JPH11343970A - 電動圧縮機 - Google Patents
電動圧縮機Info
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- JPH11343970A JPH11343970A JP15316798A JP15316798A JPH11343970A JP H11343970 A JPH11343970 A JP H11343970A JP 15316798 A JP15316798 A JP 15316798A JP 15316798 A JP15316798 A JP 15316798A JP H11343970 A JPH11343970 A JP H11343970A
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Landscapes
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
- Compressor (AREA)
- Electromagnetic Pumps, Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 回転運動を往復運動に変換してピストンに伝
達する運動変換機構を不要にすることができ、構造が簡
単でかつ小型化を図ることができる電動圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 ハウジング1内にはシリンダボア2が形
成されると共に、シリンダボア2内には、圧縮室3を区
画形成するピストン部31を有するプランジャ30が往
復動可能に嵌挿される。ハウジング1内にはプランジャ
30を往復動させる電磁コイル6が配設されている。
達する運動変換機構を不要にすることができ、構造が簡
単でかつ小型化を図ることができる電動圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 ハウジング1内にはシリンダボア2が形
成されると共に、シリンダボア2内には、圧縮室3を区
画形成するピストン部31を有するプランジャ30が往
復動可能に嵌挿される。ハウジング1内にはプランジャ
30を往復動させる電磁コイル6が配設されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電動圧縮機に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】この種の電動圧縮機には、例えば、実開
昭61−116192号公報、特開平9−151850
号公報等に開示されている。このような電動圧縮機にお
いては、電動駆動部(モータ部)と圧縮機構部(ポンプ
部)とが直列に配置されており、電動圧縮機の全長が長
くなるという不具合がある。電動圧縮機の小型化を図る
ために、例えば、特開平2−305380号公報に開示
された構造のものが知られている。これにおいては、図
8に示すように、ハウジング(ケーシング)201に内
設されたモータ210の回転子212にシリンダボア2
20が形成され、そのシリンダボア220にピストン2
30が組み付けられることで、圧縮機の短縮化が図られ
ている。すなわち、ハウジング201内には、円筒状の
固定子211と、その固定子211内に嵌挿された回転
子212とを備えたモータ210が内設されている。回
転子212の中心部には主軸213が嵌合され、その主
軸213の両端部は軸受214、215によってハウジ
ング201の両端板部に回転可能に支持されている。回
転子212にはシリンダボア220が形成され、そのシ
リンダボア220内には圧縮室を区画形成するピストン
230が往復動可能に嵌挿されると共に、バネ235に
よって後退に弾発されている。前記ハウジング201の
一端部内壁面には、回転子212の回転運動を往復直線
運動に変換してピストン230に伝達するための斜板2
40が固定されている。この斜板240にはピストン2
30の一端が当接する傾斜状の案内面241が形成され
ている。また、ハウジング201の他端部内壁面とこれ
に対向する回転子212の端面との間には、吸入孔と吐
出孔とを有する弁板250が介在されている。
昭61−116192号公報、特開平9−151850
号公報等に開示されている。このような電動圧縮機にお
いては、電動駆動部(モータ部)と圧縮機構部(ポンプ
部)とが直列に配置されており、電動圧縮機の全長が長
くなるという不具合がある。電動圧縮機の小型化を図る
ために、例えば、特開平2−305380号公報に開示
された構造のものが知られている。これにおいては、図
8に示すように、ハウジング(ケーシング)201に内
設されたモータ210の回転子212にシリンダボア2
20が形成され、そのシリンダボア220にピストン2
30が組み付けられることで、圧縮機の短縮化が図られ
ている。すなわち、ハウジング201内には、円筒状の
固定子211と、その固定子211内に嵌挿された回転
子212とを備えたモータ210が内設されている。回
転子212の中心部には主軸213が嵌合され、その主
軸213の両端部は軸受214、215によってハウジ
ング201の両端板部に回転可能に支持されている。回
転子212にはシリンダボア220が形成され、そのシ
リンダボア220内には圧縮室を区画形成するピストン
230が往復動可能に嵌挿されると共に、バネ235に
よって後退に弾発されている。前記ハウジング201の
一端部内壁面には、回転子212の回転運動を往復直線
運動に変換してピストン230に伝達するための斜板2
40が固定されている。この斜板240にはピストン2
30の一端が当接する傾斜状の案内面241が形成され
ている。また、ハウジング201の他端部内壁面とこれ
に対向する回転子212の端面との間には、吸入孔と吐
出孔とを有する弁板250が介在されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8に示す
従来の圧縮機においては、ハウジング201内に対し、
回転子212の回転運動を往復直線運動に変換してピス
トン230に伝達するための斜板240を組み付ける必
要性がある。また、弁板250は、ハウジング201の
内壁面と回転子212との間に介在されるため、回転子
212の回転運動に基づいて、回転子212と弁板25
0、又はハウジング201内壁面と弁板250との相互
の摺動面が摩耗されやすい。さらに、回転子212と共
に回転するピストン230の一端部と斜板240の案内
面241との間の相互の摺動部にも摩耗が発生する。こ
の発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、回転運動を
往復運動に変換してピストンに伝達する運動変換機構を
不要にすることができ、構造が簡単でかつ小型化を図る
ことができる電動圧縮機を提供することである。
従来の圧縮機においては、ハウジング201内に対し、
回転子212の回転運動を往復直線運動に変換してピス
トン230に伝達するための斜板240を組み付ける必
要性がある。また、弁板250は、ハウジング201の
内壁面と回転子212との間に介在されるため、回転子
212の回転運動に基づいて、回転子212と弁板25
0、又はハウジング201内壁面と弁板250との相互
の摺動面が摩耗されやすい。さらに、回転子212と共
に回転するピストン230の一端部と斜板240の案内
面241との間の相互の摺動部にも摩耗が発生する。こ
の発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、回転運動を
往復運動に変換してピストンに伝達する運動変換機構を
不要にすることができ、構造が簡単でかつ小型化を図る
ことができる電動圧縮機を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明に係る電動圧縮機は、ハウジング内
にはシリンダボアが形成されると共に、前記シリンダボ
ア内には、圧縮室を区画形成するピストン部を有するプ
ランジャが往復動可能に嵌挿され、さらに、前記ハウジ
ング内には前記プランジャを往復動させる電磁コイルが
配設されている。したがって、きわめて簡単な構造によ
って電動圧縮機を構成することができると共に、従来と
異なり、回転運動を往復直線運動に変換する斜板機構等
の運動変換機構を配設する必要性を解消することができ
る。さらに、電動圧縮機の作動時の際の摺動摩擦部分
は、シリンダボアの内周面とプランジャのピストン部と
の摺動部分に留めることができる。
に、請求項1の発明に係る電動圧縮機は、ハウジング内
にはシリンダボアが形成されると共に、前記シリンダボ
ア内には、圧縮室を区画形成するピストン部を有するプ
ランジャが往復動可能に嵌挿され、さらに、前記ハウジ
ング内には前記プランジャを往復動させる電磁コイルが
配設されている。したがって、きわめて簡単な構造によ
って電動圧縮機を構成することができると共に、従来と
異なり、回転運動を往復直線運動に変換する斜板機構等
の運動変換機構を配設する必要性を解消することができ
る。さらに、電動圧縮機の作動時の際の摺動摩擦部分
は、シリンダボアの内周面とプランジャのピストン部と
の摺動部分に留めることができる。
【0005】また、請求項2の発明に係る電動圧縮機
は、請求項1に記載の電動圧縮機において、ハウジング
には、各2つのシリンダボア、プランジャ及び電磁コイ
ルが対向状に配設されている。したがって、電動圧縮機
の作動時には、2つのプランジャの相互の往復動に基づ
く振動が相殺されるため、低振動の電動圧縮機が得られ
る。
は、請求項1に記載の電動圧縮機において、ハウジング
には、各2つのシリンダボア、プランジャ及び電磁コイ
ルが対向状に配設されている。したがって、電動圧縮機
の作動時には、2つのプランジャの相互の往復動に基づ
く振動が相殺されるため、低振動の電動圧縮機が得られ
る。
【0006】請求項3の発明に係る電動圧縮機は、請求
項2に記載の電動圧縮機において、各電磁コイルが同期
して励磁される。したがって、電動圧縮機の作動時に
は、対向状に設けられた2つのプランジャが互いに接近
・離間する方向に往復動し、プランジャの往復振動が相
殺されるため、低振動の電動圧縮機が得られる。
項2に記載の電動圧縮機において、各電磁コイルが同期
して励磁される。したがって、電動圧縮機の作動時に
は、対向状に設けられた2つのプランジャが互いに接近
・離間する方向に往復動し、プランジャの往復振動が相
殺されるため、低振動の電動圧縮機が得られる。
【0007】請求項4の発明に係る電動圧縮機は、請求
項1に記載の電動圧縮機において、プランジャの両側部
には、シリンダボアの両側部に対し第1・第2の圧縮室
をそれぞれ区画形成する第1・第2のピストン部が形成
され、ハウジング内には第1・第2の電磁コイルが前記
第1・第2のピストン部の外周囲にそれぞれ位置して配
設されている。したがって、1本のプランジャの両側部
に第1・第2の両ピストン部を設けて、2気筒に相当す
る機能をもたせることができ、プランジャに対する戻し
バネも不要となり、戻しバネの弾発力による電磁コイル
の電磁力の損失も解消される。
項1に記載の電動圧縮機において、プランジャの両側部
には、シリンダボアの両側部に対し第1・第2の圧縮室
をそれぞれ区画形成する第1・第2のピストン部が形成
され、ハウジング内には第1・第2の電磁コイルが前記
第1・第2のピストン部の外周囲にそれぞれ位置して配
設されている。したがって、1本のプランジャの両側部
に第1・第2の両ピストン部を設けて、2気筒に相当す
る機能をもたせることができ、プランジャに対する戻し
バネも不要となり、戻しバネの弾発力による電磁コイル
の電磁力の損失も解消される。
【0008】請求項5の発明に係る電動圧縮機は、請求
項4に記載の電動圧縮機において、第1・第2の電磁コ
イルが交互に励磁される。したがって、1本のプランジ
ャで2気筒となった電動圧縮機を効率よく作動すること
ができ、電磁コイルの電磁力の損失をより一層抑制する
ことができる。
項4に記載の電動圧縮機において、第1・第2の電磁コ
イルが交互に励磁される。したがって、1本のプランジ
ャで2気筒となった電動圧縮機を効率よく作動すること
ができ、電磁コイルの電磁力の損失をより一層抑制する
ことができる。
【0009】請求項6の発明に係る電動圧縮機は、請求
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路のうち、一方の系路の主要部がプランジ
ャ側に形成され、他方の系路がハウジング側に形成され
ている。したがって、圧縮室に対する吸入系路と吐出系
路との設計の自由度を増大させることができる。
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路のうち、一方の系路の主要部がプランジ
ャ側に形成され、他方の系路がハウジング側に形成され
ている。したがって、圧縮室に対する吸入系路と吐出系
路との設計の自由度を増大させることができる。
【0010】請求項7の発明に係る電動圧縮機は、請求
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路のうち、少なくとも一方の系路の主要部
がプランジャ内の貫通して配設されている。したがっ
て、ハウジング等に系路を設けるより系路を短縮化する
ことができ、圧力損失を抑制するとともに、圧縮機の大
型化を防ぐことができる。
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路のうち、少なくとも一方の系路の主要部
がプランジャ内の貫通して配設されている。したがっ
て、ハウジング等に系路を設けるより系路を短縮化する
ことができ、圧力損失を抑制するとともに、圧縮機の大
型化を防ぐことができる。
【0011】請求項8の発明に係る電動圧縮機は、請求
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路をそれぞれ開閉する弁機構が、圧縮室に
面する側に配設されている。したがって、弁機構から圧
縮室までの距離を短くすることができ、デッドスペース
を小さくすることができる。
項1に記載の電動圧縮機において、圧縮室に通じる吸入
系路と吐出系路をそれぞれ開閉する弁機構が、圧縮室に
面する側に配設されている。したがって、弁機構から圧
縮室までの距離を短くすることができ、デッドスペース
を小さくすることができる。
【0012】請求項9の発明に係る電動圧縮機は、請求
項1に記載の電動圧縮機において、冷媒として二酸化炭
素冷媒が用いられている。したがって、フロン冷媒に比
べ高圧縮・高密度で吐出容量を小さくできる二酸化炭素
冷媒を使用した場合に、圧縮機の小型化の効果が一層顕
著となる。
項1に記載の電動圧縮機において、冷媒として二酸化炭
素冷媒が用いられている。したがって、フロン冷媒に比
べ高圧縮・高密度で吐出容量を小さくできる二酸化炭素
冷媒を使用した場合に、圧縮機の小型化の効果が一層顕
著となる。
【0013】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)この発明の実施
の形態1を図1と図2にしたがって説明する。圧縮機を
縦断面で表した図1において、ハウジング1内には、そ
の中心部において、一端が閉じられ他端が開口されたシ
リンダボア2が形成され、そのシリンダボア2の周壁部
の外周にはコイル室5が形成されている。また、ハウジ
ング1内には、そのシリンダボア2の開口側に隣接して
連通するバネ室7が形成されている。
の形態1を図1と図2にしたがって説明する。圧縮機を
縦断面で表した図1において、ハウジング1内には、そ
の中心部において、一端が閉じられ他端が開口されたシ
リンダボア2が形成され、そのシリンダボア2の周壁部
の外周にはコイル室5が形成されている。また、ハウジ
ング1内には、そのシリンダボア2の開口側に隣接して
連通するバネ室7が形成されている。
【0014】前記ハウジング1内には、そのシリンダボ
ア2からバネ室7にわたってプランジャ30が装着され
ている。前記プランジャ30は、大径のピストン部31
と、小径の首部32とを同一中心線上に備えている。ピ
ストン部31はシリンダボア2に往復動可能に嵌挿さ
れ、そのピストン部31の一端面とシリンダボア2の端
壁面4との間には圧縮室3が区画形成されている。前記
首部32は、ピストン部31の一端面からバネ室7に向
けて延出され、その首部32の先端部外周にはバネ受け
フランジ33が形成されている。そして、バネ室7にお
いて、首部32の外周には、シリンダボア2の境界部の
段差面とバネ受けフランジ33との間に位置して圧縮コ
イルスプリングよりなる戻しバネ34が介装されてい
る。
ア2からバネ室7にわたってプランジャ30が装着され
ている。前記プランジャ30は、大径のピストン部31
と、小径の首部32とを同一中心線上に備えている。ピ
ストン部31はシリンダボア2に往復動可能に嵌挿さ
れ、そのピストン部31の一端面とシリンダボア2の端
壁面4との間には圧縮室3が区画形成されている。前記
首部32は、ピストン部31の一端面からバネ室7に向
けて延出され、その首部32の先端部外周にはバネ受け
フランジ33が形成されている。そして、バネ室7にお
いて、首部32の外周には、シリンダボア2の境界部の
段差面とバネ受けフランジ33との間に位置して圧縮コ
イルスプリングよりなる戻しバネ34が介装されてい
る。
【0015】また、ハウジング1のコイル室5には、プ
ランジャ30を往復動させる電磁コイル6がピストン部
31の外周囲に対応する位置において内設されている。
そして、電磁コイル6に電流が供給されてその電磁コイ
ル6が励磁されると、ピストン部31の端面とシリンダ
ボア2の端壁面4との間に発生する磁極の相互の吸引力
(磁力)に基づいて、図2に示すように、プランジャ3
0が戻しバネ34の弾発力に抗して往動される。また、
電磁コイル6が非励磁の状態になると、図1に示すよう
に、バネ受けフランジ33がバネ室7の端壁面に当接す
る位置までプランジャ30が戻しバネ34の弾発力によ
って復動されるようになっている。
ランジャ30を往復動させる電磁コイル6がピストン部
31の外周囲に対応する位置において内設されている。
そして、電磁コイル6に電流が供給されてその電磁コイ
ル6が励磁されると、ピストン部31の端面とシリンダ
ボア2の端壁面4との間に発生する磁極の相互の吸引力
(磁力)に基づいて、図2に示すように、プランジャ3
0が戻しバネ34の弾発力に抗して往動される。また、
電磁コイル6が非励磁の状態になると、図1に示すよう
に、バネ受けフランジ33がバネ室7の端壁面に当接す
る位置までプランジャ30が戻しバネ34の弾発力によ
って復動されるようになっている。
【0016】前記プランジャ30の中心部には、冷媒の
吸入系路の主要部をなす吸入路12が形成されている。
この吸入路12の一端は、バネ室7に開口し、吸入路1
2の他端は弁室13をもって圧縮室3に開口している。
弁室13には、吸入路12を閉じる方向にバネ16によ
って弾発されたボール弁(逆止弁)15が内設されてい
る。なお、ハウジング1のバネ室7の端壁部にはバネ室
7を介して前記吸入路12に連通する冷媒の吸入口10
が形成されている。また、ハウジング1には、一端が吐
出口20に開口し、他端が弁室23を介して圧縮室3に
開口する吐出系路21が形成されている。弁室23に
は、吐出系路21を閉じる方向にバネ26によって弾発
されたボール弁(逆止弁)25が内設されている。な
お、ハウジング1は、電磁コイル6やプランジャ30の
組み付けを考慮して適宜に分割構成されている。
吸入系路の主要部をなす吸入路12が形成されている。
この吸入路12の一端は、バネ室7に開口し、吸入路1
2の他端は弁室13をもって圧縮室3に開口している。
弁室13には、吸入路12を閉じる方向にバネ16によ
って弾発されたボール弁(逆止弁)15が内設されてい
る。なお、ハウジング1のバネ室7の端壁部にはバネ室
7を介して前記吸入路12に連通する冷媒の吸入口10
が形成されている。また、ハウジング1には、一端が吐
出口20に開口し、他端が弁室23を介して圧縮室3に
開口する吐出系路21が形成されている。弁室23に
は、吐出系路21を閉じる方向にバネ26によって弾発
されたボール弁(逆止弁)25が内設されている。な
お、ハウジング1は、電磁コイル6やプランジャ30の
組み付けを考慮して適宜に分割構成されている。
【0017】この実施の形態1は上述したように構成さ
れる。したがって、電磁コイル6が励磁(オン)された
り、非励磁(オフ)の状態となることで、プランジャ3
0が往復動される。図2に示すように、プランジャ30
の往動時には、そのピストン部31によって圧縮室3内
の冷媒が圧縮される。そして、圧縮室3内の冷媒の圧力
が所定値以上に達すると、圧縮室3の冷媒はボール弁2
5をバネ26の弾発力に抗して開放しながら吐出系路2
1の吐出口20より外部冷媒回路に向けて吐出される。
外部冷媒回路に流れた冷媒は凝縮器、膨張弁、蒸発器を
順に経て吸入系路の吸入口10に還流する。電磁コイル
6が非励磁の状態になると、図1に示すように、プラン
ジャ30が戻しバネ34の弾発力によって復動される。
すると、圧縮室3内が低圧となり、吸入系路の吸入口1
0に還流した冷媒はボール弁15をバネ16の弾発力に
抗して開放しながら圧縮室3に吸入される。
れる。したがって、電磁コイル6が励磁(オン)された
り、非励磁(オフ)の状態となることで、プランジャ3
0が往復動される。図2に示すように、プランジャ30
の往動時には、そのピストン部31によって圧縮室3内
の冷媒が圧縮される。そして、圧縮室3内の冷媒の圧力
が所定値以上に達すると、圧縮室3の冷媒はボール弁2
5をバネ26の弾発力に抗して開放しながら吐出系路2
1の吐出口20より外部冷媒回路に向けて吐出される。
外部冷媒回路に流れた冷媒は凝縮器、膨張弁、蒸発器を
順に経て吸入系路の吸入口10に還流する。電磁コイル
6が非励磁の状態になると、図1に示すように、プラン
ジャ30が戻しバネ34の弾発力によって復動される。
すると、圧縮室3内が低圧となり、吸入系路の吸入口1
0に還流した冷媒はボール弁15をバネ16の弾発力に
抗して開放しながら圧縮室3に吸入される。
【0018】前記したように、この実施の形態1の電動
圧縮機は、ハウジング1のシリンダボア2にプランジャ
30のピストン部31を往復動可能に嵌挿し、同ハウジ
ング1内に、前記プランジャ30を往復動させる電磁コ
イル6を配設するというきわめて簡単な構造によって圧
縮機として機能させることができる。さらに、従来と異
なり、回転運動を往復直線運動に変換する斜板機構等の
運動変換機構を配設する必要性を解消することができ、
電動圧縮機の全長を短縮して、小型化並びに軽量化を容
易に図ることができる。さらに、電動圧縮機の作動時の
際の摺動摩擦部分は、シリンダボア2の内周面とプラン
ジャ30のピストン部31との摺動部分に留めることが
でき、その摺動部分に対する潤滑オイルの供給において
も、低いオイルサーキュレイションに設定することが可
能となり、運転効率が向上すると共に、耐久性、信頼性
が向上する。
圧縮機は、ハウジング1のシリンダボア2にプランジャ
30のピストン部31を往復動可能に嵌挿し、同ハウジ
ング1内に、前記プランジャ30を往復動させる電磁コ
イル6を配設するというきわめて簡単な構造によって圧
縮機として機能させることができる。さらに、従来と異
なり、回転運動を往復直線運動に変換する斜板機構等の
運動変換機構を配設する必要性を解消することができ、
電動圧縮機の全長を短縮して、小型化並びに軽量化を容
易に図ることができる。さらに、電動圧縮機の作動時の
際の摺動摩擦部分は、シリンダボア2の内周面とプラン
ジャ30のピストン部31との摺動部分に留めることが
でき、その摺動部分に対する潤滑オイルの供給において
も、低いオイルサーキュレイションに設定することが可
能となり、運転効率が向上すると共に、耐久性、信頼性
が向上する。
【0019】特に、冷媒として、高圧力・高密度の状態
で使用される二酸化炭素冷媒等が用いられた場合には、
従来の電動圧縮機に比べ、小型化において効果が顕著で
ある。なお、二酸化炭素冷媒は吐出圧が100気圧前後
(フロン冷媒は15気圧前後)で、蒸発圧が35気圧前
後(フロン冷媒は2気圧前後)であり、高圧力・高密度
の状態で使用されるため、吐出容量を小さくすることが
できる。これに基づいて、プランジャ30のピストン部
31の径も小さく設定することができるため、二酸化炭
素冷媒の使用に適している。二酸化炭素冷媒は臨界温度
が31度Cと低く、夏場などにおいては臨界温度を越え
た使用環境となる場合がある。このため、凝縮器におい
ては、超臨界温度での使用状態としている。そして、冷
却された二酸化炭素冷媒は高圧気体のまま膨張弁に流れ
る。膨張弁において、二酸化炭素冷媒は35気圧前後に
減圧されて気液混合状態となり蒸発器に流れる。そし
て、蒸発器において二酸化炭素冷媒が蒸発し、吸入口1
0に還流する。
で使用される二酸化炭素冷媒等が用いられた場合には、
従来の電動圧縮機に比べ、小型化において効果が顕著で
ある。なお、二酸化炭素冷媒は吐出圧が100気圧前後
(フロン冷媒は15気圧前後)で、蒸発圧が35気圧前
後(フロン冷媒は2気圧前後)であり、高圧力・高密度
の状態で使用されるため、吐出容量を小さくすることが
できる。これに基づいて、プランジャ30のピストン部
31の径も小さく設定することができるため、二酸化炭
素冷媒の使用に適している。二酸化炭素冷媒は臨界温度
が31度Cと低く、夏場などにおいては臨界温度を越え
た使用環境となる場合がある。このため、凝縮器におい
ては、超臨界温度での使用状態としている。そして、冷
却された二酸化炭素冷媒は高圧気体のまま膨張弁に流れ
る。膨張弁において、二酸化炭素冷媒は35気圧前後に
減圧されて気液混合状態となり蒸発器に流れる。そし
て、蒸発器において二酸化炭素冷媒が蒸発し、吸入口1
0に還流する。
【0020】次に、前記実施の形態1の変更例を図3〜
図5にしたがって説明する。図3に示す電動圧縮機は、
ハウジング1a内に、2つのプランジャ30のピストン
部31を互いに対面させ対向状に配設したものである。
また、図4に示す電動圧縮機は、ハウジング1b内に、
2つのプランジャ30のピストン部31を反対向きに配
設したものである。図3及び図4に示す電動圧縮機の他
の構成は、前記実施の形態1と略同様にして構成される
ため同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は
省略する。図3または図4に示すように、ハウジング1
aまたは1b内に対し、2つのプランジャ30を対向状
に配設されている。2つの電磁コイル6が同時に励磁さ
れると、2つのプランジャ30のピストン部31は互い
に接近する方向に往動する一方、2つの電磁コイル6が
同時に消磁されると、2つのプランジャ30のピストン
部31は互いに離間する方向に復動される。2つの電磁
コイル6を同期して励磁・消磁させることにより、2つ
のプランジャ30のピストン部31は互いに接近・離間
する方向に往復動するため、相互の往復動に基づく振動
が相殺され、低振動の電動圧縮機が得られる。また、図
5に示す電動圧縮機は、ハウジング1c側に吸入弁機構
15cを有する吸入系路11と、吐出弁機構25cを有
する吐出系路21とが形成されている。また、吸入弁機
構15c及び吐出弁機構25cは、ボール弁、リード弁
等の逆止弁が用いられる。図5に示す電動圧縮機の他の
構成は、前記実施の形態1と略同様にして構成されるた
め同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省
略する。
図5にしたがって説明する。図3に示す電動圧縮機は、
ハウジング1a内に、2つのプランジャ30のピストン
部31を互いに対面させ対向状に配設したものである。
また、図4に示す電動圧縮機は、ハウジング1b内に、
2つのプランジャ30のピストン部31を反対向きに配
設したものである。図3及び図4に示す電動圧縮機の他
の構成は、前記実施の形態1と略同様にして構成される
ため同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は
省略する。図3または図4に示すように、ハウジング1
aまたは1b内に対し、2つのプランジャ30を対向状
に配設されている。2つの電磁コイル6が同時に励磁さ
れると、2つのプランジャ30のピストン部31は互い
に接近する方向に往動する一方、2つの電磁コイル6が
同時に消磁されると、2つのプランジャ30のピストン
部31は互いに離間する方向に復動される。2つの電磁
コイル6を同期して励磁・消磁させることにより、2つ
のプランジャ30のピストン部31は互いに接近・離間
する方向に往復動するため、相互の往復動に基づく振動
が相殺され、低振動の電動圧縮機が得られる。また、図
5に示す電動圧縮機は、ハウジング1c側に吸入弁機構
15cを有する吸入系路11と、吐出弁機構25cを有
する吐出系路21とが形成されている。また、吸入弁機
構15c及び吐出弁機構25cは、ボール弁、リード弁
等の逆止弁が用いられる。図5に示す電動圧縮機の他の
構成は、前記実施の形態1と略同様にして構成されるた
め同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省
略する。
【0021】(実施の形態2)次に、この発明の実施の
形態2を図6と図7にしたがって説明する。図6におい
て、ハウジング101は、アウタハウジング101aと
インナハウジング101bとを備えている。アウタハウ
ジング101aの内室に組み込まれたインナハウジング
101bには、その中心部において、両端が閉じられた
シリンダボア102が形成されている。前記シリンダボ
ア102には、プランジャ130が往復動可能に嵌挿さ
れている。このプランジャ130は、その中央部の小径
の首部135と、その両側部から同一中心線上にそれぞ
れ延出された第1ピストン部131aと第2ピストン部
131bとを備えている。そして、第1ピストン部13
1aとシリンダボア102の一方の端壁面104aとの
間には第1圧縮室103aが区画形成され、第2ピスト
ン部131bとシリンダボア102の他方の端壁面10
4bとの間には第2圧縮室103bが区画形成されてい
る。
形態2を図6と図7にしたがって説明する。図6におい
て、ハウジング101は、アウタハウジング101aと
インナハウジング101bとを備えている。アウタハウ
ジング101aの内室に組み込まれたインナハウジング
101bには、その中心部において、両端が閉じられた
シリンダボア102が形成されている。前記シリンダボ
ア102には、プランジャ130が往復動可能に嵌挿さ
れている。このプランジャ130は、その中央部の小径
の首部135と、その両側部から同一中心線上にそれぞ
れ延出された第1ピストン部131aと第2ピストン部
131bとを備えている。そして、第1ピストン部13
1aとシリンダボア102の一方の端壁面104aとの
間には第1圧縮室103aが区画形成され、第2ピスト
ン部131bとシリンダボア102の他方の端壁面10
4bとの間には第2圧縮室103bが区画形成されてい
る。
【0022】前記インナハウジング101bには、プラ
ンジャ130を往復動させる第1電磁コイル106aと
第2電磁コイル106bとが、前記第1ピストン部13
1aと第2ピストン部131bの外周囲に対応する位置
においてそれぞれ内設されている。そして、第2電磁コ
イル106bが非励磁の状態で第1電磁コイル106a
が励磁されると、図7に示すように、第1ピストン部1
31aの端面とシリンダボア102の一方の端壁面10
4aとの間に発生する磁極の相互の吸引力(磁力)に基
づいてプランジャ130が往動される。また、第1電磁
コイル106aが非励磁の状態となり第2電磁コイル1
06bが励磁されると、図6に示すように、第2ピスト
ン部131bの端面とシリンダボア102の他方の端壁
面104bとの間に発生する磁極の相互の吸引力(磁
力)に基づいてプランジャ130が復動されるようにな
っている。
ンジャ130を往復動させる第1電磁コイル106aと
第2電磁コイル106bとが、前記第1ピストン部13
1aと第2ピストン部131bの外周囲に対応する位置
においてそれぞれ内設されている。そして、第2電磁コ
イル106bが非励磁の状態で第1電磁コイル106a
が励磁されると、図7に示すように、第1ピストン部1
31aの端面とシリンダボア102の一方の端壁面10
4aとの間に発生する磁極の相互の吸引力(磁力)に基
づいてプランジャ130が往動される。また、第1電磁
コイル106aが非励磁の状態となり第2電磁コイル1
06bが励磁されると、図6に示すように、第2ピスト
ン部131bの端面とシリンダボア102の他方の端壁
面104bとの間に発生する磁極の相互の吸引力(磁
力)に基づいてプランジャ130が復動されるようにな
っている。
【0023】前記プランジャ130の中心部には、冷媒
の吸入系路の主要部をなす吸入路112が形成されてい
る。プランジャ130の首部135の中央部には吸入路
112に開口する連通孔118が貫設されている。この
連通孔118は、プランジャ130の首部135とシリ
ンダボア102との間の空間部、シリンダボア102の
周壁部に貫設された連通孔119、及びインナハウジン
グ101bの中央部の凹部とアウタハウジング101a
の内周壁面との間の空間部を通してアウタハウジング1
01aの吸入口110に連通している。吸入路112の
両端は弁室をもって第1圧縮室103aと第2圧縮室1
03bとにそれぞれ開口している。各弁室には、吸入路
112を閉じる方向にバネによってそれぞれ弾発された
ボール弁(逆止弁)115a、115bがそれぞれ内設
されている。
の吸入系路の主要部をなす吸入路112が形成されてい
る。プランジャ130の首部135の中央部には吸入路
112に開口する連通孔118が貫設されている。この
連通孔118は、プランジャ130の首部135とシリ
ンダボア102との間の空間部、シリンダボア102の
周壁部に貫設された連通孔119、及びインナハウジン
グ101bの中央部の凹部とアウタハウジング101a
の内周壁面との間の空間部を通してアウタハウジング1
01aの吸入口110に連通している。吸入路112の
両端は弁室をもって第1圧縮室103aと第2圧縮室1
03bとにそれぞれ開口している。各弁室には、吸入路
112を閉じる方向にバネによってそれぞれ弾発された
ボール弁(逆止弁)115a、115bがそれぞれ内設
されている。
【0024】また、アウタハウジング101a及びイン
ナハウジング101bには、一端が吐出口120に開口
し、他端が2経路に分かれて第1圧縮室103aと第2
圧縮室103bとにそれぞれ弁室をもって連通する吐出
系路121が形成されている。吐出系路121の各弁室
には、吸入路112を閉じる方向にバネによってそれぞ
れ弾発されたボール弁(逆止弁)125a、125bが
それぞれ内設されている。なお、アウタハウジング10
1aは、インナハウジング101bの組み付けを考慮し
て適宜に分割構成され、インナハウジング101bは、
第1・第2の両電磁コイル106a、106bやプラン
ジャ130の組み付けを考慮して適宜に分割構成されて
いる。
ナハウジング101bには、一端が吐出口120に開口
し、他端が2経路に分かれて第1圧縮室103aと第2
圧縮室103bとにそれぞれ弁室をもって連通する吐出
系路121が形成されている。吐出系路121の各弁室
には、吸入路112を閉じる方向にバネによってそれぞ
れ弾発されたボール弁(逆止弁)125a、125bが
それぞれ内設されている。なお、アウタハウジング10
1aは、インナハウジング101bの組み付けを考慮し
て適宜に分割構成され、インナハウジング101bは、
第1・第2の両電磁コイル106a、106bやプラン
ジャ130の組み付けを考慮して適宜に分割構成されて
いる。
【0025】この実施の形態2は上述したように構成さ
れる。したがって、第2電磁コイル106bが非励磁の
状態にあり、第1電磁コイル106aが励磁されること
で、図7に示すように、プランジャ130が往動され
る。これとは逆に第1電磁コイル106aが非励磁の状
態となり第2電磁コイル106bが励磁されることで、
図6に示すように、プランジャ130が復動される。図
7に示すように、プランジャ130が往動されると、そ
の第1ピストン部131aによって第1圧縮室103a
内の冷媒が圧縮される。そして、第1圧縮室103a内
の冷媒の圧力が所定値以上に達すると、第1圧縮室10
3aの冷媒はボール弁125aをバネの弾発力に抗して
開放しながら吐出系路121の吐出口120より外部冷
媒回路に向けて吐出される。外部冷媒回路に流れた冷媒
は凝縮器、膨張弁、蒸発器を順に経て吸入系路の吸入口
110に還流する。一方、第2圧縮室103bにおいて
は、プランジャ130が往動されると、第2圧縮室10
3b内が低圧となり、前記吸入口110に還流した冷媒
はボール弁115bをバネの弾発力に抗して開放しなが
ら第2圧縮室103bに吸入される。
れる。したがって、第2電磁コイル106bが非励磁の
状態にあり、第1電磁コイル106aが励磁されること
で、図7に示すように、プランジャ130が往動され
る。これとは逆に第1電磁コイル106aが非励磁の状
態となり第2電磁コイル106bが励磁されることで、
図6に示すように、プランジャ130が復動される。図
7に示すように、プランジャ130が往動されると、そ
の第1ピストン部131aによって第1圧縮室103a
内の冷媒が圧縮される。そして、第1圧縮室103a内
の冷媒の圧力が所定値以上に達すると、第1圧縮室10
3aの冷媒はボール弁125aをバネの弾発力に抗して
開放しながら吐出系路121の吐出口120より外部冷
媒回路に向けて吐出される。外部冷媒回路に流れた冷媒
は凝縮器、膨張弁、蒸発器を順に経て吸入系路の吸入口
110に還流する。一方、第2圧縮室103bにおいて
は、プランジャ130が往動されると、第2圧縮室10
3b内が低圧となり、前記吸入口110に還流した冷媒
はボール弁115bをバネの弾発力に抗して開放しなが
ら第2圧縮室103bに吸入される。
【0026】図6に示すように、プランジャ130が復
動されると、その第2ピストン部131bによって第2
圧縮室103b内の冷媒が圧縮され、ボール弁125b
をバネの弾発力に抗して開放しながら吐出系路121の
吐出口120より外部冷媒回路に向けて吐出される。一
方、第1圧縮室103aにおいては、低圧となり、前記
吸入口110に還流した冷媒はボール弁115aを開放
しながら第1圧縮室103aに吸入される。
動されると、その第2ピストン部131bによって第2
圧縮室103b内の冷媒が圧縮され、ボール弁125b
をバネの弾発力に抗して開放しながら吐出系路121の
吐出口120より外部冷媒回路に向けて吐出される。一
方、第1圧縮室103aにおいては、低圧となり、前記
吸入口110に還流した冷媒はボール弁115aを開放
しながら第1圧縮室103aに吸入される。
【0027】前記したように、この実施の形態2の電動
圧縮機においては、インナハウジング101bのシリン
ダボア102に第1・第2の両ピストン部131a、1
31bを備えたプランジャ130を往復動可能に嵌挿
し、同インナハウジング101b内に、前記プランジャ
130を往復動させる第1・第2の両電磁コイル106
a、106bを配設するというきわめて簡単な構造によ
って圧縮機として機能させることができる。特に、この
実施の形態2においては、1本のプランジャ130の両
側部に第1・第2の両ピストン部131a、131bを
設けて、2気筒に相当する機能をもたせることができ
る。さらに、プランジャ130に対する戻しバネも不要
となり、戻しバネの弾発力による電磁コイルの電磁力の
損失も解消される。また、従来と異なり、回転運動を往
復直線運動に変換する斜板機構等の運動変換機構を配設
する必要も解消することができ、電動圧縮機の作動時の
際の摺動摩擦部分は、シリンダボア102の内周面とプ
ランジャ130の第1・第2の両ピストン部131a、
131bとの摺動部分に留めることができ、その摺動部
分に対する潤滑オイルの供給においても、低いオイルサ
ーキュレイションに設定することが可能となり、運転効
率が向上すると共に、耐久性、信頼性が向上する。
圧縮機においては、インナハウジング101bのシリン
ダボア102に第1・第2の両ピストン部131a、1
31bを備えたプランジャ130を往復動可能に嵌挿
し、同インナハウジング101b内に、前記プランジャ
130を往復動させる第1・第2の両電磁コイル106
a、106bを配設するというきわめて簡単な構造によ
って圧縮機として機能させることができる。特に、この
実施の形態2においては、1本のプランジャ130の両
側部に第1・第2の両ピストン部131a、131bを
設けて、2気筒に相当する機能をもたせることができ
る。さらに、プランジャ130に対する戻しバネも不要
となり、戻しバネの弾発力による電磁コイルの電磁力の
損失も解消される。また、従来と異なり、回転運動を往
復直線運動に変換する斜板機構等の運動変換機構を配設
する必要も解消することができ、電動圧縮機の作動時の
際の摺動摩擦部分は、シリンダボア102の内周面とプ
ランジャ130の第1・第2の両ピストン部131a、
131bとの摺動部分に留めることができ、その摺動部
分に対する潤滑オイルの供給においても、低いオイルサ
ーキュレイションに設定することが可能となり、運転効
率が向上すると共に、耐久性、信頼性が向上する。
【0028】なお、前記実施の形態1及び2において
は、圧縮室(又は第1、2の両圧縮室103a、103
b)3に通じる吸入系路と吐出系路のうち、吸入系路の
主要部をなす吸入路12(112)がプランジャ30
(130)側に形成され、吐出系路21(121)がハ
ウジング1(101)側に形成された場合を例示した
が、これに限定するものではない。例えば、吸入系路を
ハウジング1(101)側に形成し、吐出系路の主要部
をプランジャ30(130)側に形成してもよい。さら
に、図5に示すように、吸入系路11と吐出系路21と
を共にハウジング1c側に形成してもよい。
は、圧縮室(又は第1、2の両圧縮室103a、103
b)3に通じる吸入系路と吐出系路のうち、吸入系路の
主要部をなす吸入路12(112)がプランジャ30
(130)側に形成され、吐出系路21(121)がハ
ウジング1(101)側に形成された場合を例示した
が、これに限定するものではない。例えば、吸入系路を
ハウジング1(101)側に形成し、吐出系路の主要部
をプランジャ30(130)側に形成してもよい。さら
に、図5に示すように、吸入系路11と吐出系路21と
を共にハウジング1c側に形成してもよい。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
回転運動を往復運動に変換してピストンに伝達する運動
変換機構を不要にすることができ、構造が簡単で小型化
を図ることができる。さらに、電動圧縮機の作動時の際
の摺動摩擦部分は、シリンダボアの内周面とプランジャ
のピストン部との摺動部分に留めることができ、その摺
動部分に対する潤滑オイルの供給においても、低いオイ
ルサーキュレイションに設定することが可能となり、運
転効率が向上すると共に、耐久性、信頼性が向上する。
回転運動を往復運動に変換してピストンに伝達する運動
変換機構を不要にすることができ、構造が簡単で小型化
を図ることができる。さらに、電動圧縮機の作動時の際
の摺動摩擦部分は、シリンダボアの内周面とプランジャ
のピストン部との摺動部分に留めることができ、その摺
動部分に対する潤滑オイルの供給においても、低いオイ
ルサーキュレイションに設定することが可能となり、運
転効率が向上すると共に、耐久性、信頼性が向上する。
【図1】この発明の実施の形態1の電動圧縮機における
プランジャが戻しバネによって復動端位置に復帰された
状態を示す縦断面図である。
プランジャが戻しバネによって復動端位置に復帰された
状態を示す縦断面図である。
【図2】同じくプランジャが往動端位置まで前進された
状態を示す縦断面図である。
状態を示す縦断面図である。
【図3】同じく実施の形態1の電動圧縮機の変更例1を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図4】同じく実施の形態1の電動圧縮機の変更例2を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図5】同じく実施の形態1の電動圧縮機の変更例3を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図6】この発明の実施の形態2の電動圧縮機における
プランジャが復動端位置に復帰された状態を示す縦断面
図である。
プランジャが復動端位置に復帰された状態を示す縦断面
図である。
【図7】同じくプランジャが往動端位置まで前進された
状態を示す縦断面図である。
状態を示す縦断面図である。
【図8】従来の電動圧縮機を示す縦断面図である。
1 ハウジング 2 シリンダボア 3 圧縮室 6 電磁コイル 30 プランジャ 31 ピストン部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹中 健二 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (9)
- 【請求項1】 ハウジング内にはシリンダボアが形成さ
れると共に、前記シリンダボア内には、圧縮室を区画形
成するピストン部を有するプランジャが往復動可能に嵌
挿され、 さらに、前記ハウジング内には前記プランジャを往復動
させる電磁コイルが配設されている電動圧縮機。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
ハウジングには、各2つのシリンダボア、プランジャ及
び電磁コイルが対向状に配設されている電動圧縮機。 - 【請求項3】 請求項2に記載の電動圧縮機において、
各電磁コイルが同期して励磁される電動圧縮機。 - 【請求項4】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
プランジャの両側部には、シリンダボアの両側部に対し
第1・第2の圧縮室をそれぞれ区画形成する第1・第2
のピストン部が形成され、ハウジング内には第1・第2
の電磁コイルが前記第1・第2のピストン部の外周囲に
位置してそれぞれ配設されている電動圧縮機。 - 【請求項5】 請求項4に記載の電動圧縮機において、
第1・第2の電磁コイルが交互に励磁される電動圧縮
機。 - 【請求項6】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
圧縮室に通じる吸入系路と吐出系路のうち、一方の系路
の主要部がプランジャ側に形成され、他方の系路がハウ
ジング側に形成されている電動圧縮機。 - 【請求項7】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
圧縮室に通じる吸入系路と吐出系路のうち、少なくとも
一方の系路の主要部がプランジャ内の貫通して配設され
ている電動圧縮機。 - 【請求項8】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
圧縮室に通じる吸入系路と吐出系路をそれぞれ開閉する
弁機構が、圧縮室に面する側に配設されている電動圧縮
機。 - 【請求項9】 請求項1に記載の電動圧縮機において、
冷媒として二酸化炭素冷媒が用いられている電動圧縮
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15316798A JPH11343970A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 電動圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15316798A JPH11343970A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 電動圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11343970A true JPH11343970A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15556524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15316798A Pending JPH11343970A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 電動圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11343970A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6962059B2 (en) | 2000-08-01 | 2005-11-08 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Refrigerating cycle device |
JP2009121437A (ja) * | 2007-11-19 | 2009-06-04 | Nec Corp | 流体貯蔵槽 |
WO2011027736A1 (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-10 | 株式会社 豊田自動織機 | リニア電動式圧縮機 |
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CN105697270A (zh) * | 2016-01-24 | 2016-06-22 | 夏波 | 高效抽取石油节能环保设备 |
CN105697302A (zh) * | 2016-01-24 | 2016-06-22 | 余虹仪 | 安全压缩空气环保装置 |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP15316798A patent/JPH11343970A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070126 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070206 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070619 |