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JPH11158349A - 熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた成形品 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた成形品

Info

Publication number
JPH11158349A
JPH11158349A JP32591297A JP32591297A JPH11158349A JP H11158349 A JPH11158349 A JP H11158349A JP 32591297 A JP32591297 A JP 32591297A JP 32591297 A JP32591297 A JP 32591297A JP H11158349 A JPH11158349 A JP H11158349A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
resin composition
phenolic hydroxyl
thermosetting resin
hydroxyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32591297A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruki Aizawa
輝樹 相沢
Yasuyuki Hirai
康之 平井
Hideo Nagase
英雄 長瀬
Yoshinori Sato
義則 佐藤
Shinichi Kamoshita
真一 鴨志田
Minoru Kakiya
稔 垣谷
Shunichi Numata
俊一 沼田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP32591297A priority Critical patent/JPH11158349A/ja
Publication of JPH11158349A publication Critical patent/JPH11158349A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低吸水性と硬化性の双方を満足するジヒドロベ
ンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂組成物を提供す
ること。 【解決手段】ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂
を含む樹脂組成物において、全組成物中のフェノール性
水酸基と窒素原子の数の比(OH/N)を0.4〜1.
5とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組成物中における
フェノール性水酸基と窒素原子の比が特定の範囲にあ
る、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂含有組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ジヒドロベンゾオキサジン環を有
する熱硬化性樹脂系としては、特公昭49−47378
号、特開平2−69567号あるいは特開平4−227
922号公報に示されたようなジヒドロベンゾオキサジ
ン環を有する樹脂単独で用いる場合、あるいはエポキシ
樹脂と併用する場合が知られている。また、J.Or
g.Chem.,3423(1965),Polm.S
ci.Technol.,27(1985),特開平8
−24292号、8−183855号公報にはジヒドロ
ベンゾオキサジン環を有する樹脂の硬化性を向上させる
ために、フェノール性水酸基を有する化合物、樹脂の添
加が有効であることが示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ジヒドロベンゾオキサ
ジン環を有する熱硬化性樹脂硬化物は、その硬化物中の
フェノール性水酸基が窒素原子により分子間、分子内で
イオン結合により固定化されると考えられるため優れた
低吸水性を示す。一方、その硬化性を向上させるために
は上述したように、フェノール性水酸基を有する化合
物、樹脂の添加が有効であることが知られている。とこ
ろが、これらフェノール性水酸基を有する化合物、樹脂
の添加量を増加しすぎると、フェノール性水酸基がジヒ
ドロベンゾオキサジン環に由来する窒素原子により、イ
オン結合により固定化されないため、ジヒドロベンゾオ
キサジン環を有する樹脂の硬化物の特徴である低吸水率
が大幅に損なわれてしまう。本発明はかかる状況に鑑み
なされたもので、低吸水性と硬化性の双方の特性を満足
する熱硬化性樹脂組成物及び該組成物を用いた成形品を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ジヒ
ドロベンゾオキサジン環を有する樹脂を含む樹脂組成物
において、全組成物中のフェノール性水酸基と窒素原子
の数の比(OH/N)を0.4〜1.5としたことを特
徴とする熱硬化性樹脂組成物及び該組成物を用いた成形
品に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本樹脂組成物に使用するジヒドロ
ベンゾオキサジン環を有する樹脂は、対応するフェノー
ル性水酸基を有する化合物、ホルマリン、1級アミンか
ら下記式に従って合成することができる。この樹脂は、
米国特許5152939号に示されるように加熱により
開環重合反応を起こし、揮発分を発生させることなくフ
ェノール性水酸基を生成しながら、優れた特性を有する
架橋構造を形成する。
【化1】 これらの樹脂の特徴としては、特開平7−188364
号公報に示されるように、開環反応により架橋硬化する
ため、硬化物中にボイドが残留しにくい点が挙げられ
る。また、本硬化物は、低吸水性、比較的高いガラス転
移温度、高強度、難燃性に優れる等の特徴を有してい
る。原料としてのフェノール性水酸基を有する化合物と
しては、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、フ
ェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール樹脂、
メラミン変性フェノール樹脂、ポリブタジエン変性フェ
ノール樹脂等のフェノール樹脂あるいはビス(2−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
P,P’−イソプロピリデンビフェノール(ビスフェノ
ールA)、テトラフルオロビスフェノールA、2,2−
ビス〔4−(4−ヒドロキシフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン等のビフェノール化合物、4,4’−ビフェノー
ル等のビフェノール化合物、トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン等のトリスフェノール化合物、テトラ
フェノール化合物が挙げられる。これらは特に限定する
ものではないが、架橋点となるヒドロキシ基のオルト位
が無置換であるものが硬化特性の点で望ましい。1級ア
ミンとしては、具体的にメチルアミン、シクロヘキシル
アミン、アニリン、置換アニリン等が挙げられる。脂肪
族アミンを用いると、得られた熱硬化性樹脂の硬化が速
い硬化物の耐熱性がやや劣り、アニリンのような芳香族
アミンを用いると得られた硬化物の耐熱性は向上するが
硬化性は遅くなる。
【0006】本発明におけるジヒドロベンゾオキサジン
環を有する樹脂は、フェノール性水酸基を有する化合物
と1級アミンとの混合物を70℃以上に加熱したアルデ
ヒド中に添加して、70〜110℃、好ましくは、70
〜100℃で20〜120分反応させ、その後120℃
以下の温度で減圧乾燥することにより合成することがで
きる。樹脂の合成には、ジヒドロベンゾオキサジン環の
開環反応を促進する化合物を用いることができる。これ
らの化合物は、ベンジルメチルアミンのようなアミン化
合物、イミダゾール及びその誘導体、リン含有化合物、
三フッ化硼素アミンコンプレックス、ジシアンジアミド
及びその誘導体、フェノール性水酸基を有する化合物、
すなわちフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂また
はキシレン変性フェノール樹脂、キシリレン変性樹脂等
の変性フェノール樹脂及びビスフェノールA等の低分子
フェノール化合物を挙げることがてきる。特に、フェノ
ール性水酸基を有する化合物を添加して使用する場合に
は、その使用量により硬化物の吸水率が著しく増大して
しまうことになり、ジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る樹脂の硬化物の大きな特徴を損なうことになる。これ
らのことを防ぐためには、樹脂組成物中のフェノール性
水酸基と窒素原子の数の比をある範囲内で制御すれば、
吸水率の増大を抑えながら硬化性を向上することができ
ることを見出した。ジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る樹脂とフェノール性水酸基を有する化合物あるいは樹
脂を併用する場合には、樹脂組成物中のフェノール性水
酸基と窒素原子数の比(OH/N)を1.5〜0.4に
することが必要である。この範囲を外れると吸水率の増
大が顕著になってしまう。
【0007】更に、エポキシ樹脂の併用も可能である。
例えば、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ノボラック系
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂、
ポリフェノール系エポキシ樹脂、ポリグリコール系エポ
キシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノ
ールA、ハロゲン化ビスフェノールF、特にテトラブロ
モビスフェノールAまたはテトラブロモビスフェノール
Fのクリシジルエーテルと臭素化ノボラックのグリシジ
ルエーテルを併用することができる。これらの変成によ
り、幅広い樹脂物性を有する樹脂硬化物を得ることが可
能となる。これらは、2種以上を併用して使用すること
ができる。例えば、ノボラック型エポキシ樹脂あるいは
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いた場合に
は、架橋密度を向上することができ、脂環式エポキシ樹
脂を用いた場合には、耐トラッキング性の向上等を図る
ことができる。エポキシ樹脂の硬化剤としては、ベンジ
ルメチルアミンのような化合物、イミダゾール及びその
誘導体、リン系化合物、三フッ化硼素アミンコンプレッ
クス、ジシアンジアミド及びその誘導体を必要により用
いることができる。
【0008】本発明において、必要に応じてエラストマ
−を配合することにより靱性が向上する。配合されるエ
ラストマーとしては、特に限定されないが、主鎖の構造
単位の一部が構造単位同士で架橋されたエラストマー及
びジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂及
びジヒドロベンゾオキサジン環が開環して生成するフェ
ノール性水酸基と反応し得る官能基を有する液状エラス
トマーが好ましく用いられる。主鎖の構造単位の一部が
構造単位同士で架橋されたエラストマーの場合、特に好
ましくは、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体エラ
ストマーが用いられる。また、エラストマー中にジヒド
ロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂及びジヒド
ロベンゾオキサジン環が開環して生成するフェノール性
水酸基と反応し得る、例えばエポキシ基のよな官能基、
水酸基やカルボキシル基等の溶解度パラメーターの高い
官能基を有するものが特に好ましい。固形エラストマー
の場合、粒子径は0.2mm以下が好ましい。これら架
橋構造を有するエラストマーは、ジヒドロベンゾオキサ
ジン環を有する熱硬化性樹脂と混合、硬化する際、粒子
の凝集が起こらない限り、選択した粒子径をそのまま維
持した海島型分散構造を容易に得ることができ、靭性が
向上する。これに対して、架橋構造を有しないエラスト
マーを用いた場合のスピノーダル分解等の熱硬化性樹脂
組成物中に、エラストマーを析出分散させる方法では、
エラストマーの粒子径の制御が難しく、均一な海島構造
ができないことがある。ジヒドロベンゾオキサジン環を
有する熱硬化性樹脂及びジヒドロベンゾオキサジン環が
開環して生成するフェノール性水酸基と反応し得る官能
基を有する液状エラストマーの官能基としては、アミノ
基、エポキシ基、カルボキシル基、フェノール性水酸基
が挙げられる。上記のエラストマーの配合割合は、前記
熱硬化性樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは
1〜50重量部、更に好ましくは2〜40重量部であ
る。1重量部未満であると、靭性を向上させることが難
しくなり、50重量部を超えると機械特性が低下するこ
とがある。
【0009】更に、本発明の樹脂組成物には、強化剤、
充填剤として通常の無機、有機充填剤、強化用繊維も使
用可能である。例えば、ステープルファイバー、糸、綿
布、ガラスクロス、ガラスマット、ガラス繊維、炭素繊
維、石英繊維、難燃性合成繊維、シリカ粉、炭酸カルシ
ウム、水酸化マグネシウム等である。これらを予めカッ
プリング剤処理することも樹脂との界面の親和性を向上
させるために有効である。これらの樹脂、硬化剤の混合
に関しては、方法、順序等特に規定するものではない。
この際のカップリング剤の使用も樹脂との界面の親和性
を向上させるために有効である。必要に応じて離型剤、
着色剤を併用することも可能である。これらの樹脂組成
物から銅張積層板、プリプレグ、封止材、成形材料を製
造する方法は、特に限定するものではない。通常は、こ
れら樹脂組成物を有機溶剤を用いることにより溶液化
し、次いで基材に塗工、乾燥することにより行われる。
このようにして製造されたプリプレグを、重ね合わせそ
の両側に銅箔を構成後、プレスすることにより、銅張積
層板を製造することができる。また、これらの樹脂組成
物と充填剤を溶融混練することにより、封止材、成形材
料等を製造することができる。本発明の熱硬化性組成物
は、硬化時に揮発性副生成物の発生がないため臭気等が
なく、作業環境の悪化を招くことがない。
【0010】
【実施例】以下に本発明の具体例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の合成 次に示す方法により、2種類の樹脂を合成した。 (樹脂A) (1)フェノールノボラック樹脂の合成 フェノール1.9kg、ホルマリン(37%水溶液)
1.0kg、しゅう酸4gを5リットルフラスコに仕込
み、還流温度で6時間反応させた。引き続き、内部を6
666.1Pa以下に減圧して、未反応のフェノール及
び水を除去した。得られた樹脂は軟化点84℃(環球
法)、3〜多核体/2核体比82/18(ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによるピーク面積比)であ
った。 (2)ジヒドロベンゾオキサジン環の導入 上記により合成したフェノールノボラック樹脂1.70
kg(ヒドロキシル基16mol相当)をアニリン1.
49kg(16mol相当)と混合し、80℃で5時間
撹拌し均一な混合溶液を調整した。5リットルフラスコ
中に、ホルマリン1.62kgを仕込み90℃に加熱
し、ここへノボラック/アニリン混合溶液を30分間か
けて少しずつ添加した。添加終了後30分間、還流温度
に保ち、然る後に100℃で2時間6666.1Pa以
下に減圧して縮合水を除去し、反応し得るヒドロキシル
基の75%(NMR分析による)がジヒドロベンゾオキ
サジン化された熱硬化性化合物を得た。 (樹脂B)アニリンに代えて、アニリン0.93kgと
トルイジン0.64kgの混合物を用い、以下樹脂Aと
同様にして、ジヒドロベンゾオキサジン環が導入された
熱硬化性化合物を得た。得られた熱硬化性化合物は、フ
ェノールノボラック樹脂の、反応し得るヒドロキシル基
の71%(NMR分析による)にジヒドロベンゾオキサ
ジン環が導入されたものであった。また、ジヒドロベン
ゾオキサジン環を有する樹脂の硬化を促進するために使
用する硬化剤として用いたフェノールノボラック樹脂と
しては、日立化成工業(株)製HP−850Nを使用し
た。更に、難燃性付与剤として東都化成工業(株)製ブ
ロム化エポキシ樹脂、YDB−400Tを使用した。エ
ラストマーとして、日本合成ゴム(株)製架橋NBR、
XER−91を使用した。
【0011】実施例1〜6、比較例1〜4 表1に示す配合の樹脂組成物を作成し、160℃でのゲ
ルタイムを測定した。また、185℃、90分間硬化後
の、曲げ強度、弾性率、吸水率(PCT20h処理
後)、TMAによるガラス転移温度を測定した。フェノ
ール性水酸基量はNMR分析により、ジヒドロベンゾオ
キサジン環を有する樹脂中の窒素原子数は元素分析によ
り算出した。
【0012】
【表1】 HP-850N :日立化成工業(株)製フェノールノボラック樹脂 YDB-400T:東都化成工業(株)製ブロム化エポキシ樹脂、 XER-91 :日本合成ゴム(株)製架橋NBR
【0013】
【表2】
【0014】実施例7〜8、比較例5 実施例1、2、比較例1に示した樹脂組成をMEKに溶
解し、55%ワニスを作成した。結果を表3に示す。こ
のワニスをガラスクロスに塗工し、塗工布、プリプレグ
を作成した。塗工条件は、140℃/1.5分+170
℃/2分+175℃/2分+150℃/1.5分であ
る。得られ塗工布8枚の両側に銅箔(18μm)を配置
し、圧力30kg/cm2 、室温から185℃まで30
分で昇温後、185℃60分加熱加圧積層を行い銅張積
層板を得た。得られた銅張積層板は、プレーシャークッ
カー法により所定の時間吸水処理を行い、はんだ槽に浸
漬してふくれが発生する時間を測定した。
【0015】
【表3】
【0016】実施例9〜10、比較例6 実施例1、2、比較例1に示す樹脂配合に、カルナバワ
ックス、アニリノシラン、カーボンブラック、溶融性二
酸化硅素粉末を各々1、2、2、320部混合し、これ
を熱ロール(前ロール温度120℃、後ロール冷却)を
用いて封止材組成物を作成した。この樹脂組成物を粉砕
し、移送成形機の金属キャビティ内に半導体素子を配置
し、180℃、70kgf/cm2 、180秒間の条件
で樹脂成形を行った。この後、180℃、6時間後硬化
を行い、所定の時間、85℃、85%RHの条件下で2
4h吸水させた後、215℃、90秒の熱処理を行い
(リフロークラック試験)を行いパッケージクラックの
発生率として評価した。結果を表4に示す。
【0017】
【表4】
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、ジヒドロベンゾオキサ
ジン環を含む樹脂を含有する樹脂組成物中のフェノール
性水酸基と窒素原子の数の比を特定の範囲にすることに
より、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂硬化物
の特徴である低吸水性を損なうことなく、硬化性を向上
することができた。これらの硬化物を電子材料用途とし
て配線板、半導体封止材料として使用する場合、硬化速
度の向上と低吸水性に由来する信頼性向上を同時に達成
することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明におけるジヒドロベンゾオキサジン
環を有する樹脂は、フェノール性水酸基を有する化合物
と1級アミンとの混合物を70℃以上に加熱したアルデ
ヒド中に添加して、70〜110℃、好ましくは、70
〜100℃で20〜120分反応させ、その後120℃
以下の温度で減圧乾燥することにより合成することがで
きる。樹脂の合成には、ジヒドロベンゾオキサジン環の
開環反応を促進する化合物を用いることができる。これ
らの化合物は、ベンジルメチルアミンのようなアミン化
合物、イミダゾール及びその誘導体、リン含有化合物、
三フッ化硼素アミンコンプレックス、ジシアンジアミド
及びその誘導体、フェノール性水酸基を有する化合物、
すなわちフェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂また
はキシレン変性フェノール樹脂、キシリレン変性樹脂等
の変性フェノール樹脂及びビスフェノールA等の低分子
フェノール化合物を挙げることがてきる。特に、フェノ
ール性水酸基を有する化合物を添加して使用する場合に
は、その使用量により硬化物の吸水率が著しく増大して
しまうことになり、ジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る樹脂の硬化物の大きな特徴を損なうことになる。これ
らのことを防ぐためには、樹脂組成物中のフェノール性
水酸基と窒素原子の数の比をある範囲内で制御すれば、
吸水率の増大を抑えながら硬化性を向上することができ
ることを見出した。ジヒドロベンゾオキサジン環を有す
る樹脂とフェノール性水酸基を有する化合物あるいは樹
脂を併用する場合には、樹脂組成物中のフェノール性水
酸基と窒素原子数の比(OH/N)を1.5〜0.4に
することが必要である。1.5を超えると吸水率の増大
が顕著になり、0.4未満では硬化性の向上をはかるこ
とができない
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【表2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】実施例1、2、比較例に示した樹脂組成
をMEKに溶解し、55%ワニスを作成した。結果を表
3に示す。このワニスをガラスクロスに塗工し、塗工
布、プリプレグを作成した。塗工条件は、140℃/
1.5分+170℃/2分+175℃/2分+150℃
/1.5分である。得られ塗工布8枚の両側に銅箔(1
8μm)を配置し、圧力30kg/cm2 、室温から1
85℃まで30分で昇温後、185℃60分加熱加圧積
層を行い銅張積層板を得た。得られた銅張積層板は、プ
レーシャークッカー法により所定の時間吸水処理を行
い、はんだ槽に浸漬してふくれが発生する時間を測定し
た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【表3】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】実施例9〜10、比較例6 実施例1、2、比較例に示す樹脂配合に、カルナバワ
ックス、アニリノシラン、カーボンブラック、溶融性二
酸化硅素粉末を各々1、2、2、320部混合し、これ
を熱ロール(前ロール温度120℃、後ロール冷却)を
用いて封止材組成物を作成した。この樹脂組成物を粉砕
し、移送成形機の金属キャビティ内に半導体素子を配置
し、180℃、70kgf/cm2 、180秒間の条件
で樹脂成形を行った。この後、180℃、6時間後硬化
を行い、所定の時間、85℃、85%RHの条件下で2
4h吸水させた後、215℃、90秒の熱処理を行い
(リフロークラック試験)を行いパッケージクラックの
発生率として評価した。結果を表4に示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 A H05K 1/03 610 H05K 1/03 610K 610L (72)発明者 佐藤 義則 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 鴨志田 真一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 垣谷 稔 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内 (72)発明者 沼田 俊一 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂
    を含む樹脂組成物において、全組成物中のフェノール性
    水酸基と窒素原子の数の比(OH/N)を0.4〜1.
    5としたことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】樹脂組成物中にフェノール樹脂、エポキシ
    樹脂の少なくとも1つを含有する請求項1記載の熱硬化
    性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】樹脂組成物中にエラストマを含有する請求
    項1又は2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成
    物を硬化することにより得られる硬化物。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成
    物と強化材からなる複合成形材料。
  6. 【請求項6】請求項5記載の複合成形材料を成形して得
    られる積層板、配線板又は樹脂封止型半導体装置。
JP32591297A 1997-11-27 1997-11-27 熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた成形品 Pending JPH11158349A (ja)

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JP32591297A JPH11158349A (ja) 1997-11-27 1997-11-27 熱硬化性樹脂組成物および該組成物を用いた成形品

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