉型水晶振動片14は、その基端部14aにおいて接続
端子16の上に導電性接着剤17で片持ち式に固定さ
れ、凹所15内に略水平に保持されている。
【0028】各接続端子16からは、それぞれ配線用の
内部端子18が蓋12の振動片基端部14a側の2つの
角部に、その表裏両面に亘って引き出されている。これ
らの端子16、18は、例えば金属配線材料の蒸着又は
スパッタリングにより、若しくは蓋12の内面に成膜し
た金属配線材料をエッチングすることにより形成され
る。このとき、凹所15の周縁は、段差の角で金属配線
材料が断線しないように、図示するように傾斜面にする
のがよい。また、このような蓋は、表面に電極膜を形成
したガラス薄板をエッチングすることによって、前記端
子をパターニングすると共に、その外形を成形すること
ができ、良好な寸法精度及び位置精度が得られる。
【0029】ベース11上端面には、内部端子18に対
応する2つの角部にそれぞれ配線用の内部端子19が設
けられている。更にベース11の底面には、各角部に外
部電極20、21が設けられている。ベース上端面の各
内部端子19は、その直下に形成されたビアホール22
及び配線パターン23を介して、同じ振動片基端部14
a側の外部電極20にそれぞれ接続されている。対応す
る蓋の内部端子18とベースの内部端子19とは、例え
ば導電性接着剤24により電気的に接続され、これによ
り音叉型水晶振動片14を外部電極20に導通させるこ
とができる。このとき、導電性接着剤24の少なくとも
外側を、好適には完全に覆うように、緩衝材で被覆する
と、落下等による外力やアセンブリ時に圧電デバイスを
取り扱うための治具等が引っ掛かるなどして導電性接着
剤が損傷し又は剥がれ、電気的接続が失われる虞が少な
くなるので好ましい。
【0030】更にベース11には、底面の略中央を貫通
する小径円形の封止用孔25が穿設され、かつ適当なシ
ール材26で閉塞されている。シール材26の充填は、
蓋12をベース11に接合した後に、例えば真空環境下
で封止用孔の段差25´にAu−Sn等の金属ボール2
7を載せかつレーザビーム等で溶着させることにより行
う。このような構造を有することにより、本実施例の水
晶振動子は、以下に詳述するように振動片の高精度な周
波数調整及びパッケージ内部の高い真空度を実現するこ
とができる。
【0031】本実施例の水晶振動子の製造過程におい
て、音叉型水晶振動片14は、蓋12に実装した段階で
その発振周波数を所定の周波数範囲に粗調整する。次
に、蓋12をベース11に接合して一体化し、かつ導電
性接着剤24を塗布して蓋の内部端子18とベースの内
部端子19とを導通させる。このパッケージを真空雰囲
気内に置いて、上述したように封止用孔25の段差25
´に載せた前記Au−Snボールをレーザビームで溶着
させることにより、封止用孔25をシール材26で閉塞
し、パッケージ13を真空封止する。従って、水晶振動
片14を蓋12に固着するための導電性接着剤から発生
するガスや、低融点ガラスで蓋12をベース11に接合
する際に発生するガス及びその膨張を封止用孔27から
逃がすことができ、封止後にパッケージ内部の高い真空
度を確保することができる。
【0032】この状態で、蓋12外面に露出する内部端
子18又は外部電極20を介して周波数を測定しつつ、
蓋12を通して外からレーザビーム28を照射し、音叉
型水晶振動片14の各振動腕の先端部分14bに設けら
れた周波数調整領域の金属錘材料を部分的に除去するこ
とにより、その発振周波数を微調整する。特に凹所15
はガラスが薄いので、蓋12の外から従来より弱いレー
ザビームを照射しても、前記各振動腕の先端に設けられ
た金属錘材料を除去して周波数の微調整を高精度に行う
ことができる。
【0033】本実施例は、このように水晶振動片を蓋の
内面の凹所に配置することにより、パッケージの薄型化
を図ることができる。また、蓋をベースに接合してパッ
ケージを組み立てる際に、治具等が接触するなどして水
晶振動片を損傷する虞が少なくなるので、組立作業が容
易になり、作業効率及び生産性が向上する。更に、パッ
ケージの封止後に水晶振動片の周波数を高精度に微調整
できかつパッケージ内部を高い真空度に封止できるの
で、より低いCI値を確保でき、より高品質で性能の安
定性に優れた水晶振動子が得られる。
【0034】箱状をなすベース11の内部に画定される
空所は、比較的自由に用いることができ、例えばICチ
ップ、コンデンサ、抵抗等の様々な電子部品を配置し
て、同じパッケージ13内に気密に封止することによ
り、圧電発振器等の様々な圧電デバイスを構成すること
ができる。また、ベース11に第2の圧電振動片を更に
搭載することにより、異なる発振周波数、異なるタイプ
又は同じタイプの2つの圧電振動子を備えた複合圧電振
動子を構成することができる。
【0035】図3の実施例では、音叉型水晶振動片14
の発振回路を構成するICチップ29が、ベース11の
空所底面に実装されている。前記空所底面には配線パタ
ーン30が形成され、ボンディングワイヤ31によりI
Cチップ29と電気的に接続されている。配線パターン
30は、その一部がベース11内部の回路32を介して
ベース11底面の外部端子21に接続され、他の一部
が、ビアホール22及び内部端子19、18を介して音
叉型水晶振動片14に接続される。また、必要に応じて
配線パターン30の一部は、ベース11内部の回路33
を介してベース11底面の外部端子20に接続されてい
る。
【0036】図4の実施例は、2個の圧電振動子を備え
る複合圧電振動子であり、ATカット水晶振動片34が
ベース11の空所底面に実装されている。前記空所底面
には1対の接続端子35が形成され、その上にATカッ
ト水晶振動片34が、基端部34aにおいて導電性接着
剤36で片持ち式に固定され、音叉型水晶振動片14の
下側に略水平に保持されている。接続端子35は、ベー
ス11外面に引き出されて対応する外部電極21に接続
され、これによりATカット水晶振動片34が外部電極
21に導通する。この実施例において、水晶振動片34
の基端部34a及び先端部34bは、音叉型水晶振動片
14の基端部14a及び先端部14bとそれぞれ反対側
に位置するように配置される。これにより、各水晶振動
片の前記先端部が、落下による衝撃や外部の機械的振動
で上下に大きく振れたり振動しても、互いに衝突して破
損する虞が少なく、耐衝撃性が向上するので好ましい。
【0037】本実施例の複合圧電振動子の製造過程にお
いて、ATカット水晶振動片34は、ベース11に実装
した段階でその発振周波数を所定の周波数範囲に粗調整
する。次に、蓋12をベース11に接合して一体化し、
かつ導電性接着剤24を塗布して蓋の内部端子18とベ
ースの内部端子19とを導通させる。このパッケージを
真空雰囲気内に置いて、上述したように封止用孔25の
段差25´に載せた金属ボール27をレーザビームで溶
着させることにより、前記封止用孔をシール材26で閉
塞し、パッケージ13を真空封止する。
【0038】この状態で、ATカット水晶振動片34の
発振周波数を微調整する。これは、外部電極21を介し
てその周波数を測定しつつ、透明な蓋12の外からレー
ザビーム28´を音叉型水晶振動片14の両振動腕間の
隙間を通してATカット水晶振動片34表面の励振電極
に照射し、これを部分的に除去することにより行う。更
にこの状態で、音叉型水晶振動片14の発振周波数を微
調整する。これは、同様に蓋12外面に露出する内部端
子18又は外部電極20を介して周波数を測定しつつ、
透明な蓋12を通して外からレーザビーム28を照射
し、音叉型水晶振動片14の各振動腕の先端部分14b
に設けられた周波数調整領域の金属錘を部分的に除去す
ることにより行う。尚、前記各振動片にレーザビームを
照射して周波数調整を行う順序は、逆であってもよい。
【0039】別の実施例では、ATカット水晶振動片3
4の周波数微調整を、封止用孔25のシール材26によ
る閉塞前に行うことができる。これは、蓋12をベース
11に接合した後、同様に外部電極21を介してその周
波数を測定しつつ、封止用孔25を介してイオンビーム
エッチングによりATカット水晶振動片34表面の励振
電極を部分的に除去することにより行う。この場合、音
叉型水晶振動片14の周波数微調整は、この後で封止用
孔25をシール材26で閉塞した後、同様に蓋12の外
からレーザビーム28を照射することにより行えばよ
い。
【0040】本実施例は、このように互いに異なるタイ
プ及び異なる周波数帯域の2つの水晶振動片を上下に配
置することにより、パッケージの小型化・薄型化を図り
つつ、複合型の水晶振動子を実現することができる。ま
た、2つの水晶振動片を別個にベース及び蓋に搭載しか
つその周波数を粗調整した後、ベースと蓋とを接合して
パッケージを組み立てることにより、作業効率及び生産
性が良く、しかもいずれかの水晶振動片に不良があった
場合には、片方のみを廃棄すれば良いので、製造上歩留
まりが向上し、製造コストの低減を図ることができる。
更に、パッケージの真空封止後に両水晶振動片の周波数
を微調整できるので、より高品質で高安定性の複合振動
子が得られる。
【0041】特に本実施例では、上述したように小型化
・薄型化したパッケージ13の内部に2個の圧電振動片
14、34を収容しているので、それだけ内部容積が従
来に比して大幅に小さくなっている。このため、前記各
圧電振動片を固着するための導電性接着剤から発生する
ガスや、低融点ガラスで蓋12をベース11に接合する
際に発生したりその熱で膨張するガスがパッケージ内部
の真空度、従って圧電振動子のCI値に与える影響はそ
れだけ大きい。本実施例のパッケージ13は、封止前に
その内部に発生するガス及びその膨張を封止用孔27か
ら逃がすことができるので、より高い真空度を確保し、
より低いCI値の確保を図ることができる。
【0042】本発明の複合圧電振動子において、蓋12
及びベース11に搭載される圧電振動片は、上記実施例
の音叉型水晶振動片14とATカット水晶振動片34と
の組み合わせに限定されるものではない。例えば、蓋1
2及びベース11にそれぞれ発振周波数の異なる音叉型
水晶振動片を搭載することができる。このような複合圧
電振動子は、特に電波時計のように使用する地域・国で
異なる周波数で動作するマルチチャンネル型の用途に適
している。この場合、両音叉型水晶振動片は、それぞれ
の振動腕先端部分に設けられた金属錘材料を蓋12の外
側から個別にレーザビームで照射できるように配置する
ことが好ましい。そのために、上記各実施例と異なり、
パッケージ内に各圧電振動片の基端部を長手方向の同じ
側に配置したり、両圧電振動片が平面的に互いに重なら
ないように配置することも可能である。
【0043】また、上記実施例とは逆に、ベース11に
音叉型水晶振動片を、蓋12にATカット水晶振動片を
それぞれ搭載することができる。その場合にも、同様に
蓋12の外からレーザビームを照射して各水晶振動片の
周波数を微調整することができる。更に、ベース11及
び蓋12にそれぞれATカット水晶振動片を搭載するこ
ともできる。
【0044】図5は、本発明の第2実施例による水晶振
動子の蓋12の内面を概略的に示している。この実施例
における蓋12内面の凹所15は、その周縁部分が、音
叉型水晶振動片14の基端部14aの周囲において該基
端部の外周縁に沿ってその間に狭い隙間を画定するよう
に近接して設けられている。これにより、音叉型水晶振
動片14を蓋12の凹所15内に配置する際に、その位
置決めを簡単にすることができる。
【0045】接続端子16に付着させた導電性接着剤1
7は、その上に水晶振動片の基端部14aを載せて固定
する際に該基端部と凹所15周縁部との隙間を充填す
る。そのため、導電性接着剤17の使用量が比較的少な
くても、水晶振動片の基端部14aは、その裏面と接続
端子16の上面との間だけでなく、その外周縁と凹所1
5周縁部との間で固定されるので、マウント強度が高く
なる。従って、音叉型水晶振動片14を十分強固にかつ
より安定して固定することができる。
【0046】他方、蓋12内面の凹所15は、その周縁
部分が、音叉型水晶振動片14の振動部分である両振動
腕の周囲において該振動腕から十分な距離をもって離隔
されるように設けられる。これにより、水晶振動子の発
振時に音叉型水晶振動片14の両振動腕が左右に大きく
振動しても、凹所15の周縁に触れて振動が阻害される
虞がなく、安定して良好な性能が得られる。
【0047】図6(A)及び(B)は、上記第2実施例
の変形例を示している。この変形例では、音叉型水晶振
動片14の基端部14aの外周に沿って複数の小さい凹
部が形成されている。基端部14aの両側辺には、振動
腕寄りの位置にコ字形の切欠きからなる第1凹部37が
それぞれ1つずつ形成されている。このため、基端部1
4aの各側辺に沿って前記振動腕側に流れた導電性接着
剤17は、過剰な量を使用しない限り、第1凹部37に
入って溜まるので、それ以上振動腕側に流れない。従っ
て、導電性接着剤17が不必要に振動腕側に回り込んで
固化し、マウント強度を低下させたり音叉型水晶振動片
14の振動に影響を与えたりする虞を予め解消すること
ができる。尚、第1凹部37は、本実施例のコ字形以外
の様々な形状とすることができる。
【0048】基端部14aの端辺には2つの、同様にコ
字形の切欠きからなる第2凹部38が、その間に凸部3
9を挟むように形成されている。第2凹部38は、基端
部14aの左右両端に設けられた1対の引出電極40の
間に配置されており、前記端辺をその両端から各引出電
極40に沿って流れる導電性接着剤17は、過剰な量を
使用しない限り、第2凹部38に入って溜まるので、そ
れ以上反対側の引出電極40へは流れない。従って、音
叉型水晶振動片14の小型化によって引出電極40の離
隔距離が小さくなっても、導電性接着剤による両引出電
極間のショートを有効に防止することができる。同じく
第2凹部38は、本実施例のコ字形以外の様々な形状と
することができる。
【0049】また、基端部14aの両角部41は、隣接
する凹所15の隅部と同程度に丸み付けされている。こ
のため、導電性接着剤17は各角部41に回り込み易
く、図6(B)に想像線42で示すように、凹所15の
内周縁との隙間から各角部の上面を少なくとも部分的に
覆うように付着する。従って、音叉型水晶振動片14
は、基端部14aの角部でより強固に固定され、そのマ
ウント強度が向上する。また、音叉型水晶振動片14を
蓋12の凹所15内に配置する際に、より正確な位置決
めを簡単にすることができる。
【0050】更に、本実施例の音叉型水晶振動片14
は、基端部14aの蓋12への固定部分と振動腕14b
との間に第1凹部37によるくびれ部分45を設けるこ
とにより、各振動腕14bの振動が第1凹部37に遮断
されて基端部14aの前記固定部分まで及ばない。この
ため、各振動腕14bはより自由に屈曲運動でき、従っ
てCI値をより低く抑制することができる。しかし、パ
ッケージ13内に空気又は他のガスが存在したり真空度
が低い場合には、特に水晶振動子の小型化に伴ってパッ
ケージ13の内部容積が小さくなるほど、前記第1凹部
が余分に空気抵抗を受けるため、却って水晶振動片14
の屈曲運動が制限され易く、CI値を期待するほど低く
できない虞がある。本実施例の音叉型水晶振動子は、パ
ッケージ13が図1に関連して上述した封止構造を有す
ることにより、低融点ガラスや導電性接着剤等から発生
するガスを抑制して、パッケージ内部を高い真空度に封
止できるので、振動腕のより自由な屈曲運動が確保さ
れ、小型化と十分なCI値の低下とを同時に実現するこ
とができる。
【0051】図7(A)及び(B)は、本発明の第3実
施例による水晶振動子を概略的に示している。この実施
例では、蓋12の内面に突条43が、図7(B)に斜線
を付して示すベース11との接合面12aの内周に沿っ
て段差部を形成するように凹所15との間に設けられて
いる。蓋12をベース11に接合する際に、その上端面
即ち接合面の内周縁に前記段差部を合わせることによっ
て、その位置決めを、特に別個の位置決め手段を用いる
ことなく正確にかつ容易にすることができる。
【0052】図8(A)及び(B)は、本発明の第3実
施例による水晶振動子を概略的に示している。この実施
例では、蓋12内面の音叉型水晶振動片14の先端部1
4bに隣接する領域に第2の凹所44が形成されてい
る。これにより、落下による衝撃や外部の機械的振動に
より音叉型水晶振動片14の先端部14bが上下に大き
く振れたり振動しても、蓋12の内面に衝突して破損し
たりする虞が少なくなるので、耐衝撃性が大幅に向上す
る。第2の凹所44は、例えばエッチングにより又はガ
ラス材料の押型成形加工等の一体成形法により、凹所1
5と同時に加工することができる。
【0053】図9は、図1及び図2に示す本発明の第1
実施例の変形例を概略的に示している。本実施例の音叉
型水晶振動子は、図1に示す構成のパッケージ13に加
えて、音叉型水晶振動片の構造に特徴を有する。図9
(A)において、蓋12に搭載された音叉型水晶振動片
14は、例えば特開昭56−65517号公報に記載さ
れているような構造を有し、基端部14aから平行に延
長する1対の振動腕14bの上下主面46a、46bに
は、その長手方向に沿って直線状に溝47a、47bが
それぞれ形成されている。振動腕14bの各溝47a、
47bには、図9(B)及び(C)に示すように、その
側面及び底面に成膜した電極膜からなる第1電極48
a、48bが設けられ、かつ振動腕14bの各側面には
形成した第2電極49a、49bが設けられ、互いに一
方の振動腕の第1電極48a(48b)が他方の振動腕
の第2電極49b(49a)に電気的に接続されて、音
叉型水晶振動片14を振動させる駆動電極を構成してい
る。前記駆動電極からの引出電極40a、40bは、基
端部14aにおいて蓋12内面の対応する接続端子1
6、16に導電性接着剤17、17で固着されている。
【0054】このような構造を有する音叉型水晶振動片
では、接続端子16、16から前記駆動電極に交流電圧
を印加すると、隣接する第1電極48a、48bと第2
電極49a、49bとの間で、図9(C)に示すように
前記各主面に平行な電界E1、E2が発生し、その結果
電界効率が大幅に向上し、CI値を低く抑制することが
できる。ところが、パッケージ13内に空気又は他のガ
スが存在したり真空度が低いと、その主面を含む平面内
で屈曲運動を行う振動腕14bは、溝47a、47bが
空気抵抗を受けるため、特に水晶振動子の小型化に伴っ
てパッケージ13の内部容積が小さくなるほど、屈曲運
動が制限され易く、CI値を期待するほど低く抑制でき
ない虞がある。本実施例では、パッケージ13が図1に
関連して上述した封止構造を有することにより、低融点
ガラスや導電性接着剤等から発生するガスを抑制して、
パッケージ内部を高い真空度に封止できる。従って、本
実施例の水晶振動子は、その小型化と十分なCI値の低
下とを同時に実現することができる。
【0055】図10は、図9の水晶振動子に更に変更を
加えた第1実施例の別の変形例を概略的に示している。
図10(A)において、蓋12に搭載された音叉型水晶
振動片14は、図6の実施例と同様に、基端部14aに
更に、その蓋12への固定部分と振動腕14bとの間に
形成されたコ字形の切欠き即ち第1凹部37によるくび
れ部分45が設けられている。各振動腕14bは、その
振動が第1凹部37に遮断されて基端部14aの前記固
定部分まで及ばないため、より自由に屈曲運動でき、従
ってCI値をより低く抑制することができる。また、く
びれ部分45は、コ字形以外の様々な形状の第1凹部3
7、又は基端部15aの側辺に設けられる様々な凹みに
よって設けることができる。
【0056】しかし、パッケージ13内に空気又は他の
ガスが存在したり真空度が低い場合には、特に水晶振動
子の小型化に伴ってパッケージ13の内部容積が小さく
なるほど、前記第1凹部が余分に空気抵抗を受けるた
め、却って水晶振動片14の屈曲運動が制限され易く、
CI値を期待するほど低くできない虞がある。本実施例
の音叉型水晶振動子は、同様にパッケージ13が図1に
関連して上述した封止構造を有することにより、低融点
ガラスや導電性接着剤等から発生するガスを抑制して、
パッケージ内部を高い真空度に封止できるので、振動腕
の自由な屈曲運動が確保され、小型化と十分なCI値の
低下とを同時に実現することができる。
【0057】以上、本発明の好適実施例について詳細に
説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技
術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を
加えて実施することができる。例えば、上記各実施例の
蓋12に音叉型水晶振動片に代えてATカット水晶振動
片を搭載しても良く、その場合にも同様に蓋の外からレ
ーザビームを照射して周波数の微調整を行うことができ
る。また、上述した各実施例を相互に組み合わせて実施
することができる。例えば、図5、図6の実施例のよう
な蓋12及び/又は振動片基端部14aの構成を、それ
以外の他の各実施例について適用することができ、上記
各実施例の蓋構造を図7又は図8のように構成すること
ができる。また、図3の実施例において追加の圧電振動
片を蓋12又はベース11に搭載することもできる。更
に、図9又は図10の音叉型水晶振動片をそれ以外の他
の各実施例に適用することもできる。
【0058】
【発明の効果】本発明による圧電デバイスは、上述した
構成によりパッケージをより薄型化することができ、し
かも蓋をベースに接合する際に治具等の接触により圧電
振動片を損傷する虞が少なく、組立作業が容易で歩留ま
りが向上するになると共に、ベースに例えば圧電振動片
の発振回路であるICチップやコンデンサ、抵抗等の様
々な電子部品を搭載したり、異なる発振周波数、異なる
又は同じタイプの圧電振動片を更に搭載して、小型・薄
型化した圧電発振器、複合振動子等の圧電デバイスを実
現することができる。
【0059】特に、更にこのパッケージのベースに封止
用孔を設けかつシール材で気密に封止する構造を採用す
ることによって、各圧電振動片の実装時やパッケージの
封止時に低融点ガラスや導電性接着剤等から発生するガ
スを抑制し、より高い真空度に封止できるから、このパ
ッケージに搭載した水晶振動片は、真空封止後により高
精度な周波数調整が可能である。更に、振動腕の主面に
設けた溝の側面に一方の駆動電極を設けたり、基端部に
くびれ部分を設けた構成を組み合わせることにより、圧
電デバイスの小型化とCI値の抑制とを同時に実現し、
従来より一層の高品質及び高い安定性を達成することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)図は本発明の第1実施例である水晶振動
子を示す平面図、(B)図はその縦断面図、(C)図は
底面図である。
【図2】図1に示す第1実施例の蓋の底面図である。
【図3】第1実施例の変形例である水晶発振器の縦断面
図である。
【図4】第1実施例の変形例である複合水晶振動子の縦
断面図である。
【図5】本発明の第2実施例による蓋の底面図である。
【図6】(A)図は第2実施例の変形例による蓋の底面
図、(B)図はその部分拡大図である。
【図7】(A)図は本発明の第3実施例による水晶振動
子の縦断面図、(B)図は蓋の底面図である。
【図8】(A)図は本発明の第4実施例による水晶振動
子の縦断面図、(B)図は蓋の底面図である。
【図9】A図は第1実施例の変形例による水晶振動子の
蓋の底面図、B図はその振動腕を示すA図の部分拡大
図、C図はB図のC−C線における振動腕の拡大断面図
である。
【図10】A図は更に図9の変形例を示す蓋の平面図、
B図はその基端部の部分拡大図である。
【図11】従来の圧電振動子を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、13 パッケージ 2、11 ベース 3、12 蓋 4 圧電振動片 12a 接合面 14 音叉型水晶振動片 14a 基端部 14b 先端部 15 凹所 16 接続端子 17 導電性接着剤 18、19 内部端子 20、21 外部電極 22 ビアホール 23 配線回路 24 導電性接着剤 25 封止用孔 25´ 段差 26 シール材 27 金属ボール 28 レーザビーム 29 ICチップ 30 配線パターン 31 ボンディングワイヤ 32、33 配線回路 34 ATカット水晶振動片 34a 基端部 34b 先端部 35 接続端子 36 導電性接着剤 37 第1凹部 38 第2凹部 39 凸部 40、40a、40b 引出電極 41 角部 42 想像線 43 突条 44 第2の凹所 45 くびれ部分 46a、46b 主面 47a、47b 溝 48a、48b 第1電極 49a、49b 第2電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 9/215 H03H 9/215 Fターム(参考) 5J079 AA04 BA43 BA44 HA03 HA05 HA07 HA09 HA28 HA29 5J108 AA02 BB02 CC04 CC06 CC08 DD02 DD05 EE03 EE07 EE18 GG03 GG13 GG16 GG17 GG20 JJ01 JJ02 JJ04 MM01 MM04 NA02 NA03 NB05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料からなる箱状のベースと前記
    ベースの上面に接合されるガラス材料からなる薄板状の
    蓋とを有するパッケージ、及び前記パッケージ内に気密
    に封止される圧電振動片を備え、 前記蓋がその内面に凹所を有し、前記凹所に前記圧電振
    動片が実装されていることを特徴とする圧電デバイス。
  2. 【請求項2】 前記ベースがその底部に、前記パッケ
    ージの内部と外部とを連通する封止用孔を有し、かつ前
    記封止用孔が外側からシール材で閉塞されていることを
    特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
  3. 【請求項3】 前記ベースが前記蓋との接合面に端子
    を有し、前記蓋が前記ベースとの接合面に端子を有し、
    ベース側の前記端子と蓋側の前記端子とを電気的に接続
    したことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧電デバ
    イス。
  4. 【請求項4】 ベース側の前記端子と蓋側の前記端子
    とが導電性接着剤で電気的に接続され、かつ少なくとも
    その外側を緩衝材で被覆したことを特徴とする請求項3
    に記載の圧電デバイス。
  5. 【請求項5】 前記ベースに搭載された電子部品を更
    に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに
    記載の圧電デバイス。
  6. 【請求項6】 前記電子部品が前記圧電振動片の発振
    回路であることを特徴とする請求項5に記載の圧電デバ
    イス。
  7. 【請求項7】 前記圧電振動片が、その基端部におい
    て前記凹所に導電性接着剤で片持ち式に支持され、前記
    凹所の周縁部が、前記圧電振動片の基端部に沿って近接
    して設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の
    いずれかに記載の圧電デバイス。
  8. 【請求項8】 前記圧電振動片の前記基端部には、そ
    の外周縁に凹部が形成されていることを特徴とする請求
    項7に記載の圧電デバイス。
  9. 【請求項9】 前記圧電振動片の前記基端部に設けら
    れた1対の引出電極間に、少なくとも2つの前記凹部が
    形成されていることを特徴とする請求項8に記載の圧電
    デバイス。
  10. 【請求項10】 前記圧電振動片の前記基端部の角部
    及びこれに隣接する前記凹所の角部が同程度に丸み付け
    されていることを特徴とする請求項7に記載の圧電デバ
    イス。
  11. 【請求項11】 前記蓋の前記凹所の前記圧電振動片
    の先端部に対応する領域に第2の凹所が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の
    圧電デバイス。
  12. 【請求項12】 前記蓋がその前記ベースとの接合面
    の内周に沿って設けられた段差部を有することを特徴と
    する請求項1乃至11のいずれかに記載の圧電デバイ
    ス。
  13. 【請求項13】 前記圧電振動片が音叉型圧電振動片
    であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに
    記載の圧電デバイス。
  14. 【請求項14】 前記ベースに搭載された第2の圧電
    振動片を更に有することを特徴とする請求項1乃至13
    のいずれかに記載の圧電デバイス。
  15. 【請求項15】 前記両圧電振動片が、それぞれ基端
    部において片持ちに支持され、かつ互いに前記基端部及
    び先端部が反対側に位置するように配置されることを特
    徴とする請求項14に記載の圧電デバイス。
  16. 【請求項16】 前記第2の圧電振動片が音叉型圧電
    振動片であることを特徴とする請求項1乃至12のいず
    れかに記載の圧電デバイス。
  17. 【請求項17】 前記音叉型圧電振動片が、その振動
    腕の各主面に形成した第1電極と前記振動腕の各側面に
    形成した第2電極とからなる駆動電極を有し、前記第1
    電極が、前記各振動腕の少なくとも一方の前記主面にそ
    の長手方向に沿って設けた溝の側面に成膜した電極膜か
    らなることを特徴とする請求項13又は16に記載の圧
    電デバイス。
  18. 【請求項18】 前記音叉型圧電振動片がその前記基
    端部に、前記ベース又は前記蓋への固着部分と前記振動
    腕との間に設けられたくびれ部分を有することを特徴と
    する請求項17に記載の圧電デバイス。
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