[go: up one dir, main page]

JPH11207877A - 化粧板およびその製造方法 - Google Patents

化粧板およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11207877A
JPH11207877A JP10023786A JP2378698A JPH11207877A JP H11207877 A JPH11207877 A JP H11207877A JP 10023786 A JP10023786 A JP 10023786A JP 2378698 A JP2378698 A JP 2378698A JP H11207877 A JPH11207877 A JP H11207877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
decorative board
thermosetting resin
pattern printing
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10023786A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Kuroda
誠二 黒田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10023786A priority Critical patent/JPH11207877A/ja
Publication of JPH11207877A publication Critical patent/JPH11207877A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種家具表面材や建築内装材に用いられる、
耐熱性、耐汚染性を有する、低コストな化粧板およびそ
の化粧板を容易に製造することができる製造方法を提供
することにある。 【構成】 基板の一方の面に、接着層、絵柄印刷シート
層、表面保護層が順次積層された積層体において、接着
層が熱硬化性樹脂、表面保護層が硬化性樹脂からなる化
粧板およびその製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種家具表面材や
建築内装材に用いられる、耐熱性、耐汚染性等を有する
化粧板およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種家具表面材や建築内装材に用
いられる表面に良好な印刷模様、耐熱性、耐汚染性を有
する化粧板としては、例えば、木材合板、中密度繊維
板、パーチクルボード等の木質基材、珪酸カルシウム
板、石綿スレート板、セメントスレート板等の無機質系
基材に、例えば、(1)絵柄模様および表面保護層が形
成されたシートをエマルジョン系接着剤を用いて貼着し
たもの、(2)転写紙を用いて無機質系基材面に絵柄模
様を転写する方法等によって絵柄模様を設けた後、該絵
柄模様層の上から透明塗料を塗装し表面保護層としたも
のが知られていた。
【0003】しかし、上記(1)のエマルジョン系接着
剤で貼着した化粧板は、耐熱性に弱く、(2)の化粧板
は耐熱性については満足のいくものであるが、工程が複
雑となり、歩留りも悪く、また転写紙を用いるために高
コストになるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、各種家具表面材や建築内装材に用いられる、耐熱
性、耐汚染性を有する、低コストな化粧板およびその化
粧板を容易に製造することができる製造方法を提供する
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、基板の一方の面に、接着層、絵
柄印刷シート層、表面保護層が順次積層された積層体に
おいて、前記接着層が熱硬化性樹脂からなることを特徴
とする化粧板とすることである。この構成とすることに
より、接着層が熱硬化性樹脂からなるため、接着層の耐
熱性が優れた化粧板とすることができる。
【0006】前記表面保護層を硬化性樹脂からなる化粧
板とすることにより、化粧板表面の耐火性、耐汚染性、
耐磨耗性にも優れたものとなる。
【0007】前記絵柄印刷シート層が紙質系シートであ
り、前記基板の反対面に絵柄印刷が施されており、且つ
前記基板と同一面に前記接着層を形成する熱硬化性樹脂
が含浸している、あるいはその両面に前記接着層及び前
記表面保護層を形成する熱硬化性樹脂及び硬化性樹脂が
含浸している化粧板とすること、特に紙質系シートの全
層にわたって硬化性樹脂が含浸したものとすることによ
り、化粧板全体の層間接着強度が高くなり、耐熱性、耐
汚染性、耐摩耗性にも優れたものとなる。
【0008】表面保護層を形成する硬化性樹脂が電離放
射線硬化性樹脂よりなることにより、化粧板表面の耐摩
耗性、耐擦傷性が更に向上し、簡単に汚れを拭き取るこ
とが可能となる。
【0009】基板を無機質系基材からなるものとするこ
とにより、不燃性を有する化粧板となり、その用途が拡
大されるものである。
【0010】絵柄印刷層が形成された絵柄印刷シートの
一方の面に硬化性樹脂を塗布し、硬化後、前記絵柄印刷
シートの他方の面に熱硬化性樹脂を塗布し、指触乾燥す
るとともに、前記絵柄印刷シートの他方の面が、基板の
一方の面に対向するように重ね合わせ加圧・加熱して、
前記熱硬化性樹脂を硬化させることで得られる化粧板の
製造方法とすることにより、耐熱性、耐汚染性、耐摩耗
性に優れた、また、生産工程が簡略化されるため、生産
効率、歩留りの良い、安価な化粧板が容易に確実に製造
できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係わる
化粧板の実施例を示す断面図、図2は本発明の化粧板の
製造工程を説明する断面図であり、1は化粧板、2は基
板、3はシーラー層、4は接着層、5は絵柄印刷シート
層、6は紙質系シート、6’は絵柄印刷層、7は表面保
護層、10は熱盤をそれぞれ表している。
【0012】本発明の化粧板1の構成は図1に示すよう
に、下から順に基板2、シーラー層3、接着層4、絵柄
印刷シート層5および表面保護層7が積層されたもので
あり、化粧板1の特徴としては、絵柄印刷層を施した紙
質系シートや耐熱性フイルムを利用して、その下面に熱
硬化性樹脂を積層した構成となっており、耐熱性に優れ
た接着層を有する化粧板となる。また、表面保護層を硬
化性樹脂とすることにより、耐熱性、耐汚染性、耐摩耗
性に優れた化粧板となる。特に絵柄印刷シート層5が紙
質系シートの場合に、上面側の表面保護層7を形成する
硬化性樹脂、及び下面側の接着層4を形成する熱硬化性
樹脂が均一に紙質系シートに浸透し硬化しているために
安定した接着力と耐熱性を有する点にある。さらに、紙
質系シートの全層にわたって硬化性樹脂及び熱硬化性樹
脂が浸透し、接するような状態で硬化していることによ
り、化粧板全体の層間接着強度を強くすることも可能で
ある。
【0013】次に、本発明の化粧板1の製造方法につい
て、紙質系シートおよび表面保護層に硬化性樹脂を使用
した例で図面を用いて説明する。先ず、図2(イ)に示
すように、基板2の上面にシーラー層3を設けた化粧板
用基板を準備する。次に、図2(ロ)に示すように紙質
系シート6の表面に絵柄印刷層6’を設けた絵柄印刷シ
ート5を作製し、続いて図2(ハ)に示すように絵柄印
刷層6’の上面より硬化性樹脂を塗布、含浸し硬化させ
て表面保護層7を形成した後、さらに、図2(ニ)に示
すように該絵柄印刷シート5の下面に接着層4として熱
硬化性樹脂を塗布、含浸し指触乾燥の状態とする。続い
て、図2(ホ)に示すように、該絵柄印刷シート5の下
面の熱硬化性樹脂(接着層4)面を基板2のシーラー層
3面に重ね合わせ、これを加熱された熱盤10の間に挿
入し、加圧・加熱する。紙質系シート6に塗布、含浸し
た熱硬化性樹脂は硬化一体化して図2(ヘ)、即ち、図
1に示すような本発明の化粧板1が得られる。
【0014】本発明の化粧板1に用いられる基板2とし
ては、木、合板、パーティクルボード、MDF等の木質
系基材、珪酸カルシウム板、石綿スレート板、セメント
スレート板、軽量発泡コンクリート板、中空押出セメン
ト板等の無機質系基材、磨鋼板、亜鉛メッキ鋼板、アル
ミ板等の金属系基材を用いることができる。
【0015】ここで、シーラー層3は、基板2が無機質
系基材の場合は基板2からのアルカリ成分溶出の防止、
木質系基材の場合は基板2への接着剤の吸い込みの防
止、また金属系基材の場合は基板2の防錆等を目的とし
て設けられるのが好ましく、その品質性能を高めるため
に、ポリイソシアネート系樹脂、湿気硬化型ウレタン系
樹脂、エポキシ系樹脂等の硬化性樹脂を用いることが望
ましいものであるが、基板によっては必ずしも必須では
ないものである。
【0016】本発明の化粧板1に使用する印刷シートと
して紙質系シート6の場合には、秤量30〜100g/
2 の建材用プリント用紙、純白紙、晒または未晒のク
ラフト紙、チタン紙等の通常のものや、所謂合成樹脂等
を混抄した混抄紙、ラテックス等を含浸した含浸紙等が
使用され、表面保護層7としての硬化性樹脂および接着
層4としての熱硬化性樹脂が浸透可能なように、密度、
厚みを十分管理して抄造し、表面を平滑にするカレンダ
ーロール加工をしたものが好ましい。また、含浸紙であ
れば紙間強度も強くなり、さらに好ましいものである。
また合成樹脂フイルムの場合は、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ボリアミド等の
耐熱性に優れた樹脂からなり、熱硬化性樹脂および硬化
性樹脂との接着性が良好なものが好ましく、さらに、フ
イルム基材が接着層4としての熱硬化性樹脂が浸透可能
な多孔質であれば接着強度の向上が期待されなお好まし
いものである。
【0017】絵柄印刷層6’は木目柄、抽象柄、石目柄
等任意の模様を印刷形成した絵柄インキ層や、全面的に
印刷を施したベタインキ層からなり、印刷層6を形成す
るインキは、ベヒクルに顔料または染料である着色剤、
可塑剤、安定剤、その他の添加剤、溶剤または希釈剤を
混練してなるものを用いる。ベヒクルとして適当な材料
は、エチルセルロース、硝酸セルロース、エチルヒドロ
キシセルロース、セルロースアセテートプロピオネー
ト、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ブチラール
等が良好に用いられる。
【0018】本発明において、表面保護層7としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート、ボリアミド等の耐熱性に優れた樹脂からなるフィ
ルムや、電離放射線硬化性樹脂または熱硬化性樹脂(常
温硬化型樹脂、2液反応硬化型樹脂を含む)等の硬化性
樹脂が使用可能である。ここで表面保護層7として硬化
性樹脂を用いる場合は、電離放射線硬化性樹脂が硬化速
度が速く作業性も良好であり、しかも柔軟性や硬度等の
樹脂の物性の調節も容易であり、耐汚染性、耐擦傷性、
耐摩耗性、耐溶剤性等の物性に優れるため好ましいもの
である。また耐熱性に優れたフイルムの場合には、エポ
キシ樹脂系、あるいはポリウレタン系接着剤等の耐熱性
に優れた接着剤にて貼合せることにより、表面保護層と
して積層できるものである。
【0019】また、表面保護層7を形成する電離放射線
硬化性樹脂とは、分子中に、(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有す
る単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを
総称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、
プレポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或い
は複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アク
リレートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意
味で用いる。
【0020】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)ア
クリレート、シリコン(メタ)アクリレート、エポキシ
(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレー
ト、トリアジン(メタ)アクリレート、ポリビニルピロ
リドン等が挙げられる。このプレポリマーは、通常、分
子量が10000程度以下のものが用いられる。分子量
が10000を超えると硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐
摩耗性、耐薬品性、耐熱性等の表面物性が不足する。上
記のアクリレートとメタアクリレートは共用し得るが、
電離放射線での架橋硬化速度という点ではアクリレート
の方が速い為、高速度、短時間で能率よく硬化させると
いう目的ではアクリレートの方が有利である。
【0021】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0022】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0023】また、ラジカル重合性不飽和基を有する多
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
【0024】カチオン重合性官能基を有する単量体は、
上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量
体を用いることができる。
【0025】表面保護層7を形成する電離放射線硬化性
樹脂を紫外線又は可視光線で硬化させる場合には、光重
合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する
樹脂系の場合の光重合開始剤は、アセトフェノン類、ベ
ンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエー
ト、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベン
ジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニ
ルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルア
ミノベンゾエート等を単独又は混合して用いることがで
きる。又、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合
は、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メ
タロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリ
ールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等を
単独又は混合物として用いることができる。尚、これら
光開始剤の添加量は一般に、電離放射線硬化性樹脂10
0重量部にたいして、0.1〜10重量部程度である。
【0026】本発明において用いる電離放射線は、電磁
波または荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネ
ルギー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線
(近紫外線、真空紫外線等)X線、電子線、イオン線等
がある。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源
としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カ
ーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライ
ドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長として
は、通常1900〜3800Åの波長域が主として用い
られる。又、電子線源としては、コックロフトワルトン
型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器
型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の
各種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好
ましくは100〜300KeVのエネルギーをもつ電子
を照射するものを使用できる。電離放射線の照射によ
り、電離放射線硬化性樹脂は架橋重合反応を起こし3次
元の高分子構造に変化する。
【0027】電離放射線硬化性樹脂の塗工方法は、グラ
ビアコート、グラビアリバースコート、グラビアオフセ
ットコート、ナチュラルロールコート、リバースロール
コート、バーコート、ナイフコート、スクリーンコー
ト、フローコート、スプレーコート等の公知の塗工手段
を用いることができ、塗工量としてはドライ時に5〜3
0g/m2 が適当である。また、必要に応じて顔料や染
料等を加えて着色してもよい。
【0028】絵柄印刷シート層5の下面側に塗布し、加
圧・加熱して硬化するのに用いられる接着層4に使用さ
れる熱硬化性樹脂としては、具体的にはメラミン樹脂、
フェノール樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂、メラミン
−尿素共縮合樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポ
リエステル系樹脂等がある。前記熱硬化性樹脂の中でジ
アリルフタレート樹脂は熱圧成形を行う際に熱いままで
処理を行うことができるため、ベルトプレス成形、ロー
ルプレス成形による連続加工も可能であり、処理能力が
高く、好ましいものである。さらに、耐アルカリ性を付
与したり、反応硬化速度を調整するために不飽和ポリエ
ステル樹脂をジアリルフタレート樹脂に添加し、その性
能の向上を図ったものとしてもよいものである。
【0029】本発明の化粧板1の製造方法における熱圧
成形工程は、主に平板プレスまたはロールプレスによる
プレス成形工程であり、一般的には、温度120〜15
0℃、圧力10〜20kg/cm2 、時間10〜30分
程度の条件による熱圧成形により製造されるものであ
る。
【0030】
【実施例】実施例1 秤量60g/m2 の含浸紙の表面に通常のグラビア印刷
機で硝化綿系インキを用いてベタ印刷層および石目柄印
刷層を施した後、その上から2液硬化型ウレタン系イン
キを8g/m2 (ドライ)塗工し、80℃で熱風乾燥
し、表面保護層を形成した。次いで、前記ウレタンコー
ト紙の裏面に熱硬化型の不飽和ポリエステル系樹脂を3
0g/m2 (ドライ)塗工し、含浸紙の内部まで浸透さ
せて指触乾燥した。続いて、前記ウレタンコート紙の熱
硬化型の不飽和ポリエステル系樹脂層面が厚さ15mm
のパーチクルボードと接するように重ね合わせて、熱圧
プレス内にセットし、温度140℃、圧力5kg/cm
2 にて10分間加熱加圧して硬化一体化し、化粧板を得
た。
【0031】実施例2 厚さ5mmの珪酸カルシウム板に湿気硬化型ウレタン塗
料を40g/m2 (ドライ)スポンジロールコーターに
て塗布し、150℃で1分間乾燥してシーラー処理した
無機質系基板を準備した。別途秤量60g/m2 の含浸
紙の表面に通常のグラビア印刷機で硝酸セルロース系イ
ンキを用いてベタ印刷層および石目柄印刷層を施した
後、さらに、その上から電子線硬化型樹脂塗料を15g
/m2 (ドライ)塗工し、電子線を3Mrad(175
kv)照射しEBコート紙を得た。次いで、前記EBコ
ート紙の裏面に熱硬化型の不飽和ポリエステル系樹脂を
30g/m2 (ドライ)塗工し、含浸紙の内部まで浸透
させて指触乾燥した。続いて、前記EBコート紙の熱硬
化型の不飽和ポリエステル系樹脂層面が珪酸カルシウム
板のシーラー処理面と接するように重ね合わせて、熱圧
プレス内にセットし、温度135℃、圧力10kg/c
2 にて10分間加熱加圧して硬化一体化し、無機質系
化粧板を得た。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化粧板
は、基板面に熱硬化性樹脂からなる接着層を介して絵柄
印刷シート層が積層されているため、耐熱性に優れたも
のとなり、また、通常の熱圧成形装置で成形可能とな
り、生産工程が簡略化されるため、生産効率、歩留りが
向上し、安価な化粧板を得ることが出来る。
【0033】また、絵柄印刷シート層が紙質系シートで
あり、表面保護層が熱硬化性樹脂からなることにより、
絵柄印刷シート層の両面に位置する表面保護層及び接着
層との密着も良好なものとなり、特に絵柄印刷シート層
の全層に接着層及び表面保護層を形成する熱硬化性樹脂
および硬化性樹脂が含浸していることにより、化粧板全
体の層間接着強度が高くなり、耐熱性、耐汚染性、耐摩
耗性にも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧板の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の化粧板の製造工程を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
1 化粧板 2
基板 3 シーラー層 4
接着層 5 絵柄印刷シート層 6
紙質系シート 6’ 絵柄印刷層 7
表面保護層 10 熱盤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一方の面に、接着層、絵柄印刷シ
    ート層、表面保護層が順次積層された積層体において、
    前記接着層が熱硬化性樹脂からなることを特徴とする化
    粧板。
  2. 【請求項2】 前記表面保護層が硬化性樹脂からなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の化粧板。
  3. 【請求項3】 前記絵柄印刷シート層が紙質系シートで
    あり、前記基板の反対面に絵柄印刷が施されており、且
    つ前記基板と同一面に前記接着層を形成する熱硬化性樹
    脂が含浸していることを特徴とする請求項1に記載の化
    粧板。
  4. 【請求項4】 前記絵柄印刷シート層が紙質系シートで
    あり、前記基板の反対面に絵柄印刷が施されており、且
    つその両面に前記接着層及び前記表面保護層を形成する
    熱硬化性樹脂及び硬化性樹脂が含浸していることを特徴
    とする請求項2に記載の化粧板。
  5. 【請求項5】 前記紙質系シート層の全層に前記接着層
    及び前記表面保護層を形成する熱硬化性樹脂及び硬化性
    樹脂が含浸していることを特徴とする請求項4に記載の
    化粧板。
  6. 【請求項6】 前記表面保護層を形成する硬化性樹脂が
    電離放射線硬化性樹脂よりなることを特徴とする請求項
    2、4、5に記載の化粧板。
  7. 【請求項7】 前記基板が無機質系基材からなることを
    特徴とする請求項1〜6に記載の化粧板。
  8. 【請求項8】 絵柄印刷層が形成された絵柄印刷シート
    の一方の面に硬化性樹脂を塗布し、硬化後、前記絵柄印
    刷シートの他方の面に熱硬化性樹脂を塗布し、指触乾燥
    するとともに、前記絵柄印刷シートの他方の面が、基板
    の一方の面に対向するように重ね合わせ加圧・加熱し
    て、前記熱硬化性樹脂を硬化させて得られることを特徴
    とする化粧板の製造方法。
JP10023786A 1998-01-20 1998-01-20 化粧板およびその製造方法 Withdrawn JPH11207877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10023786A JPH11207877A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 化粧板およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10023786A JPH11207877A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 化粧板およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11207877A true JPH11207877A (ja) 1999-08-03

Family

ID=12120019

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10023786A Withdrawn JPH11207877A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 化粧板およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11207877A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100383347B1 (ko) * 2001-02-15 2003-05-12 이병국 화장판의 제조방법
WO2005058597A1 (ja) * 2003-12-18 2005-06-30 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 化粧材
JP2006205688A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板
WO2007020900A1 (ja) 2005-08-12 2007-02-22 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 化粧板及び化粧板の製造方法
JP2010509102A (ja) * 2006-11-06 2010-03-25 パノラム・インダストリーズ・インターナショナル・インコーポレイテッド 積層パネル
JP2012071517A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Dic Corp 不燃化粧板
CN104553189A (zh) * 2014-12-19 2015-04-29 东莞市纳利光学材料有限公司 一种抗冲击防爆的光学保护膜及制备方法

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100383347B1 (ko) * 2001-02-15 2003-05-12 이병국 화장판의 제조방법
WO2005058597A1 (ja) * 2003-12-18 2005-06-30 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 化粧材
US8313824B2 (en) 2003-12-18 2012-11-20 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Decorative multilayer material impregnated with resin
JP2006205688A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Dainippon Printing Co Ltd 化粧板
WO2007020900A1 (ja) 2005-08-12 2007-02-22 Dai Nippon Printing Co., Ltd. 化粧板及び化粧板の製造方法
US8642186B2 (en) 2005-08-12 2014-02-04 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Decorative plate and method for manufacture thereof
JP5428160B2 (ja) * 2005-08-12 2014-02-26 大日本印刷株式会社 化粧板及び化粧板の製造方法
JP2010509102A (ja) * 2006-11-06 2010-03-25 パノラム・インダストリーズ・インターナショナル・インコーポレイテッド 積層パネル
JP2012071517A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Dic Corp 不燃化粧板
CN104553189A (zh) * 2014-12-19 2015-04-29 东莞市纳利光学材料有限公司 一种抗冲击防爆的光学保护膜及制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20190070884A1 (en) Decorating material
JP2001287208A (ja) 床材用化粧材
WO2005058597A1 (ja) 化粧材
KR20030004098A (ko) 외부 라미네이트용 경화성 아크릴 코팅
JPH11207877A (ja) 化粧板およびその製造方法
JP4028061B2 (ja) 無機質系化粧板及びその製造方法
JP4498548B2 (ja) 化粧ボードの製造方法
JP2001260301A (ja) 化粧シート及びそれを用いた化粧材
JPH1128799A (ja) 化粧板およびその製造方法
JP2001129959A (ja) 化粧板
JP2002001749A (ja) 化粧ボードの製造方法
JP4815652B2 (ja) 化粧材
JP4060647B2 (ja) 床材用化粧材
JP2000043184A (ja) 難燃性化粧板及びその製造方法
JP2001018331A (ja) 化粧材および化粧材の製造方法
JP2002036446A (ja) 化粧紙
JP5891595B2 (ja) 化粧板及び化粧板の製造方法
JPH0592696A (ja) 化粧材及び化粧材の製造方法
JP4892806B2 (ja) 化粧板の製造方法
JP2006335999A (ja) 不燃性化粧板
JP4428606B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JP4752430B2 (ja) 賦型シート
JP5971383B2 (ja) 化粧板の製造方法及び化粧板
JP4779540B2 (ja) 賦型シート
JP5288218B2 (ja) 化粧材

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405