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JP2000169600A - 包装用ポリエステルフィルム - Google Patents

包装用ポリエステルフィルム

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Publication number
JP2000169600A
JP2000169600A JP34533298A JP34533298A JP2000169600A JP 2000169600 A JP2000169600 A JP 2000169600A JP 34533298 A JP34533298 A JP 34533298A JP 34533298 A JP34533298 A JP 34533298A JP 2000169600 A JP2000169600 A JP 2000169600A
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JP
Japan
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polyester
film
packaging
polyester film
metal
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Application number
JP34533298A
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English (en)
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Inventor
Masahiro Kimura
将弘 木村
Masatoshi Aoyama
雅俊 青山
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
Priority to JP34533298A priority Critical patent/JP4159154B2/ja
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to KR1020007004151A priority patent/KR20010015777A/ko
Priority to CNB998014427A priority patent/CN1150274C/zh
Priority to PCT/JP1999/005797 priority patent/WO2000024827A1/ja
Priority to EP99949330A priority patent/EP1043362A4/en
Priority to ID20001437A priority patent/ID27680A/id
Priority to MYPI99004596A priority patent/MY117547A/en
Priority to US09/589,587 priority patent/US6365659B1/en
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形性、耐熱性、味特性、長期保存性に優れて
おり、包装材料、中でも成形加工、ラミネート成形加
工、紙、金属を基材としたラミネート成形加工、容器に
好適に使用することができる包装用ポリエステルフィル
ムを提供すること。 【解決手段】Ti、Al、Zr、Siから選択される金
属元素を構成成分とする金属化合物を触媒成分として少
なくとも2種類以上含有し、下記式(1)を満足するポ
リエステルAを主たる構成成分とすることを特徴とする
包装用ポリエステルフィルム。 1≦MA≦40 (1) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
(ミリモル%))

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包装用ポリエステ
ルフィルムに関するものである。詳しくは内容物に直接
接触する包装材料として使用される際の保存性にすぐれ
るだけでなく、成形加工される用途、ラミネート成形さ
れる用途、特に紙、金属を基材としたラミネート成形用
途、容器に好適な包装用ポリエステルフィルムに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、包装材料に使用されるポリエステ
ルフィルムは、軟包装の場合にはポリエチレン、ポリプ
ロピレンと接着剤を用いて、または接着剤を使用するこ
となくラミネートされ、シーラント層が直接内容物と接
するために、ポリエステルフィルムと内容物の接触を考
慮することは少なかった。
【0003】しかしながら、近年包装材料が多様化、進
化するにつれポリエステルフィルムと内容物が直接接触
する用途が増え、さらにシェルフライフの増加に伴いポ
リエステルフィルムの品質を改良することが考えられて
きている。
【0004】特に、内容物が食品、飲料である場合は、
ポリエステルフィルムとの接触により品質の変化が認め
られるケース、例えば飲料や食品の味の変化などは内容
物の商品としての価値を下げることから問題となる場合
がある。
【0005】包装材料の中で、例えば容器の内面にポリ
エステルフィルムを使用するケースが増加しつつある。
その場合、金属とポリエステルフィルムを接着剤を用い
て、あるいは接着剤を使用せずにラミネートし、成形し
て缶を得ている。
【0006】従来、金属缶の缶内面および外面は腐食防
止を目的として、エポキシ系、フェノール系などの各種
熱硬化性樹脂を溶剤に溶解または分散させたものを塗布
し、金属表面を被覆することが広く行われていた。しか
しながら、このような熱硬化性樹脂の被覆方法は塗料の
乾燥に長時間を要し、生産性が低下したり、多量の有機
溶剤による環境汚染など好ましくない問題がある。
【0007】これらの問題を解決する方法としては、金
属缶の材料である鋼板、アルミニウム板あるいは該金属
板にメッキなど各種の表面処理を施した金属板にフィル
ムをラミネートする方法がある。そして、フィルムのラ
ミネート金属板を絞り成形やしごき成形加工して金属缶
を製造する場合、フィルムには次のような特性が要求さ
れ、さらに最近では金属缶の内容物への金属触媒成分お
よび金属触媒成分に混じった不純物成分の混入をできる
だけ少なくしたいという要求も強くなりつつある。
【0008】(1) 金属板へのラミネート性に優れてい
ること。 (2) 金属板との密着性に優れていること。 (3) 成形性に優れ、成形後にピンホールなどの欠陥を
生じないこと。 (4) 金属缶に対する衝撃によって、ポリエステルフィ
ルムが剥離したり、クラック、ピンホールが発生したり
しないこと。 (5) 缶の内容物の風味が、フィルム中の金属成分、低
分子成分によりそこなわれないこと(以下、味特性と記
載する)。さらにその特性が長時間にわたり維持される
こと(長期保存性)。
【0009】これらの要求の中でも味特性を解決するた
めに多くの提案がなされており、例えば特開平9−24
1361号公報では、触媒金属、リンの含有量を特定の
範囲とすることにより味特性、生産性の両立を図ろうと
している。また、ポリエステル中の低分子成分を低減す
ることについても多くの提案がなされている。
【0010】しかしながら、特公昭37−6142号公
報に記載されるような溶融ポリマーフィルムを静電引加
キャストするために必要な金属、リン量が必要となって
いるため、味特性の確保、特に長期保存性、触媒金属成
分の低減という点では十分とは言えなかった。また、金
属触媒成分および金属触媒成分に混じった不純物成分の
混入をできるだけ少なくするという点でもさらなる改善
が求められてきている。
【0011】また、上記の発明では金属板へのラミネー
トは優れているが、紙、不織布、他のポリマーとラミネ
ートすることについては考慮されておらず、他の基材と
の十分な接着性、ラミネート加工、印刷などを行う際の
寸法安定性などは考慮されていなかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の問題点を解消することにあり、包装材料
として内容物の保護性、特に味特性、長期保存性、触媒
金属成分の低減に優れるとともに、成形、ラミネート加
工を可能とし、特に絞り成形やしごきなどの厳しい成形
加工後も味特性、耐食性に優れる包装用ポリエステルフ
ィルムを提供することにある。また、金属以外のラミネ
ート基材、例えば紙、不織布、他のポリマー層に対して
も優れたラミネート性、接着性、成形性、加工性、内容
物の保護性を有する包装用ポリエステルフィルムを提供
するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、Ti、Al、Zr、Siから選択される金属元素を
構成成分とする金属化合物を触媒成分として少なくとも
2種類以上含有し、下記式(1)を満足するポリエステ
ルAを主たる構成成分とすることを特徴とする包装用ポ
リエステルフィルムによって達成することができる。 1≦MA≦40 (1) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
(ミリモル%)) 本発明は、鋭意検討の結果、ポリエステル中の金属触媒
成分とその量を限定することにより、金属触媒量を全体
として大幅に低減することができるため、成形加工性、
内容物の保護性に極めて優れることを見出したことに基
づくものであり、特に味特性、長期保存性に優れるだけ
でなく、成形加工にも好適な包装用ポリエステルフィル
ムを提供することを可能にしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステルフィルムを
構成するポリエステルとは、主鎖中の主要な結合をエス
テル結合とする高分子の総称であって、通常ジカルボン
酸成分とグリコール成分を重縮合反応させることによっ
て得ることができる。ここでジカルボン酸成分として
は、たとえばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、
イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルス
ルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン
酸、5−ナトリウムスルホンジカルボン酸、フタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸
などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸などの脂環族ジカルボン酸、パラオキシ安息香酸など
のオキシカルボン酸などを挙げることができる。また、
グリコール成分としては、たとえばエチレングリコー
ル、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオ
ール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなど
の脂肪族グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリ
オキシアルキレングリコール、シクロヘキサンジメタノ
ールなどの脂環族グリコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールSなどの芳香族グリコールなどが挙げられ
る。
【0015】本発明のポリエステルAの組成は特に限定
されないが、これらのジカルボン酸のうち、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸が耐熱性、味特性の点から
好ましく用いられ、ポリエステルを構成する酸成分の8
0モル%以上が、テレフタル酸および/またはナフタレ
ンジカルボン酸であることがさらに好ましく、特に味特
性の厳しい用途ではポリエステルを構成する酸成分の9
5モル%以上が、テレフタル酸および/またはナフタレ
ンジカルボン酸であると長期保存性に優れるので好まし
い。
【0016】これらのグリコール成分の中でも、エチレ
ングリコール、プロパンジオール、ブタンジオ−ル、シ
クロヘキサンジメタノ−ルなどが好ましいが、味特性、
長期保存性の厳しい用途では、ポリエステルを構成する
グリコール成分の95モル%以上がエチレングリコール
であることが好ましい。
【0017】本発明では、ポリエステルAの融点は特に
限定されないが、耐熱性、成形性、味特性、長期保存性
の点でポリエステルAの融点が200〜280℃である
ことが好ましい。特に成形性、接着性を重視する用途で
は融点が200〜245℃であることが好ましい。ま
た、特に耐熱性、味特性、長期保存性の点では融点が2
46〜280℃であることが好ましい。
【0018】本発明の包装用ポリエステルフィルムは、
成形性、味特性、長期保存性を良好とする上で、Ti、
Al、Zr、Siから選択される金属元素を構成成分と
する金属化合物を触媒成分として少なくとも2種類以上
含有し、下記式(1)を満足するポリエステルAを主た
る構成成分とすることが必要である。 1≦MA≦40 (1) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
(ミリモル%))
【0019】触媒の金属化合物の中でも、Ti/Si複
合酸化物、Ti/Si/Al複合酸化物、Ti/Zr複
合酸化物、Ti/Zr/Al複合酸化物などが特に好ま
しい。これらの中でもTi/Si複合酸化物が特に好ま
しく、Ti/Siのモル比が20/1〜1/20が好ま
しく、さらに好ましくはTi/Siのモル比が10/1
〜1/1である。
【0020】さらに味特性、長期保存性を極めて良好と
する上では、Ti、Al、Zr、Siから選択される金
属元素を構成成分とする金属化合物を触媒成分として少
なくとも2種類以上含有し、下記式(2)を満足するポ
リエステルAを主たる構成成分とすることが好ましい。 1≦MA<20 (2) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
(ミリモル%)) 特に好ましくはMAが2ミリモル%以上18ミリモル%
以下である。
【0021】本発明は、特定の元素からなる金属触媒を
用いることで、十分な触媒活性を有するだけでなく触媒
量を低減でき、かつ味特性、長期保存性を極めて良好に
できることを見出したことに基づくものである。
【0022】本発明では、味特性、長期保存性を良好と
する上で、ポリエステルA中の触媒金属量とリン量が下
記式(3)を満足することがさらに好ましい。
【0023】−20≦MA−PA≦20 (3) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計触媒金
属元素の濃度(ミリモル%)、PAはポリエステルA中
に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。) 特に好ましくは、ポリエステルA中の触媒金属量とリン
量が下記式(4)を満足することが望ましい。
【0024】−10≦MA−PA≦10 (4) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計触媒金
属元素の濃度(ミリモル%)、PAはポリエステルA中
に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。) 本発明のポリエステルを製造する際の触媒としては、式
(1)を満たすことが必要であるが、特性を損ねない範
囲でアルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバル
ト化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物など
も併用して使用できる。
【0025】例えば触媒としてTi/Si複合酸化物触
媒を添加する場合には、テレフタル酸成分とエチレング
リコール成分をTi/Si複合酸化物の存在下でエステ
ル交換またはエステル化反応させ、リン化合物を添加
し、引き続き高温、減圧下で一定のジエチレングリコー
ル含有量になるまで重縮合反応させ、特定の触媒金属
量、リン量を有するポリエステルを得る方法などが好ま
しく採用される。
【0026】熱安定剤として添加されるリン化合物は特
に限定されないが、リン酸、亜リン酸などが好ましい。
【0027】一方、ポリエステルAには味特性を損ねな
い範囲でアルカリ金属を添加しても良く、アルカリ金属
元素の総量としては20ppm以下が好ましく、さらに
好ましくは10ppm以下、特に好ましくは8ppm以
下である。特に本発明のポリエステルとして融点が24
6〜280℃のポリエステルを使用する場合は、耐熱性
に優れるため1〜20ppm以下でアルカリ金属元素を
含有しても良い。
【0028】さらに、本発明において容器や軟包装の印
刷、製袋加工などの製造工程、内容物充填工程での熱処
理後の長期保存性を良好とし、基材との密着性を良好と
する点で、フィルム中のカルボン酸濃度が下記式(5)
を満足することが好ましい。 30≦C≦45 (5) (但し、式中のCはフィルム中のカルボン酸濃度(当量
/トン)を示す。) さらに好ましくは30〜42当量/トンである。
【0029】本発明の包装用ポリエステルフィルムは、
成形加工性、フィルムの強度の点で面配向係数が0.0
6〜0.17であることが好ましく、特に紙、金属板な
どの基材とラミネートして使用する用途では面配向係数
が0.06〜0.15が好ましく、さらに好ましくは
0.06〜0.14である。ここで、面配向係数とは、
フィルムの長手方向屈折率をnMD、フィルムの幅方向
屈折率をnTD、フィルムの厚さ方向屈折率をnZDと
した際に、面配向係数Fn=(nMD+nTD)/2−
nZDで表される。
【0030】さらに、成形性、耐熱性、耐経時性の点で
は厚さ方向屈折率nZDが1.5以上であることが好ま
しい。特に、好ましくは1.51〜1.55であると成
形性、耐経時性を両立する上で望ましい。
【0031】また、包装用フィルムとしての加工性、ハ
ンドリングの点で、粒子を含有していることが好まし
く、粒子径、添加量は特に限定されないが、成形加工時
の滑り性、ラミネート時の接着性の点で平均粒子径が3
μm以下の粒子を0.01〜1重量%含有していること
が好ましい。特に好ましくは0.03〜0.5重量%で
ある。
【0032】本発明で使用される無機粒子としては特に
限定されないが、具体的には湿式および乾式シリカ、コ
ロイダルシリカ、ケイ酸アルミニウム、酸化チタン、炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アル
ミナ、マイカ、カオリン、クレ−等が挙げられ、表面形
成性の点からケイ酸アルミニウム、コロイダルシリカ等
が好ましい。
【0033】また、本発明で使用できる有機粒子として
は、様々な有機高分子粒子を用いることができるが、そ
の種類としては、少なくとも一部がポリエステルに対し
不溶の粒子であればいかなる組成の粒子でもかまわな
い。また、このような粒子の素材としては、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリメチルメタクリレート、ホ
ルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、架橋ポリスチレ
ン、シリコーン樹脂およびこれらの混合、共重合樹脂な
どの種々のものを使用することができるが、耐熱性が高
く、かつ粒度分布の均一な粒子が得られやすいビニル系
架橋高分子粒子が特に好ましい。
【0034】本発明におけるポリエステルは、好ましく
はジエチレングリコール成分量が0.01〜5モル%、
さらに好ましくは0.01〜3モル%であることが包装
材料におけるレトルト処理、熱処理などの多くの熱履歴
を受けても優れた内容物の保護性、味特性を維持する上
で望ましい。
【0035】また、味特性を良好にする上で、フィルム
中のアセトアルデヒドの含有量を好ましくは15ppm
以下、さらに好ましくは10ppm以下とすることが望
ましい。アセトアルデヒドの含有量が15ppmを越え
ると味特性に劣ることがある。フィルム中のアセトアル
デヒドの含有量を15ppm以下にする方法は特に限定
されるものではないが、たとえばポリエステルを重縮合
反応などで製造する際の熱分解によって生じるアセトア
ルデヒドを除去するため、ポリエステルを減圧下もしく
は不活性ガス雰囲気下でポリエステルの融点以下の温度
で熱処理する方法、好ましくはポリエステルを減圧下あ
るいは不活性ガス雰囲気下において155℃以上融点以
下の温度で固相重合する方法、ベント式押出機を使用し
て溶融押出する方法、高分子を溶融押出する際に押出温
度を融点+25℃以内、好ましくは融点+20℃以内で
短時間で押し出す方法、また二軸延伸製膜時に熱処理を
行う方法を挙げることができる。
【0036】また、ポリエステルの固有粘度は特に限定
されないが、0.5〜1.3であることが好ましく、特
に耐熱性、耐経時性が要求される用途では固有粘度が
0.6〜1.1であることが好ましい。特に成形性が重
視される用途では、ポリエステルAを主たる構成成分と
するフィルムの少なくとも片面に下記式(6)を満足す
るポリエステルBを積層すると、成形性が特に良好とな
るので好ましい。 MB≧MA (6) (但し、式中のMBはポリエステルB中に残存する全触
媒金属元素の濃度(ミリモル%) さらに好ましくはMB−MAが5ミリモル%以上200
ミリモル%以下であり、特に好ましくは10ミリモル%
以上100ミリモル%以下である。
【0037】積層フィルムの場合、ポリエステルBの厚
みは特に限定されないが、ポリエステルフィルムの全体
厚みの1〜90%であることが好ましく、味特性、長期
保存性を重視する場合、ポリエステルフィルムの全体厚
みの1〜50%であること好ましい。さらにポリエステ
ルBの厚みはポリエステルフィルムの全体厚みの5〜4
0%であることが好ましく、特に好ましくは5〜20%
である。
【0038】本発明のフイルムの厚さは、金属にラミネ
ートした後の成形性、耐熱性、被覆性、およびラミネー
トした軟包装材料、容器では耐熱性、腰、強度の点で1
〜1000μmであることが好ましく、さらに好ましく
は5〜200μmである。特に軟包装、容器として幅広
くて使用する際には8〜100μmである。
【0039】本発明におけるフィルムの製造方法として
は、特に限定されないが例えばポリエステルを必要に応
じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、スリット
状のダイからシート状に押出し、静電印加、水膜を設け
たキャスト法、キャスティングドラムの温度を増加させ
て粘着させる方法などの方式によりキャスティングドラ
ムに密着させ冷却固化し未延伸フィルムを得る方法があ
る。
【0040】また、該未延伸フィルムをフイルムの長手
方向及び幅方向に延伸、熱処理し、目的とする厚さ方向
屈折率を有するフィルムを得る方法は、耐熱性、耐経時
性の点で特に好ましい。フィルムの品質の点でテンター
方式による方法が好ましく、長手方向に延伸した後、幅
方向に延伸する逐次二軸延伸方式、長手方向、幅方向を
ほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。
中でもリニアモーター方式による同時二軸延伸方式は成
形性を良好にする上で特に好ましい。倍率としては、そ
れぞれの方向に1.5〜10.0倍、好ましくは2.0
〜6.0倍である。長手方向、幅方向の延伸倍率はどち
らを大きくしてもよく、同一としてもよい。また、延伸
速度は1000〜200000%/分であることが望ま
しく、延伸温度はポリエステルのガラス転移温度〜ガラ
ス転移温度+80℃であれば任意の温度とすることがで
きるが、ガラス転移温度+20〜60℃が好ましい。
【0041】更に、この後にフイルムの熱処理を行う
が、この熱処理はオ−ブン中、加熱されたロ−ル上等、
従来公知の任意の方法で行なうことができる。熱処理温
度は60〜250℃の任意の温度とすることができる
が、好ましくは150〜240℃である。また熱処理時
間は任意とすることができるが、0.1〜60秒間が好
ましく、さらに好ましくは1〜20秒間である。
【0042】熱処理は、フィルムをその長手方向および
/または幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。さらに、
再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後
熱処理を行ってもよい。
【0043】また、フィルム表面にコロナ放電処理など
の表面処理を施すことにより、接着性をさらに向上させ
ることは、特性を向上させる上で好ましい。その際、E
値としては好ましくは5〜50、さらに好ましくは10
〜45である。ここで、E値とは、コロナ放電処理強度
であり、印加電圧(Vp)、印加電流(Ip)、処理速
度(S)、処理幅(Wt)の関数であり、E=Vp×I
p/S×Wtで表される。
【0044】本発明のフィルムには、各種コーティング
を施してもよく、その塗布化合物、方法、厚みは、本発
明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されない。
【0045】本発明の包装用ポリエステルフィルムは、
包装材料用途に用いられるものであり、その用途は包装
用途であれば特に限定されないが、アルミ蒸着用途、金
属酸化物蒸着用途、ポリエステルシーラント用途、ポリ
エステルラミネートによる軟包装、容器などが挙げられ
る。中でも折り曲げ成形、絞り成形、しごき成形などの
成形加工用途に使用されることが好ましく、さらには基
材とのラミネート後に成形加工される用途であることが
より好ましい。
【0046】特に好ましくは、ラミネート基材が紙、不
織布、金属から選択される基材であることが望ましい。
紙、金属との間には特性を大きく損ねない範囲で接着剤
などが用いられていても良いが、接着剤を介さずに熱に
より直接ポリエステルフィルムを接着させることが好ま
しい。紙/ポリエステルフィルム、不織布/ポリエステ
ルフィルム、金属/ポリエステルフィルムから形成され
る包装材料は、例えば容器の中で味特性、長期保存性の
低下の原因となるポリエステルフィルムを薄膜化するこ
とができるので好ましい。
【0047】その場合、特にラミネート基材が金属であ
ることが、バリア性、十分な加熱を施せるという点で好
ましく、内容物の保護性が一段と向上するので好まし
い。
【0048】これらの用途の中でも、特に飲料、食品を
内容物とする成形容器に使用することが好ましい。
【0049】本発明において用いられる金属板は、特に
限定されないが、成形性の点で鉄、アルミニウムから選
択される材料を主体とする金属板が好ましい。
【0050】さらに、鉄を素材とする金属板の場合、そ
の表面に接着性や耐腐食性を改良する無機酸化物被膜
層、例えばクロム酸処理、リン酸処理、クロム酸/リン
酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処理、クロムク
ロメート処理などで代表される化成処理被覆層を設けて
もよい。特に金属クロム換算値でクロムとして5〜20
0mg/m2 のクロム水和酸化物が好ましく、さらに、
展延性金属メッキ層、例えばニッケル、スズ、亜鉛、ア
ルミニウム、砲金、真ちゅうなどを設けてもよい。スズ
メッキの場合1〜20mg/m2 、ニッケルの場合10
0〜1000mg/m2 のメッキ量を有するものが好ま
しい。さらにクロムメッキを施しても良い。
【0051】本発明に使用される紙は特に限定されない
が、パルプの含有率が90%以上であることが好まし
く、再生紙を使用しても良い。
【0052】成形後にフィルム厚みが下記式(7)を満
足する容器となることを特徴とする包装材料に使用され
る用途が好ましい。 0.1≦TF/TI≦0.9 (7) (但し、TFは成形後の容器の中でフィルム厚みが最も
薄い部分のフィルム厚み(μm)、TIは成形後の容器
の中でフィルム厚みが最も厚い部分のフィルム厚み(μ
m)) さらに好ましくは、成形後にフィルム厚みが下記式
(8)を満足する容器となる用途に使用することが本発
明のポリエステルフィルムのパフォーマンスを最大限に
発現する上で望ましい。 0.1≦TF/TI≦0.6 (8) (但し、TFは成形後の容器の中でフィルム厚みが最も
薄い部分のフィルム厚み(μm)、TIは成形後の容器
の中でフィルム厚みが最も厚い部分のフィルム厚み(μ
m))
【0053】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。なお、特性は以下の方法により測定、評価した。
【0054】(1)アルカリ金属量 フィルムをオルソクロロフェノールに溶解し、0.5規
定塩酸溶液で抽出し、原子吸光分析で求めた。なお、積
層フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離し
て求めた。
【0055】(2)触媒金属元素量、リン元素量 フィルムを融点+20℃に加熱して溶融させ、円形ディ
スクを作成し、蛍光X線分析により、触媒金属元素量、
リン元素量を求めた。なお、量の決定の際にはあらかじ
め各金属元素の添加量を変更したサンプルから求めた蛍
光X線での検量線を使用した。フィルム中の粒子による
金属成分は、該成分を除去して求めた。なお、粒子を除
去する方法としては、例えばフィルムを80〜100℃
に熱したオルソクロロフェノールに溶解させ、遠心分離
操作を行い、粒子を取り除き、溶液中のポリマーを析出
した後に上記の蛍光X線分析を行う方法がある。なお、
積層フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離
して求めた。
【0056】(3)ポリエステルの固有粘度 ポリエステルをオルソクロロフェノ−ルに溶解し、25
℃において測定した。
【0057】(4)フィルムの面配向係数 ナトリウムD線(波長589nm)を光源として、アッ
ベ屈折計を用いて、フィルムの長手方向屈折率nMD、
フィルムの幅方向屈折率nTD、フィルムの厚さ方向屈
折率nZDを求め、面配向係数Fn=(nMD+nT
D)/2−nZDを求めた。なお、B/A/B積層フィ
ルムの場合は、B層を削り取り求めた。
【0058】(5)平均粒子径、添加量 フィルム断面を切断し超薄切片を作成し、透過型電子顕
微鏡を用いて倍率5000〜20000倍程度で写真撮
影を50枚撮影し、ポリエステル中に分散した各粒子の
円相当径を測定し、平均粒子径を求めた。粒子添加量は
ポリエステル成分を溶解させ、粒子成分のみを遠心分離
させるなどして求めた。
【0059】(6)ポリエステルのカルボキシル末端基
量 ポリエステルをo−クレゾール/クロロホルム(重量比
7/3)に100℃、20分の条件で溶解し、アルカリ
で電位差滴定を行ない求めた。なお、積層フィルムの場
合は、各層を削り取るなどして、分離して求めた。
【0060】(7)ポリエステルの融点 ポリエステルを溶融後急冷し、示差走査熱量計(パーキ
ン・エルマー社製DSC2型)により、10℃/分の昇
温速度で測定し、融解ピークから融点を求めた。なお、
積層フィルムの場合は、各層を削り取るなどして、分離
して求めた。
【0061】(8)成形性−1(絞り、しごき性) 100m/分で加熱されたTFS(ティンフリースチー
ル)鋼板(厚さ0.2mm)にフィルムを両面ラミネー
ト後、60℃の温水にて冷却した後、絞り、しごき成形
機で成形した。なお、ここでTFSの温度は、フィルム
の面配向係数が熱ラミネートした後に、0.03〜0.
04になるように行った。ラミネート前のフィルムの面
配向係数が0のフィルムは、融点+5℃の温度で熱ラミ
ネートした。その後、ラミネート金属板をリダクション
率45%(成形前のラミネート金属板厚みをY1(m
m)、成形後のラミネート金属板の最も薄い部分の厚み
をY2(mm)とした際にリダクション率=(Y1−Y
2)/Y1×100で定義される)で成形し、缶を得
た。缶にイオン交換水を充填し1週間後にフィルムの様
子を調べて、下記のように判定した。
【0062】なお、製缶後に金属を塩酸で溶解し、フィ
ルムのみを取りだし、各部位のフィルム厚みを測定し、
フィルム厚みの最も薄い部分と、最も厚い部分のフィル
ム厚みをそれぞれTF(μm)、TI(μm)とした。 ◎:フィルムに白化、亀裂がない。 ○:フィルムにやや白化が見られるが、亀裂はない。 △:フィルムに白化が見られるが、亀裂はない。 ×:フィルムに白化、亀裂が見られる。
【0063】(9)成形性−2(折り曲げ性) 紙にポリエステルフィルムを両面熱ラミネート(ラミネ
ート後に面配向係数0.02〜0.03となるように)
し、折り曲げ成形して容器を作成した。なお、ラミネー
ト前のフィルムの面配向係数が0のフィルムは、融点+
5℃の温度で熱ラミネートした。その後、折り曲げ加工
を行い、飲料パックを作成した。紙パックにイオン交換
水を充填し1週間後にパックの紙部分を取り除き、折り
曲げ部のフィルムを下記のように判定した。 ◎:フィルムに白化、亀裂がない。 ○:フィルムにやや白化が見られるが、亀裂はない。 △:フィルムに白化が見られるが、亀裂はない。 ×:フィルムに白化、亀裂が見られる。
【0064】(10)味特性 ポリエステルフィルムが内面側にラミネートされた金属
容器に、イオン交換水を充填し、巻き締めを行い密封
し、125℃×20分熱処理後に、40℃で1週間保存
した。開封後に、比較用のイオン交換水と比較して50
人のパネラーで下記の判定を行った。 ◎:味、透明度の変化を認めた人数が3人以下 ○:味、透明度の変化を認めた人数が4人〜6人 △:味、透明度の変化を認めた人数が7人〜9人 ×:味、透明度の変化を認めた人数が10人以上
【0065】(11)長期保存性 ポリエステルフィルムが内面側にラミネートされた金属
容器に、イオン交換水を充填し、巻き締めを行い密封
し、125℃×20分熱処理後に40℃で2ヶ月間保存
し、50人のパネラーで下記の判定を行った。 ◎:味、透明度の変化を認めた人数が3人以下 ○:味、透明度の変化を認めた人数が4人〜6人 △:味、透明度の変化を認めた人数が7人〜9人 ×:味、透明度の変化を認めた人数が10人以上
【0066】実施例1〜6 表1、2に示す構成成分、金属量、リン量で構成される
ポリエステルを用いてフィルムを製膜した。
【0067】実施例1ではTi/Zr(モル比9/1)
複合酸化物触媒、リン酸および粒子としてケイ酸アルミ
粒子(平均径1μm)を用いてポリエステルを重合し、
160℃で充分に真空乾燥し、280℃で溶融押出し
て、キャスティングドラムのキャスト直前の表面温度を
上昇させ、テープ上の電極で静電印加させながら、キャ
スト上で急冷固化し、未延伸フィルムを得た。
【0068】この未延伸フィルムを、リニアモーター方
式の同時二軸延伸機で、温度100℃にて同時二軸延伸
(縦横ともに延伸倍率2.7倍、延伸速度2900%/
分)し、191℃にて、弛緩3%、4秒間熱処理し、3
0μmのフィルムを得た。味特性、長期保存性に特に優
れる結果を得た。
【0069】実施例2では、Ti/Si複合酸化物触
媒、リン酸を用いて、炭酸カルシウム粒子を配合させた
共重合PETを重合した。160℃で充分に真空乾燥
し、280℃で溶融押出して、キャスティングドラムの
表面に水膜を形成させてテープ上の電極で静電印加させ
ながら、キャスト上で急冷固化し、未延伸フィルムを得
た。得られた未延伸フィルムをテンター方式の逐次二軸
延伸機で製膜した。その際の条件は、縦延伸温度96
℃、縦延伸倍率3.0倍、横延伸温度111℃、横延伸
倍率3.0倍、熱処理温度176℃、弛緩3%である。
得られたフィルム特性を表1に示す。成形性は特に優れ
ていたが、実施例1より長期保存性がやや低下した。
【0070】実施例3では、ポリエステル、触媒を変更
し実施例2と同様にして製膜を行いフィルムを得た。表
1に示すように良好な結果を得たが、触媒量が多いた
め、やや味特性が低下した。
【0071】実施例4では、実施例1と同様にして製膜
を行ったが、表2に示すように良好な結果を得た。
【0072】実施例5では、表2に示すようにリン量が
やや多くなったため、成形性、味特性が低下した。
【0073】実施例6では、表2に示すようにリン量が
少なくなり、味特性がやや低下し、さらにカルボン酸濃
度が少ないため、成形性がやや低下した。実施例7〜9
では、ポリエステルBを使用し、製膜条件を変更し逐次
二軸延伸機で積層フィルムを製膜した(表3)。
【0074】実施例7は、A/B2層積層フィルム、実
施例8、9では、B/A/B3層積層フィルムを製膜
し、B層をラミネート基材に接する方とした。
【0075】実施例7、8では、逐次二軸延伸方式で、
縦延伸温度100℃、縦延伸倍率2.9倍、横延伸温度
120℃、横延伸倍率3.0倍とし、熱処理温度を19
0℃に変更してA層が表3に示す面配向係数となるフィ
ルムを製膜した。得られたフィルムは特に特性が良好で
あった。
【0076】実施例9では実施例3と同様にして製膜を
行ったが、ポリエステルBの触媒量が少なく、成形性が
やや低下したが味特性が良好となった。
【0077】比較例1〜3 触媒金属種、量、リン量を変更して表4の面配向係数が
得られるようにしてフィルムを製膜した。得られたフィ
ルム特性を表4に示す。比較例1では触媒量が多く、面
配向係数が高いため、成形性、味特性、長期保存性とも
に悪化した。比較例2は、共重合量が多く、触媒成分が
異なるため味特性、長期保存性が特に悪化した。比較例
3では触媒量が多く、リン量が少ないため、成形性、味
特性、長期保存性が低下した。
【0078】本発明のポリエステルフィルムを用いたも
のは、成形性、味特性、長期保存性に優れる結果となっ
た。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
【表4】
【0083】なお、表中の記号は次の通りである(数値
は酸、グリコール成分のモル%)。 TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸 EG:エチレングリコール DEG:ジエチレングリコール NDC:ナフタレンジカルボン酸 NPG:ネオペンチルグリコール MA:ポリエステルA中に残存する全触媒金属元素の中
でTi、Al、Zr、Siの合計濃度(ミリモル%) PA:ポリエステルA中に残存するリン元素の濃度(ミ
リモル%) MB:ポリエステルB中に残存する全触媒金属元素の合
計濃度(ミリモル%) PB:ポリエステルB中に残存するリン元素の濃度(ミ
リモル%) Ti/Si:Ti/Si複合酸化物 Ti:チタン化合物 Ge:ゲルマニウム化合物 Ca:カルシウム化合物
【0084】
【発明の効果】本発明の包装用ポリエステルフィルム
は、成形性、耐熱性、味特性、長期保存性に優れてお
り、包装材料、中でも成形加工、ラミネート成形加工、
紙、金属を基材としたラミネート成形加工、容器に好適
に使用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08G 63/84 C08G 63/84 63/85 63/85 Fターム(参考) 4F071 AA45 AA46 AA80 AA84 AF38 AF45 AH04 BA01 BB06 BB08 BC01 BC12 BC17 4F100 AB10A AB10H AB11A AB11H AB12A AB12H AK41A AK41B AK41C BA02 BA03 BA04 BA06 BA07 BA10B BA10C BA13 DA01 DE01A DG10D DG15D EH17 EJ38 GB15 JA04A JA20A JC00 JJ03 JL01 YY00A 4J002 CF031 CF041 CF051 CF061 CF071 CF081 CF141 CF181 GF00 GG02 4J029 AA03 AB05 AB07 AC01 AC02 AD02 AD06 AD10 AE03 BA02 BA03 BA05 BA08 BA10 BB13A BD06A BF09 BF25 BH02 CA01 CA02 CA06 CB04A CB05A CB06A CB10A CC05A CD03 CF15 CH02 CH06 DB13 EB05A GA13 GA14 HA01 HB01 HB02 JA091 JA093 JA123 JA203 JA281 JA283 JA293 JC483 JC583 JE053 JE093 JE143 JE182 JE213 JE223 JF013 JF143 JF163 JF221 JF321 JF331 KB04 KB05 KE02 KE03 KE05 KH08

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ti、Al、Zr、Siから選択される金
    属元素を構成成分とする金属化合物を触媒成分として少
    なくとも2種類以上含有し、下記式(1)を満足するポ
    リエステルAを主たる構成成分とすることを特徴とする
    包装用ポリエステルフィルム。 1≦MA≦40 (1) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
    媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
    (ミリモル%))
  2. 【請求項2】下記式(2)を満足するポリエステルAを
    主たる構成成分とする請求項1に記載の包装用ポリエス
    テルフィルム。 1≦MA<20 (2) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
    媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計濃度
    (ミリモル%))
  3. 【請求項3】ポリエステルA中の触媒金属元素量とリン
    量が下記式(3)を満足する請求項1または請求項2に
    記載の包装用ポリエステルフィルム。 −20≦MA−PA≦20 (3) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
    媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計触媒金
    属元素の濃度(ミリモル%)、PAはポリエステルA中
    に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
  4. 【請求項4】ポリエステルA中の触媒金属元素量とリン
    量が下記式(4)を満足する請求項3に記載の包装用ポ
    リエステルフィルム。 −10≦MA−PA≦10 (4) (但し、式中のMAはポリエステルA中に残存する全触
    媒金属元素の中でTi、Al、Zr、Siの合計触媒金
    属元素の濃度(ミリモル%)、PAはポリエステルA中
    に残存するリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
  5. 【請求項5】ポリエステルAが平均粒子径3μm以下の
    粒子を0.01〜1重量%含有するものである請求項1
    〜4のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】ポリエステルAの融点が200〜280℃
    である請求項1〜5のいずれかに記載の包装用ポリエス
    テルフィルム。
  7. 【請求項7】ポリエステルAの融点が200〜245℃
    である請求項6に記載の包装用ポリエステルフィルム。
  8. 【請求項8】ポリエステルAの融点が246〜280℃
    である請求項6に記載の包装用ポリエステルフィルム。
  9. 【請求項9】フィルム中のカルボン酸濃度が下記式
    (5)を満足する請求項1〜8のいずれかに記載の包装
    用ポリエステルフィルム。 30≦C≦45 (5) (但し、式中のCはフィルム中のカルボン酸濃度(当量
    /トン)を示す。)
  10. 【請求項10】面配向係数が0.06〜0.14である
    請求項1〜9のいずれかに記載の包装用ポリエステルフ
    ィルム。
  11. 【請求項11】ポリエステルAを構成する酸成分の95
    モル%以上が、テレフタル酸および/またはナフタレン
    ジカルボン酸である請求項1〜10のいずれかに記載の
    包装用ポリエステルフィルム。
  12. 【請求項12】ポリエステルAを構成するグリコール成
    分の95モル%以上が、エチレングリコールである請求
    項1〜11のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィ
    ルム。
  13. 【請求項13】請求項1〜12のいずれかに記載のポリ
    エステルフィルムの少なくとも片面に下記式(6)を満
    足するポリエステルBを積層してなる包装用ポリエステ
    ルフィルム。 MB≧MA (6) (但し、式中のMBはポリエステルB中に残存する全触
    媒金属元素の濃度(ミリモル%)
  14. 【請求項14】成形加工されることを特徴とする請求項
    1〜13のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィル
    ム。
  15. 【請求項15】ラミネート後に成形加工される請求項1
    4に記載の包装用ポリエステルフィルム。
  16. 【請求項16】ラミネート基材が紙、不織布から選択さ
    れる材料である請求項15に記載の包装用ポリエステル
    フィルム。
  17. 【請求項17】ラミネート基材が金属である請求項15
    に記載の包装用ポリエステルフィルム。
  18. 【請求項18】成形後にフィルム厚みが下記式(7)を
    満足する容器となる請求項1〜17のいずれかに記載の
    成形用ポリエステルフィルム。 0.1≦TF/TI≦0.9 (7) (但し、TFは成形後の容器の中でフィルム厚みが最も
    薄い部分のフィルム厚み(μm)、TIは成形後の容器
    の中でフィルム厚みが最も厚い部分のフィルム厚み(μ
    m))
  19. 【請求項19】成形後にフィルム厚みが下記式(8)を
    満足する容器となる請求項18に記載の成形用ポリエス
    テルフィルム。 0.1≦TF/TI≦0.6 (8) (但し、TFは成形後の容器の中でフィルム厚みが最も
    薄い部分のフィルム厚み(μm)、TIは成形後の容器
    の中でフィルム厚みが最も厚い部分のフィルム厚み(μ
    m))
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