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JPH1057007A - マイルド酸性調味料 - Google Patents

マイルド酸性調味料

Info

Publication number
JPH1057007A
JPH1057007A JP8355777A JP35577796A JPH1057007A JP H1057007 A JPH1057007 A JP H1057007A JP 8355777 A JP8355777 A JP 8355777A JP 35577796 A JP35577796 A JP 35577796A JP H1057007 A JPH1057007 A JP H1057007A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vinegar
acetic acid
acid
acidity
fermentation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8355777A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Sugiyama
聡 杉山
Kenji Tayama
賢二 多山
Noriyuki Menju
敬之 毛受
Nobusuke Ogawa
暢祐 小川
Kazuto Asada
和登 浅田
Jiro Funato
二郎 船戸
Kichiya Kawamura
吉也 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nakano Vinegar Co Ltd
Original Assignee
Nakano Vinegar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nakano Vinegar Co Ltd filed Critical Nakano Vinegar Co Ltd
Priority to JP8355777A priority Critical patent/JPH1057007A/ja
Publication of JPH1057007A publication Critical patent/JPH1057007A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Seasonings (AREA)
  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食酢に起因する刺激臭と刺激味が軽減され、
マイルドで爽やかな酸性調味料を提供すること。 【解決手段】 酢酸を1.0〜3.0重量%、グルコン
酸を4.0〜12.0重量%および糖を5.0〜15.
0重量%含むマイルド酸性調味料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイルド酸性調味
料に関し、詳しくはツンツンするような刺激臭が弱く、
かつ刺激味が軽減された酸性調味料に関する。この調味
料は、単独或いは他の調味料と適宜混合し、酢の物、サ
ラダ等の各種料理に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】食酢は、砂糖、塩、醤油などと並ぶ日常
生活に必要不可欠な調味料として広く使用されている。
しかしながら、特有の刺激臭と刺激味を有することか
ら、食酢を好まない人もいる。食酢の持つ、このような
臭いや味を和らげるための提案が、従来よりなされてお
り、例えば不揮発性有機酸を主体とする酸性液体調味料
において酢酸濃度が全濃度の50%以下となるように食
酢を含有させた酸性液体調味料(特開昭59−5516
3号公報)、果汁を原料として使用して得た醸造酢を含
み、酢酸含有率が2.5〜5.0%、グルコン酸含有率
が0.5〜2.0%、糖含有率が3〜15%となるよう
にした酸性調味液(特開平2−174668号公報)、
酢酸濃度が2.0%以上、糖分10〜30%、エキス分
16〜40%からなる飲用酢(特開昭61−96981
号公報)等がある。しかし、このような工夫をしたもの
であっても、現行食酢の刺激臭と刺激味に忌避感を有す
る消費者を十分に満足させることができず、さらなる改
良技術が強く望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を解決する方法を開発すべく、まず始めに市販されて
いる食酢の成分分析を行った。食酢は、1980年に日
本農林規格(JAS)が導入されたことに伴い、品質に
大きな変化が生じたが、それ以降は成分上の実質的な変
化は見られない。現在広く使用されている穀物酢(醸造
酢)と米酢(醸造酢)の代表的な製品について分析した
ところ、穀物酢は酢酸4.0〜4.2%、グルコン酸
0.16〜0.82%、グルコース1.0〜2.4%で
あり、米酢の場合は、酢酸4.3〜4.4%、グルコン
酸0.08〜0.74%、グルコース2.0〜8.0%
であった。
【0004】次に、刺激臭の原因についてガスクロマト
グラフ(ヘッドスペース法)および官能検査手法にて解
析したところ、食酢から発せられる揮発成分の主たるも
のである酢酸に起因すること並びにこの臭いを有意に減
少させるためには、酸度4%の穀物酢の場合、酢酸含量
を2%程度にまで下げる必要があることが分かった。こ
の場合、味の物足りなさを補うために、酢酸以外の有機
酸の添加が有効で、各種有機酸について検討した結果、
特にグルコン酸が最も好まれることが分かった。グルコ
ン酸は、他の有機酸にはない爽やかな酸味を有してお
り、酢酸と共存すると、酸味をより爽やかな方向へシフ
トし、さらに味のきつさを緩和する作用があることを知
見した。また、一定比率で存在する酢酸とグルコン酸に
対して糖を配合すると、まろやかさが増強されることが
判明した。本発明は、これらの知見に基づいて完成され
たものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、酢酸を1.0
〜3.0重量%、グルコン酸を4.0〜12.0重量%
および糖を5.0〜15.0重量%含むマイルド酸性調
味料に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、代表的な市販食酢の
酸度が4.0〜4.5%であるため、酸度4.0〜4.
5%の酸性調味料を想定しており、このためには酢酸を
1.0〜3.0重量%、好ましくは1.5〜2.5重量
%、グルコン酸を4.0〜12.0重量%、好ましくは
4.5〜9.0重量%とし、糖を5.0〜15.0重量
%、好ましくは6.0〜11.0重量%とするのが適当
である。なお、流通コストの軽減や保存効率の向上のた
めに酸度が5.0%以上の高濃度製品を作ることを望む
場合は、3成分の上記比率を変えることなく各成分の含
量を増大すればよく、使用時に適宜希釈して用いる。
【0007】本発明の酸性調味料において、酢酸含量を
減らして下限未満とすると、酢酸が有する美味しさ、爽
やかさが弱まり、防腐効果も期待できなくなる。一方、
酢酸含量が多すぎると、酢酸特有の刺激臭が強くなり、
好ましくない。グルコン酸含量については、少なすぎる
と、酢酸の刺激臭を緩和する作用が十分に発揮されず、
逆に多すぎると、酸っぱさの割りには防腐効果が低下
し、酸性調味料としての機能が期待されるレベルに達し
ないことになる。また、糖含量が少なすぎると、酸味の
緩和効果が薄れ、一方多すぎると、甘味が強まり、酸性
調味料としての味わいのバランスが崩れる上に、防腐効
果も低減する。
【0008】食酢特有の刺激臭を減少させるためには、
前記したように、酢酸含量を減らすことが必要であり、
このことによる物足りなさを補うために、酢酸の代わり
に加える酸について種々検討した結果、クエン酸、乳
酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸などの有
機酸のうちグルコン酸が最も好まれることが分かった。
グルコン酸は、不揮発酸であり、ツンツンする刺激臭は
ない。本発明者らは、グルコン酸が特定の濃度比で酢酸
と共存すると、酸味をより穏やかな方向へシフトすると
共に、酢酸の持つ味のきつさを緩和する作用があること
を見出した。さらに、一定比率で存在する酢酸とグルコ
ン酸に対して糖を配合すると、まろやかさが増強される
ことが判明した。
【0009】次に、本発明に用いる糖としては、単糖
類、二糖類、オリゴ糖類の中から適当なものを選択すれ
ばよいが、グルコース、フラクトース、シュークロー
ス、マルトース、マルトオリゴ糖などは好適な糖であ
る。糖原料としては、穀物の糖化液、砂糖、異性化糖、
水飴、蜂蜜などがある。
【0010】本発明のマイルド酸性調味料は、様々な方
法で調製することができる。例えば発酵法やブレンド法
などが挙げられ、発酵法では単独の酢酸菌によって酢酸
発酵とグルコン酸発酵を並行もしくは二段階で行わせる
方法、一方の発酵過程もしくは終了後に他の酸(発酵で
生成されない酸)を添加する方法などを採用することが
できる。例えば、穀物(米、小麦、コーン等)を麹や酵
素によって糖化した液もしくは果汁(リンゴ果汁、ブド
ウ果汁等)をアルコール発酵して得たアルコールまたは
醸造用アルコールに、必要に応じて穀物糖化液、果汁等
を混合し、酢酸発酵を行うが、このときグルコースを適
当量存在させることが必要である。その理由は、酢酸菌
は、多くの菌株で膜結合型グルコース酸化活性を有する
ため、培地中にグルコースが存在すると、これを酸化し
てグルコン酸を生成、蓄積する性質があるからである。
この性質を利用することにより、食品添加物としてのグ
ルコン酸を添加することなく、グルコン酸含有食酢を製
造することができる。また、酢酸とグルコン酸の発酵を
別々に行うことにより、グルコン酸を含む食酢を得るこ
とができる。このようにして得た食酢中の糖含量が不足
している場合、適当な糖を添加して目的とする製品を得
る。
【0011】ブレンド法では、酢酸発酵液とグルコン酸
と糖、あるいはグルコン酸発酵液と酢酸と糖を用い、前
記配合割合となるように調製する方法などがある。例え
ば、穀物(米、小麦、コーン等)を麹や酵素によって糖
化した液もしくは果汁(リンゴ果汁、ブドウ果汁等)を
アルコール発酵して得たアルコールや醸造用アルコール
に、必要に応じて穀物糖化液、果汁等を混合し、酢酸発
酵して醸造酢を得、これにグルコン酸(グルコノデルタ
ラクトンでもよい)およびグルコース等の糖を前記配合
割合となるように加える。なお、醸造酢の代わりに合成
酢や氷酢酸を用いることができる。
【0012】
【実施例】以下に、本発明を実施例などにより詳細に説
明する。なお、酢酸の定量方法としては、中和滴定法が
簡便な方法であるが、これはサンプル中に含まれる殆ど
すべての酸が酢酸である場合にのみ有効であり、他の種
類の無機酸や有機酸が比較的多く含まれている場合に
は、高速液体クロマトグラフによる方法や酵素キット法
によって酢酸を選択的に定量することが必要である。本
明細書において、「酸度」とは、次のような手法、計算
方法によって算出したものであり、サンプル中のすべて
の酸の全酸度を酢酸に換算している。測定サンプル5m
lをビーカーにとり、1N水酸化ナトリウムを用い、フ
ェノールフタレインを指示薬として中和滴定し、得られ
た滴定数(ml)を1.2倍した値を「酸度(%)」と
した。なお、グルコン酸含量が高い場合には、中和滴定
の終点を決定する際に、指示薬のフェノールフタレイン
の赤色が、中和液を十分に攪拌した状態で1分間以上保
持された時点を終点とすると、滴定による測定誤差が少
なくなる。酢酸含量あるいは酢酸濃度とは、酢酸のみを
選択的に定量できる高速液体クロマトグラフ法もしくは
酵素法によって算出した酢酸の含量または濃度を意味し
ている。
【0013】グルコン酸は、酢酸と同様に高速液体クロ
マトグラフ法もしくは酵素法によって定量することが可
能である。酵素キットは、ベーリンガー・マンハイム社
から食品分析用キットとして市販されており、酢酸、グ
ルコン酸共に専用キットがある。また、糖の定量は、高
速液体クロマトグラフ法や酵素法によって行うことがで
きる。高速液体クロマトグラフ法としては、例えば日本
分光(株)製のJASCO PU-980HPLCポンプ、RI-930RI det
ector(検出器) 、Shodex Asahipak NH2P-50 4Eカラムを
用いればグルコース、フラクトース、シュークロース、
マルトース、マルトトリオースなどを一度に分別定量す
ることができる。
【0014】試験例1 醸造酢、グルコン酸、、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コ
ハク酸を各々酸度4.5%に調整したものを各種有機酸
液として用いた。これを使用してキュウリとワカメの酢
の物を作成した。すなわち、有機酸液100ml、醤油
22ml、砂糖26.3gを混合した調味液と、スライ
スしたキュウリ300gを3%食塩水に5分間浸漬後、
絞って得た210gのキュウリ並びにワカメ100gを
混ぜて酢の物を作成した。この酢の物について、本来的
に食酢を好まない人26名からなるパネラーにより、酸
味、美味しさおよび刺激臭の3項目を評価した。すなわ
ち、酸味に関しては、酸味が強いを+3とし、酸味が弱
いを−3とする+3〜−3の7段階の評価を、美味しさ
に関しては、美味しいを+3とし、美味しくないを−3
とする+3〜−3の7段階の評価を、また刺激臭に関し
ては、ツンとくる刺激臭が強いを+3とし、刺激臭が弱
いを−3とする+3〜−3の7段階の評価を行い、得点
の合計をパネル数で除した値に基づいて評価した。その
結果を第1表に示す。表中、最も点数が高いものを
「強、大」、最も点数が低いものを「弱、小」とし、中
間は点数順に表してある。なお、点数差の絶対値が3以
上のときは>>、0.5以上3未満のときは>、0.5
未満のときは同一グループとした。表から明らかなよう
に、酸味および刺激臭が最も弱く感じられる一方で、美
味しさが最も強く感じられるものとして、総合評価では
グルコン酸が最も好ましかった。
【0015】
【表1】 第 1 表 強、大 ←──→ 弱、小 ────────────────────────────────── 酸味 リンゴ酸>乳酸>コハク酸>クエン酸>酢酸,グルコン酸 美味しさ 酢酸,グルコン酸>クエン酸>リンゴ酸,乳酸>コハク酸 刺激臭 酢酸>>乳酸>グルコン酸,クエン酸,リンゴ酸,コハク酸 ──────────────────────────────────
【0016】試験例2 市販の食酢(穀物酢、酸度4.2%)、グルコン酸液
(濃度約50%)およびグルコースを第2表に示した最
終濃度となるように混合して18種類の酸性調味料を製
造した。これらを試験例1に準じた方法でキュウリとワ
カメの酢の物に用いたときの刺激臭、刺激味および美味
しさをパネラーにより評価し、かつ総合的判定を行っ
た。結果を第2表に示す。表中の*は、酢酸不足のた
め、市販の高酸度醸造酢(酸度15%、原料:アルコー
ル)を加えて補ったことを示す。また、表中の各評価
は、以下の基準で行った。
【0017】サンプル1〜6における刺激臭 ×:強く感じ、嫌い。 ○:感じるが、程度は低い。
◎:あまり感じない。 サンプル7〜18における刺激味 △:強く感じ、嫌い。 ○:感じるが、程度は低い。
◎:あまり感じない。 サンプル1〜18における美味しさ △:物足りず、美味しくない。 ○:美味しいが、少し
物足りない。 ◎:美味しい。 総合判定 ×:好ましくない。 ○:やや好ましい。 ◎:好まし
い。
【0018】
【表2】
【0019】表から明らかなように、本発明が想定して
いる酸度4.5%の酸性調味料の場合、酢酸含量は1.
0〜3.0%、グルコン酸含量は4.0〜12.0%、
糖含量は5.0〜15.0%が好ましい。より好適に
は、酢酸含量は1.5〜2.5%、グルコン酸含量は
4.5〜9.0%、糖含量は6.0〜11.0%であ
る。
【0020】製造例1 下記の原料を配合し、これに食酢工場の食酢醪(酸度3
%)を種酢として発酵醪容量の5%相当を添加してグル
コン酸発酵を行った。ジャーファーメンター(5L容
量)へは、発酵缶体容量の約6割に相当する液を仕込
み、通気攪拌を行う深部発酵法を採用した(温度:30
℃、回転数:600rpm、通気量:0.2vvm)。
発酵期間は3日間であった。 原料配合: グルコース(粉) 18%(w/v) 食酢(酸度15%の高酸度醸造酢) 17%(v/v) 酵母エキス(粉) 0.5%(w/v) 以上の3者を水に溶解した。
【0021】発酵を終了した酸性調味料は、酢酸濃度
2.0%、グルコン酸濃度7.3%、グルコース濃度
9.4%であった。これは、食酢の刺激臭を嫌う消費者
に対してマイルドでまろやかな味を与える酸性調味料で
あった。
【0022】製造例2 下記の原料を配合し、これに食酢工場の食酢醪(酸度3
%)を種酢として発酵醪容量の5%相当を添加し、初め
にグルコン酸発酵を行い、次いで酢酸発酵を行った。実
施例1と同様のジャーファーメンターへは、最終発酵で
ある酢酸発酵を行う際に、発酵缶体容量の約6割に相当
するグルコン酸発酵液を残し、通気攪拌を行う深部発酵
法を採用した(温度:30℃、回転数:600rpm、
通気量:0.2vvm)。発酵期間は4日間であった。 グルコン酸発酵開始時の原料配合(液量比) 米糖化液(グルコース濃度約41%) 40% 食酢(酸度15%の高酸度醸造酢) 23% 水 37% 合計 100%
【0023】上記原料に種酢を添加してグルコン酸発酵
を開始した。消費されるグルコースを補うため、米糖化
液(グルコース濃度約41%)をグルコン酸発酵中に連
続的にフィードし、最終的に発酵液の約38%に相当す
る量を、次の酢酸発酵工程が終了する直前まで添加し続
けた。3日後のグルコン酸発酵時におけるグルコン酸濃
度は10.6%であった。この後、発酵用アルコール
(濃度約50%)を発酵液容量の2%量添加し、酢酸発
酵に移行した。酸度が約6.2%、残留アルコール濃度
が約0.3%になった時点で酢酸発酵を終了した。な
お、アルコール、すなわちエタノールは市販ガスクロマ
トグラフを用いて測定した。
【0024】上記発酵液にグルコン酸を少量しか含まな
い醸造酢(酸度約1.0%、グルコース濃度約25%)
および高酸度醸造酢(酸度約15%、グルコース濃度約
0.1%)を添加し、酸度6.3%、酢酸濃度3.0
%、グルコース濃度14.3%およびグルコン酸濃度1
0.5%に調整した。次いで、これをフィルターにより
除菌後、水を加えて希釈し、酸度を4.2%とした後、
殺菌して酸性調味料とした。この酸性調味料は、食酢の
刺激臭を嫌う消費者からマイルドであるとの評価を得、
美味な食感を与えるものであった。
【0025】応用例1 下記の原料のうち食酢の部分を、マイルド酸性調味料と
食酢とを第3表に示した重量比で混合した混合物で代替
することによって、酸味の異なる8種類のドレッシング
を作成し、マイルド酸性調味料の酸味低減効果について
調べた。食酢は原料1000ml中176ml含まれて
いるが、これはドレッシング1000g中に食酢が18
0g含まれることに相当する。なお、本製造例に使用し
たマイルド酸性調味料は、製造例1で製造したものであ
る。また、食酢として酸度4.5%のものを使用してい
るので、両者の混合比に関係なく、混合物の酸度は4.
5%となる。 (ドレッシング原料) 食酢 176ml 食塩 35g グルタミン酸ナトリウム 5g 核酸調味料 1g 白コショウ 1g 液糖 88ml なたね油 331ml 水 363ml ─────────────────────── 合計 1000ml
【0026】酸味低減効果の判定は、経験豊富な20名
からなるパネルに各サンプルを試食して貰い、酸味の評
価を求めた。つまり、かなり酸っぱく感じるを5、酸っ
ぱく感じるを4、あまり酸っぱく感じないを3、ほとん
ど酸っぱく感じないを2、酸っぱく感じないを1とし
て、20名の平均値を該ドレッシングの酸味の感度とし
て評価した。結果を第3表に示す。
【0027】
【表3】
【0028】表示した酸味の感度において、平均値が約
3以下であり、あまり酸っぱく感じないと評価されたも
のを酸味低減効果があったものとすると、サンプルN
o.1から6、つまりドレッシング全体の1重量%以上
となるようにマイルド酸性調味料を添加した場合に、食
酢の酸味を感じにくくする酸味低減の効果があることが
示された。
【0029】応用例2 下記の原料を配合して醤油味付け調味料を製造し、マイ
ルド酸性調味料の酸味低減効果について調べた。これら
の原料のうち食酢の部分を、マイルド酸性調味料と食酢
とを第4表に示した6種類の重量比で混合した混合物を
用いたこと以外は、応用例1と同様に行った。なお、食
酢は原料1000ml中160ml含まれているが、こ
れは重量換算すると、原料1000g中に食酢が150
g含まれることになり、調味料1000g中における食
酢含量は180gとなる。この場合も、使用したマイル
ド酸性調味料は、製造例1で製造したものである。ま
た、食酢として酸度4.5%のものを使用しているの
で、両者の混合比に関係なく、混合物の酸度は4.5%
となる。結果を第4表に示す。 (醤油味付け調味料原料) 醤油 280ml 食酢 160ml グルタミン酸ナトリウム 2g 核酸調味料 1g 果汁 100ml 液糖 80ml 水 377ml ────────────────────── 合計 1000ml
【0030】
【表4】
【0031】表示した酸味の感度において、平均値が約
3以下であり、あまり酸っぱく感じないと評価されたも
のを効果があったものとすると、サンプルNo.1から
5の調味料、つまり調味料全体の2重量%以上になるよ
うにマイルド酸性調味料を添加した場合に、食酢の酸味
を感じにくくする酸味低減の効果があることが示され
た。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、食酢特有の刺激臭と刺
激味が軽減し、マイルドでまろやかな酸性調味料が提供
される。このものは、酢の物やサラダ等の料理に好適に
利用される。
フロントページの続き (72)発明者 小川 暢祐 愛知県半田市荒古町2−11 (72)発明者 浅田 和登 愛知県大府市吉川町3−207 (72)発明者 船戸 二郎 愛知県半田市亀洲町2−119 レインボー 第4半田401 (72)発明者 川村 吉也 愛知県江南市古知野町古渡132

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酢酸を1.0〜3.0重量%、グルコン
    酸を4.0〜12.0重量%および糖を5.0〜15.
    0重量%含むマイルド酸性調味料。
  2. 【請求項2】 酢酸を1.5〜2.5重量%、グルコン
    酸を4.5〜9.0重量%および糖を6.0〜11.0
    重量%含む請求項1記載のマイルド酸性調味料。
JP8355777A 1996-06-11 1996-12-25 マイルド酸性調味料 Pending JPH1057007A (ja)

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JP8355777A JPH1057007A (ja) 1996-06-11 1996-12-25 マイルド酸性調味料

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JP17069496 1996-06-11
JP8-170694 1996-06-11
JP8355777A JPH1057007A (ja) 1996-06-11 1996-12-25 マイルド酸性調味料

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