JPH11202102A - 反射防止膜およびそれを配置した表示装置 - Google Patents
反射防止膜およびそれを配置した表示装置Info
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- JPH11202102A JPH11202102A JP10001932A JP193298A JPH11202102A JP H11202102 A JPH11202102 A JP H11202102A JP 10001932 A JP10001932 A JP 10001932A JP 193298 A JP193298 A JP 193298A JP H11202102 A JPH11202102 A JP H11202102A
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Abstract
射率1%以下)を示し、同時に膜強度、耐熱性、製造適
性に優れた反射防止膜を提供する。 【解決手段】オルガノシラン類の加水分解物および/ま
たはその部分縮合物を含有する組成物の塗布後または該
組成物の塗布と同時に、硬化反応を促進する化合物を含
有する組成物を塗布して形成されたことを特徴とする低
屈折率層(1) とそれに隣接して屈折率が1.7以上であ
る高屈折率層(2) からなる反射防止膜。
Description
CD)等の画像表示装置の表面の反射率低下に有効な反
射防止膜および反射防止膜を有する画像表示装置に関す
る。特に、量産性と高い膜強度を実現する反射防止膜お
よびそれを配置した表示装置に関する。
外使用化に伴い、その使用条件下でのタフネス化、例え
ば、反射光耐性(視認性確保)、防汚性や耐熱性の向上
が求められている。表示装置の視認性向上は該装置の主
機能に関わる課題であり、当然その重要性も高く、活発
に視認性向上のための施策が検討されている。一般に視
認性を低下させるのは外光の表面反射による景色の写り
込みであり、これらに対する対処として最表面に反射防
止膜を設ける方法が一般的に行われる。しかしながら、
この反射防止膜はその機能発現のために最表面に設けら
れるため、必然的に反射防止膜の性能に対してタフネス
化の観点から多くの高品質化の課題が集中してくる。例
えば、極限までの反射率低下(反射率1%以下)、指紋
や油脂等の付着防止や易除去性、炎天下や自動車室内の
ような高温環境下での諸性能の維持などである。
性能を有する広波長域/低反射率の反射防止膜として
は、金属酸化物等の透明薄膜を積層させた多層膜が用い
られてきた。単層膜では単色光に対しては有効であるも
のの、ある程度の波長域を有する光に対しては有効に反
射防止できないのに対し、このような多層膜においては
積層数が多いほど広い波長領域で有効な反射防止膜とな
るためである。しかしながら、そのため、従来の反射防
止膜には、物理又は化学蒸着法等の手段によって金属酸
化物等を3層以上積層したものが用いられてきた。この
ような多層蒸着した反射防止膜は、予め最適に設計され
た各層の屈折率と膜厚との関係に従い、その膜厚を高精
度に制御した蒸着を何回も行う必要があり、非常に高コ
ストなものであり、かつ、広い面積の膜を得ることの非
常に困難な大量製造適性に乏しいものであった。
に、空気との界面において屈折率が除去に変化する様な
膜によって有効な反射防止効果を得る方法が従来知られ
ている。例えば、特開平2−245702号公報には、
ガラス基板とMgF2 の中間の屈折率を持つSiO2 超
微粒子とMgF2 超微粒子を混合してガラス基板に塗布
し、ガラス基板面から塗布膜面に向かって徐々にSiO
2 の混合比を減少させてMgF2 の混合比を増加させる
事により、塗布面とガラス基板との界面における屈折率
変化が緩やかとなり、反射防止効果が得られる事が記載
されている。
エチルシリケート中に分散したMgF2 、SiO2 を有
する超微粒子を用いた二層からなる反射防止膜が開示さ
れている。例えば、第一層は、MgF2 /SiO2 が7
/3の層で、第二層は、MgF2 /SiO2 が1/1の
層で、第一層の屈折率が1.42そして第二層の屈折率
が1.44である。従って、屈折率変化は大きいとは言
えず、充分な反射防止効果は得られない。
ア部とその周囲のシェル部からなる屈折率1.428の
超微粒子からなり、空気と微粒子とから形成された表面
が凹凸の上層部(低屈折率)と、微粒子のみから形成さ
れた下層部とからなる反射防止膜が、特開平7−168
006号公報には、空気と微粒子(例、MgF2 )とか
ら形成された表面が凹凸の上層部(低屈折率)、微粒子
のみの中層部(中屈折率)、及び微粒子とバインダーか
ら形成された下層部とからなる反射防止膜が開示されて
いる。
02号公報、特開平5−13021号公報、特開平7−
92305号公報及び特開平7−168006号公報に
記載の反射防止膜は、空気に対する屈折率が膜厚方向に
徐々に変化する原理を利用したものである。これらの反
射防止膜は、その作成に、煩雑な操作と、熟練した技術
が必要であり、また得られる膜も満足な反射防止効果が
得られていない。
3−21601号公報にはアルコキシシラン化合物の加
水分解部分縮合物からなる組成物をプラスチック基材表
面に塗布して反射光を低減化させる技術が開示されてい
る。しかしながらこれらの公報に記載の反射防止技術は
基材との屈折率差が小さいため十分な反射防止効果を得
られず、また、塗布する組成物の経時安定性が不足で、
液が数時間で粘度上昇や硬化してしまい、反射防止フィ
ルムを連続塗布で製造するには、適性のないものであっ
た。
な波長領域において一様に低い反射率(反射率1%以
下)を示し、同時に膜強度、耐久性、耐汚れ付着性、耐
熱性に優れ、また、塗布組成物の経時安定性に優れた反
射防止膜を低コストで、大量かつ大面積製造の適性のあ
る方法で提供することにある。また、その反射防止膜を
配置した表示装置を提供することにある。
下記により達成された。 オルガノシランの加水分解物および/またはその部
分縮合物を含有する組成物を塗設して形成された低屈折
率層を有する反射防止膜であって、該低屈折率層が該組
成物の塗布後または該組成物の塗布と同時に、硬化反応
を促進する化合物を含有する組成物を塗布して形成され
たことを特徴とする反射防止膜。
態様は下記〜であり、また、本発明の反射防止膜を
配置した表示装置は下記〜である。 低屈折率層が(a) 一般式Si(OR1)4(式中、R1 は炭
素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基
を表す)で表されるアルコキシシランおよび/または
(b) 一般式R2Si(OR3)3(式中、R2 は炭素数1〜10の
アルキル基またはアリール基を表し、R3 は前記R1 に
同義の基を表す)で表されるオルガノシラン、および/
または(c) 一般式R4 2Si(OR5)2 (式中、R4 は前記R2
に同義の基、R5 は前記R1 に同義の基を表す)で表さ
れるオルガノシランの加水分解物および/またはその部
分縮合物を含有する組成物を塗設して形成されたもので
あることを特徴とする記載の反射防止膜。 低屈折率層が(d) に対して下記(a) を0〜100重
量%、(b) を0〜200重量%、(c) を0〜200重量
%からなり、かつ(a) 〜(c) が同時に0となることはな
い組成物の加水分解物および/またはその部分縮合物か
ら構成される組成物を塗設して形成された低屈折率層で
あることを特徴とする記載の反射防止膜。 (a) 一般式Si(OR1)4(式中、R1 は炭素数1〜5のアル
キル基または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表され
るアルコキシシラン (b) 一般式R2Si(OR3)3(式中、R2 は炭素数1〜10の
有機基、R3 は前記R 1 に同義の基を表す)で表される
オルガノシラン (c) 一般式R4 2Si(OR5)2 (式中、R4 は前記R2 に同義
の基、R5 は前記R1に同義の基を表す)で表されるオ
ルガノシラン (d) 末端あるいは側鎖に加水分解性基および/または水
酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体中
に少なくとも1個有するシリル基含有ビニルポリマー 該硬化反応を促進する化合物が下記(e) 〜(h) で表
される化合物群の中から選ばれた少なくとも1種化合物
であることを特徴とするないしに記載の反射防止
膜。 (e) 無機または有機の酸化合物 (f) 無機または有機の塩基化合物 (g) 金属錯体化合物 (h) 有機金属化合物 (i) 金属塩類 該低屈折率層(1) とそれに隣接して屈折率が1.7
以上である高屈折率層(2) からなることを特徴とする
ないしに記載の反射防止膜。 該高屈折率層(2) に隣接し、低屈折率層(1) の反対
側に層(3) を有し、更に屈折率が1.6以下の層(4) を
有するものであって、層(3) が層(4) の屈折率と高屈折
率層(2) の屈折率の中間の屈折率を有することを特徴と
するないしに記載の反射防止膜。 ないしに記載の反射防止膜を配置したことを特
徴とする表示装置。
オルガノシランの加水分解/部分縮合物から形成された
低屈折率層の塗設に当たり硬化反応を促進する化合物を
含有する組成物を塗布することに特徴がある。本発明の
構成要件を詳細に説明する。
よりシラノールを与えることのできる官能基を有するシ
ラン化合物を表し、本発明の組成物中では、加水分解、
縮合して得られる加水分解物および/または部分縮合物
となり組成物中における結合剤としての働きをするもの
である。一般的には式(R9)4Si で表される化合物であ
る。式中、R9 は炭素数1〜10のアルキル基またはア
リール基、炭素数1〜5のアルコキシル基または炭素数
1〜4のオキシアシル基、ハロゲン原子を表す。1分子
中の4個のR9 はこの定義の範疇であれば互いに同じで
あっても異なっていても良く、自由に組み合わせて選択
することができるが、4つが同時に炭素数1〜10のア
ルキル基またはアリール基になることはない。
ル基またはアリール基としてメチル基、エチル基、n−
プロピル基、i−プロピル基などのアルキル基、そのほ
かγ−クロロプロピル基、ビニル基、 CF3- 、CF3CH2CH
2-、CF3CH2CH2CH2- 、C2F5CH 2CH2CH2-、C3F7CH2CH2CH
2-、C2F5CH2CH2- 、CF3OCH2CH2CH2-、C2F5OCH2CH2CH
2-、C3F7OCH2CH2CH2- 、(CF3)2CHOCH2CH2CH2- 、C4F9CH
2OCH2CH2CH2-、3−(パーフルオロシクロヘキシルオキ
シ)プロピル、H(CF2)4CH2OCH2CH2CH2- 、H(CF2)4CH2CH
2CH2- 、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリル
オキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニ
ル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基などが
挙げられる。炭素数1〜5のアルコキシ基または炭素数
1〜4のオキシアシル基としては、例えばメトキシ基、
エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n
−ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ア
セトキシ基、ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素などを挙げられる。
は、以下で説明する(a) 〜(c) 成分のものを挙げること
ができる。 (a) 成分 (a) 成分は、一般式Si(OR1)4で表されるアルコキシシラ
ンであり、本発明の組成物中では、加水分解、縮合して
得られる加水分解物および/または部分縮合物となり組
成物中における結合剤としての働きをするものである。
かかるアルコキシシラン中のR1 は、炭素数1〜5のア
ルキル基または炭素数1〜4のアシル基であり、例えば
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、ア
セチル基などが挙げられる。
は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラn−プロポキシシラン、テトラ-i−プロポキシシラ
ン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−アセトキシ
シランなどを挙げることができる。上記アルコキシシラ
ンは1種単独でも、その2種以上を併用しても良い。
ンであり、本発明の組成物中では、加水分解、縮合して
得られる加水分解物および/または部分縮合物となり組
成物中における結合剤としての働きをするものである。
かかるオルガノシラン中のR2 は、炭素数1〜10の有
機基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−ク
ロロプロピル基、ビニル基、CF3-、CF3CH2- 、CF3CH2CH
2-、CF3CH2CH2CH2- 、C2F5CH2CH2CH2-、C3F7CH2CH2CH
2-、C2F5CH2CH2- 、CF3OCH2CH2CH2-、C2F5OCH2CH2CH2-
、C3F7OCH2CH2CH2- 、(CF3)2CHOCH2CH2CH2- 、C4F9CH2
OCH2CH2CH2-、3−(パーフルオロシクロヘキシルオキ
シ)プロピル、H(CF2)4CH2OCH2CH2CH2- 、H(CF2)4CH2CH
2CH2- 、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリル
オキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニ
ル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基などが
挙げられる。また、オルガノシラン中のR3 は、炭素数
1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基であ
り、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−
プロピル基、n−ブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチ
ル基、アセチル基などが挙げられる。
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピ
ルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、
3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシ
ラン、CF3CH2CH2Si(OCH3)3、CF3CH2CH2CH2Si(OCH3)3 、
C2H5CH2CH2CH2Si(OCH3)3、C2F5CH2CH2Si(OCH3)3 、C3F7
CH2CH2CH2Si(OCH3)3、C2F5OCH2CH2CH2Si(OCH3)3 、C3F7
OCH2CH2CH2Si(OC2H5)3、(CF3)2CHOCH2CH2CH2Si(OC
H3)3 、C4F9CH2OCH2CH2CH2Si(OCH3)3、H(CF2)4CH2OCH2C
H2CH2Si(OCH3)3 、3−(パーフルオロシクロヘキシ
ルオキシ)プロピルシラン等を挙げることができる。
ランが好ましい。また、R2 としてフッ素原子を有さな
いオルガノシランを用いる場合、メチルトリメトキシシ
ランまたはメチルトリエトキシシランを用いる事が好ま
しい。上記のオルガノシランは1種単独で使用してもよ
いし、2種以上を併用する事もできる。
5 は前記(b) 成分に使用されるオルガノシランで定義さ
れたR2 およびR3 と同義)で表されるジオルガノシラ
ンである。ただし、R4 およびR5 は(b) 成分と同じ置
換基でなくてもよい。本発明の組成物中では加水分解、
縮合して得られる加水分解物および/または部分縮合物
となり、組成物中における結合剤としての働きをすると
ともに、塗膜を柔軟化し耐アルカリ性を向上させるもの
である。
メチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、
ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラ
ン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロ
ピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシ
ラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジフェニル
ジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、(CF3
CH2CH2)2Si(OCH3)2 、(CF3CH2CH2CH2)2Si(OCH3)2、(C3F
7OCH2CH2CH2)2Si(OCH3)2、〔H(CF2)6CH2OCH2CH2CH2〕2
Si(OCH3)2 、(C2F5CH2CH2)2Si(OCH3)2などを挙げる事が
でき、好ましくはフッ素原子を有するオルガノシランで
ある。またR4 としてフッ素原子有さないオルガノシラ
ンを用いる場合には、ジメチルジメトキシシラン、ジメ
チルジエトキシシランが好ましい。このようなR4 2Si(OR
5)2 で表されるオルガノシランは、1種単独で用いても
よいし、あるいは2種以上を併用することもできる。
(c) 成分の本発明の組成物中における割合は、(a) 及び
(b) 成分に対して0〜150重量%、好ましくは5〜1
00重量%、さらに好ましくは10〜60重量%であ
り、150重量%を超えると得られる塗膜の密着性、硬
化性が低下する。
合体からなり、末端あるいは側鎖に加水分解性基および
/または水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基
を重合体1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以
上含有するものであり、該シリル基の多くは、下記一般
式
基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオ
アルコキシ基、アミノ基などの加水分解性基および/ま
たは水酸基、R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキ
ル基、または炭素数1〜10のアラルキル基、aは1〜
3の整数である)で表される。
(イ)ヒドロシラン化合物を炭素−炭素二重結合を有す
るビニルポリマーと反応させることにより製造してもよ
く、また(ロ)下記一般式
11は重合性二重結合を有する有機基である)で表される
シラン化合物と、各種ビニル系化合物とを重合すること
により製造してもよく、その製造方法は限定されるもの
ではない。
使用されるヒドロシラン化合物としては、例えばメチル
ジクロルシラン、トリクロルシラン、フェニルジクロル
シランなどのハロゲン化シラン類;メチルジエトキシシ
ラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシ
ラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシランなどの
アルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェ
ニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシランなどの
アシロキシシラン類;メチルジアミノキシシラン、トリ
アミノキシシラン、ジメチルアミノキシシラン、トリア
ミノシランなどのアミノシラン類が挙げられる。
れるビニルポリマーとしては、水酸基を含むビニルポリ
マーを除く以外に特に限定はなく、例えば(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、ベンジル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートな
どの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル
酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸および無水
マレイン酸などの酸無水物;グリシジル(メタ)アクリ
レートなどのエポキシ化合物;ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、アミノエチルビニルエーテルな
どのアミノ化合物;(メタ)アクリルアミド、N−t−
ブチル(メタ)アクリルアミド、イタコン酸ジアミド、
α−エチルアクリルアミド、クロトンアミド、フマル酸
ジアミド、マレイン酸ジアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミドなどのアミド化合物;アクリロ
ニトリル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
N−ビニルピロリドン、
メタクリレートのような側鎖に二重結合を有するモノマ
ーと共重合したビニルポリマーが好ましく、共重合モノ
マーとして含フッ素モノマーを少くとも1種用いたもの
が特に好ましい。
れるシラン化合物としては、次のものが挙げられる。
れるビニル系化合物としては、前記(イ)の製造方法で
ビニルポリマーの重合時に用いられるビニル系化合物を
使用することが可能であるが、かかる(イ)の製造方法
に記載された以外に、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシビニルエーテル、N−メチロール
アクリルアミドなどの水酸基を含むビニル系化合物を挙
げることもできる。また、含フッ素モノマーを1種用い
たものが特に好ましい。
の好ましい具体例としては、例えば下記一般式
子またはメチル基、R13は水素原子、炭素数1〜12の
アルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、
アリル、n−ブチル、i−ブチル、n−ペンテル、n−
ヘキシル、ベンジル、(CF3)2CH- 、CF3CH2- 、C7F15CH2
- 、C2F15CH2CH2-、等の(a) 成分で説明したフッ素原子
を含むアルキル基)を表し、R15はメチレン基、エチレ
ン基、プロピレン基、ブチレン基などの炭素数1〜4の
アルキレン基、R16はR13と同様であり、m/(1+
m)=0.01〜0.4、好ましくは0.02〜0.2
である)で表されるトリアルコキシシリル基含有アクリ
ル重合体を挙げることができる。このシリル基含有ビニ
ルポリマーの数平均分子量は、好ましくは2,000 〜100,
000 、さらに好ましくは4,000 〜50,000である。
ル基含有ビニルポリマーの具体例としては、鐘淵化学工
業(株)製、カネカゼムラックや下記のポリマーを挙げ
ることができるが、これらに限定されるものではない。
クリロキシプロピルトリメトキシシラン(90/10:
重量比) P−2 n−ブチルメタクリレート/γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン(85/15:重量比) P−3 メチルメタクリレート/γ−アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン(80/20:重量比) P−4 メチルメタクリレート/γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン(70/30:重量比) P−5 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(50
/35/15:重量比)
クリロキシプロピルトリメトキシシラン(80/20:
重量比) P−7 n−ブチルメタクリレート/スチレン/γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン(50/35
/15:重量比) P−8 メチルメタクリレート/シクロヘキシルアクリ
レート/γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン(40/45/15:重量比) P−9 メチルメタクリレート/メチルアクリレート/
γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(40/
40/20:重量比) P−10 メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレー
ト/ビニルトリメトキシシラン(60/30/10:重
量比)
ルトリメトキシシラン(85/15:重量比) P−12 FM-4/γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(85/15:重量比) P−13 FM-2/γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(85/15:重量比) P−14 FM-4/γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン(70/30:重量比) P−15 FM-4/FM-7/γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン(30/55/15:重量比)
ピルトリメトキシシラン(30/50/20:重量比) P−17 FM-3/FM-4/γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン(25/60/15:重量比) P−18 FM-9/メチルメタクリレート/γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン(60/25/15:
重量比) P−19 FM-7/メチルメタクリレート/γ−アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン(40/45/15:重
量比) P−20 FM-4/メチルメタクリレート/ビニルトリメト
キシシラン(65/20/15:重量比) (d) シリル基含有ビニルポリマーの組成物中の割合は、
(b) 成分の原料であるオルガノシランに対し、0〜20
0重量%、好ましくは2〜150重量%、さらに好まし
くは10〜100重量%であり、2重量%未満では、得
られる塗膜の耐アルカリ性が低く、一方200重量%を
超えると得られる塗膜の耐久性の悪化を招く。または、
(d) 成分に対して、(a) を0〜100重量%、(b) を0
〜200重量%、(c) を0〜200重量%からなり、か
つ(a) 〜(c) が同時に0となることはないことが好まし
い。
た有機珪素を主成分とする網目高分子構造により形成さ
れている。この網目構造を構築する主成分(モノマー)
は上述の(a) ないし(d) の化合物である。これら有機珪
素モノマー化合物の本発明における好ましい組み合わせ
について下記および実施例に例示する。混合比はゾル液
調製時に使用した各化合物の重量(g) を示す。
シシラン 5g、上記化合物P−12 2.5g SP−2 メチルトリメトキシシラン 12g、ジメチルジエトキ
シシラン 8g、3,3,3−トリフルオロプロピルト
リメトキシシラン 4g、上記化合物P−12 3g SP−3 テトラエトキシシラン 15g、3,3,3−トリフル
オロブチルトリエトキシシラン 15g SP−4 テトラエトキシシラン 10g、ジメチルジメトキシシ
ラン 5g、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエ
トキシシラン 10g、上記化合物P−121.5g SP−5 メチルトリメトキシシラン 10g、ジメチルジメトキ
シシラン 5g、3−パーフルオロエトキシプロピルト
リメトキシシラン 5g、上記化合物P−52.5g SP−6 テトラエトキシシラン 10g、ビス(3,3,3−ト
リフルオロプロピル)ジエトキシシラン 5g、上記化
合物P−7 3g SP−7 テトラエトキシシラン 5g、メチルトリメトキシシラ
ン 10g、ジメチルジメトキシシラン 5g、3,
3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン 1
2g SP−8 シクロヘキシルトリメトキシシラン 18g、ビス
(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシ
ラン 12g、テトラエトキシシラン 15g SP−9 テトラエトキシシラン 12g、ジメチルジクロロシラ
ン 10g、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエ
トキシシラン 15g SP−10 メチルトリエトキシシラン 12g、ジメチルジメトキ
シシラン 5g、ビス(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)トリメトキシシラン 5g、上記化合物P−8
4.5g
ルガノシラン類の加水分解/部分縮合物の塗布組成物を
「ゾル液」、このゾル液塗布時に用いられる硬化反応を
促進する化合物を含有する組成物の液を「促進液」と称
す。また、ゾル液と促進液の2液を同時に低屈折率層を
形成したい基材の表面に塗布することを「同時塗布」、
ゾル液塗布後、完全または不完全乾燥した状態で促進液
をゾル液塗布面上に塗布することを「オーバーコート
(OC)」と称する。
化合物としては特に制限はなく、用いたゾル液の構成成
分に応じて縮合反応を促進可能な成分を有するものであ
れば好適に用いることができる。一般的に有効なのは下
記(e) 〜(h) の化合物群であり、これらの中から好まし
い化合物を必要量添加することができる。また、これら
の群の中から2種以上をお互いの促進効果が阻害されな
い範囲内で適宜選択して併用することができる。なお、
硬化反応を促進化合物はオルガノシランに対して1〜2
0重量%用いることが好ましい。
硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、燐酸、亜燐酸など、有機
酸化合物としてはカルボン酸類(蟻酸、酢酸、プロピオ
ン酸、酪酸、コハク酸、シクロヘキサンカルボン酸、オ
クタン酸、マレイン酸、2−クロロプロピオン酸、シア
ノ酢酸、トリフルオロ酢酸、パーフルオロオクタン酸、
安息香酸、ペンタフルオロ安息香酸、フタル酸など)、
スルホン酸類(メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、
トリフルオロメタンスルホン酸)、p−トルエンスルホ
ン酸、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸など)、燐酸
・ホスホン酸類(燐酸ジメチルエステル、フェニルホス
ホン酸など)、ルイス酸類(三フッ化ホウ素エーテラー
ト、スカンジウムトリフレート、アルキルチタン酸、ア
ルミン酸など)、ヘテロポリ酸(燐モリブデン酸、燐タ
ングステン酸など)を挙げることができる。
ウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化
アルミニウム、アンモニアなど、有機塩基化合物として
はアミン類(エチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、トリエチルアミン、ジブチルアミン、テトラメチル
エチレンジアミン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、エタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン、キ
ヌクリジン、アニリン、ピリジンなど)、ホスフィン類
(トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィンな
ど)、金属アルコキサイド(ナトリウムメチラート、カ
リウムエチラートなど)を挙げることができる。
R17は炭素数1〜6のアルキル基を示す)、で表される
アルコールとR18COCH2 COR19(式中、R18は炭
素数1〜6のアルキル基、R19は炭素数1〜5のアルキ
ル基または炭素数1〜16のアルコキシ基を示す)で表
されるジケトンを配位子とした、遷移金属を中心金属と
するものであれば特に制限なく好適に用いることができ
る。この範疇であれば、2種以上の金属キレート化合物
を併用しても良い。本発明の(g) 金属キレート化合物と
して特に好ましいものは中心金属にAl、Ti、Zrを
有するものであり、一般式 Zr(OR17) p1(R18COCHCOR19)
p2 、Ti (OR17) q1(R18COCHCOR19) q2 および Al(O
R17) r1(R18COCHCOR19) r2 で表される化合物群から選
ばれるものが好ましく、前記(a) 〜(c) 成分と(d) シリ
ル基含有ビニル系樹脂との縮合反応を促進する作用をな
す。
18は、同一または異なってもよく炭素数1〜6のアルキ
ル基、具体的にはエチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、sec −ブチル基、t−ブチル
基、n−ペンチル基、フェニル基などである。また、R
5 は、前記と同様の炭素数1〜6のアルキル基のほか、
炭素数1〜16のアルコキシ基、例えばメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−
ブトキシ基、sec −ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウ
リル基、ステアリル基などである。また、(g) 金属キレ
ート化合物中のp 1 〜r2 は4あるいは6座配位となる
様に決定される整数を表す。
としては、トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテート
ジルコニウム、ジ−n−ブトキシビス(エチルアセトア
セテート)ジルコニウム、n−ブトキシトリス(エチル
アセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プ
ロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス
(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキ
ス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどのジル
コニウムキレート化合物;ジイソプロポキシ・ビス(エ
チルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ
・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロ
ポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウムなどのチ
タニウムキレート化合物;ジイソプロポキシエチルアセ
トアセテートアルミニウム、ジイソプロポキシアセチル
アセトナートアルミニウム、イソプロポキシビス(エチ
ルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビ
ス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エ
チルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチ
ルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナ
ート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムな
どのアルミニウムキレート化合物などが挙げられる。こ
れらの(g) 金属キレート化合物のうち好ましいものは、
トリ−n−ブトキシエチルアセトアセテートジルコニウ
ム、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナート)チ
タニウム、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートア
ルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミ
ニウムである。これらの(g) 金属キレート化合物は、1
種単独であるいは2種以上混合して使用することができ
る。また、(g) 成分としては、これらの金属キレート化
合物の部分加水分解物を使用することもできる。
は、ゾル液の原料であるオルガノシランに対し、0.0
1〜50重量%、好ましくは0.1〜50重量%、さら
に好ましくは0.5〜10重量%である。
が有機遷移金属が活性が高く、好ましい。中でもスズの
化合物は安定性と活性が良く特に好ましい。これらの具
体的化合物例としては、(C4H9)2Sn(OCOC11H23)2 、(C4H
9)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2、(C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9)
2 、(C8H17)2Sn(OCOC11H23)2、(C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOO
CH3)2 、(C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9)2、(C8H17)2Sn(O
COCH=CHCOOC8H17)2 、Sn(OCOCC8H17)2などのカルボン酸
型有機スズ化合物;(C4H9)2Sn(SCH2COOC8H17)2、(C4H9)
2Sn(SCH2COOC8H17)2、(C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17)2 、(C
8H 17)2Sn(SCH2CH2COOC8H17)2、(C8H17)2Sn(SCH2COOC8H
17)2 、(C8H17)2Sn(SCH2COOC12H25)2、
2SnO、(C8H17)2SnO などの有機スズオキサイドとエチル
シリケートマレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、
フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成
物などの有機スズ化合物などを挙げることができる。
ばナフテン酸ナトリウム、ナフテン酸カリウム、オクタ
ン酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、ラ
ウリル酸カリウムなど)が好ましく用いられる。
上記成分の外に必要に応じて種々の化合物を添加して使
用することができる。以下に主な併用素材を挙げて説明
する。
〜(i)成分を均一に混合させ、本発明の組成物の固形分
調整をすると同時に、種々の塗布方法に適用できるよう
にし、組成物の分散安定性及び保存安定性を向上させる
ものである。これらの溶媒は上記目的の果たせるもので
あれば特に限定されない。また、ゾル液と促進液の溶媒
は同じであっても異なっていても良いが、OC法で製造
する場合には完全または不完全に乾燥された下層の膜に
対して浸透性の高い溶剤を用いると促進化合物の膜内拡
散が起こり易いため、効果的な硬化促進が図れて好まし
い。これらの溶媒の好ましい例として、例えば水、アル
コール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、
エステル類等が好適である。
1価アルコールまたは2価アルコールを挙げることがで
き、このうち1価アルコールとしては炭素数1〜8の飽
和脂肪族アルコールが好ましい。これらのアルコール類
の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、sec −ブチルアルコール、tert−ブチルア
ルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエ
ーテルなどを挙げることができる。
は、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを、エーテル類
の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
ど、ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ンなどを、エステル類の具体例としては、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレンなどを挙げ
ることができる。これらの(e) 有機溶媒は、1種単独で
あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
(e) 有機溶媒の組成物中の割合は特に限定されるもので
はなく、全固形分濃度を使用目的に応じて調節する量が
用いられる。
度の調節や液安定性向上の観点でキレート配位能のある
化合物を用いることも好ましい。好ましく用いられるも
のとしては一般式R18COCH2COR19 で表されるβ−ジケ
トン類および/またはβ−ケトエステル類であり、本発
明の組成物の安定性向上剤として作用するものである。
すなわち、前記促進液中に存在する(g) 金属キレート化
合物(好ましくはジルコニウム、チタニウムおよび/ま
たはアルミニウム化合物)中の金属原子に配位すること
により、これらの金属キレート化合物による(a) 〜(d)
成分の縮合反応を促進する作用を抑制し、得られる膜の
硬化速度をコントロールするものと考えられる。R18お
よびR19は、前記(g) 金属キレート化合物を構成するR
18およびR19と同義であるが、使用に際して同一構造で
ある必要はない。
トエステル類の具体例としては、アセチルアセトン、ア
セト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸−n−
プロピル、アセト酢酸−i−プロピル、アセト酢酸−n
−ブチル、アセト酢酸−sec-ブチル、アセト酢酸−t−
ブチル、2,4−ヘキサン−ジオン、2,4−ヘプタン
−ジオン、3,5−ヘプタン−ジオン、2,4−オクタ
ン−ジオン、2,4−ノナン−ジオン、5−メチル−ヘ
キサン−ジオンなどを挙げることができる。これらのう
ち、アセト酢酸エチルおよびアセチルアセトンが好まし
く、特にアセチルアセトンが好ましい。これらのβ−ジ
ケトン類および/またはβ−ケトエステル類は、1種単
独でまたは2種以上を混合して使用することもできる。
かかるβ−ジケトン類および/またはβ−ケトエステル
類は、(g) 金属キレート化合物1モルに対し2モル以
上、好ましくは3〜20モルであり、2モル未満では得
られる組成物の保存安定性に劣るものとなる。
成分した混合物の加水分解・縮合用として水を添加す
る。水の使用量は、(a) 〜(d) 成分1モルに対し、通
常、1.2〜3.0モル、好ましくは1.3〜2.0モ
ル、程度である。本発明の好ましいゾル液及び促進液
は、その全固形分濃度が、0.1〜50重量%、好まし
くは1〜40重量%であり、50重量%を超えると、組
成物の保存安定性が悪化して好ましくない。
してコロイド状シリカを添加することも可能である。こ
のコロイド状シリカとしては、水分散コロイド状シリ
カ、メタノールもしくはイソプロピルアルコールなどの
有機溶媒分散コロイド状シリカを挙げることができる。
色、凹凸性の付与、下地への紫外線透過防止、防蝕性の
付与、耐熱性などの諸特性を発現させるために、上記コ
ロイド状シリカの他に充填材を添加・分散させることも
可能である。この充填材としては、例えば有機顔料、無
機顔料などの非水溶性の顔料または顔料以外の粒子状、
繊維状もしくは鱗片状の金属および合金ならびにこれら
の酸化物、水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物などが挙
げられる。この充填材の具体例としては、粒子状、繊維
状もしくは鱗片状の鉄、銅、アルミニウム、ニッケル、
銀、亜鉛、フェライト、カーボンブラック、ステンレス
鋼、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸
化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、
酸化コバルト、合成ムライト、水酸化アルミニウム、水
酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレ
ー、ケイソウ土、消石灰、石膏、タルク、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、ベントナイト、雲母、亜鉛緑、クロム緑、コバルト
緑、ビリジアン、ギネー緑、コバルトクロム緑、シェー
レ緑、緑上、マンガン緑、ピグメントグリーン、群青、
紺青、ピグメントグリーン、岩群青、コバルト青、セル
リアンブルー、ホウ酸銅、モリブデン青、硫化銅、コバ
ルト紫、マルス紫、マンガン紫、ピグメントバイオレッ
ト、亜酸化鉛、鉛酸カルシウム、ジンクエロー、硫化
鉛、クロム黄、黄土、カドミウム黄、ストロンチウム
黄、チタン黄、リサージ、ピグメントエロー、亜酸化
銅、カドミウム赤、セレン赤、クロムバーミリオン、ベ
ンガラ、亜鉛白、アンチモン白、塩基性硫酸鉛、チタン
白、リトポン、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、タングステン
白、鉛亜鉛華、バンチソン白、フタル酸鉛、マンガン
白、硫酸鉛、黒鉛、ボーン黒、ダイヤモンドブラック、
サーマトミック黒、植物性黒、チタン酸カリウムウィス
カー、二硫化モリブデンなどを挙げることができる。
は、通常、5〜500nm、好ましくは10〜200nmで
ある。充填材を用いる場合の組成物中の割合は、(a) 〜
(d)成分の全固形分100重量部に対し、10〜300
重量部程度である。
チル、オルト酢酸メチル、テトラエトキシシランなどの
公知の脱水剤、各種界面活性剤、前記以外のシランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤、染料、分散剤、増
粘剤、レベリング剤などの添加剤を添加することもでき
る。
以外の溶剤を含有させることができ、かかる溶剤として
は、前記(a) 〜(d) 成分を混合した際に、沈澱を生起し
ない溶剤であればどのようなものでもよく、一般の塗
料、コーティング剤などに用いられる脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ケトン
類、エステル類、エーテル類、ケトンエーテル類、ケト
ンエステル類、エステルエーテル類などを挙げることが
でき、この具体例としては例えばベンゼン、トルエン、
キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢
酸ブチル、酢酸イソアミルなどである。これらの有機溶
剤は、本発明の組成物100重量部に対し、通常、10
0重量部以下程度使用される。
ず前記(a) 〜(d) 成分を含有する組成物を調製し、これ
に水を添加して加水分解する方法であれば如何なる方法
でもよい。この時必要に応じて加水分解を促進するため
に触媒を用いても良い。用いる触媒の量は、液の経時安
定性を損なわない範囲であれば特に制限はない。例えば
下記〜の調製方法が好ましい。 (a)〜(d) 成分と溶媒及び加水分解触媒からなる溶液
に、オルガノシラン類1モルに対し0.2〜3モルの水
を加えて加水分解・縮合反応を行う方法。
オルガノシラン類1モルに対し0.2〜3モルの水を加
えて加水分解・縮合反応を行い、次いで(d) シリル基含
有ビニルポリマーと加水分解触媒を添加する方法。 (a)〜(c) 成分と溶媒及び加水分解触媒からなる溶液
に、オルガノシラン類1モルに対し0.2〜3モルの水
を加えて加水分解・縮合反応を行い、次いで(d) シリル
基含有ビニルポリマーを加えて混合し、さらに縮合反応
を行なう方法。
ーコート、ディップコート、スピンコート、ロールコー
ト等の塗布法によって、透明フィルムあるいは高または
中屈折率層等に塗布し、常温での乾燥、あるいは30〜
200℃程度の温度で1分〜100時間程度加熱するこ
とにより、低屈折率層は形成される。
を有するスライドギーサー上で下層塗布液と上層塗布液
のそれぞれが必要な塗布量になる様に吐出流量を調整
し、形成した多層流を連続的に支持体に乗せ、乾燥させ
る方法(同時重層法)が特に好ましい。
物を塗設して形成された低屈折率層(1) が、それよりも
高い屈折率を有する高屈折率層(2) の上に形成され、2
層以上の層より構成されることが好ましい。低屈折率層
の屈折率は1.45以下が好ましく、特に1.40以下
が好ましい。高屈折率層の屈折率は1.7以上が好まし
く、特に1.75以上が好ましい。また、これらの層が
支持体、好ましくは透明フィルム上に塗設されているこ
とが好ましい。
で組成物を塗設して形成された低屈折率層(1) が、それ
よりも高い屈折率を有する高屈折率層(2) の上に形成さ
れ、高屈折率層(2) に隣接し、低屈折率層(1) の反対側
に中屈折率層(3) が、さらに層(4) (支持体下塗など)
の屈折率と高屈折率層の屈折率の中間の屈折率を有する
中屈折率層の上に高屈折率層が形成された4層より構成
されることが特に好ましい。低屈折率層に隣接する高屈
折率層の屈折率として、1.7以上が好ましく、特に
1.75以上が好ましい。また、これらの層が支持体、
好ましくは透明フィルム上に塗設されていることが好ま
しい。
00nm、層(2) が50〜200nm、層(3) が50〜20
0nm、層(4) が1μm〜100μmが好ましく、更に好
ましくは層(1) が60〜150nm、層(2) が50〜15
0nm、層(3) が60〜150nm、層(4) が5〜20μ
m、特に好ましくは層(1) が60〜120nm、層(2) が
50〜100nm、層(3) が60〜120nm、層(4) が5
〜10μmである。層(4) は屈折率が1.60以下であ
ることが好ましく、層(3) は層(2) と層(4) の中間の屈
折率が好ましい。
す。高屈折率層12が透明フィルム(支持体)13上に
形成され、さらに低屈折率層11が高屈折率層12上に
形成されている。反射防止膜を構成する層数の増加は、
通常反射防止膜が適用可能な光の波長範囲を拡大する。
これは、金属化合物を用いる従来の多層膜の形成原理に
基づくものである。
率層12及び低屈折率層11がそれぞれ下記の条件(1)
及び(2) を一般に満足する。 mλ/4×0.7<n1 d1 < mλ/4×1.3 (1) nλ/4×0.7<n2 d2 < nλ/4×1.3 (2) 上記式に於て、mは正の整数(一般に、1、2又は3)
を表し、n1 は高屈折率層の屈折率を表し、d1 は高屈
折率層の層厚(nm)を表し、nは正の奇数(一般に、
1)を表し、n2 は低屈折率層の屈折率を表し、そして
d2 は低屈折率層の層厚(nm)を表す。高屈折率層の屈
折率n1 は、一般に透明フィルムより少なくとも0.0
5高く、そして、低屈折率層の屈折率n2 は、一般に高
屈折率層の屈折率より少なくとも0.1低くかつ透明フ
ィルムより少なくとも0.05低い。更に、高屈折率層
の屈折率n1 は、一般に1.7〜2.2の範囲にある。
上記条件(1) 及び(2) は、従来から良く知られた条件で
あり、例えば、特開昭59−50401号公報に記載さ
れている。
示す。下塗層20と中屈折率層22が透明フィルム(支
持体)23上に形成され、高屈折率層24が中屈折層2
2上に形成され、さらに低屈折率層21が高屈折率層2
4上に形成されている。中屈折層率22の屈折率は、高
屈折率層24と下塗層20との間の値を有する。図2の
反射防止膜は、図1の反射防止膜に比較して、更に適用
可能な光の波長領域が拡がっている。
び低屈折率層がそれぞれ下記の条件(3) 〜(5) を一般に
満足する。 hλ/4×0.7<n3 d3 <hλ/4×1.3 (3) kλ/4×0.7<n4 d4 <kλ/4×1.3 (4) jλ/4×0.7<n5 d5 <jλ/4×1.3 (5) 上記式に於て、hは正の整数(一般に、1、2又は3)
を表し、n3 は中屈折率層の屈折率を表し、d3 は中屈
折率層の層厚(nm)を表し、kは正の整数(一般に、
1、2又は3)を表し、n4 は高屈折率層の屈折率を表
し、d4 は高屈折率層の層厚(nm)を表し、jは正の奇
数(一般に、1)を表し、n5 は低屈折率層の屈折率を
表し、そしてd5 は低屈折率層の層厚(nm)を表す。中
屈折率層の屈折率n3 は、一般に1.5〜1.7の範囲
にあり、高屈折率層の屈折率n4 は、一般に1.7〜
2.2の範囲にある。
その上に設けられた低屈折率層からなる。支持体は通
常、透明フィルムである。透明フィルムを形成する材料
としては、セルロース誘導体(例、ジアセチルセルロー
ス、トリアセチルセルロース(TAC)、プロピオニル
セルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロピオニ
ルセルロース及びニトロセルロース)、ポリアミド、ポ
リカーボネート(例、米国特許第3,023,101号
に記載のもの)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシ
エタン−4,4′−ジカルボキシレート及び特公昭48
−40414号公報に記載のポリエステル)、ポリスチ
レン、ポリオレフィン(例、ポリエチレン、ポリプロピ
レン及びポリメチルペンテン)、ポリメチルメタクリレ
ート、シンジオタクチックポリスチレン、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ポリ
エーテルイミド及びポリオキシエチレンを挙げることが
できる。トリアセチルセルロース、ポリカーボネート及
びポリエチレンテレフタレートが好ましい。透明フィル
ムの屈折率は1.40〜1.60が好ましい。
合、一般に、低屈折率層は、低屈折率層より高い屈折率
を有する少なくとも一層の層(即ち、前記の高屈折率
層、中屈折率層)と共に用いられる。上記より高い屈折
率を有する層を形成するための有機材料としては、熱可
塑性樹脂(例、ポリスチレン、ポリスチレン共重合体、
ポリカーボネート、ポリスチレン以外の芳香環、複素
環、脂環式環状基を有するポリマー、またはフッ素以外
のハロゲン基を有するポリマー);熱硬化性樹脂組成物
(例、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ないしエポキシ
樹脂などを硬化剤とする樹脂組成物);ウレタン形成性
組成物(例、脂環式ないしは芳香族イソシアネートおよ
びポリオールの組み合わせ);およびラジカル重合性組
成物(上記の化合物(ポリマー等)に二重結合を導入す
ることにより、ラジカル硬化を可能にした変性樹脂また
はプレポリマーを含む組成物)などを挙げることができ
る。高い皮膜形成性を有する材料が好ましい。上記より
高い屈折率を有する層は、有機材料中に分散した無機系
微粒子も使用することができる。上記に使用される有機
材料としては、一般に無機系微粒子が高屈折率を有する
ため有機材料単独で用いられる場合よりも低屈折率のも
のも用いることができる。そのような材料として、上記
に述べた有機材料の他、アクリル系を含むビニル系共重
合体、ポリエステル、アルキド樹脂、繊維素系重合体、
ウレタン樹脂およびこれらを硬化せしめる各種の硬化
剤、硬化性官能基を有する組成物など、透明性があり無
機系微粒子を安定に分散せしめる各種の有機材料を挙げ
ることができる。
れに含めることができる。これらのケイ素系化合物は一
般式: R51 m R52 n SiZ(4-m-n) (ここでR51及びR52は、それぞれアルキル基、アルケ
ニル基、アリル基、またはハロゲン、エポキシ、アミ
ノ、メルカプト、メタクリロイルないしシアノで置換さ
れた炭化水素基を表し、Zは、アルコキシル基、アルコ
キシアルコキシル基、ハロゲン原子ないしアシルオキシ
基から選ばれた加水分解可能な基を表し、m+nが1ま
たは2である条件下で、m及びnはそれぞれ0、1また
は2である。)で表される化合物ないしはその加水分解
生成物である。
い無機化合物としては、アルミニウム、チタニウム、ジ
ルコニウム、アンチモンなどの金属元素の酸化物を挙げ
ることができる。これらの化合物は、微粒子状で、即ち
粉末ないしは水および/またはその他の溶媒中へのコロ
イド状分散体として、市販されている。これらをさらに
上記の有機材料または有機ケイ素化合物中に混合分散し
て使用する。
材料として、被膜形成性で溶剤に分散し得るか、それ自
身が液状である無機系材料(例、各種元素のアルコキシ
ド、有機酸の塩、配位性化合物と結合した配位化合物
(例、キレート化合物)、活性無機ポリマー)を挙げる
ことができる。これらの好適な例としては、チタンテト
ラエトキシド、チタンテトラ−i−プロポキシド、チタ
ンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトラ−n−ブト
キシド、チタンテトラ−sec −ブトキシド、チタンテト
ラ−tert−ブトキシド、アルミニウムトリエトキシド、
アルミニウムトリ−i−プロポキシド、アルミニウムト
リブトキシド、アンチモントリエトキシド、アンチモン
トリブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジル
コニウムテトラ−i−プロポキシド、ジルコニウムテト
ラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブト
キシド、ジルコニウムテトラ−sec −ブトキシド及びジ
ルコニウムテトラ−tert−ブトキシドなどの金属アルコ
レート化合物;ジイソプロポキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ジブトキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ジエトキシチタニウムビス(アセ
チルアセトネート)、ビス(アセチルアセトンジルコニ
ウム)、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニ
ウムジ−n−ブトキシドモノエチルアセトアセテート、
アルミニウムジ−i−プロポキシドモノメチルアセトア
セテート及びトリ−n−ブトキシドジルコニウムモノエ
チルアセトアセテートなどのキレート化合物;さらには
炭素ジルコニルアンモニウムあるいはジルコニウムを主
成分とする活性無機ポリマーなどを挙げることができ
る。上記に述べた他に、屈折率が比較的低いが上記の化
合物と併用できるものとしてとくに各種のアルキルシリ
ケート類もしくはその加水分解物、微粒子状シリカとく
にコロイド状に分散したシリカゲルも使用することがで
きる。
ア機能(即ち、入射光を表面で散乱させて膜周囲の景色
が膜表面に移るのを防止する機能)を有するように処理
することができる。例えば、このような機能を有する反
射防止膜は、透明フィルムの表面に微細な凹凸を形成
し、そしてその表面に反射防止膜(例、低屈折率層等)
を形成することにより得られる。上記微細な凹凸の形成
は、例えば、無機又は有機の微粒子を含む層を透明フィ
ルム表面に形成することにより行なわれる。50nm〜2
μm の粒径を有する微粒子を低屈折率層形成塗布液に、
0.1〜50重量%の量で導入し、反射防止膜の最上層
に凹凸を形成しても良い。アンチグレア機能を有する
(即ち、アンチグレア処理された)反射防止膜は、一般
に3〜30%のヘイズを有する。
有する反射防止膜が好ましい)は、液晶表示装置(LC
D)、プラズマディスプレイ(PDP)、エクレトロル
ミネッセンスディスプレイ(ELD)、陰極管表示装置
(CRT)等の画像表示装置に組み込むことができる。
このような反射防止膜を有する画像表示装置は、入射光
の反射が防止され、視認性が格段に向上する。本発明の
反射防止膜を備えた液晶表示装置(LCD)は、たとえ
ば、下記の構成を有する。透明電極を有する一対の基板
とその間に封入されたネマチック液晶からなる液晶セ
ル、及び液晶セルの両側に配置された偏光板からなる液
晶表示装置であって、少なくとも一方の偏光板が表面に
本発明の反射防止膜を備えている液晶表示装置。
ート層、防湿防止層、帯電防止層等を、透明フィルム上
に設けることもできる。ハードコート層としては、アク
リル系、ウレタン系、エポキシ系のポリマー及び/又は
オリゴマー及びモノマー(例、紫外線硬化型樹脂)の他
に、シリカ系の材料も使用することができる。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例中、部および%は、特に断らない限り重量基準で
ある。
の調製 還流冷却器、攪拌機を装着した1リットル三ツ口フラスコ
に、フッ素モノマーFM−4を30.6g、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン5.4gを入れ、
窒素気流下70℃に加熱攪拌した。2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬(株)
よりV−65の名称で市販)4.8gをメチルエチルケ
トン25mlに溶解した溶液を添加すると同時に、27
5.4gのFM−4、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン48.6gに19.2gのV−65を溶
解した溶液の滴下を開始し、等速で6時間かけて滴下し
た。滴下終了後、4.8gのV−65と25mlのメチル
エチルケトン溶液を加え、80℃でさらに4時間加熱攪
拌を行ったのちメチルエチルケトン280mlを加え、冷
却する事により標記P−12の溶液635gを得た。固
形分含量は54.4%、得られたポリマーのゲルパーミ
エーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算
数平均分子量は9600であった。
トキシシラン100g、(c) ジメチルジメトキシシラン
50g、(d) シリル基含有ビニル樹脂(固形分50%に
調製)50g、(e) エタノール40gを加え混合したの
ち、イオン交換水30gを加え、60℃で4分間反応さ
せたのち、室温まで冷却し、低屈折率層用ゾル液Aを得
た。必要に応じて(a) テトラエトキシシランを用いて同
様の反応を行ない、表1に示すゾル液B〜F、X、Yを
得た。
化合物と溶媒を加え混合、必要に応じて加熱溶解して低
屈折率層用促進液イ〜ホを得た。 促進液イ:10規定塩酸水5gとメチルエチルケトン1
00gの溶液 促進液ロ:トリフルオロ酢酸2gとメチルエチルケトン
100gの溶液 促進液ハ:ジアザビシクロウンデセン3gとメチルエチ
ルケトン100gの溶液 促進液ニ:アルミニウムジイソプロポキシアセトアエト
ナート2.7gとメチルエチルケトン100gの溶液 促進液ホ:ジブチルジラウリン酸錫3gとメチルエチル
ケトン100gの溶液
クリレート(商品名:DPHA、日本化薬(株)製)、
25重量部のウレタンアクリレートオリゴマー(商品
名:UV−6300B、日本合成化学工業(株)製)、
2重量部の光重合開始剤(商品名:イルガキュアー90
7、チバ−ガイギー社製)及び0.5重量部の増感剤
(商品名:カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)
を50重量部のメチルエチルケトンに溶解した塗布液
を、90μm の厚みを有するTACフィルム上にワイヤ
ーバーを用いて塗布し、次いで塗布膜に紫外線照射して
ハードコート層(屈折率:1.53、層厚:5μm )を
形成した。
クリレート(屈折率:1.48)を含む塗布液(固形
分:2重量%、TiO2 /バインダー=22/78、重
量比)を、ハードコート層の上にワイヤーバーを用いて
塗布し、100℃で乾燥して、中屈折率層(屈折率:
1.62、層厚:78nm)を形成した。 (6) 第3層(高屈折率層)の塗設 TiO2 の微分散液と上記バインダーを含む塗布液(固
形分:2重量%、TiO2 /バインダー=68/32、
重量比)を、中屈折率層の上にワイヤーバーを用いて塗
布し、100℃で乾燥して、高屈折率層(屈折率:2.
00、層厚:127nm)を形成した。
の方法に従って膜厚95nmとなる様にワイヤーバーを用
いて塗布し、120℃、5分間乾燥して低屈折率層を形
成した。層の屈折率は1.3〜1.5の範囲であった。
て、表面反射率(光波長400〜650nmの平均反射
率)および膜表面強度の測定を実施した。膜表面強度
は、手指先、ティッシュ、消しゴム、手指爪先でそれぞ
れこすり、目視観察し、手指先こすりで傷付くものを
0、ティッシュでこすり傷付くものを1、消しゴムこす
りで傷付くものを2、手指爪先こすりで傷付くものを
3、どの方法でも傷が認められないものを4とした。結
果を表3に示した。
射防止膜は非常に低い表面反射率と広い波長領域を有
し、かつ十分に強靱な膜強度を有していることがわか
る。また、指紋跡もティッシュふき取りで容易に消す事
ができ耐汚れ付着性も良好であった。一方、比較例では
表面反射率あるいは膜強度が不十分のものが多かった。
72時間保存し経時ゾル液A’〜G’、X’、Y’を得
た。この経時ゾル液を上記(7) の表2のA〜G、X、Y
に代え塗布、乾燥して評価用サンプルを得た(表4)。
評価方法に従ってフィルムとしての性能を評価した。結
果は表5に示した。
法で調製した反射防止膜はその塗布液の経時変化による
性能の劣化や、塗布性適性の低下が殆ど見られなかっ
た。一方、本発明に依らない方法で調製した膜は、たと
え経時保存前には十分な性能を発現可能な液であって
も、経時保存による劣化が著しく、経時後に満足な製造
適性を有するものではなくなってしまった。
置の作成) 上記実施例で作成した実施例1〜11、比較例3の反射
防止フィルムを日本電気株式会社より入手したパーソナ
ルコンピューターPC9821NS/340Wの液晶デ
ィスプレイ表面に貼り付け、表面装置サンプルを作成
し、その表面反射による風景映り込み程度を目視にて評
価した。本発明の実施例1〜11の反射防止フィルムを
設置した表示装置は周囲の風景映り込みが殆どなく、快
適な視認性を示しかつ充分な表面強度を有するものであ
ったのに対し、比較例3のフィルムを設置した表示装置
は周囲の映り込みが多く、視認性が劣るものであった。
また、表面強度にも劣るものであった。
る化合物の部分加水分解反応により得られた組成物と縮
合反応促進能を有する化合物を含有する組成物を別液と
して塗布して低屈折率層を作成し、さらにその直下層の
屈折率を1.6以上とすることにより、良好な光学特
性、膜強度に優れた大面積の反射防止膜を安価にかつ製
造適性を有した形で提供できる。
示す。
図を示す。
Claims (7)
- 【請求項1】 オルガノシランの加水分解物および/ま
たはその部分縮合物を含有する組成物を塗設して形成さ
れた低屈折率層を有する反射防止膜であって、該低屈折
率層が該組成物の塗布後または該組成物の塗布と同時
に、硬化反応を促進する化合物を含有する組成物を塗布
して形成されたことを特徴とする反射防止膜。 - 【請求項2】 低屈折率層が(a) 一般式Si(OR1)4(式中
R1 は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4の
アシル基を表す)で表されるアルコキシシランおよび/
または(b) 一般式R2Si(OR3)3(式中、R2 は炭素数1〜
10のアルキル基またはアリール基を表し、R3 は前記
R1 に同義の基を表す)で表されるオルガノシラン、お
よび/または(c) 一般式R4 2Si(OR5)2 (式中、R4 は前
記R2に同義の基、R5 は前記R1 に同義の基を表す)
で表されるオルガノシランの加水分解物および/または
その部分縮合物を含有する組成物を塗設して形成された
ものであることを特徴とする請求項1記載の反射防止
膜。 - 【請求項3】 低屈折率層が(d) に対して下記(a) を0
〜100重量%、(b) を0〜200重量%、(c) を0〜
200重量%からなり、かつ(a) 〜(c) が同時に0とな
ることはない組成物の加水分解物および/またはその部
分縮合物から構成される組成物を塗設して形成された低
屈折率層であることを特徴とする請求項1記載の反射防
止膜。 (a) 一般式Si(OR1)4(式中、R1 は炭素数1〜5のアル
キル基または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表され
るアルコキシシラン (b) 一般式R2Si(OR3)3(式中、R2 は炭素数1〜10の
有機基、R3 は前記R 1 に同義の基を表す)で表される
オルガノシラン (c) 一般式R4 2Si(OR5)2 (式中、R4 は前記R2 に同義
の基、R5 は前記R1に同義の基を表す)で表されるオ
ルガノシラン (d) 末端あるいは側鎖に加水分解性基および/または水
酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を重合体中
に少なくとも1個有するシリル基含有ビニルポリマー - 【請求項4】 該硬化反応を促進する化合物が下記(e)
〜(h) で表される化合物群の中から選ばれた少なくとも
1種化合物であることを特徴とする請求項1ないし3に
記載の反射防止膜。 (e) 無機または有機の酸化合物 (f) 無機または有機の塩基化合物 (g) 金属錯体化合物 (h) 有機金属化合物 (i) 金属塩類 - 【請求項5】 該低屈折率層(1) とそれに隣接して屈折
率が1.7以上である高屈折率層(2) からなることを特
徴とする請求項1ないし4に記載の反射防止膜。 - 【請求項6】 該高屈折率層(2) に隣接し、低屈折率層
(1) の反対側に層(3) を有し、更に屈折率が1.6以下
の層(4) を有するものであって、層(3) が層(4) の屈折
率と高屈折率層(2) の屈折率の中間の屈折率を有するこ
とを特徴とする請求項1ないし5に記載の反射防止膜。 - 【請求項7】 請求項1ないし6に記載の反射防止膜を
配置したことを特徴とする表示装置。
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---|---|---|---|
JP00193298A JP4341999B2 (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 反射防止膜の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6632585B1 (en) * | 1999-11-12 | 2003-10-14 | Nippon Sheet Glass Co., Ltd. | Photosensitive composition, and optical waveguide element and process for producing the same |
US9188708B2 (en) | 2008-10-17 | 2015-11-17 | Hitachi Chemical Company, Ltd. | Film having low refractive index film and method for producing the same, anti-reflection film and method for producing the same, coating liquid set for low refractive index film, substrate having microparticle-laminated thin film and method for producing the same, and optical member |
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- 1998-01-07 JP JP00193298A patent/JP4341999B2/ja not_active Expired - Fee Related
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