JP2001260301A - 化粧シート及びそれを用いた化粧材 - Google Patents
化粧シート及びそれを用いた化粧材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面の耐熱性、耐陥没性を向上させるため熱
硬化性樹脂を用いて巻取り状の化粧シートを作製した場
合、表面に白化や亀裂を生じる問題がある。 【解決手段】 ガラスクロス等の無機繊維基材11に着色
剤等を添加した着色不透明な架橋型樹脂を塗布し、加熱
により半硬化の状態にして不透明な半硬化の架橋型樹脂
層12を形成し、その上に絵柄層13を形成して印刷シート
3 を作製し、更に絵柄層13の上に硬化した電子線硬化性
樹脂からなる透明な保護層14を形成して巻取り状の化粧
シート1 を作製する。得られた化粧シート1 をメラミン
樹脂含浸紙等の接着層16を介して、MDF等の被着体17
に加熱、加圧して接着することにより、架橋型樹脂を硬
化して不透明な硬化した架橋型樹脂層12a を形成し、被
着体17の表面に耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレ
ット性を付与する。
硬化性樹脂を用いて巻取り状の化粧シートを作製した場
合、表面に白化や亀裂を生じる問題がある。 【解決手段】 ガラスクロス等の無機繊維基材11に着色
剤等を添加した着色不透明な架橋型樹脂を塗布し、加熱
により半硬化の状態にして不透明な半硬化の架橋型樹脂
層12を形成し、その上に絵柄層13を形成して印刷シート
3 を作製し、更に絵柄層13の上に硬化した電子線硬化性
樹脂からなる透明な保護層14を形成して巻取り状の化粧
シート1 を作製する。得られた化粧シート1 をメラミン
樹脂含浸紙等の接着層16を介して、MDF等の被着体17
に加熱、加圧して接着することにより、架橋型樹脂を硬
化して不透明な硬化した架橋型樹脂層12a を形成し、被
着体17の表面に耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレ
ット性を付与する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の床面、壁
面、天井等の内装、家具並びに各種キャビネット等の表
面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いる表面
化粧として利用させれる化粧シートに関し、特に、耐擦
傷性、耐摩耗性、耐陥没性、耐熱性が要求される用途に
使用される化粧シート及びそれを用いた化粧材(化粧
板)に関するものである。
面、天井等の内装、家具並びに各種キャビネット等の表
面装飾材料、建具の表面化粧、車両内装等に用いる表面
化粧として利用させれる化粧シートに関し、特に、耐擦
傷性、耐摩耗性、耐陥没性、耐熱性が要求される用途に
使用される化粧シート及びそれを用いた化粧材(化粧
板)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の内装や家具、キャビネッ
ト等の装飾用の表面に使用される化粧シートとして、紙
の基材シートの片面に絵柄層又はベタ印刷層等の印刷イ
ンキ層を設け、このインキ層を保護するために、トップ
コート層として、熱硬化型のウレタン樹脂、メラミン樹
脂等を塗布し、熱乾燥、熱硬化させて熱硬化性樹脂層を
形成する方法、又は電離放射線硬化性樹脂を塗布し、電
離放射線を照射して塗膜を硬化して、表面に硬化した電
離放射線硬化性樹脂層を形成する方法がある。特に、架
橋密度の高い電離放射線硬化性樹脂を用いて硬化した電
離放射線硬化性樹脂層は、表面硬度、耐薬品性、耐汚染
性等の物性に優れたものである。
ト等の装飾用の表面に使用される化粧シートとして、紙
の基材シートの片面に絵柄層又はベタ印刷層等の印刷イ
ンキ層を設け、このインキ層を保護するために、トップ
コート層として、熱硬化型のウレタン樹脂、メラミン樹
脂等を塗布し、熱乾燥、熱硬化させて熱硬化性樹脂層を
形成する方法、又は電離放射線硬化性樹脂を塗布し、電
離放射線を照射して塗膜を硬化して、表面に硬化した電
離放射線硬化性樹脂層を形成する方法がある。特に、架
橋密度の高い電離放射線硬化性樹脂を用いて硬化した電
離放射線硬化性樹脂層は、表面硬度、耐薬品性、耐汚染
性等の物性に優れたものである。
【0003】上記の如く表面保護層として硬い樹脂を使
用することで、確かに耐摩耗性は向上する。そのため、
メラミン化粧板等のように硬質の基材を用いた化粧材の
場合は、表面樹脂層の柔軟性はあまり問題にならないの
で、耐摩耗性を改良する方法として、表面に硬い樹脂を
使用することは有効な手段である。しかし、基材とし
て、厚みの薄い紙やプラスチックシートのような柔軟性
を有する基材を使用する場合は、樹脂の架橋密度を高く
すると樹脂層の柔軟性が損なわれて、表面樹脂層が衝撃
によって割れたり、亀裂が発生し易くなる等の問題が生
じる。従って、化粧シートを巻き取り状で製造する場合
は、柔軟性を要求されるため、表面樹脂の架橋密度を上
げて、硬度の高い樹脂層を形成して耐摩耗性を改良しよ
うとしても限界があった。
用することで、確かに耐摩耗性は向上する。そのため、
メラミン化粧板等のように硬質の基材を用いた化粧材の
場合は、表面樹脂層の柔軟性はあまり問題にならないの
で、耐摩耗性を改良する方法として、表面に硬い樹脂を
使用することは有効な手段である。しかし、基材とし
て、厚みの薄い紙やプラスチックシートのような柔軟性
を有する基材を使用する場合は、樹脂の架橋密度を高く
すると樹脂層の柔軟性が損なわれて、表面樹脂層が衝撃
によって割れたり、亀裂が発生し易くなる等の問題が生
じる。従って、化粧シートを巻き取り状で製造する場合
は、柔軟性を要求されるため、表面樹脂の架橋密度を上
げて、硬度の高い樹脂層を形成して耐摩耗性を改良しよ
うとしても限界があった。
【0004】そのため、樹脂層の柔軟性を低下させずに
耐摩耗性を改良する方法として、樹脂層に無機材料を添
加する方法が従来から行われている。例えば、特開昭6
0ー23642号公報には、サンドブラスト法やブラシ
研磨法等の研磨剤として使用されている平均粒径が1〜
50μmのシリカ(SiO2)及びアルミナ(Al2 O3
)を主成分とする天然ガラスの粉末を配合した塗料を
用いて、表面樹脂層を形成することが開示されている。
上記塗料によって形成された表面保護層は、従来品に比
べて、硬度が硬く、且つ柔軟性を有し、耐摩耗性や耐擦
傷性に優れた物性を示した。
耐摩耗性を改良する方法として、樹脂層に無機材料を添
加する方法が従来から行われている。例えば、特開昭6
0ー23642号公報には、サンドブラスト法やブラシ
研磨法等の研磨剤として使用されている平均粒径が1〜
50μmのシリカ(SiO2)及びアルミナ(Al2 O3
)を主成分とする天然ガラスの粉末を配合した塗料を
用いて、表面樹脂層を形成することが開示されている。
上記塗料によって形成された表面保護層は、従来品に比
べて、硬度が硬く、且つ柔軟性を有し、耐摩耗性や耐擦
傷性に優れた物性を示した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、表面に電離放
射線硬化性樹脂層を形成した化粧シートを中密度繊維板
(以下MDFと略記する)、パーチクルボード等の木質
板にラミネートした化粧板は、メラミン樹脂化粧板に比
較して耐熱性、耐陥没性、耐シガレット性(火のついた
煙草や熱い煙草の灰に対する耐性を示す)は依然として
劣っており、これらの性能の向上が望まれている。
射線硬化性樹脂層を形成した化粧シートを中密度繊維板
(以下MDFと略記する)、パーチクルボード等の木質
板にラミネートした化粧板は、メラミン樹脂化粧板に比
較して耐熱性、耐陥没性、耐シガレット性(火のついた
煙草や熱い煙草の灰に対する耐性を示す)は依然として
劣っており、これらの性能の向上が望まれている。
【0006】また、紙等の含浸性基材を用いて、球状ア
ルミナ等の無機のフィラーを添加した電離放射線硬化性
樹脂を塗布した場合、電離放射線硬化性樹脂が紙に含浸
して、紙の表面においては、球状アルミナ等のフィラー
を保持している電離放射線硬化性樹脂が少なくなり、球
状アルミナが電離放射線硬化性樹脂層に十分保持されな
くなり、耐摩耗性が十分発揮できなくなる。そのため、
紙等の含浸性基材を用いて表面に電離放射線硬化性樹脂
層を形成する場合、電離放射線硬化性樹脂層を厚くする
必要があった。しかし、電離放射線硬化性樹脂の塗布量
を多くすることは、高価な球状アルミナの使用量も増加
し、製造コストが増大することになる。また、電離放射
線硬化性樹脂の塗布量を多くすると、電離放射線硬化性
樹脂が硬化する際に生じる収縮により、化粧シートのカ
ールが激しくなり、化粧紙の後加工において、作業性が
悪くなり、生産コストの上昇につながり、大きな問題と
なる。更に、硬質で角の尖った多角形状の粉末を添加し
た塗工液を用いて形成した塗膜は、手触り感が悪く、
又、それと接触する物品を摩耗させたりして、感触を重
視するものには利用できなかった。
ルミナ等の無機のフィラーを添加した電離放射線硬化性
樹脂を塗布した場合、電離放射線硬化性樹脂が紙に含浸
して、紙の表面においては、球状アルミナ等のフィラー
を保持している電離放射線硬化性樹脂が少なくなり、球
状アルミナが電離放射線硬化性樹脂層に十分保持されな
くなり、耐摩耗性が十分発揮できなくなる。そのため、
紙等の含浸性基材を用いて表面に電離放射線硬化性樹脂
層を形成する場合、電離放射線硬化性樹脂層を厚くする
必要があった。しかし、電離放射線硬化性樹脂の塗布量
を多くすることは、高価な球状アルミナの使用量も増加
し、製造コストが増大することになる。また、電離放射
線硬化性樹脂の塗布量を多くすると、電離放射線硬化性
樹脂が硬化する際に生じる収縮により、化粧シートのカ
ールが激しくなり、化粧紙の後加工において、作業性が
悪くなり、生産コストの上昇につながり、大きな問題と
なる。更に、硬質で角の尖った多角形状の粉末を添加し
た塗工液を用いて形成した塗膜は、手触り感が悪く、
又、それと接触する物品を摩耗させたりして、感触を重
視するものには利用できなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、化粧シート及びそれを用いた化粧材の構成を以下の
ようにした。無機繊維からなる基材シートに、架橋型樹
脂の硬化物からなる隠蔽層、絵柄層及び硬化した電離放
射線硬化性樹脂からなる透明な保護層をこの順に積層し
たことを特徴とする化粧シートとした。また、前記架橋
型樹脂の硬化物からなる隠蔽層が、半硬化状態の熱硬化
性樹脂層又は半硬化状態の電離放射線硬化性樹脂層であ
り、前記無機繊維からなる基材シートが、ガラス繊維と
セルロース繊維で構成された不織布又はガラス繊維と熱
可塑性樹脂からなる不織布であることを特徴とする化粧
シートとした。更に、前記透明な保護層(硬化した電離
放射線硬化性樹脂層)が無機質粒子を含有していること
を特徴とする化粧シートとした。そして、前記化粧シー
トを用いて、該化粧シートの裏面に、被着体を接着層を
介して加熱、加圧により積層して化粧材を作製した。
に、化粧シート及びそれを用いた化粧材の構成を以下の
ようにした。無機繊維からなる基材シートに、架橋型樹
脂の硬化物からなる隠蔽層、絵柄層及び硬化した電離放
射線硬化性樹脂からなる透明な保護層をこの順に積層し
たことを特徴とする化粧シートとした。また、前記架橋
型樹脂の硬化物からなる隠蔽層が、半硬化状態の熱硬化
性樹脂層又は半硬化状態の電離放射線硬化性樹脂層であ
り、前記無機繊維からなる基材シートが、ガラス繊維と
セルロース繊維で構成された不織布又はガラス繊維と熱
可塑性樹脂からなる不織布であることを特徴とする化粧
シートとした。更に、前記透明な保護層(硬化した電離
放射線硬化性樹脂層)が無機質粒子を含有していること
を特徴とする化粧シートとした。そして、前記化粧シー
トを用いて、該化粧シートの裏面に、被着体を接着層を
介して加熱、加圧により積層して化粧材を作製した。
【0008】即ち、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック
繊維等の無機繊維からなる基材シート(以下単に無機繊
維基材という)に、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹
脂等の架橋型樹脂に着色剤等を添加した不透明な未硬化
の架橋型樹脂を塗布し、加熱又は電離放射線により硬化
するが、樹脂層が柔軟性を保持するように半硬化の状態
で止めて、着色した架橋型樹脂からなる半硬化状態の不
透明な隠蔽層、即ち、不透明な半硬化の架橋型樹脂層を
形成する。次に、その半硬化の不透明な架橋型樹脂層の
上に印刷等により絵柄層を形成し、その絵柄層の上に電
離放射線硬化性樹脂をコーティングし、これに電離放射
線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化せしめて、表
面に硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護
層を形成して化粧シートを作製する。
繊維等の無機繊維からなる基材シート(以下単に無機繊
維基材という)に、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹
脂等の架橋型樹脂に着色剤等を添加した不透明な未硬化
の架橋型樹脂を塗布し、加熱又は電離放射線により硬化
するが、樹脂層が柔軟性を保持するように半硬化の状態
で止めて、着色した架橋型樹脂からなる半硬化状態の不
透明な隠蔽層、即ち、不透明な半硬化の架橋型樹脂層を
形成する。次に、その半硬化の不透明な架橋型樹脂層の
上に印刷等により絵柄層を形成し、その絵柄層の上に電
離放射線硬化性樹脂をコーティングし、これに電離放射
線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化せしめて、表
面に硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護
層を形成して化粧シートを作製する。
【0009】また、表面の透明な保護層の耐摩耗性を更
に向上させるため、電離放射線硬化性樹脂に球状のアル
ミナ(Al2 O3 )やシリカ(SiO2 )等の無機質粒
子を添加して、表面に無機質粒子を含有する電離放射線
硬化性樹脂層からなる透明な保護層を形成して化粧シー
トとすることもある。従って、本発明の化粧シートは、
無機繊維基材(無機繊維からなる基材シート)を用い、
特にその表面に形成した着色した架橋型樹脂からなる不
透明な隠蔽層の硬化物を半硬化状態としておくことによ
り、柔軟性を有しており、且つブロッキングが防止され
ているので、化粧シートを巻取り状で作製することがで
きる。
に向上させるため、電離放射線硬化性樹脂に球状のアル
ミナ(Al2 O3 )やシリカ(SiO2 )等の無機質粒
子を添加して、表面に無機質粒子を含有する電離放射線
硬化性樹脂層からなる透明な保護層を形成して化粧シー
トとすることもある。従って、本発明の化粧シートは、
無機繊維基材(無機繊維からなる基材シート)を用い、
特にその表面に形成した着色した架橋型樹脂からなる不
透明な隠蔽層の硬化物を半硬化状態としておくことによ
り、柔軟性を有しており、且つブロッキングが防止され
ているので、化粧シートを巻取り状で作製することがで
きる。
【0010】次に、前記化粧シートを用いて、MDF
(中密度繊維板)やパーチクルボード等の木質板に、メ
ラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙等の接着層を介し
て加熱、加圧により接着し、化粧シートの半硬化の熱硬
化性樹脂(又は電離放射線硬化性樹脂)を加熱により完
全に架橋乃至は重合させて硬化せしめて、表面に硬化し
た熱硬化性樹脂層を有する化粧板を作製する。得られた
化粧板は絵柄層の直ぐ下にメラミン樹脂等の硬化した熱
硬化性樹脂層が存在するので、硬度が硬く、且つ耐熱性
に優れており、従来の表面に硬化した電離放射線硬化性
樹脂層を形成した化粧シートを用いた化粧板に比較し
て、耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優
れたものとなる。
(中密度繊維板)やパーチクルボード等の木質板に、メ
ラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙等の接着層を介し
て加熱、加圧により接着し、化粧シートの半硬化の熱硬
化性樹脂(又は電離放射線硬化性樹脂)を加熱により完
全に架橋乃至は重合させて硬化せしめて、表面に硬化し
た熱硬化性樹脂層を有する化粧板を作製する。得られた
化粧板は絵柄層の直ぐ下にメラミン樹脂等の硬化した熱
硬化性樹脂層が存在するので、硬度が硬く、且つ耐熱性
に優れており、従来の表面に硬化した電離放射線硬化性
樹脂層を形成した化粧シートを用いた化粧板に比較し
て、耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優
れたものとなる。
【0011】また、化粧シートの基材シートに無機繊維
を使用しているので、上記化粧板は、従来の化粧シート
に紙を用いた化粧板に比較して、耐熱性、耐陥没性、耐
シガレット性に優れたものとなる。即ち、無機繊維基材
を使用しているため、化粧シートは耐圧縮性に優れてい
るので、耐陥没性が向上し、それと同時に、無機繊維基
材の不燃性により、耐熱性、耐シガレット性が向上す
る。
を使用しているので、上記化粧板は、従来の化粧シート
に紙を用いた化粧板に比較して、耐熱性、耐陥没性、耐
シガレット性に優れたものとなる。即ち、無機繊維基材
を使用しているため、化粧シートは耐圧縮性に優れてい
るので、耐陥没性が向上し、それと同時に、無機繊維基
材の不燃性により、耐熱性、耐シガレット性が向上す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照にしながら本
発明を詳細に説明する。図1は本発明の化粧シートの一
例を示した模式断面図である。図2は本発明の化粧シー
トの別の態様で、表面の透明保護層に無機質粒子を添加
したときの模式断面図である。図3は本発明の化粧シー
トを用いて作製した化粧材の模式断面図である。図4は
本発明の化粧シートを作製するときの説明図である。図
5は本発明の化粧材を作製するときの説明図である。図
6は表面に無機質粒子を含有する化粧シートを用いて化
粧材を作製するときの説明図である。図7は実施例1に
より化粧シートを作製するときの説明図である。図8は
実施例2により化粧シートを作製するときの説明図であ
る。図9は実施例3により化粧材を作製するときの説明
図である。図10は実施例4により化粧材を作製すると
きの説明図である。
発明を詳細に説明する。図1は本発明の化粧シートの一
例を示した模式断面図である。図2は本発明の化粧シー
トの別の態様で、表面の透明保護層に無機質粒子を添加
したときの模式断面図である。図3は本発明の化粧シー
トを用いて作製した化粧材の模式断面図である。図4は
本発明の化粧シートを作製するときの説明図である。図
5は本発明の化粧材を作製するときの説明図である。図
6は表面に無機質粒子を含有する化粧シートを用いて化
粧材を作製するときの説明図である。図7は実施例1に
より化粧シートを作製するときの説明図である。図8は
実施例2により化粧シートを作製するときの説明図であ
る。図9は実施例3により化粧材を作製するときの説明
図である。図10は実施例4により化粧材を作製すると
きの説明図である。
【0013】本発明の化粧シートは、図1に示すよう
に、基本的には、基材シートとしてガラス繊維、炭素繊
維、セラミック繊維等の無機繊維からなる含浸性のある
シート状物(以下無機繊維基材11という)、熱硬化性
樹脂又は電離放射線硬化性樹脂からなる不透明な半硬化
の架橋型樹脂層12、絵柄層13、及び硬化した電離放
射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14から構成され
る。
に、基本的には、基材シートとしてガラス繊維、炭素繊
維、セラミック繊維等の無機繊維からなる含浸性のある
シート状物(以下無機繊維基材11という)、熱硬化性
樹脂又は電離放射線硬化性樹脂からなる不透明な半硬化
の架橋型樹脂層12、絵柄層13、及び硬化した電離放
射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14から構成され
る。
【0014】即ち、本発明の化粧シートの特徴は、ガラ
スクロス等の含浸性のある無機繊維基材11に、メラミ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂(又は電離放射線硬化性樹脂)
に顔料、染料、その他の充填剤等を添加した未硬化の熱
硬化性樹脂を塗布し、次いで加熱により熱硬化性樹脂を
架橋乃至は重合させて硬化せしめて、ベトツキやブロッ
キングがしないようにするが、図1の態様では、化粧シ
ートが柔軟性を有するように熱硬化性樹脂を完全に硬化
しないで半硬化の状態に留めて、不透明な半硬化の架橋
型樹脂層12を形成する。熱硬化性樹脂は完全に硬化す
ると柔軟性がなくなり、化粧シートを巻取状で取り扱う
場合、化粧シートに亀裂や白化等の問題が生じることが
ある。そのため、本発明においては、熱硬化性樹脂等の
架橋型樹脂は半硬化の状態にして、ベトツキやブロッキ
ング等が生じないように硬化させるが、柔軟性を保持す
るようにし、化粧シートを巻取状で取り扱えるようにし
た。尚、本願明細書において、単に硬化という場合は、
半硬化或いは完全硬化の両方を包含するものとする。
スクロス等の含浸性のある無機繊維基材11に、メラミ
ン樹脂等の熱硬化性樹脂(又は電離放射線硬化性樹脂)
に顔料、染料、その他の充填剤等を添加した未硬化の熱
硬化性樹脂を塗布し、次いで加熱により熱硬化性樹脂を
架橋乃至は重合させて硬化せしめて、ベトツキやブロッ
キングがしないようにするが、図1の態様では、化粧シ
ートが柔軟性を有するように熱硬化性樹脂を完全に硬化
しないで半硬化の状態に留めて、不透明な半硬化の架橋
型樹脂層12を形成する。熱硬化性樹脂は完全に硬化す
ると柔軟性がなくなり、化粧シートを巻取状で取り扱う
場合、化粧シートに亀裂や白化等の問題が生じることが
ある。そのため、本発明においては、熱硬化性樹脂等の
架橋型樹脂は半硬化の状態にして、ベトツキやブロッキ
ング等が生じないように硬化させるが、柔軟性を保持す
るようにし、化粧シートを巻取状で取り扱えるようにし
た。尚、本願明細書において、単に硬化という場合は、
半硬化或いは完全硬化の両方を包含するものとする。
【0015】次に、前記不透明な半硬化の架橋型樹脂層
12の上に、印刷などにより絵柄層13を設け、更にそ
の上に未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗布し、直ちに
電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化し、
硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層1
4を形成して柔軟性のある化粧シート1とする。従っ
て、本発明の化粧シートは、熱硬化性樹脂等の硬度の硬
い樹脂を使用しているが、架橋型樹脂層が半硬化の状態
であるので、柔軟性があり、巻取状で生産することがで
きる。前記化粧シートの作製の際に、不透明な半硬化の
架橋型樹脂層12を形成する場合、着色した電離放射線
硬化性樹脂を用いて熱硬化性樹脂と同様に形成すること
ができる。
12の上に、印刷などにより絵柄層13を設け、更にそ
の上に未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗布し、直ちに
電離放射線を照射して電離放射線硬化性樹脂を硬化し、
硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層1
4を形成して柔軟性のある化粧シート1とする。従っ
て、本発明の化粧シートは、熱硬化性樹脂等の硬度の硬
い樹脂を使用しているが、架橋型樹脂層が半硬化の状態
であるので、柔軟性があり、巻取状で生産することがで
きる。前記化粧シートの作製の際に、不透明な半硬化の
架橋型樹脂層12を形成する場合、着色した電離放射線
硬化性樹脂を用いて熱硬化性樹脂と同様に形成すること
ができる。
【0016】また、本発明の化粧シートの別の態様とし
て、表面の耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット
性を更に向上させるために、図2に示すように、表面の
透明な保護層14を形成する電離放射線硬化性樹脂に、
球状のアルミナ(Al2 O3)やシリカ(SiO2 )等
の無機質粒子15を添加して、表面に無機質粒子15を
含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な
保護層14を形成して化粧シート1とすることもある。
て、表面の耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット
性を更に向上させるために、図2に示すように、表面の
透明な保護層14を形成する電離放射線硬化性樹脂に、
球状のアルミナ(Al2 O3)やシリカ(SiO2 )等
の無機質粒子15を添加して、表面に無機質粒子15を
含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な
保護層14を形成して化粧シート1とすることもある。
【0017】次に、本発明の化粧シート1は、図3に示
すように、被着体17としてMDFやパーチクルボード
等の木質板に、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸したオーバ
ーレイ紙のような接着層16を介して接着して化粧材2
(化粧板)を作製するが、化粧シート1と被着体17を
加熱、加圧して接着することにより、化粧シート1の不
透明な半硬化の架橋型樹脂層12を加熱により完全に架
橋乃至は重合により硬化せしめて、被着体17(木質
板)の表面に不透明な硬化した架橋型樹脂層12a、絵
柄層13及び透明な保護層14を形成して、化粧材2
(化粧板)の表面に耐熱性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐陥
没性、耐シーガレット性等を付与するものである。
すように、被着体17としてMDFやパーチクルボード
等の木質板に、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸したオーバ
ーレイ紙のような接着層16を介して接着して化粧材2
(化粧板)を作製するが、化粧シート1と被着体17を
加熱、加圧して接着することにより、化粧シート1の不
透明な半硬化の架橋型樹脂層12を加熱により完全に架
橋乃至は重合により硬化せしめて、被着体17(木質
板)の表面に不透明な硬化した架橋型樹脂層12a、絵
柄層13及び透明な保護層14を形成して、化粧材2
(化粧板)の表面に耐熱性、耐擦傷性、耐摩耗性、耐陥
没性、耐シーガレット性等を付与するものである。
【0018】以下に、本発明の化粧シート及びそれを用
いた化粧材の製造方法について説明する。先ず、架橋型
樹脂としてメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、又は電離放
射線硬化性樹脂を用いて、この架橋型樹脂に顔料、染
料、その他の充填剤等を添加して着色した未硬化の架橋
型樹脂組成物を調製する。次いで、図4(a)に示すよ
うに、無機繊維基材11として、ガラスクロス又はガラ
ス繊維、セラミック繊維、炭素繊維等からなる不織布等
を用い、該ガラスクロス等の無機繊維基材11に、前記
着色した未硬化の架橋型樹脂組成物を公知の方法でコー
ティングし、直ちに加熱により未硬化の架橋型樹脂を硬
化して、未硬化の架橋型樹脂がベトツキやブロッキング
がしなくなるように硬化するが、柔軟性及び易接着性が
失われないように完全に硬化せずに半硬化の状態にし
て、無機繊維基材11の上に着色した不透明な半硬化の
架橋型樹脂層12を形成する。一般的には、不透明な着
色層としては、酸化チタン等を添加した白色不透明層を
形成して、次の印刷による絵柄層が形成し易いようにす
る。
いた化粧材の製造方法について説明する。先ず、架橋型
樹脂としてメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、又は電離放
射線硬化性樹脂を用いて、この架橋型樹脂に顔料、染
料、その他の充填剤等を添加して着色した未硬化の架橋
型樹脂組成物を調製する。次いで、図4(a)に示すよ
うに、無機繊維基材11として、ガラスクロス又はガラ
ス繊維、セラミック繊維、炭素繊維等からなる不織布等
を用い、該ガラスクロス等の無機繊維基材11に、前記
着色した未硬化の架橋型樹脂組成物を公知の方法でコー
ティングし、直ちに加熱により未硬化の架橋型樹脂を硬
化して、未硬化の架橋型樹脂がベトツキやブロッキング
がしなくなるように硬化するが、柔軟性及び易接着性が
失われないように完全に硬化せずに半硬化の状態にし
て、無機繊維基材11の上に着色した不透明な半硬化の
架橋型樹脂層12を形成する。一般的には、不透明な着
色層としては、酸化チタン等を添加した白色不透明層を
形成して、次の印刷による絵柄層が形成し易いようにす
る。
【0019】次に、無機繊維基材11の不透明な半硬化
の架橋型樹脂層12の上に、図4(b)に示すように、
グラビア印刷等により木目柄等の絵柄層13を形成して
印刷シート3を作製する。次いで、図4(c)に示すよ
うに、印刷シート3の絵柄層13側に、電離放射線硬化
性樹脂脂を塗布して未硬化の電離放射線硬化性樹脂層1
4aを形成し、直ちに、電子線や紫外線等の電離放射線
を照射して、電離放射線硬化性樹脂を架橋、硬化させ
て、図4(d)に示すように、表面に硬化した電離放射
線硬化性樹脂層からなる透明な保護層14を形成して化
粧シート1を作製する。この硬化した電離放射線硬化性
樹脂層からなる透明な保護層14を形成することによ
り、絵柄層が無機繊維基材11から剥離することがなく
なると共に、化粧シート表面に耐擦傷性、耐摩耗性、耐
薬品性等が付与される。得られた化粧シート1は、無機
繊維基材11にコーティングした不透明な架橋型樹脂層
が半硬化の状態であるので、柔軟性があり、化粧シート
をブロッキングなしで巻取状で取り扱うことができる。
の架橋型樹脂層12の上に、図4(b)に示すように、
グラビア印刷等により木目柄等の絵柄層13を形成して
印刷シート3を作製する。次いで、図4(c)に示すよ
うに、印刷シート3の絵柄層13側に、電離放射線硬化
性樹脂脂を塗布して未硬化の電離放射線硬化性樹脂層1
4aを形成し、直ちに、電子線や紫外線等の電離放射線
を照射して、電離放射線硬化性樹脂を架橋、硬化させ
て、図4(d)に示すように、表面に硬化した電離放射
線硬化性樹脂層からなる透明な保護層14を形成して化
粧シート1を作製する。この硬化した電離放射線硬化性
樹脂層からなる透明な保護層14を形成することによ
り、絵柄層が無機繊維基材11から剥離することがなく
なると共に、化粧シート表面に耐擦傷性、耐摩耗性、耐
薬品性等が付与される。得られた化粧シート1は、無機
繊維基材11にコーティングした不透明な架橋型樹脂層
が半硬化の状態であるので、柔軟性があり、化粧シート
をブロッキングなしで巻取状で取り扱うことができる。
【0020】また、本発明の化粧シートは木質板等の被
着体に接着して化粧材(例えば化粧板)を作製するため
に使用されるので、化粧材の作製方法について説明す
る。前述と同様に、図5(a)に示すように、無機繊維
基材11に不透明な半硬化の架橋型樹脂層12及び絵柄
層13を形成して印刷シート3を作製する。次いで、前
記印刷シート3の絵柄層13の上に、図5(b)に示す
ように、透明な電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保
護層14を形成して化粧シート1を作製する。
着体に接着して化粧材(例えば化粧板)を作製するため
に使用されるので、化粧材の作製方法について説明す
る。前述と同様に、図5(a)に示すように、無機繊維
基材11に不透明な半硬化の架橋型樹脂層12及び絵柄
層13を形成して印刷シート3を作製する。次いで、前
記印刷シート3の絵柄層13の上に、図5(b)に示す
ように、透明な電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保
護層14を形成して化粧シート1を作製する。
【0021】次に、図5(c)に示すように、被着体1
7としてMDF(中密度繊維板)やパーチクルボード等
の木質板に、メラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙の
ような接着層16を介して、前記化粧シート1を熱プレ
ス方式等により接着して化粧材2を作製する。化粧シー
ト1を接着層16を介して被着体17の上に重ねて加
熱、加圧することににより、無機繊維基材11に積層さ
れている(一部は無機繊維基材11に含浸している)不
透明な半硬化の架橋剤型樹脂層12は架橋、硬化して、
図5(c)に示すように、不透明な硬化した架橋剤型樹
脂層12aとなり、また、架橋型樹脂の一部は無機繊維
基材11に浸透し、無機繊維基材11は硬化した架橋剤
型樹脂を含浸した状態となる。また、接着層16として
用いているメラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙のメ
ラミン樹脂が、加熱、加圧することににより無機繊維基
材11に浸透して、無機繊維基材11の下層(接着層1
6側)にも硬化したメラミン樹脂の含浸層が形成され
る。
7としてMDF(中密度繊維板)やパーチクルボード等
の木質板に、メラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙の
ような接着層16を介して、前記化粧シート1を熱プレ
ス方式等により接着して化粧材2を作製する。化粧シー
ト1を接着層16を介して被着体17の上に重ねて加
熱、加圧することににより、無機繊維基材11に積層さ
れている(一部は無機繊維基材11に含浸している)不
透明な半硬化の架橋剤型樹脂層12は架橋、硬化して、
図5(c)に示すように、不透明な硬化した架橋剤型樹
脂層12aとなり、また、架橋型樹脂の一部は無機繊維
基材11に浸透し、無機繊維基材11は硬化した架橋剤
型樹脂を含浸した状態となる。また、接着層16として
用いているメラミン樹脂を含浸したオーバーレイ紙のメ
ラミン樹脂が、加熱、加圧することににより無機繊維基
材11に浸透して、無機繊維基材11の下層(接着層1
6側)にも硬化したメラミン樹脂の含浸層が形成され
る。
【0022】そのため、化粧材2の表面は、硬化した架
橋型樹脂を含有した無機繊維基材11に不透明な硬化し
た架橋剤型樹脂層12a、絵柄層13及び硬化した電離
放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14を積層した
構成となる。従って、得られた化粧材2は、基材として
耐熱性、耐陥没性に優れた無機繊維基材11の上に、耐
熱性、耐陥没性に優れた硬化した架橋剤型樹脂層12a
が形成され、その上に絵柄層13及び硬化した電離放射
線硬化性樹脂からなる透明な保護層14が形成されてい
るので、耐熱性、耐陥没性、耐擦傷性、耐シガレット性
に優れたものとなる。
橋型樹脂を含有した無機繊維基材11に不透明な硬化し
た架橋剤型樹脂層12a、絵柄層13及び硬化した電離
放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14を積層した
構成となる。従って、得られた化粧材2は、基材として
耐熱性、耐陥没性に優れた無機繊維基材11の上に、耐
熱性、耐陥没性に優れた硬化した架橋剤型樹脂層12a
が形成され、その上に絵柄層13及び硬化した電離放射
線硬化性樹脂からなる透明な保護層14が形成されてい
るので、耐熱性、耐陥没性、耐擦傷性、耐シガレット性
に優れたものとなる。
【0023】また、化粧材表面の耐熱性、耐擦傷性、耐
陥没性、耐シガレット性を更に向上させるために、本発
明の化粧シートの別の態様として、表面の透明な保護層
14を形成する電離放射線硬化性樹脂に、球状のアルミ
ナ(Al2 O3 )やシリカ(SiO2 )等の無機質粒子
15を添加して、表面に無機質粒子15を含有する透明
な保護層14を形成して化粧シート1とすることもあ
る。以下に、表面に無機質粒子15を含有する透明な保
護層14を形成した化粧シート及びそれを用いた化粧材
について説明する。
陥没性、耐シガレット性を更に向上させるために、本発
明の化粧シートの別の態様として、表面の透明な保護層
14を形成する電離放射線硬化性樹脂に、球状のアルミ
ナ(Al2 O3 )やシリカ(SiO2 )等の無機質粒子
15を添加して、表面に無機質粒子15を含有する透明
な保護層14を形成して化粧シート1とすることもあ
る。以下に、表面に無機質粒子15を含有する透明な保
護層14を形成した化粧シート及びそれを用いた化粧材
について説明する。
【0024】先ず、前述と同様に、図6(a)に示すよ
うに、ガラスクロスなどの無機繊維基材11に不透明な
半硬化の架橋型樹脂層12及び絵柄層13を形成して印
刷シート3を作製する。次に、電離放射線硬化性樹脂に
球状のアルミナ、又は不定形のシリカ等を添加して無機
質粒子を含有する塗工液を調製し、この塗工液を用い
て、前記印刷シート3の絵柄層13の上に、ロールコー
ト法等により塗布して、図6(b)に示すように、無機
質粒子15を含有する未硬化の電離放射線硬化性樹脂層
14aを形成する。
うに、ガラスクロスなどの無機繊維基材11に不透明な
半硬化の架橋型樹脂層12及び絵柄層13を形成して印
刷シート3を作製する。次に、電離放射線硬化性樹脂に
球状のアルミナ、又は不定形のシリカ等を添加して無機
質粒子を含有する塗工液を調製し、この塗工液を用い
て、前記印刷シート3の絵柄層13の上に、ロールコー
ト法等により塗布して、図6(b)に示すように、無機
質粒子15を含有する未硬化の電離放射線硬化性樹脂層
14aを形成する。
【0025】次いで、図6(b)に示すように、無機質
粒子15を含有する未硬化の電離放射線硬化性樹脂層1
4aに、電子線や紫外線等の電離放射線22を照射し
て、電離放射線硬化性樹脂を架橋、硬化させて、無機質
粒子15を含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂から
なる透明な保護層14を形成して、図6(c)に示すよ
うな化粧シート1を作製する。得られた化粧シート1
は、無機繊維基材11の上に、不透明な半硬化の架橋型
樹脂層12、及び表面の透明な保護層14として、無機
質粒子15を含有する架橋密度の高い電離放射線硬化性
樹脂層が形成されるので、柔軟性があり、且つ耐摩耗性
に優れたものとなる。
粒子15を含有する未硬化の電離放射線硬化性樹脂層1
4aに、電子線や紫外線等の電離放射線22を照射し
て、電離放射線硬化性樹脂を架橋、硬化させて、無機質
粒子15を含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂から
なる透明な保護層14を形成して、図6(c)に示すよ
うな化粧シート1を作製する。得られた化粧シート1
は、無機繊維基材11の上に、不透明な半硬化の架橋型
樹脂層12、及び表面の透明な保護層14として、無機
質粒子15を含有する架橋密度の高い電離放射線硬化性
樹脂層が形成されるので、柔軟性があり、且つ耐摩耗性
に優れたものとなる。
【0026】本発明に用いられる無機質粒子としては、
無機の粒子で、球状又は不定形のいずれも使用できる。
球状の粒子としては、真球状、或いは球を偏平にした楕
円球状、又はこれらに類似した形状で、表面が滑らかな
曲面を有する球状の粒子が使用される。特に、粒子表面
に突起や角のない、所謂カッテングエッジのないものが
好適である。球状粒子は、表面の透明な保護層(電離放
射線硬化性樹脂)に添加した場合、同じ材質の不定形の
粒子と比較して、樹脂層の耐摩耗性を大きく向上させる
と共に、表面の感覚がソフトであり、表面の感覚を重視
する用途にも使用できる。また、塗工の際に塗工装置を
摩耗させることが少なくなる。
無機の粒子で、球状又は不定形のいずれも使用できる。
球状の粒子としては、真球状、或いは球を偏平にした楕
円球状、又はこれらに類似した形状で、表面が滑らかな
曲面を有する球状の粒子が使用される。特に、粒子表面
に突起や角のない、所謂カッテングエッジのないものが
好適である。球状粒子は、表面の透明な保護層(電離放
射線硬化性樹脂)に添加した場合、同じ材質の不定形の
粒子と比較して、樹脂層の耐摩耗性を大きく向上させる
と共に、表面の感覚がソフトであり、表面の感覚を重視
する用途にも使用できる。また、塗工の際に塗工装置を
摩耗させることが少なくなる。
【0027】本発明においては、球状アルミナの粒子径
は平均粒径5〜50μmのものが使用できるが、平均粒
径10〜23μmのものが好適である。粒子径が10μ
m未満では塗膜の耐摩耗性が十分発揮されなくなり、好
ましくない。また、粒子径が23μmを超える場合は、
球状アルミナを添加した透明な保護層の厚さを粒子径の
23μmより更に厚くする必要があるので、コスト高と
なり、経済的に不利となる。また、球状アルミナの粒子
径が23μmを超えると、コーティング作業が困難にな
り、又塗膜の柔軟性が損なわれる。
は平均粒径5〜50μmのものが使用できるが、平均粒
径10〜23μmのものが好適である。粒子径が10μ
m未満では塗膜の耐摩耗性が十分発揮されなくなり、好
ましくない。また、粒子径が23μmを超える場合は、
球状アルミナを添加した透明な保護層の厚さを粒子径の
23μmより更に厚くする必要があるので、コスト高と
なり、経済的に不利となる。また、球状アルミナの粒子
径が23μmを超えると、コーティング作業が困難にな
り、又塗膜の柔軟性が損なわれる。
【0028】また、電離放射線硬化性樹脂への球状アル
ミナの添加量は、電離放射線照射により硬化した硬化塗
膜に対して、5〜50重量%の範囲で使用される。透明
な保護層に対する球状アルミナの含有量が、5重量%未
満の場合は、耐摩耗性が不十分で、球状アルミナの添加
効果が十分発揮されない。また、含有量が50重量%を
超える場合は、球状アルミナと一緒に添加する不定形シ
リカ等の無機質粒子も含めて無機質粒子全体の添加量が
多くなり過ぎて、無機質粒子に対するバインダー樹脂の
保持力が低下すると共に、コーティング液の粘度が高く
なりコーティングが困難になる。
ミナの添加量は、電離放射線照射により硬化した硬化塗
膜に対して、5〜50重量%の範囲で使用される。透明
な保護層に対する球状アルミナの含有量が、5重量%未
満の場合は、耐摩耗性が不十分で、球状アルミナの添加
効果が十分発揮されない。また、含有量が50重量%を
超える場合は、球状アルミナと一緒に添加する不定形シ
リカ等の無機質粒子も含めて無機質粒子全体の添加量が
多くなり過ぎて、無機質粒子に対するバインダー樹脂の
保持力が低下すると共に、コーティング液の粘度が高く
なりコーティングが困難になる。
【0029】そのため、球状の無機質粒子としては、非
常に硬度が硬く、耐摩耗性に優れており、球状のものが
比較的容易に得られるα−アルミナが好適である。球形
のα−アルミナは、特開平2ー55269号公報に記載
されているように、アルミナ水和物、ハロゲン化合物、
硼素化合物等の鉱化剤或いは結晶剤を電融アルミナ或い
は焼結アルミナの粉砕品に少量添加し、1400℃以上
の温度で2時間以上熱処理することにより、アルミナ中
のカッティングエッジが減少して球状のものが得られ
る。このような球状アルミナは、昭和電工(株)より
「球状アルミナ(SphericalAlumina)AS−10、AS
−20、AS−30、AS−40、AS−50」として
各種の平均粒径のものが市販されている。
常に硬度が硬く、耐摩耗性に優れており、球状のものが
比較的容易に得られるα−アルミナが好適である。球形
のα−アルミナは、特開平2ー55269号公報に記載
されているように、アルミナ水和物、ハロゲン化合物、
硼素化合物等の鉱化剤或いは結晶剤を電融アルミナ或い
は焼結アルミナの粉砕品に少量添加し、1400℃以上
の温度で2時間以上熱処理することにより、アルミナ中
のカッティングエッジが減少して球状のものが得られ
る。このような球状アルミナは、昭和電工(株)より
「球状アルミナ(SphericalAlumina)AS−10、AS
−20、AS−30、AS−40、AS−50」として
各種の平均粒径のものが市販されている。
【0030】本発明に用いられる不定形の無機質粒子と
しては、平均粒径が、2μm以下の微粉末から10〜1
5μmの粒子まで広範囲の粒径のものが使用できるが、
不定形シリカが好適である。本発明においては、不定形
シリカを単独で使用しても、表面の耐摩耗性は向上する
が、不定形シリカの場合、角の尖った粒子があるため、
表面の平滑性が要求される場合は好ましくない。そのた
め、不定形シリカは上記球状のアルミナと混合して用い
る方が、アルミナの分散性、塗工液の粘度調整等、コー
ティング適性を向上させる点でベターである。
しては、平均粒径が、2μm以下の微粉末から10〜1
5μmの粒子まで広範囲の粒径のものが使用できるが、
不定形シリカが好適である。本発明においては、不定形
シリカを単独で使用しても、表面の耐摩耗性は向上する
が、不定形シリカの場合、角の尖った粒子があるため、
表面の平滑性が要求される場合は好ましくない。そのた
め、不定形シリカは上記球状のアルミナと混合して用い
る方が、アルミナの分散性、塗工液の粘度調整等、コー
ティング適性を向上させる点でベターである。
【0031】従って、不定形シリカを球状のアルミナと
混合して用いる場合は、不定形シリカの粒子径は、球状
アルミナの粒子径より小さくすることが重要である。こ
れによって、化粧シートは耐摩耗性に優れた物性を発揮
すると共に、表面のザラツキがなくなり、滑り性のよい
化粧シートを得ることができる。そのため、不定形シリ
カの粒子径としては、球状アルミナの粒子径が10〜2
3μmのときは、10〜15μmと2μm以下の微粉末
の二種類の粒径のものを添加するのが好ましい。不定形
シリカの添加量は、球状アルミナと同様、電離放射線硬
化性樹脂の硬化塗膜に対する含有量が、5〜50重量%
になるようにし、更に不定形シリカと球状アルミナの添
加量の合計が60重量%以下にすることが必要である。
混合して用いる場合は、不定形シリカの粒子径は、球状
アルミナの粒子径より小さくすることが重要である。こ
れによって、化粧シートは耐摩耗性に優れた物性を発揮
すると共に、表面のザラツキがなくなり、滑り性のよい
化粧シートを得ることができる。そのため、不定形シリ
カの粒子径としては、球状アルミナの粒子径が10〜2
3μmのときは、10〜15μmと2μm以下の微粉末
の二種類の粒径のものを添加するのが好ましい。不定形
シリカの添加量は、球状アルミナと同様、電離放射線硬
化性樹脂の硬化塗膜に対する含有量が、5〜50重量%
になるようにし、更に不定形シリカと球状アルミナの添
加量の合計が60重量%以下にすることが必要である。
【0032】次に、図6(d)に示すように、前記化粧
シート1をMDF(中密度繊維板)やパーチクルボード
等の被着体17に、メラミン樹脂を含浸したオーバーレ
イ紙のような接着層16を介して、熱プレス方式等によ
り接着して化粧材2を作製する。化粧シート1を接着層
16を介して被着体17の上に重ねて加熱、加圧するこ
とににより、前述と同様に、無機繊維基材11に積層さ
れている(一部は無機繊維基材11に含浸)不透明な半
硬化の架橋型樹脂層12は架橋、硬化して、図6(d)
に示すように、不透明な硬化した架橋型樹脂層12aと
なり、化粧材2の表面は、硬化した架橋型樹脂を含浸し
た無機繊維基材11に不透明な硬化した架橋剤型樹脂層
12a、絵柄層13及び無機質粒子15を含有する硬化
した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14を
形成したものとなる。そのため、得られた化粧材2は、
表面に耐摩耗性、耐熱性、耐陥没性に優れた無機質粒子
15を含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂層が形成
されているので、メラミン樹脂板に匹敵する耐摩耗性、
耐熱性、耐陥没性、耐擦傷性、耐シガレット性を有する
化粧材2となる。
シート1をMDF(中密度繊維板)やパーチクルボード
等の被着体17に、メラミン樹脂を含浸したオーバーレ
イ紙のような接着層16を介して、熱プレス方式等によ
り接着して化粧材2を作製する。化粧シート1を接着層
16を介して被着体17の上に重ねて加熱、加圧するこ
とににより、前述と同様に、無機繊維基材11に積層さ
れている(一部は無機繊維基材11に含浸)不透明な半
硬化の架橋型樹脂層12は架橋、硬化して、図6(d)
に示すように、不透明な硬化した架橋型樹脂層12aと
なり、化粧材2の表面は、硬化した架橋型樹脂を含浸し
た無機繊維基材11に不透明な硬化した架橋剤型樹脂層
12a、絵柄層13及び無機質粒子15を含有する硬化
した電離放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層14を
形成したものとなる。そのため、得られた化粧材2は、
表面に耐摩耗性、耐熱性、耐陥没性に優れた無機質粒子
15を含有する硬化した電離放射線硬化性樹脂層が形成
されているので、メラミン樹脂板に匹敵する耐摩耗性、
耐熱性、耐陥没性、耐擦傷性、耐シガレット性を有する
化粧材2となる。
【0033】本発明の化粧シートの表面の透明な保護層
に用いられる電離放射線硬化性樹脂は、未硬化の状態で
無機質粒子を分散させて塗工した後、電子線や紫外線な
どの電離放射線を照射して塗膜を硬化させるものである
が、その架橋密度によって硬化塗膜の物性が変化する。
即ち、架橋密度が高くなるほど硬化塗膜の硬度が高くな
り、耐摩耗性は向上するが、柔軟性は低下する。そのた
め、電離放射線硬化性樹脂の架橋密度は、化粧シートの
用途に応じて耐摩耗性と柔軟性のどちらを重視するかに
よって、適宜調整する必要がある。
に用いられる電離放射線硬化性樹脂は、未硬化の状態で
無機質粒子を分散させて塗工した後、電子線や紫外線な
どの電離放射線を照射して塗膜を硬化させるものである
が、その架橋密度によって硬化塗膜の物性が変化する。
即ち、架橋密度が高くなるほど硬化塗膜の硬度が高くな
り、耐摩耗性は向上するが、柔軟性は低下する。そのた
め、電離放射線硬化性樹脂の架橋密度は、化粧シートの
用途に応じて耐摩耗性と柔軟性のどちらを重視するかに
よって、適宜調整する必要がある。
【0034】本発明に用いる電離放射線硬化性樹脂とし
ては、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオー
ルを2個以上有する単量体、プレポリマー、オリゴマ
ー、及び/又はポリマーを適宜混合した、電離放射線に
より硬化可能な組成物が使用される。尚、ここで、(メ
タ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタアク
リロイル基の意味で用いており、以下同様の意味で用い
るものとする。ここで、電離放射線とは、電磁波又は荷
電粒子線の中で分子を重合或いは架橋し得るエネルギー
量子を有するものを意味し、通常、電子線又は紫外線が
用いられる。
ては、具体的には、分子中に(メタ)アクリロイル基、
(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽
和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基又はチオー
ルを2個以上有する単量体、プレポリマー、オリゴマ
ー、及び/又はポリマーを適宜混合した、電離放射線に
より硬化可能な組成物が使用される。尚、ここで、(メ
タ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタアク
リロイル基の意味で用いており、以下同様の意味で用い
るものとする。ここで、電離放射線とは、電磁波又は荷
電粒子線の中で分子を重合或いは架橋し得るエネルギー
量子を有するものを意味し、通常、電子線又は紫外線が
用いられる。
【0035】前記プレポリマー、オリゴマーの例として
は、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の
不飽和ポリエステル類、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレー
ト、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、カチオ
ン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。分子量として
は、通常250〜10,000程度のものが用いられ
る。ラジカル重合性不飽和基を有するポリマーとして
は、上記ポリマーの重合度を10,000程度以上とし
たものが用いられる。
は、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の
不飽和ポリエステル類、ポリエステル(メタ)アクリレ
ート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレー
ト、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類、カチオ
ン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。分子量として
は、通常250〜10,000程度のものが用いられ
る。ラジカル重合性不飽和基を有するポリマーとして
は、上記ポリマーの重合度を10,000程度以上とし
たものが用いられる。
【0036】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビ
ニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。
ーの例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂等のエポキシ系樹脂、脂肪族系ビ
ニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエー
テル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。
【0037】カチオン重合性官能基を有する単量体の例
としては、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリ
マーの単量体が利用できる。チオール基を有する単量体
の例としては、トリメチロールプロパントリチオグリコ
レート、ジペンタエリスリトールテトラチオグリコレー
ト等がある。
としては、上記カチオン重合性官能基を有するプレポリ
マーの単量体が利用できる。チオール基を有する単量体
の例としては、トリメチロールプロパントリチオグリコ
レート、ジペンタエリスリトールテトラチオグリコレー
ト等がある。
【0038】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体、例えば、メチル(メタ)アクリレート、2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0039】ラジカル重合性不飽和基を有する多官能単
量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
量体の例としては、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0040】電離放射線硬化性樹脂に用いられる単量体
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸
ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキ
シブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類がある。
の例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系単量体、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸
ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキ
シブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類がある。
【0041】また、アクリル酸−2−(N、N−ジエチ
ルアミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメ
チルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベ
ンジルアミノ)エチル、メタクリル酸(N、N−ジメチ
ルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジジエ
チルアミノ)プロピル等の不飽和酸の置換アミノアルコ
ールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等
の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリート等の化
合物がある。
ルアミノ)エチル、メタクリル酸−2−(N、N−ジメ
チルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベ
ンジルアミノ)エチル、メタクリル酸(N、N−ジメチ
ルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジジエ
チルアミノ)プロピル等の不飽和酸の置換アミノアルコ
ールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等
の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオ
ペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリート等の化
合物がある。
【0042】更に、ジプロピレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールアクリレート、プロピレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中
に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、
例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレー
ト、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペ
ンタエリスリトールテトラチオグリコール等がある。
ート、エチレングリコールアクリレート、プロピレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中
に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、
例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレー
ト、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペ
ンタエリスリトールテトラチオグリコール等がある。
【0043】以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2
種以上混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂に通常
の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又はオ
リゴマーを5重量%以上、前記単量体及び/又はポリチ
オールを95重量%以下とすることが好ましい。
種以上混合して用いるが、電離放射線硬化性樹脂に通常
の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又はオ
リゴマーを5重量%以上、前記単量体及び/又はポリチ
オールを95重量%以下とすることが好ましい。
【0044】単量体の選定に際しては、硬化物の可撓性
が要求される場合は塗工適性上支障の無い範囲で単量体
の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリレート
単量体を用い比較的低架橋密度の構造とする。また、硬
化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求される場合には
塗工適性上支障の無い範囲で単量体の量を多めにした
り、3官能以上のアクリレート系単量体を用い高架橋密
度の構造とするのが好ましい。1、2官能単量体と3官
能以上の単量体を混合し塗工適性と硬化物の物性とを調
整することも出来る。
が要求される場合は塗工適性上支障の無い範囲で単量体
の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリレート
単量体を用い比較的低架橋密度の構造とする。また、硬
化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求される場合には
塗工適性上支障の無い範囲で単量体の量を多めにした
り、3官能以上のアクリレート系単量体を用い高架橋密
度の構造とするのが好ましい。1、2官能単量体と3官
能以上の単量体を混合し塗工適性と硬化物の物性とを調
整することも出来る。
【0045】以上のような1官能アクリレート系単量体
としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げ
られる。2官能アクリレート系単量体としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート等がある。3官能以上のアクリレート
系単量体としては、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられ
る。
としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げ
られる。2官能アクリレート系単量体としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート等がある。3官能以上のアクリレート
系単量体としては、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられ
る。
【0046】電離放射線硬化性樹脂として紫外線又は可
視光線にて硬化させる場合には、電離放射線硬化型樹脂
中に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基
を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合
して用いることができる。また、カチオン重合性官能基
を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族
ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨード
ニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エ
ステル等を単独又は混合物として用いることができる。
尚、これらの光重合開始剤の添加量としては、該電離放
射線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重
量部程度である。
視光線にて硬化させる場合には、電離放射線硬化型樹脂
中に光重合開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基
を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独又は混合
して用いることができる。また、カチオン重合性官能基
を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族
ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨード
ニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エ
ステル等を単独又は混合物として用いることができる。
尚、これらの光重合開始剤の添加量としては、該電離放
射線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重
量部程度である。
【0047】本発明に用いられる無機繊維基材11とし
ては、ガラス繊維、石綿、チタン酸カリウム繊維、アル
ミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維、等の無機繊維をシー
ト状にしたものが使用される。即ち、上記無機繊維をシ
ート状にした不織布又は織布等が多く用いられる。ま
た、ガラス繊維とセルロース繊維から混抄して構成され
る不織布、又はガラス繊維とバインダーとして熱可塑性
樹脂を用いた不織布が多く使用される。
ては、ガラス繊維、石綿、チタン酸カリウム繊維、アル
ミナ繊維、シリカ繊維、炭素繊維、等の無機繊維をシー
ト状にしたものが使用される。即ち、上記無機繊維をシ
ート状にした不織布又は織布等が多く用いられる。ま
た、ガラス繊維とセルロース繊維から混抄して構成され
る不織布、又はガラス繊維とバインダーとして熱可塑性
樹脂を用いた不織布が多く使用される。
【0048】本発明においては、化粧シートをパーチク
ルボードやMDF等の被着体に積層したとき、被着体の
表面が隠蔽され、化粧シートの絵柄層が十分に意匠効果
を示すように、無機繊維基材には着色した樹脂からなる
隠蔽層が形成される。即ち、前記熱硬化性樹脂や電離放
射線硬化性樹脂に着色剤を添加して着色樹脂組成物を作
り、この着色樹脂組成物を無機繊維基材11にコーティ
ングして着色不透明な半硬化の架橋型樹脂層12を形成
する。そして、無機繊維基材11に形成した不透明な半
硬化の架橋型樹脂層12の上に絵柄層13及び透明な保
護層14を設けて化粧シートを作製して、化粧シートを
巻取状で生産できるようにしたことが大きな特徴であ
る。即ち、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂等の架
橋型樹脂を完全に硬化すると柔軟性がなくなり、化粧シ
ートを巻取状で取り扱う場合、化粧シートに亀裂や白化
等の問題が生じることがあるので、架橋型樹脂を半硬化
の状態にして、巻取状で生産できるようにしたものであ
る。
ルボードやMDF等の被着体に積層したとき、被着体の
表面が隠蔽され、化粧シートの絵柄層が十分に意匠効果
を示すように、無機繊維基材には着色した樹脂からなる
隠蔽層が形成される。即ち、前記熱硬化性樹脂や電離放
射線硬化性樹脂に着色剤を添加して着色樹脂組成物を作
り、この着色樹脂組成物を無機繊維基材11にコーティ
ングして着色不透明な半硬化の架橋型樹脂層12を形成
する。そして、無機繊維基材11に形成した不透明な半
硬化の架橋型樹脂層12の上に絵柄層13及び透明な保
護層14を設けて化粧シートを作製して、化粧シートを
巻取状で生産できるようにしたことが大きな特徴であ
る。即ち、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂等の架
橋型樹脂を完全に硬化すると柔軟性がなくなり、化粧シ
ートを巻取状で取り扱う場合、化粧シートに亀裂や白化
等の問題が生じることがあるので、架橋型樹脂を半硬化
の状態にして、巻取状で生産できるようにしたものであ
る。
【0049】尚、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性樹脂
の代わりに熱可塑性樹脂を使用すると、化粧シートの柔
軟性は得られるが、表面に硬化した電離放射線硬化性樹
脂からなる透明な保護層を形成した場合でも、十分な耐
摩耗性、耐陥没性、耐熱性、耐シガレット性が得られな
くなる。そのため、本発明においては、架橋型樹脂、例
えばメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に顔料、染料、その
他の充填剤等を添加した未硬化の熱硬化性樹脂を無機繊
維基材11に塗布し、次いで加熱により熱硬化性樹脂を
硬化してベトツキやブロッキング等が生じないように硬
化させるが、柔軟性は保持するように半硬化の状態にし
て、化粧シートを巻取状で取り扱えるようにしたもので
ある。
の代わりに熱可塑性樹脂を使用すると、化粧シートの柔
軟性は得られるが、表面に硬化した電離放射線硬化性樹
脂からなる透明な保護層を形成した場合でも、十分な耐
摩耗性、耐陥没性、耐熱性、耐シガレット性が得られな
くなる。そのため、本発明においては、架橋型樹脂、例
えばメラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に顔料、染料、その
他の充填剤等を添加した未硬化の熱硬化性樹脂を無機繊
維基材11に塗布し、次いで加熱により熱硬化性樹脂を
硬化してベトツキやブロッキング等が生じないように硬
化させるが、柔軟性は保持するように半硬化の状態にし
て、化粧シートを巻取状で取り扱えるようにしたもので
ある。
【0050】本発明に用いられる架橋型樹脂としては、
熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂が使用される。
電離放射線硬化性樹脂としては、前記透明な保護層に用
いられたものが使用されるが、架橋密度が高く、硬化し
たとき硬度が高くなる組成のものが使用される。また、
熱硬化性樹脂としては以下のものが使用される。即ち、
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹
脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素
共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等がある。
これらの樹脂には必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等
の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料等
を添加して塗料として用いる。通常、硬化剤としては、
有機スルホン酸塩が不飽和ポリエステル系樹脂に、イソ
シアネートが不飽和ポリエステル系樹脂とポリウレタン
系樹脂に、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケト
ンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂
に多く使用される。
熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂が使用される。
電離放射線硬化性樹脂としては、前記透明な保護層に用
いられたものが使用されるが、架橋密度が高く、硬化し
たとき硬度が高くなる組成のものが使用される。また、
熱硬化性樹脂としては以下のものが使用される。即ち、
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹
脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素
共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等がある。
これらの樹脂には必要に応じて、架橋剤、重合開始剤等
の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤、体質顔料等
を添加して塗料として用いる。通常、硬化剤としては、
有機スルホン酸塩が不飽和ポリエステル系樹脂に、イソ
シアネートが不飽和ポリエステル系樹脂とポリウレタン
系樹脂に、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチルケト
ンパーオキサイド等の過酸化物、アゾビスイソブチロニ
トリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル系樹脂
に多く使用される。
【0051】イソシアネートとしては、二価以上の脂肪
族又は芳香族イソシアネートを使用できるが、熱変色防
止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。
具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート等が挙げられる。熱硬化性樹脂の硬化方法とし
ては、硬化反応を促進するために、必要に応じて加熱す
ることがある。例えば、イソシアネート硬化型不飽和ポ
リエステル系樹脂、ウレタン硬化型ポリウレタン系樹脂
の場合は40〜60℃で1〜5日間、ポリシロキサン樹
脂の場合は80〜150℃で1〜30分、メラミン樹脂
は90〜160℃で30秒〜3分、程度加熱する。本発
明においては、耐熱性、耐汚染性に優れた、硬度の硬い
メラミン樹脂が好適である。
族又は芳香族イソシアネートを使用できるが、熱変色防
止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。
具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート等が挙げられる。熱硬化性樹脂の硬化方法とし
ては、硬化反応を促進するために、必要に応じて加熱す
ることがある。例えば、イソシアネート硬化型不飽和ポ
リエステル系樹脂、ウレタン硬化型ポリウレタン系樹脂
の場合は40〜60℃で1〜5日間、ポリシロキサン樹
脂の場合は80〜150℃で1〜30分、メラミン樹脂
は90〜160℃で30秒〜3分、程度加熱する。本発
明においては、耐熱性、耐汚染性に優れた、硬度の硬い
メラミン樹脂が好適である。
【0052】メラミン樹脂はメラミン(2,4,6−ト
リアミノ−1,3,5−トリアジン)とホルムアルデヒ
ドの付加縮合によって得られる熱硬化性樹脂である。透
明で硬度が高く、着色性、耐熱性、耐汚染性に優れてい
るため、化粧板、成形材料、塗料等幅広い用途をもって
いる。また、メラミン樹脂にはアクリル成分をブレンド
することにより、半硬化のメラミン樹脂を含浸した化粧
シートをパーチクルボード等の被着体に接着するまでの
見掛け上のライフを延ばすことがある。アクリル成分と
しては、モノマー、オリゴマー、ポリマー等を用いるこ
とができる。また、添加量は3〜16重量%程度であ
る。
リアミノ−1,3,5−トリアジン)とホルムアルデヒ
ドの付加縮合によって得られる熱硬化性樹脂である。透
明で硬度が高く、着色性、耐熱性、耐汚染性に優れてい
るため、化粧板、成形材料、塗料等幅広い用途をもって
いる。また、メラミン樹脂にはアクリル成分をブレンド
することにより、半硬化のメラミン樹脂を含浸した化粧
シートをパーチクルボード等の被着体に接着するまでの
見掛け上のライフを延ばすことがある。アクリル成分と
しては、モノマー、オリゴマー、ポリマー等を用いるこ
とができる。また、添加量は3〜16重量%程度であ
る。
【0053】モノマーの例としては、単官能モノマーで
は、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート等がある。また、多官能モノマーでは、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
エチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等もあ
る。
は、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート等がある。また、多官能モノマーでは、ジエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
エチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等もあ
る。
【0054】また、ポリマーの例としては、ポリ(メ
タ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メ
タ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)ア
クリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)
アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)
アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メ
タ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル−スチレン共重
合体等のアクリル樹脂が挙げられる。尚、上記の(メ
タ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味で用
いたものであり、以下(メタ)は同様の意味で用いるも
のとする。
タ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メ
タ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体、(メタ)ア
クリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)
アクリル酸−2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)
アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メ
タ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル−スチレン共重
合体等のアクリル樹脂が挙げられる。尚、上記の(メ
タ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルの意味で用
いたものであり、以下(メタ)は同様の意味で用いるも
のとする。
【0055】本発明においては、前記架橋型樹脂(熱硬
化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂)に着色剤を添加し
て、着色不透明な半硬化の架橋型樹脂層を形成する。本
発明に用いる着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁
柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、カーボンブ
ラック等の無機顔料、イソインドリノン、バンザイイエ
ローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタ
ロシアニンブルー等の有機顔料あるいは染料、アルミニ
ウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被
覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等、の箔粉からなる真珠光沢顔
料等が用いられる。また、必要に応じて、無機充填剤を
添加してもよく、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレ
ー、タルク、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化ア
ルミニウム)等の粉末等が挙げられる。添加量は通常5
〜60重量%である。
化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂)に着色剤を添加し
て、着色不透明な半硬化の架橋型樹脂層を形成する。本
発明に用いる着色剤としては、チタン白、亜鉛華、弁
柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、カーボンブ
ラック等の無機顔料、イソインドリノン、バンザイイエ
ローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタ
ロシアニンブルー等の有機顔料あるいは染料、アルミニ
ウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被
覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等、の箔粉からなる真珠光沢顔
料等が用いられる。また、必要に応じて、無機充填剤を
添加してもよく、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレ
ー、タルク、シリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化ア
ルミニウム)等の粉末等が挙げられる。添加量は通常5
〜60重量%である。
【0056】前記無機繊維基材11の隠蔽層として形成
された不透明な半硬化の架橋型樹脂層12の上には印刷
等により絵柄層13が形成される。絵柄層としては、印
刷による印刷模様、エンボス加工によるエンボス模様、
ヘアライン加工による凹凸模様等があり、更に、凹凸模
様の凹部に公知のワイピング加工法によって着色インキ
を充填して絵柄層を形成することもできる。印刷絵柄層
としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮絞模様、幾何学
図形、文字、記号、各種抽象模様、等がある。
された不透明な半硬化の架橋型樹脂層12の上には印刷
等により絵柄層13が形成される。絵柄層としては、印
刷による印刷模様、エンボス加工によるエンボス模様、
ヘアライン加工による凹凸模様等があり、更に、凹凸模
様の凹部に公知のワイピング加工法によって着色インキ
を充填して絵柄層を形成することもできる。印刷絵柄層
としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮絞模様、幾何学
図形、文字、記号、各種抽象模様、等がある。
【0057】絵柄印刷のインキとしては、基材の材質や
形態によって異なるが、一般的には、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、
硝化綿、酢酸セルロース、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラー
ル、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等
の単独又は2種以上の樹脂を混合したものをビヒクルと
し、これと通常の顔料、染料等の着色剤、体質顔料、硬
化剤、添加剤、溶剤等からなるインキが使用される。着
色剤としては、前記橋架型樹脂層に用いた着色剤が使用
される。
形態によって異なるが、一般的には、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、
硝化綿、酢酸セルロース、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラー
ル、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等
の単独又は2種以上の樹脂を混合したものをビヒクルと
し、これと通常の顔料、染料等の着色剤、体質顔料、硬
化剤、添加剤、溶剤等からなるインキが使用される。着
色剤としては、前記橋架型樹脂層に用いた着色剤が使用
される。
【0058】絵柄の印刷としては、グラビア印刷、凹版
印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印刷、シル
クスクリーン印刷、静電印刷、インクジェット印刷等通
常の印刷方式が使用できる。もしくは、別に離型性シー
ト上に一旦絵柄模様を形成して転写シートを作成し、得
られた転写シートからの転写印刷方式によって模様印刷
を転写して設けてもよい。印刷模様の代りに、アルミニ
ウム、クロム、金、銀、銅等の金属を真空蒸着、スパッ
タリング等によって、基材に、金属薄膜を全面又は部分
的に形成して絵柄層とすることもできる。また、エンボ
ス加工としては、基材シートを加熱軟化させ、エンボス
版で加圧、賦型し、冷却固化して形成するもので、公知
の枚葉、或いは輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸
形状としては、木目版導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈
開面等)、布表面テクスチャー、梨地、砂目、ヘアライ
ン、万線条溝等である。
印刷、オフセット印刷、活版印刷、フレキソ印刷、シル
クスクリーン印刷、静電印刷、インクジェット印刷等通
常の印刷方式が使用できる。もしくは、別に離型性シー
ト上に一旦絵柄模様を形成して転写シートを作成し、得
られた転写シートからの転写印刷方式によって模様印刷
を転写して設けてもよい。印刷模様の代りに、アルミニ
ウム、クロム、金、銀、銅等の金属を真空蒸着、スパッ
タリング等によって、基材に、金属薄膜を全面又は部分
的に形成して絵柄層とすることもできる。また、エンボ
ス加工としては、基材シートを加熱軟化させ、エンボス
版で加圧、賦型し、冷却固化して形成するもので、公知
の枚葉、或いは輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸
形状としては、木目版導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈
開面等)、布表面テクスチャー、梨地、砂目、ヘアライ
ン、万線条溝等である。
【0059】上記絵柄層の上に、印刷インキと透明な保
護層として形成される電離放射線硬化性樹脂層との接着
力を向上するために、易接着層を設けることがある。易
接着層(プライマー層或いはアンカー層ともいう)とし
ては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン等の樹脂を溶媒に溶解した塗工液が使用されるが、特
に二液硬化型ウレタン樹脂とブチラール樹脂の混合物を
使用するものが好ましい。上記樹脂を溶媒に溶解した塗
工液を、公知の方法で塗布、乾燥して易接着層とする。
護層として形成される電離放射線硬化性樹脂層との接着
力を向上するために、易接着層を設けることがある。易
接着層(プライマー層或いはアンカー層ともいう)とし
ては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル・
酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレ
ン等の樹脂を溶媒に溶解した塗工液が使用されるが、特
に二液硬化型ウレタン樹脂とブチラール樹脂の混合物を
使用するものが好ましい。上記樹脂を溶媒に溶解した塗
工液を、公知の方法で塗布、乾燥して易接着層とする。
【0060】絵柄層13を設けた無機繊維基材11の表
面には、前述の電離放射線硬化性樹脂、又は電離放射線
硬化性樹脂に無機質粒子を添加した樹脂組成物を用い
て、公知の方法にて透明な保護層が形成される。コーテ
ィング法としては、グラビアコート、グラビアリバース
コート、グラビアオフセットコート、スピンナーコー
ト、ロールコート、リバースロールコート、キスコー
ト、ディップコート、シルクスクリーンコートによるベ
タコート、ワイヤーバーコート、コンマコート、スプレ
ーコート、フロートコート、かけ流しコート、刷毛塗
り、スプレーコート等を用いることができる。その中で
もグラビアコートが好ましい。
面には、前述の電離放射線硬化性樹脂、又は電離放射線
硬化性樹脂に無機質粒子を添加した樹脂組成物を用い
て、公知の方法にて透明な保護層が形成される。コーテ
ィング法としては、グラビアコート、グラビアリバース
コート、グラビアオフセットコート、スピンナーコー
ト、ロールコート、リバースロールコート、キスコー
ト、ディップコート、シルクスクリーンコートによるベ
タコート、ワイヤーバーコート、コンマコート、スプレ
ーコート、フロートコート、かけ流しコート、刷毛塗
り、スプレーコート等を用いることができる。その中で
もグラビアコートが好ましい。
【0061】電離放射線硬化性樹脂を硬化させる電離放
射線照射装置としては、紫外線照射装置や電子線照射装
置が用いられる。紫外線照射装置としては、例えば、超
高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアー
ク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の
光源が使用される。電子線照射装置としては、コックロ
フトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コ
ア変圧器型或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型
等の各種電子線加速器を用いられる。本発明において
は、紫外線照射装置及び電子線照射装置のいずれの装置
を用いても目的を達成することができる。
射線照射装置としては、紫外線照射装置や電子線照射装
置が用いられる。紫外線照射装置としては、例えば、超
高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアー
ク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等の
光源が使用される。電子線照射装置としては、コックロ
フトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コ
ア変圧器型或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型
等の各種電子線加速器を用いられる。本発明において
は、紫外線照射装置及び電子線照射装置のいずれの装置
を用いても目的を達成することができる。
【0062】しかし、電子線装置による電子線照射の場
合は、瞬時に電離放射線硬化性樹脂を硬化させることが
できるので、大量生産には好適である。また、無機質粒
子を添加した電離放射線硬化性樹脂を用いて、透明な保
護層を形成する場合は、無機質粒子によって紫外線の透
過が阻害されるので、電子線照射の方がベターである。
更に、架橋型樹脂として前述の着色した電離放射線硬化
性樹脂を用いる場合は、着色した樹脂の硬化には紫外線
は使用できないので、透過力の大きい電子線を使用する
必要がある。
合は、瞬時に電離放射線硬化性樹脂を硬化させることが
できるので、大量生産には好適である。また、無機質粒
子を添加した電離放射線硬化性樹脂を用いて、透明な保
護層を形成する場合は、無機質粒子によって紫外線の透
過が阻害されるので、電子線照射の方がベターである。
更に、架橋型樹脂として前述の着色した電離放射線硬化
性樹脂を用いる場合は、着色した樹脂の硬化には紫外線
は使用できないので、透過力の大きい電子線を使用する
必要がある。
【0063】電子線照射装置を用いる場合、加速電圧1
00〜1000KeV、好ましくは100〜300Ke
Vで照射し、吸収線量としては、通常、1〜300kG
y程度である。吸収線量が1kGy未満では、塗膜の硬
化が不十分となり、又、照射量が300kGyを超える
と硬化した塗膜及び基材が黄変したり、損傷したりす
る。また、紫外線照射装置を用いる場合、その照射量は
50〜1000mJ/cm 2 の範囲が好ましい。紫外線
照射量が50mJ/cm2 未満では、塗膜の硬化が不十
分となり、また、照射量が1000mJ/cm2 を超え
ると硬化した塗膜が黄変したりする。電離放射線の照射
方法として、先ず紫外線を照射して電離放射線硬化性樹
脂を少なくとも表面が指触乾燥する程度以上に硬化さ
せ、而る後に、電子線を照射して塗膜を完全に硬化させ
る方法もある。
00〜1000KeV、好ましくは100〜300Ke
Vで照射し、吸収線量としては、通常、1〜300kG
y程度である。吸収線量が1kGy未満では、塗膜の硬
化が不十分となり、又、照射量が300kGyを超える
と硬化した塗膜及び基材が黄変したり、損傷したりす
る。また、紫外線照射装置を用いる場合、その照射量は
50〜1000mJ/cm 2 の範囲が好ましい。紫外線
照射量が50mJ/cm2 未満では、塗膜の硬化が不十
分となり、また、照射量が1000mJ/cm2 を超え
ると硬化した塗膜が黄変したりする。電離放射線の照射
方法として、先ず紫外線を照射して電離放射線硬化性樹
脂を少なくとも表面が指触乾燥する程度以上に硬化さ
せ、而る後に、電子線を照射して塗膜を完全に硬化させ
る方法もある。
【0064】本発明の化粧シートは、各種被着体に積層
し、所定の成形加工等を施して、各種の用途に使用され
る。被着体として、木材単板、木材合板、パーティクル
ボード、中密度繊維板(MDF)等の木材板、木質繊維
板等の木質板、ガラス、陶磁器等のセラミックス、AL
C(発砲軽量コンクリート)等のセメント、硅酸カルシ
ウム、石膏等の被セメント窯業系材料、鉄、アルミニウ
ム等の金属、アクリル、ポリカーボネート、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアセテート、ポリ
エステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ABS、フ
ェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴ
ム等の樹脂が挙げられる。これら各種被着体への積層方
法としては、化粧シートの半硬化の架橋型樹脂を完全に
硬化させるために、加熱、加圧方式が使用される。
し、所定の成形加工等を施して、各種の用途に使用され
る。被着体として、木材単板、木材合板、パーティクル
ボード、中密度繊維板(MDF)等の木材板、木質繊維
板等の木質板、ガラス、陶磁器等のセラミックス、AL
C(発砲軽量コンクリート)等のセメント、硅酸カルシ
ウム、石膏等の被セメント窯業系材料、鉄、アルミニウ
ム等の金属、アクリル、ポリカーボネート、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアセテート、ポリ
エステル、ポリスチレン、ポリオレフィン、ABS、フ
ェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴ
ム等の樹脂が挙げられる。これら各種被着体への積層方
法としては、化粧シートの半硬化の架橋型樹脂を完全に
硬化させるために、加熱、加圧方式が使用される。
【0065】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細
に説明する。 (実施例1)先ず、無機繊維基材として、ガラス繊維と
セルロース繊維が1対1の割合で構成されたガラスクロ
ス11a(阿波製紙(株)製、ガラス繊維径が20μm
で密度0.176kg/m3 のガラスクロス)を用い
て、このガラスクロス11aの片面に、下記の着色した
未硬化のメラミン樹脂(A)をロールコート方式にて塗
布し、図7(a)に示すように、ガラスクロス11aに
着色不透明な未硬化のメラミン樹脂層12bを形成し
た。
に説明する。 (実施例1)先ず、無機繊維基材として、ガラス繊維と
セルロース繊維が1対1の割合で構成されたガラスクロ
ス11a(阿波製紙(株)製、ガラス繊維径が20μm
で密度0.176kg/m3 のガラスクロス)を用い
て、このガラスクロス11aの片面に、下記の着色した
未硬化のメラミン樹脂(A)をロールコート方式にて塗
布し、図7(a)に示すように、ガラスクロス11aに
着色不透明な未硬化のメラミン樹脂層12bを形成し
た。
【0066】 着色した未硬化のメラミン樹脂(A)の組成 ・未硬化のメラミン樹脂(日産化学(株)製「M-700 」) 80重量部 ・チタン白(デュポン社製) 20重量部
【0067】次いで、図7(a)に示すように、前記着
色不透明な未硬化のメラミン樹脂層12bを120℃で
1.5分間加熱して、メラミン樹脂を半硬化の状態にし
て、図7(b)に示すように、ガラスクロス11aに塗
布量50g/m2 の着色不透明な半硬化のメラミン樹脂
層12cを形成した。
色不透明な未硬化のメラミン樹脂層12bを120℃で
1.5分間加熱して、メラミン樹脂を半硬化の状態にし
て、図7(b)に示すように、ガラスクロス11aに塗
布量50g/m2 の着色不透明な半硬化のメラミン樹脂
層12cを形成した。
【0068】次に、図7(c)に示すように、前記着色
不透明な半硬化のメラミン樹脂層12cの上に、グラビ
ア印刷により木目柄を印刷して絵柄層13を形成して印
刷シート3を作製した。次いで、図7(d)に示すよう
に、上記印刷シート3の絵柄層13の上に、下記の電子
線硬化性樹脂(A)(三洋化成工業(株)製)を用い
て、ロールコート方式にてコーティングして透明な未硬
化の電子線硬化性樹脂層14bを設け、直ちに電子線照
射装置を用いて、加速電圧175keVにて、吸収線量
が50kGy(キログレイ)になるように電子線22a
を照射して電子線硬化性樹脂を硬化させて、塗布量10
g/m2 の透明な硬化した電子線硬化性樹脂層14cを
形成して、図7(e)に示すような化粧シート1を作製
した。得られた化粧シート1は巻取状態にしても、ベト
ツキやブロッキングがなく、且つ表面に亀裂や白化が生
じることもなかった。
不透明な半硬化のメラミン樹脂層12cの上に、グラビ
ア印刷により木目柄を印刷して絵柄層13を形成して印
刷シート3を作製した。次いで、図7(d)に示すよう
に、上記印刷シート3の絵柄層13の上に、下記の電子
線硬化性樹脂(A)(三洋化成工業(株)製)を用い
て、ロールコート方式にてコーティングして透明な未硬
化の電子線硬化性樹脂層14bを設け、直ちに電子線照
射装置を用いて、加速電圧175keVにて、吸収線量
が50kGy(キログレイ)になるように電子線22a
を照射して電子線硬化性樹脂を硬化させて、塗布量10
g/m2 の透明な硬化した電子線硬化性樹脂層14cを
形成して、図7(e)に示すような化粧シート1を作製
した。得られた化粧シート1は巻取状態にしても、ベト
ツキやブロッキングがなく、且つ表面に亀裂や白化が生
じることもなかった。
【0069】 電子線硬化性樹脂(A)の組成 ・ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート 70重量部 ・トリメチロールプロパン変性トリアクリレート 29重量部 ・両末端メタクリレート変性シリコーン 1重量部
【0070】(実施例2)無機繊維基材として、実施例
1と同じガラスクロス11aを用いて、このガラスクロ
ス11aの片面に、下記の着色した未硬化の電子線硬化
性樹脂(C)をロールコート方式にて塗布し、図8
(a)に示すように、ガラスクロス11aに着色不透明
な未硬化の電子線硬化性樹脂層12eを形成し、直ち
に、電子線照射装置を用いて、加速電圧200keVに
て、吸収線量が10kGy(キログレイ)になるように
電子線22aを照射して電子線硬化性樹脂を硬化させ
て、図8(b)に示すように、塗布量50g/m2 の着
色不透明な半硬化の電子線硬化性樹脂層14fを形成し
た。
1と同じガラスクロス11aを用いて、このガラスクロ
ス11aの片面に、下記の着色した未硬化の電子線硬化
性樹脂(C)をロールコート方式にて塗布し、図8
(a)に示すように、ガラスクロス11aに着色不透明
な未硬化の電子線硬化性樹脂層12eを形成し、直ち
に、電子線照射装置を用いて、加速電圧200keVに
て、吸収線量が10kGy(キログレイ)になるように
電子線22aを照射して電子線硬化性樹脂を硬化させ
て、図8(b)に示すように、塗布量50g/m2 の着
色不透明な半硬化の電子線硬化性樹脂層14fを形成し
た。
【0071】 着色した未硬化の電子線硬化性樹脂(C)の組成 ・ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート 50重量部 ・トリメチロールプロパン変性トリアクリレート 29重量部 ・両末端メタクリレート変性シリコーン 1重量部 ・チタン白(デュポン社製) 20重量部
【0072】次に、図8(c)に示すように、前記着色
不透明な半硬化の電子線硬化性樹脂層12fの上に、実
施例1と同様に、絵柄層13を形成して印刷シート3を
作製した。更に、実施例1と同様に、上記印刷シート3
の絵柄層13の上に、塗布量10g/m2 の透明な硬化
した電子線硬化性樹脂層14cを形成して、図8(d)
に示すような化粧シート1を作製した。得られた化粧シ
ート1は巻取状態にしても、ベトツキやブロッキングが
なく、且つ表面に亀裂や白化が生じることもなかった。
不透明な半硬化の電子線硬化性樹脂層12fの上に、実
施例1と同様に、絵柄層13を形成して印刷シート3を
作製した。更に、実施例1と同様に、上記印刷シート3
の絵柄層13の上に、塗布量10g/m2 の透明な硬化
した電子線硬化性樹脂層14cを形成して、図8(d)
に示すような化粧シート1を作製した。得られた化粧シ
ート1は巻取状態にしても、ベトツキやブロッキングが
なく、且つ表面に亀裂や白化が生じることもなかった。
【0073】(実施例3)実施例1と同様に、無機繊維
基材としてガラスクロス11aを使用し、これに着色不
透明な半硬化のメラミン樹脂層12c及び絵柄層13を
形成して、図9(a)に示すように、印刷シート3を作
製した。次いで、図9(b)に示すように、実施例1と
同様に、印刷シート3の絵柄層13の上に透明な硬化し
た電子線硬化性樹脂層14cを形成して化粧シート1を
作製した。次に、図9(c)に示すように、厚さ30m
mのMDF(中密度繊維板)の上に、接着層としてメラ
ミン樹脂含浸紙16aと前記化粧シート1を重ね合わ
せ、熱プレス方式により、熱板温度150℃、圧力2.
94Pa(パスカル)の条件で2分間、加熱加圧して、
化粧シート1の着色不透明な半硬化のメラミン樹脂12
d及びメラミン樹脂含浸紙16aのメラミン樹脂を架
橋、硬化させて、図9(c)に示すように、MDF17
a表面に化粧シート1を積層して化粧材2(化粧板)を
作製した。
基材としてガラスクロス11aを使用し、これに着色不
透明な半硬化のメラミン樹脂層12c及び絵柄層13を
形成して、図9(a)に示すように、印刷シート3を作
製した。次いで、図9(b)に示すように、実施例1と
同様に、印刷シート3の絵柄層13の上に透明な硬化し
た電子線硬化性樹脂層14cを形成して化粧シート1を
作製した。次に、図9(c)に示すように、厚さ30m
mのMDF(中密度繊維板)の上に、接着層としてメラ
ミン樹脂含浸紙16aと前記化粧シート1を重ね合わ
せ、熱プレス方式により、熱板温度150℃、圧力2.
94Pa(パスカル)の条件で2分間、加熱加圧して、
化粧シート1の着色不透明な半硬化のメラミン樹脂12
d及びメラミン樹脂含浸紙16aのメラミン樹脂を架
橋、硬化させて、図9(c)に示すように、MDF17
a表面に化粧シート1を積層して化粧材2(化粧板)を
作製した。
【0074】上記のように化粧シート1とMDF17a
をメラミン樹脂含浸紙16aを介して加熱、加圧するこ
とにより、化粧シート1の着色不透明な半硬化のメラミ
ン樹脂層12d及びメラミン樹脂含浸紙16aのメラミ
ン樹脂は、架橋、硬化して硬度の高いメラミン樹脂に代
わるので、化粧材2の表面は耐熱性があり、硬度の高い
ものとなった。そのため、得られた化粧材2は耐熱性、
耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優れた化粧材
(化粧板)となった。
をメラミン樹脂含浸紙16aを介して加熱、加圧するこ
とにより、化粧シート1の着色不透明な半硬化のメラミ
ン樹脂層12d及びメラミン樹脂含浸紙16aのメラミ
ン樹脂は、架橋、硬化して硬度の高いメラミン樹脂に代
わるので、化粧材2の表面は耐熱性があり、硬度の高い
ものとなった。そのため、得られた化粧材2は耐熱性、
耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優れた化粧材
(化粧板)となった。
【0075】(実施例4)無機繊維基材としてガラスク
ロス11aを使用し、実施例1と同様に、これに着色不
透明な半硬化のメラミン樹脂層12c及び絵柄層13を
形成して、図10(a)に示すように、印刷シート3を
作製した。次に、下記組成の電子線硬化性樹脂(B)を
用いて、ロールコート方式にて前記化粧シート1の絵柄
層13側に塗布し、図10(b)に示すように、塗布量
25g/m2 の球状アルミナ15aを含有する透明な未
硬化の電子線硬化性樹脂層14bを形成した。
ロス11aを使用し、実施例1と同様に、これに着色不
透明な半硬化のメラミン樹脂層12c及び絵柄層13を
形成して、図10(a)に示すように、印刷シート3を
作製した。次に、下記組成の電子線硬化性樹脂(B)を
用いて、ロールコート方式にて前記化粧シート1の絵柄
層13側に塗布し、図10(b)に示すように、塗布量
25g/m2 の球状アルミナ15aを含有する透明な未
硬化の電子線硬化性樹脂層14bを形成した。
【0076】 電子線硬化性樹脂(B)の組成 ・ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート 60重量部 ・トリメチロールプロパン変性トリアクリレート 28重量部 ・両末端メタクリレート変性シリコーン 1重量部 ・球状α−アルミナ(平均粒径20μm) 10重量部 ・シリカの微粉体(平均粒径2μm以下の粒子) 1重量部
【0077】次いで、図10(b)に示すように、上記
透明な未硬化の電子線硬化性樹脂層14bの上に、電子
線照射装置を用いて、加速電圧175keVにて、吸収
線量が50kGy(キログレイ)になるように電子線2
2aを照射して電子線硬化性樹脂を架橋、硬化させて、
図10(c)に示すように、球状アルミナ15aを含有
する透明な硬化した電子線硬化性樹脂層14cを形成し
て化粧シート1を作製した。得られた化粧シート1は巻
取状態にしても、ベトツキやブロッキングがなく、且つ
表面に亀裂や白化が生じることもなかった。更に、化粧
シート1は表面に球状アルミナ15aを含有する透明な
硬化した電子線硬化性樹脂層14cが形成されているの
で、耐摩耗性に優れた化粧シートとなった。
透明な未硬化の電子線硬化性樹脂層14bの上に、電子
線照射装置を用いて、加速電圧175keVにて、吸収
線量が50kGy(キログレイ)になるように電子線2
2aを照射して電子線硬化性樹脂を架橋、硬化させて、
図10(c)に示すように、球状アルミナ15aを含有
する透明な硬化した電子線硬化性樹脂層14cを形成し
て化粧シート1を作製した。得られた化粧シート1は巻
取状態にしても、ベトツキやブロッキングがなく、且つ
表面に亀裂や白化が生じることもなかった。更に、化粧
シート1は表面に球状アルミナ15aを含有する透明な
硬化した電子線硬化性樹脂層14cが形成されているの
で、耐摩耗性に優れた化粧シートとなった。
【0078】次に、実施例3と同様に、厚さ30mmの
MDFの上に、メラミン樹脂含浸紙16aと前記化粧シ
ート1を重ね合わせ、熱プレス方式により、熱板温度1
50℃、圧力2.94Pa(パスカル)の条件で2分
間、加熱加圧して、図10(d)に示すような化粧材2
(化粧板)を作製した。得られた化粧材2は、表面の透
明な硬化した電子線硬化性樹脂層14bに球状アルミナ
が含有するので耐摩耗性に優れると共に、耐熱性、耐擦
傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優れた化粧材(化粧
板)となった。
MDFの上に、メラミン樹脂含浸紙16aと前記化粧シ
ート1を重ね合わせ、熱プレス方式により、熱板温度1
50℃、圧力2.94Pa(パスカル)の条件で2分
間、加熱加圧して、図10(d)に示すような化粧材2
(化粧板)を作製した。得られた化粧材2は、表面の透
明な硬化した電子線硬化性樹脂層14bに球状アルミナ
が含有するので耐摩耗性に優れると共に、耐熱性、耐擦
傷性、耐陥没性、耐シガレット性に優れた化粧材(化粧
板)となった。
【0079】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、基材シートとし
てガラスクロス等の無機繊維基材を使用し、その片面に
熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂等からなる不透
明な半硬化の架橋型樹脂の硬化物層を形成し、その上に
絵柄層及び硬化した電離放射線硬化性樹脂の硬化物から
なる透明な保護層をしているので、架橋型樹脂を半硬化
の状態に留めることにより、柔軟性があり、ブロッキン
グなしで巻取り状で生産することができる。そのため、
従来の柔軟性のある化粧シートと同じ設備を用いて生産
することができると共に、同様の生産性を得ることがで
きる。更に、本発明の化粧シートは、メラミン樹脂含浸
紙等の接着層を介して中密度繊維質板(MDF)やパー
チクルボード等の木質板に接着して化粧材(化粧板等)
を作るとき、加熱、加圧により接着するため、無機繊維
基材に形成した半硬化の熱硬化性樹脂(又は電離放射線
硬化性樹脂)は加熱により完全に硬化し、化粧材の表面
はメラミン樹脂板等と同等の耐熱性や硬度が得られる。
てガラスクロス等の無機繊維基材を使用し、その片面に
熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂等からなる不透
明な半硬化の架橋型樹脂の硬化物層を形成し、その上に
絵柄層及び硬化した電離放射線硬化性樹脂の硬化物から
なる透明な保護層をしているので、架橋型樹脂を半硬化
の状態に留めることにより、柔軟性があり、ブロッキン
グなしで巻取り状で生産することができる。そのため、
従来の柔軟性のある化粧シートと同じ設備を用いて生産
することができると共に、同様の生産性を得ることがで
きる。更に、本発明の化粧シートは、メラミン樹脂含浸
紙等の接着層を介して中密度繊維質板(MDF)やパー
チクルボード等の木質板に接着して化粧材(化粧板等)
を作るとき、加熱、加圧により接着するため、無機繊維
基材に形成した半硬化の熱硬化性樹脂(又は電離放射線
硬化性樹脂)は加熱により完全に硬化し、化粧材の表面
はメラミン樹脂板等と同等の耐熱性や硬度が得られる。
【0080】また、基材に無機繊維を使用しているた
め、従来の基材に紙を用いた化粧シートに比較して、化
粧シートにおける有機質成分が非常に少なくなるので、
耐熱性や耐陥没性が非常に優れたものとなると共に、表
面の透明な保護層に球状アルミナ等の無機質粒子を添加
することにより、更に、耐熱性、耐陥没性、耐摩耗性を
向上させることができる。従って、得られた化粧材は耐
熱性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性
(火のついた煙草や熱い煙草の灰に対する耐性)に優れ
たものとなる。即ち、耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐
シガレット性に優れたメラミン樹脂板等と同等の性能を
有する化粧材を巻取り状の化粧シートを用いて生産でき
るので、生産能率が向上し、生産コストの低減を図るこ
とができる。
め、従来の基材に紙を用いた化粧シートに比較して、化
粧シートにおける有機質成分が非常に少なくなるので、
耐熱性や耐陥没性が非常に優れたものとなると共に、表
面の透明な保護層に球状アルミナ等の無機質粒子を添加
することにより、更に、耐熱性、耐陥没性、耐摩耗性を
向上させることができる。従って、得られた化粧材は耐
熱性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐陥没性、耐シガレット性
(火のついた煙草や熱い煙草の灰に対する耐性)に優れ
たものとなる。即ち、耐熱性、耐擦傷性、耐陥没性、耐
シガレット性に優れたメラミン樹脂板等と同等の性能を
有する化粧材を巻取り状の化粧シートを用いて生産でき
るので、生産能率が向上し、生産コストの低減を図るこ
とができる。
【図1】本発明の化粧シートの一例を示した模式断面図
である。
である。
【図2】本発明の化粧シートの別の態様で、表面の透明
な保護層に無機質粒子を添加したときの模式断面図であ
る。
な保護層に無機質粒子を添加したときの模式断面図であ
る。
【図3】本発明の化粧シートを用いて作製した化粧材の
模式断面図である。
模式断面図である。
【図4】本発明の化粧シートを作製するときの説明図で
ある。
ある。
【図5】本発明の化粧シートを用いて化粧材を作製する
ときの説明図である。
ときの説明図である。
【図6】表面に無機質粒子を含有する化粧シートを用い
て化粧材を作製するときの説明図である。
て化粧材を作製するときの説明図である。
【図7】実施例1により化粧シートを作製するときの説
明図である。
明図である。
【図8】実施例2により化粧シートを作製するときの説
明図である。
明図である。
【図9】実施例3により化粧材を作製するときの説明図
である。
である。
【図10】実施例4により化粧材を作製するときの説明
図である。
図である。
1 化粧シート 2 化粧材 3 印刷シート 11 無機繊維基材 11a ガラスクロス 12 不透明な半硬化の架橋型樹脂層 12a 不透明な硬化した架橋型樹脂層 12b 着色不透明な未硬化のメラミン樹脂層 12c 着色不透明な半硬化のメラミン樹脂層 12d 着色不透明な硬化したメラミン樹脂層 12e 着色不透明な未硬化の電子線硬化性樹脂層 12f 着色不透明な半硬化の電子線硬化性樹脂層 13 絵柄層 14 透明な保護層 14a 透明な未硬化の電離放射線硬化性樹脂層 14b 透明な未硬化の電子線硬化性樹脂層 14c 透明な硬化した電子線硬化性樹脂層 15 無機質粒子 15a 球状アルミナ 16 接着層 16a メラミン樹脂含浸紙 17 被着体 17a MDF(中密度繊維質板) 21 加熱 22 電離放射線 22a 電子線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01D AA21 AA21H AG00A AJ04A AK01A AK01B AK01D AK25 AK36 AK52 AL06 AT00A AT00E BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA10E DE01D DG01A DG11 DG15A EH46 EJ05B EJ17 EJ42 EJ53 GB08 GB33 GB81 HB00 HB01 HB31 HB35C JB12B JB13B JB14B JB14D JB16A JD01B JJ03 JK01 JK09 JK13 JK14 JK17 JL02 JL10 JN01D
Claims (5)
- 【請求項1】 無機繊維からなる基材シートに、架橋型
樹脂の硬化物からなる隠蔽層、絵柄層及び硬化した電離
放射線硬化性樹脂からなる透明な保護層をこの順に積層
したことを特徴とする化粧シート。 - 【請求項2】 前記架橋型樹脂の硬化物からなる隠蔽層
が、半硬化状態の熱硬化性樹脂層又は半硬化状態の電離
放射線硬化性樹脂層であることを特徴とする請求項1に
記載の化粧シート。 - 【請求項3】 前記無機繊維からなる基材シートが、ガ
ラス繊維とセルロース繊維で構成された不織布又はガラ
ス繊維と熱可塑性樹脂からなる不織布であることを特徴
とする請求項1または請求項2に記載の化粧シート。 - 【請求項4】 前記透明な保護層が無機質粒子を含有し
ていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
かに記載の化粧シート。 - 【請求項5】 前記請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載の化粧シートの裏面に、被着体を接着層を介して加
熱、加圧により積層したことを特徴とする化粧材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000075571A JP2001260301A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 化粧シート及びそれを用いた化粧材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000075571A JP2001260301A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 化粧シート及びそれを用いた化粧材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001260301A true JP2001260301A (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=18593445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000075571A Withdrawn JP2001260301A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 化粧シート及びそれを用いた化粧材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001260301A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006264101A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | キッチン吊り戸の底板用化粧板 |
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WO2012077605A1 (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-14 | 日東電工株式会社 | 耐シガレット性を有するポリマー部材、耐シガレット性物品、および耐シガレット化方法 |
JP2012121952A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Nitto Denko Corp | 耐シガレット性を有するポリマー部材、耐シガレット性物品、および耐シガレット化方法 |
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GB2552346A (en) * | 2016-07-19 | 2018-01-24 | Gpfone Ltd | A composite sheet material and a method of manufacture thereof |
JP2019044478A (ja) * | 2017-09-01 | 2019-03-22 | タキロンシーアイ株式会社 | 熱可塑性合成樹脂製床材及びその製造方法 |
CN109723190A (zh) * | 2019-01-24 | 2019-05-07 | 佛山市金净创环保技术有限公司 | 一种能够吸收烟碱的墙纸 |
CN112127208A (zh) * | 2020-09-22 | 2020-12-25 | 广东福美新材料科技有限公司 | 一种高强度耐磨浸渍装饰纸及其制备方法 |
US12018431B2 (en) | 2019-02-08 | 2024-06-25 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Methods of coating fiber containing materials and coated fiber containing materials |
-
2000
- 2000-03-17 JP JP2000075571A patent/JP2001260301A/ja not_active Withdrawn
Cited By (15)
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JP2012131052A (ja) * | 2010-12-20 | 2012-07-12 | Nitto Denko Corp | 耐シガレット性を有するポリマー部材、耐シガレット性物品、および耐シガレット化方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070605 |