JPS6150121B2 - - Google Patents
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- JPS6150121B2 JPS6150121B2 JP56117664A JP11766481A JPS6150121B2 JP S6150121 B2 JPS6150121 B2 JP S6150121B2 JP 56117664 A JP56117664 A JP 56117664A JP 11766481 A JP11766481 A JP 11766481A JP S6150121 B2 JPS6150121 B2 JP S6150121B2
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C1/00—Making non-ferrous alloys
- C22C1/04—Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
- C22C1/0408—Light metal alloys
- C22C1/0416—Aluminium-based alloys
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Description
本発明は、多孔質焼結体の製造法であつて、詳
しくは、アルミニウム若しくはその合金(以下単
にA若しくはA合金という。)から成つて不
規則形状の粉末に対し、実質的にニツケル(以
下、Niという。)から成つて形状が球状で径0.02
mm以上のカーボニールニツケルの微粒粉末を混合
し、このNi粉末を媒介させて耐蝕性に優れかつ
機械的強度に優れるほか、加工性を有する多孔質
焼結体の製造方法に関する。 従来から、銅等の金属粉末を焼結して成る多孔
質焼結体が種々の用途例えば、フイルタに用いら
れ、最近は構造的特長から吸音材としての用途も
認められている。 例えば、フイルタとして用いる場合は、それ自
体が銅粉末等から成る焼結体であるため、隣接粉
末間に形成される通路が一般の金網等の目と相違
して屈曲して連続的につながつている。このた
め、通常の篩等とちがつて水、油等のろ過効果率
が向上する。また、通路が屈曲して連続的につな
かつていることから、音波等の波動エネルギが吸
収され、吸音材として優れた特性が認められる。
これに対し、A若しくはA合金やステンレス
鋼金等の如く、表面が難還元性皮膜でおおわれて
いる金属粉末の場合は、多孔質の焼結体を製造す
る技術が確立されていない。 すなわち、A若しくはA合金の金属粉末
は、表面に所謂A2O3から成る皮膜におおわ
れ、この皮膜の存在によつてA若しくはA合
金粉末間で拡散が行なわれにくく、焼結体の孔隙
率を向上させることがむずかしい。つまり、A
若しくはA合金粉末表面のA2O3の融点は、
2000℃以上の高温であつてA若しくはA合金
粉末を焼結するには、表面のA2O3を機械的に
破壊する必要がある。従つて、通常は、成形時に
A若しくはA合金粉末を例えば、4000Kg/cm2
以上の圧力で加圧することが必要で、この圧力に
よつて表面のA2O3皮膜が破壊される。このこ
とから、A若しくはA合金粉末の焼結体は密
実なものが多く、ある程度の孔隙率を有するもの
がオイルレス軸受等としてつくられているが、相
当多孔質な多孔質焼結体は全くといつていいほど
製造されていない。 このため、本発明者等は、A若しくはA合
金粉末から成る多孔質体が製造できれば、他の金
属粉末から成る多孔質体に比べると、軽量でかつ
経済的であるためには、A若しくはA合金粉
末から成る多孔質体の焼結法について研究し、こ
の焼結法を確立した。この焼結法は、A若しく
は合金粉に対してA―Cu合金粉末を混合して
から、このA−Cu粉末が溶融する温度で加熱
焼結し製造する方法である。この方法によつて製
造される多孔質材はA若しくはその合金粉中に
Cuが侵入して基地の機械的強度が向上する一
方、結合部の機械的強度も向上する。しかし、多
孔質材が屋外や海辺等にさらされて使用されると
きは、多孔質材の結合部にCuが析出しているた
め、析出線に沿つて腐食される。従つて、耐候性
向上のためにはなるべくCuの添加量を少なくす
るか、若しくは全く添加しないことが望まれる
が、Cu量の減少は極度な機械的強度を招来す
る。 本発明は、上記のところに沿つて成立したもの
であつて、特に、先に成立させたA若しくはA
合金粉に対して多孔質焼結体の製造技術の改善
として、所謂、カーボニールニツケル粉末を媒介
として焼結し、耐候性に優れるとともに機械的強
度その他において従来例と変わるところのない多
孔質焼結体の製造法を提案する。 すなわち、本発明法は、アルミニウム若しくは
その合金から成つて不規則形状の粉末に実質的に
Niから成つて球状を成す径0.02mm以下のカーボニ
ールニツケル微粒粉末を混合し、その後、圧力を
加えることなく所要形状に成型し、次に、アルミ
ニウムとニツケルの共晶点若しくは近傍において
H2を含む非酸化性雰囲気中で焼結することを特
徴とする。 なお、本明細書において、A粉末とは、不可
避的に不純物は含むが、実用上アルミニウムのみ
から成るものと一般に云われているものを示し、
また、A合金粉末とは、粉末治金上A合金粉
末として製造され市販されているもの、更に、製
造できるものは全て含まれる。 以下、本発明法について説明する。 まず、常法の通り、マトマイズ法等によつて製
造されたA粉若しくはその合金粉は不規則形状
であつてこれに対して実質的にNiから成つて形
状が球状で径が0.02mm以下のNi粉末を添加混合
し、無加圧状態で所要の形状に成型する。この場
合、混合粉自体に全く圧力をかけることなく所望
形状に成型するのであるから通常は、混合粉と反
応しない容器や板、例えば黒鉛容器若しくは、板
等を用いてこの容器中や、板等の上に混合粉を散
布すれば十分である。また、多孔質の孔隙率を上
昇させるためには、混合粉においてその中のA
若しくはその合金粉が互いに隣接し、表面の一部
が接触する状態に保持するのが好ましい。 また、上記のNi粉末は所謂カーボニールニツ
ケルであつて、形状は球形であつて、その粒度
は、0.020mm以下、とくに、0.004mm程度である。 次に、混合粉は黒鉛容器の充填状態若しくは板
上の載置状態で非酸化性雰囲気中、とくに、少な
くともH2を含む雰囲気中で加熱して焼結する。
この際、焼結はA若しくはその合金粉融点以下
で、かつA―Niの共晶点以上の温度で行なく
ことが必要で、例えば、Niが約6%以下のとき
は660℃〜640℃の範囲で焼結すれば十分である。
また、焼結時間は60分程度で良く、これ以下でも
良好に焼結できる。 なお、非酸化性雰囲気とは、還元性雰囲気のほ
かに、酸素を含まない雰囲気であつて、とくに好
ましくは、H2ガス単味、NH3ガス等の還元性雰囲
気が好ましく、露点で−40℃以下が好ましい。 このように径0.02mm以下のカーボニールニツケ
ルの微粉末を混合して焼結すると、各A若しく
は、その合金粉に対しNi分が良好に溶融拡散
し、とくに、A素地にA―Ni合金が析出
し、機械的強度や伸びに優れ、耐蝕性を有する多
孔質材が得られる。 すなわち、A若しくはその合金粉の表面は、
硬いA2O3皮膜におおわれているが、加熱され
るとその内部とは、膨脹係数において前者は後者
より小さいため、表面皮膜に内部から応力がかか
り、表面皮膜には、第1図に示す如く、破壊部分
3が出現する。(ただし、第1図で符号1はA
若しくはその合金粉、2は表面皮膜を示す。)こ
の現象は、何れの場合であつても観察できるもの
でなく、例えば雰囲気ガス中にある程度の酸素が
存在すると、この酸素が破壊部分に作用して、速
やかに酸化反応が進行して、A2O3皮膜が形成
される。しかし、本発明法においては、非酸化性
雰囲気、とくに、露点−40℃以下のH2若しくは
NH3ガス雰囲気中で焼結し、酸素が実質的に存在
しない状態のため、破壊部分3が生成しても、そ
の部分にA2O3は生成しない。 更に詳しく説明すると、第1図に示す如く、室
温から焼結温度まで昇温中はA若しくはその合
金粉1の膨脹によつて表面酸化皮膜2は各所で破
壊され、この破壊部分3は、温度の上昇とともに
拡大かつ進行し、随所にあらわれる。しかし、各
破壊部分3はその巾はせまく、数ミクロンからせ
いぜい数10ミクロン程度であり、カーボニールニ
ツケルの微粉末(以下、単にNi粉という。)6の
粒径が20μ以下、なかでも4μ程度であると、
Ni粉6は破壊部分3の中に入る確率が非常に多
くなり、Ni粉6は、A若しくはその合金粉1
の露出面に接触する。また、粉末が微粒になれば
なる程表面エネルギーおよび表面積は増大する傾
向にあり、これを化学的活性の尺度としてNiに
ついてKelvinの式より計算を行うとNiについては
表に示すごとく微粉になれば表面エネルギーが増
大する。すなわち、
しくは、アルミニウム若しくはその合金(以下単
にA若しくはA合金という。)から成つて不
規則形状の粉末に対し、実質的にニツケル(以
下、Niという。)から成つて形状が球状で径0.02
mm以上のカーボニールニツケルの微粒粉末を混合
し、このNi粉末を媒介させて耐蝕性に優れかつ
機械的強度に優れるほか、加工性を有する多孔質
焼結体の製造方法に関する。 従来から、銅等の金属粉末を焼結して成る多孔
質焼結体が種々の用途例えば、フイルタに用いら
れ、最近は構造的特長から吸音材としての用途も
認められている。 例えば、フイルタとして用いる場合は、それ自
体が銅粉末等から成る焼結体であるため、隣接粉
末間に形成される通路が一般の金網等の目と相違
して屈曲して連続的につながつている。このた
め、通常の篩等とちがつて水、油等のろ過効果率
が向上する。また、通路が屈曲して連続的につな
かつていることから、音波等の波動エネルギが吸
収され、吸音材として優れた特性が認められる。
これに対し、A若しくはA合金やステンレス
鋼金等の如く、表面が難還元性皮膜でおおわれて
いる金属粉末の場合は、多孔質の焼結体を製造す
る技術が確立されていない。 すなわち、A若しくはA合金の金属粉末
は、表面に所謂A2O3から成る皮膜におおわ
れ、この皮膜の存在によつてA若しくはA合
金粉末間で拡散が行なわれにくく、焼結体の孔隙
率を向上させることがむずかしい。つまり、A
若しくはA合金粉末表面のA2O3の融点は、
2000℃以上の高温であつてA若しくはA合金
粉末を焼結するには、表面のA2O3を機械的に
破壊する必要がある。従つて、通常は、成形時に
A若しくはA合金粉末を例えば、4000Kg/cm2
以上の圧力で加圧することが必要で、この圧力に
よつて表面のA2O3皮膜が破壊される。このこ
とから、A若しくはA合金粉末の焼結体は密
実なものが多く、ある程度の孔隙率を有するもの
がオイルレス軸受等としてつくられているが、相
当多孔質な多孔質焼結体は全くといつていいほど
製造されていない。 このため、本発明者等は、A若しくはA合
金粉末から成る多孔質体が製造できれば、他の金
属粉末から成る多孔質体に比べると、軽量でかつ
経済的であるためには、A若しくはA合金粉
末から成る多孔質体の焼結法について研究し、こ
の焼結法を確立した。この焼結法は、A若しく
は合金粉に対してA―Cu合金粉末を混合して
から、このA−Cu粉末が溶融する温度で加熱
焼結し製造する方法である。この方法によつて製
造される多孔質材はA若しくはその合金粉中に
Cuが侵入して基地の機械的強度が向上する一
方、結合部の機械的強度も向上する。しかし、多
孔質材が屋外や海辺等にさらされて使用されると
きは、多孔質材の結合部にCuが析出しているた
め、析出線に沿つて腐食される。従つて、耐候性
向上のためにはなるべくCuの添加量を少なくす
るか、若しくは全く添加しないことが望まれる
が、Cu量の減少は極度な機械的強度を招来す
る。 本発明は、上記のところに沿つて成立したもの
であつて、特に、先に成立させたA若しくはA
合金粉に対して多孔質焼結体の製造技術の改善
として、所謂、カーボニールニツケル粉末を媒介
として焼結し、耐候性に優れるとともに機械的強
度その他において従来例と変わるところのない多
孔質焼結体の製造法を提案する。 すなわち、本発明法は、アルミニウム若しくは
その合金から成つて不規則形状の粉末に実質的に
Niから成つて球状を成す径0.02mm以下のカーボニ
ールニツケル微粒粉末を混合し、その後、圧力を
加えることなく所要形状に成型し、次に、アルミ
ニウムとニツケルの共晶点若しくは近傍において
H2を含む非酸化性雰囲気中で焼結することを特
徴とする。 なお、本明細書において、A粉末とは、不可
避的に不純物は含むが、実用上アルミニウムのみ
から成るものと一般に云われているものを示し、
また、A合金粉末とは、粉末治金上A合金粉
末として製造され市販されているもの、更に、製
造できるものは全て含まれる。 以下、本発明法について説明する。 まず、常法の通り、マトマイズ法等によつて製
造されたA粉若しくはその合金粉は不規則形状
であつてこれに対して実質的にNiから成つて形
状が球状で径が0.02mm以下のNi粉末を添加混合
し、無加圧状態で所要の形状に成型する。この場
合、混合粉自体に全く圧力をかけることなく所望
形状に成型するのであるから通常は、混合粉と反
応しない容器や板、例えば黒鉛容器若しくは、板
等を用いてこの容器中や、板等の上に混合粉を散
布すれば十分である。また、多孔質の孔隙率を上
昇させるためには、混合粉においてその中のA
若しくはその合金粉が互いに隣接し、表面の一部
が接触する状態に保持するのが好ましい。 また、上記のNi粉末は所謂カーボニールニツ
ケルであつて、形状は球形であつて、その粒度
は、0.020mm以下、とくに、0.004mm程度である。 次に、混合粉は黒鉛容器の充填状態若しくは板
上の載置状態で非酸化性雰囲気中、とくに、少な
くともH2を含む雰囲気中で加熱して焼結する。
この際、焼結はA若しくはその合金粉融点以下
で、かつA―Niの共晶点以上の温度で行なく
ことが必要で、例えば、Niが約6%以下のとき
は660℃〜640℃の範囲で焼結すれば十分である。
また、焼結時間は60分程度で良く、これ以下でも
良好に焼結できる。 なお、非酸化性雰囲気とは、還元性雰囲気のほ
かに、酸素を含まない雰囲気であつて、とくに好
ましくは、H2ガス単味、NH3ガス等の還元性雰囲
気が好ましく、露点で−40℃以下が好ましい。 このように径0.02mm以下のカーボニールニツケ
ルの微粉末を混合して焼結すると、各A若しく
は、その合金粉に対しNi分が良好に溶融拡散
し、とくに、A素地にA―Ni合金が析出
し、機械的強度や伸びに優れ、耐蝕性を有する多
孔質材が得られる。 すなわち、A若しくはその合金粉の表面は、
硬いA2O3皮膜におおわれているが、加熱され
るとその内部とは、膨脹係数において前者は後者
より小さいため、表面皮膜に内部から応力がかか
り、表面皮膜には、第1図に示す如く、破壊部分
3が出現する。(ただし、第1図で符号1はA
若しくはその合金粉、2は表面皮膜を示す。)こ
の現象は、何れの場合であつても観察できるもの
でなく、例えば雰囲気ガス中にある程度の酸素が
存在すると、この酸素が破壊部分に作用して、速
やかに酸化反応が進行して、A2O3皮膜が形成
される。しかし、本発明法においては、非酸化性
雰囲気、とくに、露点−40℃以下のH2若しくは
NH3ガス雰囲気中で焼結し、酸素が実質的に存在
しない状態のため、破壊部分3が生成しても、そ
の部分にA2O3は生成しない。 更に詳しく説明すると、第1図に示す如く、室
温から焼結温度まで昇温中はA若しくはその合
金粉1の膨脹によつて表面酸化皮膜2は各所で破
壊され、この破壊部分3は、温度の上昇とともに
拡大かつ進行し、随所にあらわれる。しかし、各
破壊部分3はその巾はせまく、数ミクロンからせ
いぜい数10ミクロン程度であり、カーボニールニ
ツケルの微粉末(以下、単にNi粉という。)6の
粒径が20μ以下、なかでも4μ程度であると、
Ni粉6は破壊部分3の中に入る確率が非常に多
くなり、Ni粉6は、A若しくはその合金粉1
の露出面に接触する。また、粉末が微粒になれば
なる程表面エネルギーおよび表面積は増大する傾
向にあり、これを化学的活性の尺度としてNiに
ついてKelvinの式より計算を行うとNiについては
表に示すごとく微粉になれば表面エネルギーが増
大する。すなわち、
【表】
このように比表面積が増大すると、化学的活性は
もとより、焼結などの運動論的な過程にはより大
きくその影響が現われる。この状態において、A
若しくはその粉1の融点若しくはその近傍以下
で、かつA―Niの共晶点以上で加熱される
と、内部のA粉のところはNi粉との接触部分
で溶融合金化し、A―Ni合金が内部に入り、
第2図に示す如く、樹脂状を成す。従つて、この
樹脂状部分の存在により、A若しくはその合金
粉1の焼合部の強度が上昇し、更に基地も強化さ
れて、Cu等の強化成分が配合されなくとも機械
的強度が向上し、しかも、Cu等が結合部の粒界
に析出しないため耐候性が向上する。 なお、A若しくはその合金粉1は、その融点
以下であつても、部分的に例えば、不純物含有部
分や、偏析部分、不規則形状のために、とがつた
ところや突出部が溶融する。例えば、A若しく
はその合金粉の不純物は第1図に示す如く、表面
部分4や粒界5に偏析し、更に、とがつたところ
や、突出部等に熱が集中し、これらのところで、
不純物は液相があらわれ、他の部分は溶融される
ことなく、固相が保持され、この液相部分が破壊
部分3のところにおいてNi粉末と合金化し、結
合する。 要するに、表面酸化皮膜の熱的破壊部分にNi
粉を介入させ、しかも、A若しくはその合金粉
が不規則形状であるため、一部に、液相が存在す
ることを利用して焼結する。なお、上記の如きカ
ーボニールニツケル粉以外に一般に粉末治金で用
いられるニツケル粉を用いると、成型時に全く圧
力をかけないため、ニツケル分が破壊部分を通つ
てアルミニウム分に作用せず、一部作用してA
―Niの合金が生成されても、本発明の如く、樹
脂状にならず、かえつて、A―Ni合金の生成
により機械的強度が劣化する。ちなみに、この場
合の引張り強度は40Kg/cm2程度になる。 また、結合部分は、A―Ni合金が樹脂状に
なつてA若しくはその合金粉の内部に入るた
め、機械的強度が向上し、素地強化成分として
Cu等を配合する必要がないため、耐蝕性や耐候
性も向上する。 次に、実施例について説明する。 実施例 1 まず、A99.50wt%(以下単に%で示す)
Si0.07%、Cu0.0004%、Fe0.16%ならびに
Mn0.0020%から成るA粉(平均粒径100〜350
×10-3mm)99重量部に対し、カーボニールニツケ
ル粉(粒径4×10-3mm)を1重量部混合してか
ら、黒鉛容器の中に充填し、板状のものとして成
型した。 次に、この黒鉛容器を露点−40℃附近に調整し
たNH3ガス雰囲気中において、室温から順次に焼
結温度まで昇温し、該温度645℃の条件で焼結し
た。この場合、焼結温度には、約60分保つて、60
分経過後は、直ちに焼結を終了させたところ、多
孔質焼結体が得られた。 次に、この多孔質材について、孔隙率を求めた
ところ、約40%であつて、十分に通気性を保有す
るものが得られ、その機械的強度は90Kg/cm2、耐
候性は塩水噴霧試験で350時間以上で機械的強度
および耐蝕性においても異常は認められなかつ
た。 実施例 2 まず、実施例と同様な組成のA粉(粒度100
〜350×10-3mm)平均粒径4×10-3mmカーボニー
ルニツケル粉(Ni99.8%、C0.2%)2重量部と粒
径44×10-3mmのCu粉末とを最終焼結時の成分比
がNi(0.75%)−Cu(0.2%)−Aの如く混合し
て、実施例1と同様な条件で焼結したところ、容
積で空隙が45%の多孔質体が得られた。 この多孔質体の機械的強度は、引張り強さで、
100Kg/cm2であり、耐候性は塩水噴霧試験で350時
間以上でも機械的強度および耐蝕性にも異常は認
められなかつた。
もとより、焼結などの運動論的な過程にはより大
きくその影響が現われる。この状態において、A
若しくはその粉1の融点若しくはその近傍以下
で、かつA―Niの共晶点以上で加熱される
と、内部のA粉のところはNi粉との接触部分
で溶融合金化し、A―Ni合金が内部に入り、
第2図に示す如く、樹脂状を成す。従つて、この
樹脂状部分の存在により、A若しくはその合金
粉1の焼合部の強度が上昇し、更に基地も強化さ
れて、Cu等の強化成分が配合されなくとも機械
的強度が向上し、しかも、Cu等が結合部の粒界
に析出しないため耐候性が向上する。 なお、A若しくはその合金粉1は、その融点
以下であつても、部分的に例えば、不純物含有部
分や、偏析部分、不規則形状のために、とがつた
ところや突出部が溶融する。例えば、A若しく
はその合金粉の不純物は第1図に示す如く、表面
部分4や粒界5に偏析し、更に、とがつたところ
や、突出部等に熱が集中し、これらのところで、
不純物は液相があらわれ、他の部分は溶融される
ことなく、固相が保持され、この液相部分が破壊
部分3のところにおいてNi粉末と合金化し、結
合する。 要するに、表面酸化皮膜の熱的破壊部分にNi
粉を介入させ、しかも、A若しくはその合金粉
が不規則形状であるため、一部に、液相が存在す
ることを利用して焼結する。なお、上記の如きカ
ーボニールニツケル粉以外に一般に粉末治金で用
いられるニツケル粉を用いると、成型時に全く圧
力をかけないため、ニツケル分が破壊部分を通つ
てアルミニウム分に作用せず、一部作用してA
―Niの合金が生成されても、本発明の如く、樹
脂状にならず、かえつて、A―Ni合金の生成
により機械的強度が劣化する。ちなみに、この場
合の引張り強度は40Kg/cm2程度になる。 また、結合部分は、A―Ni合金が樹脂状に
なつてA若しくはその合金粉の内部に入るた
め、機械的強度が向上し、素地強化成分として
Cu等を配合する必要がないため、耐蝕性や耐候
性も向上する。 次に、実施例について説明する。 実施例 1 まず、A99.50wt%(以下単に%で示す)
Si0.07%、Cu0.0004%、Fe0.16%ならびに
Mn0.0020%から成るA粉(平均粒径100〜350
×10-3mm)99重量部に対し、カーボニールニツケ
ル粉(粒径4×10-3mm)を1重量部混合してか
ら、黒鉛容器の中に充填し、板状のものとして成
型した。 次に、この黒鉛容器を露点−40℃附近に調整し
たNH3ガス雰囲気中において、室温から順次に焼
結温度まで昇温し、該温度645℃の条件で焼結し
た。この場合、焼結温度には、約60分保つて、60
分経過後は、直ちに焼結を終了させたところ、多
孔質焼結体が得られた。 次に、この多孔質材について、孔隙率を求めた
ところ、約40%であつて、十分に通気性を保有す
るものが得られ、その機械的強度は90Kg/cm2、耐
候性は塩水噴霧試験で350時間以上で機械的強度
および耐蝕性においても異常は認められなかつ
た。 実施例 2 まず、実施例と同様な組成のA粉(粒度100
〜350×10-3mm)平均粒径4×10-3mmカーボニー
ルニツケル粉(Ni99.8%、C0.2%)2重量部と粒
径44×10-3mmのCu粉末とを最終焼結時の成分比
がNi(0.75%)−Cu(0.2%)−Aの如く混合し
て、実施例1と同様な条件で焼結したところ、容
積で空隙が45%の多孔質体が得られた。 この多孔質体の機械的強度は、引張り強さで、
100Kg/cm2であり、耐候性は塩水噴霧試験で350時
間以上でも機械的強度および耐蝕性にも異常は認
められなかつた。
第1図ならびに第2図は本発明法によつて焼結
する場合の各過程の説明図である。 符号 1…A若しくは合金粉、2…表面酸化
皮膜、3…破壊部分、4…A若しくはその合金
粉の表面部分、5…粒界、6…Ni粉。
する場合の各過程の説明図である。 符号 1…A若しくは合金粉、2…表面酸化
皮膜、3…破壊部分、4…A若しくはその合金
粉の表面部分、5…粒界、6…Ni粉。
Claims (1)
- 1 アルミニウム若しくはその合金から成つて不
規則形状の粉末に実質的にNiから成つて球状を
成す径0.02mm以下のカーボニールニツケル微粒粉
末を混合し、その後、圧力を加えることなく所要
形状に成型し、次に、アルミニウムとニツケルの
共晶点若しくは近傍においてH2を含む非酸化性
雰囲気中で加熱し、アルミニウム若しくはその合
金の粉末の一部を溶融させると共にこの液相部分
にアルミニウムとニツケルの合金を樹脂状に分散
させて焼結することを特徴とする多孔質焼結体の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56117664A JPS5819407A (ja) | 1981-07-29 | 1981-07-29 | 多孔質焼結体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56117664A JPS5819407A (ja) | 1981-07-29 | 1981-07-29 | 多孔質焼結体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5819407A JPS5819407A (ja) | 1983-02-04 |
JPS6150121B2 true JPS6150121B2 (ja) | 1986-11-01 |
Family
ID=14717225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56117664A Granted JPS5819407A (ja) | 1981-07-29 | 1981-07-29 | 多孔質焼結体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5819407A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6138699U (ja) * | 1984-08-10 | 1986-03-11 | エヌデ−シ−株式会社 | 吸音構造体 |
JPS61178120A (ja) * | 1985-02-04 | 1986-08-09 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤカツト放電加工装置 |
JPS62140720A (ja) * | 1985-12-17 | 1987-06-24 | Mitsubishi Electric Corp | ワイヤカツト放電加工装置 |
US4990181A (en) * | 1989-03-14 | 1991-02-05 | Corning Incorporated | Aluminide structures and method |
JP2998486B2 (ja) * | 1993-04-15 | 2000-01-11 | 三菱電機株式会社 | 放電加工装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5292808A (en) * | 1975-12-29 | 1977-08-04 | Commissariat Energie Atomique | Process for production of permable metallic material and product made by this process |
JPS5524937A (en) * | 1978-08-10 | 1980-02-22 | N D C Kk | Manufacture of porous sintered body |
-
1981
- 1981-07-29 JP JP56117664A patent/JPS5819407A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5292808A (en) * | 1975-12-29 | 1977-08-04 | Commissariat Energie Atomique | Process for production of permable metallic material and product made by this process |
JPS5524937A (en) * | 1978-08-10 | 1980-02-22 | N D C Kk | Manufacture of porous sintered body |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5819407A (ja) | 1983-02-04 |
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