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JPH10242103A - ウェハ処理装置 - Google Patents

ウェハ処理装置

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Publication number
JPH10242103A
JPH10242103A JP9038080A JP3808097A JPH10242103A JP H10242103 A JPH10242103 A JP H10242103A JP 9038080 A JP9038080 A JP 9038080A JP 3808097 A JP3808097 A JP 3808097A JP H10242103 A JPH10242103 A JP H10242103A
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JP
Japan
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wafer
processing apparatus
rotating
layer
ultrasonic
Prior art date
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Application number
JP9038080A
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English (en)
Other versions
JP3831878B2 (ja
Inventor
Fumio Uehara
二三男 上原
Kenichi Harada
賢一 原田
Kiyobumi Sakaguchi
清文 坂口
Kazutaka Yanagida
一隆 柳田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Maruwa Seisakusho KK
Original Assignee
Canon Inc
Maruwa Seisakusho KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc, Maruwa Seisakusho KK filed Critical Canon Inc
Priority to JP03808097A priority Critical patent/JP3831878B2/ja
Priority to SG1998000290A priority patent/SG63810A1/en
Priority to TW090218651U priority patent/TW504041U/zh
Priority to US09/025,409 priority patent/US6199563B1/en
Priority to CA002229975A priority patent/CA2229975C/en
Priority to AU55370/98A priority patent/AU742258B2/en
Priority to EP98102897A priority patent/EP0860860A3/en
Priority to CN98105320A priority patent/CN1111900C/zh
Priority to KR1019980005354A priority patent/KR100306054B1/ko
Publication of JPH10242103A publication Critical patent/JPH10242103A/ja
Priority to US09/664,715 priority patent/US6767840B1/en
Priority to KR1020000065431A priority patent/KR100347824B1/ko
Application granted granted Critical
Publication of JP3831878B2 publication Critical patent/JP3831878B2/ja
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  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Weting (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】パーティクルによるウェハの汚染を防止すると
共にウェハに施す処理を均一化する。 【解決手段】ウェハ処理槽10の下方には、超音波層3
0が設けられており、この超音波層30からウェハ処理
槽10に超音波を誘導しながらウェハ40を処理する。
また、ウェハ40の処理は、ウェハ40をウェハ処理槽
10に完全に浸漬した状態で、ウェハ回転ロッド53に
よりウェハ40を回転させながら行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハ処理装置に
係り、特に、ウェハを処理液中に浸漬して処理するウェ
ハ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェハ処理の代表例として洗浄処理が挙
げられる。ウェハの洗浄処理における1つの課題はその
高速化にある。特開平8−293478号において、ウ
ェハを回転させると共に超音波を供給することにより洗
浄効率を高めたウェハ洗浄方法及び該方法を実施するた
めの装置が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−29347
8号に開示されたウェハ洗浄方法は、ウェハの洗浄は洗
浄液と気体との界面において最も効率的になされるとの
認識に基づくものである。したがって、このウェハ洗浄
方法は、洗浄液と気体との界面においてウェハにパーテ
ィクルが吸着するという不可避な問題点を有する。
【0004】また、特開平8−293478号に開示さ
れたウェハ洗浄装置は、ウェハを回転させるためのカム
機構がウェハの直下に備えられているために、ウェハに
対する回転力の伝達が効率的になされないとい問題があ
った。また、このウェハ洗浄装置においては、前記カム
機構がウェハの下方を完全に遮るように配置されている
ために超音波の伝達が阻害され、その結果、ウェハの中
央部と周辺部との間で超音波の強度差が生じ、ウェハに
対する処理が不均一になる。この不均一性はウェハの回
転によっては除去し得ない。
【0005】本発明は、洗浄処理、エッチング処理を含
む様々なウェハ処理に関し、パーティクルによるウェハ
の汚染の問題を解決することを目的とする。
【0006】また、本発明は、ウェハに施す処理を均一
化することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るウェハ処理
装置は、ウェハを処理液に浸漬して処理するウェハ処理
装置であって、ウェハを処理液中に完全に浸漬し得る深
さを有する処理槽と、ウェハホルダにより保持された1
または複数のウェハを、該1または複数のウェハの重心
の直下から外れた軸を中心として回転するウェハ回転部
材により回転させるウェハ回転手段と、前記処理槽に超
音波を誘導する超音波誘導手段と、を備えることを特徴
とする。
【0008】前記ウェハ処理装置は、ウェハに回転力を
伝達するための部材として、ウェハホルダにより保持さ
れる1または複数のウェハの下方に、前記ウェハ回転部
材のみが配されていることが好ましい。
【0009】前記ウェハ処理装置において、前記ウェハ
回転部材は、前記軸と略平行な少なくとも1本の棒状部
材を含み、各棒状部材は、前記軸を中心として回転する
ことが好ましい。
【0010】前記ウェハ処理装置において、前記の各棒
状部材の径は、該棒状部材が前記軸を中心として回転す
ることにより仮想的に形成される円筒の径よりも十分に
小さいことが好ましい。
【0011】前記ウェハ処理装置において、前記の各棒
状部材は、ウェハの外周部と係合する溝を有することが
好ましい。
【0012】前記ウェハ処理装置において、前記の各棒
状部材を前記軸の方向に切断した断面は、略正弦波状の
形状を有することが好ましい。
【0013】前記ウェハ処理装置において、前記の各棒
状部材を前記軸の方向に切断した断面は、略全波整流波
状の形状を有することが好ましい。
【0014】前記ウェハ処理装置において、前記ウェハ
回転手段は、前記処理槽の外部に配された駆動力発生手
段と、前記駆動力発生手段が発生した駆動力を前記ウェ
ハ回転部材に伝達して前記ウェハ回転部材を回転させる
ための駆動力伝達手段をさらに有することが好ましい。
【0015】前記ウェハ処理装置は、処理すべきウェハ
側と前記駆動力伝達手段側とに前記処理槽を分離する分
離部材をさらに備えることが好ましい。
【0016】前記ウェハ処理装置において、前記駆動力
伝達手段は、前記駆動力発生手段が発生した駆動力をク
ランク機構により伝達することが好ましい。
【0017】前記ウェハ処理装置において、前記処理槽
は、オーバーフロー層を含む循環機構を有することが好
ましい。
【0018】前記ウェハ処理装置において、前記循環機
構は、パーティクルによるウェハの汚染を軽減するため
の汚染軽減手段を有することが好ましい。
【0019】前記ウェハ処理装置において、前記汚染軽
減手段は、フィルタを含むことが好ましい。
【0020】前記ウェハ処理装置において、前記汚染軽
減手段は、前記処理槽内における処理液の流れを調整す
る手段を含むことが好ましい。
【0021】前記ウェハ処理装置において、前記超音波
誘導手段は、超音波槽と、超音波源とを有し、前記処理
槽は、前記超音波槽に入れられた超音波伝達媒体を介し
て超音波を伝達されることが好ましい。
【0022】前記ウェハ処理装置は、前記超音波源と処
理すべきウェハとの相対的な位置関係を変動させるため
の駆動手段をさらに備えることが好ましい。
【0023】前記ウェハ処理装置において、前記駆動手
段は、前記超音波源を前記超音波槽内で移動させること
が好ましい。
【0024】前記ウェハ処理装置は、前記処理槽及び前
記ウェハ回転手段の構成部材のうち少なくとも処理液と
接触する部分は、石英またはプラスチックで構成されて
いることが好ましい。
【0025】前記ウェハ処理装置は、前記処理槽及び前
記ウェハ回転手段の構成部材のうち少なくとも処理液と
接触する部分は、弗素樹脂、塩化ビニール、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート(P
BT)またはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
のいずれかで構成されていることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明の好適な実施の形態を説明する。
【0027】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係るウェハ処理装置の概略構成を示す
斜視図である。また、図2は、図1に示すウェハ処理装
置の断面図である。
【0028】この実施の形態に係るウェハ処理装置10
0のうち処理液が接触し得る部分は、用途に応じて、石
英、プラスチック等で構成することが好ましい。プラス
チックとしては、例えば、弗素樹脂、塩化ビニール、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)またはポリエーテルエーテルケトン(P
EEK)等が好適である。このうち弗素樹脂としては、
例えば、PVDF,PFA,PTFE等が好適である。
【0029】このウェハ処理装置100は、ウェハ処理
槽10と、オーバーフロー槽20と、超音波槽30と、
ウェハ40を回転させるためのウェハ回転機構(52〜
59)とを有する。
【0030】ウェハを処理する際には、ウェハ処理槽1
0に処理液(例えば、エッチング液、洗浄液等)を満た
す。ウェハ処理槽10の上部の周囲には、ウェハ処理槽
10から溢れた処理液を一旦貯留するためのオーバーフ
ロー槽20が設けられている。オーバーフロー槽20に
一旦貯留された処理液は、オーバーフロー槽20の底部
から循環器21に向けて排出パイプ21aを通して排出
される。循環器21は、排出された処理液をフィルタリ
ングしてパーティクルを除去し、供給パイプ21bを介
してウェハ処理槽10の底部に送り出す。したがって、
ウェハ処理槽10内のパーティクルが効率的に除去され
る。
【0031】ウェハ処理槽10の深さは、ウェハ40が
完全に埋没する深さにする必要がある。これにより処理
液と大気との界面においてパーティクルがウェハ40に
吸着することを防止することができ、また、ウェハ40
をより均一に処理することができる。
【0032】ウェハを処理液中に完全に浸漬して処理し
た場合は、処理液中においてウェハにパーティクルが付
着したとしても、そのパーティクルが処理液中に戻るこ
とが容易である。しかしながら、ウェハの一部のみを処
理液中に浸漬する場合は、処理液と大気との界面で付着
したパーティクルはウェハから離れにくく、ウェハに付
着したまま大気中に晒されることになる。このようにし
て付着したパーティクルは、その付着部分が再び処理液
中に浸漬されてもウェハから離れにくい。特に、ウェハ
の表面が疎水性を有する場合(例えば、シリコン酸化膜
が形成されていないシリコンウェハ等)は、ウェハの表
面が乾燥状態に晒されるために、パーティクルがウェハ
の表面に完全に吸着し、その除去が一層困難になる。
【0033】ウェハ処理槽10の下部には、超音波槽3
0が配置されている。超音波槽30の内部には、調整機
構32により超音波源31が支持されている。この調整
機構32には、超音波源31とウェハ処理槽10(ウェ
ハ40)との相対的な位置関係を調整するための機構と
して、超音波源31の上下方向の位置を調整するための
機構と、水平方向の位置を調整する機構とを有し、この
機構により、ウェハ処理槽10、より詳しくはウェハ4
0に供給される超音波を最適化することができる。超音
波源31は、発生する超音波の周波数や強度を調整する
機能を備えることが好ましく、これにより超音波の供給
をさらに最適化することができる。
【0034】このように、ウェハ40に対する超音波の
供給を最適化するための機構を備えることにより、多様
な種類のウェハに個別に対応可能になる。さらに、ウェ
ハ40を処理しながら、調整機構32により超音波源3
1の位置を揺動させることにより、ウェハ40に施す処
理を均一化することができる。また、ウェハ40を処理
しながら超音波の周波数を変動させることよっても、ウ
ェハ40に施す処理を均一化することができる。
【0035】超音波槽30には、超音波伝達媒体(例え
ば、水)が満たされており、この超音波伝達媒体により
ウェハ処理槽10に超音波が伝達される。
【0036】ウェハ40は、ウェハホルダ41によって
ウェハ処理槽10の底面に対して略垂直に保持される。
ウェハホルダ41は、ウェハ処理槽10に対して着脱可
能である。ウェハホルダ41としては、一般的に使用さ
れているキャリアカセットが好適である。ウェハホルダ
41は、ウェハ処理槽10の底面に固定された位置合わ
せ部材42により所定位置にセットされる。
【0037】ウェハ40の下方には、ウェハ40を上下
動させながら回転させるためのウェハ回転部材50が配
置されている。図3は、ウェハ回転部材50の構成例を
示す斜視図である。
【0038】ウェハ回転部材50は、略平行に配された
2本のウェハ回転ロッド53を連結ロッド54により連
結し、連結ロッド54の略中心位置に回転軸52が連結
されている。ウェハ回転部材50は、この回転軸52を
軸支持部材11により回動可能に支持されている。な
お、回転軸52の反対側にも回転軸を設けても良い。
【0039】このように、ウェハ回転ロッド53が回転
して仮想的に形成される円筒の径よりもウェハ回転ロッ
ド53の径を十分に小さくすることによって、ウェハ4
0に対する回転トルクの伝達を効率化すると共に超音波
の伝達を効率化することができる。通常、ウェハ処理槽
10の底面と液面との間には定在波、すなわち、超音波
の強度が強い部分と弱い部分とが形成されるが、このウ
ェハ処理装置100は、ウェハ回転部材50の回転によ
りウェハ40を上下動させながら回転させるため、ウェ
ハ40に施す処理を均一化することができる。
【0040】このウェハ回転部材50は、ウェハ処理槽
10の底面とウェハ40との間で超音波の伝達を阻害す
る部材を最小化した構造を有するため、ウェハ40に対
する超音波の伝達を極めて効率化することができる。ま
た、ウェハ回転部材50は、処理液を攪袢する機能をも
有し、この攪袢によってもウェハ40に施す処理が均一
化される。
【0041】ところで、ウェハ回転ロッド53は、ウェ
ハ40と接触する際の摩擦力を高めることができる形状
にすることが好ましい。これは、超音波を印加した際に
ウェハ40とウェハ回転ロッド53とが滑ることを防止
するためである。
【0042】図6は、ウェハ回転ロッド53の他の構成
例を示す断面図である。このウェハ回転ロッド53に
は、ウェハ40と係合する多数のV型の溝53aが鋸状
に設けられている。このように、ウェハ回転ロッド53
の表面をウェハ40を挟むような形状にすることによ
り、超音波を印加した際のウェハ40とウェハ回転ロッ
ド53との滑りを抑制することができる。
【0043】図7は、ウェハ回転ロッド53のさらに他
の構成例を示す断面図である。このウェハ回転ロッド5
3の断面は、正弦波状の形状を有し、ウェハ40の外周
部と略面接触的に接触すると共にウェハ40を挟むこと
ができる。したがって、超音波を印加した際のウェハ4
0とウェハ回転ロッド53との滑りを抑制する効果が高
い。
【0044】さらに、このウェハ回転ロッド53は、図
6に示すウェハ回転ロッド53の如き鋭角的な部分を持
たないため、ウェハ40との接触時において発生し得る
パーティクルをを低減することができる。この効果は、
例えば、全波整流波状の溝53cを備えることによって
も達成される。
【0045】図8は、ウェハ回転ロッド53の断面形状
の例を示す図である。ウェハ回転ロッド53の断面形状
としては、種々の形状を採用し得る。例えば、図8
(a)の如き円形であっても良いし、図8(b)の如き
楕円形であっても良いし、図8(c)の如き形状であっ
ても良い。
【0046】ウェハ回転部材50の回転軸52は、ウェ
ハ40の重心位置の直下からウェハホルダ41の側壁方
向(x軸方向)にずれた位置に配置されることが好まし
い。
【0047】ウェハ回転ロッド50の回転方向は特に限
定されないが、図2に示すように、ウェハ40の重心の
直下に近い方のウェハ回転ロッド53によってウェハ4
0を持ち上げる方向(以下、持ち上げ方向)が好まし
い。この持ち上げ方向にウェハ回転ロッド50を回転さ
せるとウェハ40に対して略垂直方向に力が作用するた
め、ウェハ40とウェハホルダ41の側壁との間の摩擦
が小さいからである。
【0048】図4は、ウェハ回転部材50を持ち上げ方
向に回転させた場合のウェハ40の運動を示す図であ
る。同図において、Aは持ち上げ方向、Bはウェハ40
の回転方向を示している。ウェハ40は、(a)に示す
状態より、その重心の直下側のウェハ回転ロッド53に
より略垂直方向に持ち上げられながらB方向に回転す
る。そして、(b)に示す状態を経て、ウェハ回転ロッ
ド53が180度回転することにより(a)に示す状態
に戻る。したがって、ウェハ40は、上下に揺動しなが
ら回転することになる。
【0049】このウェハ回転部材50は、2本のウェハ
回転ロッド53が円筒状をなすように回転するため、オ
リエンテーション・フラットを有するウェハに対しても
適切に回転力を伝達することができる。図5は、オリエ
ンテーション・フラットを有するウェハ40の運動を示
す図である。
【0050】なお、ウェハ回転ロッド53の本数は、ウ
ェハ40の回転・上下動を効率化しつつ超音波の伝達を
阻害しないようにするためには、上記のように2本とす
ることが好ましい。しかし、ウェハ回転ロッド53の本
数は1本であっても良く、この場合にもウェハ40を回
転・上下動させることはできる。また、超音波の伝達の
阻害が許容できる範囲であれば、ウェハ回転ロッド53
の本数を3本以上(例えば、これらを円筒状に配置す
る)であっても良い。
【0051】図9は、モータ59が発生する駆動トルク
をウェハ回転部材50の回転軸52に伝達する機構を示
す図である。モータ59が発生する駆動トルクは、クラ
ンク58及び連結ロッド57を介してクランク55に伝
達される。クランク55の一端は、回転軸52と勘合す
るように連結され、他端は軸受58によって回動可能に
支持されている。回転軸52は、軸支持部材11に設け
られた軸受部11aによって回動可能に支持されてお
り、クランク55から駆動トルクを伝達されて回転す
る。
【0052】ウェハ回転機構は上記の構成に限定され
ず、各ウェハ回転ロッド11を同一方向に回転させるこ
とができれば十分である。例えば、モータ19が発生す
る駆動トルクをウェハ回転部材40に伝達するために、
クランク機構の代わりに傘歯ギアやベルト等を用いても
良い。
【0053】この実施の形態においては、軸支持部材1
1によって、ウェハ40側とクランク55側とを仕切っ
ている。これは、クランク55と連結ロッド57との摩
擦、クランク55と軸受部58との摩擦によって発生し
得るパーティクルがウェハ40側に流動することを防止
するためである。
【0054】パーティクルがウェハ40側に流動するこ
とをより完全に防止するためには、図1に示すように、
軸支持部材11をウェハ処理槽10の上端(若しくはさ
らにその上)まで伸してウェハ処理槽10を2分するこ
とが好ましい。
【0055】ただし、軸受部11aを介して、クランク
55側で発生したパーティクルがウェハ40側に流動す
る可能性や、軸受部11aにおいてパーティクルが発生
する可能性はある。
【0056】そこで、このウェハ処理装置100は、処
理液をウェハ処理槽10に供給する供給口21cをウェ
ハ処理槽10の底部付近に配置して、ウェハ処理槽10
の底部から上方に向かって処理液が循環するように構成
してある。さらに、このウェハ処理装置100は、ウェ
ハ40側に供給口21cを多数配置することにより、ク
ランク55側の処理液がウェハ40側に移動しないよう
に、処理液の流動方向を調整している。したがって、ク
ランク55側で発生し得るパーティクルによるウェハ4
0の汚染の可能性が低減される。
【0057】なお、このようなパーティクルによるウェ
ハ40の汚染を防止する手段は他にもある。例えば、各
供給口21cの径を調整することが好適である。
【0058】[第2の実施の形態]この実施の形態は、
第1の実施の形態に係るウェハ処理装置を適用したウェ
ハ処理方法及び該ウェハ処理方法を工程の一部に含む半
導体基板の製造方法を提供する。
【0059】図10は、半導体ウェハの製造方法を示す
工程図である。概略的に説明すると、この製造方法は、
単結晶シリコン基板に多孔質シリコン層を形成し、該多
孔質シリコン層の上に非多孔質層を形成し、その上に好
ましくは絶縁膜を形成した第1の基板と、別途用意した
第2の基板とを、該絶縁膜を挟むようにして張り合わせ
た後に、第1の基板の裏面から単結晶シリコン基板を除
去し、さらに多孔質シリコン層をエッチングして半導体
基板を製造するものである。
【0060】以下、図10を参照しながら半導体基板の
具体的な製造方法を説明する。
【0061】先ず、第1の基板を形成するための単結晶
Si基板501を用意して、その主表面上に多孔質Si
層502を形成する(図10(a)参照)。次いで、多
孔質Si層502の上に少なくとも一層の非多孔質層5
03を形成する(図10(b)参照)。非多孔質層50
3としては、例えば、単結晶Si層、多結晶Si層、非
晶質Si層、金属膜層、化合物半導体層、超伝導体層等
が好適である。また、非多孔質層503には、MOSF
ET等の素子を形成しても良い。
【0062】非多孔質層503の上には、SiO2層5
04を形成し、これを第1の基板とすることが好ましい
(図10(c)参照)。このSiO2層504は、後続
の工程で第1の基板と第2の基板505とを貼り合わせ
た際に、その貼り合わせの界面の界面準位を活性層から
離すことができるという意味でも有用である。
【0063】次いで、SiO2層504を挟むようにし
て、第1の基板と第2の基板505とを室温で密着させ
る(図10(d)参照)。その後、陽極接合処理、加圧
処理、あるいは必要に応じて熱処理を施すこと、あるい
はこれらの処理を組合わせることにより、貼り合わせを
強固なものにしても良い。
【0064】非多孔質層503として、単結晶Si層を
形成した場合には、該単結晶Si層の表面に熱酸化等の
方法によってSiO2層503を形成した後に第2の基
板505と貼り合わせることが好ましい。
【0065】第2の基板505としては、Si基板、S
i基板上にSiO2層を形成した基板、石英等の光透過
性の基板、サファイヤ等が好適である。しかし、第2の
基板505は、貼り合わせに供される面が十分に平坦で
あれば十分であり、他の種類の基板であっても良い。
【0066】なお、図10(d)は、SiO2層504
を介して第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた状態
を示しているが、このSiO2層504は、非多孔質層
503または第2の基板がSiでない場合には設けなく
ても良い。
【0067】また、貼り合わせの際には、第1の基板と
第2の基板との間に絶縁性の薄板を挟んでも良い。
【0068】次いで、多孔質Si層503を境にして、
第1の基板を第2の基板より除去する(図10(e)参
照)。除去の方法としては、研削、研磨或いはエッチン
グ等による第1の方法(第1の基板を廃棄)と、多孔質
層503を境にして第1の基板と第2の基板とを分離す
る第2の方法とがある。第2の方法の場合、分離された
第1の基板に残留した多孔質Siを除去し、必要に応じ
てその表面を平坦化することにより再利用することがで
きる。
【0069】次いで、多孔質Si層502を選択的にエ
ッチングして除去する(図10(f)参照)。このエッ
チングには、ウェハ処理装置10が好適である。このウ
ェハ処理装置は、ウェハ(この場合、図10(e)に示
すウェハ)をエッチング液に完全に浸漬して運動(例え
ば、回転運動、上下運動等)させながら、超音波を供給
するため、パーティクルによるウェハの汚染が少なく、
エッチング処理が均一化される。さらに、このウェハ処
理装置に拠れば、多孔質層のエッチング時間が短くな
り、非多孔質層503と多孔質層504とのエッチング
選択比が高くなる。エッチング時間が短くなるのは、超
音波によりエッチングが促進されるからであり、エッチ
ング選択比が高くなるのは、超音波によるエッチングの
促進は、非多孔質層503よりも多孔質層504に対し
て顕著に起こるからであると考えられる。
【0070】非多孔質層503が単結晶Siである場合
は、Siの通常のエッチング液の他、以下のエッチング
液が好適である。
【0071】(a)弗酸 (b)弗酸にアルコールおよび過酸化水素水の少なくと
も一方を添加した混合液 (c)バッファード弗酸 (d)バッファード弗酸にアルコールおよび過酸化水素
水の少なくとも一方を添加した混合液 (e)弗酸・硝酸・酢酸の混合液 これらのエッチング液により、多孔質層502を選択的
にエッチングし、その下層である非多孔質層503(単
結晶Si)を残すことができる。このようなエッチング
液による選択的なエッチングが容易なのは、多孔質Si
は、膨大な表面積を有するため、非多孔質Si層に対し
てエッチングの進行が極めて速いためである。
【0072】図10(e)は、上記の製造方法により得
られる半導体基板を模式的に示している。この製造方法
に拠れば、第2の基板505の表面の全域に亘って、非
多孔質層503(例えば、単結晶Si層)が平坦かつ均
一に形成される。
【0073】例えば、第2の基板505として絶縁性の
基板を採用すると、上記製造方法によって得られる半導
体基板は、絶縁された電子素子の形成に極めて有用であ
る。
【0074】次に、ウェハ処理装置100によるウェハ
処理及び該ウェハ処理を工程の一部に含む半導体ウェハ
の製造方法に関する実施例を説明する。
【0075】[実施例1]この実施例は洗浄処理に関す
る。
【0076】超純水が満たされたウェハ処理槽10内に
ウェハをセットし、ウェハを回転させながら、約1MH
zの超音波を印加してウェハを洗浄した。この洗浄によ
りウェハ表面のパーティクルの90%以上が除去され、
また、パーティクルの除去はウェハ表面において均一に
なされた。
【0077】[実施例2]この実施例は、アンモニア、
過酸化水素水、純水の混合液による洗浄処理に関する。
この混合液による洗浄はシリコンウェハの表面のパーテ
ィクルを除去するために好適である。
【0078】約80℃のアンモニア、過酸化水素水、純
水の混合液が満たされたウェハ処理槽10内にシリコン
ウェハをセットし、該ウェハを回転させながら、約1M
Hzの超音波を印加して、該ウェハを洗浄した。この洗
浄によりウェハ表面のパーティクルの95%以上が除去
され、また、パーティクルの除去はウェハ表面において
均一になされた。
【0079】[実施例3]この実施例は、シリコン層の
エッチングに関する。
【0080】弗酸、硝酸、酢酸を1:200:200の
割合で混合した混合液が満たされたウェハ処理槽10内
にシリコンウェハをセットし、該ウェハを回転させなが
ら、約0.5MHzの超音波を印加して、該ウェハの表
面を30秒間エッチングした。この結果、シリコンウェ
ハが均一に約1.0μmエッチングされた。この時のエ
ッチング速度の均一性は、ウェハの面内及びウェハ間で
±5%以下であった。
【0081】[実施例4]この実施例は、SiO2層の
エッチング処理に関する。SiO2層のエッチングには
弗酸が好適である。
【0082】1.2%の弗酸が満たされたウェハ処理槽
10内に、SiO2層が形成されたウェハをセットし、
該ウェハを回転させながら、約0.5MHzの超音波を
印加して、SiO2層を30秒間エッチングした。この
結果、SiO2層が均一に約4nmエッチングされた。こ
の時のエッチング速度の均一性は、ウェハの面内及びウ
ェハ間で±3%以下であった。
【0083】[実施例5]この実施例は、Si34層の
エッチング処理に関する。Si34層のエッチングには
熱濃燐酸が好適である。
【0084】熱濃燐酸が満たされたウェハ処理槽10内
に、Si34層が形成されたウェハをセットし、該ウェ
ハを回転させながら、約0.5MHzの超音波を印加し
て、Si34層をエッチングした。この結果、Si34
層が均一に約100nmエッチングされた。この時のエ
ッチング速度の均一性は、ウェハの面内及びウェハ間で
±3%以下であった。
【0085】[実施例6]この実施例は、多孔質シリコ
ン層のエッチングに関する。多孔質シリコン層のエッチ
ングには、弗酸、過酸化水素水、純水の混合液が好適で
ある。
【0086】弗酸、過酸化水素水、純水の混合液が満た
されたウェハ処理槽10内に、多孔質シリコン層を有す
るウェハをセットし、該ウェハを回転させながら、約
0.25MHzの超音波を印加して、多孔質シリコン層
をエッチングした。この結果、多孔質シリコン層が均一
に5μmエッチングされた。この時のエッチング速度の
均一性は、ウェハの面内及びウェハ間で±3%以下であ
った。
【0087】なお、K.Sakaguchi et al.,Jpn.Appl.Phy
s.Vol.34,part1,No.2B,842-847(1995)において、多孔質
シリコンのエッチングのメカニズムが開示されている。
この文献によると、多孔質シリコンは、エッチング液が
毛細管現象によって多孔質シリコンの微細孔に染み込ん
で該微細孔の孔壁をエッチングすることによりエッチン
グされる。孔壁が薄くなると、該孔壁は自立できなくな
り、最終的には多孔質層が全面的に崩壊しエッチングが
終了する。
【0088】[実施例7]この実施例は、SOIウェハ
の製造方法に関する。図10は、本実施例に係るSOI
ウェハの製造方法を示す工程図である。
【0089】先ず、第1の基板を形成するための単結晶
Si基板501をHF溶液中において陽極化成して、多
孔質Si層502を形成した(図10(a)参照)。こ
の陽極化成条件は、以下の通りである。
【0090】 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間 :11(min) 多孔質Siの厚み:12(μm) 次いで、この基板を酸素雰囲気中において400℃で1
時間酸化させた。この酸化により多孔質Si層502の
孔の内壁は熱酸化膜で覆われた。
【0091】次いで、多孔質Si層502上にCVD(C
hemical Vapor Deposition)法により0.30μmの単
結晶Si層503をエピタキシャル成長させた(図10
(b)参照)。このエピタキシャル成長条件は、以下の
通りである。
【0092】ソースガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.3(μm/min) 次いで、単結晶Si層(エピタキシャル層)503上に
熱酸化により200nmのSiO2層504を形成した
(図10(c)参照)。
【0093】次いで、このようにして形成した図10
(c)に示す第1の基板と、第2の基板であるSi基板
505とを、SiO2層504を挟むようにして貼り合
わせた(図10(d)参照)。
【0094】次いで、第1の基板より単結晶Si基板5
01を除去して、多孔質Si層502を表出させた(図
10(e)参照)。
【0095】次いで、弗酸、過酸化水素水、純水の混合
液が満たされたウェハ処理層10内に、図10(e)に
示すウェハをセットし、このウェハを回転させながら、
約0.25MHzの超音波を印加し、多孔質Si層50
2をエッチングした(図10(f)参照)。この際、多
孔質Si層502のエッチング速度の均一性は、面内及
びウェハ間で±5%以下であった。このように、ウェハ
を回転させながら超音波を印加することにより、多孔質
Siの崩壊(エッチング)をウェハ面内及びウェハ間で
均一に促進することができる。
【0096】多孔質Si層502のエッチングにおい
て、単結晶Si層(エピタキシャル層)503はエッチ
ングストップ膜として機能する。したがって、多孔質S
i層502がウェハの全面において選択的にエッチング
される。
【0097】すなわち、上記のエッチング液による単結
晶Si層503のエッチング速度は極めて低く、多孔質
Si層502と単結晶Si層503とのエッチング選択
比は10の5乗以上である。したがって、単結晶Si層
503がエッチングされる量は、数十Å程度であり、実
用上無視できる。
【0098】図10(f)は、上記の工程により得られ
たSOIウェハを示している。このSOIウェハは、S
iO2層504上に0.2μm厚の単結晶Si層503
を有する。この単結晶Si層503の膜厚を面内全面に
亘って100点について測定したところ、膜厚は201
nm±4nmであった。
【0099】この実施例では、さらに、水素雰囲気中に
おいて1100℃で熱処理を約1時間施した。そして、
SOIウェハの表面の粗さを原子間力顕微鏡で評価した
ところ、5μm角の領域における平均自乗粗さは約0.
2nmであった。これは、通常市販されているSiウェ
ハと同等の品質である。
【0100】また、上記の熱処理の後に、透過電子顕微
鏡によってSOIウェハの断面を観察した。その結果、
単結晶Si層503には、新たな結晶欠陥が発生してお
らず、良好な結晶性が維持されていることが確認され
た。
【0101】SiO2膜は、上記のように第1の基板の
単結晶Si膜(エピタキシャル層)503上に形成する
他、第2の基板505の表面に形成しても良いし、両者
に形成しても良く、この場合においても上記と同様の結
果が得られた。
【0102】また、第2の基板として、石英等の光透過
性のウェハを用いても、上記の工程により良好なSOI
ウェハを形成することができた。ただし、石英(第2の
基板)と単結晶Si層503との熱膨張係数の際により
単結晶Si層503にスリップが入ることを防止するた
め、水素雰囲気中での熱処理は、1000℃以下の温度
で行った。
【0103】[実施例8]この実施例は、SOIウェハ
の他の製造方法に関する。図面により表現できる工程
は、図10に示す工程と同様であるため、図10を参照
しながら説明する。
【0104】先ず、第1の基板を形成するための単結晶
Si基板501をHF溶液中において陽極化成して多孔
質502を形成した(図10(a)参照)。この陽極化
成条件は、以下の通りである。
【0105】 第1段階: 電流密度 :7(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間 :5(min) 多孔質Siの厚み:5.5(μm) 第2段階: 電流密度 :21(mA/cm2) 陽極化成溶液 :HF:H2O:C25OH=1:1:1 時間 :20(sec) 多孔質Siの厚み:0.5(μm) 次いで、この基板を酸素雰囲気中において400℃で1
時間酸化させた。この酸化により多孔質Si層502の
孔の内壁は熱酸化膜で覆われた。
【0106】次いで、多孔質Si層502上にCVD(Ch
emical Vapor Deposition)法により0.15μmの単結
晶Si層503をエピタキシャル成長させた(図10
(b)参照)。このエピタキシャル成長条件は、以下の
通りである。
【0107】ソースガス:SiH2Cl2/H2 ガス流量 :0.5/180(l/min) ガス圧力 :80(Torr) 温度 :950(℃) 成長速度 :0.3(μm/min) 次いで、単結晶Si(エピタキシャル層)503上に酸
化により100nmのSiO2層504を形成した(図1
0(c)参照)。
【0108】次いで、このようにして形成した図10
(c)に示す第1の基板と、第2のSi基板505と
を、SiO2層504を挟むようにして貼り合わせた(図
10(d)参照)。
【0109】次いで、電流密度を21mA/cm2(第
2段階)として形成した多孔質Si層を境にして、貼り
合わせウェハを2枚に分離し、第2の基板505側の表
面上に、多孔質Si層503を表出させた(図10
(e)参照)。貼り合わせたウェハの分離方法として
は、1)両基板を機械的に引っ張る、2)ねじる、3)
加圧する、4)楔をいれる、5)端面から酸化して剥が
す、6)熱応力を利用する、7)超音波を当てる等があ
り、これらの方法を任意に選択して採用し得る。
【0110】次いで、弗酸、過酸化水素水、純水の混合
液が満たされたウェハ処理層10内に、図10(e)に
示すウェハをセットし、このウェハを回転させながら、
約0.25MHzの超音波を印加し、多孔質Si層50
2をエッチングした(図10(f)参照)。この際、多
孔質Si層502のエッチング速度の均一性は、面内及
びウェハ間で±5%以下であった。このように、ウェハ
を回転させながら超音波を印加することにより、多孔質
Siの崩壊(エッチング)をウェハ面内及びウェハ間で
均一に促進することができる。
【0111】多孔質Si層502のエッチングにおい
て、単結晶Si層(エピタキシャル層)503はエッチ
ングストップ膜として機能する。したがって、多孔質S
i層502がウェハの全面において選択的にエッチング
される。
【0112】すなわち、上記のエッチング液による単結
晶Si層503のエッチング速度は極めて低く、多孔質
Si層502と単結晶Si層503とのエッチング選択
比は10の5乗以上である。したがって、単結晶Si層
503がエッチングされる量は、数十Å程度であり、実
用上無視できる。
【0113】図10(f)は、上記の工程により得られ
たSOIウェハを示している。このSOIウェハは、S
iO2層504上に0.1μm厚の単結晶Si層503
を有する。この単結晶Si層503の膜厚を面内全面に
亘って100点について測定したところ、膜厚は101
nm±3nmであった。
【0114】この実施例では、さらに、水素雰囲気中に
おいて1100℃で熱処理を約1時間施した。そして、
SOIウェハの表面の粗さを原子間力顕微鏡で評価した
ところ、5μm角の領域における平均自乗粗さは約0.
2nmであった。これは、通常市販されているSiウェ
ハと同等の品質である。
【0115】また、上記の熱処理の後に、透過電子顕微
鏡によってSOIウェハの断面を観察した。その結果、
単結晶Si層503には、新たな結晶欠陥が発生してお
らず、良好な結晶性が維持されていることが確認され
た。
【0116】SiO2膜は、上記のように第1の基板の
単結晶Si膜(エピタキシャル層)503上に形成する
他、第2の基板505の表面に形成しても良いし、両者
に形成しても良く、この場合においても上記と同様の結
果が得られた。
【0117】また、第2の基板として、石英等の光透過
性のウェハを用いても、上記の工程により良好なSOI
ウェハを形成することができた。ただし、石英(第2の
基板)と単結晶Si層503との熱膨張係数の際により
単結晶Si層503にスリップが入ることを防止するた
め、水素雰囲気中での熱処理は、1000℃以下の温度
で行った。
【0118】この実施例においては、貼り合わせたウェ
ハを2枚に分離して得られた第1の基板側(以下、分離
基板)を再利用することができる。すなわち、分離基板
の表面に残留する多孔質Si膜を、上記の多孔質Si膜
のエッチング方法と同様の方法で選択的にエッチングし
て、その結果物を処理(例えば、水素雰囲気中でのアニ
ール、表面研磨等の表面処理)することにより分離基板
を第1の基板または第2の基板として再利用することが
できる。
【0119】第7及び第8の実施例では、多孔質Si層
上の単結晶Si層を形成するためにエピタキシャル成長
法を採用した例であるが、単結晶Si層の形成には、C
VD法、MBE法、スパッタ法、液相成長法等の他の様
々な方法を使用し得る。
【0120】また、多孔質Si層上には、GaAs,I
nP等の単結晶化合物半導体層をエピタキシャル成長法
により形成することができ、この場合、”GaAs o
n Si”、”GaAs on Glass(Quartz)”等
の高周波デバイスや、OEICに適したウェハを作製す
ることもできる。
【0121】また、多孔質Si層を選択的にエッチング
するためのエッチング液としては、例えば49%弗酸と
30%過酸化水素水との混合液が好適であるが、以下の
エッチング液も好適である。多孔質Siは、膨大な表面
積を有するため、選択的なエッチングが容易だからであ
る。
【0122】(a)弗酸 (b)弗酸にアルコールおよび過酸化水素水の少なくと
も一方を添加した混合液 (c)バッファード弗酸 (d)バッファード弗酸にアルコールおよび過酸化水素
水の少なくとも一方を添加した混合液 (e)弗酸・硝酸・酢酸の混合液 なお、他の工程についても、上記の実施例における条件
に限定されず、様々な条件を採用し得る。
【0123】
【発明の効果】本発明に拠れば、パーティクルによるウ
ェハの汚染が低減され、ウェハに施す処理が均一化され
る。
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウェハ処理装
置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すウェハ処理装置の断面図である。
【図3】ウェハ回転部材の構成例を示す斜視図である。
【図4】ウェハ回転部材を持ち上げ方向に回転させた場
合のウェハの運動を示す図である。
【図5】オリエンテーション・フラットを有するウェハ
の運動を示す図である。
【図6】ウェハ回転ロッドの他の構成例を示す断面図で
ある。
【図7】ウェハ回転ロッドのさらに他の構成例を示す断
面図である。
【図8】ウェハ回転ロッドの断面形状の例を示す図であ
る。
【図9】モータが発生する駆動トルクをウェハ回転部材
の回転軸に伝達する機構を示す図である。
【図10】半導体ウェハの製造方法を示す工程図であ
る。
【符号の説明】
10 ウェハ処理槽 11 軸支持部材 11a 軸受部 20 オーバーフロー槽 21 循環器 21a 排出パイプ 21b 供給パイプ 21c 供給口 30 超音波槽 31 超音波源 32 調整機構 40 ウェハ 41 ウェハホルダ 42 位置合せ部材 50 ウェハ回転部材 52 回転軸 53 ウェハ回転ロッド 53a〜53c 溝 54 連結ロッド 55 クランク 57 連結ロッド 58 軸受部 59 モータ 100 ウェハ処理装置 501 単結晶Si基板 502 多孔質Si層 503 非多孔質層 504 SiO2層 505 第2の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 清文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳田 一隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハを処理液に浸漬して処理するウェ
    ハ処理装置であって、 ウェハを処理液中に完全に浸漬し得る深さを有する処理
    槽と、 ウェハホルダにより保持された1または複数のウェハ
    を、該1または複数のウェハの重心の直下から外れた軸
    を中心として回転するウェハ回転部材により回転させる
    ウェハ回転手段と、 前記処理槽に超音波を誘導する超音波誘導手段と、 を備えることを特徴とするウェハ処理装置。
  2. 【請求項2】 ウェハに回転力を伝達するための部材と
    して、ウェハホルダにより保持される1または複数のウ
    ェハの下方に、前記ウェハ回転部材のみが配されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ウェハ回転部材は、前記軸と略平行
    な少なくとも1本の棒状部材を含み、各棒状部材は、前
    記軸を中心として回転することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のウェハ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記の各棒状部材の径は、該棒状部材が
    前記軸を中心として回転することにより仮想的に形成さ
    れる円筒の径よりも十分に小さいことを特徴とする請求
    項3に記載のウェハ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記の各棒状部材は、ウェハの外周部と
    係合する溝を有することを特徴とする請求項3に記載の
    ウェハ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記溝は、V型であることを特徴とする
    請求項5に記載のウェハ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記の各棒状部材を前記軸の方向に切断
    した断面は、略正弦波状の形状を有することを特徴とす
    る請求項3に記載のウェハ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記の各棒状部材を前記軸の方向に切断
    した断面は、略全波整流波状の形状を有することを特徴
    とする請求項3に記載のウェハ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記ウェハ回転手段は、前記処理槽の外
    部に配された駆動力発生手段と、前記駆動力発生手段が
    発生した駆動力を前記ウェハ回転部材に伝達して前記ウ
    ェハ回転部材を回転させるための駆動力伝達手段をさら
    に有することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のウェハ処理装置。
  10. 【請求項10】 処理すべきウェハ側と前記駆動力伝達
    手段側とに前記処理槽を分離する分離部材をさらに備え
    ることを特徴とする請求項9に記載のウェハ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動力伝達手段は、前記駆動力発
    生手段が発生した駆動力をクランク機構により伝達する
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載のウ
    ェハ処理装置。
  12. 【請求項12】 前記処理槽は、オーバーフロー層を含
    む循環機構を有することを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のウェハ処理装置。
  13. 【請求項13】 前記循環機構は、パーティクルによる
    ウェハの汚染を軽減するための汚染軽減手段を有するこ
    とを特徴とする請求項12に記載のウェハ処理装置。
  14. 【請求項14】 前記汚染軽減手段は、フィルタを含む
    ことを特徴とする請求項13に記載のウェハ処理装置。
  15. 【請求項15】 前記汚染軽減手段は、前記処理槽内に
    おける処理液の流れを調整する手段を含むことを特徴と
    する請求項13に記載のウェハ処理装置。
  16. 【請求項16】 前記超音波誘導手段は、超音波槽と、
    超音波源とを有し、前記処理槽は、前記超音波槽に入れ
    られた超音波伝達媒体を介して超音波を伝達されること
    を特徴とする請求項15に記載のウェハ処理装置。
  17. 【請求項17】 前記超音波源と処理すべきウェハとの
    相対的な位置関係を変動させるための駆動手段をさらに
    備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    のウェハ処理装置。
  18. 【請求項18】 前記駆動手段は、前記超音波源を前記
    超音波槽内で移動させることを特徴とする請求項17に
    記載のウェハ処理装置。
  19. 【請求項19】 前記処理槽及び前記ウェハ回転手段の
    構成部材のうち少なくとも処理液と接触する部分は、石
    英またはプラスチックで構成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載のウェハ処理装置。
  20. 【請求項20】 前記処理槽及び前記ウェハ回転手段の
    構成部材のうち少なくとも処理液と接触する部分は、弗
    素樹脂、塩化ビニール、ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)またはポリ
    エーテルエーテルケトン(PEEK)のいずれかで構成
    されていることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のウェハ処理装置。
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