【発明の詳細な説明】
チロシンキナーゼ抑制剤としての置換
テトラリルメチレン−オキシインドール同族体
本発明は、置換テトラリルメチレン−オキシインドールの新規な誘導体、その
製造方法、それらを含有する医薬組成物および治療剤としての、特にチロシンキ
ナーゼ抑制剤としてのその使用に関するものである。
国際特許出願WO 91/13055号およびWO 95/01349号は、
インビトロにて高いチロシンキナーゼ抑制活性を有するテトラリルメチレン−オ
キシインドール誘導体を開示している。しかしながら、この種のテトラリルメチ
レン−オキシインドール誘導体は、他の公知のチロシンキナーゼ抑制剤と同様に
高い親油性、低い水溶性、したがって低い生物利用性を特徴とする。
しかしながら、同じ分子内に高いチロシンキナーゼ抑制活性と充分な水溶性と
を兼備するという課題は、親水性基をインビトロの活性チロシンキナーゼ抑制剤
の構造中へ単に導入しただけでは達成しえない。何故なら、この手法は大抵の場
合、抑制活性の顕著な喪失をもたらすからである。事実、当業界で知ら
れるように、全ての薬物の治療効能は、その生物利用性に影響を及ぼしうる種々
異なるパラメータにより強力に影響を受ける。本発明の目的は、したがって向上
した生物利用性を有する新規なテトラリルメチレン−オキシインドール化合物を
提供することにある。
したがって本発明は、次式(I)
[式中、R、R1、R2およびR3の1つもしくは2つは:
(a) −X−(CH2)m−NH2、−X−(CH2)m−NR4R5もしくは−X
−(CH2)m−NHR6基(ここでXは−O−、−S−もしくは−NH−であり
、mは2〜4の整数であり、R4およびR5の一方は水素もしくはC1〜C6アルキ
ルであると共に他方はC1〜C6アルキルであり、またはR4およびR5はこれらが
結合したN原子と一緒になって5−7員の飽和ヘテロ単環を形成し、R6はC2〜
C6アルカノイルまたは1〜3個のアミノ酸を含有するC−末端結合ペプチジル
残基であ
り、ここで末端アミノ基は遊離もしくは保護され、またはアルキル化型にて−N
R4R5を形成し、ここでR4およびR5は上記の意味を有する);
(b) −NH−C(=NH)−NR4R5、−NH−C(=NH)−NHR6、
−N=CH−NH2、−N=CH−NR4R5もしくは−N=CH−NHR6基(こ
こでR4、R5およびR6は上記の意味を有する);
(c) −X−(CH2)n−COR7(ここでXは上記の意味を有し、nは1〜
4の整数であり、R7はヒドロキシ、アミノ、C1〜C6アルコキシもしくは−N
R4R5であり、ここでR4およびR5は上記の意味を有し、またはR7は1〜3個
のアミノ酸を含有するN−末端結合ペプチジル残基である);
(d) −CORaもしくは−COR8基(ここでRaは1〜3個のアミノ酸を含
有するN−末端結合ペプチジル残基であり、R8は−(CH2)p−NH2、−(C
H2)p−NR4R5もしくは−(CH2)p−NHR6基であり、ここでpは1もし
くは2であり、R4、R5およびR6は上記の意味を有する);
(e) −Y−CO−Y′−R9基(ここでYおよびY′は同一でも異なっても
よく、YおよびY′のそれぞれは−NH−も
しくは−O−であり、R9はフェニルまたは未置換もしくはフェニルにより置換
されたC1〜C6アルキルである);
(f) −NHR6もしくは−NHR10基(ここでR6は上記の意味を有し、R10
はアミノ保護基である)
から独立して選択され、R、R1、R2およびR3の残りは独立して水素、ハロゲ
ン、アミノ、ヒドロキシ、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、カルボキシ
、C1〜C6アルコキシカルボニル、C2〜C6アルカノイルオキシ、シアノおよび
−NR4R5から選択され、ここでR4およびR5は上記の意味を有する]
を有する新規な置換テトラリルメチレン−2−オキシインド−ル誘導体、並びに
上記式(I)の塩形成性化合物の医薬上許容しうる塩を提供する。
本発明はその範囲内に全ての可能な異性体、立体異性体および特にZ−および
E−異性体、並びにその混合物、さらに式(I)の化合物の代謝物および代謝先
駆体もしくは生物先駆体(或いはプロドラグとしても知られる)を包含する。
−(CH2)m−基は分枝鎖もしくは直鎖のC1〜C4アルキレン鎖、典型的には
−CH2−、−CH(CH3)−、−CH2CH2−および(CH3)2CH−CH<
、特に−CH2−およ
び−CH(CH3)−とすることができる。
アルキル基およびアルカノイル基におけるアルキル部分は分枝もしくは直鎖ア
ルキル鎖とすることができる。C1〜C6アルキル基は好ましくはC1〜C4アルキ
ル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブ
チルもしくはt−ブチル、特にメチルもしくはエチルである。
C1〜C6アルコキシ基はたとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシもしくはt−ブトキシ、好ましくはメトキシ、エトキシもしく
はプロポキシである。
R4とR5とがこれらの結合した窒素原子と一緒になって5〜7員の飽和ヘテロ
単環を形成する場合、この環は必要に応じ窒素、酸素および硫黄から選択される
他の異原子をも含有することができる。典型的には、この環はピロリジン、ピペ
リジンもしくはモルホリン環である。上記したRa、R6およびR7の意味にした
がうペプチジル残基を形成するアミノ酸の例はアラニン、グリシン、ヒスチジン
、スレオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸およびチロシン、好ましくはグリ
シン、アラニン、スレオニンおよびグルタミン酸である。
したがってR6ペプチジル残基はたとえば
−CO−CH(CH3)−NH2、−CO−CH(CH3)−NHCO−CH(C
H3)−NH2、−CO−CH(CH2)−CHOH−CH3、−CO−CH(NH2
)−CH2−CH2−COOH、−CO−CH2−NH2、−CO−CH2−NH−
CO−CH2−NH2、−CO−CH(CHOH−CH3)−NH−CO−CH(
NH2)−CHOH−CH3、および−CO−CH(CH2−CH2−COOH)−
NH−CO−CH(NH2)−CH2−CH2−COOHを包含する群から選択す
ることができ、ここで末端アミノ基は遊離であっても保護型もしくは上記のアル
キル化型であってもよい。
同様に、RaもしくはR7ペプチジル残基は独立してたとえば−NH−CH(C
H3)−COOH、−NH−CH2−COOH、−NH−CH(COOH)−CH
OH−CH3、−NH−CH(CH3)−CONH−CH(CH3)−COOH、
−NH−CH(COOH)−CH2−CH2−COOH、−NH−CH(COOH
)−CH2−COOHおよび−NH−CH(COOH)−CH2−Phから選択さ
れる基である。
R6を末端アミノ基が保護型である上記C−末端結合ペプチジル残基とする場
合、このアミノ基はペプチドの化学から公知
である常法にて保護することができる。典型的にはベンジルオキシカルボニル、
p−メトキシベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、
ビフェニルイソプロポキシカルボニル(BBOC)、9−フルオレニルメトキシ
カルボニル(Fmoc)、トリフェニルメチル(トリチル)、O−ニトロベンゼ
ンスルフェニル(Nps)、トリメチルシリルエトキシカルボニル、ジ−p−ニ
トロフェニルエトキシカルボニルおよびトリクロルエトキシカルボニル(Tro
c)から選択されるアミノ保護基により保護することができる。好ましくは、前
記アミノ保護基はt−ブトキシカルボニル(BOC)および9−フルオレニルメ
トキシカルボニル(Fmoc)から選択される。
−(CH2)n−基はたとえば−CH2−、−CH2−CH2−もしくは−CH(
CH3)−、好ましくは−CH2−もしくは−CH(CH3)−とすることができ
る。
R9がフェニルにより置換されたC1〜C6アルキルである場合、これは好まし
くはフェニル−C1〜C4アルキル基、特にベンジルもしくはフェネチルである。
ハロゲン原子はたとえば弗素、塩素、臭素もしくは沃素、好ましくは弗素、塩素
もしく
は臭素原子である。
C2〜C6アルカノイル基またはアルカノイルオキシ基におけるアルカノイル部
分は好ましくはC2〜C4アルカノイル基、特にアセチル、プロピオニルもしくは
ブチリルである。
テトラリンと言う用語は5,6,7,8−テトラヒドロナフタレンを示すべく
意味する。
本発明による化合物の医薬上許容しうる塩は無機酸(たとえば硝酸、塩酸、臭
化水素酸、硫酸、過塩素酸および燐酸)または有機酸(たとえば酢酸、トリフル
オロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、修酸、マロン酸、リンゴ酸、マ
レイン酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデリン酸およびサリチル
酸)との酸付加塩、並びに無機塩基、たとえばアルカリ金属、特にナトリウムも
しくはカリウム塩基またはアルカリ土類金属、特にカルシウムもしくはマグネシ
ウム塩基)或いは有機塩基(たとえばアルキルアミン、好ましくはトリエチルア
ミン)との塩を包含する。
上記したように本発明はさらにその範囲内に式(I)の医薬上許容しうる生物
先駆体(或いは化合物のプロドラグとしても知られる)、すなわち上記式(I)
とは異なる式を有するが人
間に投与すると直接的または間接的にインビボにて式(I)の化合物まで変換さ
れる化合物をも包含する。
本発明の好適化合物は、
R、R1、R2およびR3の1つが独立して:
(a′) −X−(CH2)m−NH2、−X−(CH2)m−NR4R5もしくは−
X−(CH2)m−NHR6(ここでXは酸素もしくは−NH−であり、mは2で
あり、R4およびR5の一方はC1〜C4アルキルであると共に他方は水素もしくは
C1〜C4アルキルであり、またはR4およびR5はこれらが結合した窒素原子と一
緒になってピペリジン環もしくはモルホリン環を形成し、R6は1個もしくは2
個のアミノ酸を含有するC−末端結合ペプチジル残基である);
(b′) −NH−C(−NH)−NR4R5もしくは−N=CH−NR4R5(こ
こでR4およびR5の一方はC1〜C4アルキルであると共に他方は水素もしくはC1
〜C4アルキルである);
(C′) −X−(CH2)n−COR7(ここでXは−O−もしくは−NH−で
あり、nは1もしくは2であり、R7はアミノまたは1個もしくは2個のアミノ
酸を含有するN−末端結合
ペプチジル残基である);
(d′) −CORaもしくは−COR8(ここでRaは上記の意味を有し、R8は
−(CH2)p−NH2もしくは−(CH2)p−NR4R5であり、ここでpは1も
しくは2であり、R4およびR5の一方はC1〜C4アルキルであると共に他方は水
素もしくはC1〜C4アルキルであり、またはR4およびR5はこれらが結合した窒
素原子と一緒になってピペリジン環もしくはモルホリン環を形成する);
(e′) −NHR6もしくは−NHR10(ここでR6はC2〜C4アルカノイルま
たは1個もしくは2個のアミノ酸を含有するC−末端結合ペプチジル残基であり
、R10はアミノ保護基である)
から選択され;R、R1、R2およびR3の残りは独立して水素、ハロゲン、アミ
ノ、ヒドロキシ、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルコキシ
カルボニル、C2〜C4アルカノイルオキシ、シアノおよびC1〜C4アルキルアミ
ノもしくはジ−C1〜C4アルキルアミノ
から選択される式(I)の化合物;並びに式(I)の塩形成性化合物の医薬上許
容しうる塩である。
式(I)の好適な特定化合物の例は次の化合物である:5−(t−ブトキシカ
ルボニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−
2−オキシインドール;
5−グリシルアミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)
−2−オキシインドール;
5−(グリシルグリシルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリ
ルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(アラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレ
ン)−2−オキシインドール;
5−(アラニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリ
ルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(N−t−ブトキシカルボニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロ
キシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(スレオニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチ
レン)−2−オキシインドール;
5−(グルタミルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチ
レン)−2−オキシインドール;
5−(2−ジメチルアミノエチルアミノ)−3−(1,4−ジ
ヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(2−モルホリノエチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テト
ラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(2−グリシルアミノエチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(2−アラニルアミノ−エチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2
−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(3,3−ジメチルグアニジノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テト
ラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テ
トラリルメチレン)−2−オキシインドール;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシイ
ンドール−5−イル]グリシル−アラニン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシイ
ンドール−5−イル]グリシル−グリシン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)
−2−オキシインドール−5−イルカルボニル]グリシン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)
−2−オキシインドール−5−イルカルボニル]アラニン;
5−(2−アミノアセチル)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメ
チレン)−2−オキシインドール;
5−(2−モルホリノアセチル)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリ
ルメチレン)−2−オキシインドール;
3−[4−(2−グリシルアミノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−
オキシインドール;
3−[4−(2−アラニルアミノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−
オキシインドール;
3−[4−(2−モルホリノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−オキ
シインドール;
N−[1−(2−オキシインドール−3−イルメチレン)−4−テトラリルオキ
シアセチル]グリシン;
3−(4−グリシルアミノ−1−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール
;および
3−(4−アラニルアミノ−1−テトラリルメチレン)−2−
オキシインドール
から選択される化合物;必要に応じそのZ−もしくはE−ジアステレオマーまた
はZ,E−混合物、並びにその塩形成性化合物の医薬上許容しうる塩。
式(I)の化合物およびその塩は、
(a) 式(II)
[式中、RおよびR1は上記の意味を有する]
のアルデヒドを式(III)
[式中、R2およびR3は上記の意味を有する]
の化合物と反応させ;または
(b) 式(IV)
[式中、R′、R′1、R′2およびR′3の1つもしくは2つはOH、−NH2も
しくは−SHであり、残りは上記のR、R1、R2およびR3と同じである]
の化合物を
Z−(CH2)m−NH2;
Z−(CH2)m−NR4R5;
Z−(CH2)m−NHR6;および
Z−(CH2)n−COR7
[式中、Zはハロゲン原子であり、m、n、R4、R5、R6およびR7は上記の意
味を有する]
から選択される式(V)のアルキル化剤と反応させてR、R1、R2およびR3の
1つもしくは2つが上記の(a)もしくは(c)に記載の意味を有する式(I)
の化合物を得;または
(c) 式(VI)
[式中、R″、R″1、R″2およびR″3の1つもしくは2つは−OHもしくは
−NH2であり、他の基は上記のR、R1、R2およびR3と同じである]
の化合物を
HOOC−Y′−R9;
HOOC−Ra;
HOOC−R8
から選択される式(VII)のアシル化剤またはその反応性カルボニル誘導体[
式中、Ra、R8、Y′およびR9は上記の意味を有する]と反応させてR、R1、
R2およびR3の1つもしくは2つが上記の(d)もしくは(e)に記載の意味を
有する式(I)の化合物を得;及びさらに所望ならば式(I)の化合物を式(I
)の他の化合物まで変換させ、および/または所望ならば式(I)の化合物をそ
の医薬上許容しうる塩まで変換させ、
および/または所望ならば式(I)の化合物の塩を式(I)の遊離化合物まで変
換させ、および/または所望ならば式(I)の化合物の異性体混合物を単一異性
体まで分離することからなる方法により得ることができる。
式(II)の化合物と式(II)の化合物との反応は、下記する公知方法によ
り行いうる同様な方法である。好ましくは塩基触媒、たとえばピリジン、ピペリ
ジン、ジメチルアミンまたは適するアルカリ金属水酸化物もしくはアルコキシド
の存在下に行うことができる。たとえば式(II)の化合物と式(III)の化
合物との反応は、たとえばG.ジョーンズ、オーガニック・リアクションス、第
15巻、第204頁(1967)に記載されたようなクネーベナーゲル反応の条
件下で行うことができる。適する触媒はたとえばピリジン、ピペリジンもしくは
ジエチルアミンのような有機塩基である。縮合は不活性有機溶剤、たとえばピリ
ジン、エタノール、メタノール、ベンゼンもしくはジオキサンにて約0〜約10
0℃の範囲の温度で行うことができる。好ましくは反応は温エタノール溶液中で
ピペリジン触媒の存在下に行われる。
式(V)の化合物においてハロゲン原子Zはたとえば沃素、
臭素もしくは塩素、好ましくは臭素である。式(IV)の化合物のアルキル化は
、たとえば水素化ナトリウムによる塩素化に続く式(V)の臭化物との、たとえ
ばキシレンのような高沸点芳香族溶剤における反応により公知方法にしたがって
行うことができる。式(VII)のカルボン酸の反応性誘導体はたとえばアシル
ハロゲン化物もしくは無水物(典型的には混合無水物)またはたとえばベンゾト
リアゾール−1−イルオキシ−トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホス
フェート(PyBOP)のようなカップリング試薬によるカルボン酸のその場で
発生した活性型である。式(VII)の化合物による式(VI)の化合物のアシ
ル化反応は好ましくはたとえばピリジンのような塩基性試薬の存在下に約0〜約
50℃の範囲の温度で行われる。
式(I)の化合物は、公知方法による式(I)の他の化合物まで変換すること
ができる。たとえばR、R1、R2およびR3の1つもしくは2つがカルボキシで
あると共に他のものが上記の意味を有する式(I)の化合物はR、R1、R2およ
びR3の1つもしくは2つがCORa基(ここでRaは上記の意味を有する)であ
る式(I)の対応化合物まで、たとえばジクロルメ
タンのような有機溶剤における、たとえばピリジンもしくはN−メチルモルホリ
ンのような塩基性試薬の存在下での適するアミノ酸もしくはペプチドによるアシ
ル化反応にて変換することができる。
R、R1、R2およびR3の1つもしくは2つがアミノであると共に他のものが
上記の意味を有する式(I)の化合物はR、R1、R2およびR3の1つもしくは
2つが−NH−C(=NH)−NH2である式(I)の他の化合物まで、たとえ
ば公知方法によるジ−t−ブトキシカルボニル−チオ尿素との反応により変換す
ることができる。このようにして得られるグアニジノ置換化合物は次いでR、R1
、R2およびR3の1つもしくは2つが基−NH−C(=NH)−NR4R5もし
くは−NH−C(=NH)−NHR6(ここでR4およびR5の1つもしくは2つ
はC1〜C6アルキルであり、R6は上記の意味を有する)である式(I)の化合
物まで、それぞれ周知のアルキル化もしくはアシル化法により変換することがで
きる。同様にR、R1、R2およびR3の1つもしくは2つがアミノであると共に
他のものが上記の意味を有する式(I)の化合物は、公知方法にしたがいR、R1
、R2およびR3の1つもしくは2つが−N=CHN
R4R5基である式(I)の他の化合物まで変換することができる。たとえばアミ
ノ置換化合物をたとえば低級アルカノール(典型的にはメタノールもしくはエタ
ノール)のような適する極性溶剤中でたとえばピペリジンのような塩基性試薬の
存在下に適するジ−(C1〜C6アルキル)N−CHOアルデヒドと反応させて、
R4およびR5がC1〜C6アルキルである−N=CHNR4R5化合物を得ることが
できる。
式(I)の化合物の塩生成、並びに塩から遊離化合物への変換および異性体混
合物から単一異性体への分離は常法により必要により行うことができる。たとえ
ば幾何異性体の混合物(たとえばcisおよびtrans異性体)の分離は、適
する溶剤からの分別結晶化により成いはクロマトグラフィー(たとえばカラムク
ロマトグラフィーもしくは高圧液体クロマトグラフィー)により行うことができ
る。式(II)および(III)の中間体は、たとえばWO 91/13055
号およびWO 95/01349号に記載されたように公知化合物から公知方法
により得ることができる。当業者は、式(II)および(III)の中間体を式
(I)の化合物に関連して上記した同じ置換基の化学改変にかけうることを了解
するであろう。しかしなが
ら、これら置換基改変は便利には置換基の性質および関与する化学基との変換反
応の適合性に依存して工程内で異なるレベルにて適切に行うことができる。式(
IV)、(V)、(VI)および(VII)の中間化合物は公知化合物であるか
、或いは公知化合物から得ることができる。たとえば式(IV)および(VI)
の化合物は大部分がWO 91/13055号およびWO 95/01349号
から公知であり、或いは同様に得ることができる。
入手しえなければ、式(III)の化合物は公知方法と同様な方法により対応
のインドール誘導体から得ることもできる。好適方法はマルファット等、テトラ
ヘドロン・レタース、第28巻、第4027頁(1987)に記載されたような
酸化−還元法であり、これは溶剤として第三級アルコール(好ましくはt−ブタ
ノール)を用いる臭化ピリジニウム過臭素化物の使用に続く酢酸中での亜鉛によ
る還元工程または木炭上のパラジウムの存在下における水素化によって行うこと
ができる。
本発明の新規な化合物およびその製造に用いる中間生成物において上記反応を
行う前に保護する必要のある基が存在すれば、これらは反応を行う前に保護し、
次いで反応の終了時点で保護
解除することができ、これらは有機化学にて周知された方法である。薬理学
本発明の化合物は特異的チロシンキナーゼ抑制活性を有する。チロシンキナー
ゼ抑制剤は、未制御の細胞増殖の抑制(すなわち細胞増殖障害)にて極めて重要
である。したがって、本発明による化合物は人間を含む哺乳動物における病理学
的増殖障害の処置に有用である。この種の障害の典型例は白血病および乾癬を包
含する腫瘍である。さらに本発明の化合物は、アテローム変性プラークの発生を
抑制する際および血管形成の抑制、並びに転移防止剤としても有用である。
新形成形質転換の分子基準に基づく最近の研究は、異常な発現が腫瘍発生をも
たらすような1群の遺伝子(すなわちオンコジーンと称する)を確認している。
たとえばRNA腫瘍ウィルスはこの種のオンコジーン配列を有し、その発現は感
染細胞の新形成変換を決定する。オンコジーン−コードされた蛋白質の数種、た
とえばpp60v-src、p70gag-yes、p130gag-fpsおよびp70gag-fgrは
蛋白質チロシンキナーゼ活性を示し、すなわちこれらはアデノシン三燐酸(AT
P)から蛋白基質にお
けるチロシン残基への1−燐酸の移動を触媒する。正常細胞において数種の成長
因子リセプタ(たとえばPDGF、EGF、α−TGFおよびインシュリンのた
めのリセプタ)はチロシンキナーゼ活性を示す。成長因子(GF)の結合はリセ
プタチロシンキナーゼを活性化させて、自己ホスホリル化をもたらすと共に、チ
ロシンにおける極めて近接した分子をホスホリル化する。したがって、これらチ
ロシンキナーゼリセプタのホスホリル化はシグナルトランスダクションにて重要
な役割を演じ、正常細胞におけるチロシンキナーゼ活性の主たる機能は細胞増殖
を制御することと考えられる。過剰産生されおよび/または変化した基質特異性
を示すオンコジーンチロシンキナーゼによるこの活性の混乱は、制御抑制の喪失
および/または新形成変換をもたらしうる。したがってチロシンキナーゼの特異
的抑制剤は癌発生、細胞増殖および分化のメカニズムを検討するのに有用であり
、癌の予防および化学療法、並びに他の病理学的増殖症状にて効果的である。
したがって本発明による化合物は、人間を含む哺乳動物にて病理学的増殖障害
の処置に有用である。かくして、ヒトもしくは動物(たとえば哺乳動物)は、こ
れに治療上有効量の本発明
による化合物の1種を投与することからなる方法により処置することができる。
このようにして、ヒトもしくは動物の症状が改善されうる。ヒトもしくは動物が
罹患する病気状態もしくは障害の緩和を得ることができる。この種の障害の典型
例は良性および悪性腫瘍、たとえば骨髄性繊維芽白血病、リンパ腫、肉腫、神経
繊維芽腫、ウイルム腫瘍、膀胱、胸部、肺もしくは甲状腺の悪性新形成腫、表皮
源の新形成、たとえば乳頭癌を包含する。さらに、これらはたとえば乾癬のよう
な表皮過大増殖の処置にも有用である。さらに本発明の化合物は、アテローム変
性プラーグおよび再狭窄の発生の抑制、血管形成の抑制、転移防止剤として、さ
らに糖尿合併症の処置にも有用である。さらに、これらはたとえば免疫抑制剤と
して免疫系の各病気の抑制にも用途を有する。何故なら、蛋白チロシンキナーゼ
、特にZap70、p561ckおよびp59fynは免疫系の増殖の抑制に強
力に関与するからである。さらに本発明による化合物は、この病気の発生にてチ
ロシンホスホリル化により示される中枢的役割(たとえばTau蛋白質)に基づ
きアルツハイマー病の処置にも用途を有する。
本発明による化合物の特異的チロシン蛋白キナーゼ活性は、
たとえばこれらがインビトロおよびインビボの下記する試験にて活性であるとい
う事実により示される。インビトロ検定
p−45 v−ab1キナーゼ精製
本発明の試験にて用いた酵素はp45 v−ab1チロシンキナーゼであって
、アベルソンチロシンキナーゼ(アベルソンネズミ白血病ウィルスから分離)の
触媒ドメインを示す。p−45 v−ab1キナーゼはワング等、ジャーナル・
バイオロジカル・ケミストリー、第260巻、第64頁(1985)およびファ
ーグソン等、ジャーナル・バイオロジカル・ケミストリー、第260巻、第36
52頁(1985)、さらにバイオケミカル・ジャーナル、第257巻、第32
1頁(1989)に記載されたように産生かつ分離される。
p−45 v−ab1キナーゼ検定
(Val5)−アンギオテンシンIIホスホリル化を、トリス−HCl(25
mM、pH8.0)とMgCl2(10mM)とジチオスレイトール(0.1m
M)とを含有する50μLの緩衝液(キナーゼ緩衝液)にて40ngの精製ab
1キナーゼおよび(γ−32P)ATPと共にインキュベートして行う。反
応混合物を所定時間にわたり30℃にてインキュベートし、反応を50μLの5
%トリクロル酢酸の添加により停止させる。氷上で短時間インキュベートした後
、試験管を遠心分離する。上澄液を正方形のホスホセルラーゼ紙(ワットマンP
−81)にスポットし、徹底的に酢酸で洗浄する。正方形乾燥ホスホセルロース
紙に結合した放射能を液体シンチレーションカウンタで測定する。IC50値を各
実験点の3反復測定から計算する。各抑制剤を、一定濃度のペプチド(2mM)
およびATP(50μM)の存在下に0〜400μgの範囲の濃度にて試験する
。インビボ検定
K562細胞増殖抑制検定
K562細胞、すなわちヒト骨髄性白血病細胞ラインを、増加濃度の化合物の
存在下に24ウェル組織培養プレート(コルコン3047)(10000個/ウ
ェル)に接種した。
72時間の後、細胞を集めると共に細胞カウンタ(コールター・カウンタ−Z
M)により計数した。抑制%を未処理比較細胞に比べて評価した。
インビトロp45 v−ab1キナーゼ検定およびインビボヒト慢性骨髄白血
病K562細胞増殖抑制検定(上記)の両者にて得られた本発明による代表群の
化合物につき抑制活性デー
タを下表1に示す。
第1表に示した活性データから了解されるように、本発明による化合物は貴重
な生物学的性質を有する。
さらに全ての場合、本発明による化合物の水溶性は10mg/mLより大であ
って、10ミリモルより高い濃度で水溶液を作成することができ、これは比較的
低い水溶性を特徴とする上記引用の従来技術の化合物とは顕著な相違点である。
本発明による化合物は、その高い活性に鑑み、チロシンキナーゼ抑制を必要と
する患者を処置する際の医薬に使用することができる。
本発明による化合物は各種の投与形態、たとえば経口的に錠剤、カプセル、糖
衣および薄膜被覆錠剤、液状溶液もしくは懸濁液として;肛門内に座薬として;
非経口的に、たとえば筋肉内または静脈注射もしくは輸液として;または局部的
に投与す
ることができる。投与量は患者の年令、体重、症状および投与ルートに依存する
。たとえば化合物5−(アラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトラリルメチレン)−2−オキシインドールにつき成人への経口投与に採用さ
れる投与量は毎日1回の投与当たり約5〜約150〜200mgの範囲で1〜5
回とすることができる。勿論、これら投与方式は最適の治療反応を与えるよう調
整することができる。
本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容しうる塩と医薬上許容しう
る賦形薬(これはキャリヤもしくは希釈剤としうる)とを含む医薬組成物を包含
する。
本発明の化合物を含有する医薬組成物は一般に次の慣用方法にしたがい作成さ
れ、医薬上適する形態で投与される。たとえば固体の経口形態物は活性化合物と
一緒に希釈剤、たとえば乳糖、デキストロース、蔗糖、セルロース、コーンスタ
ーチもしくは馬鈴薯澱粉;滑剤、たとえばリシカ、タルク、ステアリン酸、ステ
アリン酸マグネシウムもしくはカルシウム、および/またはポリエチレングリコ
ール;結合剤、たとえば澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースもしくはポリビニルピロリドン;崩壊剤、たとえば澱
粉、アルギン酸、アルギン酸塩もしくは澱粉グリコール酸ナトリウム;起泡性混
合物;着色料;甘味料;湿潤剤、たとえばレシチン、ポリソルベート、ラウリル
硫酸塩;並びに一般に無毒性かつ薬理学上不活性な医薬処方物に使用される物質
をも含有することができる。前記医薬製剤は公知方法で混合、粒状化、錠剤化、
糖衣もしくは薄膜被覆法によって作成することができる。経口投与のための液体
分散物はたとえばシロップ、乳液および懸濁液とすることができる。
シロップはキャリヤとして、たとえば蔗糖または蔗糖とグリセリンおよび/ま
たはマニトールおよび/またはソルビトールとを含有することができる。懸濁液
および乳液はキャリヤとして、たとえば天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム
、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースもしくはポリビニ
ルアルコールを含有することができる。筋肉内注射のための懸濁液もしくは溶液
は活性化合物と一緒に医薬上許容しうるキャリヤ、たとえば無菌水、オリーブ油
、オレイン酸エチル、グリコール(たとえばプロピレングリコール)および所望
ならば適量のリドカイン塩酸塩を含有することができる。
静脈内注射もしくは輸液のための溶液はキャリヤとして、た
とえば無菌水を含有することができ、好ましくはこれらは無菌の水性等張塩水溶
液の形態とすることができる。
座薬は活性化合物と一緒に医薬上許容しうるキャリヤ、たとえばココア脂、ポ
リエチレングリール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル表面活性剤
またはレシチンを含有することができる。
局部施用のための組成物、たとえばクリーム、ローションもしくはペーストは
、活性成分を慣用の油性賦形薬または乳化用賦形薬と混合して作成することがで
きる。
本発明の他の目的は、癌の処置または癌に罹患した人間を含む哺乳動物の症状
の軽減に関する複合法であり、この方法は
(1)本発明の化合物、すなわち式(I)の化合物またはその医薬上許容しうる
塩、および
(2)追加の抗腫瘍剤
を治療上有用な作用をもたらすのに充分な量にて充分な時間にわたり投与するこ
とからなっている。
さらに本発明は、本発明の化合物、すなわち式(I)の化合物またはその医薬
上許容しうる塩と、抗癌療法において同時的、別途または順次の使用に対する複
合製剤として、追加抗腫瘍剤
とを含有する製品をも提供する。
「抗腫瘍剤」と言う用語は、単一の抗腫瘍薬物および「カクテル」(すなわち
この種の薬物の混合物)との両者を臨床の慣行にしたがい包含することを意味す
る。
本発明の化合物と共に使用しうる或いは複合処置法にて投与しうる抗腫瘍剤の
例はドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、エトポシ
ド、フルオロウラシル、メルファラン、シクロホスファミド、ブレオマイシン、
ビンブラスチンおよびミトマイシンまたはその2種もしくはそれ以上の混合物を
包含する。したがって本発明の化合物は癌を緩和する処置に使用することができ
る。これらは抗腫瘍剤、たとえば上記ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピル
ビシンもしくはイダルビシンのようなアンスラサイクリングリコシドで処置しう
る癌に罹患した患者に、抗腫瘍剤と一緒に投与することができる。
本発明の化合物およびたとえばアンスラサイクリングリコシドのような抗腫瘍
剤を投与して、たとえば骨髄性繊維芽白血病、リンパ腫、肉腫、神経芽腫、ウィ
ルムス腫瘍または膀胱、胸部もしくは甲状腺の悪性新形成のような白血病を有す
る患者の症
状を改善すべく投与することができる。したがって本発明はチロシンキナーゼ抑
制剤を必要とする患者の処置方法をも提供し、この方法は前記患者に治療上有効
量の上記式(I)の化合物またはその医薬上許容しうる塩を投与することからな
っている。
以下、限定はしないが、実施例により本発明をさらに説明する。実施例1
5−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テ
トラリルメチレン)−2−オキシインドール。
ピペリジン触媒を含有する無水アルコール(20mL)における1,4−ジヒ
ドロキシテトラリン−2−アルデヒド(120mg、0.62mM)および5−
t−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキシインドール(150mg、0.60
mM)の溶液(0.02mL、0.2mM)を2時間にわたり還流させた。エタ
ノールを減圧蒸発させ、残留物をシクロヘキサン/酢酸エチル 2:1を溶出剤
として用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。かくして純粋な標
記化合物を59%収率(150mg)で得た。
C24H26N2O5 計算値:C68.23 H6.20 N6.63
実測値:C68.05 H6.22 N6.55
FD-MS:423(59,[MH]+),422(100,[M]+),322(12,[M-BOC+H]+)NMR δ p
pm(200 MHz,DMSO):1.47(s,9HE+Z),1.67(M,4HE+z),2.55(M,4HE+Z
),6.82(t,J=7.8 HZ,1HE),6.93(m,1HE+Z),7.3-7.6(m,2HE+Z),7.
69(s,1HE),7.70(s,1Hz),7.92(s,1Hz),8.32(s,1HE),8.62(2個
bs,1HE+Z),8.68(s,1Hz),8.79(s,1Hz),8.92(s,1HE),10.15(s,1
H),10.32(s,1H).
同様に処理して次の化合物を作成することができる:5−(2−ジメチルアミ
ノエチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−
2−オキシインドール;
5−(2−モルホリノエチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テト
ラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(3,3−ジメチルグアニジノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テト
ラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(ジメチルアミノメチレンアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テ
トラリルメチレン)−2−オキシインドール;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシイ
ンドール−5−イル)グリシル−アラニン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシイ
ンドール−5−イル)グリシル−グリシン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)
−2−オキシインドール−5−イルカルボニル]グリシン;
N−[3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)
−2−オキシインドール−5−イルカルボニル]アラニン;
5−(2−アミノアセチル)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメ
チレン)−2−オキシインドール;
5−(2−モルホリノアセチル)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリ
ルメチレン)−2−オキシインドール;
3−[4−(2−モルホリノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−オキ
シインドール;および
N−[1−(2−オキシインドール−3−イルメチレン)−4−テトラリルオキ
シアセチル]グリシン。実施例2
5−アミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オ
キシインドールトリフルオロ酢酸塩。
ジクロルメタン(4.2mL)における5−(t−ブトキシカルボニルアミノ
)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシイン
ドール(422mg、1mM)の溶液にトリフルオロ酢酸(4.2mL)を添加
し、得ら
れた溶液を室温にて1時間保った。この溶液を蒸発乾固させ、残留した油をエチ
ルエーテルで研和し、固体残留物を濾過し、次いで氷冷エーテルで洗浄した。か
くして、ほぼ純粋な標記化合物を約90%収率(321mg)で得られた。
C21H19F3N2O5 計算値:C57.80 H4.39 N6.42 F13.06
実測値:C57.75 H4.29 N6.35 F13.01
FD-MS:323(55,[MH]+),322(100,[M]+)
NMR δ ppm(400 MHz,DMSO): 1.69(m,4H),2.58(m,4H),6.86(s,
1H),6.94(d,J=8.2 Hz,1H),7.15(dd,J=8.2/2.1 Hz,1H),7.60(d,J=
2.1 Hz,1H),7.75(s,1H),8.4(bs,1H),8.9(bs,1H),97(bs,3H)
,10.71(S,1H).実施例3
5−(グルタミルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチ
レン)−2−オキシインドールトリフルオロ酢酸塩。
THF(12mL)における5−アミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトセリルメチレン)−2−オキシインドール(140mg、0.43mM)お
よびN−t−ブトキシカルボニル−L−グルタミン酸t−ブチルエステル(18
0mg、0.55mM)の懸濁物にベンゾトリアゾール−1−イルオキ
シトリピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオロ燐酸塩(290mg、0.55
mM)およびN−メチルモルホリン(0.06mL、0.55mM)を添加した
。この混合物を室温にて4時間撹拌し、次いで混合物を蒸発乾固させ、残留物を
シクロヘキサン/酢酸エチル(50〜66%)を用いるシリカゲル上での濃度勾
配溶出クロマトグラフィーにより精製した。かくしてほぼ純粋な5−(N−t−
ブトキシカルボニル−L−グルタミルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−
2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドールを得、これを実施例2に記載
したようにトリフルオロ酢酸で保護解除して純粋な標記化合物を約40%収率(
92mg)にて得た。
C26H26F3N3O6 計算値: C58.53 H4.91 F10.68 N7.88
実測値: C58.45 H4.85 F10.70 N7.65
FAB-MS:452(100,[MH]+),323(65,[MH-COCH(CH2CH2COOH)NH2+H]+)NMR δ
ppm(400 MHz,DMSO): 1.68(m,4H),1.8-2.1(m,2H),
2.33(m,2H),2.5(m,4H),3.78(t,J=6.6 Hz,1H),6.83(d,J=8.3 Hz
,1H),6.94(s,1H),7.59(dd,J=2,2/8.3 Hz,1H),7.68(s,1H),7.75
(d,J=2.2 Hz,1H),8.3-8.9(two bs,2H),10.2(bs,1H),10.49(s,1H
).
同様に処理して次の化合物を作成することができる:5−グ
リシルアミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−
オキシインドール;
5−(2−グリシルアミノエチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
5−(2−アラニルアミノ−エチルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2
−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール;
3−[4−(2−グリシルアミノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−
オキシインドール;
3−[4−(2−アラニルアミノエトキシ)−1−テトラリルメチレン]−2−
オキシインドール;
3−(4−グリシルアミノ−1−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール
;および
3−(4−アラニルアミノ−1−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール
。実施例4
5−(スレオニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチ
レン)−2−オキシインドールトリフルオロ
酢酸塩。
THF(12mL)における5−アミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトラリルメチレン)−2−オキシインドール(140mg、0.43mM)お
よびN−t−ブトキシカルボニル−L−スレオニン(100mg、0.55mM
)の懸濁物にベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム
・ヘキサフルオロ燐酸塩(290mg、0.55mM)およびN−メチルモルホ
リン(0.06ml、0.55mM)を添加した。この混合物を室温にて4時間
撹拌した。次いで混合物を蒸発乾固させ、残留物を濃度勾配溶出(シクロヘキサ
ン/酢酸エチル、50〜66%)を用いるシリカゲル上でのカラムクロマトグラ
フィーにより精製した。かくして、ほぼ純粋な5−(N−t−ブトキシカルボニ
ル−L−スレオニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメ
チレン)−2−オキシインドールを得、これを実施例2に記載したようにトリフ
ルオロ酢酸で保護解除して純粋な標記化合物を約50%収率(116mg)で得
た。
C25H26F3N3O7 計算値: C55.87 H4.88 F10.60 N7.82
実測値: C55.65 H4.55 F10.61 N7.75
FD-MS: 423(100,CMH]+),322(6,[MH-CH(CHOHCH3)NH2)+)
NMR δ ppm(400 MHz,DMSO): 1.08(d,J=6.5 Hz,3H),1.67(m,4H),2.
56(m,4H),3.11(m,1H),3.88(m,1H),4.8(bs,1H),6.78(d,J=8.2
Hz,1H),6.95(s,1H),7.63(dd,J=2.1Hz,J=8.2 Hz,1H),7.67(s,1H
),7.73(d,J=2.1Hz,1H),8.3-8.9(2個 bs,2H),9.8(bs,1H),10.42
(s,1H).実施例5
5−(N−t−ブトキシカルボニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロ
キシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール
THF(30mL)における5−アミノ−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−
テトラリルメチレン)−2−オキシインドール(150mg、0.42mM)お
よびN−t−ブトキシカルボニルアラニン(95mg、0.5mM)の溶液にベ
ンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム・ヘキサフルオ
ロ燐酸塩(260mg、0.5mM)およびN−メチルモルホリン(0.06m
l、0.55mM)を添加した。得られた混合物を室温にて4時間撹拌した。そ
の後、溶剤を減圧蒸発させ、残留物を溶出剤としてシクロヘキサン/酢酸エチル
(1:9)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製
した。
C27H31N3O6 計算値: C65.70 H6.33 N8.51
実測値: C65.65 H6.25 N8.45
FD-MS: 493(100,[M]+),393(24,[M-(CH3COCO+H]),322(3,[M-Ala-B
oc+H]+)
NMR δ ppm(400 MHz,DMSO): 1.2(d,J=7.0 Hz,3HE),1.25(d,J=7.0
Hz,3Hz),1.33(s,9HE),1.35(s,9Hz),1.65(m,4HE+Z),2.56(m,4
HE+Z),4.04(m,1HE+Z),6.76(d,J=8.5 HZ,1HE),6.77(d,J=8.5 HZ,1
Hz),6.94(s,1HE),6.97(d,J=7.3Hz,1HE),7.02(d,J=7.3 Hz,1Hz)
,7.33(dd,J=2.0/8.5 Hz,1Hz),7.6-7.9(m,3HE+Z),8.34(s,1HE),8.
65(s,1Hz),8.79(s,1Hz),8.91(s,1HE),9.70(s,1HE),9.90(s,1
Hz),10.41(s,1HE),10.58(s,1Hz).実施例6
5−(アラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレ
ン)−2−オキシインドールトリフルオロ酢酸塩。
5−(N−t−ブトキシカルボニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒド
ロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドール(30mg、0.0
6mM)を実施例2に記載したように保護解除して、24mgの純粋な標記化合
物を得た。
FD-MS: 393(100,[M]+),322(10,[M-COCH(CH3)NH2+H]+)
NMR δ ppm(400 MHz,DMSO): 1.39(d,J=7.0 Hz,3H),1.67(m,4H)
,2.56(m,4H),3.88(m,1H),6.83(d,J=8.2 Hz,1H),6.93(s,1H),
7.62(dd,J=2.1/8.2Hz,1H),7.68(s,1H),7.72(d,J=2.1 Hz,1H),8.1
(bs,3H),8.37(s,1H),8.86(s,1H),10.15(s,1H),10.49(s,1H)
.実施例7
5−(アラニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリ
ルメチレン)−2−オキシインドールトリフルオロ酢酸塩。
ジクロルメタン(50mL)における5−アミノ−2−オキシインドール(8
00mg、5.4mM)およびN−t−ブトキシカルボニルアラニン(1020
mg、5.4mM)の懸濁物にベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリ
ジノホスホニウム・ヘキサフルオロ燐酸塩(2800mg、5.6mM)および
N−メチルモルホリン(1.2ml、11mM)を添加した。この混合物を室温
にて15時間撹拌した。次いで溶剤を減圧蒸発させ、残留物を水に懸濁させ、次
いで酢酸エチルにより3回抽出した。抽出物を合して蒸発させ、次いで溶出剤と
してシクロヘキサン/酢酸エチル(1:9)を用いるシリカゲル上でのフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製した。かくし
て純粋な5−(N−t−ブトキシカルボニルアラニルアミノ)−2−オキシイン
ドール(600mg)を得た。トリフルオロ酢酸(15mL)における上記化合
物(250mg、0.97mM)の溶液を室温に1時間維持した。次いで溶液を
減圧濃縮し、エーテルを添加して5−(アラニルアミノ)−2−オキシインドー
ルを沈澱させた。
沈殿物(200mg、0.97mM)をジクロルメタン(10mL)における
N−t−ブトキシカルボニルアラニン(190mg、1mM)で懸濁させ、これ
にベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム・ヘキサフ
ルオロ燐酸塩(520mg、1mM)およびN−メチルモルホリン(0.35m
l、3mM)を添加した。室温にて36時間撹拌した後、粗生成物を酢酸エチル
で抽出し、次いで溶出剤として酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフィ
ーにより精製した。かくして230mgのN−t−ブトキシカルボニルアラニル
アラニルアミノ−2−オキシインドールを得た。無水エタノール(10mL)に
おける上記化合物(230mg、0.59mM)の溶液に1,4−ジヒドロキシ
テトラリン−2−アルデヒド(113.5mg、0.59mM)およびピペリジ
ン(0.059
mL、0.59mM)を添加し、得られた溶液を2時間にわたり還流させた。次
いでエタノールを蒸発させ、残留物を溶出剤としてシクロヘキサン/酢酸エチル
(9:1)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して90mgの5
−(N−t−ブトキシカルボニルアラニルアラニルアミノ)−3−(1,4−ジ
ヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキシインドールを得た。
上記化合物を、上記したようにトリフルオロ酢酸で保護解除した。粗生成物を
、溶出剤として酢酸アンモニウム0.1M/メタノール(6:4)を用いる逆相
クロマトグラフィーにより精製した。かくして純粋な標記化合物を90%収率で
得た。
FD-MS:464(100,[M]+),394(45,M-COCH(CH3)NH2+2H]+)NMR δ ppm(400 M
Hz,DMSO): 1.11(d,J=7.0 Hz,3H),1.24(d,J=7.0 Hz,3H),1.67(m
,4H),1.86(s,3H),2.56(m,4H),3.27(m,1H),4.38(m,1H),6.77
(d,J=8.5 Hz,1H),6.94(s,1H),7.64(dd,J=2.1/8.5 Hz,1H),7.66(
s,1H),7.72(d,J=2.1 Hz,1H),8.1(bs,1H),9.86(s,1H),10.4(bs
,1H).
同様に処理して次の化合物を作成することができる:5−(グリシルグリシル
アミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチレン)−2−オキ
シインドール。実施例8
1,4−ジヒドロキシテトラリン−2−アルデヒド。
氷酢酸における1,4−ナフトキノン(10g、63.3mM)の溶液に酸化
白金(0.75g、3.3mM)を添加し、混合物をパール装置にて30〜40
psiの圧力下に室温にて約24時間にわたり水素化した。触媒を濾去し、酢酸
を減圧蒸発させ、残留物を熱水(200mL)に溶解し、この溶液を冷却して結
晶1,4−ジヒドロキシテトラリンを58.3%収率(4.0g)で得た。
ジクロルメタン(50mL)における1,4−ジヒドロキシテトラリン(1.
640g、10mM)の溶液に四塩化チタン(5.69g、30mM)を添加し
た。次いで1,1−ジクロルジメチルエーテル(1.73g、15mM)を激し
く撹拌しながら滴下し、反応混合物を室温にてさらに3時間撹拌した。最後に5
%塩酸(10mL)を氷冷下で添加した。有機相を分離し、残留する水相を反復
してエーテル抽出した。有機相を合して飽和塩水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム
で脱水し、次いで減圧蒸発させた。残留物をベンゼンから結晶化させ或いはベン
ゼン/酢酸エチル(85:15)を用いるシリカゲル上でのフ
ラッシュクロマトグラフィーにかけて、純粋な標記化合物を約60%収率(1.
080g)(m.p.145℃)で得た。
MS m/z 192
NMR δ ppm: 10.4(bs,OH),9.7(s,-CHO),9.1(bs,OH),6.9(s,H
arom),2.8(m,5-CH2,8-CH2),1.9(m,6-CH2,7-CH2).実施例9
5−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−オキシインドール
t−ブタノール(120mL)における5−ニトロ−2−オキシインドール(
2.27g、14mM)の撹拌溶液に少しづつ臭化ピリジウニム過臭化物(16
.2g、50mM)を0.5時間かけて添加した。反応混合物を室温にて4時間
撹拌すると共にしばしば加温して、t−ブタノールが固結するのを防止した。t
−ブタノールを減圧除去し、得られた残留物を酢酸エチル/水に溶解させた。有
機相を分離し、水相をもう1度酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合して2回
水洗し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで減圧濃縮した。ジクロルメタンによる
粗生成物の研和により、ほぼ純粋な3,3−ジブロモ−5−ニトロ−2−オキシ
インドールを88%収率(4.139g、m.p.205℃)で得た。
酢酸(70mL)に溶解された上記化合物(4.139g、12.3mM)に
少しづつ撹拌しながら亜鉛粉末(5.884g、90mM)を0〜5℃にて添加
し、混合物をさらに1時間にわたり撹拌した。この混合物をセライトパッドで濾
過し、このパッドを酢酸エチルで洗浄し、分離した有機層を5%重炭酸ナトリウ
ム溶液およびブラインで洗浄し、脱水し、次いで蒸発乾固させて粗製5−アミノ
−2−オキシインドールを約75%収率(1.368g)で得た。ジオキサン(
40mL)に溶解された上記化合物(1.368g、9.23mM)にトリエチ
ルアミン(1.923g、19mM)およびジ−t−ブチル−ジカーボネート(
2.073g、9.5mM)を添加し、溶液を室温にて4時間撹拌した。次いで
溶液を減圧下で濃縮し、残留物をジクロルメタンに溶解し、有機相を水洗し、脱
水し、次いで減圧蒸発させた。残留物を、溶出剤としてシクロヘキサン/酢酸エ
チル(7:3)を用いるシリカゲル上でのクロマトグラフにかけて純粋な標記化
合物を約80%収率(1.833g)で得た。
C13H16N2O3 計算値: C62.89 H6.50 N11.28
実測値: C62.85 H6.45 N11.15
FD-MS (m/z):248(100,[M]+)実施例10
それぞれ0.150gの重量を有すると共に25mgの活性物質を含有する錠
剤を次のように作成することができる:
組成(10,000錠につき):
5−(アラニルアミノ)−3 250g
−(1,4−ジヒドロキシ−2
−テトラリルメチレン)−2
−オキシインドール
乳糖 800g
コーンスターチ 415g
タルク粉末 30g
ステアリン酸マグネシウム 5g
5−(アラニルアミノ)−3−(1,4−ジヒドロキシ−2−テトラリルメチ
レン)−2−オキシインドールと乳糖とコーンスターチの半分とを混合し、次い
で混合物を強制的に0.5mmメッシュ寸法の篩に通過させた。コーンスターチ
(10g)
を温水(90mL)に懸濁させ、得られたペーストを用いて粉末を粒状化させた
。この粒状物を乾燥させ、1.4mmメッシュ寸法の篩にて微粉砕し、次いで残
量の澱粉とタルクとステアリン酸マグネシウムとを添加し、慎重に混合し、次い
で錠剤まで処理した。実施例11
それぞれ0.200gで投与されると共に20mgの活性物質を含有するカプ
セルを作成することができる。
500個のカプセルに対する組成:
5−(グルタミルアミノ)−3 1.0g
−(1,4−ジヒドロキシ−2
−テトラリルメチレン)−2
−オキシインドール
乳糖 80g
コーンスターチ 5g
ステアリン酸マグネシウム 5g
この処方物をツーピース硬質ゼラチンカプセルに封入し、各カプセルにつき0
.200gで投与する。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
A61K 31/40 607 A61K 31/40 607
38/00 C07K 5/062
C07K 5/062 A61K 37/02
(72)発明者 ビオツリヨ,セルジオ
イタリー国、イ−20095・クサーノ・ミラ
ニーノ、ビア・デル・ジエンツイアーネ、
10
(72)発明者 ブツゼツテイ,フランコ
イタリー国、イ−20052・モンツア、ビ
ア・デラ・ガララーナ、4
(72)発明者 バリナーリ,ダリオ
イタリー国、イ−20097・サン・ドナー
ト・ミラネーゼ、ビア・チ・ヤノツツイ、
8