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JP2001015166A - イオン伝導体およびそれを用いたリチウムイオン2次電池 - Google Patents

イオン伝導体およびそれを用いたリチウムイオン2次電池

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Publication number
JP2001015166A
JP2001015166A JP11187276A JP18727699A JP2001015166A JP 2001015166 A JP2001015166 A JP 2001015166A JP 11187276 A JP11187276 A JP 11187276A JP 18727699 A JP18727699 A JP 18727699A JP 2001015166 A JP2001015166 A JP 2001015166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion
group
derivative
copolymer
ionic conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11187276A
Other languages
English (en)
Inventor
Soji Tsuchiya
宗次 土屋
Satoshige Nanai
識成 七井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP11187276A priority Critical patent/JP2001015166A/ja
Publication of JP2001015166A publication Critical patent/JP2001015166A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Conductive Materials (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオン伝導性のすぐれたゲル状、あるいは固
体状の高分子電解質を提供することを目的とする。ま
た、リチウムイオン2次電池用の固体状またはゲル状電
解質として電極との接触など良好な特性をもつもので、
良好な電池特性が引き出せるものを提供することを目的
とする。 【解決手段】 イオンの低分子あるいはその誘導体とこ
のイオンと異なるイオンを供給する低分子電解質とイオ
ン性あるいは非イオン性高分子とを適当に混合すること
により、固体状、あるいはゲル状の高分子電解質をつく
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学素子に用
いられるイオン伝導体に関するもので、特にリチウムイ
オン2次電池に利用可能なイオン伝導体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、充放電が可能ないわゆる2次電池
の用途はますます広がり、それに伴って高容量化に対す
る要求が高まっている。リチウムイオン2次電池はエネ
ルギー密度が優れているということで、携帯用情報機器
等の電源としてこのような要求に対して用いられてい
る。現在、さらなる高容量化、高安定化をめざした研究
開発が精力的になされている。
【0003】実用化されているリチウムイオン2次電池
の多くは負極として炭素材料が用いられ、電解質として
は液体のものが用いられていて、長期使用中の漏液や分
解などの劣化による電池特性の劣化現象がある。また、
最近、薄型や高分子型の2次電池でゲル状の高分子電解
質が一部実用化されているが、イオン伝導性の低下によ
る低下や長期信頼性にまだ課題を残している。将来的に
有望とされている負極としてリチウム金属を用いたリチ
ウム2次電池にしても、現状の液状の電解質を用いた場
合は、負極上に金属がデンドライト状に析出したりし
て、電池特性の劣化、安全性の課題を同様に有してい
る。金属リチウムが負極として利用可能になれば、酸化
還元反応を行うリチウムをそのまま電極として利用可能
になり、炭素を用いる時に課題となる容量上限も大きく
なり高容量化が可能となる。また、従来の電池では電解
液の漏液を防ぐために丈夫な容器とシール構造が用いら
れており、これによって重量や厚さを小さくできないと
いう課題もあった。
【0004】以上の課題を解決するために、固体状ある
いはゲル状の電解質が研究開発されている。理想的には
漏液の現象がなく、高イオン伝導性の固体電解質が望ま
れている。しかし、現実は流動性がなくなることで、電
極との接触やイオン伝導性の低下などに問題がある。そ
のため、溶媒を若干含んだようなゲル状の電解質が多く
検討されている。材料としては、高分子、電解質、溶媒
が混合された系が一般的である。また、電解液を固体状
あるいはゲル状によって、液体使用時よりも簡易な容器
やシール構造が利用可能となり、電池を薄型化したり自
由な形状とするのも可能となる。さらには、発火点など
の耐熱安定性も液体に比べて高くなる傾向にあり、電池
製造プロセス工程においても有利になると期待される。
また、電解質は電池ばかりでなくコンデンサ、エレクト
ロクロミック表示素子などのデバイスにも利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は液状の電解質
で課題となる液の漏出、薄型などの形状の容易さの改善
を図るばかりでなくイオン伝導性が良好で、電極との接
触も良好にとれる電解質材料を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のイオン伝導体は、高分子に請求項にあげた
ようなある特徴を有する構造をもつイオンあるいは誘導
体の混合物からなることを特徴としたものである。
【0007】本発明により、炭素材料のリチウムイオン
吸蔵率に対する電位変動が小さくて容量の大きな電池電
極およびこの電極を用いた電池を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、非イオン性高分子またはイオン性高分子と、(化
1)に示す構造を含むイオンまたはその誘導体と、前記
イオンまたはその誘導体と異なる陽イオンを共存イオン
として少なくとも含むゲルまたは固体のイオン伝導体で
ある。但し(化1)において、R1とR2は脂肪族性基
であり、その炭素原子が窒素原子に直接結合するもので
ある。本発明により、固体状あるいはゲル状で良好なイ
オン伝導性な電解質が得られる。
【0009】本発明の請求項2に記載の発明は、非イオ
ン性高分子またはイオン性高分子と、(化2)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、前記イオンまたは
その誘導体と異なる陽イオンを共存イオンとして少なく
とも含むゲルまたは固体をイオン伝導体である。但し
(化2)において、R3は芳香族基であり、R4、R5
又はR6は窒素原子に脂肪族性炭素が直接結合する基で
ある。本発明により、固体状あるいはゲル状で良好なイ
オン伝導性な電解質が得られる。
【0010】本発明の請求項3に記載の発明は、非イオ
ン性高分子またはイオン性高分子と、(化3)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、前記イオンまたは
その誘導体と異なる陽イオンを共存イオンとして少なく
とも含むゲルまたは固体のイオン伝導体である。但し
(化3)において、R7とR8は窒素原子に脂肪族性炭
素が直接結合する基であり、R9は炭素数が1以上16
以下であり、アルキル基、芳香族基、エーテル結合を含
む基、カルボニル基を含む基、ニトリル性シアノ基又は
アルコール性水酸基のうちの少なくともひとつを含んで
いる。本発明により、固体状あるいはゲル状で良好なイ
オン伝導性な電解質が得られる。
【0011】本発明の請求項4に記載の発明は、非イオ
ン性高分子またはイオン性高分子と、(化4)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、前記イオンまたは
その誘導体と異なる陽イオンを共存イオンとして少なく
とも含むゲルまたは固体のイオン伝導体である。但し
(化4)において、R13、R14、R15及びR16
は窒素原子に脂肪族性炭素が直接結合する基である。ま
た、R10、R11又はR12のうち少なくともひとつ
は芳香族基であり、芳香族でない基は炭素を含む基であ
る。R12は炭素数が1以上16以下であり、アルキル
基、芳香族基、エーテル結合を含む基、カルボニル基を
含む基、ニトリル性シアノ基又はアルコール性水酸基の
うちの少なくともひとつを含んでいる。本発明により、
固体状あるいはゲル状で良好なイオン伝導性な電解質が
得られる。
【0012】本発明の請求項5に記載の発明は、(化
1)ないし(化4)のいずれかより選ばれる二つ以上の
構造またはそれらから誘導される構造を同一イオン内に
持つイオンと、前記イオンと異なる陽イオンを共存イオ
ンとして少なくとも含むゲルまたは固体のイオン伝導体
である。本発明により、固体状あるいはゲル状で良好な
イオン伝導性な電解質が得られる。
【0013】本発明の請求項6に記載の発明は、室温で
液体の非イオン性有機溶媒を含んだゲルであることを特
徴とする請求項1ないし5のいずれか記載のイオン伝導
体である。本発明により、固体状あるいはゲル状で良好
なイオン伝導性な電解質が得られる。
【0014】本発明の請求項7に記載の発明は、陽イオ
ンが少なくともアルカリ金属、アルカリ土類金属、銀イ
オン、銅イオン又は亜鉛イオンより選ばれる金属イオン
含んでいることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
か記載のイオン伝導体である。本発明により、固体状あ
るいはゲル状で良好なイオン伝導性な電解質が得られ
る。
【0015】本発明の請求項8に記載の発明は、陽イオ
ンが少なくとも直鎖アルキル4級アンモニウムイオンを
含んでいることを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
か記載のイオン伝導体である。但し、前記直鎖アルキル
4級アンモニウムイオンアルキル基の炭素数は1ないし
6のいずれかである。本発明により、固体状あるいはゲ
ル状で良好なイオン伝導性な電解質が得られる。
【0016】本発明の請求項9に記載の発明は、非イオ
ン性高分子が、フッ化ビニリデンと六フッ化プロピレン
の共重合体、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト)またはその共重合体、ポリアクリロニトリルまたは
その共重合体、ポリメタクリレートまたはその共重合
体、ポリアクリレートまたはその共重合体もしくはポリ
エチレンオキサイドまたはその共重合体より選ばれるも
のを少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1な
いし5のいずれか記載のイオン伝導体である。本発明に
より、固体状あるいはゲル状で良好なイオン伝導性な電
解質が得られる。
【0017】本発明の請求項10に記載の発明は、イオ
ン性高分子としてポリメタクリル酸またはその共重合
体、ポリアクリル酸またはその共重合体、ポリフェノー
ルまたはその共重合体、ポリエチレンオキサイドの共重
合体もしくはポアクリロニトリルの共重合体より選ばれ
るもを少なくても含んでいることを特徴とする請求項1
ないし5のいずれか記載のイオン伝導体である。本発明
により、固体状あるいはゲル状で良好なイオン伝導性な
電解質が得られる。
【0018】本発明の請求項11に記載の発明は、請求
項1ないし10のいずれか記載のイオン伝導体を用いる
ことを特徴とするリチウムイオン2次電池である。本発
明により、信頼性が高く、薄型で高容量の2次電池の作
製に有用となる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0020】なお、以下の説明では、本発明を実験結果
に基づいて説明するが、本発明は下記実施例により限定
されるものではなく、主旨を変更しない範囲で適宜変更
して実施できるものである。
【0021】(実施例1)本実施例は(化3)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、これと異なる陽イ
オンを共存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体
のイオン伝導体に関するものである。
【0022】1−メチルイミダゾール0.2molと
1,2−ジブロモエタン0.08molとをアセトニト
リル50mlに溶解し、この溶液を入れた容器に冷却器
を取り付け蒸発成分が回収できるようにし、水浴に入れ
80℃で4時間加熱反応させた。得られた反応液をロー
タリーエバポレータで減圧加熱し溶媒を除去した。
【0023】得られた物質を水150mlに溶解し、こ
の溶液を攪拌しつつ水150mlにNH4PF6を0.2
5mol溶解した水溶液を注ぎ粗沈殿を得た。
【0024】得られた粗沈殿を温メタノール中に溶解
し、冷却して再結晶させろ過後乾燥し精製物を得た。
【0025】LiPF6と精製物とをLi原子数とイミ
ダゾール環(Imと略す)の数の比がLi/Im=0.
7となるように混合し、加熱して溶融混合して冷却固化
して固形のものを得た。これをさらにメタクリル酸とメ
タクリルアミドとの共重合体とを1:4の割合で溶液混
合し、その後溶媒の除去を行って、高分子の固体状のイ
オン伝導体を得た。
【0026】得られた固体イオン伝導体を2枚のPt金
属電極間にはさみ、一旦加熱後放置冷却して電気伝導率
測定用素子とした。この素子のPt電極に120Hzの
交流をかけ固体イオン伝導体の電気伝導率を測定したと
ころ、3×10-3S/cmであった。また、直流をかけ
たところ測定限界(10-8S/cm)以下の電気伝導率
であった。
【0027】さらに、上記電気伝導率測定用素子の2枚
のPt金属電極を2枚のLi金属電極に変更して、直流
で固体イオン伝導体の電気伝導率を測定したところ6×
10 -4S/cmであった。
【0028】1,2―ジブロモエタンに換えて1,6−
ジブロモヘキサンを用いた以外は前期と同様にして固体
イオン伝導体を得た。
【0029】得られた固体イオン伝導体を2枚のPt金
属電極間にはさみ、一旦加熱後放置冷却して電気伝導率
測定用素子とした。この素子のPt電極に120Hzの
交流をかけ固体イオン伝導体の電気伝導率を測定したと
ころ、8×10-4S/cmであった。また、直流をかけ
たところ測定限界(10-8S/cm)以下の電気伝導率
であった。
【0030】さらに、上記電気伝導率測定用素子の2枚
のPt金属電極を2枚のLi金属電極に変更して、直流
で固体イオン伝導体の電気伝導率を測定したところ2×
10 -4S/cmであった。
【0031】(実施例2)本実施例は(化1)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、これと異なる陽イ
オンを共存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体
をイオン伝導体に関するものである。
【0032】1−メチルイミダゾール0.1molと臭
化エチル0.13molとをアセトニトリル50mlに
溶解し、この溶液を入れた容器に冷却器を取り付け蒸発
成分が回収できるようにし、水浴に入れ80℃で4時間
加熱反応させた。得られた反応液をロータリーエバポレ
ータで減圧加熱し溶媒を除去した。得られた物質を水2
00mlに溶解し、この溶液を攪拌しつつ水100ml
にNH4PF6を0.12mol溶解した水溶液を注ぎ、
六弗化りん酸1−エチル−3−メチルイミダゾリウム
(Et−Im−Me・PF6と略す)の粗沈殿を得た。
得られた粗沈殿を温メタノール中に溶解し、冷却して再
結晶させろ過後乾燥し精製Et−Im−Me・PF6
得た。
【0033】LiPF6と精製Et−Im−Me・PF6
とをLi原子数とイミダゾール環(Imと略す)の数の
比がLi/Im=0.7となるように混合し、さらにこ
のイオン伝導体に対して、3倍の重量比のポリブチルメ
タクリレートとをプロピレンカーボネート溶媒を用いて
混合後、溶媒を除去することにより、固体イオン伝導体
を得た。
【0034】このようにして得た固体イオン伝導体につ
いて、実施例1と同様の方法で電気伝導率を測定したと
ころ、良好な結果が得られた。
【0035】(実施例3)本実施例は(化2)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、これと異なる陽イ
オンを共存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体
をイオン伝導体に関するものである。
【0036】トリエチルフェニルアンモニウムブロマイ
ド0.1molを水200mlに溶解し、この溶液を攪
拌しつつ水100mlにNH4PF6を0.12mol溶
解した水溶液を注ぎ、六弗化りん酸トリエチルフェニル
アンモニウムの粗沈殿を得た。得られた粗沈殿を温メタ
ノール中に溶解し、冷却して再結晶させろ過後乾燥し精
製六弗化りん酸トリエチルフェニルアンモニウムを得
た。
【0037】LiPF6と精製六弗化りん酸トリエチル
フェニルアンモニウムとをLi原子数と4級アンモニウ
ム窒素(N+と略す)の数の比がLi/N+=0.7と
なるように混合し、高分子であるABS樹脂とを溶媒メ
チルイソブチルケトンいい混合して冷却固化後、固体イ
オン伝導体を得た。
【0038】このようにして得た固体イオン伝導体につ
いて、実施例1と同様の方法で電気伝導率を測定したと
ころ、良好な結果が得られた。
【0039】(実施例4)本実施例は(化4)に示す構
造を含むイオンまたはその誘導体と、これと異なる陽イ
オンを共存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体
のイオン伝導体に関するものである。
【0040】実施例1の1−メチルイミダゾールに換え
てトリエチルアミンを、1,2−ジブロモエタンに換え
て1,2−ジヨードエタンを用いた以外は実施例1と同
様にしてまず低分子の固体イオン伝導体を得た。これと
ウレタンとエチレングリコールからなる重合体と1:
2.5の割合で溶液中で混合し、その後溶媒の除去を行
った。
【0041】得られた固体イオン伝導体を2枚のPt金
属電極間にはさんで、電気伝導率の測定を行った。この
素子のPt電極に120Hzの交流をかけ固体イオン伝
導体の電気伝導率を測定したところ、3×10-4S/c
mであった。また、直流をかけたところ測定限界(10
-8S/cm)以下の電気伝導率であった。
【0042】さらに、上記電気伝導率測定用素子の2枚
のPt金属電極を2枚のLi金属電極に変更して、直流
で固体イオン伝導体の電気伝導率を測定したところ1×
10 -4S/cmであった。
【0043】(実施例5)実施例1のLiPF6に変更
して、六弗化りん酸テトラエチルアンモニウムを用いた
以外は実施例1と同様にして高分子の固体イオン伝導体
を得た。
【0044】なお、本実施例は、実施例1のLiをテト
ラエチルアンモニウムに置き換えたものと同等である。
【0045】得られた固体イオン伝導体を2枚のPt金
属電極間にはさみ、電気伝導率の測定を行った。この素
子のPt電極に120Hzの交流をかけ固体イオン伝導
体の電気伝導率を測定したところ、8×10-4S/cm
であった。また、直流をかけたところ測定限界(10-8
S/cm)以下の電気伝導率であった。
【0046】(実施例6)実施例1のLiPF6に換え
て、AgPF6を用いて高分子の固体イオン伝導体を得
た。得られた固体イオン伝導体の電気伝導率を実施例5
と同様に測定したところ、Pt電極を用いた交流法では
7×10-4S/cm、直流法では測定限界値以下であっ
た。PtをAg金属に換えて直流で測定したところ、電
気伝導率は9×10-5S/cmであった。
【0047】(実施例7)実施例1のLiPF6に換え
て、Zn(BF42を用いて高分子固体イオン伝導体を
得た。得られた固体イオン伝導体の電気伝導率を実施例
5と同様に測定したところ、Pt電極を用いた交流法で
は2×10-4S/cm、直流法では測定限界値以下であ
った。
【0048】(実施例8)実施例1のLiPF6に換え
て、Ca(BF42を用いて高分子の固体イオン伝導体
を得た。得られた固体イオン伝導体の電気伝導率を実施
例5と同様に測定したところ、Pt電極を用いた交流法
では3×10-4S/cm、直流法では測定限界値以下で
あった。
【0049】(実施例9)実施例2のLiPF6に換え
て、AgPF6を用いて実施例2と同様に高分子固体イ
オン伝導体を得た。得られた固体イオン伝導体の電気伝
導率を実施例6と同様に測定したところ、Pt電極を用
いた交流法では8×10-4S/cm、直流法では測定限
界値以下であった。PtをAg金属に換えて直流で測定
したところ、電気伝導率は4×10-5S/cmであっ
た。
【0050】(実施例10)実施例2のLiPF6に換
えて、Zn(BF42を用いて実施例2と同様に高分子
固体イオン伝導体を得た。得られた固体イオン伝導体の
電気伝導率を実施例2と同様に測定したところ、Pt電
極を用いた交流法では1×10-5S/cm、直流法では
測定限界値以下であった。
【0051】(実施例11)実施例2のLiPF6に換
えて、Ca(BF42を用いて実施例2と同様に固体イ
オン伝導体を得た。得られた固体イオン伝導体の電気伝
導率を実施例2と同様に測定したところ、Pt電極を用
いた交流法では6×10-5S/cm、直流法では測定限
界値以下であった。
【0052】(実施例12)次に、Liイオン2次電池
としての電解質としての特性評価を行った。黒鉛粉末材
料に、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)
を10重量%混合し、厚さ20μmの銅箔上に塗布して
電極を作製した。
【0053】また、炭酸エチレンと炭酸ジエチルを1:
1の比で混合した有機溶媒にLiPF6を1mol/l
溶解して電解液を作製した。
【0054】対極としてLi箔を用いて、前記の電極の
間に、電解液を多孔質ポリプロピレンに含侵させたもの
を狭持してコイン電池を作製した。
【0055】このようにしてつくられた電池の炭素の容
量特性を測定することにより、電解質の評価を行った。
前記実施例1、2、3、4に示した高分子の固体状イオ
ン伝導体を、電解液のかわりに、電解質として用いて同
様に容量特性の評価を行った。
【0056】炭素の容量として電解液のみでの場合は3
30mAh/gが得られる。高分子状固体イオン伝導体
の電解質を用いると250から300mAh/gであっ
た。この固体状の電解質に溶媒を含ませてゲル状にする
と容量は300から330mAh/gが得られた。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によりイオン伝導性に優れた高分子固体状のものが得ら
れる。また、Liイオン2次電池の電解質としても固体
状、ゲル状でも良好な特性を有し、良好な電池特性を提
供できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非イオン性高分子またはイオン性高分子
    と、(化1)に示す構造を含むイオンまたはその誘導体
    と、前記イオンまたはその誘導体と異なる陽イオンを共
    存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体のイオン
    伝導体。但し(化1)において、R1とR2は脂肪族性
    基であり、その炭素原子が窒素原子に直接結合するもの
    である。 【化1】
  2. 【請求項2】 非イオン性高分子またはイオン性高分子
    と、(化2)に示す構造を含むイオンまたはその誘導体
    と、前記イオンまたはその誘導体と異なる陽イオンを共
    存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体をイオン
    伝導体。但し(化2)において、R3は芳香族基であ
    り、R4、R5又はR6は窒素原子に脂肪族性炭素が直
    接結合する基である。 【化2】
  3. 【請求項3】 非イオン性高分子またはイオン性高分子
    と、(化3)に示す構造を含むイオンまたはその誘導体
    と、前記イオンまたはその誘導体と異なる陽イオンを共
    存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体のイオン
    伝導体。但し(化3)において、R7とR8は窒素原子
    に脂肪族性炭素が直接結合する基であり、R9は炭素数
    が1以上16以下であり、アルキル基、芳香族基、エー
    テル結合を含む基、カルボニル基を含む基、ニトリル性
    シアノ基又はアルコール性水酸基のうちの少なくともひ
    とつを含んでいる。 【化3】
  4. 【請求項4】 非イオン性高分子またはイオン性高分子
    と、(化4)に示す構造を含むイオンまたはその誘導体
    と、前記イオンまたはその誘導体と異なる陽イオンを共
    存イオンとして少なくとも含むゲルまたは固体のイオン
    伝導体。但し(化4)において、R13、R14、R1
    5及びR16は窒素原子に脂肪族性炭素が直接結合する
    基である。また、R10、R11又はR12のうち少な
    くともひとつは芳香族基であり、芳香族でない基は炭素
    を含む基である。R12は炭素数が1以上16以下であ
    り、アルキル基、芳香族基、エーテル結合を含む基、カ
    ルボニル基を含む基、ニトリル性シアノ基又はアルコー
    ル性水酸基のうちの少なくともひとつを含んでいる。 【化4】
  5. 【請求項5】 (化1)ないし(化4)のいずれかより
    選ばれる二つ以上の構造またはそれらから誘導される構
    造を同一イオン内に持つイオンと、前記イオンと異なる
    陽イオンを共存イオンとして少なくとも含むゲルまたは
    固体のイオン伝導体。
  6. 【請求項6】 室温で液体の非イオン性有機溶媒を含ん
    だゲルであることを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れか記載のイオン伝導体。
  7. 【請求項7】 陽イオンが少なくともアルカリ金属、ア
    ルカリ土類金属、銀イオン、銅イオン又は亜鉛イオンよ
    り選ばれる金属イオン含んでいることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか記載のイオン伝導体。
  8. 【請求項8】 陽イオンが少なくとも直鎖アルキル4級
    アンモニウムイオンを含んでいることを特徴とする請求
    項1ないし5のいずれか記載のイオン伝導体。但し、前
    記直鎖アルキル4級アンモニウムイオンアルキル基の炭
    素数は1ないし6のいずれかである。
  9. 【請求項9】 非イオン性高分子が、フッ化ビニリデン
    と六フッ化プロピレンの共重合体、ポリ(2−ヒドロキ
    シエチルメタクリレート)またはその共重合体、ポリア
    クリロニトリルまたはその共重合体、ポリメタクリレー
    トまたはその共重合体、ポリアクリレートまたはその共
    重合体もしくはポリエチレンオキサイドまたはその共重
    合体より選ばれるものを少なくとも含んでいることを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれか記載のイオン伝導
    体。
  10. 【請求項10】 イオン性高分子としてポリメタクリル
    酸またはその共重合体、ポリアクリル酸またはその共重
    合体、ポリフェノールまたはその共重合体、ポリエチレ
    ンオキサイドの共重合体もしくはポアクリロニトリルの
    共重合体より選ばれるもを少なくても含んでいることを
    特徴とする請求項1ないし5のいずれか記載のイオン伝
    導体。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか記載の
    イオン伝導体を用いることを特徴とするリチウムイオン
    2次電池。
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