JP2001508516A - 濃厚物質用ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、特にコンクリートを配送するための濃厚物質用ポンプに関する。該ポンプは、材料集配槽（１４）と、その端面側の開口部（２２）でもって材料集配槽の内部に開口する２つの搬送シリンダ（１０）と、材料集配槽（１４）内に嵌入し、その１端でもって行程毎に交互に搬送シリンダ（１０）の端面側開口部（２２）と連通し、かつその他端（３２）でもって搬送管（３０）に接続しているＳ字状旋回管とを備えている。該旋回管は、搬送管側端部（３２）に対し同心にありかつ搬送シリンダ（１０）の上方に配置された水平旋回軸心（３４）の周りに旋回可能である。旋回管（１６）には、ほぼ旋回管全長に亘り延びかつ槽底部（４８）の近くまで達する下方を指向する空間リブ（５０）が成形されている。空間リブ（５０）は、搬送シリンダ（１０）から離れているその端部に、旋回軸心（３４）に垂直をなす摩耗板（６２）を担持し、この摩耗板が搬送管側槽壁（４０）に設けられた摩耗帯状体（６４）に接合しており、槽壁に対し軸平行に移動可能となっている。

Description

【発明の詳細な説明】 濃厚物質用ポンプ 本発明は、材料集配槽と、その端面側の開口部でもって材料集配槽の内部に開 口する２つの搬送シリンダと、材料集配槽内に嵌入し、軸方向に移動可能な摩耗 リングを担持するその１端でもって行程毎に交互に搬送シリンダの端面側開口部 と連通し、かつその他端でもって搬送管に接続しているＳ字状旋回管とを備える 濃厚物質用ポンプにして、該旋回管が搬送管側端部に対し同心にありかつ搬送シ リンダの上方に配置された水平軸心の周りに旋回可能であり、その場合旋回管に 、ほぼ旋回管全長に亘り延びかつ槽底部の近くまで達する下方を指向する空間リ ブが成形されている濃厚物質用ポンプに関する。 この形式の濃厚物質用ポンプでは、搬送材が１つの搬送シリンダのピストンの 後退過程の間に材料集配槽からこのシリンダ内に吸引され、これに対し他の搬送 シリンダの同時期のピストン前進過程では、この搬送シリンダに吸引された搬送 材が旋回管を通過して搬送導管内に押圧される。旋回管に配置された摩耗リング は、その都度の搬送シリンダの押圧行程にて旋回管が搬送シリンダの端面側開口 部の境界をなす眼鏡状摩耗板に対し密に接合するように機能し、それによって搬 送材の液体または微粒子成分がこの位置で搬送材から分離するのを防止する。こ の目的のために、摩耗 リングは、これが押圧行程にて搬送圧力の作用の下に摩耗板に押圧されるように 構成されている。旋回管の切り替えに際し摩耗リングおよび眼鏡状摩耗板に生ず る磨滅のために、旋回管は時折材料集配槽内部で軸方向に移動させて調整しなけ ればならない。このため、旋回管軸受の範囲に外部から手の届く調整ねじが配置 されている。旋回管はＳ字状に湾曲しているので、構造により材料集配槽内部で 多かれ少なかれ大きな死空間が存在し、ここに濃厚物質材が集積し得ることにな る。従って、各ポンプの終了後に材料集配槽を空にし、丹念に清掃することが重 要である。死空間を小さくするため、材料集配槽を特に底部範囲にて旋回管のＳ 字状形に適合させることは、既に提案されている。しかし、これは著しい構成上 の経費を必要とする。 この欠点を解消するため、旋回管に成形されかつ槽底部近くまで延びる空間リ ブが既に提案された。これによって、材料集配槽を比較的簡単に構成しても、動 かない搬送材が集積する大きな死空間の生じないことが達成される。 本発明の課題は、当初に述べた形式の周知の濃厚物質用ポンプを改良し、押圧 行程における旋回管と搬送シリンダとの間の確実な密封を保証することである。 この課題を解決するため、本発明は、空間リブが、旋回管の摩耗リングの反対 側にあるその端部に、旋回軸心に垂直をなす摩耗板を担持し、この摩耗板が搬送 管側槽壁に設けられかつ特にこの槽壁に対し軸平行に調整可能な摩耗帯状体に接 合していることを 提案する。このため、摩耗板は摩耗リングの高さに配置され、これに対し旋回管 は後側壁の回転軸受に軸方向に調整可能に装着されるのが有利である。摩耗板と 付属の摩耗帯状体は、旋回管・回動軸受の範囲における軸方向の限定を不要とす る支持軸受を形成し、そしてこの支持軸受は、さらに、押圧行程時に軸動シャフ トに引張力および曲げ力が作用しないことを保証する。またこれによって、磨滅 の生じた場合、材料集配槽内にて旋回管を簡単にかつ好都合に調整することが、 切替機構の範囲に付加的な取付け構成なしに可能となる。 これに関連して、摩耗帯状体が、搬送管側槽壁の貫通孔内に配置され、この貫 通孔に対し密封され、かつ該槽壁の外側に配置された調整機構でもって移動可能 となっている調整材に配置されるようにすることにより、さらなる改善が達成さ れる。 空間リブは、両旋回方向を指向しかつ旋回軸心と摩耗リング軸心とを含む半径 面に対し鏡像対称的に設けられた間口面部により境界されるのが有利である。底 部にある搬送材が、切替過程毎に槽底部から持ち上げられ、その上にある搬送材 と混合され得るように、本発明の有利な実施例では、空間リブの間口面部が、底 側の自由リブ縁部の方へリブ縁部厚みを増大しながら互いに反対側の方に、特に ほぼ９０°外方に凹んで湾曲している。この場合、材料集配槽は、旋回軸心に対 し同心の部分円筒状である製作容易な底部を有し、これに対し槽底部の方に向い たリブ縁部は同じく旋回軸心に対しほぼ同軸の部分円筒状の凸状湾曲を有するこ とが できる。 部分円筒状の底部を有する材料集配槽の構造が簡単なので、搬送管側槽壁部が 材料集配槽と取外し可能に結合され、従って組立と解体のため簡単に取り外すこ とが可能となる。 以下に、本発明を図面により説明する。 図１は、Ｓ字状旋回管を具備する２シリンダ濃厚物質用ポンプの材料集配槽の 断面図である。 図２は、Ｓ字状旋回管を具備する材料集配槽の別の実施例の図１に対応する断 面図である。 図３は、図１の線III−IIIによる断面図である。 図に部分図として示す２シリンダ濃厚物質用ポンプは、定置のおよび走行可能 なコンクリートポンプ装置に使用されるものである。この濃厚物質用ポンプは、 対向する行程で駆動される図示しない搬送ピストンを具備する２つの搬送シリン ダ１０と、材料集配槽１４と、この材料集配槽１４内に嵌入しかつ逆転機構１８ により作動可能なＳ字状旋回管１６とよりなる。搬送シリンダ１０は、下側範囲 にて開口部２２を介して材料集配槽１４の後側壁２４に接続されており、その場 合開口部２２は材料集配槽１４の内側にて眼鏡状摩耗板２６により境界されてい る。旋回管１６は、摩耗リング２８を担持するその１端で摩耗板２６に接合し、 そして逆転機構１８により搬送シリンダ１０内における搬送ピストンの運動方向 に依存して、１つの開口部２２または他の開口部の前に旋回する。このようにし て、搬送ピストンの戻り運動時に材料 は材料集配槽１０から開口部２２を通って当該搬送シリンダ１０内に吸引され、 これに対し他の搬送ピストンを介して材料は旋回管１６を通って材料集配槽１４ の外にある搬送管３０内に搬送される。搬送管３０は、図示しないコンクリート 配分マストの搬送導管に接続することができる。 図１に示す実施例においては、ほぼＳ字状に構成された旋回管が、摩耗リング ２８に対向するその端部３２に、旋回管の旋回軸心３４に同軸にある槽固定の管 回動結合部３６を介して搬送管３０と結合されており、これに対し図２に示す実 施例では、旋回管の搬送管側端部３２が当該槽壁４０に設けた簡単な回動実施部 ３８を通って導かれている。後者の場合、別の管回動結合部を必要に応じ備えた 外部回転軸受が必要である。槽壁４０は、いずれの場合でも、組立ておよび解体 のため材料集配槽から取外し可能となっている。 後側壁２４の範囲にて、旋回管は駆動軸として構成された軸動シャフト４２で もって材料集配槽１４の回転軸受４４に嵌入し貫通している。軸動シャフト４２ は、材料集配槽１４の外側にて逆転機構１８により旋回軸心３４の周りに二重矢 印４６（図３）の方向に限定して往復旋回せしめられる。図３に示すように、材 料集配槽１４の底部４８はその全長に亘り同心的に部分円筒状に湾曲している。 材料集配槽１４内部の死空間を大いになくするために、旋回管１６には、ほぼ旋 回管全長に亘り延び、かつ槽底部４８の近くまで達する下方を指向する空間リブ ５０が成形されてい る。この空間リブ５０は、両旋回方向を指向し、かつ旋回軸心３４と摩耗リング 軸心５２とを含む半径面５４に対し鏡像対称的に設けられた間口面部５６により 境界されている。間口面部５６は、底側の自由リブ縁部の方へリブ縁部厚みを増 大しながら互いに反対側の方に外方に凹んで湾曲しており、そして底部に近い範 囲の搬送材が切替え過程毎に上方へ掻きまわされるように作用する。槽底部４８ の方に向いたリブ縁部５８は、図示の実施例では、旋回軸心３４に対し同軸の部 分円筒式に凸状の湾曲を有するので、槽底部とリブ縁部との間には狭いすき間６ ０があるのみである。 さらに、空間リブ５０は、旋回管の摩耗リング２８に対し反対側の端部に、旋 回軸心３４に対し垂直をなしかつ摩耗リング２８の高さに配置された摩耗板６２ を担持している。摩耗板６２は、槽壁４０に設けられかつこれに対し軸平行に調 整可能な摩耗帯状体６４に接合している。摩耗帯状体は、この目的のために、調 整材に配置されており、この調整材は槽壁４０の貫通孔６６内に挿着され、この 貫通孔に対し密封され、かつ槽壁４０の外側に配置された調整機構６８でもって 移動可能となっている。摩耗帯状体６４は、旋回管に対し、旋回管軸受の範囲で 軸方向の限定を不要となし、そして軸動シャフト４２の引張応力と曲げ応力とを 防ぐ支持軸受として機能する。さらに、この手段によって、摩耗リング２８およ び眼鏡状摩耗板２６の範囲にて磨滅の生じた場合、旋回管を簡単に調整すること が可能である。 結局、次のようにまとめることができる。 本発明は、特にコンクリートを搬送するための濃厚物質用ポンプに関する。該 濃厚物質用ポンプは、材料集配槽１４と、その端面側の開口部２２でもって材料 集配槽１４の内部に開口する２つの搬送シリンダ１０と、Ｓ字状旋回管とを備え 、この旋回管は材料集配槽１４内に嵌入し、その１端でもって行程毎に交互に搬 送シリンダ１０の端面側開口部２２と連通し、そしてその他端でもって搬送管３ ０に接続している。該旋回管は、その搬送管側端部３２に対し同心にありかつ搬 送シリンダ１０の上方に配置された水平旋回軸心３４の周りに旋回可能である。 旋回管１６には、ほぼ旋回管全長に亘り延び、かつ槽底部４８の近くまで達する 空間リブ５０が成形されている。空間リブ５０は、搬送シリンダ１０の反対側に あるその端部に旋回軸心３４に垂直をなす摩耗板６４を有し、この摩耗板は搬送 管側槽壁４０に設けられかつこれに対し軸平行に調整可能な摩耗帯状体６４に接 合している。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．材料集配槽（１４）と、その端面側の開口部（２２）でもって材料集配槽の 内部に開口する２つの搬送シリンダ（１０）と、材料集配槽（１４）内に嵌入し 、特に軸方向に移動可能な摩耗リング（２８）を担持するその１端でもって行程 毎に交互に搬送シリンダ（１０）の端面側開口部（２２）と連通し、かつその他 端（３２）でもって搬送管（３０）に接続しているＳ字状旋回管とを備える濃厚 物質用ポンプにして、該旋回管が搬送管側端部（３２）に対し同心にありかつ搬 送シリンダ（１０）の上方に配置された水平旋回軸心（３４）の周りに旋回可能 であり、その場合旋回管（１６）には、ほぼ旋回管全長に亘り延びかつ槽底部（ ４８）の近くまで達する下方を指向する空間リブ（５０）が成形されている濃厚 物質用ポンプにおいて、空間リブ（５０）が、旋回管（１６）の摩耗リング（２ ８）の反対側にあるその端部に、旋回軸心（３４）に垂直をなす摩耗板（６２） を担持し、この摩耗板が搬送管側槽壁（４０）に設けられた摩耗帯状体（６４） に接合することを特徴とする濃厚物質用ポンプ。 ２．空間リブ（５０）が、両旋回方向を指向し、かつ旋回軸心（３４）と摩耗リ ング軸心（５２）とを含む半径面（５４）に対し鏡像対称的に設けられた間口面 部（５６）により境界されていることを特徴とする、請求項１に記載の濃厚物質 用ポンプ。 ３．空間リブ（５０）の間口面部（５６）が、底側の自由リブ縁部（５８）の方 へリブ縁部厚みを増大しながら互いに反対側の方に、特にほぼ９０°外方に凹ん で湾曲していることを特徴とする、請求項２に記載の濃厚物質用ポンプ。 ４．材料集配槽（１４）が、旋回軸心（３４）に対し同心の部分円筒状をなす底 部（４８）を有することを特徴とする、請求項１ないし３の１つに記載の濃厚物 質用ポンプ。 ５．槽底部（４８）の方に向いたリブ縁部（５８）が、旋回軸心（３４）に対し ほぼ同軸の部分円筒状の凸状湾曲を有することを特徴とする、請求項３または４ に記載の濃厚物質用ポンプ。 ６．摩耗帯状体（６４）が、搬送管側槽壁（４０）に対し軸平行に調整可能であ ることを特徴とする、請求項１ないし５の１つに記載の濃厚物質用ポンプ。 ７．摩耗板（６２）が、摩耗リング（２８）の高さに配置されていることを特徴 とする、請求項６に記載の濃厚物質用ポンプ。 ８．摩耗帯状体（６４）が、搬送管側槽壁（４０）の貫通孔（６６）内に配置さ れ、この貫通孔に対し密封され、かつ該槽壁（４０）の外側に配置された調整機 構（６８）でもって移動可能となっている調整材に配置されていることを特徴と する、請求項６または７に記載の濃厚物質用ポンプ。 ９．旋回管（１６）が、搬送管側槽壁（４０）の回動実施部（３８）または回転 軸受内にて軸方向に移動可能であることを特徴とする、請求項１ないし８の１つ に記載の濃厚物質用ポンプ。 １０．搬送管側槽壁（４０）が材料集配槽（１４）から取外し可能となっている ことを特徴とする、請求項１ないし９の１つに記載の濃厚物質用ポンプ。