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JPH1096742A - 加速度センサ及びその製造方法、並びに加速度センサを利用した衝撃検知機器 - Google Patents

加速度センサ及びその製造方法、並びに加速度センサを利用した衝撃検知機器

Info

Publication number
JPH1096742A
JPH1096742A JP25980896A JP25980896A JPH1096742A JP H1096742 A JPH1096742 A JP H1096742A JP 25980896 A JP25980896 A JP 25980896A JP 25980896 A JP25980896 A JP 25980896A JP H1096742 A JPH1096742 A JP H1096742A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration sensor
piezoelectric
axis
container
main surfaces
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP25980896A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Ootsuchi
哲郎 大土
Masahito Sugimoto
雅人 杉本
Tetsuyoshi Ogura
哲義 小掠
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
Osamu Kawasaki
修 川崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP25980896A priority Critical patent/JPH1096742A/ja
Publication of JPH1096742A publication Critical patent/JPH1096742A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広い周波数領域にわたって高感度を有し、し
かも感度等の特性のばらつきの極めて小さい小型の加速
度センサを提供する。 【解決手段】 相対する2つの主面を有する厚み50μ
m、幅0.5mm、長さ2mmの長方形状のLiNbO
3 からなる圧電基板2a、2bの主面同士を、分極軸の
向きが互いに逆方向となるように接合し、圧電素子2を
構成する。圧電素子2の一端に、LiNbO3 からなる
支持体4a、4bを直接接合する。圧電素子2の相対す
る2つの主面と支持体4a、4bに、厚み0.2μmの
クロム−金からなる電極3a、3bを連続して形成し、
片持ち梁構造のバイモルフ型機械−電気変換子1を構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度の測定及び
振動の検知等に用いられる加速度センサ及びその製造方
法に関する。さらに詳細には、小型で高性能な加速度セ
ンサ及びその製造方法に関する。また、本発明は、かか
る加速度センサを利用した、出力信号のばらつきの小さ
い衝撃検知機器に関する。
【従来の技術】近年、電子機器の小型化が進み、ノート
型パソコン等の携帯用電子機器が普及してきた。これら
の電子機器の衝撃に対する信頼性を確保し向上させるた
めに、小型で表面実装可能な高性能加速度センサへの需
要が高まっている。例えば、高密度なハードディスクへ
の書き込み動作中に衝撃が加わると、ヘッドの位置ずれ
が生じ、データの書き込みエラーやヘッドの破損を引き
起こす可能性がある。このため、ハードディスクに加わ
った衝撃を検出し、書き込み動作を停止させたり、ヘッ
ドを安全な位置に退避させる技術が必要となる。また、
自動車の衝突時における衝撃から搭乗者を保護するため
に、エアバック装置の衝撃検知用加速度センサなどの需
要も高まっている。さらに、携帯用小型機器に衝撃が加
わったことを検知し、衝撃による機器の故障や誤動作を
回避する機構を装置内に設けたり、衝撃が加わった事実
を記録する機構や装置に対する要求が高まっている。こ
のため、これらの装置に用いる小型加速度センサへのニ
ーズも高くなってきた。従来、加速度センサとしては、
圧電セラミック等の圧電材料を用いたものが知られてい
る。これらの加速度センサを用いれば、圧電材料の電気
−機械変換特性を利用することによって、高い検出感度
を実現することができる。圧電型の加速度センサは、加
速度や振動による力を圧電効果により電圧に変換して出
力するものである。このような加速度センサとしては、
特開平2−248086号公報に開示されているような
片持ち梁構造の矩形状バイモルフ型機械−電気変換子を
用いたものがある。図26に示すように、圧電効果を利
用したバイモルフ型機械−電気変換子50は、電極52
a、52bを形成した圧電セラミック51a、51bを
エポキシ樹脂等の接着剤53により貼り合わせて形成さ
れる。図27に示すように、片持ち梁構造は、バイモル
フ型機械−電気変換子50の一端を導電性接着剤54な
どによって固定部材55に接着固定したものである。片
持ち梁構造のバイモルフ型機械−電気変換子は、その共
振周波数が低いために、比較的低い周波数成分を有する
加速度を測定するのに用いられる。また、高い周波数領
域の加速度を測定する場合には、図28に示すように、
両端を導電性接着剤54などによって固定部材55に接
着固定した両持ち梁構造のバイモルフ型機械−電気変換
子50が用いられる。機械−電気変換子の両端を固定す
ることにより、共振周波数を比較的高くすることができ
る。加速度センサは、固定部材55を容器の内壁に固定
した状態で、機械−電気変換子50を容器内に収容する
ことによって構成される。また、機械−電気変換子50
の電極52a、52bに生じた電荷は、導電性接着剤5
4等を介して外部電極に取り出される。
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
加速度センサにおいては、圧電セラミックの接着にエポ
キシ樹脂等からなる接着剤が用いられているが、圧電セ
ラミックのヤング率15×10-12 2 /Nに比べてエ
ポキシ樹脂のヤング率は200×10-12 2 /Nと大
きいため、加速度が加わることによる機械−電気変換子
の歪みがエポキシ樹脂等によって吸収され、感度が低下
してしまう。また、接着層の厚みを均一にして圧電セラ
ミックを接着することは困難であるため、機械−電気変
換子の特性にばらつきが生じるといった問題点がある。
また、矩形状のバイモルフ型機械−電気変換子の感度を
安定させるためには、その共振周波数を安定にすること
が必要である。この場合、機械−電気変換子の固定状態
を安定なものとすることが必要であるが、実際には、機
械的にあるいは温度変化などによって発生する応力に起
因して、金属等の支持部又は固定部材で支持又は固定し
ている部分にずれが生じる。例えば、接着剤を用いて機
械−電気変換子を固定する場合には、接着剤の塗布範囲
によってその固定位置が変わってしまい、機械−電気変
換子の共振周波数がばらついてしまう。また、接着剤の
温度変化によって機械−電気変換子の固定状態が変動し
てしまい、安定な固定状態を維持することが困難とな
る。また、1つ1つの機械−電気変換子を別個に作製し
て、容器に収容する場合には、製造工程上ハンドリング
などが困難となり、加速度センサの小型化が妨げられる
と共に、量産性の低下を招くといった問題点がある。ま
た、圧電セラミックは、種々の原料を混合し焼成して製
作されるために、単結晶材料に比べて材料定数のばらつ
きが大きい。このため、圧電セラミックを用いて加速度
センサを製作した場合には、感度や静電容量が大きくば
らつくことになる。また、圧電セラミックを用いた加速
度センサを、携帯型機器などに加わる衝撃を検知するた
めに用いる場合には、感度のばらつきが大きいために、
衝撃による機器の故障を回避するための基準となる加速
度の大きさの幅が大きくなり、高精度に衝撃を検知する
ことが困難となる。また、静電容量のばらつきは、加速
度センサと接続され、加速度によって生じた電気信号を
増幅する回路の設計を困難とし、回路の増幅度のばらつ
きが生じる。その結果、出力信号が大きくばらつくこと
になり、衝撃検知機器への使用が妨げられる。本発明
は、従来技術における前記課題を解決するためになされ
たものであり、広い周波数領域にわたって高感度を有
し、しかも感度等の特性ばらつきの極めて小さい小型の
加速度センサ及びその製造方法を提供することを目的と
する。また、本発明は、かかる加速度センサを利用し
た、出力信号のばらつきの小さい衝撃検知装置を提供す
ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る加速度センサの第1の構成は、相対す
る2つの主面を有する少なくとも2つの圧電基板の前記
主面同士が直接接合されて構成された圧電素子と、前記
圧電素子の相対する2つの主面に形成された電極とから
なる機械−電気変換子と、前記機械−電気変換子を支持
する支持体とを備えたものである。この加速度センサの
第1の構成によれば、接着剤などの接着層を用いること
なく圧電基板が直接接合されることによって機械−電気
変換子が構成されているので、加速度によって機械−電
気変換子に撓み振動が発生したときに、この撓み振動を
吸収するものは存在しない。このため、圧電基板には損
失なく応力が発生し、大きな起動力が得られる。その結
果、高い感度を有する加速度センサを実現することがで
きる。また、圧電基板の接合が均一となるため、機械−
電気変換子の共振周波数や感度のばらつきが極めて小さ
くなる。さらに、圧電基板間に接着層が介在しないた
め、温度変化によって機械−電気変換子の振動特性が変
化することはない。また、前記本発明の加速度センサの
第1の構成においては、2つの圧電基板の主面同士が、
前記2つの圧電基板の構成原子が酸素及び水酸基からな
る群から選ばれる少なくとも1つを介して相互に結合す
ることにより接合されているのが好ましい。この好まし
い例によれば、2つの圧電基板の主面同士が原子レベル
で強固に直接接合された状態を実現することができる。
また、前記本発明の加速度センサの第1の構成において
は、2つの圧電基板が、分極軸の向きが互いに逆方向と
なるように接合されているのが好ましい。この好ましい
例によれば、2つの圧電基板に発生する応力が圧縮応
力、引っ張り応力と異なるにもかかわらず、2つの圧電
基板には同極性の電荷が発生する。すなわち、2つの圧
電基板には、同じ方向に起電力が発生する。このため、
機械−電気変換子の両面に形成された電極から加速度の
大きさを反映した信号を得ることができる。また、前記
本発明の加速度センサの第1の構成においては、2つの
圧電基板がバッファ層を介して直接接合されているのが
好ましい。この好ましい例によれば、接合面にうねりや
凹凸がある場合、又は接合面にゴミなどの異物が付着し
ている場合にも、バッファ層によって凹凸などが吸収さ
れるので、強固な直接接合面が得られる。また、親水化
処理によって表面に酸素や水酸基が形成され難い材料を
接合する場合にも、バッファ層を介して接合することに
より、強固な直接接合面が得られる。また、前記本発明
の加速度センサの第1の構成においては、機械−電気変
換子の一端が支持体に支持されているのが好ましい。こ
の好ましい例によれば、片持ち梁構造の加速度センサを
実現することができる。また、前記本発明の加速度セン
サの第1の構成においては、機械−電気変換子の両端が
支持体に支持されているのが好ましい。この好ましい例
によれば、両持ち梁構造の加速度センサを実現すること
ができる。そして、同じ長さ、同じ厚さの機械−電気変
換子であっても、片持ち梁構造の場合より共振周波数が
高くなるので、さらに高い周波数領域の加速度を測定す
ることが可能となる。また、前記本発明の加速度センサ
の第1の構成においては、圧電基板が結晶構造3m族の
単結晶圧電材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸
をX軸、Y軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面
がY軸となす角が+129゜〜+152゜の軸に垂直
で、かつ、X軸を含み、前記圧電基板の重心と支持部中
心とを結ぶ線がX軸に垂直であるのが好ましい。この好
ましい例によれば、圧電基板の圧電定数が最大値の90
〜100%の値となり、感度の劣化による問題が生じる
ことはない。また、前記本発明の加速度センサの第1の
構成においては、圧電基板が結晶構造3m族の単結晶圧
電材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、
Y軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がY軸と
なす角が−26゜〜+26゜の軸に垂直で、かつ、X軸
を含み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線が
X軸と平行であるのが好ましい。この好ましい例によれ
ば、圧電基板の圧電定数は最大値の90〜100%の値
となり、感度の劣化による問題が生じることはない。ま
た、前記本発明の加速度センサの第1の構成において
は、圧電基板が結晶構造32族の単結晶圧電材料からな
り、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y軸、Z軸と
したときに、前記圧電基板の主面がX軸に垂直で、前記
圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線がZ軸と+52
゜〜+86゜の角度をなすのが好ましい。この好ましい
例によれば、圧電基板の圧電定数は最大値の90〜10
0%の値となり、感度の劣化による問題が生じることは
ない。また、前記本発明の加速度センサの第1の構成に
おいては、圧電基板が結晶構造32族の単結晶圧電材料
からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y軸、
Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がX軸となす角
が−26゜〜+26゜の軸に垂直で、かつ、Y軸を含
み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線がY軸
に平行であるのが好ましい。この好ましい例によれば、
圧電基板の圧電定数は最大値の90〜100%の値とな
り、感度の劣化による問題が生じることはない。また、
前記本発明の加速度センサの第1の構成においては、圧
電基板が結晶構造32族の単結晶圧電材料からなり、前
記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y軸、Z軸としたと
きに、前記圧電基板の主面がX軸となす角が+52゜〜
+68゜の軸に垂直で、かつ、Z軸を含み、前記圧電基
板の重心と支持部中心とを結ぶ線がZ軸に垂直であるの
が好ましい。この好ましい例によれば、圧電基板の圧電
定数は最大値の90〜100%の値となり、感度の劣化
による問題が生じることはない。また、本発明に係る加
速度センサの第2の構成は、相対する2つの主面を有す
る少なくとも2つの圧電基板の前記主面同士が接合され
て構成された圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つ
の主面に形成された電極とからなる機械−電気変換子
と、前記機械−電気変換子を支持する支持体とを備え、
前記機械−電気変換子が前記支持体に直接接合されたも
のである。この加速度センサの第2の構成によれば、接
着剤を用いることなく、機械−電気変換子が支持体に直
接接合されているので、機械−電気変換子の支持位置の
ばらつきが小さくなる。その結果、共振周波数のばらつ
きの小さい加速度センサを実現することができる。ま
た、接着剤を用いることなく、機械−電気変換子が支持
体に直接接合されているので、加速度が損失なく機械−
電気変換子に伝達される。また、機械−電気変換子と支
持体との間に接着層が介在しないため、温度変化によっ
て支持状態が変化することもない。また、前記本発明の
加速度センサの第2の構成においては、機械−電気変換
子を構成する圧電基板と支持体とが、前記圧電基板の構
成原子と前記支持体の構成原子が酸素及び水酸基からな
る群から選ばれる少なくとも1つを介して相互に結合す
ることにより接合されているのが好ましい。また、前記
本発明の加速度センサの第2の構成においては、機械−
電気変換子を構成する圧電基板と支持体とがバッファ層
を介して直接接合されているのが好ましい。また、前記
本発明の加速度センサの第2の構成においては、圧電基
板と支持体とが同じ材料からなるのが好ましい。この好
ましい例によれば、温度による歪みの影響を受けること
がないので、温度変化に対して極めて安定な加速度セン
サを実現することができる。また、前記本発明の加速度
センサの第2の構成においては、機械−電気変換子の一
端が支持体に支持されているのが好ましい。また、前記
本発明の加速度センサの第2の構成においては、機械−
電気変換子の両端が支持体に支持されているのが好まし
い。また、本発明に係る加速度センサの第3の構成は、
相対する2つの主面を有する少なくとも2つの圧電基板
の前記主面同士が接合されて構成された圧電素子と、前
記圧電素子の相対する2つの主面に形成された電極とか
らなる機械−電気変換子と、前記機械−電気変換子を支
持する支持体と、前記機械−電気変換子を収容する容器
とを備え、前記支持体が前記容器に直接接合されたもの
である。この加速度センサの第3の構成によれば、接着
剤を用いることなく、機械−電気変換子の支持体が容器
に直接接合されているので、支持体が容器に強固に接合
された状態となる。その結果、実装面に生じた加速度が
容器を通じて損失なく支持体に伝達され得る感度の高い
加速度センサを実現することができる。また、前記本発
明の加速度センサの第3の構成においては、容器と支持
体とが、前記容器の構成原子と前記支持体の構成原子が
酸素及び水酸基からなる群から選ばれる少なくとも1つ
を介して相互に結合することにより接合されているのが
好ましい。また、前記本発明の加速度センサの第3の構
成においては、容器と支持体とがバッファ層を介して直
接接合されているのが好ましい。また、前記本発明の加
速度センサの第3の構成においては、容器と支持体とが
同じ材料からなるのが好ましい。また、本発明に係る加
速度センサの第4の構成は、相対する2つの主面を有す
る少なくとも2つの圧電基板の前記主面同士が接合され
て構成された圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つ
の主面に形成された電極とからなる機械−電気変換子
と、前記機械−電気変換子を支持する支持体と、前記機
械−電気変換子を収容する容器とを備え、前記圧電素子
を構成する前記圧電基板が前記容器に直接接合されるこ
とによって、前記機械−電気変換子が支持されたもので
ある。この加速度センサの第4の構成によれば、接着剤
を用いることなく、圧電素子を構成する圧電基板が容器
に直接接合されているので、機械−電気変換子が容器に
強固に接合された状態となる。その結果、容器が受けた
加速度を損失なく機械−電気変換子に伝達することがで
きるので、感度の高い加速度センサを実現することがで
きる。また、支持部材の役目を容器が担うことになるの
で、構成部材の数を削減することができる。また、前記
本発明の加速度センサの第4の構成においては、圧電基
板と容器とが、前記圧電基板の構成原子と前記容器の構
成原子が酸素及び水酸基からなる群から選ばれる少なく
とも1つを介して相互に結合することにより接合されて
いるのが好ましい。また、前記本発明の加速度センサの
第4の構成においては、圧電基板と容器とがバッファ層
を介して直接接合されているのが好ましい。また、前記
本発明の加速度センサの第4の構成においては、圧電基
板と容器とが同一の材料からなるのが好ましい。また、
本発明に係る加速度センサの第5の構成は、相対する2
つの主面を有する少なくとも2つの圧電基板の前記主面
同士が接合されて構成された圧電素子と、前記圧電素子
の相対する2つの主面に形成された電極とからなる機械
−電気変換子と、前記機械−電気変換子を支持する支持
体と、前記機械−電気変換子を収容する少なくとも2つ
の部分からなる容器とを備え、前記容器を構成する各部
分同士が直接接合されたものである。この加速度センサ
の第5の構成によれば、接着剤を用いることなく、容器
を構成する各部分同士が強固に接合されるので、接合面
の耐熱性が高くなる。その結果、半田リフローなどを行
っても、接合部からガスが発生することはなく、容器を
構成する各部分同士が気密封止された状態となるので、
特性が劣化することのない高い信頼性を有する加速度セ
ンサが得られる。また、前記本発明の加速度センサの第
5の構成においては、容器を構成する各部分同士が、容
器の構成原子が酸素及び水酸基からなる群から選ばれる
少なくとも1つを介して相互に結合することにより接合
されているのが好ましい。また、前記本発明の加速度セ
ンサの第5の構成においては、容器を構成する各部分同
士がバッファ層を介して直接接合されているのが好まし
い。また、本発明に係る加速度センサの製造方法の第1
の構成は、相対する2つの主面を有する少なくとも2つ
の圧電基板の前記主面同士が接合されて構成された圧電
素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形成され
た電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械−電気
変換子を支持する支持体とを備えた加速度センサの製造
方法であって、前記2つの圧電基板の前記主面同士を直
接接合することによって前記圧電素子を形成することを
特徴とする。この加速度センサの製造方法の第1の構成
によれば、接着剤などの接着層を用いることなく圧電基
板を直接接合することによって機械−電気変換子を形成
するものであるため、加速度によって機械−電気変換子
に発生した撓み振動が吸収されることのない加速度セン
サが得られる。また、前記本発明の加速度センサの製造
方法の第1の構成においては、親水化処理を施した2つ
の圧電基板の主面同士を接合した後、熱処理を施すこと
により、前記2つの圧電基板の前記主面同士を直接接合
するのが好ましい。この好ましい例によれば、2つの圧
電基板の主面同士が酸素又は水酸基を介して原子レベル
で強固に直接接合された状態を実現することができる。
また、本発明に係る加速度センサの製造方法の第2の構
成は、相対する2つの主面を有する少なくとも2つの圧
電基板の前記主面同士が接合されて構成された圧電素子
と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形成された電
極とからなる機械−電気変換子と、前記機械−電気変換
子を支持する支持体とを備えた加速度センサの製造方法
であって、前記支持体を前記圧電素子を構成する前記圧
電基板に直接接合することを特徴とする。この加速度セ
ンサの製造方法の第2の構成によれば、接着剤を用いる
ことなく、機械−電気変換子を支持体に直接接合したも
のであるため、機械−電気変換子の支持位置のばらつき
の小さい加速度センサが得られる。その結果、共振周波
数のばらつきの小さい加速度センサを実現することがで
きる。また、前記本発明の加速度センサの製造方法の第
2の構成においては、親水化処理を施した支持体と圧電
基板を接合した後、熱処理を施すことにより、前記支持
体を前記圧電基板に直接接合するのが好ましい。また、
本発明に係る加速度センサの製造方法の第3の構成は、
相対する2つの主面を有する少なくとも2つの圧電基板
の前記主面同士が接合されて構成された圧電素子と、前
記圧電素子の相対する2つの主面に形成された電極とか
らなる機械−電気変換子と、前記機械−電気変換子を支
持する支持体と、前記機械−電気変換子を収容する容器
とを備えた加速度センサの製造方法であって、前記支持
体を前記容器に直接接合することを特徴とする。この加
速度センサの製造方法の第3の構成によれば、支持体を
容器に強固に接合することができる。その結果、実装面
に生じた加速度を容器を通じて損失なく支持体に伝達す
ることができるので、感度の高い加速度センサを実現す
ることができる。また、前記本発明の加速度センサの製
造方法の第3の構成においては、親水化処理を施した支
持体と容器を接合した後、熱処理を施すことにより、前
記支持体を前記容器に直接接合するのが好ましい。ま
た、本発明に係る加速度センサの製造方法の第4の構成
は、相対する2つの主面を有する少なくとも2つの圧電
基板の前記主面同士が接合されて構成された圧電素子
と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形成された電
極とからなる機械−電気変換子と、前記機械−電気変換
子を収容する容器とを備えた加速度センサの製造方法で
あって、前記圧電素子を構成する圧電基板を前記容器に
直接接合することを特徴とする。この加速度センサの製
造方法の第4の構成によれば、機械−電気変換子を容器
に強固に接合することができる。その結果、容器が受け
た加速度を損失なく機械−電気変換子に伝達することが
できるので、感度の高い加速度センサを実現することが
できる。また、支持部材の役目を容器に担わせることが
できるので、構成部材の数を削減することができると共
に、製造工程の簡略化を図ることができる。また、前記
本発明の加速度センサの製造方法の第4の構成において
は、親水化処理を施した圧電基板と容器を接合した後、
熱処理を施すことにより、前記圧電基板を前記容器に直
接接合するのが好ましい。また、本発明に係る加速度セ
ンサの製造方法の第5の構成は、相対する2つの主面を
有する少なくとも2つの圧電基板の前記主面同士が接合
されて構成された圧電素子と、前記圧電素子の相対する
2つの主面に形成された電極とからなる機械−電気変換
子と、前記機械−電気変換子を支持する支持体と、前記
機械−電気変換子を収容する少なくとも2つの部分から
なる容器とを備えた加速度センサの製造方法であって、
前記容器の各部分同士を直接接合することを特徴とす
る。この加速度センサの製造方法の第5の構成によれ
ば、接着剤を用いることなく、容器を構成する各部分同
士を強固に接合することができるので、接合面の耐熱性
を高めることができる。その結果、半田リフローなどを
行っても、接合部からガスが発生することはなく、容器
を構成する各部分同士が気密封止された状態となるの
で、特性が劣化することのない高い信頼性を有する加速
度センサを実現することができる。また、前記本発明の
加速度センサの製造方法の第5の構成においては、親水
化処理を施した容器の各部分同士を接合した後、熱処理
を施すことにより、前記容器の各部分同士を直接接合す
るのが好ましい。また、本発明に係る加速度センサの製
造方法の第6の構成は、相対する2つの主面を有する少
なくとも2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構
成された圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主
面に形成された電極とからなる機械−電気変換子と、前
記機械−電気変換子を収容する容器とを備えた加速度セ
ンサの製造方法であって、複数の片持ち梁部又は両持ち
梁部がパターン形成された少なくとも2つの圧電基板を
直接接合して複数の圧電素子を形成する工程と、前記圧
電素子に対応する部位に凹部が形成された容器を前記圧
電基板に直接接合する工程と、前記圧電素子を含む個々
の加速度センサに分離する工程とを備えたものである。
この加速度センサの製造方法の第6の構成によれば、機
械−電気変換子が圧電基板からパターン形成されるの
で、機械−電気変換子の形状のばらつきが小さい。ま
た、機械−電気変換子が支持部と同時に形成されるの
で、機械−電気変換子の支持状態のばらつきが小さい。
このため、片持ち梁又は両持ち梁の長さのばらつきが小
さくなるので、共振周波数などの特性のばらつきの極め
て小さい加速度センサを実現することができる。また、
機械−電気変換子と支持部材及び容器を同一の材料で形
成することができるので、温度による歪みなどの影響を
受けることがなく、安定性に優れた加速度センサを実現
することができる。また、1枚の基板に多数の加速度セ
ンサを一度に作製するものであるため、量産性に優れた
加速度センサを実現することができる。また、前記本発
明の加速度センサの製造方法の第6の構成においては、
圧電素子を形成した後に、前記圧電素子の相対する2つ
の主面に電極を形成するのが好ましい。この好ましい例
によれば、圧電素子がすでに形成されているので、電極
形成時のマスクの位置合わせなどが容易となり、かつ、
圧電素子の上のみに高精度に電極を形成することができ
る。その結果、精度の高い機械−電気変換子が得られ
る。また、この場合には、圧電素子の相対する2つの主
面に電極を形成する際に、同時に圧電基板上に導電層を
形成するのが好ましい。この好ましい例によれば、製造
工程の簡略化が図られる。また、前記本発明の加速度セ
ンサの製造方法の第6の構成においては、圧電基板に電
極を形成した後に、片持ち梁部又は両持ち梁部をパター
ン形成するのが好ましい。この好ましい例によれば、電
極を精度良く位置合わせしなくても、機械−電気変換子
を作製することができる。また、圧電素子が薄い場合に
は、梁部をパターン形成した後に、電極を形成すると、
表と裏の電極がショートすることがあるが、この好まし
い例によれば、この問題を回避することができる。ま
た、この場合には、電極を形成する際に、同時に圧電基
板上に導電層を形成するのが好ましい。また、本発明に
係る加速度センサの製造方法の第7の構成は、相対する
2つの主面を有する少なくとも2つの圧電基板の前記主
面同士が接合されて構成された圧電素子と、前記圧電素
子の相対する2つの主面に形成された電極とからなる機
械−電気変換子と、前記機械−電気変換子を収容する容
器とを備えた加速度センサの製造方法であって、少なく
とも2つの圧電基板を直接接合した後、複数の片持ち梁
部又は両持ち梁部をパターン形成して複数の圧電素子を
形成する工程と、前記圧電素子に対応する部位に凹部が
形成された容器を前記圧電基板に直接接合する工程と、
前記圧電素子を含む個々の加速度センサに分離する工程
とを備えたものである。また、前記本発明の加速度セン
サの製造方法の第7の構成においては、圧電素子を形成
した後に、前記圧電素子の相対する2つの主面に電極を
形成するのが好ましい。また、この場合には、圧電素子
の相対する2つの主面に電極を形成する際に、同時に圧
電基板上に導電層を形成するのが好ましい。また、前記
本発明の加速度センサの製造方法の第7の構成において
は、圧電基板に電極を形成した後に、片持ち梁部又は両
持ち梁部をパターン形成するのが好ましい。また、この
場合には、電極を形成する際に、同時に圧電基板上に導
電層を形成するのが好ましい。また、本発明に係る衝撃
検知装置の構成は、相対する2つの主面を有する少なく
とも2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成さ
れた圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に
形成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機
械−電気変換子を支持する支持体とを備えた加速度セン
サと、前記加速度センサから出力される信号を変換し、
増幅する増幅回路と、前記増幅回路から出力される信号
と基準となる信号を比較する比較回路と、前記加速度セ
ンサが組み込まれた機器を制御する制御回路と、衝撃を
記録する記憶装置とを備えたものである。この衝撃検知
装置の構成によれば、加速度センサの感度ばらつきや、
静電容量のばらつきがないために、加速度の測定精度が
高く、衝撃を検知する際の基準となる値に対して正確な
判断を比較回路を用いて行うことができると共に、衝撃
を検知して記録したり、衝撃から機器を保護する動作
を、制御回路で判断して指示することの可能な衝撃検知
装置を実現することができる。
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。 〈第1の実施の形態〉図1は本発明の第1の実施の形態
における加速度センサに用いる機械−電気変換子を示す
斜視図である。図1に示すように、相対する2つの主面
を有する厚み50μm、幅0.5mm、長さ2mmの長
方形状のニオブ酸リチウム(LiNbO3 )からなる圧
電基板2a、2bは、その主面同士が直接接合されてお
り、これにより圧電素子2が構成されている。ここで、
圧電基板2aと圧電基板2bは、分極軸の向きが互いに
逆方向となるように接合されている。圧電素子2の相対
する2つの主面には、厚み0.2μmのクロム−金から
なる電極3a、3bがそれぞれ形成されている。これに
より、バイモルフ型の機械−電気変換子1が構成されて
いる。以下に、上記のような構成を有する機械−電気変
換子の製造方法の一例について説明する。図2は本発明
の第1の実施の形態における加速度センサに用いる機械
−電気変換子の製造方法における直接接合の各段階の圧
電基板の界面状態を示す説明図である。図2中、L1
2 、L3 は圧電基板間の距離を示している。まず、圧
電基板2a、2bである2枚のLiNbO3 基板の両面
を鏡面研磨した。次いで、これらの圧電基板2a、2b
を、アンモニアと過酸化水素と水の混合液(アンモニア
水:過酸化水素水:水=1:1:6(容量比))で洗浄
することにより、圧電基板2a、2bに親水化処理を施
した。図2(a)に示すように、前記混合液で洗浄され
た圧電基板2a、2bの表面は水酸基(−OH基)で終
端され、親水性になった(接合の前の状態)。次いで、
図2(b)に示すように、親水化処理を施した2枚の圧
電基板(LiNbO3 )2a、2bを、分極軸の向きが
互いに逆方向となるようにして接合した(L1
2 )。これにより、脱水が起こり、圧電基板(LiN
bO3 )2aと圧電基板(LiNbO3 )2bは、−O
H重合や水素結合などの引力により引き合って接合され
た。次いで、上記のようにして接合した圧電基板(Li
NbO3 )2a、2bに、450℃の温度で熱処理を施
した。これにより、図2(c)に示すように、圧電基板
(LiNbO3 )2aの構成原子と圧電基板(LiNb
3 )2bの構成原子との間が酸素(O)を介して共有
結合した状態となり(L2 >L3 )、圧電基板2a、2
bが原子レベルで強固に直接接合された。すなわち、接
合の界面に接着剤などの接着層の存在しない結合状態が
得られた。あるいは、圧電基板(LiNbO3 )2aの
構成原子と圧電基板(LiNbO3 )2bの構成原子と
の間が水酸基を介して共有結合した状態となり、圧電基
板2a、2bが原子レベルで強固に直接接合される場合
もある。LiNbO3 のキュリー点は1210℃であ
り、これに近い温度履歴によって特性が劣化するため、
熱処理温度はキュリー点以下であるのが望ましい。接合
したいものの鏡面研磨された面同士を表面処理して、接
触させることにより、接着剤などの接着層を介さずに界
面間に直接生ずる接合を「直接接合」と呼ぶ。一般的に
は、熱処理を施すことにより、分子間力による接合から
共有結合やイオン結合などの原子レベルの強力な接合と
なる。次いで、直接接合した圧電基板(LiNbO3
2a、2b、すなわち圧電素子2の相対する2つの主面
に、真空蒸着法によってクロム−金を蒸着し、電極3
a、3bを形成した(図1参照)。最後に、ダイシング
ソーを用いて所定の大きさの短冊状に切断加工し、バイ
モルフ型の機械−電気変換子1を作製した。図3に示す
ように、直接接合は、酸化珪素薄膜などからなるバッフ
ァ層46を介して行うことも可能である。すなわち、圧
電基板2aの一方の主面に厚み0.1μmの酸化珪素薄
膜などからなバッファ層46を形成し、このバッファ層
46と他の圧電基板2bに親水化処理を施した後、両者
を重ね合わせて熱処理を施すことにより、圧電基板2b
の構成原子とバッファ層46の構成原子が酸素又は水酸
基を介して接合される。接合面にうねりや凹凸がある場
合、又は接合面にゴミなどの異物が付着している場合で
も、バッファ層46が凹凸などを吸収してくれるので、
直接接合を容易に行うことができる。また、親水化処理
によって表面に酸素や水酸基が形成され難い材料を接合
する場合にも、バッファ層46を介して接合することに
より、直接接合を容易に行うことができる。この場合、
バッファ層は、接合予定面の一方側だけに設けても、両
方の面に設けても構わない。尚、バッファ層の材料とし
ては、酸化珪素の他に、例えば、窒化珪素、金属珪化物
などを用いることができる。図4は本発明の第1の実施
の形態における片持ち梁構造のバイモルフ型機械−電気
変換子を示す斜視図、図5はその断面図である。図4、
図5に示すように、相対する2つの主面を有する厚み5
0μm、幅0.5mm、長さ2mmの長方形状のLiN
bO3 からなる圧電基板2a、2bは、その主面同士が
直接接合されており、これにより圧電素子2が構成され
ている。ここで、圧電基板2aと圧電基板2bは、分極
軸の向きが互いに逆方向となるように接合されている。
圧電素子2の一端は、LiNbO3 からなる支持体4
a、4bに挟持された状態で固定されている。ここで、
圧電素子2は、支持体4a、4bに直接接合されてい
る。この場合、圧電素子2と支持体4a、4bとの直接
接合は、酸化珪素薄膜などからなるバッファ層を介して
行うことも可能である。圧電素子2の相対する2つの主
面には、厚み0.2μmのクロム−金からなる電極3
a、3bがそれぞれ形成されており、これらの電極3
a、3bは支持体4a、4bにも連続して形成されてい
る。これにより、片持ち梁構造のバイモルフ型機械−電
気変換子1が構成されている。図6は本発明の第1の実
施の形態における加速度センサの一例を示す分解斜視図
である。図6に示すように、図4、図5に示す構造を備
えた片持ち梁構造のバイモルフ型機械−電気変換子1
は、エッチング等の方法によって中央部に陥没部が形成
されたLiNbO3 からなる容器10b内に収容されて
いる。すなわち、陥没部上にバイモルフ型機械−電気変
換子1の支持体4a、4b以外の部分が保持された状態
で、バイモルフ型機械−電気変換子1の支持体4a、4
bが導電性ペースト5a、5b(5aは図示せず)によ
って容器10bに固定されている。容器10bには、同
じく中央部に陥没部が形成されたLiNbO3 からなる
容器10aが重ねて接着されている。これにより、バイ
モルフ型機械−電気変換子1の全体が容器10a、10
bによって覆われている。容器10bの内部には、銀−
パラジウムからなる導電層7a、7bが形成されてお
り、導電層7a、7bの一端は導電性ペースト5a、5
bを介してそれぞれバイモルフ型機械−電気変換子1の
電極3a、3bに電気的に接続されている。また、容器
10a、10bの両端面には、ニッケルからなる外部電
極9a、9bが形成されており、導電層7a、7bの他
端はそれぞれ外部電極9a、9bに電気的に接続されて
いる。すなわち、バイモルフ型機械−電気変換子1の電
極3a、3bは、導電性ペースト5a、5b及び導電層
7a、7bを介してそれぞれ外部電極9a、9bに電気
的に接続されている。これにより、バイモルフ型機械−
電気変換子1に発生した電荷を外部に取り出すことがで
きる。以上により、加速度センサ100が構成されてい
る。図6に示す加速度センサ100が取り付けられてい
る物体に加速度が加わると、容器10a、10b、支持
体4a、4bを通して、加速度に比例した力が機械−電
気変換子1に伝達される。上下方向(図4の矢印方向)
に加速度が生じた場合には、機械−電気変換子1が上下
方向に屈曲して、撓み振動が発生する。この様子を図7
に示す。圧電基板2a、2bからなる機械−電気変換子
1が下方向に屈曲した場合(図7の実線)を考えると、
圧電基板2aは機械−電気変換子1の中心軸に対して上
側に位置するため、圧電基板2aには張力が働いて伸び
るように歪みが生じる。一方、圧電基板2bは機械−電
気変換子1の中心軸に対して下側に位置するため、圧電
基板2bには圧縮力が働いて縮むように歪みが生じる。
圧電セラミック基板を接着して作製した従来の機械−電
気変換子の場合には、圧電基板間に圧電基板よりも柔ら
かい接着剤が介在しているため、機械−電気変換子が上
下方向に屈曲する際に、撓み振動が接着剤によって吸収
され、圧電基板に生じる応力が小さくなる。このため、
圧電基板に発生する起電力も小さくなる。しかし、本実
施の形態の機械−電気変換子1は、圧電基板2a、2b
を直接接合することによって作製されているため、圧電
基板2a、2b間に接着剤などの接着層は存在しない。
すなわち、加速度によって機械−電気変換子1に撓み振
動が発生したときに、この撓み振動を吸収するものは存
在しない。このため、圧電基板2a、2bには損失なく
応力が発生し、大きな起電力が得られる。その結果、高
い感度を有する加速度センサを実現することができる。
また、圧電基板2a、2bの接合状態が均一となるた
め、機械−電気変換子1の共振周波数や感度のばらつき
が極めて小さくなる。さらに、圧電基板2a、2b間に
接着層が介在しないため、温度変化によって機械−電気
変換子1の振動特性が変化することはない。また、支持
体4a、4bは機械−電気変換子1に原子レベルで強固
に接合されているため、容器10a、10bが取り付け
られている物体に加わった加速度は、損失なく機械−電
気変換子1に伝達される。LiNbO3 等からなる圧電
基板2a、2bにおいては、圧縮応力、引っ張り応力に
応じた電荷が圧電基板2a、2bの上下面に発生する
が、圧電基板2aと圧電基板2bは分極軸の向きが互い
に逆方向となるように接合されているため、圧電基板2
a、2bに発生する応力が圧縮応力、引っ張り応力と異
なるにもかかわらず、圧電基板2aと圧電基板2bには
同極性の電荷が発生する。すなわち、圧電基板2aと圧
電基板2bには、同じ方向に起電力が発生する(図7参
照)。このため、機械−電気変換子1の両面に形成され
た電極3a、3bから加速度の大きさを反映した信号を
得ることができる。LiNbO3 基板の厚み方向をY’
軸方向、長手方向をZ’軸方向に設定すると、圧縮応力
や引っ張り応力はZ’軸方向に働き、電荷はY’軸方向
に発生することになる。この場合、発生する電荷量は圧
電定数d23’に大きく依存する。また、この圧電定数d
23’の大きさは、Y’軸、Z’軸を結晶軸に対してどの
方向にとるかによって大きく変化する。つまり、Y’軸
とZ’軸の方向によって加速度センサの感度は大きく変
化する。Y’軸及びZ’軸を適切に設定し、圧電定数d
23’の大きさの絶対値が最も大きくなるようにカット角
を選んだ場合に、最も感度の良い加速度センサが得られ
る。図8に、LiNbO3 基板の結晶軸とカット角との
関係をを示す。図8において、X軸、Y軸、Z軸はLi
NbO3 の結晶軸の方向を示し、X’軸(=X軸)、
Y’軸、Z’軸はX軸を中心にY軸を角θだけ回転させ
た場合の直交軸を示している。すなわち、X’軸(=X
軸)、Y’軸、Z’軸は、LiNbO3 基板のカット方
向を示している。図8に示すように各軸の方向を設定す
ると、LiNbO3 基板の厚み方向をX’軸方向、長手
方向をY’軸方向に設定した場合には、圧電定数d12
が加速度センサの感度に大きく関与する。また、LiN
bO3 基板の厚み方向をX’軸方向、長手方向をZ’軸
方向に設定した場合には、圧電定数d13’が加速度セン
サの感度に大きく関与する。また、LiNbO3 基板の
厚み方向をY’軸方向、長手方向をX’軸方向に設定し
た場合には、圧電定数d21’が加速度センサの感度に大
きく関与する。また、LiNbO3 基板の厚み方向を
Y’軸方向、長手方向をZ’軸方向に設定した場合に
は、圧電定数d23’が加速度センサの感度に大きく関与
する。また、LiNbO3 基板の厚み方向をZ’軸方
向、長手方向をX’軸方向に設定した場合には、圧電定
数d31’が加速度センサの感度に大きく関与する。ま
た、LiNbO3 基板の厚み方向をZ’軸方向、長手方
向をY’軸方向に設定した場合には、圧電定数d32’が
加速度センサの感度に大きく関与する。図9に、LiN
bO3 基板のカット角と圧電定数との関係を示す。図9
に示すように、カット角140°の場合に、圧電定数d
23’は最も大きな値を有する。実際にカット角を変えて
機械−電気変換子を作製した場合の実験結果を、下記
(表1)と図10に示す。
【表1】 上記(表1)に示すように、圧電定数の最も大きいY−
cut140°基板を用いてZ’軸方向を長手方向とし
た機械−電気変換子が最も大きい電荷を発生し、感度が
良好であることが確かめられた。図11に、このときの
加速度センサのカット角の関係を示す。図11に示すよ
うなX軸を中心にY軸を140°回転し、Y’軸に垂直
な面に電極を設け、長手方向をZ’軸方向に設定した加
速度センサが、最も高い感度を示した。LiNbO3
結晶構造は、三方晶系の3m族であり、Z軸を中心に3
回対称構造をとる。このため、同一の圧電定数を有する
カット角はいくつも存在する。例えば、図9に示すよう
に、カット角50°及び230°の圧電定数d32’とカ
ット角140°及び320°の圧電定数d23’は同じ値
となる。このことは、結晶の対称性を考慮すれば明らか
である。さらに、感度の最も大きくなる最適カット角付
近のカット角では、圧電定数のカット角依存性が小さ
く、厳密にカット角を最適化しなくてもほぼ同じ感度が
得られる。厳密にカット角を最適化しようとすると、む
しろ、厳密にカット角を規定することによる加工の高精
度化、バラツキを抑えるための工程の複雑化による加工
費用の増加や、歩留まりの悪化による単価の増加が問題
となってくる。圧電定数d23’に関して言うと、図9に
示すように、最適カット角は140°であるが、カット
角が129°〜152°の範囲内にあれば、圧電定数は
最大値の90〜100%の値となり、感度の劣化による
問題が生じることはない。また、LiNbO3 基板の厚
み方向をY’軸方向、長手方向をX軸方向に設定した場
合、加速度センサの感度は圧電定数d21’に依存する。
図9に示すように、圧電定数d 21’のカット角依存性は
圧電定数d23’のものよりも小さくなる。この場合、カ
ット角が最適カット角±26°以内にあれば、圧電定数
は最大値の90〜100%の値となり、感度の劣化によ
る問題が生じることはない。従って、カット角を高精度
に仕上げなくても、高感度の加速度センサを作製するこ
とが可能となるので、加工費用が安価になる。2枚の圧
電基板のカット角に差があると、圧電体の焦電効果によ
る電荷が打ち消されないという問題があるので、2枚の
圧電基板のカット角の差は小さい方が好ましいが、圧電
定数のカット角依存性が大きくないので、機械−電気変
換子を構成する2枚の圧電基板のカット角の差は1°以
内であればよい。機械−電気変換子1の長さ、厚さ及び
幅は、測定対象となる加速度の周波数範囲を考慮して決
定される。測定する加速度の周波数が機械−電気変換子
の共振周波数に近づくほど、加速度センサの感度は大き
くなる。厚さ50μmの2枚のLiNbO3 基板が直接
接合され、先端から支持体までの長さが2mmに設定さ
れた片持ち梁構造の機械−電気変換子1の共振周波数は
20kHzであった。図10の感度と加速度の周波数の
測定結果に見られるように、加速度の周波数が10kH
z以上の場合には、機械−電気変換子1の共振周波数に
近づくため、感度が高くなった。測定周波数範囲におい
て、加速度センサの感度が周波数に大きく依存しないよ
うにするためには、共振周波数を測定周波数範囲から十
分に離すことが必要である。このためには、例えば、共
振周波数が最高測定周波数の2倍の周波数となるよう
に、機械−電気変換子1を設計すればよい。上記したよ
うに、機械−電気変換子1の共振周波数は、その長さと
厚さによって決まる。従来の圧電セラミックを用いた加
速度センサの場合、機械−電気変換子の支持は接着剤を
介して行われている。接着剤の塗布量を制御することは
困難であり、接着剤のはみ出しなどによって機械−電気
変換子の実質的な長さが短くなるなど、ばらつきが大き
い。従って、従来の圧電セラミックを用いた加速度セン
サの場合には、機械−電気変換子の共振周波数がばらつ
くため、高周波領域での感度にばらつきが生じたり、測
定可能な周波数が個々に変わるなどの問題があった。本
実施例の場合には、支持体4a、4bを機械−電気変換
子1に直接接合しているので、機械−電気変換子1の長
さのばらつきが極めて小さくなる。その結果、機械−電
気変換子1の共振周波数のばらつきは極めて小さくな
り、個々の加速度センサの高周波領域での感度や、測定
周波数範囲の変動は極めて小さくなる。圧電材料として
用いたLiNbO3 は単結晶であり、圧電定数、誘電
率、弾性定数などのばらつきが極めて小さい。圧電セラ
ミックの場合、これらの材料定数は通常20%程度のば
らつきを有する。このため、圧電セラミックを用いた加
速度センサの感度や共振周波数は20%程度のばらつき
を有する。しかし、LiNbO3 基板を直接接合して作
製した本実施例の加速度センサでは、感度、共振周波数
ともにそのばらつきを5%以下に抑えることができた。
さらに、圧電セラミックは経時変化が大きく、安定性に
欠ける。このため、圧電セラミックを用いた加速度セン
サは、感度が時間とともに10〜15%程度変化すると
いう問題点を有していた。しかし、LiNbO3 基板を
直接接合して作製した本実施例の加速度センサは、極め
て安定で経時変化は2%以下であった。圧電基板2a、
2bの材料としては、直接接合が可能な単結晶圧電材料
であればよく、LiNbO3 の他にタンタル酸リチウム
(LiTaO3 )、水晶、ランガサイト型圧電結晶など
を用いることも可能である。ランガサイト型圧電結晶と
しては、La3 Ga5 SiO14、La3 Ga5.5 Nb
0.5 14、La3 Ga5.5Ta0.5 14などがある。L
iTaO3 の結晶構造は、LiNbO3 と同様に三方晶
系の3m族であり、その最適カット角はLiNbO3
同じである。また、水晶やランガサイト型圧電結晶の結
晶構造は、三方晶系の32族である。図12〜図14
に、32族の結晶構造を有する水晶基板のカット角と圧
電定数との関係を示す。図12はX軸を回転軸として回
転した場合のカット角と圧電定数との関係、図13はY
軸を回転軸として回転した場合のカット角と圧電定数と
の関係、図14はZ軸を回転軸として回転した場合のカ
ット角と圧電定数との関係をそれぞれ示している。尚、
ランガサイト型圧電結晶からなる基板のカット角と圧電
定数との関係も同様である。下記(表2)に、図12〜
図14から求めた32族の結晶構造を有する単結晶圧電
材料の最適カット角を、先に述べた3m族の結晶構造を
有する単結晶圧電材料の場合と併せて示す。
【表2】 上記(表2)中、オイラー角の3つの数字は、順にX
軸、Y軸、Z軸を中心とする回転角を示している。ま
た、上記(表2)には、最大となる圧電定数も示してい
る。上記(表2)に示すように、32族の結晶構造を有
する圧電体をX軸を回転軸として70°回転した場合、
最大となる圧電定数はd13’である。このことは、32
族の結晶構造を有する圧電体をX軸を回転軸として70
°回転した場合には、回転後のX’軸(=X軸)方向に
垂直に圧電基板を切り出し、Z’軸方向に圧電基板の長
手方向を設定した場合に、最も感度が良くなることを示
している。また、オイラー角が(0,0,0)の場合、
最大となる圧電定数はd12’である。このことは、オイ
ラー角が(0,0,0)の場合には、回転後のX’軸
(=X軸)方向に垂直に圧電基板を切り出し、Y’軸方
向に圧電基板の長手方向を設定した場合に、最も感度が
良くなることを示している。また、オイラー角が(0,
0,90)の場合、最大となる圧電定数はd21’であ
る。このことは、オイラー角が(0,0,90)の場合
には、回転後のY’軸方向に垂直に圧電基板を切り出
し、X’軸方向に圧電基板の長手方向を設定した場合
に、最も感度が良くなることを示している。また、32
族の結晶構造を有する圧電基板(水晶、ランガサイト型
圧電結晶など)の場合、d13’については+52°〜+
86°の範囲で、d12’については±26°の範囲で、
32’については+52°〜+68°の範囲で圧電定数
が最大値の90〜100%の値となり、感度の劣化によ
る問題が生じることはない。従って、カット角を高精度
に仕上げなくても、高感度の加速度センサを作製するこ
とが可能となるので、加工費用が安価になる。以上のよ
うに、本実施の形態によれば、接着剤などの接着層を用
いることなく、圧電基板2a、2bを強固に直接接合す
ることによって機械−電気変換子1を形成したので、特
性のばらつきや振動の減衰などが無く、高い感度を有す
る加速度センサを実現することができる。また、接着剤
を用いることなく、機械−電気変換子1を支持体4a、
4bに直接接合するようにしたので、機械−電気変換子
1の位置合わせを高精度に行うことができる。その結
果、片持ち梁の長さや支持状態にばらつきがなく、しか
も安定性が高く、特性ばらつきの極めて小さい小型の加
速度センサを実現することができる。また、接着剤を用
いることなく、機械−電気変換子1を支持体4a、4b
に直接接合するようにしたので、加速度が損失なく機械
−電気変換子1に伝達される。尚、本実施の形態におい
ては、電極3a、3bの材料としてクロム−金を用いて
いるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例え
ば、金、クロム、銀又は合金材料を用いてもよい。ま
た、本実施の形態においては、容器10a、10bの材
料としてLiNbO 3 を用いているが、必ずしもこれに
限定されるものではなく、例えば、LiTaO3 、水
晶、ガラス、プラスチック、アルミナなどのセラミック
などを用いてもよい。また、本実施の形態においては、
機械−電気変換素子1を片持ち梁構造としているが、必
ずしもこの構造に限定されるものではなく、機械−電気
変換素子1の両端を支持体に直接接合して両持ち梁構造
としてもよく、また、機械−電気変換子1の中心を支持
体に直接接合して中心支持構造としてもよい。 〈第2の実施の形態〉図15は本発明の第2の実施の形
態における加速度センサに用いる機械−電気変換子を示
す断面図である。図15に示すように、相対する2つの
主面を有する厚み50μm、幅0.5mm、長さ2mm
の長方形状のLiNbO3 からなる圧電基板2a、2b
は、その主面同士が直接接合されており、これにより圧
電素子2が構成されている。ここで、圧電基板2aと圧
電基板2bは、分極軸の向きが逆方向となるように接合
されている。圧電素子2の一端は、LiNbO3 からな
る支持体4a、4bに挟持された状態で固定されてい
る。ここで、圧電素子2は、支持体4a、4bに直接接
合されている。圧電素子2の相対する2つの主面には、
支持体4a、4bに挟持されていない部分に厚み0.2
μmのクロム−金からなる電極3a、3bがそれぞれ形
成されている。以上により、片持ち梁構造のバイモルフ
型の機械−電気変換子1が構成されている。図16は本
発明の第2の実施の形態における加速度センサの一例を
示す分解斜視図、図17はその断面図である。図16、
図17に示すように、図15に示す構造を備えた片持ち
梁構造の機械−電気変換子1は、上面と一端面と一側面
が開口したLiNbO3 からなる容器10c内に収容さ
れ、支持体4a、4bは容器10cの他端面の内側に直
接接合されている。この場合、支持体4a、4bと容器
10cとの直接接合は、酸化珪素薄膜などからなるバッ
ファ層を介して行うことも可能である。電極3a、3b
には、支持体4a、4bと容器10cを這わせた状態で
導電層7c、7dの一端部が接続されており、導電層7
c、7dの他端部は容器10cの端部に露出している。
容器10cには、同じくLiNbO3 からなる容器10
cと同じ形状の容器10dが接合されている。容器10
c、10dの外面には、ニッケルからなる外部電極9
c、9dが形成されており、外部電極9c、9dは導電
層7c、7dにそれぞれ電気的に接続されている。すな
わち、機械−電気変換子1の電極3a、3bは、導電層
7c、7dを介してそれぞれ外部電極9c、9dに電気
的に接続されている。これにより、機械−電気変換子1
に発生した電荷を外部に取り出すことができる。以上に
より、加速度センサ102が構成されている。図17に
示す加速度センサ102において、上下方向に加速度が
加わった場合には、機械−電気変換子1が上下方向に振
動し、撓み振動が発生する。撓み振動が発生すると、圧
電基板(LiNbO3 )2a、2bの一方は伸びるよう
に歪み、他方は縮むように歪む。ここで、圧電基板2a
と圧電基板2bは、分極軸が互いに逆方向となるように
接合されているため、圧電基板2a、2bに発生する応
力が圧縮応力、引っ張り応力と異なるにもかかわらず、
圧電基板2aと圧電基板2bには同極性の電荷が発生す
る。すなわち、圧電基板2aと圧電基板2bには、同じ
方向に起電力が発生する。このため、機械−電気変換子
1の両面に形成された電極3a、3bから加速度の大き
さを反映した信号を得ることができる。図18は本発明
の第2の実施の形態における加速度センサの他の例を示
す分解斜視図である。図18に示すように、相対する2
つの主面を有する厚み50μm、幅0.5mm、長さ2
mmの長方形状のLiNbO3 からなる圧電基板2a、
2bは、その主面同士が直接接合されており、これによ
り圧電素子2が構成されている。ここで、圧電基板2a
と圧電基板2bは、分極軸が互いに逆方向となるように
接合されている。圧電素子2の相対する2つの主面に
は、厚み0.2μmのクロム−金からなる電極3a、3
bが形成されている。これにより、機械−電気変換子1
が構成されている。機械−電気変換子1の一端は、上下
面が開口し、2分割されたLiNbO3 からなる容器1
0e、10fによって挟み込まれており、これにより機
械−電気変換子1が支持されている。ここで、容器10
e、10fと機械−電気変換子1は直接接合されてお
り、また、容器10e、10f同士も直接接合されてい
る。この場合、容器10e、10fと機械−電気変換子
1の直接接合、又は容器10e、10f同士の直接接合
は、酸化珪素薄膜などからなるバッファ層を介して行う
ことも可能である。容器10e、10fの上下面には容
器10g、10hが接着剤を用いて固着されている。こ
れにより、機械−電気変換子1は容器内に封じ込まれて
いる。容器の両端面にはニッケルからなる外部電極9
e、9fがそれぞれ形成されており、この外部電極9
e、9fは図示しない導電層を介して機械−電気変換子
1の電極3a、3bにそれぞれ電気的に接続されてい
る。これにより、機械−電気変換子1に発生した電荷を
外部に取り出すことができる。尚、容器10g、10h
の内面には、機械−電気変換子1が撓む際に機械−電気
変換子1が接触しないように、陥没部が設けられてい
る。以上により、加速度センサ103が構成されてい
る。機械−電気変換子1の長さ、厚さ及び幅は、測定対
象となる加速度の周波数範囲を考慮して決定される。測
定する加速度の周波数が機械−電気変換子1の共振周波
数に近づくほど、加速度センサの感度は大きくなる。測
定周波数範囲において、加速度センサの感度が周波数に
大きく依存しないようにするためには、共振周波数を測
定周波数範囲から十分に離すことが必要である。このた
めには、例えば、共振周波数が最高測定周波数の2倍の
周波数となるように、機械−電気変換子1を設計すれば
よい。圧電材料として用いたLiNbO3 は単結晶であ
り、圧電定数、誘電率、弾性定数などのばらつきが極め
て小さい。圧電セラミックの場合、これらの材料定数は
通常20%程度のばらつきを有する。このため、圧電セ
ラミックを用いた加速度センサの感度や共振周波数は2
0%程度のばらつきを有する。しかし、LiNbO3
板を直接接合して作製した本実施例の加速度センサで
は、感度、共振周波数ともにばらつきを5%以下に抑え
ることができた。さらに、圧電セラミックは経時変化が
大きく、安定性に欠ける。このため、圧電セラミックを
用いた加速度センサは、感度が時間とともに10〜15
%程度変化するという問題点を有していた。しかし、L
iNbO3 基板を直接接合して作製した本実施例の加速
度センサは、極めて安定で経時変化は2%以下であっ
た。以上のように、本実施の形態によれば、接着剤など
の接着層を用いることなく、圧電基板2a、2bを強固
に直接接合することによって機械−電気変換子1を形成
したので、特性のばらつきや振動の減衰などが無く、高
い感度を有する加速度センサを実現することができる。
また、接着剤を用いることなく、機械−電気変換子1を
支持体4a、4bに直接接合するようにしたので、機械
−電気変換子1の位置合わせを高精度に行うことができ
る。その結果、片持ち梁の長さや支持状態にばらつきが
なく、しかも安定性が高く、特性ばらつきの極めて小さ
い小型の加速度センサを実現することができる。また、
接着剤を用いることなく、機械−電気変換子1を支持体
4a、4bに直接接合するようにしたことにより、加速
度が損失なく機械−電気変換子1に伝達される。また、
接着剤を用いることなく、支持体4a、4bを容器に直
接接合するようにしたことにより、実装面から加速度が
直接伝達される容器に支持体4a、4bが強固に接合さ
れるため、機械−電気変換子1に損失なく加速度を伝達
することができる。尚、本実施の形態においては、圧電
基板2a、2bの材料としてLiNbO3を用いている
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、
LiTaO 3 や水晶を用いてもよい。また、本実施の形
態においては、電極3a、3bの材料としてクロム−金
を用いているが、必ずしもこれに限定されるものではな
く、例えば、金、クロム、銀又は合金材料を用いてもよ
い。また、本実施の形態においては、容器の材料として
LiNbO3 を用いているが、必ずしもこれに限定され
るものではなく、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂
などを用いてもよい。また、本実施の形態においては、
機械−電気変換子1の支持体4a、4bの容器内への固
定手段及び容器の固定手段として直接接合を用いている
が、必ずしもこの方法に限定されるものではなく、接着
剤を用いて固定しても同様の特性を発揮させることがで
きる。また、本実施の形態においては、機械−電気変換
子1を片持ち梁構造としているが、必ずしもこの構造に
限定されるものではなく、機械−電気変換子1の両端を
支持体に直接接合して両持ち梁構造としてもよく、ま
た、機械−電気変換子1の中心を支持体に直接接合して
中心支持構造としてもよい。 〈第3の実施の形態〉次に、図16〜図18と同様の片
持ち梁構造を有する加速度センサ及びその製造方法につ
いて説明する。図19、図20は本発明の第3の実施の
形態における加速度センサの製造方法を示す工程図であ
る。まず、図19(a)に示すように、圧電基板12
a、12bとしてLiNbO 3 基板を用い、フォトレジ
ストパターンをマスキング材としたサンドブラスト法に
より、片持ち梁部11a、11bを形成した。次いで、
図19(b)に示すように、片持ち梁部11aを形成し
た圧電基板12aと片持ち梁部11bを形成した圧電基
板12bを直接接合によって接合した。直接接合は、上
記したように親水化処理を施した2枚の圧電基板12
a、12bを、分極軸の向きが互いに逆方向となるよう
に接合した後、熱処理を施して行った。この場合、圧電
基板12aと圧電基板12bとの直接接合は、酸化珪素
薄膜などからなるバッファ層を介して行うことも可能で
ある。次いで、図19(c)に示すように、片持ち梁部
の両面に、真空蒸着法によってクロム−金を蒸着して電
極13a、13bを形成した。これにより、片持ち梁構
造のバイモルフ型機械−電気変換子15が得られた。機
械−電気変換子15は、圧電基板12a、12bの開口
周辺を支持部として支持されている。また、圧電基板1
2aの電極13aと同じ側の面に、電極13aと導通し
た状態で導電層14aを形成した。この導電層14a
は、電極13aに発生した電荷を外部電極20a(図2
0(b)、(c))に取り出すためのものである。さら
に、圧電基板12bの電極13bと同じ側の面に、片持
ち梁部と圧電基板12bの開口の反対側(図の右側)に
導通するように導電層14bを形成した。この場合、導
電層14a又は導電層14bを電極13a又は電極13
bと同時に形成すれば、製造工程の簡略化が図られる。
次いで、図20(a)に示すように、別のLiNbO3
基板に、フォトレジストパターンをマスキング材とした
サンドブラスト法を用いて、凹部17を形成し、容器1
6a、16bを作製した。また、この容器16a、16
bに、圧電基板12a、12b上の導電層14a、14
bと電気的に接続するための貫通孔18を同時に形成し
た。次いで、図20(b)に示すように、機械−電気変
換子15が形成されている圧電基板12a、12bと容
器16a、16bを直接接合によって接合した。これに
より、機械−電気変換子15を容器16a、16b内に
封じ込めた。この場合、圧電基板12a、12bと容器
16a、16bとの直接接合は、酸化珪素薄膜などから
なるバッファ層を介して行うことも可能である。片持ち
梁部はLiNbO3 基板から支持部と同時にパターン形
成されているので、支持部も撓む可能性があったが、容
器16a、16bと支持部を兼ねる別のLiNbO3
板によって、より強固に支持された。圧電基板(LiN
bO3 )12a、12bと容器(LiNbO3 )16
a、16bとの接合部には、導電層(クロム−金)14
a、14bが形成されているため、圧電基板12a、1
2bと容器16a、16bを直接接合するのは困難であ
るが、圧電基板12a、12bと容器16a、16bの
接合面積を導電層14a、14bの面積に比べて十分大
きくとれば、強固に接合することができる。次いで、容
器16a、16bの貫通孔18に、導電層14a、14
bと電気的に接続されるように導電性ペーストを流し込
み、焼成してスルーフォール導電部19a、19bを形
成した。さらに、容器16a、16bの上面に、スルー
フォール導電部19a、19bと導通するように銀パラ
ジウムを印刷し、外部電極20a、20bを形成した。
これにより、機械−電気変換子15上の電極13a、1
3bと外部電極20a、20bとが電気的に接続され
た。次いで、図20(c)に示すように、ダイシングソ
ーを用いて、基板を個々の加速度センサ104に切断し
た。機械−電気変換子15は片持ち梁構造を有し、容器
16a、16bに強固に接合されている。図20(c)
の加速度センサ104において、上下方向に加速度が加
わった場合には、機械−電気変換子15が上下方向に振
動し、撓み振動が発生する。撓み振動が発生すると、圧
電基板12a、12bの一方は伸びるように歪み、他方
は縮むように歪む。ここで、圧電基板12aと圧電基板
12bは、分極軸が互いに逆方向となるように接合され
ているため、圧電基板12a、12bに発生する応力が
圧縮応力、引っ張り応力と異なるにもかかわらず、圧電
基板12aと圧電基板12bには同極性の電荷が発生す
る。すなわち、圧電基板12aと圧電基板12bには、
同じ方向に起電力が発生する。このため、機械−電気変
換子15の両面に形成された電極13a、13bから加
速度の大きさを反映した信号を得ることができる。機械
−電気変換子15の長さ、厚さ及び幅は、測定対象とな
る加速度の周波数範囲を考慮して決定される。測定する
加速度の周波数が機械−電気変換子15の共振周波数に
近づくほど、加速度センサ104の感度は大きくなる。
測定周波数範囲において、加速度センサ104の感度が
周波数に対して大きく依存しないようにするためには、
共振周波数を測定周波数範囲から十分に離すことが必要
である。このためには、例えば、共振周波数が最高測定
周波数の2倍の周波数となるように機械−電気変換子1
5を設計すればよい。以上のように、本実施の形態によ
れば、接着剤などの接着層を用いることなく、圧電基板
12a、12bを強固に直接接合することによって機械
−電気変換子15を形成したので、特性のばらつきや振
動の減衰などが無く、高い感度を有する加速度センサ1
04を実現することができる。また、機械−電気変換子
15が圧電基板からパターン形成されるので、機械−電
気変換子15の形状のばらつきが小さい。また、機械−
電気変換子15が支持部と同時に形成されるので、機械
−電気変換子15の支持状態のばらつきが小さい。この
ため、片持ち梁の長さのばらつきが小さくなるので、共
振周波数などの特性のばらつきの極めて小さい加速度セ
ンサを実現することができる。また、機械−電気変換子
15と支持部材及び容器16a、16bを同一の材料で
形成することができるので、温度による歪みなどの影響
を受けることがなく、安定性に優れた小型の加速度セン
サを実現することができる。また、1枚の基板に多数の
加速度センサを一度に作製するものであるため、量産性
に優れた加速度センサを実現することができる。尚、本
実施の形態においては、圧電基板12a、12bの材料
としてLiNbO3 を用いているが、必ずしもこれに限
定されるものではなく、例えば、LiTaO3 や水晶を
用いてもよい。また、本実施の形態においては、容器1
6a、16bの材料としてLiNbO 3 を用いている
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、
LiTaO3 、水晶、シリコン、ガラスなどを用いても
よい。好適には機械−電気変換子15を構成する圧電基
板12a、12bと同じ材料が望ましく、最適には機械
−電気変換子15を構成する圧電基板12a、12bの
材料と熱膨張係数の近いものが望ましい。また、本実施
の形態においては、電極13a、13bの材料としてク
ロム−金を用いているが、必ずしもこれに限定されるも
のではなく、例えば、金、クロム、銀又は合金材料を用
いてもよい。また、本実施の形態においては、スルーフ
ォール導電部19a、19bの材料として導電性ペース
トを用いているが、必ずしもこれに限定されるものでは
なく、例えば、半田や銀鑞などを用いてもよい。また、
本実施の形態においては、圧電基板(LiNbO3 )1
2a、12bに片持ち梁部11a、11bを形成した
後、これらを直接接合することによってバイモルフ型の
機械−電気変換子15を形成しているが、必ずしもこの
順番に限定されるものではなく、2枚の圧電基板(Li
NbO3 )12a、12bを直接接合した後に、片持ち
梁部11a、11bを形成してもよい。また、本実施の
形態においては、片持ち梁部11a、11bを形成した
後、電極13a、13bを形成しているが、必ずしもこ
の順番に限定されるものではなく、電極13a、13b
を形成した後に、片持ち梁部11a、11bを形成して
もよい。また、本実施の形態においては、圧電基板12
a、12bへの片持ち梁部11a、11bの加工方法や
容器16a、16bへの凹部17、貫通孔18の加工方
法としてサンドブラスト法を用いているが、必ずしもこ
の方法に限定されるものではなく、例えば、ドライエッ
チング、ウエットエッチング、レーザ加工、イオンビー
ム加工、ダイシングやワイヤーソなどの機械加工、ウオ
ータージェット加工、放電加工などを用いてもよい。ま
た、本実施の形態においては、電極13a、13bの形
成方法として真空蒸着法を用いているが、必ずしもこの
方法に限定されるものではなく、例えば、スパッタ法、
CVD法などの気相成膜法や、メッキ、印刷などの方法
を用いてもよい。また、本実施の形態においては、外部
電極20a、20bを容器16a、16bの上面に設け
ているが、必ずしもこの構成に限定されるものではな
く、容器16a、16bの側面あるいは側面と上面にま
たがるように設けてもよい。また、本実施の形態におい
ては、導電層14a、14bと外部電極20a、20b
との接続を、容器16a、16bに貫通孔18を設ける
ことによって行っているが、必ずしもこの方法に限定さ
れるものではなく、容器16a、16bに切り欠き等を
設けることによって行ってもよい。また、導電層14
a、14bの存在により、機械−電気変換子15を形成
する圧電基板(LiNbO3 )12a、12bと容器
(LiNbO3 )16a、16bが十分な強度をもって
接合されない場合には、接合面に酸化珪素膜をバッファ
層として形成し、これを介して接合すれば、強い接合強
度を得ることができる。 〈第4の実施の形態〉図21は本発明の第4の実施の形
態における加速度センサを示す分解斜視図である。図2
1に示すように、LiNbO3 からなる容器27bに
は、バイモルフ型の機械−電気変換子21がその両端を
支持された状態で設けられている(両持ち梁構造)。バ
イモルフ型の機械−電気変換子21は、圧電基板(Li
NbO3)22a、22bが直接接合されることによっ
て構成されている。容器27bには、同じくLiNbO
3 からなる容器27aが直接接合されている。この場
合、容器27aと容器27bとの直接接合は、酸化珪素
薄膜などからなるバッファ層を介して行うことも可能で
ある。また、容器27a、27bの外面には、それぞれ
外部電極26a、26b(26bは図示せず)が形成さ
れており、この外部電極26a、26bは機械−電気変
換子21の電極23a、23bにそれぞれ電気的に接続
されている。これにより、機械−電気変換子21上の電
極23a、23bに発生した電荷を外部に取り出すこと
ができる。以上により、加速度センサ105が構成され
ている。本実施の形態の両持ち梁構造の加速度センサ1
05も、上記第3の実施の形態と同様の方法によって製
造することができる。すなわち、図22に示すように、
まず、2枚の圧電基板(LiNbO3 )22a、22b
に両持ち梁部を形成して、圧電基板22a、22bを直
接接合することにより、バイモルフ型の圧電素子を作製
する。次いで、両持ち梁部の上に電極23a、23bを
形成し、バイモルフ型の機械−電気変換子21を作製す
る。次いで、外部電極と電極23a、23bを接続する
ための導電層24a、24b(24bは図示せず)を形
成する。この両持ち梁構造の機械−電気変換子21は、
上記第3の実施例と同じく、基板上に同時に多数形成し
て量産性を高めることができる。機械−電気変換子21
を形成した圧電基板22a、22bに、上記第3の実施
例と同様の工程を用いて凹部と貫通孔を形成したLiN
bO3 基板を直接接合して、容器を形成する。最後に、
外部電極などを設け、加速度センサを作製する。両持ち
梁構造を用いた場合には、同じ長さ、同じ厚さの機械−
電気変換素子であっても、片持ち梁構造の場合より共振
周波数が高くなるので、さらに高い周波数領域の加速度
を測定することが可能となる。機械−電気変換子21の
長さ、厚さ及び幅は、測定対象となる加速度の周波数範
囲を考慮して決定される。測定する加速度の周波数が機
械−電気変換子21の共振周波数に近づくほど、加速度
センサ105の感度は大きくなる。測定周波数範囲にお
いて、加速度センサ105の感度が周波数に対して大き
く依存しないようにするためには、共振周波数を測定周
波数範囲から十分に離すことが必要である。このために
は、例えば、共振周波数が最高測定周波数の2倍の周波
数になるように機械−電気変換素子21を設計すればよ
い。以上のように、本実施の形態によれば、接着剤など
の接着層を用いることなく、圧電基板22a、22bを
強固に直接接合することによって機械−電気変換子21
を形成したので、特性のばらつきや振動の減衰などが無
く、高い感度を有する加速度センサを実現することがで
きる。また、機械−電気変換子21を容器27a、27
bに直接接合するようにしたので、機械−電気変換子2
1の位置合わせの精度が高く、両持ち梁部の長さや支持
状態がばらつくことはない。その結果、安定性が高く、
特性ばらつきの極めて小さい、高い周波数範囲まで測定
可能な小型の加速度センサを実現することができる。ま
た、容器27aと容器27bを直接接合するようにした
ことにより、接着剤を用いることなく、容器27aと容
器27bが強固に接合されるので、接合面の耐熱性が高
くなる。その結果、半田リフローなどを行っても、接合
部からガスが発生することはなく、容器27aと容器2
7bが気密封止された状態となるので、特性が劣化する
ことのない、高い信頼性を有する加速度センサが得られ
る。尚、本実施の形態においては、圧電基板22a、2
2bの材料としてLiNbO3 を用いているが、必ずし
もこれに限定されるものではなく、例えば、LiTaO
3 や水晶を用いてもよい。また、本実施の形態において
は、容器27a、27bの材料としてLiNbO 3 を用
いているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、
例えば、LiTaO3 、水晶、シリコン、ガラスなどを
用いてもよい。好適には機械−電気変換子21を構成す
る圧電基板22a、22bと同じ材料が望ましく、最適
には機械−電気変換子21を構成する圧電基板22a、
22bの材料と熱膨張係数の近いものが望ましい。 〈第5の実施の形態〉図23は本発明の第5の実施の形
態における衝撃検知装置の回路構成図である。図23に
示すように、本衝撃検知装置は、加速度センサ40と、
加速度センサ40から出力される信号を変換し、増幅す
る増幅回路41と、増幅回路41から出力される信号と
基準となる信号を比較する比較回路42と、衝撃を記録
する記憶装置43と、衝撃を表示する表示装置44と、
比較回路42、記憶装置43、表示装置44を制御する
制御回路45とにより構成されている。制御回路45と
しては、この衝撃検知装置が組み込まれる機器の制御装
置の一部を利用することもできる。ここで、加速度セン
サ40としては、上記第1の実施例の加速度センサ(図
6)が用いられている。図24に、増幅回路の構成を示
す。図24に示すように、加速度センサ40は、電界効
果型トランジスタ(FET)のゲートに抵抗R1 と並列
に接続されており、加速度センサ40から出力される信
号は電界効果型トランジスタ(FET)のゲートに入力
される。この回路の周波数特性における低周波側のカッ
トオフ周波数は、抵抗R1 と加速度センサ40の静電容
量C1 とによって決まり、fc =1/2πR1 1 で表
される。このため、fc よりも低い周波数では、出力が
低下することになる。加速度センサ40の静電容量C1
にばらつきが多い場合には、カットオフ周波数fc にば
らつきが生じ、測定可能な最低周波数が変化する。圧電
セラミックを用いた加速度センサでは、静電容量のばら
つきが20%程度あり、カットオフ周波数も同程度ばら
つく。しかし、本発明の圧電単結晶基板を直接接合して
製作した加速度センサ40では、静電容量C1 のばらつ
きが7%以下と十分に小さいため、カットオフ周波数f
c も安定しており、低周波数の加速度に対しても安定し
た出力が得られる。加速度センサ40から出力された信
号は、増幅回路41で変換され、増幅される。増幅回路
41から出力される信号は比較回路42に入力される。
比較回路42では、増幅回路41から出力される信号が
基準となる信号よりも大きいか小さいかを判定する。例
えば、10G以上の衝撃が加わった場合に、衝撃を認識
し、それを記録したり、表示したりする場合について説
明する。図25は、上記第1の実施例で述べた加速度セ
ンサの出力を、図24の回路で測定した場合の出力電圧
と加速度との関係を示す。図25に示すように、10G
の加速度が加わったときの加速度センサ40に接続され
た増幅回路41から出力される信号の大きさは64mV
である。この場合、制御回路45から基準信号として6
4mVを比較回路42に入力する。比較回路42では、
この基準信号と増幅回路41からの出力信号を比較し、
増幅回路41から出力される信号の方が大きい場合に
は、出力信号を発生して、制御回路45に送り返す。こ
れにより、基準となる10Gよりも大きな衝撃が加わっ
たことを制御回路45に認識させることができる。制御
回路45は、基準となる10Gよりも大きな衝撃を受け
たことを記憶するように記憶装置43に命令することが
できる。この際、加速度の大きさや加速度を受けた日時
などを記録することができる。また、制御回路45は、
基準となる10Gよりも大きな衝撃を受けたことや、衝
撃の大きさ及び日時などを表示するように表示装置44
に命令し、表示装置44はこれらの情報を表示する。ま
た、制御回路45は、この衝撃検知装置が組み込まれて
いる機器全体に衝撃による誤動作や破壊を回避するよう
に命令を発することもできる。例えば、この衝撃検知装
置がハードディスクに組み込まれた場合、衝撃を検知し
た瞬間に、ディスクへのヘッドからの情報の書き込みを
中止し、ヘッドがディスクに当たって破壊されないよう
ヘッドを退避するように命令することができる。また、
この衝撃検知装置が携帯電話に組み込まれた場合、故障
が無いか否かを自己診断するような命令を発することも
できる。本実施の形態の衝撃検知装置には、加速度セン
サとして、上記第1の実施の形態の加速度センサ(図
6)が用いられているので、加速度センサの感度ばらつ
きや静電容量のばらつきが無い。その結果、加速度の測
定精度が高く、衝撃を検知する際の基準となる値に対し
て正確な判断を比較回路を用いて行うことのできる衝撃
検知装置を実現することができる。また、衝撃検知装置
を上記のように構成したので、衝撃を検知して記録した
り、衝撃から機器を保護する動作を制御回路で判断し
て、指示することの可能な衝撃検知機器を実現すること
ができる。
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
接着剤などの接着層を用いることなく圧電基板が直接接
合されることによって機械−電気変換子が構成されるの
で、加速度によって機械−電気変換子に撓み振動が発生
したときに、圧電基板に損失なく応力を発生させること
ができる。その結果、大きな起動力が得られるので、高
い感度を有する加速度センサを実現することができる。
また、圧電基板の接合が均一となるため、機械−電気変
換子の共振周波数や感度のばらつきが極めて小さくな
る。さらに、圧電基板間に接着層が介在しないために、
温度変化によって機械−電気変換子の振動特性が変化す
ることはない。また、接着剤を用いることなく、機械−
電気変換子が支持体に直接接合されるので、機械−電気
変換子の支持位置のばらつきが小さくなる。その結果、
共振周波数のばらつきの小さい加速度センサを実現する
ことができる。また、接着剤を用いることなく、機械−
電気変換子が支持体に直接接合されるので、加速度が損
失なく機械−電気変換子に伝達される。また、機械−電
気変換子と支持体との間に接着層が介在しないために、
温度変化によって支持状態が変化することもない。ま
た、接着剤を用いることなく、機械−電気変換子の支持
体が容器に直接接合されるので、支持体が容器に強固に
接合された状態となる。その結果、実装面に生じた加速
度が容器を通じて損失なく支持体に伝達され得る感度の
高い加速度センサを実現することができる。また、接着
剤を用いることなく、圧電素子を構成する圧電基板が容
器に直接接合されるので、機械−電気変換子が容器に強
固に接合された状態となる。その結果、容器が受けた加
速度を損失なく機械−電気変換子に伝達することがで
き、感度の高い加速度センサを実現することができる。
また、支持部材の役目を容器が担うことになるので、構
成部材の数を削減することができる。また、接着剤を用
いることなく、容器を構成する各部分同士が強固に接合
されるので、接合面の耐熱性が高くなる。その結果、半
田リフローなどを行っても、接合部からガスが発生する
ことはなく、容器を構成する各部分同士が気密封止され
た状態となるので、特性が劣化することのない高い信頼
性を有する加速度センサを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における加速度センサに
用いる機械−電気変換子を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例における加速度センサに
用いる機械−電気変換子の製造方法における直接接合の
各段階の圧電基板の界面状態を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施例における加速度センサに
用いる機械−電気変換子の他の例を示す斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施例における片持ち梁構造の
バイモルフ型機械−電気変換子を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施例における片持ち梁構造の
バイモルフ型機械−電気変換子を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例における加速度センサの
一例を示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第1の実施例における片持ち梁構造の
バイモルフ型機械−電気変換子に撓み振動が発生した場
合の様子を示す説明図である。
【図8】圧電基板の結晶軸とカット角との関係を示す図
である。
【図9】LiNbO3 基板のカット角と圧電定数との関
係を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例における加速度センサ
の周波数特性図である。
【図11】本発明の第1の実施例における加速度センサ
のカット角を示す図である。
【図12】水晶基板のカット角と圧電定数との関係を示
す図である。
【図13】水晶基板のカット角と圧電定数との関係を示
す図である。
【図14】水晶基板のカット角と圧電定数との関係を示
す図である。
【図15】本発明の第2の実施例における加速度センサ
に用いる機械−電気変換子を示す断面図である。
【図16】本発明の第2の実施例における加速度センサ
の一例を示す分解斜視図である。
【図17】本発明の第2の実施例における加速度センサ
の一例を示す断面図である。
【図18】本発明の第2の実施例における加速度センサ
の他の例を示す分解斜視図である。
【図19】本発明の第3の実施例における加速度センサ
の製造方法を示す工程図である。
【図20】本発明の第3の実施例における加速度センサ
の製造方法を示す工程図である。
【図21】本発明の第4の実施例における加速度センサ
の一例を示す分解斜視図である。
【図22】本発明の第4の実施例における加速度センサ
の他の例を示す分解斜視図である。
【図23】本発明の第5の実施例における衝撃検知装置
の回路構成図である。
【図24】本発明の第5の実施例における衝撃検知装置
の増幅回路を示す回路図である。
【図25】本発明の第5の実施例における衝撃検知装置
で測定した場合の出力と加速度との関係を示す図であ
る。
【図26】従来技術におけるバイモルフ型機械−電気変
換子を示す斜視図である。
【図27】従来技術における片持ち梁構造のバイモルフ
型機械−電気変換子を示す断面図である。
【図28】従来技術における両持ち梁構造のバイモルフ
型機械−電気変換子を示す断面図である。
【符号の説明】
1 機械−電気変換子 2a、2b 圧電基板 3a、3b 電極 5a、5b 導電性ペースト 7 導電層 9 外部電極 10 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 佳宏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川崎 修 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対する2つの主面を有する少なくとも
    2つの圧電基板の前記主面同士が直接接合されて構成さ
    れた圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に
    形成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機
    械−電気変換子を支持する支持体とを備えた加速度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 2つの圧電基板の主面同士が、前記2つ
    の圧電基板の構成原子が酸素及び水酸基からなる群から
    選ばれる少なくとも1つを介して相互に結合することに
    より接合されている請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】 2つの圧電基板が、分極軸の向きが互い
    に逆方向となるように接合されている請求項1に記載の
    加速度センサ。
  4. 【請求項4】 2つの圧電基板がバッファ層を介して直
    接接合されている請求項1に記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】 機械−電気変換子の一端が支持体に支持
    されている請求項1に記載の加速度センサ。
  6. 【請求項6】 機械−電気変換子の両端が支持体に支持
    されている請求項1に記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】 圧電基板が結晶構造3m族の単結晶圧電
    材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y
    軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がY軸とな
    す角が+129°〜+152°の軸に垂直で、かつ、X
    軸を含み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線
    がX軸に垂直である請求項1に記載の加速度センサ。
  8. 【請求項8】 圧電基板が結晶構造3m族の単結晶圧電
    材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y
    軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がY軸とな
    す角が−26°〜+26°の軸に垂直で、かつ、X軸を
    含み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線がX
    軸と平行である請求項1に記載の加速度センサ。
  9. 【請求項9】 圧電基板が結晶構造32族の単結晶圧電
    材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、Y
    軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がX軸に垂
    直で、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線がZ
    軸と+52°〜+86°の角度をなす請求項1に記載の
    加速度センサ。
  10. 【請求項10】 圧電基板が結晶構造32族の単結晶圧
    電材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、
    Y軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がX軸と
    なす角が−26°〜+26°の軸に垂直で、かつ、Y軸
    を含み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線が
    Y軸に平行である請求項1に記載の加速度センサ。
  11. 【請求項11】 圧電基板が結晶構造32族の単結晶圧
    電材料からなり、前記単結晶圧電材料の結晶軸をX軸、
    Y軸、Z軸としたときに、前記圧電基板の主面がX軸と
    なす角が+52°〜+68°の軸に垂直で、かつ、Z軸
    を含み、前記圧電基板の重心と支持部中心とを結ぶ線が
    Z軸に垂直である請求項1に記載の加速度センサ。
  12. 【請求項12】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体とを備え、前記機械−電
    気変換子が前記支持体に直接接合されている加速度セン
    サ。
  13. 【請求項13】 機械−電気変換子を構成する圧電基板
    と支持体とが、前記圧電基板の構成原子と前記支持体の
    構成原子が酸素及び水酸基からなる群から選ばれる少な
    くとも1つを介して相互に結合することにより接合され
    ている請求項12に記載の加速度センサ。
  14. 【請求項14】 機械−電気変換子を構成する圧電基板
    と支持体とがバッファ層を介して直接接合されている請
    求項12に記載の加速度センサ。
  15. 【請求項15】 圧電基板と支持体とが同一の材料から
    なる請求項12に記載の加速度センサ。
  16. 【請求項16】 機械−電気変換子の一端が支持体に支
    持されている請求項12に記載の加速度センサ。
  17. 【請求項17】 機械−電気変換子の両端が支持体に支
    持されている請求項12に記載の加速度センサ。
  18. 【請求項18】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体と、前記機械−電気変換
    子を収容する容器とを備え、前記支持体が前記容器に直
    接接合されている加速度センサ。
  19. 【請求項19】 容器と支持体とが、前記容器の構成原
    子と前記支持体の構成原子が酸素及び水酸基からなる群
    から選ばれる少なくとも1つを介して相互に結合するこ
    とにより接合されている請求項18に記載の加速度セン
    サ。
  20. 【請求項20】 容器と支持体とがバッファ層を介して
    直接接合されている請求項18に記載の加速度センサ。
  21. 【請求項21】 容器と支持体とが同一の材料からなる
    請求項18に記載の加速度センサ。
  22. 【請求項22】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を収容する容器とを備え、前記圧電素子を
    構成する前記圧電基板が前記容器に直接接合されること
    によって、前記機械−電気変換子が支持されている加速
    度センサ。
  23. 【請求項23】 圧電基板と容器とが、前記圧電基板の
    構成原子と前記容器の構成原子が酸素及び水酸基からな
    る群から選ばれる少なくとも1つを介して相互に結合す
    ることにより接合されている請求項22に記載の加速度
    センサ。
  24. 【請求項24】 圧電基板と容器とがバッファ層を介し
    て直接接合されている請求項22に記載の加速度セン
    サ。
  25. 【請求項25】 圧電基板と容器とが同一の材料からな
    る請求項22に記載の加速度センサ。
  26. 【請求項26】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体と、前記機械−電気変換
    子を収容する少なくとも2つの部分からなる容器とを備
    え、前記容器を構成する各部分同士が直接接合されてい
    る加速度センサ。
  27. 【請求項27】 容器を構成する各部分同士が、容器の
    構成原子が酸素及び水酸基からなる群から選ばれる少な
    くとも1つを介して相互に結合することにより接合され
    ている請求項26に記載の加速度センサ。
  28. 【請求項28】 容器を構成する各部分同士がバッファ
    層を介して直接接合されている請求項26に記載の加速
    度センサ。
  29. 【請求項29】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体とを備えた加速度センサ
    の製造方法であって、前記2つの圧電基板の前記主面同
    士を直接接合することによって圧電素子を形成すること
    を特徴とする加速度センサの製造方法。
  30. 【請求項30】 親水化処理を施した2つの圧電基板の
    主面同士を接合した後、熱処理を施すことにより、前記
    2つの圧電基板の前記主面同士を直接接合する請求項2
    9に記載の加速度センサの製造方法。
  31. 【請求項31】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体とを備えた加速度センサ
    の製造方法であって、前記支持体を前記圧電素子を構成
    する前記圧電基板に直接接合することを特徴とする加速
    度センサの製造方法。
  32. 【請求項32】 親水化処理を施した支持体と圧電基板
    を接合した後、熱処理を施すことにより、前記支持体を
    前記圧電基板に直接接合する請求項31に記載の加速度
    センサの製造方法。
  33. 【請求項33】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体と、前記機械−電気変換
    子を収容する容器とを備えた加速度センサの製造方法で
    あって、前記支持体を前記容器に直接接合することを特
    徴とする加速度センサの製造方法。
  34. 【請求項34】 親水化処理を施した支持体と容器を接
    合した後、熱処理を施すことにより、前記支持体を前記
    容器に直接接合する請求項33に記載の加速度センサの
    製造方法。
  35. 【請求項35】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を収容する容器とを備えた加速度センサの
    製造方法であって、前記圧電素子を構成する圧電基板を
    前記容器に直接接合することを特徴とする加速度センサ
    の製造方法。
  36. 【請求項36】 親水化処理を施した圧電基板と容器を
    接合した後、熱処理を施すことにより、前記圧電基板を
    前記容器に直接接合する請求項35に記載の加速度セン
    サの製造方法。
  37. 【請求項37】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体と、前記機械−電気変換
    子を収容する少なくとも2つの部分からなる容器とを備
    えた加速度センサの製造方法であって、前記容器の各部
    分同士を直接接合することを特徴とする加速度センサの
    製造方法。
  38. 【請求項38】 親水化処理を施した容器の各部分同士
    を接合した後、熱処理を施すことにより、前記容器の各
    部分同士を直接接合する請求項37に記載の加速度セン
    サの製造方法。
  39. 【請求項39】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を収容する容器とを備えた加速度センサの
    製造方法であって、複数の片持ち梁部又は両持ち梁部が
    パターン形成された少なくとも2つの圧電基板を直接接
    合して複数の圧電素子を形成する工程と、前記圧電素子
    に対応する部位に凹部が形成された容器を前記圧電基板
    に直接接合する工程と、前記圧電素子を含む個々の加速
    度センサに分離する工程とを備えたことを特徴とする加
    速度センサの製造方法。
  40. 【請求項40】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を収容する容器とを備えた加速度センサの
    製造方法であって、少なくとも2つの圧電基板を直接接
    合した後、複数の片持ち梁部又は両持ち梁部をパターン
    形成して複数の圧電素子を形成する工程と、前記圧電素
    子に対応する部位に凹部が形成された容器を前記圧電基
    板に直接接合する工程と、前記圧電素子を含む個々の加
    速度センサに分離する工程とを備えたことを特徴とする
    加速度センサの製造方法。
  41. 【請求項41】 圧電素子を形成した後に、前記圧電素
    子の相対する主面に電極を形成する請求項39又は40
    に記載の加速度センサの製造方法。
  42. 【請求項42】 圧電基板に電極を形成した後に、片持
    ち梁部又は両持ち梁部をパターン形成する請求項39又
    は40に記載の加速度センサの製造方法。
  43. 【請求項43】 電極を形成する際に、同時に圧電基板
    上に導電層を形成する請求項41又は42に記載の加速
    度センサの製造方法。
  44. 【請求項44】 相対する2つの主面を有する少なくと
    も2つの圧電基板の前記主面同士が接合されて構成され
    た圧電素子と、前記圧電素子の相対する2つの主面に形
    成された電極とからなる機械−電気変換子と、前記機械
    −電気変換子を支持する支持体とを備えた加速度センサ
    と、前記加速度センサから出力される信号を変換し、増
    幅する増幅回路と、前記増幅回路から出力される信号と
    基準となる信号とを比較する比較回路と、前記加速度セ
    ンサが組み込まれた機器を制御する制御回路と、衝撃を
    記録する記憶回路とを備えた衝撃検知装置。
JP25980896A 1995-10-09 1996-09-30 加速度センサ及びその製造方法、並びに加速度センサを利用した衝撃検知機器 Withdrawn JPH1096742A (ja)

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