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JPH10500999A - 血液プール画像形成造影剤としてのリポソーム懸濁液 - Google Patents

血液プール画像形成造影剤としてのリポソーム懸濁液

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JPH10500999A
JPH10500999A JP8525530A JP52553096A JPH10500999A JP H10500999 A JPH10500999 A JP H10500999A JP 8525530 A JP8525530 A JP 8525530A JP 52553096 A JP52553096 A JP 52553096A JP H10500999 A JPH10500999 A JP H10500999A
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JP
Japan
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contrast agent
blood pool
vesicles
liposome
lipid
Prior art date
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Ceased
Application number
JP8525530A
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English (en)
Inventor
トゥルニエール,エルベ
ラミー,ベルナルト
Original Assignee
ブラッコ リサーチ ソシエテ アノニム
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Filing date
Publication date
Application filed by ブラッコ リサーチ ソシエテ アノニム filed Critical ブラッコ リサーチ ソシエテ アノニム
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    • A61K49/18Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations characterised by a special physical form, e.g. emulsions, microcapsules, liposomes
    • A61K49/1806Suspensions, emulsions, colloids, dispersions
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    • A61K49/0461Dispersions, colloids, emulsions or suspensions
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、NMRとX−線画像形成目的のための注射可能な血液プール造影剤に関する。これらの血液プール剤は、画像形成造影強化物質、例えば、常磁性の又は、それぞれその循環及び/又は循環標的臓器を画像形成するための放射−不伝導性化合物を担持する。本血液プール剤組成物は、それらが、その血管及び血液灌流臓器の良好な画像を提供するために十分に良い間その循環内に留まるように、その肝臓及び脾臓の網内皮系(RES)による初期の除去からその造影剤を保護するように配合される。その循環及び標的臓器のX−線及びNMR画像形成は、ヒト及び動物患者における可能性のある病気の診断を強く支援することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 血液プール画像形成造影剤としてのリポソーム懸濁液 技術分野 本発明は、循環及び/又は循環標的臓器(circulation targeted organs)を画 像形成するための、造影形成するための、造影強化剤、例えば、常磁性又は、そ れぞれ、放射線不伝導性の化合物を担持するリポソームの水性懸濁液を含んで成 る、注射可能なNMR及びX−線血液プール造影剤に関する。本組成物は、それら がその血管及び血液灌流臓器を画像形成するために十分に長い間その循環内に留 るように、その肝臓及び脾臓の網内皮系(reticulo-endothelial system(RES))に よる初期の除去からその造影剤を保護するように配合される。循環及び標的臓器 のX−線及びNMR画像形成は、ヒト及び動物患者における可能性のある病気の診 断を強く支援する。 背景技術 今まで、血液プール調査のための注射可能な組成物中の画像形成造影剤として 好適な物質は、ほとんどが、NMR応答性の固体無機及び有機粒子又は水溶性ポリ マーであった。これらの粒子は、ポリマー担体に結合された強磁性の又は超常磁 性の材料及び常磁性の核種を含むことができる。循環を画像形成するためにそれ らを十分に長く持続するようにするために、それらの粒子は、その血流からの未 熟な除去に対して保護されなければならない。 通常、循環内に注射された粒子の有用な寿命は、オプソニン作用(opsonizatio n)その後の食菌作用(phagocytosis)によるそれからの速い生理学的除去のために 、短い。このオプソニン作用の過程 は、マクロファージにより認識されることができる抗原タンパク質、オプソニン (opsonin)によるこれらの粒子のコーディングを含む。次に、第2段階において 、オプソニン作用は、肝臓及び脾臓のクッパー細胞(kupffer cells)によるその コートされた(オプソニン作用された)粒子の食菌作用及び代謝が続く。これ故 、保護されていない粒子が肝臓及び脾臓の画像形成のために好適であるけれども 、血液中でのそれらの遊離の寿命は、血液プール画像形成のためには、あまりに 短いものである。 循環からの初期の除去に対する粒子の保護は、多くの文献中で討議されており 、そして血液中でのそれらの有用な寿命の有意な強化は、両親媒性の物質、例え ば、エチレンオキシド−プロピレンオキシド・ブロック・コポリマーを含むコー ディングにより磁鉄鉱(magnetite)粒子をコーティングすることにより達成され てきた(例えば、WO-A-94/04197,Sinteticaを参照のこと。) X−線不伝導物質(X-ray opacifiers)又はNMR造影剤の担体として、小胞、例 えば、リポソーム内に封入されたヨウ素化された又は常磁性の核種の濃縮溶液を 含む微小胞の分散体の使用が提案されている。このように、EP-A-0314764(Dibra )は、肝臓及び脾臓のX−線画像形成のための造影剤として有用であるX−線に 対して不伝導性の、封入された少なくとも1のヨウ素化された有機化合物を担持 するリポソーム小胞の注射可能な水性懸濁液について開示している。このリポソ ームは、0.15と3μmの間の平均サイズをもち、そしてそのリポソーム内に封入 されたヨウ素の重量対リポソーム形成脂質の重量の比(I/L)は、1.5〜6g /gである。不伝導化合物の担体としてのリポソーム懸濁液が、それらが比較的 生物学的適合性及び調製容易性であることにより、提案されてきた。 リポソーム膜内に不伝導化剤を取り込むための提案もなされてき た(E.Unger et al.,Liposome bearing membrane-bound complexes of manganes es as magnetic resonance contrast agents,Proceeding of the Contrast Med ia Research Symposium,San Antonio Texas October 3-8,1993,S168)。しか しながら、ほとんどのリポソームが、肝臓及び脾臓による循環からの速い除去に 供され、そしてこの特性はこれらの臓器の画像形成のために有利であることがで きるけれども、それは、血液プール画像形成(blood pool imaging)が企図され るときには、望ましいものではない。これ故、血液プール画像形成のためには、 血液中の不伝導化化合物の濃度は、長時間にわたり、比較的高いレベルで維持さ れなければならない。 血液中のリポソーム小胞の寿命を引き延ばすために、さまざまな療法が提案さ れてきた。親水性セグメントと疎水性セグメントを含むコポリマーによるリポソ ームのコーティングは、例えば、J.Pharmacy & Pharmacol.39(1987),52P中に 提案され、一方、小胞形成脂質中への保護性物質の取り込みは、EP-A-0354855(T erumo)及びWO-A-91/05545(Liposome Technology)中に提案されている。後者の アプローチ・ラインに沿って、“ステルス因子(stealth factors)”、例えば、 共有修飾脂質、すなわち、その上にグラフトされた外に延びるポリエチレン・グ リコール(PEG)又はポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン・セグメントを 担持する脂質。また、製品、例えば、パルミトイルグルクロン酸(PGlcVA)の小胞 形成脂質への“ステルス”因子としての取り込みが、血液中のリポソームの半減 期を改善することが報告されている(Naoto Oku et al.,in Biochimica et Bio physica Acta 1126(1992),255-260を参照のこと。)。 EP-A-0354855(Terumo)は、1端において疎水性部分を、そして他端上に親水 性巨大分子鎖部分を含むリポソーム表面上でのタンパ ク質の吸収を阻害するための剤の使用について開示している。好ましい疎水性部 分は、長鎖脂肪族アルコール、ステロール、ポリオキシプロピレン・アルキル又 はグリセリン脂肪酸エステル及びリン脂質のアルコール基であり、一方、好まし い親水性部分は、ポリエチレン・グリコール(PEG)である。PEGと上記疎水性部分 のアルコール基がエーテル結合により結合されている非イオン表面活性剤又はPE G−結合リン脂質が、特に好ましい。形成の間、この剤は、リポソーム形成リン 脂質と混合されて、“ステルス”リポソームが作られる。血液中のリポソームの 寿命は、その小胞をひじょうに小さくする、すなわちそれらをオプソニンにより 認識されることができるサイズより小さくすることにより、かなり延長されるこ とができ;このアプローチは、WO-A-88/04924及びEP-A-0442962中に開示されて いる。 WO-A-88/04924は、そのリポソームが、主に0.07と0.5μmの間のサイズにあ り、少なくとも50%モルの膜硬化性脂質、例えば、スフィンゴミエリン又は中性 リン脂質及び5−20%モルの間のガングリオシドGM1、飽和ホスファチジル・イ ソシトール又はガラクトセレブロシド“スルフェート・エステルをもつような捕 獲された医薬剤を含むリポソーム組成物について開示している。この開示(実施 例8と9)から、ホスファチジル部分がグリセロールに連結された負電荷をもつ リン脂質を用いて作られたリポソームが、血液プール用途のためにひじょうに有 用ではないということになる。なぜなら、同一物がRESにより比較的速やかに認 識されるからである。 EP-A-0442962中、50nm以下のリポソームが、体内の選択された領域に微量の医 薬をその循環を通して輸送するために提案されている。ひじょうに小さな小胞に 伴うトラブルは、それらの捕獲能力が、ひじょうに低くなり、そしてこのような 小さな小胞が、常磁性又は X−線化合物を用いてその血液プールを画像形成するために必要な造影媒体の量 に容易に匹敵しないということである。従って、開示された条件下、コスト、潜 在的毒性及びひじょうに高い粘度の理由のために望ましくない100mg脂質/ml以 上を含むリポソーム懸濁液を生きた被験者に注射することが必要であろう。(50 nm以下のオーダーにある)医薬のデリバリーのためのEP-A-0442962中に提案され た種類の小さな(tiny)リポソーム小胞の使用は、それ故、血液プール画像形成 のために実施することができない。多くの同一のものが、0.07μmと0.1μmの 間の平均サイズ及び血液中での延長された滞留時間をもつリポソームに向けられ た、Gabizon et al.,in Biochim.et Biohys-Acta 1103(1992)94-100及び、I .A.J.M.Bakker-Woundenberg et al.ibid.318-326の提案に適用されている。 M.C.Woodle et al.,Journal of Drug Targeting2(1994)397-403及びI.A.J.M .Bakker-Woudenberg et al.,ibid.363-371の最近の公表から、それらのひじょ うに小さなリポソームの比較的速い除去の観点から、その認識されたステルス因 子の存在は、これらのリポソームがさまざまな標的医薬の輸送において有効であ るべき場合には、絶対に必要であるということになる。これは次にさらなる問題 を提示する。なぜなら、この“ステルス因子”をもつリポソームの製造がむしろ やっかいであるからである。さらに、“ステルス因子をもつ(stealth factored) ”リポソームが、ひじょうに低い捕獲能力をもつことが知られており、そしてこ のようなリポソームは特定の医薬を担持するのに好適であり、そしてそれ故、治 療において有用であることができるけれども、それらは、画像形成において、ほ とんど有用でない。 これ故、標準的な又は修飾されていないリポソーム、すなわち、十分な量の不 伝導性物質を担持し、そしてX−線及びNMR画像形成 を可能ならしめるのに十分に長い間血液循環内に残存することができるリポソー ムの使用の問題が、未解決のままである。良好な血液プール画像形成のために、 十分な量の不伝導性物質を供給することが可能であることに加えて、その造影剤 は、1と2時間の間その循環内に投与の間に残存しなければならないと、一般的 に信じられている。その後、血液プール造影剤は、できるだけ速くその体から除 去されなければならない。これらの基準を満足するであろうリポソームの使用は 、リポソーム生産技術がよく知られており;医薬及び診断調製物中でのそれらの 使用が周知であり;生体内でのそれらの効果が妥当によく理解されているとき、 望ましいものである。これ故、“ステルス因子”を含まない“ステルス”リポソ ームの血液プール剤の製造又は血液プール画像形成のためのそれらの使用は、多 くの利点を提供するであろう。 実際に、この問題は、以下の開示に従って本願発明者により予想外に解決され た。 本発明の要約 驚ろくべきことに、生体の循環内に容易に注射されることができるリポソーム 懸濁液を含んで成る本発明に係る血液プール剤が、その血流及び付属する臓器の 便利な画像形成を許容するために、十分に安定であり、かつ、十分な量の常磁性 又はX−線不伝導性活性材料であることが、発見された。 本発明の血液プール造影剤は、リポソーム懸濁液であって: (a)そのリポソーム形成脂質が、80と99モル%の間の中性リン脂質及び約1 〜20モル%の負電荷のリン脂質を含み、そのホスファチジル部分がグリセロール に連結されており、 (b)そのリポソーム小胞の少なくとも80(容量)%が、0.2〜 1.0μmのレンジにあり、そして (c)そのリポソーム・サイズに依存して、その懸濁液中の脂質濃度(CLip )が、1.0μmの平均直径をもつリポソームについて20mg/ml未満であり、そし て0.2μmの平均直径をもつリポソームについて100mg/mfl未満である。 また、血液プール剤の製造方法であって、そのホスファチジル部分がグリセロ ールに連結されている80と90モル%の間の中性リン脂質及び1〜20モル%の負電 荷のリン脂質、及び場合により他の添加物、例えば、コレステロールを含んで成 る脂質混合物からリポソーム調製手段に従って形成された小胞内に不伝導性剤の 濃縮溶液を封入し、その小胞の少なくとも80%のサイズが0.2と1.0μmの間を占 めるまで換算された半透過性膜を通しての反復押出しによりその小胞を正規化し 、そして場合により、非封入造影剤からその内に造影剤を封入された、小胞を分 離し、そしてその内の脂質濃度(mg/mlにおけるCLip)を比20/D(ここで、 Dは、μmで表された小胞容量平均直径である。)により与えられる値を超えな いようにその懸濁液中の担体の量を調節することによるような方法を、開示する 。 ヒト又は動物患者の画像形成におけるX−線又はNMR血液プール剤の使用につ いても開示する。 図面の簡単な説明 図1は、実験ラットの血流内への注射の後の、4つの異なるサイズをもつリポ ソームにより調製された懸濁液についての時間の関数としての注射された投与量 (ID)の%のプロットである。 図2は、実験ラットの血流内への注射の後の、“ステルス因子”リポソーム及 び本発明に係るリポソームを用いて調製された懸濁液 についての時間の関数としての注射された投与量(ID)の%の図示である。 図3は、実験ラットの血流内への注射の後の、本発明に係るリポソームを用い て及びジパルミトイルホスファチド酸(DPPA)を含むリポソームを用いて調製さ れた懸濁液についての時間の関数としての注射された投与量(ID)の%のグラフ である。 発明の詳細な説明 本発明の主な局面は、そのリポソーム懸濁液が、(a)そのリポソーム形成脂 質が80と99モル%の間の中性リン脂質及び約1〜20モル%の負電荷のリン脂質を 含んで成り、そのホスファチジル部分がグリセロールに連結されており、(b) 存在するリポソーム小胞の少なくとも80(容量)%が、0.2〜1.0μmのレンジ内 のサイズをもち、そして(c)そのリポソーム直径に依存して、その最大脂質濃 度(CLip)が、20と100mg/mlの間にある、ことを特徴とする予想外の発見に基 づく。(20/μmにおける小胞平均直径Dとして容易に計算される)最大濃度は 、0.2μmの平均直径をもつリポソームについて、その懸濁液中の最大脂質濃度 が100mg/ml未満であり、0.4μmの平均直径をもつリポソームについて、その最 大脂質濃度が、50mg/ml未満であり、0.6μmの平均直径をもつリポソームにつ いて、その最大脂質濃度が、33mg/ml未満であり、0.8μmの平均直径をもつリ ポソームについて、その最大脂質濃度が、25mg/ml未満であり、そして1.0μm の平均直径をもつリポソームについて、その最大脂質濃度が、20mg/ml未満であ ることを意味する。このような懸濁液は、生体の循環内に容易に注射されること ができ、それらは、長い時間期間にわたり循環内に滞留するために十分な安定性 をもち、それらは、認められた“ステルス因子”の取り込み を伴わずに、いわゆる“ステルス”特性を示し、そして未だ、血流及び付属臓器 を画像形成するために有用なひじょうに便利な造影剤を提供するための、常磁性 又はX−線造影剤の溶液に向けての十分な捕獲能力を有している。 1〜20モル%の負電荷の飽和又は不飽和のリン脂質であってそのホスファチジ ル部分がグリセロールに連結されているものが、場合により、そのグリセロール がイノシトールにより置き替えられているリン脂質を含むことに留意すべきであ る。 負電荷リン脂質の他のホスファチジル部分が、普通の脂肪酸、例えば、ミリス チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸その他のグリセロール・ジエ ステルに付着される。リポソームへの20モル%の負電荷リン脂質の添加は、その 小胞の捕獲能力をかなり減少させ、そしてそれ故、回避されなければならない。 本発明に係るリポソームの“ステルス”特性及び捕獲能力に関しての最良の結果 は、このレンジが3〜15モル%の間に維持されるときに、得られる。 本発明において、中性リン脂質は、普通の飽和及び不飽和ホスファチジルコリ ン及びエタノールアミン、例えば、対応のモノ−及びジ−オレオイル−、モノ− 及びジ−ミリストイル、モノ−及びジ−パルミトイル−、並びにモノ−及びジ− ステアロイル−化合物を含む。負電荷のリン脂質は、ホスファチジル・グリセロ ール、好ましくは、ジミリストイルホスファチジル・グリセロール(DMPG)、ジ パルミトイル−ホスファチジル・グリセロール(DPPG)、ジステアロイルホスフ ァチジル・グリセロール(DSPG)及び場合により対応のリン脂質であってそのグ リセロールがイノシトールにより置換されているものを含む。さらに、本リポソ ームの脂質は、リポソーム配合物中に一般的に存在する添加物、例えば、ステロ ール及びいく つかのグリコリピドを含むことができ;このステロールは、コレステロール、エ ルゴステロール、コプロスタノール、コレステロール・エステル、例えば、ヘミ スクシネート(CHS)、トコフェロール・エステルその他を含むことができる。 これらのグリコリピドは、セレブロシド、ガラクト−セレブロシド、グルコセレ ブロシド、スフィンゴ−ミエリン、スルファチド及びスフィンゴ−リピドであっ てモノ−、ジ−及びトリヘキソシドにより誘導体化されたものを含むことができ る。 ホスファチド酸は、その少量でさえもその“ステルス”特性を破壊するであろ うから、本リポソーム懸濁液の配合品中で避けらなければならないことを留意す ることが、重要である。また、リポソーム内への先に認められた“ステルス因子 ”の追加の取り込みも、有益であり、そして(他のリポソーム配合品中で有用で ある)本発明の懸濁液は、本懸濁液の“ステルス”特性におけるさらなる改良を 全くもたらさないであろう。リポソーム内への上記因子の取り込みは、これ故、 血液中での本発明のリポソームの滞留時間に対して不十分な影響力をもつであろ う。実際に、本リポソーム懸濁液の配合品への認められたステルス因子の取り込 みは、捕獲容量E。(封入容量/脂質重量)がかなり減少されることができると きにさえ有害であることができる。これ故、本発明に係るリポソーム懸濁液は、 配合及び製造が簡単であり、そしてこれ故、より劣る性能をもつ他の配合品に比 較して経済的にも有利である。 その小胞が所定の0.2〜10μmのレンジ内そして好ましくは0.2と0.6μmの間 のレンジ内で選択された公称値付近のできるだけ狭いサイズ分布をもつような懸 濁液を使用することが有利である。例えば、その選択物が望ましくは、0.4μm ぐらいの小胞の懸濁液を含む場合、容量分布に従って、その小胞の少なくとも80 %が、0.4 μm±10%のサイズをもつことが好ましい。この小胞サイズ分布バンドの狭い幅 は、品質要因としてここで考慮されることができ、すなわち、そのバンドがより 狭くなればなる程、リポソーム懸濁液の特性がより制御可能になり、そして注射 可能な配合品中の血液プール画像形成剤の担体としてのそれらの固有の性能がよ り良好になる。リポソーム懸濁液の小胞サイズ分布バンドを狭くすることは、通 常、“正規化(normalisation)”により、すなわち、正確に格付さ リポソーム懸濁液の押し出しによる小胞の換算により達成される。 以上から、本発明に係る懸濁液中の認容される脂質濃度(CLip)が小胞サイ ズ及びその封入能力に正比例することは、自明である。例えば、そのサイズ・レ ンジの下端においては、認容される最大脂質濃度は、100mg/mlである。この限 界は、0.2μm小胞に対応し;0.6μm小胞については、この限界は、33であり、 そして1.0μm小胞については、この限界は、20mg/mlである。これらの値は、 好ましい。但し、許容される結果は、その限界の両端においてそれらのサイズが ±20%以内で変化することに得られることができる。これらは、さまざまな脂質 組成物から生じることができる特性の変化の観点から認容されることができる。 それ故、本懸濁液の粘度は、50mPa・sを超えないであろうし、そして好ましく は、それは、25mPa・s未満であるであろう。事実、ある場合には、例えば、例 外的に大きな注射針が使用され、又はその注射が遅く行われることができるとき 、これらの値は、外れることができる。 X−線造影剤の場合には、ヨウ素化化合物を担持するリポソームから調製され 、その懸濁液中の脂質濃度(CLip)は、上述の最大値の約1/4〜1/2未満 であってはならない。なぜなら、他の方法においては、そのリポソームにより担 持される不伝導性剤の量が 画像形成造影剤についてあまりに低くなることができるからであり;例えば、0. 4μm小胞体については、その最大値の半分は、25mg/mlである。これ故、約9 μl/mgの脂質の捕獲容量(Ec)(理論値の約3/4であるこの値は、本発明 に係るリポソームにより容易に達成されることができる。)を用いて、及び封入 のために、非イオン・モノマーの溶液を使用して、濃度C1=260gヨウ素/l( 0.26mg/ml)の標準ヨウ素溶液を用いて、リポソーム懸濁液の最終ヨウ素濃度( C18)は、25×9×0.26=58.5mg/mlであり、満足できる画像形成不伝導性のた めのヨウ素濃度の好ましい下限を既に超えている。もちろん、リポソーム封入の ための標準260g/l濃度をもつ非イオン・モノマーのヨウ素溶液を使用すると き、上記のものが保たれ;(モノマー及びダイマーの混合物について300g/l 以上に達することができる)より高いヨウ素濃度の溶液を用いて、上記の関係は 、これに従って、適合されなければならない。しかしながら、260g/lよりも かなり高いヨウ素濃度は、一般的に好ましくない。なぜなら、その小胞膜を横切 る浸透圧勾配が、ある場合には、その外側の水性担体媒質へのヨウ素の洩れを引 き起こすからである。 ある者が、その表面に対する中空体の容量がその物理的サイズの関数として線 形に変化する場合、半径“r”(=D/2)の球である場合、容量対表面の比は 、r/3であろう。表面密度“ψ”(g/cm2)の外側の脂質膜により囲まれた 理想的に球形のリポソーム小胞の場合においては、ml/g脂質(又はμl/mg脂 質)における捕獲容量(Ec)は、r/3ψである。単一ラメラ・リポソーム小 cm2。6.02×1023としてのアボガドロ数を採用すると、脂質二重層 100nm小胞(直径D=0.1μm)については、その理論捕獲容量 又は3μl/mg脂質)であろう。 以上から、Ecがμl/mg脂質(又はml/g脂質)で、そしてDがμmで表さ れるとき、Ec/D=1/6ψ(一定)であることに留意すべきである。実際に は、これらの小胞は、注意深い“サイズ正規化”、例えば、エクストルージョン の後でさえ、不完全である。これ故、これらの小胞の平均サイズは、統計的な分 布秩序に従うため、その捕獲容量は、通常、かなり低く、すなわち、それは、そ の計算値の1/4〜1/2に稀にしか達せず、このことは、Ec/Dが、これま で報告された最良の結果における10よりも低くあることができることを意味する 。 それは、本発明において見られるように、10〜25又はそれ以上のオーダーのEc /D値が達成されることができる。従って、これまで、最良の状況においてさ え、利用できる実際の100nm小胞の捕獲容量は通常、2ml/g脂質(μl/mg脂 質)を超えず、そして一般的に、より小さいものであった。それ故、理論的には 、小胞が、一般的に利用可能なヨウ素溶液で満たされる場合(例えば、イオメプ ロール(iomeprol)の530g/l溶液は、260g/lのヨウ素濃度(CI)を提供す るであろう)、脂質1g当りのgにおける利用可能な封入ヨウ素の重量(I/L )は、大きくとも、2×0.26=0.52であろう。 今日、画像形成分野において一般的に認められているように、血清プール中の 十分な画像形成造影剤は、有利には、少なくとも50〜 100mgヨウ素/kg体重の注射投与量を必要とし、安全のために、これは、好まし くは、1ml/kgを超えずに一定量の注射可能な液体中に分布される。これ故、我 々が(リポソーム懸濁液により)1mlの注射可能な液体中に100mgのヨウ素を分 布させようと欲する、すなわち、100nm小胞を使用して100mg/mlのリポソーム懸 濁液中のヨウ素の濃度(CIs)をもとうと欲する場合、我々は濃度(CLipらない。この値は、有用なものと考えられるべき粘度に関してあまりに高いもの である。 より大きな粒子を用いると、この状況は、異なる。例えば、これまでの考慮が 、1〜1.5μmぐらいの小胞に適用される場合、そのI/L比は、脂質1mg当り 約5〜6mgのヨウ素になり(そして、本発明に係る調製条件が使用されるとき、 さらに高いものであることができ)、これは、100mgのヨウ素/mlを含むリポソ ーム懸濁液をもつためには、その脂質濃度は、15〜20mg/ml程に低いものである ことができることを意味する。不幸なことに、1μmのリポソーム小胞は、“ス テルス”因子がその配合品中に含まれる場合でさえ、血液中でひじょうに短い寿 命をもち、そしてさらに、より大きな小胞を含むリポソーム懸濁液の粘度は、よ り小さな小胞によるよりもかなり速く増加する。例えば、主に1〜1.5μmの小 胞をもつ20mg脂質/mlリポソーム懸濁液は、0.2μmの小胞を含む80〜100mg/ml 懸濁液とほぼ同一の粘度〔40〜50mPa・s)をもち;そしてその小胞が大きくなれ ばなる程、その粘度/脂質濃度曲線は、より急になる。 リポソーム懸濁液中の最終封入ヨウ素濃度、(mgヨウ素/mlにおけるCIs)が 、封入液体の容量対懸濁液の全容量の比(CEC)によ り剰じられた封入溶液中のヨウ素濃度(mg/mlにおけるCI)に等しいことに留 意することも重要である。後者はその脂質濃度CLip(mg/ml)×捕獲容量Ec(ml /mg脂質)に等しい。通常、リポソーム小胞の捕獲容量Ec、又は封入能力は、 その計算された値よりもかなり低い、すなわち、Ec/D比(Ecは、μl/mgで あり、そしてDは、μmである。)は、めったに、約15以上に達しない。本発明 においては、Ec/Dは、25以上に達することができる。 X−線不伝導化のために、ある者は、好ましくは、最近入手可能な非イオン有 機ヨウ素化不伝導化剤(opacifiers)、例えば、イオパミドール(Iopamidol)、イ オメプロール(Iomeprol)、イオフラトール(Iofratol)、イオヘキソール(Iohexol )、イオペントール(Iopentol)、イオプロミド(Iopromide)、イオシミド(Iosimi de)、イオベルゾール(Ioversol)、イオトロラン(Iotrolan)、イオタズル(Iotas ul)、イオジキサノール(Iodixanol)、イオデシモール(Iodecimol)、1,3−ビ ス−(N−3,5−ビス−〔2,3−ジヒドロキシプロピルアミノカルボニル〕 −2,4,6−トリヨード−フェニル)−N−ヒドロキシ−アセチル−アミノ) −プロパン及びそれらの混合物の濃縮溶液を封入するであろう。このようなヨウ 素化化合物の溶液は、最近、250〜300g/lのレンジ内のヨウ素濃度を提供する 。既に述べたように、530g/lイオメプロール又はイオパミドール溶液は、260 g/lの溶解されたヨウ素のCIに対応し、これ故、先の討議に従って、約10μ l/mgの脂質(I/L=2.6)又はそれより多くを有利には捕獲することができ る0.4μm小胞については、約40mg/ml(CLip)の脂質を含むリポソーム懸濁液 は、約2.6×40=104mg/mlのヨウ素(CIs)を提供するであろう。注射可能な懸 濁液のこの初期ヨウ素濃度(CIs)は、血液プールX−線画像形成における良好 な不伝導化のために十分なも のである。なぜなら、血流中に一旦、注射されると、それは、本発明の発見に従 って、時間と共にほんのゆっくりと減少するであろうからであり;それ故、ある 者は、未だ、より低い脂質濃度のリポソームを用いて操作することができ、すな わち、所望により、60〜80mg/ml及びさらに低い封入されたヨウ素濃度(CIs) が提供される。同種の濃度が、NMR画像形成のための造影剤として意図される常 磁性物質の封入に適用されるであろう。この場合、その常磁性物質は、血流中で の希釈の後に効率的な造影強化を提供するために同様に十分な水溶性をもつもの であろう。このような物質の中にあって、ある者は、NMR応答性遷移元素(例え ば、ランタンド)の直鎖状又は環状アルキレン−アミン・ポリカルボキシレート ・キレート 本発明に係る懸濁液中のリポソーム小胞が血液プール画像形成のために十分に 長い間、血液中での寿命を達成し、そして同時に、良好な画像強化のために十分 な量の造影剤をその循環に運ぶために適当な封入能力を提供することができるこ とが発見されたことは、特に驚ろくべきことであった。実際、本発明に係るリポ ソームのヨウ素コード懸濁液が実験動物の血液プールをX−線画像形成のために 使用されるとき、注射1時間後に未だその循環内にあるヨウ素の量は、その注射 された投与量の50%程高いものであることができる。2時間後、この量は、未だ 、その注射された投与量の約40%であることができる。この特性は、ほとんどの 場合においてその血液プールを満足に画像形成するために本懸濁液を適用するこ とを十分に可 能ならしめる。これがそうである理由は、人工産物の非存在中でさえ、血液中の 脂質の正常な生理学的除去を防止することであり、腎臓を通じてのヨウ素の消失 は、未だ説明されていない。 本リポソーム懸濁液を調製するために、ある者は、リポソーム調製及びその中 に物質を封入するための本分野において知られたほとんど技術を頼ることができ る。但し、このように得られた懸濁液はその後、便利に格付けされた濾過膜であ って適当な限界内に小胞サイズ分布を狭めるためのものを通してのエクストルー ジョンにより正確に換算される。好ましい方法は、封入されるべき溶液中で直接 的にか又はロードされない水性媒質であってトランスメンブラン透過ローディン グがこれに続くものの(WO-A-92/10166参照)中のいずれかにおいて、その脂質 の遷移温度における又はそれを上廻る温度における水性担体中でのその脂質の水 和を含む。 エクストルージョン後、その小胞の少なくとも80容量%が、0.2〜1.0μm内、 そして好ましくは、0.2〜0.6μmのレンジ内にあるはずである。最良の場合、小 胞の80%が、0.2〜1.0μmの間で選ばれるいずれかの公称値から±10%の間にあ る。上記限界内のいずれかの他のより広い又はより狭い分野が、認容される。エ クストルージョン後、この懸濁液は、そのリポソーム懸濁液中の脂質の濃度が適 当であることを保証するためにチェックされるであろうし、そしてこれは、先に 討議した要求に一致するように調節されなければならない。調節は、その脂質濃 度が先に与えた限界を超える場合、より多くの担体液体による希釈により行われ ることができ;その他の方法で、それは、通常の手段、例えば、その小胞を保持 するがその担体液体を透過することができる適当な多孔度の膜上でのマイクロー ヌはウルトラ(限外)−濾過により、増加されることができる。 あるいは、リポソーム懸濁液は、造影剤を含まない媒質中で調製されることが でき、そしてその後、その小胞は、その造影剤の濃縮溶液の存在中でのインキュ ベーションにより満たされる。この場合、封入は、トランス−メンブラン透過を 通じて運行するであろう。その最終脂質濃度の調整は、その後、先に述べたよう に行われるであろう。 以下の実施例は、より詳細に本発明を説明する: 実施例1 4mlのメタノールと36mlのクロロホルムの混合物中に、59mg(0.079mmol)の ジパルミトイル・ホスファチジル・グリセロール・ナトリウム塩(DPPG−Na,Mw 744.96;Sygena)、790mg(1.0mmol)のジステアロイル・ホスファチジル・コリ ン(DSPC,Sygena)、及び193mg(0.5mmol)のコレステロール(Fluka)を含む溶液を 調製した。この溶液を、0.2μmゲージの滅菌濾過膜(Macherey Nagel)上で濾過 し、そしてトレーサー量の14C−トリパルミチン(CHCl3中10μl;比活性50μ lCI/ml)をマーカーとして添加した。有機溶媒を、減圧下40℃においてロー タリー・エバポレーター(Rotarapor)内での蒸発により留去し、そしてその残渣 を1Torrの圧力下、同一温度において一夜乾燥させた。 得られる溶液が約(CLip)15mgの脂質/mlを含むように、その後、上記乾燥 脂質に一定量のイオメプロール(BRACCO)溶液(530mg/ml=260mgヨウ素/ml) を添加した。次に、この溶液を、緩やかに撹拌しながら80℃において約30分加熱 して、連続的リポソーム小胞形成によりその脂質の水和を行った。次にこのリポ ソーム懸濁液を、連続して2.0μmポリカーボネート・フィルターを通して5回 、次に0.6μmポリカーボネート・フィルター(Nuclepore膜)を通 して5回押し出して、その小胞サイズの正規化を行った。 リポソーム小胞内に有効に封入されたヨウ素の量を測定するために、1mlアリ コートの上記濾過調製物を、1lのPBSバッファー(ホスフェート・バッファー 生理食塩水;PO4 10mM,NaCl 0.9%)に対して約10−12時間透析した(Servaか らの透析バッグ;Mwカット いることを保証するため、上記透析操作をもう一回繰り返した。上記透析された 溶液(0.9ml)に、1mlの10%ドデシル硫酸ナトリウム溶液を添加し、そしてその 混合物を5分間40℃に加熱した。260nmにおいてこの溶液の光学密度を計測する ことにより、この段階において、その最終調製物が、1ml当り41.36mgのヨウ素 に対応する、84.41mg/mlのイオメプロールを含んでいたことが測定された。そ の調製物中に有効に存在する脂質の量を、液体シンチレーション・ サンプルの放射能を計測することにより測定した。実測された脂質濃度(CLip )値は、14.72mg/mlであり、これ故、I/Lは、2.81であった。 この段階において、このリポソーム懸濁液を、限外濾過膜(Amiconセル)上で マイクロ濾過して(それを約30mg/mlにするために)その脂質濃度を約2倍に増 加させた。 リポソーム小胞の平均サイズ及び小胞サイズ分布を、Malvern Mastersizer装 置(Malvern Instruments)又はNicomp 370 HDL−NPSSを使用して“Photon Correl ation Spectroscopy(PCS)"の名称の下でも知られたDynamic Light Scattering法 (DLS)により測定した。これらの結果は、本調製物中のほとんどの小胞の平均サ イズは、約0.4μmであり、0.6μm超及び0.2μm下は10%未満であった。粒子 カウンター(COVLTER Nanosizer)を使用して、それらの小胞の 平均サイズは、実際に0.4μmであり、それらの小胞の約20重量%未満が、0.35 〜0.45μmのレンジ内にあった。 上記のように調製されたヨウ素ロード・リポソーム懸濁液を、約1ml/kg動物 (2.81×30=84mg/kg動物の封入ヨウ素)の投与量において実験動物に注射し、 そしてその後、これらの動物をその循環のX−線断層撮影に供した。左心部分の 良好な造影を含むその血管の満足いく画像形成が報告された。この画像形成を、 その造影剤のフェーディング(fading)が有意なものになる前約30分以上、追跡 することができた。 実施例2 MeOHとCHCl3の混合物(1/2)2ml中に溶解されたジステアロイルホスファ チジル・コリン(DSPC)及びジパルミトイル−ホスファチジル−イノシトール( DPPI)の9/1(モル比)混合物50mgを、5mlフラスコ内に入れ、そして20−30 Torr下30℃において回転蒸発させた。次に、5.0mlの蒸留水と上記混合物を、60 ℃において約1/2時間緩やかに撹拌した。次に得られたリポソーム懸濁液を、 0.6μm微孔性膜(ポリカーボネート)を通して室温において繰り返して押し出 した。 この押し出された懸濁液に、5mlの濃縮水性イオパミドール溶液(520g/L ヨウ素、1g/Lトリス、及び0.34g/L EDTA)を添加した。この混合物を、 60℃において1/2時間インキュベートし、それにより、溶解されたヨウ素が、 トランスメンブラン透過によりそのリポソーム小胞内に透過し、そしてその懸濁 液を冷却に供した。非封入ヨウ素を通常通りの除去(遠心分離又は透析)、そし てバッファー等価物によりその担体液を置換した後、その平均小胞サイズ及びリ ポソーム・サイズ分布を、通常の手段により測定した。約0.56μmの値が、その 小胞の10%未満が0.6μm超及び0.2μm 未満であることが、得られた。先の実施例中に開示したように計測されたI/L は、4.1であった。この実験は、リポソームの押し出しが、ヨウ素でそのリポソ ーム小胞を満たす前に行われることもできることを示した。 マイクロフィルトレーションにより約3−4倍に濃縮した後に実験動物に注射 したとき、上記調製物は、X−線による血管の満足のいく画像形成を可能ならし めた。 等しく良好な結果が、イオパミドールの代わりに、イオヘキソール、イオベル ゾール、イオブロミド又はイオトロランが使用されたときに達成された。 実施例3 以下の脂質の混合物を、20mlの有機溶媒(18mlのCHCH3と2mlのMEOH)中に溶 解した: ジステアロイルホスファチジル・コリン(DSPC)379.8mg(63.3モル%); コレステロール 92.5mg(31.7モル%); ジパルミトイルホスファチジル・グリセロールNa−塩(DPPG−Na)28.2mg(5. 0モル%)。 上記有機溶液を、0.2μmポリカーボネート濾過膜上で濾過し、そして14C− トリパルミチン(50μCI/gの脂質)を、それに添加した。次にこの溶液を、 6時間Rotavapor装置(40℃/<1Torr)内で真空下丸底フラスコ内で蒸発させ た。この固体残渣に、イオメプロールの濃縮溶液(530g/f)32ml(CI=260m lI/l;CLip=15mg/ml)を添加した。水和、リポソーム形成及びヨウ素封入 を、80℃において30分間緩やかな撹拌により行った。 次に、リポソーム懸濁液を、さまざまな多孔度グレードのポリカ に、連続して供し、これにより、4つのサンプル(1)〜(4)を作り、これは 、以下のプロトコールに従うものであった: 上記サンプルの比活性(117087dpm/mg脂質)を、アリコートを採り、DIMILUME (シンチレーション液)と混合し、そしてその放射能をBECKMANN LS−8100シン チレーション・カウンターにより計測することにより、計測した。 上記4サンプル中の小胞サイズ及びサイズ分布を、以下の粒子サイジング・シ ステムのいずれかを使用して計測した:MALVERN Master Sizer及びNICOMP Model 370/HPL。これらの結果を以下に提示する。サンプル(2)〜(4)について は、そのサイズ分布は、その小胞の20(容量)%未満が0.2〜0.6μmのレンジ外 にあるようなものであった。それらのI/L値は、実施例1中に開示したのと同 一の技術を使用して計測した。 サンプル(1)〜(4)を、実験動物内への注射後のそれらの寿命についてテ ストした。このために、それらを、1ml/kg動物の投与量においてSprague−Daw leyラットの尾静脈内に注射した。血液サンプルを、注射後の各種期間において 採取し、そして放射能についてテストし;最後の血液サンプル(開始後約26時間 )を採取した後、それらの動物のいくつかを殺し、そしてその血液を、ヘパリン 化管内に集め、そしてその臓器、肝臓、脾臓及び肺を採取し、これらを、乾燥し 、そして計量した後に、対照としても分析した。 これらの血液サンプルを、以下のようにチェックした:0.3mlの血液を、0.5ml の、1:1“ソルエン(Soluene)”−イロプロパノール溶液と混合し、次に、1 時間の休憩の後、0.25mlのH2O2(30%)を添加し、その後、10mlのシンチレーシ ョン溶液(Hionic Fluor)を添加した。暗所でさらに6時間の休憩の後、その放 射能をPackard Counterを用いて計測した。 表3中、サンプル(1)〜(4)について、注射後のさまざまな時間期間にわ たりその血液中に残存する脂質(リポソーム)の量が示されており、この量は、 その注射された投与量の%で表されている。 表4は、表3中に与えたような、循環内での一定時間“大”後の、注射された 投与量の%と、表2中に表したそれらのサンプルについてのI/Lの出発比とを 掛けることにより得られた結果を含む。これらの結果は、 時間“t”において血液中に未だ存在するヨウ素に正比例する。 上記表中の結果は、血液中の小胞の持続性が、それらのサイズに反比例するこ とを示している。従って、例えば、1時間後、血液中に初めに注射された0.2μ m小胞の約56%が、そして1μm小胞のたった24%が、未だ存在するが、1μm の平均サイズをもつリポソームを含む懸濁液は、その画像形成が、患者へのその 懸濁液の投与 直後に行われる限り、血液プール画像形成のために使用されることができる。あ る場合には、これは、望ましくあることさえできる。なぜなら、このサイズのリ ポソームが高いI/Lをもつからである。0.6μmと0.4μm小胞が、画像形成の ために特に重要であると結論付けることもできる。なぜなら、1時間ぐらい後に 循環内に未だ存在するヨウ素の量が、最も有意なものであるからである。循環内 での比較的高いレベルのヨウ素の持続性に対するこの0.4μm小胞の寄与の重要 性は、2時間後に、特に顕著である。これは、0.2〜0.6μmレンジ内の小胞を含 む本発明に係る配合品が、封入された造影剤を用いた有効な血液プール画像形成 に関して優れた性能を提供し、これが複雑な“ステルス”因子の取り込みを必要 としないことを、はっきりと示している。 添付の図1のグラフも、実施例(1)〜(4)の4つの異なる小胞サイズにつ いての時間に対して初めに注射された投与量の持続性の%をプロッティングする ことにより、本実施例の結果を示している。 実施例4 0.4μm小胞サイズに換算された4つのリポソーム懸濁液(A〜D)を、以下 の脂質配合品を使用して、実施例3の指示に従って調製した: (A)DSPC 340.9mg(60モル%);コレステロール84.0mg(30モル%);Nipp on Fine chemicalからのパルミトイルグルクロン酸(PgluVA)30mg(10モル%) 。 (B)DSPC 244.1mg(60モル%);コレステロール59.8mg(30モル%);T.M Allen et al.,Biochim & Biophys.Acta 1066(1991),29-36に従って調製さ れたMw2000のポリエチレン・グリコールに結合されたホスファチジルエタノール アミン(PE−PEG),147.2mg (10モル%)。 (C)実施例1のものと同一の配合品。 (D)DSPC(63.3モル%);コレステロール(31.7モル%);ジパルミトイル −ホスファチド酸−ナトリウム塩(DPPA−Na)(5モル%)。 これらの懸濁液であって、サイズ分布(レンジ0.4μm±10%外の80%未満の それらの小胞);及びI/L〔(A)0.85,(B)1.54,(C)2.81,(D)2. 5〕を含むものを、先の実施例中に開示したものと同一のチェック及び分析に供 した。これに関して、配合品(A)と(B)に取り込まれた“ステルス”因子の I/L値に対する悪影響に注目のこと。 上記4つの懸濁液を、実施例3中に開示されたように実験動物に注射し、そし てその血液を定期的に分析した。これらの結果を、添付の図2のグラフ中に表す 。図中、初めに注射された投与量の%は、図1中におけるものと同じ時間に対し てプロットされている。 図2のグラフの結果は、本発明に係る配合品(サンプルC)が、従来技術の認 められた“ステルス”因子PE−PEG及びPGluVAを含む配合品(サンプルA/PGluV A及びサンプルB/PE−PEG)よりも血液中でより長い滞留時間を示すことを、示 している。さらに、これらの知られた“ステルス因子”を用いて調製された配合 品が、循環内でより短い滞留時間をもつだけでなく、これらの配合品のリポソー ムが、より低い捕獲能力をもっている。 それ故、“ステルス”因子が、リポソームがひじょうに小さいサイズであると きでさえ、必要とされると信じられていたことに全く反して(M.C.WOODLE et al .、及びI.A.J.M.BAKKER-WOVDENBERG et al,Journal of Drug Targeting 2(1994 )それぞれ397-403と363-371を参照のこと。)、本結果は、使用されるリポソー ムがある基 準を満足する限り、これが必要ではないということを示している。それ故、この 予想外の発見は、開示する本発明の利点のさらなる証拠と考えられる。 また、これらの結果は、DPPA、すなわち、そのホスホリル部分上に2つの負電 荷をもつリン脂質の存在のネガティブな効果をも示す。DPPAを含むリポソーム配 合品の全てが、RESにより容易に取り込まれることが明らかであろう。 実施例5 以下に与える4つの脂質配合品(E),(F),(G)及び(H)を選択し、 そして各々、CHCl3とメタノールの1:1混合物4ml中に添加された放射性トレ ーサーと共に、溶解した: (E)Lipoid K.G.,Germanyからの水添大豆レシチン(SPC−3)71.9mg(60 モル%);コレステロール17.8mg(30モル%);DPPG-Na 11.3mg(10モル%) 。 (F)SPC−3 71.3mg(60モル%);コレステロール17.7mg(30モル%);D PPG−Na 8.5mg(7.5モル%);DPPA−Na2.6mg(2.5モル%)。 (G)SPC−3 (57モル%);コレステロール(28.5モル%);DPPA−Na(4 .5モル%);PE−PEG(10モル%)。 (H)(G)と同様であるが、PGluVAのモル当量によりPE−PEGを転換した。 上記溶液を、真空下上記溶媒留去し、そしてそれらの残渣を、実施例3に正確 に開示するように、対応のヨウ素ロードされたリポソーム懸濁液(E)〜(H) に変換した。次に、それらを、先に記載したように、エクストルージョンにより 狭い0.4μmサイズの分布に正規化した。比活性及びI/Lについての分析を通 常通り行った;I/L値は、(E)について2.44、(F)について2.39、(G) について1.54、そして(H)について0.81であった。 これらの懸濁液を、先の実施例中に開示したようにラットにおいてテストし、 そしてそれらの結果を、図3中に通常通りプロットした。これは、(E)が、予 想されるように血液中で長く持続したことを示している。配合品(F)の速い減 衰は、循環内での小胞安定性に対するDPPAの劇的な悪影響を立証する。曲線(G )と(H)は、知られた“ステルス”因子の取り込みが、DPPAのネガティブな効 果を治癒し得ないことを示している。どうしても、本発明に係るリポソーム懸濁 液中のDPPA又はアナログの存在は、避けられなければならない。 より少ないDPPA(1モル%以下)及び対応のより多くの上述の“ステルス”因 子PGLuVA及びPE−PEGを含む配合品を用いてさらなる実験を行った;それにもか かわらず、後者は、DPPAのネガティブな効果を軽減することができなかった。そ の上、上記のI/L結果から、慣用の“ステルス”因子が本発明の配合品中で不 利であるということも分かる。なぜなら、それらが、小胞の捕獲能力を減少させ る(そのI/L比が低い)。傾向をもつからである。 先の実施例中、DPPGが等量のジホスファチジル・イノシトール(DPPI)により 置換される場合、それらのリポソームは、注射後その血液中で等しいか又はそれ より長い寿命をもつ。 実施例6 15mgのSPC−3(63.3モル%)、37mgのコレステロール(31.7モル%)、及び1 1mgのDPPG.Na(5モル%)を含む脂質溶液を、メタノール(2ml)とクロロホ ルム(18ml)の混合物中に、(1310dpm/mg脂質に対応する)トレーサー量の14 C−トリパルミチンを含む、上記成分を溶解させることにより得た。約1Torr下 40℃でRotavaporを用いて揮発性溶媒を留去し、そして同一条件で一夜乾燥させ た 後、乾燥脂質混合物(〜200mg)が、上記フラスコ内に残った。この乾燥脂質固 体を、20mlのCHCl3と20mlのジイソプロピル・エーテルの混合物中に溶解し、そ して6mlの、Gd−BOPTA(BRACCO)の0.5M溶液を、その後に添加した。この混合物 を60℃に加熱し、そして3分間超音波(Branson Sonifier)に供し;次に、それ を再び、Rotavapor内で減圧下蒸発させて(60℃)残渣を得て、これを20mlのPBS 中に分散させた。エーテル性溶媒の全てが完全に除去される(無臭残渣)まで、 蒸発を続けた。 次に上記リポソーム懸濁液を、2μm膜を通して5回、そしてその後、1μm 膜を通して5回以上、エクストルードした。アリコート(5ml)を2回の1lの PBSに対して透析し、そして先に報告したように分析に供した。放射能計数は、 そのリポソーム懸濁液中の脂質濃度CLipが5.18mg/mlであり;SDSの添加による それらの小胞の溶解後の、J.J.Hagan et al.Anal.Chem.60(1988),514-516( Fluorescence Detection of Gadolinium Chelates separated by Reverse-phase High-performance Liquid Chromatography)により測定されるような、懸濁液 中のGd−BOPTA濃度が、8.07mM、すなわち、1.56mモルGd/g脂質であった、こと を示した。それらの小胞の平均サイズ(Malvern)は、0.52μm±10%であった 。透析された懸濁液をその後、Amicon限外濾過セルを使用して約30mg脂質/mlに 濃縮した。 実験動物に注射したとき、この調製物は、その循環のMRI画像形成における有 用な造影を提供することを可能ならしめた。 実施例7 MeOH(2ml)とCHCl3(8ml)の混合物中に、(1220dpm/mg脂質に対応する) トレーサー量の14Cトリパルミチンを含んで、114mgのSPC−3(63.3モル%)、 28mgのコレステロール(31.7モル%) 、及び8mg(5モル%)のDPPG.Naを溶解させることにより、脂質の溶液を調製 した。この溶液を、約1Torr下40℃におけるRotavapor内での蒸発に供して揮発 性溶媒を留去し、そしてそれを同一条件下一夜乾燥させた。乾燥残渣(〜150mg の脂質)を、10mlの、ガド )の0.5M溶液と混合し、そして緩やかな撹拌の後3/4時間65℃における加熱 により水和させた。これは、MLV(多カメラ)リポソームの懸濁液を与え、これ をその後、2μmポリカーボネート膜を通して5回、そして次に、0.6μm膜を 通して5回以上エクストルードした。上記正規化溶媒の5mlアリコートを、2連 続の、PBSの1リッター部に対して一夜透析し、そして先のように分析した。放 射能計数は、6.52mg/mlの脂質濃度を示した。これらのリポソーム小胞の平均サ イズ(Malvern)は、0.44μm±10%であることが判明した。この懸濁液中のガド テリドール濃度(実測20.67mM)を、SDSの添加によるサンプル中へのそれらの小 胞の溶解後に、HPLCにより測定した;これは、3.17の、比mモルGd/g脂質に対 し、そして6.3μl/mg脂質の捕獲能力Ecに対応した(0.44μm小胞の理論的捕 獲能力は、13μl/mgに等しい。)。 上記懸濁液のバルクを、上記のように透析し、そしてその後、Amicon限外濾過 セルを使用して約40mgの、脂質/ml(CLip)まで濃縮した。先に開示した条件 下で実験動物に注射するについて、それは、その循環のMRIにおける有用な造影 効果を提供することを可能ならしめた。 その後の実験において、上記のようにサンプル中に小胞を溶解された後のその 懸濁液中のガドテリドール濃度は、30.18mMであることが判明し、これは、4.63 の比mモル/g脂質及び9.2μl/mg脂質の捕獲能力に対応する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.担体液体中にリポソーム小胞の注射可能な水性懸濁液を含んで成るMRI又 はX−線血液プール造影剤であって、それらの小胞が、ヨウ素化されたX−線不 伝導性化合物又はNMR応答性常磁性物質の溶液をその中に封入されて含み、 (a)そのリポソーム形成脂質が、80と90モル%の間の中性リン脂質及び1〜 20モル%の負電荷のリン脂質であってそのホスファチジル部分がグリセロールに 連結されているものを含んで成り; (b)その懸濁液中のリポソーム小胞の少なくとも80容量%が、0.2〜1.0μm のレンジ内のサイズをもつリポソームであり;そして、 (c)そのリポソーム・サイズに依存して、その懸濁液中の最大脂質濃度(CLip )が、20と100mg/mlの間にある、 ことを特徴とする造影剤。 2.請求項1に記載の血液プール造影剤であって、0.2μmの平均直径をもつ リポソームについて、その最大脂質濃度が、100mg/ml未満であり、0.4μmの平 均直径をもつリポソームについて、その最大脂質濃度が、50mg/ml未満であり、 そして0.6μmの平均直径をもつリポソームについて、その最大脂質濃度が、33m g/ml未満であり、0.8μmの平均直径をもつリポソームについて、その最大脂質 濃度が、25mg/ml未満であり、そして1.0μmの平均直径をもつリポソームにつ いて、その最大脂質濃度が、20mg/ml未満であることを特徴とする造影剤。 3.請求項1に記載の血液プール造影剤であって、その懸濁液中のリポソーム 小胞の少なくとも80容量%のサイズが、0.2〜0.6μmのレンジ内にあるような造 影剤。 4.請求項1に記載の血液プール造影剤であって、その負電荷のリン脂質が、 3〜15モル%の量で存在するような造影剤。 5.請求項1,2,3又は4に記載の血液プール造影剤であって、粘度が、50 mPa・s未満、好ましくは、25mPa・s未満であるような造影剤。 6.先の請求項の中のいずれか1項に記載の血液プール造影剤であって、その 中性脂質が、水添大豆レシチン、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC) 、ジパルミトイル−ホスファチジルコリン(DPPC)及びジステアロイルホスファ チジルコリン(DSPC)の中の1以上から選ばれることを特徴とする造影剤。 7.先の請求項の中のいずれか1項に記載の血液プール造影剤であって、その 負電荷のリン脂質が、ジミリストイルホスファチジル・グリセロール(DMPG)、 ジパルミトイルホスファチジル・グリセロール(DPPG)、ジステアロイルホスフ ァチジル・グリセロール(DSPG)、及びそのグリセロールがイノシトールにより 置換された対応の脂質の中の1以上から選ばれることを特徴とする造影剤。 8.先の請求項の中のいずれか1項に記載の血液プール造影剤であって、その 小胞の捕獲能力Ec(μl/mg脂質における捕獲容量)対その(μmにおける) サイズDの比が、少なくとも10であるような造影剤。 9.請求項8に記載の血液プール造影剤であって、その比が、10と25の間にあ るもの。 10.請求項1〜9のいずれか1項に記載の血液プール造影剤であって、そのX −線不伝導性化合物が、イオパミドール(Iopamidol)、イオメプロール(Iomeprol )、イオヘキソール(Iohexol)、イオペントール(Iopentol)、イオプロミド(Iopro mide)、イオシミド(Iosimide)、イオベルゾール(Ioversol)、イオトロラン(Iotr olan)、イオタズル(Iotasul)、イオジキサノール(Iodixanol)、イオデシノモー ル(Iodecimol)、1,3−ビス−(N−3,5−ビス−〔2,3−ジヒドロキシ プロピルアミノ−カルボニル〕−2,4,6−トリヨード−フェニル)−N−ヒ ドロキシ−アセチルアミノ)−プロパン及びそれらの混合物から選ばれることを 特徴とする造影剤。 11.請求項10に記載の血液プール造影剤であって、血液プール画像形成のため に利用することができるヨウ素化不伝導性化合物の濃度が、 50と120gヨウ素/lの間にあるような造影剤。 12.請求項1〜9のいずれか1項に記載の血液プール造影剤であって、その常 磁性物質が、Gd-DTPA,Gd-BOPTA,Gd-DTPA-BMA, 13.請求項1〜12のいずれか1項に記載の血液プール造影剤の製造方法であっ て、以下の段階: (a)中性リン脂質及び負電荷のリン脂質であって、そのホスファチジル部分 がグリセロールに連結されているもの、並びに場合により他の添加物を含んで成 る脂質混合物から、リポソーム製造手順に従って形成された小胞内に造影剤の濃 縮溶液を封入し、 (b)その小胞の少なくとも80%のサイズが、0.2と1.0μmの間を占めるまで 、換算された半透過性膜を通しての反復エクストルージョンによりその小胞を正 規化し、そして場合により、非封入造影剤から、その中に造影剤を封入している 小胞を分離し、そして (c)その中の脂質濃度(mg/mlにおけるCLip)が、比20/D(ここで、D は、μmで表わされる小胞の容量平均直径である。)により与えられる値を超え ないようにその懸濁液中の担体の量を調整する、 を特徴とする方法。 14.請求項13に記載の方法であって、その小胞の少なくとも80%のサイズが、 0.2と0.6μmの間を占めるような方法。 15.請求項13に記載の方法であって、段階(a)と段階(b)の順番が、逆転 され、そしてその封入段階が、トランスメンブラン透過により行われることを特 徴とする方法。 16.請求項13に記載の方法であって、その添加物がコレステロールであるもの 。 17.ヒト又は動物患者の画像形成における使用のための、請求項1〜12の中の いずれか1項に記載の血液プール造影剤。
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