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JP2001010112A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JP2001010112A
JP2001010112A JP11183546A JP18354699A JP2001010112A JP 2001010112 A JP2001010112 A JP 2001010112A JP 11183546 A JP11183546 A JP 11183546A JP 18354699 A JP18354699 A JP 18354699A JP 2001010112 A JP2001010112 A JP 2001010112A
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JP
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light
laser
threshold value
output
comparator
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JP11183546A
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Inventor
Kenichi Komiya
研一 小宮
Koji Tanimoto
弘二 谷本
Atsushi Sakakibara
淳 榊原
Naoaki Ide
直朗 井出
Toshimitsu Ichiyanagi
敏光 一柳
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba TEC Corp filed Critical Toshiba TEC Corp
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Priority to US09/606,744 priority patent/US6392684B1/en
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/47Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light
    • B41J2/471Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light using dot sequential main scanning by means of a light deflector, e.g. a rotating polygonal mirror
    • B41J2/473Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light using dot sequential main scanning by means of a light deflector, e.g. a rotating polygonal mirror using multiple light beams, wavelengths or colours
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/10Scanning systems
    • G02B26/12Scanning systems using multifaceted mirrors
    • G02B26/123Multibeam scanners, e.g. using multiple light sources or beam splitters

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速マルチビットA/D変換器を用いなくても
高速運動するレーザビーム走査(アナログ量)のデジタ
ル制御が可能な画像形成装置を提供する。 【解決手段】感光体ドラムに照射されるビーム光の通過
位置あるいはビームパワーに対応するアナログ検出値V
oに基づいてデジタル処理が行われる際に、比較の基準
値(しきい値)Vrが検出値(積分出力)Voに対応し
て変化するコンパレータCMP0を利用する。このコン
パレータの出力CMPOUTに対応したデジタルデータ
BMDAに基づきコンパレータCMP0へ新たな比較基
準値Vrを与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえば複数の
レーザビーム光により単一の感光体ドラム上を同時に走
査露光してこの感光体ドラム上に単一の静電潜像を形成
するデジタル複写機やレーザプリンタなどの画像形成装
置、およびこの装置で使用される画像形成方法に関す
る。
【0002】とくに、上記画像形成装置あるいは画像形
成方法において、感光体ドラムに対するレーザビーム光
の通過位置制御あるいはレーザビーム光のパワー制御若
しくはこの制御を行なう回路部分に生じるオフセットの
検知/補正に利用される構成の改良に関する。
【0003】より具体的には、マルチビームを利用した
高速デジタル複写機において、レーザビームの位置ある
いはパワーのデジタル制御を、通常のA/D変換器を用
いずに、汎用デジタルデバイスを利用して行なう構成に
関する。
【0004】
【従来の技術】近年、たとえばレーザビーム光による走
査露光と電子写真プロセスとにより画像形成を行なうデ
ジタル複写機が種々開発されている。
【0005】そして、最近では、さらに画像形成速度の
高速化を図るために、マルチビーム方式、つまり、複数
のレーザビーム光を発生させ、これら複数のレーザビー
ム光により複数ラインずつの同時走査が行なわれるよう
にしたデジタル複写機が開発されている。
【0006】このようなマルチビーム方式のデジタル複
写機においては、レーザビーム光を発生する複数の半導
体レーザ発振器、これら複数のレーザ発振器から出力さ
れる各レーザビーム光を感光体ドラムへ向けて反射し、
各レーザビーム光により感光体ドラム上を走査するポリ
ゴンミラーなどの多面回転ミラー、およびコリメータレ
ンズやf−θレンズなどを主体に構成される光学系ユニ
ットを備えている。
【0007】また、マルチビームのビーム検知部は、通
常は次のように構成されている。すなわち、ビーム光に
反応する2つのセンサ出力を増幅し、差動増幅器により
その出力差分をとったあとに積分器により積分し、その
積分結果をアナログ・デジタル変換器(以下A/D変換
器またはADCと略記する)によりデジタル化する。こ
うしてデジタル化した積分結果(ビーム検知結果に対応
するデジタルデータ)が、その後のデジタル処理に利用
されるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記デジタル複写機で
は、感光体ドラムに対するレーザビーム光の通過位置制
御あるいはレーザビーム光のパワー制御において、マル
チレーザビームの位置およびパワーのアナログ量(上記
積分結果に対応)が、デジタル処理のためにデジタル化
される。このデジタル処理を行なうためにA/D変換器
が用いられるが、一般的にいって、A/D変換器のデバ
イスコストは、汎用ロジックIC(コンパレータ、フリ
ップフロップ、インバータなど)と比較して、どうして
も高くなる。
【0009】ところで、実際のデジタル複写機では、十
分な階調処理のため画像処理に8〜12ビット程度を割
り当てている。このため、上記デジタル複写機では、A
/D変換器にも8〜12ビットの高分解能マルチビット
タイプが用いられるが、このような高分解能マルチビッ
トA/D変換器は特に高価である。16ビットタイプと
もなると更に高価になる。
【0010】また、印字速度のより高速化の要求に答え
るために光学系およびデジタル処理系(CPUまたはM
PUによるソフトウエア処理を含む)の処理速度が上が
ってくると、そこで用いられるA/D変換器の動作速度
(毎回のA/D変換動作の完了に要する時間)も、より
高速化(短縮化)されなければならない。このような高
速要求に合致する高分解能A/D変換器は、益々高価な
ものになって行く。実際問題として、画像形成装置の制
御回路系の全体コストからみて、高分解能かつ高速タイ
プのA/D変換器は、非常に高価である。
【0011】この発明の目的は、上述したような高価な
A/D変換器を用いなくてもデジタル制御が可能な画像
形成装置または画像形成方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、マルチビームのビーム通過位置の制御を行なうこの
発明の画像形成装置は、複数のビーム光を発生する光源
(レーザ31)と;前記複数ビーム光が所定の対象(感
光体ドラム15)上を通過するように走査させる走査手
段(ガルバノミラー33、ポリゴンミラー35、ポリゴ
ンモータ36、ポリゴンモータドライバ37)と;前記
走査手段により走査される各ビーム光の通過位置を検知
する検知手段(ビーム光位置検知器38、積分器42を
含むビーム光位置検知器出力処理回路40、主制御部5
1のCPUソフトウエア)と;所定のしきい値(図9の
Vrまたは図35のWINTHH/WINTHL)に基
づいて、前記検知手段により検知されたビーム通過位置
に対応するアナログ量(積分出力Vo)を、対応するデ
ジタルビット(D432またはD432H/D432
L)に変換する変換手段(430〜432;または43
0*〜432*)と;前記走査手段により走査される各
ビーム光の通過位置が所望の位置(たとえば図3のセン
サパターンSF〜SJの隣接パターン間)となるよう
に、前記デジタルビット(D432またはD432H/
D432L)に基づいて前記しきい値(VrまたはWI
NTHH/WINTHL)を変更する変更手段(51と
434または51と434*)とを具備している。
【0013】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームのビームパワーの制御を行なうこの発明の画像形
成装置は、複数のビーム光を発生する光源(31)と;
前記複数ビーム光が所定の対象(15)上を通過するよ
うに走査させる走査手段(33〜37)と;前記走査手
段により走査される各ビーム光の光量を検知する検知手
段(38、40と51のCPUソフトウエア)と;所定
のしきい値(VrまたはWINTHH/WINTHL)
に基づいて、前記検知手段により検知されたビーム光量
に対応するアナログ量(積分出力Vo)を、対応するデ
ジタルビット(D432またはD432H/D432
L)に変換する変換手段(430〜432;または43
0*〜432*)と;前記走査手段により走査される各
ビーム光の光量が所望の大きさとなるように、前記デジ
タルビット(D432またはD432H/D432L)
に基づいて前記しきい値(VrまたはWINTHH/W
INTHL)を変更する変更手段(51と434または
51と434*)とを具備している。
【0014】ここで、前記変換手段は、前記変更手段に
より変更されるしきい値(Vr)でもって前記アナログ
量(Vo)とレベル比較を行なうシングルコンパレータ
(430またはCMP0)により構成できる。
【0015】あるいは、前記変換手段は、前記変更手段
により変更される1対のしきい値(WINTHH/WI
NTHL)でもって前記アナログ量(Vo)とレベル比
較を行なうウインドウコンパレータ(430*またはC
MP1/CMP2)により構成できる。
【0016】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームのビーム通過位置およびビームパワーの制御を行
なうこの発明の画像形成装置は、複数のビーム光を発生
する光源(31)と;前記複数ビーム光が所定の対象
(15)上を通過するように走査させる走査手段(33
〜37)と;前記走査手段により走査される各ビーム光
の通過位置を検知する第1の検知手段(38、40と5
1のCPUソフトウエア)と;第1のしきい値(Vrま
たはWINTHH/WINTHL)に基づいて、前記第
1の検知手段により検知されたビーム通過位置に対応す
るアナログ量(積分出力Vo)を、対応する第1のデジ
タルビット(D432またはD432H/D432L)
に変換する第1の変換手段(430〜432;または4
30*〜432*)と;前記走査手段により走査される
各ビーム光の通過位置が所望の位置となるように、前記
第1のデジタルビット(D432またはD432H/D
432L)に基づいて前記第1のしきい値(Vrまたは
WINTHH/WINTHL)を変更する第1の変更手
段(51と434または51と434*)と;前記走査
手段により走査される各ビーム光の光量を検知する第2
の検知手段(38、40と51のCPUソフトウエア)
と;第2のしきい値(VrまたはWINTHH/WIN
THL)に基づいて、前記第2の検知手段により検知さ
れたビーム光量に対応するアナログ量(積分出力Vo)
を、対応する第2のデジタルビット(D432またはD
432H/D432L)に変換する第2の変換手段(4
30〜432;または430*〜432*)と;前記走
査手段により走査される各ビーム光の光量が所望の大き
さとなるように、前記第2のデジタルビット(D432
またはD432H/D432L)に基づいて前記第2の
しきい値(VrまたはWINTHH/WINTHL)を
変更する第2の変更手段(51と434または51と4
34*)とを具備している。
【0017】ここで、前記第1および/または第2の変
換手段は、前記第1および/または第2の変更手段によ
り変更されるしきい値(Vr)でもって前記アナログ量
(Vo)とレベル比較を行なうシングルコンパレータ
(430またはCMP0)により構成できる。
【0018】あるいは、前記第1および/または第2の
変換手段は、前記第1および/または第2の変更手段に
より変更される1対のしきい値(WINTHH/WIN
THL)でもって前記アナログ量(Vo)とレベル比較
を行なうウインドウコンパレータ(430*またはCM
P1/CMP2)により構成できる。
【0019】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームの制御を行なうにあたりオフセットが生じ得る回
路構成を含むこの発明の画像形成装置は、複数のビーム
光を発生する光源(31)と;前記複数ビーム光が所定
の対象(15)上を通過するように走査させる走査手段
(33〜37)と;前記走査手段により走査される各ビ
ーム光の光量が実質的にない場合の回路状態(オフセッ
ト電圧発生状態;図7参照)を検知する検知手段(3
8、40と51のCPUソフトウエア)と;前記検知手
段において検知される回路状態に対応するオフセット量
を検知するオフセット検知手段(38、40と51のC
PUソフトウエア)と;所定のしきい値(WINTHH
/WINTHL)に基づいて、前記オフセット検知手段
により検知されたオフセット量に対応するアナログ量
(積分出力Vo)を、対応するデジタルビット(D43
2H/D432L)に変換する変換手段(430*〜4
32*)と;前記デジタルビット(D432H/D43
2L)に基づいて前記しきい値(WINTHH/WIN
THL)を変更する変更手段(51と434*)とを具
備している。
【0020】ここで、前記検知されたオフセット量に対
応して変更された前記しきい値(WINTHH/WIN
THL)を用いて、このオフセット量によるずれを補正
することができる。
【0021】なお、前記変換手段は、前記変更手段によ
り変更されるしきい値(Vr)でもって前記アナログ量
(Vo)とレベル比較を行なうシングルコンパレータ
(430またはCMP0)により構成できる。
【0022】あるいは、前記変換手段は、前記変更手段
により変更される1対のしきい値(WINTHH/WI
NTHL)でもって前記アナログ量(Vo)とレベル比
較を行なうウインドウコンパレータ(430*またはC
MP1/CMP2)により構成できる。
【0023】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームのビーム通過位置の制御を行なうこの発明の画像
形成方法では、画像形成に用いるビーム光を発生させ
(図14のST402/図40のST102);前記ビ
ーム光を走査させてその通過位置を検知し(図14のS
T408〜ST412/図41のST108〜ST11
4);所定のしきい値(図9のVrまたは図35のWI
NTHH/WINTHL)に基づいて、検知された前記
ビーム光の通過位置に対応するアナログ量(積分出力V
o)を、対応するデジタルビット(D432またはD4
32H/D432L)に変換し(図14のST410〜
ST412/図41のST110〜ST114);前記
走査されるビーム光の通過位置が所望の位置(たとえば
図3のセンサパターンSF〜SJの隣接パターン間)と
なるように、前記デジタルビット(D432またはD4
32H/D432L)に基づいて前記しきい値(Vrま
たはWINTHH/WINTHL)を変更している(図
15のST416/図42のST132)。
【0024】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームのビームパワーの制御を行なうこの発明の画像形
成方法では、画像形成に用いるビーム光を発生させ(図
21のST500/図46のST200);前記ビーム
光の光量を検知し(図21のST504〜ST508/
図46のST204〜ST212);所定のしきい値
(VrまたはWINTHH/WINTHL)に基づい
て、検知された前記ビーム光の光量に対応するアナログ
量(積分出力Vo)を、対応するデジタルビット(D4
32またはD432H/D432L)に変換し(図21
のST506〜ST508/図46のST206〜ST
212);前記ビーム光の光量が所望の大きさとなるよ
うに、前記デジタルビット(D432またはD432H
/D432L)に基づいて前記しきい値(VrまたはW
INTHH/WINTHL)を変更している(図21の
ST512〜ST514/図46のST216)。
【0025】また、上記目的を達成するために、マルチ
ビームの制御を行なうにあたりオフセットが生じ得る回
路構成を含むこの発明の画像形成方法では、画像形成に
用いるビーム光を発生させ(図52のST304);前
記ビーム光の光量が実質的にない場合の回路状態(オフ
セット発生状態;図7参照)を検知し(図52のST3
06〜ST312);前記回路状態に対応するオフセッ
ト量を検知し(図52のST312〜ST314);所
定のしきい値(WINTHH/WINTHL)に基づい
て、前記検知されたオフセット量に対応するアナログ量
(積分出力Vo)を、対応するデジタルビット(D43
2H/D432L)に変換し(図52のST308〜S
T310);前記デジタルビット(D432H/D43
2L)に基づいて前記しきい値(WINTHH/WIN
THL)を変更し(図52のST312);変更された
前記しきい値(WINTHH/WINTHL)の最終値
(Vh4/Vl4)を前記オフセット量を示すデータと
して記録している(図52のST314〜ST31
6)。
【0026】なお、前記オフセット量を示すデータとし
て記録された前記しきい値の最終値(Vh4/Vl4)
を用いて、このオフセット量によるずれを補正(図53
のST332)することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施の形態を説明する。
【0028】図1は、この発明の一実施の形態に係る画
像形成装置としてのデジタル複写機の構成を示す。
【0029】すなわち、このデジタル複写機は、たとえ
ば、画像読取手段としてのスキャナ部1、および画像形
成手段としてのプリンタ部2から構成されている。スキ
ャナ部1は、移動可能な第1キャリジ3と第2キャリジ
4、結像レンズ5、および光電変換素子6などから構成
されている。
【0030】図1において、原稿Oは透明ガラスからな
る原稿台7上に下向きに置かれる。この原稿Oの載置基
準としては、原稿台7の短手方向の正面右側が、センタ
基準として採用されている。原稿Oは、開閉自在に設け
られた原稿固定カバー8によって原稿台7上に押さえつ
けられる。
【0031】原稿Oは光源9によって照明され、その反
射光はミラー10、11、12、および結像レンズ5を
介して光電変換素子6の受光面に集光されるように構成
されている。ここで、上記光源9およびミラー10を搭
載した第1キャリジ3と、ミラー11、12を搭載した
第2キャリジ4は、光路長を一定にするように2:1の
相対速度で移動するようになっている。第1キャリジ3
および第2キャリジ4は、キャリジ駆動用モータ(図示
せず)によって、読取タイミング信号に同期して図上右
から左方向に移動する。
【0032】以上のようにして、原稿台7上に載置され
た原稿Oの画像は、スキャナ部1によって1ラインごと
に順次読取られ、その読取り出力は、図示しない画像処
理部において画像の濃淡を示す8〜12ビットのデジタ
ル画像信号に変換される(以下では、画像の濃淡を示す
量子化ビット数を、8ビットで示すことにする)。
【0033】プリンタ部2は、光学系ユニット13、お
よび被画像形成媒体である用紙P上に画像形成が可能な
電子写真方式を組合わせた、画像形成部14で構成され
ている。
【0034】すなわち、原稿Oからスキャナ部1で読取
られた画像信号は、図示しない画像処理部で処理が行な
われた後、半導体レーザ発振器からのレーザビーム光
(以降、単にビーム光と称す)に変換される。ここで、
この実施の形態では、半導体レーザ発振器を複数個(2
個以上)使用するマルチビーム光学系を採用している。
【0035】光学系ユニット13の構成については後で
詳細を説明するが、光学系ユニット内に設けられた複数
の半導体レーザ発振器は、図示しない画像処理部から出
力されるレーザ変調信号にしたがって発光動作し、これ
らから出力される複数のビーム光は、ポリゴンミラーで
反射されて走査光となり、光学系ユニット外部へ出力さ
れるようになっている。
【0036】光学系ユニット13から出力される複数の
ビーム光は、像担持体としての感光体ドラム15上の露
光位置Xの地点に必要な解像度を持つスポットの走査光
として結像され、走査露光される。これによって、感光
体ドラム15上には、画像信号に応じた静電潜像が形成
される。
【0037】感光体ドラム15の周辺には、その表面を
帯電する帯電チャージャ16、現像器17、転写チャー
ジャ18、剥離チャージャ19、およびクリーナ20な
どが配設されている。
【0038】感光体ドラム15は、駆動モータ(図示せ
ず)により所定の外周速度で回転駆動され、その表面に
対向して設けられている帯電チャージャ16によって帯
電される。帯電された感光体ドラム15上の露光位置X
の地点に複数のビーム光(走査光)がスポット結像され
る。
【0039】感光体ドラム15上に形成された静電潜像
は、現像器17からのトナー(現像剤)により現像され
る。現像によりトナー像が形成された感光体ドラム15
は、転写位置の地点で、給紙系によりタイミングをとっ
て供給される用紙P上に、転写チャージャ18によって
転写される。
【0040】上記給紙系は、装置底部に設けられた給紙
カセット21内の用紙Pを、給紙ローラ22と分離ロー
ラ23とにより1枚ずつ分離して排出する。そして、分
離・排出された各用紙Pは、レジストローラ24まで送
られ、所定のタイミングで転写位置まで供給され、そこ
でトナー像が転写される。転写チャージャ18の下流側
には、用紙搬送機構25、定着器26、画像形成済みの
用紙Pを排出する排紙ローラ27が配設されている。こ
れにより、トナー像が転写された用紙Pは、定着器26
でトナー像が定着され、その後、排紙ローラ27を経て
外部の排紙トレイ28に排紙される。
【0041】また、用紙Pへの転写が終了した感光体ド
ラム15は、その表面の残留トナーがクリーナ20によ
って取り除かれて、初期状態に復帰し、次の画像形成の
待機状態となる。
【0042】以上のプロセス動作を繰り返すことによ
り、画像形成動作が連続的に行なわれる。
【0043】以上説明したように、原稿台7上に置かれ
た原稿Oは、スキャナ部1で読取られ、その読取り情報
は、プリンタ部2で一連の処理を施された後、用紙P上
にトナー画像として記録される。
【0044】次に、光学系ユニット13について説明す
る。
【0045】図2は、光学系ユニット13の構成と感光
体ドラム15の位置関係を示している。光学系ユニット
13は、たとえば4つのビーム光発生手段としての半導
体レーザ発振器31a、31b、31c、31dを内蔵
している。そして、それぞれのレーザ発振器31a〜3
1dが同時に1走査ラインずつの画像形成を共同して行
なうことにより、ポリゴンミラー35の回転数を極端に
上げることなく、高速の画像形成を可能としている。
【0046】すなわち、レーザ発振器31aはレーザド
ライバ32aで駆動され、出力されるレーザビーム光
は、図示しないコリメータレンズを通過した後、光路変
更手段としてのガルバノミラー33aに入射する。ガル
バノミラー33aで反射されたビーム光は、ハーフミラ
ー34aとハーフミラー34bを通過し、多面回転ミラ
ーとしてのポリゴンミラー35に入射する。
【0047】ポリゴンミラー35は、ポリゴンモータド
ライバ37で駆動されるポリゴンモータ36によって一
定速度で回転されている。これにより、ポリゴンミラー
35からの反射光は、ポリゴンモータ36の回転数で定
まる角速度で、一定方向に走査することになる。
【0048】ポリゴンミラー35によって走査されたレ
ーザビーム光は、図示しないf−θレンズのf−θ特性
により、これを通過することによって、一定速度で、ビ
ーム光位置検知手段としてのビーム光位置検知器38の
受光面、および感光体ドラム15上を走査することにな
る。
【0049】レーザ発振器31bは、レーザドライバ3
2bで駆動され、出力されるレーザビーム光は、図示し
ないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー3
3bで反射し、さらにハーフミラー34aで反射する。
ハーフミラー34aからの反射光は、ハーフミラー34
bを通過し、ポリゴンミラー35に入射する。ポリゴン
ミラー35以降のビーム経路は上述したレーザ発振器3
1aの場合と同じで、図示しないf−θレンズを通過
し、一定速度でビーム光位置検知器38の受光面および
感光体ドラム15上を走査する。
【0050】レーザ発振器31cは、レーザドライバ3
2cで駆動され、出力されるレーザビーム光は、図示し
ないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー3
3cで反射し、さらにハーフミラー34cを通過し、ハ
ーフミラー34bで反射し、ポリゴンミラー35に入射
する。ポリゴンミラー35以降のビーム経路は上述した
レーザ発振器31a、31bの場合と同じで、図示しな
いf−θレンズを通過し、一定速度でビーム光位置検知
器38の受光面および感光体ドラム15上を走査する。
【0051】レーザ発振器31dは、レーザドライバ3
2dで駆動され、出力されるレーザビーム光は、図示し
ないコリメータレンズを通過した後、ガルバノミラー3
3dで反射し、さらにハーフミラー34cで反射し、ハ
ーフミラー34bで反射し、ポリゴンミラー35に入射
する。ポリゴンミラー35以降のビーム経路は上述した
レーザ発振器31a、31b、31cの場合と同じで、
図示しないf−θレンズを通過し、一定速度でビーム光
位置検知器38の受光面および感光体ドラム15上を走
査する。
【0052】このようにして、別々のレーザ発振器31
a、31b、31c、31dから出力された各レーザビ
ーム光は、ハーフミラー34a、34b、34cで合成
され、4つのレーザビーム光がポリゴンミラー35の方
向に進むことになる。
【0053】したがって、4つのレーザビーム光は同時
に感光体ドラム15上を走査することができ、これまで
のシングルビームの場合に比べ、ポリゴンミラー35の
回転数が同じである場合、4倍の速度で画像を記録する
ことが可能となる。
【0054】ガルバノミラー33a、33b、33c、
33dは、副走査方向(感光体ドラム15の長手軸方
向)のビーム光相互間の位置関係を調整(制御)するた
めのものであり、それぞれを駆動するガルバノミラー駆
動回路39a、39b、39c、39dが接続されてい
る。
【0055】ビーム光位置検知器38は、上記4つのレ
ーザビーム光の通過位置と通過タイミングを検知するた
めのものであり、その受光面が感光体ドラム15の表面
と同等になるよう、感光体ドラム15の端部近傍の位置
BP1に配設されている。
【0056】ポリゴンミラー35の回転速度、およびポ
リゴンミラー35と検知器38とドラム15との間の幾
何学的な位置関係は事前に分かっているので、ポリゴン
ミラー35で反射されたレーザビームが検知器38で検
知された瞬間からの時間経過を計量すれば、今レーザビ
ームのスポットが走査線BSL上の何処にあるのか、あ
るいは感光体ドラム15の特定位置をレーザビームがど
んなタイミングで通過するかを知ることができる。
【0057】つまり、ビーム光位置検知器38が感光体
ドラム15上のビーム走査面の位置に実際に配置されて
いなくても、別の位置に配置された検知器38の検知結
果に基づいて、今レーザビームのスポットが走査線BS
L上の何処にあるのかを知ることができる。このような
「別の位置」が、上記「感光体ドラム15の表面と同
等」の位置に相当する。
【0058】すなわち、「感光体ドラム15の表面と同
等」とは、感光体ドラム15上のビーム走査線BSLの
線上、あるいはこのBSL線上とポリゴンミラー35の
ビーム反射面とを結ぶ線上の何処(たとえば図2では位
置BP1またはBP2)かをいう。この何処かの位置と
して、図2では位置BP1が検知器38の配設位置とし
て例示されている。
【0059】このように設置されたビーム光位置検知器
38からの検知信号を基に、それぞれのビーム光に対応
するガルバノミラー33a、33b、33c、33dの
制御(副走査方向の画像形成位置制御)、レーザ発振器
31a、31b、31c、31dの発光パワー(強度)
の制御、および発光タイミングの制御(主走査方向の画
像形成位置制御)が行なわれる(詳細は後述する)。こ
れらの制御を行なうための信号を生成するために、ビー
ム光位置検知器38には、ビーム光位置検知器出力処理
回路40が接続されている。
【0060】図2のマルチビーム光学系を備えた図1の
デジタル複写機は、複数のレーザを有しており、ビーム
相互を所定の関係に保持するためにビーム制御が必要と
なる。このマルチビーム光学系のビーム制御に適するよ
う、図2のビーム光位置検知器38は、特殊な構成のビ
ーム検知センサ380を備えている。
【0061】ビーム検知センサ380を構成する光セン
サ受光部SA〜SPの配置パターンは、たとえば図3に
示すようになっている。これらの光センサ受光部SA〜
SPそれぞれは、フォトダイオードなどの光検知素子に
より構成される。図2のポリゴンミラー35で反射され
たレーザビームは、図3のセンサ380のパターンを、
左(SA側)から右(SP側)へ横切って走査する。
【0062】図3は、4ビーム構成で解像度600dp
i(ドット・パー・インチ)の場合に利用でき、所定の
形状および配置を持った16個の光センサ受光部(フォ
トダイオード)SA〜SPで構成されている。以下、こ
れらの受光部SA〜SPの機能をを説明する。
【0063】<01>受光部SAは、感光体ドラム15
上における主走査ビームの通過タイミングを検知し、種
々なタイミング信号を生成するのに利用される。
【0064】具体的には、受光部SAと受光部SBとの
組み合わせで、傾き検知受光部SC、SDの積分リセッ
ト信号を生成する;受光部SAと受光部SEとの組み合
わせで、副走査ビーム位置検知の積分リセット信号を生
成する;受光部SAと受光部SKとの組み合わせで、ビ
ーム光量検知の積分リセット信号を生成する;受光部S
Aと受光部SMとの組み合わせで、傾き検知受光部S
N、SOの積分リセット信号を生成する;受光部SAと
受光部SBとの組み合わせで、同期信号(HSYNC信
号)を生成する。
【0065】<02>受光部SBも、主走査ビームの通
過タイミングを検知するのに利用される。
【0066】具体的には、受光部SBと受光部SAとの
組み合わせで、傾き検知受光部SC、SDの積分リセッ
ト信号を生成する;受光部SBと受光部SAとの組み合
わせで、同期信号(HSYNC信号)を生成する。
【0067】<03>受光部SCは、センサ380の受
光面とこのセンサに入射するレーザビームとの相対的な
傾きを検知するのに利用される。
【0068】具体的には、受光部SCと受光部SDとの
組み合わせで、上流側の傾き検知が行われる。
【0069】<04>受光部SDも、センサ380の受
光面とこのセンサに入射するレーザビームとの相対的な
傾きを検知するのに利用される。
【0070】具体的には、受光部SDと受光部SCとの
組み合わせで、上流側の傾き検知が行われる。
【0071】<05>受光部SEは、各種タイミング生
成に利用される。
【0072】具体的には、受光部SCと受光部SDとの
組み合わせによる傾き検知結果(アナログ量)のA/D
変換(あるいはより広範な意味でA/D処理)の開始信
号を生成する;受光部SEと受光部SAとの組み合わせ
で、副走査ビーム位置検知の積分リセット信号を生成す
る。
【0073】<06>受光部SFは、受光部SGとの組
み合わせで、(4本のレーザビームをa〜dで表したと
きに)ビームdのビーム位置(副走査ビーム位置)を検
知するのに利用される。
【0074】<07>受光部SGは、受光部SFとの組
み合わせでビームdのビーム位置(副走査ビーム位置)
を検知するのに利用され、受光部SHとの組み合わせで
ビームcのビーム位置(副走査ビーム位置)を検知する
のに利用される。
【0075】<08>受光部SHは、受光部SGとの組
み合わせでビームcのビーム位置(副走査ビーム位置)
を検知するのに利用され、受光部SIとの組み合わせで
ビームbのビーム位置(副走査ビーム位置)を検知する
のに利用される。
【0076】<09>受光部SIは、受光部SHとの組
み合わせでビームbのビーム位置(副走査ビーム位置)
を検知するのに利用され、受光部SJとの組み合わせで
ビームaのビーム位置(副走査ビーム位置)を検知する
のに利用される。
【0077】<10>受光部SJは、受光部SIとの組
み合わせでビームaのビーム位置(副走査ビーム位置)
を検知するのに利用される。
【0078】<11>受光部SKは、各種タイミング生
成に利用される。
【0079】具体的には、副走査ビーム位置の検知結果
(アナログ量)のA/D変換(A/D処理)開始信号を
生成する;受光部SKと受光部SAとの組み合わせで、
ビーム光量(パワー)検知の積分リセット信号を生成す
る。
【0080】<12>受光部SLは、ビーム光量(パワ
ー)を検知するのに利用される。
【0081】<13>受光部SMは、各種タイミング生
成に利用される。
【0082】具体的には、ビーム光量(パワー)の検知
結果(アナログ量)のA/D変換(A/D処理)開始信
号を生成する;受光部SMと受光部SAとの組み合わせ
で、受光部SNと受光部SOとの組み合わせによる傾き
検知の積分リセット信号を生成する。
【0083】<14>受光部SNは、センサ380の受
光面とこのセンサに入射するレーザビームとの相対的な
傾きを検知するのに利用される。
【0084】具体的には、受光部SNと受光部SOとの
組み合わせで、下流側の傾き検知が行われる。
【0085】<15>受光部SOも、センサ380の受
光面とこのセンサに入射するレーザビームとの相対的な
傾きを検知するのに利用される。
【0086】具体的には、受光部SOと受光部SNとの
組み合わせで、下流側の傾き検知が行われる。
【0087】<16>受光部SPは、主走査ビームの通
過タイミング検知等に利用される。
【0088】具体的には、主走査ビームの通過タイミン
グを検知し、受光部SNおよび受光部SOからの傾き検
知結果(アナログ量)のA/D変換(A/D処理)の開
始信号を生成する。
【0089】以上まとめると、図3のビーム検知センサ
380は、(1)副走査ビーム位置検知機能と、(2)
主走査ビーム通過タイミング検知機能と、(3)ビーム
光量(パワー)検知機能と、(4)傾き検知機能とを持
つことができるようになっている。
【0090】なお、図3の構成では、光センサ受光部S
EとSKとの間隔Lekが、光センサ受光部SKとSM
との間隔Lkmと等しくなるように構成されている。光
センサ受光部SF〜SJにビーム光を照射しない状態で
光センサ受光部SKおよびSMからのセンサ出力を積分
することにより、オフセット検出ができる。
【0091】次に、図1の装置の制御系について説明す
る。
【0092】図4は、主にマルチビーム光学系の制御を
主体にした制御系を示している。すなわち、51は全体
的な制御を司る主制御部で、たとえば、マイクロコンピ
ュータMPUまたはワンチップCPUをベースに構成さ
れる。この出力制御部51には、メモリ52、コントロ
ールパネル53、外部通信インタフェイス(I/F)5
4、レーザドライバ32a、32b、32c、32d、
ポリゴンミラーモータドライバ37、ガルバノミラー駆
動回路39a、39b、39c、39d、信号処理手段
としてのビーム光位置検知器出力処理回路40、同期回
路55、および画像データインタフェイス(I/F)5
6が接続されている。
【0093】同期回路55には画像データI/F56が
接続されており、画像データI/F56には画像処理部
57およびページメモリ58が接続されている。画像処
理部57にはスキャナ部1が接続され、ページメモリ5
8には外部インタフェイス(I/F)59が接続されて
いる。
【0094】ここで、画像を形成する際の画像データの
流れを簡単に説明すると、以下のような流れとなる。
【0095】まず、複写動作の場合、図1を参照して先
に説明したように、原稿台7上にセットされた原稿Oの
画像は、スキャナ部1で読取られ、画像処理部57へ送
られる。画像処理部57は、スキャナ部1からの画像信
号に対し、たとえば、周知のシェーディング補正、各種
フィルタリング処理、階調処理、ガンマ補正などを施こ
す。
【0096】画像処理部57からの画像データは、画像
データI/F56へと送られる。画像データI/F56
は、4つのレーザドライバ32a、32b、32c、3
2dへ画像データを振り分ける役割を果たしている。
【0097】同期回路55は、各レーザビーム光のビー
ム光位置検知器38上を通過するタイミングに同期した
クロックを発生する。このクロックに同期して、画像デ
ータI/F56から各レーザドライバ32a、32b、
32c、32dへ、画像データをレーザ変調信号として
送出する。このように各レーザビーム光の走査と同期を
取りながら画像データを転送することで、主走査方向に
同期がとれた(正しい位置への)画像形成が行なわれ
る。
【0098】また、同期回路55には、非画像領域で各
レーザ発振器31a〜31dを強制的に発光動作させ各
レーザビーム光のパワーを制御するためのサンプルタイ
マや、各レーザビーム光の画像形成タイミングを取るた
めにビーム光の順にしたがってビーム光位置検知器38
上でそれぞれのレーザ発振器31a〜31dを発光動作
させる論理回路などが含まれている。
【0099】コントロールパネル53は、複写動作の起
動や、枚数設定などを行なうマン・マシン・インタフェ
ースである。
【0100】このデジタル複写機は、複写動作のみでな
く、ページメモリ58に接続された外部I/F59を介
して外部から入力される画像データをも形成出力できる
構成(つまりプリンタ)となっている。なお、外部I/
F59から入力される画像データは、一旦ページメモリ
58に格納された後、画像データI/F56を介して同
期回路55へ送られる。
【0101】また、このデジタル複写機が、たとえばネ
ットワークなどを介して外部から制御される場合には、
外部通信I/F54がコントロールパネル53の役割を
果たす。
【0102】ガルバノミラー駆動回路39a、39b、
39c、39dは、主制御部51からの指示値にしたが
って、ガルバノミラー33a、33b、33c、33d
を駆動する回路である。したがって、主制御部51は、
ガルバノミラー駆動回路39a〜39dを介してガルバ
ノミラー33a〜33dそれぞれの角度を自由に制御す
ることができる。
【0103】ポリゴンモータドライバ37は、先に述べ
た4つのビーム光を走査するポリゴンミラー35を回転
させるためのポリゴンモータ36を駆動するドライバで
ある。主制御部51は、このポリゴンモータドライバ3
7に対し、回転開始/回転停止および回転数の切換え指
示を行なうことができる。回転数の切換えは、ビーム光
位置検知器38でビーム光の通過位置を確認する際に、
必要に応じて、所定の回転速度よりも回転数を落すとき
に用いる。
【0104】レーザドライバ32a〜32dは、先に説
明した同期回路55からのビーム光の走査に同期したレ
ーザ変調信号にしたがってレーザ光を発光させる以外
に、主制御部51からの強制発光信号により、画像デー
タとは無関係に強制的にレーザ発振器31a〜31dを
発光動作させる機能を持っている。
【0105】また、主制御部51は、それぞれのレーザ
発振器31a〜31dが発光動作するパワーを、各レー
ザドライバ32a〜32dに対して設定する。発光パワ
ーの設定は、画像形成プロセス条件の変化や、ビーム光
の通過位置検知などに応じて変更される。
【0106】メモリ52は、制御に必要な情報を記憶す
るためのものである。たとえば、各ガルバノミラー33
a〜33dの制御量やレーザビーム光の到来順序その他
の情報を記憶しておくことで、電源立ち上げ後、即座に
光学系ユニット13を画像形成が可能な状態にすること
ができる。
【0107】次に、レーザビーム光の通過(走査)位置
制御について説明する。
【0108】図5は、図2の感光体ドラム15に対する
レーザビーム光の通過位置制御、および後述するオフセ
ット検出・補正処理を説明するための図であり、図4の
ブロック図のうちのビーム光制御に関連する部分を抜き
出して詳細に示したものである。
【0109】ビーム光位置検知器38を構成する図3の
ビーム検知センサ380のセンサパターン(フォトダイ
オードで構成されるセンサ受光部)SA、SE、SK、
SMからは、そこをレーザビーム光が通過した(横切っ
た)ときにパルス状の信号が出力される。
【0110】また、複数のセンサパターン(センサ受光
部)SF〜SJからは、レーザビーム光の通過位置に応
じて、それぞれ独立した信号が出力される。たとえばレ
ーザビームがSF上を通過すればセンサSFのフォトダ
イオードがパルス信号を出力する。レーザビームがSF
とSGの境界上付近を通過すればセンサSFおよびSG
双方のフォトダイオードからパルス信号が出力される。
【0111】以下同様に、レーザビームがSIとSJの
境界上付近を通過すればセンサSIおよびSJ双方のフ
ォトダイオードからパルス信号が出力され、レーザビー
ムがSJ上を通過すればセンサSJのフォトダイオード
からパルス信号が出力される。
【0112】さらに、センサパターン(センサ受光部)
SLからは、そこを通過する4本のレーザビームの光量
(パワー)に対応した信号(アナログ)が出力される。
【0113】センサパターンSLのフォトダイオードか
ら出力された信号は、増幅器62(増幅器L)により所
定の増幅度で増幅され、選択回路(アナログスイッチ)
41に供給される。この増幅器Lの増幅度は、出力制御
部51からの指令に応じて変更できるようになってい
る。
【0114】センサパターンSJのフォトダイオードか
ら出力された信号は、差動増幅器63(差動増幅器J−
I)の一方入力に供給される。
【0115】センサパターンSIのフォトダイオードか
ら出力された信号は、差動増幅器63(差動増幅器J−
I)の他方入力に供給されるとともに、差動増幅器64
(差動増幅器IーH)の一方入力に供給される。
【0116】センサパターンSHのフォトダイオードか
ら出力された信号は、差動増幅器64(差動増幅器Iー
H)の他方入力に供給されるとともに、差動増幅器65
(差動増幅器HーG)の一方入力に供給される。
【0117】センサパターンSGのフォトダイオードか
ら出力された信号は、差動増幅器65(差動増幅器Hー
G)の他方入力に供給されるとともに、差動増幅器66
(差動増幅器GーF)の一方入力に供給される。
【0118】センサパターンSFのフォトダイオードか
ら出力された信号は、差動増幅器66(差動増幅器Gー
F)の他方入力に供給される。
【0119】すなわち、センサパターンSF〜SJのフ
ォトダイオードからの出力信号は、センサパターンSF
〜SJのうち隣り合うものからの出力信号の差を増幅す
る差動増幅器63〜66に、それぞれ入力される。
【0120】差動増幅器63は、センサパターンSJお
よびSIからの出力信号の差分を増幅して選択回路(ア
ナログスイッチ)41に供給する。
【0121】同様に、差動増幅器64はセンサパターン
SIおよびSHからの出力信号の差分を増幅して選択回
路41に供給し、差動増幅器65はセンサパターンSH
およびSGからの出力信号の差分を増幅して選択回路4
1に供給し、差動増幅器66はセンサパターンSGおよ
びSFからの出力信号の差分を増幅して選択回路41に
供給する。
【0122】選択回路41は、主制御部(CPU)51
からのセンサ選択信号により入力された信号のいずれか
1つを選択し、選択された信号を、積分器42へ供給す
る。積分器42は、選択回路41によって選択された信
号を積分する。
【0123】センサパターンSAのフォトダイオードか
ら出力されたパルス信号、センサパターンSEのフォト
ダイオードから出力されたパルス信号、およびセンサパ
ターンSKのフォトダイオードから出力されたパルス信
号は、選択回路Aに入力される。選択回路Aは、主制御
部51からの指令にしたがって、SA、SE、またはS
Kのいずれかからのパルス信号を選択し、積分器42に
供給する。積分器42は、供給されたパルス信号により
リセットされて、選択回路41から入力された信号の積
分を開始するように構成されている。
【0124】つまり、積分器42は、図3のビーム検知
センサ380のセンサパターン(フォトダイオードで構
成されるセンサ受光部)SA、SE、SKの配置とそこ
を所定の速度で横切るレーザビームの通過タイミングに
応じて、積分動作を開始する。
【0125】なお、積分器42には、ノイズの除去作用
と、ビーム光位置検知器38の取付け傾きの影響除去な
どの作用がある。
【0126】また、センサパターンSKのフォトダイオ
ードから出力されたパルス信号およびセンサパターンS
Mのフォトダイオードから出力されたパルス信号は、選
択回路Bに入力される。選択回路Bは、主制御部51か
らの指令にしたがって、SKまたはSMのいずれかから
のパルス信号を選択し、後述するフリップフロップ回路
432に供給する。フリップフロップ回路432は、供
給されたパルス信号によりクロックされて、所定の動作
を行なうように構成されている。
【0127】つまり、フリップフロップ回路432は、
図3のビーム検知センサ380のセンサパターン(フォ
トダイオードで構成されるセンサ受光部)SK、SMの
配置とそこを所定の速度で横切るレーザビームの通過タ
イミングに応じて、フリップフロップ動作を行なう(後
に詳述するが、このフリップフロップ動作はこの発明の
A/D処理動作に関係している)。
【0128】このように、センサパターンSA、SE、
またはSKからのパルス信号により、レーザビーム光が
ビーム検知センサ380を通過するときに積分器42を
リセットして積分動作を開始させる。そして、レーザビ
ーム光がビーム検知センサ380のセンサパターン上を
通過している間は、積分器42はレーザビーム光の通過
位置を示す信号を積分する。その間、積分器42で積分
した結果はコンパレータ430、フリップフロップ回路
432、主制御部51およびDAコンバータ434のル
ープで構成される回路動作により、通常のA/D変換デ
バイスを用いることなく、実質的にA/D変換に対応し
たA/D処理がなされる(このA/D処理のための回路
構成および動作は、別途図面を参照して後述する)。
【0129】この積分動作を伴うA/D処理により、ノ
イズが少なく、ビーム光位置検知器38の取付け傾きの
影響が除去された検知信号をデジタル信号に変換するこ
とができる。
【0130】ここで、増幅器62〜66、選択回路4
1、積分器42、コンパレータ430、フリップフロッ
プ回路432、およびDA変換器434は、ビーム光位
置検知器出力処理回路40を構成している。
【0131】このようにして、デジタル信号に変換され
たビーム光位置検知器38からのビーム光位置検知信号
は、ビーム光位置情報として主制御部51に入力され、
レーザビーム光の通過位置やレーザ光量(パワー)など
が判断される。
【0132】さて、このようにして得られたビーム光位
置検知信号に基づいて、主制御部51では、ガルバノミ
ラー33a〜33dの制御量が演算される。その演算結
果は、必要に応じてメモリ52に記憶される。主制御部
51は、この演算結果をガルバノミラー駆動回路39a
〜39dへ送出する。
【0133】ガルバノミラー駆動回路39a〜39dに
は、図5に示したように、この演算結果のデータを保持
するためのラッチ44a〜44dが設けられている。こ
れらのラッチは、主制御部51からのデータが一旦デー
タを書き込まれると、次にデータが更新されるまでは、
その値を保持するようになっている。
【0134】ラッチ44a〜44dに保持されているデ
ータは、D/A変換器45a〜45dによりアナログ信
号(電圧)に変換され、ガルバノミラー33a〜33d
を駆動するためのドライバ46a〜46dに入力され
る。ドライバ46a〜46dは、D/A変換器45a〜
45dから入力されたアナログ信号(電圧)にしたがっ
てガルバノミラー33a〜33dを駆動制御する。
【0135】なお、この実施の形態では、センサパター
ンSF〜SJからの出力信号は、選択回路41によりそ
の1つのみが選択されて積分され、A/D処理されてい
るため、センサパターンSF〜SJの出力信号を一度に
主制御部51に入力することはできない。
【0136】したがって、レーザビーム光がどこを通過
しているか分からない状態においては、選択回路41を
順次切換え、センサパターンSF〜SJ全てからの出力
信号を主制御部51に順次入力して、ビーム光の通過位
置を判定する必要がある。
【0137】しかし、どのあたりをレーザビーム光が通
過しているかが一旦認識できると、ガルバノミラー33
a〜34dを極端に動かさない限り、これからレーザビ
ーム光が通過するであろう位置はほぼ予想でき、常に全
てのセンサパターンの出力信号を主制御部51に入力す
る必要はない次に、ビーム光位置検知器出力処理回路4
0におけるオフセット値の検出およびその補正について
説明する。
【0138】図6は、ビーム光位置検知器出力処理回路
40におけるセンサパターンSJ、SIに対する積分器
42までの回路構成を例示している。
【0139】図6において、センサパターン(フォトダ
イオード)SJ、SIを流れる電流は、電流・電圧変換
回路としてのオペアンプA1、A2でそれぞれ増幅さ
れ、差動増幅器63に送られる。差動増幅器63は、抵
抗R1〜R4、およびオペアンプA3によって構成され
ている。
【0140】差動増幅器63の出力は、選択回路41を
構成するアナログスイッチSW1を介して積分器42に
送られる。積分器42は、オペアンプA4、積分抵抗R
5、積分キャパシタC、積分器リセット用アナログスイ
ッチSW7、および保護抵抗R6によって構成されてい
る。
【0141】積分器42の積分出力Voは、コンパレー
タ(他の実施の形態ではウインドウコンパレータ)43
0に送られる。このコンパレータ430は、主制御部5
1から与えられる比較基準値データ(デジタル)をDA
C434でD/A変換したしきい値Vrと、積分出力V
oとを比較し、比較結果をフリップフロップ回路432
に送る。
【0142】フリップフロップ回路432は、積分開始
から所定の時間経過後にコンパレータ430からの比較
結果に応じた内容にセットされ、その出力(デジタルビ
ット)D432を出力制御部51に与える。
【0143】出力制御部51はこの出力D432に基づ
き比較基準値データを適宜修正してDAC434に与え
る。すると、コンパレータ430のしきい値Vrは若干
修正されて再度VoとVrとの比較が行われる。
【0144】この比較〜しきい値Vrの修正のループを
数回反復することにより、主制御部51からの比較基準
値データ(デジタル)は積分出力Vo(アナログ)に対
応する内容となる。
【0145】こうして積分出力VoのA/D処理が終了
すると、変換終了信号が主制御部51に与えられる。主
制御部51は、変換終了信号を受けると、デジタル値に
変換された積分出力Vo(たとえばビーム光位置情報)
を記憶するようになっている。
【0146】なお、センサパターンSH、SG、SFに
対する積分器42までの構成例も、基本的には上記セン
サパターンSJ、SIに対する積分器42までの構成例
と同様な構成になっているので、その説明は省略する。
【0147】ここで、オペアンプのオフセット電圧(オ
フセット値)について、図7を用いて簡単に説明してお
く。
【0148】図7(a)において、理想的なオペアンプ
であれば、非反転入力(+)と反転入力(ー)との電圧
差が0(ゼロ)であれば、出力は0(ゼロ)である。し
かし、実際には、非反転入力と反転入力を接地電位(G
ND)に接続し、入力の電圧差を「0」としたにもかか
わらず、出力端子にはゼロでない出力電圧Vout が発生
する。このように差分入力がゼロにも拘わらずゼロでな
い出力が生じる主な原因は、オペアンプの初段に配設さ
れた差動入力トランジスタの特性のばらつきにある。
【0149】このように差分入力ゼロに対してゼロでな
い出力を生じるオペアンプにおいて出力電圧Vout を0
[V]とするには、図7(b)に示すように、差動入力
端子間にある電圧Vosを加えれば良い。この電圧値を入
力オフセット電圧Vosという。一般的なオペアンプの入
力オフセット電圧は常温で数mVであるが、この入力オ
フセット電圧は温度によって変化する。
【0150】次に、再び図6を用いてオペアンプのオフ
セット電圧がビーム光通過位置検知に与える影響および
問題点について説明する。
【0151】いま、マルチビーム(図5の実施の形態で
は4本のレーザビーム)のうちのあるレーザビーム(以
下これをビーム光aとする)に着目してみる。このビー
ム光aの通過位置が図3または図5のセンサパターンS
JとSIとの中間位置にある場合は、センサパターンS
Jの検知結果(電圧V1)とセンサパターンSIの検知
結果(電圧V2)は等しい(V1=V2)。
【0152】ここで、図6のビーム光通過位置検知器出
力処理回路40を構成するオペアンプA1〜A4のオフ
セット電圧が以下の場合を考える。
【0153】 オペアンプA1のオフセット電圧:−Vos[V] オペアンプA2のオフセット電圧:+Vos[V] オペアンプA3のオフセット電圧:+Vos[V] オペアンプA4のオフセット電圧:+Vos[V] 上記のオフセット電圧を考慮した場合、各オペアンプの
出力は以下のようになる。
【0154】 オペアンプA1の出力:V1−Vos[V] オペアンプA2の出力:V2+Vos[V] オペアンプA3の出力:(2Vos+Vos)×R3/R1
=3Vos×R3/R1[V] オペアンプA4の出力:−(3Vos×R3/R1+Vo
s)/R5/C×t[V] ただし、V1=V2 R1=R2,R3=R4 R5:積分抵抗、C:積分キャパシタ t:積分時間 センサパターンSJとSIとの出力が等しい(V1=V
2)ため、理想的にはオペアンプA4(積分器)の出力
は0[V]となる。しかし、各オペアンプのオフセット
電圧の影響で、上記のようにオペアンプA4の出力は
「0」とはならない。すなわち、ビーム光の通過位置が
理想的な位置にあったとしても、ビーム光通過位置検知
器出力処理回路40の出力は、ビーム光の位置がずれて
いるという、誤った情報を出力することになる。
【0155】たとえば、各定数が以下の場合、 Vos=5[mV] R2/R1=R4/R5=3 R5=220[Ω] C=150[pF] t=406[ns] 積分出力は約0.615[V]となる。これを、ビーム
光位置情報に換算すると、約1.23μmとなる。
【0156】上述したような、オペアンプのオフセット
に起因するビーム光通過位置検知出力の誤情報出力の検
出および補正方法については、ウインドウコンパレータ
を利用した別の実施の形態の説明において、後述する。
【0157】図8は、ビーム光位置検知器出力処理回路
40におけるセンサパターンSLに対する積分器42ま
での回路構成を例示している。
【0158】図8において、センサパターン(フォトダ
イオード)SLを流れる電流は、電流・電圧変換回路と
してのオペアンプA3で増幅され、アナログスイッチS
W1を介して積分器42に送られる。積分器42は、オ
ペアンプA4、積分抵抗R5、積分キャパシタC、積分
器リセット用アナログスイッチSW7、および保護抵抗
R6によって構成されている。
【0159】積分器42の積分出力Voは、コンパレー
タ430に送られる。このコンパレータ430は、主制
御部51から与えられる比較基準値データ(デジタル)
をDAC434でD/A変換したしきい値Vrと、積分
出力Voとを比較し、比較結果をフリップフロップ回路
432に送る。
【0160】フリップフロップ回路432は積分開始か
ら所定の時間経過後にコンパレータ430からの比較結
果に応じた内容にセットされ、その出力(デジタルビッ
ト)D432を出力制御部51に与える。
【0161】出力制御部51はこの出力D432に基づ
き比較基準値データを適宜修正してDAC434に与え
る。すると、コンパレータ430のしきい値Vrは若干
修正されて再度VoとVrとの比較が行われる。
【0162】この比較〜しきい値Vrの修正のループを
数回反復することにより、主制御部51からの比較基準
値データ(デジタル)は積分出力Vo(アナログ)に対
応する内容となる。
【0163】こうして積分出力VoのA/D処理が終了
すると、変換終了信号が主制御部51に与えられる。主
制御部51は、変換終了信号を受けると、デジタル値に
変換された積分出力Vo(たとえばビーム光量情報)を
記憶するようになっている。
【0164】図9は、この発明の一実施の形態に係るア
ナログ・デジタル処理部(A/D処理部)の構成(図
5、図6または図8の430、432、51、434)
の要部を取り出して示す回路図である。このA/D処理
部は、従来のA/D変換器に取って代わる機能を発揮す
る。
【0165】また、図10は図9のコンパレータCMP
0(図5のコンパレータ430に対応)の入出力関係を
示し、図11(a)〜図11(f)は図9に示すA/D
処理部の要所の信号波形を示している。
【0166】この実施形態の回路構成では、センサの受
光量(あるいは2つのセンサの受光量の差分)が大きく
なるほど積分器42の積分出力Voの電位が+側に向か
って高くなるようになっている(Voの電位がセンサ受
光量に比例)。
【0167】図9において、積分回路42に入力される
信号が図5の差動増幅器63の出力の場合は、積分対象
は図3または図5のセンサパターンSJおよびSIのフ
ォトダイオードで検知されたアナログ電圧となる。
【0168】同様に、積分回路42に入力される信号が
差動増幅器64の出力の場合は積分対象はセンサパター
ンSIおよびSHのアナログ電圧となり、積分回路42
に入力される信号が差動増幅器65の出力の場合は積分
対象はセンサパターンSHおよびSGのアナログ電圧と
なり、積分回路42に入力される信号が差動増幅器66
の出力の場合は積分対象はセンサパターンSGおよびS
Fのアナログ電圧となる。
【0169】また、積分回路42のオペアンプA4に入
力される信号が図5の増幅器62または図8のオペアン
プA3からの出力(差分出力ではない)である場合は、
積分回路42からの積分出力Voは、センサパターンS
Lで検知されたレーザ光量(パワー)を表すアナログ電
圧となる。
【0170】以上のことから、積分回路42から出力さ
れる積分出力Voは、センサパターンSF〜SJ、SL
の検知結果のいずれか(1つまたは2つ)に対応したア
ナログ電圧となる。
【0171】一方、図5、図6または図8の主制御部5
1の内部CPUは、図5のビーム光位置検知器38上に
おける実際のビーム位置とそれに対応する積分出力Vo
との相関を実験的に求めて決めた複数のしきい値データ
を、図5のメモリ52(または図示しないCPU内部の
メモリ)に持っている。
【0172】これらの複数のしきい値データは、たとえ
ば後述する図12および図13を例にとれば、Vr0〜
Vr7とそれらを表すデジタルデータ(たとえば8ビッ
トのヘキサデシマル値)に対応する。そして、主制御部
51のCPUは、A/D処理動作中、所定のタイミング
で、これらのしきい値データを順次読み出せるようにプ
ログラムされている。
【0173】図5、図6または図8の積分器42に相当
する図9の積分回路42は、図5の選択回路Aからの積
分リセット信号で一旦リセットされたあと、図5の選択
回路41または図6のアナログスイッチSW1を介して
入力される信号(たとえば図5の差動増幅器63の差分
出力)を、抵抗R5とキャパシタCとの積で決まる時定
数で、積分する。この積分により、パルス性のノイズあ
るいは高周波ノイズが取り除かれたアナログ電圧値が得
られる。こうして得られた積分結果Vo(A/D処理の
対象となるアナログ電圧値)は、シングルコンパレータ
(CMP0)430の一方入力(ー)に与えられる。
【0174】一方、図5、図6または図8の主制御部5
1のCPUは、最初は所定の初期比較基準値(コンパレ
ータCMP0の初期しきい値)Vrを暫定的に指定する
デジタルデータ(BMDA)を、DAC回路434のD
/A変換器DA0に与える。この暫定的な比較基準値
(初期しきい値)Vrとしては、たとえば図12のVr
0(最も低いしきい値)に対応する値を採用できる。
【0175】主制御部51からのDAC選択信号DAS
COにより上記D/A変換器DA0が選択され、このD
A0に主制御部51からデータ書込パルスDAWRが与
えられると、暫定的な比較基準値Vr(Vr0)に対応
するデジタルデータ(BMDA;これを仮に演算結果と
呼ぶことにする)がDA0によりD/A変換される。そ
して、アナログ電圧化した暫定的な比較基準値Vr(初
期しきい値Vr0)がシングルコンパレータ(CMP
0)430の他方入力(+)に与えられる。
【0176】シングルコンパレータ(CMP0)430
は、図10に示すように、Vo>Vrなららローレベ
ル”0”のコンパレータ出力CMPOUTを発生し、V
o<Vrならハイレベル”1”のコンパレータ出力CM
POUTを発生するように構成されている。
【0177】このコンパレータ出力CMPOUT(たと
えばVo>Vrでローレベル”0”)は、フリップフロ
ップ回路432を構成するD型フリップフロップFF0
のD入力に与えられる(図11(b)のt20)。
【0178】このD型フリップフロップFF0は、セン
サパターンSAの信号でクリアされたあと(図11
(e)のt10)、センサパターンSKまたはSMの検
知信号の信号エッジでラッチされて(図11(c)のt
30)、そのときのD入力レベル(上記例ではVo>V
rで”0”レベル)を取り込み(図11(d)のt3
0)、取り込んだ論理レベルを次のクロックまで記憶す
る。
【0179】ここで、積分回路42に入力されるのが、
たとえばセンサパターンSJおよびSIの差分出力であ
れば、D型フリップフロップFF0は、センサパターン
SKの信号エッジでラッチされ、そのときの比較結果
(ビーム位置に関係したD入力レベル)を記憶する。
【0180】また、積分回路42に入力されるのがセン
サパターンSLの出力であれば、D型フリップフロップ
FF0は、センサパターンSMの信号エッジでラッチさ
れ、そのときの比較結果(ビーム光量に関係したD入力
レベル)を記憶する。
【0181】D型フリップフロップFF0に記憶された
論理レベル(上記例ではVo>Vrで”0”レベル)の
出力Qは、インバータINV0によりレベル反転され、
フリップフロップ回路432の出力(デジタルビット)
D432(”1”レベル)となって、主制御部51に返
される。
【0182】ここで、主制御部51は、最下流のセンサ
SPの出力をトリガとして、フリップフロップ回路43
2の出力データ(D432)を取り込む。
【0183】主制御部51のCPUは、返されてきた出
力D432(”1”レベル)に応答して、適宜、比較基
準値Vrを更新できる(たとえばVr0→Vr1)。そ
して、更新した比較基準値Vr(Vr1)に対応するデ
ータBMDA(演算結果)を、DAC回路434のDA
0に入力する。
【0184】このBDMAをD/A変換して得た新たな
比較基準値Vr(Vr1)は、最初の暫定的な比較基準
値Vr(Vr0)と異なる。このとき、コンパレータC
MP0に入力された積分出力VoよりVrが大きくなっ
ておれば、コンパレータ出力CMPOUTはハイレベ
ル”1”となり、それ以前とは異なるデータ”1”がフ
リップフロップ回路432のFF0に記憶される。
【0185】記憶されたデータ”1”はインバータIN
V0によりレベル反転され、出力D432(”0”レベ
ル)となって、主制御部51に返される(図11(a)
のVrへのフィードバックあるいは帰還)。
【0186】主制御部51のCPUは、返されてきた出
力D432(”0”レベル)に応答して比較基準値Vr
をさらに更新できる(たとえばVr1→Vr2)。そし
て、更新した比較基準値Vr(Vr2)に対応するデー
タBMDA(演算結果)を、DAC回路434のDA0
に入力する。
【0187】このBDMAをD/A変換して得た新たな
比較基準値Vr(Vr2)は、それ以前の比較基準値V
r(Vr1)と異なる。このとき、コンパレータCMP
0に入力された積分出力VoがVrよりも大きくなって
おれば、コンパレータ出力CMPOUTはローレベル”
0”となり、それ以前とは異なるデータ”0”がフリッ
プフロップ回路432のFF0に記憶される。
【0188】記憶されたデータ”0”はインバータIN
V0によりレベル反転され、出力D432(”1”レベ
ル)となって、主制御部51に返される。
【0189】以上のようにして、コンパレータCMP0
におけるVoとVr(可変)との比較結果をフリップフ
ロップ回路432のFF0に何度か繰り返しクロック入
力する。そして、FF0に入力・記憶された論理レベル
に基づいてA/D処理対象のアナログ値Voに対して比
較基準値Vrを変化(増減)させながら、Vrの値をV
oに接近させて行くことができる。
【0190】上記繰り返し動作の結果得られた比較基準
値Vrとそれ以前の比較基準値Vrとの違いが所定値以
内に収まれば(あるいは上記繰り返し動作が所定回数反
復実施されれば)、図9の構成におけるA/D処理動作
は終了し(図11(f)のt40)、主制御部51のC
PUに記憶されたデジタルデータBDMAは変更され
ず、次のA/D処理動作まで保持される。
【0191】こうして保持された比較基準値(コンパレ
ータCMP0のしきい値)Vrに対応するデジタル値B
DMA(図13の例で言えば7FHまたは80H)は、
コンパレータCMP0に入力されたアナログ積分出力V
oに対応するデジタル値(A/D処理結果と解釈する)
となる。
【0192】上述した図9の回路動作の特徴を別の視点
からみると、「アナログ入力Voが与えられると、Vo
=Vr(またはVo≒Vr)となるように比較基準値
(しきい値)Vrに対応するデータBDMAをコントロ
ールするデジタル帰還ループ」であるともいえる。
【0193】この帰還ループの収束目標は、積分出力V
oのアナログ値であり、実質的にVo=Vrに収束した
ときのしきい値Vrに対応するデジタル値(BMDA相
当)が、アナログ入力Voに対するA/D処理出力とな
る。
【0194】なお、後述するレーザビーム光の位置制御
あるいはビーム光量(パワー)制御においては、積分出
力Voに対応する値に収束したデジタル値が得られる以
前の比較結果CMPOUT(または出力D432)が制
御に利用されており、このような制御動作状態において
は図9の構成は通常の意味でのA/D変換器と機能上同
一視はできない。
【0195】なお、図2に示されるポリゴンミラー35
の回転速度およびポリゴンミラー35とビーム光位置検
知器38とドラム15との間の幾何学的な位置関係は事
前に分かっているので、検知器38をレーザビームが通
過してから(センサパターンSAの信号エッジ)次に再
びレーザビームが検知器38を通過するまで(センサパ
ターンSAの次の信号エッジ)の時間間隔も事前に分か
る。
【0196】したがって、検知器38をレーザビームが
通過してから次にレーザビームが検知器38を通過する
までの間に1回のA/D処理動作を終了させるとすれ
ば、この終了のためにどのタイミングで図6、図8また
は図11(f)の変換終了信号を発生させれば良いのか
も分かる。このことから、主制御部51のCPUは、セ
ンサパターンSAの信号エッジと自身の内部クロックカ
ウンタ(図示せず)とを利用して、上記変換終了信号を
内部生成することも可能である。
【0197】ところで、図9のコンパレータCMP0で
最初に比較動作が行われるときは、暫定的に設定した比
較基準値(しきい値)Vrと実際の積分出力Voとの食
い違いが大きいことがままあり、その場合は最終的なA
/D処理結果が求まるまでの上記Vrのフィードバック
ループの処理回数も相対的に多くなる。
【0198】しかし、一旦積分出力Voに対応した比較
基準値VrのデジタルデータBMDAが求まったあと
は、そのデータは主制御部51のCPUが覚えている。
最初のA/D処理後にわずかに変化した積分出力Voと
既に覚えている比較基準Vr相当のデジタルデータBM
DAとの食い違いは、2回目以降のA/D処理時では初
めから小さいので、2回目以降のA/D処理結果が最終
に求まるまでの上記帰還ループ回数は少なくなることが
期待できる。このことは、反復されるA/D処理動作の
うち2回目以降のA/D処理速度が実質的に高速化され
得ることを意味する。
【0199】ついでに付記しておくと、図3のビーム検
知センサ380の横幅は10ミリ以下の小さなものであ
る。このセンサ380上を毎分60枚以上で高精細な印
字を行なうような高速レーザビームが通過する場合、ビ
ームがセンサパターンSAを通過してからセンサパター
ンSKまたはSMを通過するまでの時間(図11ではt
10〜t30)は数μsを切る(場合によっては数10
0ナノ秒オーダ)ようになる。
【0200】所定のA/D処理に関する1回の回路動作
はこの短期間(場合によっては数100ナノ秒オーダ)
内に完了しなければならない。図9の回路構成ではこの
回路動作はコンパレータCMP0とフリップフロップF
F0とインバータINV0で行われるが、これらのデバ
イスはいずれも安価でありながら高速動作(遅くても数
10ナノ秒オーダ)が可能なので、図9の回路のA/D
処理動作は十分に高速印字について行ける。
【0201】図12は、図5のセンサパターンSJおよ
びSIの間を通過するレーザビームの位置と、センサパ
ターンSJおよびSIの差分に対応した積分出力Vo
(アナログ)との関係を模式的に示す。図12下方のセ
ンサパターンの図示部分において、左右方向がセンサ上
下方向(副走査方向)であり、レーザビームは図中縦方
向に通過する。
【0202】また、図12において、横軸はビーム位置
(μm単位)を示し、縦軸は積分出力(電圧)を示して
いる。
【0203】ビームがセンサパターンSJおよびSIの
丁度中間を通過するときは、図12上方に例示するよう
に、センサパターンSJおよびSIの差分に対応した積
分出力VoはVrefとなる。この中間位置よりもビー
ム通過位置がセンサパターンSI側に相対的にずれれば
積分出力Voは減少側に変化し、中間位置よりもビーム
通過位置がセンサパターンSJ側に相対的にずれれば積
分出力Voは増加側に変化する。
【0204】すなわち、センサパターンSJおよびSI
の積分出力Voは、ビーム位置の変化に応じて変化す
る。この変化は他のセンサパターンSF〜SIのペアに
ついても同様である。したがって、積分出力Voの電圧
変化を捉えれば、センサパターンSF〜SJに対するビ
ーム通過位置の相対的な変化を捉えることができる。
【0205】このビーム通過位置をたとえば8つのしき
い値Vr0〜Vr7で代表させれば、しきい値Vr0〜
Vr7のいずれかによりビーム通過位置を推定できる。
【0206】たとえば図9の回路構成において、A/D
処理動作終了時に得られた比較基準値(コンパレータC
MP0のしきい値)Vrが図12のVr0に相当する値
であれば、主制御部51は、レーザビームがセンサパタ
ーンSIのほぼ中央を通過したであろうことを知ること
ができる。また、A/D処理動作終了時に得られた比較
基準値Vrが図12のVr1に相当する値であれば、主
制御部51は、レーザビームがセンサパターンSJのほ
ぼ中央を通過したであろうことを知ることができる。さ
らに、A/D処理動作終了時に得られた比較基準値Vr
が図12のVr6またはVr7に相当する値であれば、
主制御部51は、レーザビームがセンサパターンSIと
センサパターンSJの中間を通過したであろうことを知
ることができる。
【0207】A/D処理動作終了時に得られた比較基準
値Vrが図12のたとえばVr5に相当する場合におい
て、次にビーム光位置検知器38上をレーザビームaが
通過する際にレーザビームaがセンサパターンSIとセ
ンサパターンSJの間を通過するようにしたい場合は、
図5の主制御部51のCPUは、図12のしきい値Vr
6またはVr7からVr5までの差に相当するビーム通
過路変化が生じるように、図5のガルバノミラー33a
を制御することができる。
【0208】同様に、他のビームc〜dに対しても、A
/D処理動作終了時に得られた比較基準値Vrに基づい
て、所望のビーム通過路変化が生じるように、図5のガ
ルバノミラー33b〜33dを制御できる。
【0209】この実施の形態では、ビーム通過路の変更
制御(ビーム光通過位置制御)は、ビーム光位置検知器
38の上方センサパターン位置(SJ)側から開始し、
順次下方センサパターン位置(SF)に向かって制御を
進めて行くように構成される。
【0210】図13は、図9のDAC回路434から出
力される比較基準値(シングルコンパレータCMP0の
しきい値)Vrが積分出力Voに対応してどのように変
化するかを例示している。(図13のしきい値Vr2〜
Vr7は、図12のしきい値Vr2〜Vr7と対応させ
て図示してある。図13では、しきい値Vr0およびV
r1の図示は省略している。) 図13の対応関係では、小さな付番のしきい値Vr(V
r2、Vr3)を積分出力Voの上下端(大電圧と小電
圧)に割り振り、大きな付番のしきい値Vr(Vr6、
Vr7)を積分出力Voの中間に割り振っている。
【0211】次に、図14〜図17のフローチャートを
参照して、図9のシングルコンパレータ430(図5の
コンパレータ430に対応)の回路動作を利用したビー
ム光通過位置制御(副走査方向のビーム位置制御)の方
法を説明する。
【0212】なお、このコンパレータ利用の回路動作
は、一般的なA/D変換の動作概念に捕らわれるべきで
なく、より広範な意味でデジタル制御の一部をなすもの
と捉えた方がよい。
【0213】これから説明するビーム光通過位置制御の
目的は、所定のレーザビームaが、最終的に、たとえば
図12のA4エリア(図3のセンサ380のセンサパタ
ーンSJとSIの中間)を通過するようにすることであ
る。また、以下の説明では、このビーム光通過位置制御
は、センサ上方(センサパターンSJ側)から開始され
るものとする。
【0214】図14において、まず、たとえば図5の主
制御部51の内部CPU(以下単にCPUとする)は、
レーザビームaがセンサ上方(センサパターンSJ側)
を通過するように、図2または図5のガルバノミラー駆
動回路39aに指示する(ステップST400)。
【0215】次に図2または図5のポリゴンモータドラ
イバ37に指示を出してポリゴンモータ36を起動し、
ポリゴンミラー35を所定の回転数で回転させる。
【0216】そしてレーザドライバ32aに所定の光量
(パワー)でレーザ31aを強制発光させ(ステップS
T402)、レーザビームaをポリゴンミラー35側に
放射させる。これにより、所定パワーのレーザビームa
が、図2のビーム光位置検知器38上および感光体ドラ
ム15上を、所定の速度で通過するようになる。
【0217】続いて、図9のDAC回路434に所定の
データBMDA(たとえばヘキサデシマル表示でB3
H)を与え、コンパレータCMP0の比較基準値(初め
のしきい値)Vrを、たとえば図12のVr1に設定す
る(ステップST404)。
【0218】次に、CPUは、センサ380上における
ビームaの通過位置がX0(μm)だけ下(センサパタ
ーンSF側)にシフトするように、ガルバノミラー33
aを微動させる(ステップST406)。このX0は、
ガルバノミラー33aの1ステップ移動量であり、図1
2のA1Uエリアを飛び越えない程度の微少量に設定さ
れる。具体的には、X0はA1Uの幅よりも小さい値、
たとえば30μm程度に設定される。
【0219】上記状態で、図9の積分器42から得られ
た積分出力Voと初期しきい値Vr=Vr1との比較
が、図9のコンパレータCMP0によりなされる。CP
Uは、この比較結果CMPOUTに対応する出力D43
2を読み込む(ステップST408)。
【0220】上記状態でVo<Vr1でありその比較結
果CMPOUTが”1”であれば(ステップST410
ノー)、この論理レベル”1”が図9のD型フリップフ
ロップFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”レベル
になる。この”1”レベルが図9のインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr1に対応する位
置より上(図12ではA1Uの範囲外左側)にあること
を知る。
【0221】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
0”であれば(ステップST412ノー)、この論理レ
ベル”0”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”
レベルになる。この”0”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”1”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr1に対応する位
置より下(A1Uの範囲内)にあると知らされる。
【0222】しかし、この結果(ステップST412ノ
ー)は先の結果(ステップST410ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図14の処理は終了(または中
断)する。
【0223】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”1”であれば(ステップST412イエ
ス)、この論理レベル”1”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”1”レベルになる。この”1”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”0”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r1に対応する位置より上(A1Uの範囲外)にあると
知らされる。
【0224】この結果(ステップST412イエス)は
先の結果(ステップST410ノー)と矛盾しないの
で、ビームaをさらに下側に下げる処理に戻る(ステッ
プST406)。このときはまだ、コンパレータCMP
0の比較基準値(しきい値)はVr1のままとなってい
る。
【0225】ここで、ビームaの位置がA1Uの範囲内
にあるかA1Uの範囲外にあるかは、コンパレータCM
P0の比較結果CMPOUTの論理レベルで判定でき
る。
【0226】すなわち、ビームaの位置がA1Uの範囲
外にある場合(CMPOUT=”1”)、CPUは、セ
ンサ380上におけるビームaの通過位置がX0(μ
m)だけ下(センサパターンSF側)にシフトするよう
に、ガルバノミラー33aを微動させる(ステップST
406)。
【0227】以上の動作(ST406〜ST412)
は、ビームaがA1Uの範囲内を通過するようになるま
で、反復される。
【0228】ステップST406でビームaの位置をさ
らにX0μm下げたあとの比較において、Vo>Vr1
でありその比較結果CMPOUTが”0”となれば(ス
テップST410イエス)、この論理レベル”0”がD
型フリップフロップFF0に読み込まれ、そのQ出力
が”0”レベルになる。この”0”レベルがインバータ
INV0で反転されたD432=”1”を検知すること
により、CPUは、ビームaがVr1に対応する位置
(A1Uの範囲内)を通過することを知る。
【0229】こうしてビームaがVr1に対応する位置
(A1Uの範囲内)を通過するようになれば、CPU
は、センサ380上におけるビームaの通過位置がX1
(μm)だけ下(センサパターンSF側)にシフトする
ように、ガルバノミラー33aを微動させ(ステップS
T414)、図15の処理に移る。
【0230】図15において、CPUは、DAC回路4
34に新たなデータBMDA(たとえばヘキサデシマル
表示でA6H)を与え、コンパレータCMP0の比較基
準値(しきい値)Vrを、図12または図13のVr2
に設定する(ステップST416)。
【0231】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr2との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST418)。
【0232】上記状態でVo>Vr2でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST420
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr2に対応する位置より上
(図12のエリアA2の範囲外)にあることを知る。
【0233】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST422ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr2に対応する位
置より下(A2の範囲内)にあると知らされる。
【0234】しかし、この結果(ステップST422ノ
ー)は先の結果(ステップST420ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図15の処理は終了(または中
断)する。
【0235】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST422イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r2に対応する位置より上(A2の範囲外)にあると知
らされる。
【0236】この結果(ステップST422イエス)は
先の結果(ステップST420ノー)と矛盾しないの
で、ビームaをさらに下側にX1μm下げる処理(ガル
バノミラーの微動処理)に移る(ステップST42
4)。このときはまだ、コンパレータCMP0の比較基
準値(しきい値)はVr2のままとなっている。
【0237】以上の動作(ST418〜ST424)
は、ビームaの通過位置がA2の範囲内に入ってくるま
で反復される。
【0238】ステップST424でビームaの位置をさ
らにX1μm下げたあとの比較において、Vo<Vr2
でありその比較結果CMPOUTが”1”となれば(ス
テップST420イエス)、この論理レベル”1”がD
型フリップフロップFF0に読み込まれ、そのQ出力
が”1”レベルになる。この”1”レベルがインバータ
INV0で反転されたD432=”0”を検知すること
により、CPUは、ビームaがVr2に対応する位置
(A2の範囲内の片側を見ている)を通過することを知
る。
【0239】こうしてビームaがVr2に対応する位置
(A2の範囲内)を通過するようになれば、CPUは、
DAC回路434に再び新たなデータBMDA(たとえ
ばヘキサデシマル表示で59H)を与え、コンパレータ
CMP0の比較基準値(しきい値)Vrを、図12また
は図13のVr3に設定する(ステップST426)。
【0240】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr3との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST428)。
【0241】上記状態でVo>Vr2でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST430
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr3に対応する位置より下
(A2の範囲外)にあることを知る。
【0242】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST432ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr3に対応する位
置より上(A2の範囲内)にあると知らされる。
【0243】しかし、この結果(ステップST432ノ
ー)は先の結果(ステップST430ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図15の処理は終了(または中
断)する。
【0244】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST432イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r3に対応する位置より下(A2の範囲外)にあると知
らされる。
【0245】この結果(ステップST432イエス)は
先の結果(ステップST430ノー)と矛盾しないの
で、ビームaを上側にX1μm上げる処理(ガルバノミ
ラーの微動処理)に移る(ステップST434)。この
ときはまだ、コンパレータCMP0の比較基準値(しき
い値)はVr3のままとなっている。
【0246】ここで、ステップST434での移動量X
1μmはステップST424での移動量X1μmと実際
上は異なっていてもよい。
【0247】以上の動作(ST418〜ST434)に
おいて、ステップST418〜ST424で「A2範囲
内の一方側のビーム通過」を制御し、ステップST42
8〜ST434で「A2範囲内の他方側のビーム通過」
を制御する。
【0248】以上の動作(ST418〜ST434)
は、ビームaの通過位置(A2の範囲内の両側を見てい
る)がA2の範囲内に入ってくるまで反復される。
【0249】こうしてビームaがVr2およびVr3に
対応する範囲内(図12のエリアA2の範囲内)の何処
かの位置を通過するようになれば(ステップST430
イエス)、図16の処理に移る。
【0250】続いて、図16において、CPUは、DA
C回路434へさらに新たなデータBMDA(たとえば
ヘキサデシマル表示で90H)を与え、コンパレータC
MP0の比較基準値(しきい値)Vrを、図12または
図13のVr4に設定する(ステップST436)。
【0251】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr4との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST438)。
【0252】上記状態でVo>Vr4でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST440
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr4に対応する位置より上
(A3の範囲外)にあることを知る。
【0253】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST442ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr4に対応する位
置より下(A3の範囲内)にあると知らされる。
【0254】しかし、この結果(ステップST442ノ
ー)は先の結果(ステップST440ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図16の処理は終了(または中
断)する。
【0255】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST442イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r4に対応する位置より上(A3の範囲外)にあると知
らされる。
【0256】この結果(ステップST442イエス)は
先の結果(ステップST440ノー)と矛盾しないの
で、ビームaをさらに下側にX2μm下げる処理(ガル
バノミラーの微動処理)に移る(ステップST44
4)。このときはまだ、コンパレータCMP0の比較基
準値(しきい値)はVr4のままとなっている。
【0257】以上の動作(ST438〜ST444)
は、ビームaの通過位置がA3の範囲内に入ってくるま
で反復される。
【0258】ステップST444でビームaの位置をさ
らにX2μm下げたあとの比較において、Vo<Vr4
でありその比較結果CMPOUTが”1”となれば(ス
テップST440イエス)、この論理レベル”1”がD
型フリップフロップFF0に読み込まれ、そのQ出力
が”1”レベルになる。この”1”レベルがインバータ
INV0で反転されたD432=”0”を検知すること
により、CPUは、ビームaがVr4に対応する位置
(A3の範囲内の片側を見ている)を通過することを知
る。
【0259】こうしてビームaがVr4に対応する位置
(A3の範囲内)を通過するようになれば、CPUは、
DAC回路434に再び新たなデータBMDA(たとえ
ばヘキサデシマル表示で6FH)を与え、コンパレータ
CMP0の比較基準値(しきい値)Vrを、図12また
は図13のVr5に設定する(ステップST446)。
【0260】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr5との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST448)。
【0261】上記状態でVo>Vr5でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST450
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr5に対応する位置より下
(A3の範囲外)にあることを知る。
【0262】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST452ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr5に対応する位
置より上(A3の範囲内)にあると知らされる。
【0263】しかし、この結果(ステップST452ノ
ー)は先の結果(ステップST450ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図16の処理は終了(または中
断)する。
【0264】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST452イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r5に対応する位置より下(A3の範囲外)にあると知
らされる。
【0265】この結果(ステップST452イエス)は
先の結果(ステップST450ノー)と矛盾しないの
で、ビームaを上側にX2μm上げる処理(ガルバノミ
ラーの微動処理)に移る(ステップST454)。この
ときはまだ、コンパレータCMP0の比較基準値(しき
い値)はVr5のままとなっている。
【0266】ここで、ステップST454での移動量X
2μmはステップST444での移動量X2μmと実際
上は異なっていてもよい。
【0267】以上の動作(ST438〜ST454)に
おいて、ステップST438〜ST444で「A3範囲
内の一方側のビーム通過」を制御し、ステップST44
8〜ST454で「A3範囲内の他方側のビーム通過」
を制御する。
【0268】以上の動作(ST438〜ST454)
は、ビームaの通過位置(A3の範囲内の両側を見てい
る)がA3の範囲内に入ってくるまで反復される。
【0269】こうしてビームaがVr4およびvr5に
対応する範囲内(A3の範囲内)の何処かの位置を通過
するようになれば(ステップST450イエス)、図1
7の処理に移る。
【0270】続いて、図17において、CPUは、DA
C回路434へさらに新たなデータBMDA(たとえば
ヘキサデシマル表示で85H)を与え、コンパレータC
MP0の比較基準値(しきい値)Vrを、図12または
図13のVr6に設定する(ステップST456)。
【0271】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr6との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST458)。
【0272】上記状態でVo>Vr6でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST460
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr6に対応する位置より上
(A4の範囲外)にあることを知る。
【0273】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST462ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr6に対応する位
置より下(A4の範囲内)にあると知らされる。
【0274】しかし、この結果(ステップST462ノ
ー)は先の結果(ステップST460ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図17の処理は終了(または中
断)する。
【0275】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST462イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r6に対応する位置より上(A4の範囲外)にあると知
らされる。
【0276】この結果(ステップST462イエス)は
先の結果(ステップST460ノー)と矛盾しないの
で、ビームaをさらに下側にX3μm下げる処理(ガル
バノミラーの微動処理)に移る(ステップST46
4)。このときはまだ、コンパレータCMP0の比較基
準値(しきい値)はVr6のままとなっている。
【0277】以上の動作(ST458〜ST464)
は、ビームaの通過位置がA4の範囲内に入ってくるま
で反復される。
【0278】ステップST464でビームaの位置をさ
らにX3μm下げたあとの比較において、Vo<Vr6
でありその比較結果CMPOUTが”1”となれば(ス
テップST460イエス)、この論理レベル”1”がD
型フリップフロップFF0に読み込まれ、そのQ出力
が”1”レベルになる。この”1”レベルがインバータ
INV0で反転されたD432=”0”を検知すること
により、CPUは、ビームaがVr6に対応する位置
(A4の範囲内の片側を見ている)を通過することを知
る。
【0279】こうしてビームaがVr6に対応する位置
(A4の範囲内)を通過するようになれば、CPUは、
DAC回路434に再び新たなデータBMDA(たとえ
ばヘキサデシマル表示で7AH)を与え、コンパレータ
CMP0の比較基準値(しきい値)Vrを、図12また
は図13のVr7に設定する(ステップST466)。
【0280】上記状態で、積分器42から得られた積分
出力Voと新たなしきい値Vr=Vr7との比較が、コ
ンパレータCMP0によりなされる。CPUは、この比
較結果CMPOUTに対応する出力D432を読み込む
(ステップST468)。
【0281】上記状態でVo>Vr7でありその比較結
果CMPOUTが”0”であれば(ステップST470
ノー)、この論理レベル”0”がD型フリップフロップ
FF0に読み込まれ、そのQ出力が”0”レベルにな
る。この”0”レベルがインバータINV0で反転され
たD432=”1”を検知することにより、CPUは、
ビームaのビーム位置がVr7に対応する位置より下
(A4の範囲外)にあることを知る。
【0282】続いて、コンパレータCMP0の比較結果
を再チェックし、その比較結果CMPOUTがもし”
1”であれば(ステップST472ノー)、この論理レ
ベル”1”がFF0に読み込まれ、そのQ出力が”1”
レベルになる。この”1”レベルがインバータINV0
で反転されたD432=”0”を検知することにより、
CPUは、ビームaのビーム位置がVr7に対応する位
置より上(A4の範囲内)にあると知らされる。
【0283】しかし、この結果(ステップST472ノ
ー)は先の結果(ステップST470ノー)と矛盾する
ので、エラーとなり、図17の処理は終了(または中
断)する。
【0284】上記比較結果の再チェックにおいてCMP
OUTが”0”であれば(ステップST472イエ
ス)、この論理レベル”0”がFF0に読み込まれ、そ
のQ出力が”0”レベルになる。この”0”レベルがイ
ンバータINV0で反転されたD432=”1”を検知
することにより、CPUは、ビームaのビーム位置がV
r7に対応する位置より下(A4の範囲外)にあると知
らされる。
【0285】この結果(ステップST472イエス)は
先の結果(ステップST470ノー)と矛盾しないの
で、ビームaを上側にX3μm上げる処理(ガルバノミ
ラーの微動処理)に移る(ステップST474)。この
ときはまだ、コンパレータCMP0の比較基準値(しき
い値)はVr7のままとなっている。
【0286】ここで、ステップST474での移動量X
3μmはステップST464での移動量X3μmと実際
上は異なっていてもよい。
【0287】以上の動作(ST458〜ST474)に
おいて、ステップST458〜ST464で「A4範囲
内の一方側のビーム通過」を制御し、ステップST46
8〜ST474で「A4範囲内の他方側のビーム通過」
を制御する。
【0288】以上の動作(ST458〜ST474)
は、ビームaの通過位置(A4の範囲内の両側を見てい
る)が極狭いA4の範囲内に入ってくるまで反復され
る。
【0289】こうしてビームaがVr6およびvr7に
対応する範囲内(A4の範囲内)の何処かの位置を通過
するようになれば(ステップST470イエス)、図1
7の処理は終了し、他の処理へ移れる状態となる。
【0290】すなわち、図14〜図17のフローチャー
トに対応するプログラムを実行するCPUは、コンパレ
ータCMP0(図5のコンパレータ430に対応)のし
きい値を変更しながら、ビームa(図5のレーザ31a
からのレーザビームに対応)が通過するエリアを図12
のA1U/A1L→A2→A3と順に狭めて行く制御動
作を反復する。これにより、最終的にビームaが狭いエ
リアA4を通過するようにガルバノミラーが調整(デジ
タル制御)される。
【0291】以上の説明はマルチビームのうちの1本
(ビームa)についての説明であるが、残りのビーム
(ビームb〜d)についても同様な制御が行われる。
【0292】その結果、各ビーム(a〜d)は、たとえ
ば図3のセンサパターンSF〜SJの物理的配置に対応
した所定間隔(ピッチ)の並行マルチビームとなって、
図2の感光体ドラム15上を正確に高速走査できるよう
になる。
【0293】なお、図14でのビーム位置修正量X0は
比較的多め(たとえば30μm程度)に選ばれ、図15
でのビーム位置修正量X1はX0より少な目(たとえば
20μm程度)に選ばれ、図16でのビーム位置修正量
X2はX1よりさらに少な目(たとえば10μm程度)
に選ばれ、最後の図17でのビーム位置修正量X3はX
2よりずっと少な目(たとえば1μm程度)に選ばれ
る。このようにするのは、ビームaが制御目標位置から
離れているときは荒いが大きく(素早く)位置移動がで
きるようにするとともに、ビームaが制御目標位置に近
づいたときは細かく(精密に)位置制御ができるように
するためである。
【0294】また、図14〜図17のフローチャートに
対応するプログラムが実行されたあとに得られたしきい
値データ(図9のDAC回路434に入力される演算結
果BMDA)は、そのきのビームaの通過位置を示すア
ナログ積分出力Voのデジタル値(図13の例では7F
Hまたは80H)に対応している。
【0295】つまり、図9の回路構成は、アナログ値V
oに対応したデジタル値(この例では7FHまたは80
H)を提供するA/D機能を有することになる。しか
し、図9の回路構成は、デバイスレベルでみれば高価な
A/D変換器を必要としていない(D/A変換器は同程
度の速度・分解能のA/D変換器よりもずっと安価に入
手できる)。
【0296】図18は、レーザパワーの検知特性とコン
パレータ(430またはCMP0)の比較基準値(しき
い値)Vrとの対応関係を例示している。
【0297】この例において、レーザパワーを検知する
場合には、積分出力Voは、コンパレータのあるしきい
値(たとえばVr=2.5V)を基準として上側にしか
出力されないようにしている。この場合は、コンパレー
タのしきい値も基準電圧より上側で設定される。
【0298】具体的には、図18に示すグラフのしきい
値の電圧軸上で、Vboを+2.5V、Vt0を+5V
とした場合に、しきい値が2.5V〜5Vの間でレーザ
パワーP0〜P6が設定されるようにしている。すなわ
ち、Vr0がレーザパワーP0μWに対応し、Vr1が
レーザパワーP1μWに対応している。以下同様に、V
r2〜Vr6がレーザパワーP2〜P6にそれぞれ対応
している。
【0299】換言すれば、図18の関係から、しきい値
Vr0〜Vr6の値(V)を特定することにより対応す
るレーザパワーP0〜P6の値(μW)も特定される。
【0300】図3または図5のセンサパターンSLによ
るレーザ光量(レーザパワー)の検知結果に対する積分
出力Voが図9の構成で利用される場合、レーザパワー
P0〜P6とコンパレータCMP0の比較基準値(しき
い値)Vr0〜Vr6との対応関係として、図18に示
すような関係を利用できる。(ここで、レーザパワー検
知に関する図18のVr0〜Vr6とレーザビーム位置
検知に関する図12のVr0〜Vr7とでは、同じ記号
でもその値の取り方は異なっていることを断ってお
く。)図19は、図3のセンサパターンSLで検知され
るレーザパワーと対応する積分出力との対応関係を例示
している。この対応関係は、基本的には、図9のシング
ルコンパレータ使用時の場合と後述する図35のウイン
ドウコンパレータ使用時の場合とで、違いはない。
【0301】レーザパワーは、図3または図5のセンサ
パターンSLでの検知光量に対応する積分出力データを
主制御部51に取り込むことにより、CPU処理によっ
て検知できる。
【0302】上記CPU処理を含むパワー検知部は、た
とえば図19に示すような特性となるように調整され
る。すなわち、レーザパワー300μWのレーザビーム
を所定の速度でビーム光位置検知器38のセンサ380
上を走査させたときに、積分出力が3.5V(=2.5
V+1.0V;1.0Vは所定の増分)となるように、
予め調整されている。
【0303】図19の特性データ(積分出力電圧とレー
ザパワーとの対応関係のデータ)は、たとえば図5の装
置の工場出荷時までに、主制御部51に接続されたメモ
リ52に格納される。
【0304】次に、図9のシングルコンパレータ(CM
PO)430を利用したレーザ光量制御(レーザパワー
制御あるいはビーム光パワー制御)について説明する。
【0305】レーザ光量制御には、あるレーザビームを
所望の光量(パワー)に調整する制御(非相対値制御)
と、基準となるレーザビームの光量(パワー)にその他
のレーザビームの光量(パワー)を合わせる制御(相対
値制御)との2種類がある。
【0306】前者のレーザパワー制御(非相対値制御)
は図14〜図17を参照して説明したようなビーム光通
過位置制御の前に実行される。
【0307】一方、後者のレーザパワー制御(相対値制
御)は、マルチビームを利用した実際の画像形成の前に
実行される。
【0308】上記いずれのレーザパワー制御も、図5ま
たは図8の主制御部51の内部CPUにより実行でき
る。
【0309】図20は、レーザパワーを所定のしきい値
Vr6に対応する値に制御する場合の、シングルコンパ
レータのしきい値変化の一例を示す。
【0310】図20において、Vb0が基準電圧(前記
Vr=2.5V)に相当し、Vt0が積分出力の最大値
である+5.0Vに相当するものと仮定する。
【0311】いま、しきい値Vr6で示される所望のレ
ーザパワーの上限をPH6(μW)とし、その下限をP
L6(μW)とする。この場合、レーザパワーをPL6
(μW)からPH6(μW)の間に制御する場合には、
コンパレータのしきい値を、Vr0→Vr1→Vr2→
Vr3→Vr4→Vr5→Vr6と順に設定して行き、
積分器42の積分出力(レーザ光量またはレーザパワ
ー)Voが、最終的に所望のしきい値の間(PL6μW
相当のしきい値とPH6μW相当のしきい値との間)に
入るように、レーザパワーを調整する。
【0312】なお、図20に例示されたしきい値のヘキ
サデシマル値は図13に例示されたレーザ指示値とは独
立別個に想定しているので、図20と図13との間でヘ
キサデシマル値としきい値との関係は異なる。このた
め、たとえば図20のVr6の33Hが図13の7FH
あるいは80Hに対応すると考えてもよい。
【0313】また、図20のしきい値と図18のしきい
値は独立別個に想定しているので、図20に例示された
Vr0〜Vr6は図18に例示されたVr0〜Vr6と
同じではない。
【0314】さらに、図20では、しきい値Vr0以下
の領域L0内でしきい値制御が行われる場合が例示され
ているが、同様なしきい値制御をVr0以上の領域U0
内で行なうこともできる。
【0315】以下、図20および図21〜24を参照し
ながら、ビーム光制御用パワー制御について説明する。
この制御では、最終的にレーザパワーが図3のセンサ3
80の面上でみて300μWになるように、レーザ光量
が調整されることを想定している。
【0316】通常、この発明が利用される画像形成装置
では、各レーザは、工場出荷時に、所定の指示値(ヘキ
サデシマルで示した8ビットデータ)で、たとえば30
0μWのレーザ発光がなされるよう、予め調整される。
予め調整されているのであるから、レーザ発光光量の制
御は必要ないと思われそうであるが、次の理由で、この
制御が必要となる。
【0317】すなわち、ポリゴンミラーは装置内で周辺
から遮蔽されない状態で高速回転している。このため、
時間の経過とともに、光学ユニット13内の塵や埃など
によっポリゴンミラー35の反射面(ミラー面)が汚れ
てくる。このミラー面が汚れると、そこで反射されるレ
ーザビームの損失が増え、センサ380面上に照射され
るレーザビーム光量が小さくなり、所望のセンサ出力が
得られなくなる。
【0318】あるいは、制御回路系の動作環境(温度
等)の変化あるいは回路部品の経時特性変化その他に起
因して、積分器42から同じ積分出力電圧が得られてい
ても、画像形成に実際に使用されるレーザパワーが工場
出荷時の調整値(300μW)より大きくなってしまう
(あるいは小さくなってしまう)可能性もある。
【0319】つまり、予め調整されたレーザ発振器の状
態をそのまま基準にすると、ポリゴンミラー35の汚れ
や動作環境変化などにより、センサ380面上で所望の
レーザビーム光量が得られなくなる可能性がある。そう
すると、ビーム通過位置制御を正常に実行できなくなる
恐れが生じる。
【0320】以上のことから、たとえレーザ発光光量
(レーザパワー)が工場出荷時に予め所定値(300μ
W)に調整されていたとしても、実使用時には、センサ
面上で必要なレーザ光量が得られるように、レーザ発光
光量の制御が、適宜必要になる。
【0321】なお、図20の例では、レーザパワーの制
御目標を、PL6(レーザパワーP6の許容下限)<3
00μW<PH6(レーザパワーP6の許容上限)と仮
定している。すなわち、積分器42の出力Voが、コン
パレータ(CMP0)430のしきい値Vr4(たとえ
ばヘキサデシマル値34Hに対応するPH6)とVr6
(たとえばヘキサデシマル値33Hに対応するPL6)
とで囲まれたU6(PL6からPH6までを許容範囲と
して含むレーザパワーP6に対応)の領域に属するよう
に、レーザ発振器への指示値を調整する。
【0322】こうして、たとえばポリゴンミラー35の
レーザ反射面に汚れが生じてもセンサ380面上で30
0μW相当のレーザ光量が得られるようにすることが、
図21〜図24のビーム光制御用パワー制御の目標であ
る。
【0323】図21〜図24は、レーザパワーの制御
(ビーム光制御用パワー制御)を、図5および図9の構
成(シングルコンパレータ利用)を利用して行なう場合
を説明するフローチャートである。
【0324】図21において、まず、所望のレーザ(第
1レーザ)を所定の値(指示値)で発光させる(ステッ
プST500)。すなわち、第1レーザのレーザドライ
バ(たとえば図5の32a)に、所定の指示値を設定
し、センサ380の面上で約300μWの光量となるよ
うレーザ発光させる。
【0325】ここで、レーザパワーの検知に図8の構成
が利用されるとすれば、レーザパワーが大きくフォトダ
イオードSL(センサ380の一部)の電流が大きい
と、オペアンプA3の出力電圧V3も大きくなる。そう
すれば、検知されるレーザパワーに比例して電位が上昇
する積分出力Voが得られる。
【0326】次に、図9のコンパレータCMP0のしき
い値VrをVr0(V)=40Hに設定し(ステップS
T502)、コンパレータCMP0の出力を読み込む
(ステップST504)。そして、設定されたしきい値
Vr=Vr0(40H)および検知されたレーザパワー
に対応する積分出力Voに基づき、レーザパワーの大小
について判定が行われる(ステップST506)。
【0327】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U0(Vo>Vr=40H):374〜750μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L0(Vo<Vr=40H): 0〜374μW
(比較結果CMPOUT=”1”) コンパレータCMP0の出力CMPOUTが”0”の場
合(ステップST506ノー;ステップST508イエ
ス)は、設定値40Hよりも実際のレーザパワーが大き
いので、レーザドライバ32aへの指示値を下げてレー
ザパワーを小さくし(ステップST510)、再度判定
を行なう(ステップST504、ST506)。
【0328】この工程(ステップST502〜ST51
0)でのレーザパワー増減量は、たとえば180μW程
度とする。
【0329】なお、ステップST506でノー、ステッ
プST508でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0330】以下、積分出力Voが目標の領域(L0)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0331】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”1”の場合(ステップST506イエス)は、次の
ステップへ移る。
【0332】次の工程(ステップST512〜ST52
2)でのレーザパワー増減量は、図20の領域U0、L
0における増減量よりも小さい値、たとえば180μW
のおよそ半分の90μW程度とする。
【0333】すなわち、レーザパワー増減量がおよそ9
0μWとなるようにコンパレータCMP0での比較基準
値を再度設定し(ステップST512)、コンパレータ
CMP0のしきい値Vrを、再設定された値(20H)
に対応するしきい値Vr1に変更する(ステップST5
14)。そして、コンパレータCMP0の出力を読み込
み(ステップST516)、再度判定を行なう(ステッ
プST518)。
【0334】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U1(Vo>Vr=20H):185〜374μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L1(Vo<Vr=20H): 0〜185μW
(比較結果CMPOUT=”1”) すなわち、コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”1”の場合(ステップST518ノー;ステップS
T520イエス)は、設定値20Hよりも実際のレーザ
パワーが小さいので、レーザドライバ32aへの指示値
を上げてレーザパワーを大きくし(ステップST52
2)、再度判定を行なう(ステップST516、ST5
18)。
【0335】なお、ステップST518でノー、ステッ
プST520でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0336】以下、積分出力Voが目標の領域(U1)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0337】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST518イエス)は、図2
2の処理へ移る。
【0338】図21の工程終了後、図22の処理におい
て、コンパレータCMP0のしきい値VrをVr2
(V)=30Hに設定し(ステップST524)、コン
パレータCMP0の出力を読み込む(ステップST52
6)。そして、設定されたしきい値Vr=Vr2(30
H)および検知されたレーザパワーに対応する積分出力
Voに基づき、レーザパワーの大小について判定が行わ
れる(ステップST528)。
【0339】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U2(Vo>Vr=30H):280〜374μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L2(Vo<Vr=30H):185〜280μW
(比較結果CMPOUT=”1”) コンパレータCMP0の出力CMPOUTが”1”の場
合(ステップST528ノー;ステップST530イエ
ス)は、設定値30Hよりも実際のレーザパワーが小さ
いので、レーザドライバ32aへの指示値を上げてレー
ザパワーを大きくし(ステップST532)、再度判定
を行なう(ステップST526、ST528)。
【0340】この工程(ステップST524〜ST53
2)でのレーザパワー増減量は、たとえば40μW程度
とする。
【0341】なお、ステップST528でノー、ステッ
プST530でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0342】以下、積分出力Voが目標の領域(U2)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0343】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST528イエス)は、次の
ステップへ移る。
【0344】次の工程(ステップST534〜ST54
2)でのレーザパワー増減量は、たとえば20μW程度
とする。
【0345】すなわち、レーザパワー増減量がおよそ2
0μWとなるようにコンパレータCMP0での比較基準
値を再度設定し、コンパレータCMP0のしきい値Vr
を、再設定された値(38H)に対応するしきい値Vr
3に変更する(ステップST534)。そして、コンパ
レータCMP0の出力を読み込み(ステップST53
6)、再度判定を行なう(ステップST538)。
【0346】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U3(Vo>Vr=38H):326〜374μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L3(Vo<Vr=38H):280〜326μW
(比較結果CMPOUT=”1”) すなわち、コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST538ノー;ステップS
T540イエス)は、設定値38Hよりも実際のレーザ
パワーが大きいので、レーザドライバ32aへの指示値
を下げてレーザパワーを小さくし(ステップST54
2)、再度判定を行なう(ステップST536、ST5
38)。
【0347】なお、ステップST538でノー、ステッ
プST540でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0348】以下、積分出力Voが目標の領域(L3)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0349】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST538イエス)は、図2
3の処理へ移る。
【0350】図22の工程終了後、図23の処理におい
て、コンパレータCMP0のしきい値VrをVr4
(V)=34Hに設定し(ステップST544)、コン
パレータCMP0の出力を読み込む(ステップST54
6)。そして、設定されたしきい値Vr=Vr4(34
H)および検知されたレーザパワーに対応する積分出力
Voに基づき、レーザパワーの大小について判定が行わ
れる(ステップST548)。
【0351】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U4(Vo>Vr=34H):303〜326μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L4(Vo<Vr=34H):280〜303μW
(比較結果CMPOUT=”1”) コンパレータCMP0の出力CMPOUTが”0”の場
合(ステップST548ノー;ステップST550イエ
ス)は、設定値34Hよりも実際のレーザパワーが大き
いので、レーザドライバ32aへの指示値を下げてレー
ザパワーを小さくし(ステップST552)、再度判定
を行なう(ステップST546、ST548)。
【0352】この工程(ステップST544〜ST55
2)でのレーザパワー増減量は、たとえば10μW程度
とする。
【0353】なお、ステップST548でノー、ステッ
プST550でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0354】以下、積分出力Voが目標の領域(L4)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0355】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”1”の場合(ステップST548イエス)は、次の
ステップへ移る。
【0356】次の工程(ステップST554〜ST56
2)でのレーザパワー増減量は、たとえば5μW程度と
する。
【0357】すなわち、レーザパワー増減量がおよそ5
μWとなるようにコンパレータCMP0での比較基準値
を再度設定し、コンパレータCMP0のしきい値Vr
を、再設定された値(32H)に対応するしきい値Vr
5に変更する(ステップST554)。そして、コンパ
レータCMP0の出力を読み込み(ステップST55
6)、再度判定を行なう(ステップST558)。
【0358】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U5(Vo>Vr=32H):291〜303μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L5(Vo<Vr=32H):280〜291μW
(比較結果CMPOUT=”1”) すなわち、コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”1”の場合(ステップST558ノー;ステップS
T560イエス)は、設定値32Hよりも実際のレーザ
パワーが小さいので、レーザドライバ32aへの指示値
を上げてレーザパワーを大きくし(ステップST56
2)、再度判定を行なう(ステップST556、ST5
58)。
【0359】なお、ステップST558でノー、ステッ
プST560でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0360】以下、積分出力Voが目標の領域(U5)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0361】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST558イエス)は、図2
4の処理へ移る。
【0362】図23の工程終了後、図24の処理におい
て、コンパレータCMP0のしきい値VrをVr6
(V)=33Hに設定し(ステップST564)、コン
パレータCMP0の出力を読み込む(ステップST56
6)。そして、設定されたしきい値Vr=Vr6(33
H)および検知されたレーザパワーに対応する積分出力
Voに基づき、レーザパワーの大小について判定が行わ
れる(ステップST568)。
【0363】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U6(Vo>Vr=33H):297〜303μW
(比較結果CMPOUT=”0”) 領域L6(Vo<Vr=33H):291〜297μW
(比較結果CMPOUT=”1”) コンパレータCMP0の出力CMPOUTが”1”の場
合(ステップST568ノー;ステップST570イエ
ス)は、設定値33Hよりも実際のレーザパワーが小さ
いので、レーザドライバ32aへの指示値を上げてレー
ザパワーを大きくし(ステップST572)、再度判定
を行なう(ステップST566、ST568)。
【0364】この工程(ステップST564〜ST57
2)でのレーザパワー増減量は、たとえば2μW程度と
する。(ここで、実際に使用するレーザ発振器の最小分
解能がたとえば2.3μWであるなら、しきい値Vr6
でのパワー増減量も2.3μWにするとよい。) なお、ステップST548でノー、ステップST550
でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラーと判定され
て、制御は終了(あるいは中断)する。
【0365】以下、積分出力Voが目標の領域(U6)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0366】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST568イエス)は、次の
ステップへ移る。
【0367】次の工程(ステップST576〜ST58
2)でのレーザパワー増減量も、2μW程度(前述した
例なら2.3μW)とする。ここで、処理判定を行なう
CPUの図示しない内部メモリ(あるいは図5のメモリ
52)には、それ以前に用いたしきい値データが保存さ
れている。以下の工程を実行するに際して、CPUは、
保存されたしきい値データのうち、しきい値Vr4=3
4Hのデータを取り出す。
【0368】次に、CPUはコンパレータCMP0の出
力を読み込み(ステップST576)、Vr4=34H
に基づいて、レーザパワーの大小に関する判定を再度行
なう(ステップST578)。
【0369】このときの領域とパワーとの関係は次のよ
うになる: 領域U6(しきい値33H〜34Hの間):297〜3
03μW(比較結果CMPOUT=”0”) すなわち、コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”0”の場合(ステップST578ノー;ステップS
T580イエス)は、設定値34Hよりも実際のレーザ
パワーがやや大きいので、レーザドライバ32aへの指
示値を少し下げてレーザパワーをやや小さくし(ステッ
プST582)、再度判定を行なう(ステップST55
6〜ST568、T576〜ST578)。
【0370】なお、ステップST578でノー、ステッ
プST580でノーなら、判定結果に矛盾があり、エラ
ーと判定されて、制御は終了(あるいは中断)する。
【0371】以下、積分出力Voが目標の領域(U6)
に入るまで、上記の動作が繰り返えされる。
【0372】コンパレータCMP0の出力CMPOUT
が”1”の場合(ステップST578イエス)、これは
センサ面上でのレーザ光量が297〜303μW(しき
い値では33H〜34H)の間に入っていることを示す
(300μWに対する誤差は±1%以内)。
【0373】こうしてセンサ面で見た実質的なレーザパ
ワーが所望値(ほぼ300μW)となれば、図21〜図
24のビーム光制御用パワー制御は終了し、図5の主制
御部51のCPUは、その他の処理に戻る。
【0374】なお、以上の説明では、しきい値33H〜
34Hがレーザパワー297〜303μWに対応するも
のとして説明したが、図25に例示されるようにレーザ
パワー300μWがしきい値80Hに対応する場合の制
御方法(手順)は、しきい値指示データの数値が変わる
ことを別にすれば、考え方に違いはない。この発明の実
施にあたっては、レーザパワーの数値(μW)としきい
値(ヘキサデシマルデータ)との間にどのような数値関
係を持たせてもよい。
【0375】また、所望の制御目標(センサ面上で30
0μWのレーザパワーを得ること)が得られるまでのし
きい値変化が、図20では領域L0内で変化する場合が
例示されている。が、図20の領域U0内でしきい値が
変化する制御動作も、使用される指示値(ヘキサデシマ
ル値)の数値が変わることを除けば、同様に行われる
(たとえばポリゴンミラーの汚れに起因するしきい値制
御の場合は、領域U0内で、同様なしきい値制御が行わ
れる)。
【0376】図25は、この発明の実施の形態において
使用可能な、レーザからのビーム光量の指示値(8ビッ
トヘキサデシマル表示されるレーザ指示値;比較時にD
/A変換され対応するアナログしきい値に変換される
値)と対応するレーザパワー(μW)との対応関係の一
例を示している。
【0377】すなわち、たとえば図5の主制御部51の
CPUから指示値00Hが出された場合はレーザパワー
は0μW(つまりレーザ光量ゼロ)となり、FFHが出
された場合はレーザパワーは600μWとなる。
【0378】以下同様に、CPUからの指示値が2B
H、55H、80H、ABH、およびD5Hなら、対応
するレーザパワーは、それぞれ、100μW、200μ
W、300μW、400μW、および500μWとな
る。
【0379】図25のレーザ指示値対レーザパワーの関
係はあくまで1例であるから、たとえば300μWのレ
ーザパワーを指示する指示値データは、80Hに限定さ
れることはなく、実施に形態に応じて任意に選ぶことが
できる。
【0380】なお、使用されるレーザの最大出力が仮に
750μWであるなら、FFH以外のCPU指示によ
り、このレーザを750μWで発光させることができ
る。
【0381】また、図9の積分器42を構成するオペア
ンプA4は、±5Vのアナログ積分電圧(Vo)をリニ
アに出力できるよう構成されている。この場合、図25
のレーザパワー600μW(指示値FFH)は図19の
積分出力Vo=4Vで検知でき、レーザパワー750μ
Wは積分出力Vo=5Vで検知できる。
【0382】次に、画像形成用レーザビームの光量制御
ルーチンについて説明する。
【0383】図26は、画像形成用のビーム光量(レー
ザパワー)制御の大きな流れを説明するフローチャート
である。
【0384】たとえば図5の主制御部51のCPUは、
ポリゴンモータドライバ37に指示を与え、ポリゴンモ
ータ36を所定の回転速度で回転させる(ステップST
220)。
【0385】続いて、CPUは、ガルバノミラー駆動回
路39a〜39dに所定の指示値を与え、4本のマルチ
レーザビームの走査経路を指定する(ステップST22
2)。
【0386】次に、CPUは、4本のマルチレーザビー
ムのうち、第1のレーザ31aを所定の指示値(たとえ
ば図25の例でいえば80Hで指示される300μW)
で発光させ(ステップST224)、センサ380面上
における第1レーザ31aの光量(レーザパワー)を測
定する(ステップST226)。
【0387】この第1レーザ31aのパワー測定(ステ
ップST226)は、たとえば図9の回路構成を利用
し、後述する図27の手順で、実現できる。
【0388】こうして測定された第1レーザ31aのパ
ワーを基準として、第2レーザ31bのレーザパワーが
第1レーザ31aのパワーと(センサ面上でみて)一致
するように、制御される(ステップST228)。
【0389】この第2レーザ31bのパワー制御(ステ
ップST228)は、後述する図29〜図32の手順に
よって実現できる。
【0390】続いて、測定された第1レーザ31aのパ
ワーを基準として、第3レーザ31cのレーザパワーが
第1レーザ31aのパワーと(センサ面上でみて)一致
するように、制御される(ステップST230)。
【0391】この第3レーザ31cのパワー制御(ステ
ップST230)も、後述する図29〜図32の手順に
よって実現できる。
【0392】最後に、測定された第1レーザ31aのパ
ワーを基準として、第4レーザ31dのレーザパワーが
第1レーザ31aのパワーと(センサ面上でみて)一致
するように、制御される(ステップST232)。
【0393】この第4レーザ31dのパワー制御(ステ
ップST232)も、後述する図29〜図32の手順に
よって実現できる。
【0394】図26の処理を簡単にまとめると、次のよ
うになる。すなわち、最初に、マルチビームのうちの特
定の1本について、センサ面上におけるレーザパワーの
絶対値制御を行う(ST226)。そして、絶対値制御
された特定ビームのレーザパワーに合うように、残りの
ビームそれぞれのレーザパワーを、相対値制御する(S
T228〜232)。
【0395】なお、マルチビームのレーザビーム全てに
ついて絶対値制御(ST226あるいは図21〜図24
のパワー制御)を実行する実施の形態も可能であるのは
もちろんである。この場合はマルチビームレーザパワー
の相対値制御を省略できる。
【0396】ただし、相対値制御を用いる場合、その制
御目標となるレーザパワーとそれに対応するしきい値の
指示値(あるいはその前後の概略値)が、絶対値制御の
パワー測定の結果から予め分かっている。このため、各
ビームの相対値制御が完了するまでに要する反復処理ル
ープの実行回数が、絶対値制御だけの場合より少なくな
ることは期待できる。
【0397】また、相対値制御を用いる場合、全体的に
レーザパワーを変更する際は基準のレーザビームのみに
対して新たな絶対値制御を行えば良く、基準レーザビー
ムに対して新たに得られた指示値変化量を残りのレーザ
ビームに反映させれば、残りビームに対する相対値制御
を省略できる可能性がある(省略できるかどうかは、製
品の仕様上、全ビーム間のレーザパワーのばらつきがど
の程度許されるか、あるいは相対値制御を省略した結
果、実際の製品においてどの程度のレーザパワーのばら
つきが生じるか、による)。
【0398】画像形成用レーザビーム光量制御は、ま
ず、基準となるレーザビーム光(第1のレーザビーム
a)を所定の指示値(たとえば80H)で発光させ、そ
のビーム光量をビーム光量検知部38のセンサ380上
で測定して、メモリ52に記録する。
【0399】次にこのビーム光量検知部38での測定結
果を基準として、その他のレーザビーム(レーザビーム
b、c、d)のビーム光量が、基準となるレーザビーム
(レーザビームa)の測定結果と一致するようにレーザ
ドライバ(32b、32c、32d)の指示値を調整す
る(図26で説明した場合と同様)。
【0400】すなわち、主制御部51のCPUは、ま
ず、ポリゴンミラーモータ36を所定の速度で回転さ
せ、各レーザビーム光がレーザビーム光量検知センサ3
80のほぼ中央を通過するように、ガルバノミラー(3
3a〜33d)に指示値を与える。
【0401】ここで、レーザビーム光量検知センサ38
0は副走査方向に十分余裕のある形状となっている。図
3の構造でいえば、センサパターンSLの縦方向のサイ
ズ(数mm以上)が、並行に走るマルチビームの並び幅
サイズ(0.数mm以下)より十分(桁違いに)大きく
してある。このため、ガルバノミラーを用いた上記制御
の際のビーム通過位置には、ビーム通過位置制御(各ビ
ーム各々のビーム間ピッチを規定する副走査ビーム位置
制御)ほどの精度は必要としない。
【0402】次に基準レーザを所定の値で発光させる。
この例では、第1レーザ31aを基準のレーザとする。
ここでは、基準レーザは工場出荷時に図25の入出力特
性を持つように調整されているものと仮定する(80H
で300μWと仮定)。図25の入出力特性を採用する
場合、画像形成時のレーザパワーを200μWにしたい
なら、主制御部51のCPUは、レーザドライバ32a
に指示値55Hを与えればよい。
【0403】以上の事前処理を行ってから、図27のレ
ーザパワー測定ルーチンにしたがって、第1レーザビー
ム31aのビーム光量を測定する。
【0404】図27は、図26のステップST226に
おけるレーザパワー測定手順(絶対値制御)を説明する
フローチャートである。また、図28は、図26のレー
ザパワー測定およびレーザパワー相対値制御における、
シングルコンパレータのしきい値変化の様子を例示して
いる。(なお、図28に例示されたしきい値のヘキサデ
シマル値は図25に例示されたレーザ指示値とは独立別
個に想定しているので、図28と図25との間でヘキサ
デシマル値は異なる。このため、たとえば図28のVr
6の23Hが図25の200μWの55Hに対応すると
考えてもよい。)図27の処理において、図5の主制御
部51のCPUは、所定の指示データ(図28の例では
40H)により、コンパレータ430(図9ではCMP
0)のしきい値VrをVr0に設定する(ステップST
640)。
【0405】続いて、CPUは、しきい値Vr0とその
ときの積分出力Voとの比較結果であるコンパレータ出
力(図9ではCMPOUT)を読み込む(ステップST
642)。
【0406】上記しきい値Vr0(40H)は、ビーム
光量検知部38の検知特性をほぼ2等分(図28では領
域を2分割したU0とL0)するように設定されてい
る。つまり、CPUは、コンパレータ出力の内容(”
0”か”1”か)によって、第1レーザビーム(31
a)のビーム光量(レーザパワー)が2分割された領域
(図28のU0とL0)のどちらに属するかを判定する
(ステップST644)。
【0407】このときのしきい値と領域とレーザパワー
とコンパレータ出力(比較結果)との対応関係は、以下
のようになる: Vr→Vr0(V)=40H 領域U0:374〜750μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L0: 0〜374μW(比較結果CMPOUT
=”1”) ステップST644において、Vr0に基づき、レーザ
パワーが属する領域の判定(U0かL0か)が終了した
ら、コンパレータのしきい値が変更される(ステップS
T646)。
【0408】たとえば、領域L0に属すると判定された
場合は、CPUは、しきい値Vrを、Vb0〜Vr0を
ほぼ2等分(領域L0を2分割したU1とL1)するよ
うなしきい値Vr1(図28の例では20H)に変更す
る(ステップST646)。そしてしきい値が制御目標
域に対応するかどうかの判定がなされる(ステップST
648)。
【0409】ステップST648にけるしきい値判定の
結果、レーザパワーが制御目標域に到達していなければ
(領域U1/L1は範囲が広く、まだ制御目標域ではな
い;ステップST648ノー)、コンパレータの出力が
再度読み込まれ(ステップST642)、レーザパワー
が2分割された領域(図28のU1とL1)のどちらに
属するかを判定する(ステップST644)。このとき
のしきい値と領域とレーザパワーとコンパレータ出力
(比較結果)との対応関係は、以下のようになる: Vr→Vr1(V)=20H 領域U1:185〜374μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L1: 0〜185μW(比較結果CMPOUT
=”1”) ステップST644において、Vr1に基づき、レーザ
パワーが属する領域の判定(U1かL1か)が終了した
ら、コンパレータのしきい値が変更される(ステップS
T646)。
【0410】たとえば、領域U1に属すると判定された
場合は、CPUは、しきい値Vrを、Vr1〜Vr0を
ほぼ2等分(領域U1を2分割したU2とL2)するよ
うなしきい値Vr2(図28の例では30H)に変更す
る(ステップST646)。そしてしきい値が制御目標
域に対応するかどうかの判定がなされる(ステップST
648)。
【0411】ステップST648にけるしきい値判定の
結果、レーザパワーが制御目標域に到達していなければ
(領域U2/L2は範囲が広く、まだ制御目標域ではな
い;ステップST648ノー)、コンパレータの出力が
再度読み込まれ(ステップST642)、レーザパワー
が2分割された領域(図28のU2とL2)のどちらに
属するかを判定する(ステップST644)。このとき
のしきい値と領域とレーザパワーとコンパレータ出力
(比較結果)との対応関係は、以下のようになる: Vr→Vr2(V)=30H 領域U2:280〜374μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L2:185〜280μW(比較結果CMPOUT
=”1”) その後、ステップST642〜ST648のループを反
復して、以下のようにしきい値VrをVr3(28H)
→Vr4(24H)→Vr5(22H)→Vr6(23
H)と変えながら徐々に判定領域を狭めて行く(L2→
L3→L4→U5→L6)。
【0412】Vr→Vr3(V)=28H 領域U3:232〜374μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L3:185〜232μW(比較結果CMPOUT
=”1”) Vr→Vr4(V)=24H 領域U4:209〜232μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L4:185〜209μW(比較結果CMPOUT
=”1”) Vr→Vr5(V)=22H 領域U5:197〜209μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L5:185〜197μW(比較結果CMPOUT
=”1”) Vr→Vr6(V)=23H 領域U6:203〜209μW(比較結果CMPOUT
=”0”) 領域L6:197〜203μW(比較結果CMPOUT
=”1”) ここで、Vr6を用いたコンパレータ出力(たとえばC
MPOUT=”1”)により領域L6に属すると判定さ
れたとする(ステップST644)。
【0413】図27の処理では、領域U6/L6が最小
分解能レベルの幅であると想定している。このためしき
い値はVr6に設定されたままそれ以上変更されず(ス
テップST646)、しきい値の判定が行われる(ステ
ップST648)。
【0414】しきい値Vr6(=23H)による判定の
結果、レーザパワーが制御目標域に到達したと判定され
る(ステップST648イエス)。(このとき判定対象
となっている領域U6/L6はこのパワー測定ルーチン
の処理上想定した最小幅なので、そのことで制御目標域
であると判定できる。) そうなれば、図5の主制御部51のCPUは、そのとき
のコンパレータしきい値(Vr6=23H)およびコン
パレータ出力(領域L6を示すCMPOUT=”1”)
を、第1レーザビーム(31a)のセンサ面上における
レーザパワー絶対値(たとえば200μW)に対応する
データとして、図5のメモリ52に記録する(ステップ
ST650)。
【0415】こうして、図26のステップST226の
パワー測定ルーチン(絶対値制御)に相当する図27の
処理は終了する。
【0416】前述した図27の処理によって第1レーザ
(31a)パワーの絶対値測定の結果が記録できたら、
そのしきい値(23H)とコンパレータ出力(領域L6
ならCMPOUT=”1”)を基準データとして、その
他のレーザがこの基準データと等しくなるようにそのレ
ーザパワーを相対的に調整できる。
【0417】すなわち、上述した例では、しきい値がV
r5=22HとVr6=23Hの間の領域L6のデータ
が、図26のステップST228〜ST232のレーザ
パワー相対値制御の基準データとなる。
【0418】図29〜図32は、図26のステップST
228、ST230またはST232におけるレーザパ
ワーの相対値制御を説明するフローチャートである。こ
の相対値制御も、図5および図9の構成(シングルコン
パレータ利用)を利用して行なうことができる。
【0419】このレーザパワー相対値制御の実行手順
は、図21〜図24のレーザパワー絶対値制御の実行手
順とアルゴリズムは同じでよい。ただし、制御目標デー
タ(Vr6=23Hおよび領域L6を示すCMPOUT
=”1”)が既にメモリ52に記憶されているので、こ
の記憶されたデータに基づくなら、制御の前半(図29
〜図30)におけるレーザパワー指示値の増減量(ST
710、ST722、ST732、ST742、ST7
52、ST762)を荒くして、あるいは一部のレーザ
パワー指示値の増減処理をスキップして、制御完了まで
の処理時間を短縮できる。
【0420】たとえば、図21〜図24の絶対値制御で
はしきい値をVr0→Vr1→Vr2→Vr3→Vr4
→Vr5→Vr6のように1ステップづつ変えながら最
終制御目標に近づいて行く処理が実行されているが、図
29〜図32の相対値制御ではしきい値をVr0→Vr
2→Vr4→Vr6のように2ステップづつ変えながら
最終制御目標に近づいて行く処理に簡略化してもよい。
【0421】あるいは、図29〜図32の相対値制御で
はしきい値をVr0→Vr3→Vr6のように3ステッ
プづつ変えながら最終制御目標に近づいて行く処理に簡
略化してもよい。
【0422】場合によっては、図29〜図31の処理を
スキップし、図29のステップST700からいきなり
図32のステップST764にジャンプして、図32の
処理だけで、各レーザのビームパワー相対値制御を完了
できることもある。
【0423】つまり、図21〜図24の絶対値制御のフ
ローチャートと図29〜図32の相対値制御のフローチ
ャートとは各ステップの処理の流れは同様であるが、各
ステップでの実際の処理内容(しきい値データ、レーザ
パワー増減量等)は、かならずしも同じではない。
【0424】レーザパワーの相対値制御の処理内容を絶
対値制御の場合より荒くしたときは、その分処理時間も
短縮されることが期待できる。
【0425】図33は、図4のブロック図のうちマルチ
ビーム光制御に関連する部分(ウインドウコンパレータ
利用)を抜き出して詳細に示す。
【0426】図33の構成も、図5の構成と同様に、レ
ーザビーム光の通過位置制御などに利用できる。以下、
図5の構成と重複する部分の説明は簡略化し、図33の
構成に特徴的な部分を主に説明する。
【0427】ビーム光位置検知器38を構成するビーム
検知センサ380のセンサパターンSA、SE、SK、
SMからは、そこをレーザビーム光が通過した(横切っ
た)ときにパルス状の信号が出力される。また、複数の
センサパターンSF〜SJからは、レーザビーム光の通
過位置に応じて、それぞれ独立した信号が出力される。
さらに、センサパターンSLからは、そこを通過する
(4本の)レーザビームの光量(パワー)に対応した信
号(アナログ)が出力される。
【0428】選択回路41は、主制御部(CPU)51
からのセンサ選択信号により入力された信号のいずれか
1つを選択し、選択された信号を、積分器42へ供給す
る。積分器42は、選択回路41によって選択された信
号を積分する。
【0429】センサパターンSAのフォトダイオードか
ら出力されたパルス信号、センサパターンSEのフォト
ダイオードから出力されたパルス信号、およびセンサパ
ターンSKのフォトダイオードから出力されたパルス信
号は、選択回路Aに入力される。選択回路Aは、主制御
部51からの指令にしたがって、SA、SE、またはS
Kのいずれかからのパルス信号を選択し、積分器42に
供給する。積分器42は、供給されたパルス信号により
リセットされて、選択回路41から入力された信号の積
分を開始するように構成されている。
【0430】つまり、積分器42は、図3のビーム検知
センサ380のセンサパターン(フォトダイオードで構
成されるセンサ受光部)SA、SE、SKの配置とそこ
を所定の速度で横切るレーザビームの通過タイミングに
応じて、積分動作を開始する。
【0431】また、センサパターンSKのフォトダイオ
ードから出力されたパルス信号およびセンサパターンS
Mのフォトダイオードから出力されたパルス信号は、選
択回路Bに入力される。選択回路Bは、主制御部51か
らの指令にしたがって、SKまたはSMのいずれかから
のパルス信号を選択し、後述するフリップフロップ回路
432*に供給する。フリップフロップ回路432*
は、供給されたパルス信号によりラッチされて、所定の
動作を行なうように構成されている。
【0432】つまり、フリップフロップ回路432*
は、図3のビーム検知センサ380のセンサパターン
(フォトダイオードで構成されるセンサ受光部)SK、
SMの配置とそこを所定の速度で横切るレーザビームの
通過タイミングに応じて、フリップフロップ動作を行な
う(後に詳述するが、このフリップフロップ動作はこの
発明のA/D処理動作に関係している)。
【0433】このように、センサパターンSA、SE、
またはSKからのパルス信号により、レーザビーム光が
ビーム検知センサ380を通過するときに積分器42を
リセットして積分動作を開始させる。そして、レーザビ
ーム光がビーム検知センサ380のセンサパターン上を
通過している間は、積分器42はレーザビーム光の通過
位置を示す信号を積分する。
【0434】積分器42で積分した結果は、コンパレー
タ430*、フリップフロップ回路432*、主制御部
51およびDAコンバータ434*のループで構成され
る回路動作により、通常のA/D変換デバイスを用いる
ことなく、実質的にA/D変換に対応したA/D処理が
なされる(このA/D処理のための回路構成および動作
は、別途図面を参照して後述する)。
【0435】この積分動作を伴うA/D処理により、ノ
イズが少なく、ビーム光位置検知器38の取付け傾きの
影響が除去された検知信号をデジタル信号に変換するこ
とができる。
【0436】ここで、増幅器62〜66、選択回路4
1、積分器42、コンパレータ430*、フリップフロ
ップ回路432*、およびDA変換器434*は、ビー
ム光位置検知器出力処理回路40を構成している。
【0437】このようにして、デジタル信号に変換され
たビーム光位置検知器38からのビーム光位置検知信号
は、ビーム光位置情報として主制御部51に入力され、
レーザビーム光の通過位置やレーザ光量(パワー)など
が判断される。
【0438】その後に主制御部51がガルバノミラー3
3a〜33d、レーザドライバ32a〜32d、ポリゴ
ンモータドライバ37等を制御する構成は、図5と同じ
であるので、その説明は省略する。
【0439】図54は、図33のビーム光位置検知器出
力処理回路において、ビーム検知センサのうちビーム位
置検知用のセンサパターンから積分器までの回路構成を
説明する図である。
【0440】この構成は以下の点を除き、図6の構成と
同様である。すなわち、図6では単一のしきい値(比較
基準値)Vrを用いるシングルコンパレータ430(C
MPO)が採用されているのに対して、図54では2つ
のしきい値(1対の比較基準値)WINTHH/WIN
THLを用いるウインドウコンパレータ430*が採用
されている。
【0441】図34は、図33のビーム光位置検知器出
力処理回路において、ビーム検知センサのうちビーパワ
ー検知用のセンサパターンから積分器までの回路構成を
説明する図である。
【0442】この構成は以下の点を除き、図8の構成と
同様である。すなわち、図8では単一のしきい値(比較
基準値)Vrを用いるシングルコンパレータ430(C
MPO)が採用されているのに対して、図34では2つ
のしきい値(1対の比較基準値)WINTHH/WIN
THLを用いるウインドウコンパレータ430*が採用
されている。
【0443】図35は、この発明の他の実施の形態に係
る、ウインドウコンパレータを利用したアナログ・デジ
タル処理部を説明する回路図である。
【0444】この実施形態の回路構成では、ビームがセ
ンサSJ側を走査すれば積分出力はVrefに対して+
側に大きくなり、ビームがセンサSI側を走査すれば積
分出力はVrefに対して−側に大きくなるようになっ
ている。
【0445】図35において、積分回路42に入力され
る信号が図33の差動増幅器63の出力の場合は、積分
対象は図3または図33のセンサパターンSJおよびS
Iのフォトダイオードで検知されたアナログ電圧とな
る。
【0446】同様に、積分回路42に入力される信号が
差動増幅器64の出力の場合は積分対象はセンサパター
ンSIおよびSHのアナログ電圧となり、積分回路42
に入力される信号が差動増幅器65の出力の場合は積分
対象はセンサパターンSHおよびSGのアナログ電圧と
なり、積分回路42に入力される信号が差動増幅器66
の出力の場合は積分対象はセンサパターンSGおよびS
Fのアナログ電圧となる。
【0447】また、積分回路42のオペアンプA4に入
力される信号が図33の増幅器62または図34のオペ
アンプA3からの出力(差分出力ではない)である場合
は、積分回路42からの積分出力Voは、センサパター
ンSLで検知されたレーザ光量(パワー)を表すアナロ
グ電圧となる。
【0448】以上のことから、積分回路42から出力さ
れる積分出力Voは、センサパターンSF〜SJ、SL
の検知結果のいずれか(1つまたは2つ)に対応したア
ナログ電圧となる。
【0449】一方、図33、図54または図34の主制
御部51の内部CPUは、図33のビーム光位置検知器
38上における実際のビーム位置とそれに対応する積分
出力Voとの相関を実験的に求めて決めた複数のしきい
値データを、図33のメモリ52(または図示しないC
PU内部のメモリ)に持っている。(これらの複数しき
い値データは、図9のシングルコンパレータの場合に求
めたものとは別のデータである。) これらの複数のしきい値データは、たとえば後述する図
39を例にとれば、VH1〜VH4、VL1〜VL4と
それらを表すデジタルデータ(たとえば8ビットのヘキ
サデシマル値)に対応する。そして、主制御部51のC
PUは、A/D処理動作中、所定のタイミングで、これ
らのしきい値データを順次読み出せるようにプログラム
されている。
【0450】図33、図54または図34の積分器42
に相当する図35の積分回路42は、図33の選択回路
Aからの積分リセット信号の信号エッジで一旦リセット
されたあと、図33の選択回路41または図54のアナ
ログスイッチSW1を介して入力される信号(たとえば
図33の増幅器62の出力)を、抵抗R5とキャパシタ
Cとの積で決まる時定数で、積分する。この積分によ
り、パルス性のノイズあるいは高周波ノイズが取り除か
れたアナログ電圧値が得られる。
【0451】こうして得られた積分結果Vo(A/D処
理の対象となるアナログ電圧値)が、図35のウインド
ウコンパレータ(CMP1/CMP2)430*に与え
られる。
【0452】すなわち、ウインドウコンパレータL43
0*は2個1対のコンパレータCMP1およびCMP2
により構成されており、積分器42からの積分結果(V
o)が、コンパレータCMP1の一方入力(ー)および
コンパレータCMP2の他方入力(+)に与えられる。
【0453】一方、コンパレータCMP1の他方入力
(+)にはウインドウコンパレータ430*の上側しき
い値を決定する比較基準電圧WINTHHが与えられ、
コンパレータCMP2の一方入力(ー)にはウインドウ
コンパレータ430*の下側しきい値を決定する比較基
準電圧WINTHLが与えられる。
【0454】ウインドウコンパレータ(CMP1/CM
P2)430*の上下しきい値(すなわちウインドウコ
ンパレータの窓の範囲)を決定する比較基準電圧(WI
NTHH/WINTHL)は、8ビットD/A変換器D
A1およびDA2によって独立に設定できるようになっ
ている。
【0455】ウインドウコンパレータ430*は、比較
基準電圧(WINTHH/WINTHL)が与えられる
と、積分出力Voがウインドウコンパレータの窓の範囲
に入っているか、範囲の下か、範囲の上かによって、異
なる比較結果(WULとWLLのペア)を出力する。
【0456】すなわち、図36に示すように、積分出力
Voがウインドウコンパレータの窓(WINTHH〜W
INTHLの間)より上側にあり、Vo>WINTHH
なら、コンパレータCMP1の出力レベルWULは”
0”でコンパレータCMP2の出力レベルWLLは”
1”となる。
【0457】積分出力がウインドウコンパレータの窓の
範囲内にあり、WINTHH>Vo>WINTHLな
ら、コンパレータCMP1の出力レベルWULは”1”
でコンパレータCMP2の出力レベルWLLも”1”と
なる。
【0458】また、積分出力がウインドウコンパレータ
の窓より下側にあり、Vo<WINTHLなら、コンパ
レータCMP1の出力レベルWULは”1”でコンパレ
ータCMP2の出力レベルWLLは”0”となる。
【0459】ウインドウコンパレータ430*の比較基
準電圧WINTHHおよびWINTHLを出力するD/
A変換器DA1およびDA2の動作は、主制御部51の
CPUからのDA選択信号DASC1ー0AおよびDA
SC1ー1Aの組み合わせにより、任意に設定できる。
【0460】すなわち、図37に示すように、DASC
0ー0A=”1”およびDASC1ー1A=”0”が図
35のセレクタ436に入力されると、セレクタ436
からDAC1選択信号だけが出力され、DAC1選択信
号によりD/A変換器DA1だけがアクティブとなる。
すると、DA1は、データ書込パルスDAWRー0Aの
信号エッジで主制御部51からのデータBMDA(主制
御部51の内部CPUによる演算結果)を取り込み、D
/A変換して、対応するアナログレベルのWINTHH
をコンパレータCMP1に与える。
【0461】この場合、DA2は、たとえば”0”レベ
ル(最小レベル)相当のWINTHLをコンパレータC
MP2に与える。この状態では、ウインドウレベルの一
方(WINTHL)が最小レベルにシフトするので、ウ
インドウコンパレータ430*は、実質的にはコンパレ
ータCMP1だけのシングルコンパレータとして機能す
るようになる。
【0462】DASC0ー0A=”0”およびDASC
1ー1A=”1”がセレクタ436に入力されると、セ
レクタ436からDAC2選択信号だけが出力され、D
AC2選択信号によりD/A変換器DA2だけがアクテ
ィブとなる。すると、DA2は、データ書込パルスDA
WRー0Aの信号エッジで主制御部51からのデータB
MDA(主制御部51の内部CPUによる演算結果)を
取り込み、D/A変換して、対応するアナログレベルの
WINTHLをコンパレータCMP2に与える。
【0463】この場合、DA1は、たとえば”1”レベ
ル(最大レベル)相当のWINTHHをコンパレータC
MP1に与える。この状態では、ウインドウレベルの他
方(WINTHH)が最大レベルにシフトするので、ウ
インドウコンパレータ430*は、実質的にはコンパレ
ータCMP2だけのシングルコンパレータとして機能す
るようになる。
【0464】DASC0ー0A=”0”およびDASC
1ー1A=”0”がセレクタ436に入力されると、セ
レクタ436からDAC1選択信号およびDAC2選択
信号が出力され、D/A変換器DA1およびDA2の双
方がアクティブとなる。すると、DA1がDAWRー0
Aの信号エッジでデータBMDA(主制御部51での演
算結果)を取り込みD/A変換して対応するWINTH
HをコンパレータCMP1に与え、DA2がDAWRー
0Aの信号エッジで別のデータBMDA(主制御部51
での別の演算結果)を取り込みD/A変換して対応する
WINTHLをコンパレータCMP2に与える。
【0465】この場合、ウインドウコンパレータ430
*は、文字どおり2つのしきい値(図38のWINTH
H/WINTHL)で決まる範囲の窓を持ったウインド
ウコンパレータとして機能することができる。
【0466】この窓の広さ(WINTHH〜WINTH
Lの範囲)は、D/A変換器DA1に取り込まれる第1
のデータBMDAの値およびD/A変換器DA2に取り
込まれる第2のデータBMDAの値により、任意に変更
できる。
【0467】たとえば図45の例示を利用すると、第1
のデータBMDA=5AHにより窓の上側VH0を指定
し、第2のデータBMDA=3FHにより窓の下側VL
0を指定したとすれば、ウインドウコンパレータ430
*はVH0〜VL0という広い範囲の大きな窓を持つこ
とになる。
【0468】一方、第1のデータBMDA=4DHによ
り窓の上側VH3を指定し、第2のデータBMDA=4
CHにより窓の下側VL3を指定したとすれば、ウイン
ドウコンパレータ430*はVH3〜VL3という最小
範囲の小さな窓を持つことになる。
【0469】上記ウインドウコンパレータの窓の範囲
を、たとえば図20のしきい値Vr0〜Vr6の属する
範囲U0/L0〜U6/L6に対応させれば、図9のシ
ングルコンパレータ430と同様に、図35のウインド
ウコンパレータ430*により、レーザパワー検知を行
なうことが可能になる。
【0470】このレーザパワー検知用のウインドウコン
パレータ窓範囲の選択が、上記DASC0ー0A=”
0”およびDASC1ー1A=”0”によりなされる。
【0471】図33、図54または図34の主制御部5
1のCPUは、最初は、所定の初期比較基準値(コンパ
レータCMP1の初期の上側しきい値WINTHHとコ
ンパレータCMP2の初期の下側しきい値WINTH
L)を暫定的に指定するデジタルデータ(BMDA)
を、DAC回路434*のD/A変換器DA1およびD
A2に与える。
【0472】この暫定的な比較基準値(初期のウインド
ウ上下しきい値)WINTHHおよびWINTHLとし
ては、たとえば図39のVH1(高いしきい値)および
VL1(低いしきい値)に対応する値を、採用できる
(ウインドウコンパレータ430*の窓が広い状態)。
これらWINTHHおよびWINTHLに対応する値の
デジタルデータBMDAは、主制御部51のCPUによ
り与えられる。
【0473】ウインドウコンパレータ430*のコンパ
レータCMP1は、WINTHH=VH1と積分出力V
oとを比較し、Vo>WINTHHなら”0”レベルの
比較結果WULをフリップフロップ回路432*のD型
フリップフロップFF1のD入力端に与える。
【0474】この場合、VH1>VL1でありVo>W
INTHLであるから、ウインドウコンパレータ430
*のコンパレータCMP2は、”1”レベルの比較結果
WLLをフリップフロップ回路432*のD型フリップ
フロップFF2のD入力端に与える。
【0475】FF1およびFF2は図33のセンサSA
からの信号エッジで最初にクリアされ、そのすぐ後に現
れるセンサSKまたはSMからの信号エッジでラッチさ
れ、WUL=”0”およびWLL=”1”を記憶する
(この記憶内容は、レーザビームが検知部38のセンサ
パターン上を通過したあと、次にレーザビームがセンサ
パターン入ってくるまで保持される)。
【0476】FF1およびFF2に記憶されたWUL
=”0”およびWLL=”1”は、それぞれ、インバー
タINV1およびINV2によりレベル反転され、出力
(デジタルビット)D432H=”1”およびD432
L=”0”となって、主制御部51のCPUに返され
る。この時点では、ウインドウコンパレータ430*の
窓の広さ(上下しきい値)は変更されず、そのときのし
きい値で、時々刻々とレベル変化する積分出力Voとの
比較が反復実行される。
【0477】一方、Vo<WINTHLなら、コンパレ
ータCMP2は、”0”レベルの比較結果WLLをFF
2のD入力端に与える。この場合、VH1>VL1であ
りVo<WINTHHであるから、コンパレータCMP
1は、”1”レベルの比較結果WULをFF1のD入力
端に与える。
【0478】FF1およびFF2はセンサSAからの信
号エッジで最初にクリアされ、そのすぐ後に現れるセン
サSKまたはSMからの信号エッジでラッチされ、WU
L=”1”およびWLL=”0”を記憶する(この記憶
内容は、レーザビームがセンサパターン上をレーザビー
ムが通過あと、次にレーザビームがセンサパターン入っ
てくるまで保持される)。
【0479】FF1およびFF2に記憶されたWUL
=”1”およびWLL=”0”は、それぞれ、インバー
タINV1およびINV2によりレベル反転され、出力
D432H=”0”およびD432L=”1”となっ
て、主制御部51のCPUに返される。この時点では、
ウインドウコンパレータ430*の窓の広さ(上下しき
い値)は変更されず、そのときのしきい値で、時々刻々
とレベル変化する積分出力Voとの比較が反復実行され
る。
【0480】上記比較の反復実行の結果、WINTHH
>Vo>WINTHLとなれば、コンパレータCMP1
は”1”レベルの比較結果WULをFF1のD入力端に
与え、同時に、コンパレータCMP2は”1”レベルの
比較結果WLLをFF2のD入力端に与える。
【0481】FF1およびFF2はセンサSAからの信
号エッジで最初にクリアされ、そのすぐ後に現れるセン
サSKまたはSMからの信号エッジでラッチされ、WU
L=”1”およびWLL=”1”を記憶する(この記憶
内容は、レーザビームがセンサパターン上をレーザビー
ムが通過あと、次にレーザビームがセンサパターン入っ
てくるまで保持される)。
【0482】FF1およびFF2に記憶されたWUL
=”1”およびWLL=”1”は、それぞれ、インバー
タINV1およびINV2によりレベル反転され、出力
D432H=”0”およびD432L=”0”となっ
て、主制御部51のCPUに返される。CPUは、この
D432H=”0”およびD432L=”0”により、
ウインドウコンパレータ430*のその時点での窓の範
囲(図39のVH1〜VL1)内に積分出力Voが入っ
たと判定する。
【0483】主制御部51のCPUは、上記D432H
=”0”およびD432L=”0”(ウインドウコンパ
レータ430*での比較結果を表すデータ;積分出力V
oがウインドウコンパレータ430*の窓の範囲に入っ
たことを示すデータ)に基づき、新たなしきい値データ
BMDAを作成する。
【0484】たとえば、CPUは図39のしきい値VH
2およびVL2に対応するデータBMDAを作成し、そ
れをDAC回路434*のD/A変換器DA1およびD
A2に与える。
【0485】D/A変換器DA1はDAC1選択信号が
CPUから与えられるとVH2に対応するデータBMD
AをD/A変換して、新たな比較基準値(ウインドウコ
ンパレータの窓の上側しきい値)WINTHHを、コン
パレータCMP1にフィードバックする。
【0486】同様に、D/A変換器DA2はDAC2選
択信号がCPUから与えられるとVL2に対応するデー
タBMDAをD/A変換して、新たな比較基準値(ウイ
ンドウコンパレータの窓の下側しきい値)WINTHL
を、コンパレータCMP2にフィードバックする。
【0487】こうしてウインドウコンパレータ430*
の窓が以前(VH1〜VL1)より狭くなる(VH2〜
VL2)。主制御部51のCPUは、この狭くなった窓
を用いて、D432H=”0”およびD432L=”
0”となるような積分出力Voが得られるまで待つ。
【0488】狭くなった窓を用いて、D432H=”
0”およびD432L=”0”が得られれば、再び新た
なしきい値(図39のVH2/VL2)を設定して対応
する比較基準値WINTHH/WINTHLをウインド
ウコンパレータ430*にフィードバックする。
【0489】以上の動作を、最終しきい値(図39のV
H4/VL4)においてD432H=”0”およびD4
32L=”0”が得られるまで反復する。
【0490】最終しきい値(図39のVH4/VL4)
においてD432H=”0”およびD432L=”0”
が得られれば、そのときの積分出力Voが図39の目標
エリアA4に入った(つまりレーザビームがセンサパタ
ーンSJとSIの間の位置を通過している)と判定で
き、そのレーザビームについてのビーム位置制御を完了
できる。別のレーザビームについてのビーム位置制御
も、同様に、図35のウインドウコンパレータを利用し
て行なうことができる。
【0491】以上のようにして得られたウインドウコン
パレータの比較基準値(コンパレータCMP1/CMP
2のしきい値)WINTHH/WINTHLに対応する
デジタル値BDMA(図45を例にとれば4DHと4C
H)は、ウインドウコンパレータ430*に入力された
アナログ積分出力Voに対応するデジタル値(A/D処
理結果と解釈する)となる。
【0492】上述した図35の回路動作の特徴を別の視
点からみると、「アナログ入力Voが与えられると、W
INTHH>Vo>WINTHL(またはWINTHH
≒Vo≒WINTHL)となるように比較基準値(しき
い値)WINTHH/WINTHLに対応するデータB
DMAをコントロールするデジタル帰還ループ」である
ともいえる。
【0493】この帰還ループの収束目標は、積分出力V
oのアナログ値であり、WINTHH≒Vo≒WINT
HLに収束したときのしきい値WINTHH/WINT
HLに対応するデジタル値(BMDA相当)が、アナロ
グ入力Voに対するA/D処理出力となる。
【0494】なお、後述するレーザビーム光の位置制御
あるいはビーム光量(パワー)制御においては、積分出
力Voに対応する値に収束したデジタル値が得られる以
前の比較結果WUL/WLL(またはD432H/D4
32L)が制御に利用されており、このような制御動作
状態においては図35の構成は通常の意味でのA/D変
換器と機能上同一視はできない。
【0495】ところで、図35ウインドウコンパレータ
430*で最初に比較動作を行うときは、実際の積分出
力Voが直ぐにウインドウコンパレータの窓の範囲に入
ってくるよう、ウインドウコンパレータの窓が広くなる
データBMDAが選ばれている。しかし、この場合は、
最終的なA/D処理結果が求まるまでの上記WINTH
H/WINTHLのフィードバックループの処理回数も
相対的に多くなる。
【0496】しかし、一旦積分出力Voに対応した比較
基準値WINTHH/WINTHLのデジタルデータB
MDAが求まったあとは、そのデータは主制御部51の
CPUが覚えている。最初のA/D処理後にわずかに変
化した積分出力Voと既に覚えている比較基WINTH
H/WINTHL相当のデジタルデータBMDAとの食
い違いは、2回目以降のA/D処理時では初めから小さ
いので、2回目以降のA/D処理結果が最終に求まるま
での上記帰還ループ回数は少なくなることが期待でき
る。このことは、反復されるA/D処理動作のうち2回
目以降のA/D処理速度が実質的に高速化され得ること
を意味する。
【0497】ついでに付記しておくと、図35の回路構
成では、A/D処理の回路動作はコンパレータCMP1
/CMP2とフリップフロップFF1/FF2とインバ
ータINV1/INV2で行われるが、これらのデバイ
スはいずれも安価でありながら高速動作(遅くても数1
0ナノ秒オーダ)が可能である。そのため、図35の回
路のA/D処理動作は、十分に高速印字について行け
る。
【0498】図39は、図33の検知器38または図3
3のセンサ380を通過するレーザビーム位置と、これ
に対応する積分出力、および図35のウインドウコンパ
レータのしきい値との関係を説明する図である。
【0499】図39において、左右方向がセンサ上下方
向(副走査方向)であり、レーザビームは図中縦方向に
通過する。
【0500】ビームがセンサパターンSJおよびSIの
丁度中間(ウインドウコンパレータ430*の一番狭い
窓の範囲内)を通過するときは、図39に例示するよう
に、センサパターンSJおよびSIの差分に対応した積
分出力Voはゼロとなる。この中間位置よりもビーム通
過位置がセンサパターンSI側に相対的にずれれば積分
出力Voは減少側に変化し、中間位置よりもビーム通過
位置がセンサパターンSJ側に相対的にずれれば積分出
力Voは増加側に変化する。
【0501】すなわち、センサパターンSJおよびSI
の積分出力Voは、ビーム位置の変化に応じて変化す
る。この変化は他のセンサパターンSF〜SIのペアに
ついても同様である。したがって、積分出力Voの電圧
変化を捉えれば、センサパターンSF〜SJに対するビ
ーム通過位置の相対的な変化を捉えることができる。
【0502】いま、範囲が変化するウインドウコンパレ
ータ430*の窓を4ペアのウインドウしきい値VH1
/VL1〜VH4/VL4で代表させてみる。この場
合、しきい値ペアVH1/VL1〜VH4/VL4の順
に範囲が徐々に狭まる4つの窓のうち、Voが入り込ん
でいる一番狭い窓がどれかを検知することにより、ビー
ム通過位置を推定できる。
【0503】たとえば図35の回路構成において、A/
D処理動作終了時に得られた比較基準値(ウインドウコ
ンパレータ430*のしきい値ペアWINTHH/WI
NTHL)のデータBMDAが図39のVH4/VL4
に相当する値であれば、主制御部51のCPUは、レー
ザビームがセンサパターンSIとセンサパターンSJの
中間(図39のエリアA4)を通過したであろうことを
知ることができる。
【0504】以下、図40〜図43を用いて、図35の
ウインドウコンパレータ430*を利用したビーム光通
過位置制御(副走査方向のビーム位置制御)について説
明する。
【0505】図40において、まず、特定のレーザビー
ム光a(第1のレーザ31aからのレーザビーム)が、
図33の検知器38(図3のセンサ380)の面上で上
方向(図39のセンサパターンSJ側の、エリアA1U
付近)を通過するように、ガルバノミラー33aに指示
値を与える(ステップST100)。
【0506】次に図33のポリゴンモータドライバ37
に指示を出してポリゴンモータ36を起動し、ポリゴン
ミラー35を所定の回転数で回転させる。
【0507】ポリゴンミラー35のが所定の回転数で高
速回転するようになったら、ビーム光a(第1のレーザ
31a)用のレーザ発振器を所定のパワーで強制発光さ
せる(ステップST102;この部分は図14のステッ
プST402と同様)。そして、ビーム光aをポリゴン
ミラー35側に放射させる。これにより、所定パワーの
レーザビームaが、図2のビーム光位置検知器38(図
3のセンサ380)上および感光体ドラム15上を、所
定の速度で通過するようになる。
【0508】続いて、図41の処理において、図35の
DAC回路434*に所定のデータBMDA(たとえば
ヘキサデシマル表示でB3H)を与え、ウインドウコン
パレータ430*の比較基準値WINTHH/WINT
HL(窓の範囲を規定するウインドウコンパレータのし
きい値ペア)を、たとえば以下のように設定する(ステ
ップST104)。
【0509】WINTHH→VH1(V)=B2H WINTHL→VL1(V)=4CH 上記VH1/VL1を図39に対応させれば、このとき
のウインドウコンパレータ430*の窓の広さは、積分
出力Voの変化のピーク〜ピーク間(エリアA1Uから
エリアA1Lまで)をカバーする広いものとなってい
る。
【0510】しかし、ステップST100での最初の指
示値は、レーザビームaがウインドウコンパレータ43
0*の窓範囲の端部付近(図39のエリアA1U付近)
を通過するような指示値になっている。
【0511】このときに図35のウインドウコンパレー
タ430*から得られる比較結果(WUL/WLL)
は、たとえば、図36のVo>WINTHHに対応する
内容となる。
【0512】図33の主制御部51のCPUは、上記V
o>WINTHHのときに得られる比較結果(WUL/
WLL)に対応したフリップフロップ回路432*の出
力(デジタルビットD432H/D432L)から、レ
ーザビームaがウインドウコンパレータ430*の窓範
囲の端部付近(センサSJ上)を通過することを知るこ
とができる。
【0513】図41の処理において、レーザビームaが
ウインドウコンパレータ430*の窓範囲の端部付近
(センサSJ上)を通過することを知ったCPUは、セ
ンサ380上におけるビームaの通過位置がX0(μ
m)だけ下(センサパターンSI側)にシフトするよう
に、ガルバノミラー33aを微動させる(ステップST
106)。
【0514】このX0は、ガルバノミラー33aの1ス
テップ移動量であり、図39のA1Uエリアを飛び越え
ない程度の微少量に設定される。具体的には、X0はA
1Uの幅よりも小さい値、たとえば30μm程度に設定
される。
【0515】次に、CPUは、ウインドウコンパレータ
430*からの出力(WUL/WLLに対応するD43
2H/D432L)を読み込む(ステップST10
8)。
【0516】なお、主制御部51のCPUは直接的には
フリップフロップ回路432*からの出力D432H/
D432Lを取り込むのだが、この出力はウインドウコ
ンパレータ430*の比較結果WUL/WLLと1:1
に対応(論理レベルは逆)しているので、以下ではウイ
ンドウコンパレータ430*の比較結果WUL/WLL
を用いて説明を続ける。
【0517】ウインドウコンパレータ430*の比較結
果が、レーザビームaがエリアA1U内でない(設定さ
れた窓の範囲の上側)ことを示すWUL=”1”/WL
L=”1”またはWUL=”1”/WLL=”0”であ
れば(ステップST110ノー)、レーザビームaが設
定された窓の範囲内を通過したことを示すWUL=”
1”/WLL=”1”であるかどうかチェックされる
(ステップST112)。
【0518】レーザビームaが設定された窓の範囲内を
通過したことを示すWUL=”1”/WLL=”1”で
あれば(ステップST112イエス)、ステップST1
06に戻って、レーザビームaの通過位置がさらにX0
≒30μm下がるようにガルバノミラー33aが制御さ
れる。
【0519】ここで、ステップST112でレーザビー
ムaが窓の範囲内を通過していない(WUL=”1”/
WLL=”1”でない)と判定され(ステップST11
2ノー)、さらに設定された窓の範囲の下側でもない
(WUL=”1”/WLL=”0”でない)と判定され
たときは(ステップST114ノー)、その前のステッ
プST110での判定(WUL=”0”/WLL=”
1”でない)と矛盾するので、エラーとなり、図41の
処理は終了または中断する。
【0520】ステップST114において、もし、レー
ザビームaが設定された窓の範囲の下側を通過した(W
UL=”1”/WLL=”0”)と判定されたときは
(ステップST114イエス)、CPUは、レーザビー
ムaの通過位置が現状からX1≒10μm上がるように
ガルバノミラー33aを制御する(ステップST11
6)。
【0521】一方、ステップST110において、レー
ザビームaが設定された窓の範囲の上側を通過した(W
UL=”0”/WLL=”1”)と判定されたときは
(ステップST110イエス)、CPUは、レーザビー
ムaの通過位置が現状からX1≒10μm下がるように
ガルバノミラー33aを制御する(ステップST11
8)。
【0522】ウインドウコンパレータ430*の窓の範
囲WINTHH/WINTHLを前述のように設定して
図41の処理(ステップST106〜ST118)を反
復実行することで、レーザビームaが図39のA1Uエ
リア内(またはA1Lエリア内)を通過するようにな
る。
【0523】次に、CPUは、ウインドウコンパレータ
430*からの出力(WUL/WLLに対応するデー
タ)を読み込む(ステップST120)。
【0524】このときのウインドウコンパレータ430
*のしきい値はまだ変更されておらず、 WINTHH→VH1(V)=B2H WINTHL→VL1(V)=4CH となっている。ウインドウコンパレータ430*は上記
しきい値VH1/VL1を用いて、レーザビームaの通
過位置に対応した積分出力Voとの比較動作を実行す
る。
【0525】ウインドウコンパレータ430*の比較結
果が、レーザビームaがエリアAI内でない(設定され
た窓の範囲外)ことを示すWUL=”0”/WLL=”
1”、WUL=”1”/WLL=”0”またはWUL
=”0”/WLL=”0”であれば(ステップST12
2ノー)、レーザビームaが設定された窓の範囲外の何
処を通過したかチェックされる(ステップST124、
ST128)。
【0526】すなわち、レーザビームaが設定された窓
の上側を通過したことを示すWUL=”0”/WLL
=”1”であれば(ステップST124イエス)、レー
ザビームaの通過位置がさらにX1≒10μm下がるよ
うにガルバノミラー33aが制御される(ステップST
126)。
【0527】ステップST124でレーザビームaが窓
の上側を通過していない(WUL=”0”/WLL=”
1”でない)と判定され(ステップST124ノー)、
さらに設定された窓の下側を通過してもいない(WUL
=”1”/WLL=”0”でない)と判定されたときは
(ステップST128ノー)、その前のステップST1
22での判定(WUL=”1”/WLL=”1”でな
い)と矛盾するので、エラーとなり、図41の処理は終
了または中断する。
【0528】ステップST128において、レーザビー
ムaが設定された窓の範囲の下側を通過した(WUL
=”1”/WLL=”0”)と判定されたときは(ステ
ップST128イエス)、CPUは、レーザビームaの
通過位置が現状からX1≒10μm上がるようにガルバ
ノミラー33aを制御する(ステップST130)。
【0529】ウインドウコンパレータ430*の窓の範
囲WINTHH/WINTHLを上述のように設定して
図41の処理(ステップST120〜ST130)を反
復実行することで、レーザビームaが図39のA1エリ
ア内を通過するようになる。
【0530】ここで、レーザビーム通過エリアとウイン
ドウコンパレータ出力との関係は、以下のようになって
いる: A1U内 :[WUL、WLL]=[0、1] A1L内 :[WUL、WLL]=[1、0] A1内 :[WUL、WLL]=[1、1] A1、A1U、A1L外:[WUL、WLL]=[1、1] 以上の動作をまとめると、次のようになる。
【0531】すなわち、図41のステップST106〜
ST114の処理において、ビーム通過位置がエリアA
1U内と判定された場合には(ST110イエス)、ガ
ルバノミラー33aに指示値を与えビームaをX1(μ
m)下方向に移動させて(ST118)、次のステップ
ST120に移行する。
【0532】また、ビーム通過位置がエリアA1L内の
場合には(ST114イエス)、ガルバノミラー22a
に指示値を与え、ビームaをX1(μm)上方向に移動
させて(ST116)、次のステップST120に移行
する。
【0533】ここで、単位移動量X1は、図39のA1
エリアより小さい値に選ばれる。この例ではX1≒10
μmとしている。
【0534】一方、ビーム通過位置が上記以外(A1
内、またはA1、A1U、A1L外)の場合には(ステ
ップST110ノー;ステップST112ノー)、ガル
バノミラー33aに指示値を与え、ビームaの通過位置
が現状からさらにX0(μm)下方向になるようビーム
を移動させ、A1UまたはA1L内をビームが通過する
ようになるまで、以上の動作を繰り返す。
【0535】ちなみに、上記以外の場合、すなわち、A
1U内でなく、A1L内でなく、A1内でなく、A1、
A1U、A1L外でもない場合(つまりあり得ないビー
ム通過状態の場合)、CPUは、このことを、ウインド
ウコンパレータ430*出力[WUL=”0”、WLL
=”0”]あるいはフリップフロップ回路432*出力
[D432H=”1”、D432L=”1”]により検
知できる。この場合は、CPUはエラーフラグを立て、
制御を中断または停止する。
【0536】図41のステップST122において、レ
ーザビームaが設定された窓の範囲内(図39のA1エ
リア内)を通過した(WUL=”1”/WLL=”
1”)と判定されたときは(ステップST122イエ
ス)、図42の処理に移る。
【0537】レーザビームaがエリアA1内を通過した
ことが検知された場合には、図33の制御部51のCP
Uは、図42の処理において、ウインドウコンパレータ
430*のしきい値の指示データBMDAを変更して
(ステップST132)、ウインドウコンパレータの
「窓」を、図39のVH1〜VL1(エリアA1)から
VH2〜VL2(エリアA2)に狭くする。
【0538】すなわち、図39のA2エリア内を目標と
するビーム位置制御の場合では、図35のウインドウコ
ンパレータ430*のしきい値および位置修正移動量
は、たとえば以下のように設定される: WINTHH→VH2(V)=99H WINTHL→VL2(V)=66H 移動量 →X2(μm)≒3μm(エリアA2より
小さな値)制御部51のCPUは、ウインドウコンパレ
ータ430*の窓の広さを規定するしきい値WINTH
H/WINTHLを上記VH2/VL2に変更してから
(ステップST132)、ウインドウコンパレータ43
0*における積分出力Voとしきい値WINTHH/W
INTHLとの比較結果(WUL/WLL)を読み込む
(ステップST134)。
【0539】ウインドウコンパレータ430*の比較結
果が、レーザビームaがエリアA2内でない(設定され
た窓の範囲外)ことを示すWUL=”0”/WLL=”
1”、WUL=”1”/WLL=”0”またはWUL
=”0”/WLL=”0”であれば(ステップST13
6ノー)、レーザビームaが設定された窓の範囲外の何
処を通過したかチェックされる(ステップST138、
ST142)。
【0540】すなわち、レーザビームaが設定された窓
の上側を通過したことを示すWUL=”0”/WLL
=”1”であれば(ステップST138イエス)、レー
ザビームaの通過位置がさらにX2≒3μm下がるよう
にガルバノミラー33aが制御される(ステップST1
40)。
【0541】ステップST138でレーザビームaが窓
の上側を通過していない(WUL=”0”/WLL=”
1”でない)と判定され(ステップST138ノー)、
さらに設定された窓の下側を通過してもいない(WUL
=”1”/WLL=”0”でない)と判定されたときは
(ステップST142ノー)、その前のステップST1
36での判定(WUL=”1”/WLL=”1”でな
い)と矛盾するので、エラーとなり、図42の処理は終
了または中断する。
【0542】ステップST142において、レーザビー
ムaが設定された窓の範囲の下側を通過した(WUL
=”1”/WLL=”0”)と判定されたときは(ステ
ップST142イエス)、CPUは、レーザビームaの
通過位置が現状からX2≒3μm上がるようにガルバノ
ミラー33aを制御する(ステップST144)。
【0543】ウインドウコンパレータ430*の窓の範
囲WINTHH/WINTHLを上述のように設定して
図42の処理(ステップST134〜ST144)を反
復実行することで、レーザビームaが図39のA2エリ
ア内を通過するようになる。
【0544】図42の処理において、レーザビームaが
エリアA2内を通過したことが検知された場合には(ス
テップST136イエス)、ウインドウコンパレータ4
30*のしきい値の指示データBMDAが変更され(ス
テップST146)、ウインドウコンパレータの「窓」
が、図39のVH2〜VL2(エリアA2)からVH3
〜VL3(エリアA3)に狭くなる。
【0545】図39のA3エリア内を目標とするビーム
位置制御の場合では、図35のウインドウコンパレータ
430*のしきい値および位置修正移動量は、たとえば
以下のように変更される: WINTHH→VH3(V)=8FH WINTHL→VL3(V)=70H 移動量 →X3(μm)≒1μm(エリアA3より
小さな値) 制御部51のCPUは、ウインドウコンパレータ430
*の窓の広さを規定するしきい値WINTHH/WIN
THLを上記VH3/VL3に変更してから(ステップ
ST146)、ウインドウコンパレータ430*におけ
る積分出力Voとしきい値WINTHH/WINTHL
との比較結果(WUL/WLL)を読み込む(ステップ
ST148)。
【0546】ウインドウコンパレータ430*の比較結
果が、レーザビームaがエリアA3内でない(設定され
た窓の範囲外)ことを示すWUL=”0”/WLL=”
1”、WUL=”1”/WLL=”0”またはWUL
=”0”/WLL=”0”であれば(ステップST15
0ノー)、レーザビームaが設定された窓の範囲外の何
処を通過したかチェックされる(ステップST152、
ST156)。
【0547】すなわち、レーザビームaが設定された窓
の上側を通過したことを示すWUL=”0”/WLL
=”1”であれば(ステップST152イエス)、レー
ザビームaの通過位置がさらにX3≒1μm下がるよう
にガルバノミラー33aが制御される(ステップST1
54)。
【0548】ステップST152でレーザビームaが窓
の上側を通過していない(WUL=”0”/WLL=”
1”でない)と判定され(ステップST152ノー)、
さらに設定された窓の下側を通過してもいない(WUL
=”1”/WLL=”0”でない)と判定されたときは
(ステップST156ノー)、その前のステップST1
50での判定(WUL=”1”/WLL=”1”でな
い)と矛盾するので、エラーとなり、図42の処理は終
了または中断する。
【0549】ステップST156において、レーザビー
ムaが設定された窓の範囲の下側を通過した(WUL
=”1”/WLL=”0”)と判定されたときは(ステ
ップST156イエス)、CPUは、レーザビームaの
通過位置が現状からX3≒1μm上がるようにガルバノ
ミラー33aを制御する(ステップST158)。
【0550】ウインドウコンパレータ430*の窓の範
囲WINTHH/WINTHLを上述のように設定して
図42の処理(ステップST148〜ST158)を反
復実行することで、レーザビームaが図39のA3エリ
ア内を通過するようになる。
【0551】図42のステップST150において、レ
ーザビームaが設定された窓の範囲内(図39のA3エ
リア内)を通過した(WUL=”1”/WLL=”
1”)と判定されたときは(ステップST150イエ
ス)、図43の処理に移る。
【0552】レーザビームaがエリアA3内を通過した
ことが検知された場合には、図33の制御部51のCP
Uは、図43の処理において、ウインドウコンパレータ
430*のしきい値の指示データBMDAを変更して
(ステップST160)、ウインドウコンパレータの
「窓」を、図39のVH3〜VL3(エリアA3)から
VH4〜VL4(エリアA4)に狭くする。
【0553】すなわち、図39のA4エリア内を目標と
するビーム位置制御の場合では、図35のウインドウコ
ンパレータ430*のしきい値および位置修正移動量
は、たとえば以下のように変更される: WINTHH→VH4(V)=85H WINTHL→VL4(V)=7AH 移動量 →X4(μm)≒0.1μm(エリアA4
より小さな値) 制御部51のCPUは、ウインドウコンパレータ430
*の窓の広さを規定するしきい値WINTHH/WIN
THLを上記VH4/VL4に変更してから(ステップ
ST160)、ウインドウコンパレータ430*におけ
る積分出力Voとしきい値WINTHH/WINTHL
との比較結果(WUL/WLL)を読み込む(ステップ
ST162)。
【0554】ウインドウコンパレータ430*の比較結
果が、レーザビームaがエリアA4内でない(設定され
た窓の範囲外)ことを示すWUL=”0”/WLL=”
1”、WUL=”1”/WLL=”0”またはWUL
=”0”/WLL=”0”であれば(ステップST16
4ノー)、レーザビームaが設定された窓の範囲外の何
処を通過したかチェックされる(ステップST166、
ST170)。
【0555】すなわち、レーザビームaが設定された窓
の上側を通過したことを示すWUL=”0”/WLL
=”1”であれば(ステップST166イエス)、レー
ザビームaの通過位置がさらにX4≒0.1μm下がる
ようにガルバノミラー33aが制御される(ステップS
T168)。
【0556】ステップST166でレーザビームaが窓
の上側を通過していない(WUL=”0”/WLL=”
1”でない)と判定され(ステップST166ノー)、
さらに設定された窓の下側を通過してもいない(WUL
=”1”/WLL=”0”でない)と判定されたときは
(ステップST170ノー)、その前のステップST1
64での判定(WUL=”1”/WLL=”1”でな
い)と矛盾するので、エラーとなり、図43の処理は終
了または中断する。
【0557】ステップST170において、レーザビー
ムaが設定された窓の範囲の下側を通過した(WUL
=”1”/WLL=”0”)と判定されたときは(ステ
ップST170イエス)、CPUは、レーザビームaの
通過位置が現状からX4≒0.1μm上がるようにガル
バノミラー33aを制御する(ステップST172)。
【0558】ウインドウコンパレータ430*の窓の範
囲WINTHH/WINTHLを上述のように設定して
図43の処理(ステップST162〜ST172)を反
復実行することで、レーザビームaが、最終目標であ
る、図39のA4エリア内を通過するようになる。
【0559】以上の制御動作によりレーザビームaが所
定の位置(図39のA4エリア内)を通過するようにな
れば、ウインドウコンパレータ430*に設定するしき
い値WINTHH/WINTHLを適宜変更して、残り
のレーザビームに対するビーム通過位置制御が、同様に
行なわれる。
【0560】これにより、図33の装置で画像形成に用
いられる4本のレーザビームa〜dそれぞれのビーム間
隔が、図3のセンサ380のパターンSF〜SJのパタ
ーン間隔に対応した所望のピッチに制御される。
【0561】以上述べた図40〜図43の動作を簡単に
まとめると、次のようになる。すなわち、初めに、十分
大きな窓が開くように、ウインドウコンパレータ430
*のしきい値を設定する。そして、レーザビームがウイ
ンドウコンパレータの窓内を通過することを検知する毎
に、窓が段々狭くなるようにウインドウコンパレータの
しきい値を変更しながら、ビームが通過するセンサ面上
のエリアを、A2、A3、…と順に狭めて行く。このよ
うな動作を反復することによって、最終目標エリアであ
るA4エリア内をビームが通過するように、ビーム位置
が自動的に調整される。
【0562】以上説明したこの発明の実施の形態によれ
ば、マルチビーム光学系を使用した画像形成装置におい
て、ビーム通過位置検知部およびビーム通過位置制御に
ウインドウコンパレータを利用することによって、ビー
ムピッチ誤差の少ない高画質な画像を得ることができ
る。
【0563】図44は、レーザパワーの検知特性(PH
/PL)とウインドウコンパレータの比較基準値(上下
のしきい値VH/VL)との対応関係を例示する図であ
る。
【0564】ここでは、レーザパワー検知を行なう場
合、対応する積分出力Voは、所定の基準電圧(たとえ
ばVref=2.5V)を基準として上側にしか出力さ
れないようになっている。そこで、図35のウインドウ
コンパレータ430*を利用してレーザパワー検知を行
なう場合には、ウインドウコンパレータ430*のしき
い値も基準電圧より上側で設定することになる。
【0565】すなわち、パワー検知部にウインドウコン
パレータ430*が利用される場合、パワー検知部は、
図44に例示するような特性となるように調整される。
ここで具体的な数値を例示すれば、パワー検知部は、た
とえば300μWのレーザビームを所定の速度で走査さ
せたときに、積分出力Voが3.5Vとなるように、予
め調整される。
【0566】図44の例では、しきい値VB0が基準電
圧(Vref=2.5V)に相当し、しきい値VT0が
+5Vに相当する。ここではレーザパワーを最終的にP
L3(μW)からPH3(μW)の間に制御する際の、
しきい値の設定変化の様子が示されている。
【0567】レーザパワーをPL3(μW)からPH3
(μW)の間に制御する場合には、ウインドウコンパレ
ータ430*のしきい値を、ウインドウコンパレータの
窓が徐々に狭くなるように、[VH0/VL0]→[V
H1/VL1]→[VH2/VL2]→[VH3/VL
3]と順に設定して行く。そして、レーザパワー(レー
ザ光量)に対応する積分出力Voが、徐々の狭まるウイ
ンドウコンパレータ430*の窓のしきい値間(図35
のWINTHH〜WINTHLの間)に入るよう、レー
ザパワーを調整する。
【0568】図45は、レーザパワーを図44のしきい
値VH3/VL3に対応する値(PL3μW〜PH3μ
Wの範囲内)に制御する場合の、ウインドウコンパレー
タ430*のしきい値変化の様子を示す図である。
【0569】ここでは、図45に例示されたしきい値指
示データのヘキサデシマル値(VH3=4DH/VL3
=4CH;図25の例示とは異なる数値)が、レーザパ
ワー300μWに相当するものと仮定している。
【0570】なお、図45ではレーザパワー300μW
に対応する指示データとしてヘキサデシマル値4DH/
4CHが例示されているが、図25の例ではヘキサデシ
マル値80Hがレーザパワー300μWに対応してい
る。図25と図45は別の例示なので、これは矛盾では
ない。
【0571】図25は要するにレーザパワーの大きさ
(μW)をCPU等からの指示データで任意に指定でき
ることを示唆しているのであり、図45はウインドウコ
ンパレータの窓の範囲をCPU等からの指示データで自
由に変更できることを示唆している。そして、図45
は、ウインドウコンパレータの窓が所定の範囲まで狭ま
ったときのしきい値指示データに対応する値に、レーザ
パワーを制御できることを、説明するために用意されて
いる。
【0572】図46は、レーザパワーの制御を、図33
および図35の構成(ウインドウコンパレータ430*
利用)を利用して行なう場合を説明するフローチャート
である。
【0573】以下、図44〜図46を参照しながら、制
御用パワー制御について説明する。この制御では、レー
ザパワーがセンサ面上で300μWとなるようにレーザ
光量を調整することを想定している。すなわち、ウイン
ドウコンパレータ430*のしきい値をVH3およびV
L3に設定したときのウインドウコンパレータの出力
が、[WUL、WLL]=[1、1]となるようにレー
ザの指示値を変更して、レーザパワーを所望値(300
μW)に調整する。図44ではPL3<300μW<P
H3となっている。
【0574】図46において、まず、所望のレーザを所
定の値(指示値)で発光させる(ステップST20
0)。たとえば、第1レーザ31aのレーザドライバ3
2aに所定の指示値を設定し、センサ面上で約300μ
Wとなるよう発光させる。
【0575】図33の装置のレーザは、工場出荷時に、
所定の指示値で300μWの発光を行うよう予め調整さ
れている。しかし、時間の経過に従って光学ユニット1
3内の塵や埃などによりポリゴンミラー35のレーザ反
射面が汚れると、検知器38のセンサ面上に照射される
レーザパワーが弱くなり、所望のセンサ出力が得られな
くなる。このため、たとえ工場出荷時にレーザパワーが
300μWの発光を行うよう予め調整されていたとして
も、このパワー制御が必要になる。
【0576】次に、ウインドウコンパレータ430*の
しきい値を以下のように設定(ステップST202)す
る。そして、設定されたしきい値とそのときの積分出力
Voとを比較し、比較結果として、ウインドウコンパレ
ータ430*の出力を読み込む(ステップST20
4)。
【0577】WINTHH→VH0(V)=5AH WINTHL→VL0(V)=3FH このとき、図45の領域とパワーとウインドウコンパレ
ータ430*での比較結果の関係は、次のいずれかにな
る: 領域U0:379〜750μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W0:221〜379μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L0: 0〜221μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、1]で
ない場合は、そのときの積分出力Voがウインドウ(=
ウインドウコンパレータ430*の検知窓)の範囲外に
あることになる(ステップST206ノー)。
【0578】ウインドウコンパレータの出力が[0、
1]の場合(ステップST208イエス;ウインドウよ
りも上)には、レーザパワーが大きすぎるということな
ので、レーザドライバの指示値を下げてレーザパワーを
小さくし(ステップST210)、再度判定を行なう
(ステップST204、ST206)。
【0579】ウインドウコンパレータの出力が[1、
0]の場合(ステップST208ノー、ステップST2
12イエス;所望のウインドウよりも下)には、レーザ
パワーが小さすぎるということなので、レーザドライバ
の指示値を上げてレーザパワーを大きくし(ステップS
T214)、再度判定を行なう(ステップST204、
ST206)。
【0580】なお、積分出力Voがウインドウ外であり
(ステップST206のー)、ウインドウの上でなく
(ステップST208ノー)、ウインドウの下でもない
(ステップST212ノー)ときは、積分出力Voの属
する領域が存在しないことになるので、エラーとなり、
図46の制御ルーチンは中断あるいは終了する。
【0581】以上の工程(ステップST210、ST2
14)でのレーザパワーの増減量は、図45の領域U
0、W0、L0の中で最小の領域よりも小さな値とす
る。上記例では領域W0(221μWから379μWま
での158μW)が最小なので、レーザパワーの増減量
は、その半分程度の80μWとする。
【0582】以上の処理(ST204〜ST214)
は、ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、
1]となるまで、つまり積分出力Voがウインドウコン
パレータ430*のそのときの窓の範囲(図45のW
0)内に入ってくるまで、反復される。
【0583】ウインドウコンパレータ430*の出力が
[1、1]となったら(ステップST206イエス;つ
まり積分出力Voがウインドウ内に入ったら)、新たに
以下のしきい値を設定する(ステップST216)。
【0584】WINTHH→VH1(V)=51H WINTHL→VL1(V)=48H このときの領域とパワーとの関係は、次のようになる: 領域U1:326〜379μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W1:274〜326μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L1:221〜274μW:[WUL、WLL]=
[1、0] 続いて、現在ウインドウコンパレータ430*で比較に
使用されているしきい値(VH1/VL1)が最も狭い
窓(ウインドウ)に該当する値になっているかどうかチ
ェックされる(ステップST218)。
【0585】現在のしきい値(VH1/VL1)が最も
狭い窓に該当しないときは(ステップST218ノー;
しきい値が図45のVH3/VL3でない)、ステップ
ST204に戻り、現在のしきい値(VH1/VL1)
に基づいて、積分出力Voが所望のウインドウ(図45
のW1)内に入ってくるまで(ステップST206イエ
ス)、前述した工程(ST204〜ST214)が反復
されて、レーザパワーが調整される。
【0586】この反復工程中(ST210、ST21
4)でのレーザパワー増減量は、図45の領域U1、W
1、L1のうち最小のもの(領域W1の52μW)のお
よそ半分である25μW程度とする。
【0587】以下、現在ウインドウコンパレータ430
*で比較に使用されているしきい値が最も狭い窓(ウイ
ンドウ)に該当する値になっているかどうかチェックし
ながら(ステップST218)、積分出力Voが目標の
しきい値内に入るまで、以下のようにしきい値を変更し
ながら、上述した動作(ST204〜ST218)を繰
り返す。
【0588】WINTHH→VH2(V)=4EH WINTHL→VL2(V)=4BH このときの領域とパワーとの関係は、次の通り: 領域U2:309〜326μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W2:291〜309μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L2:274〜291μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ここでは、図45の領域W2に入るまでレーザパワーを
調整する。ここでのレーザパワー増減量は9μW程度と
する。
【0589】WINTHH→VH3(V)=4DH WINTHL→VL3(V)=4CH このときの領域とパワーとの関係は、次の通り: 領域U3:303〜309μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W3:297〜303μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L3:291〜297μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ここでは、図45の領域W3に入るまでレーザパワーを
調整する。ここでのレーザパワー増減量は2μW程度と
する。
【0590】そのときのしきい値(VH2/VL2)が
最も狭い窓に該当しない間は(ステップST218ノ
ー)、積分出力Voが所望のウインドウ(図45のW
3)内に入ってくるまで(ステップST206イエ
ス)、前述した工程(ST204〜ST214)が反復
されて、レーザパワーが調整される。
【0591】積分出力Voが所望のウインドウ(図45
のW3)内に入ったと判定され(ステップST206イ
エス)、そのときのしきい値(VH3/VL3)が最も
狭い窓に該当する場合は(ステップST218イエ
ス)、所望のレーザパワーが得られたことになり、図4
6の処理は終了する。
【0592】次に、ウインドウコンパレータを利用した
画像形成用パワー制御ルーチンについて説明する。この
パワー制御の大筋の流れは次のようになる。
【0593】すなわち、画像形成用パワー制御では、ま
ず、基準となるレーザ(ここでは第1レーザ31a)を
所定の指示値で発光させ、そのレーザパワーをセンサ3
80で測定し、メモリ52に記録する。
【0594】次に、メモリ52に記録されたセンサ38
0での測定結果を基準として、その他のレーザ(31b
〜31d)のレーザパワーが、基準となるレーザ(31
a)の測定結果と一致するように、レーザドライバ(3
2b〜32d)への指示値を調整する。
【0595】図47は、ウインドウコンパレータ430
*を利用して基準となるレーザビーム(31a)の光量
(レーザパワー)を測定し、その測定結果をメモリ52
に記録するまでの手順を説明するフローチャートであ
る。
【0596】また、図48は、レーザビーム31aに対
する画像形成用レーザパワーを、所望のしきい値VH3
/VL3に対応する値(図44の例でいえば、PL3μ
W〜PH3μWの範囲内)に制御する場合の、ウインド
ウコンパレータ430*のしきい値変化の様子を例示し
ている。(なお、図48に例示されるしきい値データの
ヘキサデシマル値は図45に例示されるしきい値データ
のヘキサデシマル値と異なっている。ここで重要なの
は、しきい値データのヘキサデシマル値自体ではなく、
制御の進行に伴いしきい値データのヘキサデシマル値が
変化することで、ウインドウコンパレータ430*の窓
が徐々に狭まって行く様子を把握することである。) 以下、図48を参照しながら、図47の手順を説明す
る。
【0597】まず、図33の出力制御部51のCPU
は、ポリゴンモータ36を回転させ、レーザビーム31
aがビーム光位置検知器38のパワー検知センサパター
ンSLのほぼ中央を通過するように、ガルバノミラー3
3aに指示値を与える。パワー検知センサパターンSL
は副走査方向に十分余裕のある形状としてある。このた
め、パワー制御の際のビーム通過位置には、ビーム通過
位置制御(副走査ビーム位置制御)ほどの精度は必要と
しない。
【0598】図47の処理において、図33の主制御部
51のCPUは、所定の指示データ(図48の例では6
5Hと4AH)により、図35のウインドウコンパレー
タ430*(CMP1とCMP2)のしきい値WINT
HH/WINTHLをVH0/VL0に設定する(ステ
ップST240)。
【0599】続いて、CPUは、しきい値VH0/VL
0とそのときの積分出力Voとの比較結果であるコンパ
レータ出力(WUL/WLL)を読み込む(ステップS
T242)。
【0600】上記しきい値VH0/VL0(65H/4
AH)は、ビーム光量検知部38の検知特性をほぼ3等
分(図48では領域を3分割したU0とW0とL0)す
るように設定されている。つまり、CPUは、コンパレ
ータ出力の内容(WUL/WLLの論理レベルの組み合
わせ)によって、第1レーザビーム(31a)のビーム
光量(レーザパワー)が3分割された領域(図48のU
0とW0とL0)のどこに属するかを判定する(ステッ
プST244)。
【0601】このときのしきい値と領域とレーザパワー
とコンパレータ出力(比較結果)との対応関係は、以下
のようになる: WINTHH→VH0(V)=65H WINTHL→VL0(V)=4AH 領域U0:315〜750μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W0:156〜315μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L0: 0〜156μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ステップST244において、VH0/VL0に基づ
き、レーザパワーが属する領域の判定(U0かW0かL
0か)が終了したら、ウインドウコンパレータ430*
のしきい値が変更される(ステップST246)。
【0602】ここで、ウインドウコンパレータ430*
のしきい値は、ウインドウコンパレータの窓が徐々に狭
くなるように順に変更される。
【0603】たとえば、現在積分出力Voが属する領域
がW0の場合には、VL0〜VH0をほぼ3等分するよ
うなしきい値に変更される(ステップST246)。そ
の後、再度コンパレータの出力を読み込む(ステップS
T242)。
【0604】このときのしきい値と領域とレーザパワー
とコンパレータ出力(比較結果)との対応関係は、以下
のようになる: WINTHH→VH1(V)=5CH WINTHL→VL1(V)=53H 領域U1:262〜315μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W1:209〜262μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L1:156〜209μW:[WUL、WLL]=
[1、0 このときステップST246で設定されたしきい値はウ
インドウコンパレータ430*の最も狭い窓でない(V
H3/VL3でない)ので(ステップST248ノ
ー)、ステップST242〜ST248の処理が反復さ
れる。
【0605】すなわち、新たなしきい値を用いた比較結
果であるウインドウコンパレータ430*の出力を読み
込み(ステップST242)、領域の判定を行い(ステ
ップST244)、ウインドウコンパレータ430*の
しきい値を変更する(ステップST246)。ここで判
定された領域がL1の場合は、VL0〜VL1を3等分
するようなしきい値に変更する。
【0606】このときのしきい値と領域とレーザパワー
とコンパレータ出力(比較結果)との対応関係は、以下
のようになる: WINTHH→VH2(V)=50H WINTHL→VL2(V)=4DH 領域U2:191〜209μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W2:174〜191μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L2:156〜174μW:[WUL、WLL]=
[1、0] このときステップST246で設定されたしきい値はウ
インドウコンパレータ430*の最も狭い窓でない(V
H3/VL3でない)ので(ステップST248ノ
ー)、ステップST242〜ST248の処理が再び繰
り返される。
【0607】すなわち、新たなしきい値を用いた比較結
果であるウインドウコンパレータ430*の出力を読み
込み(ステップST242)、領域の判定を行い(ステ
ップST244)、ウインドウコンパレータのしきい値
を変更する(ステップST246)。ここで判定された
領域がU2の場合は、VL2〜VL1を3等分するよう
なしきい値に変更する。
【0608】このときのしきい値と領域とレーザパワー
とコンパレータ出力(比較結果)との対応関係は、以下
のようになる: WINTHH→VH3(V)=52H WINTHL→VL3(V)=51H 領域U3:203〜209μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W3:197〜203μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L3:191〜197μW:[WUL、WLL]=
[1、0] 続いて、ウインドウコンパレータ430*において、最
も狭い窓(VH3/VL3)により積分出力Voの比較
が実行される。この比較の結果、たとえばウインドウコ
ンパレータ出力が[WUL、WLL]=[1、1]であ
れば、積分出力Voは図45の領域W3(ウインドウコ
ンパレータ430*の最も狭い窓)内に入っていると判
定される(ステップST244)。
【0609】このときのしきい値はウインドウコンパレ
ータ430*の最も狭い窓(VH3/VL3)なので
(ステップST248イエス)、そのときのしきい値
(52H/51H)が、第1レーザ31aのビームパワ
ーを表すデータとして、メモリ52に記録される(ステ
ップST250)。
【0610】こうして第1レーザ31aのパワー測定が
終了すると、記録されたしきい値とウインドウコンパレ
ータ430*の出力を基準として、その他のレーザ(3
1b〜31d)がこの基準値と等しくなるように、レー
ザパワーが調整される。
【0611】この例では、しきい値がVH3=52H、
VL3=51Hの時の領域W3が、他のレーザに対する
レーザパワー調整の基準となる。
【0612】図49および図50は、レーザパワーの相
対値制御を、図33および図35の構成(ウインドウコ
ンパレータ430*利用)を利用して行なう場合を説明
するフローチャートである。
【0613】この制御では、レーザ31b〜31d各々
のレーザパワーが、センサ面上で、基準レーザ31aの
レーザパワー(たとえば300μW)と同じになるよう
にレーザ光量を調整することを目標としている。
【0614】すなわち、ウインドウコンパレータ430
*のしきい値をVH3およびVL3に設定したときのウ
インドウコンパレータの出力が、[WUL、WLL]=
[1、1]となるようにレーザの指示値を変更し、レー
ザパワーを調整する。
【0615】ここで、メモリ52に記録されたデータで
レーザ31aの光量がセンサ面上で300μWに調整さ
れたとしても、この記録データをそのまま残りのレーザ
(31b〜31d)に適用すればそれで目標達成という
わけではない、ということに注意すべきである。
【0616】メモリ52の記録データを利用すれば残り
のレーザ(31b〜31d)のセンサ面上でのパワーを
300μWに近い値に設定できる可能性は高いが、工場
出荷後の長期運転に伴う各レーザの経時変化のばらつき
その他を考慮すれば、メモリ52の記録データをそのま
ま用いたのではマルチビーム間にレーザパワーのばらつ
きが生じる可能性がある。このため、高画質を望むな
ら、基準レーザのデータを記録した後さらに、残りのレ
ーザ(31b〜31d)各々について、基準レーザに合
わせる個別のレーザパワー制御(基準レーザに対する残
りレーザの相対値制御)が必要となる。
【0617】以下、図48〜図50を参照しながら、図
33のメモリ52に記録された基準レーザ(31a)の
測定データを利用したレーザパワー制御(相対値制御)
について説明する。
【0618】まず、所望のレーザを所定の値(指示値)
で発光させる(ステップST260)。たとえば、第2
レーザ31bのレーザドライバ32bに所定の指示値を
設定し、センサ面上で約300μWとなるよう発光させ
る。
【0619】次に、ウインドウコンパレータ430*の
しきい値を以下のように設定(ステップST262)す
る。そして、設定されたしきい値とそのときの積分出力
Voとを比較し、比較結果として、ウインドウコンパレ
ータ430*の出力を読み込む(ステップST26
4)。
【0620】WINTHH→VH0(V)=65H WINTHL→VL0(V)=4AH このとき、図48の領域とパワーとウインドウコンパレ
ータ430*での比較結果の関係は、次のいずれかにな
る: 領域U0:315〜750μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W0:156〜315μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L0: 0〜156μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、1]で
ない場合は、そのときの積分出力Voがウインドウの範
囲外にあることになる(ステップST266ノー)。
【0621】ウインドウコンパレータの出力が[0、
1]の場合(ステップST268イエス;ウインドウよ
りも上)には、レーザパワーが大きすぎるということな
ので、レーザドライバの指示値を下げてレーザパワーを
小さくし(ステップST270)、再度判定を行なう
(ステップST264、ST266)。
【0622】ウインドウコンパレータの出力が[1、
0]の場合(ステップST268ノー、ステップST2
72イエス;所望のウインドウよりも下)には、レーザ
パワーが小さすぎるということなので、レーザドライバ
の指示値を上げてレーザパワーを大きくし(ステップS
T274)、再度判定を行なう(ステップST264、
ST266)。
【0623】なお、積分出力Voがウインドウ外であり
(ステップST266ノー)、ウインドウの上でなく
(ステップST268ノー)、ウインドウの下でもない
(ステップST272ノー)ときは、積分出力Voの属
する領域が存在しないことになるので、エラーとなり、
図49の制御ルーチンは中断あるいは終了する。
【0624】以上の工程(ステップST270、ST2
74)でのレーザパワーの増減量は、たとえば80μW
程度とする。
【0625】以上の処理(ST264〜ST274)
は、ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、
1]となるまで、つまり積分出力Voがウインドウコン
パレータ430*のそのときの窓の範囲(図48のW
0)内に入ってくるまで、反復される。
【0626】ウインドウコンパレータ430*の出力が
[1、1]となったら(ステップST266イエス;つ
まり積分出力Voがウインドウ内に入ったら)、図50
の処理に移り、新たに以下のしきい値を設定する(ステ
ップST278)。
【0627】そして、新たに設定されたしきい値とその
ときの積分出力Voとを比較し、比較結果として、ウイ
ンドウコンパレータ430*の出力を読み込む(ステッ
プST280)。
【0628】WINTHH→VH1(V)=5CH WINTHL→VL1(V)=53H このときの領域とパワーとの関係は、次のようになる: 領域U1:262〜315μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W1:209〜262μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L1:156〜209μW:[WUL、WLL]=
[1、0 ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、1]で
ない場合は、そのときの積分出力Voがウインドウの範
囲外にあることになる(ステップST282ノー)。
【0629】ウインドウコンパレータの出力が[0、
1]の場合(ステップST284イエス;ウインドウよ
りも上)には、レーザパワーが大きすぎるということな
ので、レーザドライバの指示値を下げてレーザパワーを
小さくし(ステップST286)、再度判定を行なう
(ステップST280、ST282)。
【0630】ウインドウコンパレータの出力が[1、
0]の場合(ステップST284ノー、ステップST2
88イエス;所望のウインドウよりも下)には、レーザ
パワーが小さすぎるということなので、レーザドライバ
の指示値を上げてレーザパワーを大きくし(ステップS
T290)、再度判定を行なう(ステップST280、
ST282)。
【0631】なお、積分出力Voがウインドウ外であり
(ステップST282ノー)、ウインドウの上でなく
(ステップST284ノー)、ウインドウの下でもない
(ステップST288ノー)ときは、積分出力Voの属
する領域が存在しないことになるので、エラーとなり、
図50の制御ルーチンは中断あるいは終了する。
【0632】以上の工程(ステップST286、ST2
90)でのレーザパワーの増減量は、たとえば25μW
程度とする。
【0633】以上の処理(ST280〜ST290)
は、ウインドウコンパレータ430*の出力が[1、
1]となるまで、つまり積分出力Voがウインドウコン
パレータ430*のそのときの窓の範囲(図48のW
0)内に入ってくるまで、反復される。
【0634】積分出力Voがウインドウコンパレータ4
30*の窓内であれば(ステップST282イエス)、
新たに以下のしきい値を設定する(ステップST29
2)。
【0635】WINTHH→VH2(V)=50H WINTHL→VL2(V)=4DH このときの領域とパワーとの関係は、次の通り: 領域U2:191〜209μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W2:174〜191μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L2:156〜174μW:[WUL、WLL]=
[1、0] 続いて、現在ウインドウコンパレータ430*で比較に
使用されているしきい値が最も狭い窓(ウインドウ)に
該当する値になっているかどうかチェックされる(ステ
ップST294)。
【0636】しきい値が最も狭い窓に該当しないときは
(ステップST294ノー;しきい値が図48のVH3
/VL3でない)、積分出力Voが所望のウインドウ
(図48のW1)内に入ってくるまで(ステップST2
82イエス)、前述した工程(ST280〜ST29
0)が反復されて、レーザパワーが調整される。この工
程(ST286、ST290)でのレーザパワー増減量
は、たとえば9μW程度とする。
【0637】以下、現在ウインドウコンパレータ430
*で比較に使用されているしきい値が最も狭い窓(ウイ
ンドウ)に該当する値になっているかどうかチェックし
ながら(ステップST294)、積分出力Voが目標の
しきい値(一番狭い窓)内に入るまで、しきい値を変更
しながら、以上の動作(ST280〜ST294)を繰
り返す。
【0638】すなわち、積分出力Voが現在(しきい値
VH2/VL2)のウインドウコンパレータ430*の
窓内であれば(ステップST282イエス)、新たに以
下のしきい値を設定する(ステップST292)。
【0639】WINTHH→VH3(V)=52H WINTHL→VL3(V)=51H このときの領域とパワーとの関係は、次の通り: 領域U3:203〜209μW:[WUL、WLL]=
[0、1] 領域W3:197〜203μW:[WUL、WLL]=
[1、1] 領域L3:191〜197μW:[WUL、WLL]=
[1、0] ここでのレーザパワー増減量は、たとえば2μW程度と
する。
【0640】上記しきい値VH3/VL3を用いたレー
ザパワー制御により積分出力Voがその時のウインドウ
コンパレータ430*の窓に入れば(ステップST28
2イエス)、しきい値再設定の処理に入る(ステップS
T292)。しかし、現在のしきい値はVH3/VL3
であり、これ以上狭い窓を設定するしきい値はないの
で、しきい値はVH3/VL3に設定されたままとなる
(ステップST292)。
【0641】この状態で、現在ウインドウコンパレータ
430*で比較に使用されているしきい値が最も狭い窓
(ウインドウ)に該当する値になっているかどうかチェ
ックされる(ステップST294)。
【0642】この場合、現在のしきい値(VH3/VL
3)が最も狭い窓(図48の領域W3)に該当するので
(ステップST294イエス)、図50の処理は終了す
る。
【0643】なお、図33のメモリ52に基準レーザの
パワー測定データがあるので、図50のステップST2
78設定するウインドウコンパレータ430*のしきい
値として、VH1/VL1は省略し、いきなりVH2/
VL2から設定を開始してもよい。
【0644】もし、マルチビームの各レーザ間のばらつ
きが極小なら、図50のステップST278設定するウ
インドウコンパレータ430*のしきい値として、VH
1/VL1およびVH2/VL2は省略し、いきなりV
H3/VL3から設定開始できる場合もある。
【0645】以上述べたようなレーザパワー制御を各レ
ーザビーム各々に対して実行すれば、マルチビーム光学
系を用いた画像形成装置において、濃度ムラの少ない高
画質な画像を得ることができる。
【0646】次に、ビーム位置検知部のオフセット検知
(オフセット電圧の測定)について説明する。
【0647】オフセット電圧がビーム検知に与える影響
については、図7(a)、(b)を参照して説明済みで
あるが、簡単に言い直すと、次のようになる。
【0648】すなわち、図3のセンサ面上をビーム光が
実際に通過する位置が理想的な位置にあったとしても、
そのビーム通過位置を検知する回路(アナログオペアン
プを用いた増幅回路)中にオフセット電圧が生じている
と、ビーム光通過位置検知器出力処理回路40から「ビ
ーム光の位置がずれている」という誤った情報が出力さ
れることになる。これが、オフセット電圧がビーム検知
に与える影響である。
【0649】マルチビームを採用した実際の画像形成装
置では、ある程度(僅かだが無視し得ない量)以上の大
きさのオフセットがビーム位置検知回路中に生じると、
各ビームのピッチを正確に所望値に揃える制御ができな
くなる。このため、実用上無視できないオフセットが発
生し得る装置では、オフセットの検知およびその検知結
果に基づくオフセット補正は、必要不可欠となる。
【0650】まず、オフセットの検出および補正につい
て、その概要を簡単に説明する。
【0651】ビーム光通過位置検知制御では、ビーム光
がビーム光位置検知器38上を通過する際のセンサパタ
ーン出力の差分をとり、その結果を積分し、ウインドウ
コンパレータ430*によりデジタル信号に変換して、
ビーム光通過位置の検知を行うようになっている。
【0652】図35の積分器42の積分の開始/終了の
タイミングは、図33の検知器38(または図3のセン
サ380)のセンサパターンSE/SKから信号が出力
されるタイミングである。すなわち、ビーム光がポリゴ
ンミラー35によって走査され、センサパターンSE上
を通過する際に積分器42のリセットが行なわれ、リセ
ット終了と同時に積分が開始される。さらに、ビーム光
がセンサパターンSK上を通過する際に積分が終了し、
同時にウインドウコンパレータ430*の出力(WUL
/WLL)がフリップフロップ回路432*により保持
される。
【0653】ビーム光通過位置検知器出力処理回路40
のオフセット値は、この回路40の電源が入っている限
り、定常的に発生している。このオフセット値がビーム
光通過位置検知制御におけるビーム光位置情報の誤差要
因となるのは、積分器42の積分動作の開始から終了ま
での、積分時間の間である。したがって、積分時間内に
おけるオフセット値を測定することができれば、オフセ
ット値を考慮した(つまりオフセットを補正した)ビー
ム光通過位置制御が可能になる。
【0654】そこで、以下に述べるオフセットの検出お
よび補正においては、積分器42の積分の開始/終了の
タイミングをビーム通過位置制御と同等とするために、
センサパターンSE、SKの出力信号を使用する。しか
し、ビーム光がセンサパターンSJ、SI、SH、S
G、SFによって検知されては、オフセット検知にとっ
て余計なビーム光情報が積分出力Voに重畳され、正確
なオフセット値の検出ができない。したがって、オフセ
ット値の検出には、センサパターンSJ〜SFにビーム
光を照射しない状態で得られた積分出力Voを用いるこ
とにする。
【0655】たとえば、図3のセンサ380において、
オフセット検知用のレーザビーム(31a)がセンサパ
ターンSJより更に上を通過するようにガルバノミラー
(33a)に指示値を与えて、センサパターンSJがレ
ーザビームを全く検知しないようにする。この状態で、
センサ面上を通過するレーザビームに対応する積分出力
Voを検知する。
【0656】この場合、オフセットが生じていなければ
積分出力Voはゼロ(あるいは所定の一定値)となるは
ずであるが、オフセットが発生しておれば積分出力Vo
ゼロ(あるいは所定の一定値)+αとなる(この+αは
正負いずれも取り得る比較的小さなアナログ電圧)。
【0657】この積分出力Vo=+αをウインドウコン
パレータ430*の最小窓に該当するしきい値(WIN
THH/WINTHL)で検知すれば、アナログオフセ
ット値+αに対応するデジタルデータ(ヘキサデシマル
データ)が得られる。
【0658】ここで、オフセットがビーム光通過位置検
知の誤差要因となるのは、積分動作の開始から終了まで
の積分時間の間(SEが出力されてからSKが出力され
るまでの期間)なので、この積分時間におけるオフセッ
ト値を測定し、オフセット補正を行なう。
【0659】その際、図3のセンサ380におけるセン
サSKとセンサSMの間隔Lkmを、センサSEとセン
サSKとの間隔Lekと等しくし、センサSF〜SJに
ビーム光を照射しない状態で、SKとSMの出力によっ
て積分を行い、オフセットを検知するようにしている。
【0660】このようにすれば、オフセット検知期間
(間隔Lekに対応)と同じ期間(間隔Lkmに対応)
で積分された積分出力Voを、オフセット補正されたレ
ーザビーム制御に用いることができる。つまり、オフセ
ット検知と時間的に同条件で積分された積分出力Voを
オフセット補正時に利用できるようになる。
【0661】図51は、ビーム光通過位置の検知におい
て使用されるオペアンプ回路のオフセットを、図33お
よび図35の構成を利用して検知(測定)する場合の、
ウインドウコンパレータ430*のしきい値変化の様子
を例示している。
【0662】また、図52は、マルチビームのうち第1
のビームa(図33のレーザ31a)の検知に使用され
るオペアンプ回路のオフセットを測定する手順を説明す
るフローチャートである。
【0663】以下、図51〜図52を参照して、ビーム
光a(第1のレーザ31a)のオフセット検知について
説明する。
【0664】まず、図33の主制御部51のCPUは、
選択回路41にセンサ選択指令を与え、ビーム光aの通
過位置検知(差動増幅器63の出力)を選択する(ステ
ップST300)。
【0665】次に、CPUは、図33の選択回路Aおよ
び選択回路Bに指令を出して、オフセット検知モードを
選択する(ステップST302)。
【0666】このモード選択によって、積分器42のリ
セット用センサとしてSAとSKが選択され、A/D処
理用センサとしてSMが選択される(つまりSK〜SM
間で積分が行われる)。
【0667】次に、ビーム光a(第1のレーザ31a)
用のレーザ発振器(32a)を所定のパワーで強制発光
動作させる(ステップST304)。
【0668】そして、ウインドウコンパレータ430*
のしきい値を所定値に設定する(ステップST30
6)。すなわち、オフセット電圧(Vos)は基準電圧
(Vref)を中心に±方向に生じるため、しきい値も
基準電圧がウインドウ内に含まれるよう、以下のように
設定する。
【0669】WINTHH→Vh0(V)=A8H WINTHL→Vl0(V)=57H その後、CPUは、図3のセンサSMから信号が出力さ
れるタイミングでウインドウコンパレータ430*の出
力(積分出力Voとウインドウコンパレータのしきい値
との比較結果)を読み込み(ステップST308)、そ
のときの積分器42の出力Voが図51のどの領域に属
するか判定する(ステップST310)。
【0670】ここで、ウインドウコンパレータ430*
での比較結果が[WUL、WLL]=[1、1]であれ
ば、積分出力Voが図51の領域W0に属すると判定さ
れる。
【0671】この場合、領域W0をほぼ均等に3分割す
るような新たなしきい値が、以下のように設定される
(ステップST312)。
【0672】WINTHH→Vh1(V)=8DH WINTHL→Vl1(V)=72H 次に、ステップST310で判定された領域に対応する
しきい値が、ウインドウコンパレータ430*の一番狭
い窓に対応するかどうか、チェックされる(ステップS
T314)。
【0673】判定された領域W0は一番狭い窓ではない
ので(ステップST314ノー)、ステップST312
で設定された新たなしきい値により、そのときの積分出
力Voの属する領域判定が、再度実行される(ステップ
ST308、ST310)。
【0674】以下、ウインドウコンパレータ430*の
しきい値を以下のように順次変更してウインドウコンパ
レータの窓を狭めて行く。
【0675】WINTHH→Vh2(V)=84H WINTHL→Vl2(V)=7BH (Vh2/Vl2は図51の領域W1を3分割するよう
な値)WINTHH→Vh3(V)=78H WINTHL→Vl3(V)=75H (Vh3/Vl3は図51の領域L2を3分割するよう
な値) WINTHH→Vh4(V)=7AH WINTHL→Vl4(V)=79H (Vh4/Vl4は図51の領域L2を3分割するよう
な値) 以上の処理の反復実行の結果、ステップST310で判
定された領域がウインドウコンパレータ430*の一番
狭い窓に対応するようになれば(ステップST314イ
エス)、そのときのしきい値(Vh4/Vl4)が検知
されたオフセット値として、そのときの検知領域(W
4)とともに、図33のメモリ52に記録される(ステ
ップST316)。
【0676】図51の例では、最終的なしきい値(Vh
4/Vl4)がVref=80Hを含むならオフセット
が実質的にないと判定されるが、ここでは最終的なしき
い値(Vh4/Vl4)が79H〜7AHとなったの
で、06H〜07H分のオフセットが(Vrefからマ
イナス方向に)発生していると判定される。
【0677】なお、WINTHHとWINTHLとの差
(ウインドウコンパレータの窓の幅)が実施例構成で設
定可能なしきい値の分解能(たとえば8ビット分解能の
D/A変換器を使用し最大レベルが5Vであれば、分解
能すなわち最小単位レベルは5/255ボルト(≒20
ミリボルト)となる。
【0678】オフセット検知時の積分出力Voがこの最
小単位レベルの幅の窓内に収束するまで、図52のステ
ップST308〜ST314のループにおいて、しきい
値変更と判定が繰り返えされる。
【0679】そして、最終的に得られた領域W4のWI
NTHHおよびWINTHL(WINTHH=7AHと
WINTHL=79H)が、ビームa(第1レーザ31
a)の検知回路のオフセット値として、メモリ52に記
録される。
【0680】以下、その他のビーム(31b〜31d)
の検知回路についても、上記と同様の動作を実行し、各
検知回路のオフセット値が測定され、メモリ52に記録
される。
【0681】次に、図52の処理でメモリ52に記録し
たオフセットデータを利用した、オフセット検知・補正
制御について説明する。
【0682】図53は、オフセット補正された各ビーム
の通過位置を制御する手順を説明するフローチャートで
ある。
【0683】まず、図33の主制御部51のCPUは、
ポリゴンモータドライバ37に指示を与え、ポリゴンモ
ータ36を所定の回転速度で回転させる(ステップST
320)。
【0684】続いて、CPUは、ガルバノミラー駆動回
路39a〜39dに所定の指示値を与え、4本のマルチ
レーザビームの走査経路を指定する(ステップST32
2)。
【0685】次に、図52を参照して説明したオフセッ
ト検知手順にしたがい、ビーム光a(第1レーザ31
a)のオフセット検知を行なう(ステップST32
4)。検知結果は図33のメモリ52に記録される。
【0686】以下同様に、ビーム光b(第2レーザ31
b)のオフセット検知を行なって(ステップST32
6)その検知結果をメモリ52に記録し、ビーム光c
(第3レーザ31c)のオフセット検知を行なって(ス
テップST328)その検知結果をメモリ52に記録
し、ビーム光d(第4レーザ31d)のオフセット検知
を行なって(ステップST330)その検知結果をメモ
リ52に記録する。
【0687】次に、メモリ52に記録されたデータに基
づいて、各ビーム光a〜dの検知部(オペアンプで構成
される回路)に対するオフセット補正を行なう(ステッ
プST332)。
【0688】ここでは、通常のビーム位置制御時の制御
目標(ウインドウコンパレータ430*のしきい値)
を、WINTHH=VH4、WINTHL=VL4とす
る。オフセット補正は、この制御目標にオフセット値
(メモリ52に記録したオフセットデータ)を加えるこ
とで行なう。
【0689】オフセット補正後の(オフセットを考慮し
た)ビーム通過位置制御では、オフセット値が、ビーム
通過位置制御目標のほぼ中央となるようにする。オフセ
ット補正後のビーム通過位置制御のしきい値の例を以下
に示す(ここで、Vrefは、図51の例でいえば80
H)。
【0690】 WINTHH→VH0+(Vh4−Vref) WINTHL→VL0+(Vl4−Vref) (ウインドウコンパレータ430*の窓が一番広い状
態) WINTHH→VH1+(Vh4−Vref) WINTHL→VL1+(Vl4−Vref) (ウインドウコンパレータ430*の窓が2番目に広い
状態) WINTHH→VH2+(Vh4−Vref) WINTHL→VL2+(Vl4−Vref) (ウインドウコンパレータ430*の窓が3番目に広い
状態) WINTHH→VH3+(Vh4−Vref) WINTHL→VL3+(Vl4−Vref) (ウインドウコンパレータ430*の窓が4番目に広い
状態) WINTHH→VH4+(Vh4−Vref) WINTHL→VL4+(Vl4−Vref) (ウインドウコンパレータ430*の窓が一番狭い状
態) 以上のように、徐々に窓が狭くなるようなしきい値(W
INTHH/WINTHL)をウインドウコンパレータ
430*に適用しながら、ビーム光a(第1レーザ31
a)に対する通過位置制御を行なう(ステップST33
4)。
【0691】この制御の目標は、前述したオフセットが
発生していたとしても、たとえば図3のセンサ面上でセ
ンサパターンSJとSIとの間をビーム光aが正確に通
過するように、ガルバノミラー33aを制御することで
ある。
【0692】以下同様に、ビーム光b(第2レーザ31
b)に対する通過位置制御を行ない(ステップST33
6)、センサパターンSIとSHとの間をビーム光bが
正確に通過するように、ガルバノミラー33bを制御す
る。
【0693】続いて、ビーム光c(第3レーザ31c)
に対する通過位置制御を行ない(ステップST33
8)、センサパターンSHとSGとの間をビーム光cが
正確に通過するように、ガルバノミラー33cを制御す
る。
【0694】最後に、ビーム光d(第4レーザ31d)
に対する通過位置制御を行ない(ステップST34
0)、センサパターンSGとSFとの間をビーム光dが
正確に通過するように、ガルバノミラー33dを制御す
る。
【0695】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、ビーム光通過位置検知部のオフセット値を検出
し、検出されたオフセット値に応じた補正処理を行なう
ので、制御誤差の極めて少ないビーム通過位置制御を実
現できる。
【0696】このオフセット補正を施したビーム通過位
置制御により、図2の感光体ドラム15上におけるビー
ム光の位置を常に適正位置に精度良く制御できるので、
出力(プリントアウト)画像を高画質に維持できる。
【0697】この発明の一実施の形態に係る画像形成装
置のビーム検知部(マルチビームの位置検知あるいはビ
ームパワー検知)では、通常のA/D変換器を用いず、
その代わりにシングルコンパレータまたはウインドウコ
ンパレータを利用してアナログデータ(積分出力)をデ
ジタルデータに変換する構成を採用している。
【0698】この構成によれば、コンパレータと汎用ロ
ジックIC(フリップフロップ、インバータなど)を適
宜組み合わせることによって、高速タイプのマルチビッ
トA/D変換器相当の性能を安価に得ることができる。
【0699】また、コンパレータと汎用ロジックICは
動作速度も速い。
【0700】
【発明の効果】この発明によれば、マルチビームのビー
ム検知部に高速・高分解能タイプのA/D変換器を用い
なくても同等の機能(積分出力のデジタルデータ化)が
可能となる。この「高速高分解能」というA/D変換機
能は、安価で動作速度も速いコンパレータ(シングルコ
ンパレータおよび/またはウインドウコンパレータ)と
汎用ロジックIC(フリップフロップ、インバータ等)
を組み合わせで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る画像形成装置と
してのデジタル複写機の構成を説明するブロック図。
【図2】光学系ユニットの構成およびレーザビーム走査
と感光体ドラムとの位置関係を説明する図。
【図3】図2のビーム光位置検知器を構成するビーム検
知センサのセンサパターンを例示する図。
【図4】マルチビーム光学系を制御する主制御部とその
周辺構成を説明するブロック図。
【図5】図4のブロック図のうちマルチビーム光制御に
関連する部分(シングルコンパレータ利用)を抜き出し
て詳細に示す図。
【図6】図5のビーム光位置検知器出力処理回路におい
て、ビーム検知センサのうちビーム位置検知用のセンサ
パターンから積分器までの回路構成を説明する図。
【図7】オペアンプのオフセットについて説明する図。
【図8】図5のビーム光位置検知器出力処理回路におい
て、ビーム検知センサのうちビーム光量(パワー)検知
用のセンサパターンから積分器までの回路構成を説明す
る図。
【図9】この発明の一実施の形態に係る、シングルコン
パレータを利用したアナログ・デジタル処理部を説明す
る回路図。
【図10】図9のシングルコンパレータの入出力関係を
説明する図。
【図11】図9の回路動作を説明する図。
【図12】図3のセンサパターンを通過するレーザビー
ム位置と、これに対応する積分出力および図9のシング
ルコンパレータのしきい値との関係を説明する図。
【図13】図9のシングルコンパレータに与えられる種
々なしきい値の変化を説明する図。
【図14】マルチビームのうちの1本(ビームa)の通
過位置制御を、図5および図9の構成(シングルコンパ
レータ利用)を利用して行なう場合を説明するフローチ
ャート図の前半部。
【図15】図14のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の中半部。
【図16】図15のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の中半部。
【図17】図16のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の後半部。
【図18】レーザパワーの検知特性とシングルコンパレ
ータの比較基準値(しきい値)との対応関係を例示する
図。
【図19】図3のセンサパターンSLで検知されるレー
ザパワーと対応する積分出力との対応関係を例示する
図。
【図20】レーザパワーを図18のしきい値Vr6に対
応する値(PL6μW〜PH6μWの範囲内)に制御す
る場合の、シングルコンパレータのしきい値変化の様子
を示す図。
【図21】ビーム光量(パワー)の制御を、図5および
図9の構成(シングルコンパレータ利用)を利用して行
なう場合を説明するフローチャート図の前半部。
【図22】図21のビームパワー制御の続きを説明する
フローチャート図の中半部。
【図23】図22のビームパワー制御の続きを説明する
フローチャート図の中半部。
【図24】図23のビームパワー制御の続きを説明する
フローチャート図の後半部。
【図25】ビーム光量(パワー)の指示値と対応するレ
ーザパワーとの対応関係を例示する図。
【図26】画像形成用のビーム光量(パワー)制御を説
明するフローチャート図。
【図27】ビーム光量(パワー)を測定する手順を説明
するフローチャート図。
【図28】図26のレーザパワー測定およびレーザパワ
ー相対値制御における、シングルコンパレータのしきい
値変化の様子を示す図。
【図29】レーザパワーの相対値制御を、図5および図
9の構成(シングルコンパレータ利用)を利用して行な
う場合を説明するフローチャート図の前半部。
【図30】図29のレーザパワー相対値制御の続きを説
明するフローチャート図の中半部。
【図31】図30のレーザパワー相対値制御の続きを説
明するフローチャート図の中半部。
【図32】図31のレーザパワー相対値制御の続きを説
明するフローチャート図の後半部。
【図33】図4のブロック図のうちマルチビーム光制御
に関連する部分(ウインドウコンパレータ利用)を抜き
出して詳細に示す図。
【図34】図33のビーム光位置検知器出力処理回路に
おいて、ビーム検知センサのうちビーパワー検知用のセ
ンサパターンから積分器までの回路構成を説明する図。
【図35】この発明の他の実施の形態に係る、ウインド
ウコンパレータを利用したアナログ・デジタル処理部を
説明する回路図。
【図36】図35のウインドウコンパレータの入出力関
係を説明する図。
【図37】図35のセレクタの動作を説明する図。
【図38】図35のウインドウコンパレータの比較基準
値(しきい値)を説明する図。
【図39】図3のセンサパターンを通過するレーザビー
ム位置と、これに対応する積分出力および図35のウイ
ンドウコンパレータのしきい値との関係を説明する図。
【図40】マルチビームのうちの1本(ビームa)の通
過位置制御を、図33および図35の構成(ウインドウ
コンパレータ利用)を利用して行なう場合を説明するフ
ローチャート図の前半部。
【図41】図40のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の中半部。
【図42】図41のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の中半部。
【図43】図42のビーム通過位置制御の続きを説明す
るフローチャート図の後半部。
【図44】レーザパワーの検知特性(PH/PL)とウ
インドウコンパレータの比較基準値(上下のしきい値V
H/VL)との対応関係を例示する図。
【図45】レーザパワーを図44のしきい値VH3/V
L3に対応する値(PL3μW〜PH3μWの範囲内)
に制御する場合の、ウインドウコンパレータのしきい値
変化の様子を示す図。
【図46】レーザパワーの制御を、図33および図35
の構成(ウインドウコンパレータ利用)を利用して行な
う場合を説明するフローチャート図。
【図47】ビーム光量(レーザパワー)を測定する手順
を説明するフローチャート図。
【図48】ビームaに対する画像形成用レーザパワーを
図44のしきい値VH3/VL3に対応する値(PL3
μW〜PH3μWの範囲内)に制御する場合の、ウイン
ドウコンパレータのしきい値変化の様子を示す図。
【図49】レーザパワーの相対値制御を、図33および
図35の構成(ウインドウコンパレータ利用)を利用し
て行なう場合を説明するフローチャート図の前半部。
【図50】図49のレーザパワー相対値制御の続きを説
明するフローチャート図の後半部。
【図51】ビーム光通過位置の検知において使用される
オペアンプ回路のオフセットを、図33および図35の
構成(ウインドウコンパレータ利用)を利用して検知
(測定)する場合の、ウインドウコンパレータのしきい
値変化の様子を示す図。
【図52】マルチビームのうちビームaの検知に使用さ
れるオペアンプ回路のオフセットを測定する手順を説明
するフローチャート図。
【図53】オフセット補正された各ビームの通過位置を
制御する手順を説明するフローチャート図。
【図54】図33のビーム光位置検知器出力処理回路に
おいて、ビーム検知センサのうちビーム位置検知用のセ
ンサパターンから積分器までの回路構成を説明する図。
【符号の説明】
1…スキャナ部; 2…プリンタ部; 3…第1キャリジ; 4…第2キャリジ; 5…結像レンズ; 6…光電変換素子; 7…原稿台; 8…原稿固定カバー; 9…光源; 10〜12…ミラー; 13…光学系ユニット; 14…画像形成部; 15…感光体ドラム; 16…帯電チャージャ; 17…現像器; 18…転写チャージャ; 19…剥離チャージャ; 20…クリーナ; 21…給紙カセット; 22…給紙ローラ; 23…分離ローラ; 24…レジストローラ; 25…用紙搬送機構; 26…定着器; 27…排紙ローラ; 28…排紙トレイ; O…原稿; P…用紙; 31a〜31d…レーザ発振器; 32a〜32d…レーザドライバ; 33a〜33d…ガルバノミラー; 34a〜34d…ハーフミラー; 35…ポリゴンミラー; 36…ポリゴンモータ; 37…ポリゴンモータドライバ; 38…ビーム光位置検知器; 39a〜39d…ガルバノミラー駆動回路; 40…ビーム光位置検知器出力処理回路; BSL…ビーム走査線; BP1,BP2…ビーム位置に対応する位置(感光体ド
ラム表面上のビーム走査位置と同等の位置); 380…ビーム検知センサ; SA〜SP…センサパターン(フォトダイオードで構成
された光センサ受光部); Lek…光センサ受光部SEとSKとの間隔; Lkm…光センサ受光部SKとSMとの間隔; 41…選択回路(アナログスイッチ); 42…積分器; 430…シングルコンパレータ(CMP0); 432…フリップフロップ回路(FF0,INV0); 434…D/A変換回路(DA0); 430*…ウインドウコンパレータ(CMP1,CMP
2); 432*…フリップフロップ回路(FF1,FF2,I
NV1,INV2); 434*…D/A変換回路(DA1,DA2); 436…セレクタ; 44a〜44d…ラッチ; 45a〜45d…D/A変換器; 46a〜46d…ガルバノミラードライバ; 51…主制御部(CPUまたはMPUを用いたデジタル
処理機能を持つ); 52…メモリ; 53…コントロールパネル; 54…外部通信I/F; 55…同期回路; 56…画像データI/F; 57…画像処理部; 58…ページメモリ; 59…外部I/F; 62…増幅器(レーザパワー検知用); 63〜66…差動増幅器(マルチビームの位置検知
用); SW1,SW7…アナログスイッチ; A1〜A4…オペアンプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 淳 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝テッ ク画像情報システム株式会社内 (72)発明者 井出 直朗 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝テッ ク画像情報システム株式会社内 (72)発明者 一柳 敏光 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 東芝テッ ク画像情報システム株式会社内 Fターム(参考) 2C362 AA53 AA57 AA61 BA56 BA67 BA69 BB30 BB32 DA09 2H045 AA01 BA22 BA32 CA88 CA95 CA98 CB33 CB42 DA12 5C072 AA03 BA02 BA03 HA02 HA06 HB02 HB08 HB11 UA06 UA14 UA17 WA07 XA01 5C074 AA11 AA12 BB03 CC22 CC23 CC26 DD08 DD15 EE01 EE04 FF05 GG04 GG08 GG09 GG12 HH02

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のビーム光を発生する光源と;前記複
    数ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる
    走査手段と;前記走査手段により走査される各ビーム光
    の通過位置を検知する検知手段と;所定のしきい値に基
    づいて、前記検知手段により検知されたビーム通過位置
    に対応するアナログ量を、対応するデジタルビットに変
    換する変換手段と;前記走査手段により走査される各ビ
    ーム光の通過位置が所望の位置となるように、前記デジ
    タルビットに基づいて前記しきい値を変更する変更手段
    とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】複数のビーム光を発生する光源と;前記複
    数ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる
    走査手段と;前記走査手段により走査される各ビーム光
    の光量を検知する検知手段と;所定のしきい値に基づい
    て、前記検知手段により検知されたビーム光量に対応す
    るアナログ量を、対応するデジタルビットに変換する変
    換手段と;前記走査手段により走査される各ビーム光の
    光量が所望の大きさとなるように、前記デジタルビット
    に基づいて前記しきい値を変更する変更手段とを具備し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】複数のビーム光を発生する光源と;前記複
    数ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる
    走査手段と;前記走査手段により走査される各ビーム光
    の通過位置を検知する第1の検知手段と;第1のしきい
    値に基づいて、前記第1の検知手段により検知されたビ
    ーム通過位置に対応するアナログ量を、対応する第1の
    デジタルビットに変換する第1の変換手段と;前記走査
    手段により走査される各ビーム光の通過位置が所望の位
    置となるように、前記第1のデジタルビットに基づいて
    前記第1のしきい値を変更する第1の変更手段と;前記
    走査手段により走査される各ビーム光の光量を検知する
    第2の検知手段と;第2のしきい値に基づいて、前記第
    2の検知手段により検知されたビーム光量に対応するア
    ナログ量を、対応する第2のデジタルビットに変換する
    第2の変換手段と;前記走査手段により走査される各ビ
    ーム光の光量が所望の大きさとなるように、前記第2の
    デジタルビットに基づいて前記第2のしきい値を変更す
    る第2の変更手段とを具備したことを特徴とする画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】複数のビーム光を発生する光源と;前記複
    数ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる
    走査手段と;前記走査手段により走査される各ビーム光
    の光量が実質的にない場合の回路状態を検知する検知手
    段と;前記検知手段において検知される回路状態に対応
    するオフセット量を検知するオフセット検知手段と;所
    定のしきい値に基づいて、前記オフセット検知手段によ
    り検知されたオフセット量に対応するアナログ量を、対
    応するデジタルビットに変換する変換手段と;前記デジ
    タルビットに基づいて前記しきい値を変更する変更手段
    とを具備したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記検知手段での検知結果を積分して前
    記アナログ量を発生する積分器をさらに備え、 前記検知手段が、前記走査手段により走査されるビーム
    光の通過位置上に、ビームの通過順に、第1のセンサパ
    ターンと、第2のセンサパターンと、第3のセンサパタ
    ーンとを有し、 前記第1のセンサパターンまたは第2のセンサパターン
    からのビーム検知信号の発生タイミングに基づいて前記
    積分器が積分動作を行うものにおいて、 第1のセンサパターンと第2のセンサパターンとの間隔
    が、第2のセンサパターンと第3のセンサパターンとの
    間隔と同じになるように構成されていることを特徴とす
    る請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】画像形成に用いるビーム光を発生させ;前
    記ビーム光を走査させてその通過位置を検知し;所定の
    しきい値に基づいて、検知された前記ビーム光の通過位
    置に対応するアナログ量を、対応するデジタルビットに
    変換し;前記走査されるビーム光の通過位置が所望の位
    置となるように、前記デジタルビットに基づいて前記し
    きい値を変更することを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】画像形成に用いるビーム光を発生させ;前
    記ビーム光の光量を検知し;所定のしきい値に基づい
    て、検知された前記ビーム光の光量に対応するアナログ
    量を、対応するデジタルビットに変換し;前記ビーム光
    の光量が所望の大きさとなるように、前記デジタルビッ
    トに基づいて前記しきい値を変更することを特徴とする
    画像形成方法。
  8. 【請求項8】画像形成に用いるビーム光を発生させ;前
    記ビーム光の光量が実質的にない場合の回路状態を検知
    し;前記回路状態に対応するオフセット量を検知し;所
    定のしきい値に基づいて、前記検知されたオフセット量
    に対応するアナログ量を、対応するデジタルビットに変
    換し;前記デジタルビットに基づいて前記しきい値を変
    更し;変更された前記しきい値の最終値を前記オフセッ
    ト量を示すデータとして記録することを特徴とする画像
    形成方法。
  9. 【請求項9】所定のビーム光を発生する光源と;前記ビ
    ーム光が所定の対象上を通過するように走査させる走査
    手段と;前記走査手段により走査されるビーム光の通過
    位置を検知する検知手段と;所定のしきい値に基づい
    て、前記検知手段により検知されたビーム通過位置に対
    応するアナログ量を、対応するデジタルビットに変換す
    る変換手段と;前記走査手段により走査されるビーム光
    の通過位置が所望の位置となるように、前記デジタルビ
    ットに基づいて前記しきい値を変更する変更手段とを具
    備したことを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】所定のビーム光を発生する光源と;前記
    ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる走
    査手段と;前記走査手段により走査されるビーム光の光
    量を検知する検知手段と;所定のしきい値に基づいて、
    前記検知手段により検知されたビーム光量に対応するア
    ナログ量を、対応するデジタルビットに変換する変換手
    段と;前記走査手段により走査されるビーム光の光量が
    所望の大きさとなるように、前記デジタルビットに基づ
    いて前記しきい値を変更する変更手段とを具備したこと
    を特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】所定のビーム光を発生する光源と;前記
    ビーム光が所定の対象上を通過するように走査させる走
    査手段と;前記走査手段により走査されるビーム光の光
    量が実質的にない場合の回路状態を検知する検知手段
    と;前記検知手段において検知される回路状態に対応す
    るオフセット量を検知するオフセット検知手段と;所定
    のしきい値に基づいて、前記オフセット検知手段により
    検知されたオフセット量に対応するアナログ量を、対応
    するデジタルビットに変換する変換手段と;前記デジタ
    ルビットに基づいて前記しきい値を変更する変更手段と
    を具備したことを特徴とする画像形成装置。
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