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JPH1064099A - 光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置

Info

Publication number
JPH1064099A
JPH1064099A JP8222206A JP22220696A JPH1064099A JP H1064099 A JPH1064099 A JP H1064099A JP 8222206 A JP8222206 A JP 8222206A JP 22220696 A JP22220696 A JP 22220696A JP H1064099 A JPH1064099 A JP H1064099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light beam
light
pickup device
optical pickup
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8222206A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Yokota
英明 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP8222206A priority Critical patent/JPH1064099A/ja
Publication of JPH1064099A publication Critical patent/JPH1064099A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で収差補正を行うことができる手
段を備えると共に、高出力の短波長半導体レーザを用い
ることなく高密度記録媒体に記録再生を行うことができ
る光学ピックアップ装置を提供すること。 【解決手段】 異なる波長の光ビームを発生する2つの
光源を有し、該光源より出射した光ビームを光記録媒体
に導くための光学手段を有している光学ピックアップ装
置に於いて、波長の異なる2つの光ビームが共に通過す
る光路に、波長の長い方の光ビームの透過率が主に低下
する部分があり、記録時には、波長の長い方の光源の
み、又は両方の光源が点灯し、再生時には、いずれか一
方の光源のみが点灯することを特徴とする光学ピックア
ップ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学ピックアップ装
置に係り、特に、2個以上の光源を有する光学ピックア
ップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光記録媒体の応用範囲の広範化に
伴い、記録密度、基板(保護層)の厚み、基板(保護
層)の材質、記録再生方式、ディスクサイズ等が異なる
多種の光記録媒体が、提供されている。そのため、光学
ピックアップ装置に対しては、記録、再生等の基本機能
に加えて、異なった種類の媒体を扱うことが出来る汎用
性の高さも要求されるようになった。
【0003】例えば、記録再生方式が異なる記録媒体と
しては、記録表面にピット(微細な凹凸)を設けた再生
専用型、記録表面に有機色素を塗布し記録時に高出力の
光ビームでこの有機色素の反射率を変化させ信号を記録
する追記型、磁化で信号を記録し、この信号(磁化方
向)をカー効果を利用して検出する光磁気型、結晶状態
と非結晶状態という結晶状態により信号を記録し、この
信号を光学定数N(=n−ik)の違いによる反射光量
差により検出する相変化型があり、これらの記録媒体で
は、再生時より記録時の方が光ビームの光強度を大きく
する必要がある。
【0004】次に、記録密度と光ビームのスポットとの
関係について説明する。
【0005】記録媒体の記録密度は、記録単位(記録マ
ーク)の大きさによって規定され、低密度記録媒体の場
合には、記録マークの径は0.5μm程度であり、高密
度記録媒体の場合には、記録マークの径は0.3μm程
度である。一方、スポットの径も、記録マークの径に応
じて調整する必要があり、記録マークの径が0.5μm
程度の場合には、スポットの径は1.4μm程度に、記
録マークの径が0.3μm程度の場合には、スポットの
径は0.9μm程度にする必要がある。
【0006】上記のように記録媒体の記録密度に応じ
て、スポットの径を調整するためには、対物レンズの開
口数や光ビームの波長を変える必要がある。次に、スポ
ットの径と対物レンズの開口数及び光ビームの波長の関
係について説明する。
【0007】スポット径Rは次式で与えられる。
【0008】R=0.61λ/NA この式で、λは光ビームの波長であり、又、NAはレン
ズの開口数であり、次式で与えられる。
【0009】NA=n×sinθ この式で、nは屈折率であり、θは図11(レンズ35
の開口数を説明するための説明図)に示したように射出
瞳径に張る角度である。
【0010】これらの式からもわかるように、スポット
径Rを小さくするためには、光ビームの波長λを短くす
るか、又は、レンズの開口数NA、つまりθを大きくす
る必要がある。
【0011】しかし、レンズの開口数NAが大きくなる
と、基板(保護層)で発生する球面収差が大きくなる。
ここで、球面収差とは収束光が屈折率が1でない平行平
板(屈折率が空気の屈折率と異なる平行平板)内を通過
した場合に発生する波面収差であり、回折限界まで光ビ
ームを絞り込むような光学系では、その光ビームの波面
収差を十分に小さくする必要がある。一般的にはマレシ
ャルの基準と呼ばれる目安が知られおり、この基準によ
れば、その波面収差量を0.07λRMSより小さくす
る必要がある。
【0012】ここで、結像に寄与する光ビームの波面収
差が小さいということは、図12に示したように波面す
なわち光ビームの等位相面が、スポット42を中心とし
た球面になっているということである。
【0013】しかし、光ビームの等位相面が、保護層4
0中でスポット42を中心とした球面(点a、点a’を
結ぶ曲線で示された球面)である場合に、保護層40の
外ではスポット42を中心とした球面(点b、点b’、
点b”を結ぶ曲線で示された曲面)にならない。
【0014】このように保護層40の外で光ビームの等
位相面がスポット42を中心とした球面にならないの
は、保護層40の屈折率(例えば、ポリカーボネイトで
は1.55)と空気(真空)の屈折率との差異により、
保護層40中を進行する光ビームの速度と空気(真空)
中を進行する光ビームの速度が異なるためである。
【0015】つまり、屈折率が1.55の保護層40中
を進行する光ビームの速度(dc間の速度)は空気(真
空)中を進行する光ビームの速度(cb”間の速度)よ
りも遅いので、光路長が等しい線分bd(又は線分b’
d)と線分b”dの長さは等しくならない。そして、こ
の線分bd(又は線分b’d)と線分b”dとの差は開
口数NAが大きい場合の方が大きくなる。
【0016】又、開口数NAが大きいくなると、図13
に示したように光ビームの光軸が光記録媒体36に対し
て傾いた場合に発生するコマ収差も大きくなる。具体的
には、このコマ収差量は次式で与えられ、この式からも
わかるようにコマ収差量Wcは開口数の3乗に比例して
大きくなる。
【0017】
【数1】
【0018】尚、光記録媒体が光ビームの光軸に対して
傾くのは、主に光記録媒体の反りが原因であって、例え
ば0.7度程度の傾きが生じることは珍しくない。
【0019】従って、光記録媒体の高密度化に対応して
光ビームの波長λを短くし、レンズの開口数NAを大き
くした場合には、上記球面収差やコマ収差を低減するた
めに基板(保護層)の厚みを薄くすることが多い。
【0020】又、基板(保護層)の厚みが異なる光学記
録媒体、例えば、基板(保護層)の厚みが1.2mmの
低密度記録媒体と、基板(保護層)の厚みが0.6mm
の高密度記録媒体とでは、基板(保護層)で発生する球
面収差の量が異なるため、光学ピックアップ装置の収束
光線に予め与えておく球面収差の量を変えなければなら
ない。
【0021】このため、基板(保護層)の厚みが異なる
光学記録媒体を扱う光学ピックアップ装置では、通常、
対物レンズを共用することができず、基板(保護層)の
厚みに合わせて複数の対物レンズを交換する手段等が設
けられている。又、対物レンズを交換せずに、液晶素子
や補正素子を用い、簡単な構成で基板(保護層)の厚み
が異なる光学記録媒体を扱う光学ピックアップ装置も知
られている。
【0022】次に、液晶素子を用いた光学ピックアップ
装置と補正素子を用いた光学ピックアップ装置について
説明する。
【0023】図14は、特開平8ー102079号公報
に記載されている液晶素子を用いた光学ピックアップ装
置である。
【0024】この光学ピックアップ装置 に於いては、
半導体レーザ31から出射した光ビームは、回折格子3
2で主ビーム(焦点誤差信号用、記録再生信号用)と副
ビーム(トラッキング誤差信号用)に分離した後、コリ
メータレンズ33に入射する。コリメータレンズ33に
入射した光ビームは、発散光から平行光にされ、ビーム
スプリッタ34に入射する。ビームスプリッタ34に入
射した光ビームは対物レンズ35の方向に反射され、液
晶素子51を介して対物レンズ35に入射する。対物レ
ンズ35に入射した光ビームは平行光から収束光にさ
れ、光記録媒体36の記録表面にスポットを形成する。
【0025】この光ビームは、記録表面で反射され、そ
の際、記録表面の記録情報に応じて変調される。記録表
面で反射された光ビームは、対物レンズ35で再び平行
光とされ、ビームスプリッタ24に入射する。ビームス
プリッタ24に入射した光ビームは、ビームスプリッタ
24内を直進し、集光レンズ37に入射する。集光レン
ズ37に入射した光ビームは、平行光から収束光にさ
れ、アナモフィックレンズ38に入射する。アナモフィ
ックレンズ38に入射した光ビームは、焦点誤差信号検
出用非点収差を発生し、受光素子39に入射する。受光
素子39に入射した光ビームは、トラッキング誤差信
号、焦点誤差信号、記録再生信号等の電気信号に変換さ
れる。
【0026】上記光学ピックアップ装置で、正確な電気
信号を得るためには、適正なスポットを記録表面に結像
する必要があり、この光学ピックアップ装置では液晶素
子51を用いて光ビームの収差の影響を低減している。
【0027】図15及び図16は、液晶素子51を用い
て基板(保護層)の薄い高密度記録媒体と基板(保護
層)の厚い低密度記録媒体に記録再生を行う場合を示し
ている。
【0028】図15((a)液晶素子の平面図、(b)
液晶素子を透過する光ビームを示した説明図)は高密度
記録媒体を再生するの場合を示し、液晶素子51に入射
した光ビームは、液晶素子51中を一様に透過した後、
対物レンズ52で収束光とされる。又、対物レンズ52
を透過する際に、光ビームには高密度記録媒体の基板
(保護層)53aで発生する球面収差を打ち消す逆向き
の球面収差が与えられる(以下、収差補正という)。こ
のように収差補正がなられた収束光の光ビームは、基板
(保護層)53a中を透過し、記録表面54a上に小さ
なスポット55aを結像する。
【0029】図16((a)液晶素子の平面図、(b)
液晶素子を透過する光ビームを示した説明図)は低密度
記録媒体を再生するの場合を示し、液晶素子51が光ビ
ームの周辺部を遮断し、中央部の光ビームのみが対物レ
ンズ52に入射し、対物レンズ52で収束光とされる。
ここで、対物レンズ52を透過する際に、光ビームには
高密度記録媒体の場合と同じ収差補正がなされる。この
ように収差補正がなられた収束光の光ビームは、基板
(保護層)53b中を透過し、記録表面54b上にスポ
ット55bを結像するが、θ1>θ2であるため実効的
な開口数が小さくなり、スポット径は高密度記録媒体を
再生する場合よりも大きくなる。
【0030】又、低密度記録媒体の基板(保護層)53
bは、高密度記録媒体の基板(保護層)53aより厚い
ので、高密度記録媒体の場合と同じ収差補正では、収差
補正が不十分となるが、低密度記録媒体の場合には、θ
2つまり開口数が小さいため、補正しきれない球面収差
は小さく、無視することができる。従って、近似的には
球面収差は補正されていると考えても差し支えがない。
【0031】つまり、球面収差の発生量は、光ビーム
(光束)の周辺部では大きく、光ビーム(光束)の中央
部では極めて小さいため、周辺部の光ビームを遮断すれ
ば、収差補正が不十分であっても球面収差はほとんど問
題にならない。
【0032】以上のように、液晶素子51を用いた光学
ピックアップ装置では、対物レンズに入射する光ビーム
の径(実効的な開口数)を制御することにより、低密度
記録媒体と密度記録媒体の場合のスポット径を変更する
と共に、近似的に球面収差を補正していた。
【0033】次に、特開平5ー120720号公報に記
載されている補正素子を用いた光学ピックアップ装置に
ついて説明する。
【0034】図17は補正素子60を用いて基板(保護
層)の薄い高密度記録媒体と基板(保護層)の厚い低密
度記録媒体に記録再生を行う光学ピックアップ装置を示
している。この光学ピックアップ装置では、長波長半導
体レーザ31aから出射した光ビームは、回折格子32
a、コリメータレンズ33a、ビームスプリッタ34
a、対物レンズ35を介して、又、短波長半導体レーザ
31bから出射した光ビームは回折格子32b、コリメ
ータレンズ33b、ビームスプリッタ34b、対物レン
ズ35を介して、光記録媒体36の記録表面にスポット
を形成する。
【0035】上記光学ピックアップ装置では、対物レン
ズ36を透過する際に、光ビームには高密度記録媒体の
基板(保護層)で発生する球面収差を打ち消す逆向きの
球面収差が与えられる。従って、短波長半導体レーザ3
1bから出射した光ビームにより高密度記録媒体に記録
再生を行う場合には、光路に補正素子60を挿入せずに
記録再生を行う。一方、高密度記録媒体よりも基板(保
護層)が厚い低密度記録媒体に記録再生を行う場合に
は、対物レンズ36で与えられる収差補正だけでは補正
量が不十分なので、光路に補正素子60を挿入し、不足
した補正量を補足する。
【0036】このように補正素子を機械的機構により着
脱することにより、基板(保護層)の薄い高密度記録媒
体と基板(保護層)の厚い低密度記録媒体に記録再生を
行うことができる。
【0037】ところで光学ピックアップ装置では、記録
再生時に対物レンズがフォーカス方向(記録媒体の記録
表面に垂直な方向)やトラッキング方向(記録媒体の記
録表面に平行な方向)に移動するが、このフォーカシン
グ動作やトラッキング動作により光路に補正素子60を
挿入した場合に発生する波面収差量が変化する。
【0038】まず、図18(a)に示したようにフォー
カシング動作をした場合には、波面収差量は、図18
(b)に示したように変化する。ここで、波面収差量は
対物レンズ36が中立的な位置にある場合に最も低くな
り、フォーカシング動作に於ける一般的な可動範囲であ
る−0.5〜+0.5mmの範囲で、マレシャルの基準
(0.07λRMS)を十分に満足することができる。
【0039】一方、図19(a)に示したようにトラッ
キング動作をした場合には、波面収差量は、図19
(b)の曲線61に示したように変化する。この曲線6
1に示した波面収差量の変化は、液晶素子を用いた光学
ピックアップ装置における波面収差量の変化(曲線6
2)より非常に大きくなり、偏心量が非常に小さい光記
録媒体(ディスク)でなければ記録再生を行うことがで
きない。
【0040】又、光路に補正素子60を挿入した光学ピ
ックアップ装置では、記録媒体の傾きに対する許容量も
小さくなり、反りの大きな光記録媒体に記録再生を行う
ことが困難になる。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】以下に、特開平8ー1
02079号公報に記載されている液晶素子を用いた光
学ピックアップ装置に於ける問題点と特開平5ー120
720号公報に記載されている補正素子を用いた光学ピ
ックアップ装置に於ける問題点を列挙する。
【0042】[液晶素子を用いた光学ピックアップ装置
に於ける問題点] (1).液晶素子はその構造が複雑で、高価であるた
め、これを用いた光学ピックアップ装置は、コスト高に
なる。
【0043】(2)液晶素子は、その動作電源が必要と
なるため、光学ピックアップ装置の構造が複雑化し、消
費電力が増加する。
【0044】(3)液晶素子は、液晶と導電性透明膜と
偏光フィルタの組み合わせからなっているので光ビーム
の損失が大きく、光ビームの利用効率が低下する。従っ
て、高出力の半導体レーザが必要となり、光学ピックア
ップ装置の消費電力が増加する。
【0045】(4)高密度記録媒体に記録再生を行うた
め、短波長の半導体レーザを用いる必要があが、記録時
に要求される光強度の大きな光ビームを出力する高出力
タイプの短波長半導体レーザは非常に高価であり、信頼
性も低い。
【0046】(5)短波長半導体レーザだけで光学ピッ
クアップ装置を構成した場合、この短波長半導体レーザ
から出力された光ビームで、長波長の光ビームに対応し
た追記型記録媒体(有機色素を用いた追記型記録媒体)
を再生することができず、又、再生しようとした場合に
は、記録媒体に修復不可能な損傷を与える可能性があ
る。
【0047】[補正素子を用いた光学ピックアップ装置
に於ける問題点] (1)トラッキング動作に対する許容量が小さく、偏心
量の大きな光記録媒体に対して記録再生を行うことが難
しい。
【0048】(2)光記録媒体の傾きに対する許容量が
小さく、反りの大きな光記録媒体に対して記録再生を行
うことが難しい。
【0049】(3)光記録媒体の基板(保護層)の厚さ
に応じて、補正素子を着脱する機械的機構に高い精度が
要求され、光学ピックアップ装置の作製が難しい。
【0050】そこで本発明は、上記問題点を解決し、簡
単な構成で収差補正を行うことができる手段を備えると
共に、高出力の短波長半導体レーザを用いることなく高
密度記録媒体に記録再生を行うことができる光学ピック
アップ装置を提供することを目的とする。
【0051】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の光学ピッ
クアップ装置は、異なる波長の光ビームを発生する2つ
の光源を有し、該光源より出射した光ビームを光記録媒
体に導くための光学手段を有している光学ピックアップ
装置に於いて、波長の異なる2つの光ビームが共に通過
する光路に、波長の長い方の光ビームの透過率が主に低
下する部分があり、記録時には、波長の長い方の光源の
み、又は両方の光源が点灯し、再生時には、いずれか一
方の光源のみが点灯することを特徴とするものである。
【0052】請求項2記載の光学ピックアップ装置は、
請求項1記載の光学ピックアップ装置に於いて、上記波
長の長い方の光ビームの透過率が主に低下する部分が、
波長によって透過率が異なる色素を被着した透明基材で
あることを特徴とするものである。
【0053】請求項3記載の光学ピックアップ装置は、
請求項2記載の光学ピックアップ装置に於いて、色素を
被着した上記透明基材が、対物レンズであることを特徴
とするものである。
【0054】請求項4記載の光学ピックアップ装置は、
請求項2又は3記載の光学ピックアップ装置に於いて、
上記色素がナフタロシアニンであることを特徴とするも
のである。
【0055】請求項5記載の光学ピックアップ装置は、
請求項1記載乃至請求項4記載のいずれかの光学ピック
アップ装置に於いて、波長の長い方の光ビームの透過率
が主に低下する部分で、光ビームの断面外周部の透過率
が主に低下することを特徴とするものである。
【0056】請求項6記載の光学ピックアップ装置は、
請求項1記載乃至請求項4記載のいずれかの光学ピック
アップ装置に於いて、波長の長い方の光ビームの透過率
が主に低下する部分で、光ビームの断面外周部及び中央
部が主に低下し、該断面外周部と中央部との間に、透過
率がほとんど低下しない部分があることを特徴とするも
のである。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の光学ピックアッ
プ装置を図面を参照して説明する。
【0058】図1及び図2は、発振波長650nmの半
導体レーザー1と発振波長780nmの半導体レーザー
2を具備する本発明にかかる光学ピックアップ装置の構
成を示した説明図であり、図1は半導体レーザー1を点
灯させた場合を、図2は半導体レーザー2を点灯させた
場合を示す。ここで、半導体レーザー1から出力された
光ビームはダイクロイックミラー3を直進し、半導体レ
ーザー2から出力された光ビームはダイクロイックミラ
ー3で反射し、いずれの光ビームについても回折格子4
に入射する。回折格子4に入射した光ビームは、主ビー
ム(焦点誤差信号用、記録再生信号用)と副ビーム(ト
ラッキング誤差信号用)に分離した後、コリメータレン
ズ5に入射する。コリメータレンズ5に入射した光ビー
ムは、発散光から平行光とされ、ビームスプリッタ6に
入射する。ビームスプリッタ6に入射した光ビームは、
対物レンズ8の方向に反射され、光学素子7を介して対
物レンズ8に入射する。対物レンズ8に入射した光ビー
ムは、平行光から収束光とされ、光記録媒体9の記録表
面にスポットを形成する。
【0059】このようにして光記録媒体9の記録表面に
スポットを形成した光ビームは、記録表面で反射され、
対物レンズ8に入射する。対物レンズ8に入射した光ビ
ームは、再び平行光とされ、光学素子7を通過し、ビー
ムスプリッタ7を直進して集光レンズ10に入射する。
集光レンズ10に入射した光ビームは平行光から収束光
にされ、アナモフィックレンズ11に入射する。アナモ
フィックレンズ11に入射した光ビームは焦点誤差信号
検出用非点収差を発生し、受光素子12に達する。受光
素子12に達した光ビームは、トラッキング誤差信号、
焦点誤差信号及び記録再生信号に変換される。
【0060】上記光学ピックアップ装置に於いては、光
ビームの波長が650nmであるか、又は780nmで
あるかによって、対物レンズ8の実効開口数(対物レン
ズ8に入射する光ビームに対する実質的な開口数)が変
化する。尚、前記実効開口数は、光ビームの波長が78
0nmである場合の方が小さくなるように設定されてお
り、図2に示したように発振波長780nmの半導体レ
ーザー1から出力された光ビームの方が、小さい開口数
で結像する。
【0061】この実効開口数の変化は、光ビームの波長
に応じて透過率が変化する色素が塗布された光学素子7
により、対物レンズ8に入射する光ビームの径が変化す
るために生じる。
【0062】図3は本発明にかかる光学ピックアップ装
置の光路中に設置された光学素子7の例を示した斜視図
である。同図(a)に示した光学素子は、光学ガラスB
K7からなる平行平板状の透明基材7aの入射面又は出
射面の外周部に色素7bを塗布したものであり、その中
央部には色素7bが塗布されていない円形状の領域があ
る。一方、(b)に示した光学素子は、同様の透明基材
7aの入射面又は出射面の全面に色素2を塗布したもの
であり、その中央部には、円形状に色素7bの塗布量が
少ない部分(色素7bが薄く塗布された部分)がある。
【0063】尚、上記光学素子に於いては、色素7bと
してナフタロシアニン色素を用いた。この色素の透過率
は、図4に示したように波長780nm付近で急激に低
下する。
【0064】又、透明基材7aは、光学ガラス以外の光
を透過する材料、例えば、プラスチック等を用いてもよ
い。
【0065】図5は、図3(a)に示した光学素子のA
A’断面図と、AA’断面に沿った透過率の分布を示し
たものである((a)断面図、(b)波長650nmの
光ビームに対する透過率の分布、(b)波長780nm
の光ビームに対する透過率の分布)。
【0066】この光学素子は、図5(a)の断面図に示
したように、外周部に色素が塗布されているが、この色
素の波長650nmの光ビームに対する透過率はほぼ1
00%なので、波長650nmの光ビームの場合、図5
(b)に示したように光学素子に入射した光ビームは中
央部又は外周部を問わず全面でほぼ100%透過する。
一方、上記色素の波長780nmの光ビームに対する透
過率はほぼ0%なので、波長780nmの光ビームの場
合、図5(c)に示したように光学素子の外周部に入射
した光ビームはほとんど透過せず(透過率がほぼ0
%)、中央部に入射した光ビームはほぼ100%透過す
る。
【0067】図6は、図3(b)に示した光学素子のB
B’断面図と、BB’断面に沿った透過率の分布を示し
たものである((a)断面図、(b)波長650nmの
光ビームに対する透過率の分布、(b)波長780nm
の光ビームに対する透過率の分布)。
【0068】この光学素子は、図6(a)の断面図に示
したように、外周部で厚く、中央部で薄く色素が塗布さ
れているが、この色素の波長650nmの光ビームに対
する透過率はほぼ100%なので、波長650nmの光
ビームの場合、図5(b)に示したように光学素子に入
射した光ビームは中央部又は外周部を問わず全面でほぼ
100%透過する。一方、上記色素の波長780nmの
光ビームに対する透過率はほぼ0%なので、色素が厚く
塗布されている外周部では光ビームの透過率が0%に近
づき、色素が薄く塗布されている中央部では光ビームの
透過率が100%に近づく。
【0069】従って、図3に示したような光学素子を光
学ピックアップ装置の光路中に設置した場合、波長65
0nmの光ビームについては、実効開口数が大きいため
小さなスポットを形成する。一方、波長780nmの光
ビームについては、波長が長い分と実効開口数が小さい
分だけスポット径は大きくなる。
【0070】次に、図1及び図2に示した光学ピックア
ップ装置を用いて、記録媒体に記録されている信号を再
生する場合について説明する。
【0071】まず、高密度記録媒体を再生する場合に
は、発振波長650nmの半導体レーザー1だけを点灯
させ、記録表面に小さなスポットを形成し、記録媒体に
記録されている信号を読み出す。一方、低密度記録媒体
を再生する場合には、発振波長780nmの半導体レー
ザー2だけを点灯させ、記録表面に比較的大きなスポッ
トを形成し、記録媒体に記録されている信号を読み出
す。
【0072】ここで、高密度記録媒体と低密度記録媒体
とでは、通常、基板(保護層)の厚みが異なる(通常、
低密度記録媒体の方が基板(保護層)が厚い)ため、基
板(保護層)で発生する球面収差の量も異なるが、対物
レンズ又はその他の光学素子でなされる収差補正は、高
密度記録媒体に適したものとする。従って、低密度記録
媒体の場合には、十分な収差補正がなされないが、発生
する球面収差が小さい対物レンズ中央部の光線のみが結
像に寄与するので、やはり回折限界程度まで光ビームを
絞り込むことができる。
【0073】尚、この光学ピックアップ装置では、高密
度記録媒体の基板(保護層)の厚みを0.6mm、低密
度記録媒体の基板(保護層)の厚みを1.2mmとし、
高密度記録媒体再生時の対物レンズの開口数を0.6、
低密度記録媒体再生時の対物レンズの実質的な開口数を
0.35とした。又、光学素子に塗布した色素の膜厚は
800Aとした。
【0074】次に、記録媒体に信号を記録する場合につ
いて説明する。
【0075】通常、記録媒体に信号を記録する場合に
は、再生の場合ほど小さなスポットは必要とされない
が、光ビームの光強度については再生の場合よりも強く
する必要がある。従って、高密度記録媒体であっても発
振波長780nmの半導体レーザー2だけを用いて信号
を記録することができる。但し、このときに半導体レー
ザーは再生の場合よりも高出力で点灯させる必要があ
る。又、スポット中心部の光強度をより強くしたい場合
には、発振波長780nmの半導体レーザー2と発振波
長650nmの半導体レーザーの双方を点灯させてもよ
い。
【0076】又、低密度記録媒体の場合にも、点灯の出
力を調整すれば、発振波長780nmの半導体レーザー
2だけを用いて信号を記録することができる。
【0077】尚、発振波長650nmの半導体レーザー
1に高出力のものを用いれば、発振波長650nmの半
導体レーザー1だけで記録媒体に信号を記録することも
できるが、発振波長の短い半導体レーザーの高出力タイ
プは非常に高価なので、発振波長780nmの半導体レ
ーザーつまり発振波長の長い半導体レーザーだけを高出
力タイプとした方が、より低価格で光学ピックアップ装
置を提供することができる。
【0078】図7は、光ビームが形成するスポットの径
方向に沿った光強度分布である。ここで、20は発振波
長780nmの半導体レーザー2だけを点灯させた場合
の光強度分布であり、21は発振波長650nmの半導
体レーザー1だけを点灯させた場合の光強度分布であ
り、22は発振波長780nmの半導体レーザー2と発
振波長650nmの半導体レーザー1の双方を点灯させ
た場合の光強度分布である。同図からも明らかなよう
に、発振波長780nmの半導体レーザー2と発振波長
650nmの半導体レーザー1の双方を点灯させた場合
は、スポット中心部の光強度をより強くすることができ
る。
【0079】又、上記光学素子7に於いては、透明基材
の外周部だけに色素を塗布して、発生する球面収差が大
きい対物レンズ外周部の光ビームを遮断しているが、こ
の場合に実効開口数が小さくなっためにスポットが大き
くなり過ぎた場合には、図8((a)斜視図、(b)C
C’断面図)に示したように透明基材7aの中心部にも
色素7bを塗布してスポットの大きさを調整してもよ
い。これは超解像効果を応用したものであり、このよう
に光ビーム中央部の光を遮蔽することにより、理論回折
限界よりも小さなスポットを形成することができる。
【0080】図9は、図8に示した光学素子を用いた場
合に光ビームが形成するスポットの径方向に沿った光強
度分布である。ここで、23は光ビーム中央部の光を遮
蔽しなかった場合の光強度分布を示し、24は中央部の
光を遮蔽した場合、つまり超解像効果を利用した場合の
光強度分布を示す。同図に示したように、超解像効果を
利用した場合には、スポット(スポットの径)を小さく
できるが、サイドローブ24aは超解像効果を利用しな
かった場合よりも大きくなる。
【0081】従って、超解像効果を利用する場合には、
サイドローブ24aの影響を考慮して、透明基材7aの
中心部に塗布する色素7bの径を調整する必要がある。
ここでは、超解像効果を利用するために光を遮蔽した部
分の面積は、超解像効果を利用しない場合の透過部分の
10%程度とした。
【0082】尚、図1及び図2に示した光学ピックアッ
プ装置に於いては、色素が塗布された光学素子を別途設
置して、発振波長が長い方の半導体レーザーから出力さ
れた光ビームのスポットの径(有効開口数、超解像効
果)の調整や、球面収差の影響の低減を行っていたが、
ビームスプリッタ、回折格子、コリメータレンズ、又
は、その他の光学素子の表面に色素を塗布してもよい。
この場合は、別個に透明基材を設ける必要がないので、
部品点数を削減することができる。又、複数の光学素子
の表面に色素を塗布してもよい。
【0083】又、図10(対物レンズの断面図)に示し
たように、対物レンズ25の表面に色素26を塗布した
場合には、次のような効果も得られる。通常、対物レン
ズは、光記録媒体のトラックに追随するために、サーボ
機構を用いて常に動いている(以下、トラッキング動作
という)。対物レンズ以外の光学素子に色素を塗布し、
光ビームの径を制御した場合には、光ビームの断面内に
おける強度分布が対物レンズのトラッキング動作と一体
となって動かないが、対物レンズに色素を塗布した場合
には、トラッキング動作を行っても、常に対物レンズの
光軸を中心とした同心円状の強度分布になるので、より
好ましいスポットを形成することができる。
【0084】尚、対物レンズ駆動手段上に色素を塗布し
た光学素子を設置しても同様の効果を期待できるが、ト
ラッキング動作及び焦点合わせ動作をする可動部の質量
は軽い方が望ましいため、別個の光学素子を設けるより
も対物レンズ表面に直接色素を塗布した方が好ましい。
【0085】以上に説明したように本発明の光学ピック
アップ装置に於いては、発振波長の異なる2つ光源(半
導体レーザー)で、光学系を共用し、発振波長が長い方
の半導体レーザーから出力された光ビームについては、
スポットの形成に寄与する光束を調整することにより、
のスポットの径(有効開口数、超解像効果)の調整や、
球面収差の影響の低減を行っている。
【0086】そして、記録媒体に記録されている信号を
再生する場合は、記録媒体の記録密度に応じて、発振波
長が短い方の半導体レーザーから出力された光ビーム又
は発振波長が長い方の半導体レーザーから出力された光
ビームを使用している。
【0087】一方、記録媒体に信号を記録する場合は、
記録媒体の記録密度に応じて、発振波長が長い方の半導
体レーザーから出力された光ビーム、又は発振波長が長
い方の半導体レーザーから出力された光ビームと発振波
長が短い方の半導体レーザーから出力された光ビームの
双方を使用している。
【0088】このように記録媒体に信号を記録する場合
には、記録媒体の記録密度にかかわらず発振波長が長い
方の半導体レーザーだけは必ず用い、信号を記録するの
に十分な光強度を確保している。
【0089】尚、本発明の光学ピックアップ装置は、3
個以上のビーム源を有する光学ピックアップ装置や、有
限系光学ピックアップ装置等に広く適用できる。
【0090】又、本発明の光学ピックアップ装置に於い
ては、スポットの形成に寄与する光束を調整する手段と
して、誘電体多層膜を用いたダイクロイックミラー等の
波長によって透過率が異なる光学素子を用いてもよい。
【0091】又、色素膜によりスポットの形成に寄与す
る光束を調整する場合の色素の材料については、光ビー
ムの波長に応じて透過率が変化する色素であれば、ナフ
タロシアニン色素以外の色素であってもよい。
【0092】又、色素膜の形成方法についても、塗布
(色素を有機溶剤中に分散させたものを塗布乾燥させ
る)以外の方法、例えば、蒸着法(物理蒸着法、化学蒸
着法)、スパッタリング法等によって形成してもよい。
【0093】又、色素の材料についても、光ビームの波
長に応じて透過率が変化する色素であれば、ナフタロシ
アニン色素以外の色素であってもよい。
【0094】又、色素の膜形状や膜厚分布についても、
特に限定されないが、光記録媒体の記録密度や基板(保
護層)の厚み等を考慮して、適宜これらを設定する必要
がある。
【0095】ここで、高密度記録媒体を扱う場合と低密
度記録媒体を扱う場合の開口数の相対関係については、
低密度記録媒体を扱う場合の対物レンズの実効開口数
は、高密度記録媒体を扱う場合の40%〜85%の範囲
が望ましく、より望ましくは50%〜80%の範囲であ
る。
【0096】又、低密度記録媒体を扱う場合の中央部と
外周部(透過部と遮断部)の光強度の比率は、2:1〜
100:1の範囲であることが望ましく、より望ましく
は4:1〜50:1の範囲である。もちろん、理想的には
外周部の光強度は全くない、つまり完全に遮断されるこ
とが望ましいが、波長780nmの場合(低密度記録媒
体を扱う場合)に外周部の光強度を減らすために色素の
膜厚をあまり厚くすると、波長650nmの場合(高密
度記録媒体を扱う場合)にも外周部の光強度が低下する
ので、高密度記録媒体を扱う場合と低密度記録媒体を扱
う場合の双方を考慮して膜厚を設定することが望まし
い。又、色素の膜厚が50A〜2000Aの範囲であれ
ば、色素の膜部分で発生する波面収差量はほぼ無視でき
るので、色素の膜厚はこの範囲であることが望ましい。
【0097】又、超解像効果を利用するために光ビーム
中央部の光を遮蔽する場合、光を遮蔽する部分の形状
は、必ずしも同心円状である必要はなく、楕円形、方形
等の形状であってもよい。
【0098】又、超解像効果を利用する場合に光を遮蔽
する部分の面積は、超解像効果を利用しない場合の透過
部分の30%以下であることが望ましく、より望ましく
は5%以上15%以下である。
【0099】又、記録媒体は円板状のディスク以外の光
カードや光テープ等の光記録媒体であってもよい。
【0100】
【発明の効果】本発明は、以上の構成により、次のよう
な効果が得られる。
【0101】(1)液晶素子を使用した場合に比べ、光
学ピックアップ装置の構成が簡単になり、製品コストも
低減される。
【0102】(2)対物レンズに入射する光ビームの径
の制御については、特に切り替え操作等を行う必要がな
いので、光学ピックアップ装置の消費電力が増加させる
ことなく光ビームの径を制御することができる。
【0103】(3)本発明に於いて、スポットの形成に
寄与する光束を調整する手段は収差の発生及び光量の損
失がわずかなので、光ビームを効率的に使用することが
できる。
【0104】(4)有機色素を用いた書き込み可能型記
録媒体(例えば、CD−WO規格のごときもの)に於い
て、記録表面に塗布された色素に波長依存性がある場合
には、複数の異なる波長の光ビームを出力する光源を用
いる必要が生じることがあるが、そのような場合に、製
品コスト、消費電力をあまり増加させることなく光学ピ
ックアップ装置を構成することができる。
【0105】(5)記録媒体に信号を記録する場合に必
要となる高出力の半導体レーザは、長波長の半導体レー
ザだけでよいので、安価で光学ピックアップ装置を提供
することができる。
【0106】(6)トラッキング動作に対する許容幅が
広い(トラッキング動作による波面収差の変動が小さ
い)ので、偏心量が大きい記録媒体に対応することがで
きる。つまり、記録媒体の偏心に対する耐力が高い。
【0107】(7)記録媒体の傾きに対する許容量が大
きいため、反りが大きい記録媒体に対応することができ
る。つまり、記録媒体の反りに対する耐力が高い。
【0108】(8)記録媒体の基板(保護層)の厚みに
応じて補正用の光学素子を着脱するような機械的機構が
不要なので、光学ピックアップ装置の構成を簡素化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学ピックアップ装置の構成を示した
説明図である(半導体レーザ1を点灯させた場合)
【図2】本発明の光学ピックアップ装置の構成を示した
説明図である(半導体レーザ2を点灯させた場合)
【図3】透明基材の入射面又は出射面に塗布された色素
を示した斜視図である。
【図4】色素の透過率と光ビームの波長との関係を示し
たグラフである。
【図5】色素が塗布された光学素子(図3(a)に示し
た光学素子)の断面図(図3(a)に示したAA’断
面)と、その断面に沿った透過率分布である。
【図6】色素が塗布された光学素子(図3(b)に示し
た光学素子)の断面図(図3(b)に示したBB’断
面)と、その断面に沿った透過率分布である。
【図7】スポットの径方向に沿った光強度分布である。
【図8】透明基材の入射面又は出射面に塗布された色素
を示した斜視図と断面図(CC’断面)である(超解像
効果を利用した場合)。
【図9】スポットの径方向に沿った光強度分布である
(超解像効果を利用した場合)。
【図10】対物レンズの表面に色素を塗布した場合を示
した断面図である。
【図11】開口数を説明するための説明図である。
【図12】基板(保護層)で生じる球面収差を説明する
ための説明図である。
【図13】光記録媒体(光ディスク)の傾きを示した説
明図である。
【図14】従来の光学ピックアップ装置の構成を示した
説明図である(液晶素子を用いた場合)。
【図15】液晶素子の平面図と液晶素子を透過する光ビ
ームを示した説明図である(高密度記録媒体を再生する
の場合)。
【図16】液晶素子の平面図と液晶素子を透過する光ビ
ームを示した説明図である(低密度記録媒体を再生する
の場合)。
【図17】従来の光学ピックアップ装置の構成を示した
説明図である(補正素子を用いた場合)。
【図18】フォーカシング動作とその動作時の波面収差
量の変化を示した説明図である。
【図19】トラッキング動作とその動作時の波面収差量
の変化を示した説明図である。
【符号の説明】
1、2 半導体レーザ 3 ダイクロイックミラー 4 回折格子 5 コリメータレンズ 6 ビームスプリッタ 7 光学素子(色素が塗布された光学素子) 7a 透明基材 7b 色素 8 対物レンズ 9 光記録媒体 10 集光レンズ 11 アナモフィックレンズ 12 受光素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる波長の光ビームを発生する2つの
    光源を有し、該光源より出射した光ビームを光記録媒体
    に導くための光学手段を有している光学ピックアップ装
    置に於いて、波長の異なる2つの光ビームが共に通過す
    る光路に、波長の長い方の光ビームの透過率が主に低下
    する部分があり、記録時には、波長の長い方の光源の
    み、又は両方の光源が点灯し、再生時には、いずれか一
    方の光源のみが点灯することを特徴とする光学ピックア
    ップ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光学ピックアップ装置に
    於いて、上記波長の長い方の光ビームの透過率が主に低
    下する部分が、波長によって透過率が異なる色素を被着
    した透明基材であることを特徴とする光学ピックアップ
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の光学ピックアップ装置に
    於いて、色素を被着した上記透明基材が、対物レンズで
    あることを特徴とする光学ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の光学ピックアップ
    装置に於いて、上記色素がナフタロシアニンであること
    を特徴とする光学ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載乃至請求項4記載のいずれ
    かの光学ピックアップ装置に於いて、波長の長い方の光
    ビームの透過率が主に低下する部分で、光ビームの断面
    外周部の透過率が主に低下することを特徴とする光学ピ
    ックアップ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載乃至請求項4記載のいずれ
    かの光学ピックアップ装置に於いて、波長の長い方の光
    ビームの透過率が主に低下する部分で、光ビームの断面
    外周部及び中央部が主に低下し、該断面外周部と中央部
    との間に、透過率がほとんど低下しない部分があること
    を特徴とする光学ピックアップ装置。
JP8222206A 1996-08-23 1996-08-23 光学ピックアップ装置 Withdrawn JPH1064099A (ja)

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