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JPH10133373A - 樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物 - Google Patents

樹脂組成物、永久レジスト樹脂組成物及びこれらの硬化物

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Publication number
JPH10133373A
JPH10133373A JP8303543A JP30354396A JPH10133373A JP H10133373 A JPH10133373 A JP H10133373A JP 8303543 A JP8303543 A JP 8303543A JP 30354396 A JP30354396 A JP 30354396A JP H10133373 A JPH10133373 A JP H10133373A
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JP
Japan
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resin
epoxy
resin composition
group
acrylate
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Application number
JP8303543A
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Minoru Yokoshima
実 横島
Tetsuo Okubo
哲男 大久保
Kazunori Sasahara
数則 笹原
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高解像度で、アルカリ水溶液による現像が容易
であり耐溶剤性、耐メッキ液性に優れ、更には、はんだ
付け工程の温度に耐える耐熱性をもそなえたプリント配
線板の製造に特に適した樹脂組成物及びその硬化物を提
供する。 【解決手段】特定の構造を有するエポキシ基含有ポリカ
ルボン酸樹脂(A)、光カチオン重合開始剤(B)及び
希釈剤(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物及
びその硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にプリント配線
板用永久レジストとして有用な樹脂組成物及びその硬化
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板は銅張積層板を用
い、銅箔の回路に不要な部分をエッチングにより除去す
るサブトラクティブ法によって製造されているが、この
サブトラクティブ法は、ファインパターン、高密度配線
板を形成するのが困難であること、また、小径スルーホ
ール、バイアホールが電気メッキでは均一に行えないこ
となどの欠点を有し、電子機器の高密度化に対応しきれ
なくなっているのが現状である。
【0003】これに対し最近は、絶縁基材よりなる積層
板に接着剤層を形成し、そこへ無電解メッキにより回路
及びスルホールを形成するフルアデイティブ法が注目さ
れている。この方法では導体パターン精度はメッキレジ
ストの転写精度のみで決定され、また導体部分が無電解
メッキのみで形成されるため、高アスペクト比スルホー
ルを有する基板においても、スローイングパワーの高い
均一なスルホールメッキを行うことが可能である。これ
までは一般民生用に適するとされてきたアデイティブ法
であるが、産業用、高密度、高多層基板製造プロセスと
して実用され始めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般に民生用途の基板
製造のためのアデイディブ法では、メッキレジストパタ
ーンはスクリーン印刷法によって転写されているが、高
密度配線を有するプリント配線板を製造するためには、
メッキレジストパターンを写真製板によって形成するこ
と、すなわちフォトレジストを用いたフォトアデイティ
ブ法を採用することが必要となってくる。フォトアデイ
テイブ法に適したフォトレジストには、感度や解像度、
現像性のようなフォトレジスト本来の特性のほかに、次
のような特性が要求される。現像は、1,1,1−トリ
クロロエタン系有機溶剤又はアルカリ水溶液に限定され
るため、いずれかで現像可能であること、高温、高アル
カリ性条件下で長時間行われる無電解メッキに耐えるこ
と、メッキ処理後、永久レジストとして優れたソルダー
レジスト特性を有すること、はんだ付け工程での260
℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ付け時に用
いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する耐溶剤を有
すること、更には、積層されても基板全体の熱的信頼性
を低下させないことなどである。現在、このアデイティ
ブ法に使用可能なフォトレジストも市販されているが未
だ十分であるとはいえない。
【0005】従って、本発明の目的とするところは、写
真法によりパターン精度の良いレジスト形成がアルカリ
水溶液を用いた現像で可能であり、フルアデイティブ法
の無電解銅メッキ液に十分に耐え、また、はんだ付け工
程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ
付け時に用いるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する
耐溶剤性を備えていて、最終製品まで除去することなく
使用される永久レジスト樹脂組成物及びその硬化物を提
供するところにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明による樹脂組成物、プリント配線板用永久
レジスト樹脂組成物及びその硬化物は、下記の組成を有
し、永久レジストとしての優れた特性とこのレジスト樹
脂組成物を用いたプリント配線板を製造し得ることを性
能上の特長とするものである。
【0007】即ち、本発明は、モノエチレン性不飽和基
含有エポキシ化合物(a)と水酸基含有モノエチレン性
不飽和化合物(b)及び任意成分として(a)及び
(b)成分以外のモノエチレン性不飽和化合物(c)の
反応物である共重合型エポキシ樹脂(d)と多塩基酸無
水物(e)の反応物であるエポキシ基含有ポリカルボン
酸樹脂(A)、光カチオン重合開始剤(B)及び希釈剤
(C)を含有することを特徴とする樹脂組成物、永久レ
ジスト樹脂組成物及びそれらの硬化物に関する。
【0008】本発明では、エポキシ基含有ポリカルボン
酸樹脂(A)を使用する。(A)成分は、モノエチレン
性不飽和基含有エポキシ化合物(a)と水酸基含有モノ
エチレン性不飽和化合物(b)及び任意成分として
(a)及び(b)成分以外のモノエチレン性不飽和化合
物(c)を共重合させることにより得られる反応物であ
る共重合型エポキシ樹脂(d)と多塩基酸無水物(e)
を反応させることにより得ることができる。
【0009】モノエチレン性不飽和基含有エポキシ化合
物(a)の具体例としては、例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】等を挙げることができる。水酸基含有モノ
エチレン性不飽和化合物(b)の具体例としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルビニルエーテル、2−ヒドロキシブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキサン−1,4−ジメチロールモノ(メ
タ)アクリレート、シクロヘキサン−1,4−ジメチロ
ールモノビニルエーテル等を挙げることができる。
【0013】(a)及び(b)成分以外のモノエチレン
性不飽和化合物(c)の具体例としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェニルマレ
イミド等を挙げることができる。
【0014】(a)、(b)及び(c)成分の使用割合
としては、例えば、(a)+(b)+(c)の総量を1
00重量部とした場合、(a)成分の使用量は5〜70
重量部が好ましく、特に好ましくは10〜50重量部で
あり、(b)成分は、30〜95重量部が好ましく、特
に好ましくは50〜90重量部であり、(c)成分は0
〜50重量部が好ましく、特に好ましくは0〜30重量
部である。
【0015】(a)〜(c)成分の共重合の反応時、希
釈剤としての有機溶剤類(例えば、エチルメチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、トルエン、キシ
レン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、
ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレ
ングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテ
ル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセ
テート、カルビトールアセテートなどのエステル類、オ
クタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、石油エーテル、
石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの
石油系溶剤等の有機溶剤類を任意の量を使用するのが好
ましい。更に、重合開始剤として、例えば、アゾ系化合
物(例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、4,4′−アゾビス−4−シアノバレリン酸
等)、パーオキサイド化合物(例えば、クメンハイドロ
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘ
キサノエート、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチ
ルパーオキサイド等)等を挙げることができる。
【0016】反応温度は、50〜100℃が好ましく、
反応時間は、5〜30時間が好ましい。このようにして
共重合型エポキシ樹脂(d)を得ることができる。
【0017】次に、共重合型エポキシ樹脂(d)と多塩
基酸無水物(c)(例えば、無水コハク酸、無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキ
サヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル
酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸等)の反応は、前記共
重合型エポキシ樹脂(d)中の水酸基に対して、水酸基
1当量あたり前記の多塩基酸無水物(c)を0.1〜
1.0当量反応させるのが好ましい。反応温度は60〜
150℃が好ましい。反応時間は、1〜10時間が好ま
しい。
【0018】本発明の組成物に含まれるエポキシ基含有
ポリカルボン酸樹脂(A)の量は、組成物中10〜80
重量%が好ましく、特に15〜60重量%が好ましい。
【0019】次に光カチオン重合開始剤(B)の具体例
としては、例えば、
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】等のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、あ
るいはピリジニウム塩等を挙げることができる。これら
光カチオン重合開始剤(B)は、単独あるいは2種以上
を組合せて用いることができる。
【0031】光カチオン重合開始剤(B)の使用割合
は、本発明の組成物中、0.5〜20重量%が好まし
く、特に好ましくは、1〜10重量%である。
【0032】次に希釈剤(C)の具体例としては、例え
ば、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳
香族炭化水素類、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジ
エチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビ
トールアセテート等のエステル類、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコールな
どのアルコール類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化
水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソ
ルベントナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができ
る。
【0033】前記の希釈剤(C)は、単独または2種以
上の混合物として用いられ、本発明の組成物に含まれる
希釈剤(C)の量は、組成物中、5〜80重量%が好ま
しく10〜70重量%である。
【0034】本発明の組成物は、更に、密着性、硬度な
どの特性を向上する目的で必要に応じて、硫酸バリウ
ム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素粉、微粉状酸化ケイ
素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、雲母粉等の公知慣用の無機充填剤が使用でき
る。その使用量は、本発明の組成物中の0〜60重量%
が好ましく、特に好ましくは5〜40重量%である。
【0035】更に、必要に応じて、フタロシアニン・ブ
ルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリー
ン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化
チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラックなどの
公知慣用の着色剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモ
ノメチルエーテル等の公知慣用の重合禁止剤、アスベス
ト、ベントン、モンモリロナイト等の公知慣用の増粘
剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤およ
び/または、レベリング剤、イミダゾール系、チアゾー
ル系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着
性付与剤のような公知慣用の添加剤類を用いることがで
きる。
【0036】又、アクリル酸エステル類などのエチレン
性不飽和化合物の共重合体類や、多価アルコール類と多
塩基酸化合物から合成されるポリエステル樹脂類等の公
知慣用のバインダー樹脂および、エポキシ(メタ)アク
リレート、エポキシ(メタ)アクリレート、の多塩基酸
無水物の反応物、ポリエステル(メタ)アクリレート、
ポリウレタン(メタ)アクリレート等の光重合性オリゴ
マー類、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ(メ
タ)アクリレート等の光重合性モノマー類、エポキシ樹
脂類もレジストとしての諸特性に影響を及ぼさない範囲
で用いることができる。
【0037】本発明の組成物は、配合成分を好ましくは
前記の割合で配合し、ロールミル等で均一に混合するこ
とにより得られる。
【0038】本発明の永久レジスト樹脂組成物は、例え
ば次のようにして硬化し、硬化物を得る。即ち、積層板
上に10〜160μmの膜厚で塗布し、塗膜を60〜1
10℃で乾燥させた後、ネガフィルムを塗膜に直接に接
触させ、次いで紫外線を照射し、未露光部分を希アルカ
リ水溶液(例えば、0.5〜2%炭酸ソーダ水溶液等)
で溶解除去(現像)した。水洗乾燥後、全面に紫外線を
照射した後、150℃で30分間加熱硬化し硬化物を得
る。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例により更に具体的に説
明する。
【0040】(エポキシ基含有ポリカルボン酸樹脂
(A)の合成例) 合成例1 フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート1144.2部を仕込み、攪拌しながら窒素ガ
スを吹き込み、90℃に加温した。温度が90℃で一定
になったところで2−ヒドロキシエチルメタクリレート
500部、メチルメタクリレート200部、グリシジル
メタクリレート300部及びアゾビスイソブチロニトリ
ル15部を混合した液を2.5時間かけてフラスコ内に
滴下し、その後90℃で攪拌しながら3時間保温した。
3時間後にアゾビスイソブチロニトリル3部をプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート100部に
溶かした溶液を10分かけてフラスコ内に滴下し、その
後90℃で攪拌しながら4時間保温した。次いで60℃
まで冷却し、テトラヒドロ無水フタル酸376.4部及
びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
460部を仕込み、90℃に加温し、10時間反応さ
せ、エポキシ基含有ポリカルボン酸樹脂(A−1)を得
た。生成物の固形分酸価(mgKOH/g)は、100
で固形分のエポキシ当量657.6で重量平均分子量は
35000であった。生成物溶液の固形分は45重量%
であった。
【0041】合成例2 フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート1144.2部を仕込み、攪拌しながら窒素ガ
スを吹き込み、90℃に加温した。温度が90℃で一定
になったところで2−ヒドロキシエチルアクリレート5
00部、エチルメタクリレート100部、グリシジルメ
タクリレート400及びアゾビスイソブチロニトリル1
5部を混合した液を2.5時間保温した。3時間後アゾ
ビスイソブチロニトリル3部をプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート100部に溶かした溶液を
10分かけてフラスコ内に滴下し、その後90℃で攪拌
しながら4時間保温した。次いで60℃まで冷却し、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸359部、プロピレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート438.8部を仕込み
90℃に加温し、10時間反応させエポキシ基含有ポリ
カルボン酸樹脂(A−2)を得た。生成物の固形分酸価
(mgKOH/g)は、95、固形分のエポキシ当量4
89、重量平均分子量は29000であった。生成物溶
液の固形分は45重量%であった。
【0042】合成例3 フラスコにプロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート1144.2部を仕込み、攪拌しながら窒素ガ
スを吹き込み、90℃に加温した。温度が90℃で一定
になったところで、4−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト500部、エチルメタクリレート100部、下記構造
式の化合物400部
【0043】
【化13】
【0044】及びアゾビスイソブチロールニトリル15
部を混合した液を2.5時間保温した。3時間後アゾビ
スイソブチロニトリル3部をプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート100部に溶かした溶液を1
0分かけてフラスコ内に滴下し、その後90℃で攪拌し
ながら4時間保温した。次いで60℃まで冷却し、無水
コハク酸221部、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート270.1部を仕込み90℃に加温
し、10時間反応させエポキシ基含有ポリカルボン酸樹
脂(A−3)を得た。生成物の固形分酸価(mgKOH
/g)は100、固形分のエポキシ当量563、重量平
均分子量は25000であった。生成物溶液の固形分は
45重量%であった。
【0045】実施例1〜 表1に示す配合組成物(数値は重量部である。)に従っ
て永久レジスト樹脂組成物を混合、分散、混練し調製し
た。得られた組成物を積層板上に30μmの厚みで塗布
し、80℃で60分間乾燥し、次いでレジスト上にネガ
マクスを接触させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線を照射
した。未露光部分を1.5%NaCO3 水溶液で60秒
間、2.0kg/cm2 のスプレー圧で現像した。(現
像前に加熱処理することもできる。)水洗乾燥後、全面
に紫外線を照射後、150℃で30分間加熱処理を行な
った。これを70℃の無電解銅メッキ液に10時間浸漬
し、約20μmの無電解銅メッキ皮膜を形成し、アディ
テイブ法多層プリント配線板を作製した。このようにし
てアディテイブ法多層プリント配線板が得られる過程で
のレジスト特性について評価した結果を表1に示す。
【0046】評価方法 (現像性) ○・・・・現像時、完全にインキが除去され、現像でき
た。 ×・・・・現像時、少しでも残渣が残っており、現像さ
れない部分がある。 (耐溶剤性)レジスト硬化膜をアセトンに20分間浸漬
しその状態を目視した。 ○・・・・全く変化がなかった。 ×・・・・フクレやハクリが発生した。 (耐メッキ液) ○・・・・無電解銅メッキ工程で全く変化が見られな
い。 ×・・・・無電解銅メッキ工程で変色、フクレやハクリ
が発生した。 (半田耐熱性)JIS C 6481の試験方法に従っ
て、260℃の半田浴への試験片の10秒浸漬を3回又
は2回行ない、外観の変化を評価した。
【0047】(ポストフラック耐性)10秒浸漬を3回
行い、外観の変化を評価した。 ○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したポストフラックス(ロジン系):JIS
C 6481に従ったフラックスを使用。
【0048】(レベラー用フラックス耐性)10秒浸漬
を2回行ない、煮沸水に10分浸漬後、外観の変化を評
価した。 ○・・・・外観変化なし △・・・・硬化膜の変色が認められるもの ×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり 注)使用したレベラー用フラックス:(株)メック製、
W−121 (レジスト組成物のシェルライフ)レジスト組成物を4
0℃に1ケ月放置した後の状態を観察した。 ○・・・・粘度、その他の外観に全く変化なし。 △・・・・粘度がやや増加している。 ×・・・・ゲル化している。
【0049】
【表1】 表1 実施例 1 2 3 4 5 合成例1で得たエポキシ基含有ポリカルボ ン酸樹脂(A−1) 92.9 46.4 合成例2で得たエポキシ基含有ポリカルボ ン酸樹脂(A−2) 87 46.5 87 合成例3で得たエポキシ基含有ポリカルボ ン酸樹脂(A−3) 87 SP−170 *1 6 UVI−6990 *2 10 PCI−061 *3 4 4 4 プロピレングリコールモノメチルエーテル アセテート 20 20 20 20 20 EOCN−104S *4 10 15 15 10 10 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル− 3,4−エポキシシクロヘキサンカーボ キシレート 3.5 3.5 3.5 3.5 KAYARAD DPHA *5 8.5 ルシリンTPO *6 1.0 二酸化シリカ 30 30 30 30 30 フタロシアニングリーン(着色顔料) 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 アエロジル 380*7 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 レジスト組成物のシエルフライフ ○ ○ ○ ○ ○ 現像性 ○ ○ ○ ○ ○ 耐溶剤性 ○ ○ ○ ○ ○ 耐メッキ液 ○ ○ ○ ○ ○ 半田耐熱性、ポストフラックス耐性 ○ △ ○ ○ ○ レベラー用フラックス耐性 ○ △ ○ ○ ○
【0050】 注) *1 SP−170:旭電化工業(株)製、光カチオン重合開始剤 プロピレンカーボネート40%希釈品。 *2 UVI−6990:ユニオンカーバイト(株)製、光カチオ ン重合開始剤。プロピレンカーボネート50%希釈品。 *3 PCI−061:日本化薬(株)製、光カチオン重合開始剤 黄色粉末、構造式は、
【0051】
【化13】
【0052】である。 *4 EOCN−104S:日本化薬(株)製、ク
レゾール・ノボラック型、エポキシ樹脂、エポキシ当量
220、軟化点92℃。 *5 KAYARAD DPHA:日本化薬(株)
製、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレ
ート混合物。 *6 ルシリンTPO:BASF(株)製、光ラジ
カル重合開始剤 *7 アエロジル380:日本アエロジル(株)
製、無水シリカ
【0053】表1の評価結果から、本発明の樹脂組成物
は、シエルフライフが長く、希アルカリ水溶液の現像性
に優れ、その硬化物は、耐溶剤性、耐メッキ液、半田耐
熱性に優れている。
【0054】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物、永久レジスト樹脂
組成物及びその硬化物は、高解像度で、かつ、希アルカ
リ水溶液による現像が容易であるにもかかわらず、イソ
プロピルアルコール、トリクロロエチレン、塩化メチレ
ン、アセトンなどに対する耐溶剤性、高温、高アルカリ
性条件下で長時間行われる無電解メッキに対する耐メッ
キ液性に優れ、更には、はんだ付け工程の260℃前後
の温度にも耐える耐熱性をもそなえたプリント配線板の
製造に特に適している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノエチレン性不飽和基含有エポキシ化合
    物(a)と水酸基含有モノエチレン性不飽和化合物
    (b)及び任意成分として(a)及び(b)成分以外の
    モノエチレン性不飽和化合物(c)の反応物である共重
    合型エポキシ樹脂(d)と多塩基酸無水物(e)の反応
    物であるエポキシ基含有ポリカルボン酸樹脂(A)、光
    カチオン重合開始剤(B)及び希釈剤(C)を含有する
    ことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のエポキシ基含有ポリカルボ
    ン酸樹脂(A)、光カチオン重合開始剤(B)及び希釈
    剤(C)を含有することを特徴とする永久レジスト樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の樹脂組成物の硬化
    物。
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