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JPH11515022A - 成長促進物質 - Google Patents

成長促進物質

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Publication number
JPH11515022A
JPH11515022A JP9517148A JP51714897A JPH11515022A JP H11515022 A JPH11515022 A JP H11515022A JP 9517148 A JP9517148 A JP 9517148A JP 51714897 A JP51714897 A JP 51714897A JP H11515022 A JPH11515022 A JP H11515022A
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JP
Japan
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peptide
food
casein
amino acids
peptide according
Prior art date
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Pending
Application number
JP9517148A
Other languages
English (en)
Inventor
スミス,ジョン・アーサー
ウィルキンソン,マーク・チャールズ
リウ,キン−ミン
Original Assignee
ペプシン・リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ペプシン・リミテッド filed Critical ペプシン・リミテッド
Publication of JPH11515022A publication Critical patent/JPH11515022A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • C07K14/4701Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
    • C07K14/4732Casein

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Abstract

(57)【要約】 α−S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一なアミノ酸配列が成長促進剤として働くことが示されている。9個のC末端のアミノ酸

Description

【発明の詳細な説明】 成長促進物質 本願発明は、成長促進物質(growth promoter)に関する。 乳汁には、その栄養成分に加えて、細胞の成長・増殖促進活性が含まれている ことが長い間知られてきた。たとえば、上皮増殖因子(Epidermal Growth Factor ;EGF)が、ヒト(Shing and Klagsbrun,1984,Petrides,1985)、ラット(Raa berg et al,1990)、ブタ(Tan et al,1990)、ヤギ(Brown and Blakeley,1983) の乳汁で同定されている。 さらに、ラット乳汁中に存在するEGFは、仔の正常な発生に重要であると知 られている(Oka et al,1983)。EGFは、しかしながら、ウシの乳汁中では見 つかっていない。血小板由来増殖因子(Platelet-derived Growth Factor; PD GF)(Shing and Klagsbrun,1984,Brown and Blakeley,1984)に構造的に関係 のある、インスリン様成長因子(insulin-like growth factor; IGF)I及びII (Francis et al,1986)及びウシ初乳成長因子(Bovine colostrum growth facto r; BCGF)が、同定されている。 発明者は、驚くべきことに、ウシの乳汁が、ラットの乳線維芽細胞系(Rana 2 7)に対する成長促進活性を含むことを発見をした。このRana 2は、IGF又は PDGFによってはあまり刺激されない。 さらに、発明者は、この成長促進活性を引き起こすペプチド配列を同定した。 本発明は、α−S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一であるアミノ酸配 列を含むペプチド又はその塩に関する。 本発明の第一の様態では、成長促進のための薬剤又は食料の製造のための、α −S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一であるアミノ酸配列を含むペプチ ド又はその塩の使用が提供される。 カゼインタンパク質全体では、成長促進活性はみられないが、発明者はウシα −S2カゼインのC末端から得られ、成長促進活性を引き起こす多くのペプチド を同定した。 さらに、発明者は、この成長促進活性がウシα−S2カゼインのC末端から得 られるアミノ酸9〜31個の長さのペプチドに少なくとも存在することを示した 。成長促進活性の働きを有する天然の配列は、C末端の少なくとも9個のアミノ 酸、又は、その9個のアミノ酸配列中のより短い配列、おそらく8個又は7個の アミノ酸配列を含む配列であると仮説を立てるのは当然である。さらに、3個の アミノ酸配列のような短い配列であるかもしれない。 ウシα−S2カゼイン前駆体は、以下のアミノ酸配列を有すると特徴付けられ ている。 [CAS2 ウシ]α−S2カゼイン前駆体 配列 3文字表記ではこれは以下のように表される。「CAS2 ウシ]α−S2カゼイン前駆体 配列 発明者は、C末端配列である、LysValIleProTyrValArgTyrLeuを含む短いペプ チド配列が成長促進活性を示すことを発見した。 本発明の第2の様態によれば、アミノ酸配列、LysValIleProTyrValArgTyrLeu を含む成長因子が提供される。 さらに、例えば、ウシα−S2カゼインのC末端の最後の20個のアミノ酸を 、ヤギ及びヒツジの当該アミノ酸と比較すると、ウサギやブタのα−S2カゼイ ンのC末端アミノ酸配列は少し落ちるが、相同性の度合いが高い。 これらの配列を以下に示す。 [CAS_CAPHP]α−S2カゼイン前駆体(α−S2−CN) 配列 >pir|S33881|S33881 α2−カゼインE−ヤギ >gp|S74171|S74171_1 αs2−カゼインC[ヤギ(Capra hircus)] >pir|S39776|S39776 α−S2−カゼイン b型前駆体−ウサギ >gp|X76909|OCPAS2BCS_1 プレαS2bカゼイン(アミノ酸15〜1 67)[カイウサギ(Oryctolagus cuniculus)] [CAS2 ヒツジ]α−S2カゼイン前駆体 配列 [CAS2 ブタ]α−S2カゼイン前駆体 配列 3文字表記では、以下のように表される。[CAS2 CAPH1]α−S2カゼイン前駆体(α−S2−CN) 配列 >pir/S33881/S33881 αS2−カゼインE ヤギ >pir/S74171/S74171 1 αS2−カゼインC[ヤギ(Capra hircus)] >pir/S39776/S39776 α−S2−カゼインb型前駆体−ウサギ >gp/X76909/OCPAS2BCS 1 プレαS”bカゼイン(アミノ酸15〜1 67)[カイウサギ(Oryctolagus cuniculus)] [CAS2 ヒツジ]α−S2カゼイン前駆体 配列 [CAS2 ブタ]α−S2カゼイン前駆体 配列 C末端配列は種間で変化していて、その結果、好ましい配列はウシα−S2カ ゼインのC末端から得られるものを含むが、他の種のものでも使用することがで きるということが、上記から明らかである。 さらに、あるアミノ酸の類似した性質のため、わずかな置換は配列の機能にほ とんど影響を与えないだろう。 それゆえ、例えば、ロイシン、イソロイシン及びバリンは、相互に交換可能で ある。トリプシンとフェニルアラニンは、相互に交換可能であり、アルギニンと リジンは相互に交換可能である。 この発見の重大性は、ヒト又は動物試料のため、成長を促進しうるペプチド補 充物が食物や飲料に添加しうることである。 本発明のさらなる様態では、本発明のペプチド又はその塩を含む食物又は飲料 を提供することである。 好ましくは、食物又は飲料は、児童の薬剤処方や動物飼料である。それは、液 体であっても、粉末であっても良い。 本発明によるペプチドを合成的に製造することも可能であるが、牛乳からin s ituでペプチドを製造するのが望ましい。 本発明のさらなる様態によれば、乳汁を酵素処理し、乳汁中のカゼインを分解 して、本発明の活性ペプチド又はその塩を含む、より小さい断片にする。 好ましくは、酵素はプロテアーゼであり、より好ましくは、リジン交差結合(c ross-bond)を切断するものである。さらに好ましくは、プラスミン又はトリプシ ンである。 本発明は、以下の実施例に関してのみ例としてさらに説明される。例1 異なる種類の乳汁の成長・増殖促進活性を、カゼインを沈殿させ、公知技術で ある、[3H]チミジンのRama27細胞のDNAへの取り込みを刺激する能力によ る上清の解析により決定した(Smith et al,1984)。 このテストの結果を図1に示す。これは、異なる種の乳汁の成長・増殖促進活 性を示している。これらの3種類の市販乳を酸性にし、カゼインを沈殿させ、そ の成長促進活性を解析した。最も大きな活性は、セミスキムミルクにみられた。 SDM(step down medium)は、ネガティブコントロールを示し、FCS(胎児ウ シ血清; foetal calf serum)は、ポジティブコントロールを示している。例2 5リットルのセミスキムミルクをHClでpH3.0に調整して作成し、2時 間4℃に放置した。Sorvall RC5B遠心分離器でGS3ローターを用いて9000rpmで4 0分間遠心分離し、上清(約3.6リットル)をガラスウールによって注ぎ、脂 肪分を除去した。固体の(NH42SO4を22%(W/V)の濃度になるまで 4℃で攪拌しながら上清にゆっくり加え、攪拌せずに2時間4℃で放置した。沈 殿したタンパク質は、上述のように遠心分離して取り除いた。上清にさらに(N H42SO4を35%(W/V)になるまで加え、沈殿を上述のように回収した 。沈殿を1600mlの蒸留水に再溶解し、流水中で一晩透析し、さらに20m MのNaH2PO4(pH6.0)で8時間透析した。 活性のある画分は、以下の(i)〜(iv)に概略を示した一連のクロマトグラ フィー技術によって得られた。 (i)上述のように調製した活性のある画分をCMセファロースクロマトグラ フィーに供した。20mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)で前もって 平衡化したCMセファロースカラム(10cm×5cm、内径、Pharmacia)に 、その画分を加えた。ロードした後、カラムは、50mMのNaClを含む上述 の緩衝液50mLで洗浄された。タンパク質は、0.1〜0.7MのNaClを 含む20mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)1500mLの直線的な 勾配で溶出された。生物的に活性のある画分は、0.28MのNaClと0.4 M のNaClで溶出された。図2参照。図2では、上部のパネルは、280nmの タンパク質の吸光度を示し、下部のパネルは活性(3HチミジンのDNAへの取 り込み)を示す。試料は、22〜35%の(NH42SO4で沈殿した材料から 得たものである。試料を再溶解して、透析した後、0.05MのNaClを含む 20mMのNaH2PO4(pH6.0)とともに、カラム(10cm×5cm) にロードした。溶出勾配は、0.1〜0.7MのNaClを含む20mMのNa H2PO4(pH6)あった。流速は、5mL/分であり、分画サイズは各25m Lであった。2つの活性は、0.28MのNaClと0.34〜0.45MのN aClでそれぞれ溶出された。トレースの開始時における280nmの高い吸光 度は、非吸着タンパク質の量を示している。0.28MのNaClで溶出された 画分は、さらに精製された。 (ii)上述の分離により得られた活性画分は、疎水性相互作用クロマトグラフ ィーに供された。活性画分は、3.7MのNaClを含む20mMのNaH2P O4(pH6.5)で調製され、4MのNaClを含む20mMのNaH2PO4 で前もって平衡化したブチルセファロースカラム(8.6cm×2.5cm、内 径)に供された。タンパク質は、図3に示されるNaClの濃度の減少する勾配 で溶出された。図3では、上部のパネルは280nmのタンパク質の吸光度を示 し、下部のパネルは活性(3HチミジンのDNAへの取り込み)を示す。試料は 、CMセファロースクロマトグラフィーの後の最初に溶出した活性から得られた ものである。カラム(2.5cm×8.6cm、ブチル結合セファロース)は、 4MのNaClを含む20mMのNaH2PO4(pH6.5)で平衡化された。 流速は3.5mL/分であり、分画サイズは3.5mLであった。活性は、ほと んどのタンパク質のピークの直前である1.6MのNaClで溶出された。 (iii)疎水性相互作用カラムからの活性画分は、逆相HPLC−1クロマト グラフィーに供された。画分は、0.1%のTFAで前もって平衡化したブチル 逆 相カラムに8バッチで供された。0.1%のTFAでカラムを洗浄した後、タン パク質は、図4に示すように、アセトニトリル(遠紫外線グレード、Rathburns, Walkerburn,Scotland)の勾配で溶出された。図4では、上部のパネルは21 4nmのタンパク質の吸光度を示し、下部のパネルは活性(3HチミジンのDN Aへの取り込み)を示す。試料は、疎水性相互作用クロマトグラフィーの後の活 性から得られた。カラム(250cm×4.6mm、C4)は、0.1%のTF Aで平衡化された。流速は0.7mL/分であり、分画サイズは0.7mLであ った。溶出勾配は30分間に10〜30%のアセトニトリルを含む0.1%のT FAであった。活性は、23%のアセトニトリルで溶出された。 (iv)活性分画は、つづいて逆相HPLC−2クロマトグラフィーに供された 。上記逆相クロマトグラフィーの8バッチ全てから得られた分裂促進活性のある 分画は、集められ、遠心乾燥器で全容量100μLまで濃縮された。この濃縮さ れた材料は、0.1%のTFAで前もって平衡化したC18逆相カラム(ODS ultrasphere,Beckman)にロードされ、流速0.2mL/分の20〜40%の アセトニトリルを含む0.1%のTFAによる浅い勾配で45分間溶出された。 吸光度は214nmでモニターされ、吸光度の各ピークから得られた材料は、そ れぞれ別に、手作業で集められた。図5参照。図5の上部のパネルは214nm のタンパク質の吸光度であり、下部のパネルは活性(3HチミジンのDNAへの 取り込み)を示す。試料は逆相HPLC−1の後の活性から得られた。カラム( ODS)は0.1%TFAで平衡化された。流速は0.2mL/分であった。2 14nmにおける吸光度の各ピークは、手作業で集められた。溶出勾配は、45 分間で20〜40%のアセトニトリルを含む0.1%のTFAであった。ピーク A、B、C(矢印)は、全て活性を有していた。 ステップ(iv)で得られた精製タンパク質(ピークA、B、C)は、その後解 析された。 タンパク質含量は、標準としてウシγグロブリンを用いた、Bio-Radによるク マーシーブルーの結合によって測定した。HPLCにより分離された画分のペプ チド定量は、標準としてチトクロムcとリゾチームを用いた214nmの吸光度 より行った。 カゼイン分解物のタンパク質画分A、B、Cは、上述したようにRana27細胞の [3H]チミジンのDNAへの取り込みを刺激する能力により解析された。 その結果は、O−S2カゼインの各段階の精製画分の成長促進活性を表した表 1に示されている。表1では、*は、R27に添加したとき、1%のFCSと比 較して、その最高刺激の1/2を生じるのに要求されるタンパク質の量として決 められた、活性の1ユニットを示す。 逆相HPLC−2のピークB、Cからのペプチドは、配列決定された。それら は、5つのペプチドの配列のネストしたシリーズであることがわかった。それら は、ウシO−S2カゼインのC末端と対応している。ピークCは、ThrLysValIle ProTyrValArgTyrLeuのみであり、他の配列はピークBからのものである。 ピークの配列を以下に記す。 配列1 LysValIleProTyrValArgTyrLeu(ピークB) 配列2 ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu(ピークC) 配列3 LysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu(ピークB) 配列4 AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu(ピークB) 配列5 ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysVal IleProTyrValArgTyrLeu(ピークB) 活性が不純物によるものでないことを確認するために、同定されたペプチド配 列をFmoc化学及びペンタフルオロフェニルエステルを用いて、標準的なプロトコ ルによりMilligen/Bioseach 9050ペプチド合成機(Millipore,Watford)で合成し た。 これらのうち、最初は、LysValIleProTyrValArgTryLeuのみが、生物的活性を 示したが、PBSで保存した後、全てのペプチドが低レベルの細胞分裂促進能を 獲得した。LysValIleProTyrValArgTyrLeuの活性は、アルカリ側のpHに維持し たとき、実質的に増加した。αカゼインは、逆に、細胞分裂促進解析において非 活性だった。トリプシンによる消化では、解析における活性は増加し、その活性 は、逆相HPLCによりトリプシン自体によるものとは分離できた。 本明細書において記載された例は、乳汁の成長・増殖因子活性が主にα−S2 カゼインのC末端断片によることを示している。 ペプチドの活性により、0.1〜10μgの添加、より好ましくは約1μgの ペプチドを250gの食物又は飲料に添加することにより、良好な成長・増殖促 進活性が提供される。 しかしながら、活性を維持するために、合成ペプチドはアルカリ条件で、好ま しくは約pH13で保存する必要がある。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年11月10日 【補正内容】 明細書 成長促進物質 本願発明は、成長促進物質(growth promoter)に関する。 乳汁には、その栄養成分に加えて、細胞の成長・増殖促進活性が含まれている ことが長い間知られてきた。たとえば、上皮増殖因子(Epidermal Growth Factor ;EGF)が、ヒト(Shing and Klagsbrun,1984,Petrides,1985)、ラット(Raa berg et al,1990)、ブタ(Tan et al,1990)、ヤギ(Brown and Blakeley,1983) の乳汁で同定されている。 さらに、ラット乳汁中に存在するEGFは、仔の正常な発生に重要であると知 られている(Oka et al,1983)。EGFは、しかしながら、ウシの乳汁中では見 つかっていない。血小板由来増殖因子(Platelet-derived Growth Factor; PD GF)(Shing and Klagsbrun,1984,Brown and Blakeley,1984)に構造的に関係 のある、インスリン様成長因子(insulin-like growth factor; IGF)I及びII (Francis et al,1986)及びウシ初乳成長因子(Bovine colostrum growth facto r; BCGF)が、同定されている。 欧州特許出願0457565号には、乳汁タンパク質の加水分解物及び髪及び皮膚の 状態に効果がある組成物が開示されている。 発明者は、驚くべきことに、ウシの乳汁が、ラットの乳線維芽細胞系(Rana 2 7)に対する成長促進活性を含むことを発見をした。このRana 2は、IGF又は PDGFによってはあまり刺激されない。 さらに、発明者は、この成長促進活性を引き起こすペプチド配列を同定した。 本発明は、α−S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一であるアミノ酸配 列を含むペプチド又はその塩に関する。 本発明の第一の様態では、成長促進のための薬剤又は食料の製造のための、9 〜31個のアミノ酸の長さのアミノ酸配列であって、α−S2カゼイン前駆体の C末端と実質的に同一であるアミノ酸配列、又は、 i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している その相同物をを含むペプチド又はその塩の使用が提供される。 カゼインタンパク質全体では、成長促進活性はみられないが、発明者はウシα −S2カゼインのC末端から得られ、成長促進活性を引き起こす多くのペプチド を同定した。 さらに、発明者は、この成長促進活性がウシα−S2カゼインのC末端から得 られるアミノ酸9〜31個の長さのペプチドに少なくとも存在することを示した 。成長促進活性の働きを有する天然の配列は、C末端の少なくとも9個のアミノ 酸、又は、その9個のアミノ酸配列中のより短い配列、おそらく8個又は7個の アミノ酸配列を含む配列であると仮説を立てるのは当然である。さらに、3個の アミノ酸配列のような短い配列であるかもしれない。 ウシα−S2カゼイン前駆体は、以下のアミノ酸配列を有すると特徴付けられ ている。 [CAS2 ウシ]α−S2カゼイン前駆体 配列 請求の範囲 1.成長を促進するための薬剤又は食料を製造するための、α−S2カゼイン 前駆体のC末端と実質的に同一である、9〜31個のアミノ酸の長さのアミノ酸 配列、又は、 i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び/又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している その相同物を含んでなるペプチド又はその塩の使用。 2.ペプチドが、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、若しくはブタのα−S2カゼ インから得られるものであるか、又は、 i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び/又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している 合成されたその同等物若しくはその相同物である請求項1に記載のペプチド又は その塩の使用。 3.ペプチドが、ウシのα−S2カゼインから得られるものであるものである か、又は、 i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び/又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している 合成されたその同等物若しくはその相同物である請求項2のペプチド又はその塩 の使用。 4.ペプチドが9個のアミノ酸を含む請求項1〜3のいずれか一に記載のペプ チド又はその塩の使用。 5.アミノ酸配列 LysValIleProTyrValArgTyrLeu 又は i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び/又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している その相同物を含んでなる請求項1〜4のいずれか一に記載のペプチド又はその塩 の使用。 6.ペプチドがアミノ酸配列 LysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用。 7.ペプチドが下記の配列 ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用。 8.ペプチドが下記の配列 LysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用。 9.ペプチドが下記の配列 AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用。 10.ペプチドが下記の配列 ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLys ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用。 11.食料が、児童の薬剤処方又は動物飼料である請求項1〜10のいずれか 一に記載のペプチドの使用。 12.薬剤又は食料が、液体又は粉末である請求項1〜11のいずれか一に記 載のペプチドの使用。 13.薬剤又は食料が、全乳又はセミスキムミルクを含む請求項1〜12に記 載のペプチドの使用。 14.薬剤又は食料がアルカリ側のpHを有する請求項1〜13に記載のペプ チドの使用。 15.ペプチドが効果的な量存在する請求項1〜14に記載のペプチドの使用 。 16.効果的な量が、250gの薬剤又は食料に対し、0.1〜10μgであ る請求項15に記載のペプチドの使用。 17.α−S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一である、9〜31個の アミノ酸の長さのアミノ酸配列、又は、 i)1以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している、 ii)1以上のアミノ酸Tyr及びPheが互いに置換している、及び/又は、 iii)1以上のアミノ酸Arg及びLysが互いに置換している その相同物を含むペプチド又はその塩を含んでなる食料又は飲料。 18.酵素で乳汁を処理して、乳汁中に存在する乳カゼインを、9〜31個の アミノ酸の長さのアミノ酸配列であって、α−S2カゼイン前駆体のC末端と実 質的に同一であるアミノ酸配列を含む1以上のペプチドに分解することを含む、 成長促進ペプチドを含んでなる薬剤又は食料の製造方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 7/06 C07K 7/08 7/08 A61K 37/36 (72)発明者 リウ,キン−ミン イギリス国、エル14 2イーエル リヴァ プール、ノッティー・アッシュ、カウルポ ート・クローズ 67

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.成長を促進するための薬剤又は食料の製造のための、α−S2カゼイン前 駆体のC末端と実質的に同一であるアミノ酸配列を含んでなるペプチド又はその 塩の使用。 2.ペプチドが、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、若しくはブタのα−S2カゼ インから得られるものであるか、又は、合成されたその同等物若しくはその相同 物である請求項1に記載のペプチドの使用。 3.ペプチドが、ウシのα−S2カゼインから得られるものであるものである か、又は、合成されたその同等物若しくはその相同物である請求項2のペプチド の使用。 4.ペプチドが9〜31個のアミノ酸を含む請求項1〜3のいずれか一に記載 のペプチドの使用。 5.ペプチドが9個のアミノ酸を含む請求項1〜4のいずれか一に記載のペプ チドの使用。 6.アミノ酸配列 LysValIleProTyrValArgTyrLeu 又はその相同物を含んでなる請求項1〜5のいずれか一に記載のペプチドの使用 。 7.相同物が、 i)一以上のアミノ酸Leu、Ile、及びValが互いに置換している ii)一以上のアミノ酸Tyr及びPhe互いに置換している、及び/又は iii)一以上のアミノ酸Arg、Lysが互いに置換している ペプチドを含む請求項2〜6のいずれか一に記載のペプチドの使用。 8.ペプチドが下記の配列 LysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜7のいずれか一に記載のペプチドの使用。 9.ペプチドが下記の配列 ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜7のいずれか一に記載のペプチドの使用。 10.ペプチドが下記の配列 LysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜7のいずれか一に記載のペプチドの使用。 11.ペプチドが下記の配列 AlaMetLysProTrpIleGlnProLysThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜7のいずれか一に記載のペプチドの使用。 12.ペプチドが下記の配列 ProGlnTyrLeuLysThrValTyrGlnHisGlnLysAlaMetLysProTrpIleGlnProLys ThrLysValIleProTyrValArgTyrLeu を有する請求項1〜7のいずれか一に記載のペプチドの使用。 13.食料が、児童の薬剤処方又は動物飼料である請求項1〜12のいずれか 一に記載のペプチドの使用。 14.薬剤又は食料が、液体又は粉末である請求項1〜13のいずれか一に記 載のペプチドの使用。 15.薬剤又は食料が、全乳又はセミスキムミルクを含む請求項1〜14に記 載のペプチドの使用。 16.薬剤又は食料がアルカリ側のpHを有する請求項1〜15に記載のペプ チドの使用。 17.ペプチドが効果的な量存在する請求項1〜16に記載のペプチドの使用 。 18.効果的な量が、250gの薬剤又は食料に対し、0.1〜10μgであ る請求項17に記載のペプチドの使用。 19.α−S2カゼイン前駆体のC末端と実質的に同一であるアミノ酸配列を 含むペプチド又はその塩を含んでなる食料又は飲料。 20.酵素で乳汁を処理して、乳汁中に存在する乳カゼインを、α−S2カゼ イン前駆体のC末端と実質的に同一のアミノ酸配列を含む1以上のペプチドに分 解することを含むことを特徴とする成長促進ペプチドを含む薬剤又は食料の製造 方法。
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