JPH1190159A - 高濃度オゾンの供給方法及び装置 - Google Patents
高濃度オゾンの供給方法及び装置Info
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- JPH1190159A JPH1190159A JP9259764A JP25976497A JPH1190159A JP H1190159 A JPH1190159 A JP H1190159A JP 9259764 A JP9259764 A JP 9259764A JP 25976497 A JP25976497 A JP 25976497A JP H1190159 A JPH1190159 A JP H1190159A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 TSA法によるオゾン濃縮装置で濃縮した高
濃度オゾンのオゾン濃度を安定化させるとともに、濃度
安定用機器の小型化、消費動力の削減や設備コストの低
減を図る。 【解決手段】 オゾン吸着能を有する吸着剤を充填した
充填筒31を冷却ジャケット32に収納するとともにヒ
ーター33を設け、オゾン濃度計34により検出した充
填筒出口側のオゾン濃度が所定濃度より低いときには制
御器35によって自動弁32cを閉じ、ヒーター33を
作動させて充填筒内の吸着剤を加熱し、オゾン濃度が高
いときには、自動弁32cを開いて冷却ジャケット32
に導入する低温冷媒量を増加させて充填筒内の吸着剤を
冷却する。
濃度オゾンのオゾン濃度を安定化させるとともに、濃度
安定用機器の小型化、消費動力の削減や設備コストの低
減を図る。 【解決手段】 オゾン吸着能を有する吸着剤を充填した
充填筒31を冷却ジャケット32に収納するとともにヒ
ーター33を設け、オゾン濃度計34により検出した充
填筒出口側のオゾン濃度が所定濃度より低いときには制
御器35によって自動弁32cを閉じ、ヒーター33を
作動させて充填筒内の吸着剤を加熱し、オゾン濃度が高
いときには、自動弁32cを開いて冷却ジャケット32
に導入する低温冷媒量を増加させて充填筒内の吸着剤を
冷却する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高濃度オゾンの供
給方法及び装置に関し、詳しくは、パルプの漂白や水処
理等、比較的高濃度のオゾンを利用する設備に高濃度オ
ゾンを安定した濃度で供給するための方法及び装置に関
する。
給方法及び装置に関し、詳しくは、パルプの漂白や水処
理等、比較的高濃度のオゾンを利用する設備に高濃度オ
ゾンを安定した濃度で供給するための方法及び装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】オゾンは、空気,酸素富有ガスあるいは
酸素ガスを原料ガスとして、オゾン発生器での高電圧無
声放電により発生させている。しかしながら、高電圧無
声放電で得られるオゾン濃度は、酸素ガスを原料ガスと
して使用した場合でも15質量%以下であり、通常は、
効率を考慮して6〜7質量%、多くても10質量%程度
のオゾン濃度で使用先に供給されている。
酸素ガスを原料ガスとして、オゾン発生器での高電圧無
声放電により発生させている。しかしながら、高電圧無
声放電で得られるオゾン濃度は、酸素ガスを原料ガスと
して使用した場合でも15質量%以下であり、通常は、
効率を考慮して6〜7質量%、多くても10質量%程度
のオゾン濃度で使用先に供給されている。
【0003】一方、オゾンの使用先では、オゾンによる
処理の効率向上を図るため、より高濃度のオゾンが望ま
れている。このため、オゾン発生器で発生したオゾン含
有ガスを濃縮して高濃度でオゾンを供給する手段が考案
されている。
処理の効率向上を図るため、より高濃度のオゾンが望ま
れている。このため、オゾン発生器で発生したオゾン含
有ガスを濃縮して高濃度でオゾンを供給する手段が考案
されている。
【0004】例えば、オゾンは、シリカゲル等の吸着剤
に低温で吸着するという性質を有していることから、こ
の性質を利用して温度変動式吸着分離(TSA)法によ
りオゾンと酸素とを分離し、比較的高濃度のオゾンを得
る方法が行われている。
に低温で吸着するという性質を有していることから、こ
の性質を利用して温度変動式吸着分離(TSA)法によ
りオゾンと酸素とを分離し、比較的高濃度のオゾンを得
る方法が行われている。
【0005】TSA法によるオゾンの濃縮は、例えば、
特開平8−245202号公報に記載されているよう
に、一般に、シリカゲル等のオゾンを優先的に吸着する
吸着剤を充填した複数の吸着筒を用いて行われるもの
で、前記複数の吸着筒を、吸着剤を低温に冷却した吸着
筒にオゾン発生器から供給されるオゾン含有ガスを導入
して吸着剤にオゾンを吸着させる吸着工程と、吸着工程
終了後の吸着筒の吸着剤を加温してオゾンを脱着させる
とともに、該吸着筒内に前記オゾン含有ガスとは逆方向
から掃気ガスを導入して脱着したオゾンを掃気ガスに同
伴させて導出する脱着工程と、脱着工程終了後の吸着筒
の吸着剤を前記吸着工程温度に冷却する冷却工程とに、
順次切換えることにより行われている。
特開平8−245202号公報に記載されているよう
に、一般に、シリカゲル等のオゾンを優先的に吸着する
吸着剤を充填した複数の吸着筒を用いて行われるもの
で、前記複数の吸着筒を、吸着剤を低温に冷却した吸着
筒にオゾン発生器から供給されるオゾン含有ガスを導入
して吸着剤にオゾンを吸着させる吸着工程と、吸着工程
終了後の吸着筒の吸着剤を加温してオゾンを脱着させる
とともに、該吸着筒内に前記オゾン含有ガスとは逆方向
から掃気ガスを導入して脱着したオゾンを掃気ガスに同
伴させて導出する脱着工程と、脱着工程終了後の吸着筒
の吸着剤を前記吸着工程温度に冷却する冷却工程とに、
順次切換えることにより行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来のT
SA法によるオゾンの濃縮方法では、脱着工程において
吸着筒から掃気ガスに同伴されて導出するガス(高濃度
オゾン)中のオゾン濃度の変動を抑えることが困難であ
り、そのままでは、安定した濃度でオゾンを供給するこ
とができなかった。
SA法によるオゾンの濃縮方法では、脱着工程において
吸着筒から掃気ガスに同伴されて導出するガス(高濃度
オゾン)中のオゾン濃度の変動を抑えることが困難であ
り、そのままでは、安定した濃度でオゾンを供給するこ
とができなかった。
【0007】ところが、オゾンを消費する工程、例え
ば、パルプの漂白工程では、漂白されるパルプに対して
一定量のオゾンを添加するようにしているので、供給さ
れる高濃度オゾンのオゾン濃度が変動すると、添加され
るオゾン量が変動するため、オゾンとパルプとの比率
(気液比)が変動し、反応効率が変動するという問題が
あった。
ば、パルプの漂白工程では、漂白されるパルプに対して
一定量のオゾンを添加するようにしているので、供給さ
れる高濃度オゾンのオゾン濃度が変動すると、添加され
るオゾン量が変動するため、オゾンとパルプとの比率
(気液比)が変動し、反応効率が変動するという問題が
あった。
【0008】このため、前述のようなオゾン濃縮装置の
後段に、オゾン濃度安定用の機器を別途に設ける必要が
あった。このオゾン濃度安定用の機器としては、例え
ば、特開昭50−128865号公報に記載されている
ような濃度安定器が使用されていた。すなわち、オゾン
が吸着可能なシリカゲル等の吸着剤を充填した充填筒を
オゾンが吸着可能な低温に保持することにより、オゾン
の濃度と吸着量との相関関係を利用して供給オゾンの濃
度を略一定にするようにしていた。
後段に、オゾン濃度安定用の機器を別途に設ける必要が
あった。このオゾン濃度安定用の機器としては、例え
ば、特開昭50−128865号公報に記載されている
ような濃度安定器が使用されていた。すなわち、オゾン
が吸着可能なシリカゲル等の吸着剤を充填した充填筒を
オゾンが吸着可能な低温に保持することにより、オゾン
の濃度と吸着量との相関関係を利用して供給オゾンの濃
度を略一定にするようにしていた。
【0009】しかし、従来のオゾン濃縮方法のようにオ
ゾン濃度が大幅に変動する場合は、濃度安定用の充填筒
として極めて大容量のものを必要とし、これに伴って使
用する吸着剤量も多くなり、また、吸着剤を低温に保持
するための冷媒も大量に必要だった。さらに、充填筒内
の吸着剤にオゾンが十分に吸着されるまでの間は、所定
のオゾン濃度のガスを供給することができず、大容量の
ものでは、装置の立ち上げ時間が極めて長くなるという
不都合があった。
ゾン濃度が大幅に変動する場合は、濃度安定用の充填筒
として極めて大容量のものを必要とし、これに伴って使
用する吸着剤量も多くなり、また、吸着剤を低温に保持
するための冷媒も大量に必要だった。さらに、充填筒内
の吸着剤にオゾンが十分に吸着されるまでの間は、所定
のオゾン濃度のガスを供給することができず、大容量の
ものでは、装置の立ち上げ時間が極めて長くなるという
不都合があった。
【0010】そこで本発明は、オゾン濃度をより安定化
させるとともに、充填筒の容量を従来よりも小型化する
ことができ、消費動力や設備コストの低減も図れる高濃
度オゾンの供給方法及び装置を提供することを目的とし
ている。
させるとともに、充填筒の容量を従来よりも小型化する
ことができ、消費動力や設備コストの低減も図れる高濃
度オゾンの供給方法及び装置を提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高濃度オゾンの供給方法は、オゾン濃縮手
段で濃縮した高濃度オゾンを、オゾン吸着能を有する吸
着剤を充填した充填筒を通過させることにより、オゾン
濃度を安定化させて供給する方法であって、前記充填筒
の出口側のオゾン濃度を測定し、該オゾン濃度が所定濃
度より低いときには前記吸着剤を加熱し、オゾン濃度が
所定濃度より高いときには前記吸着剤を冷却することを
特徴としている。
め、本発明の高濃度オゾンの供給方法は、オゾン濃縮手
段で濃縮した高濃度オゾンを、オゾン吸着能を有する吸
着剤を充填した充填筒を通過させることにより、オゾン
濃度を安定化させて供給する方法であって、前記充填筒
の出口側のオゾン濃度を測定し、該オゾン濃度が所定濃
度より低いときには前記吸着剤を加熱し、オゾン濃度が
所定濃度より高いときには前記吸着剤を冷却することを
特徴としている。
【0012】また、本発明の高濃度オゾンの供給装置
は、オゾン発生器で発生したオゾンを濃縮する温度変動
吸着式オゾン濃縮手段と、該オゾン濃縮手段で濃縮した
高濃度オゾンの濃度を安定化させるための濃度安定手段
とを備えた高濃度オゾンの供給装置において、前記濃度
安定手段は、オゾン吸着能を有する吸着剤を充填した充
填筒と、前記吸着剤の冷却手段及び加熱手段と、前記充
填筒の出口側のオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出手
段と、該オゾン濃度検出手段により検出したオゾン濃度
に応じて前記冷却手段及び加熱手段を制御する制御手段
とを備えていることを特徴としている。
は、オゾン発生器で発生したオゾンを濃縮する温度変動
吸着式オゾン濃縮手段と、該オゾン濃縮手段で濃縮した
高濃度オゾンの濃度を安定化させるための濃度安定手段
とを備えた高濃度オゾンの供給装置において、前記濃度
安定手段は、オゾン吸着能を有する吸着剤を充填した充
填筒と、前記吸着剤の冷却手段及び加熱手段と、前記充
填筒の出口側のオゾン濃度を検出するオゾン濃度検出手
段と、該オゾン濃度検出手段により検出したオゾン濃度
に応じて前記冷却手段及び加熱手段を制御する制御手段
とを備えていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の高濃度オゾンの
供給装置の一形態例を示す系統図である。この高濃度オ
ゾン供給装置は、酸素ガスをオゾン原料ガスとして高電
圧無声放電によりオゾンを発生させるオゾン発生器1
と、シリカゲル等のオゾン吸着剤を充填した3基の吸着
筒A,B,Cを有する温度変動吸着式のオゾン濃縮装置
2と、使用先に供給する高濃度オゾンの濃度を安定化さ
せるためのオゾン濃度安定装置3とを備えるもので、オ
ゾン発生器1で発生したオゾンは、オゾン濃縮装置2で
濃縮されて高濃度オゾンとなり、オゾン濃度安定装置3
で所定濃度に安定化された状態で使用先に供給される。
なお、オゾン発生器1及びオゾン濃縮装置2は、従来か
らの周知のものを、従来と同様にして使用することがで
きるので、これらの詳細な説明は省略する。
供給装置の一形態例を示す系統図である。この高濃度オ
ゾン供給装置は、酸素ガスをオゾン原料ガスとして高電
圧無声放電によりオゾンを発生させるオゾン発生器1
と、シリカゲル等のオゾン吸着剤を充填した3基の吸着
筒A,B,Cを有する温度変動吸着式のオゾン濃縮装置
2と、使用先に供給する高濃度オゾンの濃度を安定化さ
せるためのオゾン濃度安定装置3とを備えるもので、オ
ゾン発生器1で発生したオゾンは、オゾン濃縮装置2で
濃縮されて高濃度オゾンとなり、オゾン濃度安定装置3
で所定濃度に安定化された状態で使用先に供給される。
なお、オゾン発生器1及びオゾン濃縮装置2は、従来か
らの周知のものを、従来と同様にして使用することがで
きるので、これらの詳細な説明は省略する。
【0014】オゾン濃度安定装置3は、内部にシリカゲ
ル等のオゾン吸着能を有する吸着剤を充填した充填筒3
1と、該充填筒31を冷却する冷却ジャケット32と、
充填筒31を加熱するヒーター33と、充填筒31を導
出した高濃度オゾンのオゾン濃度を検出するオゾン濃度
計34と、該オゾン濃度計34で検出したオゾン濃度に
応じて前記冷却ジャケット32及びヒーター33による
充填筒31の冷却量及び加熱量を制御する制御器35と
を有している。
ル等のオゾン吸着能を有する吸着剤を充填した充填筒3
1と、該充填筒31を冷却する冷却ジャケット32と、
充填筒31を加熱するヒーター33と、充填筒31を導
出した高濃度オゾンのオゾン濃度を検出するオゾン濃度
計34と、該オゾン濃度計34で検出したオゾン濃度に
応じて前記冷却ジャケット32及びヒーター33による
充填筒31の冷却量及び加熱量を制御する制御器35と
を有している。
【0015】前記冷却ジャケット32には、液体酸素や
液体窒素等の低温冷媒を導入・導出するための経路32
a,32bが設けられている。冷媒導入側の経路32a
には、低温冷媒の導入量を制御する自動弁32cが設け
られており、この自動弁32cで冷却ジャケット32に
導入する低温冷媒の流量を制御することにより、充填筒
内部の吸着剤が所定の温度に冷却される。
液体窒素等の低温冷媒を導入・導出するための経路32
a,32bが設けられている。冷媒導入側の経路32a
には、低温冷媒の導入量を制御する自動弁32cが設け
られており、この自動弁32cで冷却ジャケット32に
導入する低温冷媒の流量を制御することにより、充填筒
内部の吸着剤が所定の温度に冷却される。
【0016】制御器35は、オゾン濃度計34で検出し
たオゾン濃度が設定された基準濃度より低くなると、前
記自動弁32cを閉じてから前記ヒーター33を作動さ
せて充填筒31内の吸着剤を加熱するように作動し、ヒ
ーター33が作動している状態で検出したオゾン濃度が
設定された基準濃度より高くなったときには、ヒーター
33を切ってから自動弁32cを開いて冷却器33に低
温冷媒を導入し、充填筒31に流入する高濃度オゾンを
冷却するように作動する。また、この冷却中にオゾン濃
度が上昇した場合は、自動弁32cを更に開いて冷却ジ
ャケット32に導入する低温冷媒の流量を増加させて充
填等31の冷却能力を上昇させる。
たオゾン濃度が設定された基準濃度より低くなると、前
記自動弁32cを閉じてから前記ヒーター33を作動さ
せて充填筒31内の吸着剤を加熱するように作動し、ヒ
ーター33が作動している状態で検出したオゾン濃度が
設定された基準濃度より高くなったときには、ヒーター
33を切ってから自動弁32cを開いて冷却器33に低
温冷媒を導入し、充填筒31に流入する高濃度オゾンを
冷却するように作動する。また、この冷却中にオゾン濃
度が上昇した場合は、自動弁32cを更に開いて冷却ジ
ャケット32に導入する低温冷媒の流量を増加させて充
填等31の冷却能力を上昇させる。
【0017】図2は、前記制御器35を作動させずに、
充填筒31内の吸着剤を低温冷媒により一定の温度に冷
却保持した場合の充填筒入口及び出口におけるオゾン濃
度の変動状態を示すものである。すなわち、従来の濃度
安定器の入口及び出口におけるオゾン濃度の変動状態を
示している。
充填筒31内の吸着剤を低温冷媒により一定の温度に冷
却保持した場合の充填筒入口及び出口におけるオゾン濃
度の変動状態を示すものである。すなわち、従来の濃度
安定器の入口及び出口におけるオゾン濃度の変動状態を
示している。
【0018】まず、充填筒入口におけるオゾン濃度は、
オゾン濃縮装置2の工程切換えに伴って大きく変動して
いる。この変動幅は、オゾン濃縮装置2の構成や運転条
件によっても異なるが、供給する高濃度オゾンのオゾン
濃度を平均20質量%とすると、例えば、15〜25%
の間で変動する。
オゾン濃縮装置2の工程切換えに伴って大きく変動して
いる。この変動幅は、オゾン濃縮装置2の構成や運転条
件によっても異なるが、供給する高濃度オゾンのオゾン
濃度を平均20質量%とすると、例えば、15〜25%
の間で変動する。
【0019】一方、充填筒出口におけるオゾン濃度は、
吸着剤による濃度安定効果により、19〜21質量%程
度の変動に抑えられている。この充填筒出口のオゾン濃
度の変動は、充填筒31を通過することにより、充填筒
入口の濃度変動に対して一定のタイムラグtを介して同
一周期で発生する。
吸着剤による濃度安定効果により、19〜21質量%程
度の変動に抑えられている。この充填筒出口のオゾン濃
度の変動は、充填筒31を通過することにより、充填筒
入口の濃度変動に対して一定のタイムラグtを介して同
一周期で発生する。
【0020】図3は、前記自動弁32c及びヒーター3
3を制御器35によって制御したときのオゾン濃度安定
装置3の入口部及び出口部におけるオゾン濃度の変動状
態を示すものである。図3から明らかなように、装置入
口部におけるオゾン濃度の変動にかかわらず、装置出口
部におけるオゾン濃度は略一定に保たれている。すなわ
ち、充填筒出口で測定したオゾン濃度が基準濃度より低
くなったときには、自動弁32cを閉じるとともにヒー
ター33を作動させて吸着剤を加熱し、吸着剤に吸着し
ているオゾンの一部を脱着させて充填筒31から導出す
ることにより、使用先に供給するオゾンの濃度を基準濃
度まで上昇させることができる。
3を制御器35によって制御したときのオゾン濃度安定
装置3の入口部及び出口部におけるオゾン濃度の変動状
態を示すものである。図3から明らかなように、装置入
口部におけるオゾン濃度の変動にかかわらず、装置出口
部におけるオゾン濃度は略一定に保たれている。すなわ
ち、充填筒出口で測定したオゾン濃度が基準濃度より低
くなったときには、自動弁32cを閉じるとともにヒー
ター33を作動させて吸着剤を加熱し、吸着剤に吸着し
ているオゾンの一部を脱着させて充填筒31から導出す
ることにより、使用先に供給するオゾンの濃度を基準濃
度まで上昇させることができる。
【0021】また、充填筒出口で測定したオゾン濃度が
基準濃度より高くなったときには、自動弁32cを開い
て冷却ジャケット32に導入する低温冷媒の流量を増加
させ、充填筒31を更に冷却する。これにより、吸着剤
が間接的に冷却されてオゾンを吸着し易くなり、オゾン
を充填筒内に吸着保持することにより、使用先に供給す
るオゾンの濃度を基準濃度まで低下させることができ
る。
基準濃度より高くなったときには、自動弁32cを開い
て冷却ジャケット32に導入する低温冷媒の流量を増加
させ、充填筒31を更に冷却する。これにより、吸着剤
が間接的に冷却されてオゾンを吸着し易くなり、オゾン
を充填筒内に吸着保持することにより、使用先に供給す
るオゾンの濃度を基準濃度まで低下させることができ
る。
【0022】なお、上述の充填筒出口におけるオゾン濃
度の変動幅は、オゾン濃度計34や制御器35、自動弁
32c、ヒーター33等の精度や能力、充填筒31の容
量、吸着剤の性能や充填量、高濃度オゾンの基準濃度や
流量等、様々な要因によって異なるが、基準濃度が20
質量%の場合は、±0.2質量%以内に収めることが可
能であり、充填筒入口におけるオゾン濃度の変動も同時
に測定し、この変動率も併せて制御系に加えることによ
り、さらに変動幅を小さくすることができる。
度の変動幅は、オゾン濃度計34や制御器35、自動弁
32c、ヒーター33等の精度や能力、充填筒31の容
量、吸着剤の性能や充填量、高濃度オゾンの基準濃度や
流量等、様々な要因によって異なるが、基準濃度が20
質量%の場合は、±0.2質量%以内に収めることが可
能であり、充填筒入口におけるオゾン濃度の変動も同時
に測定し、この変動率も併せて制御系に加えることによ
り、さらに変動幅を小さくすることができる。
【0023】このようにして充填筒出口のオゾン濃度の
変動を抑えることにより、オゾン濃度安定装置3におけ
る充填筒31を小容量化、例えば1/2程度にすること
が可能となり、吸着剤量の低減や低温冷媒の使用量の低
減、設備の小型化による設備コストの低減、装置の立ち
上げ時間の短縮等が図れる。
変動を抑えることにより、オゾン濃度安定装置3におけ
る充填筒31を小容量化、例えば1/2程度にすること
が可能となり、吸着剤量の低減や低温冷媒の使用量の低
減、設備の小型化による設備コストの低減、装置の立ち
上げ時間の短縮等が図れる。
【0024】また、オゾン濃縮装置2の吸着工程におい
ては、オゾン発生器1から供給される低濃度(例えば6
〜7質量%)のオゾン含有ガス中のオゾンの実質的に全
量を吸着し、脱着工程においては、吸着剤に吸着してい
るオゾンの実質的に全量を脱着するように運転するた
め、TSA法による温度変動幅(温度操作量)が極めて
大きく設定されているが、オゾン濃度安定装置3では、
高濃度(例えば平均20質量%)に濃縮されたオゾン含
有ガス中のオゾンを吸着するため、吸着剤に吸着されて
いるオゾン量が多く、しかも、出口側の濃度変動に応じ
てその一部を吸脱着させればよいため、オゾン濃縮装置
2の吸着筒に比べて温度変動幅を小さくすることができ
る。したがって、オゾン濃度安定化のための加熱や冷却
に要するエネルギーも僅かである。
ては、オゾン発生器1から供給される低濃度(例えば6
〜7質量%)のオゾン含有ガス中のオゾンの実質的に全
量を吸着し、脱着工程においては、吸着剤に吸着してい
るオゾンの実質的に全量を脱着するように運転するた
め、TSA法による温度変動幅(温度操作量)が極めて
大きく設定されているが、オゾン濃度安定装置3では、
高濃度(例えば平均20質量%)に濃縮されたオゾン含
有ガス中のオゾンを吸着するため、吸着剤に吸着されて
いるオゾン量が多く、しかも、出口側の濃度変動に応じ
てその一部を吸脱着させればよいため、オゾン濃縮装置
2の吸着筒に比べて温度変動幅を小さくすることができ
る。したがって、オゾン濃度安定化のための加熱や冷却
に要するエネルギーも僅かである。
【0025】なお、本形態例では、吸着剤の加熱手段と
してヒーターを用いたが、ヒーターに代えて低温冷媒よ
り温度の高いガス等を利用することもできる。
してヒーターを用いたが、ヒーターに代えて低温冷媒よ
り温度の高いガス等を利用することもできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高濃度オ
ゾンの供給方法及び装置によれば、高濃度オゾンのオゾ
ン濃度を、より安定化させた状態で使用先に供給するこ
とができるとともに、設備も小型化することができるの
で、設備コストの低減やランニングコストの低減も図れ
る。
ゾンの供給方法及び装置によれば、高濃度オゾンのオゾ
ン濃度を、より安定化させた状態で使用先に供給するこ
とができるとともに、設備も小型化することができるの
で、設備コストの低減やランニングコストの低減も図れ
る。
【図1】 本発明の高濃度オゾンの供給装置の一形態例
を示す概略系統図である。
を示す概略系統図である。
【図2】 従来の濃度安定器の入口及び出口におけるオ
ゾン濃度の変動状態を示す図である。
ゾン濃度の変動状態を示す図である。
【図3】 本発明を適用したオゾン濃度安定装置の入口
部及び出口部におけるオゾン濃度の変動状態を示す図で
ある。
部及び出口部におけるオゾン濃度の変動状態を示す図で
ある。
1…オゾン発生器、2…オゾン濃縮装置、3…オゾン濃
度安定装置、31…充填筒、32…冷却ジャケット、3
2c…自動弁、33…ヒーター、34…オゾン濃度計、
35…制御器
度安定装置、31…充填筒、32…冷却ジャケット、3
2c…自動弁、33…ヒーター、34…オゾン濃度計、
35…制御器
Claims (2)
- 【請求項1】 オゾン濃縮手段で濃縮した高濃度オゾン
を、オゾン吸着能を有する吸着剤を充填した充填筒を通
過させることにより、オゾン濃度を安定化させて供給す
る方法であって、前記充填筒の出口側のオゾン濃度を測
定し、該オゾン濃度が所定濃度より低いときには前記吸
着剤を加熱し、オゾン濃度が所定濃度より高いときには
前記吸着剤を冷却することを特徴とする高濃度オゾンの
供給方法。 - 【請求項2】 オゾン発生器で発生したオゾンを濃縮す
る温度変動吸着式オゾン濃縮手段と、該オゾン濃縮手段
で濃縮した高濃度オゾンの濃度を安定化させるための濃
度安定手段とを備えた高濃度オゾンの供給装置におい
て、前記濃度安定手段は、オゾン吸着能を有する吸着剤
を充填した充填筒と、前記吸着剤の冷却手段及び加熱手
段と、前記充填筒の出口側のオゾン濃度を検出するオゾ
ン濃度検出手段と、該オゾン濃度検出手段により検出し
たオゾン濃度に応じて前記冷却手段及び加熱手段を制御
する制御手段とを備えていることを特徴とする高濃度オ
ゾンの供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259764A JPH1190159A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 高濃度オゾンの供給方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9259764A JPH1190159A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 高濃度オゾンの供給方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1190159A true JPH1190159A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17338646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9259764A Pending JPH1190159A (ja) | 1997-09-25 | 1997-09-25 | 高濃度オゾンの供給方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1190159A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3260186A1 (de) * | 2016-06-23 | 2017-12-27 | Linde Aktiengesellschaft | Verfahren zum betreiben einer verfahrenstechnischen anlage mit einer adsorptionsvorrichtung und verfahrenstechnische anlage mit einer adsorptionsvorrichtung |
-
1997
- 1997-09-25 JP JP9259764A patent/JPH1190159A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3260186A1 (de) * | 2016-06-23 | 2017-12-27 | Linde Aktiengesellschaft | Verfahren zum betreiben einer verfahrenstechnischen anlage mit einer adsorptionsvorrichtung und verfahrenstechnische anlage mit einer adsorptionsvorrichtung |
WO2017220211A1 (de) * | 2016-06-23 | 2017-12-28 | Linde Aktiengesellschaft | Verfahren zum betreiben einer verfahrenstechnischen anlage mit einer adsorptionsvorrichtung und verfahrenstechnische anlage mit einer adsorptionsvorrichtung |
US11149907B2 (en) | 2016-06-23 | 2021-10-19 | Linde Aktiengesellschaft | Method for operating an industrial plant with an adsorption device and industrial plant with an adsorption device |
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