JPH11270596A - 一方向クラッチ - Google Patents
一方向クラッチInfo
- Publication number
- JPH11270596A JPH11270596A JP10077452A JP7745298A JPH11270596A JP H11270596 A JPH11270596 A JP H11270596A JP 10077452 A JP10077452 A JP 10077452A JP 7745298 A JP7745298 A JP 7745298A JP H11270596 A JPH11270596 A JP H11270596A
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- wedge
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- Pending
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- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Abstract
ることなく、動力伝達トルクの最大許容容量を拡大でき
るようにすること。 【解決手段】同心状に配設される内外2つの環体1,2
を同期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状
態とに切り換える一方向クラッチAにおいて、内側環体
1の外周面の円周数カ所に、平坦面または周方向に湾曲
する凹曲面からなるカム面1aを形成している。この場
合、転動体4とカム面1aとの接触形態が円筒形と平坦
面もしくは凹曲面との接触になるので、従来の2円筒同
士の接触形態に比べて、カム面1aところ4との接触面
積が、従来例に比べて増大する。これにより、ころ4と
カム面1aとの接触面圧を低減できるようになり、動力
伝達トルクの最大許容容量が拡大するようになる。
Description
関する。一方向クラッチは、種々な機能装置の送り機構
の他、自動車などのエンジンのクランクシャフトからベ
ルトを介して駆動される補機に装備するプーリなどに内
蔵される。前述の補機としては、例えば自動車のエアコ
ンディショナ用コンプレッサ、ウォーターポンプ、オル
ターネータ、冷却ファン、クランクプーリなどが挙げら
れる。
方から他方へ回転動力を伝達するロック状態と、動力伝
達を遮断するフリー状態とを切り換えるものである。
間の径方向対向空間の円周数カ所にくさび状空間が設け
られ、このくさび状空間にくさび部材としてのころが配
置される。このくさび状空間は、外側環体の内周面の円
周数カ所に設けられる径方向外向きに凹む凹曲面からな
るカム面と、内側環体の円筒形の外周面とで形成され
る。
ッチの外形サイズをコンパクトに保ちながら、動力伝達
トルクの最大許容容量を拡大することが求められてい
る。
内側環体ところとの間の接触面圧により決まる。この接
触面圧を決定する要素は、主として、内側環体ところと
の間の接触面積、ならびにそれらに作用するラジアル荷
重である。ここで、ラジアル荷重は、使用対象に応じて
特定されるものであるから、一方向クラッチの動力伝達
トルクの最大許容容量を拡大するには、前述の接触面積
を拡大すればよいと言える。この内側環体ところとの接
触面積は、ころ数、ころの半径寸法や軸方向寸法、内側
環体の半径寸法により決まるが、これらは、一方向クラ
ッチに要求される外径寸法や軸方向寸法などに応じて制
約される。したがって、上記従来の一方向クラッチで
は、その外径サイズを変更しなければ、動力伝達トルク
の最大許容容量を拡大することは不可能であり、ここに
改良の余地がある。
ている形態の場合、回転遠心力が増大する高速回転域に
おいてころのかみ合い性が弱まる傾向となることが指摘
される。というのは、回転動作中におけるころのロック
位置またはフリー位置への転動動作は、回転遠心力の作
用により外側環体のカム面に押し付けられた状態で案内
されるが、回転遠心力が増大するような状況では、この
回転遠心力が、カム面において径寸法の大きい側つまり
フリー位置へころを動かそうとするように作用するから
である。そのため、ころの遅れ角(ロック位置とフリー
位置と回転中心とでなす角度)が必要以上に大きくなり
やすく、ロック動作が遅れる傾向となる。
おいて、外形寸法を大きくすることなく、動力伝達トル
クの最大許容容量を拡大できるようにすることを目的と
している。
向クラッチは、同心状に配設される内外2つの環体を同
期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態と
に切り換えるもので、前記内側環体の外周面の円周数カ
所に、外側環体の内周面との間にくさび状空間を形成す
るカム面が設けられ、このカム面が、平坦面あるいは周
方向に湾曲する凹曲面に形成されている。
心状に配設される内外2つの環体と、内側環体の外周面
の円周数カ所に設けられて外側環体の内周面との間でく
さび状空間を形成するカム面と、前記各くさび状空間に
1つずつ配置されてロック位置とフリー位置との間で変
位して状態を切り換えるくさび部材としての転動体と、
前記2つの環体の間に介装されかつ前記カム面に対応す
る円周数カ所に前記転動体が周方向転動可能に1つずつ
収納されるポケットを有する保持器と、転動体をくさび
状空間の狭い側へ弾発付勢する弾発付勢手段とを備え、
前記カム面が、平坦面あるいは周方向に湾曲する凹曲面
に形成されている。
内側環体側に平坦面あるいは凹曲面からなるカム面を設
けた場合、ロック時の転動体やカム面の弾性変形を考慮
すると、カム面に対する転動体の接触面積が、従来の外
周面が円筒形の内側環体に対する転動体の接触面積に比
べて増大することになる。これにより、内側環体と転動
体との単位面積当たりの接触圧力が低減されることにな
るので、動力伝達トルクの最大許容容量が拡大する。
は、円筒形であって、その周方向各部の内径寸法が一定
であるので、転動体に作用する回転遠心力が転動体を周
方向に動かす力として作用しない。つまり、転動体のか
み合い性が回転遠心力で弱められることがなくなる。
示す実施形態に基づいて説明する。
かり、図1は、一方向クラッチの縦断側面図、図2は、
図1の(2)−(2)線断面の矢視図、図3は、保持器
のポケットの平面展開図、図4は、内輪を示す斜視図、
図5は、ころとカム面との接触面積を示す説明図であ
る。
いる。この一方向クラッチAは、内側環体としての内輪
1、外側環体としての外輪2、保持器3、転動体として
のころ4、コイルバネ5を備えている。動作としては、
内輪1と外輪2との回転差に応じて、ころ4が転動して
内・外輪1,2を相対回転させる状態と同期回転させる
状態とに切り換わり、内・外輪1,2間で回転動力を遮
断したり伝達したりする。
ー状のカム面1aが設けられており、それにより外周面
が多角形(例えば8角形)に形成されている。
介して同心状に嵌合されるものであり、内外周面ともに
円筒形に形成されている。この外輪2の内周面と内輪1
のカム面1aとでくさび状空間が形成される。
て内輪1の外周面に圧入嵌合されるもので、内輪1のカ
ム面1bに対応する位置に径方向内外に貫通するポケッ
ト3aが設けられている。
ずつ周方向転動可能に収納された状態で、内輪1のカム
面1aと外輪2との間に形成されるくさび状空間に配置
されている。
aに1つずつ圧縮状態で収納されており、その伸張復元
力でころ4を内輪1のカム面1aと外輪2とで形成する
くさび状空間の狭い側(ロック側)へ弾発付勢する。こ
のコイルバネ5は、バネ線材を長方形に巻回した角巻き
バネとされており、保持器3のポケット3aの内面に一
体形成される突起3bに対して外嵌装着されることによ
って、内輪1のカム面1aに対して略平行な姿勢とされ
ている。コイルバネ5の一端は突起3bの基部に形成さ
れた周溝3cに係止嵌合されており、保持器3に対して
非分離に取り付けられるようになっている。
もしくは凹曲面からなるカム面1aを形成していれば、
内輪1に対するころ4の接触形態が円筒形と平坦面もし
くは凹曲面との接触になるので、内輪1のカム面1aに
対するころ4の接触面積が、従来例に比べて増大する。
したがって、内輪1ところ4との接触面圧を低減できる
ようになるから、一方向クラッチAの動力伝達トルクの
最大許容容量が拡大される結果となる。ここで、動力伝
達トルクの最大許容容量を求める計算式を、実施形態の
場合と、従来例の場合とについて示す。
(内輪ところとの最大接触圧力)、rはころ半径、Rは
内輪外周半径、Lはころ長さ、Eはヤング率、θはくさ
び角度を1/2した角度である。このように計算式が異
なるのは、ころ4とカム面1aとの接触形態の違いによ
るものである。
することで、ころ4のロック位置またはフリー位置への
転動動作を案内する外輪2の内周面を円筒形にしていれ
ば、回転遠心力は、ころ4を外輪2の内周面に押し付け
るよう作用するだけで、周方向に動かすように作用しな
くなるから、回転遠心力が増大する高速回転域において
も、ころ4のロック時のかみ合い性が弱められることが
なくなる。そのため、ころ4の遅れ角(ロック位置とフ
リー位置と回転中心とでなす角度)を従来例に比べて小
さくできるようになり、これにより、ロック動作の応答
性を向上できるようになる。
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
面1aを平坦面とした例を挙げているが、例えば図6お
よび図7に示すように、周方向に湾曲する凹曲面とする
ことができる。この場合の動力伝達トルクの最大許容容
量を求める計算式は、次のようになる。
である。
のほうが、平坦面とする場合に比べてころ4とカム面1
aとの接触面積がさらに大きくなるので、上記計算式か
ら明らかなように動力伝達トルクの最大許容容量のさら
なる拡大が可能となる。
してはころ4の他、玉などとすることができる。この場
合、内輪1の外周面または外輪2の内周面の少なくとも
一方に玉の転動案内溝を設けて、玉を周方向一直線に転
動案内させるようにするのが好ましい。
などのエンジンに装着される各種の補機のプーリに内蔵
することができる。具体的に、補機としてオルタネータ
とする場合について、図8に示して説明する。この場
合、オルタネータのプーリ20とロータ21との間に、
上述した実施形態の一方向クラッチAを介装し、さらに
一方向クラッチAの軸方向両側に深溝型玉軸受などの転
がり軸受22,22を配設している。この場合、プーリ
20とロータ21との回転差に応じて、一方向クラッチ
Aがフリー状態とロック状態とに切り替わり、プーリ2
0からロータ21へ回転動力を伝達させたり遮断させた
りするようになる。なお、オルタネータでは、プーリ2
0が、エンジンのクランクシャフトによりベルト23を
介して回転駆動されるため、従来では、例えばクランク
シャフトの回転数が低下すると、オルタネータの発電効
率が低下するが、一方向クラッチAを内蔵していれば、
プーリ20の回転数が低下するとき、ロータ21を自身
の慣性力によって回転数を高域に維持させるように一方
向クラッチAを機能させることができるので、発電効率
の向上に貢献できるようになる。また、クランク軸から
の回転変動とオルタネータのロータ軸の慣性力により、
ベルトにストレスがかかって、ベルト寿命が低下した
り、スリップによる騒音が発生したりすることを防止で
きる。
向クラッチでは、ロック時のカム面に対する転動体の接
触面積を、従来例に比べて増大できるようになるから、
カム面と転動体との単位面積当たりの接触圧力を低減で
きるようになり、動力伝達トルクの最大許容容量を拡大
できる結果となる。要するに、本発明では、内側環体と
転動体との接触形態を工夫することにより、一方向クラ
ッチの外形寸法とは無関係に、内側環体と転動体との接
触面積を増大させるようにしたものであるから、一方向
クラッチの外形寸法をコンパクトに保ちながら、動力伝
達トルクの最大許容容量を拡大できるようになる。
よって、転動体を案内する外側環体の内周面を円筒形に
していれば、その周方向各部の内径寸法が一定であるの
で、転動体に作用する回転遠心力が転動体を周方向に動
かす力として作用しない。つまり、転動体のかみ合い性
が回転遠心力で弱められることがなくなるので、転動体
の遅れ角(ロック位置とフリー位置と回転中心とでなす
角度)を従来例に比べて小さくできるようになり、これ
により、ロック動作の応答性を向上できるようになる。
頼性の高いクラッチ機能を発揮する一方向クラッチを提
供できるようになる。
縦断側面図
す説明図
で、図2に対応する図
トを示す上半分の断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 同心状に配設される内外2つの環体を同
期回転させるロック状態と相対回転させるフリー状態と
に切り換える一方向クラッチであって、 前記内側環体の外周面の円周数カ所に、外側環体の内周
面との間にくさび状空間を形成するカム面が設けられ、 このカム面が、平坦面あるいは周方向に湾曲する凹曲面
に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ。 - 【請求項2】 同心状に配設される内外2つの環体と、 内側環体の外周面の円周数カ所に設けられて外側環体の
内周面との間でくさび状空間を形成するカム面と、 前記各くさび状空間に1つずつ配置されてロック位置と
フリー位置との間で変位して状態を切り換えるくさび部
材としての転動体と、 前記2つの環体の間に介装されかつ前記カム面に対応す
る円周数カ所に前記転動体が周方向転動可能に1つずつ
収納されるポケットを有する保持器と、 転動体をくさび状空間の狭い側へ弾発付勢する弾発付勢
手段とを備え、 前記カム面が、平坦面あるいは周方向に湾曲する凹曲面
に形成されている、ことを特徴とする一方向クラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10077452A JPH11270596A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 一方向クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10077452A JPH11270596A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 一方向クラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11270596A true JPH11270596A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13634418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10077452A Pending JPH11270596A (ja) | 1998-03-25 | 1998-03-25 | 一方向クラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11270596A (ja) |
-
1998
- 1998-03-25 JP JP10077452A patent/JPH11270596A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050606 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050621 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050819 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050920 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051019 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051226 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060105 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20060127 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080602 |