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JPH1110961A - 印刷処理装置および印刷処理方法 - Google Patents

印刷処理装置および印刷処理方法

Info

Publication number
JPH1110961A
JPH1110961A JP16552397A JP16552397A JPH1110961A JP H1110961 A JPH1110961 A JP H1110961A JP 16552397 A JP16552397 A JP 16552397A JP 16552397 A JP16552397 A JP 16552397A JP H1110961 A JPH1110961 A JP H1110961A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
unit
order dependency
print data
print
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16552397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Onozawa
雄二 小野澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP16552397A priority Critical patent/JPH1110961A/ja
Publication of JPH1110961A publication Critical patent/JPH1110961A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Record Information Processing For Printing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 展開処理に用いられるハードウェアの再構成
情報を生成するステップを効率化し、限られたハードウ
ェア資源を用いて高速な印刷処理を可能にした印刷処理
装置を提供する。 【解決手段】 印刷処理を実行する文書データのアプリ
ケーション特性データと文書データ中の各描画要素に関
するコマンドに基づいて、各描画要素中から順序依存性
のない描画要素を検出し簡易順序依存性判定手段と、特
性データと文書データ中の各描画要素に関する色情報と
外接矩形とに基づいて、該描画要素の順序依存性を判定
する詳細順序依存性判定手段とを有し、印刷データの内
容と順序依存性の判定結果、および重なりの判定結果に
基づいて、印刷データをハードウェア構成変更情報を含
む変換データを生成し、変換データに基づいてハードウ
ェアの変更、すなわち並列化を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ページ記述言語に
基づいて、ページ単位で印刷処理が可能な印刷処理装置
および印刷処理方法に関する。特に展開処理を実行する
ハードウェア構成を変更して並列処理を実行することに
より高速な印刷処理を可能とした印刷処理装置および印
刷処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のページプリンタの開発に伴い、従来の文字情
報中心の印刷から脱皮した、画像、図形、文字などを同
様に取り扱い、図形、文字等の拡大、回転、変形などが
自由に制御できるページ記述言語を用いる印刷処理装置
が一般に普及してきた。このようなページ記述言語の代
表的な例として、PostScript (Adobe
Systems社商標)、Interpress
(Xerox社商標)、Acrobat(Adobe
Systems社商標)、GDI (Graphics
Device Interface、Microso
ft社商標)等が知られている。
【0003】ページ記述言語で作成されている印刷デー
タは、ページ内の任意の位置の画像、図形、文字を表現
する描画命令及びデータを任意の順で配置した命令及び
データ列で構成されており、本発明に係わるページプリ
ンタで印字するためには、印字前に印刷データをラスタ
化しなければならない。ラスタ化というのは、ページ又
はページの一部を横切る一連の個々のドットまたは画素
へ展開してラスタ走査線を形成し、そのページの下へ引
き続く走査線を次々に発生する過程である。しかしなが
ら、このラスタ化処理は、大変負荷の大きい処理であ
り、プリンタのリソースも大量に必要になる。このた
め、ページ記述言語のラスタ化の速度が出力装置である
IOT(Image Output Termina
l)の処理速度よりも遅く、十分なプリント速度が得ら
れないことや、ラスタデータを記憶するために大量のメ
モリが必要であるなどの問題点があった。
【0004】処理速度の問題に関する従来技術として
は、特開平6−28126号公報や特開平−62952
71号公報のように、ページ記述言語をページ単位やバ
ンド単位などある領域単位に分割して並列処理するもの
や、特開平07−104987号公報のようにPDLの
コマンド自身を並列化可能な表現にして、プリンタ側で
同じように並列処理するものがある。
【0005】また大量のメモリの必要性に対しては、バ
ンドメモリ技術といって、ページプリンタの印字前に1
ページ分の印刷データを全てラスタ化するのではなく、
ページバッファよりもデータ量の少ない1ページ分の中
間データに変換して記憶しておき、さらにページを帯状
に領域分割したバンドに対するバッファを2面設け、一
方のバンドには、各バンドに対応する中間データを順次
ラスタ展開し、他方のバンドのラスタ展開されたデータ
をIOT転送にする、これをバッファを切り替えながら
行うことで、バッファメモリを低減することが行われて
いる。しかしこの方式を、ゼログラフィーのIOTで利
用するには、あるバンドのラスタデータをIOTへ転送
終了するまでに、次のバンドの中間データをラスタデー
タへ展開しておく必要がため、中間データからラスタデ
ータへの展開処理を高速化する必要があった。このため
に専用ハードウェアを利用することやさらにそれらを複
数設けて並列化することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、ペ
ージ記述言語を高速かつ少ないメモリで処理するために
の構成として、従来から、専用ハードウェア化とその並
列化による対応が行われてきた。しかしながら、ページ
記述言語では、画像、図形、文字など違った描画オブジ
ェクトを同時に扱わなければならず、専用ハードウェア
化する場合に多くの機能が必要になってしまう。例え
ば、画像の場合、解像度変換、アフィン変換、これらの
処理に伴う補間、色処理等である。また、図形の場合に
は、座標変換、ベクタ/ラスタ変換、塗りつぶし処理等
が必要である。そして、文字の場合には、アウトライン
座標の変換、ヒント処理、ベクタ/ラスタ変換、塗りつ
ぶし処理等が必要となる。このため、それぞれの処理を
専用ハードウェア化するだけでも、ハードウェア量が多
くなってしまう。特に従来義手津である特開平6−28
126号公報や特開平−6295271号公報などよう
にページ単位やバンド単位に並列化しようとすると、そ
れぞれの並列処理モジュールで同じようなハードウェア
が必要となるため、全体のハードウェア量が膨大になっ
てしまうという欠点があった。
【0007】これに対して描画オブジェクト単位に並列
化することが考えられる。ただし描画オブジェクト単位
に並列化しようとすると、ページ記述言語では、オペー
クモデルと呼ばれる描画モデルを採用しているため、上
書きされた場合は隠されてしまうオブジェクトが発生す
ることとなり、描画順序を意識する必要がある。これを
解消するには、描画オブジェクト間の重なり関係を描画
オブジェクト毎に行う必要がある。特開平07−104
987号公報は、ページ記述言語の並列記述を採用して
コマンド単位で並列化しようとしているが、上記の理由
から最も並列化が重要な描画コマンドの並列化には対応
できていない。
【0008】本発明は以上のような従来技術の欠点を考
慮してなされたものであり、全ての機能について並列に
ハードウェアを設けるのでは無く、ハードウェアのプロ
グラマビリティあるいは構造を再構成することにより機
能を可変し、少ないハードウェアで多くの機能を高速に
実現しようするものである。さらに、処理速度向上とハ
ードウェア規模の異なる機能を有効に再構成ハードウェ
アで実現するために、機能の並列処理を導入する。そし
て、アプリケーションの特性を利用することで、より簡
単に並列化のための情報を抽出し、その情報をページ記
述言語作成時に付加することで、並列化の前処理の負荷
を低減する。
【0009】以上のように、本発明は高速な印刷処理
を、少ないハードウェアを効率的に利用することで実現
しようというものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために成された印刷処理装置および印刷処理方
法に関するものである。本発明の印刷処理装置は、少な
くとも文字、図形、画像のいずれかを有する描画要素に
よって構成される文書データを入力する入力手段と、文
書データの作成アプリケーションに関する特性データを
記憶する文書情報記憶手段と、少なくとも特性データと
描画要素の属性とに基づいて、描画要素の順序依存性を
判定する順序依存性判定手段と、少なくとも順序依存性
判定手段による順序依存性判定結果と文書データとに基
づいて、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
印刷データ生成手段によって、生成された印刷データを
入力する印刷データ入力手段と、印刷データを解釈し、
該印刷データに含まれる描画要素と該描画要素に関連づ
けられた順序依存性判定結果とを検出する字句解析手段
と、印刷データに含まれる描画要素の重なりを判定する
重なり判定手段と、印刷データの内容と順序依存性の判
定結果と重なり判定の判定結果に基づいて、印刷データ
をハードウェア構成変更情報を含む変換データの形式に
変換する変換手段と、変換手段で変換された変換データ
に含まれるハードウェア構成変更情報に応じて構成を変
更し、変換データの展開処理を実行するハードウェア手
段と、ハードウェア手段で展開処理された変換データを
出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明の印刷処理装置における、ハ
ードウェア構成変更情報は、変換データの展開処理にお
ける並列処理可能性に基づいて、ハードウェアの構成を
変更するものであることを特徴とする。
【0012】また、本発明の印刷処理装置における変換
手段は、イ)順序依存性判定結果が順序依存性なしの結
果を有する描画要素については、印刷データの内容と順
序依存性の判定結果、ロ)順序依存性判定結果が順序依
存性有りの結果を有する描画要素に関しては、印刷デー
タの内容と重なりの判定結果、これらイ)、ロ)の両判
定結果に基づいて、印刷データをハードウェア構成変更
情報を含む変換データの形式に変換することを特徴とす
る。
【0013】また、本発明の印刷処理装置における、順
序依存性判定手段は、簡易順序依存性判定手段と、詳細
順序依存性判定手段とを有し、簡易順序依存性判定手段
は、アプリケーションの特性データと文書データ中の各
描画要素に関するコマンドに基づいて、各描画要素中か
ら順序依存性のない描画要素を検出し、詳細順序依存性
判定手段は、アプリケーションの特性データと文書デー
タ中の各描画要素に関する色情報と外接矩形とに基づい
て、該描画要素の順序依存性を判定することを特徴とす
る。
【0014】また、本発明の印刷処理装置における、印
刷データは、描画要素の順序依存性に関するデータを該
印刷データ中に含むか否かを示すフラグを有することを
特徴とする。
【0015】また、本発明の印刷処理装置における、印
刷データは、描画要素の順序依存性に関するデータを該
印刷データ中のコメント部分に有することを特徴とす
る。
【0016】また、本発明の印刷処理装置における、重
なり判定手段は、印刷データが描画要素の順序依存性に
関するデータを含まない場合にのみ、重なり判定処理を
実行することを特徴とする。
【0017】さらに、本発明の印刷処理方法は、少なく
とも文字、図形、画像のいずれかを有する描画要素によ
って構成される文書データを入力するステップと、文書
データの作成アプリケーションに関する特性データを記
憶する文書情報記憶ステップと、少なくとも特性データ
と描画要素の属性とに基づいて、描画要素の順序依存性
を判定する順序依存性判定ステップと、少なくとも順序
依存性判定ステップによる順序依存性判定結果と文書デ
ータとに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生
成ステップと、印刷データ生成ステップによって、生成
された印刷データを入力する印刷データ入力ステップ
と、印刷データを解釈し、該印刷データに含まれる描画
要素と該描画要素に関連づけられた順序依存性判定結果
とを検出する字句解析ステップと、字句解析ステップに
おいて順序依存性有りの結果が付加された描画要素につ
いての重なり判定を実行する重なり判定ステップと、印
刷データの内容と順序依存性の判定結果および重なり判
定ステップの判定結果に基づいて、印刷データをハード
ウェア構成変更情報を含む変換データの形式に変換する
変換ステップと、変換ステップで変換された変換データ
に含まれるハードウェア構成変更情報に応じて構成を変
更し、変換データの展開処理を該変更されたハードウェ
アにおいて実行するステップと、ハードウェアで展開処
理された変換データを出力する出力ステップとを有する
ことを特徴とする。
【0018】また、本発明の印刷処理方法おける、順序
依存性判定ステップは、簡易順序依存性判定ステップ
と、詳細順序依存性判定ステップとを有し、簡易順序依
存性判定ステップは、アプリケーションの特性データと
文書データ中の各描画要素に関するコマンドに基づい
て、各描画要素中から順序依存性のない描画要素を検出
するステップであり、詳細順序依存性判定ステップは、
アプリケーションの特性データと文書データ中の各描画
要素に関する色情報と外接矩形とに基づいて、該描画要
素の順序依存性を判定するステップであることを特徴と
する。
【0019】
【発明の実施の形態】
[実施例1]図1は本発明による実施例1の構成を表す
ブロック図である。図1において画像処理装置は、印刷
データ作成部1と、印刷データ入力部2と、変換処理部
3と、展開処理部4と、出力部5とから構成されてい
る。さらに、印刷データ作成部1は、文書データ解析部
10と、文書情報記憶部11と、記述言語作成部12と
から構成され、変換処理部3は、字句解析部30と、中
間データ生成部31と、並列処理判定部32と、中間デ
ータ記憶部33とから構成されている。また、展開処理
部4は、再構成可能展開部40と、再構成制御部41
と、構成データ管理部42とから構成されている。
【0020】印刷データ作成部1は、パーソナルコンピ
ュータやワークステーション内において、文書作成や編
集等を処理するアプリケーションプログラムで生成され
た文書データから、文書データ中の描画要素の順序依存
性に関するデータをコメントとして付加した記述言語を
作成する機能を備えたものである。本実施例で対象とす
る記述言語は、例えばPostScript等の印刷デ
ータ(Page Description Langu
age)である。印刷データ作成部1は、文書データ解
析部10と、文書情報記憶部11と、記述言語作成部1
2とからなる。
【0021】文書データ解析部10は、アプリケーショ
ンの作成した文書データを標準データとして受け取って
解釈し、コマンドとそのコマンドに対するパラメータを
生成するとともに、文書情報記憶部11に蓄えられてい
る情報の受け取り要求をだし、受け取った順序依存性判
定方法などの情報と描画要素の属性と色情報とを基に、
描画要素の順序依存性を判定して、順序依存性の判定結
果とコマンドとコマンドに対するパラメータを記述言語
作成部12へ送る。ここで述べている標準データとは、
例えばGDIなどのシステム出力I/Fのことである。
【0022】文書情報記憶部11では、アプリケーショ
ン毎に標準データコマンドに対する順序依存性の判定方
法を記憶するとともに、システムのフォントリソースに
対応するフォントメトリクス情報を記憶し、文書データ
解析部10からの要求に従って、それらのデータを提供
する。
【0023】記述言語作成部12では、文書データ解析
部10から入力された、順序依存性の判定結果とコマン
ドとそのコマンドに対するパラメータとから、変換処理
部3で解釈可能な印刷データを生成する。また順序依存
性の判定結果は、印刷データ中にコメントの記述形式で
付加される。これは、印刷データが標準形式の記述であ
る場合に、順序依存性の判定結果を使用しない他の変換
処理装置にも対応可能にするためである。
【0024】印刷データ入力部2は、印刷データ作成部
1で生成された印刷データと印刷データ作成部1以外の
装置で生成された印刷データを入力するための機能と、
変換処理部3へ出力されるまでの間印刷データを一時記
憶するための機能等を備えたものである。
【0025】変換処理部3は、印刷データ入力部2より
入力された印刷データから、展開処理部4における印字
データへの展開処理を可能にするために、中間データに
変換する機能を持つ。変換処理部3は、字句解析部30
と、中間データ生成部31と、並列処理判定部32と、
中間データ記憶部33とからなる。
【0026】字句解析部30は、印刷データ入力部2よ
り入力された印刷データを定められた記述言語のシンタ
ックスに従ってトークンとして切り出し、そのトークン
を中間データ生成部31に出力するものである。また、
印刷データのコメント部分から特殊な表記法によって記
述されているものを、順序依存性に関するデータとして
解釈し、その結果も中間データ生成部31に出力する。
【0027】中間データ生成部31は、字句解析部30
から出力されるトークンと順序依存性に関するデータを
受け取って描画命令を実行し、各描画命令に対して台形
を基本単位としたデータを生成し、中間データを並列処
理判定部32へ送る。中間データを生成する目的は、展
開処理部4での高速な展開処理を可能にすることであ
る。そのため、中間データは単純な図形(台形)の集合
で表されている。また中間データには、各描画要素に関
する属性と順序依存性に関するデータが付加されてい
る。
【0028】並列処理判定部32は、中間データ生成部
31から出力される中間データを順次読み込んで、順序
依存性に関するデータが有効である中間データであれ
ば、順序依存性に関するデータを基に、また無効であれ
ば中間データの描画要素間の重なり判定を行ないその結
果を基に、連続する複数の中間データ間で順序依存性が
ないと判断された範囲内で、並列処理可能な中間データ
のグループとして、展開処理部4の再構成可能展開部4
0に書き込まれる並列処理を行うハードウェアの構成デ
ータに対する識別子であるハードウェア構成IDを付加
して、中間データ記憶部33に出力する。
【0029】ハードウェア構成IDは、展開処理を実行
するハードウエアを構成する複数の処理資源に対して各
々が実行する展開処理の内容を設定した異なる複数のハ
ードウェア構成に対するコード情報である。
【0030】中間データ記憶部33は送られてきた中間
データをバンド単位に分割して記憶し、必要に応じて展
開処理部4から中間データがバンド単位に読み出され
る。
【0031】展開処理部4は、変換処理部3の中間デー
タ記憶部33に記憶された中間データをバンド単位に読
み出し、展開処理部4内のバンドバッファ422,42
3に印字データを作成する。この処理は展開処理部4内
の2つのバンドバッファ422,423に交互に蓄積さ
れる。展開処理部4は、再構成可能展開部40と、再構
成制御部41と、構成データ管理部42とからなる。
【0032】再構成可能展開部40は、実際の中間デー
タの展開処理を行う再構成ハードウェア部46と展開デ
ータを記憶するバンドバッファ422,423を持ち、
再構成ハードウェア部46は、対象とする展開処理の内
容(描画要素の種類と並列数など)を表す構成データに
よって再構成される。
【0033】再構成制御部41は、中間データで付加さ
れるハードウェア構成IDと現在の再構成ハードウェア
部46の構成を基に、再構成可能ハードウェア部46を
再構成すべきかどうか判断して、再構成すべきときは、
構成データ管理部42からハードウェア構成IDに対応
したハードウェアの構成データを読み出して、再構成可
能ハードウェア部46を再構成する。
【0034】構成データ管理部42は、中間データに付
加されたハードウェア構成IDに対応するような形式
で、再構成可能ハードウェア部46の構成データを記憶
管理する。後述するように本実施例で利用される出力部
5は、カラーページプリンタであり、バンドバッファ4
22,423に交互に蓄積される印字データは出力部5
で印字している記録色の印刷データに対応している。続
いて、バンドバッファメモリに蓄積された印字データ
は、出力部5の印字データ要求に応じて、出力部5に交
互に出力される。
【0035】出力部5は、展開処理部4のバンドバッフ
ァ422,423から出力される印字データを受け取っ
て、記録用紙に印字し、出力するものである。更に、詳
しくは、CMYBk(シアン、マゼンタ、イエロー、ブ
ラック)カラーの色毎に露光、現像、転写を繰り返すこ
とによりフルカラー画像を出力できるレーザー走査方式
の電子写真方式を用いたカラーページプリンタである。
また出力部5は、インクジェット方式のカラープリンタ
でもよい。この場合には、展開処理部4のバンドバッフ
ァ422,423から出力部5に出力される印字データ
は4色分同時である。
【0036】次に上述したように構成された印刷処理装
置における印刷データの流れについて整理する。アプリ
ケーションで作成された文書に対応するシステム出力I
/Fである文書データは、印刷データ作成部1の文書デ
ータ解析部10に入力される。入力された文書データ
は、文書データ解析部10が文書情報記憶部11から必
要に応じて読み出されたデータをもとに、順序依存性に
関するデータとコマンドとそのパラメータに変換され、
記述言語作成部12へ送られる。これらの記述言語作成
部12ヘ送られたデータは、コマンドとそのパラメータ
は、印刷データの対応するコマンドとパラメータに変換
されて、順序依存性に関するデータは特殊な表記法に基
づいた印刷データのコメントに変換されて印刷データを
構成し、印刷データ入力部2に入力される。また印刷デ
ータ入力部2には、印刷データ作成部1以外の装置によ
って作成された印刷データも入力可能である。それら印
刷データ入力部2に入力された印刷データは、変換処理
部3に入力される。そして字句解析部30において、コ
マンドとそのパラメータを表すトークンと順序依存性に
関するデータに変換されて、中間データ生成部31に入
力される。トークンと順序依存性に関するデータは解釈
処理されて、バンド単位に分割された台形データと順序
依存性データを基本構成にもつデータに変換され、並列
処理判定部32に入力される。このデータは、順序依存
性に関するデータまたは描画要素の重なりに基づいて並
列処理可能なグループに分割され、並列処理可能なグル
ープ単位にハードウェア構成IDを付加された中間デー
タに変換されて、中間データ記憶部33にバンド単位に
1ページ分記憶される。その後展開処理部4において、
中間データのハードウェア構成IDは、構成データ管理
部42から構成データを得るために使われ、得られた構
成データは、再構成制御部41の制御により再構成ハー
ドウェア部46を再構成するために消費される。また中
間データの台形を基本とした描画要素データは、再構成
ハードウェア部46によりラスター展開処理されてバン
ドバッファ422,423に記憶される。このデータ
は、バンドバッファ422,423から出力部5に、出
力部5の記録速度に応じて印字データが転送され、印字
に使用される。印字は、1ページ分の印刷データが処理
されるまで、色毎にあるいは4色同時に繰り返される。
さらに、上記印刷データが複数ページで構成される場合
は、全ページの出力が終了するまで繰り返される。
【0037】以上、本発明の印刷処理装置の概要につい
て記述した。次に、この印刷処理装置の主要部について
より詳細に説明する。
【0038】始めに、印刷データ作成部1を構成する文
書データ解析部10、文書情報記憶部11、記述言語作
成部12について説明する。文書データ解析部10は、
図2に示すようにコマンド解釈部100,アプリケーシ
ョン特性記憶部101,簡易順序依存判定部102,詳
細順序依存判定部103,パラメータ記憶部104とか
ら構成される。コマンド解釈部100は、アプリケーシ
ョンのIDとアプリケーションの作成した文書に対応し
たシステム出力コマンドを文書データとして受け取り、
アプリケーションのIDをアプリケーション特性記憶部
101へ送るとともに、システム出力コマンドを解釈し
て、コマンドとそのコマンドに対するパラメータを簡易
順序依存判定部102へ送る。アプリケーション特性記
憶部101は、受け取ったアプリケーションのIDに対
応したアプリケーションの順序依存判定方法に関する情
報を文書情報記憶部11から取ってきて記憶する。簡易
順序依存判定部102は、受け取ったコマンドに対する
アプリケーション特性記憶部101に記憶された順序依
存判定方法の情報をもとに、詳細な解析なしでコマンド
の順序依存判定を行えるかを判断し、行える場合には順
序依存判定を行い、必要に応じて順序依存判定結果とコ
マンドとパラメータとを詳細順序依存判定部103また
は記述言語作成部12へ送る。詳細な解析が必要な場合
にはコマンドの順序依存判定を行なわずに、詳細順序依
存判定部103へコマンドとパラメータを送る。詳細順
序依存判定部103では、送られてきたコマンドとパラ
メータとパラメータ記憶部104に記憶された前描画コ
マンドに関する色情報や外接矩形など、さらに必要な場
合には、文書情報記憶部11からフォントメトリックス
情報を獲得して、それらを演算比較することにコマンド
の順序依存を判定し、順序依存判定結果とコマンドとパ
ラメータとを記述言語作成部12へ送る。パラメータ記
憶部104は、詳細順序依存判定部103が、コマンド
に対する順序依存判定を行うためのデータを記憶してい
るところで、データには前描画コマンドの色情報や順序
依存無しと判定された領域に対する外接矩形などが含ま
れる。
【0039】文書情報記憶部11は、主にアプリケーシ
ョンの順序依存判定をどのようにすればよいかの方法を
示すデータとフォントのメトリックスデータを記憶して
いる。アプリケーションの順序依存判定をどのようにす
ればよいかの方法を示すデータとは、あるアプリケーシ
ョンでは、どのようにパラメータを指定しても文字同士
の重なりは発生しないとすれば、文字描画のシステム出
力コマンドの順序依存を判定する場合に、そのコマンド
内の文字列や前後の文字描画コマンドに対して重なり判
定処理を省いても、順序依存が無しと判定できる。この
ように順序依存判定として、重なり判定処理を省くこと
ができるかどうかをコマンド単位に記述しているデータ
である。
【0040】記述言語作成部12は、図3に示したよう
にコマンド変換部120、順序依存性データ挿入部12
1、記述言語記憶部122から構成される。コマンド変
換部120は、文書データ解析部10からシステム出力
コマンドに対応したコマンドとパラメータを受け取り、
それに対応する印刷データの記述形式のコマンドとパラ
メータに変換して、記述言語記憶部122へ変換データ
を送る。順序依存性データ挿入部121は、システム出
力コマンドの描画コマンド単位に入力された順序依存判
定結果を、印刷データのある記述形式で表されたコメン
トデータに変換して、記述言語記憶部122へデータを
送る。記述言語記憶部122は、コマンド変換部120
と順序依存性データ挿入部121から送られたデータを
追記記憶し、ドキュメント全体の印刷データが作成され
たら、出力命令をコマンド変換部120から受け取っ
て、印刷データ入力部2へ印刷データを出力する。また
記述言語記憶部122で作成された印刷データの先頭の
コメント部分には、変換処理部3に対して、印刷データ
が順序依存性データを付加されていることを示す特殊コ
マンドが挿入され、また順序依存性データ挿入部121
によって作成されたコメントは、対応するコマンド変換
部120で変換されたコマンドとパラメータを追記する
直前に追記される。
【0041】実際のデータがどのように処理されるかを
説明する。図12のようなページがアプリケーションA
で作成され、印刷要求が行われたとする。まず文書デー
タ解析部10は、アプリケーションからAというアプリ
ケーションIDを受け取り、コマンド解釈部100でそ
れを解釈すると、アプリケーション特性記憶部101に
アプリケーションAの特性データを文書情報記憶部11
から取ってきてそれを記憶するように指示する。また、
簡易順序依存判定部102を通し記述言語作成部12に
対して、この印刷データが順序依存性データを付加して
いることを示す特殊コマンドを示す順序依存性データを
コメントととして「%ODER:FLAGON」と書く
ように指示する。これは生成処理部3で使用される。ア
プリケーション特性記憶部102では、その指示に基づ
いてアプリケーションAの特性データを記憶する。この
場合アプリケーションAの特性データは、文字描画命令
内と文字描画命令同士に関しては、重なりを判定する必
要がないものとする。つまりアプリケーションAでは、
文字同士を重ねる機能がない。
【0042】続いてアプリケーションAは、図12に対
応するシステム出力コマンドである図13に示した文書
データを文書データ解析部10に送る。コマンド解釈部
100では、順次コマンドとパラメータを解釈して、簡
易順序依存判定部102へ送る。簡易順序依存判定部1
02では、送られてきたコマンドが描画コマンド以外の
場合は、受け取ったコマンドとパラメータをそのまま記
述言語作成部12へ送る。この判断は、アプリケーショ
ンAの特性データに基づくものである。ただし、色や位
置に関するコマンドは、順序依存判定に使用するため
に、一旦詳細順序依存判定部103を経由してから記述
言語作成部12へ送られる。詳細順序依存判定部103
では、送られてきた色や位置のパラメータをパラメータ
記憶部104に保持する。
【0043】例えば図13に示す文書データの場合、
「gray(0.0)」,「movepen(30,2
00)」は、簡易順序依存判定部102では何もせず,
詳細順序依存判定部103へ送られ、パラメータ記憶部
104に色や位置の値が記憶されてから、記述言語作成
部12へ送られる。次の「drawtext」では、簡
易順序依存判定部102に入力されると、アプリケーシ
ョン特性記憶部101に記憶された「drawtex
t」に対する順序依存処理データを取ってくる。この場
合、前に描画コマンドが無く、このコマンド自身も重な
りの判定をする必要がないデータであるので、重なり判
定をすることなく、順序依存判定結果を「NOCAR
E」とする。また前にコマンドとして文字描画コマンド
であると記憶する。そして詳細順序依存判定部103へ
コマンドと引数を送る。
【0044】詳細順序依存判定部103では、文書情報
記憶部11からフォントメトリックスを獲得して、引数
の文字列の外接矩形をパラメータ記憶部104に格納さ
れているカレントポイントから計算して、結果をパラメ
ータ記憶部104にもどす。そしてコマンドと引数を記
述言語作成部12へ送る。続く「movepen」,
「drawtext」に関しても上記と同じ処理を繰り
返すが、詳細順序依存判定部103で計算する外接矩形
は、順序依存判定結果が「NOCARE」であるため、
「OR」の領域に拡張されていくところが異なる。「l
ineattribute(1)」に関しては、簡易順
序依存判定部103から直接記述言語作成部12へ送ら
れる。「linewidth」に関しては、詳細順序依
存判定部103で外接矩形を求める時に使用するため使
われるので「gray」や「movepen」と同じよ
うに扱われる。「grawstrokeoval」は、
簡易順序依存判定部102に入力されると、アプリケー
ション特性記憶部101に記憶された「grawstr
okeoval」に対する順序依存処理データを取って
くる。この場合、重なり判定する必要があると言うデー
タを受け取るので、そのまま詳細順序依存判定部103
へ送られる。
【0045】詳細順序依存判定部103では、まずパラ
メータ記憶部104から前の描画コマンドに対する色情
報と現在セットされている色情報を受け取り比較する。
この場合、どちらともグレー値が(0.0)の値である
ので、順序が入れかわっても描画には影響がでないの
で、順序依存判定は「NOCARE」になり、コマンド
と引数とともに記述言語作成部12へ送られる。また外
接矩形の「OR」を取ってパラメータ記憶部104へも
どす。「gray」については先ほど説明したので省略
する。「drawfillrectangle」は、簡
易順序依存判定部102に入力されると、アプリケーシ
ョン特性記憶部101に記憶された「drawfill
rectangle」に対する順序依存処理データを取
ってくる。この場合、重なり判定を実行する必要がある
と言うデータを受け取るので、そのまま詳細順序依存判
定部103へ送られる。詳細順序依存判定部103で
は、まずパラメータ記憶部104から前の描画コマンド
に対する色情報と現在セットされている色情報を受け取
り比較する。この場合、グレー値が異なるため次に外接
矩形の比較を行う。この場合パラメータ記憶部104に
記憶された比較すべき外接矩形が、「drawfill
rectangle」の外接矩形を含んでしまってい
る、つまり重なっていると判定され、順序依存判定は
「CARE」になり、コマンドと引数とともに記述言語
作成部12へ送られる。パラメータ記憶部104に記憶
された外接矩形は、この「drawfillrecta
ngle」の外接矩形の値で、また前の描画コマンドの
色もグレー値0.5に変更される。最後に「grawi
mage」が簡易順序依存判定部103に入力される
と、アプリケーション特性記憶部101に記憶された
「grawimage」に対する順序依存処理データを
取ってくる。この場合、重なり判定する必要があると言
うデータを受け取るので、そのまま詳細順序依存判定部
103へ送られる。詳細順序依存判定部103では、イ
メージコマンドであるので色情報の比較は行わずに、た
だちに外接矩形の比較を行う。この場合「drawfi
llrectangle」の外接矩形と「grawim
age」の外接矩形は重ならないので、順序依存判定は
「NOCARE」になり、コマンドと引数とともに記述
言語作成部12へ送られる。また外接矩形のORを取っ
た値に変更され、色情報は「NOTDEFINED」に
なってパラメータ記憶部104へもどされる。以上のよ
うに文書データ解析部10において処理されたデータ
は、、記述言語作成部12へ入力される。これらのデー
タのうちコマンドとパラメータはコマンド変換部120
へ入力されて、システム出力コマンドとパラメータと
が、印刷データのコマンドとパラメータとに変換され
る。また順序依存判定結果は順序依存性データ挿入部1
21に入力され、その結果を特殊の記述フォーマットで
表現したコメントに変換される。コマンドとパラメータ
とコメントは、記述言語記憶部122へ送られる。記述
言語記憶部122では、それらを図14に示した印刷デ
ータの形式で追記記憶して、文書データ解析部10から
の指示に基づいて、作成した印刷データを印刷データ入
力部2に出力する。
【0046】次に、印刷データ入力部2について説明す
る。印刷データ入力部2は、印刷データを受け取りそれ
を記憶する。これに入力される印刷データは、変換処理
部3で処理できる印刷データであれば、印刷データ作成
部1で作成された印刷データでなくても構わない。つま
り順序依存性データをコメントに含んでいなくてもよ
い。順序依存性データを含まないデータは、従来の重な
り判定の手法によって処理されることとなる。
【0047】次に、変換処理部3を構成する字句解析部
30、中間データ生成部31、並列処理判定部32、中
間データ記憶部33について説明を行う。
【0048】字句解析部30は、印刷データ入力部2か
ら印刷データを受け取って解釈し、コメント部分以外を
トークンとして切り出して中間データ生成部31へ送る
とともに、コメント部分のうち特殊記法によって記述さ
れた順序依存性データを解釈して、トークンの属性とし
て中間データ生成部31へ送る。
【0049】中間データ生成部31は、図4に示すよう
に、トークン解釈部310と、命令実行部311と、画
像処理部312と、描画状態記憶部313と、ベクター
データ生成部314と、フォント管理部315と、マト
リックス変換部316と、ショートベクター生成部31
7と、台形データ生成部318と、バンド分解管理部3
19部とから構成される。
【0050】トークン解釈部310は、字句解析部30
から入力されたトークンとを解釈し、内部命令に変換し
て命令実行部311へ送る。命令実行部311は、トー
クン解釈部310から送られてきた命令に応じて画像処
理部312,描画状態記憶部313,ベクターデータ生
成部314へ転送する。画像処理部312は、入力され
た画像ヘッダと画像データをもとに各種の画像処理を行
って出力画像ヘッダと出力画像データを生成し、台形デ
ータ管理部320へ転送する。
【0051】描画状態記憶部313は、命令実行部31
1の命令によって与えられる描画に必要な情報を記憶す
る。ベクターデータ生成部314は、命令実行部311
の命令とそれに付加された情報、描画状態記憶部313
からの情報、フォント管理部315からの情報を使用し
て描画すべきベクターデータを生成し、マトリックス変
換部316へ転送する。フォント管理部315は、各種
フォントのアウトラインデータを管理記憶し、要求に応
じて文字のアウトラインデータを提供する。マトリック
ス変換部316は、ベクターデータ生成部314から入
力されたベクターデータを描画状態記憶部313の変換
マトリックスによってアフィン変換し、ショートベクタ
ー生成部317へ転送する。ショートベクター生成部3
17は、入力されたベクター中の曲線に対するベクター
を複数の直線のベクター集合(ショートベクター)で近
似し、台形データ生成部318へ送る。台形データ生成
部318は、入力されたショートベクターから描画する
台形データを生成して、バンド分解部319へ転送す
る。バンド分解管理部319は、入力された台形データ
のうち複数のバンドにまたがる台形データをそれぞれの
バンドの台形データに分割し、さらにバンド単位に分割
された台形データに対して、どのバンドに属するかを表
すバンドIDと、バンド単位に分割された台形データ集
合に対する外接矩形と、データ管理情報と描画状態記憶
部313から入力された色情報または画像処理部312
から入力された画像データと、順序依存性データを付加
して並列処理判定部32へ送る。ここで、順序依存性デ
ータ以外の一つ一つの台形データをオブジェクトと呼
ぶ。また順序依存性データは一つ一つのオブジェクトに
付加されている。
【0052】並列処理判定部32は、図15に示してい
るように、付加情報フラグ360、入力バッファ36
1、重なり判定部362、構成データ付加部363、出
力オブジェクトバッファ364から構成されている。あ
らかじめ中間データ生成部3の実行により付加情報フラ
グ360がセットされている場合には、入力バッファ3
61に蓄えられたオブジェクトは、重なり判定部362
をバイパスして、直接出力オブジェクトバッファ364
に入力され、順序依存性に関するデータは、構成データ
付加部363へ入力される。また付加情報フラグがセッ
ト360されていない場合には、入力バッファ361に
蓄えられたオブジェクトは、重なり判定部362を経由
し出力オブジェクトバッファ364に入力され、重なり
判定部362の結果が構成データ付加部363へ入力さ
れる。ここでは、順序依存性に関するデータまたは重な
り判定結果に基づいて、中間データを並列処理可能なグ
ループに分け、グループ毎にハードウェア構成IDを付
加して、中間データ記憶部33へ送る。中間データ記憶
部33は、バンド単位で、並列処理判定部32が出力す
る中間データを1ページ分記憶する。尚、上記に説明し
たトークン解釈部310から中間データ生成部31まで
の処理は、描画命令が入力されるたびに繰り返し行われ
る。そして並列処理判定部32からの中間データ記憶部
までの処理は、場合によって、バンド単位あるいはペー
ジ単位で行なわれる。中間データ記憶部33から展開処
理部4への中間データの転送は、1ページ分の中間デー
タが記憶された後に行われる。
【0053】以下では、実際のデータ構造を示しなが
ら、字句解析部30、中間データ生成部31、並列処理
判定部32、および中間データ記憶部33の各部の動作
を説明する。
【0054】字句解析部30では、トークン解釈部31
0は、字句解析部30から入力されたトークンを解釈
し、内部命令やそのパラメータに変換し、それら内部命
令とパラメータの組を命令実行部311へ転送する。例
えば内部命令には、文字/図形/画像の描画を実行する
描画命令や、色や線属性など描画必要な情報を設定する
描画状態命令などがある。
【0055】命令実行部311は、トークン解釈部31
0から送られてきた内部命令を実行する。ここで実行す
る命令は、主に描画命令と描画状態命令がある。例えば
描画命令には、表1に示すように3種類の描画命令があ
り、それぞれの描画に必要な情報が示されている。この
うちアンダーラインがある情報については、描画命令中
の引数として与えられ、その他の情報は予め初期設定や
先行する命令などにより描画状態記憶部313に記憶さ
れている。描画命令の実行は、画像描画以外は受け取っ
た描画命令をそのままベクターデータ生成部314へ転
送する。画像描画の場合は、受け取った描画命令を画像
処理部312へ転送するとともに、画像ヘッダの縦と横
の大きさをベクターデータ生成部314へ転送する。ま
た描画状態命令については、命令を描画状態記憶部31
3へ転送する。
【0056】画像処理部312は、命令実行部311か
ら入力された命令の引数である入力画像ヘッダと入力画
像データ受け取り、描画状態記憶部313から獲得した
変換マトリックスを使ってアフィン変換する。
【0057】描画状態記憶部313は、命令実行部31
1から受け取った命令に含まれる引数の値で、例えば表
1に示したアンダーラインの無い情報についての値の設
定を行い、それらを記憶する。また、画像処理部31
2,ベクターデータ生成部314,マトリックス変換部
316,ショートベクター生成部317,バンド分解管
理部320などの要求に従って、それらの値を転送す
る。
【0058】
【表1】
【0059】ベクターデータ生成部314では、命令実
行部311から送られてきた命令と引数、描画状態記憶
部313の値を使用して、塗りつぶし描画を除く、新た
に描画するためのベクターデータを生成する。まず文字
描画の場合について説明する。引数で与えられた文字コ
ードと描画状態記憶部から獲得したフォントIDをフォ
ント管理部へ転送して、文字のアウトラインデータを獲
得する。獲得したアウトラインデータには、描画原点
(カレントポイント)の情報が含まれていないので、描
画状態記憶部313から獲得したカレントポイントのオ
フセットをアウトラインデータに加えることによって、
目的のベクターデータを生成する。画像描画の場合に
は、引数で与えられた画像ヘッダの縦と横のサイズから
それに対する矩形ベクターを生成し、描画状態記憶部3
13から獲得したカレントポイントのオフセットを加え
ることで目的のベクターデータを生成する。ストローク
描画の場合は、引数で与えられたベクターと描画状態記
憶部313から獲得した各種の線属性から、図5に示す
ような太さを持った線のアウトラインベクターを生成す
る。このように生成したベクター(塗りつぶし描画の場
合は命令実行部311から直接受け取ったベクター)
を、マトリックス変換部316へ転送する。
【0060】フォント管理部315は、各種フォントに
対するアウトラインベクターデータを記憶するととも
に、与えられた文字コードとフォントIDによって、そ
の文字に対するアウトラインベクターデータを提供す
る。
【0061】マトリックス変換部316は、ベクターデ
ータ生成部314から受け取ったベクターデータを、描
画状態記憶部313から獲得した変換マトリックスによ
ってアフィン変換する。このアフィン変換の主な目的
は、アプリケーションの解像度(座標系)からプリンタ
の解像度(座標系)に変換するためのものである。変換
マトリックスには下式(1)に示すような3x3のもの
が使われ、入力ベクターデータ(Xn,Yn)は、出力
ベクターデータ(Xn’,Yn’)に変換されてショー
トベクター生成部317へ送られる。
【0062】
【数1】
【0063】ショートベクター生成部317は、入力さ
れたベクターの中に曲線のベクターがある場合にその曲
線のベクターを、誤差が描画状態記憶部313から獲得
したフラットネス(flatness)値より小さくな
るように、複数のショートベクターで近似する処理を行
う。例えば曲線のベクターには、図6に示す4つの制御
点で表現されるベジエ曲線が使われる。この場合ショー
トベクター化の処理は、図6に示す通りベジエ曲線を再
帰的に分割し、高さ(距離d)がフラットネス(fla
tness)で与えられた値より小さくなった時点で分
割を終了する。そして分割された各ベジエ曲線の始点と
終点を順番に結ぶことにより、ショートベクター化が完
了する。生成されたショートベクターは、台形データ生
成部318へ送られる。
【0064】台形データ生成部318は、入力されたベ
クターデータから、描画領域を示す台形データ(三角形
の場合もあるがデータ構造は台形と同じである)の集合
を生成する。例えば図7(a)に示す太線で示された多
角形のベクターは、4つの台形により描画領域が示され
る。尚、この台形は出力装置のスキャンラインに平行な
2辺を持った台形であり、1つの台形は図7(b)に示
すように(sx,sy,x0,x1,x2,h)の6つ
のデータで表現される。生成された台形は、バンド分解
管理部319へ送られる。
【0065】バンド分解管理部319は、入力された台
形データのうち複数のバンドにまたがる台形データをバ
ンド毎の台形データに分割する。例えば図8では、4つ
の台形データがバンド分解部によって6つの台形データ
に分割される。さらにバンド毎に分解した台形データに
付加情報と順序依存性データをつけて(順序依存性デー
タが無い場合にも領域だけはもっている)中間データを
生成する。付加情報は、中間データを管理するための管
理情報と、台形データを何色で塗りつぶすかを示す色情
報である。文字/図形の描画命令に対する管理情報は、
どのバンドに属するかを示すためのバンドID,オブジ
ェクトの種類,台形数のデータ,その台形データ集合に
対する外接矩形である。
【0066】オブジェクトIDとは、一回の描画命令に
対して割当てられる識別番号であり、オブジェクトの種
類とは、文字/図形/画像など描画される対象に対する
識別データである。色情報は、例えばCMYBkの値が
である。これらの付加情報は、図9(a)に示すよう
に、描画命令によって生成されたバンド毎の台形データ
の前に付加される。従って、オブジェクトは、一組の描
画属性が付けられた複数の台形データからなる。また、
中間データは、このようなオブジェクトに対するデータ
の集合である。画像の描画命令に対する管理情報は文字
/図形と同じであるが、色情報は画像ヘッダと画像デー
タとなる。また図9(b)に示すように、画像ヘッダと
画像データは、描画命令によって生成されたバンド毎の
台形データそれぞれに対して1つずつ付加される。
【0067】また画像ヘッダと画像データは画像処理部
312から入力されるが、中間データとして付加される
画像データは、図10(a)に示すように変換された画
像を示すベクターの最小矩形に対する画像データであっ
てもよいし、図10(b)に示すように各台形毎の最小
矩形に対する画像データであってもよい。画像ヘッダ
は、画像の大きさを表すパラメータの他に、色変換の処
理の種類や圧縮方式の種類も含んでいる。
【0068】並列処理判定部32は、まず処理する中間
データに順序依存性に関するデータが付加されている場
合には、中間データ生成部31からの命令を受け取り、
付加情報フラグをセット360する。もし中間データに
順序依存性に関するデータが付加されていない場合に
は、付加情報フラグはセットされない。
【0069】その後の動作は、付加情報フラグの状態に
よって2通りに分けられる。まず付加情報フラグ360
がセットされている場合について説明する。
【0070】入力オブジェクトバッファ361に、オブ
ジェクトデータが格納されると、ただちに構成データ付
加部363に送られる。構成データ付加部363では、
オブジェクトに付加されている順序依存性データとオブ
ジェクト種類を見て、順序依存性データが依存性なしの
場合には、出力オブジェクトバッファ364に蓄えられ
ている前に入力されたオブジェクトのオブジェクト種類
と入力されたオブジェクトのオブジェクト種類から、展
開処理部4の再構成可能展開部40で並列処理可能であ
る組合せである場合には、入力されたオブジェクトを出
力オブジェクトバッファ364に追加で書き込む。ま
た、展開処理部4の再構成可能展開部40で並列処理可
能でない組合せである場合には、出力オブジェクトバッ
ファ364に蓄えられている前に入力されたオブジェク
トグループに対する並列処理のハードウェア構成IDを
付加して、出力オブジェクトバッファ364に蓄えられ
たオブジェクトを中間データ記憶部33へ送り出した後
で、入力されたオブジェクトを出力オブジェクトバッフ
ァ364に書き込む。また、順序依存性データが依存性
ありの場合には、出力オブジェクトバッファ364に蓄
えられている前に入力されたオブジェクト群に対する並
列処理のハードウェア構成IDを付加して、出力オブジ
ェクトバッファ364に蓄えられたオブジェクトを中間
データ記憶部33へ送り出した後で、入力されたオブジ
ェクトを出力オブジェクトバッファ364に書き込む処
理を行う。
【0071】ハードウェア構成IDが付加された中間デ
ータを図11に示す。中間データはバンドごとに生成さ
れ、バンドを識別するバンドID、ハードウェア構成I
D、そのバンドに含まれるオブジェクト数(Ocoun
t)およびオブジェクトデータ(ODn)を有する。
【0072】次に付加情報フラグ360がセットされて
いない場合について説明する。入力オブジェクトバッフ
ァ361に、オブジェクトデータが格納されると、入力
オブジェクトの外接矩形とバンドIDが重なり判定部3
62に入力される。その後の重なり判定部362の処理
は以下のとおりである。重なり判定部362は、入力オ
ブジェクトバッファ321に順次格納されたオブジェク
トを同一のバンドIDを持つ各オブジェクトの外接矩形
の座標値を入力して、オブジェクト間の重なりを判定す
る。オブジェクト間の重なり判定とは、重なり判定部で
バンド毎に保持している外接矩形のうち入力されたオブ
ジェクトのバンドIDに対する外接矩形と入力されたオ
ブジェクトの外接矩形との重なりを判定することであ
る。重なり判定部362で保持している外接矩形とは、
最初は何も無いところから始まり、次に最初に入力され
たオブジェクトの外接矩形になる。
【0073】そして次のオブジェクトから、重なり判定
が行われ、もし重なりが無しと判定された場合には、保
持している外接矩形は、自分自身と入力されたオブジェ
クトの外接矩形のORした領域の外接矩形に変更され
る。もし、重なりが有ると判定された場合には、保持し
ている外接矩形は、入力されたオブジェクトの外接矩形
で置き換えられる。重なり判定は保持している外接矩形
の左下座標(ldx0,ldy0),右上座標(rux
0,ruy0),入力されたオブジェクトの外接矩形の
左下座標(ldx1,ldy1),右上座標(rux
1,ruy1)を使って行われ、次のような式が成り立
つ時は、重なり無しと判定される。
【0074】
【数2】 ldx0>rux1 or rux0<ldx1 or ldy0>ruy1 or ruy0<ldy1
【0075】また、重なりがないと判断された場合の外
接矩形のORは次のような式になる
【0076】
【数3】ldx0=min(ldx0,ldx1), ldy0=min(ldy0,ldy1), rux0=max(rux0,rux1), ruy0=max(ruy0,ruy1)
【0077】このようにして判定した判定結果は、構成
データ付加部363へ送られる。構成データ付加部36
3では、この判定結果と入力されたオブジェクトのオブ
ジェクト種類を見て、判定結果が重なりなしの場合に
は、出力オブジェクトバッファ364に蓄えられている
前に入力されたオブジェクトのオブジェクト種類と入力
されたオブジェクトのオブジェクト種類から、展開処理
部4の再構成可能展開部40で並列処理可能である組合
せである場合には、入力されたオブジェクトを出力オブ
ジェクトバッファ364に追加で書き込む。また、展開
処理部4の再構成可能展開部40で並列処理可能でない
組合せである場合には、出力オブジェクトバッファ36
4に蓄えられている前に入力されたオブジェクトグルー
プに対する並列処理のハードウェア構成IDを付加し
て、出力オブジェクトバッファ364に蓄えられたオブ
ジェクトを中間データ記憶部33へ送り出した後で、入
力されたオブジェクトを出力オブジェクトバッファ36
4に書き込み、さらに重なり判定部362に対して入力
されたオブジェクトの外接矩形で、保持している外接矩
形をリセットするように外接矩形とバンドIDのデータ
を送る。また、判定結果が重なりありの場合には、出力
オブジェクトバッファ364に蓄えられている前に入力
されたオブジェクト群に対する並列処理のハードウェア
構成IDを付加して、出力オブジェクトバッファ364
に蓄えられたオブジェクトを中間データ記憶部33へ送
り出した後で、入力されたオブジェクトを出力オブジェ
クトバッファ364に書き込む処理を行う。
【0078】出力オブジェクトバッファ364は、オブ
ジェクトデータを入力して格納する。オブジェクトデー
タを入力して格納するオブジェクトの個数は、展開処理
部4の再構成可能展開部40で、並列処理可能な最大オ
ブジェクト数以上であれば、バンドやページなどのより
大きい単位であってもよい。このように順番に、並列処
理判定部36が出力するデータは、中間データ記憶部3
3へ送られる。また字句解析部30でページの出力コマ
ンドを解釈すると、EOP(End Of Page)
が中間データ生成部31及び中間データ順序制御部32
を経由して、中間データ記憶部33へ送られ、中間デー
タ記憶部33に記憶された各バンドの最終データにはE
OD(End Of Data)を表すデータが付加さ
れ、バンドデータの終了を明確にする。このEOPは展
開処理部4にも送られ、展開処理部4の処理を起動す
る。
【0079】最後に、ハードウェア構成IDについて説
明する。ハードウェア構成IDは、展開処理部4により
実行される処理に応じたコード情報で、以下に示す表2
のような意味を表す。
【0080】
【表2】
【0081】これらは、実際の再構成可能展開部40の
構成と1対1に対応している。この場合文字処理は比較
的小さい台形を処理する用にハードウェアを構成できる
ので、同じ規模の再構成ハードウェアでは、図形処理や
画像処理に比べて並列数を多くできる。また画像処理
は、台形を処理のほかに色処理や伸張処理などが必要で
あるため、同じ規模の再構成ハードウェアの並列数は小
さくなる。実施例の場合、再構成ハードウェアの大きさ
を文字処理は8個分、図形処理では4個分、画像処理で
は2個分構成できる大きさのものとした。
【0082】次に、展開処理部4について説明する。図
16に、再構成可能展開部40のブロック図を示す。変
換処理部3で生成されたバンド毎の中間データは、中間
データ転送制御部43により読み込まれ、メモリ部41
0の入力バッファA420あるいは入力バッファB42
1へ書き込まれる。再構成ハードウェア部46は、入力
バッファA420あるいは入力バッファB421から中
間データを読み込んで、展開してバンドバッファA42
2あるいはバンドバッファB423へ描画する。印字デ
ータ転送制御部44は、描画済のバンドバッファA42
2あるいはバンドバッファB423から展開された印字
データを読み込み、これを読み込んだワード毎にシリア
ル変換して、シリアル出力クロック信号に同期して出力
部5へ出力する。リフレッシュ制御部44は、入力バッ
ファA420、入力バッファB421、バンドバッファ
A422、バンドバッファB423、ワーク領域424
からなるメモリ部42のリフレッシュを制御する。アー
ビトレーション部45は、リフレッシュ制御部47、中
間データ転送制御部43、印字データ転送制御部44、
再構成ハードウェア部46、再構成制御部41、それぞ
れがメモリ部410をアクセスする際に、それぞれのブ
ロックに割当てられたアクセスのプライオリティに応じ
てアービトレーション制御を行なう。
【0083】入力バッファとバンドバッファの使用方法
について説明する。図17(a)及び図17(b)はそ
れぞれ、入力バッファAと入力バッファBに中間データ
を入力中の、各バッファの使用状態を示すものである。
図17(a)においては、バンドiに対応する中間デー
タを入力バッファAに入力中であり、入力バッファBに
は既にバンド(i−1)に対応する中間データが入力済
みである。再構成ハードウェア部46は入力バッファB
に蓄えられた中間データを読み出して、これを展開し
て、バンドバッファBに描画する。バンドバッファAに
は、バンド(i−2)に対応する中間データを展開描画
した結果の印字データが蓄えられており、印字データ転
送制御部44はこれを出力部5に読み出している。図1
7(b)においては、バンド(i+1)に対応する中間
データを入力バッファBに入力中であり、入力バッファ
Aには既にバンドiに対応する中間データが入力済みで
ある。再構成ハードウェア部46は、入力バッファAに
蓄えられた中間データを読み出してこれを展開し、バン
ドバッファAに描画する。バンドバッファBには、バン
ド(i−1)に対応する中間データを展開描画した結果
の印字データが蓄えられており、印字データ転送制御部
44はこれを出力部5に読み出している。
【0084】ワーク領域424は、展開処理部4が変換
処理部3から入力した中間データを展開するときに、必
要に応じて一時的なワーク領域として用いる。
【0085】再構成可能展開部40が、図1に示す変換
処理部3が出力する中間データ(図11参照)を展開す
る手順を説明する。構成制御部41は、入力バッファか
らハードウェア構成IDとオブジェクトIDを入力し
て、図18に示すフローチャートに従って再構成ハード
ウェア部46を制御する。構成制御部41が行なう処理
は図18に示すS11からS17の7つのステップから
なる。まず、S11において、次に処理するオブジェク
トのハードウェア構成IDを入力する。S12におい
て、次に処理する構成IDが直前に処理した構成IDと
同じかどうか調べる。同じであれば、構成データを再構
成ハードウェア部46に新たに書き込む必要はないの
で、S15に飛ぶ。違う場合には、S13においてハー
ドウェア構成IDをもとに、構成データ管理部42から
構成データを読み出し、S14において読み出された構
成データを再構成ハードウェア部46に書き込む。S1
5において、再構成ハードウェア部46に、処理するオ
ブジェクトIDを出力し、処理の開始を知らせるために
開始信号を送る。S16において、再構成ハードウェア
部46での処理が終わるまで待つ。S17において、現
在処理中のバンドにさらに処理すべきオブジェクトがあ
るかどうかを調べる。あれば、S11に戻り、なければ
終了する。
【0086】図19に構成データ管理部42の構成を示
す。変換テーブル415は、ハードウェア構成IDを入
力して、構成コード記憶領域411の開始アドレスとデ
ータ長を出力するテーブルである。構成コード記憶領域
411は、実際のハードウェア構成IDに対する構成デ
ータが記憶される領域で、各エントリーは可変長であ
る。412は制御部で読み出し制御部413と追加・更
新部414から成る。読み出し制御部413は、再構成
制御部41から読み出し信号とハードウェア構成IDを
入力して、変換テーブル415にハードウェア構成ID
を出力することにより構成データの構成コード記憶領域
411上のアドレスとデータ長を入力する。次に、読み
出し制御部413は、入力したアドレスを構成コード記
憶領域411に出力して、データ長分のハードウェア構
成IDに対応する構成データを構成コード記憶領域41
1から読み出して、再構成制御部41に出力する。追加
・更新部414は、図示されていないホスト計算機など
を経由して送られる構成データを追加・更新するための
制御部で、変換テーブル415のエントリと構成コード
記憶領域411の構成データを、追加したり、削除した
り、更新したりする。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように本発明の印刷処理装
置および印刷処理方法では、文字、図形、画像の描画要
素のいずれかを有し、所定の描画命令で記述された印刷
データを入力して、出力装置に出力するための展開処理
を実行するハードウェアの構成を効率的に再構成、すな
わち並列処理の可能な処理を効率的に選択し、ハードウ
ェア構成変更情報を効率的に提供することができる。従
って、展開処理に必要なハードウェア量を減らすことが
できるとともに、処理速度向上とハードウェア規模の異
なる機能を有効に再構成ハードウェアで実現することが
可能となる。
【0088】さらに、文書データのアプリケーションの
特性を利用することで、より簡単に順序依存性の判定を
実行し、、展開処理を実行するハードウェア構成の並列
化を可能にするための情報を抽出し、その情報をページ
記述言語作成時に付加することで、並列化の前処理の負
荷を低減することができる。
【0089】また、文書データのアプリケーションの特
性を利用した、より簡単な順序依存性の判定によって、
従来の重なり判定を省略することが可能となり全体の処
理を、さらに高速とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示すブロック図であ
る。
【図2】 文書データ解析部を示すブロック図である。
【図3】 記述言語作成部を示すブロック図である。
【図4】 中間データ生成部を示すブロック図である。
【図5】 アウトラインベクターを説明する図である。
【図6】 ベジエ曲線の再帰的な分割を説明する図であ
る。
【図7】 台形データを説明する図である。
【図8】 台形データのバンド境界での分割を説明する
図である。
【図9】 台形データのデータ表現の一例を説明する図
である。
【図10】 台形データへの画像データの対応を説明す
る図である。
【図11】 ハードウェア構成データの付加された中間
データを示す図である。
【図12】 アプリケーションの作成したデータの例を
示す図である。
【図13】 システム出力コマンドの例を示す図であ
る。
【図14】 印刷データの例を示す図である。
【図15】 並列処理判定部を示すブロック図である。
【図16】 再構成可能展開部のブロック図である。
【図17】 入力バッファとバンドバッファの使用方法
について説明する図である。
【図18】 構成制御部が再構成ハードウェア部を制御
する手順を示すフローチャートである。
【図19】 構成データ管理部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 印刷データ作成部 2 印刷データ入力部 3 変換処理部 4 展開処理部 5 出力部 10 文書データ解析部 11 文書情報記憶部 12 記述言語作成部 30 字句解析部 31 中間データ生成部 32 並列処理判定部 33 中間データ記憶部 40 再構成可能展開部 41 再構成制御部 42 構成データ管理部 43 中間データ転送制御部 44 印字データ転送制御部 45 アービトレーション部 46 再構成ハードウェア部 47 リフレッシュ制御部 100 コマンド解釈部 101 アプリケーション特性記憶部 102 簡易順序依存判定部 103 詳細順序依存判定部 104 パラメータ記憶部 120 コマンド変換部 121 順序依存性データ挿入部 122 記述言語記憶部 310 トークン解釈部 311 命令実行部 312 画像処理部 313 描画状態記憶部 314 ベクターデータ生成部 315 フォント管理部 316 マトリックス変換部 317 ショートベクター生成部 318 台形データ生成部 319 バンド分解管理部 360 付加情報フラグ 361 入力オブジェクトバッファ 362 重なり判定部 363 構成データ付加部 364 出力オブジェクトバッファ 410 メモリ部 411 構成コード記憶領域 412 制御部 413 読み出し制御部 414 追加・更新部 415 変換テーブル 420 入力バッファA 421 入力バッファB 422 バンドバッファA 423 バンドバッファB 424 ワーク領域 S11 H/W構成IDを入力するステップ S12 直前のH/W構成IDとの比較ステップ S13 構成データの読み出しステップ S14 構成データの再構成可能ハードウェアへの書
き込みステップ S15 同期信号送信ステップ S16 処理の終了チェックステップ S17 処理すべきオブジェクトの有無判定ステップ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも文字、図形、画像のいずれか
    を有する描画要素によって構成される文書データを入力
    する入力手段と、 前記文書データの作成アプリケーションに関する特性デ
    ータを記憶する文書情報記憶手段と、 少なくとも前記特性データと前記描画要素の属性とに基
    づいて、描画要素の順序依存性を判定する順序依存性判
    定手段と、 少なくとも前記順序依存性判定手段による順序依存性判
    定結果と前記文書データとに基づいて、印刷データを生
    成する印刷データ生成手段と、 前記印刷データ生成手段によって、生成された印刷デー
    タを入力する印刷データ入力手段と、 前記印刷データを解釈し、該印刷データに含まれる描画
    要素と該描画要素に関連づけられた順序依存性判定結果
    とを検出する字句解析手段と、 前記印刷データに含まれる描画要素の重なりを判定する
    重なり判定手段と、 前記印刷データの内容と前記順序依存性の判定結果、お
    よび前記重なり判定手段の重なり判定結果に基づいて、
    前記印刷データをハードウェア構成変更情報を含む変換
    データの形式に変換する変換手段と、 前記変換手段で変換された変換データに含まれる前記ハ
    ードウェア構成変更情報に応じて構成を変更し、前記変
    換データの展開処理を実行するハードウェア手段と、 前記ハードウェア手段で展開処理された変換データを出
    力する出力手段と、 を備えたことを特徴とする印刷処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ハードウェア構成変更情報は、前記
    変換データの展開処理における並列処理可能性に基づい
    て、前記ハードウェアの構成を変更するものであること
    を特徴とする請求項1記載の印刷処理装置。
  3. 【請求項3】 前記変換手段は、 イ)前記順序依存性判定結果が順序依存性なしの結果を
    有する描画要素については、前記印刷データの内容と前
    記順序依存性の判定結果、 ロ)前記順序依存性判定結果が順序依存性有りの結果を
    有する描画要素に関しては、前記印刷データの内容と前
    記重なりの判定結果、 これらイ)、ロ)の両判定結果に基づいて前記印刷デー
    タをハードウェア構成変更情報を含む変換データの形式
    に変換することを特徴とする請求項1または2記載の印
    刷処理装置。
  4. 【請求項4】 前記順序依存性判定手段は、簡易順序依
    存性判定手段と、詳細順序依存性判定手段とを有し、 簡易順序依存性判定手段は、前記アプリケーションの特
    性データと前記文書データ中の各描画要素に関するコマ
    ンドに基づいて、各描画要素中から順序依存性のない描
    画要素を検出し、 詳細順序依存性判定手段は、前記アプリケーションの特
    性データと前記文書データ中の各描画要素に関する色情
    報と外接矩形とに基づいて、該描画要素の順序依存性を
    判定することを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記
    載の印刷処理装置。
  5. 【請求項5】 前記印刷データは、描画要素の順序依存
    性に関するデータを該印刷データ中に含むか否かを示す
    フラグを有することを特徴とする請求項1乃至4いずれ
    かに記載の印刷処理装置。
  6. 【請求項6】 前記印刷データは、描画要素の順序依存
    性に関するデータを該印刷データ中のコメント部分に有
    することを特徴とする請求項5に記載の印刷処理装置。
  7. 【請求項7】 前記重なり判定手段は、前記印刷データ
    が描画要素の順序依存性に関するデータを含まない場合
    にのみ、重なり判定処理を実行することを特徴とする請
    求項3に記載の印刷処理装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも文字、図形、画像のいずれか
    を有する描画要素によって構成される文書データを入力
    するステップと、 前記文書データの作成アプリケーションに関する特性デ
    ータを記憶する文書情報記憶ステップと、 少なくとも前記特性データと前記描画要素の属性とに基
    づいて、描画要素の順序依存性を判定する順序依存性判
    定ステップと、 少なくとも前記順序依存性判定ステップによる順序依存
    性判定結果と前記文書データとに基づいて、印刷データ
    を生成する印刷データ生成ステップと、 前記印刷データ生成ステップによって、生成された印刷
    データを入力する印刷データ入力ステップと、 前記印刷データを解釈し、該印刷データに含まれる描画
    要素と該描画要素に関連づけられた順序依存性判定結果
    とを検出する字句解析ステップと、 前記字句解析ステップにおいて順序依存性有りの結果が
    付加された描画要素についての重なり判定を実行する重
    なり判定ステップと、 前記印刷データの内容と前記順序依存性の判定結果およ
    び前記重なり判定ステップの判定結果に基づいて、前記
    印刷データをハードウェア構成変更情報を含む変換デー
    タの形式に変換する変換ステップと、 前記変換ステップで変換された変換データに含まれる前
    記ハードウェア構成変更情報に応じて構成を変更し、前
    記変換データの展開処理を該変更されたハードウェアに
    おいて実行するステップと、 前記ハードウェアで展開処理された変換データを出力す
    る出力ステップと、 を有することを特徴とする印刷処理方法。
  9. 【請求項9】 前記ハードウェア構成変更情報は、前記
    変換データの展開処理における並列処理可能性に基づい
    て、前記ハードウェアの構成を変更するものであること
    を特徴とする請求項8記載の印刷処理方法。
  10. 【請求項10】 前記順序依存性判定ステップは、簡易
    順序依存性判定ステップと、詳細順序依存性判定ステッ
    プとを有し、 簡易順序依存性判定ステップは、前記アプリケーション
    の特性データと前記文書データ中の各描画要素に関する
    コマンドに基づいて、各描画要素中から順序依存性のな
    い描画要素を検出するステップであり、 詳細順序依存性判定ステップは、前記アプリケーション
    の特性データと前記文書データ中の各描画要素に関する
    色情報と外接矩形とに基づいて、該描画要素の順序依存
    性を判定するステップであることを特徴とする請求項8
    または9に記載の印刷処理方法。
JP16552397A 1997-06-23 1997-06-23 印刷処理装置および印刷処理方法 Pending JPH1110961A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010263376A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム
JP2016016573A (ja) * 2014-07-08 2016-02-01 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置および画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010263376A (ja) * 2009-05-01 2010-11-18 Konica Minolta Business Technologies Inc 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム
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