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JPH10140480A - 繊維処理剤 - Google Patents

繊維処理剤

Info

Publication number
JPH10140480A
JPH10140480A JP29487596A JP29487596A JPH10140480A JP H10140480 A JPH10140480 A JP H10140480A JP 29487596 A JP29487596 A JP 29487596A JP 29487596 A JP29487596 A JP 29487596A JP H10140480 A JPH10140480 A JP H10140480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
polyoxyethylene
group
carbon atoms
polyorganosiloxane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP29487596A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Matsumoto
誠 松本
Ikuo Shimizu
郁郎 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
Toshiba Silicone Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Silicone Co Ltd filed Critical Toshiba Silicone Co Ltd
Priority to JP29487596A priority Critical patent/JPH10140480A/ja
Publication of JPH10140480A publication Critical patent/JPH10140480A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定性に優れ、耐久性の高い撥水性、防水
性、柔軟性、平滑性および圧縮回復性を繊維素材に付与
する繊維処理剤を提供する。 【解決手段】 (a)高分子量ポリオルガノシロキサ
ン、(b)スルホン酸系のアニオン性界面活性剤、
(c)HLBが9〜25の混和化性界面活性剤、および
(d)特定のカチオン性界面活性剤を含むカチオン性シ
リコーン水中油型エマルションを主剤とする繊維処理
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高分子量ポリオル
ガノシロキサンを用いた安定なカチオン性エマルション
を主剤とする繊維処理剤に関し、さらに詳細には、低分
子量オルガノシロキサンを、アニオン性界面活性剤の存
在下で乳化重合させて高分子量ポリオルガノシロキサン
を含むエマルションを得た後、混和化性界面活性剤を配
合し、さらにカチオン性界面活性剤を配合することによ
って得られた、安定なカチオン性ポリオルガノシロキサ
ンエマルションを主剤とする繊維処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、木綿、麻、絹、羊毛、アンゴ
ラ、モヘアのような天然繊維;レーヨン、ベンベルグの
ような再生繊維;アセテートのような半合成繊維;ポリ
エステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩
化ビニル、ビニロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリウレタン系弾性繊維のような合成繊維;ガラス繊
維、カーボン繊維、炭化ケイ素繊維のような無機繊維な
どの繊維素材に、撥水性、防水性、柔軟性、平滑性、防
しわ性、圧縮回復性などを付与するために、各種のシリ
コーン製品、特にポリオルガノシロキサンを主剤とする
繊維処理剤が使用されてきた。
【0003】繊維処理剤として用いられる水性エマルシ
ョンの成分としてポリオルガノシロキサンを配合する
際、乳化技術が重要な要素である。一般的なポリオルガ
ノシロキサンの乳化方法としては、機械乳化法がある。
機械乳化法は、所望の安定なエマルションを得るため
に、成分として用いるポリオルガノシロキサン、界面活
性剤および水の混合物に機械的エネルギーを加えて、こ
れらの成分を均一に乳化・分散する製法である。この機
械的エネルギーを加えるためには、コロイドミル、ホモ
ミキサー、ホモジナイザー、コンビミックス、サンドグ
ラインダーなどの乳化機が一般的に用いられている。た
とえば、米国特許第2,755,194号明細書に記載
された方法では、界面活性剤と、25℃において350
cSt を有するポリジメチルシロキサンとを混合し、その
混合物に少量の水を添加してコロイドミル内で乳化・分
散させた後、さらに連続的に水を添加して、所望の水性
エマルションを得ている。
【0004】機械乳化法では、使用する装置の構造から
くる限定内の機械的エネルギーによって乳化可能な範囲
のポリオルガノシロキサンしか使用できず、せいぜい5
00,000cP程度までの粘度のポリオルガノシロキサ
ンしか乳化できなかった(特開昭63−125530
号、同56−109227号公報参照)。このため、こ
れを繊維処理剤として使用した場合、べたつき感が残
り、しかも耐久性の高い撥水性、防水性、柔軟性、平滑
性、防しわ性、圧縮回復性を十分に付与することができ
ないなど、繊維処理剤に対する高度化された要求を満足
させるものではなかった。また、こうして得られたエマ
ルションは、一般的に油相の粒径が大きく、繊維処理の
際に必要とされる、撹拌、循環、処理液の絞りなどの工
程における安定性(機械的安定性)、20〜100倍の
水による希釈に対する安定性(希釈安定性)、また各種
添加剤を併用した場合の安定性(配合安定性)が不十分
であるため、処理浴の調製や処理工程中に該エマルショ
ンが破壊されて、処理浴上にポリオルガノシロキサンが
浮遊し、これが繊維素材上に油滴(オイルスポットと称
される)として付着し、しみになるという問題があり、
その解決が望まれていた。
【0005】また、機械乳化法では、機械乳化が困難な
高粘度の流体や樹脂を乳化するために、これをトルエ
ン、キシレンなどの有機溶媒に溶解させて乳化・分散さ
せる方法も知られている(特公昭63−45748号公
報、特開昭60−1258号、同60−1259号公
報)。しかし、この方法は有機溶剤を使用するために、
溶剤臭や可燃物による危険性の問題があり、繊維処理剤
として使用することには制約があった。
【0006】さらに、ポリジメチルシロキサンのような
通常のポリオルガノシロキサンに、ポリオキシアルキレ
ン基含有ポリオルガノシロキサンを併用することによ
り、機械乳化によるエマルションの油相を微粒化して、
エマルションの安定性を改善する方法も知られている
(特開昭60−126209号公報、同60−1976
10号公報)。しかし、この方法で使用されるポリオキ
シアルキレン基含有ポリオルガノシロキサンは高価なう
えに、撥水性や防水性の付与には適しておらず、また、
この技術が適用できるポリオルガノシロキサンの25℃
における粘度は、せいぜい1,000cP程度が上限であ
った。
【0007】特に、繊維に対してそれ自体が柔軟性付与
効果を有するカチオン系界面活性剤として、第四級アン
モニウム塩系界面活性剤を使用した場合の、ポリオルガ
ノシロキサンの機械乳化においては、満足な乳化物を得
るために多量の界面活性剤の使用や、ノニオン系界面活
性剤の併用などを余儀なくされていた。
【0008】一方、乳化重合法は、シロキサンモノマー
として低分子量オルガノシロキサンおよび/または反応
性シロキサンオリゴマー、界面活性剤、水溶性重合触媒
および水の混合物を乳化して分散させ、目的の分子量に
重合するまで、撹拌しながら加熱を行って、エマルショ
ンを得る方法であり、シリコーンオイルから高分子量の
生ゴム領域までの広い粘度範囲のポリオルガノシロキサ
ンを含むエマルションを得ることができる。しかも、こ
うして得られたエマルションは、一般的に油相の粒径が
0.1〜0.5μm と微小で、かつ単分散性であり、繊
維処理の際に必要とされる、機械的安定性、希釈安定
性、および各種添加剤との配合安定性に優れるという特
徴を有している。
【0009】この乳化重合方法としては、たとえば低分
子量オルガノシロキサンを乳化して分散させた後、酸ま
たはアルカリ触媒を添加して乳化重合させる方法(特公
昭34−2041号公報)、低分子量オルガノシロキサ
ンを、触媒活性を有する界面活性剤を用いて同時に乳化
分散・重合させる方法(特公昭43−18800号公
報)などが提案されている。
【0010】この中で、繊維に対する柔軟性付与や、ア
ミドやアミンなどのカチオン性添加剤などとの配合安定
性などの点で、カチオン系界面活性剤を使用して得られ
るカチオン性乳化重合シリコーンエマルションを繊維処
理剤の主剤として使用することは、より有効な方法であ
ると考えられる。しかしながら、この乳化重合法におい
て、カチオン系界面活性剤として、たとえば、第四級ア
ンモニウム塩系界面活性剤を使用した場合には、乳化重
合に適する温度範囲では重合速度が極度に低いため、工
業的生産を現実に行いうる時間、たとえば48時間かけ
て重合を行っても、直鎖状のもので、25℃における粘
度がせいぜい10,000cP程度のものしか得られな
い。そのため、耐久性の高い撥水性、防水性、柔軟性、
平滑性、防しわ性、圧縮回復性などを付与する効果をバ
ランスよく有する繊維処理剤を提供することは、困難で
あるという問題があった。
【0011】一方、乳化重合にアニオン重合触媒を用い
ると、迅速な反応速度が得られ、高分子量ポリオルガノ
シロキサンを含有するエマルションが、短時間の重合に
よって得られる。しかしながら、このような方法で生じ
たエマルションは、一般に、エマルションのイオンバラ
ンスが変化すると、エマルションの破壊を生じる。繊維
の中でも、羊毛、絹、ポリアミドなどは弱いアニオン性
があるため、繊維処理剤はカチオン性を有する必要があ
るが、アニオン重合触媒の存在下で重合された乳化重合
シリコーンエマルションに、たとえばカチオン性添加剤
を添加すると、エマルションは不安定になる。このこと
は、乳化アニオン重合された高分子量ポリオルガノシロ
キサンエマルションを繊維処理剤として用いることを、
極めて困難にしている。
【0012】上述のように、アニオン性界面活性剤を用
いて調製された高分子量ポリオルガノシロキサン含有エ
マルションに、単純にカチオン性界面活性剤を添加する
手段は、エマルションを破壊する。反対の共役的性質の
界面活性を添加することは、一般的に、エマルションを
破壊する技術として認識されている。たとえば、米国特
許第4,831,116号明細書には、アニオン性界面
活性剤の存在下における重合工程によってグラフト化ゴ
ムを含むエマルションを調製し、カチオン性界面活性剤
の添加によってそのエマルションを破壊して、ゴムを凝
固させる技術が開示されている。そこで、重合速度の大
きい乳化重合によって得られる高分子量ポリオルガノシ
ロキサン含有エマルションを主剤とする、安定なカチオ
ン性繊維処理剤が求められている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題を解決するためになされたものであり、
繊維素材に対して耐久性の高い撥水性、防水性、柔軟
性、平滑性、防しわ性および圧縮回復性を繊維素材に付
与するとともに、機械的安定性、希釈安定性、経時安定
性および配合安定性、特にカチオン系添加剤との配合安
定性に優れ、オイルスポットを生じない繊維処理剤を、
安価に提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目標
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、低分子量オル
ガノシロキサンをアニオン性界面活性剤の存在下で乳化
重合させた後、混和化性界面活性剤を配合し、さらにカ
チオン性界面活性剤を配合することにより製造した1
0,000〜10,000,000cSt の粘度を有する
ポリオルガノシロキサンを含有した安定なカチオン性ポ
リオルガノシロキサンエマルションを主剤とする繊維処
理剤が、上記の目的を達成しうることを見出して、本発
明を完成するに至った。
【0015】すなわち、本発明は、(a)25℃におい
て10,000〜10,000,000cSt の粘度を有
する高分子量ポリオルガノシロキサン; (b)炭素数1〜20の、ヒドロキシル基で置換されて
いてもよい脂肪族炭化水素スルホン酸および脂肪族炭化
水素硫酸、炭素数6〜30のアリールスルホン酸、なら
びに炭素数7〜50のアルキルアリールスルホン酸から
なる群より選ばれるアニオン性界面活性剤またはその
塩; (c)親水性親油性比が9〜25の混和化性界面活性
剤;および (d)ビス(ポリオキシエチレン)ヒドロカルビルメチ
ル第四級アンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩;
アルキル基の炭素数が8〜30のアルキルトリメチルア
ンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩;およびアル
キル基の炭素数が8〜16のベンジルアルキルジメチル
アンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩からなる群
より選ばれるカチオン性界面活性剤を含む安定なカチオ
ン性シリコーン水中油型エマルションを主剤とする繊維
処理剤に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の繊維処理剤に主剤として
使用される安定なカチオン性ポリオルガノシロキサンエ
マルションは、以下の手順によって調製することができ
る。
【0017】 (1)(a′)一般式:Rn SiO(4-n)/2 (I) (式中、Rはたがいに同一でも異なっていてもよい置換
または非置換の1価の炭化水素基を表し、分子中に50
モル%までの水素原子、水酸基およびアルコキシル基か
ら選ばれる1種以上の基を含んでいてもよく;nは0〜
3の整数である)で示される構造単位からなる低分子量
オルガノシロキサンを、水、および(b)炭素数1〜2
0の、ヒドロキシル基で置換されていてもよい脂肪族炭
化水素スルホン酸および脂肪族炭化水素硫酸、炭素数6
〜30のアリールスルホン酸、ならびに炭素数7〜50
のアルキルアリールスルホン酸からなる群より選ばれる
アニオン性界面活性剤を、乳化機を用いて乳化するこ
と; (2)このようにして得られたエマルションを、75〜
98℃の温度に加熱し、0〜40℃の温度に冷却して、
(a′)を重合し、25℃において10,000〜1
0,000,000cSt の粘度を有する(a)高分子量
ポリオルガノシロキサンを含むエマルションを得るこ
と; (3)親水性親油性比(HLB)が9〜25の(c)混
和化性界面活性剤を添加すること;ならびに (4)ビス(ポリオキシエチレン)ヒドロカルビルメチ
ル第四級アンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩;
およびアルキル基の炭素数が8〜30の、アルキルトリ
メチルアンモニウムまたはベンジルアルキルジメチルア
ンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩からなる群よ
り選ばれる(d)カチオン性界面活性剤を添加するこ
と。
【0018】上記の手順(1)に(a′)として使用す
る、一般式:Rn SiO(4-n)/2 (式中、Rおよびnは
前述のとおり)で示される構造単位からなる低分子量オ
ルガノシロキサンは、環状オルガノシロキサン、および
必要に応じてさらに分子鎖末端がトリオルガノシリル
基、水酸基もしくはアルコキシル基で封鎖された直鎖状
または分岐状のオルガノシロキサンを好適に用いること
ができ、1種でも2種以上の混合物でもよく、分子量が
通常、160〜5,000、好ましくは290〜1,0
00のものが用いられる。
【0019】乳化重合により、上記の(a)高分子量ポ
リオルガノシロキサンを制御よく合成するためには、
(a′)低分子量オルガノシロキサンの大部分または全
量が環状オルガノシロキサンであることが好ましい。さ
らに(a)の分子量をより精度よく特定範囲に制御する
ためには、分子鎖末端がトルオルガノシリル基で封鎖さ
れた直鎖状の低分子量オルガノシロキサンを併用する。
一方、(a)の分子構造に分岐状シロキサン骨格を導入
する場合には、分岐状の低分子量オルガノシロキサンを
併用する。
【0020】環状オルガノシロキサンとしては、下記の
一般式(II)(ただし、R1 、R2はそれぞれたがいに
同一でも異なっていてもよく、水素原子または置換もし
くは非置換の1価の炭化水素を表し、mは平均3〜8の
数である)で示されるものが用いられ、乳化重合によっ
て得られる(a)として通常タイプの高分子ポリオルガ
ノシロキサンを目的にする場合は、R1 、R2 として
は、水素原子;ならびにメチル、エチル、プロピルのよ
うなアルキル基;フェニルのようなアリール基;および
3,3,3−トリフルオロプロピルのようなフルオロア
ルキル基など、脂肪族不飽和結合を有しない炭素数1〜
8の非置換もしくはフルオロ置換の1価の炭化水素基か
らなる群より選ばれることが好ましい。
【0021】
【化1】
【0022】このような環状オルガノシロキサンとして
は、具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、
オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシク
ロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキ
サン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1,1−ジエチル−3,3,5,5,7,7−
ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5−ト
リメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキ
サン、フェニルヘプタメチルシクロテトラシロキサン、
1,1−ジフェニル−3,3,5,5,7,7−ヘキサ
メチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テト
ラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテト
ラシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−
トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)シクロト
リシロキサンなどが例示され、合成、取扱いの容易なこ
とと反応性から、オクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、デカメチルシクロペンタシロキサンおよび1,3,
5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニ
ルシクロテトラシロキサンの1種または2種以上を用い
ることが好ましい。
【0023】また、直鎖状および分岐状の低分子量オル
ガノシロキサンとしては、下記の一般式(III)および
(IV)(ただし、R3 はたがいに同一でも異なっていて
もよい水素原子または置換もしくは非置換の1価の炭化
水素基を表し;R4 はたがいに同一でも異なっていても
よい水素原子、置換もしくは非置換の1価の炭化水素
基、水酸基またはアルコキシル基を表し;nは0〜50
の数、ただし式(IV)においては分子中のnの合計が0
〜50の数であり;pは1〜30の数である)で示され
るものが用いられ、前述の通常タイプの(a)を目的に
する場合は、R3 は前述のR1 、R2 と同様の範囲が好
ましく、同様の基が例示され、R4 は前述のR1 、R2
と同様の範囲、ならびに水酸基、メトキシ基およびエト
キシ基が好ましい。
【0024】
【化2】
【0025】
【化3】
【0026】このような直鎖状および分岐状の低分子量
オルガノシロキサンとしては、具体的には、ヘキサメチ
ルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメ
チルテトラシロキサン、α,ω−ビス(トリメチルシリ
ル)ポリジメチルシロキサンのような末端トリオルガノ
シリル基封鎖直鎖状オルガノシロキサン;1,1,3,
3−テトラメチル−1,3−ジヒドロキシジシロキサ
ン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチル−
1,7−ジヒドロキシテトラシロキサン、1,1,3,
3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ジエトキシトリシ
ロキサン、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサ
ン、α,ω−ジメトキシポリジメチルシロキサンのよう
なケイ素官能性基含有直鎖状ポリオルガノシロキサン;
および3−(トリメチルシロキシ)−1,1,1,3,
5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,7−ジ
ヒドロキシ−3−(トリメチルシロキシ)−1,1,
3,5,5,7,7−ヘプタメチルテトラシロキサンの
ような分岐状オルガノシロキサンが例示され、合成およ
び取扱いの容易なことから、ヘキサメチルジシロキサ
ン、デカメチルテトラシロキサン、α,ω−ジヒドロキ
シポリジメチルシロキサン、α,ω−ジメトキシポリジ
メチルシロキサンおよび1,7−ジヒドロキシ−3−
(トリメチルシロキシ)−1,1,3,5,5,7,7
−ヘプタメチルテトラシロキサンの1種または2種以上
を用いることが好ましい。
【0027】さらに、前記の一般式(II)、(III)また
は(IV)で示される低分子オルガノシロキサンとして、
分子中の一部または全部のR1 〜R4 が脂肪族不飽和結
合を有する1価の炭化水素基および/または1価の置換
炭化水素基のような有機官能性基であるものを少なくと
も部分的に用いることにより、乳化重合によって得られ
る(a)高分子量ポリオルガノシロキサンに、該有機官
能性基を導入することができる。このことにより、繊維
処理剤の耐久性をさらに向上させることができる。
【0028】このような有機官能性基としては、ビニ
ル、アリル、5−ヘキセニル、7−オクテニルのような
アルケニル基;ビニルフェニル、ビニルフェニルエチル
のような1価のビニル基含有芳香族炭化水素基;ならび
に3−アミノプロピル、N−(2−アミノエチル)−3
−アミノプロピル、N−(p−イソプロペニルベンゾイ
ル)−3−アミノプロピル、N−アクリロイル−N−メ
チル−3−アミノプロピル、N−メタクリロイル−N−
メチル−3−アミノプロピル、3−メルカプトプロピ
ル、3−グリシドキシプロピル、3−アクリロキシプロ
ピル、3−メタクリロキシプロピル、3−カルボキシプ
ロピル、3−ビニルオキシプロピル、3−(2−ビニル
オキシ)エトキシプロピル、3−(ビニルフェノキシ)
プロピル、3−(ビニルベンゾイルオキシ)プロピルの
ような1価の置換炭化水素基が例示される。
【0029】このような有機官能性基を有する低分子量
オルガノシロキサンとしては、具体的には、1,3,5
−トリビニル−1,3,5−トリメチルシクロトリシロ
キサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,
7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタビニ
ルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラア
リル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1,3,5,7−テトラ(5−ヘキセニル)−
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ン、1,3,5,7−テトラ(7−オクテニル)−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのよ
うなアルケニル基含有環状ジオルガノシロキサン;1,
3,5,7−テトラキス(p−ビニルフェニル)−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,3,5,7−テトラキス〔2−(p−ビニルフェニ
ル)エチル〕−1,3,5,7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサンのようなビニル基含有芳香族炭化水素基
を有する環状ジオルガノシロキサン;ならびに1,3,
5,7−テトラキス(3−アミノプロピル)−1,3,
5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,
3,5,7−テトラキス〔N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピル〕−1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス
(3−メルカプトプロピル)−1,3,5,7−テトラ
メチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テト
ラキス(3−グリシドキシプロピル)−1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,
7−テトラキス(3−アクリロキシプロピル)−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,3,5,7−テトラキス(3−メタクリロキシプロ
ピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシ
ロキサン、1,3,5,7−テトラキス(3−カルボキ
シプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(ビニル
オキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシク
ロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(3
−ビニルオキシエトキシプロピル)−1,3,5,7−
テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7
−テトラキス〔3−(p−ビニルフェノキシ)プロピ
ル〕−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1,3,5,7−テトラキス〔3−(p−ビニ
ルベンゾイルオキシ)プロピル〕−1,3,5,7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−
テトラキス〔3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミ
ノ)プロピル〕−1,3,5,7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(N−
アクリロイル−N−メチル−3−アミノプロピル)−
1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ン、1,3,5,7−テトラキス(N−メタクリロイル
−N−メチル−3−アミノプロピル)−1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,
7−テトラキス〔N,N−ビス(アクリロイル)−3−
アミノプロピル〕−1,3,5,7−テトラメチルシク
ロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス
〔N,N−ビス(メタクリロイル)−3−アミノプロピ
ル〕−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサンのような置換炭化水素基を有する環状ジオルガノ
シロキサンが例示され、アルケニル基含有環状ジオルガ
ノシロキサンとしては、1,3,5,7−テトラビニル
−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ンが好ましく;置換炭化水素基含有環状ジオルガノシロ
キサンとしては、1,3,5,7−テトラキス(3−ア
ミノプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロ
テトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス〔N−
(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル〕−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,3,5,7−テトラキス(3−メルカプトプロピ
ル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1,3,5,7−テトラキス(3−グリシドキ
シプロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテ
トラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス(3−ア
クリロキシプロピル)−1,3,5,7−テトラメチル
シクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラキス
(3−メタクリロキシプロピル)−1,3,5,7−テ
トラメチルシクロテトラシロキサンが好ましい。さら
に、同様な有機官能性基を有する直鎖状および分岐状の
低分子量オルガノシロキサンが例示される。
【0030】このような有機官能性基を有する直鎖状ま
たは分岐状の低分子量オルガノシロキサンの場合、分子
鎖末端は特に制限されないが、取扱いの容易性や、生成
するポリオルガノシロキサンへの有機官能性基の導入性
の観点から、分子鎖末端は水酸基以外の有機基、たとえ
ばメトキシ、エトキシのようなアルコキシ基;またはト
リメチルシリル、ジメチルビニルシリル、メチルフェニ
ルビニルシリル、メチルジフェニルシリル、3,3,3
−トリフルオロプロピルジメチルシリルのようなトリオ
ルガノシリル基で封鎖されているものが好ましい。
【0031】上記の(a′)低分子量オルガノシロキサ
ンとして有機官能性基を有する低分子量オルガノシロキ
サンを用いる場合、その量は、ケイ素原子に結合した全
有機基中の該有機官能性基の量が5モル%以下が好まし
く、0.05〜2.5モル%になるような量がさらに好
ましい。また、反応系中の(a′)の量は、乳化の際に
各成分に十分なせん断力を与えることによる乳化効率、
ならびに乳化重合によって得られる(a)を含むエマル
ションの安定性、見掛け粘度および作業性から、5〜6
0重量%が好ましく、10〜50重量%がさらに好まし
い。
【0032】さらに、本発明においては、目的とする
(a)高分子量ポリオルガノシロキサンに分岐状シロキ
サン骨格を容易に導入したり、有機官能性基のような特
殊な有機基を容易に導入するために、上記(a′)低分
子量オルガノシロキサンに、加水分解性シラン化合物お
よび/またはその部分加水分解縮合物を併用してもよ
い。
【0033】加水分解性シラン化合物またはその部分加
水分解縮合物としては、具体的には、トリメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフル
オロプロピルトリメトキシシラン、およびそれらの部分
加水分解縮合物のような、(a)成分に分岐状シロキサ
ン骨格を導入するもの;ビニルメチルジメトキシシラ
ン、ビニルエチルジイソプロポキシシラン、アリルメチ
ルジメトキシシラン、5−ヘキセニルメチルジエトキシ
シラン、7−オクテニルエチルジエトキシシランのよう
なアルケニル基含有アルコキシシラン;p−ビニルフェ
ニル(メチル)ジメトキシシラン、2−(p−ビニルフ
ェニル)エチル(メチル)ジメトキシシランのようなビ
ニル基含有芳香族炭化水素基を有するアルコキシシラ
ン;3−アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)
−3−アミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、N
−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメト
キシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、
3−アクリロキシプロピル(メチル)ジエトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−カルボ
キシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−ビニル
オキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−(ビ
ニルオキシエトキシ)プロピル(メチル)ジメトキシシ
ラン、3−(p−ビニルフェノキシ)プロピルトリエト
キシシラン、3−(p−ビニルベンゾイルオキシ)プロ
ピル(メチル)ジメトキシシラン、3−(p−イソプロ
ペニルベンゾイルアミノ)プロピル(フェニル)ジプロ
ポキシシラン、N−アクリロイル−N−メチル−3−ア
ミノプロピル(メチル)ジメトキシシラン、N−メタク
リロイル−N−メチル−3−アミノプロピル(メチル)
ジメトキシシラン、N−メタクリロイル−N−メチル−
3−アミノプロピル(フェニル)ジエトキシシラン、
N,N−ビス(アクリロイル)−3−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N,N−ビス(メタクリロイル)−
3−アミノプロピル(メチル)ジメトキシシランのよう
な置換炭化水素基含有アルコキシシランが例示され、1
種でも、2種以上を併用してもよい。
【0034】加水分解性シラン化合物および/またはそ
の部分加水分解縮合物の配合量は、加水分解によって副
生するアルコールによりエマルションが不安定になるこ
とを避けるために、(a′)低分子量オルガノシロキサ
ンに対して20重量%以下であることが好ましい。
【0035】このような(a′)低分子量オルガノシロ
キサンおよび場合によってはさらに加水分解性シラン化
合物および/またはその部分加水分解縮合物から、アニ
オン乳化重合によって合成された(a)成分の高分子量
ポリオルガノシロキサンは、本発明の繊維処理剤におい
て、繊維の表面に被膜を形成して、(a)の種類に応じ
て繊維に耐久性の高い撥水性、防水性、柔軟性、平滑
性、防しわ性および圧縮回復性のような性質のいくつか
ないし全部を与えるもので、その分子構造、有機基の種
類および反応性は、目的に応じて任意に選択できる。
【0036】(a)成分の25℃における粘度は、1
0,000〜10,000,000cSt の範囲であり、
100,000〜1,000,000cSt が好ましい。
10,000cSt 未満では、処理された繊維に、十分な
撥水性、防水性、平滑性および耐久性を与えることがで
きず、10,000,000cSt を越えると、繊維の柔
軟性、防しわ性および圧縮回復性が劣るからである。そ
のシロキサン骨格構造は、直鎖状でも分岐状でもよく、
原料として用いられる(a′)低分子量オルガノシロキ
サンや、場合によって併用される加水分解性シラン化合
物および/またはその部分加水分解縮合物の種類によっ
て決まる。
【0037】ケイ素原子に結合した有機基は、原料とし
て用いられる(a′)低分子量オルガノシロキサンや、
場合によって併用される加水分解性シラン化合物および
/またはその部分加水分解縮合物に存在する有機基に由
来する。したがって、前述のR1 〜R4 として例示され
た範囲のものが例示され、繊維処理剤としての撥水性、
柔軟性、平滑性などの性質を発揮するためには、50モ
ル%以上がメチル基であることが好ましい。メチル基以
外の有機基としては、ビニル、アリルのようなアルケニ
ル基;ビニルフェニル、ビニルフェニルエチルのような
ビニル基含有芳香族炭化水素基;および3−アミノプロ
ピル、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ル、3−メルカプトプロピル、3−グリシドキシプロピ
ル、3−アクリロキシプロピル、3−メタクリロキシプ
ロピルのような置換炭化水素基が好ましく、全有機基中
に占めるこのような有機官能性基の量は、0.01〜5
モル%が好ましく、0.05〜2.5モル%がさらに好
ましい。
【0038】また、(a′)低分子量オルガノシロキサ
ンとして環状オルガノシロキサンのみを用いたとき、鎖
状もしくは分岐状オルガノシロキサンとしてケイ素官能
性基を有するものを用いたとき、または(a′)に加水
分解性シラン化合物を併用したときは、得られた(a)
成分の分子末端には、ケイ素官能性基として、ケイ素原
子に結合した水酸基が存在する。このような水酸基の存
在により、繊維処理剤が繊維表面で架橋・網状構造を形
成することができる。
【0039】乳化重合によって得られた(a)成分のエ
マルション中における濃度は、乳化の際に、その原料で
ある(a′)低分子量オルガノシロキサンと、界面活性
剤とに十分なせん断力がかかり、有効に乳化が行われ、
また乳化重合後のエマルションの見掛け粘度の増加によ
る作業性の低下がないことから、5〜60重量%の範囲
が好ましく、10〜50重量%がさらに好ましい。
【0040】本発明において、(b)成分として用いら
れるアニオン性界面活性剤は、(a′)を乳化してアニ
オン乳化重合を行う重合触媒である酸、または重合後に
中和されて生じた塩である。このような(b)成分は、
重合触媒として配合される段階で、ヒドロキシル基で置
換されていてもよい炭素数1〜20の脂肪族炭化水素ス
ルホン酸、脂肪族炭化水素硫酸、炭素数6〜30のアリ
ールスルホン酸、ならびに炭素数7〜50のアルキルア
リールスルホン酸からなる群より選ばれ、1種でも、2
種以上を併用してもよい。上記のヒドロキシル基で置換
されていてもよい脂肪族炭化水素スルホン酸および脂肪
族炭化水素硫酸において、該脂肪族炭化水素基は、アル
キル基のような飽和炭化水素基でも、アルケニル基のよ
うな不飽和炭化水素基でも差支えない。該アニオン性界
面活性剤は、ベンゼンスルホン酸、キシレンスルホン
酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、炭素数12〜18の
アルキルおよびアルケニルスルホン酸、ヒドロキシテト
ラデカンスルホン酸、オクチル硫酸、ラウリル硫酸、セ
チル硫酸およびオレイル硫酸からなる群より選ばれるこ
とが好ましい。
【0041】さらに、他の種類の(b)成分として、触
媒作用の弱いアニオン性界面活性剤も、重合触媒と併用
して使用できる。このようなアニオン性界面活性剤とし
ては、上記の炭素数1〜20のヒドロキシル基で置換さ
れていてもよい脂肪族炭化水素スルホン酸、脂肪族炭化
水素硫酸、炭素数6〜30のアリールスルホン酸、なら
びに炭素数7〜50のアルキルアリールスルホン酸のナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などが挙げら
れ、具体的にはベンゼンスルホン酸ナトリウム、キシレ
ンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、炭素数12〜18のアルキルおよびアルケ
ニルスルホン酸ナトリウム、ヒドロキシテトラデカンス
ルホン酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウムおよびオレイ
ル硫酸ナトリウムなどが例示される。
【0042】界面活性剤としては、上記の(b)成分以
外に、他の界面活性剤を併用しても差支えない。このよ
うな界面活性剤としては、たとえばポリオキシエチレン
(4)ラウリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(1
3)セチルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(6)ス
テアリルエーテル硫酸、ポリオキシエチレン(4)ラウ
リル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(4)オクチ
ルフェニルエーテル硫酸アンモニウムなどのポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸エステルまたはその塩な
どの1種または2種以上を使用することができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0043】また、上記の(b)成分に、他の重合触媒
を併用してもよい。このような重合触媒としては、通
常、(a′)低分子量オルガノシロキサンの重合触媒と
して使用される、塩酸、硫酸、リン酸などの酸性触媒が
好適に用いられるが、これらに限定されるものではな
く、水の存在下で低分子量オルガノシロキサン(a′)
を重合させることが可能な触媒であれば、どのような触
媒も使用できる。
【0044】(b)成分の使用量は、上記低分子量オル
ガノシロキサン(a′)100重量部に対して0.5〜
20重量部が好ましく、0.5〜10重量部がさらに好
ましい。0.5重量部未満ではエマルションの安定性が
悪く、分離することがあり、20重量部を越えるとエマ
ルションが増粘して流動性が悪くなることがある。また
他の重合触媒を併用する場合、該重合触媒の使用量は特
に限定されないが、(a′)低分子量オルガノシロキサ
ン100重量部に対して0.05〜10重量部が好まし
い。
【0045】上記のアニオン性界面活性剤のうち、酸の
形で用いられるものは、重合反応終了後に中和されて、
繊維処理剤としては塩の形で存在する。このような塩と
しては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩のよう
なアルカリ金属塩;およびアンモニウム塩が例示され
る。
【0046】本発明において、(c)成分として用いら
れる混和化性界面活性剤は、アニオン乳化重合の結果と
して得られたシリコーンエマルションに添加されて、該
エマルションに、カチオン性界面活性剤に対する混和性
を与えるものである。このような(c)混和化性界面活
性剤は、親水性親油性比(HLB)が9〜25、好まし
くは10〜25、より好ましくは11〜20、最も好ま
しくは12〜18のものである。特に良好な結果を与え
る混和化性界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤であ
る。好ましいノニオン性界面活性剤は、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
ひまし油、アルキル基が炭素数6〜40の第一級もしく
は第二級アルキル基であるポリオキシエチレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、アルキル基の炭素数6〜40のポリオキシエ
チレンアルキルアミン、アルキル基の炭素数6〜40の
ポリオキシエチレンアルキルアミドおよびポリオキシエ
チレンラノリンからなる群より選ばれる。ノニオン性界
面活性剤の特に好ましい群は、POE(4)ラウリルエ
ーテル、POE(9)ラウリルエーテル、POE(2
1)ラウリルエーテル、POE(15)セチルエーテ
ル、POE(23)セチルエーテル、POE(20)ス
テアリルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、
POE(18)ノニルフェニルエーテルおよびPOE
(20)ソルビタンモノパルミタートからなる群であ
る。アニオン性エマルションにカチオン性界面活性剤と
の混和性をもたせるために使用可能な他の好ましい混和
化性界面活性剤の群は、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベ
タイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢
酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインのような
両性ベタイン界面活性剤;N−ラウロイルサルコシンナ
トリウム;ならびに第四級アンモニウム塩のラノリン誘
導体からなる群である。
【0047】(c)成分の配合量は、上記(a′)低分
子量オルガノシロキサン100重量部に対して0.5〜
50重量部が好ましく、1〜20重量部がさらに好まし
い。0.5重量部未満ではカチオン性界面活性剤と混和
化させる働きが不十分であり、なおかつエマルションの
安定性が悪く、分離することがあり、50重量部を越え
るとエマルションが増粘して流動性がなくなることがあ
る。
【0048】本発明において、(d)成分として用いら
れるカチオン性界面活性剤は、本発明の繊維処理剤に優
れた安定性を付与するものである。このような(d)カ
チオン性界面活性剤としては、ビス(ポリオキシエチレ
ン)ヒドロカルビルメチル第四級アンモニウムの、塩化
物のようなハロゲン化物もしくは硫酸塩;アルキル基の
炭素数が8〜30、好ましくは9〜30のアルキルトリ
メチルアンモニウムの、塩化物のようなハロゲン化物も
しくは硫酸塩;および炭素数8〜16、好ましくは9〜
14のベンジルアルキルジメチルアンモニウムの、塩化
物のようなハロゲン化物もしくは硫酸塩からなる群より
選ばれ、1種または2種以上を添加することによって、
カチオン性エマルションに変換する。(d)カチオン性
界面活性剤として特に好ましい群は、塩化ラウリルトリ
メチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウ
ム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジコ
コイルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチ
ルアンモニウム、塩化ベンジルアルキル(C10-14)ジメ
チルアンモニウムおよびポリオキシエチレン(15)ヤ
シアルキルメチルアンモニウムクロリド(methylpolyox
yethylene(15)cocammonium chloride 、たとえばEthoqu
adC/25、登録商標)からなる群より選ばれる。
【0049】(d)成分の配合量は、上記(a′)低分
子量オルガノシロキサン100重量部に対して0.5〜
50重量部が好ましく、1〜20重量部がさらに好まし
い。0.5重量部未満ではエマルション自体のカチオン
性が不十分であり、なおかつエマルションの安定性が悪
く、分離することがあり、50重量部を越えるとエマル
ションが増粘して流動性がなくなることがある。
【0050】本発明の繊維処理剤に主剤として使用され
るカチオン性ポリオルガノシロキサンは、代表的には、
次の工程(1)〜(4)を経て調製することができる。
【0051】工程(1)は、前述の(a′)、水および
(b)成分を相互に混合して乳化する工程である。たと
えば高せん断力ミキサーのような混合機を用いて、通
常、20〜40℃で10〜30分間かけて混合した後、
ホモジナイザー、コロイドミル、ラインミキサーのよう
な乳化機を用いて、連続的に乳化を行う。
【0052】工程(2)は、工程(1)で得られたエマ
ルションを加熱および冷却することにより、エマルショ
ン中に含まれる(a′)および場合によっては併用され
る加水分解性シラン化合物を重合させて、(a)成分お
よび(b)成分を含む水性エマルションを得る工程であ
る。重合は、エマルションを撹拌しながら加熱して75
〜98℃、好ましくは80〜90℃に1〜5時間保持
し、ついで徐冷して0〜40℃、好ましくは5〜25℃
に1〜48時間、好ましくは1〜24時間保持すること
によって行われる。第1段階の加熱温度が75℃未満で
は十分な重合速度が得られず、98℃を越えると密閉加
圧しないかぎり水分が蒸発し、エマルションが破壊され
る。第2段階の温度が0℃より低いと氷結によってエマ
ルションの破壊が起こり、40℃を越える温度では分子
末端の重縮合反応が十分に進行しないので、本発明の
(a)成分として用いられる高粘度ポリオルガノシロキ
サンが得られない。重合が完結した後、炭酸ナトリウム
水溶液のようなアルカリ性物質を添加して、系中の
(b)アニオン性界面活性剤および必要によって併用す
る他の重合触媒を中和することにより、所望の分子量お
よび分子構造の(a)成分を含むアニオン性ポリオルガ
ノシロキサンエマルションが得られる。
【0053】工程(3)は、工程(2)によって得られ
た、(a)成分および(b)成分を含む水性エマルショ
ンに、(c)成分を添加する工程であり;工程(4)
は、さらに(d)成分を添加する工程である。これらの
工程は、通常、15〜35℃でそれぞれの成分またはそ
の水溶液を添加し、任意の時間撹拌することによって行
われる。
【0054】本発明の繊維処理剤は、上述のように、2
5℃における粘度が10,000〜10,000,00
0cSt の粘度を有する(a)高分子量ポリオルガノシロ
キサンを含む安定なカチオン性ポリオルガノシロキサン
エマルションを主剤として用い、そのまま、あるいは必
要に応じて本発明の目的を損なわない程度に、任意成分
を任意量添加することによって得られる。このような任
意成分としては、流動パラフィン、ワセリン、固形パラ
フィン、スクワラン、オレフィンオリゴマーなどの炭化
水素;パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステア
リル、ミリスチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸ト
リグリセリドなどのエステル;ラウリルアルコール、セ
チルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アル
コール;パルミチン酸、ステアリン酸などの高級脂肪
酸;グリオキザール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂などの樹脂加工剤、エタ
ノールなどの有機溶剤;水;殺菌剤;香料;着色剤など
がある。また、主剤のポリオルガノシロキサンの末端基
が水酸基で封鎖されている場合、これをエラストマー状
に硬化させるために、架橋剤としてポリメチルハイドロ
ジェンシロキサンや前述のような加水分解性シラン化合
物、特にアルコキシシラン類を用いたり、それに縮合触
媒としてスズ化合物やチタン系化合物を用いてもよい。
【0055】これらの任意成分は、その種類に応じて、
カチオン性ポリオルガノシロキサンエマルションを形成
させる任意の段階に添加してもよく、繊維処理剤として
使用する直前に添加して混合してもよい。後者の例とし
て、上記の架橋剤や縮合触媒が挙げられる。その場合、
水溶性でない任意成分については、該任意成分を含有す
る別個のカチオン性エマルションを調製して添加するの
が、作業上から好ましい。
【0056】本発明の繊維処理剤によって繊維素材を処
理するには、スプレーによる付着、ロールによる付着、
はけ塗り、または浸漬などの方法による。付着量は繊維
素材によって異なり、特に限定されないが、繊維素材に
対し、ポリオルガノシロキサン分換算で0.01〜10
重量%の範囲が一般的である。ついで、常温放置、熱風
吹付、加熱処理などにより、繊維素材を処理して、その
表面に、繊維処理剤の(a)成分またはその硬化体を含
む被膜を形成させる。
【0057】本発明の繊維処理剤によって処理される対
象の繊維素材としては、材質的には羊毛、絹、麻、木
綿、アンゴラ、モヘア、アスベストのような天然繊維;
レーヨン、ベンベルグのような再生繊維;アセテートの
ような半合成繊維;ポリエステル、ポリアミド、ポリア
クリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ビニロン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリウレタン系弾性繊維のよう
な合成繊維;ガラス繊維、カーボン繊維、炭化ケイ素繊
維のような無機繊維が例示され、形状的にはステープ
ル、フィラメント、トウ、トップ、糸が例示され、形態
的には編物、織物、不織布、紙が例示される。
【0058】
【発明の効果】本発明の繊維処理剤は、高分子量ポリオ
ルガノシロキサンを、重合速度の大きい乳化重合によっ
て生産効率よくアニオン性エマルションの形で得た後、
混和化性界面活性剤を配合し、さらにカチオン性界面活
性剤を配合することにより、上記のポリオルガノシロキ
サンを含有する安定なカチオン性ポリオルガノシロキサ
ンエマルションを得て、それを主剤としたものである。
したがって、繊維素材に対して、非常に高い撥水性、防
水性、柔軟性、平滑性、防しわ性および圧縮回復性を付
与することができる。しかも、これらの効果は、洗濯な
どによって容易に衰えることはない。さらにまた、処理
浴の調製および繊維処理の際に、撹拌や循環などに対す
る機械的安定性、水による希釈に対する希釈安定性およ
び各種添加剤、特にカチオン系添加剤に対する配合安定
性に優れ、繊維素材にオイルスポットを発生しないとい
う特徴もあり、産業上極めて有用である。
【0059】
【実施例】以下、実施例および比較例によって、本発明
をさらに詳しく説明する。なお、これらの例において、
部および%は、特に断らないかぎり重量部および重量%
である。本発明は、これらの実施例によって限定される
ものではない。得られたエマルションの評価、それに含
有されるポリオルガノシロキサンの分析、および該エマ
ルションを主剤とする繊維処理剤の評価を、下記のよう
にして行った。
【0060】(1)エマルションの評価・ポリマーの分
析 エマルション粒子の平均粒径は、動的光散乱法による大
塚電子(株)製レーザー粒径解析システムLPA−30
00S/3100を用いて測定した。また、架橋点を導
入したポリオルガノシロキサンの膨潤度とゲル含有量の
測定には、エマルションをイソプロピルアルコール中に
滴下し、凝固・乾燥することによって得られたエマルシ
ョン中のポリオルガノシロキサンを用いて、次の方法で
行った。すなわち、膨潤度は、該ポリオルガノシロキサ
ンを23℃のトルエン中に48時間浸漬して、ポリオル
ガノシロキサンが吸蔵するトルエンの重量を、浸漬前の
ポリオルガノシロキサンの重量で除した値として求め
た。ゲル含有量は、該ポリオルガノシロキサンをトルエ
ン中で23℃、48時間抽出処理することによって求め
た。さらに、有機官能性基を導入したポリオルガノシロ
キサンの有機官能性基含有量の測定は、膨潤度測定と同
様な方法で凝固・乾燥して得たポリオルガノシロキサン
を、日本ブルカー(株)製核磁気共鳴スペクトル装置A
M−300を用いた 1H−NMR分析により実施した。
【0061】(2)繊維処理剤の評価 得られたエマルションに水を加えて所定のシリコーン濃
度の繊維処理剤を調製し、試験に供した。
【0062】a)ゴムロールへの付着性 20cm×35cm×3cmのステンレス製角バットにシリコ
ーン濃度2%の繊維処理剤を調製して、その400mlを
採取し、これに、上下に組んだ直径6cmのゴム製ローラ
ー2本(ニップ圧0.5kg/cm2)を、下のローラーが繊
維処理剤に0.5cmの深さで浸漬するようにセットし
た。そして、20rpm の速度で8時間ローラーを回転さ
せ、繊維処理剤のローラー処理による安定性を、分離し
たポリオルガノシロキサンがゴムローラーに付着した状
態の観察から、以下に示す評価基準によって評価した。 ○:付着物が全くない。 △:ゴムロール表面に部分的にポリオルガノシロキサン
が付着し、はじきがある。 ×:ゴムロール表面全体にポリオルガノシロキサンが付
着する。
【0063】b)機械的安定性 ローラーへの付着性を測定した後の繊維処理剤25mlを
採取し、回転速度2,500rpで30分間遠心分離し
て、遠心分離に対する機械的安定性を、以下に示す評価
基準によって評価した。 ○:全く均一なエマルション状であり、浮遊物が全くな
い。 △:表面がぎらつき、若干のポリオルガノシロキサンの
浮遊が認められる。 ×:表面に多量のポリオルガノシロキサンの浮遊が認め
られる。
【0064】c)配合安定性 ローラーへの付着性を測定した後の繊維処理剤100部
にカチオン系ストリップ防止剤(共栄社化学(株)製、
CLA−530)0.5部を添加して、ガラス瓶に入れ
て密栓し、40℃で3日間放置したときの状態を、以下
に示す評価基準によって評価した。 ○:全く均一なエマルション状であり、浮遊物が全くな
い。 △:表面がぎらつき、若干のポリオルガノシロキサンの
浮遊が認められる。 ×:表面に多量のポリオルガノシロキサンの浮遊が認め
られる。
【0065】d)ミキサー処理による安定性 シリコーン濃度が5%の繊維処理剤を調製し、その50
0mlを家庭用ミキサーに入れ、4,000rpm の速度で
60分間撹拌し、繊維処理剤のミキサー処理による安定
性を、以下に示す評価基準によって評価した。 ○:ミキサーの羽根、ガラス壁とも、付着物は認められ
ない。 △:ミキサーの羽根、ガラス壁に、わずかにポリオルガ
ノシロキサンの付着が認められる。 ×:ミキサーの羽根、ガラス壁に、ポリオルガノシロキ
サンが付着し、表面にポリオルガノシロキサンが浮遊す
る。
【0066】e)オイルスポットおよび風合 ミキサー処理後の繊維処理剤を、簡易型のヘアスプレー
を用いて、ベージュ色に染めたナイロンナフタにスプレ
ーした。室温で乾燥後、150℃で3分間加熱処理を行
って、処理布を得た。ついで、処理布のオイルスポット
の有無と風合を、肉眼と手触りにより、以下に示す評価
基準によって評価した。 オイルスポットの有無 ○:オイルスポットが全くない。 △:オイルスポットがわずかにある。 ×:オイルスポットが多量にある。 風合 ○:ぬめり感がなく、柔軟性、反発弾性、平滑性も良好
である。 △:若干のぬめり感があり、柔軟性、反発弾性、平滑性
は良好である。 ×:強いぬめり感があり、柔軟性、反発弾性、平滑性は
不良である。
【0067】f)撥水性・防水性 上記の処理布の表面に対し、スプレーによって水を噴霧
した後の処理布の表面状態を観察し、以下に示す評価基
準によって、撥水性および防水性を評価した。 ◎:表面に湿潤や水滴がない。 ○:表面が小さな個々の水滴によって湿潤する。 △:表面の半分が湿潤し、小さな個々の水滴が布を浸透
する。 ×:表面のみが全体的に湿潤する。 XX:表面および裏面が全体的に湿潤する。
【0068】g)耐久性 水1,000部に対してアルキルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム5部および炭酸ナトリウム2部の割合で添加し
た洗浴中に、上記のスプレー処理によって得られた処理
布を入れ、家庭用電気洗濯機を使用して、洗浴:処理布
の比100:1、水温50℃で、15分間洗濯した後、
上記の風合および撥水性・防水性の試験を実施し、耐久
性試験とした。なお、風合および撥水性・防水性の評価
は、上述のとおりである。
【0069】実施例1、比較例1 n−ドデシルベンゼンスルホン酸1部と蒸留水150部
の混合液中に、オクタメチルシクロテトラシロキサン1
00部を加え、ホモミキサーで予備混合した後、加圧ホ
モジナイザーに300kgf/cm2 の圧力で2回通すことに
より、乳化、分散させた。このエマルションを、コンデ
ンサー、窒素導入口および撹拌機を備えたセパラブルフ
ラスコに移し、撹拌混合しながら85℃で5時間加熱
し、ついで3時間かけて15℃まで冷却した後、さらに
15℃で6時間保持することにより、重合反応を進め
た。この乳化物に炭酸ナトリウム10%水溶液を滴下し
てpH7に中和することにより重合反応を停止させ、比較
例1のアニオン性ポリオルガノシロキサンエマルション
を得た。
【0070】得られた比較例1のアニオン性エマルショ
ンの不揮発分は35.9%であり、油相の平均粒径は3
18nmであった。さらに、該エマルションをイソプロピ
ルアルコールで破壊し、エマルション中のポリオルガノ
シロキサンを取り出した。IR分析により、両末端水酸
基封鎖ポリジメチルシロキサンであることが確認され、
25℃における粘度を測定したところ、854,000
cSt であった。
【0071】この比較例1のアニオン性ポリジメチルシ
ロキサンエマルションに、15℃において、ポリオキシ
エチレン(18)ノニルフェニルエーテル4.0部を加
えて1時間撹拌した後、さらに塩化セチルトリメチルア
ンモニウムの30%水溶液6.7部を加えて1時間撹拌
して、実施例1のカチオン性ポリオルガノシロキサンエ
マルションを得た。
【0072】得られた実施例1のカチオン性エマルショ
ンの不揮発分は37.1%であり、油相の平均粒径は2
74nmであった。さらに、該エマルションをイソプロピ
ルアルコールで破壊し、エマルション中のポリオルガノ
シロキサンを取り出した。IR分析により、両末端水酸
基封鎖ポリジメチルシロキサンであることが確認され、
25℃における粘度を測定したところ、854,000
cSt であった。
【0073】同一の乳化重合によって得られた比較例1
のアニオン性エマルションと実施例1のカチオン性エマ
ルションをそれぞれ用いて、前述の繊維処理剤の評価方
法によって、処理剤の安定性と処理布の特性の評価を行
った。その結果は、表1に示すとおりであった。
【0074】比較例2 塩化セチルトリメチルアンモニウムの30%水溶液6.
7部、ポリオキシエチレン(18)ノニルフェニルエー
テル4.0部、水酸化カリウム0.5部および蒸留水1
50部の混合液を調製し、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン100部を加え、ホモミキサーによって予備撹
拌した後、加圧ホモジナイザーに300kgf/cm2 の圧力
で2回通すことにより、乳化、分散させた。このエマル
ションを、コンデンサー、窒素導入口および撹拌機を備
えたセパラブルフラスコに移し、撹拌混合しながら85
℃で5時間加熱し、ついで3時間かけて15℃まで冷却
した後、さらに15℃で6時間保持することにより、重
合反応を進めた。この乳化物に酢酸を滴下してpH7に中
和して重合反応を停止させ、カチオン性ポリジメチルシ
ロキサンエマルションを得た。
【0075】実施例1と同様に、エマルションの評価お
よび含まれるポリオルガノシロキサンの分析を行ったと
ころ、エマルションの不揮発分は36.2%、油相の平
均粒径は203nm、ポリオルガノシロキサンは両末端水
酸基封鎖ポリジメチルシロキサンであり、その25℃に
おける粘度は5,500cPであった。このエマルション
を用いた繊維処理剤の評価結果は、表1に示すとおりで
あった。
【0076】比較例3 25℃における粘度が997,000cSt の両末端水酸
基封鎖ポリジメチルシロキサン100部、ポリオキシエ
チレン(21)ラウリルエーテル8.0部、塩化セチル
トリメチルアンモニウムの30%水溶液13.4部およ
び水30部を均一に混合した後、コロイドミルを使用し
て乳化し、これを150部の水に均一に分散させて、機
械乳化したエマルションを得た。得られたエマルション
の不揮発分は37.2%であり、油相の平均粒径は85
0nmであった。このエマルションを用いた繊維処理剤の
評価結果は、表1に示すとおりであった。
【0077】
【表1】
【0078】実施例1の繊維処理剤は、本発明により、
10,000〜10,000,000cSt の粘度を有す
るポリオルガノシロキサンを含有するカチオン性ポリオ
ルガノシロキサンエマルションを用いた例であり、表1
から明らかなように、処理剤の安定性と処理布の性質が
ともに優れ、本発明の目的が十分に達成されている。
【0079】これに対して、比較例1の繊維処理剤は、
乳化重合法によって調製したアニオン性エマルションを
そのまま主剤として用いた例であり、カチオン系ストリ
ップ防止剤との配合安定性が悪く、本発明の目的を達成
することはできなかった。また、比較例2の繊維処理剤
は、一般的なカチオン性乳化重合エマルションを、実施
例1の中間体であるアニオン性エマルションと同様な乳
化重合条件によって調製し、主剤として用いた例であ
り、該エマルションに含有されるポリオルガノシロキサ
ンの粘度が低いため、処理布に優れた性質を与えること
ができず、本発明の目的を達成することはできなかっ
た。さらに、比較例3の繊維処理剤は、機械乳化法によ
って調製したカチオン性エマルションを主剤として用い
た例であり、各種安定性や繊維への付与特性に劣るな
ど、本発明の目的を達成することはできなかった。
【0080】実施例2〜4、比較例4、5 中間体のアニオン性ポリオルガノシロキサンエマルショ
ンの使用原料の配合および/または製造条件を変更した
以外は実施例1と同様にして、カチオン性ポリオルガノ
シロキサンエマルションを調製した。各エマルションの
原料組成、および製造条件を表2に示す。また、得られ
たカチオン性ポリオルガノシロキサンエマルションの特
性、ポリマーの末端基、および該エマルションを主剤と
する繊維処理剤の評価結果を表3に示す。
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】表2および表3から明らかなように、実施
例2〜4の繊維処理剤は、いずれも10,000〜1
0,000,000cSt の粘度を有するポリオルガノシ
ロキサンを含有するカチオン性ポリオルガノシロキサン
エマルションを主剤として用いた例であり、本発明の目
的が達成されている。
【0084】これに対して、比較例4および5の繊維処
理剤は、乳化重合の第2段階の温度が高く、そのために
10,000cSt 未満の粘度を有するポリオルガノシロ
キサンを含有するカチオン性ポリオルガノシロキサンエ
マルションを主剤として用いた例であり、本発明の目的
を達成することはできなかった。
【0085】実施例5〜9、比較例6、7 架橋点や有機官能性基の導入の効果を確認するため、中
間体のアニオン性ポリオルガノシロキサンエマルション
の製造に使用する原料の一部を変更した以外は実施例1
と同様にして、カチオン性ポリオルガノシロキサンエマ
ルションを調製した。そして、架橋点を導入した実施例
5、6および比較例6のエマルションについては膨潤度
とゲル含有量測定を、また、有機官能性基を導入した実
施例7〜9および比較例7のエマルションについては 1
H−NMRによる有機官能性基含有量の測定を行った。
各エマルションの原料組成および製造条件を表4に示
す。また、エマルションの特性、ポリマーの分析結果、
および実施例1と同様にして実施された、繊維処理剤と
しての試験結果を表5に示す。
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】表4および表5から明らかなように、実施
例5〜9の繊維処理剤は、10,000〜10,00
0,000cSt の粘度を有するカチオン性ポリオルガノ
シロキサンエマルションを主剤として用いた例であり、
本発明の目的が達成されている。さらにまた、架橋点や
有機官能性基の導入によって、処理布の風合や撥水性・
防水性および耐久性がより良好となった。
【0089】これに対して、比較例7の繊維処理剤は、
3−アミノプロピル基の導入により、処理布の風合が、
有機官能性基が導入されていない比較例4〜6による処
理布よりは良好になっているが十分ではなく、そのう
え、撥水性、防水性および耐久性が劣り、本発明の目的
を達成することはできなかった。
【0090】実施例10〜15 混和化性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を変更
した以外は実施例1と同様にして、カチオン性ポリオル
ガノシロキサンエマルションを調製した。各エマルショ
ンの原料組成および製造条件を表6に示す。また、エマ
ルションの特性、ポリマーの分析結果、および実施例1
と同様にして実施された、繊維処理剤としての試験結果
を表7に示す。
【0091】
【表6】
【0092】
【表7】
【0093】表6および表7から明らかなように、各種
の混和化性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤を用
いた実施例10〜15の繊維処理剤は、いずれも安定
性、処理布の性質とも本発明の目的を達成するものであ
った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)25℃において10,000〜1
    0,000,000cSt の粘度を有する高分子量ポリオ
    ルガノシロキサン; (b)炭素数1〜20の、ヒドロキシル基で置換されて
    いてもよい脂肪族炭化水素スルホン酸および脂肪族炭化
    水素硫酸、炭素数6〜30のアリールスルホン酸、なら
    びに炭素数7〜50のアルキルアリールスルホン酸から
    なる群より選ばれるアニオン性界面活性剤またはその
    塩; (c)親水性親油性比が9〜25の混和化性界面活性
    剤;および (d)ビス(ポリオキシエチレン)ヒドロカルビルメチ
    ル第四級アンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩;
    アルキル基の炭素数が8〜30のアルキルトリメチルア
    ンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩;およびアル
    キル基の炭素数が8〜16のベンジルアルキルジメチル
    アンモニウムのハロゲン化物もしくは硫酸塩からなる群
    より選ばれるカチオン性界面活性剤を含む安定なカチオ
    ン性シリコーン水中油型エマルションを主剤とする繊維
    処理剤。
  2. 【請求項2】 (c)混和化性界面活性剤が、ポリグリ
    セリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エス
    テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
    ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオ
    キシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
    チレンひまし油、アルキル基の炭素数6〜40のポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
    ルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキ
    シプロピレンアルキルエーテル、アルキル基の炭素数6
    〜40のポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキル
    基の炭素数6〜40のポリオキシエチレンアルキルアミ
    ド、ポリオキシエチレンラノリン、ラウリルジメチルア
    ミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチ
    ルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシ
    メチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
    ン、N−ラウロイルサルコシンナトリウムおよび第四級
    アンモニウム塩ラノリン誘導体からなる群より選ばれ
    る、請求項1記載の繊維処理剤。
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