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JPH1047324A - ドリルねじ - Google Patents

ドリルねじ

Info

Publication number
JPH1047324A
JPH1047324A JP20190296A JP20190296A JPH1047324A JP H1047324 A JPH1047324 A JP H1047324A JP 20190296 A JP20190296 A JP 20190296A JP 20190296 A JP20190296 A JP 20190296A JP H1047324 A JPH1047324 A JP H1047324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drill
screw
tip
cutting edge
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20190296A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Ueda
昂 植田
Motoo Ogata
求男 小形
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
K M SEIKO KK
Nitto Seiko Co Ltd
Original Assignee
K M SEIKO KK
Nitto Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by K M SEIKO KK, Nitto Seiko Co Ltd filed Critical K M SEIKO KK
Priority to JP20190296A priority Critical patent/JPH1047324A/ja
Publication of JPH1047324A publication Critical patent/JPH1047324A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B25/00Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws
    • F16B25/10Screws performing an additional function to thread-forming, e.g. drill screws or self-piercing screws
    • F16B25/103Screws performing an additional function to thread-forming, e.g. drill screws or self-piercing screws by means of a drilling screw-point, i.e. with a cutting and material removing action
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B25/00Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws
    • F16B25/001Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by the material of the body into which the screw is screwed
    • F16B25/0021Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by the material of the body into which the screw is screwed the material being metal, e.g. sheet-metal or aluminium
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16BDEVICES FOR FASTENING OR SECURING CONSTRUCTIONAL ELEMENTS OR MACHINE PARTS TOGETHER, e.g. NAILS, BOLTS, CIRCLIPS, CLAMPS, CLIPS OR WEDGES; JOINTS OR JOINTING
    • F16B25/00Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws
    • F16B25/0036Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by geometric details of the screw
    • F16B25/0084Screws that cut thread in the body into which they are screwed, e.g. wood screws characterised by geometric details of the screw characterised by geometric details of the tip

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Drilling Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 締め付けトルクが大きく、また、ねじ締め時
間も短縮することができるドリルねじを提供する。 【解決手段】 ドリル部30の外周部切刃34の径が先
端部にいくほど小さくなる。また、ドリル部30の先端
部における先端角Aを、110゜に設定すると共にチゼ
ルエッジ幅をドリル部30の最小径の10%に設定す
る。さらに、ねじ部20のねじ山21の1ピッチ分21
aを、ドリル部30にも形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ねじ下穴の切削と
ねじ立てが連続してなされ、そのままねじ締めが可能な
ドリルねじに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、金属薄板同士をねじで結合する
場合、通常は、予め双方の金属薄板にねじ下穴を開けて
からねじ立ての工程を実行し、その後、所定の外径を有
するねじで締め付けて両者を結合する。しかし、このよ
うな方法によれば、ねじ下穴開けおよびねじ立ての工程
とねじによる締結工程がそれぞれ別個に実行されるた
め、作業効率が大変悪くなる。
【0003】そこで、ねじの先端部にドリル部を形成し
たドリルねじを使用して1回の締め付け動作により、ね
じ下穴開け、ねじ立ておよびねじ締めの工程を一挙に行
う方法が普及しつつある。図6は、従来のドリルねじ1
00の形状を示す正面図である。同図に示すように当該
ドリルねじ100は、頭部110を有するシャンク10
1に、ねじ部120と、ドリル部130を形成してな
る。
【0004】頭部110は、シャンク101と一体成形
されており、その上面にはドライバーなどの回転工具の
先端部と係合するための係合凹部111を有する。ま
た、ねじ部120には所定のねじ山が転造により形成さ
れる。さらに、ドリル部130には、2条の縦溝(以
下、「ドリル溝」という。)131が金型成形により形
成されている。
【0005】このドリル部130には、上記ドリル溝1
31の内壁面134とドリル部130の外周面との交線
に沿って、所定のすくい角を有する外周部切刃132が
形成されると共に、内壁面134とドリル部130の先
端面との交線に沿って、所定のすくい角を有する先端部
切刃133が形成されており、これらの切刃により金属
薄板などの取付対象にねじ下穴を切削していく。
【0006】上記外周部切刃132の径は、軸方向に皆
等しく形成され、また、先端部切刃133の先端角B
は、118゜から120゜の間に設定される。このよう
な形状を有する従来のドリルねじ100を用いて、2枚
の金属薄板(厚さ0.6mm〜1.2mm)を重ねて結
合する場合には、ドリルねじ100の先端部を金属表面
に押しつけて、荷重をかけながらドライバーなどの回転
工具で締め付ける。すると、まず先端部切刃133の切
削力により、金属板の表面に小さな穴が開き、これが拡
大されて、次いで外周部切刃132により切削しながら
徐々にねじ下穴を深くしていく。
【0007】ねじ部120のねじ山121の最初の1ピ
ッチ目が上記ねじ下穴に到達すると、当該ねじ下穴にね
じ溝を切りながらさらにねじ込まれていく。このねじ下
穴の形成とねじ立ての動作が下の金属薄板に対してもな
されて、さらにドリルねじ100を締め付けることによ
り、両金属薄板が結合される。このように、ドリルねじ
100によれば、予めねじ下穴・ねじ立て工程を実行し
ておかなくても、一挙にねじ締めによる固定が可能とな
るので、組立作業の効率化を図ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ドリルねじ100においては、次のような問題点があっ
た。 (1)すなわち、ドリル部130で金属薄板にねじ下穴
を開ける際に、当該ねじ下穴の寸法精度があまりよくな
く、楕円状のものや、場合によっては、角ばったねじ下
穴が開いてしまうことさえある。
【0009】このような事態は、ドリル部130の先端
部切刃133により切削して穴を開けていく際、もしく
は先端部切刃133から外周部切刃132による切削へ
の移行時において、当該切刃が薄板のねじ下穴の内周面
を必要以上に削り取ってしまうことにより生ずるものと
考えられる。図6に示すようにねじ部120のねじ山1
21の外径は、ドリル部130の外径と比べてそれほど
大きくないので、このようにねじ下穴の寸法精度がよく
ないと、次のねじ部120によるねじ立ての際にねじ溝
が十分に形成されず、当該ねじ部120とねじ穴との螺
合性が悪くなって、締め付けトルクが低下し、金属薄板
間の結合強度が弱くなるおそれがある。
【0010】(2)また、ねじ締め時において生じた切
削屑(切り粉)が、重ねた金属薄板間に入り込み、両者
が離れた状態(一方の金属薄板が浮いた状態)で固定さ
れ、確実な締結ができない場合がある。 (3)さらに、ねじ下穴開けに際して金属表面でドリル
部先端に「おどり」が生じて、締結点のポイント(ねじ
下穴の位置)が定まりにくい。
【0011】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、ねじ下穴の寸法精度を向上して結合強
度を高め、また、金属薄板間への切り粉の混入や、ドリ
ル部先端のおどりを低減して、位置決めされた締結ポイ
ントにおいて確実かつ効率的に結合することができる、
ドリルねじを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、頭部を備えたシャンクの先端部にドリル
部を形成すると共に、当該頭部とドリル部の間にねじ部
を形成したドリルねじであって、前記ドリル部は、その
外周部と先端に、それぞれ外周部切刃と先端部切刃を備
え、前記外周部切刃の径は、当該ドリル部の先端に近い
ほど小さくなっていることを特徴とする。
【0013】また、本発明は、前記ねじ部の少なくとも
1ピッチ分のねじ山が前記ドリル部にも延びて形成され
ていることを特徴とする。さらに、本発明は、前記ドリ
ル部の先端部切刃の先端角が、100゜〜115゜であ
ると共に、そのチゼルエッジ幅は、当該ドリル部の最小
径のほぼ10%の大きさに設定されていることを特徴と
する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るドリルねじ1
の実施の形態を、図面に基づき説明する。図1は、当該
ドリルねじ1の形状を示す正面図であり、図2は、その
平面図である。同図に示すようにドリルねじ1は、頭部
10が一体的に形成されたシャンク2に、ねじ部20
と、ドリル部30を形成してなる。
【0015】頭部10の上面にはドライバーなどの回転
工具の先端部と係合するための係合凹部11を有する。
当該係合凹部11の断面は、本実施の形態においては、
図2の平面図に示すような矩形をしており、ここに同じ
矩形断面を有する回転工具の先端を挿入して荷重を掛け
ながら回転させることができるようになっている。な
お、頭部10の横断面の形状が正六角形などの場合に
は、六角ドライバーで締め付けが可能なので、この場合
には係合凹部11はなくてもよい。
【0016】また、係合凹部11の形状を、通常の十字
穴としてもよく、この場合には、断面十字形状のドライ
バービットでの締め付けが可能となる。ねじ部20に
は、等ピッチでねじ山21が形成されており、その外径
は、ドリル部30の最大径より大きいと共に、ねじ溝部
22の径(ねじ内径)は、ドリル部30の最大径より若
干小さく設定される。また、当該ねじ山21の1ピッチ
分21aがドリル部30の外周まで延びて形成される。
これによりドリル部30によるねじ下穴開け動作から円
滑にねじ込み動作に移行できるようになっており、ねじ
溝を確実に刻んでいくと共にねじ込み時間の短縮にも寄
与する。
【0017】ドリル部30には、上記ドリル溝31の内
壁面32とドリル部30の外周面との交線に沿って、所
定のすくい角を有する外周部切刃34が形成され、同様
に、内壁面32とドリル部30の先端面36との交線に
沿って、所定のすくい角を有する先端部切刃35が形成
されている。上記外周部切刃34の径は、先端にいくほ
ど小さくなっており、本ドリルねじ1では、図に示すよ
うに約1.5゜のテーパ角を形成しており、ドリル部3
0の長さ5.5mmのときにドリル部30の最大径と最
小径との差が約0.2mm程度生じるようになってい
る。このテーパは、後述するようにドリル部30先端部
における不規則なねじ下穴の形状を整えて最終的に規定
寸法の真円に仕上げるために形成されるものであり、当
該テーパ角の大きさは、その目的を達成すべく、ドリル
部30の軸方向の長さやねじ部外径などの条件を考慮し
て最適な値が設定される。
【0018】しかしながら、このテーパ角の大小は、対
象物への切り込み量やねじ込みに必要なトルク(ねじ込
みトルク)にも大きな影響を与えるものであり、この点
にも留意しなければならない。例えば、上記テーパ角を
2゜にすれば、外周部切刃34の対象物への切み込み量
が多くなって当該ドリルねじ1のねじ込みに必要な時間
(以下、「ねじ込み時間」という。)の短縮化を図るこ
とができるが、一方でねじ込みトルクも大きくなって、
ねじ締め装置への負担が増大する。反対に、テーパ角を
1゜と小さくすれば、切り込み量が小さくなってねじ込
みトルクも小さくできるが、その分ねじ込み時間の短縮
率が悪くなる。これらの諸条件の調和点として当該テー
パ角を、本実施の形態におけるように1.5゜程度にす
ることが望ましい。
【0019】先端面36に形成された先端部切刃35の
先端角Aは、110゜に設定されており、従来のもの
(118゜〜120゜)に比べて鋭くなっており、ま
た、この先端面36の尖状部には、チゼルエッジ37
(図4参照)が形成される。このチゼルエッジ37は、
ねじ締めしようとする対象物の表面に最初に当接して、
位置決めの穴を切削するための重要な切刃である。
【0020】図3は、ドリルねじ1のドリル部30を図
1の白抜きの矢印方向から見たときの側面図である。同
図に示すようにドリル溝31は、内壁面32、33を備
えており、上述したように内壁面32のドリル部30の
外周面、先端面との交差部にはそれぞれ外周部切刃3
4、先端部切刃35が形成されている。また、ドリル部
30に形成された1ピッチ分のねじ山21aの一部にも
ドリル溝31が刻まれている。
【0021】図4は、図1を下方から見たときのドリル
部30の端面図である。同図に示すように2つのドリル
溝31が軸対象に形成され、その内壁面34の外側端面
には上記外周部切刃34が形成されている。また、チゼ
ルエッジ37は、2つの先端面36の接合部に形成さ
れ、その幅W1は、ドリル部30の最小径Wのほぼ10
%の大きさに設定されている。従来のドリルねじにおけ
るチゼルエッジの幅は、ドリル部外径のおよそ16%程
度なので、上述した先端角Aを小さくしたことと伴っ
て、従来のものに比較して切削力を大幅に向上させるこ
とが可能となった。
【0022】なお、上述のドリル部30は、金型成形に
より、ねじ部20は、転造により成形される。図5は、
上記ドリルねじ1のドリル部30により金属薄板にねじ
下穴の切削がなされる様子を示す図である。同図におい
て、破線41はドリル部30の最小径を示し、実線43
は、ドリル部30の最大径を示している。金属薄板にド
リルねじ1を締め付ける場合、その金属表面にドリル部
30の先端部を当接させて荷重を負荷しながら回転させ
ていく。すると、まず、チゼルエッジ37により金属薄
板表面に位置決めの小さな穴が切削され、それが先端部
切刃35により徐々に拡大されて、ねじ下穴が深くなっ
ていく。そして、外周部切刃34による切削へと進む。
この際、前述したようにねじ下穴の内周面が切刃により
必要以上に欠き取られて、実線42に示すような不規則
な内径となる。しかし、本ドリルねじ1では、ドリル部
30の外周部切刃34の径を先端にいくほど小さく、言
い換えれば、ねじ部20に近いほど大きくしているの
で、不規則なねじ下穴の内周面が、より径の大きな外周
部切刃34により切削されて整形されていき、最終的に
実線43に示す規定寸法の真円状のねじ下穴が形成され
る。続いて、ねじ部20によるねじ立てが行われること
になるが、上述のように1ピッチ分のねじ山がドリル部
30上部にも形成されているので、ねじ下穴の仕上げと
並行してねじ立てが開始され、円滑なねじ込み機能が得
られる。このように規定寸法のねじ下穴にねじ込みが行
われると、ねじ下穴の内周面にしっかりとねじ溝が形成
され、十分な締め付けトルクを得ることができる。
【0023】また、本実施の形態においては、上述のよ
うにドリル部30にテーパを形成して先端径を細くした
上に、さらにドリル部30の先端角Aを110゜と小さ
くすると共にチゼルエッジ37の幅もドリル部の最小径
の10%と小さくしたので、ドリル部30による切削効
率が向上し、ドリルねじによるねじ込み時間を大幅に短
縮することが可能となった。
【0024】次に示す(表1)、(表2)は、このねじ
込み時間の短縮を示す実験データである。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】各表において、従来の形状のドリルねじ
は、ねじ部の外径が4.2mm、ドリル部の径が3.2
mm、先端角が120゜、チゼルエッジ幅がO.5m
m、ねじの呼び長さが13mmのものを用い、また本件
のドリルねじとしては、ねじ部外径、呼び長さは従来の
ものと同じで、上記ドリル部のテーパ角1.5゜、ドリ
ル部の最小径を3.0mmとし、先端角を110゜、チ
ゼルエッジ幅を0.3mmに設定したものを用いてい
る。また、双方のドリルねじは、同じ硬度の素材で形成
されている。
【0028】そして、(表1)は、硬度HRB62.
1、厚さ1.6mmの鋼板に、各ドリルねじに荷重1
3.6Kgを負荷して、回転数2500rpmでねじ込
むときの実験データを示しており、それぞれ10回試行
して、そのねじ込み時間を測定したものである。同表か
らも明らかなように、全て本発明のドリルねじの方が従
来のものよりねじ込み時間が短く、その平均時間は、
1.14秒であって、従来のドリルねじによるねじ込み
時間の平均値1.45秒に比較して約21%の時間短縮
となる。
【0029】この時間短縮率は、鋼板の厚さが大きいほ
ど顕著になる。(表2)は、硬度HRB47.3、厚さ
3.2mmの鋼板に、各ドリルねじに荷重15.8Kg
を負荷しながら、回転数2500rpmでねじ込むとき
の実験データを示しており、同表に示すように、両者の
平均ねじ込み時間において、1.42秒の差が生じてお
り、これはほぼ36%の時間短縮に相当する。
【0030】このように、鋼板の厚さが大きいほど、ね
じ込み時間の短縮率が大きくなるのは、外周部切刃34
にテーパを設けたことにより、当該外周部切刃34での
切削効率を向上させたことによるところが大きい。すな
わち、ドリル部の先端部切刃35とこれに続くテーパ形
状の外周部切刃34で連続して切削された切り粉が、当
該テーパおよびドリル溝31に沿って確実に上方に運ば
れて切削表面から排出されて切削効率が向上し、これに
よりねじ込み時間がより一層短縮され、特に、鋼板の厚
さが厚いほど、すなわち、テーパ状の外周部切刃34の
切削力を発揮する場面が多いほど、ねじ込み時間の短縮
率を向上させることができる。
【0031】また、本ドリルねじ1は、上述のように先
端角Aを小さくすると共に、チゼルエッジ幅を細くし
て、先端部を鋭くして切削力を強くしたため、最初にド
リルでねじ下穴を開ける際に従来金属板表面で生じてい
た、ドリル刃先の「おどり」が少なくなり、ねじ下穴の
位置決めが容易になった。このような「おどり」の減少
と、ねじ込み時間の大幅な短縮により、ねじ締め工程が
効率化されるので、特に生産ラインにおいて使用される
場合には、その生産効率が向上することが可能となる。
【0032】さらに、上記切削力の向上により、金属薄
板を重ねて結合する場合における、薄板と薄板の間に切
り粉が混入して金属薄板同士が浮いた状態で結合される
という不都合も解決される。すなわち、金属薄板間に切
り粉が混入するのは、上方の金属薄板の下穴開けが完了
した時点で、ドリルねじ1に加える荷重によりまだ下穴
の開いていない下方の金属薄板がたわんで薄板間に隙間
が生じるからであると考えられるが、本発明のドリルね
じ1では、ドリル部30先端の切削力を向上したので、
下の金属薄板に大きなたわみ力が加わる以前に当該金属
薄板に下穴を開けてしまうので、切り粉が混入する隙間
をほとんど生ぜしめない。その上、上述のテーパ状の外
周部切刃34による切削力の向上により、連続した大き
な切り粉が生じるようになったので、下穴外部への排出
効率もよくなり、当該隙間にますます混入しにくくなっ
た。
【0033】これにより、複数枚の金属薄板を密着した
望ましい状態でしかも高締め付けトルクで結合すること
が可能となり、従来のようにアルミなどの金属薄板の結
合のほか、薄い鋼板を組み合わせて構造的に結合して建
築資材として使用することも可能となり、ドリルねじの
用途を広げることができる。なお、ドリル部30の先端
角Aは小さくすればするほど切削力は増すが、その一方
で、剛性が少なくなって先端が欠け易くなるので、10
0゜から115゜までの範囲に設定されるのが望まし
い。また、チゼルエッジの幅についても同様な理由によ
り、ドリル部の最小径のほぼ10%程度が望ましい。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ドリル
ねじのドリル部の外周部に設けられた外周部切刃の外径
を、その先端部に近いほど小さくなるようにテーパ状に
形成したので、ドリル先端部で切削したねじ下穴が不規
則な形状をしていても、ドリル部の根元にいくにつれ
て、整形されていき、規定寸法のねじ下穴を形成するこ
とが可能となる。これにより次のねじ部によるねじ立て
の際に十分にねじ溝を形成でき、より大きな締め付けト
ルクを得ることができる。
【0035】また、本発明は、前記ねじ部の少なくとも
1ピッチ分のねじ山が前記ドリル部にも延びて形成され
ているので、形成したねじ下穴に円滑にねじ込み可能と
なる。さらに、前記ドリル部の先端部切刃の先端角が1
00゜〜115゜であると共に、そのチゼルエッジ幅
を、ドリル部の最小径のほぼ10%の大きさに設定して
いるので、ドリル部先端部による切削力を向上させるこ
とができ、外周部切刃がテーパ状に形成されていること
と相まって、短時間でのねじ締め動作を可能とする。
【0036】すなわち、ドリル部の先端部切刃とこれに
続くテーパ形状の外周部切刃で連続して切削された切り
粉は、当該テーパおよびドリル溝に沿って確実に上方に
運ばれて切削表面から排出されるので、切削速度が速ま
ってねじ込み時間を短縮することが可能となり、特に、
金属板の厚さが厚いほど、ねじ込み時間の短縮が顕著に
なる。これにより、生産ラインなどにおけるねじ締め工
程に要する時間を大幅に縮減することができ、その生産
性の向上に大きく貢献する。
【0037】また、結合する部材間に切り粉などが混入
せず相互に密着させて結合させることができると共に、
ねじ下穴開け作業開始時におけるドリル部の刃先の「お
どり」も少なくすることができ、効率的なねじ締めが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリルねじの正面図である。
【図2】上記ドリルねじの平面図である。
【図3】上記ドリルねじのドリル部を図1の矢印方向か
ら見た図である。
【図4】上記ドリルねじを図1の下方から見たときのド
リル部の端面を示す図である。
【図5】上記ドリルねじのドリル部によって、ねじ下穴
が切削されていく様子を示す図である。
【図6】従来のドリルねじの形状を示す正面図である。
【符号の説明】
1 ドリルねじ 10 頭部 20 ねじ部 30 ドリル部 31 ドリル溝 34 外周部切刃 35 先端部切刃 37 チゼルエッジ A 先端角 W1 チゼルエッジ幅

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 頭部を備えたシャンクの先端部にドリル
    部を形成すると共に、当該頭部とドリル部の間にねじ部
    を形成したドリルねじであって、 前記ドリル部は、その外周部と先端に、それぞれ外周部
    切刃と先端部切刃を備え、 前記外周部切刃の径は、当該ドリル部の先端に近いほど
    小さくなっていることを特徴とするドリルねじ。
  2. 【請求項2】 前記ねじ部の少なくとも1ピッチ分のね
    じ山が前記ドリル部にも延びて形成されていることを特
    徴とする請求項1記載のドリルねじ。
  3. 【請求項3】 前記ドリル部の先端部切刃の先端角は、
    100゜〜115゜であると共に、そのチゼルエッジ幅
    は、当該ドリル部の最小径のほぼ10%の大きさに設定
    されていることを特徴とする請求項1または2記載のド
    リルねじ。
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