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JP2001267613A - 集積型薄膜太陽電池とその製造方法 - Google Patents

集積型薄膜太陽電池とその製造方法

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Publication number
JP2001267613A
JP2001267613A JP2000075663A JP2000075663A JP2001267613A JP 2001267613 A JP2001267613 A JP 2001267613A JP 2000075663 A JP2000075663 A JP 2000075663A JP 2000075663 A JP2000075663 A JP 2000075663A JP 2001267613 A JP2001267613 A JP 2001267613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
back electrode
photoelectric conversion
layer
separation groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000075663A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinobu Nakada
年信 中田
Akihiko Nakajima
昭彦 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2000075663A priority Critical patent/JP2001267613A/ja
Publication of JP2001267613A publication Critical patent/JP2001267613A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E10/545Microcrystalline silicon PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも一の結晶質光電変換ユニット層を
含む集積型薄膜太陽電池において、その集積化に伴う受
光面積当りの変換効率の低下を最小限にする。 【解決手段】 透明絶縁基板1上に積層された透明電極
層2、少なくとも一の結晶質シリコン系光電変換ユニッ
ト層3、および裏面電極層4が複数の光電変換セルを形
成するように分離溝2a,4aによって分離されてい
て、それらのセルが直列接続された集積型薄膜太陽電池
であって、裏面電極層4を複数の裏面電極に分離するた
めの裏面電極分離溝4aは透明基板側からスクライブ用
レーザビームを照射して光電変換ユニット層3の所定領
域と同時に裏面電極層4の所定領域を吹き飛ばすことに
よって形成されたものであり、裏面電極分離溝4aの領
内で露出された透明電極層2の金属学顕微鏡による観
察において、透明電極層2の熱損傷を表わす変色または
剥離を生じている面積割合が2%以上で10%未満の範
囲内にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は集積型薄膜太陽電池
の性能改善に関し、特に、少なくとも一の結晶質シリコ
ン系光電変換ユニット層を含む集積型薄膜太陽電池の性
能改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体薄膜太陽電池は、一般に、少なく
とも表面が絶縁性の基板上に順次積層された第1電極、
1以上の半導体光電変換ユニット、および第2電極を含
んでいる。そして、1つの光電変換ユニットは、p型層
とn型層でサンドイッチされたi型層を含んでいる。光
電変換ユニットの厚さの大部分を占めるi型層は実質的
に真性の半導体層であって、光電変換作用は主としてこ
のi型層内で生じる。
【0003】したがって、光電変換ユニットは、それに
含まれるp型とn型の導電型層が非晶質か結晶質かにか
かわらず、i型の光電変換層が非晶質のものは非晶質ユ
ニットと称され、i型層が結晶質のものは結晶質ユニッ
トと称される。なお、本願明細書内で、「結晶質」の用
語は、薄膜太陽電池の技術分野で一般に用いられている
ように、部分的に非晶質状態を含むものをも意味するも
のとする。
【0004】他方、p型やn型の導電型層は光電変換ユ
ニット内に拡散電位を生じさせる役割を果たし、その拡
散電位の大きさによって薄膜太陽電池の重要な特性の1
つである開放端電圧の値も左右される。しかし、これら
の導電型層は光電変換に直接寄与しない不活性な層であ
り、導電型層にドープされた不純物によって吸収される
光は発電に寄与しない損失となる。したがって、導電型
層は、必要な拡散電位を生じさせることを前提として、
できるだけ薄くすることが望まれる。
【0005】ここで、結晶質i型層は非晶質i型層に比
べて長波長の光まで吸収することができ、結晶質薄膜光
電変換ユニットは非晶質薄膜光電変換ユニットに比べて
長波長の光をも光電変換に利用し得るという利点を有し
ている。
【0006】しかし、非晶質薄膜光電変換ユニットに含
まれる非晶質i型光電変換層の厚さは一般に約0.25
μm以下でも十分であるのに対して、結晶質シリコンの
光吸収係数を考えれば、結晶質薄膜光電変換ユニットが
単独で用いられる場合にはそれに含まれる結晶質i型光
電変換層は一般に約2.5μm以上の厚さが望まれる。
すなわち、結晶質薄膜光電変換ユニットに含まれる結晶
質i型光電変換層は、非晶質薄膜光電変換ユニットに含
まれる非晶質i型光電変換層の約10倍程度以上の厚さ
が望まれる。
【0007】そこで、特開平11−145499は、従
来133Pa(1Torr)以下の圧力下で行なわれて
いたプラズマCVDによる結晶質i型光電変換層の堆積
を400Pa(3Torr)以上の高い圧力下でシラン
系ガスに対する水素ガスの流量比を50倍以上に大きく
した状態で行なうことによって、高品質の結晶質i型光
電変換層が高速度で堆積され得ることを開示している。
【0008】ところで、薄膜太陽電池の製造において
は、CVD法やスパッタリングなどによる薄膜の堆積ス
テップとレーザスクライブ法などによるパターニングス
テップの適宜の繰返しや組合せを含む製造プロセスによ
って所望の構造が形成される。すなわち、通常は1枚の
絶縁基板上に複数の光電変換セルが電気的に直列接続さ
れた集積型構造が採用され、屋外用途のための電力用太
陽電池では、たとえば45cm×90cmのような大面
積の基板が用いられ、高い出力電圧を生じ得る装置にさ
れる。
【0009】図1は、集積型薄膜太陽電池の典型的な一
例の構造を模式的な断面図で示している。なおこの図に
おいて、厚さや長さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡
略化のために適宜に変更されており、実際の寸法関係を
表わしてはいない。特に、半導体層などの種々の層の厚
さは誇張されて示されているが、それらの実際の厚さは
いずれも数μm以下の非常に薄いものである。この図1
の集積型薄膜太陽電池においては、透明絶縁基板1上に
透明電極層2、シリコンなどからなる半導体光電変換ユ
ニット層3、および裏面電極層4が順次積層されてお
り、パターニングによって半導体層3を貫通して設けら
れた接続用開口溝3aを介して、互いに左右に隣接し合
う光電変換セルが電気的に直列接続されている。
【0010】透明電極層2としては、一般に酸化錫、イ
ンジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛などの透明導電
性酸化物(TCO)の膜またはこれらの積層が用いられ
得る。また、裏面電極層4としては、良好な導電性と光
反射性を備えたAg、Al、Ti、Crなどの金属また
はこれらの積層が用いられ得る。なお、裏面電極層4
は、TCO膜と金属膜の積層として形成されてもよい。
【0011】図1に示されているような構造を有する集
積型薄膜太陽電池は、一般に次のような方法によって作
製される。まず、ガラス基板1上にTCO膜が透明電極
層2として堆積され、その透明電極層2を複数の短冊状
の光電変換セルに対応する複数の領域に分離するため
に、レーザビームを照射するレーザスクライブ法によっ
て透明電極分離溝2aが形成される。すなわち、これら
の透明電極分離溝2aは、図1の紙面に直交する方向に
直線状に延びている。
【0012】そして、複数の領域に分離された透明電極
層2を覆うように、プラズマCVD法を用いて、pin
接合を含むシリコン系半導体光電変換ユニット層3が堆
積される。この半導体層3には、左右に隣接する光電変
換セルを電気的に直列接続するための接続用開口溝3a
がレーザスクライブによって形成される。これらの接続
用溝3aも、図1の紙面に直交する方向に直線状に延び
ている。
【0013】続いて、これらの接続用溝3aを埋めかつ
半導体層3を覆うように、金属膜の単層または複層が裏
面電極層4として堆積される。透明電極層2の場合と同
様に、裏面電極層4を複数の光電変換セルに対応する複
数の領域に分離するように、裏面電極分離溝4aがレー
ザスクライブによって形成される。このとき、光反射性
の金属膜に直接レーザビームエネルギーを吸収させて裏
面電極層4をスクライブするのは困難なので、ガラス基
板側から半導体層3にビームエネルギーを吸収させて、
この半導体層3の所定領域とともにその上の裏面電極層
4の所定領域をその吸収熱で吹き飛ばすことによって、
裏面電極分離溝4aが形成される。これらの裏面電極分
離溝4aも図1の紙面に直交する方向に直線状に延びて
おり、透明電極層2に至る深さを有している。このよう
にして、図1に示されているような集積型薄膜太陽電池
が形成され得る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにレーザス
クライブを用いて形成された集積型薄膜太陽電池におい
ては、その薄膜太陽電池が1または2以上の非晶質光電
変換ユニットのみを含む場合には受光面積当りの変換効
率は集積化によってほとんど低下することがないが、少
なくとも一以上の結晶質光電変換ユニットを含む場合に
は集積化に起因して受光面積当りの変換効率が低下する
という事実がある。
【0015】このことは、前述のように結晶質光電変換
ユニットが非晶質ユニットに比べてはるかに大きな厚さ
に形成されるとともに、結晶質シリコンは非晶質シリコ
ンに比べてレーザ吸収効率が低いので、裏面電極分離溝
4aを形成するために高エネルギー密度のレーザビーム
照射をしなければならないことと関係していると考えら
れる。
【0016】このような従来技術における状況に鑑み、
本発明は、少なくとも一の結晶質光電変換ユニット層を
含む集積型薄膜太陽電池において、その集積化に伴う受
光面積当りの変換効率の低下を最小限にすることを目的
としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、透明絶
縁基板上に順に積層された透明電極層、少なくとも一の
結晶質シリコン系光電変換ユニット層、および裏面電極
層が複数の光電変換セルを形成するように分離溝におい
て分離されていて、かつそれらのセルが互いに電気的に
直列接続された集積型薄膜太陽電池において、裏面電極
層を複数の裏面電極に分離するための裏面電極分離溝は
透明基板側からスクライブ用レーザビームを照射するこ
とによって結晶質シリコン系光電変換ユニット層の所定
領域と同時に裏面電極層の所定領域を吹き飛ばすことに
よって形成されたものであり、裏面電極分離溝の領域内
で露出された透明電極層の金属顕微鏡による観察におい
て、その透明電極層の熱損傷を表わす変色または剥離を
生じている面積割合が2%以上で10%未満の範囲内に
あることを特徴としている。
【0018】このような集積型薄膜太陽電池は、裏面電
極分離溝が形成された後にその溝の領域内に露出される
透明電極層の金属顕微鏡による観察においてその透明電
極層の熱損傷を表わす変色または剥離を生じている面積
割合が2%以上で10%未満の範囲内になるように、レ
ーザビームの出力、パルス周波数、スクライブ速度、お
よびデフォーカス距離の任意のパラメータを調節するこ
とによって設定されたレーザスクライブ条件を利用して
形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態のより具体的
な例として、以下において、本発明のいくつかの実施例
がいくつかの比較例とともに図1を参照しつつ説明され
る。
【0020】(実施例1)本発明の実施例1として、図
1に概略的に示されているような形態を有する集積型結
晶質薄膜太陽電池が作製された。まず、400mm×3
00mmの面積と4mmの厚さを有するガラス基板1上
に、透明電極層2として、熱CVD法による厚さ約80
0nmの酸化錫膜が形成された。この透明電極層2に対
して、スクライブ用YAGレーザのSHC(第2高調
波)ビームを照射することによって、透明電極分離溝2
aが形成された。
【0021】次に、基板1がプラズマCVD成膜装置内
に移され、厚さ約0.25μmの非晶質シリコン光電変
換ユニット層と厚さ約2μmの結晶質シリコン光電変換
ユニット層とを含む半導体層3が堆積された。この半導
体層3も、YAGSHGビームを用いてレーザスクライ
ブされ、それによって接続用溝3aが形成された。
【0022】なお、薄膜太陽電池が単一の結晶質シリコ
ン光電変換ユニット層のみを含む場合には、その厚さは
前述のように結晶質シリコンの光吸収係数の関係から
2.5μm以上であることが好ましい。しかし、本実施
例のように非晶質ユニットと結晶質ユニットが積層され
たハイブリッド型薄膜太陽電池では、非晶質ユニットと
結晶質ユニットが生じ得る出力電流のバランスや、厚い
結晶質ユニットを堆積するための時間とコスト、さらに
は適切なレーザスクライブを行なうための観点などか
ら、結晶質ユニットの厚さは1〜3μmの範囲内に設定
されることが好ましい。
【0023】半導体層3上には、裏面電極層4として、
厚さ約80nmの酸化亜鉛膜と厚さ約300nmの銀膜
がこの順でスパッタ法によって堆積された。こうして形
成された裏面電極層4は、ガラス基板側から照射される
YAGSHGビームによってレーザスクライブされ、そ
れによって裏面電極分離溝4aが形成された。
【0024】このときのレーザスクライブ条件として
は、照射光学系に焦点距離f=35mmの対物レンズが
用いられ、レーザ出力が0.4W、レーザパルス周波数
が3kHz、スクライブ速度が150mm/s、デフォ
ーカス距離が3.0mmであった。ここで、デフォーカ
ス距離が3.0mmとは、レーザビームの焦点位置が半
導体層3を越えて3.0mm先に設定されていることを
意味する。そして、もちろんデフォーカス距離の絶対値
が小さいほどビームの照射面積が小さくなってエネルギ
ー密度が大きくなる。理論的には、ビーム幅はデフォー
カス距離に比例し、エネルギ密度はデフォーカス距離の
2乗に反比例する。
【0025】このようなレーザスクライブ条件の下で形
成された裏面電極分離溝4aの領域内で露出された透明
電極層2について、任意に選択された5本の溝4aの各
々内の任意に選択された5箇所(合計で5×5=25箇
所)を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極層2
の熱損傷を表わす変色または剥離を生じている面積割合
は5%であった。また、裏面電極分離溝4aの幅内にお
いて、裏面電極層4に含まれる銀膜が突出して残存して
いるような部分は観察されなかった。
【0026】なお、金属顕微鏡は、対物レンズを通して
光を物体に照射し、その物体によって反射された光をそ
の対物レンズから採り入れて観察するものである。した
がって、裏面電極分離溝4aの底部に露出された透明電
極層2を金属顕微鏡で観察した場合、正常な領域は良好
な光透過性を有しているので暗黒色または暗褐色に見え
る。他方、レーザスクライブによって熱損傷を受けた領
域は、透光性が低下して光反射を生じ、白色ないし灰色
に見える。また、透明電極層2が剥離した領域は変色領
域の中心部に現われ、その領域には下地の透明なガラス
基板1が存在するだけなので暗黒色に見える。
【0027】上述のようなレーザスクライブを利用して
形成された実施例1の集積型薄膜太陽電池について、ソ
ーラシミュレータを用いてAM1.5のスペクトル分布
と100mW/cm2のエネルギー密度を有する擬似太
陽光を照射して光電変換特性を測定したところ、曲線因
子FFが70.5%で変換効率Effが10.5%であ
り、十分な光電変換特性が得られた。
【0028】(実施例2)裏面電極分離溝4aを形成す
るときのレーザスクライブにおけるデフォーカス距離が
3.5mmに拡大されたことのみが実施例1の場合と異
なる製造条件の下で、実施例2の集積型薄膜太陽電池が
作製された。
【0029】この実施例2の集積型薄膜太陽電池の作製
過程において、裏面電極分離溝4a内で露出された透明
電極層2を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極
層2の熱損傷の面積割合は2%であった。また、裏面電
極分離溝4aの幅内において、裏面電極層4に含まれる
銀膜が突出して残存している部分が少し観察された。
【0030】このような実施例2の集積型薄膜太陽電池
について実施例1の場合と同様の条件で擬似太陽光を照
射して光電変換特性を測定したところ、曲線因子FFが
70.0%で変換効率Effが10.3%であった。
【0031】(実施例3)裏面電極分離溝4aを形成す
るときのレーザスクライブにおけるレーザ出力が0.2
0Wに低減されかつデフォーカス距離も2.5mmに縮
小されたことのみが実施例1の場合と異なる製造条件の
下で、実施例3の集積型薄膜太陽電池が作製された。
【0032】この実施例3の集積型薄膜太陽電池の製造
過程において裏面電極分離溝4a内で露出された透明電
極層2を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極層
2の熱損傷の面積割合は7%であった。また、裏面電極
分離溝4aの幅内において、裏面電極層4に含まれる銀
膜が突出して残存しているような部分は観察されなかっ
た。
【0033】このような実施例3の集積型薄膜太陽電池
について、実施例1の場合と同様の条件で擬似太陽光を
照射して光電変換特性を測定したところ、曲線因子FF
が70.3%で変換効率Effが10.4%であった。
【0034】(実施例4)裏面電極分離溝4aを形成す
るときのレーザスクライブ条件として、レーザ出力が
0.12W、パルス周波数が1kHz、スクライブ速度
が50mm/s、デフォーカス距離が2.0mmに設定
されたことのみが実施例1の場合と異なる製造条件の下
で、実施例4の集積型薄膜太陽電池が作製された。
【0035】この実施例4の集積型薄膜太陽電池の製造
過程において裏面電極分離溝4a内で露出された透明電
極層2を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極層
2の熱損傷の面積割合は4%であった。また、裏面電極
分離溝4aの幅内において、裏面電極層4に含まれる銀
膜が突出して残存しているような部分は観察されなかっ
た。
【0036】このような実施例4の集積型薄膜太陽電池
について、実施例1の場合と同様の条件で擬似太陽光を
照射して光電変換特性を測定したところ、曲線因子FF
が67.2%で変換効率Effが10.7%であった。
【0037】(比較例1)裏面電極分離溝4aを形成す
るときのレーザスクライブにおけるデフォーカス距離が
2.5mmに縮小されたことのみが実施例1の場合と異
なる製造条件の下で、比較例1の集積型薄膜太陽電池が
作製された。
【0038】この比較例1の集積型薄膜太陽電池の製造
過程において裏面電極分離溝4a内で露出された透明電
極層2を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極層
2の熱損傷の面積割合は56%であった。また、裏面電
極分離溝4aの幅内において、裏面電極層4に含まれる
銀膜が突出して残存しているような部分は観察されなか
った。
【0039】このような比較例1の集積型薄膜太陽電池
について、実施例1の場合と同様の条件で擬似太陽光を
照射して光電変換特性を測定したところ、曲線因子FF
が62.0%で変換効率Effが9.2%であり、光電
変換特性が明らかに低下していた。
【0040】(比較例2)裏面電極分離溝4aを形成す
るときのレーザスクライブにおけるデフォーカス距離が
4.0mmに拡大されたことのみが実施例1の場合と異
なる製造条件の下で、比較例2の集積型薄膜太陽電池が
作製された。
【0041】この比較例2の集積型薄膜太陽電池の製造
過程において、裏面電極分離溝4a内で露出された透明
電極層2を金属顕微鏡で観察したところ、その透明電極
層2の熱損傷の面積割合は0%であった。他方、裏面電
極分離溝4aの幅内において、裏面電極層4に含まれる
銀膜が突出して残存している部分が多く観察された。
【0042】このような比較例2の集積型薄膜太陽電池
について、実施例1の場合と同様の条件で擬似太陽光を
照射して光電変換特性を測定したところ、セル間の漏れ
電流が大きくて、曲線因子FFや変換効率Effについ
ての意義ある測定値が得られなかった。
【0043】以上のような実施例1〜4および比較例1
〜2における裏面電極分離溝形成用レーザスクライブ条
件に依存する透明電極層の損傷面積割合と光電変換特性
との関係が表1に要約されて示されている。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかなように、結晶質光電変換
ユニット層を含む集積型薄膜太陽電池において改善され
た変換特性を得るためには、裏面電極分離溝4aの領域
内に露出される透明電極層2の損傷面積割合が2%以上
で10%未満であることが好ましいことがわかる。そし
て、そのような裏面電極分離溝4a内における透明電極
層2の損傷面積割合を実現するレーザスクライブ条件
は、レーザ出力、パルス周波数、スクライブ速度、およ
びデフォーカス距離の任意のパラメータを適宜に調節す
ることによって得られることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、少なく
とも一の結晶質光電変換ユニット層を含む集積型薄膜太
陽電池において、その集積化に伴う受光面積当りの変換
効率の低下を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 集積型薄膜太陽電池の典型的な一例の構造を
示す模式的な断面図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板、2 透明電極層、2a 透明電極分
離溝、3 半導体層、3a 接続用開口溝、4 裏面電
極層、4a 裏面電極分離溝。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明絶縁基板上に順に積層された透明電
    極層、少なくとも一の結晶質シリコン系光電変換ユニッ
    ト層、および裏面電極層が複数の光電変換セルを形成す
    るように分離溝において分離されていて、かつそれらの
    セルが互いに電気的に直列接続された集積型薄膜太陽電
    池であって、 前記裏面電極層を複数の裏面電極に分離するための裏面
    電極分離溝が前記透明基板側からスクライブ用レーザビ
    ームを照射することによって前記結晶質シリコン系光電
    変換ユニット層の所定領域と同時に前記裏面電極層の所
    定領域を吹き飛ばすことによって形成されたものであ
    り、 前記裏面電極分離溝の領域内で露出された前記透明電極
    層の金属顕微鏡による観察において、その透明電極層の
    熱損傷を表わす変色または剥離を生じている面積割合が
    2%以上で10%未満の範囲内にあることを特徴とする
    集積型薄膜太陽電池。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された集積型薄膜太陽電
    池における前記裏面電極分離溝を形成するためのレーザ
    スクライブ条件を設定する方法であって、 このレーザスクライブ条件は、前記裏面電極分離溝が形
    成された後にその溝の領域内に露出される前記透明電極
    層の金属顕微鏡による観察において、その透明電極層の
    熱損傷を表わす変色または剥離を生じている面積割合が
    2%以上で10%未満の範囲内になるように、レーザビ
    ームの出力、パルス周波数、スクライブ速度、およびデ
    フォーカス距離の任意のパラメータを調節することによ
    って設定されることを特徴とするレーザスクライブ条件
    の設定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された方法によって設定
    されたレーザスクライブ条件の下で前記裏面電極分離溝
    を形成することを特徴とする集積型薄膜太陽電池の製造
    方法。
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