JPH11116407A - 抗微生物剤組成物 - Google Patents
抗微生物剤組成物Info
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- JPH11116407A JPH11116407A JP28407297A JP28407297A JPH11116407A JP H11116407 A JPH11116407 A JP H11116407A JP 28407297 A JP28407297 A JP 28407297A JP 28407297 A JP28407297 A JP 28407297A JP H11116407 A JPH11116407 A JP H11116407A
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- diiodomethyl
- dibromo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安全性が高く、効力が高くさらに広い抗菌ス
ペクトルを有する抗微生物剤組成物を提供すること。 【解決手段】 ジヨードメチル-p-トリルスルホンと、
1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを含有する抗微生
物剤組成物。
ペクトルを有する抗微生物剤組成物を提供すること。 【解決手段】 ジヨードメチル-p-トリルスルホンと、
1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを含有する抗微生
物剤組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工業用途に有用な抗
微生物剤組成物に関する。より詳細には、ジヨードメチ
ル-p-トリルスルホンと、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブ
タンとを組み合わせることにより、これらの化合物の相
乗効果を有する抗微生物剤組成物に関する。
微生物剤組成物に関する。より詳細には、ジヨードメチ
ル-p-トリルスルホンと、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブ
タンとを組み合わせることにより、これらの化合物の相
乗効果を有する抗微生物剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、工業製品または工業用原材料
の抗微生物剤として、主として水銀、錫、銅など重金属
を含有する無機化合物または有機化合物(以下、「重金
属化合物」という)が広く用いられている。しかし、こ
れらの重金属化合物は毒性が強いため、人体に悪影響を
及ぼす危険性がある。さらに、重金属化合物は環境破壊
につながる恐れを有するため、重金属化合物を抗微生物
剤として使用することは適切ではない。
の抗微生物剤として、主として水銀、錫、銅など重金属
を含有する無機化合物または有機化合物(以下、「重金
属化合物」という)が広く用いられている。しかし、こ
れらの重金属化合物は毒性が強いため、人体に悪影響を
及ぼす危険性がある。さらに、重金属化合物は環境破壊
につながる恐れを有するため、重金属化合物を抗微生物
剤として使用することは適切ではない。
【0003】このような重金属化合物の問題点を解決す
るために開発された多くの非金属系抗微生物剤(例え
ば、有機ヨウ素系化合物、ニトリル系化合物、イソチア
ゾリン化合物、ベンズイミダゾール系化合物、ピリチオ
ン化合物、カルバミン酸系化合物)については、その抗
菌スペクトルに選択性がある。このため、これらの非金
属系抗微生物剤を、工業製品または工業用原材料、特に
有機材料(たとえば、繊維、塗料、糊剤など)に適用し
ても、該微生物剤が効力を奏しない、あるいは奏しにく
い微生物が発育、繁殖するため、工業製品などの汚染、
あるいは工業用原材料の変質(例えば、劣化)が生じ
る。従って、従来の抗微生物剤組成物によっては、満足
すべき殺菌効果が得られない。
るために開発された多くの非金属系抗微生物剤(例え
ば、有機ヨウ素系化合物、ニトリル系化合物、イソチア
ゾリン化合物、ベンズイミダゾール系化合物、ピリチオ
ン化合物、カルバミン酸系化合物)については、その抗
菌スペクトルに選択性がある。このため、これらの非金
属系抗微生物剤を、工業製品または工業用原材料、特に
有機材料(たとえば、繊維、塗料、糊剤など)に適用し
ても、該微生物剤が効力を奏しない、あるいは奏しにく
い微生物が発育、繁殖するため、工業製品などの汚染、
あるいは工業用原材料の変質(例えば、劣化)が生じ
る。従って、従来の抗微生物剤組成物によっては、満足
すべき殺菌効果が得られない。
【0004】このため、2種類以上の抗微生物剤を組み
合わせることにより、抗菌スペクトルを広げること、抗
微生物作用を増大させることなどが試みられている。し
かし、通常は1種類のみの抗微生物剤の効果の発現に留
まるか、あるいは相加平均的な効果しか得られない。
合わせることにより、抗菌スペクトルを広げること、抗
微生物作用を増大させることなどが試みられている。し
かし、通常は1種類のみの抗微生物剤の効果の発現に留
まるか、あるいは相加平均的な効果しか得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的は、安全性が高
く、効力が高く、さらに広い抗菌スペクトルを有する抗
微生物剤組成物を提供することにある。
課題を解決するものであり、その目的は、安全性が高
く、効力が高く、さらに広い抗菌スペクトルを有する抗
微生物剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、ジヨードメチル-p
-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンと
の組み合わせにより、予期せぬ相乗効果が得られること
を見出した。つまり、上記2種の化合物の組み合わせに
より、各化合物を単独で用いた場合よりも効力が増強さ
れ、さらに抗菌スペクトルが広い抗微生物剤組成物が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
を解決するため、鋭意検討した結果、ジヨードメチル-p
-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンと
の組み合わせにより、予期せぬ相乗効果が得られること
を見出した。つまり、上記2種の化合物の組み合わせに
より、各化合物を単独で用いた場合よりも効力が増強さ
れ、さらに抗菌スペクトルが広い抗微生物剤組成物が得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明によれば、ジヨードメチル-p-トリ
ルスルホンと、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを
含有する抗微生物剤組成物が提供される。
ルスルホンと、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを
含有する抗微生物剤組成物が提供される。
【0008】好ましくは、上記ジヨードメチル-p-トリ
ルスルホンと、上記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン
との重量比は、20:1〜1:20の範囲である。さら
に好ましくは、上記ジヨードメチル-p-トリルスルホン
と、上記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの重量比
は、5:1〜1:5の範囲である。
ルスルホンと、上記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン
との重量比は、20:1〜1:20の範囲である。さら
に好ましくは、上記ジヨードメチル-p-トリルスルホン
と、上記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの重量比
は、5:1〜1:5の範囲である。
【0009】
【発明の実施の形態】本明細書において用いられる用語
「抗微生物剤組成物」とは、細菌、真菌、酵母、藻類な
どの微生物の増殖を抑制するか、またはこれらの微生物
を死滅させる効果を有する組成物を意味する。
「抗微生物剤組成物」とは、細菌、真菌、酵母、藻類な
どの微生物の増殖を抑制するか、またはこれらの微生物
を死滅させる効果を有する組成物を意味する。
【0010】A.抗微生物剤組成物の構成 A.1. 有効成分 本発明の抗微生物剤組成物は、ジヨードメチル-p-トリ
ルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを有
効成分として含有する。
ルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを有
効成分として含有する。
【0011】ジヨードメチル-p-トリルスルホンは従来
から安全性が高い抗微生物剤であり、特に真菌に対して
は効果的であるが、細菌に対しては効果的ではないこと
が知られている。この化合物は市販されており(例え
ば、アンガス ケミカル カンパニー製、商品名 AMICA
L 48)、あるいは特公昭43-6609号に記載の方法により
合成され得る。
から安全性が高い抗微生物剤であり、特に真菌に対して
は効果的であるが、細菌に対しては効果的ではないこと
が知られている。この化合物は市販されており(例え
ば、アンガス ケミカル カンパニー製、商品名 AMICA
L 48)、あるいは特公昭43-6609号に記載の方法により
合成され得る。
【0012】1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンもま
た、従来から抗微生物剤として用いられ特に細菌に対し
ては効果的であるが、真菌に対しては効果的ではないこ
とが知られている。この化合物もまた、市販されており
(例えば、カルゴン コーポレーション製、商品名 TEK
TAMER 38)、あるいは米国特許第3929858号に記載の方
法により合成され得る。
た、従来から抗微生物剤として用いられ特に細菌に対し
ては効果的であるが、真菌に対しては効果的ではないこ
とが知られている。この化合物もまた、市販されており
(例えば、カルゴン コーポレーション製、商品名 TEK
TAMER 38)、あるいは米国特許第3929858号に記載の方
法により合成され得る。
【0013】抗微生物剤組成物中のジヨードメチル-p-
トリルスルホンと1,2-ジブロモ−2,4−ジシアノブタ
ンとの割合は、殺菌対象となる微生物の種類ならびに該
組成物の使用条件などに依存して適切に選択され得る。
通常、ジヨードメチル−p−トリルスルホンと1,2-ジブ
ロモ-2,4-ジシアノブタンとの割合は、重量比で20:
1〜1:20、好ましくは5:1〜1:5、特に好まし
くは3:1〜1:3の範囲である。
トリルスルホンと1,2-ジブロモ−2,4−ジシアノブタ
ンとの割合は、殺菌対象となる微生物の種類ならびに該
組成物の使用条件などに依存して適切に選択され得る。
通常、ジヨードメチル−p−トリルスルホンと1,2-ジブ
ロモ-2,4-ジシアノブタンとの割合は、重量比で20:
1〜1:20、好ましくは5:1〜1:5、特に好まし
くは3:1〜1:3の範囲である。
【0014】本発明の抗微生物剤組成物は使用目的に応
じた形態で使用され得る。例えば、本発明の抗微生物剤
組成物は単にジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンを混合したものであって
もよいが、好ましくはジヨードメチル-p-トリルスルホ
ンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンの他に適切な溶
媒および分散剤または担体またはその他の成分を含有し
得る。
じた形態で使用され得る。例えば、本発明の抗微生物剤
組成物は単にジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンを混合したものであって
もよいが、好ましくはジヨードメチル-p-トリルスルホ
ンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンの他に適切な溶
媒および分散剤または担体またはその他の成分を含有し
得る。
【0015】本発明の組成物中のジヨードメチル-p-ト
リルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの
総含有量は、その剤型および使用目的などによっても異
なるが、通常、得られる抗微生物剤組成物全体の0.1
重量%〜95重量%であり、好ましくは0.2重量%〜
60重量%である。
リルスルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの
総含有量は、その剤型および使用目的などによっても異
なるが、通常、得られる抗微生物剤組成物全体の0.1
重量%〜95重量%であり、好ましくは0.2重量%〜
60重量%である。
【0016】A.2. 溶媒および分散剤 対象となる系が各種工業用水系の場合には、有効成分の
溶解、分散性などを考慮して、後述するように、溶媒お
よび分散剤を含有する液剤を調製することが好ましい。
溶解、分散性などを考慮して、後述するように、溶媒お
よび分散剤を含有する液剤を調製することが好ましい。
【0017】本発明の抗微生物剤組成物に用いられる溶
剤としては、有効成分に悪影響を与えない任意の溶媒が
用いられ得、例えば、水、アルコール類(例、メチルア
ルコール、エチルアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ンなど)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケト
ンなど)、エーテル類(例、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、セロソルブ、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテルなど)、脂肪族炭化水素類(例、ヘキサン、灯油
など)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、
キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレンな
ど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、四塩
化炭素など)、酸アミド類(例、ジメチルホルムアミド
など)、エステル類(例、酢酸メチルエステル、酢酸エ
チルエステル、酢酸ブチルエステル、脂肪酸グリセリン
エステルなど)およびニトリル類(例、アセトニトリル
など)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独あるい
は2種類以上を組み合わせて用いられ得る。
剤としては、有効成分に悪影響を与えない任意の溶媒が
用いられ得、例えば、水、アルコール類(例、メチルア
ルコール、エチルアルコール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリ
ンなど)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケト
ンなど)、エーテル類(例、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン、セロソルブ、ジエチレングリコールジメチルエ
ーテルなど)、脂肪族炭化水素類(例、ヘキサン、灯油
など)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、
キシレン、ソルベントナフサ、メチルナフタレンな
ど)、ハロゲン化炭化水素類(例、クロロホルム、四塩
化炭素など)、酸アミド類(例、ジメチルホルムアミド
など)、エステル類(例、酢酸メチルエステル、酢酸エ
チルエステル、酢酸ブチルエステル、脂肪酸グリセリン
エステルなど)およびニトリル類(例、アセトニトリル
など)などが挙げられる。これらの溶媒は、単独あるい
は2種類以上を組み合わせて用いられ得る。
【0018】本発明の抗微生物剤組成物に用いられる分
散剤としては、有効成分に悪影響を与えない任意の分散
剤が用いられ得、例えば、界面活性剤が挙げられる。こ
のような界面活性剤としては、石けん類、高級アルコー
ルの硫酸エステル、アルキルスルホン酸、アルキルアリ
ールスルホン酸、第4級アンモニウム塩、オキシアルキ
ルアミン、脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキサイド
系化合物、アンヒドロソルビトール系化合物などが挙げ
られる。これらの分散剤は、単独あるいは2種類以上を
組み合わせて用いられ得る。
散剤としては、有効成分に悪影響を与えない任意の分散
剤が用いられ得、例えば、界面活性剤が挙げられる。こ
のような界面活性剤としては、石けん類、高級アルコー
ルの硫酸エステル、アルキルスルホン酸、アルキルアリ
ールスルホン酸、第4級アンモニウム塩、オキシアルキ
ルアミン、脂肪酸エステル、ポリアルキレンオキサイド
系化合物、アンヒドロソルビトール系化合物などが挙げ
られる。これらの分散剤は、単独あるいは2種類以上を
組み合わせて用いられ得る。
【0019】A.3. 担体 本発明の抗微生物剤組成物に用いられる担体としては、
有効成分に悪影響を与えない任意の担体が用いられ得、
例えば、クレー類(例えば、カオリン、ベントナイト、
酸性白土など)、タルク類(例えば、滑石粉、ロウ石粉
など)、シリカ類(例えば、珪藻土、無水ケイ酸、雲母
粉など)、アルミナ、硫黄粉末、活性炭などが挙げられ
る。これらの担体は、単独あるいは2種類以上を組合わ
せて用いられ得る。
有効成分に悪影響を与えない任意の担体が用いられ得、
例えば、クレー類(例えば、カオリン、ベントナイト、
酸性白土など)、タルク類(例えば、滑石粉、ロウ石粉
など)、シリカ類(例えば、珪藻土、無水ケイ酸、雲母
粉など)、アルミナ、硫黄粉末、活性炭などが挙げられ
る。これらの担体は、単独あるいは2種類以上を組合わ
せて用いられ得る。
【0020】A.4. その他の成分 本発明の抗微生物剤組成物はさらに、他の抗微生物剤
(例、有機塩素系殺菌剤、有機リン系殺菌剤、有機ヨウ
素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、有機窒素系殺菌剤、有
機窒素硫黄系殺菌剤、ベンズイミダゾール系殺菌剤、フ
ェノール系殺菌剤、有機酸エステル系殺菌剤、抗生物質
など)、殺虫剤(例、天然殺虫剤、カーバメート系殺虫
剤、有機リン系殺虫剤など)、補助剤(例、カゼイン、
ゼラチン、澱粉、アルギン酸、寒天、CMC、ポリビニ
ルアルコール、植物油、ベントナイト、クレゾール石け
んなど)、劣化防止剤、香料などを含有し得る。
(例、有機塩素系殺菌剤、有機リン系殺菌剤、有機ヨウ
素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、有機窒素系殺菌剤、有
機窒素硫黄系殺菌剤、ベンズイミダゾール系殺菌剤、フ
ェノール系殺菌剤、有機酸エステル系殺菌剤、抗生物質
など)、殺虫剤(例、天然殺虫剤、カーバメート系殺虫
剤、有機リン系殺虫剤など)、補助剤(例、カゼイン、
ゼラチン、澱粉、アルギン酸、寒天、CMC、ポリビニ
ルアルコール、植物油、ベントナイト、クレゾール石け
んなど)、劣化防止剤、香料などを含有し得る。
【0021】B. 対象となる菌 本発明の抗微生物剤組成物は、一般に細菌、真菌、酵
母、藻類などに対して広く作用し、そしてジヨードメチ
ル-p-トリルスルホンまたは1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノ
ブタンを単独で処方することによって得られる抗微生物
剤組成物よりも広い抗菌スペクトルを有する。本発明の
抗微生物剤組成物によって殺菌され得る微生物として
は、一般に汚染あるいは腐敗の原因となるBacillus属、
Staphylococcus属、Enterobacter属、Escherichia属、P
seudomonas属などの細菌、Aspergillus属、Penicillium
属、Gliocladium属、Trichoderma属などの真菌、Candid
a属、Rhodotorula属などの酵母、Chlorella属などの藻
類などが挙げられる。
母、藻類などに対して広く作用し、そしてジヨードメチ
ル-p-トリルスルホンまたは1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノ
ブタンを単独で処方することによって得られる抗微生物
剤組成物よりも広い抗菌スペクトルを有する。本発明の
抗微生物剤組成物によって殺菌され得る微生物として
は、一般に汚染あるいは腐敗の原因となるBacillus属、
Staphylococcus属、Enterobacter属、Escherichia属、P
seudomonas属などの細菌、Aspergillus属、Penicillium
属、Gliocladium属、Trichoderma属などの真菌、Candid
a属、Rhodotorula属などの酵母、Chlorella属などの藻
類などが挙げられる。
【0022】本発明の抗微生物剤組成物は各種の工業製
品または工業用原材料に適用し得る。このような種々の
工業製品または工業用原材料としては、繊維、塗料、接
着剤、木材、皮革、紙加工品、電子部品、壁装材、樹脂
成形物などが挙げられる。
品または工業用原材料に適用し得る。このような種々の
工業製品または工業用原材料としては、繊維、塗料、接
着剤、木材、皮革、紙加工品、電子部品、壁装材、樹脂
成形物などが挙げられる。
【0023】
【実施例】以下の実施例により、本発明による抗微生物
剤組成物の抗菌抗真菌効力をさらに詳しく説明する。本
実施例において用いられる用語「MIC」とは、抗微生
物剤組成物中の有効成分の最小発育阻止濃度(ppm)
を指す。より具体的には、細菌または真菌の発育を阻止
し得る抗微生物剤組成物中のジヨードメチル-p-トリル
スルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの混合
物の最小濃度を指す。
剤組成物の抗菌抗真菌効力をさらに詳しく説明する。本
実施例において用いられる用語「MIC」とは、抗微生
物剤組成物中の有効成分の最小発育阻止濃度(ppm)
を指す。より具体的には、細菌または真菌の発育を阻止
し得る抗微生物剤組成物中のジヨードメチル-p-トリル
スルホンと1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの混合
物の最小濃度を指す。
【0024】(接種用菌液の調製)実施例1で用いられ
る接種用菌液を以下のようにして調製した。5つの別個
の普通ブイヨン液体培地(10ml)に、各細菌5種(Ba
cillus subtilis IFO3134、Staphylococcus aureus IFO
13276、Enterobacter aerogenes IFO13534、Escherichi
a coli IFO15034、およびPseudomonas aeruginosa IFO1
3736)をそれぞれ接種し、37℃で6時間培養して5種
の接種用菌液を調製した。
る接種用菌液を以下のようにして調製した。5つの別個
の普通ブイヨン液体培地(10ml)に、各細菌5種(Ba
cillus subtilis IFO3134、Staphylococcus aureus IFO
13276、Enterobacter aerogenes IFO13534、Escherichi
a coli IFO15034、およびPseudomonas aeruginosa IFO1
3736)をそれぞれ接種し、37℃で6時間培養して5種
の接種用菌液を調製した。
【0025】(接種用胞子懸濁液の調製)実施例2で用
いられる接種用胞子懸濁液を以下のようにして調製し
た。各真菌4種(Aspergillus niger IFO6341、Penicil
lium funiculosum IFO6345、Gliocladium virens IFO63
55、およびTrichoderma viride IFO5720)を、薬剤を含
有しない4つのポテトデキストロース寒天培地上で培養
し、胞子を形成させた。次いで、潤滑剤を0.005%
添加した滅菌水に上記真菌胞子を分散し、4種の接種用
胞子懸濁液を調製した。
いられる接種用胞子懸濁液を以下のようにして調製し
た。各真菌4種(Aspergillus niger IFO6341、Penicil
lium funiculosum IFO6345、Gliocladium virens IFO63
55、およびTrichoderma viride IFO5720)を、薬剤を含
有しない4つのポテトデキストロース寒天培地上で培養
し、胞子を形成させた。次いで、潤滑剤を0.005%
添加した滅菌水に上記真菌胞子を分散し、4種の接種用
胞子懸濁液を調製した。
【0026】(実施例1)以下の表1に示される各重量
比を有するジヨードメチル-p-トリルスルホンと、1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを、ジメチルホルムア
ミド(以下「DMF」という)に添加し、5つの抗微生
物剤組成物を調製した。次いで、普通ブイヨン液体培地
(10ml)に、抗微生物剤組成物のDMF段階希釈液
(0.2ml)をそれぞれ添加して、各試験培地を調製し
た。この各試験培地に、上記の各接種用菌液(0.1m
l)をそれぞれ添加し、30℃で24時間培養した後、
培地の濁度を目視検査することによって細菌の発育の有
無をそれぞれ決定した。培地中での細菌の発育を阻止し
得るジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタンとの混合物の最小濃度をMICとし
た。各重量比の抗微生物剤組成物の、各細菌についての
MICを、表1に示す。
比を有するジヨードメチル-p-トリルスルホンと、1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを、ジメチルホルムア
ミド(以下「DMF」という)に添加し、5つの抗微生
物剤組成物を調製した。次いで、普通ブイヨン液体培地
(10ml)に、抗微生物剤組成物のDMF段階希釈液
(0.2ml)をそれぞれ添加して、各試験培地を調製し
た。この各試験培地に、上記の各接種用菌液(0.1m
l)をそれぞれ添加し、30℃で24時間培養した後、
培地の濁度を目視検査することによって細菌の発育の有
無をそれぞれ決定した。培地中での細菌の発育を阻止し
得るジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタンとの混合物の最小濃度をMICとし
た。各重量比の抗微生物剤組成物の、各細菌についての
MICを、表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】(実施例2)以下の表2に示される各重量
比を有するジヨードメチル-p-トリルスルホンと、1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを、DMFに添加し、
5つの抗微生物剤組成物を調製した。次いで、この抗微
生物剤組成物のDMF段階希釈液(0.3ml)を、ポテ
トデキストロース寒天培地(15ml)に添加し、試験培
地を調製した。この試験培地に、上記の接種用胞子懸濁
液(1ml)を接種し、28℃で1週間培養した後、培地
上の真菌の発育を目視検査することにより真菌発育の有
無をそれぞれ決定した。培地上での真菌の発育を阻止し
得るジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタンとの混合物の最小濃度をMICとし
た。各重量比の抗微生物剤組成物の、各真菌についての
MICを表2に示す。
比を有するジヨードメチル-p-トリルスルホンと、1,2-
ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを、DMFに添加し、
5つの抗微生物剤組成物を調製した。次いで、この抗微
生物剤組成物のDMF段階希釈液(0.3ml)を、ポテ
トデキストロース寒天培地(15ml)に添加し、試験培
地を調製した。この試験培地に、上記の接種用胞子懸濁
液(1ml)を接種し、28℃で1週間培養した後、培地
上の真菌の発育を目視検査することにより真菌発育の有
無をそれぞれ決定した。培地上での真菌の発育を阻止し
得るジヨードメチル-p-トリルスルホンと1,2-ジブロモ-
2,4-ジシアノブタンとの混合物の最小濃度をMICとし
た。各重量比の抗微生物剤組成物の、各真菌についての
MICを表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表1および2から、本発明の抗微生物剤組
成物は、有効成分の相乗効果により従来の抗微生物剤組
成物と比較して効力が高く、かつ広い抗菌スペクトルを
示すことが示される。さらに、単独で有効成分を用いた
場合と比較して、同一量の細菌または真菌の発育を阻止
するために用いられる抗微生物剤組成物の濃度は、極め
て低く抑えられることが示される。
成物は、有効成分の相乗効果により従来の抗微生物剤組
成物と比較して効力が高く、かつ広い抗菌スペクトルを
示すことが示される。さらに、単独で有効成分を用いた
場合と比較して、同一量の細菌または真菌の発育を阻止
するために用いられる抗微生物剤組成物の濃度は、極め
て低く抑えられることが示される。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、ジヨードメチル-p-ト
リルスルホンおよび1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン
を有効成分として含有する抗微生物剤組成物が得られ
る。これら2種の有効成分を組み合わせることにより、
これらの成分の相乗作用が得られ、効力が高く、広い抗
菌スペクトルを有する抗微生物剤組成物が提供される。
さらに、本発明の抗微生物剤組成物に含有される有効成
分の濃度は低く抑えられるので、極めて安価に調製され
得、さらに環境に与える影響も少ない。本発明の抗微生
物剤組成物は、種々の工業製品および工業用原材料の防
腐防かびに有効である。
リルスルホンおよび1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン
を有効成分として含有する抗微生物剤組成物が得られ
る。これら2種の有効成分を組み合わせることにより、
これらの成分の相乗作用が得られ、効力が高く、広い抗
菌スペクトルを有する抗微生物剤組成物が提供される。
さらに、本発明の抗微生物剤組成物に含有される有効成
分の濃度は低く抑えられるので、極めて安価に調製され
得、さらに環境に与える影響も少ない。本発明の抗微生
物剤組成物は、種々の工業製品および工業用原材料の防
腐防かびに有効である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジヨードメチル-p-トリルスルホンと、
1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとを含有する抗微生
物剤組成物。 - 【請求項2】 前記ジヨードメチル-p-トリルスルホン
と、前記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの重量比
が、20:1〜1:20の範囲である、請求項1に記載
の抗微生物剤組成物。 - 【請求項3】 前記ジヨードメチル-p-トリルスルホン
と、前記1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタンとの重量比
が、5:1〜1:5の範囲である、請求項1に記載の抗
微生物剤組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28407297A JPH11116407A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 抗微生物剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28407297A JPH11116407A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 抗微生物剤組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116407A true JPH11116407A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17673924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28407297A Withdrawn JPH11116407A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 抗微生物剤組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116407A (ja) |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP28407297A patent/JPH11116407A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |